リプレイ・ドロップ
雨宿町蒼天幕~魔鏡喝采雨霰~


メイン 見学



PC1:"春待ち"ベル()キャラシート)PL:りっとく
PC2:"導雷身"桑原(くわばら) そら(キャラシート)PL:闇猫
PC3:"橋掛り"御凪 涼(みなぎ・りょう)キャラシート)PL:自動
PC4:"光芒双閃"滝道 晶(たきみち・あきら)キャラシート)PL:月見鳥
PC4:"サウィン・ベンダー"犀潟 常青(さいがた・じょうせい)キャラシート)PL:ロケット商会
GM:さささ

本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.



目次




プリプレイ


GM:セッションを開始します。
GM:まずはPC紹介からやっていきましょう。
GM:PC番号順でいいかな。PC1のベルちゃんからどうぞ!
ベル:はーい!

キャラシート


ベル:「ぼくは人を愛し、人に愛されるために生まれてきたのです!」
ベル:クロッカスのレネゲイドビーイング、”春待ち”ベルです!
GM:きゃー!
GM:季節柄ちょうどいい
ベル:元は園芸店に卸される予定の花でして、生産者の「愛され、喜ばれる花となるように」という思いを強く受けています。
GM:あたたかみ
ベル:そのため人の役に立つことが大好き!みんなに喜んでほしい!と毎日「お手伝いさん」として町を駆け回っています!
GM:いい子……
ベル:家事手伝いからお店番までなんでもござれなのです!(むん!)
ベル:性格は天真爛漫で一生懸命、ちょっぴり生意気で不遜なところもありますが、子供の見かけなので許される程度のものです。
GM:ゆるしちゃう
ベル:外見は10歳くらいの女児に見えますが性別は不詳。
ベル:アテナシ様のことは「おじいさま」と呼んで慕っております。
GM:やったー 今回ちょっとだけ出すことにしました(絡みたいので)
ベル:やったー!
ベル:性能としては射撃アタッカー。ストライクチップとサイドリール(共に相当品)で、バシバシ花びらを打ち出します。
ベル:妖精の手もあるのでお手伝いもできるといいな!
GM:お花だー
GM:妖精の手はつよい……ミドルも安心です
ベル:PLはりっとくと申します。念願の雨宿町に来れてわくわくどきどきしております!よろしくお願いいたします~!
GM:うれしさ爆発ですね! よろしくお願いします!
GM:では、ベルちゃんのハンドアウトはこちら。

PC1
ベル
シナリオロイス:岩屋戸 令美(30歳前くらいの美女。憧憬/不信感)
あなたは雨宿町に住むレネゲイドビーイング、別名あやしだ。
あなたはある雨の日、雨宿りをしていた女性と知り合った。名は岩屋戸令美。近くの町で公演をしている劇団の女優らしい。
彼女は自分によく似た妹を探しているそうで、あなたはそれを気に留めていた。
そして別の日、あなたは駅前でまさに、令美にそっくりな少女が一人芝居を披露しているところに出会う。


GM:ちょっとした知り合いの探し人がいたので
GM:気になっていってくれるとありがたいです
ベル:むむっ これはお手伝いができる予感!


岩屋戸 令美:よろしくね
ベル:よろしくなのです!とっても気になっていくのです ふんすふす
GM:ありがとー アテナシさんも導入にちょっと出ると思います

アテナシ:出るぞ
ベル:今日のおじいさまはかわいいのですね?(なでなで)
アテナシ:むっ、不遜なことをしおって(なでられ)
GM:そういう感じで、まずは人探しからお願いしますー
ベル:はーい!よろしくお願いいたします!

GM:ではPC2のそらちゃん!

キャラシート

桑原そら:はーい!
桑原そら:「わたしは大きなそらですので!」
桑原そら桑原くわばらそら、17歳のJKチルドレンです
GM:うおー
桑原そら:ぱっと見小学生に見える小柄な少女ですが、心は大きくいきます
GM:でっかいです
桑原そら:身体が機械化されているので燃費が悪く
桑原そら:ご飯をたくさん食べます
GM:たくさん食べて
桑原そら:守りの専門家で攻撃は不得手なのでみんなを頑張って守っていきますね
GM:硬いんだよな……
桑原そら:性能としましては黒犬バロールの完全ガード型
桑原そら:飢餓の変異暴走をして素でフルHPなら83ダメージまで受けます
GM:ひえ
桑原そら:特筆すべきところはそれくらいです
GM:十分ですが
桑原そら:頑張ります、よろしくお願いします~
GM:がんばってロイス削ります……よろしくお願いします……
GM:ではハンドアウトはこちら

PC2
桑原そら
シナリオロイス:"トート"時田久則(UGN雨宿支部調査部・処理部主任。連帯感/不安)
あなたは雨宿町に住むオーヴァードだ。
ある日あなたが支部を訪ねたところ、調査部・処理部の主任である時田が用事らしく、声を掛けてきた。
時田は相変わらず柄が悪かったが、いつもより機嫌も悪い様子であなたに依頼をする。
「近頃町に侵入してきているFHセル『ティアーズ』の動向について、調査を手伝ってくれないか」と。


GM:時田さんとは以前のセッションで面識があると思うんですが
桑原そら:ありますねえ
GM:柄の悪い社長です


時田 久則:…………
桑原そら:時田社長は優しいお方ですので!
時田 久則:うるせえ
桑原そら:んふふふ
GM:そらちゃんは優しいね
GM:まあ、最近どうも動いてるっぽいFHの勢力がいるので
GM:ちょっと気にしてくれーって頼んできます
桑原そら:はあい
GM:よろしくしてあげてください
桑原そら:お仕事頑張りまーす
GM:がんばって!

GM:ではPC3の涼さん!


キャラシート

御凪 涼:はあい~!
御凪 涼:みなぎ・りょう。コードは《橋掛り》。
御凪 涼:ジョブとしては舞踊家。
GM:すっかりお馴染み
御凪 涼:ジャームを古来より狩ってきた「鬼狩り」の一族の次男坊でもありますが、そっちの家業は全然やってない。
御凪 涼:とにかく舞踊にすべてを傾けています。そのぶん生活力はないです。
GM:舞見せて♡
御凪 涼:おっとりぼんやりしており、踊りは得意だけど口は上手くない。というか、言葉を探しながらがんばって話すようなタイプ。
GM:がんばって♡
御凪 涼:がんばってしゃべります!
御凪 涼:オーヴァードとしては、舞を通して、自他の認識を共振させその境界を溶かす……いわゆるトランス状態を強制的に発生させる感じ。
御凪 涼:シンドロームはハヌマーン/ソラリスの純支援&ミドル型!
御凪 涼:80%越えからは《限界突破》により《夢の雫》をラウンド2回撃てるのが持ち味です。
GM:つよいんだよな……
御凪 涼:攻撃は任せます
GM:アウトソーシング
御凪 涼:こんなかんじかな!よろしくです~
GM:はーい! 支援はまかせた!
GM:ハンドアウトはこちらです

PC3
御凪 涼
シナリオロイス:"ダスタード"(詳細不明。好奇心/不安)または"來火=ジェイトーカー"鈴掛喜一(UGN雨宿支部調査部員。友情/隔意)
あなたは雨宿町に滞在するオーヴァードだ。
あなたはある日、支部の一部機能のカヴァーである便利屋『(株)ピカピカ』を訪ねていた。
呼び出した調査部員の鈴掛喜一は、どこか不審げな顔であなたに調査協力の依頼を持ちかけてくる。
「"ダスタード"に気をつけろ」との匿名の投書があったらしい。だが、調べても何もわからないのだとか。


GM:ちょっとこれ、謎の言葉があり謎なのですが
御凪 涼:謎だ
GM:どういうことなの?って調べるのをやってほしいと思います
GM:で、もしやりにくかったら進行というか導入というかNPCがいるので、そっちにロイス取ってくれてもいいです


鈴掛 喜一:おれでーす
御凪 涼:やったー!
御凪 涼:來火くんがいるなら安心ですね 調査も無敵です
鈴掛 喜一:よろしくね
GM:無敵なのだろうか
御凪 涼:心が無敵です
御凪 涼:うれしいから
御凪 涼:というわけでよろしくお願いします~!イェイ
GM:いえい

GM:今回PC4を絞りきれずにふたり採りました
GM:行動値順にしようかな、滝道くんからお願いします
滝道 晶:はーい


キャラシート

滝道 晶:UGNチルドレンの滝道晶(たきみちあきら)です、コードネームは”光芒双閃”。
GM:わおわお
GM:そらちゃん涼さん滝道くんが結構複数回来てくださってる常連さんな感じです
GM:ありがたい
滝道 晶:若干ミーハー気質で男子高校生17才、ギターが趣味。素人脱却したかな?というところ。
GM:やったね
滝道 晶:言動は軽く、基本的に一度会った相手は名前呼びになります、よろしくね。
GM:きゃっ
滝道 晶:ペン回しにハマってた頃、落としたペンを無意識に量産して覚醒。
滝道 晶:能力を友達に見せびらかせて、UGNに捕捉され今に至ります。怒られました。
GM:この覚醒経緯好きすぎるんですよね
滝道 晶:能力は典型的な物質作成型、特に剣を作るのが得意。
滝道 晶:でも残念ながら剣の才能はこれっぽちもなく。
滝道 晶:頭を捻った結果、投げのスタイルに落ち着きました。燃費は悪い。
GM:がんばってる!
滝道 晶:データ的にはダブルクリエイトした武器を魔弾の射手で弾にする射撃型。
滝道 晶:160点になったことで火力が若干上がりました、あと赤方偏移世界で行動値修正ができます。
滝道 晶:こんな感じかな、よろしくお願いします!
GM:行動値修正、地味につよい
GM:よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトはPC4共通なので、犀潟さんの後にお出ししますねー

GM:では犀潟さんよろしくお願いします!


キャラシート

犀潟常青:はい! 怪談蒐集家の犀潟常青、コードネームは”サウィン・ベンダー”です。
GM:期待の来訪者!
犀潟常青:怪談のメーカーではなく、卸売業者なのでベンダーです。
GM:なるほどなあ
犀潟常青:怪談を蒐集して売り買いするのがお仕事で、いろいろな不思議な事件に首を突っ込むので……
犀潟常青:この街にやってきて滞在している理由も一目瞭然ということになります!
GM:観光かな
犀潟常青:どんとこい超常現象
犀潟常青:実際のところ、人間の恐怖を食う怪物らしきものに取りつかれており、定期的に彼の食欲を満たす必要があるので、生活のためでもあります。
GM:おお……
犀潟常青:このモンスターはチャリオットバラ~という珍しい遺産で、いざというときはこれで戦います。
GM:遺産だ!
犀潟常青:けっこう使いにくい遺産で… 戦術を飛ばしたり、範囲攻撃をたまに撃ったりして、怪談の主役であるみなさんを助けるぞ!
犀潟常青:以上、今回も滞在中にいろいろな物事に首を突っ込みたいです。よろしくどうぞ~。
GM:うおー、怪談になるかわかりませんが突っ込んでいってほしいです
GM:歓迎!
GM:ということで、PC4おふたりのハンドアウトがこちら

PC4
犀潟常青・滝道晶
シナリオロイス:『宿儺の鏡』(好奇心/脅威)または"リーチパーチ"八千代路夜(UGN雨宿支部長。信頼/隔意)
あなたたちはUGNに所属する・協力するオーヴァードだ。
今回あなたたちに与えられた任務は、強力なEXレネゲイド『宿儺の鏡』の捜索。
どうやら最近この町に持ち込まれたところらしい、というところまでは掴めている。
所在を確認の上、確保あるいは破壊せよ、というのがあなたに与えられた指示だ。
ただし、詳細な情報についてはまだ連絡が滞っているらしい。調査が必要だろう。


GM:なんかヤバいアイテムが来たっぽいんですけど、
GM:どうヤバいのかまだよくわかんない
GM:というところで、そこから調べてねって言われました
犀潟常青:きれいな鏡ですね~
GM:君が映っているからね
犀潟常青:探すぞッ
GM:で、物なのでやっぱりやりにくいかと思い、
GM:支部長にロイス取ってもいいよーという感じでいきます
滝道 晶:なるほど


八千代 路夜:大変だけど、よろしくね
GM:やりやすいようにしちゃってください!
犀潟常青:おす! 支部長にもきっと世話になっているので、日ごろのアレを返すつもりでがんばります
GM:アレを!
GM:そういう感じで進めていこうと思いますー

GM:そしてあといつもの説明をしようと思います。
GM:今回は独自ステージのため、PCたちは事前に以下の情報を共有しています。
GM:なお、独自ステージといっても通常ステージと地続きのため、PCの行き来は特に制限とかありません。

★雨宿町とUGN雨宿支部について 自動開示
山あいに存在する小さな地方の町。面積も人口もさほどではない。
UGN雨宿支部は町役場とその周辺の業者や商店をカヴァーとし、地道な活動を行っている。
これまでFHなど他組織との交戦経験はかなり少なかったが、現在FHセル『ティアーズ』が近辺で活動中。
また、記憶処理は出来事を夢のように思わせるような、穏やかな緩和的措置が執られている。


GM:こういう町で、あと最近(ようやく)FHがうろつきだしました
GM:今回ももしかしたら関係する?か?というところです

★雨宿町のあやし=RBについて 自動開示
この町には古くからレネゲイドビーイングが発生し、時には怪異、時には隣人として共存をしてきた。
一般的なRBとやや異なる点としては『オリジンの形質に近い存在』になりがちなところ。
レネゲイドそのものとしての自覚が無ではないがやや薄く、憑依した先に同調しやすい。
そういったまとまりや行き先のない彼らを屋敷で後見しているのが、山の主を自称するアテナシという古代種RBである。


GM:今回シナリオロイスにこの辺はいないんですが、ベルちゃんとか関係ありますね
GM:アテナシさんもこういう人です

★雨宿町の土地と共振について 自動開示
この土地には、強力なレネゲイドの気配(ワーディングなど)に反応し、精神感応が起こることがある。
具体的には記憶や思念がその場の任意の人間に伝わりやすくなる。これを共振と言う。
※演出的には、主にオリジナルエフェクト使用後や衝動判定後、シーン途中に半マスターシーンが挿入されます。
※また特殊な例として、『明確な意志をもって共振を起こした場合、上記とは別の現象が起こる』ケースがあります。


GM:これは私が好き勝手するために制定した特殊ルールなんですが
GM:マスターシーンがPCにも見られたりとか、そういうことが起こります
御凪 涼:べんり
GM:なんか起こり次第また説明をしますね
GM:べんり

GM:あとはですね、PC同士の面識とかをある程度話し合おうかなーって思いました
御凪 涼:はーい
GM:なぜかというと、今回ちょっと合流に時間をかけるからです
御凪 涼:ほほう!
桑原そら:はいはい
ベル:ふむふむ
滝道 晶:むむむ
GM:なので、チルドレンのおふたりはある程度他3人を知ってたり、聞いたことあったりするといいかなって思ってますが
GM:なんか……ファジーにやっていっても大丈夫です
御凪 涼:私は弟ががんばっていたり、友達が支部に居たりするので そういうので知っててもおかしくはなさそうです
桑原そら:おそらくですが前回の流れからお山にお手紙配達してる気がするため
桑原そら:ベルさんとは顔見知っててもおかしくないかなという気持ちです
ベル:懐きます
GM:そう、ベルちゃんがある程度顔が通るとありがたいんですよね
GM:涼さんは知り合いいそうだし、犀潟さんは基本滝道くんといると思うので
滝道 晶:チルドレンでそこそこ仕事してるので、UGN関係の人の名前は知ってるかなあ
ベル:ベルは町を駆け回ってるので、必要に応じてどんどん顔見知っていただいて
桑原そら:犀潟さんは最近町にいらした方、くらいのふんわり把握かなあと
犀潟常青:あ、それじゃあ犀潟のことは支部に出入りしている情報屋みたいな感じで認識していただけると嬉しいですね
御凪 涼:怪しい存在!
GM:おおー
GM:言ってしまうと、今回どこからどう合流するのかが……まだわからないので
犀潟常青:情報:オカルトか知識:オカルトで振る時に出てくるタイプ
御凪 涼:絶対にただものじゃあねえ!
御凪 涼:なるほど
桑原そら:滝道くんへの信頼度合いが高いので滝道くんが一緒であれば問題ないです
ベル:信頼!
GM:いい感じに対応いただけると助かるなという心持ちです
GM:なるほどね
御凪 涼:はーい!
滝道 晶:やったー!
御凪 涼:必要に応じて適宜あわせていきまし~
犀潟常青:臨機応変します!
ベル:はーい!仲良くしたいぜ~
桑原そら:はあい
滝道 晶:はーい
GM:じゃあおおよそそういう感じで、合流時とかにも雑談で話していきましょうか
桑原そら:はいはい
ベル:了解です!

GM:では、マスターシーンとトレーラーを流して開始といきましょう。


マスターシーン1 "ダスタード"


【????】
GM:今にも泣き出しそうな曇天の下、建物の陰にコート姿の男がひとり。
????:「……おう」
????:「どこの所属だ? お前さん」
GM:気怠く無愛想な様子。手には何も持たず、つかつかと歩み寄る。
????:「悪いがな、ここいらは俺たちのシマなんだよ。殺しも壊しも御法度だ」
????:「こっちとしても不要な衝突は避けたい。そっちが出てってくれりゃあ……」
????:「おいおい」
GM:両手を軽く上げる。向けられた銃口に、皮肉げに口元を吊り上げる。
????:「ずいぶん話が早えな」
????:「…………」
GM:口を開く。途端に、滔々と通る声と言葉が流れ出す。
????:「『さてさて、お立会いの中に御存じのお方もござりましょうが』」
????:「『この地を訪れ早幾年か、今じゃあ舞台こそ去ったが舌の回りは衰えも見せず』」
????:「『その二つ名を』」
????:「『ティアーズの"ダスタード"』]
????:"ダスタード"がカリギュラを使用した交渉攻撃を行います。
????:コンボ『薬師如来も照覧あれ』《コンセントレイト:ハヌマーン》《狂乱の一声》《夢幻の腕》
GM:周囲をざわつかせるほどの威圧感がたちまち生じ、それがまた吸い込まれる。
GM:相手は一瞬だけ痙攣を起こし、顔を蒼白にして何も変化のない肩口を、負傷でもしたかのように押さえる。
????:「俺も『話が早い』のには自信があってな。さて」
????:「交渉だ。痛かったろ? 傷は残らん。安心しな」
????:「『かほどに切れる業物でも、蝦蟇の油を塗る時は、白紙一枚容易に切れぬ』ってな」
????:「言った通り、これ以上やる気はねえ。出ていってくれりゃいい。で、伝えとけ」
????:「『この雨宿町は「ティアーズ」のものだ』、と」
????:「ようしよし、それでいいんだよ兄弟。……ああ」
GM:ふと、遠い物音に片眉を上げる。足音が幾つか。
????:「来たか、あいつら。見つかると面倒だ」
????:「じゃあ、まあ、ここいらで」
????:「お後がよろしいようで」
GM:コートの裾が、水気を含み出した空気に翻る。声を攫うように、一陣の風が吹く。
GM:息せき切って人が駆け込んで来た時、そこにはもう、誰も居ない。

GM:某県雫原市・雨宿町。
GM:昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
GM:この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
GM:山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
GM:町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。

GM:時は、あまりに速く流れ去る。足跡ばかり引き摺って。
GM:残された者が選ぶのは、忘却と秘匿か、それとも……。
GM:物騒な鏡が映し出す一夜の舞台、蒼天幕にていざ、開幕。
GM:あなたたちが立つのは、見る側か、それとも演じる側か。


さあさ、お立会い。御用とお急ぎでない方は、ゆっくりと聞いておいで。
過去ってのは、どうも逃げても逃げても追いかけてきやがるってもんのようで。
今まさにここに目の前に、追い立てられてはどん詰まりの男がひとり。
……俺のことだよ。口上なんざしばらくやってなかったんだが、やれるもんだな。

町に持ち込まれた危ねえブツがひとつ、『宿儺の鏡』。
近頃町を騒がすFHセル『ティアーズ』。
そいつに関係あるのかねえのか、わからん奴らも跋扈し出したようで。
さてさて、何が起こる。誰が動く。どこへ辿り着く。
……お代は、見てのお帰りだ。帰れりゃいいなあ、全くよ。


ダブルクロス The 3rd Edition『雨宿町蒼天幕~魔鏡喝采雨霰~』


裏切るなんざ、もう二度とやりたかないな。
確かに掴んだはずの泡沫、夢になるといけねえが……ああ、消える。
……お後がよろしいようで。




オープニング1 ベル


GM:ベルさんは登場侵蝕をお願いします。
ベル:1d10+39
DoubleCross : (1D10+39) → 9[9]+39 → 48

ベル:高い
GM:あがった!


【雨宿町・駅前 路上】

GM:曇り空から、ぽつぽつと大粒の雨が落ちてくる。
GM:駅前の道を歩いていたあなたの髪や肩も、少しずつ雨粒で湿っていく。
GM:周囲では慌てた様子で傘を開く者、走る者。
GM:運悪く、あなたは傘を持っていなかった。
アテナシ:「ふむ、どこぞに凌げる場はないかの」
【アテナシ・天弓山の主】
GM:あなたの傍を飛んでいた白い鳥が呟きを漏らす。
GM:本来であれば人型をしている山の主だが、この時は鳥を操ってあなたと町へと下りてきていた。
ベル:「ぼくは花なので、雨は好きですけど……この体だと風邪をひいたりするから大変なのです」
ベル:「あ、おじいさま、あそこの軒先どうですか?」
ベル:ぱたぱたと肩掛け鞄を揺らし、小さな手でぴしっと前方を指し示す。
アテナシ:「む」
アテナシ:「うむうむ、よくぞ見つけた」
アテナシ:「ここならばスポットも近いゆえな」スマホの位置ゲーをしている。
ベル:「またゲームしてる……」その姿でよくスマホ使えるなと思っている
GM:あなたたちの前には、店の庇がある。幸い、シャッターも閉まっているようだ。
ベル:ではそこを拝借して雨宿りしましょう。帽子を脱いでぴっぴっと水を切ります。
ベル:「ここ、なんのお店なのです?」きょろきょろ
アテナシ:「ふむ? ああ、もう閉まっておるようだな」閉店セールの張り紙が雨に濡れている。
アテナシ:「靴屋か……我はあまり履かぬが」
ベル:「おじいさまも、たまにはもっとおしゃれしてもいいと思うのです」
ベル:「ぴっかぴかの革靴とか、きっとかっこいいのですよ!」
アテナシ:「洋装は面倒でのう……」
アテナシ:「あれなら良いぞ、プレートアーマー」
ベル:「ぼく知ってるのです。そういうの『げーむのう』っていうのです」
アテナシ:「なっなんと」
アテナシ:「そのような言説に惑わされるでないぞ、まったく」
アテナシ:「ゲームは知育にも優れていると研究結果がでておるのだ」ふんすふんす
ベル:「確かに、ゲームを好きな子は多いのです。公園とかでも見かけるのですよ」
アテナシ:「そうであろう。会話のきっかけにもなろうしのう」
ベル:「あれっ、じゃあおじいさまは実は子供……?」
アテナシ:「何を申すかこの花」ばさっと跳び上がる。
アテナシ:「我はこう見えて齢……ふむ……」
アテナシ:「忘れたが」
アテナシ:「忘れたがまあ、そなたよりはよほど上よ」
GM:では、そうしてあなたたちが雨を凌ぎながら会話をしていると。
GM:足音と、がらがらという音が聞こえる。
GM:見ると、一人の女性が雨に濡れ、大きめのキャリーカートを引っ張ってあなたの隣に飛び込んできた。
岩屋戸 令美:「……ああ、もう、やっぱりこの町、最悪!」
【岩屋戸令美・劇団『蒼涙座』の女優】
GM:ハンカチを取り出して服を拭ってから、あなたに気付いて微笑みかける。
岩屋戸 令美:「あ、ごめんね。先にお客さんがいたのね。お邪魔します」
ベル:「どうぞどうぞなのです。ぼくのおうちでもないのですし」
岩屋戸 令美:髪はやや短めの、怜悧な雰囲気の美女。
岩屋戸 令美:浮世離れしたというよりは、なんだか映画にでも出ていそうな、という印象の。
岩屋戸 令美:「そう、ありがとう。旅先でいきなり降られたから……」
岩屋戸 令美:憂鬱げに外を見ている。
ベル:確かに、キャリーカートを引っ張っているあたり、旅行者っぽさはあるが。
ベル:「雨宿町に観光なのです? この町、ぼくは好きですけど、観光名所みたいなのはあんまりないのですよ」ストレート
岩屋戸 令美:「ふふ、確かにねえ。住宅地だし」
岩屋戸 令美:「滞在してるのは、少し先の町なの」
岩屋戸 令美:「劇団をやってて。公演のために来たんだけど、ちょっと、別の用事が……」
岩屋戸 令美:少し考えてから。
岩屋戸 令美:「……ちょっと聞きたいんだけど」
ベル:「はい?」きょと
岩屋戸 令美:「この辺りで……私によく似た女の子を見なかった?」
岩屋戸 令美:少し難しい顔をしている。
ベル:「うーん」
GM:あなたには見覚えはないはずだ。
ベル:「ごめんなさい、見てないのです。お探し人なのです?」
岩屋戸 令美:「そう。妹、なの。家出というほどでもないんだけど、勝手にこっちに来ちゃってて」
岩屋戸 令美:「探して連れ戻さないとならないのよ」
岩屋戸 令美:「なんでまた、こんなところに来たのかしら……っと」
岩屋戸 令美:「ごめんなさいね、本当に、住んでる人の前で」
岩屋戸 令美:「私、ここにはちょっと、良い思い出がなくて……」
ベル:「ううん、大丈夫なのです」
ベル:「嫌なことをなかったことにしようとすると、余計に辛くなるのです。それはぼくの望むところではないのですよ」
ベル:「ぼくはいつだって、あらゆる人が幸せでいてほしいですから」
ベル:「妹さん、ぼくも探すお手伝いするのです! ひとりよりふたりの方が、早く見つかるのですよ!」
岩屋戸 令美:「……そう。いい子なのね」つられたように笑って、髪を掻き上げる。
岩屋戸 令美:あなたは気付くかもしれない。
岩屋戸 令美:こめかみのところに、少し目立つ特徴的な傷跡が見える。
岩屋戸 令美:すぐにまた隠れてしまうが。
岩屋戸 令美:「お手伝いというまではいかなくても、もし見かけたら声を掛けてくれると助かるわ」
岩屋戸 令美:「私、岩屋戸令美と言います。数日はこの町にいると思うから」
ベル:「承知したのですよ!」
ベル:「ぼくはベルなのです。雨宿町の誇るお手伝いさんとはぼくのことですよ!」自称
岩屋戸 令美:「雨宿町の、か……」
岩屋戸 令美:「あなたは、この町が好き?」突然、そんなことを聞いてくる。
ベル:「? はい、好きなのです。みんな優しいし、おじいさまと過ごすのも楽しいのです」
岩屋戸 令美:「そう……」
岩屋戸 令美:「……なら、いいことね」
岩屋戸 令美:「昔、やっぱりここを好きだった人を知ってたの。思い出しちゃった」
ベル:「……」
ベル:おもむろに、がさごそとかばんを漁り。
ベル:「お姉さん、これ」キャンディを取り出す
岩屋戸 令美:「え?」目を丸くする。
ベル:「あげるのです。甘いものが嫌いでなければ」
岩屋戸 令美:「ええ……好きよ。喉にもいいし」そっと受け取る。
岩屋戸 令美:「ありがとう。お返しにできるものはないけど……」
ベル:「これで、『雨宿りした先でお菓子がもらえた』って、ちょっと、うれしい! に、なるのです」
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:また目を丸くしている。
ベル:「ね、お姉さん。嫌なことはなかったことにならないと思うです、でも」
ベル:「この町にぼくがいる限り、うれしい、たのしい、しあわせ! の方を、どんどん増やしてあげるのです!」
ベル:「どんと頼るとよいのですよ!」胸を張っている。
岩屋戸 令美:「……びっくりした」とはいえ、嫌そうではない。
岩屋戸 令美:「ありがとう、ちっちゃなお手伝いさん」
ベル:「どういたしましてなのです!」
岩屋戸 令美:「……そう、考えられたらきっと」ふと視線が遠くなる。
岩屋戸 令美:「あの人にも……。……」
岩屋戸 令美:「!」
岩屋戸 令美:急に、何かに気付いたかのようにキャリーカートを握る。
岩屋戸 令美:「ちょ、ちょっと、行くところができちゃった。バタバタしてごめんね」
岩屋戸 令美:「そうだ、お返し!」
岩屋戸 令美:「もし機会があったら、雫原の方で今度やる舞台を見に来て」
岩屋戸 令美:「私の名前を出せば、割引になるから。多分、小さい子も楽しめると思う」
ベル:「わ! 舞台! ありがとうなのです、楽しみ!」
岩屋戸 令美:「それじゃあ、妹を見かけたらよろしくね」
岩屋戸 令美:そうして、彼女はそのまま雨の中に再び消えていく。
ベル:おててふりふり見送ります。
アテナシ:「……忙しない者であったの」陰にいたのが、もそもそと出てくる。
ベル:「女優さんは忙しいのです、きっと」
ベル:「妹さん、心配なのです。おじいさまもそれらしい子を見かけたら教えてほしいのですよ?」
アテナシ:「ふーむ、覚えておったらの」
アテナシ:「何せ我はゲーム脳ゆえにな」
アテナシ:つん、と横を向く。
ベル:「気にしてるのです?」横向いたほっぺをつんつく
ベル:「ぼくはおじいさまがプレートアーマーを着てても好きですよ」
アテナシ:「ほう、では……買うか」
アテナシ:「通販で……」ちょっと嬉しそうにしている。
ベル:「通販できるのです……?」


【数日後 雨宿町・駅前広場】

GM:また、別の日のこと。
GM:天気はやはりいずれ雨が降りそうな曇天で、それでも駅前の広場には少し人が集まっていた。



黒髪の少女:「ああ、ああ。やっと迎えに来てくださったのですね」
黒髪の少女:「嬉しい、もう二度と離れません……!」
黒髪の少女:何か芝居がかった調子で喋る少女がひとり。黒髪を二つに結って、カジュアルな服装をしている。
黒髪の少女:人の様子から見ると、大道芸……一人芝居をしているようだった。
黒髪の少女:何やらチラシのようなものもあり、宣伝も行っているようだ。
GM:……その少女の顔は、先日遭遇した岩屋戸令美によく似ていた。
黒髪の少女:「さて、この恋人たちの行く先は、舞台を楽しみにね」
黒髪の少女:「『蒼涙座』よろしくお願いします!」
黒髪の少女:ぺこりと頭を下げる。幾らかの投げ銭が拍手と共に少女の元へ。
ベル:賑わいを見つけてとととーっと近寄る。
ベル:「……あれ?」少女ちゃんのお顔を見て、記憶をたどる
黒髪の少女:「ありがとうございまーす!」
黒髪の少女:勢い良く顔を上げると、少女の髪が跳ねる。
GM:あなたは気付くだろう。少女のこめかみのところに、少し目立つ特徴的な傷跡がある。
GM:岩屋戸令美の顔にあったものと、同じ形のものが。
ベル:「!」
ベル:「お姉さん!」ぴぴぴ!と駆け寄る
GM:が、周囲には人が多く、小さなあなたはなかなか少女の元に届かない。
GM:おまけに、またぽつぽつと雨が降り始めた。
ベル:人ごみの中でむいむいしている。む~!
GM:少女も急いで撤収をすることを決めたようだった。あなたには、気付かない様子で。
黒髪の少女:「じゃあ、またねー!」
GM:軽い足取りで、少女は去っていく。
ベル:「みゃ~~~」人に流されている
ベル:「で、でも一歩前進なのです! あのお姉さんは絶対に女優のお姉さんの妹さんなのです」
ベル:「ちゃんと会ってお話して、お姉さんが探してたって教えてあげなきゃなのです……!」
ベル:「そしてたくさん褒めてもらうのですよ!!!」どやぴかーん!
ベル:「そうと決まれば調査開始なのですよー!」
GM:……集まっていた人々は、じょじょに散っていく。
GM:雨足は、少しずつ速くなっていく。あの日のように。
GM:少女の姿はもう、どこにもなかった。

GM:ロイス取得が可能です。
ベル:岩屋戸 令美さんに 〇応援/心配 で取ります
GM:応援えらい


オープニング2 桑原 そら


GM:そらちゃんは登場侵蝕をお願いします。
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 8)増加 (45 → 53)
GM:高さ続く


【雨宿町役場・食堂】

GM:窓ガラスには、ぽつぽつと雨の雫が落ち始めている。
GM:あなたは支部から呼び出しを受け、ここ食堂で時田久則と幾らかの話をしていた。
GM:主に、つい先頃解決したばかりの事件や、そこに関わっていたFHセルについて。
時田 久則:「何度も悪いんだが」
【時田久則・「(株)ピカピカ」代表取締役社長】あるいは【UGN雨宿支部調査部処理部主任】
時田 久則:「例の"ウィンプ"。確かに言ったんだよな。町を壊したり人を殺したりはするなと言われた、と」
GM:それは、あなたが確保したFHの少女が自分のセルについて語った言葉で、既に報告書も提出している。
GM:時田もとっくにそれを読んでいるはずなのだが、妙に確認がしつこかった。
桑原そら:「はい、そう言っていました」
桑原そら:「あの……わたしの報告書に分かりにくいところでもありましたでしょうか?」
時田 久則:「……いや、報告書は何も問題はなかった」
時田 久則:いつも着ているくたびれたコートを脱いで、金髪とサングラスはそのまま。
時田 久則:「確認を取りたかっただけだ。個人的にな」
桑原そら:ふむ……、とほんの少し気になる範囲ではあるが深く踏み込むことはせずに
時田 久則:「まあ、食いながら聞いてくれや」
時田 久則:自分は茶だけを飲んでいる。
桑原そら:「ありがとうございます!」
桑原そら:ニコニコしながら鴨葱そばと親子丼(どっちも一人前)を前に手を合わせて
桑原そら:そばから美味しそうに食べていく
時田 久則:「……よくまあ入るよな……」
時田 久則:不機嫌そうな顔をしているが、別に不満そうではない。
桑原そら:「んふふふ、よく驚かれます」
時田 久則:「俺はもうだめだね、この歳だと胃がもたれて」
桑原そら:「社長はそんなにお年じゃないのでは?」
時田 久則:「四十は越してんだよ。あとは聞くな」
桑原そら:「はい、ではそちらは聞かずにお仕事のお話を聞かせてください」
時田 久則:「話が早くて何よりだ……」茶を一口飲んでから。
時田 久則:「仕事な。お前さんにひとつ頼みがあるんだが」
桑原そら:「頼み事、ですか?」
時田 久則:「ああ、こないだの件に繋がる話なんでちょうどいいと思ってな」
時田 久則:「縁と思って、あの『ティアーズ』ってセルについて調べちゃくれねえか」
時田 久則:「動向だの、今この町に来てる奴がいるのか、いるならどれくらいか」
桑原そら:「ふむ、それは支部長からの指示でしょうか?」
時田 久則:「もちろんだ、上にも通してあるし、俺の裁量で人に任せていいとさ」
桑原そら:黙々とそばを片付け、親子丼に取り掛かりつつ
時田 久則:妙にそわそわとした様子で、組んだ手を動かしている。
桑原そら:「わたしでよければ、勿論お受けいたしますが」
桑原そら:「わたしはそこまで情報を集めるのが上手いわけではありませんよ?」
桑原そら:「鈴掛さんの方が適任では?」
時田 久則:「そりゃあな、調査はうちの担当だ……けどな」
時田 久則:「あいつら、戦闘に不向きなのが揃ってるからな」
時田 久則:「今回は万が一向こうの手勢と遭遇した場合、危ねえだろ」
時田 久則:「……いや、お前さんならいいって話じゃねえぞ」
時田 久則:「丈夫な奴なら、何かあってもあしらってちゃんと逃げてこれる」
桑原そら:なるほど、と一つ頷いて
桑原そら:「確かにそういう意味ではわたしほどの適任はいないかもしれませんね」
時田 久則:「そういうことだよ。うちはモヤシ揃いでな」
時田 久則:綺麗に食べられた食器を見ながら。
桑原そら:「自分の身を守るだけであれば、まず問題はないですしね」
時田 久則:もう10年近く、この町で調査と処理を担当し、部下に仕事を叩き込み続けている男だ。
時田 久則:「ああ、何かあっても逃げて来れりゃそれでいい。無理はすんなよ」
桑原そら:「んふふふ、勿論ですとも」
桑原そら:「わたしは大きなそらですのでね、どーんとおまかせください!」
GM:あなたの言葉を聞いて、時田は少しだけ安堵したように笑った。
GM:窓には雨粒が忙しなく叩きつけられている。
GM:いつもの町の風景。ただ、どことなく。
GM:外からの匂いが混じっているような、そういう雨だった。

GM:ロイス取得ができます。
桑原そら:時田久則 ○信頼/心配 でロイスを取得します
GM:はあい


オープニング3 御凪 涼


GM:涼さんは登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (33 → 43)
御凪 涼:ムッ
GM:みんな高いなー!


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社屋前】

GM:曇天。地面にはぽつぽつと水玉模様ができはじめている。
GM:周囲の風景も、どこかくすんで見える。そんな日だった。
GM:あなたは、友人でありUGN支部員でもあり、実はRBだったりもする相手に呼び出され、道を歩いていた。
御凪 涼:痩身に黒髪を垂らした、細面の男。重みのない、妙に軽く静かな足取り。
御凪 涼:紫檀の香りが湿った空気に混じる。
GM:しばらく行くと、小さなビルへと辿り着く。看板の社名は『(株)ピカピカ』。
GM:カヴァーは便利屋。裏ではUGN雨宿支部の一部機能を担う、そういう企業だ。
御凪 涼:ドアに手をかける。ノックするということをたびたび忘れる。
御凪 涼:開けて入ってから思い出す。「あ。……来ました」
鈴掛 喜一:「あっ、涼さんだ。いらっしゃーい」
【鈴掛喜一・『(株)ピカピカ』営業担当】あるいは『"來火=ジェイトーカー"UGN雨宿支部調査部員】
鈴掛 喜一:眼帯をした軽い雰囲気の男性が、あなたを慣れた様子で出迎えてくれた。
御凪 涼:「やあ、來火くん」迎えてくれた友人についていく。
GM:背後で雨音が少し激しくなったようだが、ここは暖かだ。
GM:社員は数人いるが、とりあえず各々の仕事をしているようだった。
御凪 涼:雨音を音楽のように耳を傾けながら、人の気配や足音も意識に拾っていく。
御凪 涼:「雨が降っているなら、もっとゆっくり来てもよかったかもしれないな」
鈴掛 喜一:「なんで? 濡れちゃわない?」
御凪 涼:「最近、あまり濡れていないから…」
御凪 涼:「雨の中で舞うのも、わりと好きなんだけど」
鈴掛 喜一:「そんな、最近走ってないからジム行こみたいな……」
御凪 涼:「ふふ。音が重くなって、動きにくくて、楽しい」
鈴掛 喜一:「まあ、おれも雷は好きなんすけどねえ……」窓の外を見ながら。
鈴掛 喜一:「あ、いや、違う。これは……脱線するやつだ」
御凪 涼:「……? ああ、そうか。そうだ」
鈴掛 喜一:うん、と頷いてからあなたの方を向く。
御凪 涼:「用事があって呼んでくれたんだった。…ふふ、遊びに来たみたいになった」
鈴掛 喜一:「そうそう、いちお勤務時間!」
御凪 涼:「來火くんはえらいな。勤務のお話。私も、手伝いたいな」
鈴掛 喜一:「そうそうー、えらいしお手伝いがあるんだよね」
鈴掛 喜一:「涼さんを見込んで!」
御凪 涼:「おお」少し目を見開く。
御凪 涼:「なんだろう」
鈴掛 喜一:「調べ物の手伝いっつうか、むしろ涼さんにやってほしいというか……なんだけど」
鈴掛 喜一:「これなんだけどさ」
GM:差し出されたのは、一枚の薄い紙切れだった。
GM:『"ダスタード"に気をつけろ』ととだけ素っ気ないフォントで印刷されている。
御凪 涼:「ふむ」痩せた手が紙を受け取り、目の前にひらりと掲げる。
御凪 涼:「"ダスタード"…?」
鈴掛 喜一:「ついこないだ、社のポストに入ってたんだけど、それが何もわかんなくてさ」
鈴掛 喜一:「こういう言い方はなんなんすけど」軽く咳払いをする。
鈴掛 喜一:「おれがざっくり調べて手掛かりひとつ掴めないって、変なんだよね」
御凪 涼:「うん」素直に頷く。
御凪 涼:「うん、妙だ」
鈴掛 喜一:聞き込みやウェブでの調査に関しては、得意分野だ。
鈴掛 喜一:少なくとも、手掛かりひとつない、というのは特殊なケースと言える。
御凪 涼:「どこで出されたとか、そういうことはいつも、きみがすぐに見つけてくれる」
御凪 涼:「調べ物はきみたちが得意なことだし…」
御凪 涼:「この、"ダスタード"…誰、か、何、か…わからないけれど。ここも誰も知らないのかな?」
鈴掛 喜一:「そうそう」
鈴掛 喜一:「英語で『卑怯者』らしいけど、コードネームなのか、なんか悪口なのかもわからんくて」
鈴掛 喜一:「誰も心当たりないってのも妙だよね」
鈴掛 喜一:「で、多分、おれが得意な方面の調べ方じゃあ、見つからない何かなんじゃないかなーって気がする」
鈴掛 喜一:「じゃなきゃ、本当に意味のないいたずらか、どっちか」
御凪 涼:「ん。…悪戯だとしても、きみたちが全く調べられないものというのは、気になるよね」
鈴掛 喜一:「で、涼さんですよ」
御凪 涼:「私?」
鈴掛 喜一:「こっちと全然違うアプローチができそうなんじゃないかなーって」
鈴掛 喜一:「ちょっと社長が忙しくて話聞いてくんないから、現状だとおれの個人的な依頼になっちゃうんだけど」
御凪 涼:「それは、全然。むしろ、來火くん個人に頼んでもらえるというのは」
御凪 涼:「なんだか嬉しいことだ。…うん」
鈴掛 喜一:「おれは書類の手間が増えるから、マジで社長ー!ってなってるけどね!」
御凪 涼:「できるかとかは、分からないけど、引き受けたいなと思ってしまうね」笑う。
御凪 涼:「手間は、応援していよう」
鈴掛 喜一:「やー、ありがたいすわ。気になって気になって仕方なくてさ」

GM:では、ここで。
GM:涼さんにひとつ、情報項目をお渡しします。
御凪 涼:おおっ

★"ダスタード"について【精神】40


GM:これは次のシーン以降で涼さんか、涼さんに合流をしたPCが調査可能です。
GM:ただし、調査には通常の情報収集の手番をひとつ使用しますので、ご注意ください。
御凪 涼:めっちゃある!
御凪 涼:理解しました!
御凪 涼:夢の雫つかっても30あるーー
GM:あるねえ

鈴掛 喜一:「じゃ、よろしく。こっちでわかることは手伝うからさ」
鈴掛 喜一:「そういや涼さん、社長には最近会ったりした? なんか変つうか……変なんだけど」
GM:最近は、あなたは時田久則と会ったことはないはずだ。
御凪 涼:「え?いや、久則さんには、会えてないな。変なのか」
鈴掛 喜一:「まあ、忙しそうだし……FH絡みかなあ」
御凪 涼:「……あ。蓮が一時期、慌ただしくしていた話かな?」
鈴掛 喜一:「そそ、ここずっと荒れてなかったから、結構みんなバタバタしてて」
鈴掛 喜一:「でもなんか……社長は特に」
鈴掛 喜一:「疲れてんのか、飲み会でも普段飲んでないのにお酒飲んで、まあ下戸だから一杯とかなんだけど」
鈴掛 喜一:「そんであれ、酔って落語やって見せてくれたの」
御凪 涼:「それは聞いてみたかったなあ」
鈴掛 喜一:「やっぱ気になる? おれよくわかんないけど、上手かったとは思うよ」
鈴掛 喜一:「でも今までそんな話聞いたことなかったし」
鈴掛 喜一:「あと、途中でなんか冷めたのかやめちゃって、オチを聞けてないんだよね……」
鈴掛 喜一:残念そうにしている。
御凪 涼:「へえ」かすかに首を傾げる。「……うん。私も聞きたいな。酔わなくても、してくれないものかな」
御凪 涼:「疲れているのも心配だ」
御凪 涼:「あんまり…なんというか…」
御凪 涼:「そういう様子を、人に見せたくない感じの人に見えたから」
鈴掛 喜一:「そうそうそう」
鈴掛 喜一:「なんかタフな男ですって見せたがりじゃん? 社長」
御凪 涼:「ふふ」言い方がなんだか楽しかった。
鈴掛 喜一:「だから、こっちでも捕まえとくけど、なんかまた様子おかしかったら教えてほしいかな」
鈴掛 喜一:「これはほんとに……うーん、普通にお願い」
鈴掛 喜一:「書類とかいらねえやつ」
御凪 涼:「それは、もっと嬉しい頼みだな」
御凪 涼:「……二つも頼られるなんて、なかなかないから。うん。どちらも」
御凪 涼:「頼まれました」
御凪 涼:仕事の話、と言われる前と変わらない、歌うような調子で。

GM:ロイス取得が可能です。
GM:シナリオロイスはどっちでも特に問題なし!
御凪 涼:ではまず來火くんにとっておこう
鈴掛 喜一:やったー
御凪 涼:來火くん 〇友情/隔意です!
GM:いえーい


オープニング4 滝道 晶・犀潟 常青



GM:おふたりは登場侵蝕をお願いします。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 5)増加 (30 → 35)
滝道 晶:まあまあ
犀潟常青:1d10+34
DoubleCross : (1D10+34) → 5[5]+34 → 39

GM:ここだけ安定してる!


