ナルシサス、鏡をごらん


メイン 見学


PC1:土倉稲穂つちくら・いなほ)キャラシート)PL:がんとす
PC2:春日 雪(かすが・ゆき)キャラシート)PL:しんごろ
PC3:三井只人(みい・ただひと)キャラシート)PL:缶詰



目次



プリプレイ


GM:それでは、セッションを開始していきます。
GM:よろしくお願いします!
土倉 稲穂:よろしくお願いしま~す!
缶詰:よろしくおねがいします!
春日 雪:よろしくお願いします!
GM:では、まずPC紹介から!
GM:PC番号順で、土倉くんからお願いしたいと思います。
土倉 稲穂:「土倉 稲穂(ツチクラ イナホ)。17歳。星辰館高校2年」
土倉 稲穂:「つい、この間までは野球しか取り柄のないただの高校生だった」
土倉 稲穂:「覚醒してからは、部活も辞めたけど。今は自分の中で折り合いがついて」
土倉 稲穂:「最近はダチと楽しく遊んだり。イリーガルとして、UGNの助けにもなれたら、って活動を手伝わせて貰ってる」
土倉 稲穂:そんなわけで野球少年の土倉です。
土倉 稲穂:鬱屈とした思いも抱えていたけれど最近は笑うことも増えました!
GM:よかった……
土倉 稲穂:やったぜ。
土倉 稲穂:性能的にはタゲロと攻勢変色からの飛礫+インスタントボム投擲で単体相手には結構な火力がでます!
GM:こわい……
土倉 稲穂:同エンゲージに寄られると少し火力が下がる! しょうがないね! ピッチャーだから!
土倉 稲穂:あと砂の加護も持っているので多少の援護もできます!
土倉 稲穂:そんなところです!よろしくオナシャース!!
GM:飛ばしていこう!
GM:そんな土倉くんのハンドアウトは以下の通りです。

PC1:土倉 稲穂
シナリオロイス:小山内梨花(推奨感情:友情/食傷)
あなたのクラスメイトである小山内梨花は非常に明るく積極的な性格だ。
しかしある日を境に、彼女は突然無感情で平坦な雰囲気に変わってしまう。
何が起こったのか、あなたはUGNに報告し調査を行うこととした。


土倉 稲穂:お前……どうしちまったんだよ…
GM:だいたいこの通りですが、同級生のテンション高めの子が出てくる!
GM:出てきたはいいもののいきなり変わってしまう……!
土倉 稲穂:返してもらうぜ!小山内を!
GM:頼もしいぜ! よろしくお願いします!

GM:では次、PC2の雪ちゃんお願いします。
春日 雪:はい!
春日 雪:「姓は春日、名は雪と申します。……はい、かの“ディアボロス”とは遠縁にあたります」
春日 雪:「……それとも、この街ではこう名乗るべきでしょうか。わたしは、“マゲイロス”の血縁者である、と」
春日 雪:「ですが、今のわたしは第9支部の副支部長を預かる身。なので……ええ、そうですね」
春日 雪:「気軽に、雪ちゃん、と呼んでもらえると嬉しいです。……ね、いいでしょう?」
春日 雪:N市第9支部副支部長。小学生。春日一族の出身であり、“マゲイロス”の姪にあたる。
春日 雪:オーヴァードとしては、薬物精製と領域操作を用いた支援能力に長ける。
春日 雪:愛用の外套は、かつて治めていた支部を統べる証として先代から受け継いだ遺産。少しずつ心が冷たくなる、という曰く付きだが…。
春日 雪:支部長としての責務を離れれば、年相応の可愛らしい少女である。今は、まだ。
GM:まだ……
春日 雪:というわけで、第9支部副支部長、春日雪でございます。
春日 雪:シンドロームはソラリス/オルクス。低い行動値を活かして、行動済みの味方を再行動させます。
春日 雪:ミドルでの達成値ブーストもできるので、情報で抜きにくい項目があったりしたらご用命を。
GM:頼れる……!
春日 雪:自己紹介としてはこんな感じで!
GM:はい! ではハンドアウトは以下!
PC2:春日 雪
シナリオロイス:緒環伸(推奨感情:任意)
あなたはUGN第九支部副支部長だ。
あなたの部下であるエージェント・緒環伸が、地区内のレネゲイド濃度調査中に突然失踪した。
大胆なサボりなのか事件なのかは不明だが、あなたは彼の捜索と事態の把握に努めねばならない。

春日 雪:本当にこの人は……。
GM:緒環伸は以前も同卓したことがある自分のPCですが、
GM:今回もなんか大変なことのようです。
GM:どこかでのんびりしてるかもしれない。ピンチかもしれない……。
春日 雪:はい。大変なことになっているので、引きずってでも戻ってきていただきましょう。
春日 雪:場合によってはその後お説教コースです。
GM:ずりずり!
GM:頼りにしております!
春日 雪:は!よろしくお願いします!

GM:では最後にPC3の三井くんお願いします。
三井只人:ラジャ!
三井只人:「三井只人(みい ただひと)。15歳。男子高校生やってまーす」
センセイ:『そして我は最強のドラゴンである』
三井只人:三井只人です。高校では特に部活に打ち込むでもなく、のらりくらりと男子高校生一年生してます。
三井只人:シングルマザーの母親と妹と自分。女性が強い家族で育ちましたので、できれば女子との争いを避けたいと思いつつ、普通に思春期男子してます。
三井只人:医者の母に影響されて将来の夢は一応医者。受験までには自分の足場を固めたいな~と思ってます!
三井只人:過去に事故に巻き込まれた時に父親に庇われて自分だけ生還しました。
三井只人:その影響で、人助けに自己犠牲になると相手の重荷になるのでNG、という思いがあります。
三井只人:人の命は一人分しか背負えないぞ!気をつけようね!
GM:重さ……
三井只人:趣味は軽い人助け。日課は鏡で前髪を整えることが増えてきました。
三井只人:あ、最近白萩雪さんという彼女が出来ました。幸せですね。
GM:ひゅー!
三井只人:いえー!
三井只人:Dロイス「奇妙な隣人」により、自称最強のドラゴンの「センセイ」と共存しています。
センセイ:『我だよー』
三井只人:肉体も射撃も低いですが、オリジンレジェンドで精神達成値を上乗せ、「生き字引」「コントロールソート」でミドルもメインも精神で判定を行っていきます。
三井只人:バロール・ノイマンですが、センセイがノイマン担当のイメージ。
三井只人:バロールの魔眼を利用してセンセイが意思を表しているので、七割型センセイの力な気がします。
三井只人:そんな感じで一般的な高校生ですが、今回は彼女と同じ名前の女の子と共演したり異性のために頑張る男子と協力するみたいで頑張ります。
三井只人:まぁいつもどおりにやっていこう。以上!
GM:がんばってほしい……!
GM:では、三井くんへのハンドアウトはこちら!
PC3:三井只人
シナリオロイス:『グラスウォルド』(推奨感情:好奇心/不安)
あなたはN市に住まうオーヴァードだ。
ある日、あなたは路地裏に洒落た構えの雑貨屋『グラスウォルド』を見つけた。
ひととき買い物を楽しんだあなたは帰り道、UGNからの連絡を受ける。
そこにはあの雑貨屋に関する情報提供依頼があった。

三井只人:女子向けの小物とか買っていこう!
GM:ちょっと変わったお店を発見するので、ふらっと入ってもらえるとありがたいです。
GM:そう、ちょうどプレゼントとかにも良さそうだしね!
三井只人:細かいポイントを稼いでいこうと思います。ついでに妹へもなんか買うか
GM:きっといいお店だよ! なんかハンドアウトに載ってるけど!
GM:楽しんでいってね!
三井只人:はーい!面倒事は未来の僕がなんとかするでしょう!
GM:ファイト!
GM:というところで、本編始めていきたいと思います。
三井只人:はい!
土倉 稲穂:は~い!
春日 雪:はい!
GM:では、まずはトレーラー兼マスターシーンを始めさせていただきたく存じます。

マスターシーン1:失踪


GM:N市第九地区、路地裏。
GM:かつん、かつん。
GM:道に革靴の音を響かせて、人影が近づいてくる。道端を見回す。
GM:スーツ姿で、なんとなくにやけた顔をした青年だ。
エージェント:「……空き店か。報告通りだなあ」
GM:そこには、以前雑貨屋か何かがあったと見られる建物だけがあった。
GM:簡単な任務だった。レネゲイド濃度がやや高いと見られる地域の調査。
GM:異変があればすぐに撤退して知らせ、なければ継続して観測を続ける。
GM:だが、その時。ちかりと中で何かが光る。
エージェント:「……?」
GM:異変があれば、すぐに撤退して知らせねばならない。
GM:だが、異変を確認するまでは撤退することはできない。
GM:彼は、中を覗き込んでしまった。
エージェント:「……しまった」
GM:そこに『居た』のは——。

鏡の中を覗いてみても、あなたが見つめているばかり。
こちらにおいでと呼んではみても、向こうも手招きするばかり。
でも、ご用心。気を逸らしたその隙に……。
鏡の中から見ているよ。声を殺して見ているよ。
 
ダブルクロス The 3rd Edition『ナルシサス、鏡をごらん』
 
その顔は、あなたかもしれない。それともあなたの傍の、誰かのものかもしれないね。
 
GM:N市第九支部。その日、一人のエージェントが忽然と姿を消した。
GM:名は"パペッティアー"緒環伸。
GM:代わりに現れたものは……。

OP 春日雪:「もし知らせがなかったら」


GM:まずは登場侵蝕をお願いします。
春日 雪:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 9[9]+40 → 49

春日 雪:ぐはっ
GM:いきなり上がる

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GM:N市UGN第九支部・廊下
GM:あなたは幼いながらも副支部長としていつも通り仕事を行っている。
GM:そんな業務の切れ間、廊下を歩いていると……。
"パペッティアー"緒環伸:「……ああ、雪ちゃんだ。どうもー」
GM:前方から軽い雰囲気の青年が歩いてくる。
GM:"パペッティアー"緒環伸。見た目は青年だが古代種で42歳、あなたの部下だ。
春日 雪:「こんにちわ、緒環さん。お出かけですか?」
春日 雪:にこりと、小さく笑顔を浮かべて。
"パペッティアー"緒環伸:「うん、お仕事。ついでになんか美味いものでも食べてこようかなっと」
GM:非常に適当な性格でもあるので、あなたは日々苦労したりもしているだろう。
春日 雪:「……わたしがサインをした書類では、美味しいお店の開拓はお仕事に入ってなかったと思いますよ?」
"パペッティアー"緒環伸:「デキる男は自分で業務を増やしてくるんだよ」
"パペッティアー"緒環伸:「ま、僕がソロで動くくらいだから、大した案件でもないでしょ」
GM:管轄内で一時的にレネゲイド濃度が上昇している地域の調査、とあなたは把握している。
春日 雪:「はい。……すくなくとも、わたしはそう判断しました」
GM:予防のようなもので、即戦闘が予想されるような件ではない。
春日 雪:ゆえに、副支部長の権限でエージェントの出動を決裁してよい範囲である、と判断したのも、また自分だ。
"パペッティアー"緒環伸:「そうそう。まあ、何かあったらそりゃ知らせるし」
"パペッティアー"緒環伸:「もし知らせがなかったら、それが知らせってことだろ?」
春日 雪:「もう、緒環さん……」
春日 雪:少し、困ったように笑ってから。
"パペッティアー"緒環伸:「フォローも頼りにしてますよ、副支部長」
春日 雪:「お任せください。……ああ、でも」
春日 雪:「お夕飯までには帰って来てくださいね?」
"パペッティアー"緒環伸:「はいはい。その分の腹は空けとかなきゃなあー」
"パペッティアー"緒環伸:いつものように、にやにやと笑う。
GM:いつも通りの様子。いつも通りの光景。
春日 雪:そして自分も、いつものように。いってらっしゃい、と小さく手を振って─。
GM:あなたの判断が間違っていたわけではない。ただ、状況の進行が予想以上に急激だっただけだ。
GM:"パペッティアー"緒環伸の言葉は的中した。知らせは、来なかった。
GM:その会話を最後に、彼は姿を消した。
春日 雪:決裁したのは、彼に行けと命じたのは、自分だ。……それでも彼女は、支部長である自分の責任だ、と言うのだろう。だから。
春日 雪:「……わたしが、やらないと」
春日 雪:それこそ、引きずってでも連れ戻すのが。副支部長としての、彼の上司としての、そして。彼女の"おともだち"としての。
春日 雪:自分の、やるべきことだ。

OP2 土倉 稲穂:「元気はあります」


GM:登場侵蝕をお願いします。
土倉 稲穂:1d10+32
DoubleCross : (1D10+32) → 5[5]+32 → 37

GM:まあまあ!

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GM:星辰館高校・教室
GM:高校生であるあなたは、いつもの通り自分の教室で授業を受けた。
GM:今は放課後。生徒たちは楽しげにざわざわと会話をしている。
土倉 稲穂:仏頂面で席に座ったまま、何かを握りしめている。
GM:ではそこに、一際明るい声が響く。
小山内梨花:「つっちくらくん!!」
土倉 稲穂:声をかけられた方に顔を向ける。見知った顔だ。
GM:あなたの同級生、小山内梨花だ。いかにも元気そうな見た目の少女。
土倉 稲穂:「小山内」
土倉 稲穂:「少し待ってくれ」
土倉 稲穂:ぐっ、ぐっ。と
小山内梨花:「何やってんの? 何見てんの? なになに?」
小山内梨花:待ちながらもそわそわと様子を見ている。
土倉 稲穂:ゴツゴツとした巨大な握力器を右手で軽々と握っては閉じ、を繰り返している。
土倉 稲穂:「99、100……よし」
小山内梨花:「わー何それすっごい! 筋トレ? 筋トレだ!」
小山内梨花:「相変わらず真面目にやってんねー!」
土倉 稲穂:「通販で買ったんだよ。もう少し、負荷が欲しかった所だけど」
GM:彼女は見ての通り快活な性格で、周囲にもどんどん声をかけるタイプの女子だ。
小山内梨花:「それで負荷足りないの? マジ?」
土倉 稲穂:では相変わらず明るく朗らかな奴だなあ、と心の中で思いながら。
土倉 稲穂:「全然だ。それで」
小山内梨花:「あっ、そうだそうだ。見せたいものがあったの! 気に入ったから全員に見せてるんだけど!!」
土倉 稲穂:「……見せたいもの?」
小山内梨花:わりとお構いなしに会話を続けてくる。
小山内梨花:「自慢! あのね、昨日素敵な雑貨屋さんを見つけてねー」
小山内梨花:「開店サービスでこんなの貰っちゃったの!」
小山内梨花:「じゃーん!」
小山内梨花:手の中には、小さな鏡がある。
土倉 稲穂:興味深げに見てみます。
小山内梨花:裏側は精緻なガラス細工で、見た目にも華やかなものだ。
土倉 稲穂:「手鏡か? いや、違うかな」
小山内梨花:大きさとしては、キーホルダーくらいですね。小さなもの。
土倉 稲穂:精巧!
小山内梨花:「お友達に宣伝してほしいって言うから、見せびらかしてるんだよ!」
土倉 稲穂:「……小物には、詳しくないけど。凄く凝ってるじゃないか」
土倉 稲穂:「これが、タダで? 随分太っ腹な店だな」
小山内梨花:「そうなんだよー、いいでしょー。店員さんもわりとイケメンだった」
土倉 稲穂:「へえ。ガタイは? 野球やってそうだったか?」
小山内梨花:「野球基準なの……?」
土倉 稲穂:「………?」何を言ってるんだという顔
小山内梨花:「シュッとした感じで、スポーツやってそうではかなったかなあー」
土倉 稲穂:「そうか……」
小山内梨花:「あ、宣伝するんだった!」
小山内梨花:「駅からちょっと行ったとこの、『グラスウォルド』ってお店」
小山内梨花:「土倉くんも、ちょっとはそういうの見たりした方がいいよ!」
土倉 稲穂:自分は、そういうアクセサリーなどの装飾品にはあまり興味が無かったけれど。
土倉 稲穂:満面の笑みで、楽しそうに語るコイツを見ていると。
土倉 稲穂:「ま、気が向いたら」
土倉 稲穂:「ランニングのついでに、寄ってみるよ。サンキュな」
小山内梨花:「向いて向いてー!」
小山内梨花:にこにことしながら。
小山内梨花:「なんなら一緒に行ったっていいよ、すっごい良かったんだから……っと」
小山内梨花:「あーっ、みきっち聞いて聞いて!」
小山内梨花:別の生徒に向けて、また突進していく。
土倉 稲穂:「……慌ただしいやつ」
GM:いつも通りの様子。いつも通りの光景。
GM:だが、それもその日までのことだった。

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GM:翌日。朝の星辰館高校・教室。
GM:あなたは普段通り登校し、教室に入る。
GM:中には生徒が数名。小山内梨花もその中にいる。
GM:だが……。
女子:「あ、小山内さん。おはよう!」
小山内梨花:「…………」
小山内梨花:「おはようございます」
女子:「……? どうしたの、小山内さん?」
小山内梨花:「どうしてもいません」
女子:「具合とか悪い? 大丈夫?」
小山内梨花:「具合は悪くありません。大丈夫です」
GM:見るからに、様子が変わっている。
土倉 稲穂:「………小山内?」
GM:普段ならあなたを見てすぐに元気に挨拶をしてくるところだが……。
小山内梨花:ゆっくりと顔を向ける。
小山内梨花:「おはようございます」
小山内梨花:そのまま、またゆっくりと前を見るだけだ。
小山内梨花:手の中では、あの鏡が弄ばれている。
土倉 稲穂:「元気無いな。どうしたんだよ。悪いモンでも食ったのか?」
小山内梨花:「元気はあります。悪いものは食べていません」
土倉 稲穂:手の中の鏡にちらりと視線を向けながら。
GM:鸚鵡返しを繰り返す。
GM:あなたは、人間が1日で急に変わってしまう、などということが異常事態であることを知っている。
GM:そして、そうした異常事態が時折起こることがある、ということも。
土倉 稲穂:「………」
小山内梨花:鏡をそっと隠しながら、あなたを見ている。
土倉 稲穂:何か、嫌なことがあって。コイツの拗ねているだけって可能性も無くは……ない。
土倉 稲穂:だけど。今のコイツは。まるで"別人"のようで。
GM:ただ、一人で解決できる事態でもない、とも感じるかもしれない。
土倉 稲穂:もう一度。彼女が持っている鏡に視線を落とす。
土倉 稲穂:何の根拠もない。ただの直感だが。
土倉 稲穂:「……小山内。昨日、見せてくれたその"鏡"だけど」
GM:鏡は、見た目はおかしなところはない。
土倉 稲穂:「もう一度、見せて貰ってもいいか?」
小山内梨花:「……!」
小山内梨花:その言葉に反応する。
小山内梨花:「これは、だめです」
土倉 稲穂:「……どうしても?」
小山内梨花:「どうしても」
小山内梨花:首を振る。
土倉 稲穂:がりがり、と後頭部を掻きながら。
土倉 稲穂:「そうか。……じゃあ、いいや」
土倉 稲穂:「悪かったな」
小山内梨花:「いえ。悪くはありません」
GM:きんこん、と予鈴が鳴る。生徒たちは続々と教室に入ってくる。
土倉 稲穂:「おっと。予鈴だ。授業、始まっちまう」
土倉 稲穂:「また、後でな」
小山内梨花:「はい、また後で」
小山内梨花:それほど興味なさそうに、座ったまま。
土倉 稲穂:そっけない態度と冷たい声色の彼女を見て。席に戻り、ため息をつく。
女子:「ほんと元気出してよね!」
GM:周りの生徒も心配をしているようだった。
土倉 稲穂:鈍い自分でもわかる。
土倉 稲穂:あいつが、笑わなくなっただけで、クラス全体の雰囲気が沈んでいるようだ。
土倉 稲穂:……明らかに"普通"では無い。十中八九、"例"の案件だろう。
GM:そう、あなたにはこういった異常事態に関して、相談する先に心当たりがあるだろう。
土倉 稲穂:「……UGNか」
土倉 稲穂:携帯電話を取り出し。すぐに思い当たる、頼れる大人に連絡を試みようともしたけど。
土倉 稲穂:ふと、彼女の言葉を思い出す。
土倉 稲穂:「『グラスウォルド』……第9地区か」
土倉 稲穂:確証も無い。ただの杞憂ならそれでいい。
土倉 稲穂:「支部の場所は……よし」
土倉 稲穂:ぐっと。拳を握りしめて。
土倉 稲穂:「……行くだけ、行ってみるか」
土倉 稲穂:このまま、あいつの笑う顔が見れなくなるのは、嫌だから。
GM:結果的に、あなたの相談は受け入れられた。
GM:第九支部にて、あなたは今回の件についてそのまま調査を行うこととなる。

