リプレイ・ドロップ
雨宿町賭道楽~雨月、世を憚る~


メイン 見学



PC1:"橋掛り"御凪 涼(みなぎ・りょう)キャラシート)PL:自動
PC2:"刃爛舞踏"御凪 蓮(みなぎ・れん)キャラシート)PL:サムトー
GM:さささ

本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.

目次




プリプレイ


GM:では、セッションを開始していきます。
GM:まずはPC紹介から。番号どうしようかな。
GM:便宜的に年齢順にしましょうか。
御凪 涼:年功序列!
GM:涼さんからお願いします!


キャラシート

御凪 涼:はーい!
御凪 涼:御凪涼(みなぎ・りょう)。コードは《橋掛り》。舞踊家。
御凪 涼:次男坊です。
御凪 涼:長い黒髪に痩身。温和でのんびり屋、浮世離れしてる感じ。
GM:キャー!
御凪 涼:なんか……鬼殺しの一族ですが、剣とかはよく知らない。舞ばっかりやってます。
GM:\舞って/
御凪 涼:ほんとに舞ばっかりしてるよ!今年も舞っていくぜ
御凪 涼:自他の認識の境界を溶かす、いわゆるトランス状態を強制的に発生させるような舞をする。とくに家の流派とは関係なく、みんな「えっ、なにこれ?」となっている様子。
GM:びっくりするよね
御凪 涼:シンドロームはハヌマーン/ソラリスの純支援型。
御凪 涼:80%越えからは《限界突破》により《夢の雫》をラウンド2回撃てるよ。
GM:つよい……
御凪 涼:今回はきょうだいも友達もいて嬉しいな~ってかんじです!がんばる~
GM:います! なんか大変そうですが
GM:手伝ってあげてほしい。がんばって!
GM:ハンドアウトはお二人共通なので、後ほどお渡ししますね。

GM:では次、蓮さんどうぞー

キャラシート

御凪 蓮:はーい。
御凪 蓮:御凪 蓮て言います。UGNさんとはイリーガルエージェントとして仲良くやらせてもらってます。
御凪 蓮:三男坊です。
GM:弟!
御凪 蓮:鬼殺しの一族、舞と一緒に剣もやってるほう。
GM:\切って/
御凪 蓮:御凪流という流派の当主として鬼斬りの刃を継承し、鬼狩りを生業としています。
御凪 蓮:三男で上が二人居るのに家を継ぎました、不思議。
GM:すごいねー
御凪 蓮:常にニコニコ笑ってる人懐こい糸目の男、胡散臭いとよく言われ、実際計算高いところがあります。
御凪 蓮:あと割と心配性で、色々気を回してるほうが落ち着くタイプ。
GM:苦労をかけます
御凪 蓮:仮面をつけたり外したり扇を広げたり閉じたりしながら頑張ります。
御凪 蓮:いつものことさ
御凪 蓮:性能はピュアハヌの鬼斬り使いです。行動値はそこそこ程度ですが高レベルの狂騒の旋律と居合の固定値で殴ります
御凪 蓮:100%超えたら子羊の歌で多少はロイスも守れます。今日もフロントだ。
GM:そこそこかなあ11
GM:こわいね……
御凪 蓮:まあ超早いレベルではないかなって……
御凪 蓮:今日は兄さんと一緒に兄さんを助けに来ました。よろしくおねがいします
GM:ご足労ありがとうございます
GM:よろしくお願いします!

GM:では、ハンドアウトはこちら。

PC1・2
御凪涼・御凪蓮
シナリオロイス:"扇影"御凪慶
あなたたちは雨宿町に滞在する、鬼殺しの家の出の兄弟だ。
ある夜あなたたちの兄であり、同じく町に拠点を構える御凪慶から、急な連絡が届いた。
なんでもUGN調査部の鈴掛喜一からの依頼で潜入した、妙な賭場で大負けをしてしまったらしい。
指定されたバー『ピリカ』であなたたちは、そこが『自身の一部を賭ける』場であることを知る。
エフェクトの使用も解禁されているらしい。奇妙な場だ。調査が必要だろう。


GM:もうざっくり説明しちゃってますが、兄と友人がなんか巻き込まれてます
御凪 蓮:えらいやっちゃ
御凪 涼:たいへん
GM:オープニングからこの辺サクサクやっていこうかと
GM:もう呼ばれて店についてからね
御凪 涼:はあい!
御凪 蓮:事情はすでに聞かされてる感じと
GM:そうですね、さっくり聞いてて、詳細はロールでって感じかな
GM:変なとこで負けて大変!とかはもう把握してます
GM:がんばってね!
御凪 涼:はい!
御凪 蓮:はーい!

GM:ついでですが、いるかわかりませんが一応味方側NPCの簡単な紹介を。

【"扇影"御凪慶】

GM:まあこっちはほぼ共有してると思いますが、涼さん蓮さんの兄です。
GM:金と女が大好きで、多分賭け事も好きなんでしょうね。今回ちょっと大変みたいです。
GM:相変わらず弟頼りにしてくるので、助けてあげてほしいです。
御凪 蓮:あんちゃんまた大変だ 助けなきゃ
GM:毎回何やってるんだろう
GM:あともうひとり!

【"來火=ジェイトーカー"鈴掛喜一】

GM:こっちはUGN支部調査部の人です。今回慶に依頼をした人で、涼さんとはお友達。珍しく和服!
御凪 蓮:着飾ってる!
御凪 涼:お着換えしている
御凪 涼:似合ってるよ~
御凪 蓮:おそろいかな
GM:中身は実は"來火"というレネゲイドビーイングで、鈴掛喜一本体は休眠中。奇妙な隣人が表に出た状態です。
GM:こっちも同じ場におり、やはり困ってるようなので、協力してあげてほしいです。
御凪 涼:ふたりともたすけるよ
御凪 蓮:するする!
GM:よろしくねー
御凪 蓮:よろしくおねがいします!
GM:あとまあ、いつもの情報共有まで

★雨宿町のあやし=RBについて 自動開示
この町には古くからレネゲイドビーイングが発生し、時には怪異、時には隣人として共存をしてきた。
一般的なRBとやや異なる点としては『オリジンの形質に近い存在』になりがちなところ。
レネゲイドそのものとしての自覚が無ではないがやや薄く、憑依した先に同調しやすい。
そういったまとまりや行き先のない彼らを屋敷で後見しているのが、山の主を自称するアテナシという古代種RBである。



★雨宿町の土地と共振について 自動開示
この土地には、強力なレネゲイドの気配(ワーディングなど)に反応し、精神感応が起こることがある。
具体的には記憶や思念がその場の任意の人間に伝わりやすくなる。これを共振と言う。
※演出的には、主にオリジナルエフェクト使用後、シーン途中に半マスターシーンが挿入されます。
※また特殊な例として、『明確な意志をもって共振を起こした場合、上記とは別の現象が起こる』ケースがあります。


GM:今回アテナシさん関係なさそうですが、一応いつものステージ情報!
GM:これくらいかな。
御凪 涼:理解せしもの!
GM:それでは、トレーラーを流してセッションを開始していきます。

某県雫原市・雨宿町。
昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。


夜にあやしの集うという、小さなバーの裏の賭場。
そこを訪れた、招かれざる客人……すなわち、あなた方。
一見相手に、何が起こるかはご用心。
奇妙な月に浮かされた、一夜の騒ぎが、幕を開ける。



切った張ったの大騒ぎよりは、丁か半かの博打の方が、まだおれには合ってますけど。
ただまあ、勝てる博打に越したことはないすよね。
魂消たことに、あやしの集う賭場はどうやら、そういう輩で溢れているらしい。
要はエフェクト使い放題、やり放題、イカサマ放題……。
ここ、どうなんすかね。上手いこと手を入れられんの?


ダブルクロス The 3rd Edition『リプレイ・ドロップ 雨宿町賭道楽〜雨月、世を憚る〜』


賽の目は裏切らない、とか。そういうの、おれ信じない方なんで。
自分で引き寄せたツキだけが、本物です。



マスターシーン1 賽子絵図


【雨宿町・旧市街 あやしの賭場】

GM:広くもない空間だが、そこかしこにざわざわと人々が集まり、楽しげに熱狂を繰り広げている。
GM:よく見れば、あちこちに気を抜いたのか、人でない姿のものも紛れているようではあるが……。
御凪 慶:「なあ、確かに妙なところではあるけどさ、鈴掛くん」
GM:そのうちのひとつの卓に着く、華やかな和装の男が声を下げる。
御凪 慶:「言うほどか? 行儀も悪かないし、別にイカサマが横行してるってのも見かけないぜ」
鈴掛 喜一:「そうなんすよね……まさか、おれらのことがバレちゃってんのかな」
GM:こちらは、辺りに紛れるためか、着慣れなさそうな和装に眼帯の青年がそれに応える。
御凪 慶:「このまんまだと俺、普通にいい感じに勝って良い気分で帰っちまうよ」
鈴掛 喜一:「いや、慶さんが強いのはよーくわかったんですけど……成果なしなのかなあ、今回」
御凪 慶:「まあ、法律的にどうかは知らんが……」
GM:その時。空気がふとざわついた。
GM:場に何か、奇妙な気配が満ちる。だが、誰もそれに気付かない。
GM:気付かないままに受け入れている。この二人も、他ほどではないが同様。
:「ようし、では次、もう一度あなたに挑戦をしたい」
GM:目の前の、魚のような顔をしたあやしの目が、明らかに熱に浮かされたようになっていても。
GM:ざらざらと、賽が混ぜられる。
:「あなた、剣を振るうお人ですね? 動きでわかる」
御凪 慶:「あ、わかられちまったよ。別に今何かしようって気は……」
GM:扇を顔の前で軽く振る。甘い香りが漂う。
:「そうではなく……その腕を賭けませんか。私も自分の、器用な腕でも賭けましょう」
御凪 慶:「腕?」
GM:顔を見合わせる。が、さほど疑問には思わなかった。そういう風になっている。
御凪 慶:「面白い冗談だよな。いいよ、いきましょうか」
鈴掛 喜一:「慶さん、大丈夫です?」
御凪 慶:「大丈夫大丈夫、負けたってあれだろ? ちょっと一働きってくらいだろ」
GM:びし、と扇が相手を指す。
御凪 慶:「乗った!」
GM:わあ、とそれまでに比べて明らかに煽られた様子の声が上がる。
GM:だが、誰も異変に気付かない。
GM:……そういう風になっているからだ。

GM:バー『ピリカ』裏手。絢爛と狂乱の一夜。
GM:始まったのはこの時。そうして、最初の敗者は決まった。


オープニング 三人兄弟


GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (33 → 36)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (33 → 41)

【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』】

GM:年が明けてまださほど経たない頃。
GM:あなたたちは、急な連絡を受けて旧市街の小さなバー『ピリカ』を訪れていた。
GM:落ち着いた店内にはジャズが流れ、カウンターには女性のマスターがひとり。
GM:客は少なく、そして全員があなたたちとは知った仲だった。
御凪 慶:「ああ、来た来た。すまん、またやらかした」

【"扇影"御凪慶】

御凪 蓮:「またですか」
御凪 慶:「まただよ」
御凪 蓮:特に驚いた様子も、怒った様子もなく。
GM:華やかな和装の男がひとり。何かと騒動を起こすあなたたちの兄だ。
GM:だが、普段の闊達な様子からすると、どこか元気がない。
GM:スツールに掛け、酒を飲むでもなくだらりと腕を垂らしている。
鈴掛 喜一:「や、あれはこっちのミスでもあるんで……すいません、挽回できなくて」

【鈴掛喜一・『(株)ピカピカ』営業担当】あるいは【"來火=ジェイトーカー"・UGN雨宿支部調査部員】

GM:隣に居るのは眼帯に、普段はあまり見ない和装を着た青年。
御凪 涼:「ふむ」
鈴掛 喜一:「っと、あけましておめでとうございます。こんな新年の挨拶でなんかあれすけど」
御凪 涼:「おや。そうだ、おめでとう。來火くんも和装なんだね」
御凪 蓮:「ああ、どうも。あけましておめでとうございます。場所と状況があれですが」
鈴掛 喜一:「そっちのが紛れるかなーって。動きにくいね、これ」
御凪 慶:「話は大体送った通り」
御凪 蓮:「慣れです、慣れ。ぼくたちなんかはこっちじゃないとかえって……っと、はい」
御凪 慶:「ボロ負けして、『腕』を持ってかれた」
御凪 涼:「腕…?」
御凪 慶:だらんとした腕を見せる。動かせないようではないが、なんとなく力がない。
御凪 蓮:「と、聞きはしましたけど」
御凪 涼:「それってどういう感覚なのかな」
御凪 蓮:「全く動かないというわけではなく……?」
御凪 慶:「うーん、普通にしてりゃ普通だな」
御凪 慶:「ただ、今戦えって言われたら無理」
御凪 慶:「何かが持ってかれた、って感じだ。賭けのカタに」
御凪 涼:「どういうことなんだろう…?」
鈴掛 喜一:「おれもそこんところわかってなくて」
御凪 蓮:「……いや、もしかして」
御凪 蓮:「慶兄さん、今、舞えないの?」
鈴掛 喜一:「そもそも、わかんないことだらけだから潜って調べてこいっつうのが仕事なんだけど……」
御凪 涼:「えっ」
御凪 慶:「そっちは……そうだな。できなくはない、が」
御凪 慶:扇を広げる。
御凪 慶:「あれができん。蝶」
御凪 蓮:「うわ」
御凪 蓮:手を額に当てて天井を見上げる。
御凪 慶:扇からは香りが立ちこめるが、凝って紅い蝶と化す気配はない。
御凪 涼:「おお」
御凪 蓮:「めちゃめちゃ大変じゃないですか」
御凪 慶:「大変だよ。だからお前たちを呼んだんだろ」
御凪 蓮:「なんてこった……」
御凪 慶:「人数集めてさっきの魚野郎から『何か』を取り戻す、ってのが絵図だ」
御凪 涼:「…そもそも、なぜ腕を?」
御凪 蓮:ひどくしょげた様子で兄の扇の動きを見つめている。
御凪 慶:「……なんでかな。さっきはなんか、そんなもんかなって……」
鈴掛 喜一:「あー、そういう場ねーって感じでしたよね」
御凪 涼:「すごい場だな…」
御凪 蓮:「賭け金にしちゃったんですか?舞を!?」
鈴掛 喜一:「いや、行けばわかりますって。まずいエフェクトが働いてると思う」
御凪 涼:「舞を…」じわじわショックを受けている。
御凪 慶:「いや、舞じゃなくて……結果的にこうなっちゃいるが!」
御凪 蓮:「……失礼、異常なのはわかります。」
御凪 慶:「だって例えだと思うだろ、腕とか」
御凪 蓮:「慶兄さんは負けることもあるけど、賭けちゃいけないものはわかってる人ですからね」
御凪 慶:「一働きくらいなら雇われてもいいと思ったんだよなあ、別に……これも変か」
御凪 蓮:「……ですよね?」
御凪 涼:「無銭で?それも兄さんらしくないなあ」
御凪 慶:「お前が信じてくれるならそうだよ」
御凪 蓮:「じゃあ信じます。となるとおっしゃるとおり、その場が危険なのかな」
御凪 涼:「信じます」頷いて。「かな」
鈴掛 喜一:「そういうことなんで、うちの方でも涼さん蓮さんに依頼をするんで」
鈴掛 喜一:「まずは慶さんの異常をどうにかして、ついでにここのことも調べたい、って形です」
御凪 蓮:「なんだろう、酒や香の類の酩酊……?それなら兄さんが気づくかな、よほど高度じゃないと……」
御凪 涼:「はい。兄さんが元気そうなのはよかったけど、兄さんの舞が見られないのは嫌だな」
御凪 蓮:「おっと、了解しました。ぼくとしても願ったりです」
御凪 蓮:「兄さんをこのままにしておくわけにはいきませんからね」
鈴掛 喜一:「よかったー……」ほう、と息を吐く。
御凪 涼:「私たちも、その変な熱に呑まれないようにしないとね」
御凪 慶:「いいなあ、いい弟を持って幸せだよ」
御凪 慶:扇をゆらゆら揺らしている。
御凪 蓮:「それだよな。私達まで舞を失うなんてことになったら……」
御凪 涼:「……」
御凪 涼:「いや、四肢が使えないくらいなら舞える」
御凪 慶:「さすが」
鈴掛 喜一:「さすがなんだ……」
御凪 蓮:「逆に安心してきた」
御凪 蓮:「いやでもですよ、二人共考えてくださいよ」
御凪 蓮:「……しかし新年の挨拶が終わって即、兄弟揃って賭場に直行」
御凪 蓮:「三人揃って賭けに負けて舞えなくなりました、なんて」
御凪 蓮:「親父殿、すごい顔になりますよ……絶対」
鈴掛 喜一:「ちょちょ、おれの責任がヤバいじゃないすか」
御凪 涼:「父さんが可哀想だね、それは…」
御凪 慶:「そう言われるとだいぶ拙いことをしたよな……」
御凪 慶:やれやれ、という顔。
御凪 蓮:「あっと、失礼。そうならないようになんとかするつもりですがね……」
御凪 蓮:「まためちゃめちゃ怒ってるのになんでもないですー、ってへったくそな表情見せられるの嫌だし」
御凪 蓮:「なんとかしなければ……」
御凪 慶:「目に浮かぶわ……」
御凪 涼:「ふふ」
御凪 慶:「というわけで、悪いが、頼む。本気で」
御凪 慶:「夏ぶりだが……頼む」
御凪 涼:「私は父さんのそれ、好きだけどな。怒らせるのは嫌だしね」
御凪 涼:「半年ぶり?」
御凪 蓮:「ええ、本気で。いずれにせよ、慶兄さんの舞がかかってますから」
御凪 蓮:「結構間空きましたね、今回は」
御凪 涼:「そうかも」
御凪 慶:「前はもっと頻繁だったみたいなことを言うなあ」
御凪 蓮:「や、ここの外でも一回なにかあったんでしたっけ?」
御凪 慶:「そうかもな!」
御凪 慶:「ありゃあ解決したからいいんだよ」
御凪 慶:「彼女の機嫌も取れたし」
御凪 涼:「うん、なら良かった」
御凪 蓮:「どちらの彼女かと考えてしまった」
御凪 慶:「どちらってどの二人?」
鈴掛 喜一:「うわ」
御凪 涼:(…あれ?二人より多くなかったっけ?)
御凪 涼:頭の中で数えている。頑張って思い出している。
御凪 蓮:「ああ、二択じゃなくて何処の、のほうね」
御凪 涼:「なるほど…」
御凪 蓮:「2より多いのは知ってるよ!いつもごまかすの手伝ってるでしょ!」
御凪 慶:「悪いと思ってるって」
御凪 蓮:「それは別に謝らなくていいけど……さて、と」
御凪 涼:「その賭場に…さっそく行ってもいいのかな?」
御凪 涼:「私、賭けのルールとかよく知らないんだけど…」
御凪 蓮:「そうですね。ええと、ぼくと涼兄さんの二人で良いのかな?」
鈴掛 喜一:「一応おれたちもついていきますけど、調べ物とかの役に立つかもなんで」
御凪 蓮:「だよね。私も正直あまりそちらは自信ないんだが……」
御凪 涼:「あ、なら教えてもらえるね」
鈴掛 喜一:「その辺も、いろいろ説明しますよ」
御凪 涼:「うんうん。それは少し楽しみだな」
御凪 蓮:「(冷静に考えるとド素人二人の賭場、危うすぎないか……?)」
鈴掛 喜一:「涼さんが賭けしてるとこはあんまし想像つかないけど、まあ」
御凪 蓮:「よろしくおねがいします……」
御凪 慶:「なーに、なんとかなるって!」
御凪 蓮:「そうですねえ。なんとかならないと、困る」
御凪 涼:「本当にね」
御凪 涼:扇をぱちんと開く。
御凪 涼:透明な蝶がひらひら舞う。
御凪 涼:兄の赤い衣を透かして、赤い蝶のように染まって消えた。

GM:さて、そんなあなたたちをじっと見つめる視線がひとつ。

makeYo1
絵都子:「…………」
絵都子:「……いってらっしゃい、ませ」
GM:マスターが小さく呟いて、軽く礼をした。

GM:ロイス取得のみできます。
御凪 涼:兄弟にはとっている!來火くんにとるよ~
御凪 蓮:兄さんたちには取ってるな
御凪 涼:友情〇/隔意!
GM:わあい
GM:じゃあ大丈夫かな
御凪 蓮:鈴掛 喜一 ○P:連帯感/N:隔意
GM:おっと
GM:隔意られている 了解です
御凪 蓮:こちらもオッケー!


