刃の上に天使は何人


メイン 見学


PC1:円城 鋼(えんじょう・はがね)キャラシート)PL:しんごろ
PC2:依包 緋鶴(よりかね・ひづる)キャラシート)PL:粘土
PC3:イーゴリ・ヴァシーリエフ(キャラシート)PL:ファサズ



目次



プリプレイ


GM:では、セッションを開始していきます。
GM:よろしくお願いします。
ヴァシーリエフ:よろしくお願いします!
円城 鋼:よろしくお願いしまーす!
依包緋鶴:よろしくお願いします!
GM:まずはPC紹介から。
GM:PC番号順に、円城くんから始めていきましょうか。キャラシート
円城 鋼:押忍!
円城 鋼:「俺の名は鋼。円城鋼、という」
円城 鋼:「……すまない。こういう時にどう挨拶すればいいのか、俺はよく知らないんだ」
円城 鋼:「決して、君を嫌っているとか、機嫌が悪いとか、そういうことじゃない。安心してくれ」
円城 鋼:「……いや、言葉を並べるよりも行動か。ともあれ、よろしく頼む」
円城 鋼:射手座のゾディアックウェポンを持つ、白兵戦を得意とするチルドレン。
円城 鋼:武器を錬成することは出来ないが、無限に零れる高熱の灰を巧みに攻防に用いる。
円城 鋼:シンドームはモルフェウス/サラマンダー。主にカバーリング役として立ち回りつつ、殴っていきます。
円城 鋼:自己紹介はこんな感じで!シナリオロイスはOP終了後でよろしいでしょうか。
GM:そうですね、OP後で!
円城 鋼:は、では以上で!よろしくお願いします!
GM:カバーリングがんばって!
GM:よろしくお願いします。
GM:では、円城くんのハンドアウトはこちら。

PC1 円城鋼(PL:しんごろ)
シナリオロイス:上屋戸すみれ(うえやど・すみれ)
あなたはUGN第10支部から指令を受け、資産家の未亡人である上屋戸すみれの警護を行なっていた。
話によると、この家に存在する刀『夜鳴一問多』は人の精神に干渉する危険なものらしい。
このところFHの活動も活発で、正式な回収までに危険が及ぶかもしれないが、すみれはなぜか受け渡しの期日を譲らない。
あなたの目的は【上屋戸すみれを護る】ことだ。



円城 鋼:がんばって護る!ぜ!
GM:がっちりガード!

GM:では次、PC2の依包さん、お願いします。キャラシート
依包緋鶴:「阿久津ガーディアンサービス社員、依包緋鶴」
依包緋鶴:「あるいは第10支部エージェント、日出掌。以後よろしくお願いします」
依包緋鶴:よりかね ひづる、第10支部エージェントにして阿久津ガーディアンサービスの社員です。上で言っちゃったな……
依包緋鶴:外見は烏羽色の髪、灰色のスーツ、黒い眼鏡と手袋、194センチの巨体です。
GM:たかい
依包緋鶴:シンドロームはブラックドッグ・ノイマンのクロスブリード。
依包緋鶴:サイバーアップした四肢を、生体電位信号によって自在に操作して敵を倒します。
依包緋鶴:コードネームは日出掌(ブライトハンド)。その名の通り、右手が熱を放ちながら白く光ります。
依包緋鶴:でも本当は右手以外も光るし高熱を発するし、強力な磁場とか発生させる方がメイン。コードはブラフですね。
GM:かっこいい!
依包緋鶴:データ的にはDロイスの実験体で伸ばした精神で、《コントロールソート》と《生き字引》をぶん回します。
依包緋鶴:それからカバーリングしたり、《マグネットムーブ》で敵味方を動かしたり、《ラストアクション》で殴り返したりできます。
GM:いろいろできる……
依包緋鶴:さて、今日の案件はどのようなものでしょうか?
GM:はい、ハンドアウトはこちら!

依包緋鶴(PL:粘土)
シナリオロイス:阿久津数馬
あなたはN市第10支部長・阿久津数馬から指令を受け、精神に干渉する危険な『夜鳴一問多』と呼ばれるEXレネゲイドアイテムを受け取りに上屋戸邸へと向かった。
この刀を狙って弱小FHセル『ヘイズ』が動いているらしい。
このところ、管轄内では小事件が散発しており、割ける人員は少ない。存分に注意しよう。
あなたの目的は【刀の回収または破壊】だ。



GM:大事なアイテムをFHに獲られないようにしよう!という感じです。
依包緋鶴:丁重に受け取ってきます。あるいは握り潰してきますね。
GM:ぐしゃあ
GM:よろしくお願いします!

GM:では、最後、PC3のヴァシーリエフさんどうぞ!キャラシート
ヴァシーリエフ:は!
ヴァシーリエフ:「イーゴリ・ヴァシーリエフ。ヴァシーリエフと呼んで欲しい」
ヴァシーリエフ:「……ああ、母国の文化なんだ、初対面で呼び名を願うの。大統領だって、呼称はプーチンだろ?」
ヴァシーリエフ:イーゴリ・ヴァシーリエフ。かつては東欧~ロシアで戦っていたFHメンバー、現在は足抜けを果たしたフリーの便利屋です!
GM:足抜けおめでとう!(?)
ヴァシーリエフ:往時はゴリゴリのFH人間でしたが、遺産との出会いを経て改心、今ではナントカ社会で暮らしています!
ヴァシーリエフ:人付き合いは悪くないのですが、口調の抑揚は抑えめ、仕事はできる方だが、コミュ力には不器用さを抱えているかも……?
ヴァシーリエフ:な、ロシア青年です。年齢は不詳!
ヴァシーリエフ:遺産で作り出した影の剣をオーバーロードで使い捨てながら火力拳するのが得意です。情報屋なので、社会も高く調査も得意!
GM:なんでもできる人だ……
ヴァシーリエフ:盲目のハンデを抱えていますが、オーヴァードとしての強力な感知能力で視覚の不自由は皆無、
ヴァシーリエフ:具体的には《地獄耳》です。周囲360度何でもわかるぞ!
ヴァシーリエフ:こんな便利屋ですが、今回以前仕事の渡りをつけてもらった阿久津秀平氏から再びの依頼がやって来て……?
ヴァシーリエフ:そこから起こる事件に挑みます。よろしくお願いしますー。以上です!
GM:よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトはこちら。

GM:PC3 イーゴリ・ヴァシーリエフ(PL:ファサズ)
シナリオロイス:阿久津秀平
あなたは何度か縁があった人材派遣企業『阿久津フューチャースタッフ』社長である阿久津秀平と、"メリュジーヌ"と名乗る傭兵の訪問を受ける。
彼は「UGNが『夜鳴一問多』を回収するにあたり、あなたと"メリュジーヌ"にも協力を要請したい」と依頼をしてきた。
相手を信用したのか、経済的な理由か、あなたはこの依頼を受けることにした。
あなたの目的は【UGNへの協力】だ。



GM:そう、なんか依頼が舞い込むので受けてあげてほしい!
GM:阿久津秀平氏は社会的にもちゃんと地位のあるしっかりした人だよ。
ヴァシーリエフ:かしこまりました!元FH的には、身元に寄らず仕事を斡旋してくれる業者殿は貴重なのだ……!
GM:Win-Winでいきましょう
GM:というところで、トレーラーを貼って本編を始めていきます。

一人の女が暮らす邸宅に、古い刀が一振り。
これを護り回収する、ただそれだけの任務、のはずだった。
いつの間にか一人二人、人が増え、混沌が渦を描き出す。

亡き夫を想う刀の持ち主・上屋戸すみれ。
刀の回収を指示する支部長・阿久津数馬。
刀を狙うFHセル『ヘイズ』の面々。
事態に不可解な介入を行う実業家・阿久津秀平。
何も語らない護衛・"メリュジーヌ"。
そして、妖刀『夜鳴一問多』。

最後に倒すべき相手は、はたして。

ダブルクロス The 3rd Edition『刃の上に天使は何人』

さあ、踊りなさい。この狭い狭い舞台の上で。



オープニング1 円城鋼:一人の警護対象


GM:まずは登場侵蝕をお願いします。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+7(1d10->7)した(侵蝕値:32->39)
GM:なかなか

GM:N市・第十地区 上屋戸邸
GM:あなたは今、任務である広い日本邸宅に滞在している。
GM:任務の内容はある人物の警護、そして。
GM:今あなたの目の前にある、一振りの刀についても指示を受けている。
GM:曰く付きの刀で、おそらくはEXレネゲイド。警護し、ただし何かあれば破壊することも厭うな、というのが指令だ。
GM:よってあなたは、期日の今日まで数日、この邸宅で待機をし続けていた。
円城 鋼:目の前、床の間に祀るように置かれている、鞘に収まった刀。その前で、姿勢を正して正座している。
円城 鋼:視線は、じぃっ…と、刀の柄に。それが、どのような謂れのあるものなのか。EXレネゲイドである、という事実とは別に。そんなことに、思いを馳せながら。
円城 鋼:「……」
円城 鋼:もう少し近寄ろうと、立ち上がり……
円城 鋼:「痛っ」
円城 鋼:その途中、足が痺れて蹲る。
上屋戸すみれ:「……お疲れ様です」背後から落ち着いた声。
GM:あなたの警護対象であるこの邸宅の主、上屋戸すみれだ。
GM:和服の楚々とした美女、という趣き。
円城 鋼:はっ、とした顔になって。足の痺れを悟られないよう、膝立ちのまま、ゆっくりと振り返って。
円城 鋼:「いえ。これも、俺の任務だ……です、から」
上屋戸すみれ:「いいのよ、楽にしていて」声には、少しだけくすくす笑うような響きがある。
円城 鋼:取り繕うように真顔で、慣れない丁寧語で応えて。
上屋戸すみれ:「わざわざ余計なお仕事を増やしてしまって、ごめんなさいね」
GM:EXレネゲイドといえども刀一振りだ。あなたが回収することはそう難しくもない。
円城 鋼:ゆっくりと、首を横に振る。
GM:だが、すみれのたっての希望で、UGNへこの刀が渡るのは今日、と期日が定められていた。
円城 鋼:「何かを大切に思う、というのは大事なことだと、俺は知っています」
上屋戸すみれ:「…………」
円城 鋼:「それが、上屋戸さん。あなたの頼みなら、尚更だ」
上屋戸すみれ:「ありがとう。いつもとても助かっています」
円城 鋼:やはり、ところどころ、元来の愛想のない物言いが混じりながら。
GM:あなたと上屋戸すみれは以前の任務で縁があり、その関係で今回の依頼も特に指名された、という形だ。
GM:信頼されている、と考えてもいいだろう。
上屋戸すみれ:「……そう、大切なの。形見ですからね」ちらりと刀を見る。
GM:紫色の柄糸が巻かれた、洗練された雰囲気の刀だ。
円城 鋼:胸元に光る、弓矢を模したペンダント。学生が身に着けるのに不相応と見えるそれを、きゅっと握りしめる。
GM:鯉口のところに、水晶のような何かが固まっている。
GM:『封印』であるという、それだけを聞いている。
円城 鋼:「……俺に、そういった感情を抱く相手は、まだいないけれど」
円城 鋼:聞いていた、不穏な単語は、一旦思考の隅に追いやって。
円城 鋼:「上屋戸さん。……本当に、いいんですか。これを、UGN(R:おれたち)に渡してしまって」
上屋戸すみれ:「それは、悩んだけど」
円城 鋼:命じられた任務とは正反対の問いを、投げかける。
上屋戸すみれ:「危険と言われてそのまま自分で管理しているのは恐ろしいわ」
上屋戸すみれ:「何より、私はあなたたちを信用していますから」
上屋戸すみれ:「……最後の、ほんのわがままも聞いてくれて」
上屋戸すみれ:「きっと、大丈夫。踏ん切りはつきました」にこりと笑う。
円城 鋼:「……そう、ですか」
円城 鋼:わかりました、と小さく、付け加えるように口にして。
上屋戸すみれ:「だから、どうか」
円城 鋼:「はい」
上屋戸すみれ:「護ってくださいね」
円城 鋼:頷く。そして。
GM:このところ、FHを中心に治安は良くない。UGNはそこを警戒し、あなたを護衛につけている。
円城 鋼:ペンダントを握る手に力を籠め、そこに「折り畳まれ」ていたものを開放する。
円城 鋼:一瞬、暖かな熱が部屋に広がった後。少年が握るのは、赤熱する鉄板のような大剣。
上屋戸すみれ:「……!」驚いた顔をする。
円城 鋼:「俺と、俺の剣が、必ず。あなたと、あなたの大切なものを護る」
円城 鋼:「そのために、俺は、ここに来たんだから」
上屋戸すみれ:数度、睫毛を瞬かせる。
上屋戸すみれ:「……頼もしいこと。ありがとう」
円城 鋼:跪いたまま、剣を掲げる姿は。貴婦人に剣を捧げる騎士のようであった……のかも、しれない。
上屋戸すみれ:「……ありがとう」繰り返す。なにがしかの感情のこもった声で。
円城 鋼:その剣は、さらさらと灰を零しながらも、決して崩れることはなく─。
円城 鋼:「……ぁ」
円城 鋼:その、なにがしかに気付くより前に。
円城 鋼:「……すみません。掃除、しておきます」
上屋戸すみれ:「ふふ」
円城 鋼:畳に零れた灰を見て、恥じ入るように。
上屋戸すみれ:「大丈夫よ、私がやります。円城くんはお仕事がんばって」
円城 鋼:「……はい」
上屋戸すみれ:「……もうすぐ回収の方もいらっしゃると思うし」
円城 鋼:やはり恥ずかしそうに、そして、どこか名残惜しそうに。
上屋戸すみれ:「この家に人を呼んだのは久し振りだから」
上屋戸すみれ:「ほんの少し、寂しくなるわね」
上屋戸すみれ:箒を取りに、くるりと奥へと向かった。
円城 鋼:その、小さな背中を見送りながら。
円城 鋼:人気が失せたようになった部屋と、鯉口を封じられた刃を順番に見やって。
円城 鋼:「……もう、すぐ」
円城 鋼:終わりか、と。呟く声は、どこか寂しそうで。

オープニング2 依包緋鶴:二人の支部長室


GM:依包さんは登場侵蝕をお願いします。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+8(1d10->8)した(侵蝕値:39->47)
GM:高め推移

GM:N市・UGN第10支部 支部長室
GM:あなたは任務のためにオフィス風の支部長室に呼び出されていた。
GM:目の前には大きな椅子と、そこに不似合いな小柄な少年が一人。
GM:第10支部長・阿久津数馬。若干13歳の支部長だ。
阿久津数馬:「ああ、よく来てくれた。依包」
阿久津数馬:堂々とした、しかしどこか疲労の色が見える声。
依包緋鶴:「いえいえ支部長。いつでも、何なりとお呼びください」
GM:同時に、企業体・阿久津グループの役員でもある。
依包緋鶴:「さて、本日はどういったご用向きでしょう。肩でもお揉みしましょうか?」両手を胸の横でわきわきさせる。
阿久津数馬:「うむ。……正直な話だが、今うちは非常に多忙だ。僕もだ」
阿久津数馬:「よって手短に話す。詳細は資料を渡すから見てもらうとして」
GM:近頃、第10地区では散発的に小事件が起こっている。
GM:いくつかの事件には共通項があり、『裏に正体不明の情報提供者がいる』こと。
GM:その対応に支部は追われ、結果人員が不足状態にある、というのが現状だった。
依包緋鶴:冗談もそこそこに着席。ただでさえ高身長な私と、ただでさえ未成熟な支部長だ。
阿久津数馬:「任務自体は簡単なものだ。EXレネゲイドと見られるアイテムの回収」
阿久津数馬:「『夜鳴一問多』と銘のある刀らしい。先日資産家のコレクションの中から発見された」
阿久津数馬:「現状、チルドレンの円城に警護を行わせている。それを回収に向かってほしい」
依包緋鶴:「埋まった不発弾は数知れず、ですね」
阿久津数馬:「全くだ。他所もこうなのかうちだけこうなのか……」
阿久津数馬:「爆発する前に確保できればそれでいい。だが、問題がある」
依包緋鶴:「任務は単純、なれば事物と関連案件でしょうか?」
阿久津数馬:「どうも近頃、FHの小規模なセルが妙に動いている。もしかすると例の提供者が関わっているかもしれん」
依包緋鶴:「……"エルスター"ですか」
阿久津数馬:「どうもあいつ、名前をコロコロ変えているらしい」
阿久津数馬:げんなりした顔。
依包緋鶴:「羽はいくらか拾えども、色はばらばらで正体が掴めない。嫌になりますね」
阿久津数馬:「ほんっとうに、嫌になる……」癇癪を起こしかけて止める。
阿久津数馬:「まあ、とにかくだ。規模は小さくとも、入れ知恵をされている可能性はある」
阿久津数馬:「襲撃には重々注意しろ、というのと……」
依包緋鶴:「出来れば尻尾……尾羽でも引っこ抜いておきたいところですね」
依包緋鶴:「まだ、何か」
阿久津数馬:「これは刀そのものだ。EXレネゲイド。何を起こすか知れたものではない」
阿久津数馬:「回収、は穏当な手段だ。非常事態になったら止めろ。破壊しても構わん」
阿久津数馬:「これは円城にも伝えてある。連携を頼むぞ」
依包緋鶴:「………ふむ」資料を読み終え、席を立つ。
阿久津数馬:「とはいえ、まあ二人もいれば十分の案件だろう」ぐい、と見上げながら。
阿久津数馬:だいぶ見上げながら。
阿久津数馬:「…………」自分も立つ。
依包緋鶴:だいぶ見下ろす形。その差はきっかり42cm。
阿久津数馬:「……か」
阿久津数馬:「勝ったと思うなよ……!」
阿久津数馬:ぽろりとこぼす。
依包緋鶴:「ふふっ」
依包緋鶴:「おっと失礼」
阿久津数馬:「うるさいな。パ……父は背も高かったから、僕だってもっと伸びるはずなんだ!」
阿久津数馬:故人である父・阿久津慎吾の話だ。
依包緋鶴:「ええ、その点につきましてはよく存じておりますとも」
阿久津数馬:「……そうだったな」
依包緋鶴:「……そうですとも」
依包緋鶴:「もっとも、慎吾様と同じ高さでは、結局私の方が上ですがね」
阿久津数馬:「はー!?」
阿久津数馬:「僕は父を超えるつもりでいるからな! それくらい追いついてみせる!」
阿久津数馬:「絶対だぞ! 絶対だからな!」
依包緋鶴:「ええ、楽しみにしておりますよ。とてもね」
GM:そこに、内線電話がけたたましく鳴り出す。
阿久津数馬:「ああ、また……」
阿久津数馬:「とにかく、この件は頼んだぞ、依包」
依包緋鶴:「ええ、この日出掌にお任せください」
阿久津数馬:「うむ。任せた!」力強く頷く。
依包緋鶴:「たとえ守り切れずとも、禍根はけして残しませんよ」
阿久津数馬:「……守れ」
阿久津数馬:「お前自身をちゃんと守れよ、依包」
依包緋鶴:「……ふふっ」
依包緋鶴:「ええ、改めてかしこまりました」
阿久津数馬:「行ってこい」電話に出ながら。
依包緋鶴:ぺこりと一礼、主の戦場を後にする。
依包緋鶴:(やはり、ここは良い職場ですね)
依包緋鶴:(必ずや帰ってみせましょうとも。ええ)
依包緋鶴:(これだけ期待を抱かせていただいているのですから、ね)

オープニング3 イーゴリ・ヴァシーリエフ:三人で商談を


GM:ヴァシーリエフさんは登場侵蝕をお願いします。
ヴァシーリエフ:1d10+33
DoubleCross : (1D10+33) → 1[1]+33 → 34

GM:こっちは上がらない
ヴァシーリエフ:うん……

GM:N市某所
GM:あなたが自宅兼事務所でいつもの通りに過ごしていたところ、急に来客が訪れた。
GM:あなたが何度か仕事を斡旋してもらっていた『阿久津フューチャースタッフ』社長の阿久津秀平と、その横に一人。
阿久津秀平:スーツ姿に眼鏡の、ビジネスライクな笑顔を浮かべた青年。
"メリュジーヌ":装甲の仕込まれている作業着にフードと仮面、人相や性別がよくわからない人間。
阿久津秀平:「これはどうも、突然押しかけて申し訳ございません。ヴァシーリエフさん」
GM:阿久津氏とは多少面識はあるでしょうが、残り一名にはあなたは見覚えがない。
GM:ついでに言うと、普段の仕事では先方のオフィスに呼ばれるか、そうでなくても社員が訪れる。
GM:なんとなく妙なケースだな、という感じはするかもしれません。
ヴァシーリエフ:おお、いつもと違うぜ……
"メリュジーヌ":「………………」少し会釈をしたまま、無言。
ヴァシーリエフ:「……いえいえ社長殿。わたしとそちらの仲じゃないですか。……と言いたい所だが」
ヴァシーリエフ:「珍しいですな、阿久津社長自ら私の所にお出ましとは。事前に連絡の一つでもあれば、もう少し歓迎のしようもあったのですが」
阿久津秀平:「そう! そこを突かれますと非常に弱い。何せ急ぎの用件でしたので……」
阿久津秀平:「ついでに、オフィスは現在改装中でしてね。お招きできず失礼をば」
"メリュジーヌ":「…………」
ヴァシーリエフ:こちらの自宅兼事務所はN市某所の雑居ビルの一室。事務所とは聞こえはいいが、他所広めのアパート、マンションみたいなものだ
ヴァシーリエフ:「はは。まあそういうことなら。……で、やはり直接顔を出されるとなると……要件はそちら(依頼)ですか」
阿久津秀平:「ええ、その通り。何、それほど難易度の高いタスクではありません」
ヴァシーリエフ:「ま、お互い世間話という間柄でもありませんな。いや先日はまたお世話に」
ヴァシーリエフ:「助かりますよ。社長殿は貴重な顧客だ。こちらも腕の振るいがいがある。……して、今回のご依頼は」
阿久津秀平:「こちらこそ、大変お世話に……。ヴァシーリエフさんの実力であればまあ、早急に『済』にできる、その程度のものです」
阿久津秀平:「UGN絡みですし、出所もクリーン。まあ、弊社では黒い案件は取り扱ってはおりませんが」
ヴァシーリエフ:顔も話も胡散臭いが、とは口に出さない。実際斡旋してくれる仕事は確かなものだ。そこは一定の信頼がある
阿久津秀平:「サポート、ですね。UGNがある物品を回収する予定がある。それに協力していただきたい」
阿久津秀平:「弊社からも一名、こちらの"メリュジーヌ"を派遣いたします」
"メリュジーヌ":「…………」相変わらず無言。
ヴァシーリエフ:「なるほど、それは願ってもない」元FHのフリーランスにとって、UGNの信頼を得られる機会は貴重だ
阿久津秀平:「もちろん、報酬は契約通り……いえ、多少のボーナスを載せても」にっ、と狐のように笑う。
ヴァシーリエフ:「そちらの……“美女”もサポートに。……ふむ。詳しい内容をうかがっても?」
阿久津秀平:簡単に、UGNがEXレネゲイドを回収しようとしていること、FHも動いていることなどを説明。
ヴァシーリエフ:彼女は全身をスーツで覆っている。だが性別程度は分かる。自分はそういう能力だ
阿久津秀平:「何せ、支部は人手不足だ。こちらのサポートが必要と判断しましたのでね」
阿久津秀平:「第10支部とはまあ、それなりに深い縁がありまして。良いお付き合いをさせていただいております」
阿久津秀平:「……大変、良いクライアントだ」
ヴァシーリエフ:「……了解しました。ふむ、お引き受けしましょう」一通り説明を聞き、承諾しよう
ヴァシーリエフ:無論、自分でも最低限の裏はとるが(フレーバ的なもので、データ的には何もしません!)
ヴァシーリエフ:そこは、本当に現在一定の信頼がある
阿久津秀平:「それはありがたい! いや、ヴァシーリエフさんならと見込んでおりました!」ぱん、と手を叩く。
阿久津秀平:「詳細は資料を。あとは、そうですね。可及的速やかに現地に――」
阿久津秀平:「上屋戸邸へと向かっていただければと思います。"メリュジーヌ"と共に」
ヴァシーリエフ:「しかしUGNも多忙なものですな。正式な任務にこんなどこの馬の骨ともつかない便利屋までも駆り出すとは」
ヴァシーリエフ:「いや、無論こちらとしてはありがたい話ですが」
阿久津秀平:「全く、弊社も大助かり……というと、あの支部長に怒られてしまうかな」
阿久津秀平:「信頼すべき相手を信頼せよ、というのが弊社の理念です」
阿久津秀平:「あなたはそれに相応しい、と考えていますよ」
阿久津秀平:「良い知らせをお待ちしております」
"メリュジーヌ":「…………」
"メリュジーヌ":「……向かう」押し殺したような声で。
ヴァシーリエフ:「現場レベルでの話はともかく、書類上の支部への報告、筋を通す方はお願いしますよ。妙な行き違いは避けたい」
阿久津秀平:「ええ、ええ。それはもちろん」
ヴァシーリエフ:「よろしく頼むよお嬢さん。単なる警護支援だけなら俺だけで充分かもしれんが……」
ヴァシーリエフ:「社長殿から、わざわざの推薦だ。君の力が必要になる事態がないとも限らないからな」
"メリュジーヌ":「……もちろん」
"メリュジーヌ":「……仕事は、する」
"メリュジーヌ":「…………」
ヴァシーリエフ:素性も能力も何もかもしれない相手だが、たとえ形式的だとしてもこの手の挨拶は欠かさないぞ!
"メリュジーヌ":「あと」
"メリュジーヌ":「"お嬢さん"は、やめろ」
"メリュジーヌ":ふい、と冷たく顔を逸らしてしまう。
ヴァシーリエフ:「……失礼。不躾だったな。なら直にメリュジーヌ、でいいかな」
"メリュジーヌ":「……それで」
ヴァシーリエフ:「ああ」
ヴァシーリエフ:「よし、では決まりだ。早速現場に向かうことにするよ。社長殿もそれがお望みだ」
"メリュジーヌ":「……了解した」
阿久津秀平:「それでは、私も失礼致します」立ち上がる。
阿久津秀平:「UGNと"メリュジーヌ"を、よろしく」
ヴァシーリエフ:立ち上がる。閉じた眼からは、その心根までもは窺いにくいかもしれない。だが、
ヴァシーリエフ:無論、この社長をビジネスパートナー以上に信頼しているわけではない
ヴァシーリエフ:「ええ。報告をお待ちを。……ところで」
ヴァシーリエフ:メリュジーヌに少しだけ顔を向けて。全身、スーツ。街を歩くのは目立つかもしれない
ヴァシーリエフ:少しばかり砕けた調子で言う
ヴァシーリエフ:「……現場までは徒歩でいいのですかな?」
阿久津秀平:「ああ、失礼。外に車がありますので、そちらで」
"メリュジーヌ":「……徒歩は、目立つ……」自覚はしているらしい。
ヴァシーリエフ:「……それはよかった」
ヴァシーリエフ:営業100%のスマイルで、便利屋が笑った

GM:……あなたの心配は、若干当たることになる。
GM:どこが原因か。阿久津側か、UGNの多忙ゆえか。
GM:あなたたちの合流の連絡は、少しばかり遅れた。
GM:話は、そこから始まる。

GM:では、まとめてロイスの取得をお願いします。
円城 鋼:はあい。上屋戸すみれ:「■尽力/不安」で!
ヴァシーリエフ:ビジネス!阿久津秀平氏!〇信頼/不信感で!
依包緋鶴:上司:阿久津数馬/P期待〇:N不安 で取得します。
GM:了解です!