【雨宿町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:窓の外に降る雨は、少しずつ勢いを増している。
GM:役場の一部署、何の変哲もない事務室の奥、大きなデスクの前にあなたたちは立っていた。
GM:支部長による呼び出し、任務あるいは依頼だ。
八千代 路夜:「お疲れ様。今日はあなたちにちょっと……面倒な任務をお願いしたいの」
【八千代路夜・地域親交課課長】あるいは【UGN雨宿支部・支部長】
八千代 路夜:落ち着いた雰囲気の、長い髪を結んだ女性。
八千代 路夜:今日はどこか少し困った様子でいるようだ。
犀潟常青:「ははあ。そいつはなかなか謙虚なことですね」
犀潟常青:「自分から面倒事を名乗ってきてくれる仕事は久しぶりだ」
滝道 晶:「支部長が面倒っていうのは珍しいっすね」と言いながらチラと横を見る。
滝道 晶:(この目が覚めるほど顔がいい人は誰…?見たことないけど)
八千代 路夜:「面倒というか……そうだなあ、取っかかりが少ない、かな」
八千代 路夜:「ああ、そう。ふたりは面識はなかったかしら?」
滝道 晶:「ないっすね、お初っす」
犀潟常青:かち、かちん、と懐中時計を弄ぶように解体している。青い髪の男が首をかしげる。
滝道 晶:(………まさか、この人が噂に聞く美形三兄弟の!)
犀潟常青:「あれ? 私は何度か……いや……こっちが一方的に知ってるだけですかね」
犀潟常青:「ほら、情報仕入れてくる。Xi_gt。インターネットで。あれですよ、あの……」
犀潟常青:「UGNがやってるSNSの、オカルト関連情報コミュニティの中の人」 自分を指差す。
滝道 晶:「こんな美形さんあったら覚えてるような……あっ!すっごい詳しい人っすか!?」
犀潟常青:「いえいえ、集めるのが好きなだけで。いつもみなさんにはお世話になってます」
犀潟常青:「……今回は、私みたいな者でもお手伝いできる案件、……ってことで?」 八千代さんを一瞥する。
八千代 路夜:「むしろ、犀潟さんがここにいらしてくれてるから、というのもあるんだけど」
八千代 路夜:「滝道くんは、いつもとても頼りになってくれているしね」
滝道 晶:「え~、俺そっち方面はぜんぜんなんですけど、いいんすか」
滝道 晶:「学校の怪談とか、ホテルのおばけとかそんくらいっすよ?」片方は違ったし、と付け加える。
八千代 路夜:「ええとね、というよりは……見てもらった方が早いな」
八千代 路夜:「これが、他所から来た連絡なんだけど」
犀潟常青:「またまた、滝道サンも謙虚なんですから。妖怪狩りは誰でも立ち会えるってものじゃない、悪運と実力ってものがないと……うん?」
GM:あなたたちに向けられたタブレットの画面には、メールの文面が表示されている。他所のUGN支部からだ。
GM:主な内容は、
GM:『宿儺の鏡』というEXレネゲイドを探してほしい。
GM:その鏡は、どうやら雨宿町に持ち込まれたようである。
GM:最終的に確保あるいは破壊の必要がある。
GM:詳細は追って連絡する。
八千代 路夜:「でね」
八千代 路夜:「……来ないの。詳細のメールが……」眉間を押さえる。
八千代 路夜:「どうも先方の担当の人が、送り忘れたまま別の件で忙殺されてるみたいで」
八千代 路夜:「そちらの事情は気にしなくていいんだけど、情報がないのよ」
滝道 晶:「画像付けすぎで容量オーバーとかっすかね……あ、そっちか」よくやる。
犀潟常青:「あらら。時候の挨拶もなしに切り出して、尻切れトンボにも程がある。よほど切羽詰まってますな」
滝道 晶:「見た目とかもわかんないっすか?ざっくりでも」
八千代 路夜:「鏡は鏡らしいけど、それだけ。大きさも不明」
犀潟常青:「あはは! そいつは大変だ。骨董品探しはただでさえ難事ですぜ」
滝道 晶:「ええ~……。犀潟さんと同じでだいぶ難易度高いっすそれ……」
八千代 路夜:「そうなのよ……だから、信頼度とバラエティに富んだ人を選んでみたんだけど」
滝道 晶:「バラエティって…」信頼は嬉しいけど、どうなんだそれは。
犀潟常青:「……しかも、なかなか興味をそそる名前じゃないですか」
犀潟常青:「宿、はやどる。儺、は追い出す。追い払う。もともとそういう……鬼やらいの名前のようですが、この2文字だけが繋がってると話が難しい」
犀潟常青:「そういう妖怪もいますからね。最近は、漫画やら何やらで人気でしょう。強い怪物」
滝道 晶:「そんな意味があるんすねえ。〇ャンプでしか聞いたことないっす」
八千代 路夜:「ふむふむ、さっそく知識を見せていただけて嬉しいな」
犀潟常青:「私も名前だけですよ、本物をお目にかかったことはない。その鏡とは、これまた一筋縄ではいかなさそうな」
犀潟常青:「……こわいはなしに、なるかもしれませんねえ」
八千代 路夜:「そう。詳細不明だけど物騒な代物みたいだから、ゆっくり続報を待つわけにもいかない」
八千代 路夜:「申し訳ないけど、まずはどんなものなのか、の調査から始めてもらえる?」
八千代 路夜:「支部の他の部署も頼ってくれていいから。研究部……長玄堂さんとかね」
滝道 晶:「オカルトなら方二くんや鏡一くんが知ってるかも、後で聞いてみよ」
犀潟常青:「私はもちろん、是非もありませんよ。あのお店に行く口実もできたってもんです……滝道サンがいれば安心ですしね」
滝道 晶:「え、そこで俺っすか!?」
犀潟常青:「なにしろ、バサッと。鵺討ちの若猛者だって話ですからね」
滝道 晶:「あれは富久郎さんが頑張っただけで……」ごにょごにょ。
犀潟常青:「私は源公のおともの猪早太の御役目、拝命しましょう。さっそく始めてよろしいですかね?」
八千代 路夜:「ええ、すぐに取りかかってもらえると嬉しい」
八千代 路夜:「他の部署には連絡しておくから、自由に使って。それくらいかな……」
八千代 路夜:「あとは、おふたりのチームワークも円滑に進むように、たくさんお話でもしてね」
滝道 晶:「えぇ~……。まあ、はい。わかったっす、頑張ります!」
犀潟常青:「そうしましょう。お話、いいですねえ。滝道サン、まずは散歩がてら、この街のこと教えてくださいよ」
犀潟常青:「文面だけだと伝わらない。やっぱり人づての”おはなし”じゃなきゃ。そう思いません?」
滝道 晶:「それは同感っすね。文字だとニュアンス違いとか細かいとこ省いたりするし」
滝道 晶:「んじゃあ、なんか大雑把にしりたいことあるっすか」
滝道 晶:その方が話しやすいしと、街の話題を探す。
犀潟常青:「まずは、ケーキからいきましょう」 長い杖をたてて、立ち上がる。
犀潟常青:「美味しいケーキ屋さんの近くで銀行強盗をするな」
犀潟常青:「そういう格言があるくらい、おいしいケーキ屋さんは情報が飛び交う場所ってことです。ぜひそこから回りたい」
滝道 晶:「面白い格言っすね。でも同感。」
滝道 晶:こちらも立てかけていたギターケースを背負い。
滝道 晶:「紅茶とコーヒー、どっちが好みっすか?」
滝道 晶:「おススメのケーキ屋いくつかあるんすけど、ケーキは飲み物とセットじゃないと」にっと笑う。
犀潟常青:「それでは紅茶で。……雨の日のティータイムといきましょうか」 ぱちん、と、懐中時計を閉じて、しまい込んだ。

GM:ロイス取得が可能です。
GM:シナリオロイスは宿儺の鏡でも、支部長でもどっちでも可
犀潟常青:では、ここは「宿儺の鏡/好奇心〇/恐怖」で!取得!
GM:恐怖だ!
滝道 晶:宿儺の鏡 好奇心/不安 見つかんのこれ…?という不安
GM:どうだろう


ミドル1 一巡目


GM:まず、説明から。
GM:ミドル前半ですが、情報収集と合流の数シーンをまとめて長い1シーンにしていく形になります。
GM:まずは手持ちの情報項目の調査をしていただき、結果次第で少しずつ合流が可能となっていきます。
GM:PC4のおふたりは最初から合流済みで、情報を共有しています。
GM:行動値順に動いてもらい、1手番ごとに登場侵蝕1d10を振ってもらいます。判定に失敗したら一度だけ侵蝕振り足しで行動可。
GM:合流は条件である情報が開いた手番で可能です。また、その次の手番からは合流したPCの持つ情報も調査可能となります。
GM:メジャーでの支援は一手番使用、オートでの支援は自由。どちらも合流前から行えるものとします。
GM:ロールは調査やNPCとの会話、合流での情報共有など、短めに行っていくイメージ。
GM:購入判定はシーン最後に1回ずつ。また、手番を使用して追加で行うこともできます。
GM:手持ちの情報項目は、コマを見ていただけるとわかるんですが、PC番号ひとつあたり大体2項目あります。
GM:全部一気に出すとどばっとするので、手番ごとに出していこうと思います。

GM:とりあえず、質問はございますでしょうか
ベル:今のところ大丈夫です!
滝道 晶:大丈夫!
犀潟常青:大丈夫です!
御凪 涼:今はまだないかな。やってみてわからなくなったら聞かせてください!
桑原そら:こちらも今のところ大丈夫です
GM:はいはい!とりあえず登場侵蝕を忘れそうなので、皆さん覚えといてね
桑原そら:はあい
御凪 涼:ウス!
ベル:はーい!
滝道 晶:あいさー
GM:では、まずは行動値順で滝道くんからやっていきましょうか
GM:まずは登場侵蝕から
滝道 晶:はーい
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 8)増加 (35 → 43)
滝道 晶:ぬっ
GM:あがった
GM:では、調べられる項目は以下!

犀潟常青・滝道晶
★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉7
★『宿儺の鏡』を持ち込んだ者について〈情報:UGN〉〈情報:裏社会〉7


滝道 晶:ふーむ、難易度はかわらないか
犀潟常青:好きな方でかっとばしちゃってください
滝道 晶:じゃあ持ち込んだ方を先に調べよう
GM:どうぞ~
滝道 晶:どんな奴だ!
滝道 晶:情報:UGNで判定、直前に《紬の魔眼》を使用。ダイス+2。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (43 → 44)
滝道 晶:4dx+2
DoubleCross : (4DX10+2) → 7[3,5,5,7]+2 → 9

GM:おっあぶなげなく成功
滝道 晶:よしよし
GM:では、以下のことがわかります。

★『宿儺の鏡』を持ち込んだ者について〈情報:UGN〉〈情報:裏社会〉7
どうやら近辺のFHセルが『宿儺の鏡』を入手していたらしい。
その関係者が鏡を町に持ち込んだと見て間違いはないだろう。
ただし、どんな人物か、どこに所在しているのかは何もかも未だ不明。
調査部を訪ねれば、何か情報があるかもしれない。
→★PC3との合流(自動成功)が可能になりました。


GM:ここで涼さんと合流が可能になります
GM:あ、あとここで出しちゃおうかな。この後から調べられる情報が一個増えます。

★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9


滝道 晶:2!
GM:こうやって人と情報を増やしていき
GM:最終的には全部開けていこうという目論見です
GM:では、涼さんと滝道くん・犀潟さんの合流イベントを行いましょうか
滝道 晶:お!
御凪 涼:わーい
犀潟常青:はい!


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:あなたたちは、鏡の情報を求めて調査部……(株)ピカピカへと向かった。
GM:雨の中辿り着いた社内にはどうやら先客がいたようで。
鈴掛 喜一:「……あれ、今日は人が多いな」
鈴掛 喜一:眼帯の青年があなたたちを迎える。
滝道 晶:「ちわー!滝道でーす!」元気よく挨拶。
犀潟常青:「ははあ。こちらが調査部サンですか。……滝道サンのお供の犀潟です。どうも、どうも」
鈴掛 喜一:「どもども、いらっしゃい。滝道くんってことは、なんか任務?」
滝道 晶:「えっその設定まだ続いてたんすか」
滝道 晶:「あ、そうっす。ちょっと探しものしてまして」
御凪 涼:煙るような紫檀の香り。眼帯の青年の後ろから、ひょいと顔を出す。
御凪 涼:「おや」
滝道 晶:「輝くような美形がまたひとり…!?」
御凪 涼:「輝く…?」
犀潟常青:「設定もなにも、こういう場所を訪ねるには滝道サンの後ろをついていかないと……あら、先客がいらっしゃったな」
鈴掛 喜一:「うはは、涼さんすごいほめられてる」
御凪 涼:「そうか…褒められているのなら、嬉しいな。ありがとう」
滝道 晶:(こんどこそ美形三兄弟なのでは!)
犀潟常青:「お仲間ですかね。立派な扇子じゃありませんか。どうも、怪談屋の犀潟です」
滝道 晶:「あ、どうも。チルドレンの滝道晶って言います」
御凪 涼:「ええと…はじめましてかな。私は御凪涼という」扇を広げてみる。この間も落として失くしたばかりだ。
犀潟常青:「ちょいとね、この街で起きてるFH……がらみの話題を仕入れたくなりまして」
滝道 晶:(良かった!しかし、美形三兄弟。あと二人も美形が……この町美形がいっぱいっすね)
鈴掛 喜一:「ふんふん、FHかあ。社長がいた方が話が通るんだけどなあ」
御凪 涼:「ああ、久則さんが対処しているという…」
鈴掛 喜一:「そうそう」
滝道 晶:「え、社長っすか」
鈴掛 喜一:「今あちこち調べてるみたいなんだけど、肝心の社にいないんだよね」
鈴掛 喜一:「こっちはこっちで調べ物はあるけど、でも手伝いはできるよ」
滝道 晶:「それは残念っす。それでその話題が宿儺の鏡?ってのなんですけどわかります?」
御凪 涼:「鏡…?」首を傾げる。
鈴掛 喜一:「それがFHと関係あるんだ?」
滝道 晶:「ヤバげなもんらしくて、FHが持ってるってことしかわかってなくて」
滝道 晶:「見た目も含めて他情報一切不明」
御凪 涼:「ふむ…」一切分からない、という言葉にばかり聞き覚えがある。
犀潟常青:「なかなか興味深い品物でしょう」
鈴掛 喜一:「ん、涼さん?」
御凪 涼:「ああ、いや、ほら…私と彼も調べ物をしていて。」
御凪 涼:「それも全く情報がないというから…分からないこと、というのはよくあるけれど…」
犀潟常青:「おお! そいつは間がいいときに来たもんだ」
犀潟常青:「どうです? 御凪サン、そちらもそちらで調べものなさってるんなら、ここはひとつ」
御凪 涼:頭の中で繋がっているのだが、うまく言葉が繋がらなかった。なので助かったように常青さんを見る。
犀潟常青:「お互い、はなしを並べてみるというのは? ……思いもつかない繋がりになるかもしれませんよ」
滝道 晶:「何もわからないことが共通点。すごい着眼点っすね!」
犀潟常青:「なにもかもが関係しているということはないかもしれませんが、なにもかもが無関係ってことも、まあ、こういう街の中じゃ少ないでしょう」
御凪 涼:「おお…」二人を感慨深く見る。
鈴掛 喜一:「なるほどー。確かに確かに、人手が多けりゃその分楽すしね」
御凪 涼:「晶くんと、常青くんか。ふたりとも、いろいろな知見を持ってそうだし、心強いな」
滝道 晶:「よっしゃ!じゃあ早速、情報交換しながら頑張って行きましょうっす!」
犀潟常青:「それではごひいきに。よろしく、お願い致します」
滝道 晶:「あ、喜一さん。社長が帰ってきたら連絡もらってもいいっすか?」
鈴掛 喜一:「はいはい、オッケーだよ」
鈴掛 喜一:「こっちも連絡欲しいんだけど、来ないんだよなあーさっきから」
鈴掛 喜一:ぶつぶつ言いながら、デスクに向かう。

GM:という感じで進めていきましょう
GM:では次は涼さん
御凪 涼:はい!

御凪涼
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★(株)ピカピカについて〈情報:UGN〉7 ◆
★投書の主について〈情報:噂話〉8


GM:◆印の情報は、シナリオ内で全て開くとまた展開があるものです。順番とかはあんまり気にしなくても大丈夫。
御凪 涼:そうだ。こちらは財産は使っても大丈夫でしょうか
GM:大丈夫です!
GM:また、涼さんは以下のNPCカードを所持しています。
御凪 涼:おおっ
GM:これは涼さんと合流したPCは全員使用可能、使用回数は共有となります。

NPCカード
"來火=ジェイトーカー"鈴掛喜一
『一番得意なこと』
1シナリオ3回、判定前にオートアクションで使用可能。任意の〈情報:〉判定達成値に+2
他のコネとの重複使用も可能。


御凪 涼:來火くんーーー!!!my firend…
御凪 涼:得意だね…
GM:回数があるのでみんなで大事に使ってね
御凪 涼:そうだな。では ★投書の主について〈情報:噂話〉8 こちらから。
GM:おっ了解です
御凪 涼:來火くんはとっておいて、素振りでいこうかな。
GM:いけー
御凪 涼:4DX+0+0@10>=8 情報
DoubleCross : (4DX10>=8) → 6[3,5,6,6] → 6 → 失敗

GM:涼さん!
御凪 涼:財産二点払います
御凪 涼:御凪 涼の財産点を2(→ 2)減少 (14 → 12)
GM:ちなみに支援も合流前から使えるので
GM:計画的にどうぞ
GM:1ラウンド=一巡としましょう
御凪 涼:はーい!とりあえず金ならあるぞしていこう 今はまだ
GM:はいはい、では開示

★投書の主について〈情報:噂話〉7
「"ダスタード"に気をつけろ」との謎めいた投書。投稿者は不明。
ただし、近い時間に急いで社屋前を去る女性が目撃されている。
駅前で一人芝居をしている少女に似ているが、もっと年上だったようにも見えた、らしい。
彼女と"ダスタード"、そして(株)ピカピカとの関係はやはり不明。
女性について誰かに話を聞くことはできないだろうか。
→★PC1との合流(自動成功)が可能になりました。


GM:ベルちゃんと合流ですね
GM:あ、さっそく忘れてましたが登場侵蝕だ
御凪 涼:わすれてたー!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (43 → 45)
御凪 涼:クール
御凪 涼:まだ慌てる時間じゃない
GM:シュッ
GM:ではベルちゃんとお話をしましょうか。場所はどうしようかな
GM:駅前で探してるとこにぶつかるとかかな?
御凪 涼:徘徊はまかせてください!
GM:まかせていいのだろうか
御凪 涼:理解です!
御凪 涼:縁が増えた


【雨宿町・いわとび中央公園】

GM:町中にある、大きめの公演には散策をする人も多い。
GM:あなたは調査のため、この近辺を歩いていた。
GM:幸い、雨はある程度上がっている。
御凪 涼:湿った土を踏む感触の奇妙な柔らかさに、体を動かしてみたい衝動に駆られる。
御凪 涼:(ううん…いや、まず女性だ。お話をしなくては)
御凪 涼:駅前で一人芝居をしている少女に似ているという。
御凪 涼:それならば公園でも演目をしているかもしれないし。芝居に踊りが入っていれば…などと考えてしまう。
ベル:「――さん」
ベル:「――お兄さん!!」
御凪 涼:はっとして振り返る。声はだいぶ下の方だったので、遅れて視線も下げる。
御凪 涼:「…うん?」
ベル:「あ、やっとこっち向いたのです」
ベル:「これ、落としたのですよ。おさいふ!」むん!と差し出します
御凪 涼:「…ああ。また落としてしまった。ありがとう」
御凪 涼:向き合って、金銭をいれた巾着を受け取る。
ベル:「また……? あぶなっかしいのですよ、お兄さん。ぼくみたいなよいこに拾われるとは限らないのですよ!」自分で言っていくスタイル
御凪 涼:「ふふ…うん、そうだな。いい子にすぐ見つけてもらえてしまった」
御凪 涼:「でも、この町だとよく、失くしたものも届けてもらえるから」笑う。「きみは?」
ベル:「それは確かに、なのです」
ベル:「ぼくはベル! 雨宿町が誇るお手伝いさんとはぼくのこと……って、今はそこはいいのでした」
ベル:「お兄さん、このあたりで黒い髪の女の子を見なかったですか? 駅前で、一人でお芝居をしてた子なのです」
御凪 涼:驚く。なにせそれは。
御凪 涼:「…私もちょうど、その人を探していたんだ」
ベル:「えっ! ほんとなのです!?」
御凪 涼:「うん。それと、その子によく似た女性」
御凪 涼:「ベルくん。うん。」覚えた。「きみは知ってる?」
ベル:「知ってるのです! それはきっとお姉さんのことなのですよ!」
ベル:「お芝居をしてる、えっと、岩屋戸令美……さんって人なのです」
ベル:「令美さんは自分によく似た妹さんを探してるって言ってたのです。それでぼく、駅前の子が妹さんだと思って」
ベル:「探して見つけて再会させて、よかったーってなってもらいたいのですよ!」にぱこ!
御凪 涼:にぱっとした笑顔を見て、言葉を噛み砕いて、理解する。
御凪 涼:「……すごいな。雨宿町が誇るお手伝いさん…」
御凪 涼:「ほんとうに、すべてお手伝いされてしまった…」
ベル:「おまかせあれなのですよ!」
ベル:「お兄さん、ふわふわしてて心配だから、ぼくが一緒に行ってあげてもよいのです」
ベル:「お探し人が同じなら、味方は多い方がいいのですよ!」
御凪 涼:「ほんとう?心強いな。ちょうど、そうお手伝いしてもらいたかったんだ」
御凪 涼:「頼りにして、いいかい。私は御凪涼という」
御凪 涼:「きっときみの味方にもなれるように頑張るよ。お手伝いさん」
ベル:「涼さん! よろしくなのです」
ベル:「ぼくも頑張るのですよ! えいえいおー!」ぴよっと拳を突き上げる。それでも涼さんの身長より低い
御凪 涼:にこにことその小さな背に安堵しながら、岩屋戸令美さん、と名前を声に出さず諳んじた。

GM:さて、ちょっと出し忘れがありました。すいません!
GM:全員判定できる項目ですが、まあ進行に直接関わるものではないので
GM:手番が余ったなーとか侵蝕上げたいなーとかの時にどうぞ

共通(必ずしもシナリオ進行に必要ではありません)
★購入判定を行う〈調達〉
★土地のレネゲイドを調べる〈意志〉8


GM:調達タイミングが少ないので、必要なものがある人はここで増やすこともできます
GM:土地のレネゲイドは、開いてからのお楽しみです
御凪 涼:おおーー
ベル:どきどきだ
御凪 涼:了解しました!
桑原そら:ふんふん
GM:では、次はベルちゃん! 8で同値だったね
GM:ベルちゃんが最初に持っている情報は以下の通りです。

ベル
★謎の少女について〈情報:噂話〉7 
★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉9 ◆


GM:それに加えて、涼さんと滝道犀潟コンビの情報も調べることができます。
GM:まずは登場侵蝕から
ベル:はーい!
ベル:1d10+48
DoubleCross : (1D10+48) → 10[10]+48 → 58

ベル:うわ
GM:たかい!
GM:まあ、合流したらこの辺誰が調べるかの調整もできますからね
GM:がんばっていこう
ベル:おー!
GM:では、項目を選んで調査だ!
ベル:やはりここは少女ちゃんが気になるところ
ベル:★謎の少女について〈情報:噂話〉7を調査します!
GM:どぞ!
ベル:コネ:噂好きの友人を使ってダイスアップ!
GM:そういえば、NPCカードも合流してたら使えますのでね
GM:相談して使ってね
ベル:はーい!お小遣いちょっとだけあるし素振りで
ベル:(3+2)dx>=7
DoubleCross : (5DX10>=7) → 9[1,3,5,7,9] → 9 → 成功

ベル:よし!
GM:ばっちり!
GM:では開示します

★謎の少女について〈情報:噂話〉7 
雨宿駅前で一人芝居を見せていた少女。
町で見かけるようになったのはごく最近のこと。
名を聞かれた際には"シシィ"と答えているようだ。
しかし、宿泊先のネットカフェには『岩屋戸令美』の名が残っている。
→★イベント『もうひとりの岩屋戸令美』がこの手番で発生します。
 以降、★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉9 ◆の目標値が8へと下がります


GM:これは合流はないけど、岩屋戸さんと再会するといいかな
GM:誰か来てほしい人がいたら出してもいいですよ
ベル:タイマンの構え!
GM:あいよ!


【雨宿町・駅前 路上】

GM:まだ明るい時間の駅前広場は、さほど人が多いわけでもない。
GM:そして、今日はあの一人芝居の少女はいなかった。
GM:代わりに、よく似た面差しの女性がひとり。
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:きょろきょろと、やはり何かを探している様子。
ベル:「あ! 令美さーん!」手をブンブンして駆け寄る
岩屋戸 令美:「……え」少し驚いてあなたを見て。
岩屋戸 令美:「ああ、こんにちは。元気そうね」
ベル:「ぼくはいつでもどこでも元気満点なのです!」
岩屋戸 令美:「よかった。曇りが多いから、明るい子がいると心が和むね」
ベル:「令美さん、やっぱり妹さんをお探しなのです?」
岩屋戸 令美:彼女は、やはりどこか考え込んでいるような顔だった。
岩屋戸 令美:「え、ええ。そう。ここで見かけたとは聞いたんだけど……いなくて」
ベル:「そうなのです! ぼくもここで見たのです、令美さんに似た女の子!」
岩屋戸 令美:「本当に! どうしてた? どこに行ったの?」
岩屋戸 令美:顔色が少し変わる。
ベル:「えっと、一人でお芝居をしてたのです。『蒼涙座』をよろしく、って、宣伝で」
ベル:「話しかけたかったけど、すぐどっか行っちゃったのです……」
岩屋戸 令美:「……うちの劇団ね。よけいなことして……」
岩屋戸 令美:「他には何かなかった……?」
岩屋戸 令美:縋るような目をする。かなり深刻な顔だ。
ベル:「聞いたお話だと、お名前は『シシィ』さんって名乗ってるらしいのです。芸名なのです?」
岩屋戸 令美:髪を掻き上げると、やはりあの特徴的な傷跡が見えた。
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:「あだ名、みたいなものだけど」
ベル:「なるほど……それで、えっと」これは言っていいのかちょっと迷ってから
ベル:「……なのですけど、ちゃんとしたお名前を書くところ……例えば、泊まってるところ?とかでは」
ベル:「岩屋戸令美、って、名前を使ってる、みたいなのです」
岩屋戸 令美:「…………」ふう、と息を吐く。
ベル:「どういうことなのです……?」話しながら自分でもよく分からないという顔で首をこてり。
岩屋戸 令美:「なるほどね。そう。それは……そうよね……」
岩屋戸 令美:首をゆるゆると振って、あなたに向き直る。
岩屋戸 令美:笑顔になる。
岩屋戸 令美:「ありがとう。あの子、私を困らせるのが好きなのよ」
岩屋戸 令美:「いたずらしてるの、多分」
ベル:「むっ。確かにぼくはびっくりさせられたのです」
岩屋戸 令美:「でしょ?」
岩屋戸 令美:「そういう子……なの」
岩屋戸 令美:「ずっとそう」
ベル:「ずっと……」
岩屋戸 令美:「ありがとうね、ベルさん。ちょっと、その泊まってるところを探してみる」
ベル:「……ぼくは、令美さんを困らせたいって気持ちは、分からないですけど」
ベル:「令美さんとシシィさんが、仲良く楽しく過ごせたらいいなって気持ちは、とってもあるです」
岩屋戸 令美:「…………」
ベル:「ぼくもまた見かけたら、令美さんが探してるって今度こそ言っておくのです!」
岩屋戸 令美:「うん」背中を向ける。
岩屋戸 令美:「ありがとう」
岩屋戸 令美:「……私が見つけて、ちゃんとどうにかするから」
岩屋戸 令美:「じゃあね」
岩屋戸 令美:小さく手を振り、去っていく。
ベル:手を振り返します。
岩屋戸 令美:なんとなく、セリフを読んでいるような。そういう声音だった。
ベル:「…………」振っていた手を下ろして。
ベル:「……なんだか、よくない感じがするのです」
ベル:「ぼくはきっとまだ、ちゃんと、令美さんに春を届けられていないのです」
ベル:「……がんばるのですよ、ぼく! がんばって駄目ならもっとがんばるのですよ!」
ベル:ぺち、と頬を叩いて気合を入れる。
ベル:「冬を耐え抜くクロッカスぼくの強さは、こんなものではないのですよー!」
ベル:おー!と空に拳を掲げた。

GM:では次、そらちゃんの手番です。
GM:手持ちの項目は以下の通り。

桑原そら
★『ティアーズ』について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉7 ◆
★"トート"時田久則について〈情報:UGN〉7/9 ◆
 ※目標値9の情報は、◆印の情報をひとつ以上開けた後でのみ開示できます。


桑原そら:はあい
GM:登場侵蝕をお願いします
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 8)増加 (53 → 61)
GM:高めだなあ
桑原そら:ではティアーズについてを先んじて調べようと思います
GM:どうぞー
GM:まだ合流してないのでNPCカードはなしだ
桑原そら:コネを使用してダイス+2
桑原そら:4dx+3>=7
DoubleCross : (4DX10+3>=7) → 8[2,5,7,8]+3 → 11 → 成功

GM:たかい
GM:成功!
GM:では、情報を開示します。

★『ティアーズ』について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉7 ◆
最近になって町に侵入を始めたFHセル。まだ詳細や動向についての情報は薄い。
ただし、記録では10年ほど前にも同名のセルが町に存在していたらしい。
他の大規模セルとの抗争をきっかけにUGNと共闘、結果的に吸収されたようだ。
かつての本拠地は町の便利屋、『(株)ピカピカ』。
→★イベント『もうひとつの「ティアーズ」』がこの手番で発生します。
 この項目を開いたPCは、このシーン内で◆印の項目を調べる際、ダイスが+1個されます。


桑原そら:おお
GM:このイベントは時田社長とちょっとお話する感じ
桑原そら:はあい


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:あなたは調査中、(株)ピカピカへと立ち寄った。
GM:時田は帰社しており、不機嫌そうな顔でデスクに向かっている。
GM:あなたを見て、軽く声をかけてきた。
時田 久則:「……おう。首尾はどうだ」
桑原そら:「こんにちは!……びっくりする情報が見つかったので」
桑原そら:「確認するために来たんですが」
時田 久則:「そうかよ」机の上の柿の種の袋を差し出してくる。
桑原そら:「わあ、ありがとうございます!」
桑原そら:「いただきますね!」ニコニコしながら袋を開けてつまみだす
桑原そら:「それで、ティアーズについてですが」
時田 久則:「おう」
桑原そら:「……時田社長、10年ほど前に同名のFHセルがあったそうなんですが」
桑原そら:「なにかご存知でしょうか」
時田 久則:「…………」茶を飲もうとして、止める。
時田 久則:「桑原よ」
桑原そら:「……はい」
時田 久則:「俺が頼んだのは、今、ここに来てるセルの調査なんだがな」
桑原そら:「おそらく、ですが昔のティアーズと何処かで何かが繋がる可能性がありますので」
桑原そら:「見て見ぬふりをするわけにはいかない範囲です」
時田 久則:「…………」がしがしと染められた金髪の頭を掻く。
時田 久則:「あったよ」
時田 久則:「まさにここにあった。で、吸収された」
時田 久則:床を指す。
桑原そら:「それをご存知、ということは当事者ですか?」
時田 久則:「まあ、一応な。これでも古株だ」
桑原そら:「どちら側の当事者なのか、はお尋ねしても大丈夫なことでしょうか?」
時田 久則:「決まり切ったことを聞くな」
時田 久則:それだけ言って、口を閉ざす。
桑原そら:「今は、話すときではない。と受け取ります」
桑原そら:「………隠し事が、悪いことだとは思いません」
桑原そら:「それでも、隠しておけなくなったときは」
桑原そら:「信じて、お話しくださいね」
時田 久則:「……俺ぁ調査と処理の時田だぞ」
時田 久則:「隠すのも、暴くのも、お手の物だ」
時田 久則:「その時が来りゃ、自然とわかる。そういうもんだ……ということにしといてくれ」
桑原そら:「うふふふ、わたしは大きなそらですのでね」
桑原そら:「誰のどんな事情でも、しっかり受け止めてみせましょう」
時田 久則:「まあたそれだ。ちっこいくせに」へ、と笑って。
時田 久則:「……考えとくよ。言っとくが、大した話もねえぞ、一応な」
桑原そら:「誰かにとっての大した話が大したことじゃなくなったりもしますので」
桑原そら:「自分だけで見通すのは危ないことですよ?」
時田 久則:「……セルの調査を進めな。それくらいだ」
時田 久則:「俺にとっちゃそれが大したことなんだよ」
時田 久則:ぎい、と椅子を軋ませて、用は済んだとばかりに書類に向き合う。
時田 久則:机の上は、いつもよりもだいぶ乱雑に物が積まれているようだった。

GM:では、一巡目最後の犀潟さん
GM:まずは登場侵蝕をどうぞ
犀潟常青:1d10+39
DoubleCross : (1D10+39) → 3[3]+39 → 42

GM:おちついてる
GM:情報ですが、現在ベル・涼・おふたりの情報が全て調べられる状態ですね。
GM:ちょっとまってね

★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★(株)ピカピカについて〈情報:UGN〉7 ◆
★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉7
★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9


GM:こうかな でですね、鏡2は1を抜いてからじゃないとちょっと繋がらないので
GM:順番的にはそういう形になります、失礼しました
犀潟常青:承知!
犀潟常青:ちなみにこの情報収集、知識:レネゲイドは知識:怪談で代替できたりしませんかねェ…?
GM:ほほう! ちょっとお待ちください
GM:じゃあですね、こっちはOKとしましょう
GM:★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉7 これは怪談でもOK
犀潟常青:OK!ありがとうございます、それでは「★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉7」を抜きます。
犀潟常青:2dx+4>=7 ホァーッ!
DoubleCross : (2DX10+4>=7) → 3[1,3]+4 → 7 → 成功

GM:ちょうど!
犀潟常青:あぶなっ…怪談に詳しくてよかった!
GM:では開示しますー

★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉7
ジャーム化しているであろうEXレネゲイドの鏡。
持ち運びができる大きさで、現在は雨宿町に持ち込まれているらしい。
《Eロイス:愚者の契約》により「映った者の力を取り込み分身を作り出す」力がある。
分身はやはり意志が希薄なジャーム。そう何度も使える力ではないようだが、非常に危険だ。
→★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10が調査可能になりました。
 この項目を開いたPCは、このシーン内での〈知識:レネゲイド〉の判定達成値に+1されます。


GM:ということで、ここはせっかくだし、長玄堂さんに行くといいかもという感じで考えています
犀潟常青:そうですね!ぜひ長玄堂さんにお邪魔しましょう
犀潟常青:とても興味深いですからね!
GM:他に誰か連れてってもいいですよー
GM:おひとりでもよい


【雨宿町・旧市街 古道具屋『長玄堂』】

GM:古い建物が並ぶ通り、中の小さな古道具屋。
GM:実は密かに、UGNの息のかかった研究部がそこにある。
GM:主に発見されたEXレネゲイドについて調べている、そういう場所だ。
御凪 涼:「人を案内することって、あまりないから。楽しかった…ここが『長玄堂』だよ」
犀潟常青:「いやァ、さっきは涼サンの姿が見えなくなったときは肝を冷やしましたが……」
犀潟常青:「こちらですかね? 呼び鈴、ありますかい?」
御凪 涼:溝に転倒したり物を失くしたりとさまざまな出来事があったのだろう。
犀潟常青:「すみません、ちょいとお尋ねしたいことが……やってますかね?」 がらこがらこと引き戸を動かす。
早川 彦山:「ああ、やってますよ。いらっしゃい」
早川 彦山:和装に長髪、人相はあまり良くないが、穏やかな雰囲気の男が中から声をかける。
早川 彦山:「どうぞごらんになって……おや」
犀潟常青:「こりゃァよかった。どうも、失礼。こちらは涼サンからのご紹介でね。怪談屋の犀潟と申します」
御凪 涼:「犀潟常青くんです」
早川 彦山:「それはどうも。やあ、涼くん。紹介とはねえ」
早川 彦山:「ということは……?」表の話ではないのだろう、と。
御凪 涼:「路夜さんのほうから、彼に依頼があったんだそうで。ね?」
犀潟常青:「そういうことです。ちょいと、探してる品物があるもので」
早川 彦山:「ああ、あの件か。あの……何もかもわからない……」
犀潟常青:「この店なら、あやしの品物にも詳しいと伺ってますよ」 嬉々として店内を見回す。
早川 彦山:「支部長に……いや、先方に無茶を言うなと伝言してもらえないかな」言いながら、ファイルを取り出す。
御凪 涼:自分もきょろきょろと店内を覗き込んでいる。こういうのを見るのは面白い。
犀潟常青:「いやさ、こいつは京都の芳蓮堂や、江戸の銭天堂にも劣らない品揃えじゃありませんか。ぜひともご見識をお借りしたい……これは?」
早川 彦山:「ああ、話を聞いて、幾らかこっちで伝聞のデータがないか調べてみたんだが」
早川 彦山:「あまり確かな筋とは言えない。類推が多いな。それで良ければ」
早川 彦山:あなたたちに資料を手渡してくる。
犀潟常青:「……涼サン、涼サン。見てください、これ」
御凪 涼:古い琴をわくわくと見ていたのを、振り向いて資料を覗き込む。
御凪 涼:「ふむ」
犀潟常青:「もう持ち込まれてるのは間違いなさそうですよ。足を運んだ甲斐がある。しかも……ジャームときた」
犀潟常青:「こいつは涼サンのお家の専門分野じゃありませんかね?」
御凪 涼:「ああ……すごいな。常青くん、そのあたりも詳しいのか」
犀潟常青:「この街で数ヵ月すごして、御凪殿の御家を知らなかったら、そいつはずーっと寝てすごしてたも同然! 勿体ないにも程があるってもんです」
御凪 涼:「ふふ。嬉しいな。…うん、あと、家とは別に、もうひとつ、心当たりもあるんだ」
犀潟常青:「本人とそっくりさんの姿を生み出す。ははあ。ドッペルゲンガーが有名ですが、その手の話は東西にたくさん……うん?」
犀潟常青:「心当たりと言いますと?」
御凪 涼:「ほら、書簡の話をしただろう?あれを入れたという女性」
犀潟常青:「ほほう!」 膝を打って、矢立てを取り出し書き込み始める。
犀潟常青:「そのお嬢さんのそっくりさんがいらっしゃるとか?」
御凪 涼:「そう。彼女にそっくりの少女がいて、ぜんぜん違うところで動いているというんだ」
御凪 涼:「このあいだ会ったあやしの子も見たらしくてね…女性本人とも話したんだって」
犀潟常青:「中華では離魂、本邦では影の煩い、影法師。自己像幻視の類は数ありますが、そんな名前をあげつらっても仕方がない」
犀潟常青:「これは、その女性に鍵があるとも見えますね。ぜひはなしをお聞きしたいものです」
御凪 涼:流れるような語りを聞く。影法師…影灯籠。思うこともないではないけれど。
御凪 涼:「うん。その子…ベルくんにも聞いてみよう。」そして常青さんを見る。
御凪 涼:「きみは、こういう話を集めていると聞いた。好きなの?」
犀潟常青:「そういうことになりますね。好き……は好きですが、ちょっと、よんどころのない事情がありまして」
犀潟常青:「飼ってるけものに食事をさせなきゃ立ち行かない。……涼サンはどうです?」
犀潟常青:「やむにやまれず舞っているのか、それとも舞いがあなたを放さないのか。私はあなたのはなしも聞いてみたい」
御凪 涼:きょとんとして、それから目を細める。「…どうなのかな。それで言うのなら、飼っている私に、私が餌をやっているみたいだ」
御凪 涼:「…生きていることを」
御凪 涼:「私は好きだから。それを楽しいとか、苦しいなと思うように…それが私から不可分なように」
御凪 涼:「舞いたくなる。そうすることで、きっと、…」
御凪 涼:「……ここに居られるような気がする」
御凪 涼:「ううん。これ、はなしになっているのかな…?」
御凪 涼:待った後よりよほど詰まった息を吐いて、困ったように常青さんを見る。
犀潟常青:「なっていますよ。しっかりとね。……しかし、いやさ、これは私の聞き方が拙かった。聞き上手の道はかくも険しい」
犀潟常青:「あなたのはなしは、舞いの方が雄弁でしょうね。舞ってもらった方が千倍も良い。いずれ見せてもらうとしましょう」
御凪 涼:「聞き上手。それは私もなりたいな」くすくすと笑う。「でも、うん。舞うほうが得意だ。その上で」
御凪 涼:「話すのもね、最近好きなんだ。だから、聞いてくれて嬉しかった」
犀潟常青:「はは。……聞く耳が私の商売道具なもので。というわけで……」
犀潟常青:「長玄堂サン。ありがとうございました。お礼は次の買い物で」 杖をついて立ち上がる。
早川 彦山:「ああ、お疲れ様。どうぞご贔屓に」
早川 彦山:「その鏡も気になるがね。まあ……そのままにしちゃ拙いものだろうなあ」顎を摩っている。
犀潟常青:「鏡の所有者を探しましょうか。取り返しのつかないことになる前に」

GM:GM都合により、以下の情報項目の調査条件に変更があります。

★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9
→★『宿儺の鏡』について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉7開示後調査可能

★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10
→★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9開示後調査可能


GM:上は現在調査可能、下はロック状態となっています。
GM:その辺も考慮にいれつつ調査を進めてください。

GM:また、購入判定は一巡ごとにひとり1回ずつ行うものとします。
GM:行動をパスした人は購入判定権なしになります。
GM:調査した人のごほうび。


GM:では、このラウンドの購入判定。ロイス取得もできます。
御凪 涼:ロイスもとっとこうかな~
御凪 涼:ベルさんに 〇感服/不安。 常青くんに 〇誠意/隔意で。
犀潟常青:ロイス!御凪涼さんに 好意〇/脅威 で!
御凪 涼:やったー
ベル:涼さんに 〇庇護/不安 でロイス取ります ぼくがしっかりするのですという顔をしています
GM:かわいい
御凪 涼:まもられます
犀潟常青:御凪さんのおうちとは、反面、同じ怪異を商売にする商売敵というわけで…
犀潟常青:購入!
桑原そら:ロイスは保留!
御凪 涼:なるほどなあ
滝道 晶:常青さんに 〇尊敬/隔意で
御凪 涼:購入は、シューターズジャケットにしようかな。射撃が多いので使い出がありそうだし。
犀潟常青:UGNボディア~マ~! 狙う!
桑原そら:購入は戦闘用着ぐるみです
犀潟常青:1dx+2>=12
DoubleCross : (1DX10+2>=12) → 1[1]+2 → 0 (ファンブル) → 失敗

滝道 晶:ぼでま~
犀潟常青:ふぁ~
ベル:シューターズジャケットチャレンジ!
GM:犀潟さん!
犀潟常青:以上です
ベル:3dx>=13
DoubleCross : (3DX10>=13) → 3[1,3,3] → 3 → 失敗

桑原そら:手配師使用でダイス+3
ベル:ぺそ
GM:出目が……
滝道 晶:紬の魔眼つかってご~
御凪 涼:4DX+0+0@10>=13 調達
DoubleCross : (4DX10>=13) → 10[4,7,7,10]+5[5] → 15 → 成功

GM:すごい
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (44 → 45)
御凪 涼:おっしゃ。じゃあベルさんにそのままあげちゃう
桑原そら:5dx+4>=14
DoubleCross : (5DX10+4>=14) → 9[4,5,6,7,9]+4 → 13 → 失敗

ベル:きゃー!ありがとうございます!着ます!
滝道 晶:4dx>=12
DoubleCross : (4DX10>=12) → 7[1,4,5,7] → 7 → 失敗

桑原そら:財産点使って買っておきます~
滝道 晶:むむむ
御凪 涼:基本2の189P参照ください。
桑原そら:装備!
GM:そらちゃんが硬くなっていく
滝道 晶:つよい
GM:滝道くんは失敗で大丈夫かな?
滝道 晶:しっぱい!
GM:はーい、では全員かな
桑原そら:すみません、タキくんにバディムします!
GM:どうぞ!
桑原そら:+3してくださいな
御凪 涼:大きな3
滝道 晶:あっやった!なら財産点2点使って買います!
GM:買いなされ~
滝道 晶:装甲が手に入った!
GM:がちん!
GM:あ、ここで装備いくかい
GM:武器や防具は装備をしないと意味がないぞ
GM:(ウェポンケースは除く)
滝道 晶:→装備
GM:まいどあり!

