リプレイ・ドロップ
雨宿町後追ノ弐~蝙蝠傘を畳む時~
その1・ミズガキスポーツにて


メイン 見学



PC1:"光芒双閃ヘミニス"滝道 晶(たきみち・あきら)キャラシート)PL:月見鳥
GM:さささ

目次




プリプレイ


GM:ではセッションを開始していきます。
GM:まずはざっくりPC紹介から!
GM:今回はおひとりお招きしています。滝道くんどうぞー。

キャラシート
滝道 晶:はーい
滝道 晶:UGNチルドレンの滝道晶、コードネームは”光芒双閃”。
GM:ぱちぱち!
滝道 晶:若干ミーハー気質の男子高校生、最近はギターが趣味。
GM:わおわお
滝道 晶:まだまだ初心者だけど、優しい先生の元で成長中。
GM:てれる……
滝道 晶:言動は軽く、基本的に一度会った相手は名前呼び。
滝道 晶:性格は若干ヘタレ気味ですが人当たりも良く、感情がすぐ顔に出るタイプ。
GM:いい子なんですよね……
滝道 晶:典型的な物質作成型の能力を持ち、作った武器をピッチングのように投擲するよ。
GM:つよい
滝道 晶:データ的にはダブルクリエイトした武器を魔弾の射手で弾にする射撃型。
GM:投げてー
滝道 晶:基本はアタッカー気質で、作る武器の形を変えられるが強み。
滝道 晶:今日は偏福くんの蝙蝠を頑張って捕まえます。
GM:そう、蝙蝠の捕獲をお願いしたいのだ
滝道 晶:張り切っちゃうぞ
GM:ハンドアウトも後ほどお渡しします
GM:がんばって!
滝道 晶:そんな感じで、よろしくお願いします!
GM:はーい!
GM:今回はおひとりなのですが、同行NPCがひとりおります。


戸神 富久郎:"ヒルカクロフ"戸神富久郎です……。
戸神 富久郎:前回『雨宿町鵺追物』で滝道くんにお世話になりました。
戸神 富久郎:キュマイラ/ハヌマーンで全力を出すと侵蝕まっしぐら構成ですが
戸神 富久郎:今回はお手伝いなのでまあ大丈夫ということで……。
戸神 富久郎:処理部からお仕事を回す形になるかと思います。
戸神 富久郎:えーと、そんな感じで。あとギターが得意……です。
戸神 富久郎:よろしくお願いします……。
滝道 晶:よろしくお願いします!
GM:いえーい。ではハンドアウトを貼ります。

シナリオロイス:蝙蝠or導入NPC
あなたたちは、UGN雨宿支部に関わるオーヴァードだ。
今日の仕事は、処理部の手伝い。
先日出現した、RBである蝙蝠の群れの一部が町のあちこちで未だ騒動を起こしているようだ。
あなたたちに与えられた任務は、蝙蝠を探し出し、無事捕獲すること。
張り切ってやってみよう。


GM:張り切ってください。
滝道 晶:ふたりで張り切ってまいります!
GM:ここで話しちゃおうかな、普段はチャートで行き先を決めたりもしていますが
GM:今回は独断と偏見で決めてしまいました。
GM:商店街・スポーツ用品店『ミズガキスポーツ』 ここ近辺で蝙蝠が目撃されたということで。
GM:なんかギターの弦とかピックだけ置いてある変な店です。
滝道 晶:スポーツ店なのに!
GM:普段は学生向けにウェアとかいろいろ売ってる。
GM:店長さんが青春を忘れられなかった説です。
滝道 晶:店長さん…!
滝道 晶:軽音部だったのかな
GM:多分……今もたまに弾いてる(本編とはあまり関係ありません)
GM:というところで、トレーラーを軽く貼って始めようかと思います。

某県雫原市・雨宿町。
昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
s 山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。


今回も、後始末の物語。
大事件の後も、全てが綺麗に片付くことなどなかなかない。
そんな中で動いている、小さな、しかし大事な仕事の物語だ。



大きな事件がひとつ片付いても、日々は続いていくわけで。
そこに残った傷跡も、取り逃した思い出も、まだまだ片付けが必要ってわけ。
秋はもう終わり。寒い季節が始まるから。
その前に、迷った蝙蝠たちをどうか、捕まえてあげてくれないかなあ?