マスターシーン1


GM:邸宅の片隅に人影がふたつ。こそこそと話をしている。
GM:年端もいかない少年と少女だ。
"スオメラ":「……ほんとに軽く忍び込めちゃったね」
"メツォラ":「ああ、話の通りだな。危機意識足りねえんじゃねえの?」
"メツォラ":「物騒な刀を持ってるっていうのによ」
"スオメラ":辺りを警戒していた少女の顔色が変わる。
"スオメラ":「……あ」
"メツォラ":「どうした?」
"スオメラ":「人がいる。家の人じゃないかも。護衛っぽい」
"メツォラ":「はあ? 話が違うじゃねえかよ……いや」
"メツォラ":「あいつ言ってたな。『UGNが動く前に奪取することをお勧めします』って」
"スオメラ":「もう動いてるんじゃん!」
"スオメラ":「うちら遅すぎたってこと? ど、どうしよ」
"メツォラ":「遅すぎはしねえよ。作戦はあるし……ダメでも、先にこっちが全員ぶっ倒して刀を奪えばいい」
"メツォラ":「あの野郎の口車に乗るのはシャクだけど、成功すりゃそれでいいし」
"メツォラ":「ダメならすげーシンプルな話だ。つまり、いつも通り」
"メツォラ":両の拳を打ち合わせながら。
"スオメラ":「教えてもらわなきゃ、刀のことも知らなかったくせにい……」
"メツォラ":「うるせえな。それより、そろそろ来るかな」
"スオメラ":「ほんとに協力してくれんのかな……あっ」
????:《通信支配》
GM:二人が手にしていた携帯端末に反応がなくなる。
GM:何者かの手により、上屋戸邸近辺の通信手段が全て妨害されます。具体的には、次シーン途中から。
GM:特定の条件をクリアするまでこの効果は続きます。
"メツォラ":「電波切れた。これでよし。余計な援軍が来なきゃ俺らの勝ちだ!」
"スオメラ":「うちらも応援呼べないけどね……」
"メツォラ":「よーし、やっちまうぞ。見てろよUGN!」
"メツォラ":「『ヘイズ』が成り上がるための第一歩だ!」
"スオメラ":「ま、まずは相手のこと観察して作戦を選ぼうね!?」
"スオメラ":「いつも通り突っ込んでったらダメだからね!」
"スオメラ":「ちょっと、聞いて! あと忍んで! もー!!」

ミドル1:人員が多すぎる


GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+6(1d10->6)した(侵蝕値:39->45)
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+2(1d10->2)した(侵蝕値:47->49)
ヴァシーリエフ:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 2[2]+34 → 36

GM:ヴァシさん落ち着いてますね

GM:では、それぞれの目的の元にあなたたちは上屋戸邸へと集った……のだが。
GM:連絡の連携が上手くいっていなかったのだろうか。
GM:理由は不明だが、ヴァシーリエフさんと"メリュジーヌ"については話が通っていないことがわかった。
上屋戸すみれ:「ええと、私の方では、UGNの方がいらっしゃるとは聞いていましたが、人数については……」
上屋戸すみれ:困惑した顔。
GM:ひとまず、刀のある広間にあなたたちは集まっている。
円城 鋼:「依包さんが来る、というのは確かに聞いていた。……それで、そちらの」
依包緋鶴:「こちらの不手際でしょうか、混乱させてしまったことをお詫びします。上屋戸さん」
円城 鋼:目を閉じたままの偉丈夫と、素顔を隠した女性…女性?を、やはり困惑気味に見やる。
"メリュジーヌ":「……身分証明は、ある」阿久津フューチャースタッフの証明証を取り出す。
依包緋鶴:「阿久津秀平さまからの回して頂いたという……ええ、確認しました」
GM:依包さんはそれを見て、おそらく本物だろうと確認できるでしょう。
ヴァシーリエフ:「イーゴリ・ヴァシーリエフ、それとこちらはメリュジーヌ」
ヴァシーリエフ:「阿久津フューチャースタッフからの派遣だということは……ああ、今確認してくれたな」
円城 鋼:"阿久津"の名に、納得がいったような、けれどまだどこかしこりが残ったような顔をしながら。
円城 鋼:「ヴァシリーエフさんと、メリュジーヌさん。……呼び方は、これでいいだろうか」
ヴァシーリエフ:「申し訳ない、ご婦人。連絡の行き違いがあったようだが、こちらの身元は確かだ」
ヴァシーリエフ:「差し支えなければ、我々も警護につかせてくれると嬉しい」
依包緋鶴:「ひとまず、疑うべき相手と状況ではないと考えます」上屋戸さんへ。
依包緋鶴:「もちろん、上への確認は改めて取らせて頂きますが」
ヴァシーリエフ:「ああ、そうだよ少年。阿久津秀平氏からの者だ。それ(ヴァシーリエフ)でよろしく頼む」
ヴァシーリエフ:「君の名前も聞かせてほしい所だが……」
円城 鋼:「……鋼。円城鋼……です。上で話がついているのなら、俺に異論はない」
円城 鋼:年上相手に、普段の言葉遣いと丁寧語が、奇妙に混じった探り探りの言葉遣いで応じる。

GM:では、ここで依包さんとヴァシーリエフさんに情報判定をしてもらおうと思います。

【阿久津秀平について】〈情報:噂話〉7〈情報:UGN〉6


GM:目標値までいかなくても、ある程度の情報が開示されます。
依包緋鶴:《生き字引》で判定。侵蝕値+1。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+1した(侵蝕値:49->50)
依包緋鶴:11dx+1>=6
DoubleCross : (11R10+1[10]>=6) → 10[1,2,2,2,4,4,4,5,6,6,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

GM:たっか
ヴァシーリエフ:快諾とばかりに頷く。身元をはっきりさせるためにも、そちらの確認は歓迎だ>上への確認は改めて取らせて頂きますが
依包緋鶴:固定値3だった
ヴァシーリエフ:よし、こちらも振る!
円城 鋼:スンゴォイ…
ヴァシーリエフ:情報裏社会で。一応……いや、情報収集チームは温存してみよう。コネのみで振る!
GM:あ、まった
ヴァシーリエフ:あ、間違えた噂話!!
GM:裏社会は入ってないですね。噂話とUGN
GM:そうそう
ヴァシーリエフ:すいやせん!
ヴァシーリエフ:噂話でもないよ!!より固定値高いUGNで。たびたび申し訳なく!
ヴァシーリエフ:8dx+2>=6
DoubleCross : (8R10+2[10]>=6) → 8[2,2,3,3,3,4,7,8]+2 → 10 → 成功

GM:成功!
依包緋鶴:流石ですね、ヴァシーリエフさん
円城 鋼:頼りになるぜ大人ふたり…。
ヴァシーリエフ:成功!
GM:ではお二人とも阿久津秀平氏の下記の情報を事前にご存知だったということで。
ヴァシーリエフ:ありがとうございます。くっ、でも15の緋鶴さんには負ける……!

【阿久津秀平について】
阿久津数馬の親類。オーヴァード。
人材派遣会社『阿久津フューチャースタッフ』社長で、オーヴァードのUGNへの斡旋も行っている。
胡散臭い態度から敵も多いが、グループ内では上手く立ち回っているようだ。
第10支部立ち上げの際は阿久津和馬と並んで、グループ関係者の支部長候補の一人だった。



GM:こういう人です。
依包緋鶴:「秀平さまも困った方ですね……」
依包緋鶴:「いえ、批難ではありませんし同意を求めるものでもありませんが」
ヴァシーリエフ:「いや理解はできるよ。俺も秀平氏の胡散くさ……秘密主義には時折困惑する」
円城 鋼:「依包さん。その、秀平という人は……いや、阿久津支部長の親戚にそういう人がいる、というのは支部長から聞いたことはあるが」
円城 鋼:どんな人なのだろう、と。興味半分、任務上の義務感半分で尋ねる。
ヴァシーリエフ:「っと、これは秘密で」にっと口だけで笑って
"メリュジーヌ":「…………」
"メリュジーヌ":特に表情は窺えない。
依包緋鶴:「そうですね。円城くんの上司になっていたかもしれない方です」最小限の笑みを返しながら
ヴァシーリエフ:「……メリュジーヌも頼むぜ」同じような調子で
依包緋鶴:「現支部長の親類であり、支部長候補の有力な一人でしたから」
円城 鋼:「……その人が、UGN(R:おれたち)の味方として寄越したのなら、それは信頼していい。そういうこと、だろうか」
ヴァシーリエフ:「『阿久津フューチャースタッフ』という派遣会社の社長でもある」
ヴァシーリエフ:「UGNへオーヴァードの紹介もやっていてね。俺もたびたび世話になっているよ」
依包緋鶴:「ええ、癖は強いですが優秀で賢い方です」
依包緋鶴:「ひとまずは安心して良いかと。癖は強いですがね」
ヴァシーリエフ:「少なくとも仕事の上では信頼できる御仁だ。その社長殿が仕事として寄越したということで、信じてもらえれば嬉しい」
ヴァシーリエフ:「……無論、言葉以上に働きで答えてみせるつもりだが」
円城 鋼:「……分かった」
円城 鋼:小さく、頷いてから。"援軍"の二人に向き直って。
ヴァシーリエフ:「助かる」円城くんにも、緋鶴さんにも
円城 鋼:「疑うようなことを言って、済まなかった。そんなつもりではなかったんだが、不快に思ったなら申し訳ない…です」
ヴァシーリエフ:正式な人員である貴方(緋鶴さん)が阿久津氏について知っていてくれてよかった。自分だけの説明では、やはり限界がある
依包緋鶴:一礼して上屋戸さんの傍に控え、端末を操作して連絡の準備を進める。
円城 鋼:「……それと、ヴァシリーエフさん。失礼ついでと言っては何だけど」
ヴァシーリエフ:「構わんよ。『阿久津フューチャースタッフ』から寄越されたといっても、そこに務めてるわけでもないフリーランスだ」
円城 鋼:端末を操作する依包さんを横目でチラリと見てから。
ヴァシーリエフ:「こういった事態と扱いは、むしろ慣れている」本当に気にしてない笑みで
ヴァシーリエフ:「ん?」
円城 鋼:その笑顔を目にして、少し躊躇いを覚えながらも。
円城 鋼:「あなたは、目が見えないのだろうか。……立ち居振る舞いに淀みはないし、それを感じさせるものもないけれど」
円城 鋼:これも、任務上……戦力の把握の必要上が、半分。もう半分は。興味か、心配か、不安か。
ヴァシーリエフ:「はは、さすがはUGNのスタッフだ。よく見ている。だが心配ない。確かにこの目は昔から視えないが……」
ヴァシーリエフ:「俺たちオーヴァードはそんなものハンデにならない。少なくとも『そういう者』は存在する」
円城 鋼:神妙な顔で、頷いている。
ヴァシーリエフ:「そういう手合いと思ってくれ。……力が不安なら、そうだな」
ヴァシーリエフ:「君のそのペンダント。意匠とおおよその材質まで当てられるが、どうかな?」
円城 鋼:「……いえ。そこまで言ってもらえれば、十分だ」
円城 鋼:声色には、申し訳なさそうな感情があるけれど。努めて、明るく。
円城 鋼:「ありがとう、ヴァシリーエフさん。頼りにさせて、もらいます。……もちろん、メリュジーヌさんも」
ヴァシーリエフ:「そうか。よかった。……特に気にする必要はない、君の懸念はもっともだ」
"メリュジーヌ":「……仕事は、する」
上屋戸すみれ:「……よろしくお願いしますね。信用、させていただきますから」少しだけ緊張した顔で。
ヴァシーリエフ:「ええ、ご婦人。力は尽くします。……こちらはいきなり現れた外様だが、あまり堅くならず」
依包緋鶴:(敵と危機の存在が確実である以上、援軍は好ましいですね)
上屋戸すみれ:「そうしていただけると」軽く微笑む。
依包緋鶴:(それでは足場を固めましょう……おや?)
GM:では、その時。
GM:依包さんが手にしていた端末に着信が来る。
GM:着信元はUGN第10支部。支部長直通の番号だ。
依包緋鶴:「"日出掌"です」即座に応答。最低限。
阿久津数馬:『阿久津だ。もうそちらは上屋戸邸に到着しているか?』
依包緋鶴:「ええ、円城くんと無事に合流しました。ところで一つ確認したいことが」
阿久津数馬:『ああ、おそらく人員についての……』
GM:ザザ。
GM:音声に乱れが生じる。
依包緋鶴:「……支部長?」左手で端末を持ったまま、右手をぎちりと蠢かす。
阿久津数馬:『こちらでは把握している……だが……』
GM:ザザ、ザザザ。ノイズが増え出す。
阿久津数馬:『……をつけろ。くれぐれも……には……』
阿久津数馬:『……秀平が……やら……』
依包緋鶴:「ええ、お任せください」円城くんたちに目配せを送り、警戒を促す。
阿久津数馬:『……依包、聞い……か? 依包?』
GM:声はどんどんノイズに飲み込まれていく。
GM:やがて、通信はふつりと切れた。
依包緋鶴:「………さて、間に合ったのやらそうでないのやら」端末を胸ポケットへとしまう。
GM:あなたたちが携帯端末を見ると、どれも通信が不可能な状態になっていることがわかるでしょう。
依包緋鶴:「皆さん、通信障害が発生しています」
依包緋鶴:「人為的なものかは不明ですが、備えてください」
円城 鋼:こくり、と言葉は返さず頷いて。ペンダントを握りしめる。
上屋戸すみれ:「……家の電話も、不通になっているようです」確認をしてから。
ヴァシーリエフ:「ああ。……仕事としては楽な部類かと思っていたが、そうもいかない、か」
ヴァシーリエフ:動じず、返事だけ返す。今のやり取りも聞こえていた
ヴァシーリエフ:「君を頼る時も近いかもしれない。たのむぞ、メリュジーヌ」
"メリュジーヌ":「……想定範囲内」
円城 鋼:通信遮断。となれば、次にあり得るのは。そして、それに最も素早く対応できるであろうのは。
円城 鋼:「……あなたもだ、ヴァシリーエフさん」
円城 鋼:「その感覚、遠慮なく頼らせてもらう」
円城 鋼:言葉遣いから、丁寧さが消えて。視線が、身体が、熱を帯びる。
ヴァシーリエフ:「…………」一瞬、沈黙。だが直後、とても晴れやかな調子で
ヴァシーリエフ:「ああ。全力を尽くす。こちらこそ、だ」
ヴァシーリエフ:情報の混乱から、現場で疑われるのはフリーにとって常だ
ヴァシーリエフ:だからこそ、それもこのようなまっすぐに若者に力を頼られるのは——
ヴァシーリエフ:「張り切らざるを得ないな」
依包緋鶴:「それでは皆様、改めまして」2人の応酬に頷いて
依包緋鶴:「夜鳴一問多の護送、並びに上屋戸すみれ様の護衛」
依包緋鶴:「よろしくお願いします」淡々と、努めて落ち着いた調子で締め括る。

GM:ロイス取得、購入が可能です。
円城 鋼:ロイス!ヴァシリーエフさんに「■尊敬/劣等感」。依包さんに「■誠意/隔意」。
依包緋鶴:仲間:円城鋼/P信頼〇:N不安 ビジネス:イーゴリ・ヴァシーリエフ/P連帯感〇:N隔意 でロイス取得
ヴァシーリエフ:うおおー!同行者で円城くんに。 円城鋼 ○有意/隔意 で!彼のまっすぐさには自分との差を感じてしまうぜ……!
ヴァシーリエフ:んんんー……迷ったけど、後は一旦保留にしよう。緋鶴さんにも取りたいね……
円城 鋼:購入は…自分用にボディアーマー!
円城 鋼:2dx>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 4[2,4] → 4 → 失敗

依包緋鶴:1dx+2>=12 購入はUGNボディーアーマーで
DoubleCross : (1R10+2[10]>=12) → 5[5]+2 → 7 → 失敗

円城 鋼:失敗!以上です!
依包緋鶴:同じく失敗して以上です
ヴァシーリエフ:ボディアーマーの購入を狙います。自分は祈りの造花で装甲あるので、他のメンバー用だ
ヴァシーリエフ:8dx+1>=12
DoubleCross : (8R10+1[10]>=12) → 9[1,1,3,5,7,7,8,9]+1 → 10 → 失敗

ヴァシーリエフ:財産点を2使用!買います!
GM:おかねもち!
依包緋鶴:では円城くんにどうぞ
円城 鋼:イタダキマス!ありがたい!
ヴァシーリエフ:9もあるの、うれしい!では円城くんに
ヴァシーリエフ:以上です!

GM:では、まず情報項目……と注意事項。
依包緋鶴:傾注!
GM:現在あなたたちは通信遮断された上屋戸邸におり、警戒するためあまり外には出られないとお考えください。
GM:よって、今の時点で得られる情報は元々持っていたものや手持ちの資料から得たものなどです。
円城 鋼:確度!
依包緋鶴:整理!
ヴァシーリエフ:整頓!
GM:内容がある程度制限されていること、新しく情報が出てもすぐには調べられないこと
GM:以上を念頭に入れていただけるとうれしい!
ヴァシーリエフ:ドキドキだ
GM:要は《通信支配》が解除された後でまた調べられることがあります。
GM:ということで情報項目は以下の通り。

【夜鳴一問多について】〈情報:UGN〉7〈知識:刀剣〉6
【上屋戸すみれについて】〈情報:噂話〉6
【『ヘイズ』について】〈情報:UGN〉7
【阿久津数馬について】〈情報:UGN〉6(円城鋼・依包緋鶴のみ5)



ミドル2:人騒がせな奴ら


GM:シーンプレイヤーはヴァシーリエフさん。
ヴァシーリエフ:ウィー
GM:登場する方は侵蝕を振ってください。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+8(1d10->8)した(侵蝕値:50->58)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+2(1d10->2)した(侵蝕値:45->47)
ヴァシーリエフ:1d10+36
DoubleCross : (1D10+36) → 9[9]+36 → 45

円城 鋼:落ち着きを得た。
GM:上がったり落ち着いたり
依包緋鶴:いそいそ……
ヴァシーリエフ:やっとお高い目だ

GM:では、先ほどの情報判定を順次どうぞ!
円城 鋼:では、自分情報弱いので、目標が下がってる阿久津支部長をいただいてよいですか…!
ヴァシーリエフ:大歓迎っす!>阿久津支部長
依包緋鶴:どうぞ!
円城 鋼:押忍!あ、コネは普通に仕えてよいですかGM!
円城 鋼:(使えて)
GM:あ、はいはい
GM:コネはOKです
GM:財産点ももちろんOK
円城 鋼:は。では、阿久津支部長について情報:UGNでコネを使って。
円城 鋼:4dx+1>=5
DoubleCross : (4R10+1[10]>=5) → 10[3,6,9,10]+3[3]+1 → 14 → 成功

円城 鋼:なぜか回る。
GM:すごい
依包緋鶴:《生き字引》で【夜鳴一問多について】について判定。難易度は低い6の方。侵蝕値+1。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+1した(侵蝕値:58->59)
依包緋鶴:11dx+3>=6
DoubleCross : (11R10+3[10]>=6) → 9[1,1,1,2,3,4,4,6,6,6,9]+3 → 12 → 成功

依包緋鶴:間違った、技能の代わりに使えるだから難易度は7でしたね。でも成功。
ヴァシーリエフ:ではこちらはヘイズに対して。情報UGN。専用コネはないが……情報収集チームーっ!きてくれーっ!
ヴァシーリエフ:8dx+4>=7
DoubleCross : (8R10+4[10]>=7) → 10[2,3,4,5,6,6,9,10]+5[5]+4 → 19 → 成功

ヴァシーリエフ:やったぜ
GM:たっか
GM:全員成功ですね。情報を開示します。

【夜鳴一問多について】
長く伝わり、持ち主を転々としていた刀で、EXレネゲイド。
人の特定の感情を増幅・共振し取り込む力がある。
過去は人斬りを生む刀として恐れられ、かつ珍重された。
現在は封印された状態で上屋戸すみれが管理しており、UGNに移譲される予定。
→【夜鳴一問多について2】が調査可能に




【『ヘイズ』について】
構成人数・実力ともに弱小と言っていいFHセル。
若年のチルドレンが中心で、最近活発になった活動も全て場当たり的。
ただし、今回は妙に早く夜鳴一問多について嗅ぎつけた様子がある。
どこかからの情報の流出が疑われる。
→【『ヘイズ』の動きについて】が調査可能に




【阿久津数馬について】
若干13歳のN市第10支部長。オーヴァード。
市内の有力企業体『阿久津グループ』役員でパイプ役でもある。
ここしばらくは謎の情報提供者の件で多忙、人員不足に悩んでいる。
阿久津秀平に関しては、時折独断について不満をこぼしていた。