ミドル1


GM:情報収集シーンです。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (41 → 51)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (36 → 41)
御凪 涼:あがるな~
御凪 蓮:まあまあ
GM:たかまっとる

GM:情報項目は以下の通りです。

★バー『ピリカ』と賭場 について〈情報:UGN〉〈交渉〉7
★絵都子について〈情報:噂話〉〈交渉〉6
★賭事『十色牡丹』について 〈情報:噂話〉〈交渉〉7


GM:失敗した場合は、登場侵蝕1d5を振り直して再度挑戦ができます。
GM:さらに、今回はNPCカードがふたつあります。
御凪 涼:なんと!

NPCカード
"來火=ジェイトーカー"鈴掛喜一
登場する1シーンにつき以下の2つのうちどちらか片方の効果を発動できる。
『帰れない空に手を伸ばす』
・セットアップで範囲(選択)のメジャーアクション判定ダイスを+3個、1シナリオ3回
『地を駆け光を探す』
・情報収集シーンで目標値10までの情報項目をひとつ自動開示に変更


御凪 蓮:わぁ

NPCカード
"扇影"御凪慶
登場する1シーンにつき以下の2つのうちどちらか片方の効果を発動できる。
『紅塵』
・情報収集シーンで目標値8までの情報項目をひとつ自動開示に変更
『楊貴妃』※条件を満たしてからのみ使用可能。
・戦闘時、ダメージロールの直前にオートで使用。PC一人が与えるダメージに+3d10する。シナリオ1回。


御凪 蓮:つよい
御凪 涼:さすが!
GM:NPCふたりにはおまかせモードもあり、勝手に興味のある情報を抜きに行くこともできます。
御凪 蓮:あっ制限されてる
GM:おまかせするか、指定するかどうかは自由です。
GM:そう、現時点では制限があります。
御凪 蓮:早く兄さんの手に傾国の美女を取戻させなきゃ
GM:ということで、自分で調べる情報とNPCが調べる情報を指定してください
御凪 涼:あ、質問!
GM:はい!
御凪 涼:來火くんも効果は「登場する1シーンにつき以下の2つのうちどちらか片方の効果を発動できる。」なんでしょうか?
GM:あ、入れ忘れてる
GM:そうですね、どちらか片方とします
御凪 蓮:了解しました!ありがとうございます
GM:しれっと直しとこ(ログでは直っています)
御凪 蓮:じゃあ慶兄さんは絵都子さんについて調べてもらいます?
御凪 蓮:名前からして女の子じゃないかな
御凪 涼:女性のことだしな
御凪 慶:了解!
御凪 涼:勝手に調べてくれるまであるだろう
御凪 蓮:適材適所
GM:おまかせモードだとここに行きます
御凪 涼:www
御凪 涼:やっぱり
御凪 蓮:私達は間違ってなかった
御凪 蓮:じゃあバーと賭場については私が調べようかな
御凪 蓮:情報:UGNが使える
御凪 蓮:あとひとつどうします?涼兄さんが調べるか來火君に調べてもらうか
御凪 涼:せっかくだし來火くんにお願いしようかな
鈴掛 喜一:はーい
御凪 蓮:では★バー『ピリカ』と賭場 について〈情報:UGN〉〈交渉〉7
GM:情報は判定を行ったあとまとめて開示します。
御凪 蓮:情報:UGNで調べます。コネ:UGN幹部を使用
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=7 社会
DoubleCross : (4DX10>=7) → 9[2,2,6,9] → 9 → 成功

御凪 蓮:よし、成功
GM:ばっちり
GM:では、後の二つは自動開示となったので
GM:開示をしていきます

★バー『ピリカ』と賭場 について〈情報:UGN〉〈交渉〉7
先代店主の頃からあやしの集う賭場だったが、様子が変わったのは最近のこと。
以前はあくまで趣味の範囲の和気藹々としたものだったが、現在は熱狂に溢れている。
さらに、賭けるものは金銭や物品に限らず、『自身の一部』となっている。
身体そのものというよりは、能力や概念が奪われてしまうようだ。
→★賭場での賭けについて〈情報:噂話〉〈情報:裏社会〉8 が調査可能になりました。



★絵都子について〈情報:噂話〉〈交渉〉6
バー『ピリカ』を経営する女性。古い天秤のあやし=レネゲイドビーイング。
持ち主であった先代店主の跡を継ぎ、バーと裏手にある賭場とを見守っている。
しかし、近頃賭場の様子が変わってきたことに不審を覚えているようだ。
特に、『賭場荒し』については頭を痛めているらしい。
→★『賭場荒し』について〈情報:裏社会〉8 が調査可能になりました。
※この情報項目は次の情報収集シーンまで調査不可能です。



★賭事『十色牡丹』について 〈情報:噂話〉〈交渉〉7
あやしの賭場で主に行われている、独特な賭博。
指定された数の十面の賽子を振り、目の大きさを競う。
十が出れば繰り上がり、数値はさらに大きくなる。繰り上がりの数字を下げることも可能。
これに加えて様々なイカサマが用いられ、賭場は大いに盛り上がっているようだ。


GM:ということで、項目がひとつ増えました。

★賭場での賭けについて〈情報:噂話〉〈情報:裏社会〉8


御凪 涼:じゃあそれを私がかな!
GM:どうぞ!
御凪 蓮:おねがい!
御凪 涼:〈情報:裏社会〉にしてみるか。どうせどっちも同じだし
御凪 涼:あと【情報収集チーム】使います。達成値+2
御凪 涼:4DX+2+0@10>=8 情報
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 10[1,2,8,10]+2[2]+2 → 14 → 成功

GM:たかい
御凪 涼:おしおし
GM:成功です。開示します。
御凪 蓮:さすが兄さん

★賭場での賭けについて〈情報:噂話〉〈情報:裏社会〉8
この賭場では、もはやエフェクトの使用は黙認されている。
また、イカサマも横行しており、よほど下手でなければそれ前提で勝負が進む。
ここまで状況が悪化したのは、やはり賭場で起きている異常な現象と関わりがありそうだ。
熱狂が起こるようになったのは数ヶ月前で、その後も常にこの状況であるわけではないらしい。
→★賭場で起きている現象について〈情報:噂話〉〈知覚〉8 が調査可能になりました。
※この情報項目は次の情報収集シーンまで調査不可能です。


GM:ということで、ここで調べられるものは全部開きました。


【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』廊下】

GM:あなたたちは熱狂渦巻く賭場と、落ち着いた空気のバーのちょうど境の廊下に集まっている。
GM:空気は冷たいが、頭を冷やすのにはちょうど良さそうだ。
GM:ドアの向こうからは、歓声が聞こえる。バーには響いていないことからすると、何らかの手段で遮断されているのだろう。
御凪 涼:埃っぽい足元を紫檀の香りが低く香る。「なんだか難しそうな賭けだったね」
鈴掛 喜一:「あれね、頭に入れればわかりやすいんだけど、最初ごっちゃになるよね」
御凪 涼:「繰り上がって、最後にはずいぶん沢山の賽を振っていた…」
御凪 涼:「ふむ、ふむ」
鈴掛 喜一:「要は10出せば強い」
御凪 蓮:「10面賽なんてあまり見ませんよね。それにあんなにたくさん」
御凪 蓮:「なるほど」
御凪 蓮:「10ってなかなか出なくないですか?確率1割……」
鈴掛 喜一:「そうそう。だからみんなあの手この手で目を良くしようとしてるみたいで」
御凪 蓮:「そのあの手この手、が拡大してきていると」
鈴掛 喜一:「上手くやると、7くらいで繰り上がれたりね」
御凪 慶:「俺の時は賽を増やされたんだよなあ……」
御凪 蓮:「えっそんなのあるんですか。じゃあそれが強いのでは……」
御凪 蓮:「いやいかん、これ典型的な初心者が強そうなものに飛びついて嵌るやつな気がする!」
御凪 涼:「最終的に賽の目を足せたらいいのにねえ」
御凪 蓮:ふるふると頭を振る。
御凪 涼:「後出しできるイカサマもあって、そういうのもできるんでしょう?」
御凪 涼:「なにをしてもいいんだって聞いた」
御凪 蓮:「そこまでするならいっそ、最初から10の出目を出しておいておきたいですよ」
御凪 蓮:「いやもう10じゃなくてもいいですね、いっそ20ぐらい……そこまですれば私達でも勝てるのでは……」
鈴掛 喜一:「それがですよ」
鈴掛 喜一:「妨害アリ」
御凪 蓮:「妨害」
御凪 涼:「すごいな」
鈴掛 喜一:「まあ、エフェクト使ってるわけだから、すぐにはわかんないすね」
鈴掛 喜一:「賽子が転がった結果がどうなのか、後出し以外はそれが全部」
御凪 涼:「昔はそうでもなかった…で合ってる?」
御凪 蓮:「ええ。以前から賭場はやっていたそうですが、せいぜい趣味の範疇だったようです」
御凪 蓮:「仲間内で泡銭を賭けて酒の肴に、といったところですかね」
御凪 蓮:「少なくとも先代の店主の頃はその程度だった、と。様子が変わったのはごく最近のようですね」
御凪 涼:「さっき兄さんが店主の方と話していたけど、そういうの嫌いそうに思えたしね」
御凪 慶:「そうそう、わりと憂い顔が綺麗な人でなあ」
御凪 慶:「荒らされてるんだと、賭場を」
御凪 蓮:「荒らしですか」前半を軽く聞き流し
御凪 涼:「…まあ、今の状態は荒らされているようなものか」前半をぼんやりと聞く。
御凪 慶:「ああ、女性だけども、どうもあやしらしい。憑喪ってやつ」
御凪 慶:「横顔美人だよな。まあ、マスターも賭場のことは気にしてるようだった」
御凪 蓮:「店主が変わったあとと聞いたのでまさか店側が……と思いましたが、そういうわけではありませんでしたか」
御凪 涼:「数か月前からということみたいだね」
御凪 慶:「あの状況で憂えてるくらいで済んでるんだから、影響は受けてるんだろうな」
御凪 蓮:「ああ、なるほど。おかしいとかやめさせる、まで頭がまわらないように……」
御凪 蓮:「となると、場の熱狂を作っているのはその荒らしですかね」
御凪 涼:「なのかな。それはやはり、入ってみないと会えないものか」
鈴掛 喜一:「まだどれがそうなのかまではわかんないすけどね」
鈴掛 喜一:「あの魚も……なんか、荒らしって感じでもなかったんだよなあ」
御凪 涼:「場に乗せられてしてしまうような感じ?」
御凪 涼:「それで…なんだかなんとなく、そういうことをしてしまうのかな…?」
鈴掛 喜一:「そうそう、その辺の人やらあやしやらと一緒、って感じが」
御凪 慶:「何にせよ、俺はそいつとまたやらんとどうしようもないんだけどな」
御凪 蓮:「……私達までのせられないように気をつけねばな。気づけない、というのが一番恐ろしいが」
御凪 涼:「うん……多分イカサマを見破るくらいなら、出来ると思うんだけど」
御凪 蓮:「そうなんですよねえ。荒らしとやらの一件は勿論、そちらをどうにかせねば……」
御凪 涼:「それに乗せられている時点で…なんだかだめそうだね」
御凪 蓮:「ともかく、慶兄さんと賭けをしたというその魚?のあやしの方と」
御凪 蓮:「それに荒らし。この2つかな、見つけて調べるべきは」
鈴掛 喜一:「そうっすね。おれの方も調べてみますんで」
御凪 蓮:「事情を説明するなりで穏便に解決できればいいんだが……」
鈴掛 喜一:「とりあえずお二人と慶さんはどうにか腕を取り戻せないか、やってみてもらえないかなって」
御凪 蓮:「というと、やはり」
御凪 慶:「穏便、できるかねえ。結構呑まれるぞ。あそこ」
御凪 蓮:「賭け、になりますか……」
御凪 涼:「兄さんが呑まれるなら、相当な感じがするが…」
御凪 蓮:パタパタと扇を広げる。
御凪 蓮:「まあ慶兄さんの時と違って、今度は事情も知ってるし」
鈴掛 喜一:「そういうところなんだな、ってなっちゃうみたいな」
鈴掛 喜一:「妙な感じだよ、あれは」
御凪 蓮:「最悪、四人がかりでイカサマを仕掛ければ……なんとか……?」
御凪 涼:「なるほど」
御凪 慶:「俺に何かできりゃいいがなあ」
鈴掛 喜一:「まあ、やるこたやりますよ、おれも」
御凪 涼:「兄さんたちはまず私と蓮に賭けを教えてくれないと」
御凪 涼:「イカサマどころか、私、いまちゃんとしたのも難しいよ」笑う。
御凪 涼:「ね、蓮」
御凪 蓮:「よろしくおねがいします……」
御凪 蓮:浮かべた笑みが頼りなくひくひくと痙攣する。

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
GM:多分賭場の隅になんかあったんでしょう
御凪 蓮:ロイスはまだいいかな
御凪 涼:ロイス保留で購入しよう!
御凪 蓮:購入ためしにアームドスーツ
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 3[2,3]+1 → 4 → 失敗

御凪 蓮:だめ!以上!
御凪 涼:私もやってみよう~
御凪 涼:4DX+0+0@10>=15 調達
DoubleCross : (4DX10>=15) → 10[1,4,4,10]+2[2] → 12 → 失敗

御凪 涼:ん
御凪 涼:御凪 涼の財産点を3減少 (6 → 3)
御凪 涼:買う
御凪 蓮:わっありがとう!
御凪 涼:蓮にあげる―
御凪 涼:お年玉
GM:すごい
御凪 蓮:うれしいー 涼兄さんありがとう
御凪 涼:へへ
御凪 涼:兄らしいことをしちゃったわね
御凪 蓮:ウェポンケースに大事にしまっとくね
御凪 蓮:後で着る


ミドル2 十色牡丹


GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (51 → 53)
御凪 涼:ほっ
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (41 → 43)
GM:ちいさい
御凪 蓮:ほっ

GM:では、まず賭事『十色牡丹』について説明をします。
GM:ルールは簡単。行動値順に指定された技能に従い判定を行っていただき、目標値を達成すれば勝ちです。
GM:普通に振る以外に、1手番につき、以下のイカサマのうちひとつだけを選択することができます。

・技能のすり替え(情報→白兵など)。これに伴うエフェクトの使用。侵蝕はその分上昇します。
・ダイス目のすり替え(ダイスをひとつ10に変える)。侵蝕は4上昇します。
・他人の支援(NPCカード、オートエフェクトの使用)。侵蝕・回数制限はその分消費されます。


GM:さらに、役に立ちそうなイージーエフェクトなどの使用を宣言することでボーナスがつくことがあります。
GM:これはおふたりの判定よりも前に行ってもらいます。
御凪 涼:イカサマ!
御凪 蓮:はーい!
GM:次に、賭ける対象ですが、『1手番につき所持エフェクトひとつ』となります。
GM:《ワーディング》《リザレクト》は対象外。イージーエフェクトは可。
御凪 涼:なんとっ
御凪 蓮:ひーっ
GM:判定に失敗した場合、シーン中そのエフェクトは使用不可な上、侵蝕が1d5上昇。
GM:一度でも判定に成功すれば全て戻り、通常通りに進行することができます。
GM:このシーンでは鮎との対戦を行ってもらいます。あなたたちが賭けるものは、自分のエフェクトをひとつずつ。
GM:鮎は御凪慶の『腕』を一本ずつ=《アドレナリン》と《アンプリフィケイション》を賭けます。
GM:全員で合わせて2回対決に勝利をすれば無事成功。
GM:ただし、向こうも妨害を行ってくることがあります。注意してください。


【あやしの賭場 入り口付近】

GM:賭場はやはり外よりも熱気渦巻く場と化している。
GM:あやしたちの声が響き、皆浮かされているような顔をしているようだった。
GM:そんな中、魚のようなあやしは先ほどと同じ卓で見つかる。
:「……おや?」
御凪 蓮:「こんにちは。やっておられますか?」
:「先ほどの。いや、腕をありがとうございます」
:「今もやっていますよ。良かったらまた……」
:「腕だの脚だの、いただければ」
御凪 涼:「その腕が欲しいんだけど」
御凪 涼:「欲しい…?返してほしい、かな…?」
:「ほう。先ほどの腕ですか」
:「まあ、惜しいものですが、新たに賭けをしてくださるのならいかようにでも」
御凪 蓮:「(……やはり説得は難しいか。賭場から出れば正気に戻るかもしれんが)」
御凪 涼:「ふむ」
御凪 蓮:「(外に出ては逆に、返せるものかどうかがわからない)」
御凪 涼:「その腕で舞ってくれるのが、私は楽しみで」
御凪 涼:「だから、…えっと。うん。取り返したい。賭けじゃないとだめかな?」
:「当然でしょう。ここはそういう場」
:「そちらの御仁も、納得の上でのことと思いましたが……」
御凪 涼:蓮のほうを見る。「みたいだ」
御凪 慶:「納得っていうか、そういうものかと思っちゃうんだよな……」ぶつくさ言っている。
御凪 蓮:「わかりました」
御凪 蓮:「では、私の腕を賭けよう」
御凪 涼:「えっ」
御凪 蓮:「それで1勝負いかがかな?」
御凪 涼:「私でいいよ、それは」
:「もちろん! あなた方も相当の場数を踏まれた方かと見受けられる」
御凪 涼:「…いや、二本なら…」
:「そうですね、一本ずつ」
:「お二人の腕をそれぞれいただければ」
:「おっと、勝つつもりで話してしまった」笑う。
御凪 涼:「……私、二本でもいいんだけど」
御凪 涼:「蓮、おまえそれは嫌だよね?」
御凪 蓮:「うん」
御凪 涼:「ふふ。わかった。じゃあ勝とう」
御凪 蓮:「慶兄さんの腕と対価なら、安いものと交換というわけにもいかない」
御凪 蓮:「となると、私達は自然こうなる」
御凪 蓮:「あてられてるのかな。どうだろうね」
御凪 慶:「お前たち……」
御凪 蓮:「うん、勝とう」
御凪 涼:「考えてみたら、私はあてられていなくても、あんまり変わらないよね」
御凪 涼:「……ん。大丈夫、兄さん」
御凪 涼:「私たちがいれば、あなたもいつだって無敵なんでしょう」
御凪 涼:くすくすと笑って、扇を広げる。
御凪 慶:「…………」
御凪 慶:「そう言われちゃあ、見守るしかないよなあ」
御凪 慶:くすりと笑う。
御凪 蓮:釣られたように笑う。
御凪 蓮:作ったのではない笑みが溢れる。