ダブルクロス The 3rd Edition『リプレイ・ドロップ 雨宿町後追ノ弐〜蝙蝠傘を畳む時〜』

あたしのちょっとした、個人的な思い入れなんだけどね。
あの子たちを、どうぞよろしく。



GM:友情出演:花鶏純


オープニング


GM:登場侵蝕をお願いします。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 9)増加 (30 → 39)
GM:どかん
滝道 晶:あげあげ

【雨宿町・『(株)ピカピカ』・社内】

GM:新年も明けてすぐの頃。
GM:あなたはUGN雨宿支部・処理部の手伝いとして、この小さなオフィスに呼び出されていた。
GM:なんでも、小型のRBがまだ町内に紛れ込んでいるのだそうだ。
戸神 富久郎:「……あけましておめでとう」
戸神 富久郎:大柄な青年が几帳面に挨拶をする。

【戸神富久郎・『(株)ピカピカ』業務担当】あるいは【"ヒルカクロフ"・UGN雨宿支部処理部員】

滝道 晶:「あけましておめでとうございます!」
戸神 富久郎:「今年もよろしく……」
戸神 富久郎:今日は普段の作業着ではなく、ラフな私服だ。
滝道 晶:「こちらこそ、よろしくっす」
滝道 晶:いつものように元気よく、若干テンション高め。
戸神 富久郎:「えっと、それで、話はおおよそ伝わってると思うんだけど」
戸神 富久郎:「町中に、蝙蝠が出るんだよな」
滝道 晶:「蝙蝠、レネゲイドビーイングっすよね」
滝道 晶:こちらも普段の学生服ではなく、ジーンズにパーカーというラフな格好。
戸神 富久郎:「そうそう」
戸神 富久郎:「それ、元々は別の協力的なRBの一部だから、ちゃんと捕まえてやらないとならない」
戸神 富久郎:「捕獲して、山の方に戻してやらないと、っていう、えー、仕事」
戸神 富久郎:「町中をうろつくから、私服の方がいいだろって言われたんだ」
滝道 晶:「えーっと確か、偏福くんだったすか」
滝道 晶:「アテナシ様んとこの」
戸神 富久郎:「うん。今はだいぶ元気みたいだけど、まだ本調子じゃないって話だ」
戸神 富久郎:「調子悪いの、かわいそうだし。ちょっとでも助けてあげたいよな」
戸神 富久郎:猫背になりながら。
滝道 晶:「そういえば、あの事件もあの子が関わってたような」
滝道 晶:紗理羅のことだ。
戸神 富久郎:「……うん」
戸神 富久郎:「ある意味じゃあ、これも全部の後始末、みたいな」
滝道 晶:「そうっすね、関わったなら最後まで付き合ってあげないと」
戸神 富久郎:「やってもやっても終わんねえんだけどな、後始末……」
戸神 富久郎:軽く笑う。
戸神 富久郎:「そういう仕事だから。今回は、よろしく」
戸神 富久郎:「……あー、今回も、かな……」
滝道 晶:「そのうちそれが日常になるかもしんないっすね」つられて笑う。
戸神 富久郎:「そういうもんかもな」
滝道 晶:「うっす、よろしくお願いします!」
戸神 富久郎:「ん。目撃されたのは、商店街の方だから」
戸神 富久郎:「そっちを探して、上手いこと捕まえる」
戸神 富久郎:「……って言うのは簡単なんだけど……まあ、やろっか」
滝道 晶:「新年最初の仕事、気合入るっすね~」
戸神 富久郎:「やる気だなあ」
滝道 晶:「富久郎さんと一緒に仕事するのも中々ないっすからね」
滝道 晶:「こう言ったらあれっすけど」
滝道 晶:「ちょっと楽しみっす」ニヒヒと笑う。
戸神 富久郎:「……俺の仕事、舞台裏みたいなもんだから。あんまり見られることもないんだけど」
戸神 富久郎:「そう言われると、こっちもなんか……」
戸神 富久郎:「……緊張してきたな……」
戸神 富久郎:もそもそしている。
滝道 晶:「えーっ」
滝道 晶:「そんな畏まらなくていいっすから!ね!」
戸神 富久郎:「う、うん。頑張る。まあ、普通に。いつも通り」
戸神 富久郎:「……楽しみ、かあ」
戸神 富久郎:「じゃあ、そういう感じで……うん」
滝道 晶:「そうっす、いつもどーり」
戸神 富久郎:マスクをかけて、口元を隠す。目元はもう髪で隠れている。
戸神 富久郎:「不審者がくっついてるけど、気にしないでな」
戸神 富久郎:それでも、どこか楽しげにしているのがなんとなくわかるだろう。
滝道 晶:「二人でいればへーきっすよへーき」
滝道 晶:「さーて、頑張りましょー!」こちらも楽しそうに。
GM:オフィスのドアを開けると、冬の空気が流れ込んでくる。
GM:そのただ中に、あなたたちは向かった。

GM:ロイス取得のみできます。
滝道 晶:富久郎さんは固定ロイスだから…
滝道 晶:蝙蝠に取るか
GM:ありがたい……
滝道 晶:蝙蝠 〇捕獲対象/傷つけないか不安
GM:いい子だなーーー


ミドル


GM:登場侵蝕をお願いします。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 2)増加 (39 → 41)
GM:バランス
滝道 晶:落ち着いた