GM:以上3点が開示されました。

円城 鋼:「……そういえば少し前、支部長の息抜きに付き合っていた時に」
円城 鋼:ふと思い出した、とばかりに。情報整理の傍ら、ぽつぽつと零す。
円城 鋼:「親類の中で、独断で走り勝ちな者がいる、と愚痴を漏らしていた。ヴァシーリエフさんへの接触と併せて考えると、おそらくは秀平氏のことだ」
ヴァシーリエフ:「独断、ね。確かに氏は仕事をよく回してくれたし助かっていたが……」
依包緋鶴:「実際、人員不足は確かですものね」
依包緋鶴:「最近は妙なフィクサーが暗躍してるから」
ヴァシーリエフ:「身内内でスタンドプレーが多かったと評されると納得してしまうな」
ヴァシーリエフ:「立場柄フォローしたいところだが……否定はできない御仁だよ」
依包緋鶴:「それでやっていける能力があるのは確かですからね」苦笑気味に。
円城 鋼:「……ただ、俺の感じたことを言わせてもらえると」
円城 鋼:「支部長は、不満にこそ思っていても、嫌ってはいないと思う。……態度はああだけれど、支部長は、その」
依包緋鶴:「素直じゃない?」
円城 鋼:「最後の最後で、身内には……というより、人に甘いところがあるから」
円城 鋼:そうとも言う、と。依包さんに頷く。
依包緋鶴:「こういう事も安心して言える程度には、そうね」
ヴァシーリエフ:「阿久津社長殿の、自分たち(UGNや阿久津グループ)のために働く心意気を買いたい、ということか」
ヴァシーリエフ:「阿久津数馬支部長、阿久津の、UGNの若き俊英と聞いている」
ヴァシーリエフ:「この街で13人の支部長の一人としてやっていける器の彼が言うなら、懸けたいところだ」
円城 鋼:「……会社やUGNのため、というより」
ヴァシーリエフ:「む」他に何かあるのだろうか。疑問の表情
円城 鋼:「UGNが守ろうとするもののためなら、かもしれない。……秀平氏の本心がどこにあるのか、それは本人にしか分からないけれど」
円城 鋼:「誰かがそのために動いているなら、支部長はきっとそれを認めるだろうし。俺も、出来る限りの協力はしたい」
ヴァシーリエフ:「……なるほどな。それは気骨を感じる話だ」
ヴァシーリエフ:ほう、と息
ヴァシーリエフ:「俺も興味が出てきたよ。阿久津数馬支部長に」
依包緋鶴:「そんな自慢の上司からの任務です。しっかり終わらせて一緒に報告しましょう」
円城 鋼:「だから、知りたい。護り、譲り受ければ終わりだったはずの今回。一体、どこの誰が暗躍しているのかを」
円城 鋼:ああ、と頷いて。言いたいことはこれで全て、とばかりに口を閉じる。
依包緋鶴:「それでは問題を確認しましょう。目標は夜鳴一問多、感情を増幅・共振し取り込む危険な遺物です」
依包緋鶴:「人を狂わせ得る、物騒な代物ですね。相応に古いものですから聞き知る機会はありましょうが……」
依包緋鶴:「こちらで保護する前に仕掛けてくるとは、下手人は中々耳が速いらしい」
ヴァシーリエフ:「その通りだな」>耳が速い
円城 鋼:というと、と口にして、首を少し傾ける。
ヴァシーリエフ:「こちらも資料と……ここに向かう道すがら集めた、最低限の情報から、一つアタリをつけた奴らがいる」
ヴァシーリエフ:「FHセル『ヘイズ』。若者を中心として構成されている、弱小と言っていいセルだが」
円城 鋼:「若者。……それは例えば、UGNにおけるチルドレン(R:おれたち)のような?」
ヴァシーリエフ:「今回この夜鳴一問多について、および上谷戸の家周辺で、情報を嗅ぎまわっていた跡がある」
ヴァシーリエフ:「そうだな。十代の……言葉を選ばず言ってしまえば『子供』だ。そんな奴らのセルだよ」
ヴァシーリエフ:「それだけに活動も規則や統制という面で薄い。場当たり的だ。……だが」
円城 鋼:だが、というつなぎ方に、もう一度首を傾げる。
ヴァシーリエフ:「今回は違う。今までの痕跡からすればおかしいくらいに調査の痕跡が『スムーズ』だ」
依包緋鶴:「……思い切りが良く経験が少ないと見れば、好都合と見る者も現れますか」
依包緋鶴:「例えば情報を回して、差し向けるとか」
ヴァシーリエフ:「ああ。速やかに過ぎるんだよ。これは俺と……ミス緋鶴も仮説として考えてるかもしれんが、情報が洩れている可能性がある」
ヴァシーリエフ:「そう。断言は禁物だが、情報源にきな臭いものを感じる」
円城 鋼:「……何処から漏れたのか、それも考えながら、場合によっては隠しながら備えなければいけない、と?」
ヴァシーリエフ:「この流れについて、追う価値はあるかもな」
ヴァシーリエフ:「今回の電波妨害に『ヘイズ』が絡んでいるのなら、な」
ヴァシーリエフ:「……さて、俺はもう少しこの情報の流れを追ってみたいと考えているが……どうだろうな」
ヴァシーリエフ:「奴らの狙いが夜鳴一問多だとすると、そもそもその刀は何なのか。EXレネゲイドだとは聞いているが、」
依包緋鶴:「さて、敵についても重要ですが」
ヴァシーリエフ:「まだ何かある気がしてならんのだよ」
依包緋鶴:「我々の目標そのものについても、精査は必要かと思いますね、その所有者についても」
円城 鋼:「……俺は、上屋戸さんに話を聞いてみる。故人の品だから、聞くのを躊躇ってはいたけど」
円城 鋼:「俺たちはそれを、知らなきゃならないようだから」

GM:ロイス、購入が可能です。
依包緋鶴:ロイスは保留。購入はUGNボディーアーマー
依包緋鶴:1dx+2>=12
DoubleCross : (1R10+2[10]>=12) → 10[10]+9[9]+2 → 21 → 成功

GM:たっか
ヴァシーリエフ:すごい
依包緋鶴:なんかいい服あった………装備して以上
円城 鋼:ロイスは保留!購入は…強化素材を狙いましょう。買えたらゾディアックウェポンを強化する。
円城 鋼:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 4[1,4] → 4 → 失敗

円城 鋼:駄目!以上です。
円城 鋼:どうしても必要なものではないので、購入は各位で必要なものを優先してもらえれば。
ヴァシーリエフ:よし、ではこちらも狙うは強化素材!自分はいらないので(略!
ヴァシーリエフ:おっとそうか。では……
ヴァシーリエフ:ブルゲ、狙ってみましょう!
依包緋鶴:ウィーピピー!
ヴァシーリエフ:8dx+1>=20
DoubleCross : (8R10+1[10]>=20) → 10[5,5,6,6,7,8,10,10]+10[7,10]+2[2]+1 → 23 → 成功

ヴァシーリエフ:ウワーッ買えたーっ!
依包緋鶴:すごい……
GM:すっご
GM:えっなにこのチーム……
ヴァシーリエフ:まさか上手く行くとはね……よし持ってましょう。以上です。ロイスは保留!

ミドル3:あの人の想い出


GM:シーンプレイヤーは円城くんです。
円城 鋼:はあい!
GM:登場する方は侵蝕をどうぞ!
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+9(1d10->9)した(侵蝕値:59->68)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+5(1d10->5)した(侵蝕値:47->52)
GM:依包さん
ヴァシーリエフ:1d10+45
DoubleCross : (1D10+45) → 9[9]+45 → 54

依包緋鶴:ずっと昂ってますね
GM:たかまってきた……

GM:では、引き続き情報収集。
円城 鋼:残ってるのがすみれさんで、生えてきたのが2件ですね。
GM:あ、でですね。現時点では調べられる情報はひとつだけです。
GM:まだ《通信支配》が解けていないので

【上屋戸すみれについて】〈情報:噂話〉6


円城 鋼:なるほど、解除後!
依包緋鶴:では円城くん
依包緋鶴:人妻へゴー!
円城 鋼:ではコネを使って、噂話で。
円城 鋼:ゴー!
GM:言い方
円城 鋼:4dx+1>=6
DoubleCross : (4R10+1[10]>=6) → 10[4,5,5,10]+2[2]+1 → 13 → 成功

円城 鋼:出ないのでもう一度…!
円城 鋼:あ、出た。
円城 鋼:そしてなぜ回る。
GM:出た! 成功!
GM:では開示します。

【上屋戸すみれについて】
オーヴァード。UGNとは協力関係にある。
五年前に夫である非オーヴァードの上屋戸道隆を事故で失っている。
夫とは半ば政略結婚だったが仲は良く、以来広い屋敷で一人きりで暮らしている。
刀を手に入れたのはちょうど五年前の今日で、すぐに亡くした夫の思い出のために刀の受け渡しを延ばしていた。



GM:あなたたちは上屋戸邸で情報の整理を行っている。
GM:そんな中、上屋戸すみれがお茶と茶菓子を持って現れた。
上屋戸すみれ:「……お疲れ様です」
上屋戸すみれ:「いろいろと、大変かと思いますが。少しはお腹に物を入れてくださいな」
円城 鋼:「ああ、ありがとう。……ございます」
円城 鋼:張りつめていた精神で、つい普段のような言葉遣いをしてしまい、慌てて付け加えるように言葉を足す。
上屋戸すみれ:「ふふ、いいのに」
上屋戸すみれ:「まだ若いんだから、普通でいいのよ」
上屋戸すみれ:全員にお茶を配る。
依包緋鶴:「ありがとうございます、上屋戸さん……何か不穏な事などはありませんか?」
円城 鋼:少しだけ、迷うように眉間に皺を寄せてから。
上屋戸すみれ:「大丈夫、"メリュジーヌ"さんがつききりでいてくれますから」
円城 鋼:「……わかった。あなたが、そう言うなら。……いただきます」
"メリュジーヌ":部屋の入り口あたりで警戒をしている。
円城 鋼:湯呑を手にして、お茶をひとくち。ほぅ、と安心したようなため息を、ひとつ。
依包緋鶴:「それは良かった。"メリュジーヌ"さんもお疲れ様です……おいしい」
ヴァシーリエフ:「いただきます。……メリュジーヌも上手いこと仕事をしてくれてるようで、何より」
上屋戸すみれ:「……なんだか不思議な感じですね」微かに顔をほころばせる。
上屋戸すみれ:「いえ、危険な時にこんなことを言うのは良くないと思うけど」
上屋戸すみれ:「……やっぱり、家にお客様がいるのはほっとします」
ヴァシーリエフ:「日本の菓子と茶は好きですよ。このアンコのインパクトある甘味と、茶の爽やかさがいい」
上屋戸すみれ:「良かった。近くのお菓子屋さんが美味しいの」
ヴァシーリエフ:「それはいいことを聞いた。価値ある情報だし、いつかそういう調達の依頼もあるかもしれない」
円城 鋼:甘い菓子を口にして、口の中に残る甘味を、茶で流し込んでから。
円城 鋼:「……5年の間、あなたは、ずっとひとりで」
円城 鋼:集った面々。UGNの2人と、協力者2人。そして。
円城 鋼:「守って、きたんですね。この家を。……旦那さんの、思い出を」
上屋戸すみれ:「……ええ」円城くんに。
上屋戸すみれ:「あまり長く一緒に暮らしたわけではないけど、大事なものですから」
上屋戸すみれ:「と言っても、あの人のコレクションはいろいろ手放してしまったのだけど」
上屋戸すみれ:「古美術を集めていて。あの刀もそのひとつでした」
上屋戸すみれ:「…………」
上屋戸すみれ:「ごめんなさい」
上屋戸すみれ:軽く目を伏せる。
円城 鋼:「いえ。……聞いたのは、こっちだから。それに」
円城 鋼:「物が、ただの物じゃなくなるというのは。人より理解しているつもりだ」
上屋戸すみれ:「それでも、私がわがままを言ったせいで今回面倒なことになったのじゃないかと」
上屋戸すみれ:「でも、どうしても今日までは置いておきたかったの」
上屋戸すみれ:「……あの人がこの刀を手に入れたのは、ちょうど五年前の今日で」
上屋戸すみれ:「とても喜んでいたのを覚えています。たくさん自慢された」
上屋戸すみれ:「忙しい人だったから、あれが最後に見た笑顔だった」
上屋戸すみれ:「その後、すぐ……」
円城 鋼:それは、この刀の謂れを知ってのことか、それとも単に美しいからか。あるいは、「この人に見せたかったから」なのか。そのどれだろうか、と。
上屋戸すみれ:小さく頭を振る。
円城 鋼:そんなことを、束の間考えてから。
円城 鋼:「……あなたは、今日という条件を出した。UGNは合意した。それで十分だし」
円城 鋼:「俺は、あなたが守ってきたものを護れることを。大切なものを守ってきたあなたを護れることを」
円城 鋼:「とても、嬉しく思う。……あなたにとっては、何の慰めにもならないかも、しれないけれど」
上屋戸すみれ:「……いえ」
円城 鋼:じっ…と、護るべきひとの目を見て。物言いは淡々と、けれど声には熱を込めて。
上屋戸すみれ:「……私もそう言ってもらえると、とても嬉しい」
上屋戸すみれ:「もう、若いんだから普通でいいって言ったのに!」くすくす笑う。
上屋戸すみれ:「いつもこうなんですか? 円城くんって」他の二人に。
円城 鋼:むう、と。困惑したように、小さく唸る。
依包緋鶴:「不器用だけど、思いやりの深い子なんですよ」
依包緋鶴:「良い子でしょう。とても」
上屋戸すみれ:「ええ、とても」
依包緋鶴:大切なものを失った感覚は、どうしたって取り戻せないものだ。
依包緋鶴:(……円城くんとの時間が新しい思い出になってくれれば、それは素敵なことですね)
ヴァシーリエフ:「私は今日初めて一緒に仕事になったから判りませんが、」
ヴァシーリエフ:「何となく、ずっとこの調子だったんじゃないかという印象はありますよ」
上屋戸すみれ:「ふふ、仕事で一緒になった私にこれだけ情熱的なことが言えるんだから」楽しそうに。
上屋戸すみれ:「本当に特別な人相手だったらどうなっちゃうのかしら」
円城 鋼:「……依包さん。子供扱いするのは、阿久津支部長だけにしてほしい。俺は、もう16だ」
依包緋鶴:「ふふっ、失礼」
円城 鋼:「ヴァシリーエフさんも、上屋戸さんも……あまり、からかわれると、その」
ヴァシーリエフ:「どちらにせよ、真っ当である種喜ぶべきスタッフの資質とは思いますが」
円城 鋼:「困る」
依包緋鶴:「でもそうやって反発するところは、支部長そっくりですね」
ヴァシーリエフ:「はは、悪い悪い」瞳を閉じた顔のまま、笑う。楽しそうだ
上屋戸すみれ:楽しそうに……円城くんが見た中でも一番楽しそうに笑っている。
上屋戸すみれ:「……やっぱり、お客様っていいものね。……引き続き、よろしくお願いします」
円城 鋼:頬を膨らませて拗ねるような真似はしないけれど。視線と小さな呻き声は不満げで。でも。
円城 鋼:「……ああ、任せて欲しい。……大丈夫、俺だけじゃない」
円城 鋼:「みんなが、いる」
円城 鋼:応える言葉は、つられたように、楽し気で。

GM:ロイス取得、購入が可能です。
円城 鋼:ロイス、残り1枠で保留!引き続き強化素材狙い!
円城 鋼:2dx>=15
DoubleCross : (2R10[10]>=15) → 10[1,10]+6[6] → 16 → 成功

GM:買えてる
円城 鋼:買えてしまった。ゾディアックウェポンの攻撃力+1です。
依包緋鶴:ロイス保留、私も強化素材狙いで
依包緋鶴:2dx+2>=15
DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 8[7,8]+2 → 10 → 失敗

依包緋鶴:まあ無くても良し!以上です
ヴァシーリエフ:15なら、こちらもワンチャン狙える……行ってみよう強化素材
ヴァシーリエフ:8dx+1>=15
DoubleCross : (8R10+1[10]>=15) → 9[1,1,2,3,4,6,8,9]+1 → 10 → 失敗

ヴァシーリエフ:ダメ!!!!!
GM:ざんねん
ヴァシーリエフ:ロイスは……むむむ、枠はあと二つ……保留で!

マスターシーン2:乱入!


GM:N市・上屋戸邸
GM:物陰に隠れるようにして、少年と少女の影がある。
"メツォラ":「よーし、わかった! 行くぜ!」
"スオメラ":「ほんとにわかってる!?」
"メツォラ":「わかってるよ! あいつらしっかり連絡が取れてなかったっぽい」
"メツォラ":「だからプランCだ!」
"スオメラ":「うん……こういう時はそうしろって言われたもんね」
"スオメラ":「が、がんばる……」
"スオメラ":「がんばれるかなあ……」
"メツォラ":「バカ、お前ならやれるって」
"メツォラ":「俺と違ってちゃんと考えられてるんだから」
"メツォラ":「勇気さえ出せば大丈夫だっていつも言ってるだろ」
"スオメラ":「……!」
"スオメラ":「うん……うん!」
"スオメラ":「わ、私がんばる。足手まといにならない!」
"スオメラ":「ちゃんとやるから、一緒にあの刀、持って帰ろうね」
"メツォラ":「おう、そんでボスにちゃんと褒めてもらおうな!」

ミドル4:七人七色


GM:シーンプレイヤーはヴァシーリエフさんです。
ヴァシーリエフ:は!
GM:登場する人は登場侵蝕をどうぞ。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:68->71)
ヴァシーリエフ:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 2[2]+54 → 56

円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+7(1d10->7)した(侵蝕値:52->59)
GM:依包さんが落ち着いてきた

GM:では、あなたたちは現状を把握した状態で、上屋戸邸の広間にいる。
GM:刀のある部屋ですね。
GM:FHが動いているならば、刀の警護を行わなければならない、という状況。
ヴァシーリエフ:すみれさんについても分かったし、次の情報を調べる前にまずは刀だぜ
GM:その通りだぜ
ヴァシーリエフ:「……なるほどこれが夜鳴一問多」
GM:立派な手入れの良い、鞘に入った刀。
GM:紫色の柄糸が巻かれている。
GM:そして、鯉口には水晶のような封印。
円城 鋼:「美術品としての刀の価値は、よく分からない」
円城 鋼:「……が、綺麗だと思う。……大事にされている、とも」
GM:それ以上のものは、今は感じられない。レネゲイドの気配も。
ヴァシーリエフ:「傍から見れば……美しいとは思うが普通の刀とそこまでは違わないな」
依包緋鶴:「値を付けるのはあくまで人ですからね」
ヴァシーリエフ:「EXレネゲイドとは、そのような物と言えばそうだが」
依包緋鶴:「見る人、持つ人、扱う人」
依包緋鶴:「だからこそ、危険な鋼もただ美しい物であれた」
上屋戸すみれ:「そうですね。夫も、あくまで美術品として愛でていました」
上屋戸すみれ:「……ずっとそうならいいのに」
上屋戸すみれ:「FHはこの刀できっと、酷いことをするでしょうね」
ヴァシーリエフ:「人斬りを生む刀、か。FHにとっては確かに有用そのものだろうさ。ご婦人の懸念は、そう外れたものじゃない」
円城 鋼:「……どう使うかは君次第だ、と。俺も、これを預かる時に言われた」
円城 鋼:ぎゅ、とペンダントを握る。
上屋戸すみれ:「それが、あなたの?」
円城 鋼:ああ、と頷いて。
円城 鋼:「俺の剣。俺の相棒。俺の……大切なもの。だから」
円城 鋼:「誰かの大切なものを、良くないことに使われるのは、嫌だ」
円城 鋼:ヴァシリーエフさんの言葉に、目を閉じて頷きながら。
上屋戸すみれ:「……ありがとう」穏やかな顔で。
依包緋鶴:「ええ、私たちはその為に来ましたから……」
ヴァシーリエフ:「…………」過去の自分を思えばこそ、軽々しく頷けぬことではある。だが『それだからこそ』言わなければならぬ。
ヴァシーリエフ:「ああ」
ヴァシーリエフ:「そこなご婦人の思い入れであれば、なおのことだ。美し思い出が曇るのは、避けなけりゃな」
GM:では、その時。
ヴァシーリエフ:わずかに、冗談めかして言った。その時!
GM:そう言ったヴァシーリエフさんの耳が、微かなキン、という音を捉える。
GM:回避で判定をお願いします。目標値は7。
ヴァシーリエフ:回避!!
依包緋鶴:3dx>=7 回避!
DoubleCross : (3R10[10]>=7) → 6[1,5,6] → 6 → 失敗

GM:おしい!
依包緋鶴:うわ~っ
円城 鋼:いちたりない!
円城 鋼:4dx+1>=7
DoubleCross : (4R10+1[10]>=7) → 6[3,3,4,6]+1 → 7 → 成功

ヴァシーリエフ:1dx+1>=7
DoubleCross : (1R10+1[10]>=7) → 5[5]+1 → 6 → 失敗

円城 鋼:ギリギリ!
ヴァシーリエフ:1足りない!!!
依包緋鶴:円城くんさすが!
GM:では、ヴァシーリエフさんと依包さんは、音は聞こえたものの、飛来した何かを避けるには及ばなかった。
円城 鋼:あ、演出的にどちらかカバーリング…したい!
GM:おっと、可能です!
依包緋鶴:ではよろしければヴァシーリエフさんを!
円城 鋼:押忍、ではヴァシーリエフさんを!
ヴァシーリエフ:あ、いいんですか!ありがとうございます!
GM:はい。では、円城くんと依包さんは奇襲攻撃を受けます。
GM:1d10のダメージ!
依包緋鶴:1d10
DoubleCross : (1D10) → 2

GM:ちっちゃ
ヴァシーリエフ:「……チッ」気づきはした。だが、見事。ほめるべき一撃だ。……避けられない
ヴァシーリエフ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 9

依包緋鶴:装甲有効ですか?
GM:あ、有効ですね
ヴァシーリエフ:こんな時ばっかり高くするんじゃありません!!
円城 鋼:では《砂の結界》でヴァシリーエフさんをカバー!装甲8なので1点貫通!
依包緋鶴:じゃあ利かない!カキーン!
GM:つよ
GM:まあ奇襲だからね……
ヴァシーリエフ:ありがたい~!
GM:侵蝕を上げておいてください!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+2した(侵蝕値:59->61)
依包緋鶴:「っ!」その身に迫る一撃を見落として、そのまま右腕で受ける。受け止める。
GM:さて、攻撃を受けたあなたがたは、それが広間の外、庭の方から放たれていることに気づきます。
円城 鋼:自分へ飛来する何かの射線から体をずらし同時。
円城 鋼:「……!」
円城 鋼:ヴァシーリエフさんの死角、飛来物の盾になるように、灰の壁が立ち上がる。
依包緋鶴:「スーツが破けてしまいましたね……上屋戸さんは、無事ですか?」
円城 鋼:「っ……」
ヴァシーリエフ:後はできるだけダメージを抑えるしかないだろう。どこまでやれるか……!しかし!
上屋戸すみれ:「……みなさん、平気ですか!」
上屋戸すみれ:奥にいたため、無事でいる。
ヴァシーリエフ:「っ、これは!」
円城 鋼:じゅぅ、と焦げ臭いにおいがする。受け止めた灰越しに、熱に変換された衝撃が、身を焦がすにおいが。
円城 鋼:「……こっちは、大丈夫。それより」
依包緋鶴:「結構。上屋戸さんはそのままで」
ヴァシーリエフ:「……ハガネか!助かった。……必ず返す」
GM:……庭の側には。
"スオメラ":「……その人から離れなさい」手に銃のようなものを持って。
"メツォラ":「お前らの中には偽物がいる!」ナイフを構えながら。
"メツォラ":「……我々が、UGNだ!」
上屋戸すみれ:「……え?」
ヴァシーリエフ:そのまま攻撃が飛来した庭をにらみつけ
GM:さて。
GM:円城くんと依包さんは、お互いを知っています。UGNの所属であることも。
円城 鋼:ヤー。
GM:ヴァシーリエフさんとも顔見知りで、阿久津フューチャースタッフの件も知っているしょう。
依包緋鶴:知ってる知ってる~
GM:ヴァシーリエフさんは多少混乱があるかもしれませんが、鋭い感覚があります。
ヴァシーリエフ:UGNじゃないとも最初から言ってるぜ~
GM:よく観察すれば、突然乱入してきた少年少女がやけに落ち着きがないことに気づくでしょう。
GM:しかし、上屋戸すみれはどうでしょうか。
上屋戸すみれ:突然の言葉を信じたわけではない。だが、動揺している。
ヴァシーリエフ:なに~っ
円城 鋼:なるほど一般人…!
上屋戸すみれ:彼女は、UGNから「誰が」「何人」来るのかを知らない。
"メリュジーヌ":「…………」
GM:また、"メリュジーヌ"も様子をうかがっているのがわかるでしょう。
GM:ということで。
GM:交渉で判定をお願いします。6で上屋戸すみれを説得できます。
依包緋鶴:むむっ
円城 鋼:うわーッ!?
ヴァシーリエフ:そう来たか!
円城 鋼:じゃあまず素で振りましょう。
GM:あ、訂正!
円城 鋼:おっと!
依包緋鶴:振りましょ振りましょ
依包緋鶴:なっ
GM:円城くんは6。その他二人は7!
GM:円城くんは知り合いなので信じやすい。
円城 鋼:がんばる!
依包緋鶴:さすが円城くん!
円城 鋼:ではやはり素で。技能すらない!
ヴァシーリエフ:ちょっと難しめ!さすがは円城くんや!
円城 鋼:3dx>=6
DoubleCross : (3R10[10]>=6) → 10[4,5,10]+8[8] → 18 → 成功

GM:!?
円城 鋼:なんで?
依包緋鶴:2dx>=7
DoubleCross : (2R10[10]>=7) → 9[8,9] → 9 → 成功

依包緋鶴:すごいね
GM:知り合いにも限度があるやろ
ヴァシーリエフ:8dx>=6
DoubleCross : (8R10[10]>=6) → 10[5,6,6,6,7,8,9,10]+2[2] → 12 → 成功

依包緋鶴:絆………
GM:みんな高ない?
円城 鋼:我々、説得に向いているのでは?(幻覚)
ヴァシーリエフ:みんな成功!我々の人徳がなせる業……
依包緋鶴:溢れる社会性
GM:はい、成功です。あなたたちは上屋戸すみれに「自分たちこそがUGN側」であることを説得できます。
円城 鋼:じゃあさくっと!
上屋戸すみれ:「えっと、これはどういうことかしら、円城くん……」
上屋戸すみれ:突然の状況に戸惑っている。
円城 鋼:「あいつが言っていることは嘘だ。そう、言うしかない。……ただひとつ、加えることがあるなら」
円城 鋼:「俺は、あなたに嘘は吐かない。……剣と、あなたと、あなたの大切な人に誓って、決して」
円城 鋼:すみれさんに、決して大きくはない、子供の背中を向けたまま。
上屋戸すみれ:「……!」
上屋戸すみれ:「ええ、そう、そうね」
上屋戸すみれ:「ごめんなさい。私、あなたたちを信じるわ」
"メツォラ":「なっ」
依包緋鶴:「という訳で残念でした、"ヘイズ"セルからのお客人方。なかなか恐ろしい戦術でしたよ」
"スオメラ":「嘘ー!」
円城 鋼:「……ありがとう」
"スオメラ":「違うんです、お願い、信じてください!」必死の顔!
円城 鋼:最後に、すこしだけ振り返って零した言葉に、安堵の色が混ざる。
ヴァシーリエフ:「……助かります、ご婦人。さすがだな、ハガネ。俺たちにはできない効果的な説得だったよ」
円城 鋼:「俺は、思ったことしか言えないから。……けど、だからこそ、通じるものがあると」
円城 鋼:「……そういうこと、だと思う」
円城 鋼:視線を、乱入者2名に戻す。
ヴァシーリエフ:「どういう作戦だったかは知らないが」
ヴァシーリエフ:「言いたいことがあるのならまずこちらに下ってもらおうか。笑って流すには度が過ぎる悪さだ」
依包緋鶴:(しかし、こちらの内情を知っての上の作戦だとすると嫌ですね)
依包緋鶴:(厄介な相手は、確実に存在するようで)
"メツォラ":「……うるさい! こっちがUGNだって言ってる!」ナイフを構える!
"メリュジーヌ":「……“アトラジェーニエ”」ヴァシーリエフさんに呼びかける。
"メリュジーヌ":「我々の仕事は『UGNへの協力』」
ヴァシーリエフ:「ああ」子供二人から目をそらさず
"メリュジーヌ":「あなたは、確かに判断するのだな。彼らが『本物』だと」
ヴァシーリエフ:「……どういうことだ、そりゃ」
"メリュジーヌ":可能性を全て検討するような、確認を取るような言い方で。
"メリュジーヌ":「……いや。それならば構わない」
"メリュジーヌ":「……彼らが来る」
ヴァシーリエフ:「少なくとも、あの子供たち二人がUGNとは俺は思わない」
"メリュジーヌ":その声を聞きながら、ふいと背中を向ける。
ヴァシーリエフ:「UGNは、たとえ子供だろうとあの二人のような素人を寄越す奴らじゃない。それを俺は知っている」
"メツォラ":「素人って言うなよ!」
"スオメラ":「……結局こうなるのかあ……」
ヴァシーリエフ:「…………」メリュジーヌの態度を多少いぶかしみつつ、二人から目を離さない。今はこちらに集中する
"メツォラ":「なら、実力行使だ!」
ヴァシーリエフ:「……なら行動で示してみせな。お前らがUGNなら、それで何を護ろうってのかをな」

GM:ミドル戦闘に入ります。
GM:まずはエンゲージ。

["メツォラ"・"スオメラ"]--(10m)--[PC三人・上屋戸すみれ・"メリュジーヌ"]


GM:すみれと"メリュジーヌ"もユニットとして存在しHPがあります。
GM:守ってあげてね
依包緋鶴:護る……
円城 鋼:頑張るよ…俺…。

■セットアップ■


円城 鋼:なし!
"メツォラ":なし
依包緋鶴:なし
"スオメラ":なし
ヴァシーリエフ:なし!