GM:では、最初に技能をチョイスします。
GM:1d12
DoubleCross : (1D12) → 7

GM:RC!
御凪 蓮:そんなものうちにないぞ!
GM:目標値は11です。
御凪 涼:エーン
GM:そういう時は(チラッ)
GM:ではまずはイージーエフェクトなどの使用があれば、宣言してください。
御凪 涼:ふむふむ
御凪 蓮:二人両方やるんでしたっけ?これ
GM:あ、あればでいいですが
御凪 涼:《空の楽器》でなんか音をごまかしたり気を散らしたりできないかな
御凪 蓮:同じこと考えてた
GM:何か使えそうなものがあればーというやつ
御凪 蓮:大きい音出してびっくりさせようかなとか……
御凪 蓮:雅じゃなかった
GM:それでもいいよ!
御凪 涼:《真偽感知》というイージーエフェクトをそう言えば持っていました
GM:便利なやつだ
御凪 涼:これがあれば…もしや
御凪 涼:イカサマを見破ったりできるのでは~!?
GM:それは……そうとしか言えませんね……
GM:鮎は妨害エフェクトを1つ所持しています。
御凪 蓮:わわっ
GM:《デビルストリング》によるオートエフェクトの打ち消しがシーン中無効になりました。
御凪 蓮:やったー!
御凪 涼:www
御凪 蓮:っていうかあっぶなっ
御凪 涼:怖いよ
御凪 蓮:しずく潰されるとこだ
御凪 涼:私が無力になってた
GM:蓮さんは空の楽器かな
御凪 蓮:そうですね
御凪 蓮:ささやき戦術しよ
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1増加 (53 → 54)
御凪 涼:真偽感知使ったのであげます
御凪 涼:囁いて~
GM:そうですね、妨害が発生すると考えると、目標値が10に下がります。
御凪 蓮:わぁい!
GM:あとは各々でなにがしかの手段を用い、判定を行ってください。
GM:何するかは宣言してね。
御凪 蓮:とりあえずイカサマします。
御凪 蓮:RCなんて勝てるわけないだろ!技能のすりかえ!
御凪 蓮:白兵に変えて居合を使います。
GM:あっつよいやつだ
GM:では蓮さんから判定どうぞ
御凪 蓮:はい、命中振ります。居合の効果で達成値を足して
御凪 蓮:4DX+19+0@10>=10 (侵食上昇4)
DoubleCross : (4DX10+19>=10) → 10[4,7,7,10]+6[6]+19 → 35 → 成功

GM:たかすぎない?
御凪 蓮:35!
御凪 涼:うおー!
GM:イカサマしてない?
御凪 涼:さすが当主ですわ~!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (43 → 47)
御凪 蓮:バレなきゃいいって……
GM:判定成功です
GM:じゃあ《アドレナリン》の方は奪取!
GM:涼さんも何するか宣言してから判定をどうぞ。
御凪 涼:私はイカサマ「他人の支援」を選択して
御凪 涼:オートエフェクトを使えるようにします~
GM:オッケー!
御凪 涼:ではまずRCで判定
御凪 涼:3DX+0+0@10 RC
DoubleCross : (3DX10) → 5[2,4,5] → 5

御凪 涼:足りないがここですかさず
御凪 涼:《夢の雫》!達成値+10だ!
GM:キエー
御凪 蓮:必殺!
御凪 涼:賽の目が足りないなら…足せばいい!
GM:い、イカサマだー!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (54 → 57)
GM:成功です。
GM:《アンプリフィケイション》も奪取!
御凪 蓮:ほっ
御凪 涼:これはイカサマと言われても言い訳が出来ないぜ
GM:鮎との対局に勝利しました。
御凪 涼:まあ勝てばよかろう!
御凪 蓮:やったー!
御凪 蓮:おかえり兄さんの腕
GM:条件が満たされましたので、御凪慶のNPCカードのうち『楊貴妃』が使用可能となります。
御凪 涼:なるほどね
GM:戦闘で支援が入ります。
御凪 涼:使えなかったんだ
GM:使ってやってね

:「さて、と」
:ざらり、と賽を掴む。
:「ここのことはご存知ですよね? なんでもあり、です」
:「とはいえ、私はあまり卑怯な真似は好きませんでね」
御凪 慶:(何言ってんだよ……)
御凪 慶:妙に多い賽を見ながら。
御凪 涼:その手元をぼんやりと見ている。
:「あなた方も、どうかひとつ、公正に、ね?」
:その言葉と共に、微かにレネゲイドの気配。
:ほんの僅かなものだが、探ろうと思えば探れるはずだ。
御凪 涼:扇を広げる。甘く重い香りが漂う。
御凪 涼:「…あなたは嘘をついている。それは分かるんだけど」
:「な!?」
御凪 涼:「卑怯な真似が好きでないのが嘘なのか、公正にしてほしいのが嘘なのか」
御凪 涼:「それがよく分からない…」
御凪 涼:「えっと、こういうときは」
御凪 涼:「……これ、言ってよかったのかな?」
御凪 蓮:「なんでもありだそうですよ」
御凪 涼:弟を振り返り、困った顔を向ける。
:「な、なんでもありですが、公正に、公正にね」
:焦った顔とともに、広がりかけたレネゲイドの感覚は引っ込んでいく。
御凪 涼:(…あ。これがイカサマだったのかな)
御凪 蓮:「ええ、勿論。公正に、公正に」
御凪 蓮:「(つまり)」
御凪 蓮:「(一度には、一度)」
御凪 蓮:あやしにだけ聞こえるように空気を操作して、つぶやく。
御凪 蓮:「(わかるようでしたら、止めていただいてかまいませんよ。公正に)」
:「…………っ!」
:「全く……全く。ええ、わかっておりますとも」
:ざらり、と賽を振る。数はよほど多かったが……。
:ひとつ、卓からこぼれ落ちる。その分が目から引かれ、結局十の目を出すのみだ。
御凪 蓮:「ふむ。……これは高いのだったか低いのだったか」
御凪 蓮:つぶやきながら賽を掌の上に乗せる。
御凪 蓮:賽の目は運任せ、とはあくまで常人の間のこと。
御凪 蓮:空気を操るハヌマーンならば、その出目を自在に変化させることは容易い。
御凪 蓮:だが同時に、それはあまりにもありふれて、単純なイカサマだ。
御凪 蓮:注意していればそのレネゲイドの励起、空気の流れの異常を見逃すはずはない──
御凪 蓮:「──疾っ」
御凪 蓮:舞うように左手を振り抜く。空気も賽の動きも操らない。
御凪 蓮:──自然と転がっただけの賽に10の出目。
御凪 蓮:「おっと、幸運」
:「……なーっ!?」
:「い、いや。お強いですな。幸運が……」
御凪 蓮:拾い上げて、また振り抜く。10。
御凪 蓮:もう一度。出目は変わらない。
:「っ!」
御凪 蓮:「このぐらいかな」
:「そ、そこまで……」
御凪 涼:「…む」
御凪 蓮:わざわざ空気を操り、投げたあとの賽をいじる必要はない。
御凪 蓮:最初から10の出目が出るように放れば良いだけだ。
御凪 涼:「さすがだな。ふふ」
御凪 蓮:指先まで振動を操作し、舞うことに比べればよほど楽。
御凪 涼:妙に自慢げに笑う。
御凪 蓮:「いえいえ、まだまだ。ではまずは一つということで」
御凪 涼:三つの賽を痩せた手が持ち上げる。
御凪 涼:片手で扇を広げる。
御凪 涼:(…うまく動かすのは、身体は出来ても目が追えなさそうだな)
御凪 涼:えい、と放る。力ない所作で、三つが投げ出され、
御凪 涼:そのはざまを不可視の蝶が飛来する。
御凪 涼:振動を操作し、錯覚を起こす。その効果をただ普段は蝶を認識させている。
御凪 涼:させなければ、そこにはなにもいない。
御凪 涼:二と四と五、と投げ出されるべきそれを。
御凪 涼:掬うように放って、触れて。
御凪 涼:「ええと、出目は」
御凪 涼:本来出る目がくるりと裏返って。
御凪 涼:「えっと…」数える。「十五」
:「……ぐっ!?」
御凪 涼:「で、合っているかな」
:「あ……あ、合って……います……」
御凪 蓮:「……大丈夫です。ひええ」
御凪 蓮:今なにかやったな、というのは理解した。何をしたのかはよくわからないが。
御凪 涼:「良かった……」息を吐く。
:恐ろしいような顔でその賽を眺め、がくりと肩を落とす。
御凪 涼:良しとされていても、こういうのはしたことがない。安堵する。
:「はー……負けです」
:「憧れていたんだがなあ、勇ましい腕……」
GM:それから、何が起きたのか。
GM:やはり鮎からレネゲイドの気配が漂う。
GM:透明のそれは御凪慶にまとわりつき……。
御凪 慶:「……おっ?」
御凪 蓮:「兄さん、戻りました?」
御凪 慶:腕を動かす。軽やかに動いているようだ。
御凪 涼:「うん、そうみたい」
御凪 慶:扇を軽く振れば、紅い蝶がひらりと宙に舞う。
御凪 涼:「良かった。ここで舞う?」
御凪 慶:「俺はお前みたく狭い場所が得意じゃないんだが……」
御凪 蓮:「よかったぁ……」
御凪 慶:「ほんのひとさしくらいなら」
御凪 蓮:ほっと胸をなでおろす。
御凪 慶:ひらり、と紅い蝶を纏って、一度ゆっくり回り。
御凪 慶:「……はは」
御凪 蓮:「わっ!」
御凪 慶:「なんで賭けちまったかなあ、こんな」
御凪 涼:「ふふ」
御凪 慶:「こんな大事なもんを!」
御凪 涼:「本当だよ。こんなに大切なのに」
御凪 蓮:「ほんとですよ、もう」
御凪 蓮:「手放さないでくださいね、二度三度は嫌だよ私も」
御凪 慶:「いや、助かった。もう平気そうだ」
御凪 慶:「お前らが賭けなんざするところ、そう見られるもんじゃないものな」
御凪 慶:「いいもんを見た。そこだけは良かった!」
御凪 涼:目を細め、紅の蝶を見ている。
御凪 慶:からからと笑う。
御凪 蓮:「こっちはすごい緊張だったのに……」
御凪 蓮:肩の力を抜いてため息。
御凪 涼:「たしかに、欲しくなってしまうのはわかるかもな」
御凪 蓮:「ん……そう、ですね」
御凪 涼:「でも、腕だけ貰っても、これは舞えない」嬉しそうに。
御凪 蓮:ちら、とあやしの方を見る。
:蝶に見惚れた顔をしている。
御凪 蓮:「ええと、貴方」
:「……は」
御凪 蓮:「兄の腕はお渡しするわけにいきませんし、ぼくたちのものもそうですが」
:「……そうですか……そうですね……」
御凪 蓮:「もしああいったものにご興味がおありで、覚悟がおありでしたらこちらに」
御凪 蓮:さらさらと連絡先を書いて渡す。
:「……え」
御凪 涼:そちらを見て、ゆるゆると現れる。「おお」
:「わ、私はあやしで……さほどの腕もなく……」
御凪 蓮:「私達の舞とは厳密には違うものですね。力強さ、とは少し違うかも」
:受け取りながら、ふるふると震えている。
御凪 涼:「蓮が教えてくれるの」
御凪 蓮:「家の道場だよ、公に開いてる方。流石に家伝はまずいだろう」
:「わ、わからないです。なんだかここで力が得られる、とそういう感じがずっとしていて」
:「でも、そう、先の舞を見た時」
:「私が本当に奪ったものがどういうものなのか、少しわかったような気がしました」
御凪 涼:「……うん。兄さんの舞は、勇ましくて自由で」
:連絡先を、大事そうに見つめる。
御凪 涼:「兄さんと同じで、私たちの大切なものだから」
御凪 蓮:「そこで貴方の望むものが得られるかはわかりませんが」
御凪 蓮:「あるいは道標ぐらいにはなれるかもしれません」
御凪 涼:「そう言ってもらえて、嬉しいよ。蓮や私の舞も、いつか見てみてね」
御凪 蓮:「貴方も巻き込まれた側のようですし。私にできるのはこれぐらいのものです。ご迷惑でなければ」
:「……私にもまだ、よくわかりません。ですが……」
:「この魚の目でよろしければ、いつか。またあなた方のその舞が見たい」
御凪 蓮:「……良いものだったでしょう?」
御凪 蓮:どこか、自慢気に。
:「お声をかけていただき、ありがとうございました」深々と頭を下げる。
御凪 蓮:「いえ、こちらこそ。兄の舞を評価してくれたことは素直に嬉しい」
御凪 涼:「…私も舞いたくなってきたな…」
御凪 蓮:「ですが、賭けは程々に、身を崩さない程度にね。……今賭けた私達が言っても説得力ないか?」
:「……今日はひとつ、退散しようかと思いますよ。ツキも落ちましたし……」
御凪 蓮:「私も見たくなってきたけどちょっとだけ待って!ここはまずい!」
御凪 蓮:「ええ、では我々も失礼。一戦、ありがとうございました」
御凪 涼:扇を広げて動き出そうとしていた。「む」
御凪 涼:「あっ。此方からもありがとうございました」
:「はい。ありがとうございました」
:どこか憑物が落ちたような顔で、魚のようなあやしは笑った。

GM:……ざわめく人々の後ろから、じっと様子を伺う人影がある。
GM:表の店から様子を見に来たのだろう。マスターの絵都子だ。
絵都子:「…………」
絵都子:《インスピレーション》を使用します。
絵都子:質問は『彼らは私と店とを助けてくれますか?』です。
GM:回答は。
GM:『もしかしたら、あるいは』です。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 蓮:鮎さんに取るか……
御凪 涼:賭け 〇楽しかった/緊張した
御凪 涼:日記みたいになっちゃった
GM:かわいい
御凪 蓮:鮎のあやし ○P:共感/N:罪悪感
御凪 蓮:いうてサマはした
御凪 涼:罪悪感が合ってえらい
御凪 蓮:調達、あとは強化素材ぐらいか
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 8[6,8]+1 → 9 → 失敗

御凪 蓮:失敗以上
御凪 涼:私ぼでまかうかな
御凪 涼:4DX+0+0@10>=12 調達
DoubleCross : (4DX10>=12) → 10[6,8,10,10]+8[1,8] → 18 → 成功

GM:たかい
御凪 涼:おお 買えた
御凪 蓮:すごい
御凪 涼:着ます
GM:イカサマしてない……?
GM:してないな……
御凪 涼:私が強い!
御凪 蓮:王……

ミドル3 憂愁美女


GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (47 → 55)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (57 → 64)
GM:上がってきた


【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』】

GM:御凪慶の腕の件はひとまず解決を見た。
GM:しかし、賭場の謎は残る。
GM:あなたたちは再び表のバーに集まっていた……ところ。
絵都子:「……あの」
御凪 涼:「はい」
絵都子:「すみません。あなた方、賭場についてお調べですよね……?」
絵都子:マスターが遠慮がちに声をかけてくる。
御凪 涼:蓮と顔を見合わせる。
御凪 蓮:「おや?貴女は確か、店主の……」
絵都子:「はい。絵都子と申します」
絵都子:「あ、咎めようというわけではなく」
御凪 慶:笑顔で軽く手を振っている。
絵都子:そちらにちらりと目をやるが、困った顔で。
絵都子:「あの、やはり、おかしいですよね。奥の様子は」
御凪 蓮:「失礼、あちら今ちょっと腕が軽くなっていまして」
御凪 蓮:「やはり店主さんもお困りでしたか」
御凪 涼:「うん、あれはちょっと異常だ」
絵都子:「……はい。元々人から引き継いだ店と賭場でしたから」
絵都子:「どうすればいいか、と思っているうちにどんどんエスカレートしていて」
御凪 蓮:「ふむ……鈴掛君、どうでしょう」
御凪 蓮:「こちらの事情も話してしまっていいかな?」
鈴掛 喜一:「ああ、そうすね……。協力してもらえそうなら、それに越したことは」
絵都子:「UGNの方ですか?」
鈴掛 喜一:「バレてる!?」
御凪 涼:「こういう、自分でお仕事をされている方はアテナシさんの管轄ではないのかな…?」
御凪 蓮:「まあ、わざわざ探りに来る人間自体希少でしょうからねえ」
御凪 蓮:「止めようとする人間か、悪用しようとする輩かの二択でしょうよ」
御凪 涼:「なるほど。蓮はさすがだな…」
絵都子:「お山の主様にはご挨拶には行きますが、住むのは町ですし」
絵都子:「治めていただいている、というよりはゆるく繋がっている感じでしょうか」
御凪 蓮:「あまり深く関わっているわけではないと。この賭場も個人的なものだったのですよね?」
御凪 蓮:「ああ、お察しの通り。我々はUGNとその協力者です」
絵都子:「そうですね。先代はそもそも人ですし」
絵都子:「よく、私を可愛がってくださいました。今は隠居しています」
御凪 涼:「あ、そうなんだ」
御凪 蓮:「こちらでもこの賭場についての噂が聞こえてきまして。調査に来たら巻き込まれた、といったところです」
御凪 蓮:「なるほど、その繋がりで貴女が経営を引き継がれたと……」
絵都子:「大体、推測通りでした。噂も立っていますね……」目を伏せる。
絵都子:「はい。大事な店です。……賭場は、先代の思い出のようなものですから」
絵都子:「なくてもいい、とは言いませんが、中で何かあって表にまで影響が出ては困ると……」
御凪 蓮:「それは……ええ。替えのきかないものなのでしょうね」
御凪 涼:店か、と考える。自分のブティックを持っている人と先日出会って、宝物なのだと話していたっけ。
絵都子:「……私が、もっとしっかりと管理をできていれば良かったのですが」
御凪 蓮:「(舞の場で好き勝手にされているようなものだ、と考えると……)」
絵都子:「何せ、気が付いたらああなっていて……」
御凪 蓮:なるほど、嫌な気分だ。と、一人納得する。
御凪 涼:「ひとりでなかなかどうとできるものではない、のでは」
絵都子:「ですから、お願いをしたいのです」
御凪 涼:「…えっと。つまり」
御凪 涼:「うん、そう。力を貸せれば」
御凪 涼:「解決しやすいのでは…ないかな。おそらく」
絵都子:「ええ、あなた方に自由に中を調べていただき、状況を改善していただければ」
絵都子:「……そう言っていただけると、とても助かります」
御凪 蓮:「ご協力いただけるなら、我々としても願ったりです」
鈴掛 喜一:「こっちはさっきも言った通りで。まずくなるより先に調べたいすよね」
御凪 慶:「まあ、ああいう事態がちょくちょく起こるならたまったもんじゃないよなあ」
御凪 蓮:「力を貸す。うん、この場合お互いに、ということで」
御凪 涼:「來火くんもいるし、調べるのはうまくいきそう」
鈴掛 喜一:「頼られた」
御凪 蓮:「頼りますよお、調査部」
御凪 涼:「うん。頼ります」
御凪 蓮:「そういうわけで、我々としても見逃せない事態ですから。力をお貸しいただけるでしょうか」
絵都子:「では、あの、どうか」深く頭を下げる。
絵都子:「わかることはお話しますから。この店を……助けてください」
御凪 涼:「はい、ぜひ…ぜひで合っているかな…」
御凪 蓮:「気持ちの問題だ、大丈夫じゃないかな」
御凪 蓮:「では私もぜひ、で。でもどうか頭を上げてほしい」
御凪 蓮:「力を貸すのはお互いに、ですから」
絵都子:「……はい」ゆっくり顔を上げる。
絵都子:「そう、ですね。釣り合いが取れないと」
御凪 涼:「天秤だ」
絵都子:「ふふ、そう。私、これでも元は骨董の天秤です」
御凪 蓮:「なんと」
絵都子:「公平に見守ることだけが得意で。なかなかそれだけでは上手くいきませんでしたが」
絵都子:「あなた方でバランスが取れれば、とても嬉しいです」
御凪 蓮:「ええ。この場を荒らしているものにも」
御凪 蓮:「釣り合いを取らせる、ということで」
御凪 蓮:「対価を支払ってもらいますか」
御凪 涼:「それに。自分ばかりが助けられていると思うより…お互い釣り合っているほうが」
御凪 涼:「気分がいいと思う。うまく、すべて調和していくと嬉しい」
鈴掛 喜一:「はは、涼さんのやつだ」
御凪 涼:「…?」
御凪 涼:「そう?」
鈴掛 喜一:「おれも、そう思いますよってくらいの話」
御凪 蓮:「……私はこういうの聞くの、割と珍しいなと思ったんだが」
御凪 蓮:「なんだ、そんなふうに普段思ってるの?」
御凪 慶:「俺も俺も。なんかあるなら言っとけよ」
御凪 涼:「…どうかな。普段ってほどではない…?」
御凪 蓮:「まあ、私達はこれぐらいでちょうどだしね。多分」
御凪 涼:「そう。…気に病むとかではなくて」
御凪 涼:「なんというか…好ましくて、助けてもらうことがあったら、返せたら嬉しいし」
御凪 涼:「そうできたらいいなと思う。というようなこと」
御凪 慶:「俺はさっき助けてもらったけどな」
御凪 涼:「そうだ。あれは嬉しかった」
御凪 蓮:なんとなく、二人の兄の顔を見て。
御凪 慶:「こっちもまた、返せたら返すし……気にしない時は気にしないってところで」
御凪 涼:「そう、そう」
御凪 蓮:「……血は争えないねえ、私達」
御凪 涼:「……ふふ。うん。私もそう思った。いま」
御凪 慶:「まあ、あんだけ一つ屋根の下で暮らしてりゃあなあ」
御凪 蓮:「兄さんたちと違うなあと思ってたけど、根っこはなかなか変わらないかあ」
御凪 涼:「枝が分かれても。…うん」ひとり頷く。
御凪 蓮:「枝……」
御凪 蓮:呟いて、少しだけ兄を見る。
御凪 蓮:「(私が幹で良かったのかな)」
御凪 蓮:ふとした時に浮かぶものをいつものように消した。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 涼:絵都子さんにとろうかな
御凪 涼:〇誠意/隔意。 お店というものについては分からないけれど誠実に向き合いたいねのやつ。
御凪 蓮:ロイス 絵都子  ○P:連帯感/N:不安
御凪 蓮:とりあえず強化素材狙お
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 9[6,9]+1 → 10 → 失敗

