暁のこどもたち
メイン 見学
PC1-1:紀ノ川 兵衛(キャラシート)PL:ロケット商会
PC1-2:熊埜御堂 奈津比古(キャラシート)PL:鳩麦
PC2:望月 棗(キャラシート)PL:DT
PC3:江長崎啓(キャラシート)PL:敗者T
目次
プリプレイ
GM:よろしくお願いします。
GM:まずはPC紹介から。
GM:今回なんかPC1が二人いらっしゃいますが、1-1の紀ノ川くんからお願いします。
http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYuMugygIM
紀ノ川兵衛:はい!
紀ノ川兵衛:紀ノ川兵衛、第十支部所属の傭兵です。
紀ノ川兵衛:旧日本軍によって左腕を改造され……気づいたらこのありさま!
紀ノ川兵衛:基本的に任務中はコ~ルドスリ~プ状態におかれており、任務の時だけ活動していました。よって、見た目もメンタルも高校生ぐらいのまま!
GM:若さ!
紀ノ川兵衛:この左腕にはとてもすごい秘密が隠されており……なんとその秘密は本人もぜ~んぜん知らない!
紀ノ川兵衛:性格はクソ真面目で、あとクソ真面目です。
紀ノ川兵衛:戦闘能力は、近づいて左腕でぶん殴るだけ!power!
GM:power!
紀ノ川兵衛:範囲攻撃とか……遠距離だとか……そういうのはみなさんにぜひお任せしたい!
紀ノ川兵衛:今回は人の恋愛相談に乗ってあげたり、世のため人のために活動したりしたいと思っています。
紀ノ川兵衛:以上、よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!
GM:では、ハンドアウトは以下の通り。
PC1-1 紀ノ川 兵衛(PL:ロケット商会)
シナリオロイス:後藤靖一郎(推奨感情:親近感/不安)
ある日あなたは、新人エージェントの後藤を支部内で見かける。
妙にそわそわした様子の彼は、どうやら支部内の女性研究員が気になっているらしい。
軽くその件について語ったしばらく後、彼はその女性・乃木田優香と共に姿を消すことになる。
かくして、支部長からあなたに二人の捜索指令が下った。
GM:後藤くんは見た目的には紀ノ川くんよりは年上くらいの新人エージェントです。
GM:しかしどっか行っちゃう……。
紀ノ川兵衛:なんと! どこにいってしまったんだ……探さねば!
紀ノ川兵衛:必殺の恋愛アドバイスをしてあげたのに…!
GM:しばらく後ってわかりにくいけど、3日から一週間とかそれくらいだと思ってほしい。
GM:探してあげて!
紀ノ川兵衛:はい!
GM:では次、PC1-2の熊埜御堂さん。お願いします。
https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYlZbgnQIM
熊埜御堂 奈津比古:はーい
熊埜御堂 奈津比古:第十支部エージェントの熊埜御堂奈津比古です
熊埜御堂 奈津比古:陰気で口が悪くてうるさいアラサーとでも思っていただければ大丈夫
熊埜御堂 奈津比古:振り回されると文句を言いますが、それは多分愛情の裏返しなので
熊埜御堂 奈津比古:ぜひ負荷をかけてあげてください
GM:\愛情/
熊埜御堂 奈津比古:性能的には攻撃能力を一切持たないガード専門の人で
熊埜御堂 奈津比古:棺とか単体化とか行動値下げたりとか
GM:こわ……
熊埜御堂 奈津比古:なんかそういう…みんなに気持ちよく殴ってもらう為に全神経を注ぎます
熊埜御堂 奈津比古:今回は…なにやらロマンスの予感がしますが、この男はその波に乗れるのか…
熊埜御堂 奈津比古:お前乗れるのか…?
GM:どうなのか!
熊埜御堂 奈津比古:力いっぱい頑張ります!
GM:頑張って欲しい!
熊埜御堂 奈津比古:以上!よろしくお願いします!
GM:では、ハンドアウト!
PC1-2 熊埜御堂 奈津比古(PL:鳩麦)
シナリオロイス:乃木田優香
ある日あなたは、研究員である知人の乃木田優香を支部内で見かける。
彼女はある新人エージェントからの視線を感じ、少し気になっているようだ。
軽くその件について語ったしばらく後、彼女はそのエージェント・後藤靖一郎と共に姿を消すことになる。
かくして、支部長からあなたに二人の捜索指令が下った。
GM:こっちも行方不明です。
熊埜御堂 奈津比古:きなくせぇ~~!
GM:乃木田さんは熊埜御堂さんと同じくらいの研究員ですね。
GM:同じくらいの年齢の。
熊埜御堂 奈津比古:同世代から相談を持ち掛けられるなんて…‥
GM:そういう指令が下ったので、やっぱり探してあげてほしい。
熊埜御堂 奈津比古:うおー探すぜ!
GM:お願いします。次!
GM:PC2の望月さんお願いします。
http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY9bKt0QIM
望月棗:はい!
望月棗:望月棗です。御気軽になっちゃんと御呼び頂ければ幸甚此の上無く存じます。
望月棗:こういう喋り方をするやつです。入力が大変。
GM:なっちゃーん
望月棗:表の顔は『望月棗の探偵事務所』を保有する美少女女子高生探偵
望月棗:裏の顔は神城グループの意を汲む美少女女子高生エージェントです
望月棗:和服でブーツの装いで、顔の良さにあかせて気ままに振る舞うぞ。
望月棗:性能としては神の数字である1126が示す通り
望月棗:純粋なるソラリスシンドロームの力を行使します。
望月棗:具体的には火力特化の回避不可RC砲を打ち込むタイプ。最高打点で77点くらい。
GM:ヒッ
望月棗:そういう感じ!よろしくおねがいします!
GM:よろしくお願いします! お、お手柔らかに……。
GM:ではハンドアウトはこちら。
PC2 望月棗(PL:DT)
UGNに協力できる立場
シナリオロイス:名も知らぬ相手(推奨感情:同情/不信感)
第10地区の街中を歩いていたあなたは、突然《ワーディング》の気配と微かな呼び声を受け取る。
発生元と思しき小さな公園には、逃亡する何者かの気配と衰弱した様子の男が一人。
彼は「乃木田優香を守ってほしい」と言い残して昏睡した。
あなたはこの事件についてUGNに伝える必要があるだろう。
GM:なんか知らん人に巻き込まれる枠です。
GM:UGNに知らせてって言ってくるので、知らせてあげてほしい。
望月棗:依頼されちゃったらなあ
望月棗:そしたらもうお仕事ですからね
GM:お仕事がんばってほしい
望月棗:必ずやこの力で爆破解決します!
GM:ばくはこわい……
GM:では次ー
GM:PC3の江長崎さん、お願いします。
http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY9rKt0QIM
江長崎啓:はーい!
江長崎啓:江長崎啓(えながさき けい)。今回が初めましてのUGNエージェントです。
GM:はじめましてー
江長崎啓:崩落戦の経験者で、一児の母でもあります。
GM:おかあさん!
江長崎啓:当時はそれはもうバチバチに戦っていましたが、色々なイベントを経てまあまあ落ち着いた性格になりました。悪く言えば冷め気味。
江長崎啓:今回は色々と楽しげなイベントが仲間たちを待ち構えていそうなので、安全圏から色々とコメントしたいと思います。
江長崎啓:性能的にはウロボロス/ノイマンのRC型。
江長崎啓:後発サプリ特有の雑に強いエフェクト群を精神特化のステータスで雑に振り回すぞ。
GM:こわ……
江長崎啓:あとウロボロスのたしなみである無形の影も持っています。侵蝕率は不安。
江長崎啓:こんなところでしょうか。頑張ります!
GM:はーい、頑張ってください!
GM:ハンドアウトは以下。
PC3 江長崎啓(PL:敗者T)
シナリオロイス:"エウロス"(推奨感情:執着/敵愾心)
あなたはこのところ、市内の様々なUGN関連施設を嗅ぎ回っている、"エウロス"と名乗るFHエージェントを追っていた。
調査の甲斐あって今回、あなたは第10地区の研究所近辺で彼との遭遇に成功する。
軽い交戦後、"エウロス"はあなたに「乃木田優香という女を知っているか」と尋ねて去った。
あなたはこの件について、第10支部に報告を行う必要があるだろう。
GM:地区を問わずうろうろしているFHの奴を追って、今回は第10に来たよ、というイメージです。
江長崎啓:なるほどなるほど
江長崎啓:乃木田さんは当方知っているんでしょうか
GM:なので、所属に関しては今のところぼんやりでも大丈夫。
GM:あ、知らない形でお願いしたいですね。
江長崎啓:承知いたしました!
GM:ただ、進展があったので近場の支部に報告をという感じ。
GM:お仕事がんばってください!
江長崎啓:頑張ります!よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!
GM:では、トレーラーを貼って本編を始めていきます。
エージェントの失踪。
重傷で発見された謎の男。
FHの手の者は暗躍し――。
その全ての影にある、『乃木田優香』の名前。
一人は言う。「会いたい」と。
一人は言う。「離れても一緒だ」と。
一人は言う。「自由にさせてもらう」と。
一人は言う。「みんなで暮らそう」と。
残りは――。
ダブルクロス The 3rd Edition『暁のこどもたち』
さて、暁のこどもたち。誰が願いを叶えるのやら。
オープニング1 紀ノ川兵衛:兵学的アドバイス
GM:登場侵蝕をお願いします。
紀ノ川兵衛:1d10+36
DoubleCross : (1D10+36) → 4[4]+36 → 40
N市第10支部 食堂
GM:第10支部に傭兵として雇われているあなたは、昼頃の人のやや多い食堂を訪れた。
GM:それなりに広いフロアではそこそこバラエティに富んだメニューを楽しめる。
GM:そんな中、あなたは一人、知り合いのエージェントの姿を見かける。が。
後藤靖一郎:「…………」
GM:後藤靖一郎。あなたとは比較的支部に来た時期が近く、そこそこ縁のある人物だ。
GM:色素の薄い外見、茶色い髪に茶色い目、白い肌が特徴。
GM:そんな彼が、なんだか熱心に一点を凝視している。
紀ノ川兵衛:(あれは……)
後藤靖一郎:「……はあ……」
GM:ため息もついている。
紀ノ川兵衛:(どこかキツネうどんに似ているエージェント……後藤くんか)
GM:視線の先を辿ると、一人の女性がいるのがわかるかもしれない。
乃木田優香:白衣を着た、髪の長い女性。
乃木田優香:あなたは名前くらいは知っているかもしれない。乃木田優香。研究員だ。
紀ノ川兵衛:「……どうした、後藤くん」 いきなり声をかける。
後藤靖一郎:「うっ、うわ!」
後藤靖一郎:いきなり声をかけられて慌てふためいている。
紀ノ川兵衛:「いや失礼。差し出がましいようだが……」 視線の先をたどる。 「何か心配事でもあるように見受けられる」
後藤靖一郎:「びびびびっくりした……紀ノ川くんかあ……」
後藤靖一郎:「心配事……」またちらりと乃木田の方を見て。
後藤靖一郎:「いや、な、なんでもないよ? 全然……」
紀ノ川兵衛:「そうだろうか……」 疑惑の眼をカッと見開く。
後藤靖一郎:「紀ノ川くんなんか圧がすごいよ!」
紀ノ川兵衛:「何か、言えないことでもあるのだろうかと思ったのだ」
後藤靖一郎:「言えないことは……そりゃ誰にだってあるだろ」
紀ノ川兵衛:「その場合、深く聞くが正解か、無言で察するのが正解か……きみはどちらだと思う?」
後藤靖一郎:「察してもらえるとありがたい、かな……」
後藤靖一郎:視線はまだ泳いでいる。
紀ノ川兵衛:「……ふむ。では……察したぞ! 理解した。要するに、きみは!」
紀ノ川兵衛:「あの視線の先にいる人物に、何か気になる点があるのだな!」
紀ノ川兵衛:指さして言ってる
後藤靖一郎:「ぐっ……!」
後藤靖一郎:「指! 指は下ろそう!」
紀ノ川兵衛:「あっ。失敬。左腕が勝手に呪詛攻撃の準備をしてしまった」 がちがちを音を立てて引っ込める
後藤靖一郎:「やめて!? 呪詛とか怖いことは!」
後藤靖一郎:「……まあ、それは確かに当たりだけど」
紀ノ川兵衛:「これは爪弾きという古い呪術で……ああ、これもいま必要な情報ではない。中止。……だが、推察は当たったようだな」
紀ノ川兵衛:「気になるのだな、彼女に関する何かが」
後藤靖一郎:「ほんとダメだな俺……」少し落ち込んでいる。
後藤靖一郎:「そうだよ。つい目が行ってしまうというか」
後藤靖一郎:「……見ていると、温かい気持ちになるというか」
紀ノ川兵衛:「つい目が行ってしまう……」 考える。 「温かい気持ちになる……」 考える。
後藤靖一郎:「そういう……いや、何言ってんだろ、忘れて……」
紀ノ川兵衛:「いや。重要なことだぞ、後藤くん! 俺の推測するに、きみが彼女に抱いている感覚は、次の三つのいずれかだ!」
紀ノ川兵衛:「一、彼女は生き別れたきみの親族である」
紀ノ川兵衛:「二、きみは彼女を温泉の類だと思っている」
紀ノ川兵衛:「三、きみは彼女に恋をしている」
紀ノ川兵衛:「以上だ!」
後藤靖一郎:「ぐっ……」
後藤靖一郎:「じゃあもう二でいいよ……そういうことにしてくれ!」
後藤靖一郎:「温泉いいよな、行ったことないけど!」
紀ノ川兵衛:「では、彼女は温泉ではない! ……これで解決したか? それでもまだ目が彼女の方を見ているな。どうやら違うな……」
後藤靖一郎:「ぐおおお」
紀ノ川兵衛:「よし、残りの確率は五分と五分……、ならば三でいこう」
後藤靖一郎:「そういうんじゃないんだってば……」
紀ノ川兵衛:「きみは彼女に恋をしている! ……これしかあるまい」
後藤靖一郎:言いながらも視線はチラチラと彼女を見ている。
紀ノ川兵衛:「その感情を否定することはないぞ、後藤くん」
紀ノ川兵衛:「恋は良いものだ。その方面ならば俺も相談に乗れる!」
後藤靖一郎:「えっ」
紀ノ川兵衛:「任せてくれ!」
後藤靖一郎:「紀ノ川くんが恋愛を……?」
後藤靖一郎:「いや、ごめん。なんかちょっとびっくりして……」
紀ノ川兵衛:「なぜ意外そうな目をするのかわからないが、助言できることもあるだろう」
後藤靖一郎:「……じゃあ」
後藤靖一郎:「そういうのじゃない、そういうのじゃないけど」そういうのじゃないけど、というジェスチャー。
後藤靖一郎:「……女性にいきなり話しかけるのって、どうすればいい……?」
紀ノ川兵衛:「ふっ」 腕を組む。
後藤靖一郎:非常に真面目な顔で。
紀ノ川兵衛:「いきなり話しかけるのは、これ兵学の基本理念」
紀ノ川兵衛:「意表をついて反応を引き出す……三十六計の打草驚蛇なり」
後藤靖一郎:「意表」
紀ノ川兵衛:「まずはきみと彼女の共通の話題から始める」
後藤靖一郎:「ふんふん」
紀ノ川兵衛:「幸いにも、職場が同じであり、きみはすでに地の利を得ている」
後藤靖一郎:「地の利を!」
紀ノ川兵衛:「共通の話題の十や二十は見つかるだろう!」
後藤靖一郎:「えっそんなには……あっ、今何食べてるのかとか、そういう……?」
後藤靖一郎:自分の日替わり定食を見てから、向こうを見る。
紀ノ川兵衛:「なるほど、食事の話題」
後藤靖一郎:「何食べてんだろ……よく見えないけど……」
紀ノ川兵衛:「兵站の話題をきっかけにするのはいい方法だ! 日頃の兵站に対する意識の高さを推察することもできる……」
紀ノ川兵衛:「見事な話題の選択だと思う。あとは、いかにびっくりさせるかだが……」
後藤靖一郎:「そんな軍司令官みたいな人ではないと思うな……!」
後藤靖一郎:言いながらも真面目に聞いている。
紀ノ川兵衛:「あまり知らない人が話しかけてきたら、それだけで意表をつき、反応を引き出せるかもしれない。それが不安なら、俺が先に注意を引いて警戒を手薄にするが……」
後藤靖一郎:「いやいやいや」
後藤靖一郎:「じ、自分一人でやるから!」
後藤靖一郎:「……でも、ありがとう。紀ノ川くん」
紀ノ川兵衛:「勇敢だな」
後藤靖一郎:「さっきよりはね」
後藤靖一郎:「いや、そういうのじゃないんだけど」
後藤靖一郎:「でも、ちょっと取っかかりが掴めたと思うよ」
紀ノ川兵衛:「ああ。見ているだけでは戦況は進まない。ここは士気弾薬の続く限り、全力で当たるのが良いだろう」
後藤靖一郎:もう一度、彼女の方を見て目を細める。非常に慕わしげな顔で。
後藤靖一郎:「まずは、当たって砕けてみるよ!」
紀ノ川兵衛:「うむ。こういう戦に限っては玉砕も可なり、だ。俺もそうした」
紀ノ川兵衛:「きみの健闘を祈る」
後藤靖一郎:「……うん」
後藤靖一郎:その時、ふと一瞬だけ表情を曇らせて。
後藤靖一郎:「やってみるさ」
GM:あなたのアドバイスが功を奏したのかどうかは、結局わからない。
GM:その数日後、後藤靖一郎と乃木田優香は揃って姿を消した。
GM:二人が支部の外で一緒にいた、という目撃証言はあったものの、それ以外は謎のままだ。
GM:そして、あなたには二人の捜索指令が下る。
オープニング2 熊埜御堂 奈津比古:経験型アシスト
GM:登場侵蝕をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+8(1D10->8)した(侵蝕率:31->39)
N市第10支部 食堂
GM:第10支部に所属しているあなたは、昼頃の人のやや多い食堂を訪れた。
GM:それなりに広いフロアではそこそこバラエティに富んだメニューを楽しめる。
GM:そんな中、あなたは一人、知り合いの研究員の姿を見かける。
乃木田優香:「……♪」
乃木田優香:白衣を着た、髪の長い女性。
乃木田優香:研究員の乃木田優香だ。
乃木田優香:大盛りのスペシャルカツ丼を、嬉しそうに食べている。
熊埜御堂 奈津比古:「(ありゃあ……)」
乃木田優香:「あ、熊埜御堂さん。こんにちは」
乃木田優香:あちらからあなたに気づいて声をかけてきた。
熊埜御堂 奈津比古:「(‥‥話かけられちまった)」一番安い焼き魚定食の乗ったおぼんを、彼女の向かいに置く
熊埜御堂 奈津比古:「よぉ、相変わらずよく食うなお前」
乃木田優香:「ふふ、身体は資本だもんね」
乃木田優香:「そっちこそ、その量で大丈夫? エージェントでしょ?」
熊埜御堂 奈津比古:「……こっちは見るだけで胃もたれしそうになる」
乃木田優香:「あ、残すならちょうだいね。私が食べますから」
乃木田優香:そう言いながら、なんとなく視線がチラチラと別の方を見ているように感じるかもしれない。
熊埜御堂 奈津比古:「ああ?残さねぇよ。母親かお前は」
乃木田優香:「あなたのお母さんになった覚えはないけど?」
熊埜御堂 奈津比古:「こっちもお前の腹から出てきた覚えはねぇよ……虫でもいんのか?」
乃木田優香:「え? ああ……」
乃木田優香:少し声をひそめて。
乃木田優香:「……なんかさっきから、見られてるんだよね」
熊埜御堂 奈津比古:「ちらちらちらちら、お前が飯食ってる時に珍しいじゃねぇか‥‥って…ああ?」
乃木田優香:「さっきというか、今日だけじゃないんだけど」
乃木田優香:「あっちの若いエージェントの子がよくこっち見てるから、気になって気になって」
熊埜御堂 奈津比古:「…‥‥若いエージェントぉ?」言われて、視線の先をチラリと見る
後藤靖一郎:その先には、色素の薄い外見、茶色い髪に茶色い目、白い肌の男性が一人。
後藤靖一郎:言われた通り、視線がこっそり彼女を見ているようだ。
熊埜御堂 奈津比古:「(……最近入った奴だな…後藤っつったか)」
熊埜御堂 奈津比古:「……」その視線に、どこか既視感を覚える
GM:あなたは彼の名前は知っているが、詳細についてはよく知らないはずだ。
熊埜御堂 奈津比古:「……あー」
乃木田優香:「ね、ね、なんだと思う?」少し面白そうな声。
熊埜御堂 奈津比古:「……先に聞くが」
熊埜御堂 奈津比古:「お前は…その……恋愛の経験ってあったりすんのか」
乃木田優香:「え?」
乃木田優香:「恋愛……は……そうねえ……」
乃木田優香:「なくはない、けど」少しだけ顔を曇らせる。
乃木田優香:「ほら、私、過去のある女だから。今はそういうのいいかなーって」
乃木田優香:はぐらかすような調子。
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥ああ、言いたくねぇなら別にいい」
熊埜御堂 奈津比古:「ただな、俺はああいう挙動に少し覚えがある」
乃木田優香:「経験者?」
熊埜御堂 奈津比古:「ぐっ…!違うわ!!例えば…そう、高校の時、用もねぇのに保健室に入り浸ってた馬鹿なクラスメイトだ」
乃木田優香:「消毒用アルコール目当てかしら」
熊埜御堂 奈津比古:「どんな趣味だよ!!気があったんだ保健室の教諭に!」
乃木田優香:「わー、甘酸っぱい」
乃木田優香:「彼もそうだって言いたいのかな」
熊埜御堂 奈津比古:「その教諭が異動になった時、奴は死んだような目をしていた…あいつからも同じ匂いがする」
乃木田優香:「かわいそうに……」
乃木田優香:「…………」
乃木田優香:「だとしても、やっぱり私、そういうのはちょっと、ね」
熊埜御堂 奈津比古:「……だとしても、だ」
熊埜御堂 奈津比古:「少し話してやるぐらいいいんじゃねぇか。ストーカーって訳じゃねぇんだから」
乃木田優香:「まあ、それくらいは……」
熊埜御堂 奈津比古:「あの年頃なんか、それぐらいで満足するもんだ」
乃木田優香:「ならいいんだけど。まあ、別に感じ悪い子じゃないしね」
乃木田優香:「…………」そこで、ふと目を細める。
乃木田優香:じっと後藤の方を見ているようだ。
乃木田優香:「……? なんか、どこかで見たことがあるような気もするな、あの子……」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥それに、お前の方も案外その気になっちまうかもしれねぇし‥‥」
乃木田優香:「それはないない」手を振る。
熊埜御堂 奈津比古:「残酷か」
乃木田優香:「熊埜御堂さん、結構優しいとこあるよね」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ?俺はあれだ…職場でゴタゴタが起きてほしくねぇだけだ」
乃木田優香:「大丈夫、ちゃんと収めます。大人だもの」
乃木田優香:「向こうはまだ子供っぽい感じするけど、まあどうにかなるでしょ」
乃木田優香:「話聞いてくれて、ありがとうね」
熊埜御堂 奈津比古:「ん?ああ‥‥…あ」
熊埜御堂 奈津比古:残っていた飯をかきこみ、水で流す
乃木田優香:「そうそう、たんとお食べ」
熊埜御堂 奈津比古:「……ごっそーさん。んじゃああいつの事はお前に任せたぞ」
乃木田優香:「もちろん。自分のことだもん」
熊埜御堂 奈津比古:「…ああ、そうだ。振るときはスパッと振ってやれ」
熊埜御堂 奈津比古:「間違っても濁すんじゃねぇぞ」
乃木田優香:「はいはい。後腐れなく、ね」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥じゃあな、俺は邪魔にならねぇ内にさっさと引き上げるぜ」おぼんを持って、返却口へと歩いて行った
GM:あなたのアドバイスが功を奏したのかどうかは、結局わからない。
GM:その数日後、後藤靖一郎と乃木田優香は揃って姿を消した。
GM:二人が支部の外で一緒にいた、という目撃証言はあったものの、それ以外は謎のままだ。
GM:そして、あなたには二人の捜索指令が下る。
オープニング3 望月棗:職業上アクシデント
GM:登場侵蝕をお願いします。
望月棗:望月棗の侵蝕率を+1(1d10-1->2-1)した(侵蝕率:31->32)
望月棗:あ、違う
望月棗:2上がって33!
GM:了解です。
N市第10地区 市街地
GM:オフィスビルの並ぶ市街地を、あなたは歩いていた。
GM:天気のいい日で、道は空いている。
望月棗:「……嗚呼」和服にブーツ。時代錯誤な装い。
望月棗:「至福」その手にはたいやき。
望月棗:「矢張、甘露は心を豊かにします故」一口かじる。
GM:そんな風にあなたが道行きを楽しんでいると。
GM:突如、覚えのある感覚が走った。
GM:《ワーディング》の気配だ。
望月棗:「……む」
GM:周囲には幸い、元々人は少ない。
GM:発生源はすぐ近くにあるともわかるだろう。
望月棗:「斯様な気配で在れば」一口かじる。「事件の可能性が高いと存じます」
GM:あなたは発生源を辿ることもできる。
望月棗:「行かぬ理由は在りません」最後に残した頭をぺろりと。「頂いて仕舞いましょう」
GM:では、少し歩くとあなたはすぐ近くの小さな公園にたどり着く。
GM:ブランコとベンチがある程度の、都会の狭い土地柄故の場所だ。
GM:そこには――。
????:「…………」
????:一人の青年がベンチにもたれていた。
????:よく見なくとも、ひどく負傷をしている。
GM:周囲は争った形跡があり、戦闘行為が行われていたことがわかるだろう。
望月棗:「おや」眉を上げて。「本当に事件が?」
????:「……やあ」あなたに向け、弱々しく話しかける。
????:色素の薄い外見、茶色い髪に茶色い目、白い肌。
望月棗:「御話は吝かでは在りませんが、御身体に障りませんか?」
????:「障ってる障ってる。……いてて」
????:「この中で来てくれたなら、オーヴァードの人だね」
????:「僕は……いや、それよりも」
望月棗:首肯して。「救護を呼ぶ事も出来ましょうが。尋常の物か、貴方様の勤め先の物か」
????:「勤め先、ないんだ。今は根無し草」苦しげな声。
望月棗:「何方の御都合が宜しいでしょう」小首をかしげる。
????:「ただ、UGNに……知らせてくれると……ありがたい、かなあ」
望月棗:「其れは失敬」
????:「君がUGNのこと、嫌いだったらまあ、捨て置いてもいいよ……」
????:「ただ」
????:「これだけ」
????:「これだけは」
望月棗:「否。友誼を育ませて頂いて居る方も御座います……此れとは?」
????:「……乃木田優香という人がいる」
????:「多分、今もUGNに」
????:怪我をしながらも飄々とした口調だったのが、急に真剣味を帯びる。
????:「彼女が危ない」
望月棗:「乃木田様」
????:「そう」
????:「守って……あげてほしい……」
望月棗:「心得ました。其れが依頼ですね?」
????:「……依頼?」
????:「君は……?」
望月棗:「依頼主の依頼を達するのが、探偵の務めです」名刺を取り出す。
望月棗:「申し遅れました。『望月棗の探偵事務所』、望月棗です」
????:「探偵さん、か。ふふ、格好いいね」
望月棗:「御気軽になっちゃん、と御呼び下さい」
????:震える手で名刺を受け取る。
望月棗:「でしょう?探偵は格好佳き物です故」
望月棗:「嗚呼、依頼主様の御名前を伺って居ませんでした」
望月棗:「伺っても?」
????:「僕は、初対面なのに、格好悪いな。ケンカしちゃって……」
????:「……僕は……」
????:何か名前を告げようとした、そこで気力が尽きたか。
????:がくん、と力が抜ける。
????:そのまま、意識を失った様子だ。
望月棗:しゃがみ込んで。
望月棗:握った名刺を、その男性の胸のポケットに仕舞う。
望月棗:「此れは、此れは」
望月棗:「傷害事件としても、捜査のし甲斐が在ると云う物です」
????:倒れたまま、仕舞われるままになっている。
望月棗:「殺人事件の範まで踏み込まぬと、一層好しでしょうか?」そう呟きながら、UGNへの連絡を。
GM:あなたの連絡により、名も知らぬ青年はUGNの医療施設に搬送された。
GM:また、『乃木田優香』に関しては……既に失踪しているとのことも知らされた。
GM:あなたは行きがかり上、もうひとつの依頼を得ることになる。
GM:すなわち、乃木田優香にまつわる事件の調査だ。
オープニング4 江長崎啓:遭遇性アクション
GM:登場侵蝕をどうぞ。
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:36->40)
GM:あなたはこのところ、支部間を越えた任務に携わっていた。
GM:あちこちのUGN関連施設を嗅ぎ回り、あるいは侵入を企てているFHエージェントが一人。
GM:名を"エウロス"。
GM:その男を追い、目的を明らかにし、あるいは撃退すること。
GM:それがあなたの任務だ。今日、この時も。
N市第10地区 UGN研究施設近く
GM:オフィス街に隠れて存在する、あるビルの近くにあなたはいる。
GM:あなたが追っているエージェントの姿が近辺で見られたと報告があったからだ。
江長崎啓:「……」何気ない風を装って、建物が作り出す影の中に佇んでいる。
江長崎啓:実際のところは、今まさに走査の最中だ。自身の影を自然のものに紛れさせて広く張り巡らし、目的とする相手の姿を探している。
GM:では、あなたが警戒を行っていると、気配がひとつ、近づいてくる。
GM:その気配は、まさに今あなたがいる影のあたりに近づいてくるのがわかる。
GM:走る足音がひとつ、あなたの傍まで近づき……。
江長崎啓:「その辺りで止まって」
"エウロス":「……!」
"エウロス":驚いた様子で、結果的にあなたの言葉通りに止まる。
江長崎啓:壁に預けていた背中を離し、スマートフォン……連絡用の端末から顔を上げてそちらを見る。
"エウロス":色素の薄い外見、茶色い髪に茶色い目、白い肌。
江長崎啓:「いきなり戦いにはしたくない……個人的には」
"エウロス":聞いていた通りの外見。"エウロス"に間違いない。
"エウロス":「……ハッ」
"エウロス":「俺様はどっちかってえと、いきなり戦いたい方なんだけどな」
江長崎啓:言いながら、相手を観察する。……程よく周囲の環境に溶け込みそうな風体といったところだろうか。
"エウロス":《ワーディング》
江長崎啓:「そうしてあげても別にいいけど」
江長崎啓:「取り返しのつかない選択は先延ばしにしたいの」
"エウロス":「知らねえよ。俺様はUGNに用があるし、捕まるわけにもいかない」
"エウロス":「だから!」
"エウロス":ざざ、と周囲に風が起こる。細かな砂の混じる、小さな嵐だ。
"エウロス":「通させろ!」
"エウロス":風はあなたの目を狙って吹き荒れる!