ミドル1 二巡目


GM:では二巡目となります。
GM:今手持ちの情報は以下の通り。

ベル・涼・滝道・犀潟
★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★(株)ピカピカについて〈情報:UGN〉7 ◆
★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9
★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10 ☆Lock!

そら
★"トート"時田久則について〈情報:UGN〉7/9 ◆


GM:パスもできますので、侵蝕とかを見つつ誰が何を調べるか決めていってね
GM:では、行動値順で滝道くんから。
滝道 晶:はーい
滝道 晶:この中だと……情報収集得意じゃないからピカピカ調べようかな
GM:ほうほう どうぞー
滝道 晶:あ
滝道 晶:そのまえに登場か
GM:すっかり忘れていた
GM:1d10お願いします。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 9)増加 (45 → 54)
滝道 晶:げっ
GM:上がるな~
滝道 晶:むむむ、でもやるしかない!紬の魔眼でダイス+2
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 9)増加 (54 → 63)
滝道 晶:まちがえた
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (54 → 55)
GM:あぶなかった
滝道 晶:4dx+2>=7
DoubleCross : (4DX10+2>=7) → 9[5,8,9,9]+2 → 11 → 成功

滝道 晶:よしよし
GM:おおっ成功
GM:開示します ちょっとお待ちを

★(株)ピカピカについて〈情報:UGN〉7 ◆
UGN雨宿支部調査部・処理部のカヴァーとなっている便利屋。
意外と歴史は古く、10年ほど前に時田久則が今の社屋で営業を開始した。
ただし、当時の社員は彼以外には今は部署には残っていないらしい。
支部のメンバーは情報収集にここを役立てる者が多い。誰か話を聞けそうな相手がいるかもしれない。
→この項目を開いたPCは、シナリオ内での情報収集達成値に+1されます。
→★PC2との合流(自動成功)が可能になりました。


GM:ということです。ボーナスと合流!


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:引き続き調査を続けているあなたたち。
GM:社内の資料室は、支部のそれに比べれば紙の資料は少ないが、
GM:それでも、過去の町の出来事が雑多に記され、詰め込まれている。

戸神 富久郎:「……昔のやつは、ここに大抵あると思うから」
戸神 富久郎:「ゆっくり調べていくといいよ」
戸神 富久郎:大柄な青年が、あなたを案内してくれた。
滝道 晶:「ありがとうっす、富久郎さん」
滝道 晶:ニコニコとお礼を言って、資料室を見渡す。
戸神 富久郎:そのままそっと部屋を出て行く。仕事があるのだろう。
滝道 晶:軽く手を振って見送って。
滝道 晶:「しっかし、凄い量っすね。どっから手を付けたもんか」
滝道 晶:どうやら社長さんがFHのことを調べていたとか。
滝道 晶:「そうだなあ、こっからいくか」最近使われてそうなものから。
滝道 晶:埃を被ってなく、引き出した形跡のあるものから手に取り、座って眺め始める。
桑原そら:コンコン、と資料室のドアがノックされて
桑原そら:「失礼します」返事を聞く前に扉を開きながら
滝道 晶:「んむむむ……これは関係なさそ…、あ、はーい」ドアの方を見ずに返事する。
桑原そら:「おや、タキくんじゃないですか」
桑原そら:「お仕事ですか?」
滝道 晶:「んん?その声は!」と、頭の上に電球マークが灯り
滝道 晶:「そらちゃん!」
桑原そら:「んふふふ、こんにちは!」
桑原そら:「なにか調べものを?」
滝道 晶:「そーそー。ちょっと支部長から頼まれ事っす」資料を見せて。
桑原そら:「調べ物なら鈴掛さんにお聞きした方が分かるんじゃないです?」
滝道 晶:「流石そらちゃん、その通り!」
滝道 晶:「……の、筈だったんすけどぉ」と声が尻すぼみしていく。
桑原そら:「おや、つまり鈴掛さんでもよく分からない…と?」
滝道 晶:「そうなんすよ~」
滝道 晶:「ヤバげな、てかヤバイ鏡を探してってすね」
桑原そら:「ヤバイ鏡、ですか」
滝道 晶:たぶんこんぐらいの、と大まかなサイズを手で表現。
桑原そら:「いわくつきのレネゲイドアイテムですか?名前はわかってます?」
滝道 晶:「『宿儺の鏡』っつーんすけどね」
桑原そら:「んん…、わたしも聞いたことがないですね」
滝道 晶:「これがだーれもしらないの、多少の噂があるぐらい」
桑原そら:「ずいぶん不可解ですね」
桑原そら:「それでピカピカに来たんですね?」
滝道 晶:「そらちゃん話が早いっすね!」うんうんと頷いて。
桑原そら:「わざわざ調査部まで足を運んでくるということは、結構余裕がないとかでしょうか?」
滝道 晶:「そこまでわかるとは……エスパー?」Mr.マリックのポーズ。
桑原そら:「いえいえ、そんなすごいものではありません」
桑原そら:「調べものなら調査部の方におまかせしても問題ない、というのが雨宿支部の共通認識のはずです」
桑原そら:「それでもわざわざ調べる必要がある、というのであれば」
桑原そら:「レネゲイドアイテムの仕組みを知るべきことが起きている」
桑原そら:「そう考えると納得がいきます」
滝道 晶:「ろ、論理的!ぐぅの音も出ねっす」
桑原そら:「こちらはまた別件ですがお手伝いはできるかと思います」
滝道 晶:「マジっすか、めっちゃありがたいっす!色々あって手が足りないんすよ」
桑原そら:「大変みたいですねえ」
桑原そら:「こちらも時田社長からの依頼をこなしながら頑張らないと」
滝道 晶:「ん?」
滝道 晶:「社長?」
桑原そら:「はい」
桑原そら:「そうですが…、どうかしましたか?」
滝道 晶:「いや…んっと。実は、今はFHが運んでこの町に来てそう、ってことはぼんやりとわかってて」
滝道 晶:「んでFHのことは社長が調べてるから~って」
桑原そら:「あら、そう言われてたんですね」
滝道 晶:「んでも社長は今留守で……ここに」と足元を指さす。
桑原そら:「先ほどまではいたんですけどね」
桑原そら:「わたしが調べていた情報もいろいろありまして」
桑原そら:「社長はまた出ていってます」
桑原そら:「………タキくん」
桑原そら:「大きな声では言えないので耳を貸して貰えますか」
滝道 晶:「えっ…なんすか?お、おう……」耳だけ近づける。
滝道 晶:ちょっと照れてる。
桑原そら:「驚いてもいいです、内容は大声で叫ばずにお願いします」
桑原そら:真剣な表情で
桑原そら:「…ピカピカは、10年ほど前までFHのセル『ティアーズ』があった場所です」
桑原そら:「ちょうど、ここに」
滝道 晶:「……えっ?」
滝道 晶:「………………えっ??」
桑原そら:「混乱しますよね、でも社長に確認しました」
桑原そら:「真実だそうです」
滝道 晶:「………!?!?」大きな声を出しそうなのを両手で抑えてる。
桑原そら:「今この町にきている『ティアーズ』との関りも無視は出来ません」
桑原そら:「『宿儺の鏡』捜索も、関係があるかもしれませんので」
桑原そら:「わたしも一緒に行かせてください」
滝道 晶:なんとか声を出さずに、深呼吸を何度も繰り返して。
滝道 晶:「………そらちゃんが言うなら信じるしか、ないっすよね」
滝道 晶:「いやでもFH、FH……。」何度も繰り返して確認して。
桑原そら:「大丈夫です!ここからはわたしがいますのでね!」
桑原そら:「きっちり守ってみせましょう!」
滝道 晶:「いやでも社長、社長……。」
桑原そら:「タキくんは、時田社長を信じられませんか?」
滝道 晶:「あっおう、そうっすよね。そらちゃんがいるなら百人力っす!」
滝道 晶:「……信じる、信じないっていうか」
滝道 晶:「俺は今の社長さんが好きだから……そうだ、そう。ただ、好きっすから」
滝道 晶:そう、そうっすよね。と自分の中で頷いて。
滝道 晶:「いや、ちょっとびっくりしただけっす」「ごめんな」
桑原そら:「わたしは、たとえ過去がどうであれその人がありたい姿であろうとしているなら」
桑原そら:「応援したいと思います」
桑原そら:「驚くのも無理はない話です」
桑原そら:「わたしもビックリしましたからね」笑いながら
滝道 晶:「そうっすよね!」ちょっと照れ笑いして。
滝道 晶:「よし、なら表で他にもみんないるから、とりあえず会いに行くっすよ!」

GM:合流により、情報項目が1つ増えました。

★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆
→★『ティアーズ』について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉7 ◆ 開示後調査可能


GM:もう次から調べられますね。
GM:全員合流成功しましたので、現在の手持ちは以下の通り。

★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9
★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10 ☆Lock!
★"トート"時田久則について〈情報:UGN〉7/9 ◆
 ※目標値9の情報は、◆印の情報をひとつ以上開けた後でのみ開示できます。
★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆
 →★『ティアーズ』について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉7 ◆ 開示後調査可能


GM:6つかな。順次調べてみてください。
GM:共通アクションもあるよ。

GM:ということで、次は涼さんかベルちゃん
GM:どちらから行きますか? 前回聞くの忘れて進めちゃったけど
GM:あ
御凪 涼:いや、私かな?
GM:今涼さんですね、防具で
ベル:ベルは涼さんにおよふく買ってもらったので!6です
GM:よかったねー
GM:じゃあ涼さんから登場侵蝕どうぞ
GM:パスもできます
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (45 → 52)
御凪 涼:ウオリャ
GM:高め
御凪 涼:『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9これで
御凪 涼:〈情報:UGN〉でしらべます
GM:どうぞ!
御凪 涼:【情報収集チーム】使います。達成値+2。あと2回。
GM:手持ちのやつだ
御凪 涼:4DX+2+0@10>=9 情報
DoubleCross : (4DX10+2>=9) → 10[5,7,9,10]+3[3]+2 → 15 → 成功

御凪 涼:オシャ
GM:たかい!
御凪 涼:ウオオ
GM:開示していきます

★『宿儺の鏡』について2〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉9
鏡を入手したのはFHセル『ティアーズ』のエージェント"シシィ"。
しかし、その後すぐに彼女は手に入れたばかりのはずの鏡と『少女』を捜索し始めている。
また、鏡の力で生み出される分身は、『10年遡った過去』の姿・力を得るらしい。
少女の正体は、鏡により生み出されたシシィの分身であり、現在鏡を所持していると思われる。
→★PC1との合流(自動成功)が可能になりました。



★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10


こちらのロックが解除されました。



【雨宿町町役場隣接・雨宿わくわくホール・和風レクリエーションルーム】

GM:調査中のあなたたちは、一度この公民館で落ち合った。
GM:施設は住民に開放されており、レンタルも気軽にできる。
GM:古い畳の匂いのする和室が今回の集合場所だった。
御凪 涼:「常青くん、さっき話した…よく似た女性を見たという子」
御凪 涼:「こちらのベルくん。アテナシさんのところのあやしなんだって。ね?」
犀潟常青:「ははあ、なるほど。このお嬢さんが」
ベル:「はい!」元気よくおへんじ
ベル:「ベルなのです! アテナシのおじいさまのところでご厄介になっているのです!」
犀潟常青:「これはご丁寧に。犀潟常青。怪談屋です、どうぞごひいきに……というところで」
犀潟常青:「そっくりの人物を見かけて、それが劇団の姉妹さんだと。そう言っていたんですね?」
ベル:「そうなのです。妹を探してるって言ってたのです」
犀潟常青:「もしかしたら、鏡の持ち主かもしれませんな。ほら、涼サン、例の魔法の鏡ですよ」
ベル:「魔法の鏡?」きょとんと涼さんを見る
御凪 涼:「ああ…『宿儺の鏡』」
御凪 涼:「うん。私たちがいま探しているものでね」
御凪 涼:「映したものの、分身を生み出すらしいんだ」
ベル:「分身……」
犀潟常青:「こいつが驚き、魔法と呼ぶにはいささか物騒。まさしく自分の影法師、鏡合わせの別人を作り出すって話でさあ」
犀潟常青:「その姉妹さん、どちらかが鏡をお持ちなのではないかと、こう思っている次第」
ベル:「……それって、おんなじ人が、ふたりになっちゃうってことなのです?」
ベル:「『岩屋戸令美』さんが、ふたり……」ネットカフェの記名のことを思い出している
御凪 涼:「きみはたしか、もうひとつ名前を聞いたと話してくれたよね」
犀潟常青:「涼サンの方が、こうした曰くの鏡にゃ詳しいんじゃないですかい? 私はこちらのUGNの書架にはまだ立ち入ってないもんで。名前に心当たりがあるかもしれません」
ベル:「えっと。『妹さん』の方は、シシィさんって名乗ってるみたいなのです」
ベル:「でも、お名前を書くときは、岩屋戸令美さん……『お姉さん』の方のお名前を使ってる、らしくて」
ベル:「それって、あれっ、それって……」わたわたと二人を見比べる
御凪 涼:「ふむ。私自身は、『UGNの書架』にはあまり…詳しくなくって。詳しい人が多いから、見てもらえている…ところ、なんだけれど」
御凪 涼:「常青くんは、どう思う?」
犀潟常青:「こうした影法師の案件で厄介なのは、どちらがおおもとなのか判断することでね」
御凪 涼:「どちらが光源なのかということ…?」
犀潟常青:「ええ。ですが、”シシィ”なんて二つ名で呼ばれるなんて、気安い同士の間柄でもちょっとひどいはなしではないでしょうかね」
犀潟常青:「FHのコードネームなら、ありえないはなしでもないでしょう」
御凪 涼:「む。私は外国語は疎くてね…あまり良い意味ではないんだね」首を傾げる。
ベル:「ぼくも知らないのです」涼さんと同じ向きに首をかしげる
ベル:「FH……は、わるい人たちの組織?」聞きかじりの知識
犀潟常青:「臆病者、弱虫……なんて意味合いがありますが。こちら近辺で活動しているFHのセルには、そういう名づけの傾向があるかもしれません」
犀潟常青:「一概に悪いとは言えませんが、まあ、力のない人にとっては迷惑なことが多いですな」
犀潟常青:「いかがです、涼サン、ベルどの。その劇団の姉妹、ちょっとおはなしを聞いてみたくありませんか?」
御凪 涼:「それは、とても気になる。…あと、劇団というのにも、興味があったんだ」笑う。
ベル:「おはなししたいのです! ぼくは令美さんに春を届けたいのですよ!」
御凪 涼:「演劇っていうのは、人が人をまねる動きを極めた芸だろう。ちゃんと学んでみたかった」
ベル:「劇も見に来てねって言われてるのです、楽しみなのですよ」
犀潟常青:「ははあ。そいつは面白そうだ! 劇団見学、滝道サンも誘って参りたいもんです」
御凪 涼:「うん。私も…そう、まだ来てないな」
御凪 涼:「じつは書架に詳しい友人を、呼んでいて」
御凪 涼:「彼ならFHセルの事件なんかも、いろいろ調べているから、きっといいはなしをしてくれると……」
犀潟常青:「おおっ」 居住まいを正す。 「ぜひとも!」
ベル:「涼さんは顔が広いのですね?」
GM:外から、ノックの音がする。
御凪 涼:「そうかな…?だといいな」少し口元をゆるめて。「あ、この音は」
御凪 涼:ノックの音に、人の所作を見る。「來火くん」
鈴掛 喜一:「ちわーっす」カチャリとドアが開く。
犀潟常青:「やんや、やんや。博士の登場ですな」
鈴掛 喜一:「なんかすごいムード出てるすね、この部屋」
鈴掛 喜一:和装のふたりを見て。
ベル:「こんにちはなのです、詳しいおともだちさん!」
鈴掛 喜一:「涼さんおれのことなんて話したの……?」
御凪 涼:「いろいろなことに詳しいと……」
鈴掛 喜一:「まあいいや、わかったこと持ってきましたけども」
御凪 涼:「ほんとうに博士かもしれない。聞いても?」にこにこしている。
鈴掛 喜一:「おっほん」
鈴掛 喜一:「鏡の件がとりあえず。分身を生み出すっつう話だったけど」
鈴掛 喜一:「そのまんま映すみたいじゃないみたいなんだよね」
鈴掛 喜一:「『10年前』の姿と力が現れる、らしい」
御凪 涼:ゆるく瞬き。ベルくんと常青くんを見る。
鈴掛 喜一:「……これ、そこの子とかには効くのかな……?」ベルさんを見て。
ベル:「……!」ぎゅ、と鞄を握る手に力がこもる
犀潟常青:「照魔鏡と言へるは もろもろの怪しき物の形をうつすよしなれば……」
犀潟常青:「雲外鏡のごとくですな。そのままの姿を映すのではなく……」
犀潟常青:「ひとひねり歪めて、過去の姿を映し出す。こりゃあコトですな。いや……」
犀潟常青:「おどろいた」
御凪 涼:「……ん。光源がどちらか、わかってしまった」
ベル:「……さすがは博士さんなのですよ」
ベル:「んん、ん……」
御凪 涼:ベルさんを見て、なにか言おうとし、出ず、紫檀の扇を手で弄ぶ。
ベル:「……でも、ぼく」
ベル:「言ったのです。『令美さんとシシィさんが、仲良く楽しく過ごせたらいいな』って」
ベル:「あのとき、どうして令美さんが、冬のような顔をしていたのか」
ベル:「……ちょっとわかっちゃったのですよ」
御凪 涼:「…わかったなら、一歩前進…かも、しれない」
御凪 涼:「常青さんがいま組んでいる子も、調査に出ているんだったよね」
御凪 涼:「会ってみようか」
犀潟常青:「それは、ぜひとも」
犀潟常青:「次の幕を開けるとしましょうぜ」

GM:では次、6の人が三人いる!
GM:先に調べたい人からどうぞー
犀潟常青:社会1なので2以上の人がいれば先に振ってもらいたいッ
桑原そら:いちんちゅだけどコネとボーナスがある!
桑原そら:ので先にいきます
GM:ちゅ
GM:どうぞー、登場侵蝕から
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 1)増加 (61 → 62)
GM:上手い
GM:手持ちの情報は以下の通りです

★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10
★"トート"時田久則について〈情報:UGN〉7/9 ◆
★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆


桑原そら:時田社長について調べます
GM:どぞ!
桑原そら:コネを使用してダイス+2
GM:NPCカードもあるよ
桑原そら:情報:UGNで
桑原そら:大丈夫のはず!
GM:はーい
桑原そら:5dx+3>=9
DoubleCross : (5DX10+3>=9) → 6[1,2,4,4,6]+3 → 9 → 成功

GM:ほんとに大丈夫だ!
GM:では開示します。2件ともですね。

★"トート"時田久則について〈情報:UGN〉7/9 ◆
7
UGN雨宿支部・調査部処理部主任。支部ではかなりの古株。
10年ほど前に町に来訪し、『(株)ピカピカ』を立ち上げたという以外は詳細不明。
9年前にUGN入りして以来、雨宿支部を精力的に支え続けている。
普段はあまり見せないが、実は落語をはじめ、演技や話芸が得意である。

9
時田が、過去にFHのエージェントと接触したという報告が支部に複数残っている。
記録によれば、時田は遭遇時全て交渉により先方を撤退させている。
また、確かに先に調べたはずのデータから、なぜか見逃していたらしい情報を見つけた。
10年前の『ティアーズ』の一部構成員のリストらしい。一番上には"ダスタード"という名。
調査部でこの件について何か知っている者はいないだろうか。
→★PC3との合流(自動成功)が可能になりました。


GM:ではここは判定を先に進めていきましょう。
GM:手持ちは以下!

★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10
★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆


GM:ベルちゃんと犀潟さんどちらかどうぞー
ベル:はーい!
ベル:1d10+58
DoubleCross : (1D10+58) → 4[4]+58 → 62

ベル:まあまあ
GM:あっえらい子
ベル:はっ 判定ダイスが増える予感がする!
GM:ほんとだ!
GM:ダイスボーナスつきますね
ベル:やったぜ!
ベル:では岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8を調べます!
GM:いけー
ベル:コネも使って+2個、ダイスボーナス+1個
ベル:(3+2+1)dx+1>=8
DoubleCross : (6DX10+1>=8) → 10[1,2,6,8,8,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

GM:たっか
ベル:やるきあふれる
GM:成功にもほどがあります
GM:では開示

★岩屋戸令美について〈情報:UGN〉8 ◆
最近町を訪れたらしい女性。年齢は30歳前ほどの美女。
自分によく似た、特別なものらしい『鏡』を持った少女を探している。
また、FHセル『ティアーズ』のエージェント"シシィ"と特徴が酷似していることがわかった。
しかし、彼女自身は現時点では攻撃的な行動に出る様子はないようだ。
念のため、UGNでセルについて調べている者に連絡をした方が良さそうだ。
→★PC2との合流(自動成功)が可能になりました。


ベル:光源~~~
GM:続けて犀潟さんも調べますか?
犀潟常青:はい!やります!
GM:どうぞ~ 登場侵蝕から
犀潟常青:1d10+42
DoubleCross : (1D10+42) → 1[1]+42 → 43

GM:えらい
犀潟常青:狙うのは、これ!
犀潟常青:★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10
GM:うおお どうぞ
犀潟常青:知識:レネゲイドの方で振ります。精神が2あるから……そしてボーナスで+1されるから!
犀潟常青:うおお~~~っ
犀潟常青:2dx+1>=10
DoubleCross : (2DX10+1>=10) → 10[10,10]+9[6,9]+1 → 20 → 成功

GM:きみたち
御凪 涼:すご
GM:倍わかってる!
犀潟常青:ヒヒャ~~~ッ!
御凪 涼:レネゲイド博士
GM:開示~

★『宿儺の鏡』の分身について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉〉10
FHエージェント・シシィの分身は、鏡の力によって生まれた。
しかし、分身の少女は本体の思惑とは別に、鏡を持ち去り雨宿町へと訪れたようだ。
少女はUGN雨宿支部の一員である、時田久則を探しているようだ。
おそらくは、単独行動をしているところにコンタクトを取ろうとしているのだろう。
→★PC2との合流(自動成功)が可能になりました。
→トリガーイベントが発生。マスターシーンを経て、次のシーンでミドル戦闘が発生します。
 ただしこのイベントは、このシーンで調査可能な情報を全て調べた後での発生となります。


GM:では、二巡目が終わったのでまたロイスと購入のお時間
ベル:ロイス保留で、購入どうしようかな
犀潟常青:ロイスはここでは保留にします。
桑原そら:ロイスはタキくんに 滝道晶 ○信頼/不安 で取得します
犀潟常青:UGNボディアーマーを買うぞっ
犀潟常青:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 3[3]+2 → 5

犀潟常青:へなへなへな
御凪 涼:ロイス保留。購入はボディマで
犀潟常青:無理でした 以上!ターンエンド!
ベル:ボディアーマーチャレンジ!
GM:おつー
御凪 涼:4DX+0+0@10>=12 調達
DoubleCross : (4DX10>=12) → 9[5,7,7,9] → 9 → 失敗

ベル:(3+1)dx>=12
DoubleCross : (4DX10>=12) → 7[1,3,3,7] → 7 → 失敗

御凪 涼:む
桑原そら:!
御凪 涼:これは
御凪 涼:バデバデバデ…
桑原そら:涼さんにバデム
GM:なんだってー
桑原そら:+3します
御凪 涼:センキューー!
GM:達成値が+3されてしまうというのか
ベル:なんだってー!
滝道 晶:すごーい
桑原そら:こちらはクリスタルシールド狙いますね
GM:攻める!
御凪 涼:とりあえず自分で着ておこう。スチャ
桑原そら:手配師使用
ベル:和風ボディーアーマー
御凪 涼:羽織
桑原そら:5dx+4>=25
DoubleCross : (5DX10+4>=25) → 9[6,6,7,8,9]+4 → 13 → 失敗

桑原そら:ダメでした
御凪 涼:10足せるけど
滝道 晶:購入は応急手当セット
御凪 涼:今はいいですか?
桑原そら:10足せば買えますね
滝道 晶:おお?
桑原そら:お願いしてもよろしいでしょうか
御凪 涼:はーい!
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+10してねー
桑原そら:23になるので
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3(→ 3)増加 (52 → 55)
ベル:涼さんとそらちゃんが助け合ってる すてき
桑原そら:財産点2点で買います!
桑原そら:クリスタルシールドも装備!
GM:かちかちだ~~
犀潟常青:ストロングそらちゃん
滝道 晶:さ、最硬そらちゃんだ
滝道 晶:こちらは紬の魔眼で判定
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (55 → 56)
桑原そら:ここからは皆さんのお買い物します!
滝道 晶:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 9[2,6,8,9] → 9 → 成功

滝道 晶:買えた!治療するぞ~
滝道 晶:ロイスは 桑原そら 〇信頼/むむむ でロイス取得
GM:むむむ
御凪 涼:かわいい
ベル:むむむ
桑原そら:かわいい
滝道 晶:これはいつも守って貰ってることへのむむむです
GM:かわいい
GM:じゃあ全員済みましたね

ミドル1 三巡目


GM:さて、3ラウンド目になりもうだいぶ見えてきましたね。

★"ダスタード"について【精神】40
 ※後のシーンでも調査タイミングは存在します。
★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆


GM:言ってしまうと、★"ダスタード"について【精神】40
GM:これはここでは相当運が良くないと開かないので
GM:後でまたいろいろあります。
GM:では滝道くんからどうぞー
GM:あ、パスしたり共通アクションしても大丈夫です
滝道 晶:はい!
滝道 晶:いきます!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 1)増加 (56 → 57)
GM:かしこい
滝道 晶:よし!(ガッツポ
滝道 晶:では9年前のピカピカ、いきます!
GM:どぞ!
滝道 晶:紬の魔眼でダイス+2!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (57 → 58)
GM:NPCカードも使えます
桑原そら:使いましょう!
滝道 晶:喜一さんたすけて!
鈴掛 喜一:はいはーい
鈴掛 喜一:達成値+2しちゃって
滝道 晶:やった!
御凪 涼:ピカピカのことはピカピカの人にだ
鈴掛 喜一:残り2回ね
滝道 晶:はーい!
滝道 晶:喜一さんとピカピカボーナスで達成値+3!
滝道 晶:4dx+2+3>=10
DoubleCross : (4DX10+5>=10) → 7[2,3,4,7]+5 → 12 → 成功

GM:おお、ボーナスが活きた
GM:開示します

★9年前の『(株)ピカピカ』について〈情報:UGN〉10 ◆
9年前、(株)ピカピカが支部の一部署となる前も会社は存在していた。
当時の従業員は、現在では時田久則一人が残るのみ。
多くは9年前、雨宿支部本体や町の外のUGN支部へと転属されている。
その例外として、UGN入りせず辞職したアルバイトがひとり。名前を『岩屋戸令美』という。
→★PC1との合流(自動成功)が可能になりました。


GM:さて、あとはこのラウンド終了まで共通アクションやパスができます。

共通(必ずしもシナリオ進行に必要ではありません)
★購入判定を行う〈調達〉
★土地のレネゲイドを調べる〈意志〉8


GM:いちお順番でやりましょか
GM:涼さんどうぞー
GM:侵蝕上げたくない場合はパスでもオッケーです
御凪 涼:はーい!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (55 → 62)
GM:あ、言うの忘れてた。
GM:◆印の情報はこのシーンでのものは全て開きました、が
GM:まだ残りがあるので、進展はその時に。
GM:では涼さん判定どうぞー
御凪 涼:★土地のレネゲイドを調べる〈意志〉8 これしてみたいので、します!
GM:どぞー
御凪 涼:4DX+2+0@10>=8 意思
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 10[7,8,10,10]+10[3,10]+10[10]+3[3]+2 → 35 → 成功

御凪 涼:?
GM:こわ
御凪 涼:こ、これ
GM:こっっわ
御凪 涼:ダスタードの情報も抜けたよ
GM:笑ってる。あぶねえ
御凪 涼:www
御凪 涼:はいw
GM:では、開示しますねw

★土地のレネゲイドを調べる〈意志〉8
この町の土地全体に馴染んだレネゲイドの気配。
あなたはそれを感じ、解析し、ほんの僅かに理解する。
この判定に成功したPCは、このシナリオ内で「土地のレネゲイドに関する判定」全ての達成値に+1される。
ただし、この修正は同じPCには累積しない。


御凪 涼:やったー!
GM:後ほど出てくる判定でちょっとお役立ちになるかも?のやつです
GM:ではベルそら犀潟さんたちも順番にどうぞー
ベル:1d10+62 むん
DoubleCross : (1D10+62) → 1[1]+62 → 63

ベル:えらいぞ
GM:えらい!
ベル:土地のレネゲイドを調べます!お得ポイントほしい!
GM:どうぞー
ベル:(2+1)dx+1>=8
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 10[1,10,10]+7[4,7]+1 → 18 → 成功

ベル:むん!
GM:みんなすごいな
御凪 涼:みんな土地になっていく
ベル:土地に根差す花
GM:内容は涼さんのものと同じなので
GM:後の判定のボーナスだけつきます。+1!
ベル:はーい!ありがとうございます!
犀潟常青:うおおー
犀潟常青:私も続くぞ!侵食率も上げたい!
犀潟常青:1d10+43
DoubleCross : (1D10+43) → 9[9]+43 → 52

GM:上がった!
犀潟常青:よし!土地のレネゲイドを調べます!
GM:どうぞ~
犀潟常青:2dx>=8
DoubleCross : (2DX10>=8) → 5[2,5] → 5 → 失敗

犀潟常青:ふわぁ~~~~
犀潟常青:だめだぁ~
GM:そういうこともある!
御凪 涼:あと3あればな…
GM:あと3……
桑原そら:バディムのお時間ですね!
桑原そら:どうぞ!
GM:うわーっ
御凪 涼:そらシード仮面様!?
GM:+3されてしまうというのかーっ
犀潟常青:うおおーーッ! そらどの!
犀潟常青:いただきます! 成功に……導かれました!
GM:くっ、同じくボーナス+1されました
GM:では一巡したかな~
GM:いや
桑原そら:わたし!
GM:そらちゃん! ごめんね
桑原そら:いえいえ
桑原そら:登場しますね
GM:どぞー
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 5)増加 (62 → 67)
GM:まあまあ
桑原そら:ではこちらも土地を調べましょう
GM:みんなが土地を転がしてる
桑原そら:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 8[3,3,6,8] → 8 → 成功

桑原そら:やったあ
GM:ばっちりだ +1差し上げます。
GM:なんかいいところで言いますのでね
桑原そら:はあい

GM:では三巡目締めということで
御凪 涼:わーい
GM:ロイスと購入判定をどうぞ
桑原そら:ロイスは保留で
滝道 晶:保留~!
ベル:ロイス保留で!
桑原そら:購入はボデマでも狙いましょうか
犀潟常青:ロイス保留、購入でボディアーマー
犀潟常青:1dx+2>=12
DoubleCross : (1DX10+2>=12) → 1[1]+2 → 0 (ファンブル) → 失敗

犀潟常青:一日2回のファンブル
桑原そら:最後の手配師使用
御凪 涼:常青さん…!
GM:犀潟さん……!
ベル:犀潟さん……
犀潟常青:この試練が犀潟を鍛え上げるのだ
桑原そら:5dx+4>=12
DoubleCross : (5DX10+4>=12) → 9[3,3,4,7,9]+4 → 13 → 成功

御凪 涼:ロイス保留。購入は…手当かな。そろそろ要り用そう
ベル:ボディーアーマーもういらないかな?手当キットにします
桑原そら:はい、犀潟さんどうぞ!
GM:ミドル戦闘があるよ~
御凪 涼:5DX+0+0@10>=8 調達
DoubleCross : (5DX10>=8) → 6[1,5,5,6,6] → 6 → 失敗

犀潟常青:いただきました!
滝道 晶:応急セット2こめいく!
ベル:(3+1)dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 7[1,3,5,7] → 7 → 失敗

犀潟常青:これでチャリオットバラ~と合わせて装甲値が高くなりました!ありがとうございます!
御凪 涼:んー。まあいいか 買っとこう
御凪 涼:御凪 涼の財産点を2(→ 2)減少 (12 → 10)
GM:おかねもち
滝道 晶:紬の魔眼~
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (58 → 59)
ベル:お小遣い使えば買えるけどそこまで追わなくていいかな……?
御凪 涼:買いました。持ちます
滝道 晶:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 7[4,6,6,7] → 7 → 失敗

滝道 晶:あと1点しかないしかっとこ!
GM:じゃあ全員終わりかな。あとはロール!
滝道 晶:財産点つかって2個になりました
GM:潤沢


【雨宿町・駅前 ファミリーレストラン『サエズリヤ』】

GM:意外と人の少ない時間帯。
GM:ドリンクバーの補充が遅いことを除いては、ゆったり、話を聞かれずに会話ができそうな快適空間だ。
GM:一番奥の席にあなたたちは通されていた。
御凪 涼:壁の鳥だか天使だかの絵をじっと見ていた眼差しを下ろす。
御凪 涼:テーブルの上に置かれたたくさんの食べ物も見て、それを食べている皆を見る。
桑原そら:たらこスパゲッティとねぎとろ丼、そこにステーキも追加している
御凪 涼:「そらくん、晶くん。覚えた。ふたりはこの町にずっと住んでいるんだね」
桑原そら:「んふふふ、、そうなりますね」
犀潟常青:「この街の先輩ってわけですな」
滝道 晶:「生まれてからずっとっす」
桑原そら:「少し前に弟の蓮さんとご一緒させていただいたんですよ」
犀潟常青:ドリアにほうれん草をかけて、非常にゆっくりと食べる。
御凪 涼:「そうなのか。それはお世話に…もっとお世話になるね」笑う。手には水のグラスがあり、それすらほとんど口を付けていない。
滝道 晶:アロスティチーニとラムのアグーソースを頬張っている、羊肉尽くし。
ベル:会話を聞きながら、何か考えこんでジェラートをこねこねしている。
桑原そら:「ベルさん?」
桑原そら:「ジェラート、溶けちゃいますよ?」
ベル:「あっ」ぴぴぴ、と慌てて口に運ぶ
桑原そら:ご飯を頬張って、その様子を眺める
犀潟常青:「ベルどのの思案顔も、至極当然といえば当然」
犀潟常青:「みなさん各々、事件と悩みの種を抱えておいでのご様子。どうです? 順番に話していくというのは?」
犀潟常青:「こちらは新しい話の種も拙い。私は聞き手を務めさせていただきましょう」
桑原そら:「では、一番最初はどちらからいきましょうか」
御凪 涼:「ああ、じゃあ…そうだ」
御凪 涼:懐から扇を取り出そうとし、結露でびしょびしょになった手を拭く。
御凪 涼:「えっと、ダスタードって名前、だれか聞いたかなって」
桑原そら:「ダスタード、ですか…?」
桑原そら:怪訝な顔と声になる
御凪 涼:「名前でもないかもしれない」
桑原そら:「いえ、おそらくですが名前です」
犀潟常青:「どことなく、コードネームのようですね?」
御凪 涼:拭いた手で扇を広げる。
御凪 涼:「あ。シシィ、とかと同じかな」
桑原そら:「ええ、『ティアーズ』という今この町付近で活動しているFHのセルが」
桑原そら:「…ってシシィ?」
桑原そら:「…………ウィンプ、シシィ、ダスタード、ですか」
御凪 涼:「それも悪い言葉なのかい?」常青くんを見る。
ベル:「なのです?」常青さんを見る。
滝道 晶:「ウィンプ、って前そらちゃんがあったってFHの人っすね」資料見た。
桑原そら:「そうですね、泣き虫……などを意味します」
犀潟常青:「一貫性が感じられる名前の並びですね。ええ。その通り……」
犀潟常青:「泣き虫、弱虫、臆病者。そんな意味合いを帯びているように思えますが、どうでしょうね?」
犀潟常青:「くだんのセルの関係者かも?」
桑原そら:「そうですね……」
桑原そら:「タキくん、お願いしても?」
滝道 晶:「あ~俺っすか」
滝道 晶:「涼さんとか常青さんは、一緒に居たからわかると思いますけど」
滝道 晶:「そのFH絡みを調べてるのが、社長で、今留守なんすよ」
御凪 涼:「うん。ぜんぜん顔を見れていないな」
犀潟常青:「お忙しいんですねえ。問題は、なにが原因でそんなに忙しいのかってことです」
滝道 晶:「そうなんです。んで、聞いても内容はピカピカの誰も知らないっつーので」
ベル:むずかしいはなしをしている……と思いながら一生懸命脳内で整理して聞いている。
滝道 晶:「資料室でガサガサやってたら、そらちゃんと合流。みたいな」
桑原そら:「ありがとうございます」
桑原そら:「ここからはわたしが」
犀潟常青:「おっ。そらサンが鍵を握ってらっしゃる予感がしますね」
桑原そら:「わたしは時田社長からの依頼で『ティアーズ』を調べてほしい、と言われていまして」
御凪 涼:「ふむ」
桑原そら:「そこで色々と探した過程で、ですね」
桑原そら:「今の、ピカピカの社屋があった場所に」
桑原そら:「10年ほど前まではFHのセルがあった、という衝撃の事実がわかりまして」
御凪 涼:開いた扇の向こうで、首を傾げる。
御凪 涼:「……うん?」
桑原そら:「ピカピカの場所には、元々FHの人がいた」
桑原そら:「簡単に説明しますとそうなります」
犀潟常青:「はあ~」
桑原そら:「そこで…さらに深く調べたんですが……」
桑原そら:「ダスタード、というコードネームは……まるで隠されるかのような感じで」
桑原そら:「資料の奥の奥の奥みたいなところから出てきまして」
桑原そら:「すごく……人の手が介入してそうな感じですね」
御凪 涼:「……でも、ピカピカにあったのか」
御凪 涼:「その、私が、ダスタードについて…頼まれたんだけれど、それが」
御凪 涼:「ピカピカにいる…ら…喜一くん。から、お願いされたんだ。彼も、調査は巧い人だろう」
桑原そら:「鈴掛さんですね」
御凪 涼:うんうんと頷く。「そう」
ベル:「???」そろそろ処理が追い付いてこなくなっている顔
桑原そら:「ベルさん、あとでゆっくり説明しますので」
御凪 涼:「彼が見つけられないのは、相当に、隠していないと…」あ!とベルさんに気づくが、無力。
滝道 晶:「あ~じゃあ誰かが意図的に隠してた……ってことっすね」
犀潟常青:「……FHの建物の後に、UGNが支部を構える。例のないことじゃありませんが、驚きますね」
犀潟常青:「たとえば、何かを封じるために、あえて支部を重ねるなんてこともありますからね。ですが……」
犀潟常青:「この場合は、どうなのか。ご本人にはなしを聞けば、わかるかもしれませんが。行方が知れずじゃあ参ってしまいますな」
桑原そら:「時田社長が逃げる必要があるんでしょうかね?」
桑原そら:「誰かに追われている、とかでもなければ問題はないと思うんですが」
滝道 晶:「ん~」
御凪 涼:久則さんの顔を思い出している。色硝子の向こうの顰め面ばかりだが。
滝道 晶:「社長が捕まらないんだったら、当時いた人はどうっすかね」
桑原そら:「ああ、そういえばいましたね」
御凪 涼:視線を滝道さんへ。
桑原そら:「アルバイトの方……」
滝道 晶:「実はちょっとアテがあって」
滝道 晶:「10年前にFHセルがあった、ってそらちゃんが言いましたけど」
滝道 晶:「どうやら9年ぐらい前にもピカピカはあったみたいで」
桑原そら:「当時のアルバイトの方がですね」
桑原そら:「名前が残っていまして」
桑原そら:「岩戸屋…令美さん、という方なんですが」
ベル:「えっ」
滝道 晶:「その人以外、残ってないんすよね」
桑原そら:「ベルさん?」
ベル:「そら、それ、ほんとなのです!?」
犀潟常青:「……どの筋を辿っても、大当たりに行きつく様子で。……ご存じですね?」
桑原そら:「ほ、ほんとです」
御凪 涼:隣の席のちいさな頭がぴょこんと揺れるのを知覚として捉える。じっと聞いている。
滝道 晶:「うわ、ここでも繋がってくるんすか」
ベル:「ぼく、知ってるのです! 令美さんはシシィさんを探してて、でも令美さんとシシィさんはおんなじで、」
桑原そら:「落ち着いてください」
桑原そら:「ゆっくりでいいです」
ベル:言葉がつっかえて出てこないのを、深呼吸して鎮める。
ベル:「……ぼく、令美さんに会ったのです。令美さんは、妹さんを探してて」ひとつひとつ。
桑原そら:「はい、それで?」
ベル:「でも、涼さんと常青さんと、喜一さんのお話聞いて」
ベル:「妹さんっていうのは、令美さんの持ってた、鏡でできた、分身さん、っていうお話で」
桑原そら:「『宿儺の鏡』、ですか」
ベル:「それで、妹さんは、シシィさんって名乗ってて。でも、令美さんが、FHエージェントのシシィさんに似てる、らしくて」
桑原そら:「なるほどなるほど、それで?」
ベル:「だから、FHにくわしいひとに、話聞かなきゃって、ぼく、思って、て……」
ベル:「ぼく……」
ベル:「……令美さんにお話を聞きたいのは、ぼくも同じなのです」うまくまとまらず、けれどそれだけははっきりと言う
桑原そら:「はい、よく分かりました」
桑原そら:「お話ししてくださってありがとうございます」
滝道 晶:「ベルちゃん、めっちゃ頑張ってきたんすねえ」
犀潟常青:「大冒険だ、よいおはなしをいただきました」
御凪 涼:「ベルくんは、伝聞でなく…直接、会って、お話してきたわけだから」
御凪 涼:「そういうのは…大事にしてあげたい、と思う。私も」
ベル:ぴいぴいと息を切らせてお水を飲んでいる。
御凪 涼:こちらもたどたどしく言う。
滝道 晶:「じゃあ早速会いに行かないとっすね」
滝道 晶:「その岩戸屋さんとはどこであったんすか?」
ベル:「えと、靴屋さんの前で雨宿りしてたときに会ったのです」
ベル:「劇をやるために来たって言ってたから、そこに行けば会えるんじゃないかなって……思うのです」
滝道 晶:「劇、ってことは女優さんっすか」
犀潟常青:「なるほど、劇場に向かう。それが一番ですね。問題は……少々、危険かもしれないということぐらいで」
桑原そら:「大丈夫です」
桑原そら:「ここにはわたしがいますので」
桑原そら:「皆さんのことは守ってみせますとも」
滝道 晶:「そらちゃんはほんと頼りになるっすよ、俺が保証します」
犀潟常青:「それはまったく、心強い」 かち、と、スプーンが皿の底に突き当たる。
滝道 晶:いつも頼ってばかりで申し訳ないんすけど……。と心の中で呟く。
犀潟常青:「……ただ、少々こわいものを見るかもしれませんからね。ここで引き上げる方がいらっしゃるなら、いまのうちかと」
御凪 涼:「怖いはなしか。なら、常青くんにとっては、行かなくちゃいけないところだね」
犀潟常青:「ご明察」
桑原そら:「わたしがいないと守れませんから、行きますとも」
滝道 晶:「学校の怪談でも幽霊でも大丈夫だったすから、ドッペルゲンガーでもなんでもこい!っすよ」
御凪 涼:「私は…私も、直接、見てみたいし、聞いてみたいよ。久則さんの話も、令美さんという人の話も」
御凪 涼:「それに、彼らとお話がしたい人がいるなら…よけいに。なにか…十分に。してほしくなる」
御凪 涼:ベルさんを見る。
ベル:「……」ぎゅ、と拳に力が入る
ベル:「……令美さんと初めて会った時」
ベル:「この町に、いい思い出がないんだって、言ってたのです」
ベル:「ぼく、それがすごく、寂しくて。……寒くて……」
ベル:「ぼくは、令美さんに、春を届けたい。あったかい場所で、咲いてほしい」
ベル:「だから、ちょっとくらいこわくても……なんてことないのです!」
桑原そら:「怖い気持ちは誰にでもあるものです」
桑原そら:「怖さはね、好きの気持ちで大丈夫にするんです」
ベル:「好きの気持ち……」
滝道 晶:「10年前にいい思い出がなくても、これから作ればいいじゃないっすか」
滝道 晶:「過去は変えられなくても、未来で上書きできることもある!」
滝道 晶:「みんなで頑張ってみよう、っすよ」
犀潟常青:「なるほど、そいつは名言!」
桑原そら:「ええ、ベルさんは一人じゃありませんから」
御凪 涼:(……あ、なるほど。そういう言葉だ…)
ベル:「……みんな、で?」目をぱちぱちさせて見渡す
ベル:みんなで頑張ってみよう。一人じゃありませんから。
ベル:よくよく吸収して、飲み込んで、
ベル:「――はいッ!!」満面の笑みが、咲いた。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 涼:ロイスは保留で…!
御凪 涼:滝道くんの行動値を先行したいんですが、どうしようかな。シューターズジャケット買うべき?
犀潟常青:こちらもロイスは保留! 購入は…
ベル:ロイス全員に取りたいが……保留で……
滝道 晶:むむむ
犀潟常青:一応、応急手当キットでも狙っておこう
御凪 涼:ああでも赤方偏移世界があるのか
犀潟常青:1dx+2>=8
DoubleCross : (1DX10+2>=8) → 1[1]+2 → 0 (ファンブル) → 失敗