GM:このシーンではまず判定を行います。
GM:チャートで決定した場所の近辺に到着したあなたたちは、蝙蝠がどこに隠れているかを探さなければなりません。
GM:〈知覚〉、任意の〈知識〉、〈交渉〉、任意の〈情報〉のうちいずれかを使用して判定を行ってください。
GM:目標値は7です。
GM:失敗しても話は進みますが、その分クライマックスの際に蝙蝠が《加速する刻》を使用して先制攻撃を行ってきます。
GM:また、判定を行うとがんばったので侵蝕が30上昇します。
GM:なお、同行NPCによってボーナスが少しだけあります。
GM:戸神富久郎:〈知覚〉判定達成値に+1
滝道 晶:がんばろー!
滝道 晶:あっボーナスうれしい
GM:流れ的には道中か目的地に到着したところで会話をしばらく行ってもらい、クライマックスまでに蝙蝠を見つけてもらえればと思います。
GM:ということで、判定をどうぞー
滝道 晶:はーい
滝道 晶:せっかく富久郎さんに手伝ってもらうので知覚で!
GM:おお、どうぞ!
滝道 晶:紬の魔眼を使用!ダイス+2個!
滝道 晶:6dx+1>=7
DoubleCross : (6DX10+1>=7) → 10[2,3,5,9,10,10]+8[3,8]+1 → 19 → 成功

GM:たっか
GM:成功です!
滝道 晶:いえー!
GM:ではあなたは蝙蝠が道端から『ミズガキスポーツ』に入っていくのを見かけることができます。
GM:《加速する刻》の使用もなし。
滝道 晶:良かった


【雨宿町・三砂商店街】

GM:アーケードの屋根の下、正月休みから明けた店が並んでいる。
GM:この辺りで蝙蝠が見られたとのことだが、現在はまだ姿はない。
滝道 晶:「うーん…見えないっすね」
滝道 晶:ふたりで並びながら、上の方を眺めている。
戸神 富久郎:「最初に出たのもこの辺だったから、馴染みがあるのかな……」
戸神 富久郎:特に屋根の方に飛んだり止まったりしているものはいない。
滝道 晶:「確かにここら辺なら休みやすそうっすもんね~」
滝道 晶:「もうちょっと歩いてみますか」
戸神 富久郎:「そだなあ」
戸神 富久郎:歩幅はかなり大きい。
滝道 晶:「…なんか」
戸神 富久郎:「行ったり来たりしてるうちに、また戻るかもしれないし……」
戸神 富久郎:「ん?」
滝道 晶:「富久郎さんの私服って新鮮っすね」いつも作業着で会うし、と。
戸神 富久郎:「お? いや、普通に安いとこの服だよ……」
戸神 富久郎:見下ろす。アースカラーの地味なカジュアルだ。
滝道 晶:「作業着の富久郎さんはなんか馴染みって感じで」
滝道 晶:「今日のは色が富久郎さんの雰囲気に会ってていいっすね」
戸神 富久郎:「は、初めて言われた、そんなの……」
滝道 晶:「え~、そうっすか?」
戸神 富久郎:「いや、それ、そしたら滝道くんも私服だろ」
戸神 富久郎:「眼鏡」とんとん、と自分のこめかみを指で叩く。
滝道 晶:「実は学生時代けっこうモテたり…」
滝道 晶:「あ、この眼鏡?」
戸神 富久郎:「モテは……どうだろな……」
戸神 富久郎:ちょっと遠い目をする。
戸神 富久郎:「かけてんの初めて見たし。視力悪かったっけ?」
滝道 晶:「実は度なしなんですよ、所謂伊達眼鏡っす」外してみせて。
滝道 晶:「本読む時とか、お洒落とかで気分でかけたり」
戸神 富久郎:「えー、かっこいいことするなあ」
滝道 晶:「似合うっすか?」かけ直してわざとらしくクイッとよくある仕草をする。