御凪 蓮:残念!以上!
御凪 涼:じゃあそれねらうか
御凪 涼:5DX+0+0@10 調達
DoubleCross : (5DX10) → 9[2,5,5,8,9] → 9

御凪 涼:うーんまあ買えるけど いいか
御凪 蓮:まあこれはあればラッキーぐらいなので
御凪 蓮:無理はしなくて大丈夫
御凪 涼:そうね~!
御凪 涼:ではこのまま終了
GM:はーい


ミドル4 賭場真実


GM:情報収集シーンです。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (64 → 74)
御凪 涼:ばか~
GM:わお
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (55 → 58)
GM:格差が
御凪 蓮:羊るかなあ

GM:情報収集ふたたびです。
GM:前回調べられなかったところが調べられたりするよ。
GM:情報項目は以下の通りです。

★賭場で起きている現象について〈情報:噂話〉〈知覚〉9
★『賭場荒し』について〈情報:裏社会〉8


GM:また、NPCカードも同じく使えます。
GM:8以下と10以下を調べられたり、おまかせモードできたりします。
御凪 蓮:せっかくだしおまかせしちゃう?
GM:誰がどこを調べるか、宣言をお願いします。後から出てくるものもあるかも
御凪 涼:思った!
御凪 涼:せっかくだからおまかせやりたいよね
GM:しちゃう?
御凪 蓮:じゃあ二人におまかせしよう ひとまず
御凪 涼:まかせるね~
御凪 蓮:私達はなんか後ろで見守ってる
GM:了解です。どこを調べるかというとー
御凪 涼:後方面するねえ
御凪 慶:★『賭場荒し』について〈情報:裏社会〉8 調べます。マスターと話せるので。
御凪 涼:ぶれない
御凪 蓮:安心
鈴掛 喜一:おれはですねー、ちょっと待機しよかな。
鈴掛 喜一:新しいのが開くかも
御凪 蓮:おっなるほど
御凪 涼:おおっ さすが
GM:ということで、残った項目はひとつ。
GM:調べる場合は判定をどうぞー
御凪 蓮:じゃあ私が行きましょうか
御凪 涼:まかせた!
御凪 蓮:★賭場で起きている現象について〈情報:噂話〉〈知覚〉9 要人へ貸しているのを消費
御凪 蓮:5DX+0+0@10>=9 情報(噂話)
DoubleCross : (5DX10>=9) → 10[1,8,8,9,10]+3[3] → 13 → 成功

GM:ばっちり
御凪 蓮:よし、成功
GM:では、2項目開示しますね。

★『賭場荒し』について〈情報:裏社会〉8
賭場は『九重(ここのえ)』という女の姿のあやしが現れるようになってから急に空気が変わったらしい。
主に『魂』を賭けて毎夜のように場を荒らしており、彼女が訪れる度に場に著しい闘争心の上昇が巻き起こる。
魂といっても死亡はせず、一時的に意識を失う程度で済むようだが、同時にレネゲイドが多く吸収されているようだ。
九重も勝ちっぱなしというわけではないようだが、吸収されたレネゲイドのためか昏倒する気配はない。



★賭場で起きている現象について〈情報:噂話〉〈知覚〉9
賭場の現状は、新しく潜入した者と、場の提供者である絵都子以外に疑問に思っている者は居ないようだ。
賭けで実際に発生しているのは、レネゲイドの吸収、エフェクトの封印のみ。他の出来事は場の者が共有している幻覚。
現象から察するに《Eロイス:虚実崩壊》の効果が及んでいると推察される。
しかし、どこにジャームが潜んでいるのかまではまだ不明のままだ。
→★賭場に潜むジャームについて〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9 が調査可能になりました。


GM:ということで、ひとつ項目が開きました。
御凪 涼:じゃあこれ來火くんにお願いしちゃおうかな?
御凪 蓮:かな!
GM:いきますか
鈴掛 喜一:はーい、了解。
鈴掛 喜一:★賭場に潜むジャームについて〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9 持ってきます
GM:では開示!

★賭場に潜むジャームについて〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9
あやしたちの様子を見るに、虚実崩壊に当てられ騒いでいるようだが、ジャームらしき力を持つ者は存在しない。
演技をしている風な者もいないようだ。賭場荒しの九重においても同様。
ただし、九重のいる卓には強いレネゲイドの感覚があり、最も闘争心を煽られているのは九重自身であるようだ。
九重自身ではなく、彼女の持ち物が由来のようだ。やはり彼女には近付く必要がある。
→鈴掛喜一に関するマスターシーンと、その後のトリガーイベントが発生します。
→★『月輝物(つきもの)』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10 が調査可能になりました。


GM:もうひとつ項目がありました。

★『月輝物(つきもの)』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10


御凪 蓮:いっぱい!
御凪 涼:おお ではそれをしらべよう
御凪 涼:〈情報:UGN〉で
御凪 涼:【情報収集チーム】使います。達成値+2。残り一回。
御凪 涼:5DX+2+0@10>=10 情報
DoubleCross : (5DX10+2>=10) → 10[4,5,5,10,10]+4[1,4]+2 → 16 → 成功

GM:たっか
御凪 蓮:さすが
御凪 涼:犯人だったか
御凪 蓮:黒幕!?
GM:あなたが……
GM:では開示します。

★『月輝物(つきもの)』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10
由来・出所不明の様々な物品。どこかしらに月の絵が記されていることが共通点。
UGN側の呼称は『オブジェクト:ムーンシャイン』。
多くはジャーム化したEXレネゲイドで、《Eロイス:虚実崩壊》と呼ばれる特殊能力を備えている。
意志を持たず、効果範囲は狭いものの、持ち主の衝動・願望に影響され、周辺の法則・認識の書き換えを行う。
今回の賭場の件は、この効果によく似ている。同じ力が影響している可能性は非常に高い。
対処法は物品の破壊、もしくは月の絵の部分を損傷させること。


GM:このシーンでの情報は以上です。


【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』】

GM:あなたたちは再び調査を行い、またバーへと戻ってきた。
GM:落ち着いた照明の下、マスターが飲み物やつまみを提供してくれる。
御凪 蓮:「それで、兄さん。店主さんとのお話はどうでした?」
御凪 慶:「もうちょっと話してたかったんだよなあ……」
御凪 慶:「まあ、それは後でいいか。荒らしの名前がわかったよ」
御凪 蓮:グラスに入ったカクテルを傾ける。
御凪 慶:「九重、ってやっぱり女性だ。美人だといいな」
御凪 涼:水でいいかな…と思ったが、頼まないのも失礼なので蓮と同じものを貰った。
御凪 慶:「賭けるのは、『魂』」グラスを揺らす。
御凪 涼:「…それは、負けたらどうなるのかな」
御凪 蓮:「美人だからって取られちゃだめですよ、魂」
御凪 慶:「さすがに死にゃしないらしい。倒れちまうんだと」
御凪 慶:「俺の魂、わりと迷子になるからなあー」
御凪 蓮:「ひとところにとどまれない」
御凪 慶:「で、荒らしも別に無敵じゃないみたいだが、魂を吸ってるんだかなんだか」
御凪 慶:「だいぶ頑丈みたいだ。話を聞いてると、多分こりゃレネゲイド絡みだな」
御凪 涼:「…ふむ」折れそうに華奢なグラスを飲まずに揺らしている。揺蕩う色を見ている。
御凪 蓮:「ええ、おそらくは負けた相手からレネゲイドを吸い取ってるのだと思います」
御凪 慶:一息に喋って、強い酒の入ったグラスを呷る。
御凪 慶:「だよな。俺の件も思えばそんな感じだ」
御凪 蓮:「それに加えて……というか関連して、慶兄さんが受けたような」
御凪 蓮:「そう、レネゲイドにつながる感覚の奪取、といったところですね」
御凪 蓮:「ああ、兄さん。これは飲んでも酔わないから大丈夫ですよ」
御凪 慶:「ああ、あとは……そう、さっき思ったんだが」
御凪 蓮:苦笑しながら。アルコールは入っていない。
御凪 慶:「最初来た時お前ら、舞の心配をしたろ」
御凪 蓮:「ええ、腕が動かないと聞いて……それがなにか?」
御凪 慶:「俺はどうも、そっちの心配がすっぽ抜けてた。剣の方ばっかり考えてたんだな」
御凪 涼:「うん」
御凪 慶:「あの鮎も、どうも普段はああじゃなかったように見える」
御凪 涼:「戦うことばかりってこと?」
御凪 蓮:「認識改変の類ですね」
御凪 慶:「そうそう、そっちの意識が強くなってる感じで……それが賭けにも出てる。そんな感覚だ」
御凪 涼:鮮やかな朱色にわずかに口をつける。(あ、これお酒じゃないな)
御凪 蓮:「そしてそれをおかしいと、疑問に思う感覚も壊す」
御凪 蓮:「尋常な能力ではありません。あるいは……」
御凪 蓮:「鬼の仕業、かも」
御凪 涼:「それほどの規模の力なら」
御凪 涼:「……來火くん、戻ってきたかな?」
鈴掛 喜一:ガチャリ、と音がしてドアから顔を出す。
鈴掛 喜一:「ただいまっす。あ、集まってる」
鈴掛 喜一:「お、飲んでる! いいな。おれカシオレくださいー」
御凪 涼:「これ飲む?お酒じゃないよ」グラスを持ち上げる。
鈴掛 喜一:「そっちも気になるな……」
御凪 蓮:「強調しなくても……や、いずれにしても仕事中には飲みませんけどね」
御凪 涼:「いや、お酒じゃないから叱られないかなって」
鈴掛 喜一:「……あれ。あ、そっか……」頬をぱちんと叩く。
御凪 蓮:「……あ、飲んできました?」
鈴掛 喜一:「やば、またおれ当てられてたかも……! すいません、オレンジジュース!」
御凪 涼:「ふふ」
御凪 蓮:「情報収集の一環ということで、上には内密にしておきましょう」
鈴掛 喜一:「頼みますよほんと……」
御凪 蓮:「それで、成果はどうです?飲んだ甲斐はありました?」
鈴掛 喜一:「それがですね。『わからん』ということがわかりました」
御凪 涼:「…ん?」
鈴掛 喜一:「怪しい奴、いないすよ。荒らしってのもまあ、やっぱり当てられちゃってる空気で」
御凪 蓮:「荒らし……九重という女性であっていますよね?」
鈴掛 喜一:「そうそう、慶さんが好きそうなタイプの」
御凪 慶:「お」
御凪 涼:「好きそうなタイプ…多いな…」
御凪 蓮:「あ、それだとわからないですねどんな女性か」
鈴掛 喜一:「そうなんだ……」
鈴掛 喜一:「ここまでの状況を作り出してるならジャームだと思う。でも、見当たらない」
鈴掛 喜一:「ただ、その九重さんから妙な感じは受けます」
御凪 蓮:「まあそれは置いといて。そうですね、こちらでもジャームだろうと見当はつけていたのですが」
鈴掛 喜一:「なんかね、たまにあるケース」
御凪 蓮:「妙な感じ?」
鈴掛 喜一:「本人はまだ無事、けど、持ち物の方がヤバくなってると」
鈴掛 喜一:「ああいう感じすね。人じゃなくて物のジャーム」
御凪 蓮:「ははあ、なるほど」
鈴掛 喜一:「ではないかと、おれとしては」オレンジジュースを一口。
御凪 涼:少し思案するようにして。「えっと、私のほうは」
御凪 涼:「鬼だったらって先に、調べてもらってて…連絡を」
御凪 涼:「と」端末の通信音が鳴る。袖を探るがない。
御凪 涼:「うん…?」数か所探して出てくる。
御凪 涼:「はい。調べてもらっていて。」
御凪 蓮:「危うく連絡が届かないところだった」
御凪 涼:「ちゃんと支部の友人が調べてくれました」
御凪 涼:「それと似たようなことが、この町以外でも見られたことがある…とのこと」そのまま読み上げる。
御凪 涼:画面を見せる。「やっぱり物品みたいだね」
御凪 蓮:端末を動かす手付きが怪しいのをみてはらはらしながら見つめる。
鈴掛 喜一:「あー!」見覚えがある、という顔。
御凪 蓮:「『オブジェクト:ムーンシャイン』……周辺の認識と法則……」
鈴掛 喜一:「知ってるわ、資料室にあったあった」
御凪 蓮:「状況にも一致してる。間違いなさそうですね」
御凪 涼:「これに九重という女性もあてられているのかな」
鈴掛 喜一:「確かに今回のケースと似てる。思いつかなかったな……!」
御凪 慶:「ならまだ良かった。被害は少ないぞ」
御凪 蓮:「お友達にお礼言っておいてください。石神井君かな」
鈴掛 喜一:「石神井くんかー。鋭いのわかるわ」
御凪 涼:「あ、そう。よくわかったね」
御凪 涼:「うん。鋭い人なんだ。お礼を言っておくね」
御凪 蓮:「いつもお世話になってると聞いていますので……今度なにか持っていこう」
御凪 涼:「甘いものがいいみたい…だったかな…?受け取ってくれるかな」
鈴掛 喜一:「はは、ちゃんとしてる」
御凪 涼:首を傾げている。
御凪 蓮:「鈴掛君にも今度持ってきますよ。さて、原因がわかったならあとは対策か」
鈴掛 喜一:「おれ、とりあえずその九重さんを張っときますよ」
御凪 涼:「この絵の部位とか、物品を壊せばいいのか」
御凪 涼:「じゃあ、それこそ蓮と兄さんに頼ろう」
鈴掛 喜一:「何がその物なのかわかるかもしれないし」
御凪 慶:「おう、ちゃんと腕が戻ったか確かめないとな」
御凪 蓮:「おまかせを。あとの問題は……」
御凪 涼:「問題は?」
御凪 蓮:「ものがわかったとして、譲ってもらえるかどうかですかね」
御凪 慶:「交渉か。任せろ、と言いたいが……」
御凪 慶:「正直、あんまり自信はないな。今回に関しては」
御凪 涼:「そうなのか」
御凪 蓮:「その女性……九重さんもあてられているということですからね」
御凪 慶:「場が場だろ? 向こうもこっちもテンション上がっちまって、また魂だの賭け出すかもしれん」
御凪 蓮:「事情を話して理解してくれればいいが、もうひと悶着……あるいはもう一勝負、となるかも」
御凪 涼:「なるほど…」
御凪 蓮:「こればかりは実際に相対してみなければですかねえ」
御凪 蓮:「ともあれ、ひとまずこんなところかな」
御凪 涼:「はい。少なくとも、悪意のある人がいなかったのは」
御凪 涼:「いいことだった…と言ってもいいものかな」
御凪 蓮:「さて。もとが器物だからといって、自我のあるないはそれぞれだけれど……」
御凪 蓮:「悪意と相対するのは、確かに……削れるような感覚があるからな」
御凪 涼:「うん」目を細める。
御凪 慶:「まあな」
御凪 蓮:「とは、いえ」
御凪 蓮:「鬼が相手ならば、御凪のやることは一つだ」
御凪 蓮:「斬る」
御凪 涼:「…やっぱりおまえがいると」
御凪 涼:「なんだか軸が出来た感じで。心強い」
御凪 蓮:「だといいんだけど。私も兄さんたちがいると心強いよ」
御凪 涼:「うんうん」
御凪 慶:「なんだなんだ、改まるなあ、お前ら」
御凪 蓮:「格好をつけてるってばれてるの、分かってるからね」
御凪 涼:「ふふ」
御凪 蓮:気が抜けたように苦笑する。
御凪 蓮:「さっきは一つと言ったけど、あとはそうだな」
御凪 蓮:「抱えすぎずに、忘れないぐらいか」
御凪 蓮:「ともあれ、よろしく頼みますよ。慶兄さん、涼兄さん」
御凪 涼:「……ん。そうだね」
御凪 慶:「おう、任せとけ……次はな!」
御凪 蓮:「……一回やられたの、結構気にしてる?」
御凪 慶:「全然気にしてないぞ、俺は」ぱらりと扇を開き。
御凪 慶:「……なんて言っても」
御凪 慶:「ばれてるんだからな。ほんと困るよ。兄弟ってやつは」
御凪 慶:明るく笑う。
御凪 蓮:「真似するんじゃないよ」にやりと笑って、口元で扇を広げる。
御凪 涼:声を漏らすように笑う。
御凪 涼:「うん。……叶うなら、店も元通りに戻るといい」
御凪 涼:「人から継いだ店なんだものな」
御凪 涼:「幸福なものであってほしいよ」

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 蓮:ロイスは保留かな
御凪 蓮:涼兄さんなにかいるものあったっけ?
御凪 涼:ロイスは保留!
御凪 涼:あーそうね 覚悟のさらし狙ってもいいんだけど
御凪 蓮:私の数値だとちょっと狙えないやつ
御凪 涼:お互いおまけに狙っていくか
御凪 涼:強化素材とかそういうのを
御凪 蓮:はーい
御凪 蓮:とりあえず私は強化素材でいいや
御凪 涼:覚悟のさらしやってみるかあ
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 10[6,10]+3[3]+1 → 14 → 失敗

御凪 涼:5DX+0+0@10 調達
DoubleCross : (5DX10) → 10[1,2,9,9,10]+9[9] → 19

御凪 蓮:お、これなら
御凪 涼:折角だし買うか
御凪 蓮:財産1入れて成功にします
御凪 涼:30だったはずなので
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+10して
御凪 蓮:鬼切りの古太刀に使用して攻撃力+1、以上!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (74 → 77)
GM:か、覚悟だ
御凪 涼:御凪 涼の財産点を1減少 (3 → 2)
御凪 涼:買ってボデマの上にガシャンってしまーす
GM:下かも
御凪 蓮:がしゃんがしゃん