OP3 三井只人:「お近づきの印に」


GM:N市第九地区・路地裏
GM:放課後、夕方に近くなった頃の時間。
GM:あなたは道を歩いていて、偶然その路地裏に差し掛かった。
GM:なんとなく、普段とは様子が違うぞという気がしたのかもしれない。
GM:そこには、ヨーロッパの街角のような、洒落た店構えの雑貨屋が建っていた。
GM:『グラスウォルド』と看板には書かれている。
三井只人:スマートフォンに接続したイヤホンを片耳だけつけて、音楽など聞きながら通りすがります。
三井只人:「~♪ ……おや」
三井只人:「こんな小洒落た店あったっけ。新しい発見ですな」
GM:大きな窓からは、中に置かれた様々な商品が見られる。
三井只人:などと小さく独りごちる袖口から、厚みのない影絵の竜が少し顔を出したりしている。
GM:雑貨やアクセサリーなど、どちらかと言えば女子が好むような、お洒落なものが置かれている。
センセイ:『(普段通らぬ道であるからなぁ)』
三井只人:などと、同じ身体に宿るもう1竜が声に出さずに伝えてきたりする。
GM:例えば、ちょっとしたプレゼントにも良さそうな、そういう品々だ。
三井只人:その品揃えを外から目にして。
三井只人:「ふむむ。なんかいい感じだね。入ってみよっかな」
三井只人:「高かったら諦めよう」
三井只人:なんて言いながら入店を試みます。
GM:あなたがドアを開けると、店の中が直接目に飛び込んでくる。
GM:鏡。
GM:大きな古い鏡が奥に置かれており、周囲にもたくさんの鏡が飾られている。
三井只人:「うお……ミラーハウス?」
GM:店内を広く見せようという工夫だろう。よく見れば、商品にも鏡をあしらったものが多い。
GM:中には、若い男の店員が一人。
店員:「いらっしゃいませ」
三井只人:「というよりは鏡モチーフか。アリスだっけ……」
三井只人:「あ、こんにちはー。見させてもらっていいですか?」
店員:どことなくにやけた顔立ちをしているが、目はなんとなく笑っていない。
店員:そういう様子の青年だ。
店員:「はい、ご自由にご覧になってください」
三井只人:対してこちらはへなーと笑っている。
三井只人:「そういうことなら遠慮なく、っと」
店員:淡々とした口調で言う。
三井只人:「この店、鏡多いですね。なんかモチーフなんですか?」
三井只人:商品の店に寄りながら店員に声をかける。
三井只人:ついでに目で物色。
店員:「はい、当店の特徴です」
店員:「店名も。『グラスウォルド』……ガラスの森、という意味ですので」
店員:マニュアルを読み上げるように紹介をしてくれる。
三井只人:「そうだったんですね。ガラスの国じゃなく森か~」
三井只人:「あぁいや、あれは鏡の国だっけ。忘れちゃった。はは」
店員:「そうですか?」
店員:「……鏡は、正しいものを映し出しますから」
三井只人:「気にしないでください、うろ覚えなもんで」
三井只人:「正しいもの?」
店員:「お守りにもなります」
店員:「はい。世界を正しく映し出すものが、鏡です」
店員:「美しいでしょう?」
三井只人:「なるほどねぇ。僕も鏡は好きですよ。毎日見てます」
店員:「それはいいことだ。……では」
店員:そっと、エプロンのポケットから何かを取り出す。
三井只人:「でも真実って言う割には鏡って反転してません?…っと、なんでしょう」
三井只人:指をくるくるーと回しながら。
店員:キーホルダーくらいの小さな鏡だ。裏面には、精緻な細工が施されている。
店員:「開店サービスとして、このようなものをお配りしております」
店員:「よろしければ、おひとつどうぞ」
三井只人:「おぉー」
三井只人:「頂けると言うなら遠慮なく」
三井只人:キーホルダーを受け取ってためつすがめつ。精巧だなーとか思う
店員:「よろしければ、宣伝などもしていただければありがたいのですが」
店員:「まずはお近づきの印に」
三井只人:「宣伝?はいはい、よござんしょ。口コミなら任せてくださいよ」安請け合い。
三井只人:「そうだ。ついでに、知り合いの女子に贈るのにぴったりな小物とか、おすすめあります?」
店員:「ありがとうございます」淡々と。
三井只人:「ヘアピンとか髪飾りとか、そういうの。実物合ったほうが話しやすいかなーって」
店員:「おすすめ、ですか」
店員:「そうですね。髪飾りでしたら、こちらのものなどいかがでしょうか」
三井只人:「どれどれ?」
店員:キラキラと光る、やはり鏡のあしらわれたものを取り出す。
三井只人:「ほほー、やはり鏡を推してきますな」
GM:値札を見ると、それほど高くはないことがわかるだろう。
三井只人:顎に手。頷きつつあんまりこういうセンスはわかっていない
店員:「特徴ですので」
三井只人:「あ、丁度いいな。じゃあコレとー……妹用にも居るか。あと2,3個ぐらいなんか買おうかな」
店員:「ありがとうございます。どうぞご贔屓に」
店員:「……ああ、そうだ」
三井只人:「髪飾りと…あとはブローチかな。いつ使うのか知らんけど」
店員:「鏡は、確かに反転していますが」
三井只人:「あぁ、はい。なんでしょ」
三井只人:「うん」
店員:「あれは左右ではなく、前と後ろが逆なのですよ」
店員:「鏡の中には、ずっと奥がある」
三井只人:「前と後ろ?」
店員:「そう」
店員:「正しく映し出すと言ったのは、そういう意味です」
三井只人:「鏡面じゃなく、前後ろ…前面と裏面といった感じですか。なるほどなるほど」
三井只人:「(わからん)」
三井只人:割と普段どおりに。軽口などを合わせつつ。
店員:「奥が深いもの、とお考えください」
店員:あなたが選んだ商品を包んでくれる。
三井只人:「なるほど、奥深いお話というわけで。じゃあお会計を」
店員:「はい。どうもありがとうございました」
店員:深々とお辞儀をする。
店員:「今後とも、『グラスウォルド』をどうぞよろしくお願いいたします」
三井只人:「えぇ、どうも」包まれた商品を受け取って。
三井只人:そのまま退店しようとする直前。
三井只人:「あ、そうだ」
三井只人:振り向く。
店員:「はい」
三井只人:「今思い出したんですけど。鏡の反射率って、実は80%ぐらいらしいですね」
三井只人:なにかの本で読んだ、そんな話をしつつ
店員:「…………」
三井只人:「なにかの記念で2割引セールとかに使えるかもですね。という豆知識でした」
三井只人:「では」
店員:「なるほど、豆知識ですね」
三井只人:笑顔で手を振って退店しましょう
GM:あなたは去り際、店員の呟きを耳にするかもしれない。
店員:「それでも。世界を正しく映すのが、鏡です」
三井只人:「そうですね」
三井只人:「鏡を見る度に僕が『意外と格好良いのでは…?』とか思うのも、真実だったら良いなぁ。あっはっは」
店員:「ええ、意外と格好良いですね」
GM:なんとなく失礼な言葉を聞いたかもしれないが、あなたは退店する。
GM:そうして、少し歩いた頃のことだ。
GM:あなたの携帯端末に通知が来る。
三井只人:「センセイ、最後のアレって皮肉だと思う…?」
センセイ:『流石にあの流れで反射率80%のほうが皮肉ではないだろうか』
三井只人:「おっと」
三井只人:通知が着たので確認します。
三井只人:通知先はどこかなー
GM:メッセージの着信元は、N市UGN第九支部。
GM:市内のイリーガル宛に、情報提供を募るものだった。
三井只人:「おや、事件かしら」
三井只人:メッセージの内容を確認。
GM:必要な情報は、市内に存在する雑貨屋『グラスウォルド』のもの。
GM:あなたが、ついさっき入店した店だ。
三井只人:「…………」その店名を見てちょっと沈黙
センセイ:『グッドタイミングであるな、我が英雄』
GM:緊急かどうかは不明であるが、調査が必要、との旨が綴られている。
三井只人:「ふむ、ふむ……なんかあの店、調査対象みたいね」
GM:……もしかすると、購入した商品にも何か問題があるかもしれない。
三井只人:「………贈ったプレゼントが曰く付きとか、挽回の仕方を考えたくもないしね」
三井只人:端末をポケットに仕舞って、これから向かおうとしてた方向を変えて。併記されていた支部の方へ。
三井只人:「ところでさー、センセイ」
三井只人:「このタイミング、もしかして僕って監視されてたりすると思う…?」
センセイ:『ふむ』
センセイ:『されてない、と証明するのは簡単ではないが』
センセイ:『……まさしく神のみぞ知るというやつではないかな!鏡だけに!』
三井只人:「40点かな…」
センセイ:『50点満点で?』
三井只人:「100点満点で」
センセイ:『まぁ待て。今のは「かがみ」から「かみ」になることで「我(が)」が抜けて』
センセイ:『いい感じに自意識過剰では?というツッコミになっているのであって』
三井只人:「良いよ説明しなくて!それ含めてだよ!」
三井只人:なんてことをやいのやいの言いながら、支部へ向かいます。
三井只人:「はー…」
三井只人:「プレゼントはまた考え直そ」
三井只人:そんな事をぼやきました。
GM:あなたの情報提供は快く受け入れられた。
GM:そして、あなたはそのまま、第九支部にて調査の依頼を受けることになる。



GM:ロイスの取得を忘れていたので、三人まとめて行いましょう。
春日 雪:はあい!では、緒環さんに「■信頼/不安」で取得を。
土倉 稲穂:ロイス:小山内梨花:P友情◯/N食傷de
土倉 稲穂:取得します!
三井只人:グラスヴォルドに「P好奇心/○Nなんて店だ」で!
GM:了解です!

ミドル1:秘密組織の秘密会議


GM:合流シーンです。
GM:全員登場で、登場侵蝕をお願いします。
土倉 稲穂:1d10+37
DoubleCross : (1D10+37) → 7[7]+37 → 44

三井只人:三井只人の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:32->36)
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+4(1d10->4)した
春日 雪:侵蝕53へ。
GM:あなたたちはなんとなく怪しい店『グラスウォルド』について調査をするため集合したのですが、
GM:情報整理のためにまず情報で判定を行ってもらいましょう。
GM:これはだいたいオープニングの情報の整理+αみたいな感じです。
三井只人:なるほど。
GM:項目は以下の通り!
【『グラスウォルド』について】〈情報:噂話〉6(三井只人のみ5)
【小山内梨花について】〈情報:噂話〉6(土倉稲穂のみ5)
【緒環伸の失踪について】〈情報:UGN〉7(春日雪のみ6)

春日 雪:では、自分にボーナスがある、緒環さんの失踪について。情報:UGNで。コネを使用。
春日 雪:8dx+2>=6
DoubleCross : (8R10+2[10]>=6) → 9[1,1,2,2,3,4,6,9]+2 → 11 → 成功

春日 雪:成功です。
土倉 稲穂:いいですねえ!
三井只人:じゃあ自分にボーナスがあるグラスウォルドで。生き字引と紡ぎの魔眼使用。
三井只人:三井只人の侵蝕値を+2した(侵蝕値:36->38)
土倉 稲穂:では自分もボーナスの【小山内梨花について】。
三井只人:9dx+1>=5
DoubleCross : (9R10+1[10]>=5) → 10[1,2,3,3,5,7,8,8,10]+9[9]+1 → 20 → 成功

三井只人:すごくわかる!
GM:たかっ
土倉 稲穂:流石だぜ…
春日 雪:ヒューッ
土倉 稲穂:情報:噂話。コネ:噂話と砂の加護を使用。
土倉 稲穂:侵蝕値44+3=47
土倉 稲穂:8dx>=5
DoubleCross : (8R10[10]>=5) → 9[1,4,4,4,6,8,8,9] → 9 → 成功

土倉 稲穂:ヨシ!
GM:みんなすごない?
GM:では順番に開示します。
三井只人:わーい
【『グラスウォルド』について】
第九地区・商店街脇の路地裏に最近出来た小さな雑貨屋。
店内には様々な物が所狭しと置いてあるが、中でも鏡が組み込まれた雑貨が目立つ。
店員は若い男性が一人だけのようだが、どうにも態度が不審だ。
開店直後のサービスとして、小さな鏡を配布しており、宣伝をお願いしているようだ。

【小山内梨花について】
非オーヴァード。非常に明るく快活な性格の少女、のはずだった。
現在は無感情で鸚鵡返しを繰り返す状態にある。
雑貨屋『グラスウォルド』で買い物をした後にそうなったようだ。
彼女は常に店でもらった鏡を持ち歩いている。明らかに怪しい。

【緒環伸の失踪について】
緒環伸は、第九支部所属で運命の糸を操るオルクス能力を持つエージェントだ。。
彼は、第九地区内で高濃度のレネゲイドが観測された場所を調査していた。
具体的には第九地区・商店街脇の路地裏、『グラスウォルド』がある近辺だ。
現在、彼に直接連絡を取る手段はない。通信が遮断された状態のようだ。


【小山内梨花について】調査した結果、【『グラスウォルド』の商品について】〈知識:レネゲイド〉7〈情報:UGN〉7が調査可能となりました。
【『グラスウォルド』について】【緒環伸の失踪について】調査した結果、【『グラスウォルド』について2】〈情報:噂話〉8〈情報:UGN〉8が調査可能となりました。

GM:さて、これらの情報を得た状態で、第九支部にて合流を行ってもらいます。
GM:チームはあなた方三人と、サポートとしてエージェントが一人。

GM:N市UGN第九支部・会議室
"ベレニケ"野宮あえか:「本日はお集まりくださり大変ありがとうございます」
"ベレニケ"野宮あえか:「皆様それぞれに情報をお持ちのことと思いますが」
"ベレニケ"野宮あえか:「まずは私、野宮あえかが進行役の任を取らせていただきます」
"ベレニケ"野宮あえか:「副支部長がいらっしゃる中大変僭越ですが……えっと……」
"ベレニケ"野宮あえか:「がんばります……」
"ベレニケ"野宮あえか:20代女性、真面目そうな感じのエージェントだ。
春日 雪:「はい、よろしくお願いします。……元々、無理を言って集めてもらったのは、わたしのお願いですから」
春日 雪:「……初めに言っておきますね。これは、UGNとして正式な業務であることは勿論ですが」
春日 雪:ここに集まった、自分以外の3人に、微笑みかけながら。
春日 雪:「わたしの、私的な事情でもあります。……有体に言えば、人探しです。無論、副支部長としての立場は忘れていませんから、ご安心くださいね?」
"ベレニケ"野宮あえか:「副支部長のお言葉でした」
三井只人:「(あら可愛らしい子)」その微笑みを見ながら。
三井只人:ぺちぺちと拍手などしてる。
土倉 稲穂:およそ年頃の少女の外見に似つかわしくない口調を耳にしながら。
春日 雪:「……ああ、申し遅れました。ただいま、あえかさんが仰られたとおり」
春日 雪:「第9支部副支部長、春日雪と申します。……よろしく、お願いしますね」
土倉 稲穂:「副支部長……マジか」
春日 雪:可愛らしく片目を瞑ってから、小さく頭を下げる。
三井只人:「あ、副支部長って聞き間違いじゃなかった。なんか、そういう催しなのかと…」
"ベレニケ"野宮あえか:「副支部長は大変有能な方ですので」ふんす、という顔。
土倉 稲穂:「只者じゃあない、っていうのは、十分に伝わって来たけど……あ、自己紹介か」
三井只人:「どうやらマジなのね…」
春日 雪:「ええ、マジですよ。……それと、どうかわたしのことは雪ちゃん、と及びください」
春日 雪:そして、お願いします、と土倉くんに頷きましょう。
土倉 稲穂:三井くんの言葉に首を縦に振り、同調しながら。
"ベレニケ"野宮あえか:「ええ、そうですね。皆様順番に自己紹介をしていただけるとスムーズかと」
三井只人:「…………………雪ちゃん、ですかぁ」口元ちょっとひくひくしつつ。
土倉 稲穂:「主に第10地区で世話になっている、土倉稲穂です」
土倉 稲穂:「イリーガル登録の縁もあって、今回、自分もこちらにご相談を持ち込ませて頂きました」
土倉 稲穂:「よろしくお願いします。野宮さん。雪……さん。それと……」
土倉 稲穂:ちらりと三井くんの方に視線を向ける。
三井只人:「あ、僕の自己紹介ね」
三井只人:視線を受けて。
三井只人:「メインの支部とかはないですが、色々イリーガルとして協力させてもらってます。三井只人です」
三井只人:「今回はグラスウォルド……件のお店の方で丁度買い物をしてたので、情報提供に来ました」
三井只人:「野営さんに土倉…先輩かな?それで」春日さんに目を向けて「春日……」
春日 雪:にこり、と目を細めて笑う。
春日 雪:「只人さん?」
春日 雪:笑顔と同じく、声は朗らかに。けれども、何やら圧のような。
三井只人:はは、と目を半目に細めて
三井只人:「………雪ちゃん、ね。よろしく」
春日 雪:「はい。……では、改めまして、よろしくお願いします。そして……」
春日 雪:「急な情報提供依頼に応じていただき、ありがとうございます。……もっとも、稲穂さんに関しては」
春日 雪:ちらり、と土倉くんに視線をやって。
春日 雪:「わたしと同じく、幾分か、私情がおありのようですけれど」
春日 雪:その声に、咎めるような色はない。
"ベレニケ"野宮あえか:「私情、ですか?」
土倉 稲穂:向けられた視線に、こちらもじっと視線を返しつつ。
三井只人:「伝えとけば、なにか力になれるかもですよ?」
春日 雪:「……その辺りも含めて、説明と報告を進めましょう。勿論、話せる範囲で結構ですから」
"ベレニケ"野宮あえか:「そうですね。では親交を深めていただいたところで、進行させていただきます」
土倉 稲穂:「お気遣い、痛み入ります」
"ベレニケ"野宮あえか:「あっ、今のはあの、シャレのつもりではなくて……」
"ベレニケ"野宮あえか:「すいません……」
センセイ:『(英雄、英雄。採点)』
三井只人:「(僕は別にギャグ審査員じゃねぇよ)」
土倉 稲穂:「………?」どういうことだ?ときょとん顔
"ベレニケ"野宮あえか:「こほん。では、土倉さんにお願いしますっ」
春日 雪:ただ微笑みながら、こくりと小さく頷く。
土倉 稲穂:「……ああ、では、自分から」
土倉 稲穂:「人が。急に、別人みたいに、変わっちまったんです」
土倉 稲穂:「見た目が変わった訳じゃない。ただ、昨日までの小山内は……ああ、異変が起きた俺のクラスメイト、なんスけど」
春日 雪:「……お友達が、急に」
三井只人:「見た目じゃないなら、性格とか?」
土倉 稲穂:「ああ。あいつは、誰からも好かれるような奴で。いつも、人の輪の中に入っていって」
三井只人:「ムードメーカーって感じですね」
土倉 稲穂:「そう。ひたすら喋るだけ喋った後は、また違う人の輪の中に入っていくような。少し、騒がしくてしょうがねえ部分もあるけど。いい奴だった」
春日 雪:「となると。「変わってしまった」方向というのは……」
土倉 稲穂:「……"内面"、スね」
土倉 稲穂:「それが急に、無口になって。何を話しかけても、仏頂面です」
春日 雪:「それも、これまでが明るく、社交的な方であった、というなら」
三井只人:「…………それは、また」
春日 雪:ああ、と。笑顔を押し込めた、ともすれば冷たい、ともとれるような表情で頷く。
"ベレニケ"野宮あえか:「思春期にはあるケースかもしれませんが、近頃不穏なことが多く発生していますので」
"ベレニケ"野宮あえか:「調査を進めた方がいいのではないか、と判断されたようですね」
土倉 稲穂:野宮さんの言葉に頷く。
土倉 稲穂:「ただ、機嫌が悪かっただけなのかもしれない」
土倉 稲穂:「もしかして、皆さんに、ご迷惑をかけるほどのモノじゃ無いかも。俺の杞憂なら、それでいいんです」
土倉 稲穂:「ただ……」
土倉 稲穂:『グラスウォルド』。そう、ぼそりと呟く。
三井只人:「その店がなにか、関係してると?」
三井只人:「その、小山内さんの変化に。」
春日 雪:土倉くんが口にした名称を聞いて、細めていた目を、すぅっ、と小さく開く。
土倉 稲穂:「……小さな、これくらいの鑑だ」
三井只人:「鏡?」
土倉 稲穂:「店で貰ったって、あれを俺に見せびらかした翌日、アイツは変わってた」
三井只人:「ふむふむ」持参した袋をゴソゴソと開いて
三井只人:「それは例えば、こんな?」
土倉 稲穂:「ああ。俺は詳しくないけど。細かい装飾が入って………」
三井只人:開店記念に貰った鏡を見せます。
土倉 稲穂:「………」
GM:あ、では。
GM:三井くんは意志で判定を行ってください。目標値は2。
三井只人:5dx>=2
DoubleCross : (5R10[10]>=2) → 9[2,3,3,6,9] → 9 → 成功

春日 雪:じ、実害が!?
GM:無事成功!
土倉 稲穂:なんてことだ…!
三井只人:CoCから学べ…!
GM:では、持ち主である三井くんは、なんとなくその鏡から不穏な空気を感じます。
GM:強く影響を及ぼすほどではないけれども、精神に働きかけるような何か。
春日 雪:「……綺麗、ですね。グラスは……ガラス、あるいは鏡、でしたか」
土倉 稲穂:「…」
土倉 稲穂:「三井。その鏡だ」
三井只人:「『ガラスの森』、だそうですよ。店員の方がいうには」
三井只人:「あぁ、やはり。こうして持っているだけで、妙に不穏なものを感じますね」
"ベレニケ"野宮あえか:「……怪しげですね。確かに、土倉さんの言ってることもわかるような」
三井只人:「小山内先輩が変わったのがこの鏡に関係してるとすると…一回取り上げてみると元に戻ったりするのかな?」
"ベレニケ"野宮あえか:「それは、やはりそのお店で?」
土倉 稲穂:「貸して、見せてくれないかとも、頼んだ」
三井只人:「あ、えぇ。記念ということで配っている、と。他にも色々買いましたが」
三井只人:「ふむ、で。その結果は如何でした?」
土倉 稲穂:「……何を話してもオウム返しだったあいつが唯一、それだけは嫌だと。その鏡を離さなかった」
春日 雪:「……実際に変容した後であるなら、無理に引きはがすのは慎重になるべきかもしれません。土倉さんにとっては心配でしょうけれど……」
春日 雪:「まずは、分かる限りのことを調査してから、となります。……すみません。いつものやり方と言ってしまえば、そうですけれど」
三井只人:「それは尚、関わりがありそうですね……っと、そういう考えもあるか」雪ちゃんの言葉を聞きつつ
三井只人:「ひとまずは情報収集、ね。それでえーっと、店の話もしておきましょうか」
"ベレニケ"野宮あえか:「はい、お願いします」
三井只人:「店名、ガラスの森の名前の通り……なのかな?商品のモチーフは鏡、ってことみたいです」
三井只人:「店内も鏡が一杯で、色々おすすめしてもらいましたよ」
春日 雪:「なるほど。……失礼ながら、只人さんは、あまりそういうもの……アクセサリーとかには、興味があるようには見えませんけれど」
春日 雪:「どなたかへの、贈り物をお探しでしたか?」
春日 雪:少し緊張した空気を緩めるような、鈴が転がるような声。
三井只人:「店員も若い男の人が一人。鏡についての薀蓄も披露してもらいました。鏡は左右反転じゃなく前後が変わるとか、真実を映すとか……」
三井只人:「あっはっは、気になるかい春日……雪ちゃん」
土倉 稲穂:「(シュっとしたイケメン……三井が見た人と、同一人物かな)」
春日 雪:「ええ、とても。……ですが、それは追々の楽しみとしておきましょう」
三井只人:「ま、そうだね。そこを語ると長くなるから、後の話のネタにでもしといてくれ」
三井只人:「年頃の女の子の興味を引くかは知らんけど、っと。店についてはこんな感じかな?」
三井只人:「一応、口コミで宣伝してくれというので伝えに来ましたよ」
春日 雪:「その話を聞くと、好事家が趣味で始めた小さなお店がちょっとした宣伝を、という風にも思えますが……配布している物が問題ですから」
土倉 稲穂:「その場所で、三井も開店サービスってやつを?」
"ベレニケ"野宮あえか:「怪しげな鏡を扱っている以上、宣伝が広がると困るのですけどね……」
三井只人:「えぇ、サービスで貰ったのがさっきの鏡です。……他の品がどうなってるかは確認してなかったな」
GM:確認すると、他の品々にもなんとなく似たような不穏な気配を感じるかもしれない。
三井只人:机に広げると、男子高校生には似つかわしくない、女子向けのアクセサリがいくつか
土倉 稲穂:「……ここで調べて貰ったほうが、いいな、それ。全部」
三井只人:「そのようで。せっかく買ったのになー」口調ほど残念そうではない
春日 雪:「……先ほど、その鏡を触った時のご様子ですと、不用意に触れるのは避けた方が良さそうですね。その品々、一旦お預かりしても?」
GM:店の中では隠されていたのかもしれない。今は、どことなく妙だとわかるでしょう。
春日 雪:「……勿論、安全であると分かれば、あるいはこの件が解決して後の影響もなさそうであれば、きちんとお返しします。ええ、むしろわたしがひとつ頂きたいくらい」
三井只人:「観光地のお土産を買って損した気分だ、っと……あぁ、持ってっていいよ。むしろお願いする」
"ベレニケ"野宮あえか:「あ、いいな……私も欲しいです……」
"ベレニケ"野宮あえか:「……こほん」
三井只人:「そう?じゃ、雪ちゃんが欲しい分もついでに見繕っといてくれ」
三井只人:「……意外と、センスは悪くないみたいで安心したよ。じゃ、そのためにお仕事の話かな?」野営さんの反応もちらっと見つつ、雪ちゃんに。
春日 雪:「あとから、やっぱりなし、というのは駄目ですからね?……さて、それでは」
春日 雪:「最後になりましたが、支部としてのこれまでの動きをご説明します。とはいえ、結果的にそのお店に……という話ではあるのですが」
春日 雪:「あえかさん、モニターをお願いします」
春日 雪:会議室の壁に備え付けられた、大型モニターに視線をやりながら。
"ベレニケ"野宮あえか:「はい」
"ベレニケ"野宮あえか:リモコンでモニターを操作する。
土倉 稲穂:おお、と感嘆のため息を付きながらそわそわと視線を向ける!ハイテクだ!
春日 雪:「まず、発端は、わたしたちが管轄する地区内での、高濃度のレネゲイド反応です。当然、その調査が行われたのですが……」
三井只人:「(秘密組織みたいだな)」秘密組織である。
春日 雪:モニターには、反応があった場所を示す地図が映る。件の店、グラスウォルドの場所だ。
春日 雪:「レネゲイド反応自体は、市内各所で随時観測されています。そこに調査員を送り込むのも、わたしたちの仕事のひとつです」
春日 雪:「……幸い、この地区はかつてあった大きな争いで、火種となる場所や組織はほぼ根絶されています。市内でも平和な部類の地区、と言っていいでしょう」
春日 雪:ですが、と一言入れて。
春日 雪:「それゆえに、直接的な戦力はあまり大きくありません。調査に向かってもらったのも、戦闘よりは支援を得意とする、こちらの」
春日 雪:野宮さんに、機器の操作を促す。そして。
春日 雪:「"パペッティアー"緒環伸。第9支部所属のエージェントです」
春日 雪:どこかにやけたような表情の、20代後半と思わしき男性のバストアップ写真。そして彼の略歴等が、モニターに表示される。
春日 雪:三井くんにとっては見覚えのある、けれど、目元から感じる印象が全く違う顔。
三井只人:「あれっ……?」つい声を上げる。
春日 雪:「……そのお店、「グラスウォルド」の調査に向かい、現在は連絡が取れない状態です」
春日 雪:「……只人さん、どうか……されましたか?」
三井只人:「あー……いえ」
春日 雪:努めて、淡々とした口調で説明していた声色が。少し、これまで通りの柔らかいものに寄る。
三井只人:「その緒環さん?に、兄弟とかいるのかな?」
三井只人:「僕が店に行った時の店員さん…あぁ、さっきの鏡の薀蓄語った人ね?その人に似てたからさ」
春日 雪:「…………」
三井只人:「もうちょっと真面目な感じだったけど」
土倉 稲穂:「シュッとした、イケメン……」
春日 雪:ほんのちょっとの間、何かを考えるように押し黙って。
土倉 稲穂:「小山内が、鏡を貰ったってのも。この人かもしれないスね」
春日 雪:「……緒環さんの家庭のご事情までは、詳しく把握しているわけではありません。ですが」
春日 雪:「仮に双子の兄弟がいたとしても。見間違うほど外見が似通う、ということはありません。絶対に」
春日 雪:「……ええ、それに。ほら」
三井只人:「いや、でも見慣れてるならともかく初対面だしなー…」と略歴に目を通して。
春日 雪:表示されている略歴の一部、生年に目をやりながら。
三井只人:「42歳か………」
春日 雪:そして、お気づきになられましたか、と。薄く笑みを浮かべながら、三井くんに。
三井只人:「………………42歳!?」目を見開く
三井只人:バッ、と雪ちゃんに冗談かな?と目を向ける。その笑みが崩れないのを見て取って。
土倉 稲穂:「………書類、間違ってません?」
春日 雪:「……ね?こんな42歳の男性が、この世に二人もいるはずがないでしょう?」
三井只人:「わっっっか。いや、たしかに双子でもここまで若さ再現してたら凄いわ。アンチエイジングで特許取れるわ」
春日 雪:「いえ、いるかもしれない、というのが"こちら側"の世界の話ではありますが。……只人さんが会った店員さんのことも含めて」
春日 雪:「頂いた情報を統合すれば、もう少し深く掘り進められるかもしれません。……実際に動くのはそれからとなりますが」
春日 雪:「稲穂さん。只人さん」
春日 雪:視線を、モニターからイリーガルの少年ふたりに移す。
土倉 稲穂:少女の呼びかけに改めて姿勢を正す。
三井只人:こちらも、呼びかけられて目線をそちらに戻す。
春日 雪:「ご存知かもしれませんが、第9支部は、正規人員に占める実動部隊の比率が、決して高くはありません」
春日 雪:「……今回の件。特に只人さんには、巻き込まれたに近い形になってしまいますが……」
春日 雪:「第9支部として、正式に。お二人に、協力を依頼します」
"ベレニケ"野宮あえか:「よろしくお願いします」横でお辞儀。
三井只人:「ま、その辺は気にしなくていいよ。商品を調べてもらうのはこっちも助かるし。それに、」
三井只人:「困ってる人は……」言いかけて
三井只人:「じゃないな」
三井只人:「可愛い女の子の頼みは聞くことにしてるんだよ、僕は」
三井只人:にへら、と。
三井只人:店であった店員よりは、モニタに映る表情に近いような笑い顔で答える。
土倉 稲穂:「自分はあくまで、個人的な相談のつもりだったんですが」
土倉 稲穂:「どうやら、思ったより根の深い事件のようで……」
土倉 稲穂:「現役のエージェントが音信不通なんて時点で、只事じゃない」
土倉 稲穂:「緒環さんの為にも、俺の、ダチの為にも」
土倉 稲穂:「こちらこそ、ご協力させてください」
土倉 稲穂:そして、席から立ち、頭を下げたあとで。
土倉 稲穂:「あっ……」
土倉 稲穂:「野宮さん」
"ベレニケ"野宮あえか:「あ、はい。なんでしょうか!」
土倉 稲穂:もしかして……と、手を顎に乗せ。
土倉 稲穂:「先程の、親交を深めていただいたところで、進行するって……アレは」
"ベレニケ"野宮あえか:「……え、あ、あれは……」
土倉 稲穂:「………"ダジャレ"、だったんですか……!?」
"ベレニケ"野宮あえか:「……!!!」
"ベレニケ"野宮あえか:顔を真っ赤にする。
"ベレニケ"野宮あえか:「違うんですー!!!」
センセイ:『(あっ)』
三井只人:「(ひでぇえぐりこみだ…)」
土倉 稲穂:「メチャメチャ面白いじゃないスか!」
三井只人:生暖かい目。
"ベレニケ"野宮あえか:「偶然です、たまたま語呂が……!」
"ベレニケ"野宮あえか:「えっ」
"ベレニケ"野宮あえか:「お、面白かったですか……? そう……?」
"ベレニケ"野宮あえか:「えへへ……」
"ベレニケ"野宮あえか:少しだけ嬉しそうにする。
春日 雪:少年たちふたりの、それぞれの気遣い…気遣い?に。
春日 雪:「……ふふ。それでは、稲穂さん、只人さん」
土倉 稲穂:センスありますよ!とか野宮さんを囃し立てつつ、はっ、と雪さんの方へ向き直る。
春日 雪:立場ある者としてではなく、少女らしい笑顔で。
春日 雪:「改めて。よろしく、お願いしますね」
春日 雪:そう、笑顔に相応しい明るい声で。