戸神 富久郎:「似合うけど、そのポーズはおかしいだろ」
戸神 富久郎:くすっと笑う。
戸神 富久郎:「さっき自然にしてたのがいいよ」
滝道 晶:「え~、頭良さそうに見えたりしないっすかね」
滝道 晶:と笑いながら、眼鏡をとって。
戸神 富久郎:「自分から言うなよー」笑っている。
戸神 富久郎:「ん、そっか」
戸神 富久郎:「自然っていうならやっぱりこっちかなあ」
戸神 富久郎:少し目線を下げる。
戸神 富久郎:「馴染みって感じだな」
滝道 晶:「なら今日はこっちかな」とちょっと嬉しそうに。
滝道 晶:「富久郎さんもやってみます?」お洒落眼鏡、と自分の眼鏡を手渡す。
戸神 富久郎:「ええっ」
戸神 富久郎:「大丈夫? 俺がかけて壊れない?」
戸神 富久郎:恐る恐る受け取る。
戸神 富久郎:「あとこれ、髪がさ……」
戸神 富久郎:もそもそかけて、人目を気にしながら一瞬前髪を上げる。
戸神 富久郎:「やっぱりちょっとフレームが小さい」
滝道 晶:「おおー」
戸神 富久郎:「いや変だろこれ、眼鏡とかかけたことねえし」
戸神 富久郎:「返す返す、はい」
滝道 晶:「えー、もう終わりっすか」
戸神 富久郎:照れながら眼鏡を手渡す。
滝道 晶:「似合ってましたよ、俺の目に狂いはなかったっすね」
戸神 富久郎:「うええ、マジか」
滝道 晶:「マジっすマジ」
戸神 富久郎:「絶対床に置いといて踏みそう」
滝道 晶:「あー、時々やりそうになるやつ」わかる、と頷く。
戸神 富久郎:「やりそうなんだ……」
滝道 晶:「眼鏡かけると視界が変わって、意外と気分転換にもいいんで」
滝道 晶:「おススメっすよ、やりたくなったら選ぶの手伝うんで」
滝道 晶:と、今日はもう眼鏡ケースに仕舞って。
戸神 富久郎:「そういうもんか……。まあ、見てもらわないとわかんないしな」
戸神 富久郎:「なんつうか……自分の顔、直視する気になったら。頼む」
滝道 晶:「お待ちしてまーす」と笑いながら店員が言うように。
戸神 富久郎:「……ども」
GM:あなたたちがそうして歩いていると、ふと視界の端に黒いものがひらりとよぎる。
GM:小さな蝙蝠……ただし、通常よりは少し大きく、牙が生えている、そういう見た目のものが飛んでいるようだ。
GM:吸血衝動を持つRB、偏福の一部に違いないだろう。
GM:それは、ふらふらと一軒の店に入っていく。
GM:あなたにも多少馴染みのある店舗だろう。スポーツ用品店だ。
滝道 晶:「あっ」
戸神 富久郎:「!」
滝道 晶:「あれじゃないっすか!?」指さして。
戸神 富久郎:「……ほんとだ」
戸神 富久郎:「店に入られたら、中の人が危ない」
戸神 富久郎:「上手く避難してもらうか、最悪ワーディングだな」
滝道 晶:「騒ぎになるのも良くないですしね」
戸神 富久郎:「一応、支部の方には連絡を入れるから。まずは様子見てみよう」
滝道 晶:「普通に客みたいに入って」
滝道 晶:「探しながら…っすかね」様子見って言葉に。
戸神 富久郎:「そう。多分隠れてると思うから」
戸神 富久郎:「荒っぽいことになんないなら、その方がいいしな」
滝道 晶:「蝙蝠も偏福くんの一部っすからね」
戸神 富久郎:「そういうこと」
滝道 晶:「出来れば傷つけないで保護!って感じで」
戸神 富久郎:「……うん」
戸神 富久郎:「滝道くんは、やさしいな」
戸神 富久郎:「じゃ、行くぞ」
滝道 晶:「はい!」と元気よく。少し照れた風にも見えるが。