マスターシーン2 魂魄遊離


鈴掛 喜一:(さーて、どうすっかな……)
GM:賭場の隅。九重という女を見張るとは言ったが。
鈴掛 喜一:(おれも交じって賭けをする……ってのはまずいか。にしても魂なんて……)
鈴掛 喜一:(そもそもあんの?ってとこだけど。今ここでは『あるということになっている』んだろうな)
GM:考え事をしていると、ふと狭い通路でひとりのあやしと行き会った。
GM:晴れ着姿の、どこか表情の読めない若い女だ。
GM:九重、と呼ばれていた。


makeYo1
九重:「こんにちはあ」
鈴掛 喜一:(……やべ)
鈴掛 喜一:「あ、すいません。すぐどくんで……」
九重:「いいのいいの。狭い道だしね」
九重:「それより、勝負しない?」
鈴掛 喜一:「は?」
九重:「簡単な話よ。ジャンケンで勝った方が道を通れるわけ」
鈴掛 喜一:「……はは、それ、もしかして……」
九重:「うん。魂を賭けてもらう」
鈴掛 喜一:(……まずいって!)
GM:その言葉を聞いた瞬間、周囲が急にわっと噴き上がる。
GM:どうやら九重の賭けは、この場において何よりの娯楽。そうなっているようだ。
GM:後ろに退こうとしても、押し返される。
鈴掛 喜一:(え、これ、受けるしかないやつ?)
鈴掛 喜一:(詰んだ?)
九重:「さあ、ジャンケン」
GM:つい押されて、震える手でパーを出す。あいこ。
九重:「あいこで!」
GM:グー。あいこ。
GM:闘争心の上昇。恐らくは、九重の衝動に影響されたもの。
九重:「あいこで!」
GM:それが、密かに彼にも伝わっていたのかもしれない。
GM:わあ、と声が上がった。
GM:またグーを出した。相手はパー。負けだ。
鈴掛 喜一:「……っ!」
九重:「やったね。じゃあ、あんたの魂はあたしの……」
GM:伸ばされた手が、中途で止まる。
九重:「あれ。倒れない」
九重:「あ、あんた、もしかして魂がふたつある? お得なこと」
鈴掛 喜一:「……ふたつ?」はっとする。
九重:「ひとつ、見えてない方だけいただいちゃおうっと。運が良かったね、お兄さん!」
GM:ずるり、と何かが抜け出た気配があった。
GM:魂などというものが本当にあるものかは謎だ。だが今この場では『あるということになっている』。
GM:共通の認識が生まれて、虚実が書き換えられている。
GM:そういうことになってしまっているのだ。
GM:そうして彼の中には、普段は眠ったままの『本物の鈴掛喜一』が居る。
鈴掛 喜一:「待て、おいっ、ダメだ! それは! 喜一は返せ!」
GM:その時にはもう、完全に月の光に当てられてしまっていたのだろう。
鈴掛 喜一:「返せ……賭けるから」
鈴掛 喜一:「おれとその喜一の魂を賭けて、もう一度勝負してくれ!」
GM:賭けは熱くなった方が負ける、と古来から言い習わされている。
GM:どさり、と人体が倒れる音がして、賭場の熱狂はさらに煽られ、高まった。


ミドル5 牡丹再華


GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (58 → 65)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (77 → 86)
GM:あがる
御凪 涼:友がピンチだしな


【雨宿町・旧市街 あやしの賭場】

GM:鈴掛喜一の帰りは遅く、あなたたちは再び賭場に向かった。
GM:そこにあったものは……。
GM:大いに盛り上がる客たちと、楽しそうにしている九重の姿。
GM:そして、その傍で倒れている鈴掛喜一。
GM:命は無事のようだが、意識はない。放置はできないだろう。
御凪 涼:「っ」息を呑む。「これは」
九重:「おや? お知り合い?」
御凪 蓮:「鈴掛君……!」
九重:「ふふ、頑張ってたけどあたしの勝ちー」
御凪 涼:「これは、なにを」
九重:「魂ふたつ、確かにいただきました!」
御凪 蓮:「ふたつ……?」
御凪 涼:ふたつ。その意味を考える。
御凪 涼:「來火くんと、喜一くん……」
九重:「そ。たまにいるよね。変わった子。猫でもないのに」
御凪 涼:(どちらが先かは分からない。どちらでも、きっと)
御凪 涼:(取り戻そうとする……)
御凪 涼:(私たちがそうしたように)
九重:「ま、なんでもいいんだけどー」
九重:「お知り合いなら、やる? 一勝負」
御凪 蓮:「涼兄さん。……詳しい事情は分かりませんが」
九重:ふと目つきが鋭くなる。
御凪 蓮:「どうやら乗るしかないようですね」
御凪 涼:「……きっと後で彼が話してくれると思う。今は」
御凪 涼:「ふたりとも。どうしても。取り戻さないと」
御凪 蓮:「わかった」
御凪 涼:「……あてられても、私にはわからない。いまもちょっと難しい」
御凪 涼:「信じるよ。おまえがそうなときは、私たちが頑張るから」
御凪 蓮:「お互いにね、頼りにしてます」
御凪 涼:「うん。それが言いたかった」薄く笑う。
御凪 蓮:「そういうわけで、ええ。一勝負お願いしますよ、お嬢さん」
御凪 涼:「賭けるのは、同じ価値の。魂で認めてもらえるのかな」九重さんに。
九重:「お、お、やる? やる?」目を輝かせる。
九重:「そうこなくっちゃ! あたしそういうバチバチのやつ、だあい好き!」
九重:「もちろん、こっちが負ければお知り合いは返したげる」
九重:「……そんなの、なかなかないんだけど!」
九重:「……ふふ、嬉しいなあ。あたし、もっと強くなれるよ」

GM:このシーンでは九重との対戦を行ってもらいます。
GM:ルールは同じく、賭事『十色牡丹』。詳細は前回と変わりません。
GM:賭ける対象も同じくエフェクト。失敗で封印、侵蝕1d5上昇。
GM:九重が賭けるのは鈴掛喜一/來火の『魂』=《オリジン:サイバー》と《アンシーントーカー》。
GM:全員で合わせて2回対決に勝利をすれば無事成功。
GM:まずは技能を選びます。
GM:前回のRCは抜かそうかな。
GM:1d11
DoubleCross : (1D11) → 3

GM:運転!
GM:何の運転かは任意で結構です
御凪 蓮:持ってはいるけど!
御凪 涼:免許を…取りに行くか…
GM:時間かかるね
GM:目標値は15です。
御凪 涼:今からでも入れる教習所はないのか
GM:では、まずはイージーエフェクトなどの使用があれば、宣言してください。
御凪 蓮:2週間短期習得のとこ
御凪 涼:では前回同様に《真偽感知》を。
GM:お、了解です
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1増加 (86 → 87)
GM:では、九重の妨害をひとつ打ち消すことができます。
GM:具体的には《支配の領域》によるダイス目変更がシーン中無効になりました。
御凪 蓮:ひえっ
御凪 涼:怖いよ
GM:また、同時にお二人は気付きます。
GM:九重は今、賽子をすり替えようとしていた。その賽子は店のものとよく似ていますが……。
GM:金色の細い月の模様が描かれていた、と。
GM:これが月輝物に違いないということも判断できます。
御凪 蓮:あっなるほど!
御凪 涼:ははん
GM:他に使用があればどうぞー
御凪 蓮:一応空の楽器使っておこう
御凪 蓮:空気を操れるぞーとブラフをかけます
御凪 蓮:こっちじゃないぞ 空気だぞ
GM:前回と同じく、目標値-1ですね。14になります。
GM:あとはイカサマをする場合は宣言をどうぞ。
GM:なお、今回鈴掛喜一のNPCカードは使用不可です。
御凪 涼:來火くーん!
御凪 蓮:今助けるからな!
御凪 蓮:私は技能のすり替えをします
御凪 蓮:運転はできるけどやっぱ白兵だよ白兵!
GM:了解です
御凪 蓮:私から行っていいかな?
GM:そうですね、では先に判定をどうぞ
御凪 涼:手番どおりかな?いっちゃえ!
御凪 蓮:居合を使います。白兵達成値+14
GM:判定前に。
九重:《魔獣の咆哮》判定のダイス数を-3個します
御凪 蓮:ひぃーっ
GM:ですが
:《デビルストリング》で《魔獣の咆哮》を打ち消します。
御凪 涼:あ
御凪 涼:鮎さん!!!
御凪 蓮:あ、鮎さん!
GM:なんかやりたいって言ってたやつが……
GM:いたので、打ち消されました
御凪 蓮:ありがとう!
九重:キー
御凪 蓮:ひやりとした 判定していいかな?
GM:ということで改めてどうぞ
御凪 蓮:5DX+19+0@10>=15 (侵食上昇4、侵蝕60~)
DoubleCross : (5DX10+19>=15) → 9[2,6,7,8,9]+19 → 28 → 成功

御凪 蓮:28!
GM:ひえ
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (65 → 69)
GM:成功ですね……妨害もないです
GM:《オリジン:サイバー》奪取!
御凪 蓮:良かった!
御凪 蓮:あとは任せた兄さん
GM:では、涼さんどうぞ
GM:イカサマの宣言から!
御凪 蓮:あ、確認なんですけど
御凪 蓮:オートアクションのエフェクト使う場合
GM:はい!
御凪 蓮:涼兄さん自身のエフェクトでも3つ目のイカサマ必要になります?
御凪 涼:あ、なるほど
御凪 涼:そうなのかなーと思っていた
GM:そうですね、行う/受けるなので
GM:イカサマにはなります
GM:あ、ちなみに待機するのもできますよ
御凪 涼:んー 振ります
御凪 涼:イカサマさきに!
GM:合計2回ならよい……ただし、その場合魔獣の咆哮は復活します
GM:はあい!
御凪 涼:・他人の支援(NPCカード、オートエフェクトの使用)で。
GM:了解です。どうぞ!
御凪 涼:1DX+0@10
DoubleCross : (1DX10) → 10[10]+5[5] → 15

御凪 涼:…
御凪 涼:なんか
御凪 涼:できました…
御凪 蓮:がんばった
GM:涼さん今夢の雫でいくつ上がりますっけ
御凪 涼:運転できたみたい 私
御凪 蓮:侵食増加のボーナスも入れてないのに
御凪 涼:えっと 10です
御凪 涼:そうじゃんw
御凪 涼:入れ忘れてるww
GM:ぐっ
GM:じゃあまあいいか……《スモールワールド》持ってましたが、10なら意味がないや
御凪 蓮:ひえっ
御凪 蓮:こわいこわい
御凪 涼:ふー
GM:ダイス振り足してもいいですよ
GM:回るかも
御凪 涼:じゃあいちおう二個ふやすか
御凪 涼:2DX+0@10
DoubleCross : (2DX10) → 10[3,10]+10[10]+3[3] → 23

GM:??
御凪 涼:?
御凪 涼:頭文字R
GM:何にせよ成功ですね……はい
御凪 蓮:王
GM:では、《アンシーントーカー》奪取!
御凪 涼:ドライバーの才能もあったな…
御凪 涼:やったー!
GM:ええー、ここまでとは……
GM:鈴掛喜一の『魂』は無事戻りました。
GM:次のシーンからNPCカードは再度使用可能です。
御凪 蓮:よかった……
御凪 涼:安心しました

九重:「しかしお客さん、一見さんでしょ?」
九重:ざらり、と賽を集める。
九重:「この賭け、結構面倒なのに、よく覚えたよねえ」
御凪 涼:「いや、よくわかっていなくて。数えてもらってる」
御凪 涼:「繰り上がりとか、難しいしね…」と賽を見て。
九重:「あはは、数の間違いはよくあること……だけど」
御凪 蓮:「慣れるとこれはこれでなかなか……」
九重:「多けりゃ勝てるってもんでもなかったりね。面白いよ」
九重:ひいふう、と数を数える……隙に、袖口から転がるものがひとつ。
九重:小さな賽の、その面に、金色の三日月が描かれている。
九重:そっと紛れ込ませようとする。
御凪 涼:「……蓮」
御凪 涼:「鬼が出た」
御凪 蓮:賭場に、一陣の風が吹く。
御凪 蓮:突風と呼ばれるほどのものでもなく。
御凪 蓮:扇の一振りで、びゅうと吹き。
御凪 蓮:「落とされましたよ」
九重:「おおっと」
御凪 蓮:扇で示した先に、月の賽が転がっている。
九重:「優しいね。ありがと!」
九重:悪びれる様子もなく、それを拾う。
九重:さすがに使うことは諦めたようだ。
御凪 蓮:「(眉一つ動かさない。流石というべきか)」
九重:袂にそっと、大事そうに忍ばせる。目つきは油断ない。
九重:「さあ、行かせていただきます!」
九重:ざらり、と妙に多い賽を振る。
九重:ころりと転がり、目は十と四。
御凪 蓮:「(あっさりと……今、なにかやったか?いや)」
御凪 蓮:現場をつかめなければ意味はない。
御凪 蓮:「では、私も。よろしいかな?」
御凪 蓮:規定の数の賽を手に取る。
九重:「はあい、お好きにどうぞ」
御凪 蓮:相手の目も強い。確実に勝つには先と同じ手を使うしかない、が
御凪 蓮:「──」
御凪 蓮:ぴくり、と手が止まる。
御凪 蓮:「(見られている)」
九重:にい、と口の端を吊り上げる。
御凪 蓮:九重の注視が外れない。
九重:これ見よがしに叫ぶでもなく、ただ見ている。
九重:「さ、どうぞ?」
御凪 蓮:「(視線誘導も効かない……どの道でも一流は違う、ということか)」
御凪 蓮:さて、どうする。この状況で同じ手を使って、見破られないか。
御凪 蓮:精緻な動作が必要な以上、この手は些細な妨害にも弱い。
GM:周囲には客たちが集まり固唾を呑んで見守っている。
御凪 蓮:「(真っ向勝負か、いちかばちか間をずらすか……)」
御凪 蓮:つう、と汗が流れる。どちらを選ぶか──
GM:その時、あなたの耳に聞き覚えのある声が届く。
:「……ひと思いに、おやりなさい。大丈夫」
:「公正に、公正に」
御凪 蓮:「!」
GM:覚えのある、レネゲイドの気配。
御凪 蓮:「いざ……疾っ!」
御凪 蓮:声を信じ、賽を放つ。
九重:こちらも、どこか野生じみた気配が漂う……が。
:ひたひたと、静かな何かに飲み込まれて、散じる。
御凪 蓮:「二拾、に八」
御凪 蓮:「で、よろしかったかな?」
GM:周囲からどよめく声。
九重:「あー! こりゃしまった」
九重:「あんた強いねえ。素の実力があるってやつ」
御凪 蓮:「いえいえ。幸運ですよ」
御凪 蓮:ぺこり、と聴衆に向けて頭を下げる。
:「……御舞運を」小さく声が届いた。
九重:「こういう型にゃあ、なかなか敵わない……仕方ない」
九重:「魂、ひとつ! お返しするよ」
御凪 蓮:「確かに」
御凪 涼:それはどちらの魂だろう、と見ている。そう思う時点であてられているのかもしれない。
鈴掛 喜一:まだ意識は戻らないものの、微かに呻く声がする。
御凪 蓮:大きく息をつく。
御凪 涼:「なら、もうひとつ」
九重:「そう、もうひとつ」振りなさい、と手で示す。
九重:「ひとつで済むかな? ずるずるといっちゃうかも?」
御凪 涼:賽を握る。「いや」
御凪 涼:「大丈夫だ」
御凪 涼:なぜか大丈夫だと思った。
御凪 涼:(…だって、私は)
御凪 涼:(あのときだって、いろんな人と、うまくやれた)
御凪 涼:(きみを助けられるんだ、私は)
御凪 涼:賽を振る。
御凪 涼:それだけ。ただ分かっていた。
御凪 涼:彼を助けられることが分かっていた。
御凪 涼:「…うん」
御凪 涼:微笑む。「勝った」
九重:賽を目で追う。
九重:いまひとつ、操ることはできる……が。
九重:「……あーあ」
九重:「さすがに目の数にも限度があるわなあ……」
九重:頭を掻く。
九重:「ね、あんた、今『何もしてない』ね?」
御凪 涼:瞬きする。「やはり、分かるものなんだ…」
九重:「わかるわよお。あんまりにも自然体だった」
御凪 涼:「ふふ。でも緊張はした」
九重:「それくらいはしてもらわなきゃ困るわ。やだやだ、天然の人は」
九重:はー、と息を吐き。
九重:「魂、ふたつ! 持ってきなさいよ!」
GM:ぶわ、とレネゲイドの気配が微かに場を揺るがし。
鈴掛 喜一:「…………」
鈴掛 喜一:「……あ?」ぱちりと目を開ける。
御凪 涼:「…來火くん…?」
鈴掛 喜一:「あ、涼さんだ。……えーと……」
鈴掛 喜一:「喜一!」がばっと起き上がる。
御凪 蓮:「気分はどうです?どこかおかしかったりは?」
鈴掛 喜一:「喜一、いる? いるな? いるね?」
鈴掛 喜一:何やら確認をすると、ほっと息を吐く。
御凪 蓮:「喜一……君の名前だと思ってたんですがね」
御凪 涼:「喜一くんも…大丈夫、なはずだけど」
御凪 涼:「よかった」
鈴掛 喜一:「だ、大丈夫。大丈夫。おかしくないはず……」
鈴掛 喜一:「また助けてもらったやつだ。どうも」
鈴掛 喜一:「……次は、おれも助けるから」
御凪 涼:「うん。きっと助けられると思う」
御凪 涼:「よろしくね」
鈴掛 喜一:「順番で」あなたたちに、頭を下げる。
御凪 蓮:「うん、そのときはよろしく頼みます。……詳しい事情も気になるが、そこは話したくなったらでいい」
九重:「はーあ」
九重:卓に肘をつき、不満そうに見ている。
御凪 蓮:「さて、今はだ。九重さん、でよろしかったかな?」
九重:「そうでーす」手をひらひらする。
九重:「ね、もう一勝負しない? 不完全燃焼だわー」
御凪 蓮:「その前に一つ、見せてもらいたいものがありましてね」
九重:「なあに?」
御凪 蓮:「先程の月の賽だ」
九重:「ああ、ありゃああたしのお守りなのよ」
九重:「うっかり出しちゃったけど、そうそう人には見せらんないなあ」
九重:袂を押さえて、警戒をしているようだ。
御凪 蓮:「お守りか。……思い入れのあるものなのかな?」
九重:「拾い物だけどね。なあに? そんなに気になる?」
九重:じりじりと焦るような様子。
九重:「わ、渡しはしないよ……! 絶対だからね」
御凪 涼:「……少しだけお借りするのも…?」
御凪 蓮:「……これ以上、腹芸をしてもしかたないか」
九重:「駄目に決まってるだろ……!」
御凪 蓮:「九重さん。我々はその賽が危険なものだと知って、探しに来たものだ」
九重:「……!」
御凪 蓮:「君にも思い当たるところはあるのではないかな」
九重:「あるもんか! 奪りに来たな!」
九重:途端に威嚇するような顔になる。
御凪 蓮:「その賽は周りの人間はもちろん、いつかは君自身にも害が及ぶかもしれない」
御凪 蓮:「どうか、話を聞いてもらえないだろうか」
九重:「これは、あたしの……あたしが強くなるのに必要なの!」
御凪 涼:「賽が自分を守らせているみたいだな…」その様子を見て。
九重:明らかに、妙な興奮状態にある。
GM:周囲が少しずつ引いていく。
GM:何かを危ぶむように。
九重:「……あんまりしつっこいようなら!」
九重:だん、と立ち上がって卓に脚を踏み下ろす。
九重:いつの間にか、手には鋭い爪が生えている。
九重:「あたし、賭け以外も……たまにはやるよ?」
九重:暴走か、それに近い状態、と判断できるだろう。
御凪 蓮:「……どうやら、話し合いだけでは難しいようだ」
御凪 蓮:「兄さん、いけますか?」
御凪 涼:「ん。私はいつでも。それに」
御凪 涼:「來火くんや兄さんもいるしね」
御凪 涼:「心強い。だろ」
御凪 蓮:「ええ」
御凪 慶:「……なんか騒がしいから来たら、これかよ」前に進み出る。
御凪 慶:「美人は当たり。好みも当たり。状況がなあ」
御凪 蓮:「あちらは勝負がお好みのようですよ」
御凪 慶:「まあ、あれだ。こっちも腕試しってやつだな」
御凪 蓮:「では、舞いますか」
御凪 慶:はらりと扇を広げる。
御凪 涼:色とりどりの羽搏き。
御凪 蓮:蝶たちが舞い始める。
鈴掛 喜一:舞をすることはできないが。
鈴掛 喜一:「……綺麗だよなあ」それだけ呟く。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 涼:九重さんにとろう
御凪 涼:〇敬意/隔意。
御凪 涼:購入はとくにないな。蓮なんかある?
御凪 蓮:九重  ○P:敬意/N:脅威
御凪 蓮:こっちも特には?
御凪 涼:ためしに車買おうとします
御凪 蓮:ドライビング
GM:どうぞ……!
御凪 涼:6DX+0+0@10 調達
DoubleCross : (6DX10) → 10[3,3,5,6,8,10]+2[2] → 12

御凪 蓮:ちょっと厳しい
御凪 涼:さすがにむりだったな
御凪 涼:エアドライブします
GM:賭場に車
御凪 蓮:兄さんほしいなら私も頑張ってみよ
GM:兄思い!
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=30 調達
DoubleCross : (3DX10+1>=30) → 10[6,6,10]+10[10]+7[7]+1 → 28 → 失敗

GM:!?
御凪 蓮:いけるじゃん
御凪 涼:!?
御凪 蓮:財産2使って買うよ。
御凪 涼:wwww
GM:まじかよ
御凪 涼:蓮……
GM:どうぞ……
GM:納車します
御凪 涼:ありがとう だいじに乗るね…
御凪 蓮:涼兄さんにあげる
御凪 蓮:まずは免許取ろうね
御凪 涼:嬉しい
GM:軽々と
御凪 涼:うん、がんばるね


クライマックス 対・九重


GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (69 → 71)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (87 → 88)
GM:あっ落ち着き兄弟!

