ヴンダーカンマーの落とし子
PC1:"紅更紗"明石 周(キャラシート)PL:めかぶ
PC2:"緋の砂"円城 鋼(キャラシート)PL:しんごろ
PC3:"オロチノムラマサ"星野まいる(キャラシート)PL:冥王星
メイン 見学
目次
プリプレイ
GM:では、セッションを開始します。
GM:PC番号は便宜上、行動値順にしていこうと思います。
GM:1が明石くん、2が円城くん、3が星野さん!
GM:では、PC紹介からやっていきます。
GM:PC1の明石くんどうぞ!
キャラシート
明石周:はい!あかし・あまねです。
明石周:17歳の男子高校生で、UGNエージェントをしています。
GM:きゃー!
明石周:性格は真面目で素朴な感じ。わりと口下手で、言葉に詰まってムッ……としてることが多いです。
明石周:遠慮なく話しかけてくれるとすごくありがたいです。
GM:だそうですよ!
明石周:お父さんがUGNの本部で活躍している割と偉い人で、そのお父さんから贈られた弓を愛用しています。
GM:つよい弓だ
明石周:その弓は「外すと異世界が崩壊する」というド重い逸話があり、自分が「武器と通じ合える」という能力を持つことから、
明石周:その逸話を信じて絶対に弓外さないマンになったとかなんとか。
GM:重い
明石周:データとしては『必中の弓』を《水晶の剣》で強化して絶対に当てにいくマンになります。
GM:こわいよー
明石周:真面目一徹で今回もがんばります!以上です
GM:ぜひがんばってほしい! 状況はまだよく意味がわかりませんが……
GM:ハンドアウトは最後に貼りますね。ではPC2の円城くんどうぞ。
キャラシート
円城 鋼:ヤー!
円城 鋼:「"緋の砂(クリムゾン・アッシュ)"、円城鋼。どう呼んでくれてもいいけど、そうだな。コードネームではない方で呼んでもらえると嬉しい」
円城 鋼:「ああ、でも。鋼ちゃん、というのだけは勘弁してほしい。そう呼ばれるとなんだかむず痒く……呼ばない?男にちゃん付けは普通しない?……そうか」
円城 鋼:「……そうか……」
GM:きゃー
円城 鋼:ゾディアックウェポンの一振り、「射手座(サジタリウス)」を託されたUGNチルドレンです。
円城 鋼:言動にはあまり飾り気がなく、物言いも淡々と冷たいもののように聞こえますが、内に秘める熱情はかなりのものだとか。
GM:ふふっ
円城 鋼:引いたところから物を見ているようで、割とずかずか踏み込んでいくタイプのようです。
円城 鋼:能力的にはモルフェウス/サラマンダーの白兵タイプ。《砂の結界》でのカバーリングも完備。
円城 鋼:また、1シナリオ1回、《砂塵の城壁》で被ダメージをゼロにできます。(自分以外にも適用可能)
GM:隙がない……!
円城 鋼:火力はそれほどでもないので、アタッカーはお二人に任せた……ぜ!
円城 鋼:そんな感じで今回も頑張っていこうと思います。よろしく…お願いします!
GM:がんばれ! たたかえ!
GM:ではPC3の星野さんどうぞー
キャラシート
星野まいる:はーい!
星野まいる:「ひゃあ!? 自己紹介ですか……? わ、わかりましたっ」
星野まいる:星野まいる 高校1年生・UGNイリーガルです
星野まいる:いろいろなものに怯えがちな少女。でも、人に懐くのも早いです。
GM:最年少だ
星野まいる:刀匠の娘で、厳格な父に育てられました。父は恐怖の対象でもあり、尊敬の対象でもある!
星野まいる:エグザイル/サラマンダーのシンドロームで、体内での製鉄と加工、背中から腕を生やす能力を持っています。
GM:複腕だー!
星野まいる:性能としては、《骨の剣》や《伸縮腕》を使用した白兵単体アタッカーです
星野まいる:そんな感じでーす!よろしくお願いします!
GM:はーい! 負けずにやっていきましょう!
GM:では、今回は共通ハンドアウト。
【共通ハンドアウト】
シナリオロイス:目の前のマネキン人形
あなたたちはUGN所属あるいは協力者だ。
今、あなたたちはある小さな部屋の中におり、そこに来た経緯の記憶は非常に曖昧だ。
部屋はよく調えられた古風な洋間の一室。目の前にはマネキン人形がひとつ。
あなたたちは妙な気分を抱えながらも、閉鎖されたその部屋を調べることにした。
GM:なんかちょっと記憶がおかしく、変な部屋にいます。
GM:ついでに、シナリオロイスも変です。
明石周:こわい
星野まいる:謎だ!
GM:時短のためロールしつつ、オープニングでさくっとロイスを取得していただけると助かります。
明石周:なんだか分からないけど気付いたら部屋にいる感じですね
GM:そうそう
GM:あ、冒頭で描写しますが
GM:お互いは顔見知りでオッケーです
円城 鋼:はあい、了解です!<顔見知り
GM:多分任務絡みなんだろうけど、なんでここにいるのかはちょっとわかんない
GM:それくらいがやりやすいかなと
星野まいる:確かに!
明石周:すごいやりやすい
GM:やりにくさとかわかりにくさあったらどんどん言ってもらえるとありがたい!
GM:そういう感じで進めていこうと思います。
明石周:はーい
星野まいる:はーい!