【雨宿町・三砂商店街 スポーツ用品店『ミズガキスポーツ』店内】

GM:多くは学生向けのスポーツ用品を扱っている店内。
GM:しかし、なぜか一部ギター関係の商品が少しだけ並び、壁には洋楽バンドのポスターが貼られている。
GM:そんな少しだけ妙な店内。
GM:蝙蝠はひらひらと飛び、どこかに隠れたようだった。
滝道 晶:「…こっからは見えないっすね」と入り口のドアを閉め。
戸神 富久郎:「店員さん、今奥にいるみたいだな……」
滝道 晶:「今のうちに回って探しますか」
戸神 富久郎:「うん」
戸神 富久郎:手狭な店内で、少し窮屈そうにしている。
滝道 晶:「…上の方かなやっぱ」とキョロキョロと見まわし。
戸神 富久郎:「商品、傷めないようにしないと……」こっちは棚を見ている。
滝道 晶:「あ、ピック新しいの出てる」
戸神 富久郎:「お」
滝道 晶:と、変なところに気を取られる。
戸神 富久郎:「ここ、品揃えは悪いけど、妙に凝ってるよな……」
滝道 晶:「スポーツ用品店のはずなんですけどね…」
戸神 富久郎:「楽器屋、ないしな」
滝道 晶:「弦も置いてあるんで実際助かってるっす」
戸神 富久郎:「メンテはできないけど、弦張るまではやるよって店の人に言われたよ」
戸神 富久郎:「なんか、好きなんだろうなあ」
滝道 晶:「バンドのポスターも張ってあるし」
戸神 富久郎:ジャージの棚をこそこそと見ながら。
戸神 富久郎:「これ、十年近く前の来日のやつ……」
滝道 晶:「昔やってたんすかね~」ランニングシューズの棚の隙間を覗いたり。
滝道 晶:「えっそんなに前のっすか」
滝道 晶:「じゃあ筋金入りだ」
戸神 富久郎:「歴史だなあ……」
戸神 富久郎:「滝道くんは、俺で良かったのかな。教えるの」
戸神 富久郎:「ここの店の人とか、他にも別に、いたろ」
滝道 晶:「え~、そんなことないっすよ」
戸神 富久郎:レジ付近をこそこそと見ている。外から見れば不審者だ。
滝道 晶:「まあ、学校に弾ける知り合いもいるっすけど」
滝道 晶:「富久郎さんがギターやってるって聞いた時、この人なら~って」
戸神 富久郎:「そ、そう?」
滝道 晶:「一度仕事した時に優しいのは知ってたけど」
滝道 晶:「失敗しても怒らないし、出来るまで付き合ってくれるし」
戸神 富久郎:「それは、その……なんつうか」
戸神 富久郎:「俺も、習った先輩がそうだったから。自分もそうしようって」
戸神 富久郎:「なんか……いいだろ。バトンタッチしてくみたいなの」
滝道 晶:「最初なんて楽譜を読むのも怪しかったのに」笑って。
滝道 晶:「ほら、そういうとこっすよ」
戸神 富久郎:「そんなん、最初はみんなそうだよ……」
戸神 富久郎:「ええー」
滝道 晶:「親切に親切で返せる、けっこう難しいんすからね」
戸神 富久郎:「いや、ほら、えと、こっちの棚には居ないみたいだから……」
戸神 富久郎:もごもご言いながら。
戸神 富久郎:「……滝道くんも、それが」
戸神 富久郎:「できると思ったんだよ」
滝道 晶:「そうありたい、とは思ってるっす」
滝道 晶:「富久郎さんからそう見えてるなら、めっちゃ嬉しい」
戸神 富久郎:「買いかぶりすぎ、だと思うけど」
戸神 富久郎:「いや、でも、その」
戸神 富久郎:「もし音楽の後輩ができたら、そうしてやりなよ」
滝道 晶:「もちろんっす」
戸神 富久郎:「うわ、俺めちゃくちゃ偉そう。ごめん」
滝道 晶:「富久郎さんからのバトン、ちゃんと繋ぎますよ」
滝道 晶:「いいんじゃないっすか、先生なんだし」ちょっと偉そうでも、と笑って。
戸神 富久郎:小さくなりながら、竹刀やらの陰を探している。
戸神 富久郎:「先生ってなあ……」
滝道 晶:「ウェアの裏も…いないっすね…」ごそごそ。
戸神 富久郎:「未だに、先輩も先生も全然慣れなくて」
戸神 富久郎:「えと、でも、そうだな。その、教えるのは……楽しいから」
戸神 富久郎:「うん。バトン、よろしく。な」
戸神 富久郎:しゃがんでいたところを立ち上がって、腰を伸ばす。
戸神 富久郎:「いないなー……」
滝道 晶:「こちらこそ、まだまだ教えて貰いたいことが、たくさん」
滝道 晶:「後探してないのは…」のびーっとして。
GM:では、ボール類を置いてある棚にあなたが目を向けた時。
GM:もぞ、と何かが動くのがわかる。
GM:サッカーボールに貼り付くように、黒いシルエットがひとつ。
滝道 晶:「ん?」
滝道 晶:「んんん…?」ジーっと目を凝らして。
蝙蝠:ぱちぱちと瞬きをして、あなたを見ている。
蝙蝠:「ぴきっ」
滝道 晶:「あっ」目が合って、思わず声が上がる。
蝙蝠:「きーっ!」
蝙蝠:ふわりと飛び上がる。
蝙蝠:どうやら威嚇をしているようだ。
戸神 富久郎:「……あそこか!」
滝道 晶:「いました…!」
蝙蝠:「きしゃーっ!」
戸神 富久郎:「だいぶ気が立ってるなあ……」
戸神 富久郎:「ワーディングしておくから、捕獲を頼む」
滝道 晶:「了解っす」
戸神 富久郎:「大丈夫だと思うけど、店はできるだけ傷つけずに……でも」
戸神 富久郎:「それはそれとして、処理部がいるから。好きにやってほしい」
滝道 晶:「…そう言って貰えると有難いです」グッと拳を握って。
滝道 晶:「よーし、捕獲作戦、開始っす!」

GM:ロイス取得・侵蝕30上昇・購入判定ができます。
GM:購入判定は侵蝕上げたあとでいいです。
滝道 晶:30上げます!ロイスは、スポーツ店に取ろう
GM:やった
滝道 晶:『ミズガキスポーツ』 〇庇護/心配
GM:まもってあげてね
滝道 晶:購入は、一応ボデマかなあ
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を30増加 (41 → 71)
滝道 晶:紬の魔眼を使用。ダイス+2。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1増加 (71 → 72)
滝道 晶:5dx>=12
DoubleCross : (5DX10>=12) → 10[1,2,8,9,10]+10[10]+7[7] → 27 → 成功

GM:たっか
滝道 晶:??
GM:今日調子いいですね……
滝道 晶:なんかいいですね
滝道 晶:戦闘でも続いてほしい
滝道 晶:OK!
GM:そうびしていくかい?
滝道 晶:→はい
GM:ぶきやぼうぐは そうびしないと いみがないからな!
GM:以上!