■イニシアチブ■


GM:行動値順では依包さんが一番最初ですが
依包緋鶴:むむっ
"メツォラ":《スピードフォース》
"メツォラ":イニシアチブでメインプロセスを行います。
円城 鋼:なんとォ!
ヴァシーリエフ:うお!
"メツォラ":マイナーで戦闘移動。PCたちのエンゲージへ。
"メツォラ":メジャー。《コンセントレイト:ハヌマーン》《音速攻撃》《マシラの如く》《獅子奮迅》《電光石火》
円城 鋼:早速!?
"メリュジーヌ":《孤独の魔眼》
ヴァシーリエフ:ぎゃっ範囲攻撃!
依包緋鶴:メリュジーヌさんすごい!
ヴァシーリエフ:メリュジーヌちゃん!
"メリュジーヌ":範囲攻撃を自分だけ対象に。
円城 鋼:おあーッ!!
円城 鋼:ありがたい…しかしカバーリング不可に!
"メリュジーヌ":問題なし!
"メツォラ":判定!
"メツォラ":7dx7+3
DoubleCross : (7R10+3[7]) → 10[4,5,5,6,6,6,8]+1[1]+3 → 14

"メツォラ":あっしょぼい
"メリュジーヌ":リアクション放棄して《竜鱗》。
"メツォラ":ダメージ!
"メツォラ":2d10+32 装甲有効
DoubleCross : (2D10+32) → 16[7,9]+32 → 48

"メリュジーヌ":竜鱗で弾いたのでHPまだ残っています。
円城 鋼:つよい。
依包緋鶴:すごいや
"メツォラ":手に持った得物はナイフ一本。だが、十分だ。
"メツォラ":最大速度、最大威力で切り刻めば、人は斃れる。それがオーヴァードだったとしても。
"メツォラ":今までずっとそうやってきた。だが。
"メリュジーヌ":ガキン!
"メリュジーヌ":前に飛び出す。刃が装甲服を切り裂いて途中で止まる。
"メリュジーヌ":その中からは、艶めいた爬虫類の鱗のある肌が覗く。
"メツォラ":「くそっ! 止めんな!」
"メリュジーヌ":ガキン、ガキン、ガキン、ガキン!
"メリュジーヌ":ナイフはフードを切り裂き、仮面を破る。だが、斃れない。
"メリュジーヌ":その下からは、髪の短い冷たい目をした女の顔が覗く。
"メリュジーヌ":「……“アトラジェーニエ”」
"メリュジーヌ":「……さっきの啖呵、なかなか……」
"メリュジーヌ":「嫌いでは、なかった。あとは頼む」

GM:では改めまして。行動値11の依包さんの行動です。
依包緋鶴:はい。
ヴァシーリエフ:「任された。……今の仕事、助かった。礼を言う」
依包緋鶴:メジャーでコンボ【鉄拳】《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》でアームバンカーによる攻撃。対象はメツォラ。
依包緋鶴:10dx7-2
DoubleCross : (10R10-2[7]) → 10[1,2,3,5,5,6,8,8,8,10]+10[3,5,6,10]+1[1]-2 → 19

依包緋鶴:あらら
"メツォラ":ドッジ!
"メツォラ":4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 10[1,6,6,10]+8[8] → 18

"メツォラ":あー
依包緋鶴:あぶなかった
"メツォラ":1足りない
円城 鋼:ヒィ
ヴァシーリエフ:ギリギリ!よかった
依包緋鶴:15+2d10 装甲有効です
DoubleCross : (15+2D10) → 15+19[10,9] → 34

依包緋鶴:いいじゃん
"メツォラ":ぐおー、俺は普通のオーヴァード並の体力しかないぜ
"メツォラ":倒れます……。
"メツォラ":もちろん復活エフェクトはなし。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+4した(侵蝕値:71->75)
依包緋鶴:「レディの素顔を晒すのは、紳士的ではありませんね」落ち着いた声で話しながら、ただ一歩で踏み込み。
依包緋鶴:「疾ッ!」腕の機構も展開せず、只の鉄拳、一撃を腹へ叩き込む。
"メツォラ":「ゴボッ!?」
依包緋鶴:「メリュジーヌさん、ご苦労様です」斃れる前に抱きかかえて。
"メツォラ":たまらずカエルが潰れたような声を上げる。
依包緋鶴:「そちらのお嬢さん、今なら痛い目に遭わずとも済みますよ?」
"スオメラ":「……えっ、や、やだ! "メツォラ"!」焦る、が。
"スオメラ":「……てことは、私一人でやんなきゃならないってことじゃん……!」きっと顔を上げる。
依包緋鶴:「振られてしまいました。残念ですね」
"スオメラ":「……『ヘイズ』の子はやり遂げる。絶対」
"スオメラ":「私たちには、それしかないから……!」

GM:次、"スオメラ"の手番です。
"スオメラ":マイナー、《光の銃》。武器を作成。
"スオメラ":メジャー、《天からの眼》《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《ピンポイントレーザー》。
"スオメラ":対象は、上屋戸すみれ。
ヴァシーリエフ:すみれさーん!!
依包緋鶴:早く来て!メイン盾来て!
"スオメラ":8dx7+2
DoubleCross : (8R10+2[7]) → 10[2,3,4,5,6,6,7,9]+10[3,8]+10[8]+1[1]+2 → 33

"スオメラ":mawatta
円城 鋼:カバーに…入りましょう!
GM:一応ドッジしてからかな
円城 鋼:確かに回る可能性もある。
上屋戸すみれ:ドッジ!
上屋戸すみれ:2dx+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 7[1,7]+1 → 8

上屋戸すみれ:全然ダメでした。
円城 鋼:肉体2あるの!?
依包緋鶴:未亡人ドッジ……
円城 鋼:というわけでカバーリング!《砂の結界》を使用!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+2した(侵蝕値:61->63)
円城 鋼:ダメージを…クダサァイ…
ヴァシーリエフ:緋鶴さんはもちろん、俺より肉体が高い未亡人
"スオメラ":4d10+7 装甲無視
DoubleCross : (4D10+7) → 30[4,9,8,9]+7 → 37

"スオメラ":たかい
ヴァシーリエフ:うお、痛い
円城 鋼:でかい!死!リザレクト!
円城 鋼:HP満タンでもギリ沈む!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+1(1d10->1)した(侵蝕値:63->64)
円城 鋼:やすい。
"スオメラ":では演出。
"スオメラ":「……まず、そう。弱い相手から、狙う……!」光が銃の形になる。
"スオメラ":銃口の先は、上屋戸すみれに。
"スオメラ":「それで……それで、撃つ!」
"スオメラ":先ほどの奇襲と同じ弾が、まっすぐにすみれの方へと向かう!
円城 鋼:光の銃弾が彼女に到達する距離と時間、その丁度中間点に。
円城 鋼:先ほど、“アトラジェーニエ”の死角に展開されたような。しかし、それよりも格段に密度の高い、灰の壁が立ち上がる。
"スオメラ":「……そう、そうすれば」
円城 鋼:銃弾を受け止めたそれは、瞬時に運動エネルギーを吸収。それらを全て、熱エネルギーに変換して。
"スオメラ":「あなたたちは、きっと護る」
円城 鋼:「ッ、ぁ……!」
円城 鋼:その主の肉が、骨が、臓腑が燃え上がる。
円城 鋼:「……そうだ、それが」
円城 鋼:ひとのにくが焦げる、嫌なにおい。それを振り払うように、大剣を頭上で一回転させて。
円城 鋼:「それが、俺たちだ」
"スオメラ":「……ごめんね、嘘ついちゃった」にこりと笑う。
"スオメラ":「……私は、そんな風にはなれないや。UGN」

GM:では次、ヴァシーリエフさんの手番です。
ヴァシーリエフ:はい!ではマイナーで《インフィニティウェポン》。手に剣!
ヴァシーリエフ:侵食+3。そしてメジャー。《コンセントレイト》《ディストーション》《咎人の剣》《シャドーテンタクルス》!対象はスオメラ!
ヴァシーリエフ:振るぜ!
"スオメラ":ひー、どうぞ
ヴァシーリエフ:8dx8+4
DoubleCross : (8R10+4[8]) → 10[2,3,5,8,8,8,9,9]+10[2,3,5,6,10]+5[5]+4 → 29

"スオメラ":ドッジ!
ヴァシーリエフ:ち、惜しい!
"スオメラ":1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 3[3] → 3

"スオメラ":だめだめ
ヴァシーリエフ:ではダメージ!
ヴァシーリエフ:3d10+27
DoubleCross : (3D10+27) → 16[7,1,8]+27 → 43

"スオメラ":無理だってば! 落ちます!
"スオメラ":復活もなし!
ヴァシーリエフ:装甲有効!侵食は9増えた。現在68!
GM:では、戦闘終了。あなたたちの勝利です。
ヴァシーリエフ:やったぜ
依包緋鶴:やったね
ヴァシーリエフ:ズ ド! 横薙ぎに振った影の刃が、瞬間的に『伸びて』スオメラをなぎ倒す!
"スオメラ":「くきゃ」
"スオメラ":なぎ倒され、地面に崩れ落ちる。
ヴァシーリエフ:刃筋は立っていない。そのまま「殴り倒した」形だ
ヴァシーリエフ:「……悪いな。あの少年(メツォラ)がこちらに斬りかかって来たら、銃撃担当のお嬢ちゃんはおおよそそう動くと思っていたよ」
ヴァシーリエフ:そこに刃を『合わせに行った』。《ディストーション》。煽り、動かした。
ヴァシーリエフ:「結果としてハガネのカバーを利用する形になってしまったのは心苦しいが」
ヴァシーリエフ:「ご婦人を狙う君たちはやはりUGNではなかったな」
ヴァシーリエフ:視線だけを、すみれさんに向ける。……そして、UGNでないのは彼らだけではない。
ヴァシーリエフ:俺とて、あなたを危険にさらすような戦い方をしてしまった。……申し訳ない。
ヴァシーリエフ:過去の時分から依然『このような戦い方』しかできない己を内心でのみ恥(そして内心で詫びる)
ヴァシーリエフ:「さて、君らには色々と聞きたいことがあるんでね。拘束させてもらう」
ヴァシーリエフ:二人の子供たちに向き合った

GM:この二人を戦闘不能にしたことにより、《通信支配》が解除されます。
円城 鋼:わーい!
GM:エフェクトをかけていた何者かが諦めて去ったという感じです。

依包緋鶴:「ありがとう、ヴァシーリエフさん」少年を担いで、倒れた少女の元へ歩きながら。
ヴァシーリエフ:「礼はいらないよ。これも仕事のうちなんでね」
ヴァシーリエフ:同じく少女の方へ歩きながら。すみれさんは単に円城くんに任せたのか。……あるいはその場にいることにバツが悪かったのか
依包緋鶴:「仕事の話ではありますが、そのやり口のことですよ」
依包緋鶴:「……最低限の一撃に留めたことを、私は好ましいと思います」
依包緋鶴:倒れた少女の傷を検める。
ヴァシーリエフ:「……ああ。“そちら”の方か」
ヴァシーリエフ:「どうかな。単に情報源として生かして捕えたかっただけかもしれないぜ」
ヴァシーリエフ:「機嫌が悪かったら、もっと手ひどくやってたかも」
ヴァシーリエフ:「……だが」
ヴァシーリエフ:「ミス緋鶴の覚えがよくなったなら、加減した甲斐があったかも、な」
依包緋鶴:「先ほど、物の価値は人が決めるものと申しましたが」
依包緋鶴:「人の価値も、人が決めるものですからね」
ヴァシーリエフ:「それは……」一瞬くちごもり、そして少しだけおかしそうにして
依包緋鶴:「彼女への値段付けは、私にとっても好ましかったということで」
ヴァシーリエフ:「そう思ってくれるなら、やはりうれしいものだな。この仕事に臨んでの、思わぬ『得』だ」
ヴァシーリエフ:「ならミスにとっての価値がさらに高くなるよう、頑張ってみるかな」
依包緋鶴:「ええ、今後とも良いお付き合いをしたいものです……よいしょっと」少女を担ぎ上げる。
ヴァシーリエフ:「やる気が出るってものだ」にっと笑って
ヴァシーリエフ:「どちらか、受け持とうか?」
依包緋鶴:「それでは少年の方を……ええ、頼りがいのあるところを見せてくださいね」
ヴァシーリエフ:「任されよう。ああ、力は尽くすよ」受け取り
ヴァシーリエフ:担いで円城くんたちの方へ戻りましょう。情報もまた調べられるようになったし、これから再び忙しくなるだろう——。
円城 鋼:─そうして、大人たちがやるべきことを着実にやっていた一方。
円城 鋼:「……っ、は……」
円城 鋼:じゅぅ、と何かが焼ける音も収まり。灰の壁が、跡形もなく崩れ去ったのを確認してから。
円城 鋼:そのまま、ふらりと。たたらを踏む間もなく、前のめりに─
上屋戸すみれ:「……!」駆け寄り、その身体を支える。
上屋戸すみれ:「……円城くん!」
上屋戸すみれ:顔を心配でいっぱいにして、あなたの顔を覗き込む。
円城 鋼:「……ああ。駄目だ、まだ熱が」
上屋戸すみれ:「それくらい」
円城 鋼:熱だけでなく。舞い上がった灰が、焦げて炭化した何かが。
上屋戸すみれ:「あなた、さっき痛かったでしょう。それに比べればなんでもない」
上屋戸すみれ:高価そうな着物を、長い髪を、灰と煤まみれにして。
円城 鋼:「痛みで何かを守れるなら、この程度、いくらでも」
上屋戸すみれ:「……ありがとう。本当にありがとう。でも、心配させないで……」
円城 鋼:そう、言いかけて。先ほど、自分が口にした言葉が。
円城 鋼:「……ごめん。とても、痛い」
円城 鋼:嘘は吐かない、と言ったことが、蘇って。そう、小さく呟くように口にする。
上屋戸すみれ:「そうよね」
上屋戸すみれ:「そうよね……」
上屋戸すみれ:「護ってと言ったけど、その分痛いこと、しっかり考えていなかった」
上屋戸すみれ:「ごめんね」
円城 鋼:「考えてくれれば、それで、十分。……俺がここに来たのは、もちろん、命令されてのことだけど」
円城 鋼:組織の再生が終わり、感覚の戻った手を、ゆっくり握って開く。
円城 鋼:「あなたたちを守りたいと思ったのは、俺だ。だから」
円城 鋼:灰と煤で汚れてしまった顔と髪を見て。その背中の向こう、ここからは見えないけれど、きちんと手入れのされたキレイな刀を、その持ち主を想って。
円城 鋼:「大丈夫。大丈夫なんだ」
円城 鋼:今度は、はっきりと。
上屋戸すみれ:「……信じます。でも、怪我はしっかり手当をしてね」
上屋戸すみれ:「"メリュジーヌ"さんも!」
円城 鋼:はい、と。答えた声は、とても素直なもので。
"メリュジーヌ":「……え」
"メリュジーヌ":「私は……」と答えようとした足がふらつく。
"メリュジーヌ":致命傷は防いだものの、明らかに負傷をしている。
上屋戸すみれ:「ほら、無理しない! ちゃんと休みなさいね」
"メリュジーヌ":「……わかった、けど……」大人しくすみれに連れて行かれている。
GM:そうしていると、依包さんの携帯端末が震え出す。
GM:着信だ。通信が復活しているのがわかる。
GM:相手は、UGN。支部長からの直通回線だ。
依包緋鶴:「"日出掌"です。こちら襲撃者2名を撃退しました」
阿久津数馬:『依包か! ようやく繋がった』
依包緋鶴:即座に応答、端的に現況を報告する。
阿久津数馬:支部長のやや心配そうな声音が聞こえる。
阿久津数馬:『……少し遅かったか。今僕がそちらに向かっている』
阿久津数馬:『空いている手が僕しかいなかったんだ。なんでだかお前ら、僕を休ませようとするから……』
依包緋鶴:「なに、遊ばせておきたいぐらい心強い戦力ですとも」
阿久津数馬:『遊んでばかりいるわけにいるか。支部長だぞ』
阿久津数馬:『到着したら詳細を報告しろ。すぐに着く!』
依包緋鶴:「ええ、お待ちしております。ひとまずは敵を退けましたが、お気をつけください」
阿久津数馬:『わかった。とにかく、無事で良かった……』
阿久津数馬:その言葉は、確かに安堵に満ちていた。
依包緋鶴:「……ありがとうございます」
依包緋鶴:「心強いですよ、本当にね」

GM:ロイス取得、購入が可能です。
円城 鋼:ロイスは保留!購入は応急手当キットを!
円城 鋼:3dx>=8
DoubleCross : (3R10[10]>=8) → 8[2,3,8] → 8 → 成功

円城 鋼:よし買えた。早速使ってよいでしょうか。
GM:どうぞどうぞ
円城 鋼:わーい!
円城 鋼:2d10+1
DoubleCross : (2D10+1) → 14[8,6]+1 → 15

円城 鋼:半分くらい回復した。
依包緋鶴:ヴァシーリエフさんへのロイス感情をP信用〇:N不安 に変更
依包緋鶴:2dx+2>=15 購入は強化素材です
DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 6[1,6]+2 → 8 → 失敗

依包緋鶴:失敗して以上!
ヴァシーリエフ:ロイスはここで緋鶴さんに。同行者 依包緋鶴 ○信頼/隔意 で。UGNの人間はやはりまぶしい……!
ヴァシーリエフ:調達は、15ならここは強化素材を狙ってみよう。緋鶴さん用ね
ヴァシーリエフ:9dx+1>=15
DoubleCross : (9R10+1[10]>=15) → 10[2,2,3,3,5,7,7,8,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

ヴァシーリエフ:9dx+1>=15
DoubleCross : (9R10+1[10]>=15) → 10[1,2,3,4,4,5,6,10,10]+6[4,6]+1 → 17 → 成功

依包緋鶴:ありがとうございます。さすがヴァシーリエフさん……
円城 鋼:きっちりキメてきた。
依包緋鶴:アームバンカーの攻撃力+1!
ヴァシーリエフ:すいません!接続が遅れて2重になってしまいました!でも買えた分は緋鶴さんへ!以上です!
GM:了解です。よくあるやつです

GM:では、まず状況を。
GM:《通信支配》が解除されたため、現時点で調べられる情報の数が2点になりました。

【『ヘイズ』の動きについて】〈情報:UGN〉8
【阿久津秀平について2】〈情報:UGN〉7


依包緋鶴:あらいざらいしてやるぜ~
円城 鋼:あらーいざらーい!
円城 鋼:では、こちらで秀平さんをやってみましょうか。
円城 鋼:の前にまだシーン始まってなかった!
GM:です! はじめる!

ミドル5:大人の話し方


GM:シーンプレイヤーは依包さん。
GM:登場する方は登場侵蝕をお願いします。
依包緋鶴:うおー
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+9(1d10->9)した(侵蝕値:75->84)
GM:うわ
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+6(1d10->6)した(侵蝕値:64->70)
ヴァシーリエフ:1d10+68
DoubleCross : (1D10+68) → 4[4]+68 → 72

円城 鋼:依包さん凄いな…。
依包緋鶴:暴力シーンだけ登場侵蝕低くない?きみ
GM:気をつけてね……!

GM:では、情報判定をお願いします。
円城 鋼:では、改めて。目標値が低い、秀平さんについてこちらで。
円城 鋼:コネ:UGNも使って…
円城 鋼:5dx+1>=7
DoubleCross : (5R10+1[10]>=7) → 9[2,5,7,9,9]+1 → 10 → 成功

円城 鋼:ちゃんと分かった!
GM:おおー
依包緋鶴:偉い!
ヴァシーリエフ:じゃあ高い方のヘイズを引き続きこちらで。情報収集チームーっ!来てくれーっ!
ヴァシーリエフ:9dx+4>=8
DoubleCross : (9R10+4[10]>=8) → 7[1,1,2,3,3,3,3,6,7]+4 → 11 → 成功

GM:強者……
ヴァシーリエフ:成功!
依包緋鶴:パーフェクト……
GM:二つとも情報が開きましたので、まずは開示をします。

【『ヘイズ』の動きについて】
襲撃前、彼らは正体の知れない、多数の名を持つ相手から夜鳴一問多の情報を得ていた。
提供者は過去に第10支部に被害をもたらしている相手と同一である可能性が高い。
しかし、UGN側の増員については詳しく知らなかった様子だ。
提供者は直々に《通信支配》を使用するなど、動きが以前より活発化している。
あるいは『楽しんでいる』という印象を受けるかもしれない。




【阿久津秀平について2】
つい最近、正体不明の多数の名を持つ情報提供者の接触を受けていた。
増員はそれに対処したもの。直後、『ヘイズ』構成員に襲撃を受けUGNへの連絡が遅れた。
阿久津和馬に対しては、ノイマン同士の共感と尊重を密かに持っている。
"メリュジーヌ"阿久津凛は腹心であり愛妻。



GM:また、次のシーンで以下の情報を調べられます。

【夜鳴一問多について2】〈情報:UGN〉8〈知識:レネゲイド〉7


GM:なお、情報提供者についての情報は、今回は以上です。ご了承ください。
円城 鋼:押忍!
依包緋鶴:了解です!