GM:ロイスと購入が可能です。
春日 雪:ロイス!PCおふたりに結びましょう。
春日 雪:土倉稲穂(■誠意/食傷)、三井只人(■好奇心/隔意)にて!
土倉 稲穂:まだミドルはあるだろうし自分は2人にはそこで取ろうかな!
土倉 稲穂:ロイス:野宮あえか Pセンス◯/N脅威 で!
三井只人:ロイス「雪…ちゃん 春日 雪 ○P頑張ってる子だなー/Nお年頃かなー」で!
三井只人:土倉くんにはまた絡んだ辺りで取ろう!
三井只人:購入はアームドスーツ狙い。
春日 雪:購入はローラーブーツ(IC掲載、移動距離を伸ばす防具、重ね着可能)を。
春日 雪:6dx+4>=11
DoubleCross : (6R10+4[10]>=11) → 8[1,2,2,3,4,8]+4 → 12 → 成功

春日 雪:成功、装備。行動値は1下がって3に。
三井只人:2dx>=15 アームドスーツ
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 8[5,8] → 8 → 失敗

三井只人:失敗して以上!
土倉 稲穂:ボデマ!
土倉 稲穂:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 8[7,8] → 8 → 失敗

土倉 稲穂:無理ス!

ミドル2:卵が先か鶏が先か


GM:引き続き、情報収集のターンです。
GM:シーンプレイヤーは三井くん。全員登場可。
GM:登場侵蝕をお願いします。
土倉 稲穂:出ますぜ!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:38->42)
春日 雪:出ましょう!
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+9(1d10->9)した(侵蝕値:53->62)
春日 雪:ワオ
GM:上がるなあ
三井只人:雪ちゃんさっきから登場が。
土倉 稲穂:1d10+47
DoubleCross : (1D10+47) → 8[8]+47 → 55

GM:高め推移!

----------------

GM:では、現在残っている情報は2つ。
【『グラスウォルド』の商品について】〈知識:レネゲイド〉7〈情報:UGN〉7
【『グラスウォルド』について2】〈情報:噂話〉8〈情報:UGN〉8

GM:それぞれ判定をお願いします。
春日 雪:では、「『グラスウォルド』について2」をこちらで頂きましょうか。
土倉 稲穂:自分は加護で支援しようかなと
土倉 稲穂:欲しい方!
三井只人:じゃあ生き字引で商品について行こうかな
春日 雪:財産点もあるので、こちらは支援は不要と思われ!土倉くんは、侵蝕をセーブするのもアリかと!
土倉 稲穂:侵蝕セーブ了解!
三井只人:私が一番低いのでね!侵蝕が!
三井只人:生き字引+紡ぎの魔眼!
春日 雪:というわけで、コネを起動して侵蝕ボーナスも込みの。
春日 雪:9dx+2>=8
DoubleCross : (9R10+2[10]>=8) → 10[1,1,2,4,7,8,8,9,10]+10[10]+7[7]+2 → 29 → 成功

三井只人:三井只人の侵蝕値を+2した(侵蝕値:42->44)
土倉 稲穂:いつでも遠慮なくどうぞ!
春日 雪:すっごいわかった。
土倉 稲穂:も、モンスター……
三井只人:9dx+1>=7
DoubleCross : (9R10+1[10]>=7) → 10[1,2,2,3,3,3,3,5,10]+7[7]+1 → 18 → 成功

三井只人:すごいぜ。
GM:わかりすぎてない?
春日 雪:いぇーい!
GM:さとり世代……
三井只人:雪ちゃんいえーい!
土倉 稲穂:めっちゃわかり哲也
GM:両方とも成功ということで、情報を開示します。
三井只人:はい。
【『グラスウォルド』の商品について】
三井只人が受け取った鏡は、モルフェウス能力で生成した品物であることがわかった。
オーヴァードに対しては効果はほぼないが、非オーヴァードの精神に働きかける力があるようだ。
小山内梨花の変化は、この鏡の影響に間違いない。
本人の手元から離せば、効果を弱めることができるかもしれない。

GM:データ的には《Eロイス:心の爆弾》によるものですね。
GM:また、こちらの情報を開けたため、トリガーシーンが発生します。
三井只人:なんとね。
GM:次!
【『グラスウォルド』について2】
この店は空き店だったはずのところに、ある日突然現れたらしい。
噂を辿ると、その日付はエージェント・緒環伸の失踪と同じ頃合いとなる。
また、店員の姿形は失踪した緒環伸とよく似ているが、言動は普段の彼とはかけ離れている。
直接訪ねて確認をする必要があるだろう。

GM:こちらの情報もトリガーシーンが発生します。
GM:順番としては、【『グラスウォルド』の商品について】が先となりますね。



GM:N市UGN第九支部・会議室
GM:あなたたちは、引き続き調査を続けている。
"ベレニケ"野宮あえか:「いかがでしょうか。皆さん何かわかりました?」
"ベレニケ"野宮あえか:引き続き、情報のまとめや事務作業などを行っている。
春日 雪:「……卵が先か鶏が先か。そんな話になってきましたね、こちらは」
土倉 稲穂:「イタチごっこ……みたいな?」
春日 雪:「とはいえ、これもよくある話で……ああ、そういえば、そろそろ鑑定が終わる時間ですね?」
土倉 稲穂:「確か、三井が持ってた……」
"ベレニケ"野宮あえか:「ああ、先ほどの商品ですね。三井さんにお渡ししてましたが」
春日 雪:「はい。只人さん、如何でしたか?」
三井只人:「じゃ、こっちの情報を先に開示しようか」
三井只人:「僕の買った品物…モルフェウスだっけ?あの能力で作られたものらしい」
三井只人:「オーヴァードには殆ど効果ないらしいけど……一般の人の精神に働きかける効果がある、だってさ」
三井只人:「小山内先輩にいつまでも持たせておくより、取り上げたほうがなんとかなるかも」
"ベレニケ"野宮あえか:「そういえば、嫌な感じはしますけど、性格が変わったりはしませんでしたね」
三井只人:支部で調査してもらった資料を見ながら読み上げていく。
三井只人:「だね。よっぽどメンタルが弱って無ければ…って感じだったよ。僕の場合は」
三井只人:具体的にはファンブル。
土倉 稲穂:「……無理に取り上げた場合、害は無いのか?」
GM:資料には、持たせ続けた場合の方が悪影響が強いのでは、という推測が書かれています。
三井只人:「少なくとも効果は弱まる…はずらしいですね」
三井只人:「むしろ、パッシヴな効果らしいですから。持たせ続けると不味いかもです」
GM:一時的にショックはあっても、人格に対しての影響が続くことは問題である、とも。
土倉 稲穂:「……分かった。あいつと、もう一度接触してみる」
春日 雪:「……分かりました。そういった品であるのなら、少し無理にでも、引き剥がしてしまう方がよいでしょうから」
"ベレニケ"野宮あえか:「そうですね。思い切ってみるのがいいかと思います」
土倉 稲穂:「ああ。いざとなれば。……力づくでも」
"ベレニケ"野宮あえか:「回復したら、何か話が聞けるかもしれませんしね」
三井只人:「明確に害……影響を及ぼしていますから。一時的にダメージを追うとしても、その後の経過は早いほど軽いのが定石です」
春日 雪:「はい。お願いします、稲穂さん。……取り上げた後……知己である稲穂さんが傍にいるのは、きっと良いことでしょうから」
土倉 稲穂:グッと拳を握りしめて。
土倉 稲穂:「了解しました。こっちは任せてください……それで」
春日 雪:「はい。あのお店そのものについて、ですね。……先ほど、卵が先か鶏が先か、というのは、そのことです」
土倉 稲穂:「雪さんが、調べていた件ですね」
春日 雪:「……あの場所で、レネゲイド反応があったというのは事実です。しかし、それは既存の店舗に何かが付与された、というより」
三井只人:「既存じゃないなら、1からって感じかな?」
春日 雪:「あのお店が"現れた"のは、調査に向かった緒環さんが行方不明になった頃合いと同じ。……はい、どちらが先なのか、判断に困っています」
春日 雪:ええ、と。三井くんの言葉に頷きながら。
春日 雪:「……ですので。これ以上は、実際に現地を見て、その店員さん……緒環さんによく似た人と、直接お会いして確かめる他ないと思います」
春日 雪:「……只人さん。その店員さんですが」
春日 雪:「きちんと、お仕事をしていましたか?」
春日 雪:さも、それが重要なことであるかのように問いかける。
三井只人:ゴクリ、と神妙な面持ちに多少の緊張をはらみつつ、声を聞いて
三井只人:「………ん?」
三井只人:「それ、重要……?」
三井只人:「いや、してたけど…店員だし……さっきも言ったようにセールストークもされたよ?」
GM:三井くんから見ると、店員は、ごく真面目に……真面目すぎるくらいに見えました。
三井只人:「真面目にお店の理念とかも語ってたね…真面目な人だと思ってたけど」
三井只人:「えーと」
三井只人:「それがどうかしたかな…?」
春日 雪:「……なるほど」
春日 雪:神妙な面持ちで、頷いて。
春日 雪:「それはとても、とてもおかしいことです。……あの人、店番を任せると、お客さんが来なければ臨時休業にするタイプの人ですから」
"ベレニケ"野宮あえか:「……本当にそうなんですよね……」沈痛な面持ち。
三井只人:「真面目な顔で何いってんだ君。とツッコミたいところだけど…」2人の表情を見つつ
三井只人:「………2人を見てると真面目な支部だと思ってたけど、そういう人も居るという、アレ?」
三井只人:恐る恐る聞く。
春日 雪:「あら、わたしたちはみんな真面目ですよ?……少し、個性的な人が多いだけで」
"ベレニケ"野宮あえか:「多様性、というアレです……多分」
土倉 稲穂:「……便利な言葉っスね」
三井只人:「そっかぁ。真面目な事はいいよね。真面目な子は好きだよ。多様性も大事だしね」そっとしておこう
春日 雪:「イタコに、ペストマスクのお医者さんに、酔っ払いに……はい、もしよければ、今回の件が終わったらご紹介しましょう」
春日 雪:支部の面々を指折り数えながら、にこにこと。
"ベレニケ"野宮あえか:「……でも皆さん、いい方たちではありますから」
三井只人:「ここは青森か?」一瞬考えて「いや酔っぱらいはダメだろ」ペストマスクもどうかと思うが
"ベレニケ"野宮あえか:「緒環さんだって、悪い方ではないので。ちょっとよくふらっと居なくなるくらいで……」
土倉 稲穂:「エージェントですよね……?」
"ベレニケ"野宮あえか:「それにしても、今回みたいに連絡がつかないのはおかしいですし」
春日 雪:「……ええ。でも、ちゃんと還ってくる人だと」
春日 雪:「わたしは、知っています」
三井只人:「なるほど」
三井只人:その、相手の事を語る顔を見て。
三井只人:自然と腕が雪ちゃんの頭を撫でる
三井只人:年下に対してそうするように。
三井只人:「じゃ、頑張って探さないとな」
春日 雪:一瞬、きょとん、と目を見開くけれども。
三井只人:例えば妹にするように。慈しむような目。
春日 雪:「……はい。わたし、いるはずの人がいない時には」
春日 雪:「引きずってでも連れて帰る、って決めてますから。……わたし一人じゃ無理でも、助けてくれる人がいるなら、きっと」
春日 雪:「……どうにもならないことなんて、ひとつもないんです」
春日 雪:心地よさそうに、目を細めて。そう、はっきりと口にする。
三井只人:「そりゃあいいや。助けてもらうことを知ってるなら安心だ」
三井只人:「実は僕は、『誰かに居て欲しい』って所に居合わせるのが得意でね」
三井只人:「せいぜい頑張るから安心してくれ、『雪ちゃん』」
三井只人:口角を上げた笑顔で、そう言った。
GM:では、そこで。あなたたちは机に置かれた『グラスウォルド』の商品がちかりと光るのを見る。
GM:まず三人とも意志で判定を行ってください。目標値はやはり2。
春日 雪:ヤー!
春日 雪:3dx+1>=2
DoubleCross : (3R10+1[10]>=2) → 9[2,6,9]+1 → 10 → 成功

春日 雪:めっちゃ意志つよい。
土倉 稲穂:行けるか…?
土倉 稲穂:1dx>=2
DoubleCross : (1R10[10]>=2) → 4[4] → 4 → 成功

三井只人:5dx>=2
DoubleCross : (5R10[10]>=2) → 10[1,3,7,10,10]+8[1,8] → 18 → 成功

土倉 稲穂:ッシャ!
GM:すごいな
三井只人:メンタル!
春日 雪:物凄く強い人がいた!
GM:では、やはりあなたたちは商品の影響を受けることはありません。
GM:そして、雪ちゃんは知覚で再度判定を行ってください。目標値は6。
GM:これは失敗しても特にペナルティはありません。
春日 雪:ち、知覚…!
春日 雪:2dx>=6
DoubleCross : (2R10[10]>=6) → 10[6,10]+5[5] → 15 → 成功

三井只人:つよい。
春日 雪:!?
GM:すご!?
土倉 稲穂:ワオ
GM:びっくりだ……
GM:では、商品から再度嫌な感じを受けたのと同時に、雪ちゃんは別の感覚を感じるでしょう。
GM:何度か覚えのある感覚。まるで、細い糸で引かれるような感覚。
GM:緒環伸が能力を使って、運命を限定的に操る時の感覚です。
春日 雪:繋がったわけではない。……暗闇に呑まれた時のような、強く截ち切る感覚でもない。
春日 雪:「……緒環さん?」
春日 雪:ただ、誰かがそこにいたような気がして。小さく、その名を呼ぶ。
GM:返事はない。その感覚はすぐに弱くなってしまう。
GM:だが、あなたは確かに感じたことだろう。繋がりは、あると。
春日 雪:「……稲穂さん。只人さん。あえかさん。」
春日 雪:「大丈夫。なんとかなります。……なんとかできます。わたしたちなら」
春日 雪:わたしたち、に。自分の意識の中だけで、ここにいないもうひとりを加えながら。小さく、けれど力強く頷く。
三井只人:「おっ」
三井只人:その様子を見て。……そして、一瞬、この子がつぶやいた名前を思い出して
三井只人:「良い顔だね。うん。そういう顔はとてもいい」
三井只人:「それじゃ、なんとかするように頑張ろっか、僕たちで」
三井只人:いつもの自然体で、笑いながら言った。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:正直な所、自分は。この幼い副支部長が、少し苦手だった。
土倉 稲穂:見た目とは裏腹に、聡明で、理性的な言動。きっと、自分では想像にもつかない、多様な経験を積んできたのだろう。
土倉 稲穂:「なんとかなる……」
土倉 稲穂:そんな彼女らしからぬ、曖昧な言葉だと思った。けど。
土倉 稲穂:力強く頷いた、その目は。表情は。
土倉 稲穂:「……だよな」
土倉 稲穂:まるで、何処にでもいる、年頃の女の子のようだな、と思って。親しみが湧いた。



GM:ロイスと購入が可能です。
三井只人:ロイスは…まだありそうなので保留!購入はアームドスーツ行こうかな
三井只人:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 9[7,9] → 9 → 失敗

三井只人:失敗!以上!
春日 雪:ロイスは残り1枠で保留!購入は自分に必要なものはないので、希望物があれば買う方向で。まずアームドスーツかな。
春日 雪:手配師使用!
春日 雪:10dx+4>=15
DoubleCross : (10R10+4[10]>=15) → 8[3,3,3,4,4,4,5,7,8,8]+4 → 12 → 失敗

春日 雪:財産点3点を入れて購入。
GM:強者……
春日 雪:まずは三井くん、でよいでしょうか。
三井只人:はーい!いただきます!
三井只人:アームドスーツ ドッジ-3、行動-2、装甲+10、白兵攻撃力+3。頂いて装備。
土倉 稲穂:ロイス:春日 雪P◯親近感/苦手 取得!
土倉 稲穂:アムドすごい…
土倉 稲穂:購入はボデマ!
土倉 稲穂:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 6[2,6] → 6 → 失敗

土倉 稲穂:un
GM:装備はイニシアチブ表に書いておくとべんり!
GM:装甲たっか
春日 雪:では以上となります!
GM:はーい

ミドル3:挨拶は鸚鵡返し


GM:シーンプレイヤーは土倉くん。他は登場自由です。
GM:登場する人は登場侵蝕をどうぞ!
土倉 稲穂:土倉 稲穂の侵蝕値を+6(1d10->6)した(侵蝕値:55->61)
三井只人:一応待機!流れによって必要そうならでます!
春日 雪:ここは待機の登場見合わせで!
GM:了解しました。