クライマックス


GM:登場侵蝕をお願いします。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 10)増加 (72 → 82)
GM:わお
滝道 晶:わあ

GM:ではまず衝動判定から。意志で目標値9です。
滝道 晶:意志!
滝道 晶:4dx>=9
DoubleCross : (4DX10>=9) → 7[2,6,7,7] → 7 → 失敗

滝道 晶:暴走!
GM:おっと
GM:侵蝕上昇もどうぞ
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を2d10(→ 9)増加 (82 → 91)
GM:おだやか
滝道 晶:よしよし
GM:では、蝙蝠が発する、あなたには聞こえない音波が、衝動を掻き立てていく!
GM:というところで戦闘開始です。

GM:エンゲージは以下の通り。

[蝙蝠(10)]
  |
  5m
  |
[滝道(10)]


GM:蝙蝠を戦闘不能=捕獲状態にすれば勝利です。
GM:また、NPCカードが1点あります。

NPCカード
"ヒルカクロフ"戸神富久郎
『鳴かずの鵺』
ダメージロール直前に使用。ダメージダイスを+2d10。シナリオ1回。


GM:完全獣化は使わずに素手でなんとかしてくれます
滝道 晶:よかった
GM:それくらいかな。では1ラウンド目開始します。


■セットアップ■

蝙蝠:なし
滝道 晶:《赤方偏移世界》を使用、対象は自身。行動値+2、戦闘移動距離+10m
GM:さらにだとっ
滝道 晶:上を取るっ
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を2増加 (91 → 93)


■イニシアチブ■

GM:えー、判定に失敗していたらここで蝙蝠が動いていたんですが
GM:ばっちり成功されてしまったので割り込みはなし。
滝道 晶:セーフ!
GM:行動値12になった滝道くん、どうぞ。
滝道 晶:うっす!
滝道 晶:マイナー:《インフィニティウェポン》《ダブルクリエイト》。攻撃力16の白兵武器を2本生成。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を6増加 (93 → 99)
滝道 晶:メジャー:《コンセントレイト:バロール》《魔弾の射手》で攻撃。対象は蝙蝠!
蝙蝠:きー
GM:命中判定どうぞ
滝道 晶:オート:紬の魔眼を使用。判定のダイス+2個。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1増加 (99 → 100)
GM:あっ100ぴったり
滝道 晶:ボーナス増え!
滝道 晶:9dx7+3
DoubleCross : (9DX7+3) → 10[2,3,3,4,5,5,7,7,9]+10[3,6,10]+1[1]+3 → 24

蝙蝠:ドッジ……《イベイジョン》14
蝙蝠:命中します。ダメージをどうぞ……
滝道 晶:NPCカード":ヒルカクロフ"戸神富久郎『鳴かずの鵺』を使用!
戸神 富久郎:了解
戸神 富久郎:ダメージに+2d10どうぞ
滝道 晶:やったー!
滝道 晶:3d10+32+2d10
DoubleCross : (3D10+32+2D10) → 14[3,3,8]+32+12[4,8] → 58

GM:?
蝙蝠:そのダメージは……えっ全然だめですね
蝙蝠:復活もないです……
滝道 晶:よっし!二人分のパワー!
戸神 富久郎:やった!
GM:無事捕獲完了。戦闘終了。
GM:あなたたちの勝利です。