GM:阿久津和馬支部長は、戦闘からほどなくして車で到着した。
GM:あなたたちは『ヘイズ』の二人を拘束した上屋戸邸の一室にいる。
GM:二人は今のところ、戦意をなくして大人しくしているようだった。
阿久津数馬:「こいつらか、襲撃犯というのは」腕組みをしながら。
依包緋鶴:「ようこそおいでくださいました、阿久津支部長」
依包緋鶴:「ええ、この2名だけです」
円城 鋼:「ああ。……俺と同じような、子供(R:チルドレン)だと」
ヴァシーリエフ:(彼が阿久津数馬支部長……)思っていた上に若い!
阿久津数馬:「むしろ僕に近いくらいだな」
円城 鋼:頬や腕には絆創膏や包帯。手当の細やかさは、自分ひとりでやれるものではない。
阿久津数馬:「……言いたいことは山ほどあるが」
阿久津数馬:「聞きたいことの方が多い。答えろ」あくまで高圧的に言う。
"スオメラ":「……」
"スオメラ":「い、言わな……」
依包緋鶴:すすす、と動いて支部長の横に。威圧的体格!
"メツォラ":「話す」
"メツォラ":先程までが嘘のように、神妙な顔で。
円城 鋼:「…………随分、素直だ」
円城 鋼:あっけにとられたように、真顔で。
ヴァシーリエフ:「お、素直……か?」どいう心境の変化だろうか
"メツォラ":「話すから、こいつにひどいことすんのはやめてくれよ」"スオメラ"を指す。
"スオメラ":「!」
"メツォラ":「全部俺が……裏切り者になるから。それで勘弁してほしい」
円城 鋼:「……支部長。依包さん」
円城 鋼:自分が確認する必要もないかもしれない。けれど、念を押すように。望みを伝えるように。
ヴァシーリエフ:「するかよ。彼らはUGNだ。手続きにのっとった尋問をするさ」
ヴァシーリエフ:「……俺が担当じゃなくてよかったな」ちょっぴり愉快そうに笑い
依包緋鶴:「なんでしょう、円城くん」穏やかな態度。いつも通りに。
阿久津数馬:「…………」円城くんを見る。
円城 鋼:「彼らは……少なくとも、彼女は。「そうすればひとりの手は塞がるから」という理由で、上屋戸さんを狙った」
円城 鋼:「もちろん、それは許せない。許せないけど─」
円城 鋼:「……殺したいからとか、殺さなきゃいけないとか、そういう気持ちではなかったと、思う」
円城 鋼:「……頼む。彼らの望みが、やりたいことが何だったのか、それを確認したうえで」
円城 鋼:「どう扱うのか、決めてもらないだろうか」
阿久津数馬:「……」はー、と息を吐く。
阿久津数馬:「なんだ。僕は投降してしおらしくしている人間をいたぶるような奴に見えているのか?」
円城 鋼:「初めてそのゲームをプレイする相手に、無限コンボを叩き込むような奴だというのは知ってる」
円城 鋼:冗談なのかそうでないのか、真顔でそんなことを口にする。
依包緋鶴:「ふふっ」
阿久津数馬:「だってあれはお前がジャンプ後に隙だらけだったから……!」
阿久津数馬:「……こほん」
円城 鋼:すまない、と小さく詫びの言葉を告げて。安心したように、半歩下がる。
阿久津数馬:「円城が言いたいことはわかった。話は聞く。貴様の知っていることを言えよ」
"メツォラ":「……どっから話せばいいか、わかんないけど」
GM:メツォラは話し出す。セルがとにかく何か成果を求めていたこと。
GM:その過程で、正体不明の相手からの接触と、情報提供の誘いを受けたこと。
GM:それが夜鳴一問多の件であったこと。
"メツォラ":「なんか、警戒してるのか毎回違う名前で連絡してくるって話だった」
"メツォラ":「"ハーフムーン"とか、"スカラベ"とか。"エルスター"とか」
依包緋鶴:「それはまた、厄介な手合いに目を付けられたものですね」
阿久津数馬:「『あいつ』か……」
阿久津数馬:「…………」
依包緋鶴:「支部長、何か気になることでも?」
阿久津数馬:「名前、名前がないとややこしいな。いろいろ使い分けてるならどれで呼べばいいか」
阿久津数馬:「こちらでつけてしまうか、コードネーム」
阿久津数馬:「"ネイムレス"」
阿久津数馬:「これでいい。たくさんあるなら、ないのと同じだ。名前なんて」
円城 鋼:「乱暴だ。……うん、でも、いいんじゃないか」
依包緋鶴:「安……分かりやすくてよろしいかと」
阿久津数馬:「言いたいことは後で聞くぞ」じろりと。
依包緋鶴:「それじゃあお茶菓子を用意しておきますね」しれっと
阿久津数馬:「それで、その"ネイムレス"は情報を提供して終わりか」
"メツォラ":「……そうだと思ってたんだけど」
"メツォラ":「今回、急に手伝うって言ってきて、さっきの通信遮断。あれ」
"メツォラ":「あれは俺たちじゃない。あんな力は持ってない」
"メツォラ":「……ほんとだよ」
ヴァシーリエフ:「……あの電波妨害がネイムレスの支援だったのか」
阿久津数馬:「これまで、そういったケースはなかったはずだな、依包?」
阿久津数馬:「あいつはずっと裏にいて、尻尾を掴ませなかった」
依包緋鶴:「ええ、この干渉は例外的なものです」
依包緋鶴:「そういえば、いやに都合の悪いタイミングでしたね」
依包緋鶴:「お陰様で、阿久津秀平さまについての連絡が途切れてしまいました」
阿久津数馬:「あれは何事かと思ったぞ。おかげで出向いてこの話を聞けたが」
ヴァシーリエフ:「だが言われてみれば納得だ。バカな子供たちが情報だけ流されていいように操られた……にしてはあの妨害だけ毛色が違いすぎる」
"メツォラ":「バカ……」
ヴァシーリエフ:「今回の件で一番楽に得するのが誰で、一番割を食うのが誰かを考えれば、そりゃ自明だよ」
ヴァシーリエフ:「そういう奴は、自分の思うように動く人間をホイホイ利用するのさ」>バカ……
阿久津数馬:「ああ。手柄だ、依包。奴の能力の片鱗がわかった」
依包緋鶴:「やりましたね円城くん。それにヴァシーリエフさんたちも」
阿久津数馬:「後でデータベースからブラックドッグ能力の持ち主、あるいはそれに近い力を使える者を調べておく」
ヴァシーリエフ:「ああ。今回たまたまそのネイムレスとやらに関わったが……奴に近づく手掛かりになれるのなら僥倖だ」
ヴァシーリエフ:「どうにも、やり口が気に食わない」>やりましたね
円城 鋼:「役に立ったのなら、よかった。……ところで、支部長」
円城 鋼:「秀平氏は、無事だろうか。……直接関わったわけじゃ、ないけど」
円城 鋼:「支部長の縁者となると。やっぱり、気にはなる」
阿久津数馬:「……ああ。端的に言えば、襲撃を受けて負傷はした。だが、無事ではある」
阿久津数馬:「詳細は、多分一番近しい奴が聞いているんじゃないのかな」
阿久津数馬:「後で話を聞いてみるといい。……"メリュジーヌ"に」
依包緋鶴:「おや、そんなに重役でしたので?」
阿久津数馬:「お前とは気が合いそうだな」ヴァシーリエフさんに。
阿久津数馬:「ん、まあ、右腕ではあるだろうが……」
円城 鋼:「……近しい奴。あの人が……?」
阿久津数馬:「あいつと秀平は夫婦だ。ああ見えて仲がいい」
ヴァシーリエフ:「それはよかった。雇い主の秀平氏に何かあったら、私の働きも無駄になるところでした」
依包緋鶴:(えっ)
円城 鋼:(えっ)
ヴァシーリエフ:(えっ)
依包緋鶴:「おや、そうなんですか。素敵な話ですね」
依包緋鶴:「公私共に支え合っているのですねえ」
円城 鋼:「……愛というのも、色々ある。そういうこと……なのか……」
阿久津数馬:「のろけは秀平本人に聞け。ダラダラ講演みたいに垂れ流してくれるぞ……」
依包緋鶴:(びっくりしました……)
ヴァシーリエフ:「そう、そう……ですか。いや所帯を持っていてもおかしくない立場ではあると思いましたが……そうですか……」
ヴァシーリエフ:(……どういう趣味、なんだ社長殿……)
依包緋鶴:「ちょっと楽しみですねその話」
"メツォラ":「…………」
"スオメラ":「……ほんとに全部、話しちゃった」ぽつりと。
依包緋鶴:「とはいえ、まずは事件の収束ですが……」ちらりと拘束した子どもたちに視線を向ける。
依包緋鶴:そのまますたすたと近寄って、少年の前に正座。
"メツォラ":「!」びくりとする。
依包緋鶴:「2つほど、聞かせてもらってもよろしいでしょうか」
"メツォラ":「なんだよ、もう知ってることなんて……」
"メツォラ":「俺たち、下っ端も下っ端だし」
依包緋鶴:「いえ、とても大切なことです。貴方たちから聞かないといけないですから」
依包緋鶴:「お二人の、お名前を教えてください」
"メツォラ":「名前」
依包緋鶴:「はい」
依包緋鶴:「お名前です」
"メツォラ":「め……"メツォラ"。こっちが"スオメラ"]
依包緋鶴:「そうですか。あまり聞き慣れない響きです」
依包緋鶴:「メツォラくんとスオメラさんは、お好きですか?」
"メツォラ":「なんか、北の方の言葉って聞いた、けど……」
"スオメラ":「好きって、何が?」
依包緋鶴:「ご自身の、名前のことを」
依包緋鶴:「意味……は存じ上げないのでしょうが、響きとか、呼ばれるのが、とか」
"スオメラ":「え……わかんない。ずっとこの名前だったし……」
"スオメラ":「でも、えっと、仲間に呼んでもらえるのは好き」
"スオメラ":「……怒られない時は」
依包緋鶴:「……そうですか」
依包緋鶴:「おっと、2つと言ったのにたくさん聞いてしまいましたね」
"メツォラ":「俺はなんかかっこいいから好き」
依包緋鶴:「確かに、格好良いと思います。お2人に似合っているとも……さて」
依包緋鶴:「メツォラくんに言っておかねばならないことがありまして」
"メツォラ":「俺?」
"メツォラ":格好良いと言われて、なんとなく気を良くしている。
依包緋鶴:「はい。貴方です」
依包緋鶴:「2つ、ですね。今度こそ本当に2つかと」
"メツォラ":「……聞くけど」
依包緋鶴:「話してくれて……支部長を信じて話してくれて、ありがとうございました」
依包緋鶴:ぺこり、と両手を合わせて軽く一礼。
"メツォラ":「わ、わ」大人が頭を下げるのになれていない。
"メツォラ":「し、信じてっつうか……」
"メツォラ":「信じたの、かな。あれ。そうなのかも……」
"スオメラ":「しゃきっとしてよう」
依包緋鶴:「ふふっ、お2人は相性が良いのですね」
依包緋鶴:「それからもう1つ、メツォラさん」
"メツォラ":「何」
依包緋鶴:「スオメラさんを庇ったのは、格好良かったですよ」
"メツォラ":「えっ、あ」
"メツォラ":「か、かっこよかった?」少し嬉しそうにする。
"スオメラ":「で、デレデレしないのー!」
"スオメラ":「うれしかったけど! うれしかったけど、もう……!」
依包緋鶴:「だけどスオメラさんも心配だったでしょうから、後できちんと謝った方が良いかと……」
依包緋鶴:「おや、また3つになってしまいました」
"スオメラ":「お姉さん、お話が好きなの?」
依包緋鶴:「ええ、好きです、大切なことだとも思います」
"スオメラ":「……私は……」
"スオメラ":「話、ちゃんと仲間としてなかったかもしれない。やれって言われたらそのまんまやって」
"スオメラ":「だからこうなっちゃったのかも」
"メツォラ":「……ごめん」
"メツォラ":「今謝ったし、"スオメラ"の話も聞いたから」
"メツォラ":「……また聞けるなら聞くから」
"スオメラ":「……うん」
依包緋鶴:「ええ、お2人とはもっと話したいこともありますが、まあ、お仕事中なので……」
"スオメラ":「ありがとう」それは小さな小さな声で。
依包緋鶴:「必ず、またお話しましょうね」
"メツォラ":「……ん」
依包緋鶴:「お菓子も用意しておきます。楽しみですので」

GM:上屋戸邸の一室。
GM:先程まで手当を受けていた様子の"メリュジーヌ"は、あなたたちが入室した時。
GM:背中を向けて、通話をしていた。
"メリュジーヌ":「……ん。わかった。それなら……」
"メリュジーヌ":「それなら、安心、した」
ヴァシーリエフ:「メリ……」声をかけようとして、止まる。電話中だからね!(でも……?)
"メリュジーヌ":「無理はしないでほしい」
"メリュジーヌ":「それじゃあ、仕事に戻るから」
"メリュジーヌ":「秀くん」
"メリュジーヌ":通話を止めたところで、ふとあなたたちに気づく。
"メリュジーヌ":「!!!」
"メリュジーヌ":「あ」
"メリュジーヌ":「い、今のは」顔が真っ赤に染まる。
円城 鋼:「…………」
円城 鋼:「こういうときは、何も聞かなかったことにする、というのが正しいんだろうか」
"メリュジーヌ":「ちが……違わない、けど……」
円城 鋼:ヴァシーリエフさんを見上げながら、首をかしげる。
"メリュジーヌ":熱いものを飲み込みかねているようなすごい顔になっている。
ヴァシーリエフ:「それが正解だ。だが……確認のタイミングを誤ったな、ハガネ……」
"メリュジーヌ":「……いい。聞かれたのは、私の、ミス」
円城 鋼:「そう、か。……うん」
円城 鋼:「ごめん」
円城 鋼:素直に頭を下げる。けれど、声と表情には、安堵が見て取れる。
ヴァシーリエフ:「あっバカ……」小声!>頭を
上屋戸すみれ:「あら、電話終わった?」ひょいと顔を出す。
"メリュジーヌ":「…………」俯いたまましばらく固まっている。
"メリュジーヌ":「もう、いいから……!」
"メリュジーヌ":「それより……あの」
"メリュジーヌ":「あの」
"メリュジーヌ":「私……私は。人と喋るのが上手く、ない、から」
"メリュジーヌ":「ず、ずっと黙っていた……。不審だったかもしれないが」
ヴァシーリエフ:「それは知ってる。そりゃあんなスーツで、あんな調子だ、そういう性質(タチ)なんだろうなってことはすぐわかる」
"メリュジーヌ":「……もしかして、それで、印象を悪くしていたらと……その、社長の」
ヴァシーリエフ:「社長の」
"メリュジーヌ":「あの人、誤解を受けやすい、から」
ヴァシーリエフ:「誤解」
"メリュジーヌ":「……怪しい、と」
ヴァシーリエフ:「ああ、まあ……」
"メリュジーヌ":「ただ、さっき……皆で社長の話をしていたのを聞いていた」
"メリュジーヌ":「……悪い人間ではないと、言ってくれていた」
ヴァシーリエフ:「いや、社長殿が胡散くさ……謎めいてるのはあのお人本人のふるまいだ。メリュジーヌがどうこうじゃない」
ヴァシーリエフ:「でもまあ、そうだな。悪い人ではないと思っているよ。賃金の払いもいい」
"メリュジーヌ":「そう、だけど。私はこうだ。なかなか助けられない……いや、何を言ってるのか……」
"メリュジーヌ":「……それが、少し嬉しかった」
"メリュジーヌ":「それだけ」
ヴァシーリエフ:「……ああ、その、何だ。メリュジーヌ、君な、社長殿と話はしているか?」
"メリュジーヌ":「話」
"メリュジーヌ":「……している、つもり、だが」
ヴァシーリエフ:「メリュジーヌが嬉しく思ってくれたのはこちらとしてもいい。けど君が社長殿のことを色々心配しているなら」
ヴァシーリエフ:「そりゃ本人に直接言ってやるべきだ。その方が本人も絶対喜ぶ」
"メリュジーヌ":「…………」
"メリュジーヌ":「そう、か」
ヴァシーリエフ:「ああ、いや、何だ……?くそっ、何で俺はこんな家庭相談みたいなことしてるんだ……?」
"メリュジーヌ":「……ふふ」微かに、初めて笑みを漏らす。
"メリュジーヌ":「結構似合っているぞ、“アトラジェーニエ”」
ヴァシーリエフ:「少なくとも、君の行動で社長殿の印象が悪くなってるわけじゃ全然ないし、むしろそういうのは社長殿と積極的に……」
ヴァシーリエフ:「うるせぇよ!」ぷんすこ!ぷんすこ!
"メリュジーヌ":「……その怒り方、少し数馬支部長と似ている」
"メリュジーヌ":「社長は支部長を気に掛けているようだから、あなたも気に入っているかもしれないな」
ヴァシーリエフ:「……ふーっ、いやでも何だ。実際その調子の方がこっちとしても助かるな。この短い間でも、」
ヴァシーリエフ:「思った以上に慣れてたのかもしれない」
"メリュジーヌ":「……どうしてか、少し話しやすくなった」
"メリュジーヌ":「あなたの言う通り、かもしれない。きちんと相手と話さないと」
"メリュジーヌ":「何事も、上手くいかないの、かも」
ヴァシーリエフ:「そうかい。少し支部長と似ている、か。思った以上に若い……というか子供に見えたが、」
ヴァシーリエフ:「そこまで悪い気分じゃないな」
"メリュジーヌ":「それは、あなたの怒り方が……」口を噤む。
"メリュジーヌ":「まあ、いい。社長とは今回の件が終わったら、話す」
ヴァシーリエフ:「社長殿に関しては、そんな所より金払いと仕事の斡旋にだけ注力してくれれば俺としては万々歳だが……」
ヴァシーリエフ:「…………そう、か。いや、俺は何も聞かなかったよ。聞こえなかった……」>怒り方
"メリュジーヌ":「今は……大変だから。怪我をしたらしいし、妙な奴からやたらとメールが来ると言っていたし」"ネイムレス"の件だ。
"メリュジーヌ":「でも、そんな時でも仕事はしっかりする人だから、金払いは安心するといい」
"メリュジーヌ":無表情な目に、しかしどこか暖かい光をたたえて。
ヴァシーリエフ:「無論。そこは信頼している所だ」>払い
ヴァシーリエフ:「ああ、そこだ。幸い怪我は大したことないらしいが、ネイムレスからの接触多数は気にかかる」
"メリュジーヌ":「今オフィスを『改装』してる。何か仕掛けられてないか探している」
"メリュジーヌ":「何かわかり次第、UGNには報告をする、と。今はそれくらい」
ヴァシーリエフ:「逆に社長殿からネイムレスへ何かルートを探って……いや、そうだな。それはUGNもやっているか」
ヴァシーリエフ:「分かった。そこは俺もいい報せを祈っているよ」
ヴァシーリエフ:「もちろん、そちらと社長殿の方もな」
"メリュジーヌ":「あなたも……面倒ごとに巻き込まれたと思う、が」
"メリュジーヌ":「しっかり仕事をしてくれて、ありがとう」
ヴァシーリエフ:「受けた仕事が厄ネタなんていつものことだ。こんなの巻き込まれた内にも入らない」
ヴァシーリエフ:「そしてやれるだけのことはやる。一応、“社会人”だからな」にっ
"メリュジーヌ":「社長には、あなたのことは良い報告をしておくし」
"メリュジーヌ":「こちらからも良い報せがあれば伝える」
"メリュジーヌ":「…………」
"メリュジーヌ":「"社会人"なので」
ヴァシーリエフ:「それは有難い。……負傷のほどはどうかと見に来たが、これなら心配なさそうだ」
ヴァシーリエフ:「……それ、一本とられてしまったな。だが俺は、そんなことはとっくに知っているよ」
ヴァシーリエフ:……くくっと少し笑い。切り出す
ヴァシーリエフ:「あの時、ご婦人を護ってくれたこと、改めて礼を言う。そして、もうあんな無茶をやる必要もない」
"メリュジーヌ":「ああ。もしこの先戦闘があったら。先ほどみたいな庇い方はできない、そこは注意をしてほしい」
ヴァシーリエフ:「後は俺たちに任せてくれ。……そうだな、今回は社長殿のメンツにかけて、仕事を達成してみせるさ」
"メリュジーヌ":「頼む」
"メリュジーヌ":「秀くんもきっと喜んで……」
"メリュジーヌ":「あーーーーーーー」顔を手の中に埋める。
円城 鋼:「…………」
ヴァシーリエフ:「……無理(社長呼びを徹底すること)はするなとは、言えないよなこれは……」
円城 鋼:そんな二人の話を─軽妙なやりとりの中で、きちんと事態を前に進める算段をしている二人を、じっと見て。
ヴァシーリエフ:「……どうしたハガネ?確かにメリュジーヌのこんな様子はおもしろ……珍しいかもしれないが」
円城 鋼:「うん。こういうのを何と呼ぶか、ずっと引っ掛かっていて。ようやく、思い出した。そうか、これが……」
円城 鋼:「夫婦漫才、か……」
円城 鋼:いやしかし、婚姻関係にあるのは秀平氏とメリュジーヌであって…などと、勝手に思考をループさせながら首を傾げる。
上屋戸すみれ:「ご主人は別の方なんでしょ?」
ヴァシーリエフ:「……やめてくれよ。何か嫌なこと考えてないか?少年?」
上屋戸すみれ:「だとしたら失礼よ、円城くん」こら、と軽く怒った振りのような顔。
円城 鋼:「……うん。確かにそうだ。ごめん」
円城 鋼:窘められて、そっと頭を下げて。
上屋戸すみれ:「よろしい」
ヴァシーリエフ:「本当に考えていたのか……いや、まあいいが……」
円城 鋼:「……でも、ふたりとも。いい大人、だと思う。……さっきの依包さんも」
円城 鋼:「俺も、皆みたいな大人になりたいって、思うくらいに」
上屋戸すみれ:「大人は大人で、大変なのよ」
上屋戸すみれ:まだ顔を真っ赤にしている"メリュジーヌ"を見つめながら。
上屋戸すみれ:どこか、とても、羨ましそうな表情で。

GM:ロイス取得、購入が可能です。
GM:あ、購入はおそらくこれが最後になります。
円城 鋼:ロイス残り1枠、保留…!購入物は特にないので、引き続き応急手当キットを。
依包緋鶴:はーい!
円城 鋼:3dx>=8
DoubleCross : (3R10[10]>=8) → 7[5,7,7] → 7 → 失敗

円城 鋼:駄目!以上です。
ヴァシーリエフ:よし、最後のロイスはメリュジーヌさんへ!すみれさんには取れないが……残念……!
依包緋鶴:幼子:"ヘイズ"の子/P庇護〇:N憐憫 で取得します。
ヴァシーリエフ:同行者 メリュジーヌ ○連帯感/恥辱 で。調子が狂うぜ!
依包緋鶴:3dx+1>=20 購入物はブルーゲイル
DoubleCross : (3R10+1[10]>=20) → 9[4,7,9]+1 → 10 → 失敗

ヴァシーリエフ:そして調達は応急手当キットで。円城くん用だ
依包緋鶴:失敗して以上です。
ヴァシーリエフ:9dx+1>=8
DoubleCross : (9R10+1[10]>=8) → 10[2,2,5,6,7,8,9,10,10]+8[2,8]+1 → 19 → 成功

GM:すごい買えた
円城 鋼:凄いいいのが。
ヴァシーリエフ:成功!使ってくだされ……
円城 鋼:ありがたく!では使用!
円城 鋼:2d10+15
DoubleCross : (2D10+15) → 7[3,4]+15 → 22

円城 鋼:22まで回復!ありがとうございます!
ヴァシーリエフ:よかった!以上です

GM:まず、残っている情報はひとつ。

【夜鳴一問多について2】〈情報:UGN〉8〈知識:レネゲイド〉7


ミドル6:悔悟佳人


GM:シーンプレイヤーは円城くん。
GM:登場する方は侵蝕をお願いします。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:70->73)
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:84->88)
ヴァシーリエフ:1d10+72
DoubleCross : (1D10+72) → 3[3]+72 → 75


GM:では、上記情報判定をお願いします。
依包緋鶴:知識:レネゲイドで振りましょう
円城 鋼:コネ使用、情報:UGNで!
依包緋鶴:11dx+2>=7
DoubleCross : (11R10+2[10]>=7) → 10[1,1,3,3,4,5,6,7,7,9,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

円城 鋼:5dx+1>=8
DoubleCross : (5R10+1[10]>=8) → 6[1,2,3,4,6]+1 → 7 → 失敗

依包緋鶴:よくわかる夜鳴一問多
GM:依包さんの頼り甲斐よ
円城 鋼:依包さんすげえな…
ヴァシーリエフ:さすが緋鶴さんだぜ
GM:では、開示します。

【夜鳴一問多について2】
長い年月の果てにジャーム化している。
人の特定の感情――死者に対する悔悟に付けいり取り込む。
取り憑かれた人間は衝動のままに人を殺傷するようになる。
ただし、刀さえ手放すことができれば回復した事例は存在する。