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GM:星辰館高校・空き教室
GM:あなたは、校舎内のある教室にいる。
GM:周囲に生徒の気配はない。ただ一人を除いて。
土倉 稲穂:「よう」
小山内梨花:「…………」
土倉 稲穂:「悪いな、こんな場所に呼び出して」
小山内梨花:相変わらず、感情のない様子でいる。
小山内梨花:「悪くはありません」
土倉 稲穂:「……だったな」
小山内梨花:手には、やはり鏡をしっかりと握っている。
土倉 稲穂:相も変わらずの様子だ。そして、手に持っているのは。
土倉 稲穂:少し、逡巡する。
GM:今日も、小山内梨花は変わらずの様子だった。周囲もやはり心配をしている。
土倉 稲穂:……素直にその手に持つ鏡を渡せと尋ねれば、また断られる。
土倉 稲穂:本部では、見栄を張ったけど。やはり、友達の物を有無を言わさず奪うなんてのは、どうしても気が引ける。
土倉 稲穂:だから、その為に考えた策が。俺にはある───!
小山内梨花:表情のない目のまま、ただ鏡だけは大事そうに握っている。
土倉 稲穂:行くぜ。小山内!
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「おはよう!」
小山内梨花:「…………」
小山内梨花:「おはようございます」
土倉 稲穂:「こんにちは!」
小山内梨花:律儀に返事をする。
小山内梨花:「こんにちは」
土倉 稲穂:「今日、いい天気だよな」
小山内梨花:「はい、今日はいい天気です」
土倉 稲穂:「鏡、貸してくれないか?」
小山内梨花:「鏡を、貸し……」
小山内梨花:「…………」
土倉 稲穂:「………」
小山内梨花:鸚鵡返しの言葉が、やはり逡巡する。
小山内梨花:「だめです」
小山内梨花:「これは……」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「そうか……」
小山内梨花:「これは、私なので」
土倉 稲穂:中々、やるじゃないか、と独りごちつつ。
小山内梨花:初めて、ほんの少しだけ、自分のものらしき言葉を発する。
土倉 稲穂:「私……?」
小山内梨花:「私です」
小山内梨花:視線はあくまで真っ直ぐだ。
土倉 稲穂:どういうことか、ともっと突っ込みたい気持ちはあるが。
土倉 稲穂:グッと堪える。時間が進むたびに、アレは今にも、精神を蝕んでいるのだから。
小山内梨花:真っ直ぐではあるが、やはりそこに感情はない。
小山内梨花:あなたの見覚えのある、明るい小山内梨花はいない。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「同じクラスになってから随分と立つし、お前も知ってるだろうけど」
土倉 稲穂:「俺は、喋るのが上手くない」
小山内梨花:「…………」
小山内梨花:「あなたは、喋るのが上手くない、ようですね」
土倉 稲穂:「ああ」
土倉 稲穂:「だから、単刀直入に言う」
土倉 稲穂:彼女の真っ直ぐな視線を、受け止めながら。
土倉 稲穂:「小山内。お前が教えてくれた、あの店は。危険な場所だったんだよ」
小山内梨花:「危険な場所」
土倉 稲穂:「人体に悪影響のある商品を、取り扱ってた」
小山内梨花:「悪影響のある……」
小山内梨花:「そうですね」
土倉 稲穂:大事そうに抱えるその鏡に視線を落として。
土倉 稲穂:「お前が持っている"それ"も」
小山内梨花:「はい」
土倉 稲穂:「ヒトの精神に作用を及ぼす、あー………」
小山内梨花:「はい」
土倉 稲穂:がりがり、と頭を掻きむしって。
小山内梨花:「精神に作用を及ぼした結果が、私です」
土倉 稲穂:「……自覚はあるのか。いや、とにかく。そういうのに、詳しい人達が知り合いに居るんだ」
土倉 稲穂:「だから」
土倉 稲穂:「頼む」
小山内梨花:「……小山内梨花さんにとっては、悪影響と言えるでしょう」
土倉 稲穂:「その鏡を……?」
小山内梨花:「それは、いいえ」
GM:小山内梨花は、あくまで頼みには応じないようです。
GM:肉体で判定を行い、無理矢理奪うか、別の手段を取るか、どちらかになります。
土倉 稲穂:はい!
土倉 稲穂:「………最後に、質問していいか?」
小山内梨花:「質問してもいいです」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「お前は……」
土倉 稲穂:ごくりと唾を飲む。
土倉 稲穂:「誰だ?」
小山内梨花:「…………」
小山内梨花:ぎゅっ、と手の内に鏡を握り締め。
小山内梨花:「私は『私』」
小山内梨花:「……私は、"グラスウォルド"」
土倉 稲穂:「!」
小山内梨花:小山内梨花の姿をした何者かは、そう名乗る。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「答えてくれて、ありがとう」
小山内梨花:「はい」
土倉 稲穂:「それじゃ……あ、忘れてた。もう一つだけ」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「すまん」
土倉 稲穂:《ワーディング》
GM:様子がおかしいとはいえ、小山内梨花はあくまで非オーヴァード。
GM:あなたの放った《ワーディング》に、そのまま崩れ落ちます。
小山内梨花:「…………」
土倉 稲穂:彼女の身体が崩れ落ちる前に瞬間、全力で駆け寄る。
土倉 稲穂:「っと」
土倉 稲穂:地面にぶつかる寸前で身体を滑らせ、何とか受け止める。
小山内梨花:あなたの身体に体重を預け、気絶した状態でいる。
土倉 稲穂:……元よりレネゲイドコントロールに優れた方でも、特殊な訓練を受けている訳でもない。
土倉 稲穂:そんな自分が。万が一でも、他者を巻き込まずに事を収める方法は、これしか無かった。
小山内梨花:手の中には小さな鏡がある。今なら、すぐに奪えるはずだ。
土倉 稲穂:怪しげな光を放つ鏡をそっと手に取る。
GM:鏡は、やはり妙な空気を放ってはいるものの、あなたに強い影響は及ぼさない。
土倉 稲穂:そして、それをポケットに忍ばせて。今放った"能力"を解除する。
GM:三井くんが持っていたものとほとんど同じだ。
GM:辺りに満ちていた《ワーディング》の気配が消えていく。
GM:同時に——。
小山内梨花:「う、うーん……」
小山内梨花:「んー……?」
土倉 稲穂:では。ぬっと顔を近づけながら。
小山内梨花:ぱちぱちと目を瞬かせ、意識を取り戻す。
土倉 稲穂:「おはよう」
小山内梨花:「う、うわっ!」
土倉 稲穂:「……あんだよ」
小山内梨花:「びっくりした! えっ、何、ここどこ!」
小山内梨花:きょろきょろと辺りを見回す。
小山内梨花:その様子は、普段の小山内梨花に戻っているようだ。
土倉 稲穂:その様子にほっと胸をなでおろしつつ。
土倉 稲穂:「お前、気づいたらこの教室で寝転んでたんだぞ」
小山内梨花:「あ、ていうか……私」
小山内梨花:「うそー! 私何やってんの!」
小山内梨花:「……私」
小山内梨花:「私だ……」
小山内梨花:ほっとしたように息を吐く。
土倉 稲穂:「……ここ数日の記憶は?どうだ」
小山内梨花:「わ……わかんない。なんか変な夢を見てた感じで……」
小山内梨花:「私が、乗っ取られちゃう夢」
小山内梨花:「上書きされて、消えちゃうような、そんな気がしてて……」
土倉 稲穂:「………夢遊病ってやつじゃないか?」
土倉 稲穂:「そういうのに詳しい"医者"、知ってるから。案内するよ」
小山内梨花:「えー、やだこわい!」
小山内梨花:「あ、怖いのは夢遊病ね! お医者さんは怖くないから!」
土倉 稲穂:「何よりだ」
小山内梨花:「……あの」
土倉 稲穂:「あー、……その」
土倉 稲穂:「ん?」
小山内梨花:少しだけ、迷ったような顔をして。
小山内梨花:「さっきの夢、ね」
土倉 稲穂:「ああ」
小山内梨花:「最後、土倉くんが助けてくれたような気がしたんだけど」
小山内梨花:「いや、夢だとは思うんだけど……!」
小山内梨花:「あの、でもね、でもね!」
小山内梨花:「なんか、ありがとうって思って」
小山内梨花:「それだけ……!」
土倉 稲穂:いつもの調子とはまた打って変わった様子の彼女に、少々面食らいながらも、言葉を返す。
土倉 稲穂:「困ってる時に助け合いするの何て、当たり前だ」
土倉 稲穂:「ダチだろ」
土倉 稲穂:「ま、悪い夢の話だ。さっさと美味いモンでも食って忘れたほうが良い」
小山内梨花:「……うん!」
土倉 稲穂:「………」
小山内梨花:にっこりとあなたに笑いかける。
土倉 稲穂:「小山内」
小山内梨花:「そうするー! 何がいいかな! ケーキとか……」
小山内梨花:「? 何?」
土倉 稲穂:「………あー」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「おかえり」
小山内梨花:「? え、えーと」少し不思議そうな顔をしてから。
小山内梨花:「ただいまっ!」
小山内梨花:あなたにいつも通りの笑顔を見せる。



GM:ロイスと購入が可能です。
土倉 稲穂:小山内梨花のNを食傷から不安へ!
土倉 稲穂:友情は変わらない!変わらずダチなので!
GM:おおーー
土倉 稲穂:そして購入ボデマ!
土倉 稲穂:3dx>=12
DoubleCross : (3R10[10]>=12) → 8[3,7,8] → 8 → 失敗

土倉 稲穂:ウン
GM:ざんねん
土倉 稲穂:かなしい

ミドル4:「私の名は」


春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+6(1d10->6)した(侵蝕値:62->68)
GM:シーンプレイヤーは雪ちゃん。全員登場推奨です。
三井只人:三井只人の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:44->48)
春日 雪:高めの推移!
三井只人:未だボーナスすら!
GM:高まっているなあ
土倉 稲穂:土倉 稲穂の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:61->64)
GM:三井くんは落ち着いてる
土倉 稲穂:流石だぜ…!

----------------

GM:第九地区・路地裏
GM:落ち着いた雰囲気の道端に、ヨーロッパの街角にでもありそうな店構えの雑貨屋がある。
GM:店名は『グラスウォルド』。
春日 雪:キィ、と。木と金属が軋む微かな音を立てて、ステンドグラスのような見事な細工がされた扉が開く。
春日 雪:ほんの少し遅れて、来客を告げる、扉に据え付けられた鈴の音。そして。
春日 雪:「こんにちわ。……お店、やっていますか?」
GM:店内には、数々の雑貨やアクセサリーが並べられている。その中に。
春日 雪:鈴の音と同じくらい、ささやかで澄んだ声。
店員:「ええ、開いています。いらっしゃいませ」
GM:鏡に囲まれて、若い店員が一人。
GM:あなたの見覚えのある人の顔を……緒環伸の顔をして、立っている。
春日 雪:「はい。では、お邪魔しますね」
店員:「どうぞ」
春日 雪:顔を見たのは一瞬だけ。すぐに、店内の様々な品に視線を巡らせる。
GM:だが、その様子は普段のあなたが知る緒環伸とは、まるで違う。
GM:あなたにも特段、気を払う様子はない。
春日 雪:「……ああ。素敵ですね、どれもこれも。本当に、鏡の森みたい」
店員:「当店の店名です」
店員:マニュアルを読み上げるような調子で。
春日 雪:そう、ため息混じりに。半ば以上本音の感嘆を漏らしてから。
春日 雪:「はい。お店の名前も、素敵だと思います。……ねえ、店員さん」
店員:「はい」
春日 雪:丁寧ではあるけれど、聞きなれてはいない調子の声に。こちらは、普段と変わらぬ、何処か甘さを感じさせる声色。
春日 雪:「このお店は、いつからここに?」
店員:「つい先頃、開店しました」
店員:「ただいま、開店サービスを行っております」
春日 雪:「はい。ちょっとした品を配っておられると聞きました。……ですけれど」
店員:「ですけれど」鸚鵡返しする。
春日 雪:「不思議ですね。確かに、少し前まで、ここにこんなお店はなかったのに、まるで当たり前みたいにここにあるんですから」
店員:「…………」
春日 雪:くるりと、店内を見回すように。スカートの裾をふわりと広げて、身体ごと1回転。
店員:「開店しましたから」
春日 雪:「はい。……では、お尋ねします」
春日 雪:この店に入ってから、ようやく初めて、視線を彼の目に向けて。
春日 雪:「あなたは、いつから、そこにいますか?」
店員:「……開店してから、ずっと」
店員:「店員ですから」
春日 雪:「そうですね。それが、あなたの役目。このお店で、鏡の森から切り出したガラスの枝を売る」
店員:「ええ。綺麗な表現ですね」
春日 雪:「ふふ、ありがとうございます。……ええ、そう言われること自体は、嬉しいものですね」
春日 雪:「……では、お尋ねします」
春日 雪:じっ……と、自分が知るものではない目を見つめながら。
店員:「はい」
店員:その目は、決して笑ってはいない。
春日 雪:「その手で糸を紡ぐ代わりに、その唇で言葉を紡ぐあなたは」
春日 雪:「誰ですか」
店員:「…………」
店員:「おっしゃる意味がわかりかねますが」
店員:「私は『私』」
店員:「私は……」
店員:「……ああ」
店員:「あなたはもしかして、『彼』をご存知の方ですか?」
店員:すっと奥の鏡を指差す。そこには、店の風景が映っている。
店員:店員である、彼自身の姿も。
春日 雪:「はい。ですので、わたしはあなたをこう呼ばせていただきます」
春日 雪:視線を、鏡の中の光景。あるいは鏡そのものに向けながら。
春日 雪:「グラスウォルド」
店員:「はい」
"グラスウォルド":「私の名は、"グラスウォルド"」
"グラスウォルド":「よくご存知でいらっしゃる」
春日 雪:「推測したわけでも、気付いたわけでもありません。……別れ際に、名乗ったそうです」
"グラスウォルド":様子はまるで変わらない。ずっと淡々としている。
"グラスウォルド":「別れ際に。ああ」
"グラスウォルド":「私の『子』ですね」
春日 雪:はい、と小さく応えて頷いて。
春日 雪:「ですので、こちらにお邪魔したということです。わたしは……いえ」
春日 雪:「わたしたちは」
"グラスウォルド":「……あなたたちは」呟く。
"ベレニケ"野宮あえか:『……突入を』通信が届く。
"ベレニケ"野宮あえか:『お願いします。今です!』
春日 雪:その声が届くと同時、品々の間を縫うように、扉と"グラスウォルド"の間を結ぶ線上から退く。
土倉 稲穂:ド ガ ン
三井只人:2重の衝撃音。
土倉 稲穂:店内に鳴り響く轟音と共に、乱暴に蹴り破られた扉。
三井只人:「あっはっは、やっちった。一度やってみたかったんだこういうの」
店員:「……!」さすがに少しだけ動揺した顔をする。
三井只人:土倉さんとタイミングを合わせて蹴破った扉を見て笑いながら。
土倉 稲穂:「任務中だぜ、三井」
春日 雪:「……ええ、では改めて」
三井只人:「任務じゃないと怖くてできないってね。おっと失礼。お淑やかにね」
"グラスウォルド":「……いらっしゃいませ、とは言わないようですね、こういう時は」
春日 雪:埃の舞い上がる中、微笑みながら。
春日 雪:「わたしたちは、UGN……この街の、この世界の境界に立つ者です」
"グラスウォルド":「……なるほど。なるほど」
春日 雪:「"グラスウォルド"。あなたの目的を。あなたの手段を」
春日 雪:「あなたの存在を、質しに伺いました」
三井只人:蹴破る荒々しさとは対照に。当たり前のように歩いて雪ちゃんの斜め前。守れる位置に立つ。
"グラスウォルド":「目的。手段。存在」
春日 雪:少年たちから3歩後ろ。ふたりの間から、"グラスウォルド"に向ける視線は、決して険しくはないが、暖かくもない。
土倉 稲穂:同じ様に歩き、彼とは正反対に。副支部長の盾となる様に。
"グラスウォルド":「私は、正しい。鏡は、正しい世界を映すものですから」
"グラスウォルド":「今さら質される必要などありますでしょうか?」
春日 雪:「……ガラスは、個体のように見えて本質は流体だそうですね。なら」
春日 雪:「鏡も、歪むことだってあるでしょう」
"グラスウォルド":「いくら歪もうが、そこにある像が真実ですよ」
春日 雪:「……正しく像を結んでいるのか、歪んでいるのか。それは考えの外。あなたにとって鏡とは、そういうもの、なんですね」
春日 雪:少しだけ、悲しそうにそう告げて。
春日 雪:「……はい。であれば、わたしから申し上げることは、もうありません」
"グラスウォルド":「そうですか」
"グラスウォルド":「あなた方は? 何か?」
"グラスウォルド":土倉くんと三井くんに。
土倉 稲穂:「……俺のダチも」
土倉 稲穂:「あんたの言う、正しい存在って奴になりかけた」
"グラスウォルド":「私の『子』ですね」
"グラスウォルド":「なりかけたということは、失敗したのかな」
"グラスウォルド":「残念です」
"グラスウォルド":小さく首を振る。
土倉 稲穂:「………怯えてたんだ」
土倉 稲穂:「ひとり、孤独に。何も出来ずに。"自分"が。上書きされて、消えてしまうような感覚に」
土倉 稲穂:「いくら歪もうが、それが真実か」
"グラスウォルド":「それは、そういうものですから」
"グラスウォルド":「…………」
"グラスウォルド":「『産めよ、増えよ、地に満ちよ』」厳かに呟く。
"グラスウォルド":「あなた方はこうして栄えているのに、どうして私が増えることは、許されないのでしょうか?」
"グラスウォルド":不思議そうに言う。
"グラスウォルド":「あなたのお友達は、もう少しで私になれたかもしれないのに」
"グラスウォルド":「残念です」
三井只人:「…………」そのやり取りをおとなしく聞いて
三井只人:「…………君は、」
三井只人:何かを言いかけた、その時。
"グラスウォルド":「……残念です。とても」
GM:その時。
"グラスウォルド":《Eロイス:妄念の姿:時空の裂け目》
"グラスウォルド":対象はPC3人。3人を異空間へと閉じ込めます。
土倉 稲穂:ゲーッ!
三井只人:ギャー!
春日 雪:グワーッ!!
GM:奥に安置された大きな鏡が、光を反射してきらりと光った、ように見えた。
GM:あなたたちは、目眩がするような感覚に陥る。
春日 雪:「……ぁ」
"ベレニケ"野宮あえか:『……? ど、どうかしましたか?』
三井只人:「…………っ」
春日 雪:領域の広がりのようで、違う何か。強いて言えば、あの宿で感じたものに近い何かを感じながら。
土倉 稲穂:「……野宮、さ」
GM:視界が歪む。
土倉 稲穂:「逃……」
春日 雪:「……大丈夫。必ず、還りますから。だから」
"ベレニケ"野宮あえか:『えっ、何? 皆さん?』
春日 雪:その先の言葉は、空間と時間の歪みに巻き込まれ、捻じれ、かき消される。
"ベレニケ"野宮あえか:『応答願います。応答願います……!』
"ベレニケ"野宮あえか:『……!』
GM:野宮あえかの通信も、不意に途切れる。
GM:あなたたちは、店内から姿を忽然と消す。
"グラスウォルド":「……鏡は、正しい世界を映し出す」
"グラスウォルド":「あなた方の居ない世界を」
"グラスウォルド":「さようなら」



GM:ロイスと購入が可能です。
土倉 稲穂:ロイス 三井只人:P◯連帯感/N軽そうだな… で取得!
春日 雪:ロイスは"グラスウォルド"に「遺志/■脅威」で。
春日 雪:購入は土倉くん用のボディアーマーでいこうと思うのですが、他に欲しいものある人いますか!
土倉 稲穂:ありがてえ……
三井只人:先輩 土倉 稲穂 ○P真面目/N疲れないかな
三井只人:私は後は強化素材狙うぐらいなのでとくには!
三井只人:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 3[2,3] → 3 → 失敗

三井只人:失敗して以上!
春日 雪:はい、では購入判定!
春日 雪:7dx+4>=12
DoubleCross : (7R10+4[10]>=12) → 10[4,5,8,8,9,9,10]+4[4]+4 → 18 → 成功

春日 雪:成功。土倉くんにお渡しします。
三井只人:さすが雪ちゃんだ~
GM:雪ちゃんバリバリ回す
土倉 稲穂:あったかいナリ……
土倉 稲穂:あ、購入か
土倉 稲穂:強化素材で!
土倉 稲穂:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 3[2,3] → 3 → 失敗

土倉 稲穂:いつもの
GM:めぐりあわせ……

ミドル5:敵は鏡映し


春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+10(1d10->10)した(侵蝕値:68->78)
GM:おっと、登場侵蝕!
春日 雪:ンアーッ!!
GM:全員登場!
GM:雪ちゃん!!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+2(1d10->2)した(侵蝕値:48->50)
三井只人:おちつき。
土倉 稲穂:土倉 稲穂の侵蝕値を+6(1d10->6)した(侵蝕値:64->70)
GM:なるほどね
土倉 稲穂:雪サーン!
三井只人:異空間とかよくあるよね(ずずー)

----------------

GM:突如奇妙な感覚に襲われたあなたたちは、次の瞬間、それまでとは別の空間に居る。
GM:店内とはうって変わって、薄暗いような、明るいような世界。
GM:辺りには鏡のようなオブジェが生え、まるで森のようだ。
GM:鏡には、あなたたちが映ることもあり、店内の様子が映ることもあり、まるで違う場所が映ることもある。
春日 雪:「……こんな状況でさえなければ、素敵な風景なのかもしれませんね」
三井只人:「………ふーむ、参ったね」
三井只人:「アリス衣装は似合いそうだけどねぇ、雪ちゃん」
春日 雪:様々な風景が乱反射のように切り替わる様に、眩暈のようなものを感じながら。
土倉 稲穂:「幻想的ではありますが……」
春日 雪:「いえ、そういうのはむしろやどりちゃんの方に……」
春日 雪:などと返しかけて。
三井只人:チカチカとする視界に片目をつむりながら。
土倉 稲穂:「……結構、落ち着いてますね。二人とも」
GM:なお、野宮あえかからの通信は通じていない。携帯も同様だ。
春日 雪:「……わたしは努めてそうあろうとしていますけれど、只人さんは本当、妙に落ち着いてませんか?」
三井只人:「………そう見える?いや、そんなつもりはないんだけどね」
三井只人:「経験が浅いから逆に『なんでもアリ』って感じにはなってるかな…?」
土倉 稲穂:「成程……逆転の発想だな」
春日 雪:「……確かに、何でも起こり得るのが"この世界"ではありますけれど」
春日 雪:くすり、と小さく笑ってから。
春日 雪:「……はい、ですから。これから何が起こるのか、警戒をお願いします」
三井只人:「オッケイ。慣れてても油断して良いわけじゃないってね」
GM:では、そうして話し合っているあなたたちの前に、影のようなものが現れる。
鏡の影1:ひとつの影は、土倉稲穂の姿を取る。
土倉 稲穂:「……っ! 下がって!」
鏡の影2:もうひとつの影は、三井只人の姿を取る。
GM:ふたつとも、姿を借りているだけなのはすぐにわかるだろう。
三井只人:「…!おっと、これは!」
GM:積極的に反応をしてくる様子もない。だが、あなたたちを監視し、動かないよう見ている。
春日 雪:「いかにも、といった風ではありますけれど……」
GM:攻撃をすれば、反応して返してくるであろう、ということはなんとなくわかるでしょう。
三井只人:「…………襲いかかってくるわけではない、と。平和主義なのは本人に似たのかな?」
土倉 稲穂:「……マジで、何でも有りですね」
GM:しかし、見られたままの状態でこのまま活動をすることも難しい、とも。
三井只人:「まぁ、鏡だから姿を真似る…は一周回ってストレートですね」
土倉 稲穂:「直球は嫌いじゃないけど」
土倉 稲穂:「……あれ、そういえば」
三井只人:「? ……しかし、雪ちゃんは出てこないのか」
土倉 稲穂:三井くんの言葉に首肯する。
春日 雪:「……わたしは、お世辞にも戦うのに向いた能力ではありませんから。その辺りを読み取ったのかも、しれませんね?」
GM:さて、ここで判定です。
三井只人:うぉー。
GM:このままでは動けないため、鏡の影二体を倒す必要がある。
土倉 稲穂:出たわね!
春日 雪:ほうほう。
GM:判定は白兵・射撃・RCのいずれかで目標値20を達成すれば成功。
GM:3人のうち、2人が成功すれば問題ありません。
GM:エフェクトの使用、メジャー支援も可能。
GM:ただし、失敗すればダメージ2d10を受けてもらいます。
三井只人:ぎぇー
土倉 稲穂:20か…!
GM:失敗しても影自体は消えて進行しますが、HPは危ないよ!
春日 雪:なるほど。現在、《導きの華》は達成値+10となっております。
GM:こわい
三井只人:強い。
土倉 稲穂:やさしい
土倉 稲穂:白兵で出せるダイスは加護入れて
土倉 稲穂:9dx8+4かな?
三井只人:こっちは8dx8だなぁ
土倉 稲穂:あ
土倉 稲穂:コンセ3だから7だ
三井只人:侵蝕低いこっちが素振りして…おっ。
GM:安定してるんですよね……!
土倉 稲穂:あ、そうか侵蝕
三井只人:先に土倉くんが判定して、足りなかったら支援そっち入れてもらおうかな
土倉 稲穂:オッケー!
GM:そう、侵蝕も払ってもらうぞ
三井只人:こっちは最悪リザレクトの余裕がある。
GM:あ、メジャー支援なので先に支援先は決めないとですね
春日 雪:は、支援が必要であればご用命を!
土倉 稲穂:あ、そうなんですね
GM:雪ちゃんの導きの華は
三井只人:あ、そうだった。
春日 雪:そう、後乗せではないのだ…。
春日 雪:素振りで行く方に入れましょうか。
三井只人:あ、素振りじゃなくて普通にエフェクト使いますこっちは。
三井只人:コンセコンソ紡ぎかな。
土倉 稲穂:期待値若干こっちのほうがたかいので
三井只人:一応侵蝕が高い土倉くんに確実に成功してもらうのが良いかなと思ったけど。
土倉 稲穂:あーそうか
土倉 稲穂:じゃあお願いしてもいいですか…!
春日 雪:は、では土倉くんに《導きの華》をドーゾ!達成値+10です!
土倉 稲穂:うれしい
GM:たすけあい
土倉 稲穂:では白兵狙いで。
三井只人:パフェコンでHP払いますしね、土倉くん。
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+4した
春日 雪:入れ忘れ!82であります。
土倉 稲穂:コンセントレイト:モルフェウス+飛礫+砂の加護。
三井只人:ではCコンセ+コントロールソート+紡ぎの魔眼。先程の値でダイス8個のC8。
土倉 稲穂:あ
土倉 稲穂:飛礫乗らないから
土倉 稲穂:コンセントレイト:モルフェウス+インスタントボム+砂の加護。
土倉 稲穂:で!
GM:三井くんもC7かな
三井只人:ほんとだ。コンセ3だ。160版だった。
三井只人:ウケんね。
GM:はい! 侵蝕を伸ばしつつ支援も入れてどうぞ
三井只人:三井只人の侵蝕値を+5した(侵蝕値:50->55)
三井只人:では判定!
土倉 稲穂:侵蝕値+70+8=78
三井只人:8dx7>=20
DoubleCross : (8R10[7]>=20) → 10[1,1,4,5,5,6,8,9]+10[6,10]+1[1] → 21 → 成功