滝道 晶:「しっかし…どうしよっかな…」
滝道 晶:剣、槍みたいな刃物は危ない。蝙蝠も周りも傷がつく。
滝道 晶:「傷つけずに捕まえるってなると」
滝道 晶:「やっぱ…あれかな?」
滝道 晶:くるりと振り向いて、富久郎さんに声をかける。
滝道 晶:「富久郎さん!ちょっと左のほうから追い立ててもらっていいっすか!」
戸神 富久郎:「わかった。回り込む!」
戸神 富久郎:のそのそと棚の裏を通って、左方面へと。
滝道 晶:「お願いします!」その間に、手元で何かを作り始める。
滝道 晶:普段は一塊にする金属を、細く、長く、編んでいく。
滝道 晶:「んん…よし」
滝道 晶:「投げて入ったら…確保よろしくっす!」
戸神 富久郎:上着を脱いでじわじわと蝙蝠を追い立てている。
戸神 富久郎:「了解」
滝道 晶:その返事と同時に。
滝道 晶:手元で球状に一纏めにされたそれを、蝙蝠の頭上に抛る。
蝙蝠:「……ぴき?」
蝙蝠:飛んで逃げようとしたが、遅い。
滝道 晶:パッと花が開くように、ワイヤーで編まれた網が広がる。
蝙蝠:「ぴーっ!」
蝙蝠:逃げようとする先が阻まれる。
滝道 晶:柔らかくも、金属相応の重さ。
滝道 晶:そのまま蝙蝠を包み込み、床へ落として身動きを封じてしまう。
滝道 晶:「よっしゃ、ドンピシャ!」
蝙蝠:「ぴきゅ」
戸神 富久郎:「よしっ!」
戸神 富久郎:「確保」そのまま網ごと蝙蝠を持ち上げる。
戸神 富久郎:「わ、重いなこれ……」
滝道 晶:「一応レネゲイドビーイングなんで、切れないように」
滝道 晶:「ワイヤーで編んでみたっす」
戸神 富久郎:「だいぶ丈夫そうだ」
GM:蝙蝠はばたばたと中で暴れていたが、やがて疲れたのか落ち着いた様子だ。
戸神 富久郎:「……寝てる?」
滝道 晶:「うーん…疲れちゃったっすかね?」
戸神 富久郎:持参してきた捕獲用の籠に移しながら。
戸神 富久郎:「起きたら、仲間のところに帰れるだろうし」
戸神 富久郎:「寝ててもらった方が、運ぶのは楽かな……」
滝道 晶:「バタバタすると怪我しちゃうかもしれないですしね」
滝道 晶:「よかったよかった」
戸神 富久郎:「うん。今のところターゲットも周辺にも損傷なし」
戸神 富久郎:「作戦成功、かな。はは」
滝道 晶:「完璧っす」
戸神 富久郎:「あとは、うちの誰かが来るから、こいつを引き渡せば終わり」
戸神 富久郎:「お疲れ様かな」
滝道 晶:「一件落着っすね」と掌を向けて。
戸神 富久郎:「ばっちりだったよ。さすが」
戸神 富久郎:その掌に軽くハイタッチ。
滝道 晶:「いいコンビプレーでした」イエーイと。
戸神 富久郎:「……緊張してたけど」
戸神 富久郎:「よかったな。一緒にできて」
滝道 晶:「はい!楽しかったっす」ニカッと笑う。


バックトラック


GM:まず滝道くんはメジャー分の侵蝕を上げていただいて
GM:そしてEロイスは今回ありません
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を6増加 (100 → 106)
GM:ロイス数分でダイスを振ってください
GM:あ、今ロイス取り足してもいいですよ
滝道 晶:このままでも行ける…はず!
滝道 晶:素振りで4個!
GM:どぞ!
滝道 晶:106-4d10
DoubleCross : (106-4D10) → 106-14[2,3,2,7] → 92

GM:帰還おめでとうございます!
滝道 晶:ただいまー!
GM:おかえりなさい!
GM:で、ざっくり経験点配布
GM:いつもの5点、シナリオ3点で計8点
GM:プラス侵蝕分です
滝道 晶:5点で合計13点!
GM:いただいてください!
GM:GMは5点かな。いただきます