GM:では、突発的に生えてきたトレーラーを貼って開始していきます。
さあ、ご覧あれ。
私が驚異と脅威を詰め込んだこの小さな部屋を。
ここに入る者には……そうだな。ひとつ、欠落を差し上げよう。
愛したまえ。私の愛し子であり、小さな贈り物だ。
そうしている限り、あなた方は安心、安全……しばらくの間はね。
ダブルクロス The 3rd Edition『ヴンダーカンマーの落とし子』
私? 私は"ヴンダーカンマー"。
安心なさい。あなたの向き合うこの物語には、登場することのない者だ。
オープニング
GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
星野まいる:星野 まいるの侵蝕値を1d10(→ 10)増加 (32 → 42)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 5)増加 (32 → 37)
明石周:明石 周の侵蝕値を1D10(→ 5)増加 (34 → 39)
GM:気がつけばあなたたちは、古い雰囲気の洋間にいる。洋館の一室という感じの場所だ。
GM:目の前にはビロード張りの椅子があり、顔のないマネキン人形が座っている。
GM:他にも書き物机や椅子、本棚など、重厚だが当たり前のものばかりが置いてあるようだった。
GM:あなたたちの意識からは、『なぜこの部屋にいるのか』についての記憶が欠落している。
GM:お互い顔見知りであること、UGN関係者であること、同行が自然であることは把握しているが、それ以上はわからない。
GM:おそらく何かの任務あるいは異変が関係しているのだろう、ということだけは確かだ。
????:「…………!」
GM:どこかで何かが聞こえるような気もするが、それが部屋の中なのか外なのか、通信なのかどうかもわからない。
GM:またよく見ると、この部屋にはドアがないようだった。
円城 鋼:「ぅ……?」 何かが聞こえたような気がして、ゆっくりと起き上がる。視界に入るのは──
明石周:まず一人、黒髪の、制服姿の少年。ぺたぺたと壁を触っている。
円城 鋼:「……明石、星野。無事か?……無事だな」
星野まいる:「……怪我とかはないようです」
円城 鋼:任務を共にしていた少年と少女に、小さく頷きながら声をかける。
明石周:「うん」振り返る。
明石周:「…でも、閉じ込められている」
星野まいる:「ドアがないみたいですものね」
円城 鋼:「そうか、それは……まずいな。どうにかここから出て──」
円城 鋼:「……ここから出て、何をするんだったっけ」
星野まいる:「……?うーん、そもそもここにどうやって来たかも……どうでしたっけ」
明石周:「…む」眉を寄せる。「……任務なのは、確かだろ」
円城 鋼:「ああ。俺たちはUGNの仲間同士で、何かをするためにここに来て、そして……」
円城 鋼:同じように、眉間に皺を寄せて。うん、と頷く。
円城 鋼:「……駄目だ、思い出せない」
星野まいる:「そ、そうですね。全員が記憶の欠落……怖いですね」
明石周:「……、他に何か大きな意識の変化はないよな」
円城 鋼:「うん。……俺は俺のしたきたことを覚えているし、二人もきっとそうなんだろうと思う」
明石周:頷く。
円城 鋼:「二人とも、俺の知っている明石周と星野まいるに寸分違いない……と、思う。少なくとも、こうして話している限りは」
星野まいる:「はい。私もそう思います」
星野まいる:「ともあれ、任務ならばここで閉じ込められているままではいけませんよね……」
円城 鋼:「そう、だな。……何か、この部屋に手がかりか、不自然なものは──」
明石周:「………何か」
明石周:「聞こえないか?」
????:「…………!」
GM:どこかで、何かの音がする。何かはわからない。
円城 鋼:「む……」 言われて、耳を澄ませる。聞こえた音は微かだけれど。
星野まいる:「……聞き取れないですね。確かに聞こえているような気はするのですけど」
明石周:「とりあえず、意識だけしておこう。他には」大きな琥珀色の瞳で部屋を見渡す。
円城 鋼:「うん、まずは部屋の中──」 同じように、室内を見回して──
星野まいる:「……あれ、ですかね」怖くてあまり視界に入れないようにしていた、人形。それを指差す
GM:等身大のマネキン人形。男女どちらとも言えない。
円城 鋼:「……そうだな。不自然と言えばこれ以上不自然なものはない、けれど──」
GM:豪華な椅子に座って、動く様子はない。
円城 鋼:何故だか、自分たちと一緒に最初からそこにあったような気さえして。これまで、視界に納めながらも言及できずにいた。
明石周:「……」おもむろに近づいて、マネキンに触ってみる。
GM:硬い。特異な物質ではなさそうだ。
明石周:「硬い」報告する。「普通のマネキンみたいだ」
星野まいる:「……っ。大丈夫ですか?」マネキンに触れてなにか起きやしないかと身構えている。
GM:特に変化はない。
GM:ただし、この部屋の中で何かヒントになりそうなものは、これくらいだろう。
GM:そのことはなんとなくわかる。
明石周:「うん。大丈夫」マネキンの手を握りながら、星野さんに言う。
円城 鋼:「ひとまず、差し迫った危険はなさそう……か。となると、虱潰しに部屋を調べるか、怪しいものに絞って調べるかだけど……」
明石周:「……怪しいもの」
円城 鋼:「……明石が触っているそれだな。いちばん怪しいのは」
星野まいる:「はい……一番不審なのはその人形です」
星野まいる:「目下一番怖いのもそれですけど……」
GM:あなたたちは、このマネキンに対してロイスを取得することができます。
GM:感情は自由。
GM:ショート卓のため、NPCがあんまりいないので取り得ともいえるでしょう。
星野まいる:不審な調査対象/マネキン/好奇心/○恐怖/ロイス で取得します!
円城 鋼:ではこちら、「興味/■不信感」にて!
明石周:マネキン/好奇心:〇/脅威 で取得します!
GM:では、あなたたちがマネキンに対して何らかの感情を取得した時。
????:《Eロイス:歪んだ囁き》《Eロイス:傲慢な理想》
????:対象をPC3人に変更し、マネキン人形に対するロイスを認識/○無関心に変更します。
GM:この感情変更に対して違和感や疑問を持つことは問題ありません。
円城 鋼:うわーッ!?
明石周:ヒエ~~
GM:ただ、意識の上でなんとなく存在が薄くなったな、という変化が起きます。それも認識してOK。
GM:不自然だけど他の方が優先順位先かなー、とか、そういう感じでしょうか。
GM:それを踏まえた上でミドルのロールをしていただければと思います。
星野まいる:はーい
円城 鋼:了解デース!
明石周:「……」マネキンに視線を落とし、瞬きする。「怖いのか、星野」
星野まいる:「そう、ですね……といいたいところですが」
星野まいる:「なんとなく薄れました、恐怖の感覚が」
明石周:「そうか…」言いながら、触れていた手を放す。「慣れたんじゃないのか」
星野まいる:「そうだといいですが。私にとって、こんなことはなかなかないので……」
円城 鋼:「……怖くなくなった、のとは少し違うか。こちらも、なんというか……」
円城 鋼:「……ああ、いや。憶測でものを言うのは、よくないな。まずは……部屋を調べてみよう」
円城 鋼:「荒っぽい手段に頼るのは、その後でも遅くはない」
星野まいる:「はい。色々調べることが肝要かと思います……知ることは恐怖の軽減につながりますから」
明石周:「うん。同感だ」瞬きする。
明石周:「調べよう」
????:「…………」
GM:音は、どこからともなく聞こえて、まだ止まない。
GM:が、少なくとも今は、何かの手掛かりにはならなさそうだ……。
GM:ロイスの取得のみ可能。
GM:先ほどのマネキンへのロイスは、感情変更不可です。
明石周:どうしようかな ミドル終わりに一気に取ろうかな~
明石周:とりあえず保留で!
円城 鋼:こちらも一旦保留にて!
星野まいる:こちらも保留にしときます!