江長崎啓:「それよ。その用」
江長崎啓:タールのような漆黒の泥が、舗装された路面から不意に噴き上がる。それは刹那の壁となって突風を遮り、そのまま“エウロス”へと雪崩かかって——
"エウロス":「……あっ、クソッ!」
江長崎啓:——それとは別に、彼の背後からも、同じく影が湧いて飛び掛かっている。着弾はそちらの方が先のタイミング。
"エウロス":先の泥を避ける……つもりが背後には気づかない。
"エウロス":無防備な背中に攻撃を食らう!
江長崎啓:流体だ。物理的な破壊力はさほどない。
江長崎啓:ただし、重く、粘つく。それが纏わりつき、相手の行動を妨げる。
"エウロス":「……っ、なんだこれ、ムカつくな……!」
"エウロス":払いのけようとしながら。
江長崎啓:「……用事次第では、仲良くなれるかも。その可能性に賭けようとは思わない?」表情を変えずに問いかける。
"エウロス":「知らねえって言ってんだろ、仲良しとか虫唾だわ」
"エウロス":言いながらも、表情には焦り。
"エウロス":「…………」
"エウロス":「あー、そうか」
"エウロス":「こいつに聞いちゃえばいいんだ。そっか!」
"エウロス":「よし、聞く。一個教えてやるから、それで解放しろ」
江長崎啓:「確約はできないけれど。言ってみて」小首を傾げて。
"エウロス":「……俺様が探してるのは、『乃木田優香』って女だ」
"エウロス":「知ってるか?」
江長崎啓:「……」
江長崎啓:「いいえ。その人が何か?」
"エウロス":「何かって……探してるんだよ!」
"エウロス":「一個って言ったろ。理由までは言わねえよ」
江長崎啓:「ケチね」
"エウロス":「精一杯の譲歩!」
江長崎啓:「そう……でも、それだけじゃ」
江長崎啓:「ありがとうさようなら、とはね」
"エウロス":「あっそ。じゃあ別にいいさ」
GM:その瞬間。
GM:強い風が"エウロス"を中心に吹き荒れる。
"エウロス":「こっちからありがとうさようならだ」
江長崎啓:言って、さらに泥を……流体状の影を地面より繰り出そうとするが。
"エウロス":あなたの拘束は、一瞬だけ緩み、その隙に抜け出す。
"エウロス":トン、とジャンプをして、距離を取り。
江長崎啓:「……あら」
"エウロス":「……お前、結構強かったからな。嫌いじゃねえけど」
"エウロス":「知らないんなら仕方ない。他を当たるわ」
江長崎啓:影を鉄砲水めいて飛ばす。
"エウロス":それをどうにか避けながら、脱兎の如く逃げ去る。
"エウロス":《瞬間退場》
GM:彼の姿は、すぐに消えてしまった。
江長崎啓:「……」ふう、と息を吐く。
江長崎啓:「……どうにも」
江長崎啓:「慣れないわね。単独での交戦……」
江長崎啓:片手に持ったままだった端末を再度見る。索敵段階からずっとオンラインのままにしていた。
江長崎啓:エウロス。その容姿。風を操る能力。……乃木田優香。
江長崎啓:報告すべき相手は、現状の位置だと。
江長崎啓:「……近いのは、第十、か」
GM:あなたの報告は、すぐに第10支部に届いた。
GM:そして、あなたは"エウロス"が絡んでいると見られる一連の事件の捜査を、さらに指示されることになる。
GM:何より注目されたのは、あなたが捉えた、"エウロス"の容姿だった。
GM:では、ロイス取得をまとめてどうぞ。
熊埜御堂 奈津比古:同僚 乃木田優香:〇誠意/天然
紀ノ川兵衛:後藤靖一郎 親近感〇/不安 で!
江長崎啓:“エウロス” 元気/〇敵愾心
望月棗:-名も知らぬ依頼主様/???/依頼主様:○/名も知らぬ/ロイス
ミドル1:この顔を知っている
GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
紀ノ川兵衛:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 3[3]+40 → 43
望月棗:望月棗の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:33->41)
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:40->42)
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+1(1D10->1)した(侵蝕率:39->40)
N市UGN第10支部 支部長室
GM:あなたたちはそれぞれの経緯で、ここ支部長室に呼び出されていた。
GM:オフィスの一室めいた清潔な部屋には、雰囲気にそぐわない小柄な少年が一人。
GM:大きな椅子に座って、少し深刻そうな顔をしている。第10支部長、阿久津数馬だ。
阿久津数馬:「……集まったな」周囲を見回しながら。
阿久津数馬:「今回の件、既にある程度連絡はしてあるが」
阿久津数馬:「要は"オーブ"乃木田優香、彼女の名前があちこちの件に関わっているようだ、と」
阿久津数馬:「そして、本人は"ブリーズリース"後藤靖一郎と一緒にいたところを目撃されて以来、行方不明だ」
阿久津数馬:「お前らは全員、この乃木田の名前に関する関係者だ。そうだろ?」
阿久津数馬:少し疲れた顔で、あなたたちを見る。
紀ノ川兵衛:「どうやら、状況を考察するに……俺も該当するようだな」
熊埜御堂 奈津比古:「関係者っつーか…いや、そういう事になんのか」いつものように鬱陶しそうな声で返す
望月棗:来客用のソファに悠然と座っている和服の少女が、首肯する。
阿久津数馬:「お前ら二人も交友を鑑みて呼んだんだ」紀ノ川くんと熊埜御堂さんに。
望月棗:「然し、剰りに簡素な”こおど”を御持ちなのですね、乃木田様は」
阿久津数馬:「なんか短いのが好きなんだって言ってたな」
紀ノ川兵衛:「間接的にではあるが、確かに俺も関与はしている」
江長崎啓:「……私の場合は、追跡していたFHエージェントが名前を出していました」小さく左右に顔を動かして、その場に揃った人員を確かめながら。
望月棗:「他の誰よりも古く付けられたのか、他を押しのける程に特異なのか。興味は尽きませんが」
熊埜御堂 奈津比古:「FHエージェントだぁ?」
熊埜御堂 奈津比古:「乃木田の」
熊埜御堂 奈津比古:「名前をか?」
阿久津数馬:「そうだ。広域で活動する……とはいえうろちょろしているだけのFHエージェント」
阿久津数馬:「そいつが乃木田の名前を出していた、と報告を受けた」
江長崎啓:「探し人らしいわ。目的までは聞き出せなかったけど」
紀ノ川兵衛:「うろちょろ、か……」 テンジクネズミを思い浮かべる
阿久津数馬:「だから、そこの江長崎には今回は一旦こちらの指示で動いてもらう、とそういう形にした」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…交友がある、つっても俺はあいつについてそんなに詳しく知らねぇ」
望月棗:「抑々(そもそも)、人探しを主眼に広域活動を行っていたのやも知れませんね」
熊埜御堂 奈津比古:「そもそも、自分の事話したがらないタイプだったからな」
望月棗:「で在れば、寧ろ交戦は避ける可き振舞いかと」
江長崎啓:「……とは言え、向こうから襲ってきたのよね」
阿久津数馬:「なんだそいつ。あんまり一貫性がないな……」
紀ノ川兵衛:「理解した。江長崎くんの場合は、交戦した相手を経由した関係性というわけか」
江長崎啓:「すぐ逃げて行っちゃったから、まだ掴めた情報が少なくて」
阿久津数馬:「それでも得るものはあった……あったというか……」
阿久津数馬:「混乱したというか……」
江長崎啓:「とりあえず……コードは“エウロス”。能力と特徴は——」遭遇と交戦の結果知ったことを共有する。
望月棗:「最初から材料が全て設えられていても、推理の余地が御座いません故」
望月棗:「始めは手掛かりは寡く、謎は多き処から始まるのが習わしでしょう」
阿久津数馬:「余裕だな。その調子でやってもらえると助かる……」
阿久津数馬:「……で、江長崎。奴の見た目も捕捉していたよな?」
江長崎啓:「ええ」
阿久津数馬:「それを見せてやってくれ」
江長崎啓:「……どうぞ。回して」端末に“エウロス”の写真を表示して熊埜御堂さんに渡す。交戦しながら手元の操作で撮影していた。
熊埜御堂 奈津比古:「…‥‥…あ?」それを見て固まる
GM:では、その写真を見たあなたたちは、気づくでしょう。
GM:紀ノ川くんと熊埜御堂さんは、後藤靖一郎とよく似た顔であることに。
GM:望月さんは、あの名も知らぬ依頼者とよく似た顔であることに。
紀ノ川兵衛:「……確かに。その情報を受け取ると、混乱するな」
紀ノ川兵衛:「俺はこの顔を知っている」
望月棗:身を乗り出して、覗き込んで。「おや」
江長崎啓:「……ふうん?」周囲の様子を見て首を傾げる。
江長崎啓:「……とりあえず、私から説明できることは以上だから」
江長崎啓:「他の人の“手掛かり”も教えて貰えると有難いわ」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥ガキ、後藤の家族構成は?」阿久津君に
望月棗:「成程、成程」
望月棗:「此方が謎と云う訳ですね」
阿久津数馬:「天涯孤独、とのことだった」
熊埜御堂 奈津比古:「そうかよ。せめて双子とかなら…って思ったんだが」
阿久津数馬:「ただ一応、ざっと照会したところ、アリバイ……というのかな」
望月棗:「双子のとりっく程陳腐な物は、今日日中々に御目に掛かれませんよ」
阿久津数馬:「後藤の支部での活動と、このエージェントの外での活動、同時期になっているところがある」
阿久津数馬:「完全に同一人物、というわけではないらしい、とだけはわかった」
紀ノ川兵衛:「後藤靖一郎。俺たちが知る彼は、そのような名前だった。UGNエージェントだ」
阿久津数馬:「……ああ。うちに在籍していた」
江長崎啓:「あら」
紀ノ川兵衛:「俺は失踪の直前に彼と対話している。話題は、”オーブ”乃木田優香についてだ」
望月棗:「ふむふむ」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥‥あ」言われて思い出す
熊埜御堂 奈津比古:「あの時後藤の隣に居たのお前だったのか…!」
紀ノ川兵衛:「本人の内面に踏み込むので深くは触れないが、彼女と友好的に接触を取る方法について、相談を受けた」
紀ノ川兵衛:「そちらこそ。彼女の付近にいたのは、きみだったようだな」
紀ノ川兵衛:「俺が知り得る彼と、彼女に関する情報は以上だ」
望月棗:「まあ」手を合わせて。「恋愛沙汰ですか」
紀ノ川兵衛:「その可能性についての明言は避ける」
熊埜御堂 奈津比古:「そうだな。それなら話が早い。乃木田については、こっちもその時接触したのが最後だ」
阿久津数馬:「……こいつらの失踪は、正直真相がわからない」
阿久津数馬:「襲撃されたか、逃亡か、誘拐か。それならどちらがどちらをか。無事でいるのかどうかすら」
阿久津数馬:「……というところに、またもうひとつ面倒が来た」
阿久津数馬:望月さんを見る。
望月棗:「まあ」頬を膨らませて。「面倒とは、他に佳い言い方が在るのでは有りませんか?」
阿久津数馬:「別にお前を面倒って言ったわけじゃないだろ!」
望月棗:「なっちゃんと御呼び下さい。若しくは棗、と」
望月棗:「折角斯うして縁を頂けたのに、お前では些か寂しゅう御座います」
阿久津数馬:「……望月じゃダメなのか……?」
阿久津数馬:「なつ……棗。話をしてやれ」
望月棗:「はい。棗が御話致しましょう」
望月棗:「後藤様に酷似した顔の殿方より、依頼を携えて居ります」
紀ノ川兵衛:「似ている人物とは……」
望月棗:「御名前は伺い損ねましたが、酷く負傷して御出ででした」
望月棗:「彼の依頼は、乃木田様を守る様に伝えよ、と」
望月棗:「彼女に危機が迫って居る、と」
阿久津数馬:「……そう、もうひとつ同じ顔が増えた……」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥‥‥一応聞くが、双子が陳腐なら、三つ子はどうだ。望月」
望月棗:「ふふ。とんと見掛けませんね」
望月棗:「謎掛けの不誠実な答えの様です」
江長崎啓:「第三のエウロス顔……」二人のやり取りをよそに思案する。
紀ノ川兵衛:「ますますわからないな。後藤くんに似た男、三人目か?」
紀ノ川兵衛:「その人物から直接に話を聞きたいものだ」
阿久津数馬:「現在意識不明、治療中だ」
阿久津数馬:「オーヴァードだからいずれ目が覚めるだろうが、それまではなんとも」
望月棗:「ふむ。命に大事は無い様で何よりですが……命を奪う職業と見做される事も儘在ります故」
江長崎啓:「ああ……でも、その人は後藤さんという可能性もあるのかしら」
阿久津数馬:「その可能性もあるが、微妙に差異が見受けられるらしい」
阿久津数馬:「特に、後藤にはなかった傷跡があったとか」
紀ノ川兵衛:「話がややこしくなるので、俺はそうであってほしいが」
望月棗:「其れから、一つ、興味深い事を零しました。棗は聞き逃しては居りません」
江長崎啓:「ふむ……」
望月棗:「『初対面なのに喧嘩をして仕舞って格好が悪い』、と」
望月棗:「此れは下手人への示唆では無いかと愚行する次第です」
阿久津数馬:「……なるほど」
江長崎啓:「だとすると、随分相手の肩を持った言い方ね」
紀ノ川兵衛:「なるほど。理解した。現時点では、俺の頭では理解が追いつかないということがよくわかった」
熊埜御堂 奈津比古:「まだ諦めるなよ」
阿久津数馬:「それをこれから調べてほしい、ということだ」
望月棗:「はい。何気ない気付きより、手掛かりが得られる事も多いです故」
望月棗:「皆々様と歩調を合わせられれば、此の棗めは幸甚に存じます」
阿久津数馬:「限られた情報だけ見て会議室で喋ってたんじゃ、この僕だってわかるはずがない」
紀ノ川兵衛:「調査任務からだな。阿久津くん、任務中の状況によっては交戦も許可されるのか?」
望月棗:「ふいるどわあくと参りましょうか」
阿久津数馬:「もちろんだ。FHの人員も絡んでいる件だしな」
阿久津数馬:「お前らへの任務と依頼は、この件を解き明かして」
阿久津数馬:「もしうちに連れ帰るべき人材がいるならそいつの確保」
阿久津数馬:「そのためには戦闘行為も問題ないと判断する!」
紀ノ川兵衛:「それを聞いて安心した。”荒神郭”紀ノ川兵衛はいつでも出撃できる」
阿久津数馬:「頼んだ。お前は……強いからな」
熊埜御堂 奈津比古:「…”居るなら”か、随分意地の悪い言い方を覚えたじゃねぇか」
阿久津数馬:「お前のその言い方には負けると思うぞ……」
望月棗:「まあ、御強いのですね」手を合わせて。
望月棗:「で在れば、此方も安堵して調査が出来ると云う物です」
阿久津数馬:「棗……にはこちらから改めて依頼をする」
阿久津数馬:「調査に関してはプロだしな。頼む」
望月棗:「はい。阿久津様の御采配の儘に」恭しく礼をして。
望月棗:「此の『望月棗の探偵事務所』、望月棗に御任せ下さい」
江長崎啓:「……江長崎啓。コードは“クァグマイア”」
江長崎啓:「任務了解。微力を尽くすわ」
阿久津数馬:「お前には先ほども言ったが、こちらに引き継ぐ。協力して事に当たってくれ」
望月棗:「紀ノ川様に、江長崎様」
江長崎啓:「分かりました。事務やら何やらの手続きはお願いね」
望月棗:「其れから」ふと顔を向けて。
熊埜御堂 奈津比古:「…”死生間”熊埜御堂奈津比古」
熊埜御堂 奈津比古:「俺の事は別に”なっちゃん”とか呼ばなくていい」
望月棗:「まあ。御揃いですね」
紀ノ川兵衛:「そんな呼び方があったのか……!」
阿久津数馬:「お前なっちゃんって顔じゃないだろ……?」
熊埜御堂 奈津比古:「重ねて言うが、呼ばなくていいからな?」紀ノ川君に
江長崎啓:「私は可愛いなっちゃんの方が好きだわ」
熊埜御堂 奈津比古:「うるせぇな!自分で言ってて恥ずかしかったわ!」
望月棗:「熊埜御堂様も御可愛いですよ」
紀ノ川兵衛:「理解した。確かに識別もしづらいな。従来通りにいこう」
熊埜御堂 奈津比古:「嫌味か?」
阿久津数馬:「……熊埜御堂は、まあ、いつも通りだ」
阿久津数馬:「人員を守れ。以上」
望月棗:「真逆(まさか)。和ませようとして下さったのでしょう?」
熊埜御堂 奈津比古:「へーへー、いつも通り可愛くねぇ俺が、いつも通り守ってやるよ」
熊埜御堂 奈津比古:「だから、敵殴るのはお前らがやれ。いいな」
望月棗:「斯様な配慮を見せる殿方に対する形容として、其れ程誤っては居ないかと存じますが」
熊埜御堂 奈津比古:「……最近のガキはこんなのばっかりなのか…!」
紀ノ川兵衛:「もとより、白兵戦闘は俺の領分だ。任務に着手するとしよう」
阿久津数馬:「ばっかりってなんだよ……!」
阿久津数馬:「まあいい。とにかくうちの地区でこれ以上わけのわからん事件を起こされるのは困る」
阿久津数馬:「任せたからな。しっかり働け!」
GM:ロイスと購入が可能です。
江長崎啓:1dx+1>=8
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 1[1]+1 → 2 → ファンブル
江長崎啓:だめだめ
江長崎啓:ロイスは保留。購入は応急手当を
熊埜御堂 奈津比古:ロイス保留!購入はボデマ!
熊埜御堂 奈津比古:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 8[1,4,8]+2 → 10
熊埜御堂 奈津比古:購入して装備!以上!
GM:あ、熊埜御堂さんは財産点使用したということでオッケーですか?
熊埜御堂 奈津比古:宣言忘れてた!そうです!
GM:了解です。減らしておいてねー
紀ノ川兵衛:熊埜御堂さんにはロイスをとっておこう!もともと同じ支部だから、実力は信頼しているはず。 熊埜御堂奈津比古/信頼〇/脅威 で!
紀ノ川兵衛:そして例のボディアーマーを購入に走ります。
紀ノ川兵衛:1dx=>12
DoubleCross : (1R10[10]>=12) → 10[10]+6[6] → 16 → 成功
紀ノ川兵衛:うっそ!?
紀ノ川兵衛:買えた!装備!
GM:すご
熊埜御堂 奈津比古:強い
熊埜御堂 奈津比古:買い物名人だ
望月棗:ロイス保留して、手配師でビジネススーツでも狙っておこう。
望月棗:9dx+1>=19
DoubleCross : (9R10+1[10]>=19) → 10[1,2,2,4,6,7,7,8,10]+9[9]+1 → 20 → 成功
望月棗:かえました
GM:ヒイ
江長崎啓:今を生きる若者の購入ぢから
GM:全員お買い物済みかな。では切ります。
GM:ではまず、今調べられる情報項目は以下の通り。
【乃木田優香について】〈情報:UGN〉6〈情報:噂話〉6 ※熊埜御堂さんのみ目標値-1
【後藤靖一郎について】〈情報:UGN〉6〈情報:噂話〉6 ※紀ノ川くんのみ目標値-1
【????について】〈情報:UGN〉7
【"エウロス"について】〈情報:UGN〉7 ※江長崎さんのみ目標値-1
GM:各々のシナリオロイスについて4つ。ものによってはボーナスがつきます。
GM:知らん人は知らん人なのでつきません。ご了承ください。
GM:また、開示後に新しい情報項目がオープンすることもあります。
GM:その辺を踏まえて調査をお願いします。
ミドル2:たいやきの必要経費
GM:シーンプレイヤーは紀ノ川くん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
紀ノ川兵衛:1d10+43
DoubleCross : (1D10+43) → 4[4]+43 → 47
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+9(1D10->9)した(侵蝕率:40->49)
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:42->44)
江長崎啓:よしよし
望月棗:望月棗の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:41->42)
GM:では、まず情報収集判定から。
GM:先ほどの情報を上手いこと分担して調べていくといいです。
紀ノ川兵衛:紀ノ川はもちろん後藤さんについてのやつを調べます!
江長崎啓:シェフおすすめのエウロスをやりましょう
紀ノ川兵衛:ほかのやつは成功する気がしないものでね!
熊埜御堂 奈津比古:乃木田優香について 情報:UGNで判定します。コネ起動してダイス+2!
GM:どうぞ!
紀ノ川兵衛:情報:軍事しか持ってないから、どっちで振っても同じですね……じゃあ噂話で!
熊埜御堂 奈津比古:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 10[3,4,8,9,10]+2[2]+1 → 13
紀ノ川兵衛:1dx=>5
DoubleCross : (1R10[10]>=5) → 7[7] → 7 → 成功
紀ノ川兵衛:おおっ!やった!
GM:おおー
望月棗:新しく開いたやつが高そうならそれやろうかな
江長崎啓:とは言え素振りだと覚束ないので《無形の影》だけ使用します。
GM:待機ももちろんありです
江長崎啓:10dx+2>=7 情報:UGN
DoubleCross : (10R10+2[10]>=7) → 10[1,3,4,4,6,6,8,8,8,10]+8[8]+2 → 20 → 成功
GM:たか……
GM:ではまず乃木田・後藤・エウロスがオープンですね。
江長崎啓:分かりみを得ました
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+4した(侵蝕率:44->48)
【乃木田優香について】
数年前からUGN第10支部に所属している女性研究員。
戦闘能力はないが、幅広い分野、特に生命工学の知識に優れる。
元々はFHセル『アネモネ』に所属して研究を半ば強要されていたが、倫理観の面から逃亡・離脱。
『アネモネ』との関係は完全に断たれており、今回は意に添わぬ襲撃または誘拐の可能性が高い。
【後藤靖一郎について】
UGN第10支部に所属する男性エージェント。
エージェントとなったのはかなり最近のことで、まだ重要な任務は任されていない。
気弱な性格で、時々年齢のわりに幼い様子を見せると周囲は語っていた。
UGNのデータベースに残る彼の過去の経歴は改竄されているようだ。
【"エウロス"について】
FHのエージェント。現在は個人的に動いているようだが、過去にはセル『アネモネ』に所属していた。
UGNの研究施設について地区を問わず調査、場合によっては侵入を行っている。
大規模な破壊行為の形跡はないこと、また江長崎啓への問いかけから、乃木田優香個人だけを探していると推察できる。
第10地区の別の研究所から、彼らしき人影の目撃報告があった。向かえば何かわかるかもしれない。
GM:新しくオープンした情報はふたつ。
GM:あ、いや、ひとつだった
→【後藤靖一郎について2】〈情報:UGN〉8を調べられるようになりました。
GM:また、【"エウロス"について】をオープンしたことからトリガーイベントが発生します。
望月棗:じゃあ???の方を開けて広げたほうがいいかもな……
GM:一定の情報項目を開いた後にイベントシーンが起こります。
望月棗:こっちやってみますね
GM:どうぞー
望月棗:6dx+2>=7
DoubleCross : (6R10+2[10]>=7) → 10[2,2,2,6,6,10]+3[3]+2 → 15 → 成功
GM:たかい……
GM:では開示します。
【????について】
後藤靖一郎、および"エウロス"によく似た色素の薄い男性。
何らかの近い血縁関係にあると推察される。
また、UGNの医療機関にて精査を行ったところ、身体に通常ではあり得ないような負担が発覚した。
まるで、短い期間で急激に負荷をかけ、成長を促したかのような。
GM:ここからオープンする情報はありません。
N市第10地区 市街地 公園
GM:あなたたちは、棗さんが重傷の青年と遭遇した公園に調査のため訪れた。
GM:ブランコとベンチほどしかない狭い敷地は、既に綺麗に片付けられている。
GM:戦闘行為の名残はもうない。
望月棗:到着前に、近くの屋台に立ち寄って、たい焼きを人数分買っている。
望月棗:「此処のたいやきは正に絶品です故」
望月棗:「賞味せず居るのも勿体ない事です」
紀ノ川兵衛:「支援、感謝する。この近辺には詳しいようで助かる」
熊埜御堂 奈津比古:受け取って、金を渡そうとする
紀ノ川兵衛:「俺単独ではこの公園に到達するまで半日はかかった」
望月棗:「否。必要経費です」お金は受け取らず。
江長崎啓:「……方向音痴なの?」たい焼きを受け取りつつ。
望月棗:「然るべき場所に請求致します故。熊埜御堂様よりの授与は必要在りません」
熊埜御堂 奈津比古:「緩いんだか硬ぇんだか…」渋々金を財布に戻す
望月棗:「然し」一口食べて。「形跡は有りませんね」
紀ノ川兵衛:「まったくないな」
熊埜御堂 奈津比古:「お前が来た時にはあったのか?」
紀ノ川兵衛:「方向音痴ではない。少々ナビゲート機能に障害が起きているだけだ……ふむ」
望月棗:「犯人は現場に舞い戻る、との言も在りますが。此れでは、其の必要も見受けられません」
望月棗:「はい。争いの形跡は、確りと」
望月棗:もう一口かじって。「矢張、至福……」
紀ノ川兵衛:「俺にはここから読み取れることはないな。せいぜい、UGNに請求した後藤くんの追加情報くらいのものだ」
熊埜御堂 奈津比古:「どんな感じだった?江長崎を攻撃してきた奴の特徴と一致するかどうかが知りたい」
江長崎啓:「一人での移動は避けなさいね」言いながらたい焼きをかじる。
江長崎啓:「あ、本当に美味しい」
望月棗:「先ず、です」
望月棗:「其の方について先に伺いたい所です」
望月棗:「でしょう?」誇らしげ
江長崎啓:「後でうちの子にも買って行ってやろう……ああ、“エウロス”?」
江長崎啓:「私が戦った限りでは、風……鎌鼬みたいなのをぶつけてきたわ。ハヌマーンによく居る感じの」
江長崎啓:「他に攻撃手段がない、とは言い切れないけどね。後は……」
江長崎啓:「こっちは追加情報。今は個人で動いてるけど、以前には『アネモネ』セルに居た」
江長崎啓:「やっぱり乃木田さん個人のことを探り回ってて、UGN自体に対する干渉には本腰が入ってない。そんなところ」
紀ノ川兵衛:「目的が謎めいているな。乃木田くんが何かの情報……あるいは要素を握っているのだろうか」
望月棗:「ふむ。先に伺えばよもや、とは思いましたが」
望月棗:「少なくとも、斯様な切断痕には見て取れませんでした」
望月棗:「破壊痕は判然とは致しませんが。凍傷の跡と言った方が近かったでしょうか?」
熊埜御堂 奈津比古:「凍傷か…別人と見てた方が良さそうだが…」
望月棗:「江長崎様の言の通り、複数の手立ての可能性も在ります」
望月棗:「未だ予断には尚早かと」再びかじって。「美味……」
熊埜御堂 奈津比古:「…で、”アネモネ”つったか」
江長崎啓:「……とは言え、同じ顔の相手が敵だったんなら、何か言及があっても良さそうなところではあるわね」
江長崎啓:「ええ。言った」
紀ノ川兵衛:「乃木田くんと”アネモネ”に何か関係はあるのか?」
熊埜御堂 奈津比古:「…そうだな」タイ焼きを齧る「端的に言えば”今は無い” ”昔はあった”だ」
望月棗:「ふむ」もぐもぐしながら。「嘗ての所属先辺りですか?」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ。通りで話したがらねぇ訳だな。乃木田は”アネモネ”の元研究員だ」
江長崎啓:「……」
望月棗:「元研究員を捜して回ると云うのは、目的としては自然に感じます」
熊埜御堂 奈津比古:「…それから」
熊埜御堂 奈津比古:「生命工学、だと。当時やってた研究がな」
熊埜御堂 奈津比古:「クローンだの何だのは、良くも悪くも倫理観に影響を与えるもんだ」
紀ノ川兵衛:「生命工学か。しかも軍事用と推測されるなら、まったくいい記憶がないな」
熊埜御堂 奈津比古:「…特別親しいって訳でもねぇが、あいつ自身は何の変哲もない普通の女。負担に耐えかねて抜け出したってのはおかしくねぇ」
望月棗:「……一つの傍証が御座います」
熊埜御堂 奈津比古:「だから、今回の失踪はあいつ自身の意思とは無関係…と思いたい。まだ分かんねぇけどな」
熊埜御堂 奈津比古:「?何だよ」
望月棗:「依頼主の彼。重症を負った後藤様の牴牾(もどき)ですが」
望月棗:「身体に矯めたかの様な痕が、と」
望月棗:「推察では在りますが、其れは恐らく」
望月棗:「過成長の負荷に拠る物ではと愚考します」
望月棗:「生命工学という単語と、些か符号が過ぎませんか?」
江長崎啓:「……どうも」
江長崎啓:「あんまり微笑ましい話じゃなくなってきそうね」
熊埜御堂 奈津比古:「…ホルモン操作か」
紀ノ川兵衛:「そういう観点ならば」
熊埜御堂 奈津比古:「だとすると、俺達が見てる同じ顔ってのも……」
紀ノ川兵衛:「後藤靖一郎くんの方にも、その方面に推測できなくもない材料はある」
熊埜御堂 奈津比古:「話せ」
紀ノ川兵衛:「データベースにある彼の情報には改竄の形跡があった」
紀ノ川兵衛:「周囲の者の観察によれば、彼は時折見た目よりも幼いようなところがあったとのことだ」
熊埜御堂 奈津比古:「…見た目と精神が不釣り合い、か」
紀ノ川兵衛:「いくつかの可能性が考えられるな。最初は身体特徴やシンドロームまで変化する多重人格の類かと思ったが、生命工学となると……」
望月棗:「推理小説の枠を逸脱する様ですね、其れは」
紀ノ川兵衛:「そちらの線でも調べた方がよさそうだ」
望月棗:「空想科学小説の範疇です」
熊埜御堂 奈津比古:「その点はどうだった?望月」
紀ノ川兵衛:「我々の存在も、すでに十分に空想科学的ではあるが」 少し咳き込む。笑ったつもりだ。
熊埜御堂 奈津比古:「お前の言う”急成長”した奴は、精神的に幼いままだったのか」
望月棗:「寡くとも、他人の空似では無いでしょう」
望月棗:「精神の幼さを、齢十六の花の乙女が評する事は難しいですが」
望月棗:「其れを感じる程迄に交歓を行えては居ない、と云うのが正直な所です」
熊埜御堂 奈津比古:「…そうかよ。そいつがさっさと起きてくれりゃあ話は早いんだが」
紀ノ川兵衛:「情報収集は続行するが……いま、他に打てる手はあるか?」
望月棗:「ふむ」最後のたいやきのひとかけらを口に放って。
熊埜御堂 奈津比古:「街中うろついてんなら、目撃情報の一つでも欲しい所だな」
望月棗:「いえ。此処での用事は今済みました」
望月棗:「御馳走様でした。別の場所に参りたい処ですね」
紀ノ川兵衛:(たい焼きを食べるのが主目的だったのか……!? いや、まさか……)
江長崎啓:「……」たい焼きが完食される様を見て。
江長崎啓:「熊埜御堂さん。ちょっと」袖を引き、少し離れた場所で話したい意思を示す。
熊埜御堂 奈津比古:「…?んだよ」引かれるがままについて行く
江長崎啓:「……たい焼き代だけど。やっぱり貴方からあの子に払った方がいいと思うわ……」
江長崎啓:一つ嘆息し、財布から千円札を取り出して渡す。「これ。ひとまず私と紀ノ川くんの分」
熊埜御堂 奈津比古:「……それ、俺も思ってた」
江長崎啓:「ああ、やっぱり」
熊埜御堂 奈津比古:「いや、いい。何ならお前の分も俺が出す」
江長崎啓:「……割とお高めよ、あれ」
熊埜御堂 奈津比古:「…ぐっ…‥」
江長崎啓:「調べたら1個何百円かするやつ」なので千円札を出していた。
熊埜御堂 奈津比古:「…じゃあ…せめて紀ノ川の分は払わせろ…!あいつはうちの人間だ」
江長崎啓:「……そう。ならお言葉に甘えるわ」紙幣を引っ込め、代わりに五百円玉を握り込ませて。
熊埜御堂 奈津比古:硬貨を受け取って「…ついでに一つ助言を貰いたいんだが」
江長崎啓:「何かしら」
熊埜御堂 奈津比古:「これ、どうやってあいつに渡しゃいいんだ…?」
熊埜御堂 奈津比古:「話術で勝てる気がしねぇんだが…」
江長崎啓:「普通に言えばいいでしょう」
江長崎啓:「おやつ代をUGNに請求しようとするな、って」
江長崎啓:「頼りにしてるわ。隊長」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ…それもそうか……隊長?」
江長崎啓:「他に適任がいる?」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥」一人は真面目馬鹿。一人はUGN外部の探偵。一人は外様のエージェント
熊埜御堂 奈津比古:「居ねぇ…けど…!クラス委員を押し付けられてる気分だ…!」
江長崎啓:「そういうこと」柔らかく微笑む。
江長崎啓:「私は現場が終わったらさっさと帰って、親子水入らずの時間を満喫させてもらうから」
江長崎啓:「——面倒な報告書作り等諸々、どうぞよろしく」
熊埜御堂 奈津比古:「……チッ」子持ちのエージェントが珍しい事も、そういった人達が、人より多く守るべきものを抱えた上で死地に赴く事も、百も承知だ
熊埜御堂 奈津比古:「…そういう事なら早く言え。馬鹿。さっさと終わらせてさっさと帰れ」
江長崎啓:「ふふ。どうも」
江長崎啓:そう言って、残していた二人の元に歩き去る。ほんの少しだけ弾むような足取り。
紀ノ川兵衛:「? ……熊埜御堂くん、何か重要な話をしているのか? 俺の分のたい焼きも欲しいなら、……苦渋の決断だが、残り半分くらいは譲ろう」
熊埜御堂 奈津比古:「あーあ、俺も結婚出来りゃあ今より図々しくいられんのによ」二人のもとに戻る
熊埜御堂 奈津比古:「違うわ!そんなに卑しい人間に見えんのか!」
望月棗:「其の必要は在りませんよ」
望月棗:その両手にはパンパンの紙袋がある。「御話は終わりましたか?」
熊埜御堂 奈津比古:「残り半分もお前が食え!こんな高いもんそうそう食う機会ねぇんだろうが!」
紀ノ川兵衛:「確かにどこにでもあるようなたい焼きではないな……記憶しておこう」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…ひっ…」その紙袋を見て青い顔をする
望月棗:「ですから、機会で在れば御座います」
望月棗:「好評の様でしたので、支部の皆様にも、と」
熊埜御堂 奈津比古:「……なっちゃんさん」
望月棗:「はい?如何されました?」
熊埜御堂 奈津比古:「悪意は、あるか?」
望月棗:「真逆(まさか)。棗めは、只、只管に」
望月棗:「気の向く儘に動く已(のみ)です」
江長崎啓:「……」にっこりと笑う。
熊埜御堂 奈津比古:「……」財布を、それから紙幣を何枚か取り出し、先ほど貰った硬貨と合わせて望月さんに差し出す
熊埜御堂 奈津比古:「…頼むから」
熊埜御堂 奈津比古:「全部俺が買ったことにしろ…!」
望月棗:「ふ、ふふ、ふふふ……」
望月棗:「ゆうじいえぬには請求致しませんよ?」
熊埜御堂 奈津比古:「いい‥‥!ガキに説教食らわされるよりマシだ…!」
望月棗:「優しき人なのですね、熊埜御堂様は」
熊埜御堂 奈津比古:「優しくねぇ!保身の為だ!」
望月棗:「では、遠慮なく……嗚呼」
望月棗:「手が塞がっています」
望月棗:「代わりに荷を持って頂ける方が居ないと……」
熊埜御堂 奈津比古:「ちくしょうがああ!!」袋を奪い取る
望月棗:「嗚呼、熊埜御堂様は」
望月棗:「楽しい人ですね」
熊埜御堂 奈津比古:「覚えてろよ望月棗の探偵事務所…!なんだよ望月棗の探偵事務所って…!」
熊埜御堂 奈津比古:二つの袋を片手に持ち替え、財布をしまう
熊埜御堂 奈津比古:それはいつもより薄くて、軽くて
熊埜御堂 奈津比古:袋から立ち込めるたい焼きの熱気が、何故だか妙に暖かかった
GM:ロイスと購入ができます。
望月棗:同行者/熊埜御堂 奈津比古/楽しい:○/隔意/ロイス
紀ノ川兵衛:ロイスは保留で、購入どうしようかな…
江長崎啓:熊埜御堂 奈津比古 〇感謝/罪悪感 で
熊埜御堂 奈津比古:同行者 江長崎啓:〇真面目/心配 で
江長崎啓:購入はまた応急手当でも!