滝道 晶:ちょこちょこ弄れます
滝道 晶:えっ
犀潟常青:ファ
GM:犀潟さん
御凪 涼:くじ、買うべきでない
桑原そら:ベルさんに取りましょう ベル ○応援/心配 でロイスを取得します
ベル:犀潟さん……
御凪 涼:応急手当キットで…
御凪 涼:5DX+0+0@10>=8 調達
DoubleCross : (5DX10>=8) → 8[4,5,7,7,8] → 8 → 成功

御凪 涼:ウス…犀潟さんに贈ります
桑原そら:応急手当でも狙いましょう
ベル:手当キットいっぱいあるしシューターズジャケットチャレンジしてみますか
犀潟常青:アリガト…ゴザイマス…!
ベル:(3+1)dx>=13
DoubleCross : (4DX10>=13) → 10[7,7,9,10]+5[5] → 15 → 成功

桑原そら:2dx+4>=8
DoubleCross : (2DX10+4>=8) → 10[4,10]+4[4]+4 → 18 → 成功

ベル:買えちゃった
御凪 涼:すげえ
GM:すごおい
桑原そら:なんか高い
犀潟常青:つよっ
桑原そら:買いました
ベル:タキおにいちゃん使うならどうぞ!
滝道 晶:ロイスはベルちゃんに 〇助力/まぶしい でロイス取ります
滝道 晶:おーありがたいっす!
ベル:おそろいなのです ふふん
滝道 晶:購入は、わんちゃんブルゲかな
滝道 晶:つむぎ~
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (59 → 60)
滝道 晶:あ、1こふえた
GM:ナイス調節
滝道 晶:5dx>=20
DoubleCross : (5DX10>=20) → 9[3,4,5,7,9] → 9 → 失敗

滝道 晶:撃沈
GM:以上かなー


マスターシーン2 時田久則


【雨宿町・路地裏】

GM:くたびれたコート姿の男が、せかせかと道を歩いている。
GM:一度止んだはずの雨は、再びまばらな雫となって振ってくる。濡れた裏通りに、他の人影はない。
GM:……そこにひとつ、足音。
シシィ:「ほんとに雨が多くて、やになっちゃう」
シシィ:「私、雨って大嫌いなんだよね」
シシィ:「ねえ、ダスタード。なんでこんな町が好きになったの?」
GM:ワーディングの気配が周囲に立ちこめる。
時田 久則:「…………」
時田 久則:「……何?」
時田 久則:弾けるように、振り返る。
時田 久則:「……お前」
シシィ:傘も差さず、黒髪をふたつに結った少女が、ひらひらと手を振る。
時田 久則:「なんでお前がここに……いや、それよりも」
時田 久則:「なんで『あの頃のまま』なんだ……!?」
シシィ:「なんででしょう。じゃーん」
シシィ:複雑な装飾の絡んだ、妙な気配のする鏡を取り出す。
時田 久則:「シシィ、お前まさか……」
シシィ:「ダスタード。一緒に来ない? またFHで楽しくやろうよ」
シシィ:「そしたら、ややこしいことにはならないよ」
時田 久則:「何だと?」
シシィ:「『もうひとりの私』は『ティアーズ』と蒼涙座を立て直したの。ちゃんとお芝居してる」
シシィ:「一緒にやってくれる仲間もいる」
シシィ:「ちゃんとダスタードの言ってたことも守ってるよ。大丈夫」
時田 久則:「……やっぱり、あのセルはお前が……いや待て、もうひとりってな、なんだ」
シシィ:「帰って来ない?」
時田 久則:「…………」
時田 久則:「……………………」
時田 久則:「帰らねえよ」
時田 久則:低い声だが、きっぱりとそう答えた。
時田 久則:「帰らねえ。恩も義理も必要も、こっちにある。居場所もだ」
時田 久則:「なあシシィ、お前らには悪いことをしたとは思っちゃいるが……」
シシィ:「じゃあ」何か決意をしたかのように、口をへの字にする。
シシィ:「あんたはダスタードじゃない」
シシィ:「本当のダスタードに来てもらうから」
シシィ:「ね。ちょっと待っててね。そう言われてるの」
シシィ:小首を傾げ、鏡を男に向ける。怪しげな燐光がぼんやりと点る。
GM:鏡の中に、雑に染めた金髪、サングラス、不機嫌そうな表情の男の顔が映り……。
GM:何かが、吸い込まれ、また放たれる。
GM:レネゲイドの気配が濃く凝り、影になり、形になる。
GM:そこに立っていたのは。
時田 久則:「……な」
GM:見慣れているが、ずっと真新しいコート、染めない茶色い髪、男によく似た顔立ちと背格好。
GM:……だが、少し若い。


ダスタード:「……よう」
ダスタード:「なんだ、十年後の俺ってのは、ずいぶんしょぼくれてんな。夢がねえ」
時田 久則:(……力が、抜ける……)
時田 久則:ずるずると、建物の壁にもたれかかり、崩れ落ちそうになるのを耐えている。
シシィ:「ダスタード!」
シシィ:ぱっと華やいだ声を上げる。心から再会を喜んでいる、そういう声を。
シシィ:「やっと会えた! このためにこんな町にまた来たんだよ」
ダスタード:「そりゃご苦労だな。……どうする、こいつ」
シシィ:「うーん。ほっとくと、UGNの奴らを呼びそうー」
シシィ:「ちょっとだけ、痛い目に遭って?」
シシィ:「ね、いいでしょ」
シシィ:「"ダスタード"じゃない、時田久則さん」
ダスタード:「…………」息を軽く吸い込んで。
ダスタード:「『さてさて、お立ち会い』」
時田 久則:呪文めいた口上が流れ出す。傷は負わない。そういう力だ。
時田 久則:十年莱よく知っている自分の能力が自分を襲うのを、目を閉ざさずに見つめていた。


ミドル2 雨天血行


GM:ミドル戦闘予定です。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 8)増加 (67 → 75)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (62 → 68)
ベル:1d10+63
DoubleCross : (1D10+63) → 10[10]+63 → 73

ベル:やる気あふれちゃった
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 3)増加 (60 → 63)
GM:ベルちゃ!
犀潟常青:1d10+52
DoubleCross : (1D10+52) → 3[3]+52 → 55

GM:犀潟さんは安定してる


【雨宿町・路地裏】

GM:あなたたちは店を出た後、物騒なワーディングの気配に呼ばれて雨に濡れた裏道を訪れた。
GM:そこには黒髪の少女がひとり。コートを着た男がひとり。
GM:そして、力が抜けたように壁にもたれる男がひとり。
GM:男ふたりは、年齢以外は瓜二つに見えた。
時田 久則:「……! お前ら」
滝道 晶:「しゃ、社長!」
桑原そら:「時田社長…!」
時田 久則:「悪い、やられた。そいつらに……」
ベル:「シシィさん!」
シシィ:「ふふ。やっちゃった」
ダスタード:「……UGN?」
滝道 晶:「そいつらって……あっシシィと」
御凪 涼:久則さんによく似た男を見る。「きみは…」
滝道 晶:「若い社長!!??」
桑原そら:「ダスタード…とお呼びした方が?」
犀潟常青:「どうも、お初にお目にかかります……なんて言ってる場合じゃなさそうですな」
ダスタード:「ああ、名前を知られてたか」
ダスタード:「ダスタードだ。どうもな。『俺』の知り合いもいるようだが」
桑原そら:「いいえ、あなたに会うのははじめましてです」
ダスタード:「そうかよ」どうでも良さそうに。
滝道 晶:「わ、若い社長……てことは鏡から」茶髪だ…とは言わない。
時田 久則:「……逃げろ」
時田 久則:「こいつら、あの時の通りなら……強いぞ」
シシィ:「ほめられちゃった」
シシィ:「でも安心して。私は今は見てるから」
シシィ:「かっこいいところ見せて、ダスタード!」
桑原そら:「構いません、わたしは大きなそらですので」
桑原そら:「受けて立ってみせましょう」
ダスタード:「……いつお前さんが俺に命令していいってことになったんだ」
ダスタード:「まあいい。そっちの嬢ちゃんもやる気みたいだしな」
滝道 晶:「俺もいるっすよ。悪いけど、鏡の中にお帰り願うっす」
御凪 涼:「…せっかく役者がいるのなら、舞台で見られたら、よかったんだけどな」
犀潟常青:「ここで退いたら結末がつきませんからね……おはなしするのなら、お付き合いしますよ」
犀潟常青:「とことん、お聞きいたします」
ベル:「ぼくは『令美さん』とも『シシィさん』とも、お話したいのですよ」
シシィ:「私と? ああ、君、駅で見かけたことあったっけ……」
ベル:「そう! ぼくはベルなのです!」
ベル:「誰にだって春を届ける花なのですよ!」
シシィ:「お花は好き。私だけにちょうだい」
シシィ:「あの人は、みんな忘れちゃったから」
シシィ:「もう、いらないの」
ダスタード:「……さてさて」
ダスタード:「もういいだろ。行き先は」
ダスタード:「奈落だ」
GM:周囲に立ちこめていたワーディングの気配が、よりいっそう濃くなる。
GM:それは土地に含まれるレネゲイドと混ざり合い、あなたたちに襲いかかる。

オリジナルステージ限定エフェクト《産土の共振》。
タイミング:オート
対象:シーン(選択) 射程:視界
対象に目標値8の意志判定を行わせる。失敗した者は侵蝕率+1d10。
また、判定の結果に関わらず、対象にはそのシーンに登場済みの人物の精神に共振を受ける。


GM:具体的にはシーン切り替わりなしにマスターシーンが挿入されます。対象になったキャラクターは内容を認識します。
GM:これは便宜上使用者を定めていますが、土地の影響による現象のようなものとお考えください。
GM:今回の対象はこの場の全員。
GM:まず、目標値8の意志判定をお願いします。
GM:ただし、これは「土地のレネゲイドに関する判定」ですので、前のシーンで「★土地のレネゲイドを調べる」に成功したPCは達成値に+1されます。
御凪 涼:4DX+2+1@10>=8 意思。加算分も含めます
DoubleCross : (4DX10+3>=8) → 10[2,6,7,10]+1[1]+3 → 14 → 成功

犀潟常青:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 10[3,10]+9[9]+1 → 20 → 成功

桑原そら:4dx+1>=8
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 9[3,4,7,9]+1 → 10 → 成功

滝道 晶:紬の魔眼を使用。ダイス+2
GM:たかい
ベル:(2+1)dx+1+1>=8
DoubleCross : (3DX10+2>=8) → 8[3,4,8]+2 → 10 → 成功

滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (63 → 64)
滝道 晶:5dx>=8
DoubleCross : (5DX10>=8) → 9[2,2,3,6,9] → 9 → 成功

滝道 晶:あっぶな!
GM:全員成功ですね。侵蝕上昇はなし。
GM:マスターシーンが挟まります。

GM:レネゲイドの気配が混じり合い、溶け合い、現実を揺さぶっていく。
GM:そうして映されたものは……それは。
GM:それは、過去に共振を受けたことのある者にはどこかおかしな……不完全なものだとわかるだろう。
GM:ノイズがかかり、白茶けた、過去の複製。

GM:幕が下りる。大仰な礼を崩さず、最後まで、待つ。
GM:舞台の最後のカーテンコールが、さらに終わりを告げる。
ダスタード:「よし」顔を上げて大股で歩き、舞台裏に足を踏み入れながら。
ダスタード:「『興行』は大成功だ。お疲れさん」
GM:わっと周囲から歓声が上がる。
シシィ:「お疲れ、ダスタード! ねえ、あたし頑張ったでしょ?」
シシィ:黒い長い髪をふたつに結った少女が、キラキラとした顔で彼に纏わり付く。
ダスタード:「まあな。あのセル、だいぶ苦労してたみたいだからなあ」
ダスタード:「例の情報がありゃ、しばらくはやってけるだろ」
ダスタード:「よくやってくれたよ、相変わらずの諜報員だ」ごく僅かに目を細める。
シシィ:「そうじゃなくて、今の! 女優の方!」こちらは、口を尖らせる。
ダスタード:「そうかよ。そっちはまだまだなってねえぞ」
ダスタード:「いいとこでセリフを読んでますって声になる。あれを直しな」
GM:袖から奥へ、裏方が忙しなく歩き周り、最後の片付けに精を出している。
シシィ:「もっと練習する! 両方頑張る!」
GM:表向きは劇団……というよりもむしろ、雑多な旅芸人の一座。
GM:裏は、怪しげな物品や情報の売買。それが彼らの主な商いだった。
ダスタード:「ああ、しばらくはこのカヴァーでやってくんだ。精進しな」
ダスタード:「ちょうどここも潮時だ、終わったらすぐに退散するからな……」
ダスタード:水のボトルを手に取り、少女に放る。自分も口にして、一息。
シシィ:「はあい! 次はどんなとこに行くの? 雨宿町だっけ」
ダスタード:「ここよりはだいぶショボいとこだよ。覚悟しときな。娯楽はねえぞ」
ダスタード:「その分歓迎されるかもしれねえがな」
シシィ:「楽しみ。ねえダスタード。私、そのうち主演をもらえる?」
シシィ:壁に寄り掛かり、ボトルを手で弄びながら。
ダスタード:「発声練習をサボらなきゃな」喉で低く笑う。
ダスタード:「それとだ。こっちの話題の時ぁ、座長だろ。でなきゃ……」
ダスタード:「時田さん、だ。きちんと褒めて欲しけりゃ、表裏の区別はつけな」
シシィ:「はあい、時田久則さん」
ダスタード:「フルネームはいらねんだよ、岩屋戸よ」
GM:それでもこの時代、確かに彼の居場所はここだったし、彼が他の誰かの居場所を作らねばならなかった。
GM:拍手はやがて止み、色褪せた輝かしい思い出は、消え失せる。そこで、終わっている。

GM:あなたたちはひとつ、この思い出を見せた主が、もうここからは進めないことを知る。
GM:一時的に複製されただけの存在は、それ以上のものではない。ここから繋がる未来はない。
GM:そして、もうひとつ。
GM:ある確信を得るだろう。

GM:情報項目がひとつ開示されます。

★"ダスタード"の正体について 自動開示◆
かつて"ダスタード"と名乗っていた人間は、現在の"トート"時田久則で間違いない。
彼は過去にFHセル『ティアーズ』のセルリーダーを務めていた。
しかし、シシィはあえて過去のダスタードを複製、時田は攻撃を受けている。
現在の彼にFHとの繋がりがあるかどうかは疑わしい。


GM:本シナリオ内の◆印の情報が全て開示されました。
GM:これにより、後のシーンで以下の項目を調べる場合、目標値に変更が生じます。

★"ダスタード"について【精神】40


GM:なお、このシーン内では調査は不可能です。

GM:戦闘を開始します。
GM:エネミーはダスタードひとり、エンゲージは以下の通り。

    [ダスタード(7)]
       |
       5m
       |
[滝道(10)涼(8)ベル(6)そら(6)犀潟(6)}


GM:戦闘終了条件は、ダスタードの撃退です。
GM:この戦闘には特殊な状況として「雨天」が適用されます。
GM:敵味方問わず、全ての判定の達成値が-2、戦闘移動距離が-2mされます。
GM:ただし、PCはイニシアチブでイージーエフェクトや技能、アイテムの使用を宣言することで、
GM:その次に行われるメインプロセスの達成値に、さらに修正を加えることができます。
GM:この効果は1ラウンドにひとり1回のみ使用可能、自分にも他人にも使用できます。
GM:何か動きやすくなったり、雨の影響を受けづらくなるような方法を考えて説明をしてください。
GM:良さそうだったらボーナスを差し上げます。

GM:何か質問はありますでしょうか
ベル:大丈夫です!
桑原そら:大丈夫です
滝道 晶:ないです!
御凪 涼:なっしん
犀潟常青:大丈夫です!
GM:はい。では1ラウンド目


■セットアップ■

GM:宣言があればどうぞ。
御凪 涼:ないです~
桑原そら:あります
犀潟常青:エフェクト『戦術』を使用します。私以外のPCのメジャーダイスが+5されます!
ベル:ないです!
御凪 涼:すごい
犀潟常青:侵食率55→61
ダスタード:なし
桑原そら:《オーバーアクセル》 行動値を+2して暴走
桑原そら:暴走により《拒絶領域》の効果が発動し常にHPダメージを‐20し、飢餓の変異暴走であらゆる判定ダイスが‐5されます
GM:どういうこと……
滝道 晶:では赤方偏移世界
GM:すいません、ダスタードの行動値は7の間違いでした
GM:修正しました
滝道 晶:えっ
滝道 晶:じゃあより入れないとな
滝道 晶:浸食の低い犀潟さんを対象に。行動値を+2
犀潟常青:ありがたくいただき! 行動値6→8です!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を2(→ 2)増加 (64 → 66)
GM:なんと!


■イニシアチブ■

GM:行動値順で滝道くん……ですが
ダスタード:《加速する刻》
滝道 晶:ぎゃー!
御凪 涼:爆速
GM:ダスタードの手番です。何かイージーとか使って支援をする人はいますか
犀潟常青:NON!
御凪 涼:あ、そういう支援もできるのか マイナスの
GM:いや、プラスだけ
GM:誰かファンがいるかなーって
桑原そら:ノーです!
御凪 涼:じゃあ…ちょっとばかしかっこよくて面倒見がいいからって
滝道 晶:流石にNO!w
ベル:ファンだけどここは我慢
御凪 涼:くっ
GM:えらい
GM:ではそのまま進めます
ダスタード:マイナーなし。
ダスタード:メジャー、コンボ『薫風咽より来たり』《コンセントレイト:ハヌマーン》《狂乱の一声》《夢幻の腕》《風の渡し手》
ダスタード:カリギュラを使用した交渉攻撃を行います。命中でダスタードへの憎悪を付与。
ダスタード:対象は3体……うーん
ダスタード:滝道・そら・犀潟の3人。
滝道 晶:え~!
桑原そら:どうぞ
ダスタード:何もなければ命中判定。ないかな
ダスタード:では判定
ダスタード:8dx7+14
DoubleCross : (8DX7+14) → 10[1,6,6,6,7,7,8,10]+10[2,3,4,8]+10[9]+10[9]+5[5]+14 → 59

ダスタード:ま、回るな……
犀潟常青:こんなに回る~~~~?
滝道 晶:え~~~~~~?????
ダスタード:リアクションどうぞ
滝道 晶:え~?ドッジ……
犀潟常青:4dx+1-2 犀潟・ドッジ
DoubleCross : (4DX10-1) → 9[2,3,7,9]-1 → 8

犀潟常青:むり!
滝道 晶:2dx>=59
DoubleCross : (2DX10>=59) → 3[2,3] → 3 → 失敗

滝道 晶:はい!
桑原そら:コンボ「雷避け」 《マグネットフォース》
桑原そら:滝道くんをカバーしてクリスタルシールドでガードします
ダスタード:ではダメージ
ダスタード:6d10+24 装甲有効
DoubleCross : (6D10+24) → 25[6,1,10,3,1,4]+24 → 49

ダスタード:あっ出目が微妙
桑原そら:諸々有効ですかね?
犀潟常青:でも…これは、軽減しても致命傷!
GM:有効です!
犀潟常青:でもこれは 軽減しても 致命傷 ――犀潟常青 (※致命傷は春の季語)
犀潟常青:リザレクト
GM:風流……
滝道 晶:雅だ
犀潟常青:1d10+61
DoubleCross : (1D10+61) → 9[9]+61 → 70

桑原そら:ええと49から24引いて25を倍にして50の
桑原そら:そこから30引いて20ダメージ受けます!
桑原そら:元気!
GM:え?
GM:なんで?
GM:ど、どういうことなんだ
滝道 晶:かたーい!
御凪 涼:すごいぜ
桑原そら:桑原 そらのHPを20(→ 20)減少 (54 → 34)

GM:では判定を先に進めていきましょうね
GM:今度こそ滝道くんと
GM:イージー等の使用を宣言して滝道くんに修正を加える人はどうぞ!
滝道 晶:はーい!
滝道 晶:《屑鉄の橋》を使いたいです!
GM:おおっ
GM:どう使いますか わくわく
滝道 晶:そこら辺に捨ててある段ボールや木の板を傘代わりに浮かせたいです!
GM:なるほどー!
GM:そしたら滝道くんの判定への修正はプラマイ0とします
滝道 晶:やったー!
GM:では引き続きメインプロセスどうぞ
滝道 晶:いえっさー!
滝道 晶:マイナー:《インフィニティウェポン》《ダブルクリエイト》。攻撃力21の白兵武器を2本生成。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を6(→ 6)増加 (66 → 72)
滝道 晶:メジャー:《コンセントレイト:バロール》《魔弾の射手》で攻撃。対象はダスタード!
滝道 晶:妨害なければ紬の魔眼を使用して判定します!
GM:どうぞ!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (72 → 73)
滝道 晶:バフも貰って判定!
滝道 晶:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[3,4,4,5,6,6,6,7,7,8,9,9]+10[3,4,4,7,8]+5[1,5]+4 → 29

滝道 晶:む、しょっぱい
御凪 涼:これは…
御凪 涼:バ?
ベル:デ?
桑原そら:バディム!
GM:うわーっ
桑原そら:+3してください!
滝道 晶:わーい!ありがとう!
ダスタード:では目標値32でドッジ
ダスタード:4dx>=32
DoubleCross : (4DX10>=32) → 9[2,3,8,9] → 9 → 失敗

ダスタード:ダメージどうぞ
犀潟常青:OK~!
滝道 晶:よかった~!ダメージ判定!
滝道 晶:4d10+42
DoubleCross : (4D10+42) → 24[9,1,9,5]+42 → 66

御凪 涼:つよい!
滝道 晶:まあまあ
ダスタード:?
ダスタード:かなり食らいます。まだそれなりですが……
滝道 晶:結構かたい!
御凪 涼:すごいぜ

GM:では次、そら・犀潟・涼の三人ですね
GM:順番決めて行動とかイージー支援とかどうぞ
御凪 涼:あ、じゃあ先いきたい~
犀潟常青:どうぞどうぞ
御凪 涼:ウス
桑原そら:どうぞ~
御凪 涼:ではいきます!
御凪 涼:修正支援は不要、マイナーなしで。
御凪 涼:メジャーでコンボ『浮き世』/《ポイズンフォッグ》《戦乙女の導き》。
御凪 涼:PC全員の次のメジャーアクションダイス+3、攻撃力+5してね~。
GM:ギャー
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4(→ 4)増加 (68 → 72)
御凪 涼:以上!
GM:はーい

GM:では次、犀潟・そらどっちか!
桑原そら:はい!
桑原そら:待機します!
桑原そら:先ほどのカバーの侵蝕だけ上げます!
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を2(→ 2)増加 (75 → 77)
GM:了解、では犀潟さんどうぞ
犀潟常青:やります!まずはイニシアチブで……イージーエフェクト、《闇夜の烏》を使います!
GM:おおっ
犀潟常青:このエフェクトは影にもぐって移動・活動することができるエフェクト……つまり!
犀潟常青:雨天の影響をとても受けにくいのではーッ!?
GM:な、なんだって!
GM:確かに……影の中にまでは雨は入ってこなさそうな気がする!
GM:むむ、では修正プラマイゼロとしましょう
犀潟常青:やった!というわけで、マイナーアクション。
犀潟常青:チャリオットバラー・青行燈に搭乗します。行動値-1で次から7
GM:遺産だ!
犀潟常青:メジャーでコンセントレイト+原初の赤:ヘヴィギャロップ+シャドーテンタクルス+オールレンジ+混色の反乱!
GM:妨害等なし。命中判定どうぞ
犀潟常青:ターゲットは2人!ダスタードとシシィさん!攻める!
GM:あ、エネミーはダスタードのみ!
GM:シシィさん見てる
犀潟常青:あっそうか! まちがい……混色の反乱は取り消して……コンセントレイト+原初の赤:ヘヴィギャロップ+シャドーテンタクルス+オールレンジ!
犀潟常青:ダイス計算中
GM:オッケーです!
御凪 涼:あー…修正って今から間に合いますか?
犀潟常青:援軍!
GM:ほう、じゃあいいでしょう!
御凪 涼:イージー《空の楽器》で、おおよそここはダスタードの言霊攻撃の余韻でダメージを受けた後のはずなので
御凪 涼:雨音および彼の声を消すことで、犀潟さんが力を使ううえでの妨害を限りなく減らす
御凪 涼:…みたいな…
GM:あっかっこいい!
GM:うーーんそしたら犀潟さんに+2差し上げましょう
御凪 涼:ありがたい!
GM:さっきのと合わせて全部で+2
犀潟常青:ありがとうございます!これで+2して戦っていく!
犀潟常青:ダイスは4+5+1-1+3=12
犀潟常青:12dx7+4+2
DoubleCross : (12DX7+6) → 10[2,3,4,4,6,7,8,8,9,9,9,9]+10[1,2,3,4,5,7,7]+10[5,9]+10[8]+10[8]+3[3]+6 → 59

犀潟常青:ワーッ
GM:今日のダイス目はなんか……すごいな……
御凪 涼:すごい
ダスタード:ドッジ……します
ダスタード:4dx>=59
DoubleCross : (4DX10>=59) → 8[1,3,8,8] → 8 → 失敗

ダスタード:全くだめ。ダメージをどうぞ
犀潟常青:6d10+13+5 諸々有効!
DoubleCross : (6D10+13+5) → 33[4,5,7,6,10,1]+13+5 → 51

犀潟常青:いい出目
ダスタード:ぐえー
ダスタード:まだ生きています。だいぶまずいが……
犀潟常青:侵蝕70→78

GM:ではダスタードの本来の手番。
GM:修正はないと思うのでないです。
ダスタード:マイナーなし。
ダスタード:コンボ『薬師如来も照覧あれ』《コンセントレイト:ハヌマーン》《狂乱の一声》《夢幻の腕》
ダスタード:カリギュラを使用した交渉攻撃を行います。命中でダスタードへの憎悪を付与。
ダスタード:対象は単体で……そうだな
ダスタード:ここは次に動くベルちゃんにしよう
ベル:こーい!
ダスタード:命中判定
ダスタード:8dx7+14
DoubleCross : (8DX7+14) → 10[1,1,1,2,4,4,6,7]+5[5]+14 → 29

ダスタード:普通はこんなもんだよな……
ダスタード:リアクションどうぞ
ベル:そらちゃんがいるので素回避で
ベル:(1+1)dx-2>=29
DoubleCross : (2DX10-2>=29) → 8[8,8]-2 → 6 → 失敗

桑原そら:コンボ「雷避け」 《マグネットフォース》
桑原そら:ベルさんをカバーしてクリスタルシールドでガード
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を2(→ 2)増加 (77 → 79)
ダスタード:ではダメージ
ダスタード:3d10+24 装甲有効
DoubleCross : (3D10+24) → 19[9,6,4]+24 → 43

ダスタード:さっきと大して変わらんのなんで……
ダスタード:諸々有効です
桑原そら:43ダメージから54ダメージ引くので無傷です
御凪 涼:big big big sora……
GM:なんでー!?
GM:ではダスタードの手番は終了。

GM:次はベルちゃん。支援等ありましたらどうぞ。
ベル:うおー!
桑原そら:はい!
桑原そら:《偏差把握》で居場所の詳細を感知してお手伝いしたいです!
GM:あっ支援だ!
GM:これはだいぶ効くな……
ベル:オリジン:プラントなので雨はむしろ味方!さらに《軽功》があるので泥で足を取られることもないはず!
GM:あっ本人まで!
GM:これは……プラスになっちゃうな
GM:+1差し上げます
ベル:やったー!
桑原そら:やったー
ベル:そらちゃんありがと~~!!
桑原そら:んふふふ、どういたしまして!
GM:ではメインプロセスどうぞ
ベル:マイナー【寒風の備え】マルチアクション+ストライクチップ+オリジン:プラント 侵蝕+5
ベル:ストライクチップを起動しつつオリジンで達成値を上げます
GM:うおお来い
ベル:メジャー【春風の踊り】疾風の弾丸+コンセ:ハヌ+クロックアップ+サイドリール (+ストライクチップ+オリジン:プラント)
ベル:対象はダスタードさん!
GM:命中判定どうぞ!
ベル:素のダイスが3+5、ボーナス+1、バフ+8
ベル:(3+5+1+8)dx7+1+13+1 こう!
DoubleCross : (17DX7+15) → 10[1,1,2,3,3,4,6,6,6,7,7,7,7,8,8,9,10]+10[2,2,3,4,5,6,6,10]+10[8]+10[9]+5[5]+15 → 60

GM:えっ
御凪 涼:やったー!
桑原そら:すごい!
ベル:二度見
GM:合ってるか……合ってるな……
御凪 涼:春風ブオオオ
ダスタード:避けられるわけが……ドッジ!
犀潟常青:春の季語を思い出しますね
ダスタード:4dx>=60
DoubleCross : (4DX10>=60) → 8[1,5,5,8] → 8 → 失敗

ダスタード:ダメージをどうぞ……!
御凪 涼:春の季語致命傷が…
ベル:えーと60だから繰り上げ7dに固定値21に涼さんバフ5
ベル:7d+21+5 こうだ!
DoubleCross : (7D10+21+5) → 35[7,2,5,7,9,4,1]+21+5 → 61

ベル:期待値……かな?
ダスタード:高えよ!
御凪 涼:つよいぞ!
ダスタード:食らって……HP0
ダスタード:が
ベル:やったー!
ベル:が
御凪 涼:ががっ
滝道 晶:が?
ダスタード:《蘇生復活》HP1で復活し、さらに《瞬間退場》
桑原そら:が?
ダスタード:シーンから退場します。
桑原そら:逃げた!!!
御凪 涼:逃げるなーー!!!
ベル:こらー!
GM:撃退成功。あなたたちの勝利です。
御凪 涼:しかし嬉しい!
ベル:わーい!
犀潟常青:よかった…
滝道 晶:やったー!

GM:雨がそぼ降る中、あなたたちは過去の亡霊じみた男と向き合っている。
GM:普段よりも濡れた服や地面が足を取り、なかなか動くのもままならない。
GM:そんな中、躊躇わずに動いたのは、ダスタードだった。
ダスタード:時田は、普段は、さほど声を張る方ではない。
ダスタード:いつも低い声で大儀そうに喋る男だったのだが。
ダスタード:「『来るは来るは何が来る、高野の山のお杮小僧、狸百匹・箸百膳・天目百杯・棒八百本』」
ダスタード:予想外に通る声、早口に言い募る呪文があなたたちの耳に届く。
ダスタード:それは即座に、身体に鋭い痛みを引き起こすはずだ。
ダスタード:声を媒介に錯覚を起こし、実際に傷を負ったかのように惑わせる。
ダスタード:彼の話芸は、ただ人を喜ばせるためだけのものではない。
ダスタード:武器だ。
犀潟常青:「なるほど。こいつはお見事……」
犀潟常青:「聞き入っちまいますな。いや……骨身に染みる」 その場に膝をつく。傷口……のようなものが開き、どろどろと影のようなものが滴る。
桑原そら:「すみません、守り切るには少々相性が悪いです…けど!」
桑原そら:「一人なら……!」
桑原そら:《人間発電機》で体内に電気を帯電し、あえて音を立てて
桑原そら:後ろへの音を遮断する
桑原そら:傷を負う、その痛みは感じ取っているが膝をつくほどではない
滝道 晶:「ありがとっす。そらちゃん!」
犀潟常青:「さすが。それでは滝道サン、お譲りしますよ」
滝道 晶:「うっす!……ところで、鏡像って攻撃したら社長も一緒に傷つく、とかないっすよね!?」
犀潟常青:「私の知るおはなしであれば、古今にその例は聞きませんな」
犀潟常青:「本体と別だからこその鏡像。返り傷を受けるなら、それは意味が違ってくるでしょう」
滝道 晶:「よし!常青さんのお墨付き!」
滝道 晶:周囲に目配せし、工事現場に立てかけていた木板を見つける。
滝道 晶:「よっ…」
滝道 晶:これ幸いと、重力操作で何枚かを頭上に浮遊させ雨を遮る。
滝道 晶:(……常青さんの服、水吸ったら重そうっすね)そちらに軽く指を振り、水分の重さだけ失わせる。
滝道 晶:「よし、準備オッケー!」
滝道 晶:ジジッというかすかな音とともに、頭上に浮かせているような正方形の板を生成。
滝道 晶:「避けられるっすか!」
滝道 晶:両手の板と、頭上に浮かせていたうちの何枚かを、回転させながら重力操作で思い切り飛ばす!
ダスタード:「……チッ!」
ダスタード:こちらは今は単身、水を吸った服は重く、避けることは叶わない。
ダスタード:「仕方ねえなあ、少しの脅しで退く手合いじゃねえか」
ダスタード:額が切れて血が流れ、雨に混ざる。
滝道 晶:「社長とおんなじ顔を殴るのも気が引けるんすよ!これでも!」
御凪 涼:その断続的な雨音をじっと聞いている。纏わりつく錯覚の余韻を染み込ませる。
御凪 涼:長い髪と衣が水を吸って濡れ、重く、へばりつく。それを引きずるように。
御凪 涼:……扇を広げる。構える動作もなく、崩れ落ちるように体が傾く。
御凪 涼:逆再生のごとく起き上がり、揺らぎ、軽やかに踏み出す。
御凪 涼:《空の楽器》。雨音の模倣。ごうごうと苛烈な音がリズムを生む。
御凪 涼:その足捌きは大気の揺れを司り、その手振りは風の震えに追従する。
御凪 涼:周囲のすべてをおのれの所作と溶け合わせ、自他の境界は限りなく薄められ。
御凪 涼:澄み切った酩酊感、あるいは全能感。錯覚を上塗りせんとする錯覚。
御凪 涼:踊っているのは自分だと、舞台に立っているのだと。
御凪 涼:そんな夢を踊る。
御凪 涼:「……そうだ。雨に踊りたいと思っていた」
御凪 涼:「いたんだ」扇の先に見える男と目が合った。
ダスタード:「……悪くはねえ。それだけ動けりゃ大したもんだ……が」
ダスタード:「うちにはちょっとな、なんだ? その踊りは……」
ダスタード:「強すぎる」眩しい光に目を細めるようにして。
御凪 涼:「劇団は、私にはたぶん…難しいんだろうな。でも、見るのも好きさ」
御凪 涼:「ものがたりを見るのも、聞くのも」
犀潟常青:「ここまで雄弁に舞われたら、私も一席、おはなしを披露するしかありませんな。お返ししましょう」
犀潟常青:「本邦にも、人の姿を真似る怪異は数多く……たとえば、こんな雨の日は」
犀潟常青:「トモカヅキと申します。これなるは、海女の間に伝わるおはなし。潜る者とそっくりの姿で現れ……」 足元の影が伸びる。
犀潟常青:「その姿を見た者には、必ず災いがあるということで」 影が鉤爪を伸ばし、ダスタードを切り裂く。
御凪 涼:《空の楽器》。雨音の模倣が止み、人造的な静寂が犀潟さんの声を届ける。
犀潟常青:「その姿を見た海女さんは、数日は漁に出ないそうです。……今日は船を出すのはよした方がいい、ダスタード」
犀潟常青:「この雨です。溺れてしまわないように」 手のひらを叩く。影がダスタードを引きずり込もうとしていた。
ダスタード:「……そうかよ」はたはたと、血の雨が落ちる。
ダスタード:影にチラリと目をやり、そのまま大きく跳び退る。
ダスタード:真新しいコートの裾が弧を描いて、足が再び地面に下りた時。
ダスタード:「『中にも東寺の羅生門には、茨木童子がうで栗五合、つかんでお蒸しゃる、彼の頼光の膝元去らず』!」
ダスタード:舌は、回り続ける。
ダスタード:『外郎売』という口上がある。元は歌舞伎の演目の長科白。演じる者にとっての格好の練習台でもある。
ダスタード:慣れた様子で早口言葉を力ある言葉へと変える。彼は確かにかつて演者であったのだと、それがわかる。
ダスタード:また、その力を躊躇わず人を傷つけることに使うこともできる、そういう人間でもあったのだと。
ダスタード:再び、音が、言葉が襲い来る。
ダスタード:向けられたのは、まだ幼い子供の姿の……。
ベル:――ちいさな花に、身を護る強きすべはない。
ベル:だけど、一輪じゃないことを知っているから。
ベル:「……そら!! おねがいする、のですっ……!!」
桑原そら:「勿論ですとも!」
桑原そら:ダン、とその前に同じくらい小柄な影が躍り出て
桑原そら:バヂバヂッという大きな音で雨も言葉も弾き飛ばす
桑原そら:「ここにはわたしがいます」
桑原そら:「思うような攻撃なんて、そう簡単にはさせません」
ダスタード:「……またお前さんかよ。ちっこいのにまあ……」
桑原そら:「んふふふ、わたしは大きなそらですのでね!」
桑原そら:「では、今度はベルさんにお願いします」
桑原そら:「ダスタードさんは、花の根の範囲にしっかりといますので!」
ベル:「はいっ!」
ベル:ペンダントのガラス瓶、その蓋をきゅぽんっと開ける。
ベル:中からあふれ出る、花びらと葉。
ベル:舞い踊る葉が筒状のかたちをとり、美しい花びらが銃弾じみてその中に収まる。
ベル:――本当は、この力はあまり好きではない。
ベル:戦うことも、傷つけることも、「人を幸せにする行い」ではないから。
ベル:だけど。
ベル:踏み躙られるだけの、無力な存在では、もうない。もう、いられない。
ベル:「これは……おきゅーをすえる、ってやつなのですよ!!」
ベル:天の恵みを浴びながら、凛と声を張り。
ベル:ダスタードへまっすぐに――花を手向けた。
ベル:どう、と花弁が、飛ぶ。
ダスタード:「……っ、クソッ」
ダスタード:雨をものともせずに舞う花びらを払おうとするが。
ダスタード:反対に、さらに纏わり付かれ、切り裂かれていく。ひとつひとつは小さなものだが……。
ダスタード:一輪では、ない。
ダスタード:「……シシィ!」
シシィ:「はあい!」
ダスタード:「格好良くなくて悪いがな、ここはどうも旗色が悪そうだ」
ダスタード:「……どうするんだったか? こういう時は。多勢に無勢、天気も最悪だ」
シシィ:「うんうん! そういう時は……」
シシィ:「全力でずらかる!」
ダスタード:「そういうことだよ」いつの間にか、路地の入口に立っている。
ベル:「み”っ!? いつの間に!?」
ダスタード:少しずつ、避けながら、血を流しながら動いていたのだろう。
ダスタード:「じゃあな、俺の方は特に因縁も感じちゃいねえが」
シシィ:「じゃあね、時田さん」
時田 久則:「…………」
シシィ:「もう、会わないね!」
ダスタード:「お後が」
ダスタード:「よろしいようで」
GM:風が吹くように、ふたりの姿が消える。
GM:後には、雨に濡れたあなたたちと、時田久則だけが残った。
時田 久則:「……畜生」先程よりは少し力を取り戻したようだ。
桑原そら:「時田社長!」
時田 久則:「……ああ、悪いな。助かった」壁に手をついている。
桑原そら:「お怪我は……というよりはどういう具合でしょう、とお聞きした方がいいかもしれませんね」
時田 久則:「……力が抜けたのは、まあ、しばらくすりゃ治りそうだ」
時田 久則:「ただ、中のレネゲイドを持ってかれた感じがある、それと」
時田 久則:「昔のことだ。覚えちゃいるんだが、遠い。これも、あの鏡のせいか?」
桑原そら:「……なるほど、奪われているという感じですね」
犀潟常青:「あり得る話ですな。過去の記憶をもとに再生された存在ならば」
御凪 涼:「自分のことのように、思うことが……しにくい?…の、かな?」
御凪 涼:「ふたりになってしまったから。」
時田 久則:「ああ、近いかもしれん」
時田 久則:「映写機で映してるみたいな……」
桑原そら:以前に怪盗にエフェクトを盗られた、あの感覚にも近いのだろうとそう咀嚼する
ベル:ダスタードたちを追おうとしてぺしょっと転んだ。
桑原そら:「ベルさん!」
滝道 晶:「うーん。しかも若からっすかね」
滝道 晶:「おいおいおい、ベルちゃん大丈夫っすか?」
御凪 涼:「ベルくん」裾まわりがすっかり汚れた着物を翻して、そっちに行く。
犀潟常青:「追いかけようとしても難しいですよ。しかも手強い。何か方法を考えないと」
時田 久則:「……逆に、聞きたい」
ベル:「んむ……」泥だらけで立ち上がりみんなの方に寄る
桑原そら:「はい、なんでしょうか」
時田 久則:「お前さんたち、どこまで調べて、わかった?」
時田 久則:「俺のことだよ」
桑原そら:「あなたがダスタードである、ということは理解しています」
滝道 晶:「さっきので多少記憶も見れちゃいましたしね」
桑原そら:「それがどうかしたでしょうか」
時田 久則:「いや」
時田 久則:「……百年目だな、とよ」
時田 久則:「年貢の納め時ってのは来るもんだ」
桑原そら:「何をおっしゃっているのかわたしにはとんと分かりませんね」
桑原そら:「皆さんには分かりますか?」と周りを見渡す
御凪 涼:「終わったみたいに言う」
滝道 晶:「ん~。よくわかんねっすね、現国は苦手なもんで」
滝道 晶:「社長が具合悪そう、ってのはわかるっすけど!」と社長の腕を肩に回して体を支える。
御凪 涼:「ううん…あなたのことも、結局、あなたの口から聞けていないし…」
ベル:「そもそもぼくは、このおじさんのことよく知らないのですよ!」むん!
時田 久則:「うるせえ、普通に歩くくらいはできるんだよ」言いながら任せている。
御凪 涼:「ふふ。うん。自己紹介、聞かないとだ」
犀潟常青:「そういうこと、のようです。社長。……お困りのことがあったら、おはなししてくれませんか?」
犀潟常青:「お役に立ちますよ、きっと」
時田 久則:「そりゃいいが……あのなあ」
時田 久則:「この雨の中、子供を立たせてまで自分語りするほど俺は適当じゃねえんだよ」
時田 久則:「……うちに来な。屋根のあるところで話そう」
御凪 涼:「…ほら。ね、こうやって、終わらない。大丈夫」
桑原そら:「ええ、まだまだ年貢は納まりませんので」
桑原そら:「頑張りましょう」
犀潟常青:「承知しました。それでは幕を区切りまして、しばし雨宿りと参りましょう」
時田 久則:ため息をついて、雨に濡れたサングラスを外し、無意味に拭く。
時田 久則:その顔はやはり、先ほどまでここにいた男と、よく似ていた。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 涼:シナリオロイスにもある"ダスタード"に取得しようかな。
桑原そら:ロイスは時田社長のPを尽力にしてNの心配に反転させておきます
御凪 涼:"ダスタード" 〇感服/寂寥。
ベル:そらちゃんにロイス 〇信頼/申し訳なさ で取ります 申し訳ないと思うのも失礼だとPLは思っているが~~~
御凪 涼:んで、応急手当をそらさんに。
御凪 涼:つかってー
滝道 晶:社長に 〇信頼/心配 でロイス取得
桑原そら:ありがとうございます!では自分の分とあわせて使用
桑原そら:4d10+34
DoubleCross : (4D10+34) → 17[2,2,9,4]+34 → 51