GM:はーい! ミドルは1シーンのみなので注意ね。
ミドル
GM:大体情報収集シーンです。
GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
星野まいる:星野 まいるの侵蝕値を1d10(→ 9)増加 (42 → 51)
明石周:明石 周の侵蝕値を1D10(→ 8)増加 (39 → 47)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 5)増加 (37 → 42)
GM:ミドルシーンは情報収集を行い、この部屋について探っていきます。
GM:情報項目は3つ。全て任意の〈情報〉目標値6で得ることができます。
GM:失敗した場合は侵蝕1d10を振り直して再度判定が可能です。
GM:ロール的には『部屋を調べてわかった』でも『記憶を取り戻した』でも大丈夫です。
明石周:記憶を取り戻した…!
GM:項目は特に指定なしで、順番に判定をどうぞ!
明石周:では自分から情報:UGNで判定しますね
GM:あ、そうか。行動値順といえばよかった
明石周:コネ使用します
GM:どうぞー
明石周:4dx+1>=6
DoubleCross : (4DX10+1>=6) → 10[5,6,7,10]+7[7]+1 → 18 → 成功
GM:ばっちり
明石周:すごい分かった!
円城 鋼:ナイス……!
GM:開示はまとめてやります
GM:あ、いや
GM:順番にやろう
★情報1
この部屋は、FHエージェント・"ヴンダーカンマー"の作品のひとつだ。
『任意の対象を閉鎖空間に閉じ込める』『その際に精神や認識に変化を与える』ことが課題のようだ。
作者は既にここにはおらず、部屋自体がジャーム化しており、課題に沿って機械的に働いている。
あなたたちの任務は、この部屋の『核』を処理し部屋を無力化させることだ。
GM:これが最初。判定続きどうぞ!
円城 鋼:ではこちら、UGNで!
円城 鋼:4dx+1>=6
DoubleCross : (4DX10+1>=6) → 9[2,3,8,9]+1 → 10 → 成功
GM:ばっちり
円城 鋼:かなり分かった。
明石周:すごい!
GM:では開示します。
★情報2
今回の部屋の目的は主にふたつあるようだ。
ひとつはあなたたちの侵蝕率を誤認させ、ジャーム化を誘うこと。
現在の侵蝕率は本来のものよりかなり低い状態とあなたたちは認識しているだろう。
反対に言えば、あなたたちは本来、現状よりもずっと強い力を行使することができるはずだ。
※具体的には、衝動判定時に侵蝕上昇の代わりに、任意で侵蝕が+50されます。
GM:判定どうぞー
星野まいる:はい!では最後!
星野まいる:コネを使って情報:噂話で判定!
星野まいる:4dx+4>=6
DoubleCross : (4DX10+4>=6) → 8[6,7,8,8]+4 → 12 → 成功
GM:たかい
GM:最後の情報を開示します
★情報3
今回の部屋の目的は、おそらくもうひとつ。
あなたたちの協力者をひとり認識から排除し、分断すること。
それは、無関心という感情として現在表出している。
椅子の上のマネキン人形がそうだ。実際はUGNエージェントがひとり拘束され、あなたたちに呼びかけている。
※《Eロイス:歪んだ囁き》の効果が解除されます。マネキン人形、あるいはその正体に対するロイス感情の変更が可能となりました。
GM:では、1から順番にロールしていくといいかな
GM:あ、あと『核』についてもロールでお話しようと思います。
明石周:はあい
GM:いいところでマネキン人形に関してイベントを起こします。
明石周:本棚に並んだ書籍を片っ端からめくっていたが、ふと一つの写真集を机に並べる。
明石周:「…あの、これ」
星野まいる:「……どうしましたか?」
円城 鋼:「うん……これは?」
明石周:「作品集らしい。"ヴンダーカンマー"って奴の」
星野まいる:「”ヴンダーカンマー”……コードネームのような名前ですね」
円城 鋼:「……語感からすると、ドイツ語か?聞き覚えがあるな……意味は確か……」
円城 鋼:ううん、と首を捻る。
明石周:「…最後の、これ。『課題を与えた部屋』って解説がついてるんだけど」
明石周:「俺達がいる、この場所そのものなんじゃないかと思って」
明石周:「ヴンダーカンマーの正しい意味は、分からないけど、でも多分」
明石周:「俺達をここに閉じ込めた奴の名前なんじゃないか」
星野まいる:「なるほど……」
円城 鋼:「ふむ。……ふむ」
円城 鋼:卓上の写真集、部屋にいる面々。そして部屋そのものをぐるりと見回しながら、何度か頷く。
明石周:「星野が言ったとおり、コードネームだと思う。FHと考えれば、筋も通って…」
明石周:瞬きする。「どうした」
円城 鋼:「……聞き覚えがあるわけだ。俺たちは、そいつを……"ヴンダーカンマー"を、知っている」
明石周:「む」
円城 鋼:「ドイツ語で「脅威の部屋」。金持ちが道楽で作った、古今東西の名品、珍品を……その真偽問わず詰め込んだ、現在で言う私設博物館のようなもの」
円城 鋼:すらりすらりと、辞書を……あるいは調査で発見した資料を読み上げるように、意味を語る。
明石周:「………」じっと円城を見つめる。「……それ」
円城 鋼:「俺たちはUGNの任務として、FHエージェント"ヴンダーカンマー"を調査し、そして追いついた」
星野まいる:「……もしかして、記憶が?」
円城 鋼:「……そうだな。明石、星野」
明石周:「おお……」円城と星野を交互に見る。
円城 鋼:──二人の名に続いて、微かに開きかけた唇は、すぐに閉じて。
星野まいる:「……っ」言われ、確信する。
星野まいる:「そう、そうでした」
星野まいる:「少しずつではありますが、思い出してきてます」
円城 鋼:「……思い出すことの助けになったものが、もうひとつある」
明石周:「もうひとつ?」
円城 鋼:室内の本棚から、タイトルの読めない──どこか遠くの土地の言葉で記された本を一冊、取り出して。