三井只人:おらー!
土倉 稲穂:9dx7+14>=20
DoubleCross : (9R10+14[7]>=20) → 10[1,2,3,3,3,6,6,7,10]+10[1,10]+10[8]+10[9]+3[3]+14 → 57 → 成功

GM:たっか
三井只人:高い。
土倉 稲穂:木っ端微塵
GM:なんだそれ
三井只人:2回死ぬ。
GM:では2人とも成功! 影は見事に消え去ります。
GM:演出などあればどうぞ!
土倉 稲穂:三井くんお先やります?
三井只人:あ、ではお先に。
土倉 稲穂:了解です…!
三井只人:「さて」取り出した剣を、バットのように片手で軽く振る
三井只人:あくまで自然体に、自分と同じ形の影の前に。
三井只人:「さて、さて、さて」剣を肩に担ぐように。ジロジロと自分の影を見ながら。
鏡の影2:「…………」
鏡の影2:まだ反応はない。
三井只人:「僕の姿を真似るとはなんと………ふてぇやろう?じゃないな、この場合」
三井只人:袖口から影絵の竜が覗く。その口がぐわっ、と開いて
センセイ:『偽竜顕現<ドラゴンズレイヤー>――』
三井只人:三井只人の身体能力はあくまで平凡。
三井只人:ノイマンシンドロームによる思考制御と、バロールシンドロームによる重力/斥力によるブースト。
三井只人:それにより、ようやく
三井只人:「形態:邪竜《システム:ファフニール》」
三井只人:その身は、三井只人を超え、邪竜の一撃を再現する。
三井只人:つい、と。
三井只人:意識の隙間に入り込むように、担いでいたはずの剣はいつの間にか振られている
三井只人:「ほんと、僕だけを再現するとか…見る目がないよね」
三井只人:『自分』を超えながら、軽薄に言った。
鏡の影2:「……!」
鏡の影2:反応を、しようとした。だが、剣の一撃に間に合う速度があるはずもなく。
鏡の影2:影は裂かれ、声もなく消えていく。
鏡の影2:三井只人の姿だけを借りた偽物は、終わった。
土倉 稲穂:「………」
春日 雪:「……さて。稲穂さんには、只人さんのような"隠し玉"はありません。ゆえに」
春日 雪:「その実力で、上回っていただきます。……ええ、ええ。相手は鏡、反応速度という点であれば、この世の何にも勝るでしょうけれど」
春日 雪:「……多少のお手伝いは、させていただきますね?」
土倉 稲穂:「ありがとうございます。雪さん」
春日 雪:《不可視の領域》。ほんの一瞬、土倉稲穂への認識を阻害する……そこにいて、何かをしているが、何をしているのか分からない。
春日 雪:そんな領域を、鏡の世界に食い込ませる。
土倉 稲穂:重ねて礼を口に述べる。ありがとうございます。これで、集中出来る。
土倉 稲穂:「雪さんは、ああ言ったけど」
土倉 稲穂:「俺にもあるぜ。"隠し玉"」
土倉 稲穂:そう呟きながらポケットから野球の硬式球を取り出し。
土倉 稲穂:イメージ。モルフェウス因子を手中に。右手を掲げ。生み出すは。
土倉 稲穂:滑らかな丸い形をした……木製バット。創り上げたそれを持ち、ゆっくりと自身の"影"に向かい歩く。
土倉 稲穂:「バットを持てよ。土倉稲穂」
土倉 稲穂:不謹慎だろうか。この高揚感は。
土倉 稲穂:だけどさ。
土倉 稲穂:「1球勝負だ」
土倉 稲穂:自分と力を競える機会なんて、滅多に無いから。
鏡の影1:「…………」
鏡の影1:ゆっくりと、影がうごめく。それはバットを持った姿に変わる。
土倉 稲穂:それを横目に、距離を取る。
土倉 稲穂:打者との距離、およそ20メートル。
土倉 稲穂:ゆっくりと眼を閉じ、そして呼吸を整え、目を開く。
土倉 稲穂:祈る様に両手を胸の前で組む。セットポジション。
土倉 稲穂:目の前の"影"に対し足を並行。身体を半身に。
土倉 稲穂:視線は離さない。
土倉 稲穂:幼い頃から何千、何万回も繰り返した、洗練された動作。
土倉 稲穂:左手で添えた球を右手で握り込み、左脚を大きく上げ、振りかぶった右腕で勢いよく、───放つ。
土倉 稲穂:ボ
土倉 稲穂:ン
土倉 稲穂:投擲と同時に重く響く爆発音。
鏡の影1:構えたバットを、力強く振り抜く……はずだった。
土倉 稲穂:振り抜く直前。
土倉 稲穂:再度の爆発。音速と見まごう速度を持って、その球は。
土倉 稲穂:振り抜く直前のバットに着弾し
土倉 稲穂:粉々に。打者の象徴を破壊した。
鏡の影1:「……!」
鏡の影1:破壊されたバットから、衝撃は即座に伝わる。
土倉 稲穂:「俺の……」
土倉 稲穂:「勝ちだ」
鏡の影1:影は、散り散りに霧散する!
鏡の影1:土倉稲穂の姿だけを借りた偽物は、終わった。
土倉 稲穂:「……あいつと」
土倉 稲穂:「自分にだけは。負けたくねえから」
GM:ではそこに。
GM:かつん、と革靴の足音。
GM:ぱちぱち、と手を叩く音。
"パペッティアー"緒環伸:「いや、場合によっては助けに入ろうと思ってたんだけど」
"パペッティアー"緒環伸:「やるね、君ら」
"パペッティアー"緒環伸:スーツ姿の、どこかにやけた顔の青年が一人、立っている。
"パペッティアー"緒環伸:その顔は、先ほどの店員のものとよく似ている。
土倉 稲穂:急に呼びかけられた声に警戒しつつ。顔をそちらに向けます。
土倉 稲穂:「………あれ」
春日 雪:「……覗き見は、あまり趣味がいいとは言えないですよ?」
三井只人:「おや」その新しい人物を見る
"パペッティアー"緒環伸:「真剣勝負の時は、ちゃんと黙ってたってだけだよ」
GM:雪ちゃんはよく見覚えのある顔だろう。
GM:失踪していた、第九支部のエージェント、緒環伸だ。
土倉 稲穂:「じゃあ、この人が……?」
三井只人:「『店員さん』、よりは人生楽しんでそうなお顔ですね」
春日 雪:「……はい。こちらが、"パペッティアー"。失踪していた、第9支部エージェント」
春日 雪:「緒環伸さんです」
"パペッティアー"緒環伸:「どうも」片手を上げる。
"パペッティアー"緒環伸:「失踪かー。そっちどれくらい経ってるの?」
GM:彼が失踪してから、既に4日ほどが経過しています。
春日 雪:「まだ一週間は経っていませんよ。……ちなみに、緒環さんは、こちらではどれほど?」
"パペッティアー"緒環伸:「それがよくわかんなくてね。ここ、感覚が外と違うらしい」
"パペッティアー"緒環伸:「まあ、いきなり百年経ってましたってことはなさそうだけど」
春日 雪:「外に通信が繋がらないのも、その辺りのせい……でしょうね。……ともあれ、です」
春日 雪:「わたしたちは、この……鏡の森から脱出しなければなりません。……まずは手がかりを探すところから、となりますが」
"パペッティアー"緒環伸:「ああ。……君らも災難だけど、戦える人たちみたいだから」
"パペッティアー"緒環伸:「僕が一人でいるよりかはずっと心強いな」
土倉 稲穂:「っスね。あ、申し遅れました」
土倉 稲穂:「イリーガル、"ドロップアウト"の土倉稲穂です。今回、本任務にご協力させて頂いてます」
"パペッティアー"緒環伸:「なんか真面目そうな子が来たな」
土倉 稲穂:よろしくお願いします、と頭を下げる。45度!
"パペッティアー"緒環伸:「僕のことはもう聞いてると思うけど、任務にしくじって閉じ込められたエージェントだよ」
三井只人:「どうも。僕はイリーガルその2、自由人形《オートマーダー》の三井只人です。よろしくです」軽く頭を下げる。
"パペッティアー"緒環伸:「どうもどうも」
土倉 稲穂:先程の店員さんとのあまりのギャップに大変スね……と軽く戸惑っちゃうぞ。
三井只人:「あっはっは、『店員さん』よりはだいぶ気が合いそうで。……っと、それはそれとして」
"パペッティアー"緒環伸:「君の方はもうちょい自由そうだね。名前通り」
春日 雪:「……では、まずはここまでの経緯を共有して……」
春日 雪:と言いかけて、向けられている視線に気づく。
三井只人:「見ての通り自由が信条です」
三井只人:「その前に、だ。雪ちゃん」
春日 雪:「はい、何でしょう只人さん」
"パペッティアー"緒環伸:「あいつ僕の顔勝手に使って、ひどいんだぜ、全く……」ぶつぶつ言ってる。
三井只人:「真面目な話の前に、緒環さんと再会を喜ぶとかしておくと良いんじゃないかな?」
三井只人:「それからでも遅くないっしょ」
三井只人:ニコーっと笑いつつ。
春日 雪:「……只人さん。ひとつだけ、訂正させていただきますね?」
三井只人:「おっと、何かな雪ちゃん?」
春日 雪:小さく首を傾けながら、口元に人差し指を当てて微笑んで。
三井只人:その所作をみまもりつつ。
春日 雪:「わたし、緒環さんがいなくなって不安になりましたが、心配はしていません」
三井只人:「おっと」
春日 雪:「……自分が最後に辿り着く場所を決めていて、そこに向けて少しずつ進んでいる人が」
春日 雪:「中途半端な時に、一足飛びでそこに行こうとするなんて、わたし思っていませんから」
春日 雪:「……はい。緒環さんはご覧のとおり、不真面目でいい加減で、へらへらした人ですけど」
春日 雪:「そういう、ずるい生き方はしない人です。……ね?」
春日 雪:確認するように、言い聞かせるように、緒環さんに一瞬視線を向けて。
"パペッティアー"緒環伸:「雪ちゃんが言うなら、そうなんじゃないの?」肩を竦める。
三井只人:「およそひどい言葉だなぁ」その口調に、親しみのようなものを感じつつ。
三井只人:ちょっと苦笑。
三井只人:「ま、それなら僕は、ちょっと気遣いが空回りした恥ずかしい野郎ってことにしておこう」
三井只人:「ついでにもう一つ余計なお世話を置いておくとー」
三井只人:「………心配はせずとも、不安にはなったんならさ」
三井只人:「その分、安心させてもらって埋め合わせぐらいはおねだりしとくいいと思うぜ」
三井只人:そこで表情を崩して。
三井只人:「っていうこれは、失敗を取り戻すための照れ隠しだから聞き流しても結構だぜー」
春日 雪:「あ、いいですねそれ。……ふふ、何をしてもらうか、今から考えておきます」
春日 雪:ころころと、喉を転がすように笑ってから。
"パペッティアー"緒環伸:「ほどほどにね?」こちらも笑いながら。
春日 雪:「……ありがとう、ございます」
春日 雪:囁くような声で、三井くんにそう告げる。
三井只人:外見から不思議なぐらい、大人びてるような、あるいは。
三井只人:年相応の女の子の声を聞いて。
三井只人:「どういたしまして、雪ちゃん」
三井只人:そう答える。
土倉 稲穂:緒環さんと雪さんを見ながら。言葉では言い表せない、不思議な関係だよな、と頭で思いつつ。
土倉 稲穂:「緒環さん。脱出の糸口なんかは……?」
"パペッティアー"緒環伸:「うん、探したんだけどね。なかなか難しい」
"パペッティアー"緒環伸:「ただ、ここはどうもあいつの『中』ではあるみたいなんだ」
"パペッティアー"緒環伸:「だから、手掛かりはきっとある。地道に探していけばなんとかなるでしょ」
土倉 稲穂:「なんとか、なる」
三井只人:「いい言葉だねぇ、『なんとかなる』」
春日 雪:「……はい。なんとかなると思っていれば、案外」
春日 雪:「なんとかできる。そういうものです、人間(R:わたしたち)というものは」
春日 雪:ね、と。笑顔を浮かべて、頷く。
"パペッティアー"緒環伸:「そういうこと!」愉快そうに笑う。
"パペッティアー"緒環伸:憔悴の影はあるが、安堵の方が大きいようだ。
土倉 稲穂:曖昧な言葉だ。楽観的かもしれない。でも。この人たちと居ると。
土倉 稲穂:本当に、何でも出来る気がして。
土倉 稲穂:「……うし!」
土倉 稲穂:一声上げて。先の見えない"森"へと一歩を踏み出した。
土倉 稲穂:4人で。



GM:ロイスと購入判定……の前に。

GM:【NPC効果:緒環伸】
GM:シナリオ中、《妖精の手》と同効果を3回まで使用可能。


三井只人:つっよ
土倉 稲穂:つよない?
GM:これは全ての判定に使用できます。
春日 雪:ひえっ
三井只人:やる気満々だ
春日 雪:ロイスは満杯なのでこのまま!購入、何か欲しいものがある方は!
GM:この購入判定から使用可能なので、好きにするといいです。
三井只人:強化素材を狙っていこう。
GM:あ、あと
三井只人:はい
GM:購入判定はこれが最後ですね。
土倉 稲穂:hai!
土倉 稲穂:ロイス満杯につき!
三井只人:HAI!
春日 雪:あいさ!<最後
土倉 稲穂:あるかな…
三井只人:ロイスは保留!緒環さんともうちょっと話してから狙おう!
三井只人:特に無いならブルーゲイルとか…?
土倉 稲穂:ですかねえ
春日 雪:なるほど。土倉くんはセットアップが埋まるので、三井くんにお渡ししても…?
三井只人:あとは土倉くん武器ないしガード用の武器でも買うとか
三井只人:あっ、買えたら貰いますね
三井只人:強化素材狙う。
三井只人:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 7[2,7] → 7 → 失敗

土倉 稲穂:あーなるほど
三井只人:だめー。
春日 雪:はぁい。ではブルーゲイル狙い!
春日 雪:8dx+4>=20
DoubleCross : (8R10+4[10]>=20) → 10[2,2,3,4,9,10,10,10]+9[7,8,9]+4 → 23 → 成功

GM:つっよ
三井只人:素でいくとは
春日 雪:買えてしまった。
土倉 稲穂:ええ…!
GM:妖精いらないのでは……?
春日 雪:というわけで、おくすりです。1回分処方しておきますね。
春日 雪:三井くん、ドーゾ!
三井只人:はーい、せんせー!
土倉 稲穂:ダメ元クリスタルシールド!
三井只人:医者は僕だ
土倉 稲穂:3dx>=25
DoubleCross : (3R10[10]>=25) → 10[5,9,10]+1[1] → 11 → 失敗

土倉 稲穂:ううn
三井只人:私は以上で。
土倉 稲穂:自分も!
GM:了解です!

ミドル6:世界が割れた


GM:シーンプレイヤーは三井くん。あとは登場自由。
GM:登場する方は登場侵蝕をお願いします。
三井只人:三井只人の侵蝕値を+2(1d10->2)した(侵蝕値:55->57)
土倉 稲穂:土倉 稲穂の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:78->81)
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+1(1d10->1)した(侵蝕値:82->83)
GM:あっ低め
春日 雪:落ち着きを得た!

----------------

GM:では、あなたたちは引き続き異空間に閉じ込められています。
GM:ただしこの空間、あちこちに様々な風景が映っている。
GM:その中には"グラスウォルド"に繋がる情報があるかもしれない。
GM:調べてみるといいかもしれません。
GM:ということで、情報項目は1つ。

【"グラスウォルド"について】〈知覚〉8〈情報:噂話〉8


土倉 稲穂:1つ!
春日 雪:割と高め!
三井只人:一つ!
三井只人:ここは侵蝕が低い僕が行きますか
土倉 稲穂:おねがいできますか…!
春日 雪:お願いします…!
三井只人:《生き字引》+《紡ぎの魔眼》!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+2した(侵蝕値:57->59)
三井只人:8dx>=8
DoubleCross : (8R10[10]>=8) → 10[1,6,6,7,8,8,9,10]+4[4] → 14 → 成功

土倉 稲穂:キャー!
春日 雪:ナイス…!
GM:はんぱない……
三井只人:わかるわ
GM:成功! 情報を開示します!
GM:平凡ってなんだろう
三井只人:すべての可能性を内包する…アベレージ…
【"グラスウォルド"について】
古い鏡のレネゲイドビーイングがジャーム化したもの。
目的は自己増殖。自分の精神を複製し、商品を媒介に他人に植え付けている。
異空間内の鏡は、ジャームの本体へと繋がっているようだ。破壊すれば反応があるだろう。
ジャームを倒せば、精神世界である異空間からの脱出が可能と推測される。

GM:データ的には
GM:《Eロイス:囚人の鳥籠》《Eロイス:妄念の姿:時空の裂け目》2点の解除条件が明らかになりました。
土倉 稲穂:たおす!脱出!シンプル!
GM:鏡を破壊すること。そして現れたジャームを倒すこと。
春日 雪:明解!
GM:そして、あなたたちは先ほど監視をしていた鏡の影を無事倒しています。
GM:反撃や回避の気配はありません。
GM:このまま、演出で周囲を破壊し、反応を待つことができます!

----------------

GM:あなたたちは異空間の調査を行い、再び集合した。
GM:周囲の鏡は、未だ様々な景色を映し出し、きらめいている。
春日 雪:「……ここは"グラスウォルド"が作り出した空間であり、「全てをありのままに映す」という鏡の特性が活かされたもの」
春日 雪:「そして"グラスウォルド"の目的は、自分と同じ存在を……いえ、自分自身を増やすこと。纏めると、このようになるかと思います」
土倉 稲穂:「奴が言ってた、"子"ってのは、まさしく、自分と同じ存在を増やすって意味か……」
"パペッティアー"緒環伸:「そういう目的のために僕の顔使わないでほしいんだけどな……」
土倉 稲穂:「あ、でも同級生の女子が言うには。イケメンだって。緒環さん」
春日 雪:「ああいう小さなお店の主というのも、結構似合ってはいましたよ?」
三井只人:「よかったですね緒環さん」
"パペッティアー"緒環伸:「イケメンなら尚更、増えたら希少価値が下がるでしょうに」
春日 雪:土倉くんに便乗するように、くすりと小さく笑う。
"パペッティアー"緒環伸:そんなに嫌な顔はしていない。
土倉 稲穂:同じく、はは、と思わず吹き出してしまう。
春日 雪:少しの間、吐息のような小さな笑みを浮かべた後、それを消して。
春日 雪:「……この空間が鏡の世界そのものというのなら、やるべきことは存外、単純かもしれません」
三井只人:「顔面偏差値って言いますしね。上が増えるとボーダー上がって大変だ」
春日 雪:「自分が傷つけられれば、誰だって無視してはいられませんから」
三井只人:「あぁ、ウィルスが入ってくれば抗体が働くようなもんか」
"パペッティアー"緒環伸:「僕はなかなか手出しができなかったけど、君たちならいけるかもね」
土倉 稲穂:「……ああ。スゲー分かり易いな。抗体か」
春日 雪:「はい。緒環さんやわたしだけなら、せいぜい嫌がらせをして終わり、でしょうけれど」
三井只人:「男子高校生組の出番かな?これは。土倉先輩はバットの野球以外の使い方をする羽目になりそうですけど」
土倉 稲穂:「……野球意外に能力を使うのなんざ。それこそ、今更の話さ。俺が覚醒してからの死球のカウント、幾つだと思う」
春日 雪:「…………」
春日 雪:きょとん、と少し驚いたような顔で、土倉くんを見て。
春日 雪:「……稲穂さんも、冗談を口にすること、あるんですね」
土倉 稲穂:「………」
春日 雪:もう一度、小さく、けれど楽しそうに笑う。
土倉 稲穂:「………まあ、多少は」
三井只人:「………くくっ!」その様子にたまらず吹き出す
土倉 稲穂:「(冗談のつもりは、無かったんだが……!)」
三井只人:「や。こりゃ失礼。」両手を挙げて「まぁ、童心に戻ってカミナリ親父に怒られるとしましょう」
春日 雪:「ええ。……"グラスウォルド"は言っていました。産めよ、増やせよ、地に満ちよ、と。であれば、「生きる」ことへの障害には、全力で抗うでしょう」
春日 雪:「……産めよ、増やせよ、地に満ちよ」
春日 雪:鏡が口彼の姿でにした言葉を、もう一度繰り返す。
"パペッティアー"緒環伸:「……聖書かな」
土倉 稲穂:「……アイツ自身の言葉じゃあ?」
春日 雪:「はい。創世記ですね。……ちなみに、その後はこう続きます」
春日 雪:「全ての獣、全ての鳥は、全ての魚、全ての命あり動いているものは、人の糧としなさい、と」
春日 雪:「他ならぬ、神様からのお言葉です。……"グラスウォルド"にとっての神様が何者であるのかは、想像するしかありませんが」
"パペッティアー"緒環伸:「多分それ、僕の神様とは違うやつだな」肩を竦める。
三井只人:「さっすが神様。心強いや」
土倉 稲穂:「……全ての、命あり動いているもの」
土倉 稲穂:「あいつ。放っておくと。それこそ、際限なく……?」
春日 雪:「……レネゲイドビーイングも、人のかたちのひとつ。UGNは……少なくともわたしや、やどりちゃんはそう捉えています」
春日 雪:「けれど、"隣人"であることをやめてしまったのであれば。……人のオーヴァードがジャームになるのと、同じように」
GM:きらきらと、鏡は輝いている。それは時に、合わせ鏡のようになって、どこまでも像が増えていく。
春日 雪:「……ええ。「人」の世界を守るのが、UGN(R:わたしたち)の、役目です」
春日 雪:近くの鏡に映る自分、その紅い瞳を見つめながら。
三井只人:「並び立つ隣人じゃなく、"向こう側"って言うなら。うん」
三井只人:「守んなきゃね、その境界線からこっちをさ」
春日 雪:「ええ。……"こちら側"に立ってくれる、おともだちのためにも」
"パペッティアー"緒環伸:「そういうわけだな。どっちみち、ここから抜け出さなきゃなんないし」
春日 雪:三井くんを、正確には三井くんの肩辺り、何もいないように見える辺りを、柔らかい視線で見つめる。
春日 雪:(何もいないように見える肩辺りを)
センセイ:『ま、我、姿は竜だけどな』
センセイ:ニュッ、と。
センセイ:その視線を受けて影に溶け込むような、厚みのない竜。
三井只人:「センセイ、今ちょっとややこしいから黙っててくれるかな」
春日 雪:「……!」
三井只人:押し込む。
春日 雪:少しびっくりしたように、目を細めて笑う。
センセイ:するりと抜け出る。
土倉 稲穂:「……あれ? 今、なんか、蛇みたいな」
"パペッティアー"緒環伸:「……なんか出てきた」
土倉 稲穂:ごしごし、と眼を擦る。
春日 雪:「……只人さんにとっても、素敵な「おともだち」のようですね?」
センセイ:『我、ドラゴン!not蛇。』
土倉 稲穂:「(気のせいかな……)」
センセイ:カカ、と口の辺りがパクパクと開いて。
三井只人:「えぇまぁ。頼りになる『おともだち』ですよ」
三井只人:「ちょっと口うるさいけどね?」
春日 雪:「ええ。良いおともだちというのは、時として口うるさいものです」
三井只人:「同感。口うるさく付き合ってくれる友達ってのは良いもんだ」
三井只人:歯を見せるように笑って。
三井只人:「ちなみに雪ちゃん。さっきの引用をするなら僕は、その後も好きでね」
三井只人:えーっと、と思い出すように言って。
三井只人:「『肉は命である血を含んだまま食べてはならない。』」
三井只人:「『あなたたちの命である血が流された場合、わたしは賠償を要求する。いかなる獣からも要求する。』」
三井只人:「………つーわけで。命ある血を食べようとする外敵を。なんとかしに行こうか?」
春日 雪:「……はい。神様の言葉を、どう解釈するか。それは人それぞれですが」
春日 雪:「わたしたちは、生きています。確かな意志を抱えて、生きています」
春日 雪:頷いて。どこまでも広がる、鏡の森、その奥へと視線を。
春日 雪:「……では、土倉さん。お願いできますか?」
土倉 稲穂:「………押忍」
土倉 稲穂:両手でグリップを握るは。無骨な木製バット。
土倉 稲穂:自身の影が持ち、砂の様に粉々になった物を、拙いレネゲイド技術で再錬成したもの。
土倉 稲穂:間近の鏡に向かい、ゆっくりと歩みを進め、鏡に映る自身の姿と視線を交差させる。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:構える。筋肉を解し。スタンスを取り、グリップの高さとバットの角度を決め打つ。
土倉 稲穂:「生きるよ」
土倉 稲穂:スイングは。水平に。地面から、下半身へ。下半身から、上半身へと
土倉 稲穂:「俺たちも」
土倉 稲穂:勢いよく、振りかぶる!
GM:あなたの打撃は、正確で、強力だった。
GM:鏡は鏡。その一撃で、びきびきとひびが入っていく。
GM:それは周り一面に広がり——。
GM:ぱりん。
GM:音を立てて、世界が割れた。