江長崎啓:1dx+1>=8
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 4[4]+1 → 5 → 失敗
江長崎啓:無理!以上!
紀ノ川兵衛:応急手当キットでも買っちゃおうかな!
紀ノ川兵衛:1dx=>8
DoubleCross : (1R10[10]>=8) → 5[5] → 5 → 失敗
紀ノ川兵衛:だめ!以上です。
GM:そういうこともある
望月棗:たいやきで我慢してね
熊埜御堂 奈津比古:購入はジュラルミンシールド
熊埜御堂 奈津比古:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 7[4,4,7]+2 → 9
熊埜御堂 奈津比古:3点使って購入!装備して以上!
GM:富豪
望月棗:ボディアーマーを。
望月棗:6dx+3>=12
DoubleCross : (6R10+3[10]>=12) → 9[1,3,4,6,6,9]+3 → 12 → 成功
望月棗:江長崎さんへ渡します
江長崎啓:わーい!
江長崎啓:ありがとうございます。頂きます
江長崎啓:装備もする!
GM:以上かな?
ミドル3:ミステリ界騒然
GM:シーンプレイヤーは熊埜御堂さん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+9(1D10->9)した(侵蝕率:49->58)
GM:わお
紀ノ川兵衛:1d10+47
DoubleCross : (1D10+47) → 4[4]+47 → 51
熊埜御堂 奈津比古:金を失ったダメージが…!
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:48->57)
GM:高め推移が始まった
江長崎啓:何のダメージだろう
GM:罪悪感かな
江長崎啓:なるほどね……
望月棗:望月棗の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:42->45)
GM:格差社会が生まれてきましたねー
望月棗:こちらは傷まない
望月棗:なんでだろう……
GM:なんでだろう……
GM:では、現在調べられる情報項目は以下のひとつ。
【後藤靖一郎について2】〈情報:UGN〉8
GM:なんかいろいろと鑑みながら行けそうな人はどうぞ!
紀ノ川兵衛:ふっ……
紀ノ川兵衛:行けそうな人、どうぞ!
紀ノ川兵衛:紀ノ川に任せるのは暴挙
熊埜御堂 奈津比古:では情報:UGNでコネ使って判定します
熊埜御堂 奈津比古:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 7[4,4,6,6,7]+1 → 8
GM:どうぞ!
江長崎啓:隊長ー!
GM:おお
GM:成功! おめでとうございます。ひとつだからすぐ開示しますね。
江長崎啓:素晴らしい
紀ノ川兵衛:楽勝!
【後藤靖一郎について2】
後藤靖一郎は偽名で、経歴は巧妙に偽装されている。
以前は"ゼピュロス"の名でFHセル『アネモネ』 に所属していた。
『アネモネ』には姿形のよく似た四人の男性エージェントが所属していたという。
それぞれ"エウロス""ゼピュロス""ノトス""ボレアス"と、風の神の名を名乗っていた。
GM:ここから
→【『アネモネ』について】〈情報:UGN〉7を調べられるようになりました。
GM:また、次のシーンで先ほどのトリガーイベントが発生します。
GM:この情報はこのシーン内で調査可能です。
望月棗:じゃあやっちゃおうかな
GM:どうぞどうぞ
望月棗:技能無しで素振り。
望月棗:6dx+2>=7
DoubleCross : (6R10+2[10]>=7) → 5[1,1,2,4,5,5]+2 → 7 → 成功
GM:すごいな
望月棗:持っててよかったビジネススーツ
熊埜御堂 奈津比古:ヒューッ!
江長崎啓:これが探偵
GM:成功です。開示します。
【『アネモネ』について】
元々小規模なセルで、人員流出やUGNとの衝突により半年ほど前にほぼ壊滅している。
主に得意としていたのは生命工学の分野だが、実績もそれほどぱっとはしていない。
現在は組織としては動いておらず、数名の残党が細々と単独で活動をしているのみ。
ただし、かつての施設は残存しており、残党が保守を行っているらしい。
GM:ということがわかりました。
GM:ここからオープンする項目はありません。
N市第10地区 市街地 純喫茶『ぬけがら』
GM:あなたたちは調査の結果について話し合うため、喫茶店に入っている。
GM:戦前の面影を残したアンティークな調度の似合う、シックな店内。
GM:店内BGMは落ち着いたジャズが流れている。
紀ノ川兵衛:「最初に言っておく——俺の方の伝手は完全に空振りに終わった。聞き込みでわかったのは、この周辺に大きなスーパーがあり、タイムセールが18時から始まることだけだ」
望月棗:「聞き込みで得る事は、難しい段階になって居ると見る可きでしょうね」
紀ノ川兵衛:「そう。そのこともわかった」
望月棗:目の前にはフルーツパフェ。「殊、ふぁるすはあつの関与が疑われれば、当然の成り行きでは在ります」
江長崎啓:「また無事に集合できたことで良かったとしましょう」ナビゲート機能的な部分について言っている。
江長崎啓:「私も……“エウロス”の足取りを調べたけど、まだ成果は出せてない」
望月棗:スプーンを入れて。「此方も又佳き甘露……」
紀ノ川兵衛:「段階的に調査の幅を狭めることによって、この店舗にたどり着けたということだ」 一番安いコーヒーを飲んでいる。
熊埜御堂 奈津比古:甘いコーヒーを啜る「……手土産持って行ったついでに、後藤についてちょっと調べてた」
江長崎啓:「第十の人たちにも探してもらってはいるんだけどね……」端末を取り出して一瞥。まだ着信は無い。
江長崎啓:「改竄された経歴の中身かしら」端末を仕舞い、レモンティーを口にする。
望月棗:「其の口ぶりでは、成果を得たと期待しても?」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ、案の定…後藤も”アネモネ”の人間だった」
熊埜御堂 奈津比古:「いや…人間、って言っていいのかは分かんねぇが」
望月棗:さくらんぼを摘んで、口に入れて。「矢張、と言う可きでしょうか?」
熊埜御堂 奈津比古:首肯して「そこには、容姿のよく似た連中が少なくとも四人居たらしい」
紀ノ川兵衛:「四人か。偶然では片づけようがないな」
熊埜御堂 奈津比古:「後藤、それから望月の会った奴、”エウロス”…」
望月棗:「三つ子では有りませんでしたね?」
紀ノ川兵衛:「あともう一人いるのか」
熊埜御堂 奈津比古:「まさかの四つ子だ。ミステリ界隈が騒然としちまうな」
望月棗:「其処までは分かりません。今居るか迄は」
熊埜御堂 奈津比古:「一応、”エウロス”は当時の名前だってことも調べは付いた。あとの三人はそれぞれ"ゼピュロス""ノトス""ボレアス"…」
熊埜御堂 奈津比古:「…つっても、どれが誰とか分からねぇし、後藤は後藤だ。そう気にするほどのもんじゃねぇ」
望月棗:「抑々(そもそも)として、其の“せる”は現存しません」
望月棗:「半年程前に、壊滅していると見られて居る様です」
江長崎啓:「道理で。聞かない名前だと思った」
望月棗:「元々零細の様でも在ります故」パフェを口に運んで。
望月棗:「甘い……然う甘くは無かったと云う事でしょう、此の街は」
紀ノ川兵衛:「壊滅済みか。だが、何かは残っている。その前に逃げ出した乃木田や、後藤くんたちか」
望月棗:「然りです。とは言え、完全に御終いと云う訳でも無い様で」
熊埜御堂 奈津比古:「……」
望月棗:「施設を残党が保守して居る公算が高い、と」
熊埜御堂 奈津比古:「早い話が、そこに行きゃあ”守る理由のある情報”が得られるってことか」
江長崎啓:「……人造人間セルの、施設、ね」
望月棗:「然うですね。此ればかりは現地に赴く他無いかと」
紀ノ川兵衛:「俺にでもわかりやすい話で助かる」
望月棗:「であれば」パフェにまだ手を付けながら。「急ぎたい所ですが」
望月棗:「場所の目算を立てねばなりませんね」
熊埜御堂 奈津比古:「そうだな…闇雲に探しても時間の無駄だ。江長崎、連絡はまだ入らねぇのか?」
GM:ではその時、図ったようなタイミングで。
GM:江長崎さんの携帯端末に着信が来る。
GM:着信元はUGN第10支部からだ。
江長崎啓:取り出して対応する。
UGN職員:「第10支部です。至急の連絡が」
UGN職員:「地区内の研究施設付近で、"エウロス"らしき人物が目撃されています」
UGN職員:「場所は――」喫茶店からはそれほど離れていない地点だ。
UGN職員:「可能でしたら、対応をお願いします」
江長崎啓:「……了解。すぐに向かいます」
UGN職員:「よろしくお願いします」通話は用件のみで切れる。
江長崎啓:通話を切って。「あいにく施設の場所ではないけど。“エウロス”が出たみたい」
紀ノ川兵衛:「よかった。俺でも役に立てそうな局面が回ってきたな」
江長崎啓:「急いでいけば、恐らくそうなるわ」
熊埜御堂 奈津比古:「…そりゃ丁度いい。不確定要素は早いうちに潰しておきたい」
江長崎啓:「……なっちゃん?」パフェの残量を確認。
望月棗:「構いません」残りを一気に平らげる。
紀ノ川兵衛:「……!?」
紀ノ川兵衛:「魔術!?」
熊埜御堂 奈津比古:「なんでだよ」
紀ノ川兵衛:「そうだな、魔法使いなどそうそう何人もいてはたまらないな……特殊な技術なのだろう……」
熊埜御堂 奈津比古:「……」突っ込みを放棄し、自身も温くなったコーヒーを飲み干す
江長崎啓:「……オーケーね」こちらも言及を避けた。
紀ノ川兵衛:「ゆくか!」
望月棗:「別の肚を持つのですよ」妖しげに笑う。
熊埜御堂 奈津比古:「要らん事吹き込むな!真に受けちまうだろうが!」
紀ノ川兵衛:「……別の肚を……! ??? ????」
望月棗:「其れは失敬。然して、未だ足りません」
望月棗:「折角の機です故、彼(あれ)も飲み干したく存じます」
望月棗:「疾く馳せると致しましょう」
GM:ロイス、購入が可能です。
望月棗:-同行者/紀ノ川兵衛/好奇心:○/脅威/ロイス
熊埜御堂 奈津比古:同行者 望月棗:〇有為/望月棗の探偵事務所
紀ノ川兵衛:望月棗 尊敬〇/驚異/ロイス
望月棗:Nおかしいでしょ
GM:N……
熊埜御堂 奈津比古:購入は応急!
熊埜御堂 奈津比古:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 7[3,6,7]+2 → 9
熊埜御堂 奈津比古:購入!以上!
紀ノ川兵衛:応急手当キット!
紀ノ川兵衛:1dx=>8
DoubleCross : (1R10[10]>=8) → 8[8] → 8 → 成功
紀ノ川兵衛:買えた!以上です。
江長崎啓:ロイスは保留で購入は応急手当を
江長崎啓:1dx+1>=8
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 3[3]+1 → 4 → 失敗
江長崎啓:ロイスは保留で購入は応急手当を
江長崎啓:1dx+1>=8
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 3[3]+1 → 4 → 失敗
江長崎啓:ぜんぜん買えない!以上!
望月棗:クリスタルシールドでも狙ってみよっかな
望月棗:6dx+3>=25
DoubleCross : (6R10+3[10]>=25) → 10[1,2,6,6,8,10]+6[6]+3 → 19 → 失敗
望月棗:あ、全然狙えるな……財産13→7にして買おう
GM:買えちゃうの……
望月棗:熊埜御堂さんに渡す!
熊埜御堂 奈津比古:くれるんでゲスか!?
GM:やべえ……硬くなる……
望月棗:ジュラルミンは江長崎さんあたりに渡しちゃって!
熊埜御堂 奈津比古:ではありがたく受け取って、ジュラルミンシールドを江長崎さんに渡します
熊埜御堂 奈津比古:こちらは装備して以上!
江長崎啓:嬉しいでゲス~ッ!装備!
ミドル4:東風は戦いを運ぶ
GM:シーンプレイヤーは江長崎さん。全員登場を推奨します。
GM:登場侵蝕をお願いします。
紀ノ川兵衛:1d10+51
DoubleCross : (1D10+51) → 8[8]+51 → 59
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+3(1D10->3)した(侵蝕率:58->61)
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:57->66)
望月棗:望月棗の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:45->52)
N市第10地区 UGN研究施設周辺
GM:UGNから連絡を受けたあなたたちは、示された第10支部の研究施設へと向かった。
GM:やはりオフィスビル街の裏手に巧妙に隠されたその近辺には、人気はない。
GM:"エウロス"らしき人物の気配も、今のところは感じないようだ。
江長崎啓:「……何と言うか、第十らしい立地よね」最初の遭遇時と同じように、何気ない風で移動しながら、周囲の建物の影に知覚を張り巡らせている。
紀ノ川兵衛:「”エウロス”は……後藤くんによほど似ているということだが」
紀ノ川兵衛:「後藤くん自身の安否が問題だ」
望月棗:「若しも“せる”の一員なので在れば」
望月棗:「皆様からすれば倶(とも)に天を戴かぬ怨敵なのでは?」
熊埜御堂 奈津比古:「……」
熊埜御堂 奈津比古:「紀ノ川、一つ聞いていいか」
紀ノ川兵衛:「俺に応えられることであれば」
熊埜御堂 奈津比古:「後藤が乃木田に近づいたのは」
熊埜御堂 奈津比古:「色恋沙汰で…間違いないのか」
紀ノ川兵衛:「ああ。少なくとも、俺は……」
紀ノ川兵衛:「あのときの後藤くんは、嘘偽りを言っているようには思えなかった」
望月棗:くすりと笑って。「可能性に就いての明言は避けて居たのでは?」
望月棗:「其れでは筒と抜けましょう」
紀ノ川兵衛:「確かに……!」
紀ノ川兵衛:「せめて乃木田くんには内緒にしておいてくれ」
熊埜御堂 奈津比古:「はっ・・もう遅ぇよ」
熊埜御堂 奈津比古:「あの時、俺がもう言っちまったからな」
紀ノ川兵衛:「すべて……手遅れだったのか……!」
紀ノ川兵衛:「……だが、どうあれあのような後藤くんが、今現在もFHに与しているとは考えられない」
望月棗:「否。未だ手遅れならぬ事項も御座いましょう?」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ。この中でまともに後藤と会話したのは紀ノ川だけだ」
熊埜御堂 奈津比古:「だから、お前がそう言うならそうなんだろ」
望月棗:「真相の開陳には、役者の登壇が必要です故」
望月棗:「此方から赴いてでも、揃えるより他為りますまい」
紀ノ川兵衛:「そうだな。……無事でいてほしいと思う」
望月棗:「はい……時に、熊埜御堂様」
熊埜御堂 奈津比古:「何だ」
望月棗:「阿久津様より、人員を守れとの令を受けて居たと記憶して居ます」
望月棗:「其れは、斯様な能力を御持ちと判断しても構いませんか?」
熊埜御堂 奈津比古:「…ああ、むしろそれしか出来ねぇ」
紀ノ川兵衛:「いや、気配りもできるぞ」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ?‥‥‥‥ありがとよ」
熊埜御堂 奈津比古:「(裏表ねぇ奴ってのはこれだから…)」
望月棗:「まあ、其れは重畳」手を合わせて。「で在れば、です」
熊埜御堂 奈津比古:「で在れば?」
望月棗:「此方を供試したく存じます」小さなガラス製に見える折りたたみ盾。
望月棗:「棗めが持って居ても困る物では在りませんが。熊埜御堂様の方が向きかと」
望月棗:「もにたあとしても誂え向きと愚行致します故」
熊埜御堂 奈津比古:「……」盾を受け取って、眺める
熊埜御堂 奈津比古:「金取る?」
江長崎啓:警戒を続けながら、ちら、とそちらに目を向ける。
望月棗:「人を守銭奴の様に扱うのは心外なのですが」頬を膨らます。
熊埜御堂 奈津比古:「悪かった悪かった。じゃあありがたく貰っとくぜ」
望月棗:「御願いするのは労務のみです。か弱き棗めを御守り下さいまし」
熊埜御堂 奈津比古:「せいぜい良いデータでも取っとけ」
熊埜御堂 奈津比古:「…か弱い…?どうだか…」
望月棗:「御気を配り頂き恐悦です」微笑む。
望月棗:「紀ノ川様の申す通りかと」
熊埜御堂 奈津比古:「やめろ…!むず痒い…!」
紀ノ川兵衛:「うむ。俺ではこういう言い回しができん」
熊埜御堂 奈津比古:「…俺にもお前は真似出来ねぇよ」
江長崎啓:「……探偵の領分なのかしら、そういうの」
GM:では、あなたたちがそうして警戒しつつも会話をしている時。
GM:全員知覚で判定をお願いします。目標値は6。
熊埜御堂 奈津比古:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 2[2]+1 → 3
望月棗:1dx+1>=6
DoubleCross : (1R10+1[10]>=6) → 4[4]+1 → 5 → 失敗
江長崎啓:2dx>=6
DoubleCross : (2R10[10]>=6) → 5[3,5] → 5 → 失敗
望月棗:まさかみんなダメなのか
熊埜御堂 奈津比古:紀ノ川ーー!頼むーー!
紀ノ川兵衛:2dx=>6
DoubleCross : (2R10[10]>=6) → 10[5,10]+1[1] → 11 → 成功
GM:うおお
望月棗:お見事!
紀ノ川兵衛:ここで回せた!
熊埜御堂 奈津比古:流石!!
江長崎啓:時代は人間兵器!
GM:はい、では紀ノ川くんだけは一瞬、とん、と踏み切るような足音に気づくことができ、警戒できました。
GM:他は気づけず……奇襲を食らいます。
GM:2d10のダメージ!
熊埜御堂 奈津比古:27-2d10
DoubleCross : (27-2D10) → 27-12[6,6] → 15
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古に12のダメージ(HP:27->15)
江長崎啓:装甲などは効きますか!
望月棗:2d10
DoubleCross : (2D10) → 15[8,7] → 15
望月棗:めっちゃ食らう
GM:あ、そうか。装甲有効とします。
GM:攻撃だからね。
熊埜御堂 奈津比古:あ、装甲
江長崎啓:わあい
熊埜御堂 奈津比古:では8点引いて4ダメージ!
江長崎啓:2d10-8
DoubleCross : (2D10-8) → 13[8,5]-8 → 5
望月棗:3点防いで12点!
GM:装甲め……
望月棗:HP半分になっちゃった
江長崎啓:32-5で残り27!
GM:全員出したかな。では演出の方へ。
GM:踏み切る足音の直後、辺りに《ワーディング》の気配が広がる!
"エウロス":横合いのビルの非常階段から降ってくる人影。
"エウロス":そこから横殴りに、砂の混じる強い風があなたたちを切り裂く!
望月棗:「うっ……!」
紀ノ川兵衛:「……待て」 言いながら、跳躍している。「敵襲ッ」 風の攻撃を、左腕で弾き飛ばす。
熊埜御堂 奈津比古:「…!風…こいつ」
江長崎啓:「……!」展開させていた影を咄嗟に引き戻し盾とするが、完全には防げない。
"エウロス":「あーっ、ビンゴ外した! リーチか!」
"エウロス":エージェント"エウロス"が道に降り立つ。
"エウロス":「今度は先にやっちまおうって思ったのに!」江長崎さんを見ながら。
紀ノ川兵衛:「後藤くん! ……ではないな。こいつが?」
熊埜御堂 奈津比古:「…あれか」江長崎さんに
江長崎啓:「そう。……久しぶりね、“エウロス”」
望月棗:「風の力……江長崎様の」
"エウロス":「ゴトー?」
"エウロス":「待て、なんかやな予感がする」
"エウロス":「まあいいや。久しぶり。どうせ会ったんだからまたケンカしようぜ」
紀ノ川兵衛:「戦闘民族か?」
江長崎啓:「……する理由が分からないわ」かぶりを振る。
江長崎啓:「探し人は見つかったの?」
"エウロス":「見つかってたらこんなとこうろうろしてねえよ!」
熊埜御堂 奈津比古:「(‥‥…つまり、今乃木田と一緒に居るのは後藤か…?)」
"エウロス":「ケンカする理由は、あれだろ。意見が分かれた時とか……ムシャクシャした時とか」
"エウロス":「俺様は今、空振りでムシャクシャしてる。だから戦え」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…成程。こりゃ全然似てねぇわ」
"エウロス":腕をぶんぶん振り回している。
江長崎啓:「……」
紀ノ川兵衛:「他に矛先が向いたら大変だな。撤退よりも交戦を進言する」
"エウロス":「似てるとか似てねえとかなんだよ!」
"エウロス":「こないだと同じだよ。俺様が負けたら一個なんか教えてやる」
望月棗:「暴力に頼る手管は、余り好む処では無いのですが」
江長崎啓:(年齢の割に幼い言動。……あの時は大して気にもしなかったけど、言われてみると確かに共通してる)
望月棗:「然うも申しては居られませんか」
熊埜御堂 奈津比古:「…ああ。そうだな」紀ノ川君に
江長崎啓:「……まあ、元から対応はする気で来たのだものね」
望月棗:「朝霧様で在れば嬉々とする砌(みぎり)では在ります故」
江長崎啓:「四対一だけど。文句はない?」
"エウロス":「ねえよ! それくらいの計算できるわ!」
熊埜御堂 奈津比古:「おい、何聞くか考えとけよお前ら」
紀ノ川兵衛:「承知した。まずは勝とう」
GM:ミドル戦闘に入ります。
GM:まずはエンゲージ。
["エウロス"]--(5m)--[PC]
GM:シンプル。
GM:では、開始します。
江長崎啓:白兵型にもやさしい
GM:道、狭そうだしね……
■セットアップ■
"エウロス":《限界突破》
江長崎啓:なし!
"エウロス":所持している《目潰しの砂》の使用回数をラウンド2回に。
紀ノ川兵衛:なし!
熊埜御堂 奈津比古:《灰色の庭》を”エウロス”にラウンド間の行動値をー9します
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+2した(侵蝕率:61->63)
GM:-9て
GM:ゼロやん
望月棗:なし
■イニシアチブ■
GM:行動値順に江長崎さんから。
江長崎啓:はい!
江長崎啓:マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:黒の束縛》。
江長崎啓:エウロスに射撃攻撃をします。
"エウロス":判定前に
"エウロス":《目潰しの砂》判定ダイスを-4個
江長崎啓:潰すなあ
"エウロス":つぶれろーー
江長崎啓:7dx7+1
DoubleCross : (7R10+1[7]) → 10[1,3,4,5,7,9,10]+10[3,7,10]+10[4,9]+10[7]+10[10]+5[5]+1 → 56
"エウロス":つぶれてないじゃん!!
江長崎啓:すまない
紀ノ川兵衛:す、すごい………
望月棗:全然潰れてない
紀ノ川兵衛:クライマックスの出目
熊埜御堂 奈津比古:折角の砂が‥
"エウロス":ええい、ドッジ!!
"エウロス":4dx+4
DoubleCross : (4R10+4[10]) → 5[1,2,3,5]+4 → 9
GM:ダメージどうぞ!
江長崎啓:6d10+5
DoubleCross : (6D10+5) → 42[7,6,9,2,9,9]+5 → 47
"エウロス":ごは
江長崎啓:ダメージが通ると行動値-9ですが
江長崎啓:もう0なのか……
"エウロス":痛いけどまだ生きてます
"エウロス":行動値は0でもHPは0ではない……その心意気……
江長崎啓:演出行きます!
GM:どうぞ!