円城 鋼:「────」 それを開くことなく、手に持ったまま目を閉じる。本は歪んで、広がって、刀剣のような形となって──
円城 鋼:カタチを為すことなく、燃える灰になって崩れ落ちる。
円城 鋼:「……熱量が高い。つまり、レネゲイドが活性化している、ということだ」
星野まいる:「活性化……それは危険な域ですか?」怯えるように尋ねる
円城 鋼:「……そう思えないことも、"ヴンダーカンマー"の策なんだろう。実際、奴に関わって「戻れなくなった」エージェントもいたと報告にあったと記憶している」
円城 鋼:「だけど。……レネゲイドと正しく向き合うのも、俺たちの基本のひとつだ。きちんと認識したのなら──」
円城 鋼:「──それはきっと、正しい力になる」
明石周:「……」
円城 鋼:絨毯の上、十字の焦げ跡に一瞬だけ視線を落とす。
明石周:二人のやり取りを見守っていたが、ふと口を開く。
明石周:「あの。…打ち上げの話、したよな」
明石周:「終わったらどっかに行こうって話、皆でした気がする」
星野まいる:「……そういえば、したような」
円城 鋼:「……そう、だな。けれど、言い出したのは俺じゃない、と思う」
明石周:「うん。……もう一人いた」
????:「…………!」
GM:音が、聞こえる。確かに。
星野まいる:「そうですね、私でもないです。誰かが……”4人で”って提案を……」
星野まいる:「そうです……私たちは、大事なことを忘れていました」
星野まいる:「忘れさせられて、いました」
明石周:星野を見る。
星野まいる:音の聞こえるほうに、恐怖でもなく、無関心でもなく、違う感情を働きかけようとゆっくりと顔を向ける。
円城 鋼:「……うん」 頷いて、星野を。そして、彼女が見る先へと視線を。
星野まいる:「怒られるのは怖いですが、この件については甘んじて受けましょう」そう、人形の方へ、と。
????:「…………」
GM:それは、人の声だと今はわかるようになった。
????:「……ら」
????:「……から」
????:「怒ったりはしない、から」
緒環 伸:「早く外して! これ!」
GM:いつの間にかそこには。
GM:椅子に縛り付けられた状態の男がひとり。
GM:なんとなくにやけた顔をした、スーツ姿の男だ。
円城 鋼:「…………」
緒環 伸:「いや、わかってるわかってる」
円城 鋼:「うん、ああ。大丈夫だ、星野。俺が知る限り、この人は」
緒環 伸:「仕方ないよな。もうなんか全然気付かれてなくても」
円城 鋼:「人として間違ったことをしない限り。誰かを怒ることは、ないよ」
円城 鋼:「……この通り、多少拗ねたりはするけれど」
緒環 伸:「ずーーーっと聞いてもらえなくて寂しい思いをしててもさ」
緒環 伸:「すねてませんよ。大人だしね」
明石周:「おお……」大きな瞳を瞬きさせた後、そっと彼の背後に回る。
GM:拘束はごく当たり前のもののようだ。すぐ外せるだろう。
明石周:「えっと」縄を外しながら聞く。
明石周:「ずっとここに居たんですね」
緒環 伸:「居たよー」
星野まいる:「……ふぅ」少し、安堵する。怒られないこと、記憶の復元、緒環さんを思い出したこと。それらが恐怖を和らげた。
緒環 伸:「君らが一生懸命調べてるの、手伝えなくて悪かったね」
緒環 伸:「その代わりに、僕からひとつ」
明石周:「?」
円城 鋼:「うん。何だろうか」 状況が状況だけに、神妙な表情で。
星野まいる:「なんでしょう」
緒環 伸:「ここを脱出する方法。『核』のことはわかった」
緒環 伸:拘束を解かれた状態で、見下ろす。
緒環 伸:「今僕が座ってる、この椅子だ」
緒環 伸:「こいつを壊せばどうにかなる、けど……」
星野まいる:「けど?」
緒環 伸:「まあ、多分これ、僕が立ったら襲ってくるね」
明石周:「おお…」
星野まいる:「な、なるほど……襲われるのは怖いです……」
円城 鋼:「……まあ、お約束というか、そうなるだろうな……」
明石周:すぐ背後に立っていたので一歩下がる。
星野まいる:「でも、このまま脱出できないのはもっと怖いです……」
緒環 伸:「僕は今万全ではないから、君らに頑張ってもらわないとなんないな」
緒環 伸:「ということで、しばらく優雅に過ごしてるから。準備ができたらどきましょうか」
明石周:「やるしかない…よな」星野に言う。
星野まいる:「はい。すごい……それはもう怖いですけど、が、がんばります……!」少し震えつつも胸の前で握りこぶしを作る。
緒環 伸:「……打ち上げな。この際だ。美味いもの奢るから」
緒環 伸:「ドカンとやっちゃってくれ」
緒環 伸:そう言って、安堵したように椅子の背に寄り掛かる。
円城 鋼:「わかった。……思いっきりやるから、頑張って避けてほしい」
円城 鋼:真顔で頷く。
明石周:「ふふ」思わず笑う。
緒環 伸:「冗談に聞こえん……」
明石周:「じゃあ、待ってくれ。準備する。…円城」
明石周:「あなたの剣を貸してもらうことはできるか?」
円城 鋼:「ああ、明石の能力のことは聞いてる。……俺にはもう、声を聞くことはできないけれど──」
円城 鋼:首から下げたペンダントを外し、手に握る。──弓矢を模したそれが、カタチを変える。
円城 鋼:鏃は刀身に。矢柄と矢羽は柄に。弓は鍔に。
円城 鋼:剣の形を取り戻したそれ──ゾディアックウェポンを、少年へと差し出す。
円城 鋼:「君になら、安心して預けられる。俺はそう思う」
明石周:「……ありがとう」僅かに微笑む。
明石周:「声を聞けないのは、多分」受け取りながら言う。
明石周:「…それだけの愛着があるってことだと思う」
明石周:「別に、悪い事じゃない」
明石周:《水晶の剣》を3回使用します。自分の必中の弓・ストライクチップ、そして円城くんのゾディアックウェポン。
明石周:明石 周の侵蝕値を12増加 (47 → 59)
明石周:攻撃力+6追加!100%超えると+8!
円城 鋼:ヤッター!いただきます!