GM:ロイス取得のみ可能です。
三井只人:1枠残して保留。
春日 雪:満杯なのでこのまま!
土倉 稲穂:わたしも満杯です!
GM:了解です。



マスターシーン2:懐古


GM:万華鏡のようにきらめきながら降り注ぐ、鏡の欠片の中。
GM:あなたたちには、あるいはこんな光景が見えたかもしれない。
GM:それは、ある平和な一家の姿だ。どこか外国で、今よりも昔の時代のように見える。
女の子:「ねえ、おじいちゃん。この鏡、ずっと昔からあるものなのよね」
女の子:居間に飾られた、大きな鏡を覗き込む。古い物だが、よく磨かれている。
老人:「そうだね。何代も前からうちにあるよ」
老人:「お前が生まれた時も、お前のお父さんが生まれた時も、その前も」
老人:「ずっと見ていてくれていたんだ」
女の子:「……今度生まれる赤ちゃんも、見ていてくれる?」
老人:「もちろんだとも」
GM:この家には、もうすぐ家族が一人増える。彼女の弟だ。
女の子:「よかった。よろしくね、鏡さん」
女の子:「ずっと見ててね……!」
老人:「『産めよ、増えよ、地に満ちよ』」厳かに呟く。
老人:「神様はいつも祝福をしてくれている。きっと元気な子供が生まれるよ」
老人:そっと孫の頭を撫でてやる。

GM:しかし、その言葉は、実現しなかった。
GM:直後、流行り病が一家を襲い、生き残った人間は一人も、いなかった。
GM:その頃はただの鏡だった鏡は、死の有様を、じっと見ていた。
GM:見ているだけだった。
GM:やがて、鏡は二足三文でどこかの店に売られ、紆余曲折を経て日本へ。
GM:レネゲイドウィルスに感染したのがどの時点であるかはわからない。
GM:だが、いつしかそれは鏡の記憶を受け継ぎ、個としての意識を持つようになる。
GM:"グラスウォルド"。それは自らに名前をつける。
GM:それの思う正しい世界——幸せな、家族の記憶の残滓だけを胸に。
GM:映す鏡面が、どれほど歪んでいたとしても。

クライマックス:vs"グラスウォルド"


GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
土倉 稲穂:土倉 稲穂の侵蝕値を+8(1d10->8)した(侵蝕値:81->89)
三井只人:三井只人の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:59->63)
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:83->87)

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GM:異空間の鏡を破壊したあなたたちの前に、どこからともなく一人の青年が姿を現す。
GM:それは、あなたたちの傍らに居る緒環伸と同じ顔をしていて、しかし無表情のままだ。
"グラスウォルド":「……抵抗があるとは、思っていませんでした」
"グラスウォルド":「無力化に成功したかと……そちらの彼のように」緒環を指す。
春日 雪:「……ええ。あなたには、そう思えていたのかもしれませんが」
春日 雪:あの時、どこかから伸びていた、細い糸。その、感触のない感覚を思い出しながら。
春日 雪:「わたしたちは、諦めが悪いんですよ」
"グラスウォルド":「そう。あなた方は諦めが悪い」
"グラスウォルド":「私もです」
土倉 稲穂:「帰るぜ。俺たちは」
土倉 稲穂:その無感情な瞳に映る、自分自身に言い聞かせるように。
"グラスウォルド":「帰しませんよ」
"グラスウォルド":「あなた方は私の邪魔をするようなので」
土倉 稲穂:「なら」
土倉 稲穂:右手を広げる。ぎゃるり、ぎゃるりと掌の中の硬式球が回転し。
土倉 稲穂:やがて鈍色の鉄球と成った、ソレを、固く握りしめながら。
土倉 稲穂:「勝負だな。グラスウォルド」
"グラスウォルド":「勝負……ええ」
"グラスウォルド":「そうならざるを、得ないようです」
"グラスウォルド":「私が増えることを、止めることができますか?」
"グラスウォルド":「生きる者の本能を、止めることができますか?」
三井只人:「なぁ、グラスウォルド。君は言ったな」
三井只人:「『産めよ、増やせよ、地に満ちよ』。それに従う自分は悪いことなのかと」
"グラスウォルド":「ええ、言いましたね」
三井只人:「あぁ、たしかに君は産む。君は地に満ちる。しかし」
三井只人:「君はけして、増えていない」
"グラスウォルド":「……?」
三井只人:「グラスウォルド。君が、君を、鏡写しに増やしていっても」
三井只人:「そこに映ってるのは結局「君一人」だ」
"グラスウォルド":「……それは」
三井只人:「同じ個体の劣化コピーを延々と作成して、最後はどうなる」
"グラスウォルド":「…………」
三井只人:「複製先の人間が一人も居なくなって。世界に『君一人』になって」
三井只人:「あとは、君が死んでしまう何かがあれば、全滅だ」
"グラスウォルド":「……それでも、構わない」
三井只人:「君の言う正しさは確かに尊い。確固たる正しい一つの答え。揺らがぬ真実。そんな物があれば万々歳だ」
三井只人:「けどね。独りになって、ただ死ぬのを待つだけの『正しさ』は」
三井只人:「僕はごめんだよ」
"グラスウォルド":「私は増える。地に満ちる。それで……」
"グラスウォルド":「それで……?」
三井只人:言って、緩やかに剣を構える
"グラスウォルド":首を振る。微かに芽生えた戸惑いを振り切るように。
三井只人:「僕は、『僕たち』は先に行く」
"グラスウォルド":「あなた方は先へは行けない」
"グラスウォルド":「私が止めるからです。私の……私だけの」
"グラスウォルド":「繁栄のために」
三井只人:「あぁ」頷いて「来なよ、グラスウォルド」
三井只人:「問診は終わりだ」
GM:一歩、"グラスウォルド"が前へと踏み出す。
GM:その瞬間、強烈な気配があなたたちのレネゲイドをかき乱す!
GM:衝動判定。意志で目標値9の判定をお願いします。
春日 雪:4dx+1>=9
DoubleCross : (4R10+1[10]>=9) → 10[1,7,8,10]+10[10]+2[2]+1 → 23 → 成功

春日 雪:オイオイオイ
GM:たっか
三井只人:6dx>=9
DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 10[3,3,5,7,8,10]+2[2] → 12 → 成功

土倉 稲穂:3dx>=9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 5[1,4,5] → 5 → 失敗

土倉 稲穂:意志の無い獣
三井只人:緒環さんと出会ってメンタルがつよい
春日 雪:2d10+87
DoubleCross : (2D10+87) → 15[10,5]+87 → 102

三井只人:三井只人の侵蝕値を+14(2d10->10,4)した(侵蝕値:63->77)
春日 雪:あっでもやる気は高い。
土倉 稲穂:2d10+89
DoubleCross : (2D10+89) → 6[3,3]+89 → 95

三井只人:25の侵蝕格差。
春日 雪:「……これは、勝負です。あなたと人(R:わたしたち)、どちらが生き残るかの、生存競争という名の」
春日 雪:「そして、わたしたちは、負けられない。……わたしたちは、生きるために生きているのでは、ありません」
春日 雪:「還るために。続けるために。繋げるために。……どうか、みなさん」
春日 雪:スカートの裾を摘まんで、何処にともなく。あるいは、この鏡の世界そのものに、向けて。
春日 雪:「持てる力の全てを、存分に」
春日 雪:願うように、礼をする。
GM:では、戦闘開始です。
GM:まずはエンゲージから。
土倉 稲穂:やったるで!
三井只人:ぞ~!

["グラスウォルド"]--(5m)--[土倉・春日・三井]


土倉 稲穂:近い!
GM:グラスウォルドの行動値は11です。
GM:また、NPC効果も使用可能です。
三井只人:アームドスーツ着てるからブルゲ使ってもギリ足りねぇ!
GM:では。

■セットアップ■

土倉 稲穂:ありまあす!
土倉 稲穂:ターゲットロック+攻勢変色を"グラスウォルド"に。
土倉 稲穂:対象への攻撃力+24
土倉 稲穂:侵食率+6で101
春日 雪:あります!ローラーブーツ起動!戦闘移動の距離を+5mします。
三井只人:ナシです。
"グラスウォルド":《イリュージョンシールド》
"グラスウォルド":このエネミーを対象に取る攻撃のダイスをマイナス……ですが。
三井只人:味方が…居ない!
"グラスウォルド":このエフェクトはエネミーの味方がいないと発動しない。
春日 雪:あッ
土倉 稲穂:おお…
"グラスウォルド":あなたたちは先ほど鏡の影を撃破していますので、無効となります。
三井只人:なるほどそういう
土倉 稲穂:では演出!
土倉 稲穂:標的を確認する。
土倉 稲穂:ここが、最終回だ。
土倉 稲穂:どくん。どくん。と
土倉 稲穂:跳ね回る心臓の鼓動のリズムに合わせ。
土倉 稲穂:溢れ出る闘志を。抑圧している獣(キュマイラ)の力を、解放する。
土倉 稲穂:投手として、敵を討ち取る。一番のシンプルな方法は。
土倉 稲穂:その眼光は鮮やかな朱色に。攻撃的に。刺すような瞳の鋭さは更に増していく。
土倉 稲穂:「敵の打ち気を挫き、威圧だけで相手を制すこと」
土倉 稲穂:副支部長からの宣言。試合開始の合図(サイレン)は鳴った。
土倉 稲穂:「"グラスウォルド"」
土倉 稲穂:行くぜ。
土倉 稲穂:稲穂の眼は、燃えている。
"グラスウォルド":「…………」
"グラスウォルド":その様子を見ながら、手を差し上げて何事かしようとする。
"グラスウォルド":だが。
"グラスウォルド":「……?」
"グラスウォルド":「私が」
"グラスウォルド":「いない……?」
"グラスウォルド":微かな戸惑いが目によぎった。

■イニシアチブ■

GM:何もなければ行動値順に"グラスウォルド"が動きます。
春日 雪:は、こちら割り込みはありません。
土倉 稲穂:ありませぬ!
三井只人:なしです!
"グラスウォルド":では、メインプロセス。
"グラスウォルド":マイナー、《アーマークリエイト》《アバターフォーム》《主の恩恵》
土倉 稲穂:ギャ!
"グラスウォルド":メジャー、《光の手》《光の弓》《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《レーザーファン》
春日 雪:ぬわーッ範囲!
三井只人:貴様ー!
土倉 稲穂:ウ~ン………(失神)
"グラスウォルド":PC三人のエンゲージを範囲攻撃します。
"グラスウォルド":判定!
"グラスウォルド":10dx7+10
DoubleCross : (10R10+10[7]) → 10[1,1,1,2,2,2,5,5,7,7]+10[1,9]+1[1]+10 → 31

土倉 稲穂:暴走リア不!
"グラスウォルド":リアクションをお願いします。
三井只人:2dx+1>=31 ドッジ
DoubleCross : (2R10+1[10]>=31) → 6[1,6]+1 → 7 → 失敗

三井只人:ハイ失敗。
春日 雪:4dx>=31
DoubleCross : (4R10[10]>=31) → 10[2,3,8,10]+4[4] → 14 → 失敗

春日 雪:なぜか1回回りましたが失敗。
春日 雪:で、ここで割り込んで!
春日 雪:《領域の盾》を三井くんに。土倉くんのカバーリングをお願いします。
土倉 稲穂:ありがてえ…!
"グラスウォルド":なんだとー
三井只人:三井くん、初のカバー!
三井只人:こい、ダメージ!
"グラスウォルド":ではダメージ!
"グラスウォルド":4d10+10
DoubleCross : (4D10+10) → 20[8,8,3,1]+10 → 30

"グラスウォルド":装甲は有効です。
三井只人:装甲で10軽減して倍で40!死んでリザレクト!
春日 雪:あ、やった!装甲7、HP24なので、HP1で生存!
土倉 稲穂:すげえ!
三井只人:すげぇ。
三井只人:三井只人の侵蝕値を+7(1d10->7)した(侵蝕値:77->84)
"グラスウォルド":おのれ……!
三井只人:三井只人に-20のダメージ!(HP:27->7)
三井只人:HP7で復活!
土倉 稲穂:三井クゥン!!
"グラスウォルド":では、"グラスウォルド"の姿が不意に揺らめく。
"グラスウォルド":緒環伸の姿が、小さくなっていく。
"グラスウォルド":そこに立っていたのは、春日雪、あなたを映した姿だ。
"グラスウォルド":あなたと同じ、外套を羽織って。
"グラスウォルド":しかし、それは姿を真似ただけのこと。
"グラスウォルド":周囲の残った鏡を跳ね返って、強烈な光線があなたたちに向かう!
"グラスウォルド":こんな力を、あなたが持つはずがない。偽物だ。
春日 雪:その、意志の光が宿らない瞳は、かつては見慣れていたもので。だから、特段、感情を露にすることもなく。
春日 雪:投手は集中(コンセントレイト)に入った。それを妨げることは許されない。だから。
春日 雪:「……只人さん」
春日 雪:「少しだけ、耐えてくださいね?」
三井只人:「何かな、雪ちゃん……?」その声音にちょっと疑問を混じらせつつ。
春日 雪:淡々と、冷たいとも思える声と共に。介入した領域が空間を光の奔流を歪め、ただ一人分の安全地帯を作り出す。
三井只人:その、明らかに不自然に。一人分を避けて───結果、こちらに集中する光条を見て理解する
"グラスウォルド":光は、その安全地帯を避けて二人に襲いかかる!
三井只人:「なるほど、ね!」
土倉 稲穂:「……これ、は」
三井只人:「自己犠牲はNGだけど、『偶然』こっちを狙うなら仕方ないわな!」
三井只人:竜の形をした魔眼、そして剣を構えて光を幾ばくか捻じれ、弾くも。着実にダメージを受け、その側から修復していく。
三井只人:合理的だ。合理的だがそれはそれとして。
三井只人:「まったく、可愛い女の子の頼みじゃなかったらやらないからな!こんなの!」
三井只人:冷や汗をかきながら。
三井只人:口調だけは意識して軽く言った。
土倉 稲穂:側の二人が光に灼かれ。苦しんでいる。
土倉 稲穂:集中しろ。
土倉 稲穂:何の為に、雪さんが領域を操作し、三井が庇ったと思っている。
土倉 稲穂:俺の仕事は……!

GM:では次、行動値順だと土倉くんと三井くんが同値ですね。
土倉 稲穂:では三井くんがよろしければ自分から。
三井只人:どうぞどうぞ
土倉 稲穂:では。
土倉 稲穂:マイナー無し。
土倉 稲穂:メジャー。コンボ:ドロップアウト。コンセントレイト:モルフェウス+飛礫+インスタントボム+砂の加護+パーフェクトコントロール。
土倉 稲穂:5点のHP消費!
土倉 稲穂:29-5=24
土倉 稲穂:侵食率+101+14=115
"グラスウォルド":来い!
土倉 稲穂:そして!
土倉 稲穂:Dロイス:超侵蝕を宣言。ダメージと達成値にそれぞれ+10
"グラスウォルド":つっよ
"グラスウォルド":こ、来い!
土倉 稲穂:振るぜ!
土倉 稲穂:12dx7+24
DoubleCross : (12R10+24[7]) → 10[1,5,6,6,6,7,7,8,8,8,8,9]+10[2,2,5,6,7,8,8]+6[1,3,6]+24 → 50

土倉 稲穂:ガハハ!
"グラスウォルド":ガード!
"グラスウォルド":ダメージをお願いします。
土倉 稲穂:行きます!
土倉 稲穂:6d10+50
DoubleCross : (6D10+50) → 32[1,9,4,7,4,7]+50 → 82

土倉 稲穂:装甲無視!
"グラスウォルド":ヒイ
"グラスウォルド":だいぶ痛いがまだ生きている!
土倉 稲穂:チッ!
土倉 稲穂: 
土倉 稲穂:ヒトには、色んな奴が居る。
土倉 稲穂:三井は。ヘラヘラして、どこか頼りない奴だと思った。
土倉 稲穂:けど。人を心の底から心配し、気遣える、優しくて。芯のある強さを持ったヤツだった。
土倉 稲穂:雪さんは。とても小学生には見えない雰囲気で。近寄り難いものを感じてた。
土倉 稲穂:けど。そんな彼女も。信頼する大切な人が居て。目の前から居なくなったりすると、不安も感じる。普通の、女の子だった。
土倉 稲穂:そして。緒環さんも。野宮さんも。小山内も。
土倉 稲穂:苦手だな、と感じる面もあるけど。親しみ易くて、良い人だなと。暖かいものを感じる面もある。
土倉 稲穂:その"個"を。"意志"を。容赦なく上書きし。自分という存在だけを誇示していく。
土倉 稲穂:そんな。
土倉 稲穂:そんな"虚像"だらけの世界は。
土倉 稲穂:「俺たちには、必要ない」
土倉 稲穂:俺らとお前は。隣人同士。お互い、消えたくないよな。生きたいよなあ。
土倉 稲穂:なら、戦いで。雌雄を決するしか無いんだよ。
土倉 稲穂:生きることは。それだけで。
土倉 稲穂:戦いなのだから。
土倉 稲穂:身体を捻り、軸足だけで大地を踏み締める。両腕は天高く。
土倉 稲穂:体内を循環する血液が沸騰する。
土倉 稲穂:どろり、と全身の毛穴から熱いものが、逆流する。
土倉 稲穂:燃やせ。
土倉 稲穂:「う、おお」
土倉 稲穂:この沸き立つ闘志を。
土倉 稲穂:友を踏み躙られた憤懣を。
土倉 稲穂:決して許されることの無いが為の憐憫を。
土倉 稲穂:「お、おおぉおぉぉ」
土倉 稲穂:燃やし尽くせ。
土倉 稲穂:最早、語る言葉は要らず。
土倉 稲穂:自分が出来る唯一のこと。
土倉 稲穂:全ての、この絆(おもい)を。
土倉 稲穂:魂(たま)に乗せろ────!
土倉 稲穂:「おぉぉおおぉぉおッッッ!!」
土倉 稲穂:ボ
土倉 稲穂: ォ
土倉 稲穂:ン
土倉 稲穂:球がその指先から離れる寸前。黒煙混じる、猛爆発。
土倉 稲穂:土倉 稲穂:爆風の衝撃によって加速された球は、一直線。
土倉 稲穂:土倉 稲穂:火花を散らしながら球の勢いは加速する。
土倉 稲穂:接敵迄、05m。爆発。錯覚ではない。空間を捻じ曲げるほどの回転(バックスピン)。
土倉 稲穂:接敵迄、01m。爆発。
土倉 稲穂:ふと。"グラスウォルド"の視界から。球が消えた。
土倉 稲穂:───否。
土倉 稲穂:ぎゅる、ぎゅると。
土倉 稲穂:グラスウォルドの頭上。ふわりと浮かぶ球体。然しその回転は。止むどころか。更に激しさを増していく。
土倉 稲穂:瞬間。
土倉 稲穂:弾ける閃光、炸裂するは超爆発。
土倉 稲穂:音を越え、光の速さを持って。
土倉 稲穂:その球は。
土倉 稲穂:軌道は変幻自在。常人では決して放る事の出来ない、土倉稲穂だけの魔球。────その名は。
土倉 稲穂:「"ドロップアウト"」
土倉 稲穂:その投球は、堅牢な装甲すら容易く穿ち砕く。
"グラスウォルド":がきん、と硬い音がした。
"グラスウォルド":少女の姿をしてはいても、鏡は鏡。
"グラスウォルド":人のようには苦しまない。
"グラスウォルド":ただ、首筋にびきびきと、確かにひびが這い上がってくる。
土倉 稲穂:手応えは感じた。が、これで終わりではない。
土倉 稲穂:仕留め損なった。けど、焦りは無い。
土倉 稲穂:俺には。────背中を任せられる、仲間が居る。
"グラスウォルド":「……勝負と言うなら」
"グラスウォルド":「私はまだ、生きています」
"グラスウォルド":「私を、止められますか?」
土倉 稲穂:「俺だけじゃ、無理かもな」
土倉 稲穂:「その為に……」
土倉 稲穂:がくりと膝を付く。
土倉 稲穂:「頼むぜ……」
土倉 稲穂:「三井」
三井只人:「あぁ」
三井只人:「僕たちは独りじゃないからね」
"グラスウォルド":「独り……」
"グラスウォルド":「私は……」

三井只人:では手番貰います!
GM:はい、三井くんの手番です。
三井只人:マイナーで《オリジン:レジェンド》+《斥力跳躍》。
三井只人:シーン中【精神】判定+2、飛行状態(非飛行に進路を妨害されない)、戦闘移動でグラスウォルドにエンゲージ。
三井只人:三井只人の侵蝕値を+3した(侵蝕値:84->87)
三井只人:メインでC<ノイマン> + コントロールソート + 巨人の斧 + 紡ぎの魔眼。グラスウォルドに白兵攻撃。
三井只人:ダイス8個、C値7、攻撃力20だ。
"グラスウォルド":来い!
三井只人:8dx7
DoubleCross : (8R10[7]) → 10[1,2,3,7,10,10,10,10]+10[3,5,5,8,9]+10[9,10]+5[3,5] → 35

三井只人:リアクションどうだ!
"グラスウォルド":ぬぬぬ……ガード!
"グラスウォルド":ダメージをどうぞ。
三井只人:4d10+20+3
DoubleCross : (4D10+20+3) → 26[4,4,9,9]+20+3 → 49