依包緋鶴:あわわ
円城 鋼:ォァーッ
GM:厄物件でしたねー
依包緋鶴:回収しないと
ヴァシーリエフ:ヤベエ……

GM:上屋戸邸の一室。
GM:あなたたちは本来の任務である刀の警護に戻るため、調査を行った。
依包緋鶴:「さて、特定の感情を増幅する妖刀、夜鳴一問多」
依包緋鶴:「めでたく通信妨害が解除されましたので、UGNのデータベースへ接続してきました」
円城 鋼:「……元々、詳細は追って報せる、という話だった」
円城 鋼:こくり、と小さく頷く。
依包緋鶴:「端的に結果を伝えますと、あれが増幅するのは死者への悔悟、ですね」
依包緋鶴:「……普遍的かつ、強固なものです。持ち主を次々に移すのも、分かりますね」
円城 鋼:「なるほど。……なるほど」
円城 鋼:やはり、頷いて、そして。
ヴァシーリエフ:「さすがはUGN、電波さえつながれば情報の速さは段違いだな。しかし……」
ヴァシーリエフ:「悔悟の増幅。それだけ聞くと、少々厄介なものに聞こえるが……」
円城 鋼:「……ヴァシーリエフさん。ひとつ、尋ねてもいいだろうか」
円城 鋼:先ほどの、メリュジーヌとのやりとり。この人は、自分が最初感じたよりずっと暖かい人なのではないかと、そう感じた相手に。
ヴァシーリエフ:「何だい?」
円城 鋼:「悔悟、というのは後悔と似たような意味だと思うけれど」
円城 鋼:「それは、「ずっと大切に思う」ことと近いものだろうか」
円城 鋼:相手からは見えぬと分かっていても、閉じられた瞳に視線を向けて。
ヴァシーリエフ:「……そういう側面もある」
円城 鋼:「なら、それは」
円城 鋼:「悪いこと、だろうか。誰かを大切に思いながら、悔悟を抱えながら生きる、というのは」
ヴァシーリエフ:「当然ではあるな。過去を悔やんで忘れることができない。それはソイツを大事に思っているからこそだ」
ヴァシーリエフ:「だが」
ヴァシーリエフ:「これは俺の所感だが。それに足を取られてしまっては、元も子もないと思っているよ」
ヴァシーリエフ:「生きることを“前に進む”と表現することは俺は嫌いだが……だとしても、」
ヴァシーリエフ:「前にも後ろにも進めなくなったとして、足を止めてしまったとして」
ヴァシーリエフ:「それが去ってしまった者への情だけでそうなってしまったのなら……俺はとても哀しいものだと思う」
ヴァシーリエフ:「……回りくどかったな。悔悟を抱えながら生きる、それは当然悪いことではないよ。ハガネ」
ヴァシーリエフ:「何事も、度が過ぎるのが悪いってことさ」
円城 鋼:「……ありがとう。変なことを聞いて、すまなかった」
円城 鋼:「ヴァシーリエフさんの言葉を借りると。例の刀、夜鳴一問多は「度を過ぎさせる」もの、ということでいいだろうか」
円城 鋼:スッキリしたような、しかし拭いきれない不安が残る、そんな声色で依包さんに尋ねる。
依包緋鶴:「弱みにつけこみ想い歪めるものなれば、それは紛れもなく邪悪でしょう」
ヴァシーリエフ:「やはりか。ご婦人の思い出の品らしいが、困った逸品だな」
依包緋鶴:「そのような囁きを見過ごすわけにはいきません。上屋戸さんは手放すことを選んだのですからね」
依包緋鶴:「横から眺める分には美しいですが、結局のところ武器ですから」
依包緋鶴:「その力は振るわせることによって顕れます」
円城 鋼:「良きも悪きも、使い手次第」
円城 鋼:同意するように、深く頷く。
ヴァシーリエフ:「ならやはり、このままUGNで厳重管理すれば問題なさそうだな。通信妨害も晴れたことだし、移送の準備を進めるか?」
円城 鋼:「……依包さん。その」
円城 鋼:歯切れが悪そうに、おずおずと。
依包緋鶴:「ええ、直ちに……なんでしょうか円城くん」
円城 鋼:「もしも、の話だが。……夜鳴一問多の影響下に入った人物を、助ける方法というのはあるのだろうか」
依包緋鶴:「あれは危険な物品ですが、人を瞬く間に染め上げるほどのものではありません」
依包緋鶴:「何しろ増幅・共振に留まるということですので、あくまで主は人なわけでして」
円城 鋼:「つまり……手放すことさえ、できれば」
依包緋鶴:「ええ、影響から解放される見込みは十二分に見込めます」
依包緋鶴:「特に何年も、その力を拒めてきた方であればね」
円城 鋼:小さく、ありがとう、と応えて。弓矢を模したペンダントにそっと触れる。
ヴァシーリエフ:「それはいい情報だな。迅速に手放させれば回復可能ならもしもの時の希望としては十分だ」
ヴァシーリエフ:頷いて

GM:上屋戸邸の広間。
GM:がらんとした大きな部屋に、今は人影がふたつ。
上屋戸すみれ:「……いろいろと、お疲れ様です。お若いのに、大変ね」
GM:ひとつはこの家の今の主。
阿久津数馬:「年齢とかは関係ないだろ。円城だってそれほど変わるわけでもなし」
GM:ひとつは年若い支部長。
阿久津数馬:「……こちらも、騒がしくしたな」
阿久津数馬:「だが、その刀がここにあることはやはり危険だということも、わかってもらえたと思う」
上屋戸すみれ:「ええ。本当に、今まで待っていただいてありがとうございました」
上屋戸すみれ:傍らの刀を見る。
阿久津数馬:「気持ちはわからないでも、ない」
阿久津数馬:「だが、我々は死者のためではなく、今生きている奴らのために動かねばならない、と思う」
上屋戸すみれ:「……ええ」
阿久津数馬:「……依包たちを呼ぶか。回収を行う」
上屋戸すみれ:「……さよならね」名残惜しそうに、刀に向けて、小声で。
依包緋鶴:「支部長、上屋戸さん、お待たせしました」つかつかと入室。
阿久津数馬:「ん、ああ。呼ぶ前に来たか」
依包緋鶴:「出立の準備が整いました……よろしいでしょうか?」
円城 鋼:「……そろそろ刻限だと、依包さんが」
円城 鋼:頷きながら、足音は殆ど立てずに。
阿久津数馬:「そうだな。回収を行ってくれ」
GM:その時。
GM:あなたたち……特に、刀をある程度見慣れていた円城くんは気づくかもしれない。
GM:上屋戸すみれのすぐ傍にある夜鳴一問多。その鯉口を封じていた水晶が――。
円城 鋼:「……ぁ」
GM:以前と比べて、明らかにひび割れている。
GM:原因は、不明だ。オーヴァードが大勢接近したせいか。戦闘行為に当てられたか。
円城 鋼:「……待ってくれ。封印、が」
GM:その際に物理的に破損したのか。
上屋戸すみれ:「え」その言葉に刀をじっと……。
GM:ぴきり。
GM:音を立てて、封が破れた。
GM:途端に、それまでただの美しい刀としか見えなかったその一振りが、禍々しい気を放ち出す。
GM:歪んだレネゲイドの圧、と言ってもいい。
夜鳴一問多:《Eロイス:歪んだ囁き》《Eロイス:傲慢な理想》
円城 鋼:ぉぁーッ!?
GM:選択(範囲)でロイス感情を変更します。
ヴァシーリエフ:ふたつ!
依包緋鶴:ゲェーッ!
GM:対象は、『死者にロイスを取得している者』
依包緋鶴:はーい!
GM:依包さん、阿久津数馬、上屋戸すみれの三人です。
円城 鋼:PCにもいたーッ!!
GM:この三人の死者に対する感情が執着/○悔悟に変更されます。
依包緋鶴:元上司:阿久津慎吾/P感服〇:N悔悟 → P執着:N悔悟〇 デューン
GM:この効果は夜鳴一問多を破壊するまで続きます。
阿久津数馬:「……!」頭を押さえる。
依包緋鶴:「ぁっ……」チクタクチクタクと、胸元で音が鳴る。
依包緋鶴:阿久津慎吾さま、今は亡き上司から頂いたナポレオン式懐中時計。
依包緋鶴:頭の中によく響く。聞き慣れたリズム。ずっと聞いてきた、守れなかった人からの贈り物。
依包緋鶴:「……いけない」
依包緋鶴:「私には今、すべきことが……」
円城 鋼:「依包さん、支部長…!」
阿久津数馬:「やめろ……やめろよ」
阿久津数馬:「パパのこと思い出させるなよ! やめ……」感情を爆発させかけ、首を振る。
阿久津数馬:「……っ」
阿久津数馬:「……そいつは危険だ」どうにか、押し殺したような声を上げる。
上屋戸すみれ:「…………」目を見開いて、刀を見つめている。
上屋戸すみれ:ずっと、耐えてきたと思っていた。
上屋戸すみれ:「違うのね」
円城 鋼:「……上屋戸さん?」
上屋戸すみれ:「ずっと私もあなたも、待っていたのね」
円城 鋼:駆け抜けた衝動、それは自分には縁遠いものだったけれど。「そう」ではない人達の名を、順に呼んで。
上屋戸すみれ:手が伸びる。刀の柄糸がするりとほどけて、その手に絡む。
上屋戸すみれ:「ごめんなさい」
上屋戸すみれ:「ごめんなさい」
上屋戸すみれ:「ごめんなさい」
上屋戸すみれ:「ごめんなさい!」
上屋戸すみれ:ずっと、全てを塗りつぶしてしまう時を、待っていた。
GM:刀は、上屋戸すみれの手に縛り付けられるように収まる。
上屋戸すみれ:目から涙をこぼしながら、ゆらりと立ち上がる。
上屋戸すみれ:その目には、あなたたちは映ってはいない。
ヴァシーリエフ:夜鳴一問多が上屋戸すみれの手に収まり立ち上がろうとする瞬間
ヴァシーリエフ:戸を貫いて、黒い刃が伸びる!
上屋戸すみれ:「……!」無造作に、腕ごと刀を振る。
ヴァシーリエフ:目標は、手に握られているその妖刀!
ヴァシーリエフ:ギ
ヴァシーリエフ:乾いた音を立てて、砕け散る黒の刃!
ヴァシーリエフ:「ち——」
ヴァシーリエフ:「外で警戒に当たっていたが……く、遅かったか」
ヴァシーリエフ:もっとも、最初からこの場にいた所で何が出来ていたとも思えないが
ヴァシーリエフ:皆の後方から広間へエントリー。上屋戸すみれの様子に、冷汗が流れる
上屋戸すみれ:「……ごめんなさい、あなた」ヴァシーリエフさんには特に気を留めず。
円城 鋼:「……うん。俺も、何もできなかった。あの人は、今は」
円城 鋼:「何も見ていないんだ、きっと」
GM:妖刀は、悔悟の気持ちを増幅させ、共振させ――。
依包緋鶴:「……申し訳ございません、守り切れずに……」
上屋戸すみれ:「人を連れていきますから、私もいきますから」
上屋戸すみれ:「だから」
上屋戸すみれ:「待っていてね」涙をこぼしながら、笑う。
GM:そして、その感情を、歪める。
阿久津数馬:「……円城、依包、ヴァシーリエフ」
ヴァシーリエフ:「……ああ、なんてレネゲイドの圧だ。自信を無くしてしまうが……今のご婦人にはそれだけの力がある」
依包緋鶴:「……支部長、メリュジーヌさんの元へ」
阿久津数馬:「身をもって感じた。あれは、解放してはまずい」
阿久津数馬:「破壊しろ」
依包緋鶴:「ええ、私では、守れませんので」
阿久津数馬:「…………」
阿久津数馬:「依包!」
依包緋鶴:「はゃっ!?」
阿久津数馬:「僕だって、パパを守れなかった!」
阿久津数馬:「僕は何もできなかった!」
阿久津数馬:「だから戦わせろ……手伝い程度だが」
阿久津数馬:「悔悟は」
阿久津数馬:「今、取り返さなきゃならない」
依包緋鶴:「……はい!」
円城 鋼:「……そうだ。俺は、俺たちは、生きている。だから、何かができる」
円城 鋼:ペンダントがきらりと光り、次の瞬間。鋼の手には、灰をはらはらと零す、赤熱する大剣がある。
円城 鋼:「……そう、教えられた。学んだ。だから」
円城 鋼:仲間たちから。大人たちから。そう伝えられたことを。
円城 鋼:「あなたを、連れて行かせはしない」
円城 鋼:もう居ない誰かに向けた言葉を紡ぐ彼女を、しっかりと見据えて。そう宣言する。
ヴァシーリエフ:「了解しました支部長殿」阿久津支部長の言葉を受け、しかしてすみれさんからは眼(閉じてるけど)を離さず
ヴァシーリエフ:「まったく、俺一人ではご婦人の相手にもならないところだった。世界にはどこもかしこも怪物であふれているな」
ヴァシーリエフ:「しかし、今は指令を受けてしまいましたのでね」
ヴァシーリエフ:「その刀、手放してもらいますよ。旦那様の形見ならいざ知らず……その妖刀はあなたには似合わない」
依包緋鶴:「ええ、お力添えありがたく」右の手袋をするりと抜き取る。
依包緋鶴:無骨で強固な、手のひらサイズの凶器が露わになる。機械腕。
依包緋鶴:「UGNエージェント"日出掌"(ブライトハンド)」白く、眩い光を湛えて。
依包緋鶴:「上屋戸すみれ様を守ります!」

GM:ロイスの取得のみ可能です。
円城 鋼:夜鳴一問多に「遺志/■敵愾心」で!これでロイス満杯!
ヴァシーリエフ:すでに埋まっているので、なしです!
円城 鋼:以上です。
依包緋鶴:上司:阿久津数馬/P期待〇:N不安 を/P感服〇:N脅威 に変更します。以上です。

クライマックス:刃の上に天使は何人


GM:全員登場です。登場侵蝕をお願いします。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:88->92)
ヴァシーリエフ:1d10+75
DoubleCross : (1D10+75) → 9[9]+75 → 84

円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:73->76)

GM:まず状況は引き続き。
GM:上屋戸邸の広間にあなたたち三人、阿久津数馬、上屋戸すみれと夜鳴一問多がいます。
"夜鳴一問多":《Eロイス:悪意の伝染》
GM:このシーン、それ以外の人物は登場できません。
円城 鋼:上等…!
GM:そして、上屋戸すみれが手にした妖刀からは、さらに強いレネゲイドの気配が放たれる!
GM:衝動判定です。意志で目標値は9。
依包緋鶴:11dx+3>=9 えいやっ
DoubleCross : (11R10+3[10]>=9) → 10[2,2,3,4,5,5,6,8,8,9,10]+5[5]+3 → 18 → 成功

GM:さすが……
依包緋鶴:92+2d10
DoubleCross : (92+2D10) → 92+15[9,6] → 107

ヴァシーリエフ:3dx>=9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 8[2,7,8] → 8 → 失敗

ヴァシーリエフ:失敗!!
ヴァシーリエフ:2d10+84
DoubleCross : (2D10+84) → 11[10,1]+84 → 95

円城 鋼:4dx>3>=9
円城 鋼:数式が違う!
円城 鋼:4dx+3>=9
DoubleCross : (4R10+3[10]>=9) → 8[3,4,5,8]+3 → 11 → 成功

円城 鋼:よし、成功。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+13(2d10->3,10)した(侵蝕値:76->89)
GM:カバーリング持ちたちめ……
ヴァシーリエフ:安心……!!
GM:では戦闘を開始します。


■セットアップ■


依包緋鶴:なし
"夜鳴一問多":《融合》。対象は上屋戸すみれ。
円城 鋼:ありません。
ヴァシーリエフ:無!
"夜鳴一問多":上屋戸すみれは"夜鳴一問多"のエフェクトを使用可、移動は同時。
上屋戸すみれ:《クイックダッシュ》
上屋戸すみれ:PC3人のエンゲージに戦闘移動します。

GM:初期エンゲージは以下の通り。

[上屋戸すみれ "夜鳴一問多"]--(5m)--[PC]


GM:これが、全て同エンゲージとなりました。
GM:そして、補足説明とNPC効果について。
GM:"夜鳴一問多"は毎ラウンド《融合》を使用します。
GM:このエフェクトは戦闘不能・復活エフェクトなしの際に解除されます。
GM:"夜鳴一問多"を破壊するには、《融合》が解除された状態でとどめを刺す必要があります。
ヴァシーリエフ:なに~
依包緋鶴:むむむ
GM:つまり、戦闘不能後にもう一撃、何かしらのHPダメージを与えねばなりません。
円城 鋼:しぶといぜ…
GM:その代わり、"夜鳴一問多"単体では移動や攻撃は行うことができません。
GM:そしてもう一つ。

NPC効果:阿久津数馬
オートアクションで使用。ラウンド1回判定ダイス+3個。



GM:こちらの支援が使えます。計画的にご利用ください。
依包緋鶴:支部長~
円城 鋼:わーい。
ヴァシーリエフ:やったぜ
GM:そんな感じかな!
円城 鋼:押忍!
依包緋鶴:大丈夫です!


■イニシアチブ■


GM:行動値順では依包さんの手番ですが
上屋戸すみれ:《加速する刻》
依包緋鶴:うわー!
ヴァシーリエフ:ゲーッ
上屋戸すみれ:手番を行います。
円城 鋼:おわーッ!?
上屋戸すみれ:マイナー、《形状変化:剛》
上屋戸すみれ:メジャー、《爪剣》《ギガノトランス》《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》
上屋戸すみれ:その前にオートで《援護の風》
上屋戸すみれ:この攻撃に対するドッジダイスは-1個されます。
ヴァシーリエフ:ゲゲーッ
上屋戸すみれ:判定!
上屋戸すみれ:おっと、対象はPC3人です。
上屋戸すみれ:13dx7+4
DoubleCross : (13R10+4[7]) → 10[1,2,3,4,5,5,6,7,7,8,9,10,10]+10[7,8,9,10,10,10]+10[1,2,4,6,9,10]+10[3,10]+10[7]+4[4]+4 → 58

上屋戸すみれ:まわった……
ヴァシーリエフ:暴走中!リアクションは不可!
依包緋鶴:アームバンカーでガードします。
円城 鋼:自身はガード!そして依包さんをカバーリング!
円城 鋼:(100超えてるのが依包さんだけなので)
上屋戸すみれ:ではダメージ出します。
依包緋鶴:円城くん~!
上屋戸すみれ:6d10+20
DoubleCross : (6D10+20) → 31[4,2,5,7,7,6]+20 → 51

ヴァシーリエフ:そっすな!>100超えてる緋鶴さんをカバー
円城 鋼:ガードと装甲引いても死!カバーエフェクト分を上げてからリザレクト!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+2した(侵蝕値:89->91)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+4(1d10->4)した(侵蝕値:91->95)
円城 鋼:よしOK!
ヴァシーリエフ:グワーッ!死!リザレクト!
ヴァシーリエフ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 1

GM:では演出いきます
上屋戸すみれ:腕に絡みついた柄糸が、ざわざわと延びていく。
上屋戸すみれ:縛り付けるように、離さないとでも言うように。
上屋戸すみれ:元々戦いに慣れてはいない彼女の身体を、無理矢理に動かすように。
上屋戸すみれ:かくん、と操り人形のように妙な動きで飛び出す。踏み込む。刀を振る。
上屋戸すみれ:剣術とも言えない、奇妙な動きだ。だからこそ。
上屋戸すみれ:レネゲイドの力と合わされば、予想もつかぬ大きな動きも、可能になる!
依包緋鶴:迎撃でも防御でもなく、ただ攻撃の構えを取る。
ヴァシーリエフ:「……ちっ」
依包緋鶴:この状況、タイミングであれば。
ヴァシーリエフ:観念する。ヘイズの子供たちにもしてやられたが、この知覚能力も、こういう時に不便だ。
円城 鋼:視線を、大人たちに一瞬走らせる。判断に許された時間は一瞬。目に入ったのは、拳を固める依包さんの姿。なら。
依包緋鶴:頼れる味方が取る一手、自分が取るべき一手はこれだ。
円城 鋼:「─頼む、"サジタリウス"」
ヴァシーリエフ:自分が切り伏せられる瞬間を、視えていてもどうにもならないのだから。
円城 鋼:銘を呼び、畳に大剣の切っ先を突き立てる。零れ落ちた灰が地面を通して広がり、そして。
円城 鋼:依包さんの眼前に、一瞬。薄膜のような、灰の盾が展開される。
円城 鋼:「ッ……!」
ヴァシーリエフ:奇っ怪な機動の斬撃に、なすすべもなく斬り倒される!そして復活!
円城 鋼:斬撃を受け止めた灰が、それを通して与えられた熱により身体が、燃える。しかし。
円城 鋼:レネゲイドに熱をくべながら、立ち上がる。

GM:では次、行動値通り依包さんの手番です。
依包緋鶴:メジャーでコンボ【鉄拳】《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》でアームバンカーによる攻撃。対象は夜鳴一問多です。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+4した(侵蝕値:107->111)
GM:あ、そうか、ちょっとお待ちを
依包緋鶴:はい
GM:お待たせしました。判定どうぞ
依包緋鶴:12dx7-2
DoubleCross : (12R10-2[7]) → 10[1,1,1,1,2,2,4,5,5,6,7,7]+10[2,10]+4[4]-2 → 22

"夜鳴一問多":ガード
依包緋鶴:16+3d10
DoubleCross : (16+3D10) → 16+14[7,6,1] → 30

依包緋鶴:装甲ガード有効です
"夜鳴一問多":ある程度食らいましたがまだ残る!
依包緋鶴:アームバンカーの効果で、一応硬直の状態異常がかかります。
依包緋鶴:「ありがとう!」一瞬現れた防壁が、役目を果たした次の瞬間に右手を繰り出す!
依包緋鶴:右手から湧き出す、強烈な磁力と極めて鋭敏な反射神経を以て"夜鳴一問多"を掴み取り
依包緋鶴:白光を伴う強力な熱線と力強い握力により、刀を破壊せんとする!
上屋戸すみれ:「……!」
上屋戸すみれ:刀を奪われまいともがく。だが、確実にその力は刃を蝕む。
上屋戸すみれ:「だめ。だめよ……!」
上屋戸すみれ:「やっぱりだめ、渡せない。これはあの人のものだもの!」

GM:では次はヴァシーリエフさんの手番。
ヴァシーリエフ:はい!
ヴァシーリエフ:ではマイナーでインフィニティウェポン。剣!
ヴァシーリエフ:侵食+3。99!そして出し惜しみはしない方がよさそうだ。コンボ【ニェ—・クォデネンツ】。
ヴァシーリエフ:《コンセントレイト》《ディストーション》《咎人の剣》《オーバーロード》!
GM:来い……!
GM:あ、対象は!
ヴァシーリエフ:対象は夜鳴一問多!くっ100にギリギリ届かない状態で攻撃……!
GM:了解です。判定どうぞ。
ヴァシーリエフ:10dx8+4
DoubleCross : (10R10+4[8]) → 10[1,1,5,8,9,9,10,10,10,10]+10[1,2,5,7,7,9,9]+6[5,6]+4 → 30

"夜鳴一問多":ガード
ヴァシーリエフ:ど、どうだ!?
ヴァシーリエフ:ど、どうだ!?
ヴァシーリエフ:二重!!
ヴァシーリエフ:よし、ではダメージ!
ヴァシーリエフ:4d10+39
DoubleCross : (4D10+39) → 29[10,5,10,4]+39 → 68

ヴァシーリエフ:装甲有効!
GM:うわ
ヴァシーリエフ:侵食率は11増えて現在110!
"夜鳴一問多":だいぶやばかったがなんとか生きている!
ヴァシーリエフ:生きている……!
ヴァシーリエフ:斬られた体を修復しながら、ゆっくりと緋鶴さんに握られる夜鳴一聞多を見上げる
ヴァシーリエフ:手はゆっくりと、それこそ握ったボールを放るようなしぐさ。いつの間にか最初からそこにあったように、手には影の刃が現れる
ヴァシーリエフ:シャシュカ。ロシア西部に伝わる、片刃で反りのある軍刀。伝統的刀剣。最も手に馴染む形の剣だ。
ヴァシーリエフ:「……フーッ」息を整える。落ち着け『斬るのはそこのご婦人ではない』。落ち着け。イメージするのは母国の雪原。
ヴァシーリエフ:落ち着け。全てが静止した白と無音の世界。自らのレネゲイドの衝動を、その世界へと落とし込め。
ヴァシーリエフ:落ち着け。鎮めろ。そして——斬るのはそこの刀だけだ。
ヴァシーリエフ:キン。
ヴァシーリエフ:真横に振るわれる漆黒の刀身。二次元の刃……刃筋さえ通れば、絶てないものはない。
"夜鳴一問多":びき、と嫌な音がする。
上屋戸すみれ:「……!」
上屋戸すみれ:その音に顔を曇らせる。
ヴァシーリエフ:「……さすがだな、しぶとい」
上屋戸すみれ:「だめ……あなたまで先にいかないで」
上屋戸すみれ:「先に、いかないで……!」
ヴァシーリエフ:わかっている、手ごたえはあったが、断ててはいない。
ヴァシーリエフ:「それは幻だ、ご婦人。……去る者が無用な悲しみで生者を蝕ばむなんて、まやかし以外の何だ」
ヴァシーリエフ:「……頼むぞハガネ、君の火で浄化してやってくれ」