円城 鋼:「……武器を手にするのなら、相応の覚悟を持てと。チルドレンとして、俺はそう教わってきた」
円城 鋼:己が武器と認識したものと心を通わせる。視線は、そう語ったという少年から逸らさないまま。
円城 鋼:「なら、きっと。武器を作る側の人間も、覚悟を……あるいは、願いを持って世に送り出したんじゃないか」
円城 鋼:「……これまで戦ってきて、ようやく昨年あたりか。そう、思えるようになった」
円城 鋼:声が向くのは、少年ではなく。怯え勝ちな挙動を見せる少女へと。
星野まいる:「そうですね」小さく微笑んで、珍しくはっきりと。
星野まいる:「武器を振るうというよりは、作る側の人とよく接してきました」
星野まいる:「武器を作る人間は、それなりの覚悟を持っています」
星野まいる:「武器は人を傷つけてしまう可能性のあるものだから……」
星野まいる:「でも、武器の本懐はその身を振るわれることです」
円城 鋼:「……うん」 剣の持ち手として、少女の言葉を噛み締める。
明石周:「……」武器に落としていた視線を上げ、二人を見る。大きな琥珀色の瞳が揺れる。
星野まいる:「……さきほど、話に出た『正しい力』としての話」
星野まいる:「レネゲイドだけでなく、武器もそうです」
星野まいる:「きっと、己の正しさに向き合いながら愛着を持って振るうのならば」
星野まいる:「それはきっと、武器にとっての本懐となるでしょう」
星野まいる:「……ほとんど、受け売りなんですけど」気恥ずかしそうに、再びおずおずとした様子に戻る。
明石周:「…確かに、武器を作る側の言葉だな」
円城 鋼:「受け売り。誰かの言葉。……いいじゃないか。それはつまり」
円城 鋼:「先を行く誰かが、今を生きる俺たちに──きみに繋いだ言葉だ。そうやって、継ぎ接ぎを繰り返して──」
円城 鋼:「俺たちは、生きていく」
円城 鋼:「……これも、どこかで誰かが言っていたことだしな」
明石周:「おお…」瞬きする。
円城 鋼:二人と──そして、椅子に座ったままの青年を、ちらりと見て。恥ずかしそうに笑う。
明石周:「…どちらも、大切な人からもらった言葉なんだな」
明石周:「そんな言い方だった」
星野まいる:「……はい」
円城 鋼:「うん。……大切な人たちが、大切にしている言葉だ」
明石周:「じゃあ、俺も大切にしよう」言いながら、円城に武器を返す。
明石周:「準備、終わりだ。いつでもいける」
円城 鋼:「ありがとう。……うん、俺たちならやれる」
星野まいる:「そうですね」覚悟も、できた。ここに入る人々の言葉で、継ぎ接ぎを繰り返して、練り上げた覚悟。
円城 鋼:「そんな気が、するよ」
円城 鋼:──やはり、剣の声は聞こえないけれど。不思議と、身も心も軽くなったように思えて。戦いの前だというのに、ほほえみが零れた。
GM:ロイス取得、一回のみの購入判定ができます。
円城 鋼:明石くんに「■信頼/隔意」、星野さんに「■仲間意識/不安」にて!
星野まいる:明石周/○信頼/不安/ロイス と
GM:あ、そういえばマネキンの対象と感情は変更可です。
星野まいる:円城鋼/○信頼/不安/ロイスで取得!
円城 鋼:わーい!ではマネキン改め緒環さんに「■連帯感/不快感」で!
明石周:円城鋼/信頼:〇/隔意/ロイス
GM:不快感w
円城 鋼:は た ら け ー
明石周:星野まいる/信頼:〇/不安/ロイス
GM:なんも言えん
星野まいる:マネキン/認識/○無関心/ロイス→緒環伸/○信頼/申し訳無さ/ロイス に変更!
GM:信頼がいっぱい
明石周:マネキン/認識/○無関心→緒環伸/誠意:〇/べたべた触っちゃった/ロイス
GM:ww
GM:触ってましたね
明石周:触っちゃいました
円城 鋼:購入は……ボディアーマー狙いで!
星野まいる:購入は、UGNボデマチャレンジします!
円城 鋼:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 2[2,2] → 2 → 失敗
明石周:同じくボデマ!
星野まいる:2dx+2>=12
DoubleCross : (2DX10+2>=12) → 7[6,7]+2 → 9 → 失敗
円城 鋼:ゾロ目!駄目でしたの以上にて!
明石周:2dx+1>=12
DoubleCross : (2DX10+1>=12) → 6[3,6]+1 → 7 → 失敗
明石周:だめ~ 以上!
星野まいる:財産点3点消費で購入! 装備!
GM:おお
GM:以上かな
クライマックス
GM:全員登場! 登場侵蝕をお願いします。
明石周:明石 周の侵蝕値を1D10(→ 3)増加 (59 → 62)
星野まいる:星野 まいるの侵蝕値を1d10(→ 4)増加 (51 → 55)
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 9)増加 (42 → 51)
GM:なんかいい感じになってきた
GM:では、戦闘への覚悟を決めたあなたたちの前で、椅子にかけたままのエージェントが言う。
緒環 伸:「さーて、じゃあ、準備はオッケーかな」
緒環 伸:言いながら、注意深く立ち上がる。
緒環 伸:立ち上がった後は、駆け足であなたたちの方へ。
????:がたん。
椅子:がたがた、がた、と椅子が動き出す。
椅子:これまでは当たり前の部屋だった中で、そこだけが悪夢かカートゥーンのように。
椅子:それとも、最初からこの部屋は、悪夢のようなものだったのかもしれない。
椅子:部屋の中に、レネゲイドの気配が満ちていく。
椅子:驚異の部屋が、その姿を露わにする。
GM:衝動判定です。
GM:意志で目標値9。
GM:また、通常の侵蝕上昇の代わりに、任意で侵蝕50上昇を選べます。
明石周:4dx+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 9[1,3,8,9]+1 → 10 → 成功
星野まいる:1dx>=9
DoubleCross : (1DX10>=9) → 6[6] → 6 → 失敗
明石周:侵蝕50上昇を選択します。62→112!
円城 鋼:スティールマインドと思い出の一品補正で……
円城 鋼:3dx+4+1>=9
DoubleCross : (3DX10+5>=9) → 3[1,2,3]+5 → 8 → 失敗
円城 鋼:うぎゃーッ!
明石周:皆~ッ
GM:あ、あと書き忘れてた。NPCカード。
NPCカード
"パペッティアー"緒環 伸
《妖精の手》を1シナリオ1回使用可能。
GM:これだけ手伝いしてくれます
星野まいる:侵蝕50上昇します!55→105!
GM:今使ってもいいし、戦闘ででもいい
明石周:円城くん使ってもいいですよ!
円城 鋼:あ、頂いて…いいですか!カバーでロイスを守れるようになる!
星野まいる:使っちゃおう
明石周:ぜひぜひ
円城 鋼:わあい、では《妖精の手》いただきます!
円城 鋼:1dx+4+1+10
DoubleCross : (1DX10+15) → 4[4]+15 → 19
円城 鋼:成功して、侵蝕上昇は2dでいきます!
円城 鋼:2d10+51
DoubleCross : (2D10+51) → 11[10,1]+51 → 62
円城 鋼:侵蝕62へ!
GM:オッケー!
GM:では、戦闘を開始します。
GM:まずエンゲージから。
[椅子(8)]
|
5m
|
[明石(9) 円城(5) 星野(3)]
GM:こう!
■セットアップ■
椅子:なし
明石周:ありません~
円城 鋼:こちらは無し!
星野まいる:《苛烈なる火》!
星野まいる:攻撃力+12 HP-5です!
星野まいる:星野 まいるの侵蝕値を3増加 (105 → 108)
GM:よかろう
■イニシアチブ■
GM:何もなければ行動値9の明石くん
GM:ですが何かがあります。
明石周:なんだと!?
円城 鋼:なにか!