犀潟常青:ガッツあふれるベルさんに、感服〇/恐怖 で取ります! 犀潟のリスペクトは恐怖と表裏一体!
桑原そら:ちょいと足りないがほぼ回復
GM:こわいよー
桑原そら:ということでここでも応急手当を買います
ベル:ではお買い物で応急手当チャレンジ
犀潟常青:こちらも応急手当を買いに行っておこう
GM:いっぱい手当してる
犀潟常青:2dx+2>=8
DoubleCross : (2DX10+2>=8) → 6[2,6]+2 → 8 → 成功

犀潟常青:あわせて2セット使います
桑原そら:2dx+4>=8
DoubleCross : (2DX10+4>=8) → 9[3,9]+4 → 13 → 成功

ベル:(3+2)dx>=8
DoubleCross : (5DX10>=8) → 10[3,9,9,10,10]+6[6,6] → 16 → 成功

GM:高級だ
桑原そら:買えた!ので使用
犀潟常青:2d10+2d10+9
DoubleCross : (2D10+2D10+9) → 13[10,3]+19[10,9]+9 → 41

GM:すごい出目
犀潟常青:最大値まで回復。高級手当キットだった…
犀潟常青:以上!
桑原そら:51+2d10
DoubleCross : (51+2D10) → 51+15[7,8] → 66

GM:みんな出目高い
滝道 晶:ぶるげかうよ、紬も使うよ
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (79 → 80)
桑原そら:全快です!
GM:ひえ
滝道 晶:6dx>=20
DoubleCross : (6DX10>=20) → 10[2,5,7,9,9,10]+4[4] → 14 → 失敗

滝道 晶:ざんねん
御凪 涼:購入はブルゲ
桑原そら:桑原 そらのHPを20(→ 20)増加 (34 → 54)
御凪 涼:5DX+0+0@10>=20 調達
DoubleCross : (5DX10>=20) → 7[2,2,4,7,7] → 7 → 失敗

御凪 涼:滝道くん雫ればいけそうだけど そこまでではないかい?
滝道 晶:だいじょうぶ!
御凪 涼:理解!
GM:じゃあ終わりかなー


ミドル3 ダスタードについて


GM:例の判定をするシーンです。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 7)増加 (79 → 86)
ベル:1d10+87
DoubleCross : (1D10+87) → 3[3]+87 → 90

御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (72 → 79)
GM:ベルちゃん落ち着いたのはよかった
GM:なんかみんな今回高いですよね……
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 9)増加 (80 → 89)
犀潟常青:1d10+78
DoubleCross : (1D10+78) → 2[2]+78 → 80



【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:社内で雨宿りし、濡れた髪や服もなんとかして。
GM:その後あなたたちは、社内の古い資料の置き場に集められていた。
GM:目の前には、PC画面や紙の資料……どれも、あなたたちが一度目を通したはずの情報だ。
GM:だが、今はなんとなく妙なことにきづくかもしれない。
GM:資料には、空白が多い。
GM:しかもあなたたちは、そこに「見えないが何かが記されている」らしいことが不思議とわかった。
時田 久則:「……まあ、もう大方はわかったんだろうが」
時田 久則:「"ダスタード"についての情報を隠してたのは、お察しの通り俺だよ」
時田 久則:「正確には、俺と当時の仲間が協力して、全員の経歴を隠した」
御凪 涼:照明に紙を透かしている。「すごいな。読めない」
桑原そら:「……、そうだろうとは思いましたが」
桑原そら:溜息とともにそう吐き出す
犀潟常青:「炙り出しでもなさそうだ。しかし、お見事でしたね」
時田 久則:「普通は、読めねえことにも気付かねえもんなんだよ」
滝道 晶:「すげえ、どうやったらこうなるんすかね」
時田 久則:「データベースに暗示を混ぜた。すると、特定の話題について調べようとしても、肝心の話が見えなくなる」
時田 久則:「來火……鈴掛みたいなタイプには、よく効くやつだな」
時田 久則:「と言っても、外堀をぐるぐる気長に調べていけば、そのうち近付くし……」
時田 久則:「さっきみたいな刺激があれば、さらに破れやすくなる。今はもう、だいぶ薄れたはずだ」
御凪 涼:「ふふ。彼もあなたのことをすごく心配してた」
御凪 涼:「富久郎くんたちだって、きっとそうだったんじゃないかな…?」
時田 久則:「……まさか勝手に動かれるとはなあ」嘆息。
桑原そら:「好かれていてなによりじゃないですか」
時田 久則:「うるせえんだよ。……で、情報だ」
時田 久則:「言った通り、大事なのは刺激だ。自分だけじゃどうにもならん」
時田 久則:「隠すときにも、ここの土地のレネゲイドを使った。解くにも同じだ」
時田 久則:「集中して、集めて、ぶつけてみろ」
時田 久則:「俺が話すより、情報に話してもらった方が確かだろ。言い訳もしねえし」
犀潟常青:「おはなししづらいことでしょうし、いいでしょう。こういうのも悪くはない。お付き合いしますよ」

GM:ここでは、以下の情報について再度判定を行うことが可能です。

★"ダスタード"について【精神】40


GM:この項目は、過去にセルリーダー"ダスタード"の《Dロイス:工作員》により隠蔽されたものです。
GM:ただし、現時点ではこの項目に繋がる◆印の情報が全て開示されています。
GM:このため、項目は以下の条件に変更になります。

★"ダスタード"について〈意志〉8 をPC5人全員が成功すること


GM:これでひとり成功ごとに、分割された情報がひとつ開示されます。
GM:失敗した場合は登場侵蝕1d5を振り足しで再度判定も可能。
GM:メジャー支援は、使用者はその手番では判定ができなくなりますが可能、オートは自由に使用可能です。
GM:もし使えそうなイージーエフェクトや技能などの申請がありましたらボーナスがつく場合もあります。
GM:なお、これも「土地のレネゲイドに関わる判定」となります。修正がある人はそれもプラスしてください。
GM:質問はありますか?
御凪 涼:ないです~
犀潟常青:大丈夫です!
ベル:大丈夫!
桑原そら:大丈夫です
滝道 晶:ないです!
GM:OK! では順番は自由で大丈夫なので、ひとりずつ意志8の判定を行ってください。
GM:ひとり成功するごとにひとつ開示します。
滝道 晶:つむぎの魔眼を使用!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (89 → 90)
滝道 晶:6dx>=8
DoubleCross : (6DX10>=8) → 10[1,2,3,6,10,10]+3[1,3] → 13 → 成功

滝道 晶:おけまる!
犀潟常青:ウオウオーッ
GM:おっすごい
桑原そら:お見事です
GM:ではまず最初の情報が開示されます。
御凪 涼:わーい

★"ダスタード"について1
10年ほど前、雨宿町に『ティアーズ』というFHセルが存在した。
元々は旅芸人の一座『蒼涙座』をカヴァーにしたセルで、当時も公演を名目に滞在していた。
だが、リーダーのダスタードはこの町に本拠を構えることを決める。
ひとつはこの町に住むあやしたちに興味を持ったため。もうひとつは、自分たちの縄張りを持ちたかったため。


GM:では次、どうぞ
犀潟常青:ここはあっしにお任せを!
犀潟常青:必ずやきゃつらの首を持ちかえってみせます! 土地に関する判定なので+1!
GM:首が~
犀潟常青:4dx+1>=8
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 8[1,6,8,8]+1 → 9 → 成功

GM:ばっちり!
GM:では2番目

★"ダスタード"について2
ダスタードが拠点としたのは、『(株)ピカピカ』という小さな便利屋だった。
日々の業務を行いながら、情報を集め、あやしを使っていざこざを起こし、場合によってはそれを自分たちで解決する。
『調査と処理』を行いながら町に溶け込むことが、流浪に倦んだダスタードの願いだった。
UGNには睨まれていたものの、その時はまだ正体は隠しおおせていた。


御凪 涼:じゃあ次いこうかな。
御凪 涼:土地に関する判定なので+1は私もついて。
御凪 涼:3DX+2+1@10>=8 意思
DoubleCross : (3DX10+3>=8) → 8[1,5,8]+3 → 11 → 成功

GM:ばっちり!

★"ダスタード"について3
9年前のある日、町の外部から大規模なFHセルが侵入を図り、『ティアーズ』に手引きを依頼してきた。
しかし、ダスタードの欲望はあくまで穏やかな『居場所』を得ることだった。町が無用に荒れること自体は望みではない。
よって彼はより与しやすいと見たUGN側に接触し、当時の支部長らと協力して侵入を押し止めた。
作戦は成功し、セルは撤退。事後処理も綿密に行ったため、当時の関係者以外にはこの抗争については知られていない。
そして、ダスタードはそのままUGNへと勧誘を受ける。


GM:次もどうぞー
ベル:はいなのですよ!
ベル:土地のおはなしなので+1
ベル:(2+2)dx+1+1>=8
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 9[6,8,9,9]+2 → 11 → 成功

ベル:ぶい!
GM:よし!

★"ダスタード"について4
ダスタードは熟慮の末、セル全体をUGNに明け渡すことを決めた。
彼の、そして町に馴染んだ構成員たちの欲望は、明確に町を守る立場になった方が叶うのではないかと考えたからだ。
反対する者も少数おり、去っていった。また、セルの力を削ぐため、賛成した者も多くは配置変更となった。
こうして、"ダスタード"は"トート"時田久則へと名乗りを変えた。


GM:最後どうぞ!
桑原そら:はあい
桑原そら:では土地の判定なので+1して
桑原そら:5dx+1>=8
DoubleCross : (5DX10+1>=8) → 9[1,1,6,7,9]+1 → 10 → 成功

GM:みんなしっかり開けてく
GM:では、最後の情報が開示されます。

★"ダスタード"について5
時田はメンバーの力を借り、自分と元仲間の経歴の情報に工作を行っている。
また、同時にFH側には「自分たちはUGN雨宿支部への潜伏に成功、裏から操作を行う。他の手出しは無用」という情報を流している。
自ら過去について語ることがなかったのは、己と元仲間の立場を守るため、そしてFHに町の現状が漏れることを恐れたため。
FHの侵入者との接触は、その工作を継続するためであり、報告は自分自身で正式に支部長へと提出していた。



時田 久則:「……見えたか?」
桑原そら:「そうですね、見えました」
御凪 涼:痩せた指がぺらぺらとページを捲る。
御凪 涼:「不思議だ。…馴染んだ感じ」
滝道 晶:「………よかったぁ」と小声で安堵する。
滝道 晶:信じていても、事実が出てくるとやはり安心する。
犀潟常青:「一安心、ですか? 滝道サン」
滝道 晶:「うえっ」
御凪 涼:そんなみんなの様子を見て少しきょとんとし、笑う。
ベル:「……? つまりおじさんは町を守っている人なのです?」首こてん
滝道 晶:「……常青さんに隠し事はできねっすね」たははと笑う。
桑原そら:「ええ、そうですよ」
御凪 涼:「うん」
滝道 晶:「そうそう」
時田 久則:「よせよ、背中が痒くなる」
桑原そら:「ずーっと、町を守ってきている方です」
時田 久則:「ただの便利屋の親玉だよ」
ベル:「なるほどなのです! それはぼくとしても『りすぺくと』の先輩なのですよ!」
ベル:「なにせぼくは雨宿町の誇るお手伝いさんなのですから!」
桑原そら:「ベルさんはいい子ですね」
時田 久則:「……ここの奴ら、大抵こうだから知られたくなかったんだ……」頭を掻いている。
犀潟常青:「私も安心しましたよ。ここの社長と事を構えたくない。……なかった、のですが……」
桑原そら:頭を撫でている
ベル:撫でられてむふーとしている
犀潟常青:「まさか、過去の姿と構えることになるとはね」
時田 久則:「それだよ。俺と、シシィと。あの鏡が問題だってのはわかったが」
桑原そら:「……今の、岩戸屋さんのことを心配されてますか?」
時田 久則:「ああ、いるんだろ。本体が」
時田 久則:「……どこでどうしてるのか、あのべそかきは……」
桑原そら:「ええ、ベルさんがお会いしてお話をしていますので」
ベル:「そう! 令美さんが心配なのです」
御凪 涼:「……彼女は…どういうふうに、今を見ているんだろう」
御凪 涼:「ここに来た投書が、彼女によるものなら…」
犀潟常青:「ええ。時田社長、あなたを案じているように思いますね」
時田 久則:「気をつけろ、か」
時田 久則:「どうなんだろうな。あいつぁ、一番最初にへそを曲げて出てったんだぜ」
滝道 晶:「昔っから慕われてたんすね」うんうんと。
犀潟常青:「間違いなく、心配していると思いますよ。この警告がなければ、我々はここまで繋がれていなかった」
犀潟常青:「鏡と、怪異と、岩屋戸サン。欠けた鎖の輪を繋いでくれたのは投書だったと思います」
御凪 涼:「そう思うと、少し久則さんに似ているのかもな」
時田 久則:「俺に?」
御凪 涼:「そういうことを、人に見せたがらないの」
御凪 涼:「でも、わざわざ、繋げたり、来てくれるのも。……なんというか」
御凪 涼:「あなたでも、そういうやり方をしそうだと思った」
ベル:「つまり」
ベル:「おじさんと令美さんはなかよしなのです?」結論!
桑原そら:「そういうことになりますね」
時田 久則:「知らねえよ、もう十年会ってないんだぞ」やれやれ、とため息。
時田 久則:「それにな、あいつをどう思おうが勝手だが……」
時田 久則:「奴は今もFHのエージェントだってのも、忘れんなよ」
桑原そら:「あら、FHがみんな悪い人とは限らないことは」
桑原そら:「時田社長が証明していませんか?」
滝道 晶:「社長をみてるとなんか、そんな気がしないっすね」
犀潟常青:「いけませんぜ、そらサン」
犀潟常青:「そういうことを言うと、こういう人は『悪い人かもしれんぜ』」
犀潟常青:「なんて言いだすものです」
時田 久則:「…………」口を閉じる。
御凪 涼:「言いそうだな…」
滝道 晶:「ドラマでよくみるやつっすね」
時田 久則:「アホ。そういう油断した考えをこっちのガキに教えて、なんかあったらどうする」
時田 久則:ベルさんの方に顎をしゃくる。
桑原そら:「大丈夫です、わたしがいますのでね」
時田 久則:「気をつけろよ、ちゃんといい奴を悪い奴は見分けるようにな」
時田 久則:「……頼りにしてるよ。これは掛け値なしにな」
ベル:「ぼく知ってるのです!! そういうことを言う人はいい人なのですよ!!」
桑原そら:「んふふふ、そうですね」
桑原そら:「頼られましたよ、ベルさん」
ベル:「おまかせなのですよ!」
時田 久則:「……支部の表の方に、振り込め詐欺に気をつけろってチラシがあるから」
時田 久則:「ちゃんともらって全部目を通して、備えな。な」
ベル:「大丈夫なのです、おじさん! 令美さんもきっとおじさんのこと嫌いじゃないのですよ!」
ベル:「だって、令美さんは今も『蒼涙座』で役者さんをしているのです」
時田 久則:「……ああ」
ベル:「本当におじさんと一緒にいて嫌な思い出しかないなら、そこにいなくていいはずなのです」
ベル:「人間は、咲く場所を自分で選べるのですよ?」
時田 久則:「それでも、一度座をぶち壊したのは、俺だよ」
時田 久則:「……まあ、ありがとうな」
ベル:「じゃあ『よく立て直したな!えらいぞ!』って言ってあげるのですよ!!」
ベル:「褒められるとすくすく育つのです!! 証拠はぼく!!」むん!と胸を張る
時田 久則:「……あいつもう28かそこらだぞ……」
時田 久則:「覚えとくよ」
時田 久則:「ともあれ、シシィ……岩屋戸と、それから鏡のことを探る必要はありそうだな」
時田 久則:「……ひとつ、気になることがあるんだが」
桑原そら:「なんでしょうか」
時田 久則:「こいつは、正直俺にしかわからんことだ。感覚のな」
時田 久則:「……昔の俺は、あんなに格好つけてた記憶はねえんだが……」
時田 久則:少し言いにくそうに。
御凪 涼:「そうなのか」
桑原そら:「…………はい?」
時田 久則:「あとはな、シシィも妙だった」
時田 久則:「あそこまで俺に執着するほどの奴だったか?というのがある」
時田 久則:「『そのもの』じゃあねえんじゃないか、って感じがするんだ」
桑原そら:「…………ふむ、現実との差異…ですか」
滝道 晶:「シシィの理想の社長、みたいな部分もあるんすかねえ」
犀潟常青:「そいつはまた、重要なことを伺いましたね」
桑原そら:「こう在れたら…という姿を映し出すのかもしれませんね」
桑原そら:「そうではなかった、という後悔と一緒に」
時田 久則:「…………」
御凪 涼:「記憶というのは、主観的なもの…だから」
御凪 涼:「それを映す鏡に、なにか、その人の心の大事な向きが加わるのは。分かる気がする」
犀潟常青:「ええ。誰かの心にある姿なのか。誰かが望んだ姿なのか。水たまりに映る姿は歪むもの」
犀潟常青:「雨が降っていちゃぁなおさらです。こいつはこわいはなしになってきましたね」
時田 久則:「……まあ、だから」
時田 久則:「いくら俺だからって言っても、あんまり気にすんな、と」
時田 久則:「必要があれば、ぶっ飛ばしてこい。さっきみたいにな」
桑原そら:「ぶっ飛ばすのはわたしのお仕事ではありませんので」
桑原そら:「皆さんにお願いしないといけませんが…」
桑原そら:「大丈夫でしょうか?」
犀潟常青:「滝道サンが『任せとけ』って顔をしていますから、大丈夫でしょう」
滝道 晶:「そ、そんな顔してるっすか!?」自分の顔を触りながら。
滝道 晶:「まっ、まあ!常青さんの言う通り、任せてくださいっす!」
ベル:うんうん!と頷いて
ベル:「みんなで頑張ってみよう、なのですよ!」ね!とタキくんに

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 涼:ロイス保留!購入はブルゲ!
桑原そら:ロイス保留で
ベル:ロイス保留で
桑原そら:購入はブルゲで
御凪 涼:5DX+0+0@10>=20 調達
DoubleCross : (5DX10>=20) → 3[2,2,3,3,3] → 3 → 失敗

滝道 晶:保留!
ベル:じゃあブルゲで(右ならえ)
桑原そら:3dx+4>=20
DoubleCross : (3DX10+4>=20) → 6[2,5,6]+4 → 10 → 失敗

御凪 涼:マジか
犀潟常青:ロイスは保留、購入はブルゲchallenge
ベル:(3+2)dx>=20
DoubleCross : (5DX10>=20) → 10[4,5,8,9,10]+10[10]+2[2] → 22 → 成功

ベル:!?
桑原そら:すごい!
御凪 涼:お手伝いさんじゃん・・・
GM:すご
犀潟常青:3dx+2>=20
DoubleCross : (3DX10+2>=20) → 3[3,3,3]+2 → 5 → 失敗

御凪 涼:雨宿りいちのお手伝いすぎる
犀潟常青:ぜ~~~んぜんだめ 凄い出目
ベル:どや!
犀潟常青:ぜんぶ3
GM:\手伝って/
ベル:ブルゲ欲しい人どなた
御凪 涼:常青さん、今回は私も仲間ッス
桑原そら:誰だろ
犀潟常青:ほんとだ!3が…いっぱい
御凪 涼:滝道さんかベルさんか常青さんでいいと思います
御凪 涼:(絞れてない)
犀潟常青:犀潟は戦術使うので、別の人が持ってた方がよさそう
桑原そら:犀潟さんは戦術がありますね
GM:セットアップ空いてる人がいいですね
御凪 涼:クライマックスは支援は絶対に先行するので、滝道さんも光速のヴィジョン見逃すなしていただいて…
御凪 涼:あ、そうか。
ベル:じゃあこのままベルが持ちますか
滝道 晶:赤方偏移世界があるからこっちもな
桑原そら:それがいいかと
ベル:はーい
御凪 涼:そうだった。はあい
GM:滝道くん購入まだかな
滝道 晶:るるぶペラペラと捲ってもとくにあれだな……
滝道 晶:なし!
GM:オッケー!


マスターシーン3


【10年前・雨宿町 バス停】

GM:雨が、降っている。
GM:ここしばらくでもう見慣れた光景だ。飽きたとも言える。
老婦人:「あら時田さん。この間は災難だったわねえ」
GM:雨宿りに居合わせた老婦人が、ゆったりとした口調で話しかける。
時田 久則:「いやまあ、起こっちまったことは仕方ないんで……」
GM:記録的な豪雨の年だった。
GM:雨の中、町を去ろうとした旅芸人の一座は、山沿いの道路で土砂崩れに巻き込まれかけた。
GM:幸い、大きな怪我人はなかったものの(当然だ)、車や機材は多くが無惨なことになってしまった。
GM:それで、仕方がなくこの町に滞在を続け、当座の凌ぎとして便利屋めいた稼業をやっている。
GM:仕方がなく、だったかどうか。今はもう、思い出せない。
老婦人:「また、前みたいにお芝居が観られるといいんだけど」
時田 久則:「落ち着いてからすかね……。大道芸やるにも許可がいるし、ここは雨が多いんで」
老婦人:「そうねえ、だから先週、雨漏りを直してもらったでしょう。本当に助かったのよ」
時田 久則:「はあ」
GM:小さな一座だ。大道具小道具を手作りしていたのが、不思議なところで活きた。
老婦人:「この間は幽霊退治をしてくださったんですってねえ」
GM:あやしとかいう妙な者を、自分たちで焚きつけて、自分たちで説得してまた場所を移らせた。それだけのことだった。
老婦人:「皆さんがいてくれて良かったって。大野さんや中川さんも言ってましたっけねえ」
時田 久則:「…………」
老婦人:「これどうぞ。息子が作ったのよ。身内用だから形は悪いけど」
老婦人:横に置いていた、大量の大根の入った袋を手渡してくる。
時田 久則:「……いや、自炊はしてないんで、貰っても……」
時田 久則:突き返そうとしたのだが。
老婦人:「なら、みんなでおいでなさいよ。ぶり大根でも作って……お味噌汁とご飯とくらいならご馳走できますよ」
時田 久則:「はあ? いや、うちに若いのが何人いると思って……」
老婦人:「何人なの? この量で足りるかしらねえ」
時田 久則:「…………」
GM:幾人かは、抜けて町を去った。
GM:幾人かは、残ってもどこか不満げだ。いつかはまた旅に戻るのだと信じたいようだった。
GM:残りは、ただただ彼を慕って、様変わりした境遇にもついてきてくれている。
GM:彼は。
時田 久則:目を逸らして、流れ落ちる雨を見ていた。
時田 久則:雨は別に、大して好きでもない。
時田 久則:だが、雨に降られなければ今、この狭いバス停でこれほど穏やかな会話をすることは、なかったろう。
時田 久則:そういうこと。ささやかなこと、物事の表裏を、この町に来て思い知ったようで。
時田 久則:「……じゃあ、その。お言葉に甘え、まして……」ゆっくりと、頭を下げた。

GM:別に、この一件がきっかけということもない。
GM:何度も、何度も似たようなことがあった。
GM:何度も、何度も小さな交流を繰り返して、見下すばかりだった人々の心に触れ。
GM:彼は、ついにいつからか、思うようになってしまった。
時田 久則:(……もう少し。ここにいてもいいのかもしれんな……)
GM:この町を選んだ理由は、幾らかあった。皆のためだ、とも思っていた。
GM:だが、それも全部後付けだったのだろう。どこでも良かったのだ。
GM:疲れていた。欲望ゆめを見ることに。
GM:何度も、何度も旅立ちを先延ばしにして、土地に根を伸ばして。
GM:どうしても欲しかった『居場所』を掴み取って。

GM:かくして、町の陰で暗躍する"ダスタード"は、いなくなった。もう、どこにもいない。
GM:そのはずだった。


ミドル4 それぞれのおはなし


GM:登場侵蝕は1の会話のみシーンです。
GM:登場する人は登場侵蝕1をお願いします。
ベル:はーい!ちっちゃいものくらぶ!
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1(→ 1)増加 (86 → 87)
ベル:91にしました
GM:ちっちゃい
犀潟常青:侵食率80→81
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1(→ 1)増加 (79 → 80)
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (90 → 91)


【雨宿町・駅前 ファミリーレストラン『サエズリヤ』】

桑原そら:フルーツサンドとパフェを前にニコニコしながら座っている
ベル:プリンアラモードをつんつんしつつ
ベル:「ぼくはもともとがお水だけで足りるから、あんまりごはんも入らないのですけど」
ベル:「そらはいっぱい食べるのですごいのです」
桑原そら:「んふふふ、ベルさんにお水がたくさん必要なように」
桑原そら:「わたしにはご飯がたくさん必要でして」
ベル:「それは大事なのです!」なっとく
ベル:「……あ、そうだ」
ベル:「そら、さっき、守ってくれてありがとうなのでした」ぺこり。
桑原そら:「いえいえ、それがわたしのお仕事ですので」
ベル:「……ぼく」スプーンを持つ手を止めて
桑原そら:「はい」
ベル:「ひとりじゃないよ、って言われたとき、最初、よくわからなかったのです」
ベル:「なんていうか……ぼくは、ぼくだけだと思っていて」
桑原そら:「…そうですね、お花は一輪でも咲けてしまうものですし」
桑原そら:「そう感じても、おかしいことではありません」
ベル:「仲間と一緒にいるのは安心するのは分かるのです、でも咲くために頑張るのはぼくだけでやることなのです」
ベル:「……でも、みんなは」
ベル:「ぼくだけでやらなくてもいいよって、言うのです」
桑原そら:「あら、だってそれは当たり前ですよ?」
桑原そら:「ねえベルさん」
ベル:「?」
桑原そら:「お花だって咲くときは、たくさんの力を借りていませんか?」
桑原そら:「たとえば…雨や風、いろんなところから助けてもらうものです」
ベル:「…………」
ベル:「ぼくは……」
ベル:「ぼくは、今回、いっぱい助けられているのです」
桑原そら:「わたしもそうですね」
桑原そら:「皆さんにたくさん助けてもらっています」
ベル:「……そら、ぼく、すごいことに気付いちゃったかもなのですよ」
ベル:「助けたり、助けられたりすると……もしかして……もっとおっきく咲けるのですよ!?」
桑原そら:「んふふふ、良いことに気が付きましたね」
桑原そら:「実はそうなんです」
ベル:「おお……!」おめめきらきら
桑原そら:「わたしが大きなそらでいられるのは皆さんがいるからです」
桑原そら:「一人じゃないから、大きくあれます」
ベル:「どうしよう。そらの秘訣を聞いてしまったのですよ!」わおー!
桑原そら:「ベルさんもとっても大きなお花になって」
桑原そら:「たくさんの春をお届けするために」
桑原そら:「いろんな人やあやしの皆さんと」
桑原そら:「いっぱい助け合うといいと思いますよ」
ベル:「そうするのです!」
ベル:「ぼく、このかたちに……えっと、人間のかたちになれるようになってから」
ベル:「お花のかたちだったときより、もっといっぱい、いろんなことができるようになって」
ベル:「でも、ぼく、人間としては、ちっちゃいのです。だから、届かないことも、あって」
ベル:「でも、でもでも!」
ベル:「ちっちゃくても、一緒なら、おっきくなれるのです!!」
ベル:「すごい!! そらはすごいのですよ!!」
桑原そら:「んふふふ、どうもありがとうございます」
桑原そら:「そんなにすごくはありませんが」
桑原そら:「そう言ってもらえると嬉しいです」
ベル:「そらはすごいのですよ」
ベル:「そらは……ぼくよりはおっきいけど、涼さんたちよりはちっちゃいのです」
ベル:「でも、すっごく、すっごーく、おっきく見えるのです。さっき守ってもらったときに、すごく思ったのです」
ベル:「その秘訣を教えてもらったぼくもまた、すっごくなってしまったということなのですよ!」
桑原そら:「……そうですか、んふふふふ」
桑原そら:「それはとってもよかったです」
桑原そら:「…ベルさん、岩戸屋さんとシシィさんのことですが」
ベル:「んむ」立ち上がらんばかりの勢いだったのを収めて
桑原そら:「ベルさんが望んでいるようには、ならないかもしれません」
ベル:「……それは、おじさんのお話を聞いて、ちょっと思ったのです」
桑原そら:「……それでも、まだ諦めることはしたくないですか?」
ベル:「……ぼくの辞書にあきらめの文字はないのです……けど」
ベル:「ぼくの思う春と、令美さんの春と、シシィさんの春は、もしかしたら全部違っているのですよ」
ベル:「だから、どれかを選ばないといけなくなるかもしれない、のは、分かってるのです」
桑原そら:「そうですね、ベルさんにはまだ難しいかもしれませんが」
桑原そら:「思うようにならないことはたくさんあるものです」
桑原そら:「それでも…、出来る限り近付けることはきっと出来ます」
桑原そら:「みんなの春が重ならなくても」
桑原そら:「一番じゃなかったとしても、素敵な春はまだ残っているはずです」
ベル:「……そうだといいのです。ううん、そうしたいのですよ、ぼくも」
ベル:「冬が悪いばかりじゃないのです。でも、いつ春が来るか分からないままなのは、すごく辛いのです」
ベル:「だからせめて、春の香りだけでも――花びらのひとひらでも、知っていてほしいのですよ」
桑原そら:「大丈夫、きっと出来ます」
桑原そら:「ベルさんがそうしたいと思うなら、わたしも一緒にお手伝いしますから」
桑原そら:「一緒に大きくなりましょう」
ベル:「はい! そらはひとりで百人分というやつなのですよ!」百人力と言いたいらしい
桑原そら:「んふふふ、ではまずは腹ごしらえをしっかりしましょう」
桑原そら:「お腹が空いては戦は出来ぬと言いますので!」
ベル:「栄養は大事なのです!」うおー
ベル:止まっていたスプーンを再び動かして。
桑原そら:その姿を笑顔で眺めながら、自分もパフェとフルーツサンドを食べていく
ベル:やっぱりそらはおっきいなあと思う。
ベル:おひさまの光も、恵みの雨も、ぜんぶ「そら」からもらうものだから。
ベル:(お手伝いするだけじゃなくて、いっぱいお手伝いされているって気付いたから)
ベル:(今のぼくは、進化したぼくなのです!)
ベル:気持ち新たに、プリンの山を踏破しにかかった。


【雨宿町・喫茶『オペラ』】

御凪 涼:レコードの針が擦れる音、コップの中の氷がぶつかる音。
御凪 涼:それらに声が混じる。「私は…どうしようかな。飲み物…」
滝道 晶:「お、俺、こ、コーヒーで」
御凪 涼:「……緊張してる?」
滝道 晶:内装をチラチラ見ながら、明らかにそわそわとしている。
犀潟常青:「喫茶店、あんまり来ないんです? 最近はファストフードの方が便利ですからねえ」
滝道 晶:「あっ、いやその」
滝道 晶:「もう一つの方はいったことあるんすけど、こっちは初めてで」
犀潟常青:「へえ。こっちの方が入りやすいんですけどね……ああ、私や涼サンはこんなナリだからか」 袖を振ってみせる。
御凪 涼:「なるほど」
御凪 涼:「入りやすい…か。そういう考え方がなかった」
滝道 晶:「ここはなんつーか、大人っぽくて、憧れてて……」
滝道 晶:「ば、場違いじゃねっすかね?」自分の服を見て。シャツにジーパンととてもラフな格好だ。
御凪 涼:「そういう価値判断は不得手だけれど…私はきみと来れてよかったよ」
御凪 涼:「んん……答えになってないか…?」
御凪 涼:グラスの氷と水面に映る自分と目が合う。この場と似合いの男の顔か、よくわからない。
滝道 晶:「えっ。そ、そうっすか…?」ちょっとホッとした表情に。
犀潟常青:「慣れてしまえば、それも場の一部ですよ。たとえば、よく行く居酒屋さんに名物おじさんがいましてね」
犀潟常青:「いつもシルクハットでモノクルをかけてる。場違いといえば場違いなんですが、もうみんな見慣れちまって、風景の一部ってわけです」
犀潟常青:「この街にも……いや、この街には、そういうのがたくさんあるじゃないですか」
御凪 涼:「む。たしかに。あやしとか…」
御凪 涼:「私なんかも、そういうようなものかもしれない」
滝道 晶:「ふはっ、面白いおじさんっすね」
犀潟常青:「そうそう。お二人は、この街の平和を守って長いんでしょう?」
犀潟常青:「不思議なものは見慣れてしまってるんじゃありませんか?」
御凪 涼:「私は長くはないと思う…けれど、それでも、不思議なものは多いかもしれないね」
滝道 晶:「おれは、3,4年ぐらいっすかね、覚醒したの中学だったし」
御凪 涼:「ああ。そうか。そういう時期もあるんだ」
犀潟常青:「統計によると、中学で覚醒する人は多いらしいですよ」
御凪 涼:「そのぐらいの歳のころ、何をしていたかな…踊っていたことしか覚えていない……」
滝道 晶:「涼さんが他のことやってる姿、想像できないっすね」
犀潟常青:「はは! 涼サンはそうでしょうね。お二人とも、そのまま、まっすぐ……日常の守護者になれたなら、こいつはいいはなしだ」
犀潟常青:「あの社長が薄暗いものをいまも抱え続けていなくて、安心したでしょう?」
御凪 涼:「常青くんはまっすぐではなかった、みたいな言い方だ」首を傾げる。
御凪 涼:「……それもそうだな。…かな。私は実のところ、そんなに不安になれなかったかもしれない」
滝道 晶:「そりゃ……安心したっすよ?そらちゃんから聞いた時はびっくりしましたもん」
犀潟常青:「でしょうねえ。普通なら暴動だ。猛抗議です。……でも、そうじゃなかった。社長を信頼されてるんですね」
御凪 涼:「ううん…信頼という言い方なのかな。言葉に、迷うけれど、……」
御凪 涼:「記憶は主観的なもの、だから。私がそのように見た人のすがたを」
御凪 涼:「言葉や理屈で、あとから変えるのが難しい」
滝道 晶:「信頼っていうんすかね、うーん」
御凪 涼:「"ダスタード"の…あの言葉の芸だって、私はいまだに、感動してしまっているし…。」
犀潟常青:「それはたしかにその通り。人は自我の檻の中からモノを見る。涼サンにとっては、最初に見た通りの方だったというわけだ」
御凪 涼:「私はたぶん、檻が硬い方なんだろうしな」困った風に笑う。
御凪 涼:「彼の芸は良かった。どうもそういうことに気を取られてしまうよ」
滝道 晶:「俺は、そうっすねえ。単純に社長が好きだから…っすかねえ」
御凪 涼:「……いいな。いい理由だと思う」
犀潟常青:「はは! まさに。そいつはたとえば、社長がうまいラーメン屋をたくさん教えてくれたとか?」
滝道 晶:「仏頂面でぶっきらぼうだけど優しいし、黙ったり言わないけど嘘はつかないし」
滝道 晶:「……以外と奢ってくれたりするっすよ」にししと。
御凪 涼:「ふふ」
犀潟常青:「なるほど。それなら好きになる理由は十分だ」
犀潟常青:「御両人がいるなら安心だ……正直、鏡の怪異は手に余ることが多くて、内心、穏やかじゃありませんでしたよ。私は怖がりなもんで」
犀潟常青:「勇気が湧いてきましたね」
御凪 涼:「そうなのか。きみは落ち着いて話すから…いま、少し驚いたな」
滝道 晶:「そうそう、一番大人っぽいじゃないっすか」
御凪 涼:たぶん歳はこちらが上だが、もはやそういう理屈を他人に適用できない。
御凪 涼:「きみは、何が怖いの」
犀潟常青:「誰も知らない、誰も気づかない、誰も理解できないこと」 いくぶん温くなったコーヒーを飲み干す。
犀潟常青:「それがこわくて、たくさんはなしを集めているんです。その暗闇に差す光があれば」
犀潟常青:「暗い夜でも眠れるかもしれない。みなさんの活躍を、ほんとうにほんとうに期待しているのは、そういうことです」
御凪 涼:ゆるく瞬きをする。
御凪 涼:「それは……なんだか。その言葉じたいが、光のようだね」
犀潟常青:「そうでしょう? だから、絶対にうまくやりましょう。当てにしていますからね」
滝道 晶:「常青さんからそんな言葉を聞くとは思わなかったっすけど」
御凪 涼:「そう思ってくれる人がいるというだけで、きっとね。…きっといい気がする。うん」
滝道 晶:「こんなに頼りにされたら、張り切るしかないっすね」
御凪 涼:「当てにされるのは、嬉しいね」
御凪 涼:滝道くんに頷く。
御凪 涼:「聞き手がいない物語、観客のいない舞台を…それで、芸の価値が変わるわけではない」
御凪 涼:「と、思う。少なくとも、私は見る人を求めて踊っているわけではないし」笑う。
犀潟常青:「どんな怪談でも、語られるからには、生きて帰った人がいるんです。……このおはなしがどう結末しようとも」
犀潟常青:「ろうそくの火を吹き消す役目を果たすとしましょう」
滝道 晶:「どんな怖い怪談だって、最後はハッピーエンドでもいいっすからね」
滝道 晶:「少なくとも、俺はそう思うっす」
御凪 涼:「うん。…だから、きっと観客はどう思ったって、いいんだ」
御凪 涼:「また、"ダスタード"の話が聞きたいな」
御凪 涼:「相手にとってどう声が響くか意図されていて、どう共に声を放つか配慮されていた。ああいう芸は、私にはできないことだ」
御凪 涼:「こわいはなしだって、聞きたいさ」
御凪 涼:「聞いている私が幸せなことを、誰も止められやしない」子供のように笑う。



ミドル5 真偽


GM:おそらくミドル最後のシーンです。
GM:イベントと会話などがあるでしょう。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 6)増加 (87 → 93)
ベル:1d10+91
DoubleCross : (1D10+91) → 9[9]+91 → 100

ベル:おい
GM:ベルちゃ!
ベル:大台に乗っちゃった
犀潟常青:1d10+81
DoubleCross : (1D10+81) → 1[1]+81 → 82

御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (80 → 89)
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 1)増加 (91 → 92)
GM:なんかギャップすごない?
滝道 晶:よっし!