江長崎啓:「……さて。覚えている?」
"エウロス":「何がだよ」
江長崎啓:自身の足元に影が集い、黒々とした沼になって湧き立つ。
江長崎啓:「私の戦い方」
江長崎啓:ぼこぼこと盛り上がるその勢いが、弾ける寸前のように勢いを増し。
"エウロス":「そりゃ……」
"エウロス":「覚えてるさ!」再び、砂の風が江長崎さんの目を狙って放たれる!
江長崎啓:それと同時に。
江長崎啓:「不正解」
江長崎啓:——滝のように降った影の泥が、“エウロス”を頭上から吞んで押し潰す。
"エウロス":背後は、警戒していたつもりだった。
"エウロス":だが、頭上は。
"エウロス":「ぐっ、は……!」
望月棗:「まあ」くすくすと笑う。「意地悪な方」
江長崎啓:十分な量と高度をもってすれば、水でさえ乗用車を拉げさせる。この泥の比重は、それよりも遥かに大きい。
紀ノ川兵衛:「これで止まってくれたか?」
"エウロス":「だー、くっそ、これほんとムカつく……!」まだまだ体力はある。だが、身動きがなかなか取れない。
江長崎啓:「子供騙しだけれどね。丁度いい相手ではあるでしょう」
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+5した(侵蝕率:66->71)
"エウロス":「お前……あれだな。"ノトス"の奴みたいなことするな……!」忌々しげに。
GM:では次は紀ノ川くんの手番です。
紀ノ川兵衛:がんばります
GM:あ、そうか。熊埜御堂さんも同値だ
熊埜御堂 奈津比古:お先にどうぞ!
GM:どうぞということです。
紀ノ川兵衛:とはいえ、熊埜御堂さんより先に動いた方がいいですよね!いきます!
紀ノ川兵衛:マイナーで戦闘移動、”エウロス”さんにエンゲージします!
"エウロス":きた……
紀ノ川兵衛:メジャーでコンセントレイト+オールレンジ+死神の精度!
紀ノ川兵衛:妨害あればください!
"エウロス":あるよ!
"エウロス":《目潰しの砂》判定ダイスを-4個
紀ノ川兵衛:これでダイス-1……!触れるのは差し引き7個!
GM:判定をどうぞ!
紀ノ川兵衛:7dx7+1
DoubleCross : (7R10+1[7]) → 10[1,2,3,5,8,9,9]+10[2,5,7]+10[7]+10[9]+10[8]+10[7]+10[10]+10[10]+3[3]+1 → 84
紀ノ川兵衛:????
GM:きみたち
GM:え?
熊埜御堂 奈津比古:www
江長崎啓:バフなのかな
GM:エウロスくんがかわいそうだと思わないのか
熊埜御堂 奈津比古:砂の加護じゃん
GM:ひっどい
GM:はい、ダメージをどうぞ
紀ノ川兵衛:砂がいい具合に入ったのかな???
紀ノ川兵衛:ダメージ
紀ノ川兵衛:9d10+31 諸々有効
DoubleCross : (9D10+31) → 62[9,3,5,4,5,9,7,10,10]+31 → 93
望月棗:なんで……?
紀ノ川兵衛:???
GM:……?
"エウロス":それは……さすがに倒れる。
"エウロス":《蘇生復活》
GM:ですが、勝利条件『一度でも"エウロス"のHPを0にする』を達成しましたので
GM:戦闘はあなたたちの勝利です。
紀ノ川兵衛:「……天目一神……」 じゃっ、と地面を擦るような挙動で、左腕を地につける。滑るように跳んだ。
紀ノ川兵衛:「発」 その左腕が、青白い光を噴いて直突きを放つ。
"エウロス":瞬間、また風が吹き付ける!
紀ノ川兵衛:「……撃!」 風を貫いて、その左拳が光の矢のように突き刺さる。爆発的な踏み込みと、衝撃を伝える。
"エウロス":「が……!」
"エウロス":その威力、砂嵐程度で防げるものではない。
紀ノ川兵衛:「……うむっ」 ぼっ、と左腕から残滓のように青白い蒸気が噴き出す。 「さすが第十支部のメンテナンスだ……! かつてない好調を感じる!」
紀ノ川兵衛:侵食率59→67
"エウロス":途端に地面に膝をつき、しばらく息もできずにいた。
江長崎啓:「…………」僅かに眉を顰める。一撃がまるで見えなかった。
望月棗:「まあ、素晴らしき御業」
熊埜御堂 奈津比古:「(…メンテナンスの問題か…?)」
望月棗:パチパチと間の抜けた拍手をする。「江長崎様も、紀ノ川様も。御見事です」
"エウロス":「……か、は」軽く咳き込む。
"エウロス":「……だよ」ふらふらと起き上がりながら。
"エウロス":「なんだよ今の……今の……」
"エウロス":「すげえ……」
紀ノ川兵衛:「戦力の温存に貢献できたのなら、何よりだ。……いまの我々の一撃は!」
紀ノ川兵衛:「信念の一撃だ!」 勝手に江長崎さんのことまで含めている。
"エウロス":飛行機でも見た子供のように、目を丸くしている。
"エウロス":「信念とかはわりと嫌いだけど、まあ」
"エウロス":「今の食らってやられてませんなんて言うほど俺様は腐ってない」
"エウロス":「こっちの負けだ。なんかいいこと教えてやるよ」
江長崎啓:「潔くてよろしい。……信念はともかく」
熊埜御堂 奈津比古:「んだよ、意外と話せる奴じゃねぇか」
紀ノ川兵衛:「ああ。腐敗とは程遠い目だと思う。……質問事項は、みんなに任せたい」
"エウロス":「あ、それと! そうだ!」
"エウロス":「お前らには聞いてないよな! 乃木田優香! 知ってるかって」
"エウロス":江長崎さん以外の三人を指す。
望月棗:「負けた側が3つ追加で尋ねるのですか?」
望月棗:「で在れば、我々は4度の質問を致しますが、構いませんよね」
熊埜御堂 奈津比古:「一人一個か。丁度いいな」
望月棗:「乃木田様が何処に居るかは存じません。はい、御応えしました」
"エウロス":「えっ、一個って言ったじゃん……」
"エウロス":「えっ……」
"エウロス":腕を組んで考えている。
熊埜御堂 奈津比古:「乃木田の事なら知ってる。よく飯を食う女だ。以上」
"エウロス":「あっ、知ってるんじゃねえかよ」
紀ノ川兵衛:「乃木田優香は一度見かけたことがある。あとはよく知らない」
"エウロス":「……そっか。飯好きなのか。そっか……」
"エウロス":少しだけ、荒っぽい表情が緩む。
熊埜御堂 奈津比古:「……?」
望月棗:「では此方から4つですね。暫し御覚悟をして御待ち頂けますか」
"エウロス":「……なんで質問にこんな圧力があるんだよ……」
望月棗:「一つ已(のみ)とばかりと図って居りました故。此れより用立てます」
"エウロス":「……"ボレアス"の奴みたいだな、お前」
望月棗:「探偵の本分は聞き込みです故……“ぼれあす”様」
"エウロス":ぽつりと、小さくこぼした言葉。
"エウロス":「もう前に切れた奴だよ。今は知らん」
望月棗:「ふむふむ……あ」
望月棗:「今のは鸚鵡返しですからね」
望月棗:「質問では有りません」
"エウロス":「はー!?」
"エウロス":「それはズルだろ!」
紀ノ川兵衛:「なるほど……これが探偵の技術……!」
望月棗:「ズルかどうか御答えしましょうか?」
"エウロス":「あ、そうやってどんどん増やすやつだよな。今のは質問じゃねえからな!」
望月棗:「ちぇっ」
熊埜御堂 奈津比古:「探偵っつーか詐欺師の技術だろ」
江長崎啓:「末恐ろしいわね」
望月棗:「手管は然う変わりませんとも。其れを何に用いるか、です」
望月棗:「れねげいどの力と同じと愚考しますが?」
望月棗:「江長崎様も、紀ノ川様も。其の力を妄りに用いれば正義の味方の技術では無いでしょう?」
紀ノ川兵衛:「そういうことだな」
望月棗:「棗には分別が御座います」えへんと胸を張る。
紀ノ川兵衛:「技術は技術。……あとはそれを有意義に使わねばならない。さて、何を聞くべきか」
熊埜御堂 奈津比古:「…そうだな。まあ今この場で頼りになる力なのは事実だ」
江長崎啓:「……さっきのたい焼きはだいぶ野放図だったと思うけど」ぼそりと呟く。
"エウロス":諦めて、先ほどの一撃をどうにか避けて反撃する方法について考えている。
望月棗:「其れは此れより思案致しましょうか」
GM:では、ロイスと購入が可能です。
望月棗:-同行者/江長崎啓/感服:○/きびしい/ロイス
熊埜御堂 奈津比古:同行者 紀ノ川兵衛:〇有為/クソ真面目馬鹿
紀ノ川兵衛:ロイスは保留で、グレネードランチャーでも買っておこうかな
紀ノ川兵衛:2dx=>13
DoubleCross : (2R10[10]>=13) → 8[1,8] → 8 → 失敗
紀ノ川兵衛:だめ!以上です。
熊埜御堂 奈津比古:とりあえず先に応急使います
熊埜御堂 奈津比古:2d10
DoubleCross : (2D10) → 9[5,4] → 9
熊埜御堂 奈津比古:全回復
江長崎啓:望月棗 〇有為/脅威 で。
江長崎啓:購入は応急手当!
江長崎啓:2dx+1>=8
DoubleCross : (2R10+1[10]>=8) → 7[1,7]+1 → 8 → 成功
江長崎啓:買えた。使います!
江長崎啓:27+2d10
DoubleCross : (27+2D10) → 27+9[1,8] → 36
江長崎啓:全快
熊埜御堂 奈津比古:購入は…強化素材で
熊埜御堂 奈津比古:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 7[3,6,7]+2 → 9
熊埜御堂 奈津比古:無理!以上!
望月棗:ではグレラン!
望月棗:6dx+3>=13
DoubleCross : (6R10+3[10]>=13) → 9[2,3,5,7,7,9]+3 → 12 → 失敗
望月棗:あっ応急でもよかったか……?
望月棗:とりあえず財産1で購入!紀ノ川くんにパス!
望月棗:財産は残り6になりました。以上!
GM:先ほどのイベントを経て、情報項目がひとつ調べられるようになりました。
【"ボレアス"について】〈情報:UGN〉8
ミドル5:南風のお願い
GM:シーンプレイヤーは棗さん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+1(1D10->1)した(侵蝕率:63->64)
江長崎啓:若干様子を見たい気持ちもある
GM:様子見はできます!
紀ノ川兵衛:うおお!出!
紀ノ川兵衛:1d10+67
DoubleCross : (1D10+67) → 8[8]+67 → 75
望月棗:望月棗の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:52->56)
GM:格差が広がってきている
GM:では、上記情報項目を判定お願いします。
熊埜御堂 奈津比古:ではコネ使って情報:UGNで判定!
GM:どうぞ!
熊埜御堂 奈津比古:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 7[2,4,6,7,7]+1 → 8
GM:ちょうど成功!
GM:では開示します。
【"ボレアス"について】
FHのエージェント。現在は個人的に動いているようだが、過去にはセル『アネモネ』に所属していた。
かつての同僚である"ゼピュロス"後藤靖一郎に指示し、UGNへの潜入と乃木田優香の誘拐を計画した。
"エウロス""ゼピュロス""ノトス""ボレアス"の四名は、過去にセルが行った実験の被験者であるらしい。
また、この四名については少なくとも三年より前にはどこにも記録が残されていない。
GM:この項目がオープンしたため、
→【『アネモネ』の研究について】〈情報:UGN〉8〈知識:生命工学〉7を調べられるようになりました。
GM:これはこのシーン内で調べられます。
望月棗:やってみよっと
GM:どうぞ!
望月棗:UGNで素振り。
望月棗:6dx+2>=8
DoubleCross : (6R10+2[10]>=8) → 7[3,3,4,5,5,7]+2 → 9 → 成功
GM:いいところで成功……!
望月棗:スーツ本当に助かる
熊埜御堂 奈津比古:おつよい
GM:開示!
【『アネモネ』の研究について】
『アネモネ』そしてかつての研究員"エオス"乃木田優香がかつて行っていたのは、オーヴァードの受精卵培養による精鋭の量産研究。
乃木田は卵細胞を提供していたが、研究の結果は見ずにUGNへと転向している。
"エウロス""ゼピュロス""ノトス""ボレアス"の四名は、その後短期間で成長させられた複製体。
程度や方向性の差こそあれ、彼らはガラス越しの記憶に微かに残るだけの乃木田を母親と慕っている。
GM:この項目がオープンしたため、
→【"ボレアス"の目的について】〈情報:UGN〉9を調べられるようになりました。
GM:が
GM:これは次のシーンで開いた方がいいかな……!
紀ノ川兵衛:よし……つまり新たにオープンする超難易度の情報を!この紀ノ川が!
紀ノ川兵衛:さあ来い————ッ! 難易度20でも30でも!
GM:次のシーンで!
熊埜御堂 奈津比古:www
江長崎啓:かなしい
紀ノ川兵衛:よかった……絶対失敗してた気がする
GM:とりあえず、ここまでの情報についてイベントをやりますね。
GM:幾らかの会話の後、"エウロス"はその場を去った。
GM:そんな中あなたたちに、再び支部から連絡が入る。
GM:それは、意識不明の状態が続いていた身元不明の青年が目覚めた、という報告だった。
GM:あなたたちはその足でUGNの医療施設に向かう。
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:71->77)
GM:N市第10地区 UGN医療施設
GM:あなたたちが指示された病室に向かうと、どうにか起き上がっているという様子の青年が迎えてくれた。
GM:顔色は悪いが、快方に向かっているのは見て取れる。
????:「やあ、どうも。また会えたね、探偵さん」
紀ノ川兵衛:「やはり……後藤くんとも、”エウロス”とも違う……そう……」
望月棗:「まあ」手を合わせて。「御息災の御様子で」
????:「……ああ、エウロスに会ったのか。あいつまた暴れてなかった?」
熊埜御堂 奈津比古:「…なるほs¥」
江長崎啓:「奇襲されたわ」
????:"エウロス"とは違い、あまり子供っぽいという雰囲気ではない。
紀ノ川兵衛:「後藤くんを関東風のきつねうどんとすると、こちらは関西風……」
望月棗:「ええ、其れは迚も、迚もです」
熊埜御堂 奈津比古:「…成程な。きつねうどん…」
????:「僕もよくされた。上から来たでしょう」軽く笑う。
熊埜御堂 奈津比古:「どこがだ」
望月棗:「とは云え、です。江長崎様と紀ノ川様が、其れはもう」
望月棗:「ぼこぼこに」
????:「ぼこぼこかー」
????:「……ああ」
江長崎啓:「ええ。……いつものことなのね、あれ」
????:「そういえば、名前を名乗ってなかったね」
????:「まあ、よくケンカする……兄弟だったよ」
紀ノ川兵衛:「フルスペックに近い戦闘力が出せた。ここの設備のおかげだ。……そうだな。そろそろ呼び名に不自由しそうだ」
????:「今回みたいなのはさすがに、初めてだけど」
????:「僕は"ノトス"」
"ノトス":「君達はUGNの人でいいのかな」
望月棗:「“あねもね”の“のとす”様と云う事ですね」
熊埜御堂 奈津比古:「…喧嘩ねぇ」
"ノトス":「……そこまで到着したか」
熊埜御堂 奈津比古:「っつー事は、お前を襲ったのは残り二人のどっちか」
"ノトス":「"ゼピュロス"はそういうことはしない」
紀ノ川兵衛:「我々の調査力を、侮られては困るということだ」 望月さんの後ろで腕を組む。和装女学生の後ろにたたずむ帝都軍人の図だ!
望月棗:「“ぼれあす”でしょうね」
"ノトス":「あの子は優しいからね」後藤靖一郎のことだ。
"ノトス":「"ボレアス"も優しいけど、まあ、強いから。ボコボコだ」
望月棗:「“あねもね”の名を冠すので在れば、最強の者に“ぼれあす”と名付けましょう?」
"ノトス":「詳しいね、探偵さん」
熊埜御堂 奈津比古:全然分かってない顔
"ノトス":「風の神様の名前なんだって、僕らのコードは」
望月棗:「見立てにも使われます故。在る程度の知識は心得が御座います」
"ノトス":「『アネモネ』の人たちがつけた」
"ノトス":「……僕らは、母さんに直接つけてもらいたかったな、とよく話していた」
"ノトス":「母さんのことはもう知ってる?」
望月棗:「否。聞き出せては居ない事項です故」
"ノトス":「名前は知ってるはず。乃木田優香さん」
望月棗:「……む」
"ノトス":「一般的な意味で母さん、というわけではないけど、まあ便宜上ね」
江長崎啓:「…………」
望月棗:「成程。末端では無かったのですね」
"ノトス":「僕ら四人の元になった細胞の持ち主で、初期の育成を担当してくれてた」
望月棗:「そして色恋の話でも無い、と。生き別れの親族、とでも申しましょうか」
"ノトス":「そういうことになるのかな。ややこしいけど」
紀ノ川兵衛:「そうだったのか……!」
熊埜御堂 奈津比古:「……後藤はそのことを当然知ってたんだよな」
紀ノ川兵衛:「俺は確実にそうだと思っていた……! これが、探偵の推理……!」
"ノトス":「後藤?」
望月棗:「まあ、紀ノ川様も?」
望月棗:「“ぜぴゅろす”です」
"ノトス":「ああ、偽名か。あいつら、手の込んだことやるから……」
紀ノ川兵衛:「三択のうち、一つの選択肢ではあった」
"ノトス":「知ってるさ。四人でよく話したし」
望月棗:「其れは……素晴らしき洞察です」
"ノトス":「僕は、ほっとけって言ったんだよ。母さんには母さんの人生があるからって」
熊埜御堂 奈津比古:「……チッ、じゃあ俺のミスか」
"ノトス":「けどあの二人はどうも、寂しかったのかね。わかんないけど」
熊埜御堂 奈津比古:「まさか紀ノ川に負けるなんてな」
江長崎啓:「二人というのは、“ボレアス”と“エウロス”のことで合っている?」
"ノトス":「いや? "エウロス"は好きにするって出てっちゃった」
"ノトス":「めそめそしてたのは"ゼピュロス"」
紀ノ川兵衛:「”セピュロス”……後藤くんは……」
紀ノ川兵衛:「いま、どうしている?」
"ノトス":「そこまではわからないな……一応連絡先は知ってるけど」
"ノトス":「さっきかけようとしたら病院の人に怒られた」
"ノトス":「今のところ、僕は他三人とは別口で動いてると思ってほしい」
熊埜御堂 奈津比古:「……んなの当然だろ…いや」
江長崎啓:「ふうん……?」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥‥‥」
望月棗:「三人は協力体制に在ると?」
"ノトス":「多分、だけど」
"ノトス":「"エウロス"はあれはあれで別」
紀ノ川兵衛:「おおむねバラバラではないか……?」
"ノトス":「そりゃあ、家族だってバラバラで過ごすことはあるでしょ」
"ノトス":「離れてても一緒、と思ってるけど」
"ノトス":「そう思ってるのは……僕だけだったのかも」
熊埜御堂 奈津比古:「……成程、違うのはそこか」
熊埜御堂 奈津比古:「お前ら、今何歳だ?」
"ノトス":「どっち? 設定と実際と」
熊埜御堂 奈津比古:「実際だ」
紀ノ川兵衛:「いまさら設定を聞いても仕方がない」
"ノトス":「こないだでちょうど三年かな、稼働してから」
望月棗:「三歳」
江長崎啓:かすかに目を見開く。
"ノトス":「意外と大人っぽいとよく言われる」
"ノトス":冗談めかして。
望月棗:「ええ。見えません」
熊埜御堂 奈津比古:「…母親に会いたかっただけの、生まれて三年のガキ共か」
"ノトス":「でしょう。探偵さんに依頼もできたしね」
望月棗:「三歳と言えば、どう言った頃かは詳しく有りませんが」
望月棗:「斯様に大人では無いでしょうね。尋常の成長を辿れば、ですが」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥」江長崎さんをチラリと見る
"ノトス":「なんかベキベキなんだって? 僕の身体」
望月棗:「はい。明らかに負荷の痕が見受けられます」
"ノトス":「最初の方はだいぶ無理させられたしなあ。ストレッチとかはしてるんだけど」
紀ノ川兵衛:「三年か……人の経験として、たったの三年」
熊埜御堂 奈津比古:「つまり、それも実験の一環か?」
"ノトス":「そういうこと。母さんがいなかったから、誰も止めなかった」
江長崎啓:「……」
江長崎啓:「“エウロス”は……随分と性急に事を進めたがる印象だったけど」
江長崎啓:「違ったのね。周りがそういう連中だった」
"ノトス":「まあね、正直……あんまり好きな人たちではなかった」
"ノトス":「あいつ多分迷惑かけたでしょ。何してたのか知らないけど」
"ノトス":"エウロス"のことだ。
"ノトス":「銀行強盗とかしてないといいんだけどな……」
江長崎啓:ふ、と笑う。
江長崎啓:「ええ。かけられたけど」
江長崎啓:「慰謝料の請求先は“アネモネ”にするわ」
江長崎啓:「小さな子供のやったことなら、親に責任を取ってもらわないとね」
望月棗:「嗚呼、斯様な行いはして居ない様ですよ」
望月棗:「訊きましたので」
"ノトス":「セルはもうないから、あなたに戻ってきますよ」
"ノトス":「……聞いたんだ」
"ノトス":「え、じゃあ一体何を……?」
江長崎啓:「それが、実はそうでもない」
江長崎啓:「……あなた、セルの施設の場所は分かるのかしら」
"ノトス":「……!」
"ノトス":「わかる……わかります。けど。それは、実家だし」
"ノトス":「……"ボレアス"」
"ノトス":「……僕が彼を止めようとしたのは」
"ノトス":「彼がなんか他に……母さんが恋しいっていうのの他に何かを考えていたように思えたからだ」
"ノトス":「もしかしたら、あそこに何か……あるのかもしれない」
望月棗:「……別の邪な意図が、でしょうか」
熊埜御堂 奈津比古:「…お前、さっきそいつの事を”優しいけど強い”っつってたな」
"ノトス":「言った」
熊埜御堂 奈津比古:「…強さにも種類がある。戦闘力としての強さ、守る為の強さ、意思の強さ…」
熊埜御堂 奈津比古:「そいつの強さってのは、結局なんだ」
"ノトス":「その三つ、全部だよ」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥チッ、そりゃあ…めんどくせぇな」
"ノトス":「めんどくさいんだよ。仕切り屋だし」
"ノトス":「……邪、だとは思いたくないけど。絶対とは言えない」
紀ノ川兵衛:「どんな意図があろうと、放ってはおけないな」
"ノトス":「あそこの施設は関係者でないとロックが開かない」
"ノトス":「もうパスが変わってる可能性もあるし、僕は……もう少し動けそうにない」
"ノトス":「でも」
"ノトス":「もし、僕の兄弟が、何かしようとしてて、母さんがそれで危ない目に遭ってるなら……」
"ノトス":それまで大人らしく話していた青年の顔が、初めて子供のように歪む。
"ノトス":「……お願いだから、助けてあげて……」
望月棗:「畏まりました。其方が真の依頼ですね?」
"ノトス":「うん」
望月棗:「“のとす”様よりの、まことの望み」
"ノトス":「僕は根無し草だから、依頼料とかもたかが知れてるけど」
"ノトス":「探偵さん、お願いだから」
"ノトス":「どうか」
"ノトス":絞り出すように、それだけを。
望月棗:「いえ、棗は守銭奴では有りませんので」
望月棗:「御代は、支払える場所より頂戴致しますとも」
"ノトス":「……ありがとう」
望月棗:「其の依頼を、承りました。全霊を賭しましょう」
江長崎啓:瞑目し、長い息を吐く。
"ノトス":「……やっぱり、格好いいな。探偵さんは」憧れの職業でも見るように目を細める。
紀ノ川兵衛:「……当然、俺も最後までとことん付き合う。乃木田くんが誘拐されたことだし……後藤くんが、もしも望まない形で協力させられているとすれば、俺は助けたいと思う」
紀ノ川兵衛:「俺もかつて、誰かに助けてほしいと思っていたからだ」
江長崎啓:「……私は任務で参加してる」
江長崎啓:半ば以上、自分に言い聞かせるように。
江長崎啓:「あなた個人の望みのために動くことはできない。だから」
江長崎啓:「極力、上手く利害が一致するようにして」
"ノトス":「……わかった。僕は今は所属はないから。UGNに迷惑はかけない」
紀ノ川兵衛:「あえて任務を目的と主張するのは、江長崎くん……ああ、いや。俺は余計なことを喋りすぎるようだから、やめておこう……」
江長崎啓:「…………別に」
熊埜御堂 奈津比古:「……素直じゃねぇ奴」
望月棗:「ふふ」微笑んで。
江長崎啓:「こんな言い方を、理解できなくてもいいのにね」
江長崎啓:一瞬だけ、ひどく表情を歪めて呟いた。
望月棗:「熊埜御堂様が仰りますか?」
熊埜御堂 奈津比古:聞こえないふり「…まあ、っつー訳だ。お前らそもそも回りくどすぎんだよ」
熊埜御堂 奈津比古:「次からは真っ先に大人頼れ、クソガキ」
"ノトス":「このなりだと頼りにくいんだよ」
"ノトス":「……けど。出来る時はそうする」
"ノトス":「……そうだな。あなたみたいに頼り甲斐のありそうな人がいいのかな?」
熊埜御堂 奈津比古:「頼りがいだぁ…?お前寝ぼけてんのか?」
熊埜御堂 奈津比古:「んなもん欠片も存在しねぇだろうが」
"ノトス":「起きたてだし、そうかも」
紀ノ川兵衛:「熊埜御堂くんには頼りがいがあるぞ」
紀ノ川兵衛:「俺が保証する」
"ノトス":「この人も寝てる?」
望月棗:「斯様に信頼を得て居ては、最早皆無とは申せませんね?」
熊埜御堂 奈津比古:「お前はあれだな、生意気ってよく言われるだろ」
"ノトス":「言われないように包み隠してたつもりなんだけど」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥止めろ、無暗矢鱈と俺を頼るな…!」
望月棗:「では守って頂け無いのですか……?」
望月棗:「然うですか……」
"ノトス":くすくすと、少し肩の荷が下りたような顔で笑う。
熊埜御堂 奈津比古:「ふざけんな!俺から仕事取ったら何も残んねぇだろうが!」
江長崎啓:「子供の前で変な屈折をしないで」
江長崎啓:咎めるように熊埜御堂さんへ。
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥言われなれてんだよ、”教育に悪い”って」
江長崎啓:「そういうところでしょうが!」
江長崎啓:「自覚があるなら言われないようにして!」
望月棗:「ふふ、ふふふ」
熊埜御堂 奈津比古:「……」反抗的な顔をしたけど剣幕に押されて
望月棗:「矢張、熊埜御堂様は、楽しい」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…チッ」少ししゅんとする
熊埜御堂 奈津比古:「ああ止めだ止めだこんな話!」
熊埜御堂 奈津比古:「……おい!」ノトスに「母親に言っとけ…食堂の飯一回奢れってな。それでチャラだ」
"ノトス":「……ありがとう」
江長崎啓:「……」なおも何か言いたげにするが、ここで自分があまり怒るのも良くないと思い直す。
"ノトス":「会わせてくれるってことだもんね、それ」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…金に困ってんだよ、最近」
熊埜御堂 奈津比古:「飯代が一回浮くなら、十分だ」
"ノトス":「やっぱり頼り甲斐が……」
GM:と、その時。枕元に置かれた携帯端末に着信の光が灯る。
"ノトス":「……と、あれ。これ」
"ノトス":「"ゼピュロス"からだ……」
GM:ロイス、購入をどうぞ。購入はおそらくここが最後です。
望月棗:欲しい物ある方います?
紀ノ川兵衛:ロイスはなしで……応急手当キットをもう一本かな。これ以上の強化は難しい
紀ノ川兵衛:2dx=>8
DoubleCross : (2R10[10]>=8) → 8[2,8] → 8 → 成功
紀ノ川兵衛:購入&終了!ロイスはなし!
江長崎啓:是非ほしいというものはないかな……
江長崎啓:ロイスは“アネモネ”に 壊滅済み/〇憤怒。
江長崎啓:それと、“エウロス”への感情を 元気/〇息子より一つ下 に変更します
江長崎啓:購入はえーと
江長崎啓:だめもとでブルゲでも狙ってみよう
江長崎啓:3dx+1>=20
DoubleCross : (3R10+1[10]>=20) → 7[2,5,7]+1 → 8 → 失敗
江長崎啓:だめ!こちら以上!
熊埜御堂 奈津比古:ロイスは保留!
熊埜御堂 奈津比古:購入は強化素材!
熊埜御堂 奈津比古:3dx+2
DoubleCross : (3R10+2[10]) → 7[3,5,7]+2 → 9
熊埜御堂 奈津比古:無理!以上!
望月棗:きぐるみかな
望月棗:6dx+2>=14
DoubleCross : (6R10+2[10]>=14) → 8[1,2,2,4,6,8]+2 → 10 → 失敗
望月棗:財産4で購入。
GM:潤沢
望月棗:欲しいですよね熊埜御堂様?
望月棗:当然此の着ぐるみを御着用されますよね???
GM:これ以上ガチガチになるの……?
熊埜御堂 奈津比古:くっ‥‥!
熊埜御堂 奈津比古:寄越せ……!
望月棗:ボディアーマーは貰っておきますよ
熊埜御堂 奈津比古:ではきぐるみと交換!
望月棗:着替えておこっと。以上!
江長崎啓:女子高生に財政を掌握されている
熊埜御堂 奈津比古:装備して今度こそ以上!