椅子:《加速する刻》
椅子:メインプロセスを行います。
椅子:マイナーなし。
椅子:メジャー、《黒星粉砕》リアクション不可。7d10のダメージをPC3人に。
円城 鋼:ぬわーッ!!
明石周:ギャ~~~
星野まいる:ひえー
椅子:いきなりダメージを振ります。
椅子:7d10
DoubleCross : (7D10) → 37[5,8,8,8,5,2,1] → 37
椅子:あれっそんなでもない……
明石周:十分!十分です!
椅子:受けろー
明石周:クソ~ッこのまま木端微塵になっちまうのかよ
椅子:ふふーん
椅子:リアクション不可だぜ! 受けな!
円城 鋼:うおーッさせるか!
椅子:なにっ
椅子:お前は!
円城 鋼:割り込み!《砂塵の城壁》を明石くんへ飛ばして、被ダメージをゼロに!
椅子:こ、こしゃくなーー
明石周:円城くん~~~~!!
円城 鋼:まずは侵蝕上昇!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 10)増加 (62 → 72)
円城 鋼:そしてHPが9点減って20!
星野まいる:こちらはダメージくらって……死!
円城 鋼:あ、ダメージ適用順はどうなりますでしょう。(砂塵の城壁のバックファイア→実ダメージならリザ1回、実ダメージ→砂塵の城壁なら出目によってリザ2回)
GM:あ、そうですね
GM:今回はバックファイア→実ダメージとしましょうか
星野まいる:初期ロイスの「クラスメートたち」へのロイスをタイタスに昇華!
円城 鋼:おっけぃ、ではHP20に実ダメージ37をもらってリザレクト!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 1)増加 (72 → 73)
星野まいる:HP15で復活します
GM:ちまっ
円城 鋼:HP1に。ちんまり。
GM:復活了解!
明石周:リザレクトが上手い
GM:では判定先ということで、次こそ明石くんどうぞ。
明石周:うす!マイナーでストライクチップ起動。ダイス2個増やします。
明石周:メジャー。《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《天の業物》。
明石周:椅子に射撃攻撃。
GM:判定どうぞ!
明石周:(5+3)dx6+3+10
DoubleCross : (8DX6+13) → 10[1,4,5,5,9,9,9,9]+10[1,4,7,7]+5[5,5]+13 → 38
椅子:《イベイジョン》で達成値14固定。当たります。
椅子:ダメージをどうぞ
明石周:4d10+11+7+8+8 装甲有効です
DoubleCross : (4D10+11+7+8+8) → 31[9,2,10,10]+11+7+8+8 → 65
椅子:いたいいたい
円城 鋼:つよい!
椅子:まだ生きています……
明石周:クソ~ッ
明石周:明石 周の侵蝕値を13増加 (112 → 125)
GM:では次、椅子の本来の手番。
椅子:マイナーなし。
椅子:メジャー、《黒の鉄槌》《コンセントレイト:バロール》《覇王幻魔眼》
椅子:じゃあさっき外した明石くんに。
明石周:なんですって
椅子:判定!
椅子:8dx7+2
DoubleCross : (8DX7+2) → 10[1,2,3,4,5,7,8,8]+10[4,9,10]+10[6,7]+1[1]+2 → 33
椅子:意外といった
明石周:ウオ~~負けねえ~~!ドッジ!
明石周:4dx>=33
DoubleCross : (4DX10>=33) → 6[1,1,6,6] → 6 → 失敗
明石周:ダメッ
円城 鋼:ではこちら、《砂の結界》でカバー入ります!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を2増加 (73 → 75)
椅子:おのれー!
明石周:円城くん………
椅子:ではダメージ。
椅子:4d10+14
DoubleCross : (4D10+14) → 15[1,1,9,4]+14 → 29
円城 鋼:HP1にそれはオーバーキルだよゥ!リザレクト!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を1d10(→ 3)増加 (75 → 78)
円城 鋼:(ちまっ)
明石周:リザレクトが上手い
GM:節約うまいね
GM:こちら以上!
GM:ではさらに円城くんの手番。
円城 鋼:ヤー!マイナーで戦闘移動して接敵!
円城 鋼:メジャー、《コンセントレイト/炎神の怒り/煉獄魔神》で椅子に白兵攻撃!
椅子:来い!
円城 鋼:9dx7+1
DoubleCross : (9DX7+1) → 10[2,2,2,3,4,6,7,10,10]+10[7,7,8]+10[7,9,10]+10[3,6,10]+5[5]+1 → 46
椅子:たかいたかい
明石周:おお~~回った!
円城 鋼:ダイスの割にめっちゃ伸びた
星野まいる:やば
椅子:こちとら《イベイジョン》で達成値14固定やぞ。
椅子:当たります
円城 鋼:ではダメージ!
円城 鋼:5d10+17+1d10
DoubleCross : (5D10+17+1D10) → 30[3,9,7,1,10]+17+7[7] → 54
椅子:たっっっか
円城 鋼:装甲有効、54点!
円城 鋼:円城 鋼の侵蝕値を10増加 (78 → 88)
椅子:一度落ちて《蘇生復活》!
椅子:HP1で復活します
GM:では星野さんの手番です。
星野まいる:はーい!
星野まいる:マイナーで《骨の剣》 素手のデータを変更。命中-1 攻撃力+7 ガード値6
星野まいる:メジャーで《伸縮腕》《貪欲なる拳》《コンセントレイト:エグザイル》 対象は椅子!
椅子:どうぞ!
星野まいる:13dx7+3
DoubleCross : (13DX7+3) → 10[1,1,1,2,2,3,4,4,6,7,8,10,10]+10[8,8,8,10]+10[1,6,6,8]+10[9]+10[8]+10[8]+2[2]+3 → 65
椅子:!?
星野まいる:わぁ
明石周:ヤバ
椅子:ダイスが多いってこわいね
椅子:《イベイジョン》で達成値14固定。当然当たります。
星野まいる:ダメージ!
椅子:どうぞ……
星野まいる:7d10+19
DoubleCross : (7D10+19) → 47[8,5,5,9,1,9,10]+19 → 66
椅子:HP1って言ったでしょ!!
星野まいる:装甲有効です
椅子:装甲がどうだろうと落ちますね、これは。
椅子:復活なし。
GM:戦闘終了。あなたたちの勝利です。
明石周:ヤッタ~~
星野まいる:やったー!
円城 鋼:イエイ!!