GM:では次は順番では"夜鳴一問多"ですが、融合中ですので上屋戸すみれの手番。
上屋戸すみれ:《爪剣》《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》
上屋戸すみれ:おっと、マイナーはなし
上屋戸すみれ:対象は……では刀を掴んでいる依包さん。
上屋戸すみれ:判定前に《援護の風》
上屋戸すみれ:13dx7+4
DoubleCross : (13R10+4[7]) → 10[2,2,3,3,3,4,4,5,7,8,8,10,10]+10[2,8,9,9,9]+10[4,6,7,10]+10[6,9]+10[8]+2[2]+4 → 56

依包緋鶴:アームバンカーでガード。
上屋戸すみれ:6d10+20 装甲有効
DoubleCross : (6D10+20) → 25[7,1,6,2,6,3]+20 → 45

依包緋鶴:では戦闘不能になり
依包緋鶴:オートで【不屈】《ラストアクション》を使用。即座にメインプロセスを行います。侵蝕率+5。
上屋戸すみれ:ぐえー
依包緋鶴:メジャーでコンボ【鉄拳】《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》でアームバンカーにより夜鳴一問多を攻撃。
"夜鳴一問多":来い……
依包緋鶴:NPCカード、阿久津支部長の援護をもらってダイス+3!
依包緋鶴:15dx7-2
DoubleCross : (15R10-2[7]) → 10[1,1,1,2,3,3,3,3,4,5,5,7,7,8,8]+10[3,6,7,8]+10[3,8]+1[1]-2 → 29

"夜鳴一問多":ガードするしかない
依包緋鶴:16+3d10 装甲ガード有効!
DoubleCross : (16+3D10) → 16+26[7,10,9] → 42

"夜鳴一問多":ぐわー それは一度倒れますが
"夜鳴一問多":《魂の錬成》
依包緋鶴:やはり暴力が得意……
"夜鳴一問多":復活します。融合も解けません。
依包緋鶴:阿久津慎吾さまへのロイスをタイタスにして昇華、復活します。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+9した(侵蝕値:111->120)
上屋戸すみれ:影の刃を受けた衝撃を使い、身体を無理に動かして、強力な手からどうにか逃れる。
上屋戸すみれ:そうして、そのままの勢いで依包さんに刃を向け……。
上屋戸すみれ:ぐるん。
依包緋鶴:「がァっ!?」
上屋戸すみれ:全身の遠心力を使った、渾身の斬撃を叩き込む!
上屋戸すみれ:「私は、寂しいから」
上屋戸すみれ:「あの人もきっと寂しいわ」
上屋戸すみれ:「私もいきますから、一緒に来て。先にいってあげて」
依包緋鶴:袈裟斬りにされ、たたらを踏む。
依包緋鶴:「く……」姿勢を崩したその時、視界に支部長の姿が映る。
阿久津数馬:護身用の拳銃を構え、あなたを見ている。
依包緋鶴:「ふぅ………」
依包緋鶴:チクタクチクタクと、胸元で音が鳴る。
依包緋鶴:阿久津慎吾さま、今は亡き上司から頂いたナポレオン式懐中時計。
依包緋鶴:時の経過を否応なく、刻まれた分だけしっかりと突き付ける、思い出の品。
依包緋鶴:「失われたものは、取り戻せませんが」ぎしりと音を立て、力強く踏み込み
依包緋鶴:「それだけが、大切ということにはなりません!」夜鳴一問多を再び引き寄せ、今度は機械の左腕に貫かせる!
阿久津数馬:タン。
阿久津数馬:軽い音を立て発砲。刀に衝撃を与え、依包さんの攻撃を援護する。
阿久津数馬:「……お前も、そうなんだな。依包」
阿久津数馬:「僕もだ」小さく呟きながら。
依包緋鶴:「折れていただきます!ここで!」銃弾がやってくる反対側から、相鎚を打つように殴りつける! "夜鳴一問多":キン。
"夜鳴一問多":切っ先は、確かに一度折れた。
"夜鳴一問多":だが断面から金属が糸のようにするすると伸び、つなぎ合わせる。
依包緋鶴:「っしぶとい!」
"夜鳴一問多":初めよりは不格好になった。もはや美術品としての価値はない。
"夜鳴一問多":だが、そんなことはこの妖刀にとって、
"夜鳴一問多":人の悔悟の悲鳴を啜るジャームにとって、
"夜鳴一問多":何の関係もないことだ。
依包緋鶴:「円城くん、頼みます!」損傷した左腕から紫電を走らせながら叫ぶ。

GM:では次、円城くんの手番です。
円城 鋼:は!
円城 鋼:マイナーでジェネシフト、ダイス2個。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+3(2d10->1,2)した(侵蝕値:95->98)
円城 鋼:しょんぼりだよ!
GM:そういうことも……ある!
円城 鋼:メジャー、コンセントレイト/炎神の怒り/煉獄魔神で、夜鳴一問多に攻撃。
円城 鋼:攻撃前に、夜鳴一問多のロイスをタイタス化、昇華。判定ダイス+10を付与。
円城 鋼:判定入ります!
円城 鋼:20dx7+1
DoubleCross : (20R10+1[7]) → 10[2,3,3,3,4,4,5,5,6,6,6,6,7,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,4,5,7,8,9,9,10]+10[2,2,5,6,10]+10[9]+6[6]+1 → 47

GM:どうぞ!
円城 鋼:結構走った!
GM:ぎー
"夜鳴一問多":しかしガードするしかないのだ
円城 鋼:ではダメージ!ゾディアックウェポンでダメージは更に+1d10!
円城 鋼:6d10+14
DoubleCross : (6D10+14) → 35[7,9,9,2,4,4]+14 → 49

円城 鋼:49点、装甲ガード有効で。
"夜鳴一問多":そのダメージは……倒れます、が
"夜鳴一問多":《蘇生復活》
"夜鳴一問多":HP1でまだ残る……!
円城 鋼:OK…!
円城 鋼:では演出!
円城 鋼:バトンは託された。……けれど、やれることと言えば、ただひとつ。
円城 鋼:灰を零し続ける大剣を振りかぶる。纏わりくように舞い散る灰が、熱を帯びて赤く光って。
円城 鋼:打ち合うのは一合のみ。キィン、と鋼鉄同士がぶつかる、澄んだ音が響く。
円城 鋼:「……燃えろ」
円城 鋼:そう、呟いた直後。
円城 鋼:剣閃の軌跡に残る灰が、ゴゥ、と一瞬だけの炎と化して。刃に染み付いたレネゲイドを、焼き焦がす。
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+10した(侵蝕値:98->108)
"夜鳴一問多":ギィィィ、と悲鳴のような音を上げる。
"夜鳴一問多":"夜鳴"の名の由来であるこの声は、鍛冶場で鍛え上げられた時に初めて発せられた。
"夜鳴一問多":以来、人の命を奪うたびに刀は鳴く。だが。
"夜鳴一問多":今回は、己の命を悔いるように。
"夜鳴一問多":びきびきとひびが入る。だが、金属糸がどうにかまだ繋ぎ止めている。
"夜鳴一問多":死の時が近いことを感じ取り、ジャームが夜に鳴き叫ぶ。


■クリンナップ■


"夜鳴一問多":《融合》が解除されます。
円城 鋼:ありません!
依包緋鶴:ありません
ヴァシーリエフ:なしです!
GM:では第2ラウンドへ。


■セットアップ■


"夜鳴一問多":《融合》。対象は上屋戸すみれ。
上屋戸すみれ:なし
依包緋鶴:なし
円城 鋼:なしで!
ヴァシーリエフ:購入したブルーゲイルだが……侵食率上昇分のコストで見合った効果を得られるかはすごぶる疑問だ……!
ヴァシーリエフ:んんんんん……なしで!


■イニシアチブ■


GM:やはり依包さんからですが、割り込みです。
上屋戸すみれ:《加速する刻》
円城 鋼:ぐぇーッ!
依包緋鶴:うわ~
上屋戸すみれ:マイナーはなし。
ヴァシーリエフ:再び!!
上屋戸すみれ:《爪剣》《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》
上屋戸すみれ:対象はヴァシーリエフさん。
上屋戸すみれ:判定前に《援護の風》。
上屋戸すみれ:13dx7+4
DoubleCross : (13R10+4[7]) → 10[1,3,4,5,6,7,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,4,4,7,7,9,10]+10[2,2,7,9]+2[1,2]+4 → 36

上屋戸すみれ:さがった
円城 鋼:カバーorダメージ無効化を入れようと思うのですが、いかがですか…!
ヴァシーリエフ:そうですね、頂けるのでしたら……!!
円城 鋼:では…こちらかな。ワンチャン自分も生き残るチャンスがある!まずダメージ算出をお願いします。
ヴァシーリエフ:負担が軽い方で充分です!ありがとうございます!
上屋戸すみれ:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 27[5,9,6,7]+20 → 47

円城 鋼:では、そのダメージ適用前に《砂塵の城壁》。ヴァシーリエフさんに適用されるダメージをゼロにします。
上屋戸すみれ:おのれ……
ヴァシーリエフ:やはり砂塵の城壁だー!頼もしい!!
GM:了解です。
円城 鋼:戦闘員ならざる身体を酷使して繰り出される、異形の剣技。その悉くを、爆発するように連続して巻き上がる灰の壁が阻む。
円城 鋼:そしてHP消費と侵蝕上昇!まずHP!
円城 鋼:1d10-2
DoubleCross : (1D10-2) → 8[8]-2 → 6

円城 鋼:くっ、倒れたので霧谷さんのロイスをタイタス化、昇華して復活!
円城 鋼:そして侵蝕
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を+3(1d10->3)した(侵蝕値:108->111)
円城 鋼:処理は以上で!
上屋戸すみれ:「…………」
上屋戸すみれ:灰をその身に受け、微かに咳き込みながら。
上屋戸すみれ:「あなたは」
上屋戸すみれ:「いつもそうなのね。誰かを護るのね」
上屋戸すみれ:目に一瞬、光が戻り、また消える。
円城 鋼:「それが」
円城 鋼:かふ、と。炭化した何かを、咳と一緒に吐き出しながら。
円城 鋼:「この剣を託された、俺の役目(R:のぞみ)だから」
上屋戸すみれ:「……私の」折れ欠けた刀をじっと見つめる。
上屋戸すみれ:「私の望み、は……?」

GM:では正しく依包さんの手番です。
依包緋鶴:メジャーでコンボ【鉄拳】《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》でアームバンカーで夜鳴一問多を攻撃!
依包緋鶴:12dx7-2
DoubleCross : (12R10-2[7]) → 10[1,2,3,4,5,5,6,7,7,8,8,10]+10[1,2,6,6,7]+6[6]-2 → 24

"夜鳴一問多":ガードー!
依包緋鶴:16+3d10
DoubleCross : (16+3D10) → 16+15[4,5,6] → 31

"夜鳴一問多":HPは1です
"夜鳴一問多":よって戦闘不能。《融合》が解除されます。
GM:戦闘自体はとどめを刺すまで継続しますが、攻撃は不能の状態になります。
依包緋鶴:依包緋鶴の侵蝕値を+4した(侵蝕値:120->124)
依包緋鶴:「では、一緒に話して見つけましょう」
依包緋鶴:「この刀、抜きでね!」刀の手元を素早く、正確に蹴り上げる!
上屋戸すみれ:「!」
"夜鳴一問多":ギン!
"夜鳴一問多":蹴り上げられた刀は、そのまま音を立てて床に転がる。
依包緋鶴:「………ヴァシーリエフさん!」
ヴァシーリエフ:「……任された」
上屋戸すみれ:衝撃でちぎれた柄糸を見つめながら、カタカタと震え出す。
上屋戸すみれ:「……私……?」
上屋戸すみれ:「私、なんてことを……!」
上屋戸すみれ:目に光が戻る。周囲を見渡す。

GM:では、ヴァシーリエフさんの手番。
ヴァシーリエフ:はい!装甲は警戒する必要があるが、もうオーバーロードはいらないだろう!マイナーでインフィニティウェポン!
ヴァシーリエフ:侵食率113。夜鳴一問多へトドメファイナルを宣言。そして攻撃!
ヴァシーリエフ:コンボ【フスプィーシカ】。《コンセントレイト》《ディストーション》《咎人の剣》。
上屋戸すみれ:ではそこに《援護の風》ダイス3個増加。
ヴァシーリエフ:すっ、すみれさん!!
ヴァシーリエフ:助かります、振る!
ヴァシーリエフ:14dx7+4
DoubleCross : (14R10+4[7]) → 10[1,2,2,2,2,4,4,5,7,7,10,10,10,10]+10[1,2,3,4,6,10]+4[4]+4 → 28

"夜鳴一問多":戦闘不能。リアクションできません。
ヴァシーリエフ:なんだと!でもイケる!
ヴァシーリエフ:やったー!
円城 鋼:ヤッター!
依包緋鶴:やっちゃえー!
ヴァシーリエフ:ダメージ!
ヴァシーリエフ:3d10+27
DoubleCross : (3D10+27) → 18[4,6,8]+27 → 45

ヴァシーリエフ:装甲有効!
"夜鳴一問多":すでに戦闘不能なので、とどめを刺されます。
"夜鳴一問多":死亡!
ヴァシーリエフ:侵食率はこれで8増えて121。そして刀は折れた!やったー!
GM:"夜鳴一問多"の破壊を達成したので、あなたたちの勝利です。
ヴァシーリエフ:消失した先のシャシュカ同様に、新たな剣が手に現れる。
ヴァシーリエフ:「……ご婦人。私は今後のあなたについて道を照らせる立場などではありませんが」
ヴァシーリエフ:「少なくともその足を捕らえる影だけは、地の底に縛っておける。……あとはそこのUGNに存分に頼るといい」
ヴァシーリエフ:ばきん。剣が『縦に』裂ける
ヴァシーリエフ:『ゼミナの微笑み』。イーゴリ・ヴァシーリエフの脳神経と融合した『遺産』により強化された、影の剣の力。
ヴァシーリエフ:獲物を捉える鞭のように、氷を穿つ蔓のように、岩を蝕む苔のように!
ヴァシーリエフ:まるで生きているかの如くしなりのたうつ、わかたれた影の剣が夜鳴一問多を捉える。
ヴァシーリエフ:それは瞬く間に刀身を砕いていき……その影のうちに取り込んでしまった。
上屋戸すみれ:……その瞬間。ヴァシーリエフさんの耳元に、くすくすと誰かが笑うような音が届く。
上屋戸すみれ:刀の悲鳴とは違う、柔らかい声が、その剣にひとつ、力を与えたことを、あなたは感じるかもしれない。
上屋戸すみれ:背後には上屋戸すみれが、涙を拭いて、毅然とした顔で立っている。
ヴァシーリエフ:「……亡霊(プリヴィディエーニイ)は冥府で眠れ。美しいご婦人じゃなくて悪いが、俺がつきあってやる」
ヴァシーリエフ:「……その声、俺にはもったいないくらいですよ」振り向かない。能力で、彼女の表情は読めている。
ヴァシーリエフ:そしてそこから察せられる決意も。
上屋戸すみれ:「……いいの」軽く首を振って。
上屋戸すみれ:「私は、私の力は、そうよね」
上屋戸すみれ:「誰かを、助けるために使い」
上屋戸すみれ:「た……」
上屋戸すみれ:ぐらり。
上屋戸すみれ:刀に酷使されていた身体と精神が、限界を迎えたか。
上屋戸すみれ:そのまま崩れ落ちそうになり――。
円城 鋼:熱で焼けた、閉ざされかけた視界と意識の中でも。最後の最後、根性だとか意地だとか呼ばれる何かが。
円城 鋼:「っ、ぐ……ぁ……」
円城 鋼:倒れかかったその身体を、なんとか支える。
上屋戸すみれ:「…………」薄れかけた意識の中、あなたの顔を見つめる。
上屋戸すみれ:「……ああ」
上屋戸すみれ:「また、護ってもらっちゃった」
上屋戸すみれ:少女のようなあどけない顔で、笑みを浮かべた。
円城 鋼:その笑顔に、一瞬、心臓が跳ねたように感じたのは。
円城 鋼:「……ああ、よかった。俺は、俺たちは」
円城 鋼:安堵か、それとも─。
円城 鋼:「護れたんだ」

バックトラック


GM:ではまず今回のEロイスから。

《Eロイス:歪んだ囁き》
《Eロイス:傲慢な理想》
《Eロイス:悪意の伝染》


GM:計3つ。振りたい方はどうぞ!
依包緋鶴:振ります!
依包緋鶴:124-3d10
DoubleCross : (124-3D10) → 124-16[2,5,9] → 108

依包緋鶴:sosite
ヴァシーリエフ:ふります!
ヴァシーリエフ:121-3d10
DoubleCross : (121-3D10) → 121-24[9,8,7] → 97

ヴァシーリエフ:でかい
依包緋鶴:108-5d10 そして等倍
DoubleCross : (108-5D10) → 108-18[7,7,1,1,2] → 90

円城 鋼:111%でダイス4つ……不安!Eロイス分振ります!
円城 鋼:111-3d10
DoubleCross : (111-3D10) → 111-23[6,9,8] → 88

ヴァシーリエフ:そして等倍。6つ!
依包緋鶴:けっこう危なかったですね
円城 鋼:おのれダイス!等倍振り!
円城 鋼:88-4d10
DoubleCross : (88-4D10) → 88-21[7,5,2,7] → 67

ヴァシーリエフ:97-6d10
DoubleCross : (97-6D10) → 97-32[5,3,4,10,8,2] → 65

円城 鋼:オゴッ。4点域です!
GM:落差がすごい! でも全員帰還!
GM:おめでとうございます!
依包緋鶴:おめでとうございます!
円城 鋼:やったぜ!ありがとうございます!
ヴァシーリエフ:やったー!……こちらも減り方がすごいけど、ヤッター!りがとうございます!
GM:よかったよかった。経験点もざっとやりますね。
GM:経験点はいつもの5点、シナリオ5点にEロイス3点!
GM:これに侵蝕分を加えてください。
依包緋鶴:18点です!
ヴァシーリエフ:17点!
円城 鋼:17で!
GM:そしたら自分は18点いただくことになるかな
GM:どうぞ!
ヴァシーリエフ:いただきます!
円城 鋼:いただきます!(ウマーイ
依包緋鶴:召し上がれ!

エンディング1 イーゴリ・ヴァシーリエフ:三人寄ればやかましい


GM:N市某所
GM:事件解決から数日後。あなたはいつもの通り、自宅兼事務所で過ごしていた。
GM:そこに、インターホンの音が鳴る。
ヴァシーリエフ:すでに足音の時点で察しはついている。自分はそういう能力だ。
阿久津秀平:『失礼致します。阿久津ヒューチャースタッフの阿久津と申します』
ヴァシーリエフ:『……珍しいですな。前回に引き続きまたも自宅に突撃とは。今回も緊急のお仕事で?』
ヴァシーリエフ:インターホンから声。室内からのマイクだ!
阿久津秀平:『いえいえ、今回はぜひお礼にと思いまして……』
ヴァシーリエフ:『…………………………どうぞ、お上がりを』長い沈黙の後に、返事
阿久津秀平:『……正直な話、オフィスの「改装」がなかなか難題なこともありまして。伺わせていただきました……と』
阿久津秀平:「では、失礼」
ヴァシーリエフ:ひたすら胡散臭い。だが貴重な顧客を無碍にもできない!部屋へと招き入れる。
阿久津秀平:ドアを開けて、スーツ姿に眼鏡の青年が現れる。
"メリュジーヌ":その後ろには、顔を俯かせ……だが、フードは被らないままの髪の短い女。
ヴァシーリエフ:「少々お待ちを。茶の一つも入れましょう。日本式ですよ。……先日、上手い菓子の店を教えてもらいましてね」
ヴァシーリエフ:「………………」一緒なのは気づいていた。招き入れるのに躊躇していたのは、それもある。
阿久津秀平:「これはこれはどうも。ロシアンティーも好みですが……あれはお国のものではないのでしたっけ」
"メリュジーヌ":「……どうも」無愛想だが、挨拶はする。
ヴァシーリエフ:「厳密には母国のものではありませんな。ジャムを直接入れるのは日本で発明された手法です」
阿久津秀平:「そうでした。失礼。日本人はどうもアレンジが好きで」
ヴァシーリエフ:「ま、私はアレも嫌いではありませんがね」二人分、出される緑茶と茶菓子。うまい感じに淹れられたそれに、どこか得意げだ
阿久津秀平:「ありがたくいただきます」ちらりと傍らの女を……妻を見る。
"メリュジーヌ":「……ここのは、先日もいただいた……」
ヴァシーリエフ:「さて……」同じくちらりとメリュジーヌを見る。
"メリュジーヌ":「美味しかったので、今日も……楽しみ」
"メリュジーヌ":「です」
ヴァシーリエフ:今日は奥方もご一緒ですか。……初対面ならそんなことも言えたのだが!あんな一件があったのだ、そんなこと言えるか!
阿久津秀平:貼り付いたような笑顔が、一瞬ふっと優しく綻び。
ヴァシーリエフ:かといってスルーもし難い。奥様なのは事実だから!
ヴァシーリエフ:「……あー、ええと……」
阿久津秀平:「……お礼を、申し上げようと思いまして」こちらから切り出す。
ヴァシーリエフ:「……いや。無理にかしこまらなくてもいい。君もくつろいでくれ。メリュジーヌ」
ヴァシーリエフ:観念した
"メリュジーヌ":「別に、無理は……していないから……」少し困ったように眉を動かす。
阿久津秀平:「まずは、こちらの依頼に十全に応えていただき、ありがとうございました」
ヴァシーリエフ:「先日の仕事の件ですか。いやこちらは依頼を果たしただけですので」
阿久津秀平:「報酬は契約の通りに振り込ませていただきますのでね」
阿久津秀平:「今後とも、お付き合いをどうかよろしくお願いいたします」軽く辞儀。
ヴァシーリエフ:「ええ。こちらこそ、今後とも御贔屓に」同じく、日本式オジギ
阿久津秀平:「……あとは」
阿久津秀平:「個人的な礼です。『数馬くん』の力になっていただき、ありがとうございました」
ヴァシーリエフ:「…………いや」間。
阿久津秀平:「先日は何分、急なことだったもので。十分説明連絡が行き届かず混乱を招いたとか」
ヴァシーリエフ:「それこそ、この街の13人の実力者に、顔を売っておいたにすぎません。むしろコネを作る機会を頂けてこっちが礼を言いたいくらいだ」
阿久津秀平:「それはそれは。お互いに利があったわけだ」
阿久津秀平:「……コネ、大いに結構です。機会があれば、彼を助けてあげてほしい」
ヴァシーリエフ:「ま、多少の混乱はありましたが、それこそこちらの仕事では日常茶飯事」
ヴァシーリエフ:「そちらが筋さえ通してくれれば、大した問題ではありません」
ヴァシーリエフ:「……ええ。その際は社長殿が仲立ちになってくれれば、こちらとしてもスムーズだ」
阿久津秀平:「三方良し、ですね」
ヴァシーリエフ:「——よろしく頼みますよ?」両眼を閉じた表情。ゆえに心持ちまでは読みにくいかもしれない。だが。
ヴァシーリエフ:口の端を多少釣り上げて、笑って言う。
阿久津秀平:「ええ、ええ。それはもちろん」
阿久津秀平:こちらも、ビジネスライクな乾いた笑顔。
阿久津秀平:だが。あなたも初対面の時よりは、阿久津秀平が何を考えているのか、わかりやすくなったことだろう。
ヴァシーリエフ:そう、この社長殿はとにかく胡散臭いが、こういう所だけは俺のやり方にしっくりくる。
ヴァシーリエフ:——そう、今となっては多少は向こうの考えも透けて見える。いや、敢えて見せているのか……。
ヴァシーリエフ:——ああ。わかっているよ、社長殿。
ヴァシーリエフ:……まあ、どちらでも構わない。仕事の斡旋と金払い。その点において、この社長は間違いなく信用できる。
ヴァシーリエフ:「……さて」
"メリュジーヌ":「…………」どこか所在なげにしている。
ヴァシーリエフ:「今日はそれだけですか。……礼の一つや二つでわざわざ足を運ぶ方とは、やはり珍しいですな」
阿久津秀平:「いえ、実は三つ目が」
阿久津秀平:「彼女の件ですね」隣の妻を見る。
"メリュジーヌ":「……え」
ヴァシーリエフ:「ほうほう、やはりそれがメイン……え」
阿久津秀平:「なんでも今回いろいろとお話をしていただいたとかで」
"メリュジーヌ":「な」
阿久津秀平:「いや、彼女は非常に素晴らしい女性なのですが、社交だけは苦手なようで」
ヴァシーリエフ:メリュジーヌ(手持無沙汰なのは知っていたがどうにも出来なかった。……出来るわけないだろ?メリュジーヌさん??)を見る。
"メリュジーヌ":「ば」
ヴァシーリエフ:「まあ、それは」たった一度仕事を共にした程度だが、よくわかる。
阿久津秀平:「それが帰って来てから嬉しそうにいろいろと聞かせてくれまして」
ヴァシーリエフ:「非常に素晴らしい女性」は敢えてスルーした。
阿久津秀平:「アドバイスもいただいたとか! いや、こちらとしても大変ありがたく身に沁みました」
"メリュジーヌ":「ば、ばか! なんでそういうの話すの!!」
ヴァシーリエフ:「は、はあ……」何だかすごく嫌な予感がする!
"メリュジーヌ":「なんで!?」
"メリュジーヌ":完全に顔が真っ赤になっている。
ヴァシーリエフ:(いや、本当何でだろうな、俺は特に問題ないが、同情するよ……)メリュジーヌを見上げ。
阿久津秀平:「良ければ彼女とも仲良くしてくださいね……」
"メリュジーヌ":ぐいぐいと隣の秀平を押しやっている。
阿久津秀平:笑顔のまま押されている。
ヴァシーリエフ:「そりゃあ、仕事の一環とあれば……」
ヴァシーリエフ:——前言撤回だ。この社長殿の考えは、まるでわからない!!
阿久津秀平:「ええ、もちろんその範囲内で……ちょっと痛いよ凜さん……」ソファの端まで押されている。
"メリュジーヌ":「ばかー!!!」
ヴァシーリエフ:——なんでだよ!なんでわざわざ自分の奥さんの面倒を他の男の家まで来て笑顔で頼めるの!?何考えてるの!?
"メリュジーヌ":「……しゃ、社長のことは気にしないでほしい」ヴァシーリエフさんの方をばっと見て。
ヴァシーリエフ:——母親か!その態度は母親なのか!!?
ヴァシーリエフ:「……あ、ああ、そうだな……」
"メリュジーヌ":「ただ。いずれまた、仕事が重なったら……よろしく頼む」
"メリュジーヌ":「それだけ」
ヴァシーリエフ:『げっそり』とした表情でメリュジーヌに言う。一度気にになってからというもの、社長の惚気にすらMPを削られる始末!
ヴァシーリエフ:「ああ、頼むよ……」
ヴァシーリエフ:……彼女の仕事ぶりは、頼るに十分足りるものだ。だが。
ヴァシーリエフ:惚気る態度の社長を眼に。いや、眼は開かれていないが。
ヴァシーリエフ:「……俺は、とんでもない男の覚えをよくしてしまったのかもな……」
ヴァシーリエフ:誰にともなく呟いて。
阿久津秀平:「そうですね、覚えは非常に良いと思いますが……」耳ざとく聞いて、座り直す。
阿久津秀平:「……例えば、次の仕事をすぐにお願いしたい、というくらいには」
ヴァシーリエフ:「…………そういうことでしたら」こけた頬が、もう元に戻っている。
阿久津秀平:鞄から一枚のデータディスクを取り出す。
ヴァシーリエフ:「私としては一番欲しかったものが来たという所ですな。聞きましょう」
阿久津秀平:「ええ、何、簡単な運搬の仕事ですが……」説明を始めようとし。
阿久津秀平:「信頼すべき相手を信頼せよ。弊社の理念、と先日申し上げましたね」
ヴァシーリエフ:「ええ」
阿久津秀平:「イーゴリ・ヴァシーリエフさん。あなたがそれに値する方であったこと、大変嬉しく思っておりますし」
阿久津秀平:「これからも、どうぞよろしくお願いいたします」
阿久津秀平:眼鏡の奥で、にこりと笑みを浮かべる。
ヴァシーリエフ:「それは光栄」
ヴァシーリエフ:開かれることのない眼で、瞼の底から笑みが浮かび上がる。
ヴァシーリエフ:「——次は何をすればよろしい?」