GM:着々と装甲が……
マスターシーン1:季節の分かれるところ
GM:FHセル『アネモネ』が壊滅したすぐ後のこと。
GM:残された四人の、同じ顔をした複製体たちは話し合いを行っていた。
GM:今後のこと。自分たちのこと。所属のこと。行き先のこと。
GM:おそらく生きているはずの『母親』のこと。
"ゼピュロス":「……正直な話をすると」
"ゼピュロス":「会いたい」
"ゼピュロス":「一目でいいから、また母さんに会いたいよ」
GM:心優しい一人は、いかにも落ち込んだ様子でつぶやく。
"エウロス":「お前の甘えたは本当にどうしようもねえな」
"ノトス":「まあまあ、気持ちはわかるよ」
"ノトス":「わかるけど……僕は反対かな」
"ノトス":「別の場所で元気にやっているなら、それでいいんじゃない」
GM:一人は飄々とした口調で、それでも何かを我慢しているようで。
"ゼピュロス":「迷惑かけるなっていうこと?」
"ノトス":「まあ、そうとも言う。それにほら、なんとなく感じるというか」
"ノトス":「離れていても一緒だ、って」
"エウロス":「……なんだそりゃ」
"エウロス":「俺様は正直、お前らとつるむのにも飽き飽きって感じなんで」
"エウロス":「これからは自由にさせてもらう」
GM:荒々しい様子の一人は、ふいと顔を横に向ける。
"ノトス":「僕も、ちょっとブラブラしてみたいかな。連絡は取るよ。大丈夫」
"ゼピュロス":「俺は、まだここにいる。行く場所もないし……」
"ボレアス":「私もだ。……残ったものを見てやらなければならないし」
"ボレアス":「ありがとう、"ゼピュロス"」
GM:物静かな一人は、ようやく口を開く。
"ボレアス":「……止められるわけもないが、考えを変えるつもりはないのか、"エウロス"、"ノトス"」
"ボレアス":「これまでずっと共にいただろう」
"エウロス":「いちいちうるせえな、知らねえよ。『離れてても一緒』なんだろ? ママっ子ども」
"ノトス":「何かあれば、呼べば来るからさ」
"ボレアス":「……仕方がない。二人とも、せめて達者でいてくれ。我々は――」
"ボレアス":「…………」
"ボレアス":「いや。なんでもない。邪魔をしたな」
GM:それきり。
GM:それきり、風の名を持つ子供たちは分かれ、それぞれの道を歩き始めた。
GM:歩き始めてしまった。標もないままに。
GM:まず、今調べられる情報はひとつ!
【"ボレアス"の目的について】〈情報:UGN〉9
ミドル6:西風は戻りて
GM:シーンプレイヤーは紀ノ川くん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+5(1D10->5)した(侵蝕率:64->69)
望月棗:望月棗の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:56->60)
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:77->80)
紀ノ川兵衛:1d10+75
DoubleCross : (1D10+75) → 3[3]+75 → 78
GM:なっちゃんが非常に落ち着いている。
GM:では、情報収集判定をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:コネ使って情報:UGNで判定します
GM:どうぞ!
熊埜御堂 奈津比古:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 8[2,3,7,8,8]+1 → 9
紀ノ川兵衛:見守ります
GM:おお、成功。
熊埜御堂 奈津比古:なんか全部ぴったりだなお前
江長崎啓:ピタリ賞が多い
望月棗:すごいぜ
GM:今回ジャストとかプラス1が多い
【"ボレアス"の目的について】
ひとつは、自分たちの母親である乃木田と再会すること。
もうひとつは、『アネモネ』の研究施設跡に今も残る実験結果を解放すること。
そこには乃木田の脱退後に複製体たち十数人の命を合成して作られた、最後の一体が眠っている。
解放のためには、旧職員のレネゲイドによるロック解除が必要だ。乃木田の権限はまだ残っている。
GM:ここで、
→【最後の一体について】〈情報:FH〉7〈知識:レネゲイド〉6を調べられるようになりました。
GM:が、この情報は進行に直接関わるものではないです。
GM:開かなかったらそのまま進めることもできる。そういう存在……。
紀ノ川兵衛:ふっ……ここは江長崎様や望月様の手を煩わせるまでもない……
望月棗:ほう……
紀ノ川兵衛:ここはわたくしめにお任せを!
GM:お手並み拝見。
熊埜御堂 奈津比古:まさか…動くのか紀ノ川!
望月棗:いいだろう
紀ノ川兵衛:必ずや首をここにお持ちします!
紀ノ川兵衛:情報:FH!
紀ノ川兵衛:2dx=>7
DoubleCross : (2R10[10]>=7) → 6[4,6] → 6 → 失敗
GM:これは……!
紀ノ川兵衛:ぎゃばあぁぁぁぁ!
江長崎啓:なんてこと
熊埜御堂 奈津比古:紀ノ川ーー!!
望月棗:フン……
紀ノ川兵衛:この私が……この私がああああ! お願いします!
望月棗:貴様には任せておけん……そこで見ておるがよい
GM:ほほう……
GM:見せてもらおうか貴様の実力を……
望月棗:7DX+2>=7 情報FH
DoubleCross : (7R10+2[10]>=7) → 10[3,3,6,6,7,9,10]+9[9]+2 → 21 → 成功
GM:ぐわーーー!!!
熊埜御堂 奈津比古:あてつけの如く!!
GM:この目標値7ともあろう者が!!
望月棗:ゴミめ……我が前に立つに値せず
GM:ぐふっ 開示します。
【最後の一体について】
名は"ヘスペロス"。異形のまま培養槽で育成をされ続けている。
周囲にレネゲイドの圧を撒き散らし続けており、多くの攻撃は威力が減衰される。
反対に、至近からの物理的な攻撃には無防備である、と残された研究資料には記されていた。
資料からは、"ヘスペロス"が既にジャーム化しているであろうことが推測される。
GM:おおさめください。
望月棗:ご苦労……
GM:入院中の"ノトス"の元に来たのは、"ゼピュロス"からの連絡だった。
GM:それによると、現在彼は"ボレアス"の元を離れ、助けを求めている、という。
GM:あなたたちは支部に戻り、厳重警戒の中彼と面会をすることになった。
N市UGN第10支部 会議室
GM:オフィス仕様に整えられた部屋には、あなたたちと後藤靖一郎を名乗っていたエージェント……
GM:"ゼピュロス"がいる。
GM:部屋の外では他にも職員が警戒しており、"ゼピュロス"に戦意はなさそうだ。
"ゼピュロス":「…………」
"ゼピュロス":「……ごめんなさい」
"ゼピュロス":かなり憔悴し、また焦っている様子。
紀ノ川兵衛:「久しいな、後藤くん。ひとまず無事で何よりだ」
"ゼピュロス":「……無事だよ。ありがとう。もちろん、母さんも無事」
"ゼピュロス":「……あっ」
望月棗:「彼が、“ぜぴゅろす”様」
"ゼピュロス":「えっと、乃木田さんも無事」
熊埜御堂 奈津比古:「いい、てめぇが呼びたいように呼べ」
"ゼピュロス":「でも、これからどうなるかわからないから、俺一人でここに来た」
江長崎啓:「…………」壁際に立ち、無言でじっと"ゼピュロス"を見つめている。
紀ノ川兵衛:「後藤靖一郎くんだ。どうにか再会できてよかったよ」
熊埜御堂 奈津比古:「どうせ誰も咎めやしねぇよ」
"ゼピュロス":「……その感じだと、もう色々知ってるのかな」
望月棗:「探偵の端くれです故。色々と、調べを」
熊埜御堂 奈津比古:「当り前だろ。急に居なくなったりするからだ、この馬鹿」
"ゼピュロス":「……ごめんなさい……」叱られた子供のような顔。
"ゼピュロス":「俺が実行犯で、指示したのが"ボレアス"」
"ゼピュロス":「これは、あいつが悪いって話じゃなくて……俺が弱くてダメだったっていう話」
"ゼピュロス":「母さんに会いたいよなって言われて、それだけで嬉しくなって」
"ゼピュロス":「……あいつが他のことを考えてたの、気づけなかった」
熊埜御堂 奈津比古:「会えりゃ満足だった訳じゃねぇのか」
"ゼピュロス":「俺はそれで良かったけど」
望月棗:「“のとす”様も然う仰って居ましたね」
"ゼピュロス":「"ボレアス"は……あいつなんにも言わないけど」
"ゼピュロス":「ずっと、本当は皆で一緒に暮らしたかったんだって、わかってたから」
紀ノ川兵衛:「それで、連れて行ったのか」
"ゼピュロス":「そう。……」
"ゼピュロス":「食べ物の話したら、笑われて。仲良くなれて」
"ゼピュロス":「そのまま、誘拐した」
"ゼピュロス":「当たって砕けてれば、本当はもっと良かったのにな」
"ゼピュロス":「ごめんな、紀ノ川くん。アドバイスくれたのに、悪用して」
紀ノ川兵衛:「悪用というのは違うな」
紀ノ川兵衛:「きみはうまく活かした。きみの志した手段と目的は間違っていなかった」
"ゼピュロス":「……え?」
紀ノ川兵衛:「きみが”ボレアス”のためによかれと思ってやったことに偽りはなかっただろう、と思う……うまく言えないが」
"ゼピュロス":「でも、そのせいで大変なことになるかもしれない」
紀ノ川兵衛:「”ボレアス”の目的が、きみの目的と違っていた。きみの瑕疵とはいえない。それだけのことだ」
望月棗:「其れは為った後に責を取れば佳い事では?」
望月棗:「未だ為って居ないのでしょう?」
"ゼピュロス":「……ありがとう、紀ノ川くん」
"ゼピュロス":「そ、そうだ。その前に止めなきゃ!」
紀ノ川兵衛:「望月くんの言っている通りだ。大変なことにはならない」
"ゼピュロス":「……俺一人じゃ無理なんだ」
"ゼピュロス":「助けてもらわないと。当ては、ここくらいしかなかった」
紀ノ川兵衛:「いい判断だ」
"ゼピュロス":「俺たちがいたセルの施設に、ヤバい奴がいる。"ボレアス"はそいつを解放しようとしてる」
"ゼピュロス":「……一応、俺たちの弟だけど。もうあれは、普通の奴じゃない……!」
望月棗:「……“へすぺろす”?」
"ゼピュロス":「……そう」懐から、ボロボロの資料を取り出す。
熊埜御堂 奈津比古:「…何だ、そいつとも一緒に暮らそうってのか」
"ゼピュロス":「俺、よくわかんないけど、色々まずい事が書いてあるのはわかった」
"ゼピュロス":「"ボレアス"は……優しいんだ」
望月棗:「残念ながら、其れは叶わぬでしょうね」
"ゼピュロス":「ほんとに優しい奴なんだよ」
"ゼピュロス":「ついでに頑固だから、なかなか話を聞いてくれない」
"ゼピュロス":資料をあなたたちに手渡す。
紀ノ川兵衛:「そういうことなら、きみは相談相手を誤らないな。ここには……」 みんなを見る。 「頼れる人員が揃っている」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥」”ノトス”の言葉を思い出す
GM:そこからは、おそらくその個体がジャーム化しているであろうこと、特性や弱点などが読み取れます。
江長崎啓:「……」近付いて資料に目を通す。
"ゼピュロス":「……俺が知ってるのは紀ノ川くんだけで、あとは熊……熊野さん?くらいだけど」
望月棗:「……最早、人と歩む事能わぬと存じますが」
熊埜御堂 奈津比古:「御堂」
熊埜御堂 奈津比古:「熊埜御堂までが」
熊埜御堂 奈津比古:「苗字…!」
"ゼピュロス":「くまのみどうさん」
望月棗:「“ぼれあす”様は、然う御考えに為って居ないと云う事ですかね」
"ゼピュロス":「紀ノ川くんがそう言うなら、きっと信頼できるんだと思う」
望月棗:「呼びたくとも、なっちゃんと呼んではいけませんよ」
望月棗:「其れは棗の物です故」
"ゼピュロス":「……うん。姿がどんなに違ってても」
"ゼピュロス":「話せなくても、なんでも、きっと兄弟だって思ってる」
熊埜御堂 奈津比古:「要らん事言わんでいい!」
"ゼピュロス":「なっちゃんさん」棗さんに。
紀ノ川兵衛:「兄弟か……」
望月棗:「はい。なっちゃんさんですよ」
熊埜御堂 奈津比古:「…とにかく」資料に目を通して、顔を上げる
"ゼピュロス":少し嬉しそうにしている。
熊埜御堂 奈津比古:「いけるか、紀ノ川」
紀ノ川兵衛:「俺に期待してくれるなら」
紀ノ川兵衛:「いくらでも、戦おう。説得は難しそうだがな」
熊埜御堂 奈津比古:「なら十分だ。さっさと行こうぜ」
望月棗:「最後の鍵も、手に入れました」“ゼピュロス”を指差す。
"ゼピュロス":「……俺がいれば、施設の案内と中に入るのはできるから」頷く。
江長崎啓:「……私たちが信頼できると思うなら」おもむろに口を開く。
江長崎啓:「結果がどうなるかは、考えているんでしょうね。“ゼピュロス”」
"ゼピュロス":「……俺は」
江長崎啓:再び、今度は間近から青年の目を見つめて。
"ゼピュロス":「俺が本当に嫌なのは、母さんが傷つくことと」
"ゼピュロス":「そのことで、兄弟が苦しい思いをすること」
"ゼピュロス":「それを止めたい」
"ゼピュロス":「他は、その後でいい」
江長崎啓:……その中に、幼子らしからぬ決意を見て取る。
"ゼピュロス":「俺は自分の失敗を自分で取り返すこともできないから……せめて」
"ゼピュロス":「ちゃんと頼れるって思う人に、預けるまではやらなきゃ」
"ゼピュロス":半ば涙目になりながら。
江長崎啓:「……よろしい」
熊埜御堂 奈津比古:「はっ」その頭を強くわしゃわしゃする
"ゼピュロス":「わわっ」
江長崎啓:「“その後”があることを、ちゃんと考えているのなら」
江長崎啓:「そこまで送り届けるのは、私たちがやる」
熊埜御堂 奈津比古:「…いいか。てめぇが今後もUGNに関わるってんなら」
熊埜御堂 奈津比古:「いい機会だ、てめぇのケツの拭き方ぐらい覚えて帰りやがれ」
"ゼピュロス":「あっ、そういう汚い言い方は良くないんだよ……!」
江長崎啓:「“ボレアス”はきっと、とても怒るでしょうからね」
望月棗:「では、斯う申しましょうか。たいやきをお召し上がりに為りますか?」
熊埜御堂 奈津比古:「うるせぇなクソガキ!こういう言葉で笑うぐれぇでいいんだよ!!」
紀ノ川兵衛:「はは! そうだな。次に俺たちが困ったときには、後藤くん、きみに助けてもらうとしよう」
"ゼピュロス":「たいやきは好き。母さんも多分好きだと思う……!」
望月棗:「支部の皆様にと、なつm……元い」
望月棗:「……熊埜御堂様が御買いになった物です」
望月棗:「支部の皆様に、とです」
望月棗:「御召し上がりに為りますか?」
"ゼピュロス":「…………」
"ゼピュロス":「……うん。でも」
望月棗:「とても美味ですよ」
"ゼピュロス":「帰ってから、母さんと一緒に食べたい」
望月棗:「では、“誘拐事件”の解決と致しましょう」
"ゼピュロス":「もしかしたら、僕の兄弟も」
"ゼピュロス":「だから、どうか……よろしくお願いします!」
望月棗:「他の事件に為る事を認めませんので、其の御積りで」
"ゼピュロス":ぶん、と思い切り頭を下げる。
"ゼピュロス":「はい!」
熊埜御堂 奈津比古:「…案内、任せたぜ。”後藤靖一郎”」
"ゼピュロス":「…………」ぐっと、唇を噛んで。
"ゼピュロス":「わかった。ついてきて」
"ゼピュロス":しっかりと頷いた。
GM:NPC効果が追加されました。
NPC効果:"ゼピュロス"
《援護の風》戦闘中、オートアクションとして使用。
1ラウンド1回、判定直前に使用。そのダイス数に+5個
GM:では、ロイスのみ取得が可能です。
江長崎啓:満杯!
紀ノ川兵衛:なし!です
熊埜御堂 奈津比古:無し!
望月棗:ノトスくんに取ろう
GM:あれ、取ってなかったですっけ
望月棗:あ、取るじゃないな
GM:名前不明時に取ってた
望月棗:感情変更
GM:おお
望月棗:-依頼主/“ノトス”/尽力:○/不安/ロイス
望月棗:こちらに!
GM:了解しました!
マスターシーン2:北風の想いは
GM:現在。『アネモネ』セル施設跡。
GM:ほとんどが動きを停止した培養槽の前を、二人の男女が歩いていく。
GM:一人は色素の薄い外見、茶色い髪に茶色い目、白い肌の男。
GM:一人は白衣を着た髪の長い女性。緊張した顔をしている。
"ボレアス":「……あの時、はっきり言っていれば」
"ボレアス":「みんなで暮らそう、と」
"ボレアス":「我々は家族なんだから、と」
乃木田優香:「言ったでしょ。それでも、こんなことしちゃだめだよって」
"ボレアス":「申し訳ないことをしたとは思っている」
乃木田優香:「でも、一度あなたたちを捨てたのは、私だしね。恨まれても仕方がないと思ってた」
乃木田優香:「本当の母親とは違うかもしれないけど、気にはかけていたの。言い訳かな」
乃木田優香:「……こんなに大きくなってるとは思わなかった。あいつら、無理させて……」
"ボレアス":「問題ない。おかげで我々は力と自由を得ることができた」
"ボレアス":「……だが、そうでなかった奴もいる」
GM:前方に一つだけ、仄かに光る稼働中の培養槽がある。
GM:他よりもずいぶんと大きく、薄い色の液体の中にはこぽこぽと泡が立っている。
乃木田優香:「……あれ、は?」
"ボレアス":「他にも色々と実験体はいたが、守れたのはこいつだけだ」
"ボレアス":「我々は、元々四人だけではなかった。それは知っているだろう」
乃木田優香:「ええ、もちろん。ただ無事に育成が進んでいたのはあなたたちだけで……」
乃木田優香:「……!」
"ボレアス":「彼らは"残り物"を集めてより強力な駒を作り上げようとした」
"ボレアス":「あなたという頭脳と良心を抜きにして。成功か失敗かはわからない。だが、まだ生きてここにいる」
乃木田優香:「待って……それじゃあ」
乃木田優香:恐る恐る、こぽこぽと気泡の立つ液体の中を覗き込む。
"へスペロス"立ち絵
"ヘスペロス":肉塊から、いくつもの手や脚が突き出し、どこか見覚えのある顔の部品が表面に数多く並ぶ異形がそこにいる。
"ヘスペロス":そこからは、禍々しい気配がガラス越しに溢れ、周囲を満たしている。
"ボレアス":「我々の弟です。他は皆恐れて顧みなかった。私だけは覚えていた」
"ボレアス":「……みんなで暮らしましょう。彼にも自由をあげたい」
"ボレアス":「そのためには、あなたの力が必要なんだ」
乃木田優香:「……これは、ダメ。見た目の問題じゃない。酷い気配がする」
乃木田優香:「……ジャーム化してる? なんてことを……」
乃木田優香:「私は反対。かわいそうだけど、この子を外に出すには……」
GM:その時。
"ヘスペロス":《メンタルインベイション》《パーフェクトサクセス》対象は乃木田優香。
"ヘスペロス":意志で対決を行い、勝利すればシナリオ中行動を決定可能。
"ヘスペロス":オートで《援護の風》
"ヘスペロス":6dx7+30
DoubleCross : (6R10+30[7]) → 10[4,6,7,9,9,10]+10[2,4,4,8]+10[10]+10[8]+10[8]+10[7]+1[1]+30 → 91
乃木田優香:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 10[1,10]+1[1]+1 → 12
GM:周囲の気配が凝り、乃木田優香に向け襲いかかる!
乃木田優香:「……!」
乃木田優香:抵抗はできなかった。そのままふらふらと、認識装置に向け《ワーディング》を放つ。
乃木田優香:そのまま、負担に耐えかねたように床に崩れ落ち……。
GM:培養槽が重い音を立てて稼働する。最後の一人が解き放たれる。
クライマックス:暁のこどもたち
GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+10(1D10->10)した(侵蝕率:69->79)
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:80->88)
紀ノ川兵衛:1d10+78
DoubleCross : (1D10+78) → 7[7]+78 → 85
望月棗:望月棗の侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:60->65)
GM:なっちゃん……
GM:"ゼピュロス"後藤靖一郎の案内を受け、あなたたちは『アネモネ』セルの施設跡に到着した。
GM:廃工場跡の地下にそこはあった。
GM:高い吹き抜けの天井と、広い床。並ぶ培養槽。
GM:ほとんどが停止した中、1つだけ稼働しているものがあり、その前には。
"ボレアス":色素の薄い外見をした青年が一人。よく見れば、どこか動揺しているように見える。
紀ノ川兵衛:「何度潰しても、この手の施設をつくる輩は……! 出遅れたか!?」
乃木田優香:床に倒れた状態の女性。生きてはいるが、気絶したまま。
"ヘスペロス":そして、白い肌を持つ、異形の肉塊がひとつ。
"ヘスペロス":あなた方をいくつもの目でぎょろりと睨む。
熊埜御堂 奈津比古:「……」無言のまま背後に斑模様の魔眼を出現させる
江長崎啓:眉を顰める。その異形の醜怪さにではなく。
望月棗:「おや」
江長崎啓:「……ああまでするの」
望月棗:「流石に彼(あれ)は“きもかわ”とも断ぜませんね」
"ボレアス":「……ああ、やはりあいつ、人を呼んできたか」
"ボレアス":母親に目を配りながらも、突然現れた乱入者に警戒をしている。
"ゼピュロス":「……ごめん。やっぱり、見過ごせなかった……!」
"ゼピュロス":「……母さん!」
紀ノ川兵衛:「”鵺”の一種か。命の断片の接合……!」
"ボレアス":「……眠っているだけだ。大事ない。それより」きっとあなたたちを見つめる。
"ボレアス":「弟が狙いか。そうだろ」
"ヘスペロス":ゆらゆらと手足を揺らしている。
紀ノ川兵衛:「それを見たからには、討たねばならん。非常に申し訳ない」
熊埜御堂 奈津比古:「…そうだな。それと‥‥」
熊埜御堂 奈津比古:乃木田さんに視線を移して「仲間を連れて帰りに来た」
望月棗:「はい。最も尊ぶべきは乃木田様の救出と、下手人の糾弾です」
"ボレアス":「……なんだっていい。私は家族を守らないといけない」
"ボレアス":「一度失敗した。今度もまた逃げられた。だから……」
"ボレアス":「今回だけは……!」
江長崎啓:「……恨むなら“アネモネ”を、と言っても」
江長崎啓:溜息をつく。「受け入れてはもらえないでしょうね」
"ボレアス":「……恨みならいくらでもあるが、もうここには我々しかいない」
"ボレアス":「だから、せめて寄り添って生きていくしかない……!」
望月棗:「怨みを買うのが御嫌なら、棗めに御任せ下さいまし」
江長崎啓:「まさか」
望月棗:「此の稼業に身を窶せば、馴れて居ります故」
江長崎啓:「……この街には、それはもう色々な手合いが集まるわ」
江長崎啓:「所属がどうあれ、出自がどうあれ」その場の面々を順番に見回し。「だから……一人ひとりと、ちゃんと向き合わなきゃ駄目だって。最近は、そう思うようになった」
江長崎啓:「その上で、見過ごせないものを定めるのだから」
江長崎啓:「丸投げなんかしないわよ」
望月棗:「一人一人と、ですか」“ヘスペロス”を見やり。「永き旅路かと存じますが」
望月棗:「投げ出す理由には成り得ぬ様で。御覚悟を」
"ボレアス":「それで終わりか?」
熊埜御堂 奈津比古:「てめぇの方こそもういいのか」
"ボレアス":「……私は」
"ボレアス":「さっさとこの場を片付けて、母を起こさないといけない」
"ボレアス":「今は寝ていてもらった方がいい。優しい人だからな」
"ボレアス":「……人を傷つけるところを、見せたくない」
紀ノ川兵衛:「その点についてだけは同感だ。……熊埜御堂くん、防御は任せた」 左拳を握りこむ。 「この形の連携は久しいが、やはり、しっくりくるな」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥そうかよ。謝りゃまだ許してやんのに…」
熊埜御堂 奈津比古:「あるんだな、俺達を丸ごと敵に回す覚悟が」
"ボレアス":「なくてこんな真似ができるかっ!」初めて声を荒げる。
熊埜御堂 奈津比古:「はっ、いいじゃねぁか!じゃあ思いっきりぶつけてみやがれクソガキ共!!」
熊埜御堂 奈津比古:「紀ノ川!望月!江長崎!」
熊埜御堂 奈津比古:「守りは俺がやる!てめぇらは…」
熊埜御堂 奈津比古:「打ん殴れ!!!」
望月棗:「まあ、か弱き棗めは、弱って仕舞います」
望月棗:「此の細腕でやれる事は、只一つ已(のみ)」す、と指を向ける。
望月棗:「解決ですとも」
"ボレアス":「……わかったとも」
"ボレアス":「ぶつからざるを得ないということが、よくわかった」
"ボレアス":「"ヘスペロス"。行け」
"ヘスペロス":「…………」
"ヘスペロス":「ふへ」空気の抜けたような声。
GM:その瞬間、周囲には殺意のような《ワーディング》の気配が膨れ上がる!
GM:衝動判定。意志で目標値9です。
熊埜御堂 奈津比古:うおお思い出の一品!
紀ノ川兵衛:うおお特にないけど気合い!
熊埜御堂 奈津比古:3dx+3
DoubleCross : (3R10+3[10]) → 6[1,3,6]+3 → 9
江長崎啓:12dx+1>=9 衝動判定
DoubleCross : (12R10+1[10]>=9) → 10[1,2,3,3,4,4,4,4,7,8,9,10]+6[6]+1 → 17 → 成功
望月棗:3dx>=9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 10[3,7,10]+8[8] → 18 → 成功
熊埜御堂 奈津比古:ガッツポ
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+11(2D10->1,10)した(侵蝕率:79->90)
紀ノ川兵衛:3dx=>9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 9[4,8,9] → 9 → 成功
望月棗:意志つよつよ
紀ノ川兵衛:や、やった!?
望月棗:望月棗の侵蝕率を+10(2d10->8,2)した(侵蝕率:65->75)
江長崎啓:圧倒的冷静パーティ
紀ノ川兵衛:2d10+85
DoubleCross : (2D10+85) → 16[10,6]+85 → 101
GM:なんということ……
江長崎啓:88+2d10
DoubleCross : (88+2D10) → 88+5[4,1] → 93
望月棗:侵蝕よわよわ
GM:まずエンゲージから。
["ボレアス" "ヘスペロス" 乃木田優香]--(5m)--[PC]
GM:敵のエンゲージには三名。ただし、乃木田優香は戦闘不能状態です。
GM:とどめを差すことを宣言した場合、死亡しますのでご注意ください。
GM:また、NPC効果も使用可能です。忘れずにどうぞ。
■セットアップ■
江長崎啓:無!
GM:エネミーは宣言ありません。
紀ノ川兵衛:なし!
望月棗:ないです!
熊埜御堂 奈津比古:《灰色の庭》”ボレアス”の行動値を-12
GM:12……
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+2した(侵蝕率:90->92)
GM:2じゃん……
GM:了解しました。イニシアチブ表に変更が出ました。
江長崎啓:キュマイラより遅い!
■イニシアチブ■
GM:行動値順では江長崎さん ですが
"ヘスペロス":《加速する刻》
GM:割り込みが発生します。
江長崎啓:なにい
GM:"ヘスペロス"の手番となります。
紀ノ川兵衛:オギャーッ
"ヘスペロス":マイナーで《骨の剣》。武器作成。
"ヘスペロス":メジャー、《オールレンジ》《妖の招き》《伸縮腕》《爪剣》《獅子奮迅》《コンセントレイト:エグザイル》
"ヘスペロス":選択(範囲)でPCのエンゲージ全員に攻撃を行います。
熊埜御堂 奈津比古:《孤独の魔眼》対象を自身のみに
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+4した(侵蝕率:92->96)
"ヘスペロス":1ダメージでも入れば、こちらのエンゲージに……
"ヘスペロス":ギャー
"ヘスペロス":では対象を熊埜御堂さん単体に。オートで《援護の風》
"ヘスペロス":判定いきます。
"ヘスペロス":18dx7+4
DoubleCross : (18R10+4[7]) → 10[1,1,2,3,3,4,5,6,6,7,7,7,8,9,9,9,10,10]+10[2,2,3,6,6,7,8,9,9]+6[2,4,5,6]+4 → 30
"ヘスペロス":む
"ヘスペロス":《Eロイス:ありえざる存在:妖精の手》
"ヘスペロス":1dx7+44
DoubleCross : (1R10+44[7]) → 10[7]+5[5]+44 → 59
"ヘスペロス":達成値59
熊埜御堂 奈津比古:《氷盾》《グラビティガード》でガード!後者使用時に侵蝕が100になるのでレベルが1上がります
"ヘスペロス":ヒイ
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+4した(侵蝕率:96->100)
"ヘスペロス":何そのあつらえたような……
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+1した(侵蝕率:100->101)
熊埜御堂 奈津比古:1足りんかった
"ヘスペロス":ではダメージ
"ヘスペロス":6d10+20
DoubleCross : (6D10+20) → 32[5,7,2,8,8,2]+20 → 52
"ヘスペロス":どうだ……!
熊埜御堂 奈津比古:20+5d10+24
DoubleCross : (20+5D10+24) → 20+36[9,2,9,8,8]+24 → 80
"ヘスペロス":!?
江長崎啓:Wow...
望月棗:えげつない
"ヘスペロス":帰りたい
紀ノ川兵衛:硬い!
熊埜御堂 奈津比古:きぐるみと盾の力…
"ヘスペロス":ではダメージは0。エンゲージ移動もなし!
"ヘスペロス":演出だけいきます。
"ヘスペロス":「……ふひ、へ、ひ……」
"ヘスペロス":厭な気配を纏わりつかせながら、白い肉塊がごとき身体を震わせ、何本もの手が伸びていく。
"ヘスペロス":それは、あなたたちを掴んで己の元に引き寄せようと試みる。
"ヘスペロス":この手で、命を奪おうと。
熊埜御堂 奈津比古:手を伸ばした先
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂の背後に浮かぶ魔眼。その表面を走る黒点が蠢いて…空間が、捻じ曲がる
"ヘスペロス":「ひへ?」
熊埜御堂 奈津比古:無数に伸びた手は全て、盾に纏わせた巨大な氷壁と斥力の前に
熊埜御堂 奈津比古:為すすべなく、弾かれる
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥‥‥おいおいおいおい!!」
熊埜御堂 奈津比古:「言っただろうが!!思いっきりってよ!!!」
"ヘスペロス":「……!」うねうねと手を動かしながら、いくつもの目を瞬かせている。
江長崎啓:「……助かったわ」機先を制された動揺を胸の底に押し込めて、礼を言う。
"ボレアス":「……な……」
"ボレアス":「なんだあいつ……あの盾! 硬い……!」
紀ノ川兵衛:「さすがだな、熊埜御堂くん。それでこそ」
熊埜御堂 奈津比古:「一々礼なんか要らねぇよ!!おら!!!やれ!!!」
熊埜御堂 奈津比古:「てめぇらが殴んねぇと勝てねぇぞ!!」
望月棗:「おや」眉根を上げて。「もにたあとしては失格ですね、熊埜御堂様は」
"ボレアス":「もっとだ、本気でやれ、"ヘスペロス"!」
紀ノ川兵衛:「全力を尽くせるというものだ! 臨戦!」
望月棗:「彼(あれ)では装備の質が解りかねます故」
GM:では今度こそ江長崎さんの手番です。
江長崎啓:はい!