【雨宿町・『(株)ピカピカ社屋前』】

GM:それぞれ外に出ていたあなたたちだったが、一度また集合し、いろいろと調査を……という流れになっていた。
GM:雨は幸い、かなり止んできている。
GM:そしていつもの社屋の前に近付いて来た頃。
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:黒髪の、目立つ容姿の女性が、何かうろうろとしている。
岩屋戸 令美:少し困ったように、何か考え込むように。
ベル:「! 令美さん!」
ベル:「令美さーん!」ぱたたた!と駆け寄る
岩屋戸 令美:「……え?」あなたの声に、顔を上げる。
岩屋戸 令美:「ベルちゃん? なんでここに」
岩屋戸 令美:それから、他の面々の顔を見る。
ベル:「今のぼくらは、みんなで頑張ってみようしているところなのです!」
ベル:ねっ!とみんなを振り返る
御凪 涼:紫檀を香らせた和装の男。ベルさんとは違う方向からぬいっと出てきた。
岩屋戸 令美:「頑張って……?」
犀潟常青:「どうも、どうも。こちらのよろず屋さんに御用でしょうか?」
御凪 涼:(あ、この方が令美さん…)
滝道 晶:(確かに、シシィにそっくりっすね……)
岩屋戸 令美:「用といえば用、ですし……」ふと、思い当たったような顔で。
岩屋戸 令美:「あの、もし何か間違いだったら失礼します」
桑原そら:「いえいえ、大丈夫ですよ」
岩屋戸 令美:「あなたたち、『便利屋ではない』この会社を知っていますか?」
桑原そら:「時田社長の、ピカピカで間違いありません」
桑原そら:「全部存じ上げています」
岩屋戸 令美:「……そう。裏も、全部」
桑原そら:「中へどうぞ、きっと大切なお話ですよね?」
岩屋戸 令美:「ええ、ありがとう。ようやく決心がついた」
岩屋戸 令美:「お邪魔します。……おかしいわよね」
岩屋戸 令美:「私、昔はずっと毎日、ここに通っていたのに……」
岩屋戸 令美:もうだいぶ古くなった看板を見上げる。


【(株)ピカピカ・応接スペース】

GM:パーテーションで区切られた、簡易的なスペースだが、ソファはしっかり用意してある。
GM:あなたたちは社内でこの場所を借り、岩屋戸令美と向き合っていた。
岩屋戸 令美:「……私のことは、もう結構知られてるみたいね」
岩屋戸 令美:「鏡を探してるんです。そのことも?」
桑原そら:「ええ、ベルさんが教えて下さいました」
滝道 晶:「えっと、とりあえずどうぞ。外、寒かったし」と、全員分の温かいお茶を置いていく。
ベル:こくこく頷く
岩屋戸 令美:「ありがとうございます」
犀潟常青:「……しかも、その鏡を覗き込んでしまったようですね」 すぐには飲まず、お茶で手を暖める。
岩屋戸 令美:「……あれは」
岩屋戸 令美:「私が望んだことではないの」
岩屋戸 令美:「分身を作り出したいなんて、思っていなかった」
滝道 晶:「えっそうなんすか…」ちょっと驚き。
岩屋戸 令美:ゆっくりと、言葉を選ぶように言う。
御凪 涼:ソファから少し離れて、扇をひらめかせている。「というと…?」
岩屋戸 令美:「今の状況は、とても不本意」
岩屋戸 令美:ぎゅっと温かい湯呑みを握り締める。
御凪 涼:「やはり、あの投書はあなただったのか」
岩屋戸 令美:「ああ、あれは……どうすればいいかわからなくて」
岩屋戸 令美:「ダスタードが狙われているかも、とは思ったけれど、確信ではないし」
岩屋戸 令美:「あなたたちに塩を送ってどうするの?とも思ったし、ね」
岩屋戸 令美:「とにかく、私は今とても切羽詰まっているの」
岩屋戸 令美:「それで、こっちも正直不本意なんだけど……」
岩屋戸 令美:「UGNに協力を申し込みたい、と、思っています」
岩屋戸 令美:「代わりに、私のわかる範囲の情報をあげる」
岩屋戸 令美:「……もちろん、分身の件の解決まで」
岩屋戸 令美:あなたたちの顔を、順に見回す。肝が据わった顔だ。
GM:……それがどこまで真実なのか。演技なのか。
GM:ただ見ただけでは、判断がつかないだろう。
GM:ここで、判定です。
GM:岩屋戸令美は「現状は不本意であり、分身の件をどうにかしたい」
GM:「確実に分身の件を解決するまでは、UGN側と協力体制を築きたい」
GM:以上の2点を主張しています。
GM:この言葉の真偽を判断するための判定を行ってもらいます。
GM:誰かひとりが〈意志〉目標値12の判定に成功することで確かめることができます。
GM:また、何か補助あるいは代わりに使用できるようなデータがあれば、申請していただければ考慮します。
GM:何か質問や申請はありますか?
御凪 涼:これ、申請した人と判定した人って同一がいいんでしょうか?
GM:ものによりますね
桑原そら:バディムーブの使用も可能でしょうか
GM:可能です! オート系支援はどれも使用可
桑原そら:はい、ありがとうございます
御凪 涼:良いことを聞いた!ありがとうございます。
御凪 涼:あ、じゃあ申請したいです~
GM:お、どうぞどうぞ
御凪 涼:イージーエフェクト《真偽感知》を使用したいです。
GM:ほう!
GM:対象の声色から、発言の内容に嘘がないかを見抜くエフェクト(抜粋)
御凪 涼:しんせつ
GM:これは、そうですね……
GM:この判定を自動成功とします
御凪 涼:うおお!?
御凪 涼:最強イージーか!?
GM:そのものだからね。侵蝕は上げてください!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を2(→ 2)増加 (89 → 91)
GM:で、ちょっとこのままデータ周りを続けます
GM:まず、真偽判定ですが……
GM:岩屋戸令美の言葉に、嘘は含まれてはいません。
GM:そしてここで情報項目がふたつ、すぐに調べられます。

★"シシィ"について〈交渉〉〈情報:UGN〉〈情報:FH〉10
★『宿儺の鏡』の分身について2〈交渉〉〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10


GM:なお、前のミドルシーンで得たボーナスはここでも使用可能です。
GM:涼さんは今判定したので、それ以外の人かな。
犀潟常青:先に振ろうと思います!★『宿儺の鏡』の分身について2 に、知識:レネゲイドで挑みます。
GM:どうぞ! ボーナスついてたはず
犀潟常青:4dx+1>=10
DoubleCross : (4DX10+1>=10) → 10[1,2,2,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

GM:たか!
犀潟常青:わかりの化身
桑原そら:お見事です
御凪 涼:購入以外最強の男
GM:今言い忘れてたんですけど、NPCカードもここでも使えます
桑原そら:なるほど
GM:必要なかったようだがな……
桑原そら:ではシシィさんについて
桑原そら:コネを使用してダイス+2して
桑原そら:情報:UGNで
桑原そら:5dx+3>=10
DoubleCross : (5DX10+3>=10) → 10[8,9,10,10,10]+8[3,4,8]+3 → 21 → 成功

GM:ひえ
御凪 涼:つよ
GM:すごいまわっとる 成功です
GM:では両方開示!

★"シシィ"について〈交渉〉〈情報:UGN〉〈情報:FH〉10
『ティアーズ』のUGNへの吸収に納得できずに去ったメンバーのひとりでFHエージェント。
新生された劇団『蒼涙座』あるいは『ティアーズ』に所属しているが、リーダーは他の者が務めているようだ。
昔はダスタードを慕っていたが、現在は極端な執着はしておらず、分身の行動は不本意。
鏡の分身は、彼女の代わりにダスタードこと時田に接触するため、現在のセルリーダーによって作り出されたもの。
現在の彼女は、分身と鏡を止めるために半ばセルとの繋がりを捨て、独断で動いている。
※『ティアーズ』関連についての詳細は本シナリオではこれ以上調査不可能です。



★『宿儺の鏡』の分身について2〈交渉〉〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10
《Eロイス:悪夢の鏡像》を所持している、意志の希薄なジャーム。
ダスタードとシシィ、どちらも10年前の彼らをコピーしたものとなっている。
ただし、『鏡を使用した者にとって都合の良い存在』であるようで、完全な本人というわけではない。
分身は『宿儺の鏡』本体を破壊することで、本体に根付いた記憶と力へと戻るだろう。
現在の居場所は調査部が探索中。じきに連絡が来るはずだ。
→クライマックスに突入が可能になります。


GM:さて、現状では彼女と協力関係を築くことが可能です。
GM:ただし、それは分身について解決する=鏡を破壊するまでのこととなります。
GM:この辺りはクライマックスでまた説明をします。

岩屋戸 令美:「……はじめは、私本人がここに派遣されるはずだったの」
岩屋戸 令美:「でも、正直嫌だった。いろいろ思い出すし」
岩屋戸 令美:「でも、今のリーダーはなんだかこの町にこだわっているみたいで」
岩屋戸 令美:「じゃあ、代わりにと言って取り出されたのがあの鏡」
岩屋戸 令美:「……出てきたのが、あの子」
岩屋戸 令美:「見てて、なんとも言えない気分になったわ。なんというか……」
岩屋戸 令美:「私の一部だけど、妙に誇張されているみたいで」
岩屋戸 令美:ゆっくりと、語り出す。
犀潟常青:「それじゃあ、いまは……セルの意向とは別に、あなたご自身の考えで動いてらっしゃる?」
岩屋戸 令美:「そういうこと。……主演女優が蒸発なんて、馬鹿みたいだけど」
岩屋戸 令美:「でも、これが私の意志だから」
御凪 涼:静かに耳を傾けている。
桑原そら:「…鏡を使用したのはあなたではないんですね?」
岩屋戸 令美:「それはそうよ。私が使ったらもっと……」少し考える。
岩屋戸 令美:「あんなに一途にはならないと思う」
桑原そら:「ふむ……つまり、宿儺の鏡は映した相手の理想を作り出すものではなく」
桑原そら:「使用した者の理想を映し出す、というのが正しいんでしょう」
御凪 涼:「ふふ。じゃあ、久則さんが、あの自分は格好いいって言ったのは」
御凪 涼:「そういうこと…彼女の理想が、そうだったんだ」
犀潟常青:「最初に使用したのは、セルリーダーさんなんですな。とすると……セルリーダーの望む姿として、ああなっているのは道理です」
岩屋戸 令美:「……使いやすい相手、なのかな」口を曲げる。
滝道 晶:「得体の知れないそんな鏡、よく仲間に使えるっすねソイツ」
犀潟常青:「さて。鏡のことを理解しているのなら、意外に安全な使い方かもしれませんよ……怪異はどれだけ不可解に見えても、道理や論理で存在するものがほとんどだ」
犀潟常青:「……そして、元を断てば、怪異が消え去るのも道理」
桑原そら:「ティアーズに関してはまだ分からない部分が大きすぎますが…」
桑原そら:「そこは今追うべきではありません」
御凪 涼:「うん。私としては…」令美さんの眼を見るようにして。
御凪 涼:「少なくとも。ベルさんに、よかった、と思った」
ベル:涼さんを見上げる
御凪 涼:「その後がどうとかでなくて…いま、あなたに偽りはなかったから」
桑原そら:「ええ、良かったです」
岩屋戸 令美:「私は、必要な時しか演技はしない」
岩屋戸 令美:「それは今じゃないし、ここは舞台じゃないから」
滝道 晶:「じゃあ信じて貰えてるってことっすね、良かった」
岩屋戸 令美:「……雨宿町のUGNは、みんなみんな、お人好しで」
岩屋戸 令美:「ずっと変わってないのね。本当に」
岩屋戸 令美:ゆっくりとお茶を飲む。
桑原そら:「んふふふ、ありがとうございます」
桑原そら:「ベルさん、今のお話を簡単にお伝えすると」
ベル:ぴしっと背筋を正してそらちゃんに向く
桑原そら:「鏡を使ってシシィさんを作ったのは岩戸屋さんではないので」
桑原そら:「鏡を壊せば、シシィさんはいなくなってしまいますが」
桑原そら:「岩戸屋さんの困っていることは解決出来ます」
ベル:「…………」こく、と頷く
桑原そら:「みんな一緒に、とはいきませんが」
桑原そら:「春を、お届け出来ますか?」
ベル:「……見くびってもらっては困るのです、そら」
ベル:「今のぼくは前のぼくよりも、すっごくすごいぼくなのです」
ベル:「もしかしたら、ぼくだけじゃできなかったかもしれないけど」
ベル:「ひとりじゃないから、大丈夫なのです! 令美さんが、やっぱり自分で咲く場所を選べるひとで、うれしいのですよ!」
桑原そら:「…そうですね、それもとても良かったです」
ベル:痛みも、寂しさも、ないわけじゃない。だけど恐怖は、好きの気持ちで平気にするんだって、教わったから。
岩屋戸 令美:その笑顔を見ながら、ふと少しだけ遠い目になる。
岩屋戸 令美:「……本当に、お人好し」
岩屋戸 令美:「……あの人も。あの人が選んだ町の人も」


【雨宿町・新市街 『おおた食堂』】

GM:(株)ピカピカからは少し離れたところにある、庶民的な食堂。
GM:筆文字を紙に書いたようなメニューが貼ってある。
GM:テレビでは、昼下がりの情報番組がのんびりと流れていた。
時田 久則:「……まあ、なんだ。食えよ」
時田 久則:「餃子定食が美味いんだと。俺にはちょっと脂っこいがな」
時田 久則:焼き魚定食を目の前に、割り箸を割る
犀潟常青:「さすがは社長。偉大な懐に感謝しますぜ」 ちくわ飯、なる奇怪なメニューの丼を掲げる。
滝道 晶:「えっじゃあ遠慮なく!」メニューをぱららと捲って。
滝道 晶:しばらく悩んでいたが、ぎょうざ定食に単品からあげが運ばれて来る。
時田 久則:「食え食え、奴らと事を構えるんだ。肝心な時に腹が減ってちゃなんにもならん」
時田 久則:「……俺もな」
滝道 晶:「いただきます!」と手を合わせて食べ始める。
犀潟常青:「そうそう、こういうときこそ……いただきます。 と、いうわけで」
犀潟常青:「社長の昔話を一つ、おうかがいしてもいいですかね?」
時田 久則:「昔話?」
時田 久則:サングラスの向こうの目が瞬く。
犀潟常青:「なにしろ、我々は昔の社長の影法師と事を構えなきゃならない」
滝道 晶:「?」ともぐもぐしたまま。
犀潟常青:「となれば、本人から聞くのが一番近いでしょう」
時田 久則:「まあ、話せる範囲なら」
時田 久則:「何が聞きたいんだ?」
犀潟常青:「便宜上、”あの社長”をダスタードと呼びますがね。ダスタードさんの目的は……願い事はなんだと思います?」
犀潟常青:「社長さんなら、わかるんじゃないですかね?」
時田 久則:「……そりゃあ」
時田 久則:「そりゃあ、そうだな。『居場所』だ」
時田 久則:「落ち着く場所が欲しい、所属している場所が欲しい、迎える仲間が欲しい」
時田 久則:「それがあの頃の原動力だった」
時田 久則:「今、あいつはたったふたりきりだ。そこを居場所と定めているのか……」
時田 久則:「それとも、今のセルに合流するところまでが望みか。そこまではわからん」
犀潟常青:「昔の社長も、そうしてこの街に落ち着いたわけですな。……戻りたい、とは思わないもんですかね?」
時田 久則:「欲望ってのはな」
時田 久則:「叶っちまったら、とりあえず……消えはしないんだろうが、落ち着くもんなのさ」
時田 久則:「で、維持に必死になる」
時田 久則:「今がそうだな」
滝道 晶:「……岩屋戸さんとは協力するってことになったっすけど」
滝道 晶:「会わないんすか?」
時田 久則:「……会うさ。どうせ後でな」
時田 久則:「俺も、お前さんたちに同行しようと思ってる」
滝道 晶:「えっ」
滝道 晶:「身体、大丈夫なんすか?」
時田 久則:「えっじゃねえよ、もし鏡がぶち割れてレネゲイドが戻ったとして」
時田 久則:「本体が近くにいなかったらそのまま消える、なんてこともあり得るんだぞ」
時田 久則:「正直、戦力としちゃあまり期待しないでもらいたいが、やることはやるさ」
滝道 晶:「あ~……」ぜんぜん考えていなかった。
犀潟常青:「そりゃ心強いですが……なるほど、居場所か……」
犀潟常青:「ずいぶん皆さんから慕われているようですね。まさに、ここは社長の居場所だ」 滝道さんを見る。
滝道 晶:「そりゃそうっすよ、俺もピカピカのみんなも社長のこと大好きっすから」
時田 久則:苦虫を噛みつぶしたような顔をしている。
滝道 晶:「またそんな顔して、幸せが逃げるっすよ」
犀潟常青:「大人気じゃないですか。となると、私はあっちのボスも気になりますね」
犀潟常青:「社長、心当たりはありますかい? いまの……向こうのセルのボスに」
時田 久則:「正直な、わからん」
時田 久則:「うちを抜けた奴は何人かいるが、それなら岩屋戸が名前を挙げると思うんだよな」
時田 久則:「岩屋戸が頼った奴が別にいるわけだ」
時田 久則:「まあ、奴も洗いざらい全部話すって雰囲気じゃあなかったようだしな」
犀潟常青:「……たしかに、あのひとはいまもFHにいる。と、くれば、そうそう明かしちゃくれませんね……」
滝道 晶:「これが終わったらまた敵になるのは……嫌っすねえ」
時田 久則:「……俺も、嫌だったんだよな。昔」
時田 久則:「それでまあ、こっち側に来ちまった」
時田 久則:「そしたら肝心の身内を逃がしちまって、まあ」苦笑する。
犀潟常青:「……それなら、私からは最後にもう一つ。『ティアーズ』セルって名前……どういう思い入れがあったんです?」
犀潟常青:「珍しいじゃないですか。泣いてるみたいな名前ですよ」
時田 久則:「泣いてたからな」
時田 久則:「どいつもこいつも、弱虫の泣き虫の、どうしようもねえ奴らで」
時田 久則:「そういう奴らの場所が、ひとつくらいあったって、罰は当たらねえだろ」
時田 久則:「俺は、ダスタード」
時田 久則:「卑怯者の、臆病者の、やっぱりどうしようもねえ奴で」
時田 久則:「せっかく自分で作った場所を潰しちまった」
時田 久則:もしゃもしゃと白米をかっ込む。
滝道 晶:「………今の。今は”トート”じゃないっすか」
滝道 晶:「社長は、ピカピカの社長で、UGNの主任じゃないっすか」
滝道 晶:「前の居場所はなくなったかもしれねっすけど……」もごもごと言いづらそうに。
滝道 晶:「ピカピカのみんなと俺たちがいる………この場所じゃダメっすかね……」最後は俯いて。
時田 久則:「あのなあ……」呆れた声を出す。
時田 久則:「言ったろ。叶っちまったって」
時田 久則:「もうとっくに……ここが今の俺の居場所だ」
時田 久則:「……奴には、ない。渡せない」
時田 久則:「だからな」2人の顔をゆっくりと、順に見て。
時田 久則:「俺の中に、返してやりたいんだよ」
犀潟常青:「なるほど……こいつは責任重大ですよ、滝道サン」
犀潟常青:「うまくオチをつけなきゃ、顰蹙モノだ」
滝道 晶:「そうっすね…。俺だって、社長の役に立ちたい」
滝道 晶:「社長と俺たちの場所、絶対守るっすよ!」

GM:NPCカードがひとつ追加されました。

○NPCカード "トート"時田久則
『抜けば玉散る氷の刃』
クライマックス戦闘のイニシアチブで使用可能。シーン1回・対象:単体。
対象に装甲有効15ダメージを与える。射程:視界。
行動値は4とする。



【雨宿町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:あなたは、現状の報告のため八千代支部長を訪ねていた。
GM:あたりまえの役所の事務室は、どこか忙しない。
GM:UGNがより忙しくなるような事態になっているのだと、肌でわかるかもしれない。
八千代 路夜:「お疲れ様、桑原さん」
桑原そら:「お疲れ様です、八千代支部長」
八千代 路夜:「時田さんに頼まれてたのよね。なんだかあちこちで忙しくなってるけど」
八千代 路夜:「……FHの件、とかね」
桑原そら:「はい、そちらの件でご報告に」
桑原そら:「現在進行形でティアーズの手元からこの町に使者が介入しており」
桑原そら:「その件がピカピカさんの内部調査の問題と繋がっています」
八千代 路夜:「……ティアーズ。時田さんはその件に関しては?」
八千代 路夜:「……いえ、こう聞いた方がいいかな」
八千代 路夜:「あなたは、時田さんについて、どれくらいのことを知ってる?」
桑原そら:「すべて把握した上で、ご報告に来ました」
桑原そら:「時田社長からの了承も得ています」
八千代 路夜:「そう。なら、基本的には現場の判断に任せてもらうのが一番ね」
八千代 路夜:「……時田さんは」
八千代 路夜:「ずっと、ずっと、これまでひとりで町を支えてきた人なの」
桑原そら:「はい、存じています」
八千代 路夜:「すべて把握か。少しは肩の荷が下りたならいいけど」
八千代 路夜:「これは、あなたにも負担を強いることになるかもしれないけど……」
八千代 路夜:「可能なら、一緒に少し、背負ってあげてくれないかな」
桑原そら:「んふふふ、守るということが一筋縄ではいかないことは」
桑原そら:「きっとわたしが良く知っていることです」
八千代 路夜:「そうねえ。時田さんがあなたを選んだ理由。いろいろあるんだろうけど」
八千代 路夜:「あなたが守る人だから、というのはきっとあると思う」
八千代 路夜:「他のもののために、頑張れる人だから」
桑原そら:「ありがたいお言葉ですね」
桑原そら:「守りたいものや守り方は、人によって大きく違うことは理解しています」
桑原そら:「その上で、必要であれば泥を被る人がいることも……です」
桑原そら:「支部長も、いつも大変お疲れ様です」
八千代 路夜:「ありがとう。私は時田さんじゃないから、素直に受け取ることにしてるの」
八千代 路夜:くすくす笑う。
八千代 路夜:「……現状はね、本当に……ひとりに大きな負担をかけているし」
八千代 路夜:「実際、それだけじゃ太刀打ちできないような相手も出てきてしまった」
八千代 路夜:「だから、時田さんを支えてあげてもほしいし……いざとなったら」
八千代 路夜:「変えることも躊躇わないでいてほしい」
桑原そら:「ええ、承知いたしました」
桑原そら:「……独断でFHとの協力体制をとることにもなりましたが」
桑原そら:「協力が終わった後に、どうなるかはあえて皆の前では触れていません」
桑原そら:「攻撃される可能性も十二分にありますが、そこはわたしが対処出来ると判断しました」
八千代 路夜:頷く。
八千代 路夜:「例のないことではないし、必要なら」
八千代 路夜:「一番重要な任務はひとつ」
八千代 路夜:「全員無事で帰ってくること」
八千代 路夜:「それさえ叶えば、あとはこちらがやることですからね」
桑原そら:「はい!おまかせください!」
桑原そら:「わたしは大きなそらですので!」
八千代 路夜:「じゃあ、そんな大きなそらさんに」
八千代 路夜:机の上の瓶から、ひとつ。小さな白い石の欠片を取り出す。
八千代 路夜:「小さな星をプレゼント」
GM:アイテムをひとつ入手します。

ステージ限定アイテム『慰石の欠片』
種別:アイテム(使い捨て)
バックトラック時に使用。PC全員のダイスを+1d10する。


桑原そら:「…ありがとうございます」
桑原そら:「必ず、皆で無事に戻ります」
八千代 路夜:「ええ。守る人も、戦う人も」
八千代 路夜:「……ずっと、戦ってきた人も」
八千代 路夜:「全員、私のとまり木に停まった、大事な小鳥たち」
八千代 路夜:「お願いね」
桑原そら:「“導雷身”桑原そら、しっかりお仕事いたします!」
桑原そら:「皆さんへの攻撃もいろんな事情もしっかりと受け止めていきますよ!」


【(株)ピカピカ・応接スペース】

GM:あなたたちは先ほどの会合の後も、社内に残っている。
GM:入口付近では他の社員が緊張気味に見張っていたりもするようだが、ここからはあまり見えない。
岩屋戸 令美:「……ええと」
岩屋戸 令美:「まず、ありがとうね。ベルちゃん」
ベル:「えっ?」
岩屋戸 令美:「ちょっと会っただけなのに、こんなに一生懸命になってくれて」
岩屋戸 令美:「……ああ、それとも、UGNの人だから?」
ベル:「いいえ、ぼくはUGNじゃないのです」
ベル:「ここのみんなには『あやし』って呼ばれてる、えっと、れねげいどびーいんぐ?っていうやつなのです」
岩屋戸 令美:「ああ」目を軽く見開く。
ベル:「なので令美さんのお手伝いをしたいと思ったのはぼく自身の意志なのですよ!」むん!
岩屋戸 令美:「……そう」合点がいったような顔。
岩屋戸 令美:「そうよね、ここでは妙な出会いがいっぱいあって」
岩屋戸 令美:「私たちと同じく、レネゲイドの仕業だったなんて、昔はわからなかったもの」
岩屋戸 令美:「じゃあ、やっぱりありがとうね」
ベル:「どういたしましてなのです。でも、まだなのです」
ベル:「ぼくはまだ、令美さんに春を届けられてないのです。むしろちょっと、ごめんなさいしたかったのです」
ベル:「……シシィさんのこと、何も知らなかったから。あのとき、令美さんに、あったかくないことを言ったのです」
ベル:しょも、と小さく頭を下げる。
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:「私とあの子が、仲良く楽しく過ごせたらいい、だっけ」
ベル:頷きます。
岩屋戸 令美:「そうね。普通にはきっと……それは、叶わないと思う」
岩屋戸 令美:「でも、あの子は私の一部なのには変わりないから」
岩屋戸 令美:「……ずっと、見ないようにしていた、私の一部、思い出」
岩屋戸 令美:「それを取り戻して、本当の私に戻りたいのよ」
ベル:「……シシィさんは」
ベル:「寂しいとか、寒いとか。きっとそういう気持ちも、あると思うのですよ」
ベル:「それでも令美さんは、それも自分だって言えるひとなのですね」
ベル:「冬を耐え忍ぶことを、無意味だと思わないひとなのですね」
岩屋戸 令美:「これくらい大人になるとね、だんだんわかってくるの」
岩屋戸 令美:「冬だって、耐えていればきっとそのうちあったかくなるし」
岩屋戸 令美:「……綺麗に咲いた花も、あたたかくなった風も」
岩屋戸 令美:「やっぱり、そのうちまた冬に戻っていってしまうし」
岩屋戸 令美:「繋がってるってわけ」
ベル:「だからこそぼくは、春が好きなのです」
ベル:「一度来てくれた春が、いつまでもいてくれるわけじゃないって、分かっていても」
ベル:「来てくれるってことさえ分かっていれば、いつだって折れずにいられるのです」
ベル:「ぼくは令美さんにも、春が来てほしいから、そのためにみんなと頑張っているのですし」
ベル:「もし時間がかかるなら、それまでずっと一緒に待つのですよ。ぼくは”春待ち”のベルなのですから」
岩屋戸 令美:「……」目を細める。眩しい春の日を見るように。
岩屋戸 令美:「それを、あの頃の私にも、聞かせてあげたかったなあ……」
岩屋戸 令美:「そしたら、あんな風に」
岩屋戸 令美:「裏切られた、だなんて」
岩屋戸 令美:半分独り言のように。
岩屋戸 令美:「私はね、どうしても許せないことっていうのがあって」
岩屋戸 令美:「だめなのよね。自分が、自分の行きたくないところに行くのが」
岩屋戸 令美:「だから、今回も本当にずっと怒ってたの」
岩屋戸 令美:「あなたと会ったら、少し和らいだ」
ベル:「それはよかったのですよ!」
ベル:「でも、うんと、怒るのは別に、悪いことじゃないと思う、のです」考えながら
ベル:「ぼくがお花の形だったときは、咲く場所は選べなかったのです。考える頭も、歩く足もなかったのです」
ベル:「でも令美さんはずっと前から、考えて歩くことができるひとだったのですから」
ベル:「咲きたくない場所に植えられそうになって、やだー!ってなるのは、へんじゃないと思うのです?」
岩屋戸 令美:うんうん、と頷きながら、話を聞く。
岩屋戸 令美:どこか、あなたを羨ましがっているような。
岩屋戸 令美:少しだけ苦しいような、そういう顔で。
岩屋戸 令美:「……ありがとう。あなたは、最初から優しくて」
岩屋戸 令美:「ずっと、他人のことを考えくれていて」
岩屋戸 令美:「私、自分で春を拒んでいるような気もしているけど、どうすればいいのか。まだ、よく……」
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:岩屋戸令美が、ベルさんに対してロイスを取得します。
岩屋戸 令美:感情は 憧憬/○嫉妬。現状はN優勢です。
岩屋戸 令美:「……ひとつ」
岩屋戸 令美:「もし、私とUGNが事を構えることになったら、逃げなさい」
岩屋戸 令美:声を落として。
ベル:「えっ」目をぱちくりと瞬かせる。
岩屋戸 令美:「どうなるかはわからないけど、可能性はあるもの」
岩屋戸 令美:目の色がすっと冷たく変わる。
岩屋戸 令美:「あなたはできるだけ巻き込まないようにするから、逃げて」
ベル:「…………」俯きそうになって、ぐ、と顔を上げる
ベル:「そうなったときに考えるです」
ベル:「どうなるかわからないなら、どんな可能性だってあるのですよ」
ベル:「ぼくは、踏み躙られても、手折られても」
ベル:「それをただ受け入れるだけの、かわいいだけのお花じゃ、ないのです」
岩屋戸 令美:「私とおんなじだ」艶やかに笑う。
岩屋戸 令美:「私もね、全部捨ててきたの。お芝居も、セルも、これまでずっと培ってきたもの、全部」
岩屋戸 令美:「我慢ができなかったから、私がいいように使われるのが」
岩屋戸 令美:「わかった。そうなった時に考えましょう」
岩屋戸 令美:「今は、ただ」ぽん、とあなたの頭に手を置く。
岩屋戸 令美:「まだ綺麗に咲いていて、ね」
ベル:「おまかせなのですよ!」
ベル:「絶対に『これからも』と言わせてみせるのです!」


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

鈴掛 喜一:「了解了解、そしたら引き続き足で探してもらえます? よろしく」
鈴掛 喜一:「あっ、戸神くんはネヴァンちゃんと連携して、空からも見てもらって」
戸神 富久郎:「はいっ!」
ネヴァン:「連携! 連携するよ! がんばる!」
GM:大柄な青年と、赤いリボンをつけたカラスが外へと出て行く。
GM:調査部の人員は、にわかに大忙しのようだった。
鈴掛 喜一:「んんん、監視カメラにもそれっぽい映像なし……」
御凪 涼:音や気配より先に、香り。紫檀の重い匂い、それから気配と、足音。
御凪 涼:「やあ、來火くん」
御凪 涼:「忙しい?」
鈴掛 喜一:「……あ」きい、と椅子が軋んでそちらを向く。
鈴掛 喜一:「忙しいっちゃ忙しいけど、涼さんの方の仕事でもあるから」
鈴掛 喜一:「なになに? なんかありました?」
御凪 涼:「ああ…いや、急ぎの用事、とかでは、ないんだけど」
御凪 涼:「ただ、ほら……今回、ここの皆や、きみがどうしてるのか」
御凪 涼:「気になって」
鈴掛 喜一:「そりゃもう、ひっくり返ってるよ」苦笑する。
鈴掛 喜一:「二重の意味で」
御凪 涼:「ふふ。そうだろうね」
鈴掛 喜一:「さすがに社長のことちゃんと知ってた人、いなかったし」
鈴掛 喜一:「だいぶショックだったって奴もいたみたいだし?」
鈴掛 喜一:「あ、戸神くんなんだけど、これ」
御凪 涼:「そうなのか」
鈴掛 喜一:「『なんでうちの社は誰も彼も話をしてくれないんですか!』」
鈴掛 喜一:「『報連相ってあれだけ言っといてこれですか!』」
御凪 涼:「……はは!」
御凪 涼:「それは……そうなっちゃうなあ」
御凪 涼:「きみも言い返せないし」
鈴掛 喜一:「そうなんだよなあー」
鈴掛 喜一:「おれ、正直なんも言えないし」
鈴掛 喜一:「あと、その……みんなに比べるとさ、こう、思想の違いがどうーとか」
鈴掛 喜一:「ちょっと弱めじゃないすか。人間じゃないんで」
御凪 涼:「FHだとか、そういう」
鈴掛 喜一:「うん。知識としてはね、あるけども」
鈴掛 喜一:「……だから、なんか、怒るとかショックとかいうより」
鈴掛 喜一:「ありがたかったことばっかり思い出しちゃって」
鈴掛 喜一:「気にしてないわけじゃないすけどねえ」
御凪 涼:「うん」
御凪 涼:「……そうだな。私も、わりと…そっちだな」
御凪 涼:「私もあまり、よく分かっていないんだろうな。思想の違いがどうとかは」
鈴掛 喜一:「涼さんらしいー」
御凪 涼:「なんだかね。今回、すごく、…不思議と」
御凪 涼:「まだ続く演目を見ているみたいな気持ちで、いてしまう」
鈴掛 喜一:「演目」
御凪 涼:「きみは久則さんの落語を聞いたんだろう?」
鈴掛 喜一:「ああ、酔っ払ってた時のやつね」
御凪 涼:「私は"ダスタード"の口上を聞いてね」
御凪 涼:「あれを聞いたら、余計に、久則さんのそれが聞きたくなったな」
御凪 涼:「きっと、違うと思うんだ」
鈴掛 喜一:「ああー、おれ、あれオチを聞いてないんだよね」
鈴掛 喜一:「『芝浜』ってやつ」
鈴掛 喜一:「おれは比べるのはできないけど、きっと違うんだろうなあ」
鈴掛 喜一:「……違うといいな」
御凪 涼:「ふむ。落語は私も疎いから、知らないけれど」
御凪 涼:「そう」
御凪 涼:「どちらが良いでなく。きっと、経てきた時間があり、望んだものの認識があり」
御凪 涼:「それは異なるだろうと、そうであったら……きっと」
御凪 涼:「……光みたいな気分になるだろうな」
鈴掛 喜一:「光、かあ」天井の電気を少し見上げて。
鈴掛 喜一:「今の社長がやる話には、おれも多分ちょっとだけ混ざってるよね」
鈴掛 喜一:「その光に、ちょっとでも入れてたら嬉しいね」
御凪 涼:「居場所か」言い慣れないような声で言う。
御凪 涼:「……あのね」
御凪 涼:「きっと、私は、あまりぴんと来ていないんだ」
御凪 涼:「私には舞台はいらないし、誰も見ていなくたって、どこにいたって、踊るだろうし」
鈴掛 喜一:「それはそうね」
御凪 涼:「劇団は向かない」笑って。「それに」
御凪 涼:「そうやって生きていいという場所は、ずっと…最初から。貰ってしまっていて」
御凪 涼:「親もだし、兄さんも蓮もね。随分と」
御凪 涼:「守ってもらっているんだろうと思う。そうじゃなきゃ、もっと踊れてしまえていたし」
御凪 涼:「だから……」
御凪 涼:「難しいな。それを作りたい人、求める人、守りたい人を」
御凪 涼:「尊敬するし……ちょっと、なんだ。申し訳なくなる」
鈴掛 喜一:「……あのね」
鈴掛 喜一:「おれが涼さんに……というか、涼さんとかを通して知ったことを教えるね」
御凪 涼:まばたき。「なんだろう」
鈴掛 喜一:「『わからないから知りたい』」
鈴掛 喜一:「今涼さんがね、あんまりわかんないなーって思って、考えてて」
鈴掛 喜一:「っていう、なんか何? それ自体がさ」
鈴掛 喜一:「やってるねー!って思うし。社長もそれ、嬉しいと思うんだよね」
御凪 涼:じっと聞いている。「……うん」
鈴掛 喜一:「んー、だから、それでいいとは、思う。申し訳なくても」
鈴掛 喜一:「申し訳なさも涼さんだよ」
御凪 涼:「そう?」
鈴掛 喜一:「そうなんじゃないかなあー。おれもわかんないし」
鈴掛 喜一:「社長のことも涼さんのことも、戸神くんが怒ってんのもわからんし」
御凪 涼:「ん」
御凪 涼:「……でも、わからないものが、好きなんだ」
鈴掛 喜一:「そういうこと。だって、これからわかるかもしれないしね」
鈴掛 喜一:「……おれは、社長の件で、おれも前にこんな思いを人にさせてたのかなって思った」
鈴掛 喜一:「一個わかったから。考えてれば、そのうちにね」
御凪 涼:目を細める。
御凪 涼:「そうだな。…うん。……私も、きっとわからないものが好きなんだと思うよ」
御凪 涼:「それを今わかったところ」
御凪 涼:「それで…これは、きっと人にわかってもらいにくいと思うんだけど」
御凪 涼:「だから、私は踊っているんだろう」
鈴掛 喜一:「わ、かるようでまたわかんないな……!」
鈴掛 喜一:「でも、おれは涼さんのこと気軽にわかるわかるって言うのは、なんかやなんで」
鈴掛 喜一:「そのまま粛々と受け止めます」うんうん、と頷いている。
御凪 涼:「うん。嬉しいです」
御凪 涼:「わからないものが好きな同士だからね」
鈴掛 喜一:「仲間仲間。……と、ごめん、ちょっと出るね」
鈴掛 喜一:鳴り出した電話の受話器を取る。
鈴掛 喜一:「……はい、はい。はいはいはいはい」
鈴掛 喜一:「はいはいはい!」
鈴掛 喜一:「マジか了解、知らせとく!」
鈴掛 喜一:「涼さん涼さん、例のふたり、居場所わかったっぽい!」
御凪 涼:「…みんなに伝えないとだ」
鈴掛 喜一:「戸神くんとネヴァンちゃんがお手柄だよ。旧市街の方の空き地で見かけたって」
鈴掛 喜一:「行ったげて……とあと」
鈴掛 喜一:「うちの社長を」居住まいを正す。
鈴掛 喜一:「よろしくお願いします」礼。
御凪 涼:礼を返す。舞台の終わりを真似るように。
御凪 涼:「皆で、任されました」

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
桑原そら:ロイス保留で
御凪 涼:ン―ー、保留!
ベル:ロイスは保留で、お買い物どうしようかな
桑原そら:購入は……なんかあるかな
GM:パスでも大丈夫
滝道 晶:保留、買い物はパスかな
ベル:ではパスで
犀潟常青:ロイスは、ここでは保留。1個開けておきます。
犀潟常青:購入はもう
桑原そら:パスかな
犀潟常青:特になし!以上!
御凪 涼:スポーツカーためします
GM:伝統の
御凪 涼:6DX+0+0@10>=30 調達
DoubleCross : (6DX10>=30) → 10[4,4,4,10,10,10]+9[2,3,9] → 19 → 失敗

御凪 涼:がんばったが…
GM:たかい
御凪 涼:社長にあげられなかった 車を
GM:社用車!
御凪 涼:自分は以上!