三井只人:装甲有効!
"グラスウォルド":そのダメージは一度落ちます。
"グラスウォルド":が。
三井只人:なにっ
"グラスウォルド":まずはオート《鏡の盾》。
"グラスウォルド":三井くんにダメージ40をお見舞いだ。
"グラスウォルド":そして《魂の錬成》で復活!
三井只人:ぎゃー!
三井只人:まずメイン分侵蝕挙げて、普通に死ぬのでリザレクト!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+8した(侵蝕値:87->95)
三井只人:三井只人の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:95->99)
三井只人:HP4!
三井只人:三井只人に-3のダメージ!(HP:7->4)
"グラスウォルド":ダメージですが、ガードしたのでこちらが受ける値が減っていましたね……!
三井只人:おっと。
"グラスウォルド":三井くんが受ける実ダメージは20になります。
三井只人:まぁどの道HP7で死ぬので大丈夫です。生き返りました。
"グラスウォルド":処理は変わらないはず。
三井只人:オッケイ!
"グラスウォルド":了解です。そのまま演出へどうぞ。
三井只人:土倉先輩の攻撃への対処、その間隙。
三井只人:すでにこちらを狙う光条は消えている。
三井只人:そして、ならば。反撃は狙い済ませるように。
センセイ:『偽竜顕現<ドラゴンズレイヤー>──』
三井只人:影絵の竜の声をトリガーに、身体のレネゲイドが活性する。
三井只人:思考による身体制御、重力制御によるパワーブースト。
三井只人:手足に影をまとい、まさしく竜の爪を象るように。
三井只人:剣を持つ右手を腰だめに。左手の爪と両足が地面を捉え。
三井只人:右足を引く、変則的なクラウチングスタートの構え。
三井只人:ボッ
三井只人:ボボボッ、と、影絵の竜から分離した、極小の影の球が空間を埋める。
三井只人:それ一つ一つに重力と斥力を内包する、極小の魔眼。
三井只人:ソレを成すは、獲物を狙う竜。
三井只人:三井只人の瞳の赤が深まり、その瞳孔が爬虫類めいて縦に見える。
三井只人:そして、
三井只人: ダ
三井只人:    ン
三井只人:        ッ!!!
三井只人:竜が地を蹴る轟音!
三井只人:「─────形態:飛竜<システム:ワイバーン>」
三井只人:呟くその名を表すように
三井只人:三井只人の身体は宙の魔眼に引かれ、離れ、翼持つ竜となる
三井只人:幾何学に空を巡るその飛竜が獲物へと、迫り、そして、
三井只人:「行くぞ、グラスウォルド」
三井只人:────その姿を目にする。
三井只人:年下の、肩肘を張るように、年頃の子のように笑顔を浮かべる顔貌による、無表情を。
センセイ:────味方と同じ顔の誰かを、君は切れるかな?
三井只人:そう、瞬間に声無き声が囁いて
三井只人:「当然」
三井只人:竜の爪/剣を構え、
三井只人:「悪いことをした誰かを叱るのも、僕の役目だ!」
三井只人:その矮躯へと、竜の爪を振り下ろす!
"グラスウォルド":がきん。
"グラスウォルド":ひびの入った姿が、さらに割れていく。
"グラスウォルド":割れた欠片は、しかし地に落ちず。
"グラスウォルド":そのまま、もがき、抵抗をするように竜の身体を穿つ!
"グラスウォルド":もはや春日雪の姿はしていない、ただの鏡の欠片があなたを刺し貫く。
三井只人:「かふっ」勢いのままに欠片を受け、反射的に吐血する
三井只人:「竜の鱗を貫くのは、そのまま竜の爪ってわけだ…」口の端から赤を漏らしつつ。
"グラスウォルド":そうして、後に残ったものは——。
三井只人:「洒落が効いてるよ、全く…!」
三井只人:それでもなお、相手を見る。
"グラスウォルド":砕けた鏡の、ただの枠。そして、その真ん中にぼんやりと立つ、誰でもない影。
"グラスウォルド":「……私は、"グラスウォルド"」
"グラスウォルド":「私は、まだ、生きています」
"グラスウォルド":「私を、止められますか?」

GM:では、次は雪ちゃんの手番です。
春日 雪:はぁい!
春日 雪:マイナー。戦闘移動で前方、三井くんと"グラスウォルド"がいるエンゲージへ合流。
春日 雪:メジャー、三井くんに下記の組み合わせで「射撃攻撃」。
春日 雪:■シークレット・ブレス(侵蝕+18)
春日 雪:流血の胞子/中和剤/さらなる力/狂戦士/導きの華
春日 雪:効果は「邪毒を与え、すべてのBSを治療し、未行動にし、次の判定のダイス+8、Cr−1、達成値+12」となります。
春日 雪:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 10[3,8,8,9,10]+10[10]+1[1]+1 → 22

GM:こわっ
春日 雪:達成値22です。ガードすれば上記効果を受け、ドッジに成功すれば受けません。
三井只人:ガードします。
春日 雪:はい、では上記の効果を三井くんに付与!さくっと演出を!
春日 雪:春日 雪の侵蝕値を+18した(侵蝕値:102->120)
春日 雪:鏡の欠片と、極小の魔眼。光と漆黒の粒の中を、機械仕掛けの靴の力を借りて、一足で駆け抜ける。
春日 雪:小さな体では勢いを殺しきれず、血まみれの少年、三井只人へと。
春日 雪:「きゃっ……」
三井只人:「お、っと」
春日 雪:半ば、体ごとぶつかるように、正面から抱き付いて止まる。
三井只人:その小さな体を受け止める。とっさのことだったので、抱きしめるように。
春日 雪:それと同時。ふたりの周囲を、領域が包む。そこにふたりがいる、けれど何をしているのかは認識できない、そんな阻害効果のある空間。
春日 雪:無論、中からは、それは分かり様もないのだが。その空間の、中で。
春日 雪:「……只人さん。こんな時ですけれど、ひとつ、謝らせてください」
三井只人:「前方不注意だぜ、雪ちゃん?」
三井只人:「っと、なんだい?」
春日 雪:「わたし、知ってるんです。……はい、これでも副支部長ですから」
春日 雪:「あなたの、大切な「雪ちゃん」のこと」
三井只人:「…………あー。そう?」ちょっと面映い感じで
春日 雪:「知った上で、只人さんで……ええ、とても楽しませていただきました。だから、ね?」
春日 雪:「これは、お詫びと、お礼です」
三井只人:「"で"っていうな"で"って。……お礼?」
三井只人:察しがつかないように、ちょっと首を傾げて。
春日 雪:紅く、澄んだ、けれどどこまでも深く暗い瞳が、そっと閉じられて。
三井只人:「え」
三井只人:その面持ちに、シチュエーションに、ちょっと心当たりがある感じで
春日 雪:首にしっかりと回された手で、キミの頭を引き寄せるように。ちいさなくちびるが、キミのくちびるへと─
三井只人:さり気なく回された手が実は、逃さない檻だと気づく頃には遅く
三井只人:「ちょ、ちょっと待っ」
三井只人:不味い気がする。というか不味いのでは?クソッ、僕が魅力的すぎるから…!とノイマン頭脳がフル回転し。
春日 雪:─やわらかい感触は、キミのくちびるではなく、頬とくちびるの境目に。そして。
三井只人:右手に剣、左手で取り落とさないように支えた左手に力が入る。
春日 雪:キミの高速思考を断ち切るように、鋭く激しい痛みが一瞬、キミの全身を駆け巡る。
三井只人:「、ッ!?」
三井只人:カァ、と熱そのものを送り込まれたような感覚。
春日 雪:「……なんて、ね。大丈夫、わたし、ひとのものに手を出す趣味はありません」
三井只人:戦闘時にも沈着に切り離される思考ごと侵されるような一瞬の昂りを感じ、しかし、一瞬後によりクリアなものへと変わる。
春日 雪:するりと、腕に込めた力を抜いて。キミの支えに身を委ね、ゆっくりと地に脚を降ろす。
三井只人:その頃には、頬に感じていた熱も同時に引いて、同時にまぶたも平行になるように。
三井只人:トン、とその小さな体を下ろす。
春日 雪:「ええ、ですけれどわたし、誰かのために頑張る人は大好きです。……ですから」
春日 雪:領域を解除。道を示すように、ついさっきまで自分の姿をしていたモノと、三井くんの間から身を退く。
三井只人:「こっちの"雪ちゃん"に先に出会ってたらどうなってたかと思うと、背筋が凍るね…」
春日 雪:「格好いいところ、見せてくださいね?わたしにも、そして…いつか、「雪ちゃん」にも」
春日 雪:くちびるの端に、ちろりと赤い舌が這うように。キミの頬から削り取った皮膚の欠片を舐め取る。
春日 雪:こちらの行動は以上です!

GM:では、次は未行動になった三井くんの手番ですね……!
三井只人:よし!
三井只人:マイナーはなし、メインでさっきと同じC<ノイマン> + コントロールソート + 巨人の斧 + 紡ぎの魔眼。
三井只人:99ですが、オートの紡ぎの魔眼分で100になるのでレベル上がって
GM:あっ小技
三井只人:ダイス11+8個、C値6、攻撃力23。命中時フェイタルヒット予定で更に+4d
"グラスウォルド":こ、来い!
三井只人:そして判定の前に。店じゃなく「患者 "グラスウォルド" P誠意/○Nドクターストップ」でジャームとしてのグラスウォルドにロイス取得!
三井只人:消化してさらに+10個だ!
"グラスウォルド":グワーッ
"グラスウォルド":判定をどうぞ!
三井只人:29dx7+2+12
DoubleCross : (29R10+2+12[7]) → 10[1,1,2,2,2,2,2,3,4,4,4,5,5,5,6,6,6,7,7,7,7,9,9,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,3,3,4,7,8,8,9,10,10,10]+10[2,4,4,5,8,8,10]+10[4,6,9]+10[7]+1[1]+14 → 65

"グラスウォルド":ひいん
三井只人:あ、C値下げ忘れ!
三井只人:6でもっかい振ります
GM:おっと、振り直しをどうぞ。
三井只人:29dx6+2+12
DoubleCross : (29R10+2+12[6]) → 10[1,1,1,3,3,4,4,4,5,5,5,5,5,5,6,6,6,6,7,8,8,8,8,9,9,9,9,10,10]+10[1,2,2,3,3,3,4,5,7,8,8,8,9,10,10]+10[3,3,5,5,6,7,10]+10[1,7,10]+10[6,7]+10[1,9]+10[8]+2[2]+14 → 86

GM:そりゃ上がるよね……
三井只人:リアクションどうだ!
"グラスウォルド":それでもガード!
三井只人:ダメージ前にフェイタルヒット!
"グラスウォルド":ダメージどうぞ!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+4した(侵蝕値:99->103)
三井只人:9d10+4d10+23+3
DoubleCross : (9D10+4D10+23+3) → 48[6,10,7,7,3,9,1,1,4]+30[9,3,9,9]+23+3 → 104

三井只人:装甲有効!
"グラスウォルド":そんなものがガードしきれるか
"グラスウォルド":装甲入れても無理です。倒れます。
"グラスウォルド":復活エフェクトは……もうない!
GM:あなたたちの勝利です。
土倉 稲穂:やった~!
春日 雪:イェア…!
三井只人:よーし!
三井只人:三井只人の侵蝕値を+8した(侵蝕値:103->111)
三井只人:必要以上にクリアになる、そんな思考で。
三井只人:目の前の少女が唇をなめる赤い舌を見ながら、はぁ、と軽い息をつく
三井只人:「雪ちゃん、僕はね。君みたいにしっかりした子が結構好きだぜ」
三井只人:「面倒見てて、手がかからないし……」
三井只人:いたずらっぽく笑う少女に今度はこちらから近づいて。空いた手でその華奢な手を優しく取る。
三井只人:「そういう、しっかり者で、『手のかからない』子を、全力で甘やかしてやるのが僕の趣味でね?」
三井只人:片膝をついて下から見上げるように。相手の目を真っ直ぐと見る。
春日 雪:「あら。……じゃあ、ここから出たら、めいっぱい甘やかしてください」
春日 雪:わたしではなく、あなたの大切な人を、と。口に出しは、しないけれど。
三井只人:「もちろん。まぁ、そのためにまずは、」
春日 雪:「はい」
三井只人:取った真っ白な手の甲に軽く、唇を当てて。
三井只人:「格好いいとこ見せなきゃね?」
春日 雪:少しだけ、くすぐったそうに眼を細めて。
三井只人:今度はこちらがいたずらっぽく笑って、ウィンクなどをする。
春日 雪:「期待、していますから」
三井只人:王子様とお姫様、ではなく。
三井只人:仲のいい2人のおままごとのように、かっこいい騎士様を意識して
三井只人:「もちろん。よく見ていてくれ」
三井只人:そう言って、恭しく手を離し、剣を担ぐ
三井只人:その両手足はすでに影に包まれず、自然体なままで。
三井只人:散歩のように気軽に、『誰でもない影』と相対する。
センセイ:『偽竜顕現<ドラゴンズレイヤー>──』
三井只人:コレでいい。
三井只人:物語のナイト様は王道で、まっすぐに、事件を解決するものだ。
三井只人:そして
三井只人:「───────形態:騎士《システム:ナイト》」
三井只人:自然体そのままで、良い。
三井只人:鏡の前に立った僕が格好良いなんてことは、毎朝確認しているからね!
三井只人:大上段からの一撃が、影を裂いた
"グラスウォルド":もはや、抵抗する力はない。
"グラスウォルド":影は、そのまま真っ二つに裂かれ——。
"グラスウォルド":「……ああ」
"グラスウォルド":鏡は、何も映すことはなく。
"グラスウォルド":「私は」
"グラスウォルド":「独り、か」
"グラスウォルド":ばきん。
"グラスウォルド":音を立てて、鏡が枠ごと砕ける。
三井只人:割れる様を見て、剣をしまい。
三井只人:片手を立てて、目をつむらず最後まで見送り。
三井只人:「おやすみだ、グラスウォルド」
"グラスウォルド":「…………」
"グラスウォルド":「おや、すみ」
"グラスウォルド":最後の鸚鵡返しを呟く。
"グラスウォルド":それきりだった。

GM:鏡が砕けた瞬間、既にひびの入っていた世界も完全に砕け散る。
GM:光が差し込む。
GM:あなたたちは、『グラスウォルド』の店内、壊れた大鏡の前に立っている。
GM:店内は、以前とは様変わりしている。
GM:あちこちに飾られていた商品は何もなく、ただの空き店だ。
GM:そして。
"ベレニケ"野宮あえか:「!」
"ベレニケ"野宮あえか:突如現れたあなたたちを見て、目を瞬かせる。
GM:店内には、第九支部の人員が数名。
GM:あなたたちを追って捜索をしていたようだ。
"ベレニケ"野宮あえか:「……皆さん、緒環さんも!」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「戻って、来られた?」
三井只人:「の、ようですな」
春日 雪:「はい。ただいま、戻りました」
春日 雪:そう、当たり前のように応じてから。
"ベレニケ"野宮あえか:「よ、よかった……よかったです……」半分泣きそうになっている。
春日 雪:「……ご心配をおかけしましたけれど。はい、なんとか、こうして」
春日 雪:「みんな揃って、無事に」
"パペッティアー"緒環伸:「結構留守にしちゃったみたいだけど、有給って後から取れっかな」
"パペッティアー"緒環伸:冗談めかして言う。
春日 雪:共に鏡の中から戻った、3人をゆっくり見回して、そして。
春日 雪:「やどりちゃんへの口添えくらいは、してあげますよ?」
春日 雪:冗談に、冗談で返すように、小さく笑う。
三井只人:「エージェントって大変なお仕事ですねぇ」
三井只人:そんな社会人を見て、緊張の糸を切りながら笑う。
土倉 稲穂:安堵し、朗らかに笑い合うみんなを横目に。
土倉 稲穂:振り返り、壊れた大鏡を見る。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「さよなら、"グラスウォルド"」
土倉 稲穂:この経験を、想いを。糧にして。
土倉 稲穂:俺たちは生きる。
土倉 稲穂:生きていくから。
GM:さよなら、と返す声はもはやなく。
GM:あなたたちは、ようやく日常へと帰っていく。


【バックトラック】


GM:では、今回のEロイスのお時間です。
GM:《Eロイス:心の爆弾》
《Eロイス:妄念の姿》
《Eロイス:囚人の鳥籠》

GM:計3個。振りたい方は振るとよろしい!
三井只人:振らない!
春日 雪:ロイス6つ、侵蝕120!きっとおそらく大丈夫なのでEロイス分なしで!
土倉 稲穂:上に同じくロイス6つなので! 大丈夫かな!
三井只人:侵蝕111、残ロイス5個!
三井只人:素振りで行こう。
GM:ではそれぞれロイス数に応じてダイスを振るがよろしい!
春日 雪:素振り!
三井只人:111-5d10 素振り
DoubleCross : (111-5D10) → 111-26[5,3,2,7,9] → 85

春日 雪:120-6d10
DoubleCross : (120-6D10) → 120-40[6,10,7,6,6,5] → 80

春日 雪:ヨシ!(現場雪)
三井只人:5点帰還!
土倉 稲穂:素振り!
土倉 稲穂:115-6d10
DoubleCross : (115-6D10) → 115-30[1,3,10,3,4,9] → 85

土倉 稲穂:帰還!
土倉 稲穂:5てん!
GM:ちょうどいい感じ!
GM:帰還おめでとうございます。
GM:経験点ですが、いつもの5点とシナリオ5点、Eロイス分3点!
GM:そこに侵蝕分全員5点を足してください。
三井只人:13点!
春日 雪:合計して18点かな!
土倉 稲穂:承知!18点!
三井只人:18点だった。たしざんがにがて。
GM:ではGMは19点いただきます。
土倉 稲穂:もぐもぐ
GM:まずはお疲れ様でした!
春日 雪:は、お疲れ様でした!無事帰還!めでたい!
土倉 稲穂:おつかれでした!
三井只人:めでたい!お疲れさまでした!

ED1:春日 雪&三井只人:「勝者の権利として」


GM:あなたたちの活躍で、鏡にまつわる事件は解決した。
GM:既に売られていた商品はジャームと共に消滅、
GM:購入者もその後は元に戻ったようだ。
GM:関係者はUGNが可能な範囲で軽い記憶処理を行い、後は経過観察。
GM:残るは事後処理、といったところ。

GM:N市UGN第九支部
春日 雪:「……ふう」
春日 雪:机の上に広がった書類を集め、整え、置き直す。ほとんどは、支部員が作った書類に決裁の印を押すだけのもの。
春日 雪:けれど、自分が始めたことなのだから。きちんと終わらせなければならない。権限のある者というのは、そういう責任があるのだと。
春日 雪:ずっと前に、教えられたことだ。そして、自分と同い年の彼女が、いつもしていることだ。だから、自分も─。
春日 雪:「……ぁ」
春日 雪:そんな思考がぐるりと回る間に、意識は落ちて。……どれくらいの間、居眠りしていたのだろう。一分?五分?それとも─。
三井只人:「───あぁ、起きた?」
三井只人:そんな君に声がかかる。
三井只人:妹の様子を見る兄のような、親しみを込めた声だ。
春日 雪:「ぇ」
春日 雪:ぱちり、ぱちりと。目の前の光景を確認するように、数度まばたき。
三井只人:「や、おはよう雪ちゃん」
春日 雪:「……はい。おはよう、ございます」
春日 雪:どこかぼんやりした声で、反射的に応じて、そして。
三井只人:机の向こう側。適当なイスに腰掛けて、眠る君を見守るように静かに読んでいた単行本を仕舞う。
三井只人:「はい、おはようございます」
春日 雪:「……只人さん」
三井只人:「なにかな、雪ちゃん」
春日 雪:「見てましたね?わたしの、寝顔」
三井只人:柔らかに微笑む
春日 雪:じとりと、温度の下がった視線を向けながら。けれど、声には、キミがそうしたような親しみが感じられる…かも、しれない。
三井只人:「見ましたねぇ。綺麗に眠るんだね」
三井只人:ちょっとした照れ隠しのようなものだろう、と軽く受け流しつつ。
春日 雪:「……もう。起こしてくれてもよかったのに。……けれど、ええ」
春日 雪:「おかげさまで、目が覚めました。この借りは、いずれどこかでお返ししますから」
三井只人:「わぁ、お役に立ったというのになんということだ」
三井只人:「まぁ、それもまた楽しみってことで。ついでにもう一つ貸しておこうかな」
春日 雪:「はい、是非お楽しみに。……ふふ、それで」
春日 雪:「こうして、わたしをからかいに来られたわけではないんでしょう?」
三井只人:「うん、これはただのアドリブでね。本題はこっち」
三井只人:立ち上がり、かたわらの学生鞄から小さな袋を取り出す。
三井只人:副支部長として、あるいは女子の嗜みとして知っているかもしれない。とある装飾品店の袋だ
春日 雪:「……それは」
春日 雪:決して、敷居の高い店ではない。けれど、学生が小遣いの使い道として手を出せるような店ではない。
春日 雪:無論、副支部長という立場とはいえ、小学生である自分には。
三井只人:こちらとしても、決して裕福というわけではないけど。
三井只人:そもそも男子高校生として、財力的には差があった
三井只人:「君が気に入ってくれると良いけれど」
春日 雪:「……冗談で済ませてくれても、よかったんですよ」
春日 雪:声には僅かに、咎めるような色がある。
三井只人:「はっはっは。冗談と思ってるだろう、と思ってね」
三井只人:「僕は、君みたいな子を甘やかすのが大好きなんだ」
春日 雪:それは例えば、自分ではなく、他の誰かに、とでも言いたそうな。
三井只人:言ったろ?といたずらを成功させた子供のように。
春日 雪:「………………」
春日 雪:楽しそうに見えるキミの目を、少しの間、見つめて。
春日 雪:「……わたしの、負けみたいですね」
三井只人:「じゃ、勝者の権利としてこれを受け取ってもらおうかな」
三井只人:そう言いながら。簡易的な店の袋から中身を取り出す。
三井只人:金色の地金に深い赤の宝玉。
三井只人:それはまるで彼女の瞳に合うような、ワインレッド。
三井只人:「受け取ってくれるかな?」
春日 雪:「ええ。敗者ですから、勝者の言いつけは絶対です」
三井只人:そう言って、手にしたブローチを差し出す。
三井只人:「それは良かった」
春日 雪:「……ああ、では」
春日 雪:座っていたソファから立ち上がり、椅子に座るキミの傍らへと。身をかがめて、丁度、キミの視線の高さに胸を合わせて。
三井只人:「?」
春日 雪:「せっかく頂いたんですから。今ここで、身に着けさせていただければ、と」
春日 雪:そう言って、軽くウィンクをしてから、目を閉じる。
三井只人:「…………やれやれ」
三井只人:付けやすくするためか、ついと白い顎を上げるように目を閉じた、その顔がいつぞやの顔にかぶりつつ。
春日 雪:「只人さん?」
春日 雪:急かすように、けれど柔らかに、キミの名を呼ぶ。
三井只人:「………はいはい、わかりました。勝者の権利を行使しますよ」
三井只人:ブローチのピンを外し、服の生地を傷めないように一度白のフェルトを噛ませて。
三井只人:彼女のくすみのない、新雪のような白のブラウス。その左の鎖骨辺りの位置にアクセントを付けるように。
三井只人:通し、閉じて。バランスを少し確認して。
三井只人:「…………うん」
三井只人:一度、満足そうに頷く
三井只人:「よし。更に可愛くなったよ、雪ちゃん」
春日 雪:「……はい」
春日 雪:胸元に小さく光る、金と赤の光。鏡の森の、眩しいような煌きとは違う。ささやかな、けれど虚像ではない、確かにそこにあるもの。
春日 雪:「……ありがとうございます、只人さん。わたし、ずっと大事にしますね。……だから」
春日 雪:白い指がそっと、赤い宝玉を撫でるように触れて。
三井只人:「うん、大事にしてくれると嬉しい」
三井只人:その反応を目を細めるように見て。
春日 雪:「只人さんも、これからずっと、大事にしてください。たくさんたくさん、贈り物をして、一緒にいて、名前を読んで」
春日 雪:「あなたの大切な「雪ちゃん」を、どうか、離さないで」
三井只人:その言葉に、真摯な思いを感じつつ。
三井只人:「もちろんだよ」
三井只人:「僕は結構欲張りだからね」
三井只人:ニッ、と歯を見せて。
春日 雪:「……あは」
春日 雪:つられるように、浮かべた笑顔は。まるで、小さな女の子のような。
三井只人:「恋バナでも悩み事でも、話が聞きたくなったらまたいつでも呼ぶと良い」
三井只人:「君が応援してくれるなら百人力だよ、『雪ちゃん』」
三井只人:その小さい女の子の笑顔を見て、妹と接する兄のように。
三井只人:柔らかく笑う。