江長崎啓:マイナーでジェネシフト!
江長崎啓:93+3d10
DoubleCross : (93+3D10) → 93+5[2,2,1] → 98
江長崎啓:そういうこともある
GM:そういうことも……ある!
江長崎啓:メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:黒の束縛》《原初の白:イェーガーマイスター》《混色の氾濫》。
江長崎啓:ヘスペロスとボレアスに射撃攻撃!
GM:判定をどうぞ!
江長崎啓:12dx7+1
DoubleCross : (12R10+1[7]) → 10[2,2,3,5,6,7,8,8,8,9,9,10]+10[3,5,5,7,8,9,10]+10[2,5,6,8]+3[3]+1 → 34
GM:ぬう
"ヘスペロス":ガード。《スプリングシールド》
"ボレアス":ガード。《氷盾》《灼熱の結界》
江長崎啓:ダメージ!
GM:どうぞ
江長崎啓:4d10+17
DoubleCross : (4D10+17) → 21[1,10,2,8]+17 → 38
江長崎啓:通れば行動値-9……!
"ボレアス":ガード装甲で8通りました。
"ヘスペロス":ガード装甲、《超人的弱点Ⅱ》で2点
GM:情報にあった通り
GM:《超人的弱点Ⅱ》は至近の白兵・射撃以外の攻撃を減衰させます。
GM:しかし行動値はマイナスだ。とほほ
GM:"ヘスペロス"は3、"ボレアス"は0に下がります。
江長崎啓:まあまずは通ればよし……
江長崎啓:「言われなくても」熊埜御堂さんの言に応じる。
江長崎啓:自身の周囲に伸び上がった影が、いくつもの球体状に凝縮していく。
江長崎啓:それはさながら、たった今彼が見せた、バロールシンドロームの魔眼の如くあり——
江長崎啓:びゅ、と。
江長崎啓:ごく控え目な音を立て、残像だけを残して飛ぶ様も、斥力に弾かれる矢弾の姿に似た。
江長崎啓:突き刺さればその重量で動きを妨げる影の弾、撒き散らされた数は数十。
"ボレアス":「……っ!」反射的に構える。
"ヘスペロス":ぐにゃり、と身体を曲げる。
江長崎啓:着弾する。今はまだ、ごく浅く。
江長崎啓:「……なかなか骨が折れそうね」
"ボレアス":だが、確かにそれは命中した。
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+13した(侵蝕率:98->111)
"ボレアス":「……搦手を使ってくるな……!」確かに、動きが鈍っている。
"ヘスペロス":「…………ひ…………」
GM:では次、紀ノ川くんの手番です。
紀ノ川兵衛:いきます!
紀ノ川兵衛:マイナーで戦闘移動。”へスぺロス”&”ボレアス”に接近、エンゲージ!
["ボレアス" "ヘスペロス" 乃木田優香 紀ノ川]--(5m)--[熊埜御堂 棗 江長崎]
紀ノ川兵衛:どちらかを殴ろうと思ったが……両方殴ることにしました。オートで《異世界の因子》!獅子奮迅をコピー!
GM:なんと!
GM:了解しました。判定をどうぞ。
紀ノ川兵衛:シーン1回の死神の精度、範囲攻撃に使わなきゃ腐ってしまう……!侵食率101→106
紀ノ川兵衛:コンセントレイト+オールレンジ+死神の精度+バリアクラッカー+獅子奮迅!全部のせ!
GM:ひい
GM:判定どうぞ!
紀ノ川兵衛:ダイス計算中…
紀ノ川兵衛:15dx7+1
DoubleCross : (15R10+1[7]) → 10[1,1,2,3,3,3,4,5,7,7,7,7,8,9,9]+10[1,1,2,2,7,9,10]+10[5,6,10]+3[3]+1 → 34
紀ノ川兵衛:ふつう!
"ボレアス":ドッジをするしかない……
"ボレアス":7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 9[2,2,2,7,8,9,9]+1 → 10
GM:あ、まちがい
GM:ダイス数を多く間違えていた。
GM:申し訳ありませんが振り直させていただきます。
"ボレアス":6dx+1
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 10[4,6,6,8,9,10]+5[5]+1 → 16
GM:回ったけどだめ。
紀ノ川兵衛:増えてるあぶない!
"ヘスペロス":同じくドッジ。
"ヘスペロス":7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[4,5,5,8,8,9,10]+3[3]+1 → 14
"ヘスペロス":まわった……
GM:どちらもドッジ失敗。ダメージをどうぞ。
紀ノ川兵衛:では、ガード装甲無視で!
紀ノ川兵衛:4d10+31
DoubleCross : (4D10+31) → 15[7,2,4,2]+31 → 46
紀ノ川兵衛:ボレアスとへスぺロスにアタック。
"ボレアス":46そのまま通ります。まだ生きてる。
"ヘスペロス":《超人的弱点Ⅰ》の分も乗って、56ダメージ。まだ生きてる。
"ヘスペロス":しかし、《超人的弱点Ⅱ》の効果が切れました。
"ヘスペロス":以後は全ての攻撃がそのまま通ります。
GM:演出どうぞ。
紀ノ川兵衛:「機能解装」 左手を地面につけ、低く身構える。 「いくぞ」
紀ノ川兵衛:左手の平から光が迸り、砲弾のように自身をはじき出す。そして、空中で旋回しながら”ボレアス”と”へスぺロス”に肉薄する。その一瞬。
紀ノ川兵衛:旋回する左手の平から放出される光が、刃状に集約する。周囲を切り裂きながら渦を描く。 「……この武装は」
紀ノ川兵衛:「殺傷力が高く、ジャーム相手以外には使わない……」
紀ノ川兵衛:「残念だ。”へスぺロス”。同類を殺さねばならないとはな」 侵食率106→122
"ヘスペロス":ぶわ、と殺意を持ったレネゲイドが湧き上がった。
"ヘスペロス":先ほどの攻撃を減じた力だ。だが。
紀ノ川兵衛:「防御に使う細胞を焼き斬った! 全弾打ち込んでくれ!」
"ヘスペロス":それは、至近から切り裂く攻撃を止めるほどの威力は持たない!
"ヘスペロス":「ひへ、え、は……!」
"ヘスペロス":立ちこめていた厭な気配が少しだけ落ち着いたのを、あなたたちは感じるかもしれない。
GM:では、次は熊埜御堂さんの手番です。
熊埜御堂 奈津比古:あ、同値なので
熊埜御堂 奈津比古:望月さん先どうぞ
望月棗:はーい
GM:おっとっと
GM:今は同値でしたね
GM:では棗さんどうぞ
望月棗:マイナーはなし、メジャーで『望月棗の断定』:《エクスプロージョン》《ツインバースト》《増加の触媒》《アンプリフィケイション》。
GM:判定どうぞ。
望月棗:ボレアスとヘスペロスを攻撃します。
GM:来い……!
望月棗:4dx+1 ドッジ不可
DoubleCross : (4R10+1[10]) → 8[5,6,7,8]+1 → 9
"ヘスペロス":ガード。《スプリングシールド》
"ボレアス":ガード。《氷盾》《灼熱の結界》
GM:ダメージをどうぞ。
望月棗:1d10+44 もろもろ有効
DoubleCross : (1D10+44) → 3[3]+44 → 47
"ボレアス":ガード装甲で17ダメージ。まだ生きてます。
"ヘスペロス":ガード装甲で31ダメージ。
"ヘスペロス":まだ生きてます!
望月棗:「果て偖(さて)。斯様な期待を抱かれましても、心苦しく想います」
望月棗:「江長崎様や紀ノ川様の様な優美なる御業を、御見せする事は叶いません」
望月棗:彼女がそう告げるときには、既に彼らの下には死を孕むの大気が充満している。
望月棗:「只、唱える已(のみ)です」指を向けて「参」
望月棗:大気が膨らみ、
望月棗:「弐」
望月棗:赤き爆発が発生し
望月棗:「壱 言い終える前に。
望月棗:既に彼らの身体を、爆豪が撫でている。
"ボレアス":「……何を……」
"ボレアス":「!?」
"ヘスペロス":「ひっ!」
望月棗:不可視の災禍は、もう疾うにその準備を終えている。
望月棗:「確かに、然う申し上げたでは在りませんか」
望月棗:「御見せする事は叶いません、と」
望月棗:望月棗の侵蝕率を+14した(侵蝕率:75->89)
"ヘスペロス":確かに与えられた重い負傷に、声にならぬ……殺意の雄叫びを上げる。
江長崎啓:「……貴女も、なかなか」呆れと感嘆が入り混じった表情。
江長崎啓:「人のことを言えた義理じゃないわね」
紀ノ川兵衛:「呪詛か? おそろしく強力な……しかし、耐えてみせるとはな」
紀ノ川兵衛:「これは骨が折れそうだ」
望月棗:「むう」頬を膨らます。
GM:では、熊埜御堂さんの手番です。
熊埜御堂 奈津比古:うす
熊埜御堂 奈津比古:マイナーで戦闘移動、”へスぺロス””ボレアス”にエンゲージ
["ボレアス" "ヘスペロス" 乃木田優香 紀ノ川 熊埜御堂]--(5m)--[棗 江長崎]
熊埜御堂 奈津比古:メジャーで”へスぺロス”を素殴り
熊埜御堂 奈津比古:2dx-1
DoubleCross : (2R10-1[10]) → 5[5,5]-1 → 4
"ヘスペロス":ドッジ
熊埜御堂 奈津比古:赤ちゃんか?
"ヘスペロス":7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[5,6,7,7,9,9,10]+3[3]+1 → 14
"ヘスペロス":まわった……
望月棗:お可愛い人
熊埜御堂 奈津比古:ちくしょおおおおお!!!
江長崎啓:ヘスペロスくんの冷静な判断
熊埜御堂 奈津比古:す、すいません演出無しで……w
GM:了解です!
GM:では、再びイニシアチブ
"ボレアス":《加速する刻》
GM:"ボレアス"が動きます。
"ボレアス":マイナー《ライトスピード》
"ボレアス":二回メジャーアクションを行います。
"ボレアス":《焦熱の弾丸》《コンセントレイト:サラマンダー》《クロスバースト》
"ボレアス":まず対象は、さっきやばかった棗さん。
江長崎啓:なっちゃん−ッ
"ボレアス":オートで《援護の風》《リミットリリース》。ダイス数上昇とC値下げ。
"ボレアス":判定いきます。
望月棗:ヒエッ
"ボレアス":10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[3,3,3,3,4,4,5,8,8,9]+4[1,2,4]+4 → 18
"ボレアス":おまえ
"ボレアス":リアクションを……どうぞ……
望月棗:ドッジします
望月棗:3dx>=18
DoubleCross : (3R10[10]>=18) → 8[1,4,8] → 8 → 失敗
望月棗:ダメ!
"ボレアス":ほっ
"ボレアス":ではダメージ
"ボレアス":2d10+25 装甲有効
DoubleCross : (2D10+25) → 13[4,9]+25 → 38
"ボレアス":ダメージはまずまず
望月棗:HP減ったまま!耐えられない!
望月棗:リザレクトします
望月棗:望月棗の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:89->95)
"ボレアス":なんでまだリザレクトなんだよ!
望月棗:なんでだろ……
GM:演出は二回目終わってからまとめてで……!
"ボレアス":二回目のメジャーアクション。今度はオートなしだ……。
"ボレアス":同じく《焦熱の弾丸》《コンセントレイト:サラマンダー》《クロスバースト》
"ボレアス":対象は江長崎さん。
"ボレアス":判定いきます。
"ボレアス":6dx8+4
DoubleCross : (6R10+4[8]) → 10[1,3,6,9,10,10]+10[7,8,10]+10[4,8]+10[8]+10[8]+7[7]+4 → 61
"ボレアス":おまえ?
望月棗:ヤッバ
江長崎啓:ちょっと!
"ボレアス":オート支援って……ない方が回る……?
熊埜御堂 奈津比古:気づいてしまった
"ボレアス":リアクションをどうぞ
紀ノ川兵衛:差が大きい
江長崎啓:露骨に若い子に手加減しおって~ッ!ドッジ!
江長崎啓:1dx>=61
DoubleCross : (1R10[10]>=61) → 4[4] → 4 → 失敗
GM:あれ、ダイボついてないですか?
江長崎啓:イェーガーマイスターのデメリットでダイスが減っております
GM:おっと
江長崎啓:当然無理!
"ボレアス":ではダメージ!
"ボレアス":7d10+25 装甲有効
DoubleCross : (7D10+25) → 41[8,10,10,4,4,2,3]+25 → 66
江長崎啓:なっちゃんに行ったダメージなら耐えられたのに……!
GM:巡り合わせ……
江長崎啓:“アネモネ”へのロイスをタイタスにして昇華&復活!
"ボレアス":では演出いきます。
"ボレアス":……盾役と思しき相手が動いた、その瞬間。
"ボレアス":それを狙うつもりだった。
"ボレアス":"ボレアス"は北風の神だ。彼の風も激しく、ひどく冷たい。
"ボレアス":その冷気を帯びた風が、棗さんと江長崎さん、二人に同時に襲いかかる!
望月棗:「……んんっ!」防御能力は皆無。
江長崎啓:「…………!」壁のように立てた影ごと肉体が凍結する。
"ボレアス":棗さんは覚えがあるかもしれない。"ノトス"の身体に残っていた凍傷。
"ボレアス":それを与えたのは、この風だ。
"ボレアス":「……お前ら個人に恨みはない、が」
"ボレアス":「家族で。幸せに、暮らしたい、それだけなんだ……!」
望月棗:「ふふ。成程」よろめきながらも踏みしめて。
熊埜御堂 奈津比古:「…っ!」後ろを振り返る 「おい!返事!!!」
江長崎啓:ばらばらと割れ崩れる守りの陰で、自身もまた膝を突く。「……はあ……っ」
望月棗:「其れが凶器ですか。一つ識れた訳です」
江長崎啓:「……生きているわ。まだ」
"ボレアス":「……殺したくはない。退散してくれ」
望月棗:「棗めも息災です」
熊埜御堂 奈津比古:「ならいい!!」
望月棗:「事件を、犯人を前にして引けましょうか」
望月棗:「其れでは名折れと云う物」
"ボレアス":「……しないのなら」押し殺したような声で。
"ボレアス":「いけ、"ヘスペロス"。全力を……出せっ!」
"ヘスペロス":「……ひ」
GM:では、"ヘスペロス"本来の手番です。
"ヘスペロス":マイナーはなし。
"ヘスペロス":《オールレンジ》《爪剣》《獅子奮迅》《コンセントレイト:エグザイル》《マシラのごとく》
"ヘスペロス":対象は……自分が今いるエンゲージの、自分以外全員。
"ヘスペロス":そして、乃木田優香にとどめを刺すことを宣言します。
紀ノ川兵衛:お助け~っ
江長崎啓:なっばっ
"ヘスペロス":何もなければ判定を行います。
"ヘスペロス":カバーリングは有効です。
熊埜御堂 奈津比古:《時の棺》
"ヘスペロス":ぐぬっ
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+10した(侵蝕率:101->111)
"ヘスペロス":判定は自動失敗しました。
"ヘスペロス":では、演出を。
"ヘスペロス":「……ひ、ふひ、へ、……」ゆらゆらと、"ヘスペロス"が揺れる。
"ヘスペロス":「ふひひひひひひひひひへへへへへへ!!!!!」
紀ノ川兵衛:「……いかんな」
"ヘスペロス":哄笑のような声を上げながら、手足をやたらに伸ばし、振り回す。
"ヘスペロス":それは……あなたたちだけではない。"ボレアス"と乃木田優香にも向かっている!
紀ノ川兵衛:「間に合わん! 無差別攻撃だ……熊埜御堂くん!」 自分は縮こまり、防御を固める。
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥ああ!!」魔眼から滑り出た黒点が
熊埜御堂 奈津比古:「させ!!」”へスぺロス”の周囲を暗闇で閉ざし
熊埜御堂 奈津比古:「ねぇよ!!」
熊埜御堂 奈津比古:その後の”数秒”を奪い、飲み込んだ
"ヘスペロス":「 」
熊埜御堂 奈津比古:闇が晴れる
熊埜御堂 奈津比古:攻撃が終わった、その瞬間から
熊埜御堂 奈津比古:時は、再び動き始める
"ヘスペロス":確かに、当たるはずだったその手が、空を切る。
"ボレアス":「……な」
"ボレアス":「……なんで……?」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…なんでも!!へったくれもねぇだろ!!」
"ヘスペロス":「……ひ、え?」
"ボレアス":「今お前、母さんまで……?」
"ボレアス":呆然としている。
江長崎啓:「…………」
熊埜御堂 奈津比古:「そいつは”ジャーム”だ!!!いい加減に目覚ませこのクソガキ!!!」
"ボレアス":「だって、だって……!」
熊埜御堂 奈津比古:「お前は知らねぇかもしれねぇが」
熊埜御堂 奈津比古:「……どうにもならねぇ事の方が、よっぽど多いんだ。この世界は」
"ボレアス":「…………」
"ボレアス":「……こいつだけだったんだ、私の話を聞いてくれて」
"ボレアス":「置いていったりしなかったのは……」
"ボレアス":半ば独り言のように。
望月棗:「乃木田様を此方に御引き渡し下さい。其処に置いては危険です」
"ヘスペロス":ぎろり、と倒れたままの乃木田を睨みつける。
"ボレアス":「……!」まだ、混乱から回復していない。
GM:では、次ですが。
"ヘスペロス":《Eロイス:惨劇の輪廻》
"ヘスペロス":とどめを刺すことだけを行えるメインプロセスを獲得します。
"ヘスペロス":対象は乃木田優香。白兵のみで攻撃を行います。
"ヘスペロス":カバーリングは可能。
熊埜御堂 奈津比古:チャットパレット入力例:《炎陣》でカバーしてガード
"ヘスペロス":まず判定します。
"ヘスペロス":8dx+4
DoubleCross : (8R10+4[10]) → 10[1,1,1,2,3,4,6,10]+8[8]+4 → 22
"ヘスペロス":結構まわった
江長崎啓:殺意
"ヘスペロス":ガードということで、ダメージ出します。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+2した(侵蝕率:111->113)
"ヘスペロス":3d10+10
DoubleCross : (3D10+10) → 15[4,5,6]+10 → 25
熊埜御堂 奈津比古:ガード装甲24
熊埜御堂 奈津比古:1通ります
"ヘスペロス":ちっちゃ……
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古に1のダメージ(HP:27->26)
GM:ともあれとどめは防がれました。演出。
"ヘスペロス":未だ気を失ったままの乃木田優香を見据え……。
"ヘスペロス":おもむろに、エフェクトを使用さえしていない、ただののしかかるような攻撃。
"ヘスペロス":それで、息の根を止めようとする。
"ヘスペロス":そこには、もはや無差別の殺意しかない。
熊埜御堂 奈津比古:ガ ァン
熊埜御堂 奈津比古:手の甲をぶつけるように構えた盾をあてがうと
熊埜御堂 奈津比古:「あああ!!」そのまま力任せに押し返す
"ヘスペロス":「ぎ へ」
"ヘスペロス":押し返され、肉塊が震える。
熊埜御堂 奈津比古:「軽い!!軽ぃ軽ぃ軽ぃ軽ぃ軽ぃ!!!!」
"ヘスペロス":もがくが、押されるままだ。
熊埜御堂 奈津比古:「あーもうやんなるぜ!!何でこんなに軽いんだクソガキってのは!!!」
"ボレアス":「…………」
熊埜御堂 奈津比古:「おい!!!」”ボレアス”に
望月棗:「子の重みを一心に感じるのは、其処なる母でしょうとも」
"ボレアス":「……私は……」
"ボレアス":「話を聞いてくれたのは、こいつだけで、それで……」
"ボレアス":「だから、こいつの、言う通り、に……?」
"ボレアス":「……?」
熊埜御堂 奈津比古:「…」
"ボレアス":ぼんやりとしている。
江長崎啓:「……あなた」
GM:あなたたちは、乃木田優香が操られるように"ヘスペロス"を解放したことを覚えているかもしれない。
GM:それが、他の人間に使われていない保証はない。
熊埜御堂 奈津比古:「…」すぅぅぅ と息を吸って
熊埜御堂 奈津比古:「”優しさ”と”都合の良さ”は違ぇぞ!!!!!」
"ボレアス":「……!」
熊埜御堂 奈津比古:「選べ!!!!お前の家族はどっちだ!!!!」
"ボレアス":びくりと顔を上げる。
"ボレアス":「わ」
"ボレアス":「私、は……!」
GM:では、"ボレアス"の本来の手番です。
"ボレアス":マイナーなし。
"ボレアス":メジャー、《複製体:癒やしの水》
"ボレアス":対象は、PLが決定可能です。
紀ノ川兵衛:癒し水
熊埜御堂 奈津比古:PLががが
"ボレアス":HPを+3D+4回復できます。
紀ノ川兵衛:確か癒し水は戦闘不能を回復できないんですよね。誰か欲しい方いますか!
望月棗:一番見込みがあるのは江長崎さんかな
熊埜御堂 奈津比古:やっぱり”ボレアス”から攻撃貰った人が受けると収まりがいいですよね
江長崎啓:あー乃木田さんに使っても駄目なのか……
GM:そうですね、HP回復だけ
江長崎啓:ではいただきます。恐縮です……!
"ボレアス":3d10+4 江長崎さんへ
DoubleCross : (3D10+4) → 19[7,4,8]+4 → 23
江長崎啓:全快!
GM:そして、条件『"ボレアス"の手番まで乃木田優香が生存している』を満たしたため
GM:以降の乃木田へのカバーは"ボレアス"が担当します。
熊埜御堂 奈津比古:なんと!
江長崎啓:うおお
GM:ダメージを与えることもできますが、基本的にPCを攻撃はしません。
GM:自動NPC効果とお考えください。
熊埜御堂 奈津比古:ダブルクロスだ
紀ノ川兵衛:ヤッターッ
GM:ということで、演出に。
"ボレアス":「だ、ダメだ……」
"ボレアス":「嫌だ」
"ボレアス":「寂しいのは嫌だけど、母さんがどこにもいないのはもっと、嫌だ……!」
"ボレアス":顔を上げて。眠る母を見て。
"ボレアス":「……ごめんなさい。今さらだし、酷いことをした」
"ボレアス":「でも、どうか。私に母さんを守らせてください……!」
"ボレアス":涙をにじませながら、あなたたちに頭を下げる。
"ボレアス":その涙が届いたように、江長崎さんの元に、一瞬だけ静かな雨が降る。
"ボレアス":冷たい北風ではない、傷を癒やすための雨だ。
江長崎啓:「……立派な子」
江長崎啓:一瞬だけ、視線を地面に向けて。
熊埜御堂 奈津比古:「…やりたきゃ勝手にやれ。俺は手伝わねぇぞ」
熊埜御堂 奈津比古:「決めたんなら守ってみせろ。…その代わり、後でそこの母親に謝っとけ」
"ボレアス":「……もちろんだ」
"ボレアス":「何回だって謝る。そのために」
"ボレアス":「力を、貸して欲しい……!」
熊埜御堂 奈津比古:「てめぇら全員だ。説教受けても泣くんじゃねぇぞ」
紀ノ川兵衛:「格好をつけさせてやるんだな? 了解した。熊埜御堂くんの優しさに応え、早期に決着をつけるとしよう」
熊埜御堂 奈津比古:「…お前は本当に‥‥‥‥!」
江長崎啓:「そういうことなら」
江長崎啓:顔を上げる。「本気で応えなきゃ、人の親を名乗れないわね
望月棗:「“のとす”様も、申して居りましたからね」
望月棗:「“ぼれあす”様は、御強いと」
望月棗:「“守る為の強さ”を御備えで在ると」
"ボレアス":「そんなことを?」
"ボレアス":「……あいつにも、悪いことをしたから。謝らないと」
"ボレアス":「……終わった後で、ちゃんと」
望月棗:「確と見届けさせて頂きますとも。“のとす”様よりの依頼で在る、乃木田様を守れとの依頼を委任するのです故」
■クリンナップ■
GM:下がっていた行動値が元に戻ります。
GM:条件『第2ラウンドに入る』が満たされたため、イベントが発生します。
GM:あなたたちがさらなる戦いに臨もうとした、その時。
GM:がしゃん、と頭上で音がした。
"ゼピュロス":「……?」
GM:少し離れて待機していた"ゼピュロス"が最初に気づく。
"????":「……っ」
"????":「しゃああああああああ!!!!」
"????":「うわ、うわわわわわ」
"????":「あーーーーーーー!?」
GM:吹き抜けになった研究施設跡の上階の窓、そこが割れて、人影が降ってくる。
GM:人を一人担いだ状態のその人物は、見事に勢いを殺し、着地を成功。
GM:辺りに、砂の混じった熱風が吹く。
"ゼピュロス":「……え? え? 二人、とも?」
GM:色素の薄い外見をした青年が二人。
"ノトス":「なんでいちいち上から行くの! 怪我人! 僕怪我人!」
"エウロス":「そっちから連れてけって言っといてなんだよ、近いからだよ! 俺様だって怪我してるわ!」
GM:二人は倒れたままの乃木田に気づき、はっとする。
"ノトス":「"ゼピュロス"、状況」
"ゼピュロス":「え、えっと、母さんは倒れてるけどまだなんとか無事」
"ゼピュロス":「みんなと……"ボレアス"が守ってくれてる」
"エウロス":「ってことは、敵は奴一人か」"ヘスペロス"を睨みつけ。
"ボレアス":「……お前ら」
"エウロス":「あーっ、てめえなあ!」"ボレアス"を指差す。
"エウロス":「俺様がせっかくピイピイ言ってる奴らのために母さんを探してやってたのに!」
"エウロス":「何先越してんだよ! やるじゃねえか!」
"ノトス":「えっ、怒ってんの? ほめてんの……?」
"ボレアス":「……お前ら……!」
"ゼピュロス":「ほらー! 泣いちゃっただろ! 俺も泣きたいけど……!」
"ノトス":「あーあー、手伝ってあげるから泣くなって……」
"ボレアス":「泣いてないっ……!」
望月棗:「おや、おや、おや」
望月棗:「仲が宜しい御様子で」
望月棗:「其の調子で在れば、打倒も早いかと存じます」
紀ノ川兵衛:「増援——全員、揃ったな。よい局面だ」
熊埜御堂 奈津比古:「……」うっとおしそうな顔を浮かべて 「チッ、うるせぇな」少しだけ笑う
紀ノ川兵衛:「包囲、殲滅にかかる。力押しあるのみだ」
江長崎啓:「お留守番していてくれた方が安心なんだけど」
江長崎啓:「来ちゃったなら仕方ないか」こちらも小さく笑って。
望月棗:「風を建屋に止め置く事など出来ましょうや」
望月棗:「存分に、吹き抜けて頂く方が宜しいでしょう」
GM:ここで、NPC効果が2つ使用可能となります。
NPC効果:"エウロス"
《目潰しの砂》戦闘中、オートアクションとして使用。
1ラウンド1回、判定直前に使用。そのダイス数に-5個
NPC効果:"ノトス"
《レネゲイドディゾルバー》戦闘中、オートアクションとして使用。
1ラウンド1回、対象の「制限:-」のオートアクションエフェクトを打ち消す
GM:ご自由にお使いください。
GM:そして、改めてこの戦闘の勝利条件。
GM:『"ヘスペロス"を戦闘不能にする』です。
GM:それでは、2ラウンド目。
■セットアップ■
紀ノ川兵衛:なし!
江長崎啓:なし!
望月棗:なし!
熊埜御堂 奈津比古:《灰色の庭》を”へスぺロス”に。行動値ー15
GM:たっか
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+2した(侵蝕率:113->115)
"ヘスペロス":《Eロイス:悪意の伝染》
"ヘスペロス":このシーンには以後誰も登場できなくなります。
"ヘスペロス":これ以上の増援はありません。
望月棗:一歩遅かったようだな……
江長崎啓:さっき使っておけば……
"ヘスペロス":さっきので焦って……。
熊埜御堂 奈津比古:慌てて封鎖したのか…
GM:そういうこと
■イニシアチブ■
GM:行動値順では"ボレアス"を飛ばして江長崎さんですが
"ヘスペロス":《加速する刻》
GM:まだ残ってました。
江長崎啓:はやい
"ヘスペロス":メインプロセスを行います。
"ヘスペロス":マイナーはなし。
"ヘスペロス":《オールレンジ》《爪剣》《獅子奮迅》《コンセントレイト:エグザイル》
"ヘスペロス":やはり自分のエンゲージの自分以外。そして乃木田優香にとどめを宣言。
熊埜御堂 奈津比古:《孤独の魔眼》対象を自身のみに
GM:ただし、乃木田優香への攻撃は"ボレアス"が自動でカバーリングします。
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+4した(侵蝕率:115->119)
GM:おっと
GM:それでOKならOK!
"ヘスペロス":では、判定を行います。
"ヘスペロス":15dx7+4
DoubleCross : (15R10+4[7]) → 10[1,1,1,1,3,4,4,4,5,5,5,5,6,8,8]+10[3,8]+10[7]+2[2]+4 → 36
"ヘスペロス":リアクションどうぞ
熊埜御堂 奈津比古:《氷盾》《グラビティガード》でガード
熊埜御堂 奈津比古:熊埜御堂 奈津比古の侵蝕率を+5した(侵蝕率:119->124)
"ヘスペロス":ではダメージ
"ヘスペロス":4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 16[3,3,7,3]+20 → 36
"ヘスペロス":あっふるわない
熊埜御堂 奈津比古:25+5d10+24
DoubleCross : (25+5D10+24) → 25+15[1,3,5,2,4]+24 → 64
"ヘスペロス":ふ
望月棗:全部10出しても通らない
"ヘスペロス":防ぎすぎでは……?