エンディング


GM:無事に任務を終え、蝙蝠も預け、あとは帰路に着くのみ。
GM:冬の灰色の空の下、あなたたちは行きと同じ道を辿っていた。
滝道 晶:「そういえばなんですけど」サクサクと薄く残った雪を踏みながら。
戸神 富久郎:「うん?」
滝道 晶:「富久郎さんがギター始めたきっかけ」
滝道 晶:「聞いてないなーって」
戸神 富久郎:「え」
戸神 富久郎:「いや、その」
戸神 富久郎:「そりゃ言ってないよ。……すげえ恥ずかしいし」
戸神 富久郎:もさもさと頭を掻く。
滝道 晶:「えっ」
滝道 晶:「なんすか、ちょっと興味湧いちゃった」
戸神 富久郎:「恥ずかしいよ、そんな……別にさ」
戸神 富久郎:「誰々に憧れたとか、何の曲が良かったとか、そういうのは、えっと」
戸神 富久郎:「ゼロじゃない、けど。すごく大きいわけでもなくて」
滝道 晶:「ほうほう」
戸神 富久郎:「……漠然とさ。かっこいいな……って。そんだけで」
戸神 富久郎:「最初はギターじゃなくても良かったんだよ。花形だから選んで……」
戸神 富久郎:「……で、気が付いたらずっと続けてた」
戸神 富久郎:マスクを軽く下ろして、白い息を吐く。
滝道 晶:「いいじゃないですか、カッコイイが理由だって」
滝道 晶:「全然恥ずかしい理由じゃないっすよ、それ」
戸神 富久郎:「……そう?」
戸神 富久郎:「俺、こういう性格だから、なんか、何かしないと前に出らんなかったんだよな……」
滝道 晶:「俺だって同じですもん」
滝道 晶:「文化祭で、軽音部がステージやってんの見て」
滝道 晶:「カッケーな、って思ったのが始まりっすから」
戸神 富久郎:「……そっか」
戸神 富久郎:「そこもバトンかあ」
滝道 晶:「……内緒っすけど」
滝道 晶:「ちょっとモテそうって思ったのも理由っす」小声で。
戸神 富久郎:「はは」
戸神 富久郎:「完全におんなじだよ、それ」
戸神 富久郎:「女子もだけど、えー、人と一緒になんかして、話したかったんだ」
滝道 晶:「そうっすねー」
滝道 晶:「お互い、そんな理由でもギター始めてなかったら」
滝道 晶:「こうして富久郎さんと話せて無い訳だし」
戸神 富久郎:「…………」
戸神 富久郎:「俺さ。ギター始めて、バンドやって、先輩とか友達が少しできて」
戸神 富久郎:「それ全部、覚醒した時にぶん投げて逃げなきゃなんなかったんだ」
戸神 富久郎:「いろいろ、変わりすぎたから、同じとこに居られなかった」
滝道 晶:「……そうっすよね」オーヴァードになった以上、そういうことになる可能性はいくらでもある。
戸神 富久郎:「でも、そうやって来て、今こうして滝道くんと話せてるなら」
戸神 富久郎:空を見上げる。
戸神 富久郎:「それはそれで、いいこともあるかな、と」
滝道 晶:「俺には…そういうあれは…なんもなくて」
滝道 晶:「わかるとか、軽々しくは言えないっすけど」
戸神 富久郎:「うん。わかってくれなくて、いい」
滝道 晶:「それでも」
滝道 晶:「俺が、富久郎さんの、何かに成れてれば」
滝道 晶:「それは俺も嬉しいし…喜んでなるっす」何言ってんだろ、と自分で突っ込みつつ。
戸神 富久郎:のそりと滝道くんを見下ろす。金色の目が微かに覗く。
滝道 晶:「おお…?」と立ち止まり。
戸神 富久郎:「それはその」
戸神 富久郎:「えっと」
戸神 富久郎:「なれてると思うよ」
戸神 富久郎:「俺、この話したの、こっちに来て、は、初めてだし」
戸神 富久郎:「その、音楽とか、友達とか」
戸神 富久郎:「そりゃ支部長とかには多少は、だけど」
滝道 晶:「そ、それなら富久郎さんの第一号っすね」
滝道 晶:「それなら、もっと、色んな話が出来たら、いいなって」
戸神 富久郎:「うん……うん」
滝道 晶:「富久郎さんの話も、俺の話も」
戸神 富久郎:「うん。あの」
滝道 晶:「俺はその、普通すぎてあれかもしんないっすけど」
滝道 晶:「あっはい」
戸神 富久郎:「いいんだよ」
戸神 富久郎:「わかってくれなくて、いいんだ。ほんとに。聞いてくれるだけで」
戸神 富久郎:「そんくらいがいいし。俺も、多分滝道くんのこと全部はわかんないよ」
戸神 富久郎:「でも、わかるとか、安易に言わないでくれるのが、えー……」
戸神 富久郎:「あー、こう」
戸神 富久郎:「息ができる感じがする」
戸神 富久郎:に、と牙を見せて笑う。
滝道 晶:「そうっすね…」
滝道 晶:「全部知る必要はなくて。こう…」
滝道 晶:「話したいことを話して、お互いに息が抜ける感じで」
戸神 富久郎:「うん」
滝道 晶:「そんな、イイ感じのやつになりたい…っすね」
戸神 富久郎:「滝道くん、あのさ」
戸神 富久郎:「俺だって、そうなんだよ」
戸神 富久郎:「誰かの何かになりたくて、上手くいってなかったけど」
戸神 富久郎:「俺の方こそ、君の何か……よくわかんない何かになれればって」
戸神 富久郎:「そうしたらきっと嬉しいんだ」
滝道 晶:「ほんと…なんか…」
滝道 晶:「案外、似た者同士なんかもしんないっすね」
戸神 富久郎:珍しく。本当に珍しく。
戸神 富久郎:声を上げて、大きく笑った。
滝道 晶:「ふ、ふふ。ははは」と釣られて声を出して笑う。
滝道 晶:可笑しくって。嬉しくて。楽しくて。
戸神 富久郎:笑いながら、とん、と大きな手であなたの肩を叩く。
戸神 富久郎:「……そうなのかも。じゃあ、その、これからもよろしく」
滝道 晶:「うっす!」
戸神 富久郎:「また一緒に。いろんな話をしような」
滝道 晶:「絶対に、楽しみにしてるっす」
滝道 晶:「話したいこと、まだまだたくさんありますから!」
GM:冬の冷たい風が通り抜けるが、大きな背中は縮こまる気配はなく。
GM:それは、ひとりではなかった、からかもしれない。


リプレイ・ドロップ 雨宿町後追ノ弐〜蝙蝠傘を畳む時〜 その1・ミズガキスポーツにて 了