星野まいる:星野 まいるの侵蝕値を10増加 (108 → 118)
椅子:がたがたと揺れていた椅子が、不意に動きを止める。
椅子:次に起きたことは。
椅子:壁紙を剥ぐように、部屋のテクスチャーがずるりと半分剥がれ落ちる。
椅子:その下には、黒い何もない空間。本来のこの部屋だ。
椅子:空隙から、黒い『何か』が飛び出す。あなたたちを部屋に呑み込もうとする。
明石周:「……!」
星野まいる:「……っ」
円城 鋼:バラバラになって剥がれ落ちたテクスチャーが、不格好で不完全ながらも、再び張り直される。
円城 鋼:陥穽を塞ぐように浮かび上がったそれは、しかし元の、不気味ながらも温かみのある木の色ではない。
円城 鋼:──白黒ですらない。グレイ一色で彩られた、それは灰だ。
円城 鋼:「──ひとりが限界だ、押し留めるのは。けれど──」
円城 鋼:「十分だろう、君なら」
明石周:「ああ」手を翳す。虹色の光が乱反射し、古びた洋弓が出現する。
円城 鋼:ただ一人分確保した空間。そこに位置する少年に向けて、重力に引き裂かれながらも、しっかりと視線を向けて。
明石周:所々に虹色の硝子が鱗のように張り付いたその弓は、あるいは古美術品のようにも見えた。
明石周:矢を番え、動き回る『何か』を見つめ、…そして放った。
明石周:室内にも関わらず、万華鏡の矢が、鮮やかな光彩を撒き散らす。
明石周:クッションと座枠の僅かな隙間を貫く。
明石周:そこからみるみるうちに虹色の硝子が鱗のように広がり、『核』を浸食し露出させた。
椅子:椅子の表面に、妙なひび割れが起きる。そこから黒いものが覗く。
椅子:だが、まだ動きを止めるまでには至っていない。まだだ。
明石周:「……まだだめだ」呟く。「来る」
椅子:背の中央に、崩れた黒い石のような何かが見える。
椅子:それを隠すこともせず、椅子はただ攻撃に走った。
椅子:黒い『何か』が捻れ、集まり、先ほど討ち漏らした明石周を狙う。
明石周:「…円城!」
円城 鋼:「任せろ…!」
円城 鋼:応じる声に、体の動きは合致していない。身を挺して庇うのではなく、危険に晒された仲間を横目に、目標に向けて走り出す。
円城 鋼:──否。体はそこになくとも、己が半身たる刃から零れ落ちたものが、そこにある。
円城 鋼:空間そのものが捻じれるような『何か』が少年に到達する直前。その足元から、壁のように立ち上がるものは、やはり。
円城 鋼:壁の如き、灰の奔流だ。
明石周:先程から一歩も動いていない。瞳は、ただ敵を見つめたまま。
円城 鋼:捻じれを受け止めた灰が燃える。熱を、その主──円城鋼へと伝える。
円城 鋼:「……そこだ!」
円城 鋼:そのまま──体と刃に焔を纏ったまま、椅子のカタチをした何かへ斬り込む。柔らかいものに刃が沈む音がする。
椅子:そう。それはもはや、椅子の形を維持することを止めていた。
椅子:ぐにゃり、と形が歪む。守るべきものを守るように。
円城 鋼:──音から、一呼吸。瞬きひとつの間を置いて。
円城 鋼:椅子だった者が、燃え上がる。後に残るのは──
円城 鋼:「……星野!」
円城 鋼:ちらりと振り返り、「それ」を一瞥。そして、任せた、とばかりに少女の名を叫ぶ。
星野まいる:「……はい!」
椅子:脚を三本失った。座面を半分失った。
椅子:燃えながら、妙な格好でただ、不安定に立っている。
星野まいる:「……少し、はしたないですけど」
星野まいる:バサッと、上着を脱ぐ。中には、背中の大きく空いたウェットスーツのような装い。
星野まいる:……二人の連携を見て、更に覚悟を研ぎ澄まさせていた。刃を研ぐように、鋭く、鋭く。
星野まいる:まいるにとっての原風景を思い描く。父の背と炎。鉄を打つ甲高い音。肌が焼けそうな程の熱気。金属の匂い。
星野まいる:「──アメノマヒトツノカミ。キュクロープス。蚩尤。ヴィシュヴァカルマン。」
星野まいる:製鉄・加工完了。背中から8本の鋼鉄の刃を備えた腕が伸びる。
星野まいる:唱えていたのは、鍛冶司る神々の名。一つ目、獣身、多腕──すべて異形であったという。
星野まいる:同じく異形を持つ刀匠の娘が、そうした神々を心の拠り所にしているのは、想像に難くない。
星野まいる:「いきますっ!」異形腕が伸び、八方向から椅子を切り刻む。──重く、鋭く、覚悟を形にするように。
椅子:たった一本の脚で立っていた椅子が、突然動きを止めた。
椅子:はらり。
椅子:切り刻まれた欠片がばらばらと、床に降り注ぐ。
椅子:床についた瞬間、それはただの灰になる。
椅子:降り積もるその上に、黒い『核』がまたこぼれ落ち……。
椅子:ぱきん、と音を立てて割れ、崩れた。
椅子:欠片は灰に入り混じる。もう、判別もつかないだろう。
GM:……驚異の部屋の核は壊れた。
GM:やがて、この部屋も力を失うだろう。
GM:そして、そこにあなたたちはもう居ない。
バックトラック
GM:今回のEロイスは2点。
GM:《Eロイス:歪んだ囁き》《Eロイス:傲慢な理想》
GM:なんで1コマ卓にEロイスがあるんだろう。振る人はどうぞ!
明石周:振る!
星野まいる:一応振ります!
明石周:125-2d10
DoubleCross : (125-2D10) → 125-11[4,7] → 114
星野まいる:118-2d10
DoubleCross : (118-2D10) → 118-14[8,6] → 104
円城 鋼:Eロイス分は…なし!ロイス5つで等倍振りで!
円城 鋼:88-5d10
DoubleCross : (88-5D10) → 88-38[5,10,9,8,6] → 50
GM:あとはいつも通りどうぞ
明石周:ロイス5つで1倍振りします
円城 鋼:ここでもダイスが頑張っている。
明石周:114-5d10
DoubleCross : (114-5D10) → 114-21[3,5,4,6,3] → 93
明石周:よい感じ 帰還です
星野まいる:ロイス5つで等倍振り!
星野まいる:104-5d10
DoubleCross : (104-5D10) → 104-20[2,5,1,9,3] → 84
円城 鋼:3点で帰還です!
GM:ばっちりだ
明石周:5点ナリ!
星野まいる:5点!帰還!
GM:経験点ざっくり!
GM:いつもの5点、シナリオ2点、Eロイス2点の計9点です。
GM:ここに侵蝕分を足してね
明石周:14点いただきます~!
星野まいる:14点!いただきます!
円城 鋼:12点!いただきましたー!
GM:そしたらGMは14点かな
GM:どうぞいただいてください!