"ヘスペロス":演出いきます。
"ヘスペロス":集まった、本来ならば兄弟にあたる青年達を見て。
"ヘスペロス":身体中を震わせる。
"ヘスペロス":何が寂しいだ。
"ヘスペロス":何が誰もいないだ。
"ヘスペロス":一番苦しかったのが誰かも知らず。ずっと耐えてきたのが誰かも知らず。
"ヘスペロス":蓄えてきた憎悪と殺意を剥き出しにしながら、腕を伸ばし、辺りを殴りつけようとする。
"ヘスペロス":レネゲイドの瘴気が、まるで風のように周囲を揺らす!
熊埜御堂 奈津比古:再び、空間が歪む
熊埜御堂 奈津比古:”へスぺロス”が放った攻撃は、またしても氷の壁に阻まれる
"ヘスペロス":「ひ……!」
熊埜御堂 奈津比古:複雑なレネゲイドコントロールなど、自分は到底出来っこない
熊埜御堂 奈津比古:ただ、硬い壁を、弾く力を、守る意思を
熊埜御堂 奈津比古:ただ、強く出力する。自分にはそれしか出来ないのだから
熊埜御堂 奈津比古:「……」お前が大人だったなら、なんてことは口に出さない
熊埜御堂 奈津比古:目の前の敵がジャームである限り
熊埜御堂 奈津比古:自分は、ただ残酷に、硬い硬い壁で在り続ける
"ヘスペロス":「ひ、い、あああああっ」
"ヘスペロス":ただ、何も返さない硬い壁を、殴りつけながら。
"ヘスペロス":悲鳴のような声を上げる。
GM:では、江長崎さんの手番です。
江長崎啓:はい!
江長崎啓:マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:黒の束縛》《原初の白:イェーガーマイスター》。
江長崎啓:“ヘスペロス”に攻撃します。
GM:判定をどうぞ。
江長崎啓:13dx7+1
DoubleCross : (13R10+1[7]) → 10[1,1,2,3,5,6,7,7,7,8,8,9,9]+10[3,5,8,8,9,9,10]+10[3,3,3,5,9]+4[4]+1 → 35
"ヘスペロス":ガード。《スプリングシールド》
江長崎啓:《フェイタルヒット》。ダメージ+4d。
"ヘスペロス":ぐえ
江長崎啓:4d10+21+4d10
DoubleCross : (4D10+21+4D10) → 24[6,6,7,5]+21+17[3,3,3,8] → 62
GM:うわ
江長崎啓:諸々有効!
江長崎啓:あと通れば行動値-12でもある……もう0だけど……
"ヘスペロス":ガード装甲引いて46点ダメージ。
"ヘスペロス":一度倒れます。
"ヘスペロス":《蘇生復活》
"ヘスペロス":HP1で復活。
江長崎啓:演出します!
GM:どうぞ!
江長崎啓:「……」
江長崎啓:“ヘスペロス”の体表。そこへ既に撃ち込まれた影の弾丸が蠢く。
"ヘスペロス":「……?」
江長崎啓:直後、炸裂。爆発的に成長する寄生植物じみて、複数の“種”が根を伸ばし、体内を縦横無尽に食い破ると共に
江長崎啓:飛び出した先端は床に食い込み、ジャームを係留する縛めとなって、その動きを封じ込める。
"ヘスペロス":「はが、ぐ……!」
"ヘスペロス":無数の手足がもがく。
江長崎啓:「止めた。……仕上げはよろしく」
"ヘスペロス":だが、前に進むことができない!
江長崎啓:江長崎啓の侵蝕率を+15した(侵蝕率:111->126)
GM:では次、紀ノ川くんの手番です。
紀ノ川兵衛:「承知した。総攻撃、開始する」
紀ノ川兵衛:マイナー、もはや接近しているのでなし!
紀ノ川兵衛:メジャーで後藤くんから例の援護の風をいただきたいのですが、よろしいですかね! ヘボりたくない!
GM:こちらはOKです
望月棗:持っていって!
GM:ダイス数を+5すると良い
紀ノ川兵衛:このダイス+5…大事に使う!
江長崎啓:ヒュウ!
熊埜御堂 奈津比古:支援がベールを脱ぐ…!
紀ノ川兵衛:メジャーでコンセントレイト+オールレンジ+バリアクラッカー &援護の風!
紀ノ川兵衛:ダイス20個だ、がんばるぞ!狙いはへスぺロス!
GM:判定をどうぞ!
紀ノ川兵衛:20dx7+1
DoubleCross : (20R10+1[7]) → 10[1,2,2,2,3,3,3,4,4,4,5,7,7,8,8,9,9,9,9,9]+10[3,3,5,7,7,9,9,10,10]+10[2,3,5,5,5,7]+2[2]+1 → 33
紀ノ川兵衛:ぜんぜん伸びなかったw
"ヘスペロス":よし、ではドッジ……の前にこちらも《援護の風》
"ヘスペロス":ダイスを増加させて挑ませていただく。
紀ノ川兵衛:これはレネゲイドディゾルバーッしてもらいたいですね!
江長崎啓:ノトスくん!
GM:しますか
望月棗:しちゃおしちゃお
紀ノ川兵衛:伏してお願い申し上げます!
GM:では、"ヘスペロス"の《援護の風》の効果を打ち消します。
"ヘスペロス":おのれ……
"ヘスペロス":改めて、何もなければ素でドッジします。
紀ノ川兵衛:目潰しの砂はなんか不安なので素でドッジしていただければと思います
紀ノ川兵衛:なんか不安が……
熊埜御堂 奈津比古:www
"エウロス":そんな……
"ヘスペロス":了解。では。
"ヘスペロス":7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[3,4,7,8,9,10,10]+6[3,6]+1 → 17
"ヘスペロス":まわったのに……
"ヘスペロス":ダメージをどうぞ!
紀ノ川兵衛:4d10+11 ガード装甲無視です!
DoubleCross : (4D10+11) → 21[3,5,9,4]+11 → 32
"ヘスペロス":HP1! 耐えられるわけもない!
"ヘスペロス":倒れます。復活エフェクトはありません。
GM:戦闘勝利です。
GM:演出をどうぞ。
紀ノ川兵衛:「後藤くん。……許可を頼む」
紀ノ川兵衛:「俺は、いまから、あれを殺す」
"ゼピュロス":「…………」
"ゼピュロス":「紀ノ川くん。大丈夫」
"ゼピュロス":「それは、俺ら全員が、ちゃんと見てなきゃいけないことだから」
"ゼピュロス":「だから、俺も力を貸すから」
紀ノ川兵衛:「承知した」
"ゼピュロス":"ゼピュロス"の名に相応しい、優しい風が紀ノ川くんの手に力を与える。
紀ノ川兵衛:「兄弟というのは——なんというか」
紀ノ川兵衛:「呪いであり、祝いでもある。そのどちらにせよ、俺は」 地面を蹴る。低い姿勢、アンダースローのように左手を振る。
紀ノ川兵衛:「力のない人を守るという一点で、どうにも許せないことがある」 左手の指先が床を擦り、火花とともにえぐり取る。それから一撃。
"ヘスペロス":「……!」レネゲイドの瘴気を操り、どうにか攻撃を逸らそうとする。が。
"ノトス":夏の風のような熱風が、それを吹き飛ばす!
紀ノ川兵衛:「悪いな。助かる——」 貫くように拳を振り出す。 「お前がどれだけ悲しい存在であれ、憐れむべき者であれ、もはや生かしておくことはできない。すまない」
"ヘスペロス":「ひ」
紀ノ川兵衛:「地獄で待て」 拳を押し当てる。撃ち抜くのではない。そこから光を流し込む——あらゆる防御反応を貫く一打。 「発撃」
紀ノ川兵衛:「天目一神」 侵食率122→130
"ヘスペロス":身体の中心にその拳を受ける。
"ヘスペロス":「ぐ、が、あ、あ、あ、」
"ヘスペロス":拘束を受け、倒れることもできず。ただ、吸い込まれるような一撃を。
"ヘスペロス":「あ」
"ヘスペロス":「お、か、あ、さ、ん……」
"ヘスペロス":殺意しか向けることができなかった相手を最後に呼んで。
"ヘスペロス":そのまま、ジャームは息絶えた。
江長崎啓:「…………」その様を見届け、暫し瞑目する。
熊埜御堂 奈津比古:懐から煙草を一本取り出すと
熊埜御堂 奈津比古:《炎の理》で着火し、めいっぱい吸い込み
熊埜御堂 奈津比古:大きく、煙をくゆらせる
望月棗:「今は、子供達が居ります故」
望月棗:「其れ已(のみ)で留め置かれます様」
熊埜御堂 奈津比古:「…線香代わりだ。許せ」
紀ノ川兵衛:「……終わったら撤収だ。彼女を医者に見せる必要があるだろう」
望月棗:「然りです。傷害致死事件となっては弱って仕舞います」
江長崎啓:「……そうね」
望月棗:「もう一本も吸わせて仕舞えば、身体に障ります故」
熊埜御堂 奈津比古:「わーってるよ。んな事」
熊埜御堂 奈津比古:吸殻をポケット灰皿へ放り込む
熊埜御堂 奈津比古:「帰るか。乃木田は俺が抱えるから……」
乃木田優香:「…………」
乃木田優香:その会話が聞こえていたのか、いないのか。
乃木田優香:気を失っていた乃木田優香が目を開き、ゆっくりと起き上がる。
乃木田優香:顔色は良くないが、目にはしっかりと光がある。
乃木田優香:「……ああ」最初に、動かない"ヘスペロス"の身体を見つけ。
乃木田優香:「ごめんね」全てを理解したように、目を伏せた。
乃木田優香:そうしてそのまま、駆け寄ってくる四人の子供に優しく笑顔を向ける。
乃木田優香:かつてのコードネーム"エオス"。暁の女神の名に似合った笑顔を。
バックトラック
GM:まず、今回のEロイス。
《Eロイス:惨劇の輪廻》
《Eロイス:超越活性》
《Eロイス:ありえざる存在》
《Eロイス:悪意の伝染》
GM:4つです。振る方はどうぞ!
紀ノ川兵衛:振ります!
江長崎啓:振りまする!
紀ノ川兵衛:130-4d10
DoubleCross : (130-4D10) → 130-21[6,5,8,2] → 109
熊埜御堂 奈津比古:一応振ろうかな
江長崎啓:126-4d10
DoubleCross : (126-4D10) → 126-25[5,5,7,8] → 101
紀ノ川兵衛:そして1倍振り
熊埜御堂 奈津比古:124-4d10
DoubleCross : (124-4D10) → 124-23[4,8,10,1] → 101
望月棗:いらない!
望月棗:1倍ぶりします
GM:ではロイス数に応じて!
江長崎啓:1倍振りで
熊埜御堂 奈津比古:ロイス6!等倍!
紀ノ川兵衛:109-5d10
DoubleCross : (109-5D10) → 109-21[8,10,1,1,1] → 88
望月棗:95-6d10
DoubleCross : (95-6D10) → 95-27[1,1,4,6,8,7] → 68
熊埜御堂 奈津比古:101-6d10
DoubleCross : (101-6D10) → 101-26[10,1,3,5,6,1] → 75
江長崎啓:101-5d10
DoubleCross : (101-5D10) → 101-20[1,4,1,6,8] → 81
望月棗:いっぱい下がっちゃった!4点!
GM:全員帰還ですね。おめでとうございます。
紀ノ川兵衛:イェイ!おめでたい!
江長崎啓:5点!
熊埜御堂 奈津比古:まさか帰ってこれるなんてな…
GM:では、経験点配布。
GM:経験点はいつもの5点、シナリオ5点にEロイス4点
GM:Dロイスは"ボレアス"と"ヘスペロス"の複製体で2点。
GM:合計16点に侵蝕分を加えてください。
紀ノ川兵衛:21点!!!
望月棗:20!
熊埜御堂 奈津比古:21点いただく!
江長崎啓:21!
GM:えーとそしたらGMは
GM:ちょっとまってね
GM:28点?
GM:28点みたいです
GM:よろしければいただきます。
GM:みなさんも召し上がれ!
紀ノ川兵衛:いただきます! 点数の味がしておいしいです
望月棗:たいやきと合うおいしさ
江長崎啓:モッチャモッチャ
熊埜御堂 奈津比古:うめぇうめぇ!
GM:点数の味……?
GM:では、お疲れ様でした!
熊埜御堂 奈津比古:食レポだ
GM:あなたたちのおかげで事態は無事収束した。
GM:誘拐されていた乃木田優香は支部に戻り、復調。
GM:四人の複製体たちは一旦UGNの管理下に入り、それぞれの対処を受けている。
GM:"へスペロス"および『アネモネ』の施設はUGNの手によってやはり処分された――。
エンディング1 江長崎啓:二人の母親と、悪ガキ
N市UGN第10支部 面会室
GM:無事に帰還したあなたは、第10支部の収容施設にある面会室にいる。
GM:あちこちの研究所に侵入していた"エウロス"だが、目的は既に完了したこと。
GM:また、被害自体は微々たるものだったこと。
GM:何より、侵入経路やセキュリティの穴についてある程度情報をもたらしてくれたことなどから、
GM:それほど厳重な処罰を受けてはおらず、ひとまずは監視下に置かれ、退屈そうにしている。
"エウロス":「……ヒマ!」
"エウロス":あなたの顔を見るなり、そう言い放つ。
江長崎啓:「……」嘆息する。
乃木田優香:「この間もこんな感じだったなあ……」横で苦笑しながら。
"エウロス":「別に暴れたりはしねえから、なんか外とか行かせろよ」
"エウロス":「あ、屋上! 屋上行きたい!」
江長崎啓:「どうするの?これから」
江長崎啓:連れ立って面会室に入ってきた形だが、“エウロス”を見ず、横にいる乃木田さんへ話しかける。
乃木田優香:「ある程度は拘留されることになると思うけど」
乃木田優香:「……私が嘆願を出したから。それほど長くはかからないんじゃないかな」
乃木田優香:「その後は、まあ、監視下には入るでしょうね」
"エウロス":「めんどくせえ……」
江長崎啓:「それも知りたいことではあったけど」
江長崎啓:「あなたの話よ。あの四人と」
江長崎啓:一度だけ横目で“エウロス”を見遣って。
乃木田優香:「ああ、私?」
乃木田優香:「そうね、後見をしたい、と支部長には話してある」さらりと。
乃木田優香:「このまま放っておくのはどうしてもできなかったから」
乃木田優香:「UGNのフォローをもらって、出来る範囲で面倒を見られれば、ってね」
"エウロス":「…………」
江長崎啓:「……通るんでしょうね、きっと」面識はさほど無いが、今回の任務の初めに会った時も、あまりそういう申し出を無碍にはできなさそうな印象があった。
"エウロス":話はもう聞いていたのか、目を逸らしてむっとした顔をしている。
江長崎啓:「随分と」
江長崎啓:「躾は大変だと思うけど」くす、と悪戯っぽく笑って。
乃木田優香:「本当に。いきなりこんな大きい子ができるとは思わなかった……」
乃木田優香:「…………」
乃木田優香:「いきなり、じゃないよね。片隅に追いやってただけ」
江長崎啓:「……」
乃木田優香:「だから、今取り戻せることはするつもり」
江長崎啓:「……取り戻せることは、か」
江長崎啓:少しだけ、どこか遠くへ視線を向けて。
江長崎啓:「良かったわね」
江長崎啓:「したかった願いの通りになったんじゃない?」そこでようやく、“エウロス”へと水を向ける。
"エウロス":「あ?」突然話を振られて目をぱちぱちとさせる。
江長崎啓:「あなたのやったことは全然空回りで、そのせいでそんな場所で退屈する羽目になっているけど」
江長崎啓:「他の人が頑張ってくれたおかげで都合の良い話運びになっておめでとうっていう話よ」
江長崎啓:淡々とした口調。
"エウロス":「な」
"エウロス":「なんだよその言い方は……!」
"エウロス":顔をしかめるが、激怒した風ではない。
"エウロス":「……空回り、はもうなんも言えねえな、クソッ、あいつら勝手に……」
"エウロス":「けど」
江長崎啓:「けど?」
"エウロス":「あのなあ、あんた、俺の願いは別に、仲良しこよしで暮らそう、とかそういうんじゃねえぞ」
"エウロス":「好きな時に好きなことする。自由にやりたいことをやる。それだけ」
"エウロス":「だから、面倒になったら出てくって母さんにも言った」
江長崎啓:「子供……」
乃木田優香:「言われた。大変だと思うけどね……」
"エウロス":「子供で何が悪いんだよ」椅子をぎこぎこ行儀悪く漕いでいる。
"エウロス":「ただ、俺様がいねえとあいつら、何やらかすかわかんねえってこともわかった」
"エウロス":「だから、好きにする。今はもうちょっとだけ、ここにいてやる!」
"エウロス":「それが俺様の今の自由だ。自分で決めた」
"エウロス":「兄貴としてもうちょっとバカどもを見ててやる」
江長崎啓:「全員自分が兄だって思ってそうよね」
"エウロス":「うるせえな! 発生は俺様が一番先だったって資料に書いてあった!」
乃木田優香:「……その頃はまだ、私もいたな。懐かしいね」くすくす笑いながら。
江長崎啓:「発生ね……」傍らの母親を一瞥し。「まあ」
江長崎啓:「見た目通りじゃないとしても、実年齢のままってわけでもないんだものね。あんまりくどくど言うのも変な話か」
"エウロス":「そうだそうだ」脚を組みながら。
江長崎啓:「…………」
江長崎啓:「ただ」
江長崎啓:「何をやるにしても、その結果家族がどうなるか。どう思うか」
江長崎啓:「そこだけは忘れずにおきなさい」
"エウロス":「お説教か」
"エウロス":「…………」不機嫌に口を尖らせ、少し黙る。
"エウロス":「……それを覚えてたら」
"エウロス":「弟をああいう風に殺すことも、なかったかもしれねえな」
"エウロス":「もうあれは嫌だ。だから」
"エウロス":「少しは覚えておいてやる。……助けてもらった礼代わりに」
江長崎啓:“ヘスペロス”を殺したのは自分たちだ——と言っても。
江長崎啓:彼の中での認識は変わらないだろう。慰めを求めての発言でないと推測する程度には、目の前の、青年の姿をした少年の強さを買っている。
江長崎啓:「……ん」だから、小さく頷いて。
江長崎啓:「よろしい」短く認める言葉だけを返す。
"エウロス":「けどもう説教はごめんだからな!」
"エウロス":照れたように横を向く。
乃木田優香:「……多分私もいろいろ言うことになりそうだけど……」
"エウロス":「母さんはなんか三回くらいまでなら許す。それ以上は知らねえ」
乃木田優香:「配分が難しいな……!」
江長崎啓:「悪かったわよ。つい嫌な想像ばっかりしてしまうものだから」ふう、と息を吐いて。
江長崎啓:「……まあ、一回分肩代わりしたってことにしてくれると助かるわ」
"エウロス":「四回か……どっかに書いとかないと忘れるな……」
"エウロス":「……まあでも。助かったのは本当だし」
"エウロス":「あんたとケンカするの、結構楽しかった」
"エウロス":「またやろうぜって言ったらどうせ怒られるだろうけど」
"エウロス":「でも、次は負けねえ!」ぱっと顔を輝かせて。
江長崎啓:「私だってあなたに負ける気はないし」
江長崎啓:「本当に挑んできたらお母さんに連絡を入れる」
江長崎啓:やはり淡々と。
"エウロス":「わかってるよ! なんか訓練所とかそういうのならいいだろ!」
"エウロス":「俺様だって別に命をどうこうってのが好きなわけじゃねえよ」
江長崎啓:「……ふうん?」少し意外そうに眼を瞬かせ。
江長崎啓:「まあ、そういうことなら」
江長崎啓:「私じゃなくっても、相手は見つかるでしょう。最近は若い子たちが頑張ってるみたいだし
"エウロス":「それもいいけど、リベンジしたいんだよ」
"エウロス":「な、約束。それまでは妙なことしないって誓うからさあ」
江長崎啓:「ええー……」面倒そうな顔。
江長崎啓:「男の子同士でやるものじゃないの、そういうのって」
"エウロス":「逃げんのかよ。対策練って、背後と上はもう鉄壁だからな。怖じ気づいたか」
乃木田優香:「まあまあ、ほどほどにね」間に入る。
乃木田優香:「江長崎さんも忙しいんだから」
江長崎啓:「そうよ」三たび、溜息。
江長崎啓:「やんちゃ小僧の相手は自分の子供だけで沢山だっていうの。ライバルは他で見つけてちょうだい」
"エウロス":「子供いるんだ。はー、ああ、なんか……道理で……」
"エウロス":ちょっとだけ母さんみたいだと思った、と。あなたは小声を聞いたかもしれない。
"エウロス":「……道理で、口うるさくてかなわねえなって思ったよ!」打ち消すように言い直す。
乃木田優香:「こら、言い方! せっかく心配してくれてるんでしょ!」
"エウロス":「やっぱり口うるせえじゃん、母親って……」
江長崎啓:「……」少しだけ口元を緩める。
江長崎啓:「なら、後は本物に任せましょうか」
江長崎啓:そう言って、面会室の扉を開けて。
江長崎啓:「元気でいなさい」
江長崎啓:最後にその言葉だけを室内に残し、一足先に部屋を出た。
エンディング2 望月棗:甘美なる時間と、スカウト
N市第10地区 『望月棗の探偵事務所』
望月棗:第十地区内の高級住宅街に居を構えるそれは、到底一介の女子高生に手の届くものではない。
望月棗:瀟洒な造りの、大きくはないが真新しい事務所には、
望月棗:いかにも高級そうに見える家具が設えられている。
望月棗:そのうちの一つ。応接間のソファで、和服にブーツ姿の少女は羊羹を摂っている。
望月棗:「至福……」
望月棗:ソファに登ってきた猫を撫で、床に下ろす。
GM:その時。
GM:インターホンのブザー音が事務所に鳴り響く。
望月棗:「む」残った羊羹を一気に口に詰め込む。
望月棗:パタパタと戸口に駆け寄って戸を開ける。
GM:そこに立っていたのは……。
望月棗:「ふぁいてふぉりまふよ」
阿久津数馬:「邪魔するぞ、望……棗」小柄なスーツを着た少年と。
"ノトス":「こんにちは、探偵さん」やはりスーツ姿の、色素の薄い青年。
GM:一見すれば、青年が少年を連れて訪ねてきた、ように見えるが……。
GM:実際は逆だ。
望月棗:「ふぁい、」ごくりと飲み込む。「棗ですとも。探偵ですよ」
阿久津数馬:「僕の方はもう謝礼の話は済んだんだが」中に踏み入る。
阿久津数馬:「こいつが」"ノトス"を指す。「外に行きたいと駄々をこね出した」
"ノトス":「駄々はこねてないよ。お願いをしただけでしょう」
望月棗:「佳き事では在りませんか。内に籠もるより佳いでしょう」
GM:今回については被害者の立場だった"ノトス"は、一応支部の監視下に置かれているものの。
望月棗:「外の方がより多きを識れるという物です」
GM:他の兄弟に比べれば軽い処遇で、監督がいれば外出も可能だ。
GM:いずれ監督も要らなくなるだろう、との話でもある。
望月棗:「阿久津様も、其の貴重な機会を此の『望月棗の探偵事務所』への道行きへと割いて頂き、感謝して居りますよ」
阿久津数馬:「なんか支部の奴らに、籠もってないで外に出ろとか言われて、無理矢理……」
阿久津数馬:「まあ、別に散歩は嫌いではないから構わないが」
望月棗:「佳き事ですよ。子供は外にて戯れる物です」
阿久津数馬:「こいつの前で僕を子供扱いするなよ!」
"ノトス":「見た目は数馬くんの方がよっぽど下だけどね」
阿久津数馬:「はあー? お前なんだ、支部長に向かってその」
望月棗:「気の置け無い御様子で、何よりです」くすりと笑う。
望月棗:「羊羹が在ります。御茶を淹れましょう」
"ノトス":「あ、甘いやつだ。いいよね」
"ノトス":一番大人ぶるのが上手い"ノトス"は、どこか澄ました顔のままでいる。
望月棗:「甘い八つ時ですよ」
"ノトス":「そうだ、甘いやつといえば。用事!」
"ノトス":横の袋をごそごそとし。
"ノトス":「あのさ、探偵さん。前に依頼料とかはいいって言ってたでしょう」
"ノトス":「でも、母さんにも話して、お礼はした方がいいよねって話になって」
"ノトス":四角い箱を取り出す。ケーキの箱だ。
望月棗:「む」ずいと近寄る。
"ノトス":『ヌーヴェル・リュヌ』という、第9地区にあるケーキ屋の名前が書いてある。
"ノトス":「母さんと一緒に食べたんだけど。美味しくて」
望月棗:「ぬうべるりゅぬですね。佳き店です」
"ノトス":「そう! ほんとにすごく、モンブランとか……」ぱっと目を輝かせてから。
"ノトス":「……こほん」
"ノトス":「母さんは美味しいもののこと、すごく詳しいから。探偵さんにもって思ったんだ」
望月棗:「近場で在ればすりーうぇいも佳き店ですが、此方も負けず劣らずと云う物……」
望月棗:「其れは何よりですね」
"ノトス":「いろいろ、ありがとう」
"ノトス":「まず、助けてくれなかったら死んでたかもしれないしね」
望月棗:「頂けるので在れば頂きますが、本当に無くても良かったのですよ、依頼料は」
"ノトス":「うん、でも、あげたかったのと……」
"ノトス":「…………」
"ノトス":「ちょっと、話を聞きたいこともあって」
望月棗:「む」
"ノトス":「それで、来ちゃった」
望月棗:「其れは断れませんね……此方を頂きたいので」
阿久津数馬:「……話の方は聞いてないぞ……」羊羹を食べながら。
望月棗:「今頂いても宜しいですか。珈琲の方が佳いでしょうか、此方ですと」
望月棗:羊羹を一口。
"ノトス":「コーヒーは苦いからなあー」
望月棗:「然うですか。漸くなっちゃんすぺしゃるを覚えた処でしたが」
望月棗:「能く理解できますとも。苦いですよね」
"ノトス":「普段は我慢してブラックを飲んでたけど……」
"ノトス":「あ、じゃあ、ミルクと砂糖をたっぷり入れてもらえる?」
阿久津数馬:「子供だなー」
"ノトス":「数馬くんは飲めるの?」
望月棗:「私も然う致します。阿久津様は如何なさいますか?」
阿久津数馬:「僕は大人だから」
阿久津数馬:「…………」
阿久津数馬:「……同じで」
"ノトス":「同じじゃん」
望月棗:「皆、御揃いですね」一礼して。
阿久津数馬:「バカ、ブラックを飲んで大人ぶるのがまず子供なんだよ!」
"ノトス":「でも我慢すれば飲めますー」
阿久津数馬:「我慢するなら飲むな!」
望月棗:「棗も我慢は嫌ですね」珈琲を入れながら。
望月棗:「放縦に生きたいものです……して、御話は?」
"ノトス":「あ、うん。えっと」
"ノトス":それまでもできるだけ落ち着いた風を装っていたが、あなたは先ほどから気づいていたかもしれない。
"ノトス":事務所内をきょろきょろと、視線が泳いでいたことに。
"ノトス":「あのさ」
"ノトス":「探偵さん、ってどうやったらなれる?」
望月棗:「おや、探偵に御興味が?」
"ノトス":「うん。えっと、いろいろとあるんだけど……」
"ノトス":「今回ね。いろいろと助けてもらって。解決もしてもらって」
"ノトス":「……母さんも、無事に戻って」
"ノトス":「探偵さんってすごいなって思ったんだよね」
望月棗:「凄いのですよ」えへんと胸を張る。
"ノトス":「すごいすごい」
"ノトス":「それにほら、いつまでもUGNにお世話になりっぱなしでもあれだし」
"ノトス":「エージェントとかもいいけど、えー、手に職、とかそういう方が合うなって」
"ノトス":「他みんな子供だからさあ、将来のこととか考えてないでしょ?」
"ノトス":「兄さんとしては、自分がしっかりしないとって思うんだ」
望月棗:「御兄様なのですね」
"ノトス":「うん、培養槽を出たのは僕が一番最初」
"ノトス":「あとは、えっと」
"ノトス":「……やっぱりかっこいいなって思って、探偵……」
"ノトス":すっかり子供の様子で、目をキラキラとさせながら身を乗り出している。
望月棗:「格好佳いのですよ」
"ノトス":「かっこいいな。謎は全て解けた!とか言ってみたい」
阿久津数馬:「こ、子供……」
望月棗:「言えますとも」
"ノトス":「ほんとに?」
望月棗:「犯人は貴方です!」阿久津くんを指差して。
望月棗:「此れも言えます」
阿久津数馬:「はあっ!?」
阿久津数馬:フォークを取り落としそうになりながら。
阿久津数馬:「何の犯人だよ!?」
望月棗:「一番苺の大きいけえきを確保した罪です」
阿久津数馬:「冤罪だ……!」
"ノトス":「大人しくお縄につきなさい」
"ノトス":「あ、これは警察の方のセリフかな……?」
望月棗:「然うですね。修練が足ら無い御様子」
望月棗:「此処は如何でしょう?探偵助手から始めてみると云うのは?」
"ノトス":「……え?」
"ノトス":「助手というと、『さすがです、先生!』とか言うやつ」
望月棗:「言えますとも」
"ノトス":「言えるんだ……!」
望月棗:「先生何処に行って仕舞ったのですか?とも言えます」
望月棗:「佳く居なくなります故」
阿久津数馬:「別に助手じゃなくてもそれ、言えるだろ……」
"ノトス":「おおおー」
"ノトス":「すごくいいタイミングで先生が帰ってくるやつ……!」
"ノトス":「すごいね、数馬くん」
阿久津数馬:「す」
阿久津数馬:「すごいか……?」