GM:では、あなたたちの目の前で戦闘態勢を取る九重から、強力なワーディングの気配が沸き起こる。
GM:それはあなたたちの中のレネゲイドを同様に励起させる。
GM:場の熱に狂え、と。
GM:衝動判定です。意志で目標値9。
御凪 蓮:3DX+0+0@10>=9 意思
DoubleCross : (3DX10>=9) → 5[4,4,5] → 5 → 失敗

御凪 涼:5DX+2+0@10 意思
DoubleCross : (5DX10+2) → 10[1,5,8,8,10]+8[8]+2 → 20

御凪 蓮:おっと暴走 まあどうせするけど
GM:涼さん
御凪 蓮:意思が強い
御凪 涼:つよ
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を2d10(→ 12)増加 (71 → 83)
御凪 涼:運転の次に凄い
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (88 → 97)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (97 → 104)
GM:運転すごいな
GM:だいぶ!
御凪 涼:こっちも高いなw
GM:では、そのワーディングは、土地のレネゲイドとやがて共振を起こす。
GM:歪んで、熱せられて、おかしくなった空気を揺さぶるように。
GM:あなた方は既に何度か体験したはずの現象。
GM:それはちょうど今時分くらいの、冬の冷たい空気の匂いを伴っていた。

GM:気が付けば路上に、たった一匹でぽつんと佇んでいた。
GM:白黒模様の小さな子猫が彼女だった。
GM:時折手を差し伸べようとする者も居たが、誰かが止める。
GM:「あれは弱いから、長生きはできないよ」
GM:「最後まで面倒を見る覚悟、ある?」
GM:そうかもしれないな、と思う。確かに彼女は弱かった。
九重:(もっと強くて、たくさん生きられたら、助けてもらえるのかな)
九重:(でも、強かったらそもそも、助けてもらう必要もないのかも)
九重:(大体、強くなるってどうすればいいの?)
GM:そんな折、彼女が道端で見つけ出したのは、汚れた小さな賽子だった。
GM:見た瞬間に、欲しくてたまらなくなった。
GM:もっと大きな野良猫と喧嘩をして、運良く追い払うことができたくらいに、力が湧いた。
九重:(これは、あたしのものだ)
GM:そう思った瞬間、彼女はただの猫ではない、もっと強くて大きな力の持ち主になっていた。
GM:感染によるレネゲイドビーイング化、と人ならば言うだろうが、彼女の中には自分の起源の思い出が息づいている。
GM:……無力な日々が、息づいている。
GM:今はもうそうではない。誰に見捨てられたって平気だ。ひとりで立っていける。
GM:そのはずなのだ。
GM:そうして、まだ力を、命を、魂を奪え、と賽は急かす。
GM:正面から奪うのもつまらない。何から何まで手を回して、追い詰めて。
GM:狩りのように、賭けをして奪うのだ。
GM:もう、ただの小さな子猫に戻りたくはないから。

GM:極寒の中に浮かされた熱のような、その思い出が彼女の核。
GM:そうして、それをもたらしたものは手の中の小さな賽子。
GM:いずれそれは彼女と賭場とを狂乱で侵し尽くし、全てをただの鬼へと変えてしまうだろう。
GM:だが、いかに思い出と不可分であろうとも、引き剥がすことはまだできる。
GM:……それ以外に、この場と、彼女とを救う手はない。

GM:最後の賭けがひとつ。
GM:狙うは、月輝物・狂乱賽。

御凪 涼:感情と記憶の氾濫。目をすがめる。
御凪 涼:(…誰にも頼ることなく、ひとりで…)
御凪 涼:扇を広げる。理解できるもできないも、きっと非礼だろう。

GM:戦闘開始です。
GM:エンゲージは以下の通り。

 [九重(5)]
  |
  5m
  |
[蓮(11)涼(5)]


GM:エネミーは一体、距離は5m。
GM:勝利条件は、「九重を戦闘不能にした後、PCが九重と同じエンゲージ内で『月輝物・狂乱賽』の破壊・損傷を宣言する」ことです。
GM:NPCカード2点も使用可能です。都度宣言をお願いします。
御凪 涼:はーい!
御凪 蓮:了解!
GM:では、1ラウンド目開始します。


■セットアップ■

GM:宣言があればどうぞ!
御凪 蓮:<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を7増加 (83 → 90)
御凪 涼:んー、なしで
九重:こちらはなし
御凪 蓮:ラウンド間ダメージ+15、暴走を受けます。対象は私一人
御凪 涼:あ、ここで來火くんを呼べますね
GM:ばれた
御凪 蓮:そうそう
御凪 蓮:お願いしたい
御凪 涼:『帰れない空に手を伸ばす』
・セットアップで範囲(選択)のメジャーアクション判定ダイスを+3個、1シナリオ3回

御凪 蓮:さっきなんか……ダイス減らしてくるのも見えたし……
鈴掛 喜一:呼ばれた
御凪 涼:これをしてほしい!助けて來火くん!
御凪 蓮:待ってた!
鈴掛 喜一:了解です。蓮さん涼さんのメジャーアクション判定ダイスを+3個!
鈴掛 喜一:残り2回だよ
御凪 涼:わーい!
GM:以上かな。では進めます。


■イニシアチブ■

GM:まず行動値順だと11の蓮さんですが
GM:何か宣言はありますか?
九重:こちらは《加速する刻》があります
御凪 蓮:あった
御凪 涼:あった
御凪 蓮:私にはない
九重:ふふ
御凪 蓮:兄さんやる?
御凪 涼:私は動けるが、九重さんを見てからのがいいかな?
御凪 蓮:はいよ!
御凪 蓮:じゃあこちらはなしかな
GM:では九重のメインプロセス!
九重:やったー
九重:マイナー、コンボ『宴支度』《破壊の爪》《ハンティングスタイル》《オリジン:アニマル》《絶対の空間》
九重:素手データ変更+攻撃力上昇、ダイス増加、PC2名のエンゲージへ移動。
御凪 涼:ニャン
御凪 蓮:ひぃーっ
九重:こんにちはあ
九重:メジャー、コンボ『狂乱宴』《形なき剣》《銘なき刃》《コンセントレイト:キュマイラ》《完全なる世界》《要の陣形》
御凪 蓮:あ、ご丁寧にどうも
九重:対象は3体なのでPC2名。
御凪 蓮:わーっご丁寧じゃないパワー!
九重:あ、ドッジダイス-1個ね
九重:ということで判定をします
九重:13dx7+1 ドッジダイス-1個
DoubleCross : (13DX7+1) → 10[2,3,3,3,5,6,6,7,8,9,9,10,10]+10[1,5,9,9,10,10]+10[2,3,9,9]+10[8,8]+10[9,9]+10[3,8]+5[5]+1 → 66

九重:?
御凪 蓮:ひえ
九重:ごめーん、賽振るの得意で
御凪 涼:おまえは…強いよ
九重:リアクションどうぞ
御凪 涼:強い猫だ
御凪 蓮:強者を証明してくる
御凪 蓮:暴走です
御凪 蓮:リアクションなし!
御凪 涼:いちおドッジするか
御凪 涼:3DX+0@10 回避
DoubleCross : (3DX10) → 7[6,7,7] → 7

御凪 涼:まあそうね
御凪 蓮:さすがに
御凪 蓮:ダメージどうぞ!
九重:ではダメージ出します
九重:7d10+22
DoubleCross : (7D10+22) → 53[10,7,5,9,5,10,7]+22 → 75

GM:こいつなに?
御凪 蓮:君強いよ!
御凪 涼:強い猫だ
御凪 蓮:倒れます。まだリザレクトできる
御凪 蓮:御凪 蓮のHPを1d10(→ 3)に変更 (26 → 3)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を3増加 (90 → 93)
御凪 涼:んー。私はもうリザれないので
御凪 涼:賭け 〇楽しかった/緊張した これをタイタスにして昇華。
御凪 涼:復活します。あ、死んでます。
GM:了解です!

GM:では次は11の蓮さんですが
GM:他に何かあれば。エネミーはないです。
御凪 蓮:私はない
御凪 涼:ではここでいくか
御凪 涼:《スピードフォース》。メインプロセスを行います。
御凪 蓮:わーい
GM:きた
GM:どうぞ!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4増加 (104 → 108)
御凪 涼:水滸伝
御凪 涼:ではメインプロセス!
GM:水滸伝だ
御凪 涼:マイナーなし。メジャーでコンボ『渡し舟』《戦乙女の導き》《狂戦士》。
御凪 涼:対象は蓮。次のメジャーアクションダイス+10、C値-1、攻撃力+5してね。
御凪 蓮:すご ありがとう!
GM:賽が増えた……
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を7増加 (108 → 115)
御凪 蓮:増えた賽の方が多い

GM:では次こそは蓮さん!
御凪 蓮:はーい!
御凪 蓮:マイナーで暴走を解除
御凪 蓮:メジャーアクションで<居合> コンボ:花蝶風月
九重:コンボ『彷徨猫』判定前に《魔獣の咆哮》ダイス数を-3個。
御凪 蓮:対象は九重さん
御凪 蓮:妨害は以上かな?
九重:以上!
GM:命中判定どうぞ
御凪 蓮:今ダイスが13個増えて3個減らされてる、C値は-1
御凪 涼:ふえまくっとる
御凪 蓮:16DX+18+0@9 (侵食上昇4、侵蝕80~)
DoubleCross : (16DX9+18) → 10[1,2,3,3,4,4,5,6,7,7,7,7,7,9,9,10]+10[4,9,10]+2[1,2]+18 → 40

GM:うわ
御凪 蓮:ぴったし!
九重:えーと……
御凪 涼:あ、じゃあ
御凪 涼:ついでにするか
九重:まじで
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+12
御凪 蓮:わーい!52!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (115 → 118)
御凪 蓮:固定値型でこんな跳ねるのなかなかないね
九重:一応……抵抗をします
九重:まずコンボ『宴因果』《支配の領域》ダイス目をひとつ1に。
御凪 涼:ヌッ
九重:つってもなあ。最初の回った10を1に
御凪 蓮:この場合いくつになるんだろ
GM:おそらく、2dx9で振り直しかな
御凪 涼:31?
御凪 涼:ああ、逆妖精か
GM:2dx9+28?
御凪 蓮:了解!
御凪 蓮:2DX+28+0@9
DoubleCross : (2DX9+28) → 7[2,7]+28 → 35

御凪 蓮:流石に減った
九重:よし! えーとじゃあ
九重:コンボ『宴始末』《スモールワールド》達成値を-6します。
御凪 涼:あ、あくどいぞ!
九重:29にしてもらう!
御凪 蓮:29になって
御凪 蓮:涼兄さんの夢の雫で+12で41かな、最終的な達成値は
GM:そうですね 高いよ
御凪 涼:やはり固定値ってこと
九重:リアクションはドッジ! あたしは賽に賭ける!
御凪 涼:裏切りを意味しない言葉…
九重:6dx>=41
DoubleCross : (6DX10>=41) → 10[1,2,4,6,8,10]+3[3] → 13 → 失敗

九重:キー
御凪 蓮:一回回しとる
九重:ダメージをどうぞ
御凪 蓮:よし、命中したなら
御凪 涼:呼ぼう
御凪 蓮:まずオートアクションでウェポンケースからアームドスーツを装備、白兵攻撃力+3
御凪 蓮:で、慶兄さんお願いします!
御凪 涼:頼みます!
御凪 慶:どーれ
御凪 蓮:『楊貴妃』
・ダメージロール前にオートで使用。PC一人が与えるダメージに+3d10する。シナリオ1回。

御凪 蓮:これ!
御凪 慶:了解! 蓮の与えるダメージに+3d10な
御凪 涼:さすが~
御凪 蓮:ありがと!ダメージダイスは合計で
御凪 蓮:命中分5にRエンハンサー1に慶兄さんの分で3
御凪 蓮:5d10+1d10+3d10+28 (アームドスーツ)
DoubleCross : (5D10+1D10+3D10+28) → 33[7,8,10,6,2]+1[1]+26[10,10,6]+28 → 88

GM:賽が増えた……
GM:すっごいな
御凪 蓮:跳ねたな
御凪 涼:縁起がいいぜ!
九重:えー…………
御凪 蓮:88点装甲ガード有効!
九重:さ、さすがにそれは落ちる……けど
九重:《蘇生復活》HP1で復活します。
御凪 蓮:おおっと
御凪 涼:ぬお!
御凪 蓮:強いね……
御凪 蓮:こちら行動以上!
GM:戦闘終了条件は九重の戦闘不能とその後1手番。よろしくお願いします。
GM:あ、そうだ
GM:蓮さんの攻撃が当たったので、九重はジャームではないのですが
御凪 蓮:おっとそうだった
GM:月輝物・狂乱賽のEロイスをひとつ解除が可能です
御凪 涼:おお!
御凪 蓮:解除できるものは何がありますか?
GM:はい。《Eロイス:虚実崩壊》これひとつ!
御凪 蓮:では虚実崩壊を斬ります。
GM:オッケー!
GM:《Eロイス:虚実崩壊》が解除されました。
GM:これにより九重の持つエフェクトのうち、オルクスシンドローム由来のものが使用不能となります。
御凪 涼:おおー!
九重:うう
御凪 涼:めちゃたすかる
御凪 蓮:たすかる

GM:ということで、涼さんは行動済みなので、九重の本来の手番。
九重:マイナーはなし。
九重:メジャー、『狂乱猫』《銘なき刃》《コンセントレイト:キュマイラ》
九重:対象も単体になっちゃった……蓮さんを攻撃します。
御凪 蓮:来い!
九重:7dx7+1
DoubleCross : (7DX7+1) → 10[1,1,1,4,5,7,10]+2[1,2]+1 → 13

九重:うっわ
御凪 蓮:しょんぼりが出てる
九重:リアクションどうぞ……
御凪 蓮:暴走解除してるから一応ドッジ
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=13 回避
DoubleCross : (4DX10>=13) → 9[3,8,8,9] → 9 → 失敗

御凪 蓮:あたった!
御凪 涼:くっ
九重:ほっ
九重:ではダメージ
九重:2d10+13
DoubleCross : (2D10+13) → 18[9,9]+13 → 31

九重:あ、ダメージダイスはいった
九重:装甲有効!
御凪 蓮:倒れる!
御凪 蓮:リザレクト!
御凪 蓮:御凪 蓮のHPを1d10(→ 6)に変更 (3 → 6)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を6増加 (93 → 99)
GM:しぶとい!
GM:ここで全員手番終了かな。
御凪 蓮:あっすいません!
GM:はいはい!
御凪 蓮:自分の手番の侵食忘れてた 上げてもリザ圏内ではあります
GM:おお、どうぞ上げて
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (99 → 103)
GM:了解です
御凪 蓮:失礼しました、どうぞ
GM:はーい、では一度演出かな

御凪 蓮:「行きますよ、慶兄さん」
御凪 慶:「おう、いつでもどうぞ」
御凪 蓮:御凪の舞が始まる。青の蝶が飛び、鈴が鳴る。
御凪 蓮:奮い立たせていく。鬼狩りの者たちの心を、戦いに向けて。
鈴掛 喜一:舞う蝶の道筋に、ぱちぱちと小さな稲妻が走る。
鈴掛 喜一:「……おれひとり、ちゃんと賭けないのもなんかあれですし」
鈴掛 喜一:「おれも、少しは一緒にやらせてくださいよ」
九重:稲妻と蝶をちろりと目で追ってから。
九重:「あたしの賽。あたしの力」
九重:「絶対に誰にも」
九重:爪が長く鋭く伸びる。
九重:軽やかに跳躍して、飛び込んでいく。
九重:「渡すもんかッ!」
九重:振り回す軌道は賽の目の如く不規則。故に読み難い。
御凪 蓮:「っ!」
九重:斬撃は刀ほどにも鋭く、あなたたちを傷つけていく!
御凪 涼:目で追う間もなく喰らう。
御凪 蓮:爪に裂かれ、血の華が咲く。
御凪 涼:(軽やかで、力強くて)
御凪 涼:(……賭けも少し楽しかったけど、やっぱり私は)
御凪 涼:(舞ばかりだな)
御凪 蓮:「読みづらいな。追うのに苦労しそうだ」
九重:「あっはははは!」
九重:「ようこそ、お兄さんたち」
九重:「あたしの宴へ!」
御凪 涼:「じゃあ…少し、追いやすくできるように。やってみる」
御凪 蓮:「お願いします」
御凪 涼:「宴なら、誠心誠意、足を止めることなく舞わなくては」
御凪 涼:「私は鬼切りではなくて、舞い手なのだから」
御凪 涼:青い蝶と小さな稲妻。その狭間が揺らぐ。
御凪 涼:身体をぐらりと傾けて、鳴る鈴の音に合わせて。
御凪 涼:静かに姿勢を低くし、猫のようにくるりと回る。
御凪 涼:透明で命すらない、不在の蝶が生まれては消え。
御凪 涼:場の熱狂と弟の意識を溶かして、澄ませて。
御凪 涼:「おまえなら、見えるはず」
御凪 涼:「……そうだろう、ね、兄さん」
御凪 慶:「お前は毎回抽象的なんだよな」笑って。
御凪 慶:「見えるはず、には同感か」
御凪 蓮:その瞳が幻の蝶を捉えて、同時に猫の姿を追い始める。
御凪 蓮:絶閃が鳴いている。彼女自身は鬼でなくとも、その身を動かす力には鬼が混じる。
御凪 蓮:斬らせろと、心を突き動かす衝動に身を任せず。
御凪 蓮:「兄さん」
御凪 蓮:「私が斬る」
御凪 蓮:御凪の当主としてそれを告げる。
御凪 蓮:「一呼吸要るな。舞っていてほしい」
御凪 慶:「おう、任せた」
御凪 慶:その言葉に従い、扇をはらりと広げる。
御凪 慶:跳ねる。閃く。ゆるりと戻る。
御凪 慶:その間にも、袖口からはひらひら、ひらひらと。
御凪 慶:紅い蝶が舞う。熱気の中を飛んでいく。
御凪 慶:青と紅とが、交じり合う。
御凪 蓮:交錯する青と紅の中、御凪の舞が始まる。
御凪 蓮:彼女に共感することはできない。ずっと一人ではなかった。
御凪 蓮:両親に育まれ、兄達がずっと側に居てくれた。
御凪 蓮:彼女の気持ちを真に理解することはできない。
御凪 蓮:「それでも」
御凪 蓮:それでも、斬る。それが鬼狩りだ。
御凪 蓮:これ以上誰かが傷つけられる前に。これ以上誰かを傷つける前に。
御凪 蓮:鬼の魂を狩るは御凪の務め。
御凪 蓮:「疾っ!」
九重:「……!」
御凪 蓮:刃鋼が跳ねる猫を捉える。
御凪 蓮:斬り裂いたのはその肉と、
御凪 蓮:鬼の気の混じるその力。
九重:刃を止めようと、因果を操る力が噴き上がる。
九重:それが、かえって拙かった。
九重:鬼切りのその刃に、力そのものが傷つけられる。
御凪 涼:その御凪と舞の軌道は澄んで、鬼の力を断つ。
御凪 涼:同じ幹の違う枝でも。その舞も。たしかに、ひとつだけ。
御凪 涼:これ以上、誰かがと。その同じ思いを映して。
御凪 涼:赤と青の色彩に溶け、爆ぜ、剣のひとつとなる。
九重:「あ、あああ!」
九重:よろめく。深手ではあるがオーヴァードだ。まだ耐える。
九重:しかし、代わりに、周囲の空気が変わっていく。
GM:ざわめき、興奮して戦闘を見守っていた客たちが、ふと我に返った様子になる。
GM:ひらめく爪に、刃に、さっと顔を青ざめさせて、後ろへと退いていく。
GM:中には、外に逃げる者も。
九重:「……なんで! あたしの賭場、あたしの狩り場が!」
GM:九重からも、それまで漂っていた得体の知れない気配が消えていく。
九重:「あんたたちのせいでっ!」
九重:爪を再び振り下ろす。
九重:その軌道に、それまでの精彩もはなく、力も弱くなっている。
御凪 蓮:「……っ」
御凪 蓮:かわそうとして、僅かにためらう。
御凪 蓮:先までとは比較にならぬほど、弱々しいその爪に斬り裂かれる。