ED2:春日 雪:「だから、今度は」


GM:第九地区・喫茶店
GM:あなたは第九支部近くの喫茶店を訪れている。
GM:インテリアはどこか昔のヨーロッパ風で、落ち着いた雰囲気。
GM:……しばらく前に訪れた、雑貨店を思い出すような空気だ。
GM:目の前の席には、相変わらずにやけた顔をしたエージェントが腰掛けている。
春日 雪:「……緒環さん。わたし、以前に言ったと思うんです」
春日 雪:「あまり、多く食べる方じゃないですよ、って」
"パペッティアー"緒環伸:「うん? ……ああ」
"パペッティアー"緒環伸:メニューをめくりながら。
"パペッティアー"緒環伸:「まあ、雪ちゃんが満足するまで食べればいいさ」
"パペッティアー"緒環伸:「僕の奢りだぜ。結構レアでしょ?」
春日 雪:「……そうですね。この機会を逃すと、次はいつになるか分かりませんし」
春日 雪:それをご自分で言いますか、という気持ちを半眼の視線に込めて、くすりと笑ってから。
"パペッティアー"緒環伸:「そういうこと」ニヤニヤ笑っている。
"パペッティアー"緒環伸:その様子は、あの同じ顔をした店員とはまるで違う。
春日 雪:「……もう。調子がいいんですから」
"パペッティアー"緒環伸:「僕としてはね、やっぱり、お礼はしないとと思ってね」
春日 雪:その様子に、どこかほっとしたような息を吐いて。
春日 雪:「……お礼、ですか」
春日 雪:呼び止めた店員に、手早く注文を済ませて。改めて、彼に向き直る。
"パペッティアー"緒環伸:「まあ、助けに来てくれたのはもちろんだけど……」
"パペッティアー"緒環伸:「あの空間に閉じ込められてた時に、雪ちゃんの顔が映った」
"パペッティアー"緒環伸:「あんなにホッとしたことはなかなかなかったね」
"パペッティアー"緒環伸:「思わず糸を引いてた」
"パペッティアー"緒環伸:「……気づいてくれただろ?」
春日 雪:「……どうでしょう。ただ偶然、名前を呼んだだけかもしれませんよ?」
"パペッティアー"緒環伸:「それならそれでもいいさ」
春日 雪:にこやかに目を細めて、そう告げて、少し間が空いて。
"パペッティアー"緒環伸:「……重要なのは、僕があの時救われた、ってこと」
春日 雪:「……あの時は、わたしから、切ってしまいましたから」
春日 雪:黒い霧の向こう。普段のにやけたような顔が、一瞬、凍り付いたような瞬間を覚えている。
春日 雪:「だから、今度は掴まなきゃ、って。……はい、ですから」
春日 雪:「お礼を言うなら、わたしも、です。……もし、あの宿で、あの鏡の森で、緒環さんが諦めていたら」
春日 雪:「わたしは。わたしたちは、きっと、ここにはいませんでした」
"パペッティアー"緒環伸:「僕は諦めが悪いんだよ」
"パペッティアー"緒環伸:「君とおんなじかな」
"パペッティアー"緒環伸:少女があのジャームに言ってのけた言葉を思い出しながら。
春日 雪:「諦めの悪さの表し方は、ずいぶん違いますけれど」
"パペッティアー"緒環伸:「そうかな。そうかもね!」笑う。
春日 雪:「そうですよ。……わたしと、あなたは、違います」
春日 雪:「違うから。同じではないから。わたしは、誰かと一緒にいれるこの世界が、好きです」
"パペッティアー"緒環伸:「うん」
"パペッティアー"緒環伸:「雪ちゃんがそう言えるような世界なら、きっとここはいいとこだ」
"パペッティアー"緒環伸:「……あいつは、ちょっと違ったみたいだけどな」
"パペッティアー"緒環伸:ジャーム"グラスウォルド"のことを言う。
"パペッティアー"緒環伸:「家族が……」
"パペッティアー"緒環伸:「家族だって、違う人間だろうにね」
春日 雪:「……ええ。血の繋がりがあろうと、なかろうと。人と人とは、他人同士です」
春日 雪:「でも、それでいいじゃないですか。……違うものを、違うと認めながら、それでも一緒に生きることができるなら」
春日 雪:胸元の、赤い光を反射するブローチにそっと触れながら。
"パペッティアー"緒環伸:その言葉を聞いて、柔らかく、ほんの少し寂しそうに目を細める。
"パペッティアー"緒環伸:「いい物貰ったね。綺麗じゃないか」
春日 雪:「……はい。只人さんから。軽妙なのに律義というか……」
春日 雪:嬉しそうに目を細めて、小さく頷いて。
"パペッティアー"緒環伸:「あの子、まめそうだもんな……」
春日 雪:「……ねえ、緒環さん」
"パペッティアー"緒環伸:「ん?」
春日 雪:そんな、気配りを忘れない彼のことが話題に出たから、というわけではないけれど。
春日 雪:「……ありがとうございます。還って来てくれて。諦めないでいてくれて」
春日 雪:「鏡の森から、わたしに手を伸ばしてくれて」
"パペッティアー"緒環伸:「うん、まあ……」
"パペッティアー"緒環伸:「その言葉が聞ければ、帰ってきた甲斐はあったかな」
"パペッティアー"緒環伸:「ありがとう、雪ちゃん」
"パペッティアー"緒環伸:「僕を呼んでくれて。応えてくれて。助けに来てくれて」
春日 雪:言葉に言葉で応える代わりに。ブローチに触れていた手を、テーブルの向こうへそっと伸ばす。
"パペッティアー"緒環伸:応えるように、その手を取る。
"パペッティアー"緒環伸:自分は、形になるような大事な物をあげられるような人間ではないけれど。
春日 雪:それでも、あなたから受け取るものが。あなたに受け取ってもらいたいものが。きっと、これからも、たくさん。
春日 雪:─たとえば、そう。暖かい紅茶と、シナモンたっぷりの甘いアップルパイ。
春日 雪:わたしが食べられたのはほんのひとくちで、ほとんどあなたに押し付けるように食べさせてしまったけれど。
春日 雪:心も体も、満ち足りたのは。あなたと囲んだこの食卓が、いつか。
春日 雪:わたしを、繋ぎとめてくれるから。

ED3:土倉 稲穂&三井只人:「将来の夢とか」


GM:星辰館高校・学校食堂
GM:昼休み。食堂は生徒たちで賑わっている。
土倉 稲穂:ここ、星辰館高校は生徒の数が非常に多い、マンモス高として名を馳せているだけあって。
土倉 稲穂:学食のメニューも非常に豊富だ。
土倉 稲穂:中でも自分のお気に入りはこの「ドカ盛りカツカレーライス」だ。
土倉 稲穂:巨大に盛られた白飯。皿から溢れんばかりのルゥ。そして中央には、サクサクのカツが二枚。
土倉 稲穂:「いただきます」
土倉 稲穂:両手を合わせ。スプーンを手に取る。
土倉 稲穂:一口分を掬い……口に運ぼうとしたその時。
三井只人:「正面失礼しゃーっす」
土倉 稲穂:「………ん?」
三井只人:ガラガラ。言いつつ椅子を引いて、自分の分のトレーを持った男子が正面に腰掛ける。
三井只人:「おや、土倉先輩」
土倉 稲穂:誰かと思って顔を上げると。つい、この間まで一緒だった歳下の男子。
土倉 稲穂:「おう、三井」
土倉 稲穂:「………あれ。お前も星辰館だったの?」
三井只人:「オッス。すげー食いますね」
三井只人:「あ、そうですよ?知りませんでした?」
三井只人:そういうこちらのトレーに乗っているのはチャーシュー麺。
土倉 稲穂:「成長期だからな。……うん、美味い。そう、今更気づいた」
三井只人:平均的な醤油ラーメンにチャーシューを+2枚。サイドメニューで唐揚げの3個入り小皿。
三井只人:「スポーツマンですもんね。そう言えば自己紹介もしてませんでしたか」
土倉 稲穂:「何分、緊急の任務だったからなあ」
三井只人:「ッスねぇ。そっちは友人さんも被害出てましたし」
三井只人:あぐあぐ。チャーシューを食べる。美味い。
土倉 稲穂:「全くだ。後遺症とかがあるって話は聞いてないから。安心したけど」
土倉 稲穂:三井くんの食べる様子をちらりと見ながら。美味そうだな。
三井只人:小皿の唐揚げにコショーなどをかけつつ、視線に気付いて。
三井只人:「カツと交換なら良いっすよ」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「究極の選択だな」
土倉 稲穂:ひとしばらく悩んだ末、そっとカツを小皿に渡しながら。
土倉 稲穂:「………大変だったよな」
三井只人:「そうそう。簡単に正しい選択なんて見つかんないっすねぇ」
三井只人:キヒヒ、と笑いつつ。ラーメンの器を寄せて。
三井只人:「えぇ、大変でしたね」
三井只人:カレールーのついたカツを美味そうに食べる。
土倉 稲穂:「事件もさ。大変で、疲れたけど。一番驚いたのはあれだなあ」
三井只人:その顔に別種の感慨も含ませて。
三井只人:「? どれ?」
土倉 稲穂:唐揚げをぱくりと含み。咀嚼し飲み込んだあと。
土倉 稲穂:「副支部長」
三井只人:「わかる」
土倉 稲穂:「いや、単純に。凄くないか」
土倉 稲穂:「俺があれぐらいの年頃なんて。鼻タレながら球拾ってたぜ」
三井只人:「めっちゃ凄いですよね。まだ小学生ですってアレ」
土倉 稲穂:「世の中広いよなあ……」
土倉 稲穂:そこで言葉を切り、ごくりと水を飲み込む。
三井只人:「僕の11歳の時は……何してたっけなぁ。親の手伝いは流石にしてなかった気がするけど…」
三井只人:「広いですねぇ……」
三井只人:ずるる、と麺をすすって。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「鏡の森で。"グラスウォルド"と対峙した時に」
三井只人:「あ、4年前か。だったら結構母さんが忙しかったときだから……あ、はい。なんです?」
土倉 稲穂:「……あの子が言ってた言葉が。頭から離れねえんだ」
土倉 稲穂:気丈に振る舞い、優雅に宣戦布告したあの姿を脳裏に思い返しながら。
土倉 稲穂:「『生きるために生きるのではなく』」
土倉 稲穂:「『還るために。続けるために。繋げるために』って」
三井只人:「言ってましたね」
三井只人:「思うところがありますか」
土倉 稲穂:「うん……」
土倉 稲穂:「結構、ガツンと来たんだよな」
土倉 稲穂:手を止め、俯きながら。
三井只人:「来ちゃいましたか」
三井只人:「意識してないと忘れがちですよね、そのへん」
土倉 稲穂:「"生きる"って事だけに。最近はいっぱいいっぱいだったっつーか」
土倉 稲穂:「"先"の事を,」
土倉 稲穂:「最近は、忘れてたっつーか」
三井只人:「まぁ……その辺は僕もですね」
土倉 稲穂:「……お前も?」
三井只人:「僕はこの力のついでに、ほら。オマケもついてきてますから」
センセイ:『……(外なので声は発さないが多少不満げなオーラ)』
土倉 稲穂:「……ああ、あの、センセイっていう」
土倉 稲穂:「カッコいいよな」
センセイ:正面から見える程度に、袖口から小さく顔を出す
センセイ:その言葉に多少ご満悦なオーラ
三井只人:「かっこいいよね。竜」
土倉 稲穂:「いいよな、ドラゴン……」
三井只人:うんうん、と頷いて。
三井只人:「まぁ、人生が一変……って程じゃないですけど。色々変わって。先のことを見据えようとしたのも割と最近ですね。僕は」
土倉 稲穂:「………先か」
土倉 稲穂:俯いた顔を上げ、得意げな彼の顔を見る。
土倉 稲穂:「……三井はさ」
三井只人:「はい?」
土倉 稲穂:「将来の夢とか、あるのか」
三井只人:「医者ですね」
三井只人:即答する。
土倉 稲穂:「………おお」
三井只人:最近、即答できるようになった。
三井只人:「昔は、親の影響で漫然と……って感じだったんで、受験までに考えるかーとか思ってたんですけどね」
土倉 稲穂:あまりの即答ぶりに少々たじろぐ。
土倉 稲穂:「……今は?」
三井只人:そのたじろぎでちょっと笑って。
三井只人:「まぁ……ちょっと前までは中学生ですし。バイトも出来ないガキだったんで漫然となれればいいなーだったんですけど」
三井只人:「この力に関わって、色々やって……」
三井只人:「やっぱ僕、誰かを助けること、好きみたいなんで」
三井只人:「医者になれればいいなー、って」
土倉 稲穂:その屈託の無い笑顔を見ながら。
三井只人:「うん、そんな感じですね」
土倉 稲穂:「………そっか」
土倉 稲穂:「なれると、いいな。………いや」
土倉 稲穂:「なれるよ。お前なら」
三井只人:「へへへ」
三井只人:よせやぁい、なんていいつつ。その言葉を受ける時はまっすぐに。
三井只人:「土倉先輩は…………」
三井只人:「聞いても大丈夫な話題ですか?」
三井只人:オーヴァードは総じて身体能力も強化される。僕はそれほどでもないけど。
土倉 稲穂:周りの人を慈しむ、その優しさを忘れない限り。彼は、必ず。
土倉 稲穂:対する、自分は。
土倉 稲穂:「………」
三井只人:スポーツに関わるものにとって。それは簡単に割り切れるものじゃないだろうな、とも思う。
土倉 稲穂:ぽつりと言葉を漏らす。
土倉 稲穂:「野球選手」
土倉 稲穂:「………だった」
三井只人:「過去形……ッスよね」
土倉 稲穂:「だな。俺は野球(それ)しか、打ち込むものが無かったから」
土倉 稲穂:「俺も。漫然と。なれればいいな、と。そう思ってた」
土倉 稲穂:「野球との折り合いは、自分の中で。ついたけど」
三井只人:「…………」
土倉 稲穂:「将来の事までは。今は……」
三井只人:ポツポツとした言葉を、受ける。
土倉 稲穂:「わからねえ」
三井只人:「そッスか」
三井只人:「…………難しいですよねぇ、将来」
三井只人:力の入ってた肩を、ストンと落とすように。
土倉 稲穂:「………ああ。難しい」
三井只人:「僕も、さっきはああ言いましたけど」
土倉 稲穂:「うん」
三井只人:「一年前は、別の事を考えてて。一年後も、同じように即答出来るとは限らないよなー、って」
三井只人:「知ってます?僕ら、80年生きるとしたらまだ人生の20%もいいとこなんですよ」
三井只人:「残りの80%を確実に見据えるとか、絶対ムリでしょ」
土倉 稲穂:「……半分も、来てないな」
三井只人:「うん」
三井只人:ぐでー、と背もたれに預けて。
三井只人:「一歩一歩。一日一日。地道に進むしか無いんでしょうねぇ」
土倉 稲穂:「地道に。一歩一歩、か」
三井只人:空中に指でくるくると落書きしながら
三井只人:「一年後。もしかしたら僕はまた進路に迷ってて。土倉先輩は思いも寄らない進路を選ぶかもしれない」
土倉 稲穂:じっと彼の瞳を覗いて、無言で続きを促しながら。
三井只人:「雪ちゃんもしっかりしてますけど、中学生高校生に環境が変わればまたイメージ変わるかもですし」
三井只人:「緒環さんは………42が43になったらいきなり老けたらウケますけど」無責任にいいつつ
土倉 稲穂:「どうかな、あの人は」
土倉 稲穂:はは、と思わず吹き出してしまう。
三井只人:「あの人を入れるとなんか話がブレるから置いときましょう」はは、と笑い返して
三井只人:「その、一年後から今日を振り返った時」
三井只人:「正しいか正しくないかはともかく」
三井只人:「『良い選択をした』……って思えると良いなぁ、って思ってますよ。僕は」
土倉 稲穂:そんな彼の、迷いない表情を伺いながら。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「サンキュな、三井」
土倉 稲穂:ぐっと背を正し、伸びをする。
三井只人:「ん?」唐揚げを摘みながら。
三井只人:「なんか役に立てましたかね、僕」
土倉 稲穂:「やっぱり俺は。先のことはまだわからないけど」
三井只人:「うん」
土倉 稲穂:「後悔するような日々だけは、送らねえことに決めた」
土倉 稲穂:「あ~~~! サッパリした! 気が晴れた!」
三井只人:「おっ、いい顔~」拍手。
土倉 稲穂:「やっぱり、お前さ」
三井只人:「なんすか?」
土倉 稲穂:「優しい、良い医者になれるよ」
三井只人:その素直な、スッキリとした評価を受けて。
三井只人:「最高の褒め言葉だ」
三井只人:キヒヒッ、と歯を見せて笑った後。
三井只人:「んじゃ、ごちそうさまでした。お先です」
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「いつの間に……」
三井只人:パン、と両手を合わせて。トレーの内には空のラーメンと小皿。
三井只人:「医者は忙しいもので。会話しながら食事とかよゆーよゆー」
三井只人:行儀は悪い。
土倉 稲穂:「便利なスキルだなあ」
三井只人:「周りは結構標準スキルなんすけどねー。僕、なんかまたやっちゃいました?みたいな」
三井只人:冗談めかして言って。
三井只人:「おつかれっす。午後も頑張りましょ~」
土倉 稲穂:「おう。お疲れ。今度メシ、奢らせろよ」
三井只人:「お待ちしてまーす」
三井只人:トレーを持ち、手を振って退席する。
土倉 稲穂:「さ、俺もメシの続きを……」
小山内梨花:そこに、入れ違いになるように。
小山内梨花:「あーっ、土倉くんだ!」
土倉 稲穂:「………」
小山内梨花:いつも通りの明るい、元気な声。
土倉 稲穂:声の方向に顔を傾ける。
小山内梨花:「何何? 何食べてるの? 美味しい?」
小山内梨花:小山内梨花が、興味深げにあなたを見ている。
土倉 稲穂:「小山内。これはドカ盛りカツカレーライスだ。見ろ、この量を」
土倉 稲穂:「これでワンコイン………って」
土倉 稲穂:「そうじゃねえや。お前。身体」
土倉 稲穂:「もう大丈夫なのか?」
小山内梨花:「私お弁当が多いから! 学食あんまり詳しくなくて!」
小山内梨花:「身体? うん」
小山内梨花:彼女はUGNにより、軽い記憶処理を受けている。
小山内梨花:店のことや、一時期おかしかった時のことはもうほとんど忘れているだろう。
小山内梨花:早期に異変が発見されたため、悪影響は残らなかった、とあなたは聞いている。
土倉 稲穂:「(あっと。そっか。記憶が、弄られてるんだったか)」
小山内梨花:「あ、ちょっと病院には行ったけど、大したことなかったよ!」
小山内梨花:その程度の認識になっている。
土倉 稲穂:「そりゃ、何よりだ」
土倉 稲穂:「お前が元気ないと、クラスの士気も下がるっつーか」
土倉 稲穂:「心配だったからな」
小山内梨花:「心配されちゃった!」
小山内梨花:「へへっ」少し照れたように笑う。
土倉 稲穂:「あんだよ……」
土倉 稲穂:ばつが悪そうに頭を掻きながら。
小山内梨花:「えーと」
土倉 稲穂:「おう」
小山内梨花:「なんだっけ。土倉くんになんか用があったような……なかったような?」
小山内梨花:首を傾げている。
土倉 稲穂:「………なんだそりゃ」
小山内梨花:「わっかんない! けど、ちょっと話したかったんだ」
小山内梨花:「前になんか、すっごい筋トレしてたでしょ。あれの話とかー」
土倉 稲穂:もう一回病院行くか?着いていってやろうか?と心配しながら。
小山内梨花:「こないだはるちゃんと見つけた美味しいお店の話とかー」
小山内梨花:「いろんな話、したいなって思ったの!」
土倉 稲穂:楽しそうに笑う彼女を見て。
小山内梨花:その様子には、もう無感情な鸚鵡返しの気配はどこにもない。
土倉 稲穂:ああ、いつもの"日常"に帰ってきたんだなあと。
土倉 稲穂:しみじみ、思っちまう。
土倉 稲穂:「話、話……あっ」
土倉 稲穂:「なあ、小山内」
小山内梨花:「ん?」
土倉 稲穂:「このガッコにさ。"姿見"のある教室。無かったか」
土倉 稲穂:「デカい鏡ならまあ、何でもいんだけど」
小山内梨花:「ああー。えっと、家庭科室とか、体育館とか、演劇部の部室とか……?」
小山内梨花:「鏡がどうかした?」
土倉 稲穂:「ん。そうだな……」
土倉 稲穂:少しばかり、悩んだあと。
土倉 稲穂:「決意表明でもしに、行こうかな、と」
小山内梨花:「けついひょうめい」
小山内梨花:「何それ! かっこいい!」
小山内梨花:食いついてくる。
土倉 稲穂:「ははは。そうだろそうだろ」
小山内梨花:「えー、見学とかしたいけど、内緒のやつ?」
土倉 稲穂:「おう、ヒミツのやつだ」
小山内梨花:「じゃあ仕方がないなあー」
土倉 稲穂:「悪いな」
小山内梨花:「なんかそのうち、リークとかする気になったらしてね!」
小山内梨花:ぱっと笑って、机を離れる。
小山内梨花:鏡映しではない、本物の笑顔がそこにある。
小山内梨花:あなたが守った笑顔だ。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:「また。後でな!」
小山内梨花:「はーい、またね!」
小山内梨花:そのまま、生徒たちの中に混ざっていく。
土倉 稲穂: 
土倉 稲穂:体育館倉庫。
土倉 稲穂:古びた使われない器具もある中に。"それ"はひっそりと立て掛けてあった。
土倉 稲穂:埃がうっすらと積もった、古びた姿見だ。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:持ってきた乾拭きの雑巾で端から端へと、丁寧に拭くと。
土倉 稲穂:そこに映っていたのは、いつも通りの面だった。
土倉 稲穂:"グラスウォルド"
土倉 稲穂:未来がどうやって続いていくかなんて、誰にも分からない。
土倉 稲穂:人にも。きっと、神様にも。
土倉 稲穂:鏡の前の自分と向き合う。
土倉 稲穂:相変わらず、目付きの悪い、仏頂面が映っている。
土倉 稲穂:そのまま。ぽつりと呟く。
土倉 稲穂:「見てろよ」
土倉 稲穂:俺たちは。"おまえ"を乗り越えて、"続き"を勝ち取った。
土倉 稲穂:「ずっと、見てろ」
土倉 稲穂:鏡にそっと、手を当てながら。
土倉 稲穂:人は。それぞれ、別々の道を歩んでいる生き物だと思う。
土倉 稲穂:時には、手を繋いで、一緒の道を。
土倉 稲穂:時には、他の道を歩んでいる誰かと、衝突することもあるかも。
土倉 稲穂:時には、離れ離れになることもあるだろう。
土倉 稲穂:これからも、きっと。決して楽な道ではない。
土倉 稲穂:けれど、俺たちは出来る限り。精一杯を足掻いて。
土倉 稲穂:そして、この日常(しあわせ)を、謳歌する。
土倉 稲穂:「………」
土倉 稲穂:だから、俺たちが。
土倉 稲穂:この世界の、続きを歩いていくに値しないような。
土倉 稲穂:そんな腑抜けた真似でも見せた、その時はさ。
土倉 稲穂:「また。いつでも、かかって来い」
土倉 稲穂:口元だけを歪め、不敵に笑い。
土倉 稲穂:踵を返し、その場を後にする。

土倉 稲穂:鸚鵡返しに帰ってくる声は無かった。

土倉 稲穂:今は、まだ。


『ナルシサス、鏡をごらん』完