エンディング2 依包緋鶴:二人で向き合って


GM:N市・UGN第10支部 支部長室
GM:事件は終結し、FHセル『ヘイズ』の構成員は捕縛、"夜鳴一問多"は破壊された。
GM:あなたはその件の事後処理などに関して、阿久津数馬支部長に呼び出されていた。
GM:目の前には大きな椅子と、そこに不似合いな小柄な少年が一人。
GM:書類の山に囲まれている。
依包緋鶴:「"日出掌"、ただいま参りました」
依包緋鶴:「さて、本日はどういったご用向きでしょう。肩でも揉みましょうか?」
阿久津数馬:「お前、僕をいくつだと……」腕を回してから顔を軽くしかめる。
依包緋鶴:「若いうちの肩こりは尾を引きますよ?」
阿久津数馬:「……ラジオ体操とかすれば治るかな……」真剣に検討している。
阿久津数馬:「いや、そうではなくて!」
阿久津数馬:「例の刀の件で、いろいろな」
依包緋鶴:「ええ、よろしくお願いします」着席。
阿久津数馬:「うむ。まず、"夜鳴一問多"は無事破壊に成功した」
阿久津数馬:「柄や糸の残骸を精査したが、レネゲイドの痕跡はもはや残っていない、と」
阿久津数馬:「あとは破棄して完了だ」
阿久津数馬:「…………」
依包緋鶴:「我々のチームワークの勝利ですね……」
依包緋鶴:(ふむ?)
阿久津数馬:「依包。ここに、偶然、あの時と同じ色の糸がある」机から、紫色の小さな糸の束を取り出す。
阿久津数馬:端は引きちぎれている。明らかに、あの時刀に巻いてあったものだ。
依包緋鶴:「なるほど」
阿久津数馬:「当然だが無害だ。ただの糸だからな」
依包緋鶴:「よく似ていますね」
依包緋鶴:「ただ似ているというだけですが」
阿久津数馬:「別に僕にはどうということもないものだが」糸をつつく。
阿久津数馬:「奇特な奴も中にはいるだろう」
依包緋鶴:「そうですね。心当たりがあります」
依包緋鶴:「私の方からお渡ししておきましょうか?」
阿久津数馬:「そうだな、当てがあるなら」
阿久津数馬:興味なさそうに、糸をついと差し出す。
阿久津数馬:「机の中がひとつ整理できて助かったぞ。あとこれ日誌には書くなよ」
依包緋鶴:「ふふっ」
阿久津数馬:「笑うなよ」むっとした顔で。
依包緋鶴:「ええ、些事ですものね」恭しく受け取る。
依包緋鶴:「取り立てて記録することではありませんが、受け取っておきましょう」
阿久津数馬:「……頼む」
阿久津数馬:「これがひとつ。あとはまあ、身内が面倒をかけたとか」
依包緋鶴:「秀平さまのことを言っているのであれば、随分と助かりました」
阿久津数馬:「ならいいんだが、あいつこっちに連絡する前に手を回すから厄介なんだよ。有能アピールか?」
依包緋鶴:「支部長に良い顔を見せたいのでしょう」
阿久津数馬:「知らん。知るか」
阿久津数馬:「……僕は」
阿久津数馬:「生まれた時からオーヴァードで、ノイマンだったから」
阿久津数馬:「昔よくあいつに話を聞いてもらった」
依包緋鶴:「繋がり、ですか」
阿久津数馬:「別にそれだけでいいのに、時々やけに張り切るから迷惑してる」
阿久津数馬:「そう言うのかもしれんが……」
阿久津数馬:依包さんの手の中の糸を見ながら。
依包緋鶴:「支部長は優秀なノイマンに好かれがちですね。一種の人徳と見るべきかと」
阿久津数馬:「優秀なノイマンは好きだが、僕の思い通りに動いてもらった方が助かる」
阿久津数馬:「基本的にみんな僕を子供だと……」言ってからもごもごと口ごもる。
依包緋鶴:「子どもではありますからね」
阿久津数馬:「そうだよ。子供だよ」依包さんを睨むようにしながら。
阿久津数馬:「……子供といえば」
阿久津数馬:「お前に報告がもうひとつ」
依包緋鶴:「メツォラくんとスオメラさんのことでしょうか」
阿久津数馬:「そう。『ヘイズ』のな」
阿久津数馬:「UGNが保護して、教育をし直すことにした」
阿久津数馬:「あいつら、小学校もちゃんと通わせてもらってなかったんだぞ」
依包緋鶴:「……ええ、そうでしょうね」
阿久津数馬:「『ヘイズ』自体そんなチルドレンの集まりだったらしいが」
阿久津数馬:「……僕にはその状況が許せない」
阿久津数馬:苛立ちを隠さずに言う。
依包緋鶴:「ふむ、追いますか?」
阿久津数馬:「当然だ。うちに喧嘩を売ったんだからな」
依包緋鶴:「言うまでもなく、私は乗り気ですが」
阿久津数馬:「やってやれ。方法は任せる」
依包緋鶴:「かしこまりました。裁可を頂いた以上、最大限に努力しましょう」
阿久津数馬:「頼んだ」
依包緋鶴:「もちろん、彼らや秀平さまを利用した"ネイムレス"につきましてもね」
阿久津数馬:「もちろんだ。今回の件は大きい進展だったし」椅子がくるんと回る。
阿久津数馬:「次はもっと大きくなる。必ず奴をどうにか止める」
依包緋鶴:くるんと回る椅子をじっと見つめる。
阿久津数馬:「でないと僕の仕事が減らない!」
依包緋鶴:「一大事ですね」
阿久津数馬:「そうだよ!」
阿久津数馬:「ああそうだ、"メツォラ"と"スオメラ"だが。よかったらお前にまた会いたいそうだ」
阿久津数馬:「『また話がしたい』と」
阿久津数馬:「許可があれば面会はできる。行くかどうかはお前の自由だが、伝えてはおく」
依包緋鶴:「ありがとうございます。時間を作って、会いに行ってまいります」
依包緋鶴:「保護担当者とのコミュニケーションは重要ですからね」
阿久津数馬:「そうだな」支部長である立場上、特定の相手に思い入れることは避けたい、と考えている。
阿久津数馬:だから、代わりにそれを行ってくれる部下は、何者にも代えがたい、とも。
依包緋鶴:「………」
依包緋鶴:「ちなみに、これは世間話ですが」
阿久津数馬:「ん」
依包緋鶴:「慣れない環境で不安な子ども2人に、」
依包緋鶴:「支部長は、どんな言葉を贈りたいと思いますか?」
阿久津数馬:「僕も子供なんじゃなかったのか」少しだけ拗ねるような顔をしてから。
阿久津数馬:「…………」しばし考える。
阿久津数馬:「護ってやる」
阿久津数馬:「だから、安心しろ、と」
依包緋鶴:「なるほど」
依包緋鶴:「個人的な質問に時間を割いていただき、ありがとうございました」
依包緋鶴:両手を合わせて、ぺこりと一礼。
阿久津数馬:「お前を呼んだのは僕だ。別に構わん」
阿久津数馬:「なあ、依包」
阿久津数馬:あの刀のことを思い出す。あの時の、狂おしいほどの悔悟の念を。
阿久津数馬:今は、影響は解けてはいるが、元からあった想いは消えない。
阿久津数馬:「今度は、護ろう」
依包緋鶴:「……ええ」
依包緋鶴:「今度は守ります」
阿久津数馬:「もちろん、自分もだ」
依包緋鶴:「……ふふっ」
依包緋鶴:「分かっております、ですが何度でもお申し付けください」
依包緋鶴:「記憶力には自信がありますが、とてもやる気がいただけます」
阿久津数馬:「ああ、何度でも言ってやる」
依包緋鶴:「では、行って参ります」席を立つ。
阿久津数馬:「行ってこい」その様子を見守る。
依包緋鶴:長い脚を機械的に動かし、扉の手前で振り向いて
依包緋鶴:「そうだ支部長、最後に一つ」
阿久津数馬:「なんだ」
依包緋鶴:「貴方は子どもです」
阿久津数馬:「……さっきも言われたが」
阿久津数馬:薄く顔をしかめる。
依包緋鶴:「どれほど受け入れがたかろうと純然たる、不変の、紛れもない、事実として」
依包緋鶴:「貴方は子どもです」
阿久津数馬:「そ、それがどうした……!」
依包緋鶴:「……ですがそれは、ごく一部の要素に過ぎません」
阿久津数馬:「…………」
依包緋鶴:「貴方は子どもであるのと同じぐらい、優秀なオーヴァードであり、阿久津グループの役員であり」
依包緋鶴:「万民の守護者の長たる一であると、私たちは思っています」
阿久津数馬:「……!」
阿久津数馬:「な、あ、当たり前だろ! 僕だぞ!」
依包緋鶴:「ええ。まあ、総合的に見た上でちょっと子ども扱いしているとも言いますが」
依包緋鶴:「おっと失礼」
阿久津数馬:「……だが、受け取っておく」
阿久津数馬:「受け取って、心に刻みつけて」
阿久津数馬:「今に見てろよって思っておいてやるぞ!」
依包緋鶴:「ええ、ええ。思える内は想っておりますので」
依包緋鶴:「その内ぎゃふんとでも言わせて頂ければ、幸いです」
依包緋鶴:「その時を楽しみに待っておりますね、本当に」
阿久津数馬:「絶対言わせてやるからな……」言いながらも、顔はそれほど不快げではない。
依包緋鶴:「……ふふ」
依包緋鶴:「それではあまりご無理のなさらぬよう、ほどほどに」
依包緋鶴:「しっかりとお励みくださいませ」
阿久津数馬:「お前もな」
依包緋鶴:ぺこりと一礼、主の戦場を後にする。

エンディング3 円城鋼:一人の盾


GM:"夜鳴一問多"は破壊され、影響は消えた。
GM:一時支配下にあった上屋戸すみれは、治療を受け、問題なしと判断された。
GM:しばらくは安静に、という但し書き付きで。
GM:よって、あなたが彼女に会いに行くには、自宅を訪ねることになる。
GM:広い広い屋敷の中、一人きりで彼女はあなたを迎えてくれた。
上屋戸すみれ:「……来てくれて嬉しいわ」
円城 鋼:「いえ。……すみま……すまない、本当は、すぐにでもきちんと報告をしなければならなかったのに」
円城 鋼:ともすれば、またちぐはぐになりそうな口調を、なんとか普段通りのものに。
上屋戸すみれ:「それは、だって円城くんも怪我をしていたじゃない」
上屋戸すみれ:「そっちをちゃんと直さないと。お仕事もあるんでしょう?」
上屋戸すみれ:「私の方は、もうだいぶ平気なのよ。退屈をしていたくらい」
円城 鋼:「大丈夫、俺は慣れているから。……上屋戸さんは」
円城 鋼:ああいうのには慣れていないのだろうに、と言いかけて。だいぶ平気、と先手を取られてしまい。
円城 鋼:「……わかった。あなたがそう言うなら、信じるよ」
上屋戸すみれ:「そうして」にこりと笑う。
上屋戸すみれ:「それにね、慣れているから平気とか、そういうのはダメよ」
上屋戸すみれ:「痛くて辛いのは同じだから。お互い大変だったねって言えばいいの」
円城 鋼:「それは……うん。これから、気を付ける。痛いのは、苦しいのは、誰も一緒だから」
上屋戸すみれ:「そう」
円城 鋼:まるで、叱られる子供のように、少し肩を落としながらも。決して、不快な気持ちではなく。
上屋戸すみれ:「あなたはとても強くて優しくて、人を守れる子だから、たくさん怪我をするかもしれないけど」
上屋戸すみれ:「痛くて辛い時は、ちゃんと言ってね」諭すような、心配をするような言い方で。
円城 鋼:「その時は、必ず。……約束、します」
上屋戸すみれ:「よろしい」その様子にくすくすと笑いながら。
円城 鋼:向けられる楽し気な笑みに、少し恥ずかしそうに身を震わせてから。
円城 鋼:「……ところで、上屋戸さん。俺が今日来たのは、事務上の報告のためだけではなくて」
円城 鋼:少しの間を置いてから、意を決したように。
上屋戸すみれ:「?」不思議そうにしながらもその様子を見守る。
円城 鋼:「聞きたいこと、渡したいもの、お願いしたいことが。……ひとつずつ、ある」
上屋戸すみれ:「ええ、構わないけど……」
円城 鋼:「ありがとう。じゃあ、まず。……これは、支部長に聞いたら「本人に聞け」と怒られたこと、なんだけど」
円城 鋼:「俺は、俺たちは、守れただろうか。あなたの、大切なものを」
上屋戸すみれ:「…………」ぱちぱちと、目を瞬かせる。
円城 鋼:「……やれることはやった、という自信はある。依包さんも、ヴァシーリエフさんも、きっと認めてくれる。でも」
円城 鋼:「……あなたが、そうしている姿を見ると。途端に、俺は」
上屋戸すみれ:「……ええ」ゆっくりと頷く。
上屋戸すみれ:「あなたたちは、三つのものを守ってくれた」
円城 鋼:「……苦しくなる。本当に……あれで、よかったんだろうか、と」
円城 鋼:影に呑まれていった刀身の、最期のきらめきを、脳裏に過らせながら。
上屋戸すみれ:「ひとつは、今の私ね。操られて、酷い罪を犯すような人にならずに済んだ」
上屋戸すみれ:「もうひとつは、私の思い出。大事な人との記憶が、取り返しがつかない汚れ方をする前に止めてくれた」
上屋戸すみれ:「最後は、未来の私。悔悟にずっと縛られているだけの存在になるのは、今は、嫌だから」
上屋戸すみれ:「だから言います」
円城 鋼:「……はい」
上屋戸すみれ:「あなたは、私を守ってくれた。私の心の中の、大切なものごと」
上屋戸すみれ:「ありがとう」
円城 鋼:感謝の言葉を、求めていたわけではなく。それを目的にしてはいけないと、教えられもした。でも。
円城 鋼:「……うん。俺の、方こそ」
円城 鋼:「ありがとう。あなたを守れて、よかった」
円城 鋼:言葉を交わすのは悪いことではない、と。最後は暴力ではなく、対話を試みた依包さんの硬い、けれど暖かい拳を思い出しながら、笑う。
上屋戸すみれ:「傷つけてしまったのは、本当にごめんなさいね」
上屋戸すみれ:その笑顔に、柔らかく春風のような笑みを返す。
円城 鋼:「それは、いいんだ。俺は慣れて……」
円城 鋼:そう、言いかけて。
上屋戸すみれ:軽く、めっ、という顔をする。
円城 鋼:「……いや、うん。……なるべく怪我をしないように、気を付ける」
上屋戸すみれ:「そう!」嬉しそうにしながら。
円城 鋼:つられて、もう一度笑みを浮かべてから。
円城 鋼:「……それと、ふたつめ。……これを」
円城 鋼:懐から、小さな、掌に収まる大きさの四角い紙袋を取り出して。
上屋戸すみれ:「これは……?」
円城 鋼:「受け取って、もらえないだろうか」
円城 鋼:すみれさんに差し出す。
円城 鋼:それを開けば、中に入っているのは。
上屋戸すみれ:「プレゼントか何か? いいのかしら」
上屋戸すみれ:「…………」
円城 鋼:糸で編まれた、小さな楕円形の編み込み細工のブローチ。決して上手ではなく、手作り感丸出しの物。
上屋戸すみれ:「……ああ」その色には、覚えがある。
円城 鋼:それには、数条の、紫色の糸が編み込まれ。室内の弱い光を、僅かに反射している。
円城 鋼:「……鍔の形を、真似てみた。写真資料しか見られなかったから、あまり似ていない、けれど」
上屋戸すみれ:手で軽く撫で、ぎゅっと目を強く閉じ。
円城 鋼:「それに……うん。こういうものを作ったのは、初めてだから。荒いところは、目をつむってほしい」
上屋戸すみれ:「大事にするわ」
上屋戸すみれ:「大事にする」
上屋戸すみれ:「最近洋服は着ていなかったけど……あ、帯留めにする方が合うかしら?」
円城 鋼:告げられた言葉に、心の底からほっ、としたように。
上屋戸すみれ:懐かしさと、どこかいそいそと嬉しげな様子とをないまぜにした顔をしている。
円城 鋼:「……うん。着けているところを見せてもらえたら、嬉しい」
上屋戸すみれ:「それじゃあ、次に会う時にそうするわ」
円城 鋼:「楽しみにしてる。……そして、みっつめ。……うん、今のは、言ってたお願いではなくて」
円城 鋼:心が緩んで崩れかけていた姿勢を、ぴしりと正す。
円城 鋼:「……あなたを、守ることができた。それはとても嬉しい。でも」
円城 鋼:「俺は、あなたのその先が見たい」
上屋戸すみれ:きょとん、とした顔でそれを聞いている。
円城 鋼:「思い出は大切だ。あなたにとっては、それは他の人よりも強いものだと、思う」
円城 鋼:「それは分かったうえで、あなたに、お願いしたい」
円城 鋼:じっ…と。虚を突かれたような表情のすみれさんの目を、見つめながら。
円城 鋼:「あなたには、幸せになってほしい。そして、出来るなら」
円城 鋼:「あなたが幸せになるまで。もう、守られる必要はないとあなたが思えるまで」
円城 鋼:「あなたを、俺たちに……俺に、守らせてほしい」
上屋戸すみれ:「…………」
上屋戸すみれ:ゆっくりと、ゆっくりと、噛み締めるように。
上屋戸すみれ:頭の中で言葉を糸のように解いて、また結ぶ。
上屋戸すみれ:「円城くん。少しだけ……そのお願いはおかしい、って言ってもいいかしら?」
上屋戸すみれ:「先が見たいと、幸せになってほしいと思ってくれる人がいて」
上屋戸すみれ:「守ってくれると言ってくれる人がいて」
上屋戸すみれ:「ねえ、それが幸せ以外の何なのかしら?」
上屋戸すみれ:どこか、陰のあった笑顔が、さっと陽が差したように明るくなる。
上屋戸すみれ:「私、今がとても幸せよ」
円城 鋼:「……うん。なら、訂正させてほしい」
円城 鋼:それこそ。優しく叱られた子供のように、少しばつが悪そうな、けれど嬉しそうな表情で。
円城 鋼:「俺は、あなたの幸せを守りたい」
円城 鋼:「……そう誓っても、いいだろうか」
上屋戸すみれ:「あなたはまだ子供だと思うし、そんな子供の貴重な時間を私なんかに割いていいのか、と思うわ」
上屋戸すみれ:「でも」
上屋戸すみれ:「私は意外と欲張りで、幸せでいたいから。あなたが、守ると決めたらきっとやってくれる子だって知っているから」
上屋戸すみれ:「やりたいようにやりなさい」
上屋戸すみれ:「あなたが、心からしたいと思うことを」
上屋戸すみれ:「それが私を守ってくれるということなら……そうね。とても嬉しいわ」
上屋戸すみれ:小さく息を吐いて。
上屋戸すみれ:「もう一度。ありがとう」
円城 鋼:よかった、と。安堵の吐息を漏らす代わりに。
円城 鋼:これまで何度か繰り返し、そして、これからも何度も繰り返す言葉を。
円城 鋼:─そう。俺の方こそ─
円城 鋼:「ありがとう」
円城 鋼:糸細工のブローチと同じくらい、努力の跡が見える笑顔と共に、告げた。

マスターシーン3:お身体にお気をつけて


GM:ザザッ。
GM:ノイズ混じりの画面。場所はやけに片付いたオフィスの一画のようだ。
GM:スーツ姿の男が一人、やけに愛想の良い笑顔で見切れている。
阿久津秀平:『……やっとオフィスの『改装』が済みました。探しましたよ』
阿久津秀平:『カメラに盗聴器、惚れ込まれたものです』
阿久津秀平:『お目が高い、と申し上げたいところですが……残念ですね』
阿久津秀平:『弊社としてはあなたとの業務提携はできかねます、とお答えしなければならない』
阿久津秀平:『信頼すべき相手を信頼せよ。弊社の理念です。逆もまたしかり』
阿久津秀平:『こちらも防御は固めますので、あなたとの通信はこれが最後だ』
阿久津秀平:『お声がけありがとうございました、と申し上げさせていただきます』
阿久津秀平:『あんまり人を舐めるなよ、ともね』
阿久津秀平:『……ああ、そうだ。もうひとつだけ、漏洩したいことがありまして。許可は取得済みですが』
阿久津秀平:『支部長は、あなたに"ネイムレス"というコードネームをつけました』
阿久津秀平:『もしもうご存知でしたら失礼。気に入っていただければ幸いです。それでは』
阿久津秀平:『お身体にお気をつけてお過ごしください』
GM:映像はぶつり、と切れる。カメラが破壊されたのだろう。
GM:それきり、画面には何も映らない。
????:「…………」
????:「はは」
????:「"ネイムレス"。名前がないのが名前」
????:「バカみたいで悪くないなあ。次からこれを名乗ろうか」
????:「ここはすごく楽しい。探せばいくらでも小悪党にぶつかるから」
????:「もっとぐちゃぐちゃになれば、もっと楽しいのに」
????:「ねえ、そう思うよね?」
GM:応える声はない。だが、その影は満足げに喉を鳴らす。
????:「遊ぼうよ、UGN」
GM:応える声は、ない。


『刃の上に天使は何人』完