GM:クリンナップ省略。2ラウンド目に入ります。


■セットアップ■

GM:何かあれば宣言をどうぞ。
御凪 蓮:<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5増加 (103 → 108)
御凪 涼:なし!
御凪 蓮:ラウンド間ダメージ+18、暴走を受けます
御凪 蓮:以上!
九重:なし
御凪 蓮:あ、來火君お願い!
鈴掛 喜一:はいはい!
鈴掛 喜一:メジャーアクション判定ダイス+3個してくださいね
御凪 涼:わーい!
鈴掛 喜一:あと1回ー


■イニシアチブ■

GM:では行動値順で蓮さんどうぞ。
御凪 蓮:はーい!
御凪 蓮:マイナーで暴走を解除
御凪 蓮:メジャーで<居合> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:対象は九重さん!
九重:ギー
GM:命中判定どうぞ
GM:あ、そうだ
九重:コンボ『彷徨猫』判定前に《魔獣の咆哮》ダイス数を-3個。
御凪 涼:くっ
九重:これを忘れるとこだった
御凪 蓮:來火君のバフと相殺でダイス数はそのまま!
GM:改めてどうぞ!
御凪 蓮:7DX+20+0@10 (侵食上昇4、侵蝕100~)
DoubleCross : (7DX10+20) → 10[1,1,2,7,7,10,10]+8[3,8]+20 → 38

GM:たかい
御凪 蓮:素で回っちゃった
御凪 涼:すごい
御凪 涼:お、しかも
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+12するので
御凪 蓮:容赦なし
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (118 → 121)
GM:するんかい
御凪 蓮:ぴったり50!
GM:HP1なのに
御凪 涼:へへ!
九重:ええい、もう妨害エフェクトはないよ!
九重:ドッジ!
御凪 蓮:ではダメージ
九重:ドッジする
御凪 蓮:6d10+1d10+31 (侵食100~、アームドスーツ)
DoubleCross : (6D10+1D10+31) → 26[5,1,5,2,4,9]+4[4]+31 → 61

御凪 蓮:あっごめん!まだドッジしてなかった!
GM:そうなのだ。ちょっと待ってね
九重:6dx>=50
DoubleCross : (6DX10>=50) → 10[2,5,5,8,10,10]+10[10,10]+10[9,10]+1[1] → 31 → 失敗

九重:??
御凪 涼:wwww
御凪 蓮:あっぶな
御凪 涼:雫してよかったわね なんか
九重:回ったけどむりだよ
御凪 蓮:やっぱ君強いよ!?
GM:ダメージは先ほどのものでOKです
御凪 蓮:はーい!失礼しました
九重:HP1だって言ってるじゃん!
九重:とても無理。落ちて復活はなし。
御凪 蓮:強者相手に妥協はしない
御凪 蓮:よし!あとは涼兄さんに任せる!
GM:戦闘不能。条件を満たすまで戦闘自体は続行します。
御凪 涼:はーい!

GM:ということで、涼さんですね。
御凪 涼:はあい。ではマイナーでてくてくとエンゲージを移動。
御凪 涼:九重さんのいるエンゲージに入ります。
御凪 蓮:あ、九重さん我々と同じエンゲージじゃないかな
GM:同じですね
御凪 蓮:さっきハンティングスタイルしてきてたから
御凪 涼:あ、そうか
御凪 涼:じゃあ足踏みします
御凪 蓮:とんとん
御凪 涼:メジャーで『月輝物・狂乱賽』の損傷を宣言します。
GM:了解です。狂乱賽は損傷され、完全に力を失います。
GM:これにより、賭場の状態は元に戻り、あなたたちの勝利となります。
御凪 涼:うおおー!
御凪 蓮:おつかれさま!
御凪 慶:お疲れー
鈴掛 喜一:やったー

御凪 蓮:「ああ、そうとも」
御凪 蓮:刃を収め、再び構える。
御凪 蓮:「君から奪うのは、私だ」
御凪 蓮:「どんな理由を重ねようとも」
御凪 蓮:「君の敵に、変わりはない」
九重:荒い息を吐き、あなたをじっと睨んでいる。
九重:もはや力はさほど残されてはいないだろう。
御凪 蓮:「恨むなら恨むがいい。君が強者になるために奪うなら」
御凪 蓮:「私は、強者の責務としてそれを奪う」
九重:「あたしは……」
九重:「あたしは強くなって」
九重:「誰にも頼らなくて良くなって、そうして……?」
九重:崩れていた虚実が、元通りになる。目の光が揺らぐ。
九重:「あれ、あたし」
九重:「あたしはそうして、誰かと……一緒に」
九重:あなたの言葉で、何かが揺らいでいる。
御凪 蓮:「……ああ。強くなるというのは」
御凪 蓮:「そんなに、寂しいことじゃない」
御凪 蓮:刃を抜き払う。
御凪 蓮:「……今度は、一人の強さではなく」
御凪 蓮:「誰かに頼れる強さを、見つけるといい」
九重:「…………!」
御凪 蓮:「奪うばかりでは、手に入らないが」
御凪 蓮:「いいものだよ。寂しい強さよりも、きっと」
御凪 蓮:静かに、惑う者を斬る。
九重:「……あ」
九重:血飛沫。
九重:赤と青と透明の蝶。宙を走る稲妻。
九重:その様を見ながら、ふと。
九重:「ああ、あたし」
九重:「そう。誰かと一緒に居たかった。それで」
九重:「それでね、あたし、ほんとは……」
九重:「遊びたかったんだ」
九重:「ふふ。勝って奪って、は二の次」
九重:「あんたたちみたいにね」
九重:ぐらり、と身体が揺らぐ。
九重:「……なんで、忘れてた、かなあ……」
九重:どさり、と倒れる。意識を失う。
御凪 涼:そこに歩み寄り、しゃがみこむ。
九重:オーヴァードだ。まだ命脈は保ってはいる。
九重:そして、袂からひとつの賽が転がり出る。
御凪 涼:「……だけど。誰かと居て、遊ぶためにあなたが何かをしようとしたこと、それ自体は」
御凪 涼:「だれにも否定できないし、斬れるものでもない」
御凪 涼:ひとり呟いて、賽を拾い上げる。
御凪 涼:「そうできる方法を探すことは、だれにも」
御凪 涼:ごめんね、と少し謝って、絵の月がわずかに裂ける。
御凪 涼:脆い箇所を、透明な蝶が掠めた。
御凪 涼:「楽しかったよ、賭け」
御凪 涼:「もっと穏便に、また遊んで」と言ってから。
御凪 涼:「起きてから言わないと、伝わらないか」
御凪 涼:困ったように小さく笑った。
GM:欠けた月がさらに欠けた瞬間、場の空気は完全に温度を失う。
GM:あやしの奇妙な賭場は、この時にどこかへ消え失せて。
GM:後に残ったのは、当たり前の座敷と卓、ざらざらと転がる賽子の数々。
GM:……猫はその様を見ることはなく、声もまだ届いていないようだったが……。
GM:夢の中でもずっと楽しく遊んでいるかのように、無邪気な笑みを浮かべていた。


バックトラック


GM:今回のEロイスは《Eロイス:虚実崩壊》1個!
御凪 蓮:もらいます
御凪 涼:もらう!
GM:振る人は振って、あとはロイス数でどうぞ
御凪 蓮:112-1d10
DoubleCross : (112-1D10) → 112-8[8] → 104

御凪 涼:121-1d10
DoubleCross : (121-1D10) → 121-4[4] → 117

御凪 蓮:よし、等倍だ
御凪 蓮:104-6d10
DoubleCross : (104-6D10) → 104-45[2,8,9,9,9,8] → 59

御凪 涼:ねんのため二倍にしよう
御凪 蓮:ちょっと下がりすぎたか
御凪 蓮:安全運転えらい!
GM:出目すごいな
御凪 涼:117-10d10
DoubleCross : (117-10D10) → 117-49[8,7,9,4,3,3,5,3,1,6] → 68

御凪 涼:うむうむ
御凪 蓮:おかえり!
GM:帰還! おめでとうございます!
御凪 蓮:ありがとうございます!
御凪 涼:ただいまー!
御凪 蓮:4点だった
GM:おかえりなさい!
GM:では、まず簡単に経験点配布を。
GM:いつもの5点、シナリオ5点、Eロイス1点かな
GM:計11点に侵蝕分を足してください
御凪 蓮:込で15点かしら
御凪 涼:14点かな…?
御凪 蓮:足して29
GM:ではGMは10点いただきます
GM:とまれ、お疲れ様でした!
御凪 蓮:お疲れさまでした!もぐもぐ
GM:いただいてください
御凪 涼:ごちでーす


エンディング 酔態落着


GM:あなたたちの迅速な活躍のおかげで、被害は最小限に留まった。
GM:九重も無事に回復を始め、賽子の影響からも抜けているはずだ。
GM:処理部が後始末をした後のバーで、あなたたちは休息を取っていた。