GM:私もいただきます
エンディング
GM:あなたたちが一瞬意識を失い、また目を開けると
GM:見覚えのある支部の一室の中にいた。
緒環 伸:「や、お疲れ」
緒環 伸:エージェントの手の中には、ひとつ、立方体のようなものがある。
緒環 伸:「とりあえず今回の任務は完了かな。『こいつの中に入って、無力化させること』」
緒環 伸:あなたたちに見せる。
GM:それは、手のひらほどの四角い立方体で。
GM:外側には先程までの部屋のテクスチャーが貼られているようだった。
GM:ただし、椅子があったところには灰の塊が。
GM:マネキン人形は、当然どこにもない。
円城 鋼:「ひとまずの脅威はこれで解決……といったところ、だろうか」
円城 鋼:精巧なミニチュアのようなそれを、しげしげと見つめながら。
緒環 伸:「"ヴンダーカンマー"って奴は、こういうのをいくつか作ってるらしい」
星野まいる:「無力化、できたんですね……」ほっと胸をなでおろす。
緒環 伸:「そ、君たちのおかげでね」
緒環 伸:「内側が外側に。外側が内側に……って感じかな」
緒環 伸:「まあ、どれもこれもこういう厄いやつだからね」
緒環 伸:「見つけたら即支部に連絡して対処すること。よろしく」
明石周:「…了解」瞬きしながら頷く。
緒環 伸:「何にせよ、今回はほんと助かったよ」
緒環 伸:「気付いてもらえなかったらどうなってたかと思うとね」
明石周:「……あの…」
緒環 伸:「ん?」
明石周:「すみません。知らずに、触ってしまって」なんとなく視線を彷徨わせながら、緒環さんに言う。
緒環 伸:「あー、あっはっは」
緒環 伸:「あの時はもうだいぶ焦ってたから、気にしてないっつうか」
緒環 伸:「それより寂しかったな……」
緒環 伸:わざとらしく肩を落としながら。
明石周:「さ、寂しい…」
緒環 伸:「だって、全員僕そっちのけでお話してるんだぜ」
緒環 伸:過ぎてしまえば面白いのだろう。笑っている。
円城 鋼:「……それを「寂しい」で笑えるのは、なんというか。あなたらしい」
円城 鋼:呆れ半分、尊敬半分。そんな風に、こちらも笑いながら。
星野まいる:「そうですね……一つの強さ、長所だと思います」
緒環 伸:「それはどうも。履歴書に書こっかな」
円城 鋼:「作文が大変そうだ。……でも、うん」
円城 鋼:「誰かを信じて待つことができる、というのは。確かに褒められて然るべき美点だと思うし──」
円城 鋼:「俺も。同じ状況に陥ったなら、そうあれるよう努力したい。そう、思う」
明石周:「それは…円城の言葉だな」
円城 鋼:「うん。今、考えた。……でも、俺がこう言えるのも」
円城 鋼:「やっぱり、誰かのおかげだ。……そしてもちろん──」
円城 鋼:「明石。星野。そして、緒環さん。みんなでこの任務に当たれたからこそ、だ」
円城 鋼:名を口にした声色は、どこか誇らしげでもある。
明石周:「…」瞬きする。「おお…」
星野まいる:「……お役に立てたのならよかったです」
緒環 伸:「君ほんと真面目だよな……」
緒環 伸:まんざらでも無い顔で。
円城 鋼:「……真顔で恥ずかしいことを言うな、とたまに怒られもするけれど。今のは、誉め言葉だと思っておく」
星野まいる:「……でも本当に無事に任務を成功できてよかったです」
星野まいる:「もし、判断を間違えて」
星野まいる:「マネキンを破壊しよう、なんて判断に至っていたらと思うと……」想像してしまったのか、身を震わせる。
緒環 伸:「……うーん、それは想像したくないとこだな」
緒環 伸:「ま、起こんなかったことは起こんなかったことだ」
緒環 伸:「良かったよ。君らが落ち着いて考えられる子で」
緒環 伸:「お礼に事後の書類事務は全部やって進ぜよう」元々彼の担当だ。
円城 鋼:「お願いします。……こればかりは、いつまで経っても苦手だ……」
明石周:「…、元々の担当なのでは……」
円城 鋼:「…………はっ」 言われてみればそうだ、と。ニヤケ面のエージェントをまじまじと見る。
緒環 伸:「元々の担当を、ちゃんとばっちりやってあげるからねー」
緒環 伸:特に堪えてはいない。
明石周:「おお……」瞬きする。
明石周:ちょっと黙った後、ふと隣にいる星野に視線を動かす。
明石周:「あの、星野。聞いてもいいか」
星野まいる:「? はい」
明石周:「あなたは、武器を作る人が傍にいたって言ってて…、その」
明石周:「あなた自身の武器は、あの腕なのか」
星野まいる:「そうですね」
明石周:「そうか」瞬きする。「格好良かった」
星野まいる:「……!」
星野まいる:わずかにもじもじとしてから。
星野まいる:「……ありがとうございます」
星野まいる:異形の腕を褒められたことは少ない。
明石周:「ん、うん」頷きます。「武器を作る人なんて周りにいないから」
明石周:「良い話を聞けた。こちらこそありがとう」
円城 鋼:「……なるほど。女の子を褒める時には、こうするといいのか……」
明石周:「え」
円城 鋼:なるほど、なるほどと。どこか筋違いな納得をしていたりもするけれど。
明石周:「な、何が…」
緒環 伸:くすくすと笑いながらその様子を見ていたが。
緒環 伸:「さて、じゃあ、そろそろ」部屋の中を歩いていく。
緒環 伸:「ここは、あの部屋じゃないからね。ちゃんとこういうものがある」
緒環 伸:ドアの前に立って、ドアノブに手をかける。
緒環 伸:少しもったいぶってひねる。
緒環 伸:ドアは、静かに細く開き始める。
緒環 伸:「さ、外に出ようか」
星野まいる:「……!」
明石周:「はは」微かに笑う。
円城 鋼:「……ああ」
星野まいる:「……外に出るのがこうも楽しみなのは、新鮮ですね」
円城 鋼:椅子から立ち上がり、歩き出す。胸元のペンダント。弓矢を模したソレだけは絶対に忘れずに。
星野まいる:「それに、楽しみなのはもう一つ」
星野まいる:「緒環さんの奢りだっていうの。覚えてますから、ちゃんと」
緒環 伸:「それは忘れていいのになあー。嘘だけど」
緒環 伸:「こっちも覚えてますよ」
星野まいる:「……おいしいごはん、いただきますね」普段はこういう茶目っ気もあまり出さないのだが、怒られないだろうという、信頼の形がそこにある。
明石周:「…冗談じゃなかったのか」
明石周:「それは…、驚きだな」
明石周:うん。と頷いて、ドアを閉じた。
『ヴンダーカンマーの落とし子』了