マスターシーン4 現在


【『(株)ピカピカ』・応接スペース】

時田 久則:パーテーションの陰から、金髪の男がぬっと現れる。
時田 久則:「……おう。奴らの居場所がわかった。お前さんも来るんだろ」
岩屋戸 令美:「……ええ」
岩屋戸 令美:ソファから立ち上がる。表情はどこか硬い。
時田 久則:「岩屋戸」
岩屋戸 令美:「…………」
時田 久則:「お前、ここを出てからも、FHの方にゃ俺たちのことは報告しないでくれてたな」
時田 久則:「ありがとうよ」
岩屋戸 令美:「……別に。ここは私の居場所じゃないけど」
岩屋戸 令美:「誰かさんが大事にしてるのは知ってた。八つ当たりで壊すのは性分じゃないもの」
時田 久則:「居場所な……。お前のは」
岩屋戸 令美:「……ティアーズも蒼涙座も、もう私がいられるところじゃないし」
岩屋戸 令美:「あなたの知ってた場所でもない」
時田 久則:「そうかよ」
岩屋戸 令美:「うちに来るか、とかそういうのはもう言わないのね」
時田 久則:「そりゃあ、……」
時田 久則:「おかしな真似はすんなよ。頼むからな」
岩屋戸 令美:「……さあ」
岩屋戸 令美:「お互い、変わったよね」ふと、口調を崩す。
岩屋戸 令美:「なあに、その金髪もサングラスも」
時田 久則:「白髪と隈がな」
岩屋戸 令美:「似合わない。前の方がかっこよかった」
岩屋戸 令美:「……だからって私,別にあなたのことしか考えてなかったわけじゃない。みんないたし」
時田 久則:「そりゃそうだろ。俺だって別に、あんなガキのお前の言うなりにはならんさ」
岩屋戸 令美:「……何かひとつだけがあればいい、なんてこと、そうはないものね」
岩屋戸 令美:「だから、あなたは町に残ったし」
岩屋戸 令美:「私は、町を出て行った」
GM:そうして、互いに大切なものを増やして、過去を忘れて、生きていたはずなのに。
岩屋戸 令美:「行きましょうか」
時田 久則:「……ああ」
岩屋戸 令美:「あなたの大切な人たちと一緒に」
岩屋戸 令美:「私の大切な思い出を引きずり出して映し出してる、あの鏡をどうにかしてやらないと」
岩屋戸 令美:そうして、少し躊躇いがちに。
岩屋戸 令美:「……ねえ、あの……あれはまだあるの?」
時田 久則:「あ?」
岩屋戸 令美:「共振。私あれ嫌いなんだけど……」
岩屋戸 令美:「絶対私の恥ずかしい思い出、見せられると思うの。本当にやめてほしい」
時田 久則:「我慢しな。俺のはもう見せられた」
時田 久則:へっ、と軽く笑う。遠い、輝ける舞台の思い出を瞼の裏に浮かべながら。
時田 久則:「案外、悪いことにはならなかったぜ」
岩屋戸 令美:「デリカシーがないのよ。もう、本当に」
岩屋戸 令美:「この町は、嫌い!」
岩屋戸 令美:それだけ言い捨てて、外へと出て行った。


クライマックス 宿儺の鏡


GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を1D10(→ 3)増加 (93 → 96)
ベル:1d10+100
DoubleCross : (1D10+100) → 10[10]+100 → 110

犀潟常青:1d10+82
DoubleCross : (1D10+82) → 8[8]+82 → 90

ベル:ベル???
GM:ベルちゃ
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1D10(→ 6)増加 (92 → 98)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (91 → 98)
桑原そら:ベルちゃん!!!
滝道 晶:やば
御凪 涼:守って…


【雨宿町・旧市街 空き地】

GM:雨上がり。水の雫が草に揺れている。
GM:空き地に、若い少女と男がひとりずつ。
シシィ:「あーあ、本当に潰れちゃってるんだ」
シシィ:「ねえ、覚えてる? ここで一番最初に公演をやったの」
ダスタード:「ああ、ほとんどライブハウスみたいな箱でな」
ダスタード:「……最後に寄りたかったってのは、ここか」
シシィ:「そういうこと。じゃあ、後はここを出て……」
シシィ:小脇に、鏡を抱え直す。
ベル:「こんにちは、シシィさん、ダスタードさん!!!」
ベル:大きな声で、堂々と挨拶を投げかける。
シシィ:「……えっ」
ダスタード:「このガキは、こないだの……」
ベル:「もちろんぼくだけじゃないのですよ!」みんなを振り向く
桑原そら:「こんにちは、このままあなた方を見逃すわけにはまいりません」
犀潟常青:「と、いうことです。申し訳ありませんが、ひとつ、こちらの演目にも付き合っていただけませんかね?」
滝道 晶:「ベルちゃんは元気っすね。ま、正々堂々のほうが好きっすけど!」
御凪 涼:「…どこででも、踊りはできる。演目になるかはわからないけど」笑う。
岩屋戸 令美:「……ここに、来たのね。考えればわかるはずだったけど」
時田 久則:「まあ、そこまで自分が感傷的だったあ、思いたくはないよなあ」
シシィ:「……すごい」
シシィ:「すごいよダスタード、こんなにお客さんがいる」
シシィ:「演じるのはこっちだもの。見てもらわないと」
ダスタード:「正真正銘、この町での最後の公演、だな」
ベル:「それなら絶対に必要なものがあるのですよ」
ベル:「とびっきりのお花を、おふたりに!!」
シシィ:「そうね」
シシィ:「私たちの、花道だものね!」
GM:見る間に、ワーディングの気配が、周囲に満ちる。
GM:それは周囲のレネゲイドと溶け合い、ざわざわと、まるで拍手の音のように。
GM:あなたたちの中を掻き回すようだった。
GM:衝動判定です。意志で目標値9、ですが
GM:これも「土地のレネゲイドに関する判定」とします。
GM:修正がある人は+1してどうぞ
御凪 涼:土地のレネゲイドに関する判定!最高!加算します
犀潟常青:加算します!
ベル:加算します!
桑原そら:加算します
ベル:(2+3)dx+1+1>=9
DoubleCross : (5DX10+2>=9) → 8[1,4,7,7,8]+2 → 10 → 成功

ベル:あぶえ
犀潟常青:4dx+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 9[1,6,9,9]+1 → 10 → 成功

御凪 涼:5DX+2+1@10>=9 意思
DoubleCross : (5DX10+3>=9) → 9[2,3,7,8,9]+3 → 12 → 成功

滝道 晶:紬の魔眼!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (98 → 99)
桑原そら:5dx+1>=9
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 10[2,4,5,9,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

滝道 晶:6dx>=9
DoubleCross : (6DX10>=9) → 7[1,3,5,5,7,7] → 7 → 失敗

滝道 晶:あちゃ
GM:滝道くん!
御凪 涼:ム
桑原そら:バディム!!!
御凪 涼:!!
桑原そら:成功にします
GM:ひえー どうぞ
滝道 晶:ありがとう!
GM:では侵蝕上げてくださいな
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を2d10(→ 13)増加 (96 → 109)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を2d10(→ 19)増加 (98 → 117)
御凪 涼:バカ!
GM:涼さん
桑原そら:涼さん!!!
犀潟常青:2d10+90
DoubleCross : (2D10+90) → 14[8,6]+90 → 104

ベル:2d10+110
DoubleCross : (2D10+110) → 10[2,8]+110 → 120

御凪 涼:踊れるからテンション上がったのかもしれん
GM:なんかみんな高めね
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を2d10(→ 16)増加 (99 → 115)
滝道 晶:たかい
GM:上がるなあ

GM:拍手の音は、ざわざわとまた解け、あなたたちの意識を束の間、幻に導く。
GM:共振が、始まる。

GM:覚醒の時、顔に目立つ傷がついて、それはどうしてか消えてくれなかった。
GM:おかげで、日常の中にいてもどうしても落ち着かなくて。
GM:自分の顔が、嫌いだった。
GM:そうこうしているうちに、『ティアーズ』と出会った。
ダスタード:「なんなら、うちに来るか」
GM:『座長』は事もなげにそんなことを言う。
シシィ:「でも私、怪我があるよ。舞台になんて立てないよ」
ダスタード:「ああ、まあ、ドーランのひと手間はいるかもな」
ダスタード:「ま、そんだけ睫毛が長けりゃ、むしろ化粧の時間は短くて済むだろ」
ダスタード:「コードは"シシィ"でいいか。べそかきだしな」
GM:それだけだった。
GM:嬉しかった。

岩屋戸 令美:(……待って。待ちなさい)
岩屋戸 令美:(これは、あなたの思い出かもしれないけど、私のものでもある)
岩屋戸 令美:(でも、それだけじゃないでしょう、私は。『その後』があるでしょう)
岩屋戸 令美:(私の、私だけの思い出は……)
GM:ワーディングの気配が、上塗りされる。
GM:気配が揺らぐ。再び、景色が途切れて、変わる。

シシィ:「うわあ、雨」
GM:いつだったか。雨の多いこの町に来た後、一緒に降られたことがある。
シシィ:「私、濡れるの嫌いなんだよね」
ダスタード:「俺も好きでもねえが」
ダスタード:ぱん、と音を立てて透明の傘が開いた。
ダスタード:「傘はな、嫌いじゃねえな」
シシィ:「傘? なんで」
ダスタード:「雨の日でもなんでも、外に居場所があるだろ。一人用のテントみたいなもんだ」
GM:居場所、という言葉を、ダスタードはよく使いたがった。
GM:きっと、それが欲しいものなのだと。
GM:彼女の欲望とは、少し形が違っていた。
GM:だから、いつかは離れないといけないのかもしれない、とも考えていた。
ダスタード:「あ、なんだよ。買ったとこで晴れるんじゃねえよ……」
GM:雲間から、光が差した。風が吹いて、みるみるうちに傘の向こうに青空が見える。
GM:ダスタードのこと、好きなんでしょう、なんて周りによくからかわれた。
GM:でも、恋とはきっと違っていた。
GM:その欲望は、理想の実現。彼女は、望む自分になりたかった。
GM:自分を好きになりたかった、自分の足で歩きたかったのだ。ずっと。
GM:それは、ダスタードが与えてくれた。
GM:彼女は今やいつでも、なりたい自分になることができた。自分自身の意志で。
GM:雨を止めて、雲を割って、自分が自分でいられる、蒼い天幕をくれる人。
GM:いつまでも共にはいられないとしても、今は一緒にいる人。
GM:雨宿りの町で、確かに一緒にいた人。
岩屋戸 令美:(本当はね)
岩屋戸 令美:(良い思い出だって、ないわけじゃなかったの。忘れてただけ)
岩屋戸 令美:(雨にも)
岩屋戸 令美:(この町にも)

岩屋戸 令美:「ふふ、あはは」
GM:現実が戻ってくる。微かな笑い声と共に。
岩屋戸 令美:「見なさい、雨宿町。全部が全部」
岩屋戸 令美:「そっちの流儀に染まってやったりはしないから!」
GM:どこか吹っ切れた顔で、岩屋戸令美が笑っている。
GM:多分、十年ぶりに。


GM:戦闘を開始します。
GM:NPCはシシィ、ダスタード、宿儺の鏡、岩屋戸令美の4体。
GM:エンゲージは以下の通り。

  [シシィ(8)宿儺の鏡(8)ダスタード(7)]
         |
         10m
         |
[滝道(10)涼(8)そら(6)ベル(6)犀潟(6)岩屋戸令美(8)}


GM:まず説明
GM:宿儺の鏡は、シシィと常に同エンゲージに存在します。
GM:戦闘終了条件は、まずは『宿儺の鏡の撃破』。他のエネミーは倒しても倒さなくても大丈夫です。
GM:具体的には、鏡が戦闘不能になった時点でシシィとダスタードは本体へと戻ります。
GM:その後は展開に変化がありますので、後ほど説明します。
GM:岩屋戸令美はGMが操作しますが、宿儺の鏡を戦闘不能にするまではPCたちには攻撃を加えません。
GM:ただし、先にPC側からの攻撃があった場合はその限りではありません。ご注意ください。
御凪 涼:はい!
GM:また、ダスタードはミドル戦闘と同じデータですが、HP1・復活エフェクトなしの状態です。
GM:NPCカードの使用含め、いろいろ考えたり相談したりして戦闘に臨んでみてください。
GM:とりあえず現状は以上かな。質問はありますでしょうか。
犀潟常青:大丈夫です。
桑原そら:大丈夫です
ベル:OK!
滝道 晶:大丈夫
御凪 涼:なし!
御凪 涼:のつぶて
GM:つぶて
GM:OK では1ラウンド目を開始していこうと思います。


■セットアップ■

GM:まずはちょっとエネミーから
シシィ:なし
ダスタード:なし
宿儺の鏡:《Eロイス:楔の呪い》対象はPC5人。
宿儺の鏡:このラウンドの間、対象はタイタスを戦闘不能状態からの回復以外に使用できません。
宿儺の鏡:Eロイス2個分。
宿儺の鏡:さらに《Eロイス:唯我独尊》《黒蝕の影》対象はシシィとダスタード。
宿儺の鏡:攻撃力上昇して暴走してもらいます。
GM:PC側もどうぞ
御凪 涼:働きものの鏡めがー!
犀潟常青:《戦術》を使用。犀潟以外、全PCのメジャーダイスが+6です!
犀潟常青:侵蝕104→110
御凪 涼:《限界突破》。対象は《夢の雫》、これをラウンド二回使用可にします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3(→ 3)増加 (117 → 120)
GM:どんどんくる
ベル:ブルーゲイルを食べて行動値と侵蝕+5!もぐー
GM:うわーっ
ベル:侵蝕120→125
桑原そら:《オーバーアクセル》 行動値を+4して暴走
桑原そら:暴走により《拒絶領域》の効果が発動し常にHPダメージを‐20し、飢餓の変異暴走であらゆる判定ダイスが‐5されます
GM:ひえ
滝道 晶:《赤方偏移世界》を使用。対象は常青さん。
滝道 晶:行動値を+4します。
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を2(→ 2)増加 (115 → 117)
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を4(→ 4)増加 (109 → 113)
犀潟常青:ありがたく! 行動値は6→10です。
GM:以上かな、結構行動値変わったので、もっかいエンゲージはっときます。

  [シシィ(8)宿儺の鏡(8)ダスタード(7)]
         |
         10m
         |
[ベル(11)犀潟(10)滝道(10)そら(10)涼(8)岩屋戸令美(8)}


GM:これでいいはず……!

宿儺の鏡:少女の手の中の鏡が、怪しく光を反射する。
宿儺の鏡:何が起こった、というわけでもない。ただ、その光が影を呼び、
宿儺の鏡:それが作り出した分身ふたりに、密かに力を与えている、そのことがわかるだろう。


■イニシアチブ■

GM:行動値順だと11のベルちゃんですが
GM:割り込みなどは……あるかい
GM:こっちはあるけど
御凪 涼:そっち先で大丈夫です(ある)
ダスタード:《加速する刻》
御凪 涼:頑張り屋さんが…!
ダスタード:割り込みないならメインプロセスを行います
御凪 涼:ん、待って
御凪 涼:やるか。やります。
GM:ほほう
御凪 涼:《スピードフォース》。メインプロセスを行います。
GM:おおっ行動値順だと涼さんが先になりますね
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4(→ 4)増加 (120 → 124)
御凪 涼:おっしゃ、じゃあ割り込みメインプロセス!
GM:他には何かあります?
御凪 涼:NPCカードの使用宣言だ
GM:どうぞ!
御凪 涼:時田社長を召喚(サモン)!
時田 久則:おう、来たぞ
御凪 涼:ダスタードさんにそのチカラを使っていただきたく…
時田 久則:了解。向こうの攻撃の後だがな。
GM:ということで受領しました。
GM:まずは涼さんから行動どうぞ!
御凪 涼:はいっ。ではマイナーはなし。
御凪 涼:メジャーでコンボ『逃げ水』/《ポイズンフォッグ》《戦乙女の導き》《狂戦士》。
御凪 涼:PC全員の次のメジャーアクションダイス+10、C値-1、攻撃力+5。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を9(→ 9)増加 (124 → 133)
GM:ひえー
GM:演出はじゃあ、イニシアチブ組でまとめていきましょうか
御凪 涼:はーい

GM:では次、ダスタードの加速手番。
ダスタード:マイナーで暴走解除。
ダスタード:メジャー、コンボ『薫風咽より来たり』《コンセントレイト:ハヌマーン》《狂乱の一声》《夢幻の腕》《風の渡し手》
ダスタード:カリギュラを使用した交渉攻撃を行います。命中でダスタードへの憎悪を付与。
ダスタード:対象は3体なんだがどうしようかな
ダスタード:滝道・そら・犀潟の3人で。
滝道 晶:えーっ
ダスタード:妨害とかはないかな。命中判定します。
犀潟常青:こいーっ
ダスタード:8dx7+14
DoubleCross : (8DX7+14) → 10[1,2,3,6,7,7,7,10]+10[4,4,7,9]+10[6,7]+3[3]+14 → 47

ダスタード:回すなあ
ダスタード:リアクションどうぞ
滝道 晶:出目良すぎる
犀潟常青:奇跡の犀潟ドッジ! いけっ
犀潟常青:7dx+1>=47
DoubleCross : (7DX10+1>=47) → 9[2,2,4,7,8,9,9]+1 → 10 → 失敗

滝道 晶:ドッジしかない!
滝道 晶:4dx>=10
DoubleCross : (4DX10>=10) → 6[1,1,3,6] → 6 → 失敗

滝道 晶:ですよね!
桑原そら:コンボ「雷避け」 《マグネットフォース》
桑原そら:タキくんカバーしてクリスタルシールドでガードです
宿儺の鏡:《否定のひと触れ》カバーリングエフェクトを打ち消し。
宿儺の鏡:エフェクトを使用しないカバーリングならば改めて行えます。
桑原そら:あ、じゃあ行動放棄カバーでタキくん守ります
GM:了解!
ダスタード:ではダメージ
ダスタード:5d10+34 装甲有効
DoubleCross : (5D10+34) → 22[3,9,4,5,1]+34 → 56

GM:諸々有効です
犀潟常青:ダスタードへ、敬意〇/恐怖 でロイスを取って昇華! 復活します。
桑原そら:諸々込みで計算して34ダメージ受けます!まだ元気!
ダスタード:なんで?
御凪 涼:ヤバ
ダスタード:普通二回は死ぬんだが……
桑原そら:桑原 そらのHPを-34(→ -34)増加 (54 → 20)
GM:ではNPCカードが適用されます。
GM
○NPCカード "トート"時田久則
『抜けば玉散る氷の刃』
クライマックス戦闘のイニシアチブで使用可能。シーン1回・対象:単体。
対象に装甲有効15ダメージを与える。射程:視界。
行動値は4とする。


GM:こちらをダスタードに。
ダスタード:HP1。復活エフェクトなし。実は装甲もない。
御凪 涼:うおお
ダスタード:倒れます。戦闘不能だ。
GM:残りNPCは3名。
GM:というところで、まとめて演出をしていきましょう。

御凪 涼:ふたつの記憶の共振から、するりと醒める。
御凪 涼:天幕を裂くように扇を広げ、ひらめかせる。透明な蝶の群れがぶわりと羽搏く。
御凪 涼:見えぬ翅が見え、聞こえぬ風切音が聞こえる。手足が動き、重心が傾ぎ。
御凪 涼:湿った土を軽やかに蹴って、ゆるやかに踊りはじめる。どこででも、踊りはできる。
御凪 涼:だから、ここは自分の舞台でなくていい。
御凪 涼:「……久則さんの…芸も、まだ聞けていない」
御凪 涼:……雨宿町支部に登録されている、男の二つ名を“橋掛り”という。
御凪 涼:能舞台において、幕で隔てられた舞台と舞台裏を繋ぐ路。
御凪 涼:そして物語における、此岸と彼岸を繋ぐ路を意味する。
御凪 涼:いまの自分に、繋げるものがあるのならば。
御凪 涼:「だから、聞きたいな。どうだろう?」
ダスタード:「……先に俺の番だ。やっぱりあんた」
ダスタード:「うち向きじゃあねえな。ひとりでやってけるし」
ダスタード:「そのくせ、ひとりきりじゃねえときた」
御凪 涼:「ひとりでできるのは舞だけだよ」
御凪 涼:「他のことはなにひとつ……財布も落とすし、話すのも…」
ダスタード:「守るのも?」
ダスタード:すう、と息を吸い込み。
ダスタード:「『羽目をはずして今日お出での何茂様さまに、 上げねばならぬ、売らねばならぬと、息せい引っぱり』」
ダスタード:「『東方世界の薬の元締』」
ダスタード:「『 薬師如来も照覧あれと』!」
ダスタード:朗々たる声が響き、風がそれを聴衆の耳に届ける。
ダスタード:コートの裾がたなびき、歓喜で目をぎらつかせて。
御凪 涼:そうだよ、と返す前に身を翻す。これよりは本舞台、照覧あれと囁くように。
ダスタード:確かにここは今、彼の舞台。演目は、苦痛と悲鳴。
犀潟常青:「……本気を……! 引っ張りだしましたね、涼サン。人一倍に聞いちまうから、私も因果なもんだ……」
犀潟常青:「言霊使いは数あれど、こんなに堂々としたのはちょいとお目にかかれない。……しっかり聞いて、覚えないとね。この痛みも……!」
桑原そら:「…っ!タキくん!なるべくわたしの後ろに!」狙われている相手を間違うことはない
桑原そら:バチン、と前のように大きな音でかき消そうとして
宿儺の鏡:その時、ふと光と影が走る。
宿儺の鏡:少女の心に、疑念が兆す。
宿儺の鏡:本当に、こちらに来るのだろうか? と。
桑原そら:「……舐めないで、ください!」
桑原そら:「わたしは、守るためにここにいるんだから!」
桑原そら:「間違うはず、ないでしょう!」
桑原そら:ダン、と疑念を振り払ってバヂヂッと大きな雷鳴で語りを遮る
時田 久則:「……ああ、そうだよ」
時田 久則:「だから俺はお前さんを選んだんだよ、桑原よ」
時田 久則:低い低い声で、呟く。口上ではない。
時田 久則:「……『しょうのねえ野郎だ』」
時田 久則:「『これとその消えかかってる蝋燭を繋いでみろ』」
時田 久則:「『上手く繋がれば、助かるかもしれねえ』」
時田 久則:『死神』という噺がある。
時田 久則:死神を騙そうと欲をかいた男が、最後には寿命の蝋燭を繋ぐこともできず、命の火を消してしまう。
時田 久則:「…………」
時田 久則:「なあ、ダスタード」
時田 久則:「蝋燭はな、もう、繋いだんだ」
時田 久則:「お前の火は、今、ここにある」己の心臓の上を叩く。
時田 久則:「舞台はなくても、居場所がある。戻ってこい」
ダスタード:いつの間にかゆらゆらと、陽炎のように姿が揺れている。返事はない。
御凪 涼:「やっぱり、まったく違うな…」
御凪 涼:「引っ張り出させてしまって、悪いと言いたいけれど」困ったように笑う。
御凪 涼:「どちらも聞けて、幸せ者だ、と思ってしまうな……」
時田 久則:「なあに、久々の口上もなかなか」
時田 久則:「……『さてさて、お立会いの中に御存じのお方もござりましょうが』」
時田 久則:「『この地を訪れ早十年を過ぎ、舌も力も衰えしかし、志ばかりはきっと、消えねえ』」
時田 久則:「『その二つ名を』」
時田 久則:「『"ダスタード"そして、"トート"』」
時田 久則:風が吹いて、くたびれたコートを揺らす。
GM:蝋燭を吹き消すように陽炎は掻き消える。
GM:ふたりの時田久則は、ひとりになった。

GM:では、イニシアチブ11のベルさん、の手前にちょっとだけ
宿儺の鏡:オート《異世界の因子》涼さんの《狂戦士》をコピーします。
GM:ではベルさんどうぞ
ベル:うおー!
御凪 涼:おい!
桑原そら:すみません、打ち消されたカバーエフェクト分の侵蝕上げます
GM:どぞ!
桑原そら:桑原 そらの侵蝕を2(→ 2)増加 (113 → 115)
ベル:マイナー【寒風の備え】マルチアクション+ストライクチップ+オリジン:プラント 侵蝕+5
ベル:メジャー【春風の踊り】疾風の弾丸+コンセ:ハヌ+クロックアップ+サイドリール (+ストライクチップ+オリジン:プラント) 侵蝕+9
ベル:対象は鏡だ!
御凪 涼:そうだ、支援もわすれずに。
GM:妨害なし、命中判定どうぞ
ベル:支援がいっぱいあるのでしばしお待ちください
GM:まつよー
御凪 涼:メジャーアクションダイス+16、C値-1、攻撃力+5です
GM:こわ
ベル:ありがとうございます!すご
GM:えっ何がくるの……
ベル:えっとあとダイスボーナスが
ベル:+3か
ベル:(3+3+16)dx6+13+1 こう!
DoubleCross : (22DX6+14) → 10[1,1,1,2,2,3,4,5,6,6,6,7,8,9,9,9,9,10,10,10,10,10]+10[2,2,3,3,3,4,4,5,6,6,6,9,9,10]+10[2,3,4,8,10,10]+10[2,3,8]+10[7]+2[2]+14 → 66

GM:お、おおい
御凪 涼:やったね!
ベル:めがちかちかする
シシィ:《カバーディフェンス》ガードして宿儺の鏡をカバーリング。
ベル:やはりそういうことをしてくる!
GM:何もなければこのままシシィがダメージを受けます
ベル:ベルから特にできることないのでシシィちゃんエイッするぞ
GM:ではエイッしちゃってください
ベル:すみません、侵蝕率でオリジンプラントのレベルが上がってるので+2で68です
GM:ひえ りょうかい
御凪 涼:えらすぎる
ベル:これってばでむもらえたりは?
桑原そら:いけますよ
桑原そら:バディムしましょう
GM:暴力~
ベル:ありがとうございます!分かってきたぞばでむのことが
桑原そら:+3してくださいね
ベル:71!ダメージ繰上りだ!
GM:どうぞ……!
ベル:で、えー、攻撃力+5バフに疾風の弾丸のレベルも上がるので+12で
ベル:8d+1d+12+12+5 こうか!
DoubleCross : (8D10+1D10+12+12+5) → 44[1,5,6,1,9,7,6,9]+1[1]+12+12+5 → 74

シシィ:ヒッ
シシィ:ま、まだ生きてます。ごっそりいったけど……!
GM:では侵蝕上げて、演出しましょうか
GM:書き忘れてました。シシィの《カバーディフェンス》は残り1回です。
GM:なんかそれ以前にだいぶ削れたが……。

宿儺の鏡:舞の様子を映して、鏡がちかりと光る。
宿儺の鏡:分身を生むような力はもうない。だが、真似ることだけはできる。
宿儺の鏡:少女の手の中で、ゆっくりと、力を蓄えていく。
ベル:きゅぽん、とペンダントヘッドを開ける。
ベル:「鏡さんが悪いかどうかは、ぼくには分からないのです」
ベル:「鏡さんを使ったひとが悪いかどうかも、分からないのです」
ベル:「でも、今、鏡さんが永遠の冬を望むなら」
ベル:「春を待ち望むぼくは、やめて!って、言わなきゃいけないのですよ!」
ベル:花と葉がゆるやかな筒を形成する。まっすぐに鏡に向けられた「銃口」から、どう、と迷わず花弁が飛ぶ。
シシィ:「……! だめっ」
シシィ:花弁をその身で受け、鏡を抱え込む。
シシィ:「……いたた」
ベル:「シシィさん!?」
シシィ:「これがあれば、私たちはまた生まれられるもの」
シシィ:「私たちは、思い出の欠片。鏡映しの」
シシィ:「だから、だめだよ」
シシィ:「お花は好き。私だけに、ちょうだい」
岩屋戸 令美:「…………」唇を噛む。
ベル:「……ぼくは、誰か一人のためだけのお花にはならないって、この形になったときに決めたのです」
ベル:「みんなみんなに春を届けたいなら、窓辺の花瓶でくつろいでいるわけにはいかないのです」
ベル:「だから……」ぎゅう、と筒を握るちいさな手に力を籠める
ベル:「シシィさん。あなたにとびきりのお花を」
ベル:「岩屋戸令美さんにも、とびきりのお花を」
ベル:「それが、ぼくにできることなのですよ。誰がなんと言ったって、ぼくがそうするって、決めちゃったことなのですよ!」
ベル:迷いを振り払うように、高まるレネゲイドを鎮めるように、己に言い聞かせるように。
ベル:まっすぐにシシィへ、花を手向ける。
岩屋戸 令美:「……この子ね、強くて……優しいのよ」
岩屋戸 令美:「知ってるでしょ? あなたが嫌いだった、この町の住人のひとりよ」

GM:ではイニシアチブ10、そらちゃんは行動済みとなりました。
GM:鏡の割り込みが入ります。
宿儺の鏡:《加速する刻》
宿儺の鏡:先ほどコピーした《狂戦士》を使用。
宿儺の鏡:対象はシシィ。ダイス+4個、C値-1
GM:演出は後ほどまとめます。

GM:ということで改めて、犀潟・滝道!
犀潟常青:先に犀潟が動きます!
GM:どうぞ!
犀潟常青:まずはマイナーでチャリオットバラーに搭乗。行動値10→9
犀潟常青:メジャーで原初の赤:ヘヴィギャロップ+シャドーテンタクルス+オールレンジ+コンセントレイト+混色の反乱。
犀潟常青:ターゲットは鏡!&シシィ!です。
GM:ゲーッ 命中判定どうぞ……!
犀潟常青:23dx6+4
DoubleCross : (23DX6+4) → 10[1,1,2,3,3,3,3,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,2,4,4,4,5,7,7,8,10,10,10,10]+10[1,2,2,3,8,8,10]+10[1,3,10]+4[4]+4 → 48

GM:ひー
犀潟常青:安定した高め!
シシィ:《カバーディフェンス》ガードして宿儺の鏡をカバーリング。
宿儺の鏡:庇われます
犀潟常青:ダメージダシマス
犀潟常青:5d10+13 諸々有効
DoubleCross : (5D10+13) → 30[4,9,2,8,7]+13 → 43

シシィ:えーっそのダメージは
シシィ:まず落ちます。《蘇生復活》HP1で復活
犀潟常青:タフ!
シシィ:しかしカバーリングはもうないです……
GM:侵蝕上昇して演出どうぞ
犀潟常青:侵蝕110→120

犀潟常青:「十八番、とはいきませんが……これなるは、私が見聞きした摩訶不思議の物語……」 どん、と、自らの影をつく。
犀潟常青:「雨の降る夜も雪の日も、通ひ通ひて大磯や。とかく霞むが春のくせ」 ごぼっ、と影が泡立ち、巨影が溢れ出す。
犀潟常青:「"花神"とは枯れ木に花をさかせてまわるモノのこと。花が咲いたら、そのときに……」 溢れた影が桜吹雪となる。
犀潟常青:「金のさくら、さらさら。銀のさくら、さらさらと」 桜吹雪が鏡とシシィを飲み込む。
犀潟常青:「……いや、失礼。……これは、私がこれから見聞きするお話でした」 どん、と影をつく。影の桜吹雪が殺到した。 「きっと、見聞きさせてくれるでしょうとも」
御凪 涼:(五郎時致……ううん、踊りたくなる…)
シシィ:「……っ!」
シシィ:鏡を必死で抱える。その奥ではゆらゆらと、輪郭すら定かではなく。
シシィ:誰かがひとり、舞っている。
シシィ:その舞を、映し取っている。
犀潟常青:「申し訳ないですが、雨は上がり、春が来たる時間です」
犀潟常青:「どうか、ご退場くださいませんか?」
シシィ:「ま、まだ……まだ!」
シシィ:「言われた役目を果たせてないもの……!」
シシィ:ふらつきながら、立ち上がる。もう庇う余力はないだろう。
岩屋戸 令美:「……『私』だからわかるけど」
岩屋戸 令美:「そろそろ、散った方がいいわ」
岩屋戸 令美:「花の話じゃないわよ。攻撃の話」
岩屋戸 令美:「次は、まとめて来る。これは忠告」

GM:では、次は滝道くんどうぞ。
滝道 晶:はーい
滝道 晶:マイナー:《インフィニティウェポン》《ダブルクリエイト》。攻撃力22の白兵武器を2本生成。
滝道 晶:メジャー:《コンセントレイト:バロール》《魔弾の射手》。判定に《紬の魔眼》。
滝道 晶:妨害なければ判定に入ります
GM:あ、対象は!
御凪 涼:ダイス+10、C値-1、攻撃力+5もお忘れなく(bot)
滝道 晶:あ、対象は鏡で。
GM:了解。判定どうぞ!
滝道 晶:ボーナスヤヴァイわね
桑原そら:犀潟さんの支援もありますからね
犀潟常青:そう!です!
ベル:犀潟さんバフでさらにダイス+6!
滝道 晶:(16+3+3+4)dx6+4
DoubleCross : (26DX6+4) → 10[1,1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,7,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,2,2,2,3,5,6,8,8,10]+10[1,2,6,10]+10[5,10]+1[1]+4 → 45

GM:高いよ~~
滝道 晶:むっ
GM:あっ何かありますか
ベル:挙手!
ベル:オート【お手伝いするのですよ!】妖精の手 侵蝕+4
ベル:こちらタキくんへ!
滝道 晶:ありがと!
滝道 晶:1dx6+50
DoubleCross : (1DX6+50) → 4[4]+50 → 54

滝道 晶:増えない…!
GM:上がった……
GM:ではリアクションします
宿儺の鏡:《影の守り手》ガード値10点上昇してガード。
滝道 晶:なにぃ
滝道 晶:ではダメージ
GM:どうぞ!
滝道 晶:22+22+5+6d10
DoubleCross : (22+22+5+6D10) → 22+22+5+28[10,7,1,2,6,2] → 77

宿儺の鏡:…………67ダメージですね
滝道 晶:硬いな!
宿儺の鏡:私のHPは60、装甲なし。
御凪 涼:うおお
宿儺の鏡:実は……復活エフェクトを持っていません。
滝道 晶:おっ!
宿儺の鏡:倒れます。シシィも同時に戦闘不能。
桑原そら:やったあ
GM:ここで先述の通り、ちょっと展開があるので
GM:まずは演出をして、最後に説明をしましょう。
GM:侵蝕上げておいてください!

滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を13(→ 13)増加 (117 → 130)
ベル:139→143になりました!
滝道 晶
滝道 晶:鏡がシシィに抱変えられてしまった。それに令美さんの忠告。
滝道 晶:鏡とシシィ、どちらを優先するか。
滝道 晶:一瞬考えた後、振り返り。
滝道 晶:「そらちゃん、頼んで、いいっすか?」
桑原そら:「ええ、おまかせください!」
滝道 晶:「うっす!」   安心したように笑って。
滝道 晶:レネゲイドの発露。そして両手に細い細い短剣を。
滝道 晶:……目を細めて、軌道を見据える。腕の狭い隙間を通す、糸のようなその道を。
滝道 晶:2本の短剣が潜り抜け、鏡面に突き刺さる。
宿儺の鏡:磨いたばかりのような鏡面に、少しずつ、少しずつ。
宿儺の鏡:罅が入っていく。
シシィ:「……あ、ああっ!」
シシィ:その姿が、陽炎のようにゆらゆらと薄くなっていく。
ベル:寂しい。寒い。でもシシィさんの方が、きっと、もっとだ。
ベル:だから、俯かない。悲しまない。今はただ、やるべきことを。
ベル:花弁が舞い、短剣を後押しするように絡みつく。
ベル:そのさまはまるでブーケに似て。
ベル:「シシィさん!!」ただ、呼ぶ。「岩屋戸令美」ではない「シシィ」を。最後まで舞台に立ち続けた女優の名を。
シシィ:「……!」
滝道 晶:「まだ……帰らないっすか」
シシィ:「……ダスタード」
シシィ:「せっかく、また会えたのに……」割れかけた鏡をなぞる。
岩屋戸 令美:「……また」
岩屋戸 令美:「会えるわよ」
岩屋戸 令美:「なんだか知らないけど、まだここにいるし」
岩屋戸 令美:「ここに帰って来れば、また会える」
岩屋戸 令美:自分を示す。
シシィ:「……うん」
シシィ:「うん」
シシィ:「ただいま、令美」
岩屋戸 令美:「おかえり、シシィ」
宿儺の鏡:からん、と音を立てて、鏡が落ちる。支える手はもうないためだ。
宿儺の鏡:同時に、大きく表面が割れ、今度こそ、宿儺の鏡は沈黙した。
GM:…………
GM:だが。
GM:粉々に割れた鏡の、奇妙な装飾に縁取られた枠は、まだ地面に転がっている。
GM:先ほどまでとは比べものにならないものの、レネゲイドの気配はまだ微かに漂っている。
GM:敵として立ちはだかること、分身を作り出すことはともかく、力そのものはまだ消えていないようだ。
岩屋戸 令美:(……あれを)ちらりと目をやる。
岩屋戸 令美:(拾って、そのまま逃げることはできるかしら)
岩屋戸 令美:(それ以上関わるのはもうごめんだけど、研究セルに売ればまた価値はあるはず)
岩屋戸 令美:(ベルちゃんを除いても1対5。切り抜けられる……?)
岩屋戸 令美:手に持った拳銃をぎゅっと握り締める。
岩屋戸 令美:(どうする。判断するなら今しかない)
岩屋戸 令美:(私は)
岩屋戸 令美:(どうしたいの……?)

GM:では、ここで今後の説明です。
GM:現在、NPCは岩屋戸令美一名のみ。
GM:このラウンドでは手番がまだ残っています。
GM:ここで皆さんに選択をしてもらいます。
桑原そら:ふむ
GM:ひとつは、このまま通常通りのクライマックス戦闘を続行し、普通に岩屋戸令美を撃破すること。
GM:もうひとつは、クライマックス2へと移動し、岩屋戸令美を〈交渉〉判定で説得すること。
GM:なお、どちらを選択してもPC側に大きなデメリットは生じません。
GM:岩屋戸令美の処遇などに変化は生じますが、NPCの生死やステージそのものに関わる選択というわけではない、という感じです。
GM:岩屋戸令美は単体、かつジャームではないため、支援なしのシシィと同程度の強さです。
GM:また、クライマックス2は登場侵蝕は不要、ただし交渉判定は岩屋戸令美と相互にロイスを取得しているPCのみが行えます。
GM:他のPCは支援などを行うことが可能です。
GM:判定は失敗しても再挑戦が可能ですが、その度岩屋戸令美による攻撃が加えられます。

GM:では、どちらを選ぶか決まりましたか?
ベル:>クライマックス2へと移動し、岩屋戸令美を〈交渉〉判定で説得すること。
ベル:こちらを選択します!
御凪 涼:そうだそうだー!
GM:了解しました!
GM:では、ここでシーンカットし、クライマックス2に移行します。

クライマックス2 岩屋戸令美


GM:登場侵蝕は必要ありません。全員登場推奨。
御凪 涼:出ます~
犀潟常青:当然でます!
桑原そら:出ます
ベル:うおー!登場!
滝道 晶:でる!
GM:OK!

GM:では、このシーンでは岩屋戸令美と穏便に決着を迎えるための交渉判定を行います。
GM:メインの判定が可能なのは、彼女と相互にロイスを取得しているベルさん。
GM:〈交渉〉目標値20の判定に成功することで、彼女と話し合いで事態を収めることができます。
GM:失敗しても再挑戦は可能ですが、都度岩屋戸令美による攻撃が行われます。
GM:また、他の人たちがベルさんの判定前に行うことができるのは以下のどちらか。

・エフェクトを使用したベルさんへのメジャー支援
・支援判定:〈意志〉〈交渉〉8を成功した場合、ベルさんの達成値+1


GM:この支援判定ですが、状況に合っていれば任意の技能(〈白兵〉〈射撃〉〈RC〉を除く)に変更が可能です。
GM:また、イージーエフェクトやアイテム等は支援判定が成功した後で使用宣言すれば、ベルさんへの達成値の修正にプラスすることもできます。
GM:これも状況に合うように使用方法をアピールしてみてください。
GM:オートでの支援は自由に行うことができます。
御凪 涼:良いことを聞いた!
GM:ここまで質問はありますか?
桑原そら:だいじょぶです
滝道 晶:ないよ!
御凪 涼:なっしんです
犀潟常青:大丈夫です!
ベル:大丈夫です!
GM:はーい。ではさらに、NPCカードに変更があります。
御凪 涼:なっ

○NPCカード "トート"時田久則
『比良の暮雪か落花吹雪』
岩屋戸令美に対する〈交渉〉判定の達成値に+2


御凪 涼:あらーーー
ベル:社長~~~~~~
GM:こちらは自動で適用されるので、忘れないようにね。
犀潟常青:社長!
GM:あとそうだな、もし万が一ミドル時に得ていた判定ボーナスが使えそうな場合は、それもアリとします。
GM:以上を踏まえて、どう行動するか考えてください。
GM:では判定ですが、順番にいきましょう。
GM:そうだな、続きなので、先のクライマックス1R時の行動値順(ベルさんを除く)で
GM:ベルさんは最後に判定してもらいますね。

GM:では、まずそらちゃんと滝道くんが10で同値。
ベル:了解です!
GM:どちらからでも大丈夫です。
桑原そら:はあい
桑原そら:こちらからいきます
GM:どうぞ!
GM:技能の差し替えなどあればどうぞ。なければ判定へ。
桑原そら:すみません、判定なんですが知識:お守りに差し替えは可能でしょうか?
GM:ほほう! どういう使い方しますか
桑原そら:ベルちゃんにお守りパワーを渡す感じで
桑原そら:どうでしょう
GM:あっいいな……了解です。良しとしましょう。
GM:技能を差し替えて判定どうぞ。
GM:目標値8です。
桑原そら:では知識:お守りで判定
桑原そら:6dx+2>=8
DoubleCross : (6DX10+2>=8) → 10[1,2,3,4,9,10]+2[2]+2 → 14 → 成功

GM:たっかい 成功!
GM:ベルさんの交渉判定達成値に+1修正が入りますが、
GM:もしイージーエフェクトなどでさらに修正できそう!とかあればどうぞ。
桑原そら:わたしのイージーだとあまり活用できなさそう!
GM:では+1!

GM:ありがとうございました。次は滝道くん!
滝道 晶:素直に意志でいく!
GM:どうぞ!
滝道 晶:《紬の魔眼》を使うよ!ダイス+3!
滝道 晶:滝道 晶の侵蝕を1(→ 1)増加 (130 → 131)
滝道 晶:侵蝕率ボーナス合わせて8!ダイスロール!
滝道 晶:8dx>=8
DoubleCross : (8DX10>=8) → 10[1,2,5,6,7,9,9,10]+9[9] → 19 → 成功

GM:みんなたっかいな!?
滝道 晶:しゃおら!
GM:成功で+1、他に追加申請あればどうぞ
滝道 晶:うーん、使えそうなのはないかな…。
GM:これは……あれだな
GM:達成値が倍の16以上だったので、ボーナス差し上げます
GM:ベルちゃんに+2してよし!
滝道 晶:やった!

GM:では次、9の犀潟さんどうぞ
犀潟常青:メジャー支援します!
GM:メジャー支援だと!
犀潟常青:侵食率に余裕があるので、《異世界の因子》で《狂戦士》を取得。ベルさんに使います。
GM:こ、ここで来たか~!
GM:了解です。問題なし。
御凪 涼:踊るがいい…
犀潟常青:C値を-1して、ダイス+4です。侵食率は120→125→130で!
GM:では、ベルさんに支援が入りました。代わりに達成値プラスはなし!

GM:そしたら最後が涼さんですね。
御凪 涼:はあい。じゃあ私はエフェクトを使わず、支援判定を代替で希望しようかな。
御凪 涼:ここは舞台だったそうだし…なにより自分はこれだろ!芸術:舞踊!
GM:これは受けざるを得ないな……
GM:了解です。差し替えて判定どうぞ。
GM:目標値8です。
御凪 涼:5DX+3+0@10>=8 芸術:舞踊
DoubleCross : (5DX10+3>=8) → 10[2,6,7,8,10]+5[5]+3 → 18 → 成功

御凪 涼:っしゃっ
GM:うわっ、先の通りボーナスつけて+2。他にはありますか。
御凪 涼:せっかくなんでイージーも申請しよう。
御凪 涼:《虹の香り》。春の草木や土の香りを発生させて、ベルさんの心を安心させてあげたいです。
GM:あたたかい……
GM:了解しました。全部で+3持ってってください。
御凪 涼:やったね!