【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』】

御凪 涼:「何を頼もう。せっかくだからお酒がいいのかな…」
御凪 蓮:「あれ、兄さんお酒大丈夫でしたっけ?」
御凪 涼:「ん、飲めるよ。この間も、支部の…名前を忘れた」
御凪 涼:「ずっと酒が湧く器があって…」
鈴掛 喜一:「あの時は三人でだいぶ飲んだよねえ」
御凪 涼:「あ、そう。それを飲んだ。あれは不思議だったね」
御凪 涼:絵都子さんに訊いてみます。「なにかお勧めみたいなものはありますか?」
絵都子:「そうですねえ、味のお好みなどは?」
御凪 蓮:「へえ、そんなことが……」
御凪 涼:「…好み…いや、とくには」
御凪 蓮:「涼兄さんもすっかりこちらの皆さんと馴染んだというか、仲良くなったようで。弟は嬉しいですよ」
御凪 涼:「選ぶのが苦手なので、…えっと…」考えている。
御凪 涼:「んー。ふふ」
絵都子:「そうですか? では、ジンなどがお好みであれば、ギムレットなどお作りしましょうか」
御凪 蓮:よよよ、とわざとらしく裾を目元に持っていく。
御凪 涼:弟の様子に笑って。「…?じゃあ、それで」
鈴掛 喜一:「あはは、こっちこそ涼さんと遊べてありがたいですよ」
絵都子:「はい、少々お待ちください」
絵都子:丁寧に、慎重に、しかし慣れた手つきで材料を測り、カクテルをこしらえている。
御凪 蓮:「そう言っていただけるとなによりです。今後とも兄をよろしく」
御凪 涼:「なんだか気恥ずかしいな…」
御凪 慶:マスターの手つきをじっと見ている。終わったらすかさず褒めるためである。
御凪 蓮:「(なんか狙ってる)」
鈴掛 喜一:「ん、よろしくどうも」
御凪 蓮:「せっかくだし私も一ついただけるかな、マスター。アルコール少ないものを……」
絵都子:「かしこまりました」シェイクする手を止め、グラスに注ぐ。
絵都子:「では、ファジーネーブルなどを……」
御凪 慶:「いやー、鮮やかな手つきですねえ。格好いいなあ」
御凪 涼:液が注がれる音をぼんやりと聴いている。
絵都子:「ありがとうございます」にこりと笑って、そのまますぐ作業へ。
御凪 蓮:「さすが、慣れておられますねえ」
御凪 慶:(……なかなか手強いな)
御凪 蓮:手付きも、かわすのも、どちらも。
御凪 涼:「こういうのは、先代のかたに教えていただいたのかな」
絵都子:「そうですね、修行をさせていただいて」
絵都子:からん、と氷の音。
絵都子:「先代に比べれば、まだまだ未熟です」
御凪 涼:「興味で訊くから、話しにくかったらいいんだけれど」
絵都子:「はい?」
御凪 涼:「どういった経緯で、お店のいろいろを学ぼうと思ったのかな、と」
御凪 涼:「ほら…私たちの舞は、家業だから」
絵都子:フルーティーなカクテルが見る間に出来上がる。それを蓮さんに。
御凪 蓮:「あっと、どうも……うん、美味しい」
絵都子:「そうですね、ええと……まず私は、マスターの趣味で集めた物から生まれました」
絵都子:「なんだか娘ができたようで嬉しい、とかわいがってくださって」
絵都子:「でも、ただかわいがられるだけじゃなんだか、不公平でしょう」
御凪 蓮:「それで、店のお手伝いをするように?」
絵都子:「そう。私だって、マスター……あ、先代のお役に立ちたいって思ったんです」
御凪 涼:瞬きする。流麗に、丁寧に作られてゆくその様、その技術を見る。
御凪 涼:「……なるほど」
絵都子:「幸い、私、きっちりと何か作ったり、計算したりは得意でしたから」
絵都子:「お店によく合っていたんです」
絵都子:どうぞ、と慶にグラスを差し出す。
御凪 涼:「得意なことで、たいせつな人に喜んでもらえて、分かち合えたら、嬉しいものな」
御凪 慶:「いやどうも、ありがとうございます。……強そうですね」
絵都子:「お好きかと思いまして」
御凪 蓮:「慶兄さんなら平気でしょ」
御凪 涼:「うんうん」
絵都子:「……そうですね。先代は、とても喜んで、私にお店まで預けてくださった」
御凪 慶:「当たり前だろ、全然いけるよ。……ただ、脈はなさそうだなって思ったくらいだよ」
御凪 慶:後半は小声で。
絵都子:「だから、そのお店がどうにか守れて、今回は本当に嬉しいんです」
御凪 蓮:「大切な場所なんですね。……ええ、良かったです。本当に」
絵都子:「……九重さんも、大変だったと聞きましたし、恨みなどはありませんが……」
御凪 涼:「荒らし…猫の彼女も、悪意や敵意ではなかったしね」
絵都子:「はい。無事に元気になっていただければ、と」
御凪 蓮:「……貴女がそう言ってくださるならよかった。できれば穏当に済ませてほしいとお願いしたいところでした」
絵都子:「穏当……ですか」
絵都子:「……実は」
御凪 蓮:「何もお咎めなしとはいかないかもしれませんが、彼女も載せられていた側ですからね」
絵都子:「彼女はああして賭場を荒らしていましたが、同時にその間、お客様も増えていたんですよ」
絵都子:苦笑をする。
御凪 涼:「…ああ、そうか。賭場に人が集えば」
御凪 涼:「店にも自然、増えるはずか」
絵都子:「それもあって、私の方がどう対処すればいいのか……と悩んでいたところもありました」
御凪 蓮:「それはまた……不幸中の幸いというか、怪我の功名というか……」
御凪 蓮:「お一人で回されているんでしたか」
絵都子:「結局、パンクしそうになったところで解決していただいた形です」
絵都子:「ええ、そう。なかなか大変ですけれど……」
御凪 蓮:「人を増やす……といっても、こちら側の事情がわかっている相手となると限られてくるか」
絵都子:「先代が、私が手伝うようになって喜んでいた気持ちがよくわかりました」
御凪 蓮:「まあ、今回の解決でまた人は落ち着くかもしれませんが……」
絵都子:「そうなんですよね……。気軽に求人を出すのもなかなか」
御凪 蓮:「それはそれで喜んでいいか複雑なところですね」
御凪 涼:「…ふ。どうなんだろうね」
絵都子:「……いいこと、と思っていきます。私は」
御凪 涼:「でも、人手だけでは、なかったんじゃないかと、いま勝手に思った」
絵都子:「え?」
御凪 涼:「……たぶん、あなたの語り方が父に対するそれのようだったから…」
御凪 涼:「私たちの父を、少し思い出して」
御凪 蓮:「ああ」
御凪 蓮:幼き日の父を思い出す。
絵都子:「お父様、ですか……」
御凪 蓮:「もっと単純に、嬉しかったのでしょうね、きっと」
御凪 涼:「そう…そう。そういうこと」
御凪 蓮:「娘が自分を継いでくれるようで」
御凪 慶:「…………」カラカラとグラスを揺らす。
絵都子:「そう、ですね。そう思っていただけたなら、うれしい」
御凪 涼:「まあ、継いでくれなくても、きっとそれはそれで」
御凪 涼:「幸せでいてくれたらいいよ、という感じなんだろうけど…」
御凪 涼:「いや、これはうちの話かな」微笑む。
御凪 慶:「そういうもんかね、親父ってのは」笑う。
御凪 蓮:「親父殿はそのへん、ひときわわかりやすいからなあ……」苦笑する。
絵都子:「今度、先代を訪ねて、少し話をしてみたい、と思いました」
絵都子:「今回の報告も兼ねて……賭場を少し、閉めてしまいますから」
御凪 蓮:「そうなんですか?」
絵都子:「どうするかは、少し考えます。一旦リセット、という感じでしょうか」
絵都子:「でも、皆さんが集う場自体はなくしたくないので……」
絵都子:UGNからも多少の警告は来たらしい。
御凪 涼:「そうだね。あの賽のは、わりと楽しかった」
御凪 蓮:「UGNにはこちらからも、問題はなくなったと伝えておきますので」
御凪 蓮:「ゆっくりお考えください。大切な場所のことですから」
御凪 涼:「來火くんも、今度は遊びとしてできるといいな…上手そうだし」
絵都子:「ありがとうございます。そうします。きっと」
鈴掛 喜一:「今回はひどいことになったけどね……」
鈴掛 喜一:「けど、それなりにコツはわかったんで。やってみたいかな」
御凪 蓮:「ひどいこと、と言えば……」
御凪 涼:「楽しいことでまた上乗せ出来たらいいよね」と答えて。
御凪 蓮:「あ、いや」
御凪 涼:「ああ、そうか」
御凪 蓮:パタパタと扇を広げて口を隠す。
鈴掛 喜一:「ん、なんかありました?」
御凪 蓮:「ああ、ええと……」
御凪 蓮:しばらく口ごもった末に扇を閉じる。
御凪 蓮:「……君の事情について聞いていいものか、とね」
鈴掛 喜一:「あ、あー。そっか」
鈴掛 喜一:「そうすよね。涼さんはきっと言わないもんな」
御凪 蓮:「すまない。話したくないなら無理はしなくていい」
鈴掛 喜一:オレンジジュースをぐい、と飲んで。
御凪 蓮:「少し口が軽くなっていたかもしれん」
鈴掛 喜一:「いや、あれはもう……支部の方じゃほぼオープンになってて」
鈴掛 喜一:「……涼さんたちのおかげで」
鈴掛 喜一:「えーとですね。そう。『奇妙な隣人』って分類の現象があるんですよ。UGNの」
鈴掛 喜一:「中に居るのね。レネビが」眼帯を示す。
御凪 蓮:「レネゲイドビーイングとの共生だったか」
鈴掛 喜一:「そうそう。で、おれの場合は、えー、おれがその隣人の方」
御凪 蓮:「……え?」
鈴掛 喜一:「本体は寝てるんですよ」
御凪 蓮:「つまり、君は……ああ、そうか」
御凪 蓮:涼の方を見て、
鈴掛 喜一:「たまーに起きたり、おれとは話したり……とかくらい」
御凪 蓮:「それで、來火くん?」
鈴掛 喜一:「そうです。コードネームの方に入れてもらっちゃった」
御凪 慶:「……全然知らなかったな」
御凪 涼:黙って聞いていた。見返す。
御凪 蓮:「……それは、いつから?」
鈴掛 喜一:「いやだって、わざわざ言うのもアレでしょ……おれはおれだし……」
鈴掛 喜一:「三年くらい前」目を細める。
御凪 蓮:「私が来る前か。……じゃあ、初めて会った時から」
御凪 蓮:「君は君だったわけか」
鈴掛 喜一:「うん。ここにいる人たちが知ってる鈴掛喜一は、ずっとおれなわけです」
鈴掛 喜一:「はー、なんか言うの照れるっつうか緊張するっつうか」
御凪 涼:「難しいよね。話すの…私もたぶん上手く説明できないと思ってた」
鈴掛 喜一:「すいません、もっかいオレンジジュースで……」
御凪 蓮:「手間をかけさせたな、申し訳ない」
絵都子:「……はい」聞いてはいたが、冷静な顔。
鈴掛 喜一:「いや、いや、でも」
御凪 蓮:「ん?」
鈴掛 喜一:「聞いては、もらいたかったんですよ」
御凪 蓮:「……そういうものか」
鈴掛 喜一:「わざわざ言うのはアレだけど、聞いてもらえるのは嬉しい」
鈴掛 喜一:「蓮さんがどう思うかは別すけどね」
鈴掛 喜一:オレンジジュースを受け取って、少し飲む。
御凪 蓮:「私からはそこまで。改めてよろしく、といったところだが」
御凪 蓮:「うん、でも、そうだな。私も聞けて良かった」
御凪 蓮:「隠しているつもりではなくても、黙っているのも気疲れするだろう。こういうことは」
鈴掛 喜一:「そういう感じすね……」
御凪 蓮:「何人か分でも気が楽になったなら、聞いた甲斐はあったよ」
御凪 慶:「なんかなあ。俺はもっと早く聞きたかった!」
鈴掛 喜一:「へへ」
鈴掛 喜一:「今言ったから勘弁してくださいよ。酔ってるでしょ」
御凪 慶:「酔ってはないが……」飲んでいる。
御凪 蓮:「今後は來火くんと呼べばいいのかな。どちらが良い?」
鈴掛 喜一:「マスター、慶さんにお冷や……」
鈴掛 喜一:「んんん、どっちでもいいんですけど、そうね……」
鈴掛 喜一:「『おれ』は來火なんで。問題ない時はそっちだと、その」
鈴掛 喜一:「おれが喜びます」
御凪 蓮:「ではそのように。よろしく、來火君」
御凪 蓮:握手の手を差し出す
御凪 涼:「喜んでたんだ。よかった」そういえばどっちがいいか訊いていなかった。
鈴掛 喜一:「えー、えへへへへ」
鈴掛 喜一:こちらも手を差し出す。
御凪 蓮:「ああ、それと。お返しにこちらも秘密を明かすと、私は割とこっちのが素だ」
御凪 蓮:「別に普段も私じゃないわけではないが」
鈴掛 喜一:「…………」
鈴掛 喜一:「そうじゃん」
御凪 蓮:少し気を抜いたように笑う。
鈴掛 喜一:「いや、確かになんか……真面目な話してるなって思ってたんだけど……」
鈴掛 喜一:ぎゅ、と握手。
御凪 涼:「…そういえば蓮もそういう振る舞いをしてるな…」
御凪 蓮:「ああ、気づいてなかったのか」
御凪 蓮:「最近は気を抜くことが増えたからとっくにばれてるものかと」
鈴掛 喜一:「なんかそういう場のノリかなって……」
御凪 涼:「…それもよかった」目を細める。
鈴掛 喜一:頭を掻きながら。
御凪 蓮:「あながち間違ってはないよ。よそ行きの格好をしてるようなものだから」
鈴掛 喜一:「じゃあ、一緒か」
鈴掛 喜一:「これ、喜一の手ですけど。動かしてるのはおれなんで」
鈴掛 喜一:「よろしくですよ。蓮さんも」
御凪 蓮:「うん、よろしく。君にも、"喜一"君にも」
鈴掛 喜一:「だってさ」誰にともなく言って。
鈴掛 喜一:「伝えときました」
御凪 蓮:「どうもありがとう」
御凪 涼:それを嬉しそうに眺めている。
御凪 慶:「いや、俺は先に聞きたかった……」お冷やを少しずつ飲んでいる。
御凪 蓮:「まだ言ってる」
御凪 慶:「今度会ったら堂々と來火くんって呼んでやる」
鈴掛 喜一:「え、やったあ」
御凪 慶:「喜ぶんだったな……そっか……」
御凪 涼:「いいことでは…」
御凪 慶:「いいことか。そっか。ならいいわ」
鈴掛 喜一:「大体慶さん、グラスこんな溜めちゃって、だめですよ」片付ける。
御凪 蓮:「ああ、すまない。私がやろうか?」
鈴掛 喜一:「いいですよ、おれ飲んでないし」
鈴掛 喜一:「マスター、すいませーん。ちょっとこれそっちに」カウンターの方へと。
鈴掛 喜一:そのまま何か話している。
御凪 蓮:「ありがとう……さて」
御凪 蓮:扇を閉じて、懐にしまう。
御凪 蓮:「慶兄さんさあ。さっき継ぐ話になった時」
御凪 蓮:「ちょっと引っかかってたろ」
御凪 慶:「あ?」
御凪 慶:「なんだよ、細かいとこ……」
御凪 慶:お冷やのグラスを呷るが、もう中身はない。
御凪 蓮:「細かくないよ」
御凪 蓮:「私は結構引きずってるし……」
御凪 蓮:酒のせいか、頬が少し赤い。
御凪 涼:乳白色のギムレットを揺らしている。視線をあげて、茫洋としたいつもの顔で二人を見ている。
御凪 蓮:「結局さあ」
御凪 蓮:「私がわがまま言っただけって思うときもあるんだよ」
御凪 蓮:「色々理屈をこねてそれらしくしてさ」
御凪 慶:「お前それ何年前の話だよ……」
御凪 涼:ふ、とその口元がゆるむ。「酔ってる」
御凪 慶:「あのな、お前のわがままに俺は乗ったの」
御凪 蓮:「5年だっけ……6年だっけ……」
御凪 涼:「とても前だよ。來火くん生まれてないし」
御凪 慶:「その時点で二人乗りなんだよ。そのわがままはよ」
御凪 蓮:「酔わないと滑らないんですよ、口が」
御凪 涼:「あっ。ずるい。私も乗った」
御凪 慶:「そうだろそうだろ」
御凪 慶:「三人乗りだ。後部座席まで埋まってる」
御凪 涼:「何回言われても、画期的な新しい答えは出せないけど」
御凪 涼:「何回言われても、おまえがよかったって言うよ。私も兄さんも」
御凪 慶:「……なんなら、親父だって乗ったのかもしれないが」
御凪 蓮:「親父殿は……」
御凪 蓮:「車のドア開けて、エンジンふかして」
御凪 蓮:「キーだけ私の見えるとこに置いてった」
御凪 涼:くすくすと笑う。
御凪 蓮:「ずるい……」
御凪 慶:「お前に任せた、だろ」
御凪 涼:「そう言ってあげればいいのに、父さんに」
御凪 涼:「ずるいって言われたほうが、きっとあの人も楽だと思うな」
御凪 蓮:「そうなのかな……」
御凪 涼:「えっとね」
御凪 蓮:「でも結局、私は自分の意志で取ったんだよ」
御凪 涼:「うん、うん」
御凪 蓮:「家を継ぎたかったし」
御凪 慶:「……ふん」
御凪 涼:「うん」
御凪 蓮:「兄さんたちの舞が、」
御凪 蓮:「御凪で薄くなるの、やだった……」
御凪 慶:「アホ」
御凪 慶:ぱしん、と扇で軽く叩く。
御凪 蓮:「アホですか……」
御凪 涼:「ありがとうね」
御凪 涼:「…凄く嬉しいよ。本当に、私、嬉しいんだ」
御凪 慶:「お前普段から酒飲んで口滑らしてろよ」
御凪 慶:「それだって俺よりはよっぽど立派な当主だ」
御凪 涼:「それもちょっと勿体ないな…」と言って、兄の扇のあとを撫でてやる。
御凪 涼:「うん。さっきさ」
御凪 涼:「絵都子さんの話を聞いて。父さんのことを思い出したとき」
御凪 涼:「彼女の師とこの店みたいに…父さんにとって、御凪の家を」
御凪 涼:「いちばんたいせつにしてくれるのが蓮だと思っていたんだ。きっと」
御凪 慶:「それだよ」
御凪 慶:「それ。悪いがな。俺の舞は御凪で薄まったりはしないが」
御凪 涼:「私もそうだな…変えられないし…」
御凪 慶:「俺が継いだら俺のせいで御凪はぐちゃぐちゃだぞ」
御凪 蓮:「それは……」
御凪 蓮:「………」
御凪 蓮:「そうです……」
御凪 慶:「そうだろ」
御凪 慶:うんうん、と頷く。
御凪 慶:「……俺がさっき微妙な顔をしてたのはな」
御凪 慶:「……あー……」
御凪 蓮:「分かってるんだけどね……なんか、たまに、引きずる」
御凪 蓮:「何?」
御凪 慶:「なんだ。楽をしちまったな、と思ったからだよ」
御凪 慶:「親父ともちゃんと話さず、お前に全部乗せちまった」
御凪 慶:「俺のわがままだ」
御凪 蓮:「それこそ、気にすることないのに」
御凪 涼:「…それは」
御凪 涼:「少し分かるかな…」
御凪 蓮:「私は好きで乗せられてるんだよ」
御凪 蓮:「そっちのが楽だから」
御凪 蓮:「……お互い様か」
御凪 涼:「これもきっと、分かっているのにときどき、のものなんだろうね」笑う。
御凪 蓮:「理屈じゃないから厄介」
御凪 慶:「なんだろうな、欲しかったわけじゃないんだよ」
御凪 慶:「……そうなるんだろうな、って思ってたところからいつの間にか外れちまった」
御凪 慶:「それも、自分で逃げたわけでもなし」
御凪 慶:「そういうことを考えると……なんだ。寂しくなることもある」
御凪 蓮:「……初めて聞いた気がする」
御凪 慶:「おう、最後にすんぞ」
御凪 蓮:「言ってよ、たまには」
御凪 涼:「話してくれて嬉しい」
御凪 涼:「聞けて、嬉しいよ」
御凪 慶:「弟喜ばしてもなあー」言いながら、笑っている。
御凪 蓮:「兄さんたちには楽しんでほしいけど」
御凪 蓮:「楽しまなきゃ、ってことじゃないから」
御凪 蓮:「これも時々。なんか不安になる……」
御凪 涼:「それこそ、大丈夫って胸を張れるよ。私は」
御凪 慶:「そりゃそうだよ。俺以上に人生楽しんでる奴はそういないぞ」
御凪 蓮:「なら良いんですけど……」
御凪 涼:「あのね。おまえが何と言っても…いや、誰がなんと言ったって」
御凪 涼:「私にとって、私の舞は…とても絶対的なものだから」
御凪 涼:「どうしたって楽しいよ」
御凪 蓮:「なら……良いんです、うん」
御凪 涼:「それが舞で伝わっていなかったのなら、もっと精進しないとな」笑う。
御凪 蓮:扇を取り出し、広げる。
御凪 慶:「マスター、途中から目線合わなくなったんだよな……こりゃ駄目かな」
御凪 蓮:「酒に任せて愚痴りました……すみません」
御凪 慶:「そういうことで、俺は好きにやってるよ」
御凪 蓮:「それは最初からダメそうでした」
御凪 慶:「やってみなきゃわからんだろ」
御凪 慶:「あと、謝るこたないって」
御凪 涼:にこにことしている。「そうそう」
御凪 涼:「おまえのそういう話を聞ける、たったふたりの兄なこと」
御凪 涼:「誇り…というか。そういう気分でいる」
御凪 慶:「……俺はまあ、こういう時にそういうことを言える」
御凪 慶:「お前もわりと凄いなって思ってるよ、ほんとに」涼さんに。
御凪 涼:「えっ。そう…?」
御凪 慶:「俺に言えないことをよくもまあ」
御凪 慶:大きく笑って、お冷やのグラスを呷って、やはり中身はなく。
御凪 慶:「バランス取れてるんだろうな、そういう意味で」
御凪 涼:「なら、余計に。伝えられて良かった」
御凪 蓮:「……私も」
御凪 蓮:「二人の弟でよかったよ」
御凪 蓮:「長男だったら絶対なんか……違ってた」
御凪 涼:「蓮が兄なのは、想像つかないね」
御凪 蓮:「うまく言えないけど」
御凪 蓮:「わがままですからね」
御凪 蓮:「末っ子ですから」
御凪 涼:「うん」
御凪 涼:「私にもまた、兄らしいこと、たくさんさせてね。弟らしいことも」
御凪 涼:「これは私の特権だ。ふふ」
御凪 慶:「真ん中め」
御凪 涼:「そう」自慢げに。
御凪 慶:「俺は上だが、別にお前ら乗せてったり引っ張ったりはしないからな」
御凪 慶:「好きに歩いて、好きに乗っかって、好きに下りる」
御凪 慶:「ただまあ、できるなら……一緒なのは楽しい」
御凪 慶:「そういう気分だよ。冬だからかね」
御凪 慶:そうして、弟ふたりの肩にがし、と腕を乗せる。
御凪 蓮:「わっ」
御凪 慶:「はは、どうだ。戻してもらった腕だぞ」
御凪 涼:「おお」
御凪 涼:力強く、温かい腕。「…ん」
御凪 涼:「戻せてよかった」
御凪 蓮:「まったく」
御凪 慶:「どうせだし、また飲もうぜ。蓮ももっといろいろ吐き出すかもしれん」
御凪 蓮:「まだ飲むんですか」
御凪 慶:「飲むよ。そこに酒がある限り!」
御凪 蓮:「でも涼兄さんがあんまり酔ってないのはなんか……勿体ないな……」
御凪 蓮:「酔うまで飲みません?」
御凪 涼:「えっ」
御凪 蓮:「ほら、なんか私達みたいに」
御凪 涼:「二人が呑むのが速いから…」
御凪 蓮:「酔ったらなにか出てくるかもしれないし……」
御凪 涼:「む…」
御凪 慶:「おう、出せ出せ」
御凪 慶:「マスター、すいません。こっちに何か辛口のやつをー」
御凪 蓮:「甘いのも一つ。あとお水も」
御凪 涼:まだ残るギムレットに口をつける。
御凪 涼:「ふたりが先に寝てしまうと、私も寂しい」
御凪 涼:「じゃあもうひとつ。お勧め、ではなくて…」
御凪 涼:「そうだ」
御凪 涼:「先代があなたに教えた、最初のお酒」
御凪 涼:「それを飲みたい」
絵都子:「……はい。承りました」静かに頭を下げる。
GM:それから、そっとその酒の名を、秘密でも話すように呟いて。
絵都子:「サイドカー、と」
絵都子:「バイクの、その横の座席の名のお酒です」
御凪 慶:「……なんだ。ちょうどいいな。さっきのに」
御凪 慶:「なあ蓮」ニヤリと笑って。
御凪 蓮:「乗りますか。三人で」
御凪 涼:「いいね」
御凪 慶:「乗った!」ぴしりと扇子を突き出す。
御凪 蓮:「それじゃ、乾杯」
御凪 涼:グラスを持ち上げる。
御凪 慶:「ああ、乾杯!」
御凪 蓮:高い音が3つ、重なって響いた。


マスターシーン3 千客再来


【雨宿町・旧市街 バー『ピリカ』】

GM:夕方、開店前の時間帯。
GM:カラン、とベルの音がして、小さなバーの扉が開いた。
絵都子:「いらっしゃいませ。お店はまだ……」
九重:「ど、どうも……」
GM:マスターが、軽く目を見開く。晴れ着姿の女。ついこの間まで賭場を荒らしていた。
九重:「あの、あたし、おかしくなってたけど、迷惑をかけたのはほんとだし」
九重:「すぐ、帰りますから。すみませんってことだけ言いたかったの」
絵都子:「……謝罪、ですか」
九重:「謝って済む話じゃないのはわかってるわよう。大事なお店なんでしょ」
九重:「UGN?の人に聞いたし。あの子。魂がふたつある……」
絵都子:「……そうですね。あの時も、あれからも、うちは結構大変でした」
絵都子:「奥は一時閉めていますし、もう来なくなるお客様もいらっしゃるかも」
九重:「…………」
絵都子:「でも」
GM:ふと笑う。
絵都子:「あなたが毎夜のようにいらしてくれて、お客様を集めてくださってた。それも、事実ですよね?」
九重:「あんな集め方で?」
絵都子:「それはそれ」
絵都子:「私、釣り合いを取るのだけは得意です。そういう見方が好き」
九重:「……それは」
絵都子:「奥をどうするかは、今後考えます。ゆっくり、一番良い形を」
絵都子:「店はどうにかやっていきます。それより……」
絵都子:「あなた、今どうされてるんですか」
九重:「……ねぐらはある。あとはブラブラしてる」
絵都子:「やっぱり、行き先がないのでは?」
九重:「そうだけど……それくらいどうにかするよ。あたし、強……」
GM:じっと自分の手を見る。力はかなり失われてしまった。
絵都子:「強くても、弱くても。ひとりでやることもない人を放っておくわけにはいきませんよね」
絵都子:「これは、提案ですが」
絵都子:「時給、これくらいでいかがです?」計算機の画面を見せる。
九重:「えっ、何? それ?」
絵都子:「何でしょうね。頼まれたから、もありますし。そう、私も……」
GM:穏やかで、公正で、それでもどこか温かみのある笑み。
絵都子:「誰かを、助けたくなったのかも」
九重:「…………」
GM:くしゃり、と顔が歪んだ。

☆TIPS バー『ピリカ』 自動開示
旧市街、駅前の繁華街に接する辺りにある小さなバー。
奥はあやしの集う賭場と化していたが、現在は一旦休止。
正確な計量で作る正当派のカクテルバーとして隠れ家的に評価を得ている。
二代目のマスターひとりで切り盛りしていたが、現在はアルバイトが増え、少しだけ賑やかになった。


某県雫原市・雨宿町。
昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。


奇妙な月は雲に隠れ、賭けの気配は鳴りを潜める。
独りで鳴いていた猫は、ひとつ居場所を見つけたようだ。
枝を異にした大きな木が、それでもひとつである限り。
色とりどりの蝶の群れは、夜の空をはためき、飛び続けることだろう。



リプレイ・ドロップ 雨宿町賭道楽〜雨月、世を憚る〜 了