望月棗:「今なら何と先輩助手が二人も付き御得ですよ」
阿久津数馬:「本当にすごいか……?」
望月棗:「阿久津様は探偵を賤業と貶すのですか……?」
望月棗:「詮無き事とは云え寂しゅう御座います……」
阿久津数馬:「そっちじゃない! そっちじゃないが!」
阿久津数馬:「いいか"ノトス"、よく考えろよ」
阿久津数馬:「お前セリフの言い合いをしたくて探偵とか助手になるのか……?」
"ノトス":「そんなわけないでしょう」
望月棗:「えっ」
"ノトス":「僕は、探偵さんに助けてもらったから、同じことをしたいだけ」
"ノトス":「あ、セリフは言いたい。すごく言いたい」
望月棗:「棗は言いたいのに……」
望月棗:「で在れば好しです」にこにこする。
"ノトス":「『それがあなたの動機ですか』とか言いたい」
"ノトス":「でも、一番はそこだから」
望月棗:「まあ、深く考えずとも佳いのですよ。ばいと感覚で構いませんとも」ケーキをつつく。
"ノトス":「うん。たまにお手伝いとかできたらきっと楽しいな」
望月棗:「何事も先ず挑戦する事こそ肝要でしょう?」
阿久津数馬:「…………」
阿久津数馬:「『それがあなたの動機ですか』」
望月棗:「おや」
阿久津数馬:「言うだけなら僕でも言えるが、違うんだろうな。なんか」
望月棗:「阿久津様もなさいますか?」
望月棗:「今なら4人目になれますよ」
阿久津数馬:「……バカ言うな。僕は支部長だぞ」
望月棗:「阿久津ぐるーぷの役員でもいらっしゃるでしょう?」
阿久津数馬:「それはそれだ。というか、これ以上増やしたら忙しくて目が回る」
阿久津数馬:「危なっかしい子供が妙なことに引っ掛からないか見てたが」
阿久津数馬:「意外と本人なりに考えていることはわかった。なら後は知らん」
望月棗:「ふふ、其れは」
阿久津数馬:ミルクたっぷりのコーヒーを飲む。
望月棗:「此の棗の本業も、御存知の上での発言と取りますよ」
望月棗:「妙な事に引っ掛かった訳では無い、と見做して頂けるのですね」
望月棗:「あねもねの忘れ形見を、棗の許に一人留め置く事を、です」
阿久津数馬:「妙なことにするつもりなのか?」
阿久津数馬:「逆に言うが」
阿久津数馬:「こいつは未だ支部の監視下にある、そういう奴だ」
阿久津数馬:「こうして支部長が監督に同行したりもする」
阿久津数馬:「そんな奴を妙なことに巻き込む、ということがどういう意味を持つか」
阿久津数馬:「わからん望月棗ではあるまい?」
望月棗:「まあ、其れは其れは、恐ろしゅう御座います……」
望月棗:「あ」
望月棗:「棗かなっちゃんです」
阿久津数馬:「こ」
阿久津数馬:「この文脈でなっちゃんはないだろ……!」
望月棗:「駄目ですか」
阿久津数馬:「棗棗! 呼んだぞ!」
望月棗:「棗は一回ですよ」
阿久津数馬:「お母さんか」
"ノトス":興味深げに様子をうかがっている。
望月棗:「棗は御母堂では在りませんよ」
阿久津数馬:「うちの母は息災だし、こいつの母親は嘆願書を山ほど書いてきた」
望月棗:「成程。甘美な事です」ケーキをまた口に運び。
阿久津数馬:「だからお前らの首は繋がってるんだと、それを忘れるなよ」"ノトス"に。
"ノトス":「……うん。本当に、いろいろありがとう」
望月棗:「斯様に甘きに染まる舌が続く事を、棗は希(こいねが)いますよ」
阿久津数馬:「バカ」
阿久津数馬:「続かせるんだよ、僕らが。乃木田が。こいつらが」
望月棗:「馬鹿……」
望月棗:「馬鹿と言われました」
望月棗:「然うですか……」
"ノトス":「あーあ」
"ノトス":「今のは数馬くんが悪いよ」
阿久津数馬:「おま、お前のために僕はな……!?」
望月棗:「否、棗の知恵が阿久津様に遠く及ばぬ事が全ての咎ですので……」
阿久津数馬:「いちいち言い方がなー! お前は!」
望月棗:「ふふ」笑って。「阿久津様も、楽しい」
阿久津数馬:「勝手に楽しんでろ。僕は」
阿久津数馬:「自分の仕事をするだけだからな」
"ノトス":「……じゃあ」
"ノトス":「数馬くんに迷惑をかけない範囲で、たまに遊びに来る、ならいいかな」
"ノトス":「僕も、まだ独り立ちするには早いみたいだって今回わかったから」
望月棗:「ぱあとたいむ助手でも問題在りませんとも」
阿久津数馬:「最終的には勝手にしろ、としか言えん」
阿久津数馬:「家族に心配はかけるなよ」
望月棗:「然して、今の助手の御仕事は、太客の饗応ですよ」
望月棗:「鯔の詰まりはけーきを美味しく賞味する事です」
"ノトス":「おお」
望月棗:「然して、阿久津数馬様の今の御仕事は、関係者との会合でしょう?」
望月棗:「詰まりは矢張、けーきを美味しく賞味する事です」
阿久津数馬:「…………」
阿久津数馬:はー、と大きくため息をついて、ケーキをぱくりと一口。
望月棗:こちらも一口、スポンジとクリームを舌に載せて。
望月棗:「嗚呼、何と甘美なる世界」
エンディング3 熊埜御堂 奈津比古:デジャヴと、美味しいケーキ
N市UGN第10支部 食堂
GM:昼過ぎの食堂は、人がまだ少し多い。
GM:どうにか事件の事後処理などを終えたあなたは、ここで昼食を取ることにした。
GM:それなりに広いフロアではそこそこバラエティに富んだメニューを楽しめる。
GM:そんな中、あなたは一人、今回の事件のキーであった人物の姿を見かける。
乃木田優香:一心に、美味しそうに、ジャンボメンチカツ定食ダブルご飯大盛りを食べている。
乃木田優香:事件後は少し病院に通っていた様子だが、今ではとても元気そうだ。
熊埜御堂 奈津比古:「(ありゃあ……)」
乃木田優香:「あ」
乃木田優香:目が合う。
乃木田優香:「熊埜御堂さん。こんにちは」
乃木田優香:笑顔で手を振り、あなたを招いてきた。
熊埜御堂 奈津比古:「(……んだよこのデジャヴ)」相も変わらず一番安い焼き魚定食のおぼんを抱えたまま、ムスッとした顔でそれに従う
熊埜御堂 奈津比古:おぼんを机に置いて、乃木田の向かいにドカッと腰かけた
熊埜御堂 奈津比古:「よぉ、調子はどうだ四児の母」
乃木田優香:「子育てって大変って毎日思い知ってる」
乃木田優香:それでも、楽しげな様子で。
熊埜御堂 奈津比古:「…そりゃ結構なこった」
乃木田優香:「……ふふ」
熊埜御堂 奈津比古:「で?どうすんだよこれから。本当にあいつらが自立するまで面倒見んのか?」
乃木田優香:「……そこまではわからない。あの子たち、いつどういう形で自立するのかも謎だし。でも」
乃木田優香:「あのまま放っておいたら、いずれ健康状態に悪影響が出るのも確かだし」
乃木田優香:「ちゃんと暮らしていけるくらいまでは見てあげないと」
熊埜御堂 奈津比古:「親なんだか研究者なんだか…」
乃木田優香:「両方としてベストを尽くせたら、それに越したことはないでしょ?」
乃木田優香:「…………」
乃木田優香:「私が連れて行かれる前に、ちょうどここで話をしたよね」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ」味噌汁を啜る
熊埜御堂 奈津比古:「……したな」
乃木田優香:「……あの子のこと、私に片思いしてるんだと勘違いしてて」
乃木田優香:「それで、言ったでしょ」
乃木田優香:「恋愛は、なくはないけど、もういいって」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…言ったな」
乃木田優香:少し声のトーンを落とす。
乃木田優香:「セルを出る前にね、同僚にちょっと好きな人がいたの。付き合ったりはしてないけど」
乃木田優香:「……遺伝的には、あの子達のお父さん」
乃木田優香:「もういない人だけどね」
熊埜御堂 奈津比古:「…戦死か?」
乃木田優香:「……私が、逃げる時に」
乃木田優香:「庇ってくれようとして」
熊埜御堂 奈津比古:「そうかよ」
乃木田優香:「見覚えがあるわけだよね。あの子、あの人と私に似てるんだもの」
乃木田優香:「……熊埜御堂さんも、守ってくれたって聞いた」
熊埜御堂 奈津比古:「そうするのが俺の仕事だ」
乃木田優香:「それだけの力がある人で、良かったって、本当に」
熊埜御堂 奈津比古:「……つーか」
熊埜御堂 奈津比古:「一番お前を守ってたのは、お前の所のクソガキ共だ」
乃木田優香:「"ボレアス"なんて、自分まで庇ってくれたって泣いてたよ」
乃木田優香:「……そうなのかも」
熊埜御堂 奈津比古:「礼ならあいつらに言え。俺は当然のことをしただけなんだからよ」
乃木田優香:「でも、子供たちへのお礼はもう言ったし、これからも何回も言うつもり」
乃木田優香:「熊埜御堂さんにはまだ言ってないでしょう?」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…」
乃木田優香:「ありがとう。私を……」
乃木田優香:「私たちを、守ってくれて」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥」少しだけムスッとして、表情が緩むのを隠す
乃木田優香:「どうせ何回も言ったら怒るだろうから、一回きりね」
乃木田優香:「大事にして」
熊埜御堂 奈津比古:「…言われなれたよ、もう。何でどいつもこいつも俺みてぇなのにグイグイ突っかかって来るんだか…」
乃木田優香:「ふふふ」面白そうに笑い。
熊埜御堂 奈津比古:「……」
乃木田優香:「だって、丈夫な壁があったら寄り掛かりたくなるでしょ?」
熊埜御堂 奈津比古:「迷惑だ。倒れこみたくてしょうがなくなる」
乃木田優香:「そんなことできる人じゃないくせに」
乃木田優香:お茶を飲みながら。
熊埜御堂 奈津比古:「…全部守れる訳じゃねぇよ。俺だって」
熊埜御堂 奈津比古:両手を広げて
熊埜御堂 奈津比古:「届く範囲だけだ」
乃木田優香:「……"ボレアス"がね。だいぶあなたを尊敬してて」
乃木田優香:「出られるようになったら、一緒に戦えたら嬉しいって」
熊埜御堂 奈津比古:むせる
乃木田優香:「そうしたら、届く範囲も広がるでしょ?」
熊埜御堂 奈津比古:「…あのなぁ…!俺は教育に悪い大人って評判なんだぞ‥‥!」
乃木田優香:「あの子、兄としてみんなを守らなきゃーみたいなことやたら言うんだよね」
乃木田優香:「賢い子だから、いいところだけ上手く学んでくれるでしょ」
熊埜御堂 奈津比古:「むず痒ぃ…グレたからって俺のせいにすんなよ‥?」
乃木田優香:「あの子は逆に、それくらいがいいのかもなって思うけど」
乃木田優香:「まあ、悪いこと始めたら私が蹴っ飛ばすから」
熊埜御堂 奈津比古:「それ俺含めてねぇだろうな」
乃木田優香:「熊埜御堂さん蹴ったら脚が折れそう」
熊埜御堂 奈津比古:「サイボーグか何かとでも思ってんのか!」
乃木田優香:「……でも、家族に酷いことしたら。蹴っ飛ばしに行きますからね」
乃木田優香:「しないって知ってるけど」
熊埜御堂 奈津比古:「あのなぁ、自慢じゃねぇが俺は」
熊埜御堂 奈津比古:「背中蹴られなきゃ動けねぇし、向こうから手を伸ばして貰わねぇと、掴めるもんも掴めねぇ」
熊埜御堂 奈津比古:「ガキの短い手なんか、特にだ」
乃木田優香:「……そうね」
乃木田優香:「だから、あの子たちがちゃんとそれをできるようにしてあげるのが、きっと私の役目なんだと思う」
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥いいのかよ、俺で」
乃木田優香:「掴んでくれたでしょう?」
熊埜御堂 奈津比古:「……」
熊埜御堂 奈津比古:「…チッ、好きにしろって伝えとけ」
乃木田優香:「きっと喜ぶと思う」
熊埜御堂 奈津比古:「そうかよ。分かんねぇなガキってのは」
乃木田優香:「ほんと、子育てって大変」
乃木田優香:最後のメンチカツを口に放り込みながら。
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥お前もさっさと身でも固めりゃあ、多少楽になるんじゃねぇのか?」
乃木田優香:「だから、もういいかなって言ったじゃない」もぐもぐしながら。
乃木田優香:「それに、四人も子持ちって結構大変じゃない?」
熊埜御堂 奈津比古:「…ははっ、そうだな」
乃木田優香:「私は今、あの子たちと……まだ一緒には暮らせてないけど、たくさん話して」
乃木田優香:「いろんなことを知って。それが、すごく楽しいの」
乃木田優香:「他の人に分けてあげるのが、悔しいくらい!」にっと笑う。
熊埜御堂 奈津比古:「随分強欲な母ちゃんだ。こりゃあガキどもも頑張らねぇとな」
熊埜御堂 奈津比古:「…まあ、心配はしてねぇけどよ」
熊埜御堂 奈津比古:「”子供は風の子”っつーからな」
乃木田優香:「あ、上手いこと言う」
乃木田優香:「後であの子たちに教えてあげよっと」
熊埜御堂 奈津比古:「思っても言わんでいい…!恥ずかしいだろうが…!」
熊埜御堂 奈津比古:「あああくそ!」飯を掻き込んで、味噌汁を啜る
乃木田優香:くすくすと笑いながら、その様子を見ている。
熊埜御堂 奈津比古:器が空になったが…まだ席は立たない
熊埜御堂 奈津比古:「……」
熊埜御堂 奈津比古:言い難そうに切り出す「…ものは相談なんだが」
乃木田優香:「なあに?」
熊埜御堂 奈津比古:「……女ってやっぱり、相手から詰め寄られるほうが良かったりすんのか?」小声
乃木田優香:「え」
乃木田優香:「えーと、それは人によると思うけど……そうだなあ」
乃木田優香:「私とかは、グイグイ来られるよりは側で優しくしてもらう方がいい方だけど」
乃木田優香:「そういう感じだった同僚が、決定打を逃してよく泣いてたのは見たことある」
熊埜御堂 奈津比古:「……」真剣な顔
熊埜御堂 奈津比古:「……じゃあ駄目じゃねぇか!!!」
乃木田優香:「……私は、それを慰める側だったな」少し、懐かしそうに。
乃木田優香:「だから、人を見極めなさいって話よ」
乃木田優香:「女って、とかひとまとめにしてるんじゃまだまだなんじゃない?」
熊埜御堂 奈津比古:「うるせぇな…!お前相手に個人情報出すわけにもいかねぇだろ…!」
乃木田優香:「出されたって多分知らないし……支部の人なの?」
熊埜御堂 奈津比古:「んな訳あるか!オーヴァードなんか死んでも好きになんねぇよ!!」
乃木田優香:「外部の一般人かー。ま、険しい道だろうけど」
乃木田優香:「頑張って、守ってあげなさいね」
乃木田優香:「あなたなら、それが一番いいやり方なんじゃない?」
熊埜御堂 奈津比古:「当り前だ!貴子さんは俺が守る!!」
乃木田優香:「ははー、貴子さん、か」
熊埜御堂 奈津比古:自分の顔を殴る「興津相手にも同じ失敗しただろうが!!!」
乃木田優香:「あのね、いくら硬いからって無茶はね?」
熊埜御堂 奈津比古:「いい…!これは罰だ…!」
乃木田優香:「それ、あの子たちの前ではやらないでね……?」
熊埜御堂 奈津比古:「言われるまでもねぇよんな事!おい!俺の駄目な所を挙げるだけ挙げやがれ!」
熊埜御堂 奈津比古:「俺の愚かさにケリを付けてやる!かかって来やがれ!」
乃木田優香:「いきなりそういうことを言ってくるところかな……」
熊埜御堂 奈津比古:「あ゛っ‥‥…」
乃木田優香:「もっとね、自分を大事にしなさいね」
乃木田優香:ぽん、と肩に手を置いて。
熊埜御堂 奈津比古:「畜生…!てめぇは俺の母親か!!!」
乃木田優香:「あなたのお母さんになった覚えはないけど!」
熊埜御堂 奈津比古:「こっちもお前の腹から出てきた覚えはねぇよ!!」
乃木田優香:「……なんかこの話、前もした気がするなあ……」
熊埜御堂 奈津比古:「そうかな……そうかも」
乃木田優香:「まあね、人を守るのも大事だし、嬉しいけど。自分も守ってあげてね」
乃木田優香:「そうじゃなきゃ、やっぱり蹴っ飛ばしに行きますからね?」
熊埜御堂 奈津比古:「……」いつも通りぶすっとした顔を浮かべて
熊埜御堂 奈津比古:「‥‥…クソガキ共に似て」
熊埜御堂 奈津比古:「元気な母ちゃんだ。本当によ」
乃木田優香:「身体が資本、ですからね」
乃木田優香:「熊埜御堂さんも、ちゃんと食べなきゃ。ね!」
乃木田優香:「あ、この間、支部の近くにも美味しいケーキ屋さんが見つかったんだった」
熊埜御堂 奈津比古:椅子から立ち上がって「……心配せんでも、ちゃんと食う」
乃木田優香:「いつも第9の方で買ってたけど、第10にもいいとこあったんだなあって。教えてあげようか?」
熊埜御堂 奈津比古:「この際だから教えてやる、普段俺が精進料理みてぇな飯に甘んじてるのはな、他に胃に入れるもんがあるからで…あ?」
乃木田優香:「お店の名前……なんだっけ。スリー……?」
熊埜御堂 奈津比古:恐ろしく早い動きで乃木田さんの肩に手を置く
乃木田優香:「きゃあ」
熊埜御堂 奈津比古:「ふ…ふふ…ふははははははは!!!」
熊埜御堂 奈津比古:「居やがったぜ丁度いい所に鴨がよぉ!おい!時間あるな?あるって言いやがれ!」
乃木田優香:「な、なになに! あるけど!」
熊埜御堂 奈津比古:「いいじゃねぇかいいじゃねぇか!おい行くぞ!!てめぇも売り上げに貢献すんだよ!!」
乃木田優香:「は、え? 売り上げ? ケーキならいくらでも食べるけど?」
乃木田優香:「多分あの子たちも甘いの好きだし……」
熊埜御堂 奈津比古:「棚から牡丹餅とはこの事だ…!どっかのキャバ嬢のせいでこっちは素寒貧でよぉ…!」
乃木田優香:「うわ、教育に悪いとこ言ってる」
熊埜御堂 奈津比古:「いっぱい買ってやれねぇで心が痛みまくってた所なんだよ‥!」
熊埜御堂 奈津比古:そのまま手を引きずるようにして歩いていく
乃木田優香:「熊埜御堂さん、大丈夫? なんか変な何かに走ってない……?」
乃木田優香:引きずられている。
熊埜御堂 奈津比古:「ああ゛!?別に”少しでもいい印象を与えよう”とか”存在を認知して欲しい”とか思ってねぇよ!!」
乃木田優香:「…………」
乃木田優香:「…………?」
乃木田優香:「『貴子さん』……?」
熊埜御堂 奈津比古:「たたたたたた貴子さんなんか一言も言ってねぇだろうが!!!」
乃木田優香:「あ、うん……なんというか……」
乃木田優香:くすっと笑い。
乃木田優香:「私に声をかけてきた時のね、あの子に」
乃木田優香:「"ゼピュロス"に、ちょっと似てたなって。それだけ」
熊埜御堂 奈津比古:「ああ゛?…‥‥‥‥」その時の自分の発言を思い返す
熊埜御堂 奈津比古:「…‥‥」間
熊埜御堂 奈津比古:顔を真っ赤にする「あああああああ!!!!」
熊埜御堂 奈津比古:「てめぇ!一体いつ気付きやがった!!」そう言いながらも歩みは止めない
熊埜御堂 奈津比古:「これだから嫌いなんだよオーヴァードは!!!」
熊埜御堂 奈津比古:空は快晴。喧噪止まないオフィス街の中にあって、一際大きく
熊埜御堂 奈津比古:大きなクソガキの声が響き渡った
エンディング4 紀ノ川兵衛:個人的な文句と、新しい名前
N市UGN第10支部 面会室
GM:"ゼピュロス"の処遇は、兄弟たちの中では中ほどというところだ。
GM:身分を改竄してUGNに入り込んだこと、誘拐の件については重く受け止められたが、
GM:その後の協力で少しは帳消しになったらしい。
GM:特に、四人とも共通の問題として、年齢とそれゆえの不安定さが酌量された。
GM:あなたは、そんな彼と面会室で顔を合わせている。
"ゼピュロス":「……あ、紀ノ川くん……!」
紀ノ川兵衛:「健康に支障はなさそうだな」
"ゼピュロス":あなたを見ると、嬉しそうに手を振った。
"ゼピュロス":「うん。外には出られないけど、ご飯はちゃんと食べてるし」
"ゼピュロス":「たまに母さんがお土産を持ってきてくれるよ」
紀ノ川兵衛:「UGNの倫理的な処遇には驚かされるな。いいことだ」
紀ノ川兵衛:「俺も差し入れを持ってきた」
"ゼピュロス":「……うん。元のセルよりもちゃんとしてるくらいだ」
"ゼピュロス":「差し入れ!」
紀ノ川兵衛:「寿司だ」
"ゼピュロス":「お寿司! あの……回ったりするという……!」
"ゼピュロス":「昨日はケーキだったんだ。甘くて美味しかったけど」
"ゼピュロス":「醤油味も好きだから楽しみ」
紀ノ川兵衛:「そうか。早めに食べてくれ。鮮度を可能な限り保ってある」 でかい桶を傍らに置く。
"ゼピュロス":「予想外の大きさ」
紀ノ川兵衛:「ケーキを差し入れとは、きみの母はなかなか料理上手なのか?」
"ゼピュロス":「作るのも好きみたいだけど、昨日のは買ってきたんだって」
"ゼピュロス":「近くに美味しいお店が見つかったから、みんなにあげるって」
"ゼピュロス":「なんかすごくたくさん買ってた……」
紀ノ川兵衛:「なるほど。確かに彼女は食べるのが好きそうだ」 あの健啖ぶりを思い出す。
"ゼピュロス":「そう、すごく食べる。びっくりした」
紀ノ川兵衛:「きみが不自由していないようで、何よりだ。悲惨な話は、もう耳にしたくはないからな」
"ゼピュロス":「……こんなにちゃんとしたところでいいのかなって、逆に思うくらいだ」
"ゼピュロス":「母さんも、怒らないで助けてくれたし……」
紀ノ川兵衛:「きみは怒られると思っていたのか?」
"ゼピュロス":「悪いことをしてるのは、ずっと知ってたからね」
"ゼピュロス":「嘘を吐いて潜り込んで、ずっと演技してて」
"ゼピュロス":「誘拐して……」
紀ノ川兵衛:「でも、きみはそれをすべきだと思った」
"ゼピュロス":「……うん」
"ゼピュロス":「……ただ」
"ゼピュロス":「最初の時と、戻ってきた時は、ちょっと違ったような気がする」
紀ノ川兵衛:「そうかな。何が違う?」
"ゼピュロス":「最初は、自分でも会いたかったけど。"ボレアス"が言ってて、計画も立ててくれて」
"ゼピュロス":「助けてあげなきゃって思って、それで頑張ってたけど」
"ゼピュロス":「ここに戻ってきたのは、全部俺が自分で決めたこと、だと思う」
紀ノ川兵衛:「きみが自分で決めたことなら、それが悪いことなど誰にも口は出せない。正しいことは……」
紀ノ川兵衛:「何が正しかったかなどというのは、最後の最後になってもわからないものだと思う。俺も軍人だからな」
"ゼピュロス":「……そっか」
"ゼピュロス":「俺は、お兄ちゃんだから、ずっと皆の言うことを聞いてあげなきゃって思ってて」
"ゼピュロス":「あの時、やっと自分だけで動けた気がするんだ」
"ゼピュロス":「だから、それが悪いことじゃないなら、すごく嬉しい」
紀ノ川兵衛:「なら、きみは”大丈夫”だな」
"ゼピュロス":「大丈夫……」
紀ノ川兵衛:「自ら反みて縮くんば、千万人と雖も、吾往かん」
"ゼピュロス":「みず……?」
紀ノ川兵衛:「まあ、意味はどうでもいい。大したことはない。ただ、きみはきみのやるべきだと思ったことをやったのだから、恥じることはないという意味だ」
紀ノ川兵衛:「しかし……」
紀ノ川兵衛:「一点だけ、きみには文句がある。個人的な文句だ」
"ゼピュロス":「はい!」背筋を伸ばす。
紀ノ川兵衛:「……次からは、迷いながら重大なことを決めるときには、誰かに相談してくれ」
"ゼピュロス":「そう、だよね……」
紀ノ川兵衛:「ぜんぶ話す必要はないが、困っていると言ってくれ。そうでなければ助けられない」
"ゼピュロス":「……うん」真面目な顔をして頷く。
"ゼピュロス":「俺が戻ってきた時みたいに、だよね」
紀ノ川兵衛:「自ら助かろうととしない者は、魔法使いでも助けられない。……そうだな。戻ってきてくれて、打ち明けてくれて良かった」
紀ノ川兵衛:「実のことを言うと、頼られると俺は嬉しいのだ」
"ゼピュロス":「最初は、UGN、怖いところだと思ってて。みんな敵だって」
"ゼピュロス":「……でも、紀ノ川くんと食堂で話した時はそんなに怖くなくて」
"ゼピュロス":「だから、戻ってきた時、中に紀ノ川くんがいて……すごくほっとした」
"ゼピュロス":「あの時からずっと、頼りにしてるよ」
紀ノ川兵衛:「それはとても嬉しい」 仏頂面で言う。
紀ノ川兵衛:「喜んでいるのだが、伝わるか」
"ゼピュロス":「うん」こくこくと首を縦に振る。
紀ノ川兵衛:「よかった。あとは、きみたち兄弟が仲良くしてくれることを望む」
"ゼピュロス":「まだ、"ノトス"以外とは会えてないけど」
"ゼピュロス":「……母さんが。そのうちちゃんといろいろ決めるって」
"ゼピュロス":「一緒に暮らせるかもって」
"ゼピュロス":「そしたら、時々ケンカはするかもだけど……俺は仲良くしたい」
紀ノ川兵衛:「それがいい。この街に来てから、面倒を抱えた兄弟には縁があるな……」
"ゼピュロス":「兄弟ってどこも大変なのかな」
紀ノ川兵衛:「それはもう」
紀ノ川兵衛:「とてつもなく。仲が良ければいいなりに、悪ければ悪いなりに、とんでもなく大変だ。オーヴァードでなくてもな」
"ゼピュロス":「オーヴァードじゃなくても!」
"ゼピュロス":「あ、でも俺たち母さんにはエフェクト使ってケンカするのはやめなさいって言われた」
紀ノ川兵衛:「さもありなん……」
紀ノ川兵衛:「きみたちの戦いは恐らく泥沼になるだろうからな……!」
"ゼピュロス":「俺はあんまり攻撃できないんだけどね」
"ゼピュロス":「毎回三人はもめてた」
紀ノ川兵衛:「……どこか広い家でも借りるといい。この街にはそれなりに土地がある」
紀ノ川兵衛:「参考にせよ」 不動産のチラシを差し出す。
"ゼピュロス":「わあ」受け取ろうとする。
紀ノ川兵衛:「ああ、これは違うな……」 コーポなみかぜのチラシを引っ込める
"ゼピュロス":「えっ、違うの?」
紀ノ川兵衛:「違う。まったく違う」
"ゼピュロス":手が宙でゆらゆらしている。
紀ノ川兵衛:「どうあれ、未来のことを考えるべきだ。これから先、きみたちには未来しかない」
紀ノ川兵衛:「……いや、みんなそうか……」
"ゼピュロス":「紀ノ川くんだって、そうじゃないの?」
紀ノ川兵衛:「確かに」
紀ノ川兵衛:「誰もがそうだ」
"ゼピュロス":「でもこの先のこと、ちょっと考えてはいるんだ」
紀ノ川兵衛:「……何になる?」
"ゼピュロス":「……もし、許してもらえるなら。もらえないかもしれないけど、それでもできるだけ」
"ゼピュロス":「UGNに、また戻りたいな」
"ゼピュロス":「エージェントは無理でも、何かお手伝いがしたい」
紀ノ川兵衛:「辛い仕事だ。やめた方がいいとは思うが——何か、理由があるのか?」
"ゼピュロス":「……俺が、生まれて初めて、俺自身として受け入れてもらえた場所だから」
"ゼピュロス":「複製体の一人でもなくて、兄弟の一人でもなくて」
"ゼピュロス":「自分でつけた後藤靖一郎って名前で」
"ゼピュロス":「……まあ、経歴は嘘だったけど……」
紀ノ川兵衛:「ふ」
紀ノ川兵衛:「本音を言うと、俺もきみが味方だと心強い」
紀ノ川兵衛:「辛い仕事だが、復帰してもらえるなら助かる」
"ゼピュロス":「ほんとに? やった!」
"ゼピュロス":ぱっと顔を輝かせる。
"ゼピュロス":「あ、でも、そうだ」
"ゼピュロス":「後藤靖一郎はね、そのうち変えるから」
"ゼピュロス":「乃木田靖一郎になるかも」
"ゼピュロス":とても大事なもののように、その名前を告げる。
紀ノ川兵衛:「なるほど……言われてみれば、そちらの方が自然か。ならば、次からは俺もそう呼ぼう」
"ゼピュロス":「ありがとう!」
"ゼピュロス":「でも、紀ノ川くんに『後藤くん』って呼ばれるの、嬉しかった」
紀ノ川兵衛:「だから、健やかに。早くきみと現場で再会する日を待っている」
"ゼピュロス":「俺も。できるだけ早く出られるようにする!」
"ゼピュロス":「いい子にしてないと!」
紀ノ川兵衛:「それがいい。……また会おう、乃木田靖一郎」 立ち上がる。
紀ノ川兵衛:「諸君が幸せでありますように」
"ゼピュロス":「……うん」目を細めて、その名前を聞く。
"ゼピュロス":「ありがとう。本当にありがとう、紀ノ川くん」
"ゼピュロス":「またね」
GM:一人は願った。遠く懐かしい再会を。
GM:一人は願った。離れても切れぬ繋がりを。
GM:一人は願った。己で選び取るための自由を。
GM:一人は願った。共に暮らすべき家族を。
GM:残りは、もういない。
GM:さて、暁のこどもたち。
GM:内なる願いを叶えたのは――。
【『暁のこどもたち』END】
【おつかれさまでした】