GM:全員終わったので、最後にベルさんの交渉判定です。
GM:目標値20。
ベル:はい!
GM:そして修正が入ります。えーと

社長 +2
そら +1
滝道 +2
犀潟:C値-1、ダイス+4
涼 +3


ベル:自前のダイスと合わせて11個、C値9、補正+8!
GM:すご
GM:判定をお願いします。
ベル:うおーーーー
ベル:11dx9+8>=20
DoubleCross : (11DX9+8>=20) → 10[1,1,1,2,3,3,3,4,6,9,9]+4[1,4]+8 → 22 → 成功

御凪 涼:おおおーーー!!!
ベル:っしゃーーーーー
御凪 涼:やったーー!!!
GM:成功。
桑原そら:やったー!
犀潟常青:ナイスガッツ!
ベル:みんなーーーーーーーーーーーーありがとーーーーーーーーーーーーーー
滝道 晶:やったー!
GM:岩屋戸令美からの攻撃はありません。そのまま説得し、和解が可能です。


【雨宿町・旧市街 空き地】

GM:曇り空の下、鏡の破壊に成功をしたあなたたち。
GM:しかし、気付く。傍らの岩屋戸令美は、どこか浮かない顔をして鏡を見つめている。
GM:手には、町の風景にはやや似合わない拳銃。
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:何かを、考えているようだ。
岩屋戸 令美:あるいは、武器を手放さずに、これからどう動くか、を。
時田 久則:「……岩屋戸?」
時田 久則:「おい、どうした。お前」
時田 久則:「終わったんだろ。なあ」
岩屋戸 令美:一歩後ろに下がる。手にはまだ、銃を構えたままで。
岩屋戸 令美:「私」
岩屋戸 令美:「私は……」
桑原そら:戸惑うその姿を見つめて、隣りにいる自分よりも小さな影に
桑原そら:「ベルさん、今ここで…わたしたちと岩屋戸さんのお約束はおしまいになりました」
桑原そら:「わたしは、あの方がどんな方なのかをよく知りません」
桑原そら:「だから、一番お話したベルさんが届けたい春はどんな形なのか」
桑原そら:「それを…伝えて差し上げてください」
ベル:「……はい!」
滝道 晶:一方、岩屋戸さんから目を離さずにいる。
滝道 晶:「あ~……うん。まあ、わかるっすよ、俺だってそうする」と語りかける。
岩屋戸 令美:「…………」
滝道 晶:「それは構わないっす。立場が違えば、考えも違うっすから」
滝道 晶:一呼吸おいて。   「でも、今じゃないでしょ」
岩屋戸 令美:「……え?」
滝道 晶:「いるじゃん。あんたとずっと向き合ってきた子が」
滝道 晶:「その子に何も言わず、何も聞かずってのは、良くないと俺は思うっすよ」
滝道 晶:「岩屋戸令美さん。あんたはどう思うっすか?」
岩屋戸 令美:視線が、ゆっくりと外れ、また戻る。
岩屋戸 令美:「もう、話ならしたもの。それで……」
岩屋戸 令美:そうなったときに考える、と結論を出したのだ。
岩屋戸 令美:それは今だと、わかっていた。
犀潟常青:「いや、さて、それはいかがでしょうね」 長い杖の先で影を突く。子供の影と、コートの男の影が視界の端をよぎる。
犀潟常青:「夜はいつかは明けるもの、雨はいつかはあがるもの。百物語もいずれは種が尽きて、お開きの時間がやってくる……」
犀潟常青:「ですが、それでも尽きぬのがおはなしというもの。岩屋戸さん。話というのは、一方だけで成り立つものじゃないでしょう」
犀潟常青:「話し手に聞き手。いまここにもう一人、あなたとおはなししたい方がいらっしゃいる」
犀潟常青:「ベルどの。あなたの大冒険からはじまったこのおはなしは、あなたに最後の一言を書き加えていただけますか?」
犀潟常青:「できれば、私の好きな言葉で。……期待していますよ」 影は笑いながら走り去る。気を逸らす意味はあった。――おそらく。
岩屋戸 令美:「……私は、FHのエージェントで、女優よ」
岩屋戸 令美:そう返した時点で、恐らくはもう、影に、言葉に気を取られている。
岩屋戸 令美:「舞台の上から語りかけるのが仕事。お話じゃないの」
岩屋戸 令美:「……だから、もう」
時田 久則:「岩屋戸」
時田 久則:「セリフを読んでますって声はやめな」
時田 久則:「ここが舞台の上なら、俺たち全員が上がってんだよ」
時田 久則:「話してやれ。得意だったろ。即興はよ」
時田 久則:それだけ言って、口を噤む。
御凪 涼:「……それもきっと、ここで昔行われたものとは、違うんだろうな」
御凪 涼:扇を広げ、ゆるりと動く。躊躇うように、それでも踏み出すように。
御凪 涼:それは、おそらくは形態模写。どこかの誰か、迷い悩み踏み出した誰かの。
御凪 涼:「ううん、うまく真似できないな。やっぱり、違う…描き出すと、過去はもう別物だ」
御凪 涼:「だから、きっといま、…いまのあなたにしか、言えないことがあるだろうと、…思う」
御凪 涼:薄紫の花弁と戯れる、透明な蝶が掻き消える。
御凪 涼:《虹の香り》。土の匂い。濡れた草木の匂い。青空と太陽で暖められた空気の匂い。
御凪 涼:春の香りが、雨上がりの舞台を満たした。
ベル:「…………令美さん」
ベル:一歩、踏み出す。
岩屋戸 令美:「ベルちゃん」
岩屋戸 令美:微かに、手が震えている。
ベル:まっすぐに、穏やかに、春風のように。
ベル:「令美さんは、どうしたいのですか?」
ベル:「もしもまだ、お悩みだったら、ぼくのおはなしを聞いてほしいのですよ」
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:返事がない、ということは。
岩屋戸 令美:迷っている。言葉を遮ることはしない。
ベル:その様子を見て、ゆっくりと口を開く。
ベル:「ぼくはこの町が好きで、人間が好きなのです。だからいっぱいお手伝いして、みんなに幸せになってほしいのです」
ベル:『ぼくはいつだって、あらゆる人が幸せでいてほしいですから』
ベル:「でも、知らないことの方が多くて。おはなしの仕方を間違えて、しょんぼりさせてしまうこともあって」
ベル:『…わかったなら、一歩前進…かも、しれない』
ベル:「それでもぼくの歩みを、すてきだと言って応援してくれる人がいて」
ベル:『大冒険だ、よいおはなしをいただきました』
ベル:「自分だけで全部やらなくていいって、教えてくれて」
ベル:『みんなで頑張ってみよう、っすよ』
ベル:「自分だけじゃないからこそ、もっといっぱいの幸せを、届けられるんだって」
ベル:『一人じゃないから、大きくあれます』
ベル:「たくさんの人がお手伝いしてくれて、あなたなら大丈夫だよって言ってくれて、今、ぼくはここで咲いています」
ベル:『……頼りにしてるよ。これは掛け値なしにな』
ベル:「ぼくはこれからも、」
ベル:『まだ綺麗に咲いていて、ね』
ベル:「これからもずっと、綺麗に、咲いていきます」
ベル:「令美さん」もう一歩、踏み出す
ベル:怖くないわけじゃない。手が震えているのは気付かれているかもしれない。
ベル:それでも。
ベル:『だから、一番お話したベルさんが届けたい春はどんな形なのか』
ベル:『いるじゃん。あんたとずっと向き合ってきた子が』
ベル:『できれば、私の好きな言葉で。……期待していますよ』
ベル:『だから、きっといま、…いまのあなたにしか、言えないことがあるだろうと、…思う』
ベル:『ここが舞台の上なら、俺たち全員が上がってんだよ』
ベル:「ぼくはここで咲きたい。みんなのために咲きたい」
ベル:「あなたはどこで、どう、咲きたいのですか?」
ベル:「考えて、それでも分からなくて、困っちゃったら……」
ベル:「ぼくがお手伝いすることは、できますか?」
ベル:手を、差し出す。
岩屋戸 令美:「私、私は……」その手を見つめたまま。
岩屋戸 令美:「……あの頃は、ここで咲きたかったの」
岩屋戸 令美:「でも、裏切られた、と思った」
岩屋戸 令美:目線を、かつての恩人に向け、戻す。
岩屋戸 令美:「私は、この町が嫌い」
岩屋戸 令美:「好きになれると思ったのに、嘘だったから」
岩屋戸 令美:「だから……でも」
岩屋戸 令美:「でも!」
岩屋戸 令美:「好きになりたくないわけじゃ、ないのよ」
岩屋戸 令美:ふ、と笑って、銃をゆっくりと下ろす。
岩屋戸 令美:「お手伝いは、わからない。私、結構いろいろしてきたから」
岩屋戸 令美:「でも、そうして話しかけてくれた小さな花に、綺麗だなあって」
岩屋戸 令美:「そう思う気持ちに、嘘はつけないわよね」
岩屋戸 令美:小さな手を取る。まだどこか震えた指で。
ベル:「……ぼく、令美さんが本当に嫌だったら」
ベル:「お手伝いも、しないで。さよならすることも、考えたのですよ」
ベル:「だって、令美さんの嫌なことをするのは、ぼくのしたいお手伝いじゃないですから」
ベル:「でも、そのお手伝いなら!」
ベル:「雨宿町を好きになるための、お手伝いなら! ぼく、いっぱいできるのですよ!」
ベル:「ううん、ぼくだけじゃなくて! みんなも!」
ベル:「だから、だから、えっと……」
ベル:「――今すっごくうれしいのです!!!」
ベル:ぎゅうっ、と手を両手で包み、満面の笑みで。
岩屋戸 令美:ああ、こう握られてしまっては、もう武器も取れない。
岩屋戸 令美:「……FHエージェント"シシィ"」
岩屋戸 令美:「UGN雨宿支部へ投降をします」
岩屋戸 令美:「要求は身の安全。情報をいくらか提供できると思うわ」
時田 久則:「……おう。別に手錠をかけたりもしねえから、ゆっくり行くか」
時田 久則:「道々、話しな」
桑原そら:「…よかったですね」
桑原そら:「はなまる満点、もらえました」はあ、と安心した息を吐く
御凪 涼:扇をぱたり、と閉じて。
御凪 涼:「うれしいな。こんな形で、幕を下ろせるなんて…舞台って、こういうものなのかな」
滝道 晶:「ほら、いったじゃないっすか」
滝道 晶:「最後はハッピーエンドでいいって!」
犀潟常青:「まったくその通り……我々はいい劇団だったのじゃないですかね?」 杖の先に息をふきかける。
犀潟常青:「夜は終わり。……幕引きと参りましょう」 蝋燭の火を消したように、影が消えた。
GM:同時に、ふわりと一陣の風が吹く。
GM:ぐずぐずとした曇り空から、雲が微かに揺れて、流れて。
GM:明るい光と、その向こうの蒼が僅かに覗いた。
ベル:おひさまの光に目を細めてから、は、と気付いた顔で。
ベル:「令美さん令美さん、ここって昔、舞台があったのです?」
岩屋戸 令美:「え? ええ。小さいところだったけど」
ベル:「なるほどなのですよ!」
ベル:空き地の中心にくるりと向き直る。
ベル:レネゲイドの力を再び練り上げ、いつもよりも大きな、三角錐に似た筒を生み出し――
ベル:「めでたしめでたし、なのですよ!」
ベル:――ぱあっ、と筒から花吹雪が溢れ。
ベル:『舞台』の終幕に、降り注いだ。


バックトラック


GM:今回のEロイスは以下の通り。

宿儺の鏡
《Eロイス:愚者の契約》
《Eロイス:楔の呪い》2個分
《Eロイス:唯我独尊》
シシィ・ダスタード
《Eロイス:悪夢の鏡像》2個
慰石の欠片 1個
全7個


GM:振る人はどうぞ!
滝道 晶:振る!
桑原そら:振りません
御凪 涼:振るぜ!
犀潟常青:振る!
ベル:振ります!
犀潟常青:130-7d10
DoubleCross : (130-7D10) → 130-37[1,8,5,8,4,1,10] → 93

ベル:143-7d10
DoubleCross : (143-7D10) → 143-43[10,4,1,8,6,5,9] → 100

ベル:ひい
滝道 晶:131-7d10
DoubleCross : (131-7D10) → 131-43[4,5,8,7,5,10,4] → 88

犀潟常青:安全確認!ヨシ!
滝道 晶:ヨシ!
桑原そら:まだロイスあるからね
御凪 涼:133-7d10
DoubleCross : (133-7D10) → 133-36[9,5,2,2,8,9,1] → 97

桑原そら:等倍で
GM:ロイス分もどうぞー
ベル:倍振りしなくても大丈夫!そらちゃありがと~~~
滝道 晶:等倍!
犀潟常青:1倍振りします。
御凪 涼:おし、等倍で~
ベル:等倍で!
滝道 晶:88-5d10
DoubleCross : (88-5D10) → 88-14[4,4,1,2,3] → 74

犀潟常青:93-5d10
DoubleCross : (93-5D10) → 93-28[8,7,1,6,6] → 65

桑原そら:115-5d10
DoubleCross : (115-5D10) → 115-26[5,3,7,7,4] → 89

御凪 涼:97-5d10
DoubleCross : (97-5D10) → 97-42[10,10,4,8,10] → 55

GM:涼さん出目すごいね
桑原そら:5点!
ベル:100-5d10
DoubleCross : (100-5D10) → 100-23[1,1,8,5,8] → 77

御凪 涼:でた
犀潟常青:4ポイント!
ベル:1,1こわすぎるからやめてベル
GM:うおーおかえりなさい!
滝道 晶:ただいまー!
桑原そら:ただいまー
ベル:みんなおかえりただいまー!
御凪 涼:ただいまー
御凪 涼:四点のはず
GM:ざっくり経験点配布もやっちゃいます。感想戦もできたらやろうね。
御凪 涼:わいわい
GM:いつもの5点、シナリオ5点、クライマックス2突入で5点で計15点
GM:そしてEロイス7点の
GM:Dロイスが3個!

ダスタード
《Dロイス:工作員》
シシィ・岩屋戸令美
《Dロイス:潜伏者》


GM:25点に侵蝕分足してどうぞ!
桑原そら:ははあ
桑原そら:30点です
ベル:いっぱいだ!+5で30点です
御凪 涼:29
滝道 晶:30!
犀潟常青:29点!
GM:えーとそしたら
GM:50点!?
GM:とかもらえてしまうようですGM
ベル:たくさんおたべ
御凪 涼:すごいぜ
桑原そら:すごい!
GM:めしあがれー いただきます
桑原そら:もぐもぐ
GM:めでたしめでたし!


マスターシーン5 九年前


【9年前 雨宿町『(株)ピカピカ』社内】

GM:社内は、いつも以上にどこかざわざわとした予感に満ちていた。
時田 久則:「おい待て岩屋戸、出ていくってなあ……」
岩屋戸 令美:「知らない。UGNになるっていうなら、もうここは私のいるところじゃない」
岩屋戸 令美:「今までありがとう。じゃあね」
岩屋戸 令美:「元気で」
岩屋戸 令美:荷物をまとめて、ドアの前に立つ。立ち止まる。
岩屋戸 令美:「…………」
時田 久則:「…………」
時田 久則:「……開けられないんじゃねえのか。大荷物で」
岩屋戸 令美:「うるさいー!」
時田 久則:ぐいぐいと身体で押そうとするところを、手伝ってやる。
時田 久則:外は、灰色の曇り空。いずれ雨が来るだろう。
時田 久則:「妙な奴についてくんじゃねえぞ」
時田 久則:「またべそかいて帰って来るところなんざ、見たくねえからな」
岩屋戸 令美:「もう帰らない。あなたの顔も見ない」
岩屋戸 令美:「さよなら」ふい、と顔を逸らす。
時田 久則:「ああ」
時田 久則:「でもな、俺は……」
GM:音を立てて、ドアが閉まった。それきりだ。
時田 久則:「俺は、いつか、また」誰もいない部屋で、語りかける。
時田 久則:「どっかで会うんじゃねえか、って気はしてるな」
時田 久則:「そん時まで、ここは守っとくさ。なあ、岩屋戸」
時田 久則:「また、雨宿りをしに来るといい」
GM:少女の嫌った町は、今日もどこかくすんだ色で。
GM:その色彩こそが彼が何よりも暖かいと思ったものなのだと。
GM:喝采を捨てるほどの価値があったものなのだと、そう、話し合える時を待つことにした。
GM:あの時と同じ、蒼い天幕が世界を覆う日を。


エンディング1 滝道 晶・犀潟常青


【雨宿町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:あなたたちは無事に宿儺の鏡を処理し、支部では回収が行われた。
GM:鏡にはまだ多少レネゲイドの力が残っているようだが、後は処理部が適切に扱ってくれるだろう。
GM:あとは支部長に報告を行い、今回の任務は終わりを告げるはずだ。
GM:関係者も日常に戻り、岩屋戸令美も支部で監督、保護をしている。
八千代 路夜:「はい、お疲れ様でした」
八千代 路夜:「いろいろと事後の話はあるけど、まずは、ゆっくり休めた?」
滝道 晶:「たっぷり寝たんで、全快っす!」
犀潟常青:「ええ、それはもう泥のように」
犀潟常青:「寝言で『もう食べられない』って言ってましたよね」
滝道 晶:「……えっ!?」
滝道 晶:「なんで常青さんが知ってるんすか!」
犀潟常青:「冗談です。……まあ、この通り……一件落着で私も今日は枕が高い」
滝道 晶:「良かった…そんな寝言聞かれてたら超はずいっす…」
八千代 路夜:「ふふふ」
八千代 路夜:「そう、一件落着ね。本当にありがとう」
八千代 路夜:「連絡をくれた支部の方にも、いい報告ができます」
八千代 路夜:「……ただねえ」軽く顔を曇らせる。
滝道 晶:「ただ?」
八千代 路夜:「連絡が滞ってた件、あったでしょう」
八千代 路夜:「あれ、終わった後からいろいろと話が来て……あちらも妨害を受けてたみたいなのよね」
八千代 路夜:「多分、『ティアーズ』から」
犀潟常青:「ははあ。と、いうことは」
犀潟常青:「すでにじゅうぶん敵対している状態ってことじゃあありませんか」
八千代 路夜:「そういうこと。あちらはやる気十分みたいね」
滝道 晶:「あんなの持ち出してくるくらいっすからね」
八千代 路夜:「ええ。確実にうちを狙って活動をしてる」
八千代 路夜:「もしかしたら、今まで通りのやり方でやり通せるかどうかもわからない」
八千代 路夜:「だから、またあなたたちに動いてもらうこともあるかもしれない」
八千代 路夜:「でもね」
八千代 路夜:「今回、できるだけ衝突を抑えて、確実に任務をこなしてくれたこと」
八千代 路夜:「とても良かったと思ってる。それは確かよ」
滝道 晶:「向こうも、無闇に暴れないでくれたのは助かったすね」
犀潟常青:「そちらの支部にも、よいメンバーがそろっておいででしたからね」
犀潟常青:「……このまま、向こうさんが街を離れてくれればいいのですが」
犀潟常青:「何かあるんでしょうかねえ、あの人たちが注目するような何かが」
八千代 路夜:「あると言えばある……一応、特殊な土壌ではあるからね」
八千代 路夜:「でも、すぐにこれ、と心当たりがあるわけではないかな」
滝道 晶:「あやしがたくさんいる、くらいっすかね」
八千代 路夜:「あとは山の化生岩……あれも今はそこまで特殊でもないけどね」
滝道 晶:「でも今回の手段、あやしを狙ってるわけでもないし…?」
滝道 晶:「攻撃や侵攻としては、あんまパッとしないっすよねえ」
八千代 路夜:「そうなのよね。まだ尖兵という感じなのかしら」
八千代 路夜:「なんにせよ、岩屋戸さんには継続して話を聞いていくから」
八千代 路夜:「彼女もゆっくり心を開いてくれればいいと思う」
犀潟常青:「向こうさんのご要望がわからないと、交渉も争いごともままなりませんからね」
犀潟常青:「……まだまだ事件は続きそうですな」
滝道 晶:「ま、令美さんのことはベルちゃんがいるから心配ないっすね」
八千代 路夜:「やっぱり、争い事が起きるような時には得意な人たちに動いてもらいたいから」
八千代 路夜:「まだまだ、こちらからのお願いも続くみたい……困ったことに」
八千代 路夜:「でも、ベルさんみたいな助けがあるのもありがたいしね」
犀潟常青:「私も、もうしばらく滞在させていただきますよ。ぜひ不思議なおはなしあれば……」
犀潟常青:「お呼びいただけますと幸い」
滝道 晶:「それは俺も嬉しいっすね!常青さんに話したい怪談もまだあるし!」
滝道 晶:「次はゆっくりコーヒーの美味しいケーキ屋、一緒に行きたいっすね」
犀潟常青:「ええ、ぜひとも。……それでは本日はこれにて失礼いたします」
犀潟常青:「散歩でもして帰りますよ。まだしばらく、雨模様にはならないようで」 晴れ間の広がった空を見た。
八千代 路夜:「ええ、では。『宿儺の鏡』対策の任務および依頼をこれで解きます」
八千代 路夜:「いってらっしゃい、またいずれ、ね」


エンディング2 桑原 そら


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:社内は、結局いつもとそう雰囲気が変わらない。
GM:少し雑然としていて、人の出入りがあり、賑やかで。
GM:そして、社長もいつもの席にいた。
時田 久則:「……ああ。今回は、どうもな」
時田 久則:もう特に調子が悪そうということもないようだ。
桑原そら:「んふふふ、お元気そうでなによりです!」
桑原そら:「ね、タキくん」
滝道 晶:「あんな社長見たの初めてで、ほんと心配したっす」
滝道 晶:「無事でよかったっすよほんと」
時田 久則:「ほんとにな。壊しゃ戻るようなものでよかったものの……」
時田 久則:「あんなもんを部下に向けるような奴が今の上なんだとよ。全く」
桑原そら:「ティアーズ、大変なところみたいですねえ…」
桑原そら:「ウィンプさんにまたお話を聞いてみないといけません」
時田 久則:「あいつもどこまで知ってるんだかな……」
滝道 晶:「まあでも、若い社長見れたのはちょっと役得だったかも」
時田 久則:「はあ!?」
滝道 晶:「昔の社長もかっこよかったっすね!」
桑原そら:「んふふふ、そうですね!」
時田 久則:「そりゃまあ、商売が商売だったからな……」
時田 久則:ごそごそと、染めた金髪を掻く。
桑原そら:「舞台に立たれてたんですもんね」
滝道 晶:「やっぱ主役っすか!」興味津々。
時田 久則:「……二枚目とか三枚目って言葉があるだろ」
桑原そら:「あら、看板役者じゃないですか」
時田 久則:「あれのな。座長は八枚目なんだよ」
時田 久則:「わりと脇ばっかりやってたな。華は若いのに任せて」
時田 久則:「今と同じか」
桑原そら:「今とあまり変わりませんね」
桑原そら:「お変わりない、ということで安心感がありますね」
滝道 晶:「そっすか~。社長の演技、見てみたいっすねー」
桑原そら:「それにですよタキくん、舞台に立っていたということは…」
桑原そら:「サインとかもあるかもしれませんよ」
滝道 晶:「サイン!」
時田 久則:「……ほお」
時田 久則:「じゃあどうすんだお前ら、今までの全部演技でしたっつわれたら」
時田 久則:「どうもありがとうよ、UGN!ってな」
時田 久則:大げさに手を振って、笑ってみせる。
桑原そら:「んふふふふ、残念ながら時田社長はご自分のことがおわかりでないようで」
桑原そら:「人はどれだけ演じるのが上手くても、情だけは消せません」
桑原そら:「そこに演技は介入しないと知っています」
時田 久則:「……お前さんは本当になあ」気まずげな顔になる。
時田 久則:「強いな。いや、強くなろうとしてんのか」
滝道 晶:「そらちゃんはもっと強くなるっすよ!俺のお墨付きっす」
桑原そら:「んふふふ、お墨付きをいただいてしまいました」
桑原そら:「もっと大きくなれると嬉しいですね!」
時田 久則:「ちっこいくせに」
時田 久則:「ま、たまには力も抜いて、適当に強くなりな」
時田 久則:「なんせ、まだ奴らはこっちを狙ってるようだからな」
滝道 晶:「あ!そうそうそれっすよ」
滝道 晶:「向こうの、なんか手がかりとかないんすかね」
時田 久則:「……岩屋戸から、少しだけ話を聞いた」
時田 久則:「あっちもまだ洗いざらいってわけにもいかねえようだが、今の頭の奴のことくらいはな」
時田 久則:「あいつ、どうしてもセルと劇団を存続させたかったらしい」
時田 久則:「パトロンじみた奴に声をかけられ、力を借りてたんだそうだ」
時田 久則:「でまあ、詳しいことはあいつもどこまで知ってるか怪しいんだが……」
時田 久則:「"ファディダディ"。コードは聞いた」
時田 久則:軽く吐き捨てるように、名を呼んだ。
滝道 晶:「な、なんて意味っすかね…?」
桑原そら:「古くさい、時代おくれ…などだったかと」
時田 久則:「そんな感じだな。……ったく」
時田 久則:「妙なところだけ引き継ぎやがってよ」
桑原そら:「そういえば、時田社長はなぜコードネームをそんな風に名付けていたんです?」
時田 久則:「……なんでって言われてもな」
時田 久則:「なんか照れくさいだろ、格好いい名前を自分でつけるの……」
滝道 晶:「えっ……」
時田 久則:「それにだ。被んねえだろ、ああいう名前なら」
時田 久則:「あいつらだけの、ひとりだけの名前だ。泣き虫どものな」
滝道 晶:「じゃあそのセルリーダーの人も」
滝道 晶:「きっと大事にしてるんすね、社長からもらったコードネーム!」
時田 久則:「……いや」
時田 久則:「俺がつけた名前じゃねえんだよ。そんな奴はいなかった」
滝道 晶:「えっ、そうなんすか」
時田 久則:「だからどうもな、気分が悪い」
時田 久則:「コードだの、殺すな壊すなだの、ガワばかり勝手に使われて」
時田 久則:「なあ、もし、今後奴らを殴れるような機会があればだな」
時田 久則:「俺の分まで頼むわ」
桑原そら:「わたしは難しいのでタキくんにお願いしておきましょう」
時田 久則:「ああ、お前さんはいいんだよ。守るのに忙しいだろ」
滝道 晶:「バチーンとやってやるっすよ」
時田 久則:「本分を果たしてくれ。言いたいのは、それくらいだ」
時田 久則:「やれるだろ?」
桑原そら:「お互い様ですよ、社長も守るので忙しいんですから」
桑原そら:「勿論おまかせくださいね」
時田 久則:「……ああ」
時田 久則:ゆっくりと、社内を見渡す。十年、守り通した居場所を。
時田 久則:「そうだな。創業二十年は派手に祝わねえと」
時田 久則:「招待状を出そう。ちゃんと名前が書いてあるやつな」
時田 久則:「どこにいても、帰ってこいよ、お前さんたち」
桑原そら:「美味しいご馳走もたくさんお願いします!」
滝道 晶:「はいっす!甘いもんもよろしく願いします!」


【雨宿町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:司令室は、こちらもいつも通りに忙しそうだ。
GM:大きなデスクの向こうでは、支部長が少し疲れた顔で伸びをしている。
GM:あなたに気付いて、少しだけ慌てたようだった。
八千代 路夜:「……あ、いらっしゃい」
八千代 路夜:「ふふ、ちょっとだらしないところを見せちゃった」
桑原そら:「お疲れ様です、八千代支部長」
桑原そら:「んふふ、誰しも休憩は必要ですので」
八千代 路夜:「お疲れ様。鏡の件はさっき報告をもらったけど」
八千代 路夜:「あなたの方もお話をしてくれるの? "導雷身"」
桑原そら:「はい、任務のご報告を」
桑原そら:「ティアーズによる介入は鏡の破壊をもって停止、所属していたエージェントに関しましても」
桑原そら:「あやしであるベルさんの協力のもとで捕縛となりました」
桑原そら:「今回の事件は一応以上で火種なども残ることなく終了」
桑原そら:「そういったところです」
八千代 路夜:「ええ、ありがとう」
八千代 路夜:「途中で想定していたよりも、よほど穏便に片付いたと思ってる」
桑原そら:「それに関してはベルさんの尽力が大きいかと」
桑原そら:「とても頑張ってくださいましたので」
八千代 路夜:「本当に、こうやってお山の方とも続けていい関係でいたいものね」
八千代 路夜:「それと、あなたも」
八千代 路夜:「戦闘員の被害が軽微で済んだのは、あなたの守りのおかげよね?」
八千代 路夜:「時田さんの件についても、ずいぶん動いてくれた。ありがとうね」
桑原そら:「んふふふ、ありがとうございます」
桑原そら:「あ、先ほど時田社長とお話をしていまして」
桑原そら:「ティアーズの件ですが、少々気になることをおっしゃっていましたのでそちらもご報告を」
八千代 路夜:「ああ、セルリーダーの件かしら。後で報告書が来ると言ってたけど」
八千代 路夜:「代わりにメッセンジャーが来ちゃったわけね」
桑原そら:「報告書もこれから来るとは思いますので軽く説明しますね」
桑原そら:「ティアーズセルのリーダーは“ファディダディ”を名乗っており」
桑原そら:「セルと劇団の存続に声をかけてきたパトロンがいる、とのことでした」
八千代 路夜:「……やっぱり、時田さんのティアーズとはずいぶん離れているのね」
桑原そら:「そこです」
桑原そら:「これはわたしの所感なのですが」
桑原そら:「離れているのにわざわざ10年前のティアーズを模倣している…という点が気にかかります」
桑原そら:「関係者ではない、との話ではありますが」
桑原そら:「少なくとも10年前のティアーズを知っているか調べた上で」
桑原そら:「こちらに接触してきている、とそう感じられます」
八千代 路夜:「それを前提に、調査をしてみないとね」
八千代 路夜:「所感、大変助かります。元セルのメンバーも所在はわかっている人が多いから」
八千代 路夜:「そちらの方も確認してみる」
八千代 路夜:「……あとは」
八千代 路夜:「時田さんの重荷を、ありがとう」
八千代 路夜:「下ろしてつらくなることもあるだろうけど、でも、やっぱりね」
八千代 路夜:「秘密のままは、苦しいから」
桑原そら:「…そうですね」
桑原そら:「助けになれたのであればなによりです」
桑原そら:「時田社長も八千代支部長も、支部の皆さん全員が1人でなくてすむようになるのがきっと一番いいんですけれど」
桑原そら:「とっても大変なんですよね」
八千代 路夜:「そうねえ。なかなか……みんな事情があって、全部は共有できなくて」
八千代 路夜:「だから、寄り添ってもらえると、とても助かるかな。盾みたいに」
八千代 路夜:「これからも頑張って。みんなを守るあなたのことは、みんなで守りますから」
八千代 路夜:「ね」にこりと微笑む。
桑原そら:「はい!おまかせください!」
桑原そら:「わたしは大きなそらですので、どんな天気でも」
桑原そら:「受け止めて、寄り添っていきますとも」
桑原そら:「今回も全員無事に、帰還しました」
桑原そら:「以上で報告を終わります」
八千代 路夜:「受領しました。"導雷身”。あなたも速やかに日常へ戻りなさい」
八千代 路夜:当たり前のようにもたらされた報告が、いかに奇跡のように大切なものであるということを。
八千代 路夜:確かに受け止めて、そう指令を放った。


エンディング3 ベル


【雨宿町・ホテル『往来館』】

GM:古い洋館を改装して使用している、瀟洒な雰囲気のホテル。
GM:岩屋戸令美は滞在中、ここに宿泊をしていた。
GM:UGNに身柄を確保された後も、それは変わらず。
GM:監視は受けているようだが、あなたの立場なら面会をすることも可能だった。
岩屋戸 令美:「……あら」
岩屋戸 令美:「いらっしゃい。来てくれたんだ」
GM:落ち着いた調度の部屋の中で、彼女はあなたを迎えてくれた。
ベル:「来たのですよー!」
ベル:「おみやげもあるのですよ! 最近新しいお花屋さんが増えてたのですよ」
ベル:季節のミニブーケを手渡します。
岩屋戸 令美:「……きれい」
岩屋戸 令美:「ありがとう。外出はできるけど、許可がいるから」
岩屋戸 令美:受け取り、嬉しげに見つめる。
ベル:「えへへー」上機嫌
ベル:「令美さんがお花好きで、ぼくはすごくうれしいのですよ」
ベル:「お花が好きということは、ぼくのことを好きということなのですからね!」どやぺかーっ
岩屋戸 令美:「ふ、ふふ」面白そうに笑い出す。
岩屋戸 令美:「ベルちゃんはほんとに……」
岩屋戸 令美:「おひさまみたいで、見てるとまぶしくて」
岩屋戸 令美:「ちょっと、羨ましくなるわ」
ベル:「羨ましいかどうかは、ぼくにはよくわからないですけど」
ベル:「令美さんが演技じゃない楽しい笑顔してくれてて、うれしいのですよ」
岩屋戸 令美:「今は、特に演じる理由もないしね」
岩屋戸 令美:「……舞台も、私がこうじゃあ立ち消えだし」
岩屋戸 令美:「自分から覚悟して来たから、それはいいんだけどね」
ベル:「……もうお芝居はやらないのです?」
岩屋戸 令美:「うーん、わからない」
岩屋戸 令美:「この後どうなるのか、どうするのかも、何も決めてないし、わからないし」
岩屋戸 令美:「……できるなら、続けたい。それはもちろんよ」
ベル:「それはよかったのです! ぼく、令美さんの舞台見に行くの、楽しみにしてるのですよ」
ベル:「見に来てねって言ってくれたあのときから、ずっと!」
岩屋戸 令美:「……うん」
岩屋戸 令美:「次がいつになるか、わからないし。そもそもこの町じゃあ舞台もそうそう……」
岩屋戸 令美:「…………」
岩屋戸 令美:「あの子は、お芝居、やってたっけ」ぽつりと。
岩屋戸 令美:駅前の広場で、ひとりきりで芝居をしていた少女のことを、思い出しているのだろう。
ベル:「してたのです」それが誰のことかは分かっている。
ベル:「すごかったのです、駅前の何もないところだけど、いっぱい人が集まってて」
ベル:「今自分のいる場所が舞台なんだって、言ってる感じだったのですよ」
岩屋戸 令美:「今、自分のいるところが……」
岩屋戸 令美:「あの頃はね。本当に、無鉄砲で」
岩屋戸 令美:「ダスタードに守ってもらえてたことも、ちゃんとわかってなくて」
岩屋戸 令美:「ひとりでやれる、できるって思い込んで、突っ走って……ここまで来ちゃった」
ベル:うんうん、と聞いて。
ベル:「ぼくも、咲くときは一輪だと思ってたのです」
ベル:「でも、雨とか、風とか、土とか、空気とか、いっぱいのお手伝いをもらって咲いてるんだよって、教えてもらって」
ベル:「それを知ってから、ぼくはさらにつよいぼくに進化したのです」
ベル:「だから今、それを知った令美さんは、あのころの令美さんよりきっと進化しているのですよ!」
岩屋戸 令美:「ベルちゃんは、えらいね」軽く手を叩く。
岩屋戸 令美:「私も……そうね。もうちょっとだけ、前へ」
岩屋戸 令美:「進めるかな」
岩屋戸 令美:そっと、手を差し出す。ベルさんの方と、もう片方。
岩屋戸 令美:誰もいない方へ。
岩屋戸 令美:そこにいるのは、かつての自分であるかもしれず。
岩屋戸 令美:恩人の幻影であるかもしれず。
岩屋戸 令美:そのどちらでもない、まだ見ぬ誰かであるのかもしれないが。
ベル:「令美さんがそうしたいなら、きっとできるのです」ぎゅっと手を握って
ベル:「もし手が足りないならぼくたちもいるのです」
ベル:「どんと頼るとよいのですよ!」
ベル:初めて会ったあの日と同じ台詞を。
岩屋戸 令美:「……そう、そうよね」
岩屋戸 令美:「ずっと繋がってるの。手の先の向こう。あのね」
岩屋戸 令美:「カーテンコールの時は、こうやるのよ」
岩屋戸 令美:両手を高く上げる。
ベル:ぴよっと一緒に手を上げる。
岩屋戸 令美:「で、お辞儀!」
ベル:「お辞儀!」ぺこ!
岩屋戸 令美:頭を深く下げる。
岩屋戸 令美:「ふふ、ふふふ。女子がねえ」くすくす笑い出す。
岩屋戸 令美:「ダスタードの隣、取り合うのよ。結局ジャンケンしたりして」
ベル:「おお……おじさんはモテモテなのです」
岩屋戸 令美:「今じゃちょっと考えられないでしょ?」
ベル:「でも部下にはモテてるって聞いたのです」
岩屋戸 令美:「……みんな」
岩屋戸 令美:「あの人ならいいかって……別にリーダーシップがすごかったとかじゃないけど」
岩屋戸 令美:「思いつきでよく動くし……変な人だったけど、でも好きだったのね」
ベル:「ふふふふ」楽しそうに笑って
ベル:「ぼくは今のおじさんのこともよく知らないし、昔のおじさんのことはもっと知らないので」
ベル:「おはなし聞けるの、楽しいのですよ」
ベル:「今も昔も、いっぱいみんなを守る人なのはよくわかったのですよ!」
岩屋戸 令美:「……今もそうなら、よかった」
岩屋戸 令美:「変わらないものもあってほしいからね」
岩屋戸 令美:「ベルちゃん、あのね。私……羨ましいって言ったでしょう」
ベル:頷きます。
岩屋戸 令美:「羨ましいって気持ち、いいものってだけでもなくてね」軽くしゃがむ。
岩屋戸 令美:「あなたのこと、そういう素直なところ、ちょっと……やきもち焼いてたとこもあるの」
岩屋戸 令美:「そんな風だったら、今もっと違ってたんじゃ、って」
ベル:「やきもち」復唱して
ベル:「んむ……むむむ……それは……むずかしいおはなしなのです。ぼくはぼくなので……」あうあう
岩屋戸 令美:「うん、そう。あなたはあなた。私は私」
岩屋戸 令美:「羨ましく思うのを、止めることはないと思うけど」
岩屋戸 令美:「いいな、って素直になることにする」
GM:岩屋戸令美が、ベルさんに対するロイス感情を変更します。
GM:○憧憬/嫉妬へ。P優勢です。
ベル:「それは……」こてんと首をかしげて、それが良いことなのか悪いことなのか分からない顔をして
ベル:令美さんの、すっきりした顔を見て、なるほどと納得する。
ベル:「それはよかったのです!」
ベル:「過去は変えられなくても、これからは変えられることもあるって、晶くんも言ってたのです」
ベル:「令美さんが変えたいと思うものを変えるのは、素敵なことだと思うのですよ!」
ベル:「変わってほしくないものを大事にするのと、おなじくらい!」
岩屋戸 令美:「うん……うん!」
岩屋戸 令美:「私、十年前からずっと、あちこち歩き回って、迷子になって、またここに来て」
岩屋戸 令美:「まだ、何もかも決めたわけじゃない。変えられないものもあるし、変わってしまったものもある」
岩屋戸 令美:「でも、あの時町中で、雨に降られて、飛び込んだ先が」
岩屋戸 令美:「あなたのいる軒下でよかった」
岩屋戸 令美:「それだけは言える」
岩屋戸 令美:「ありがとうね、ベルちゃん!」
ベル:いつもなら「どういたしまして!」と胸を張るところだけど。
ベル:「こちらこそ、なのです!」
ベル:「ぼくの手を取ってくれてありがとうなのです、令美さん!」


【雨宿町・駅前 路上】

GM:さて、そうしてあなたが外へ出て、穏やかに晴れた日の下歩いていると。
GM:不意にバサバサと、小鳥の羽ばたきの音が聞こえる。
アテナシ:「おお、ここにおったか」
ベル:「あ、おじいさま!」
ベル:おてて伸ばして留まれるようにします。
アテナシ:「しばらく顔を見ぬゆえ、少し気にしておった」手にふわりととまる。
アテナシ:「少しぞ。たくさんではないぞ」
ベル:「ご心配おかけしましたのです」羽毛をふわふわ
ベル:「そういえばしばらくお山に帰ってなかったのでした。えっと、ぼくは……」
ベル:頭に浮かんだのは、「おはなし」好きのあの人。
ベル:「『大冒険』を、してきたのですよ!」
アテナシ:「ほほう!」
アテナシ:「それはそれは、ぜひ耳にしたいものよ」
アテナシ:ぴこぴこと耳っぽいところを近づけているような動作。
犀潟常青:「……そういうことなら、ぜひ一席、おはなしさせていただきたいものです」 ベルさんの背後から、かつ、かつと杖の音がした。
アテナシ:「お?」
犀潟常青:「どうも、どうも。こちらでうろうろ徘徊していれば、お会いできるような気がしていました」
ベル:「常青さん!」おじいさまがいない方のおててふりふり
犀潟常青:「此度はお世話になりました、ベルどの。そちらは噂に聞く、アテナシさまでいらっしゃるのかな?」
ベル:「はい、アテナシのおじいさまなのです。今はかわいくなっているのです」
ベル:鳥ナシさまを差し出してご紹介。
アテナシ:「うむ、かわいくなっておるぞ」
アテナシ:「かわいいか?」
犀潟常青:「それはもう、だいぶ。もっと遠野の妖怪頭領のような姿を想像していましたもので、驚きました」
アテナシ:「ふふん、我がまことの姿を見てそう言っていられるかの?」
アテナシ:「まあ良い、アテナシじゃ。ベルが世話になったようで、助けられたの」
ベル:「お世話になりましたのです」ぺこり
犀潟常青:「助けられたのはこちらの方です。ベルどのは、いつもこんな風に人助けをなすっているんで?」
ベル:「ぼくはお手伝いさんなので!」
ベル:「……でも今回みたいな大冒険は初めてだったのですよ」
アテナシ:「ほほう、初の大冒険とな」
アテナシ:「それはそれは、さらに興が惹かれる」
犀潟常青:「おはなしにおいて草花の精は、ときにおそろしく、ときに悲しい役割を果たすもの。ですが……」
犀潟常青:「私のような者から見ると、ベルどののような方が新鮮に感じます。これからも、続けるつもりなのでしょう?」
犀潟常青:「人助けを」
ベル:「もちろんなのですよ!」
ベル:「常青さんの知ってる『草花の精』のおはなしが、ぜんぶぼくで埋め尽くされるくらい、やっちゃうのですよー!」うおー!
犀潟常青:「それはいい。お話が続くたび、誰もが変わっていくとは言いますが、変わらないものもあってほしいと思っています」
犀潟常青:「ベルどののその気持ちが変わらなければ私は嬉しいな」
ベル:「常青さんがうれしいならぼくもうれしいのです」るん!
アテナシ:「……あやしはの。己の在り方に縛られやすいもの。オリジンとか言ったかの」
アテナシ:「つまりは、そなたがその一点を変わらずにいたいと願えば、それは叶えられよう」
アテナシ:「……ふむ。今のは少し良かった感じがするの」
アテナシ:「長老キャラとして」長老キャラらしい。
ベル:「だそうなのですが、今のおじいさまのおはなしはどうなのです? 常青さん」
犀潟常青:「はっはっ」 笑って即答しない。
犀潟常青:「ともあれ、おはなしいただいたお礼をしなければなりませんね。珍妙珍奇噺替、お代はすでにいただきました。ベルどのの大冒険を、道すがらおはなしさせていただきましょう」
アテナシ:(今流したな……)
ベル:「ぜひぜひなのです! ぼくも常青さんに一緒におはなししてほしいと思ってたのですよ!」
ベル:「おやつとお茶を用意して、ゆっくりおはなしするのです!」
ベル:片手でアテナシさまを包み、もう片手を犀潟さんに差し出す。
アテナシ:「……やれやれ。両側からおはなしを聞く羽目になりそうよの」
犀潟常青:「おもてなしに感謝いたします。……それではこれから始まるおはなしは、摩訶不思議な鏡と花の少女をめぐる物語――」
アテナシ:(…………)
アテナシ:(「楽しかったか」と聞くつもりでいたのだが)
アテナシ:(聞くまでもなかろうな。これは。さて)
アテナシ:(こちらが耳を傾けるとしようか。そのおはなしとやらに)
GM:青く晴れた空の下、小さくて大きな冒険のおはなしは、ゆったりと町中を流れていった。


エンディング4 御凪 涼


【雨宿町・いわとび中央公園】

GM:うららかな陽の光。雨の日が続いていたが、ようやく春が来たようだ。
GM:あなたたちはのんびりと、町の中央付近にある大きめの公園を散策していた。
GM:周囲では、子供たちが遊ぶ声が聞こえる。
鈴掛 喜一:「それでさ、涼さん」
鈴掛 喜一:眼帯をつけた青年が、とりとめもなく話している。
鈴掛 喜一:「おれ、社内が気分悪いのやだったからさあ、みんなに言ったわけ」
鈴掛 喜一:「社長が無事帰ってきたら、まず全員で言ってあげよう」
鈴掛 喜一:「『おかえりなさい』って」
鈴掛 喜一:「そしたら、いざって時になって一番最初にわって声出したの誰だと思う?」
鈴掛 喜一:「戸神くん。はは、ウケる」
御凪 涼:「ふ、ふふ……すごく心配して怒ってくれてたんだものな」
御凪 涼:和装の男が目を細める。
鈴掛 喜一:「すげーでっかい声出してた」
御凪 涼:「そうだ、今回あの場所を見つけてくれたのも彼だったよね」
御凪 涼:「あと、鴉の……まだ会ったことはないんだが」
鈴掛 喜一:「ネヴァンちゃんね、今度会わせてもいいよ」
鈴掛 喜一:「お手柄だから、ほめてあげるといいでしょ」
御凪 涼:「いいの。会ってみたい」
御凪 涼:「鳥のかたちの所作も知りたいし…」
御凪 涼:「アテナシさんも鳥のすがたがあるらしいけど、彼ともあまり話せていないし」
鈴掛 喜一:「鳥……」手で影絵の形を作ってバサバサしている。
御凪 涼:影絵を視線が追う。
御凪 涼:「どうしても、やっぱり腕や手を、動きの表現にしてしまうから」
御凪 涼:「そのあたり、…会得しておきたいな、と思って」
鈴掛 喜一:「そういうもんなんだ……」
鈴掛 喜一:「……あ、うち来るならさ。多分社長もちゃんとお礼言いたいと思うんだよね」
鈴掛 喜一:「これはみんなにだけど……」
御凪 涼:「あっ。いいな。あれも聞けるかな」
御凪 涼:「『芝浜』」
鈴掛 喜一:「聞きたいよねー。最後知りたいから未だに調べてないし」
鈴掛 喜一:「おれにしては珍しいんだよ、こういうの」
鈴掛 喜一:「……今回もさ。首突っ込んで、ちょっと話大きくしちゃったし」
御凪 涼:「ん? ああ、あの投書の…?」
鈴掛 喜一:「そ。あんな風に社長に繋がるとは思わなくてさ」
鈴掛 喜一:「いや、それで涼さんが調べてくれて結果オーライだったけども」
御凪 涼:「調べたというか、行き合ったというか」
御凪 涼:「でも…うん。でも、きっと……それでよかったんじゃないかな」
御凪 涼:「首を突っ込む、で」
御凪 涼:「たまたまあの時そうしたから、…公園でベルさんにも会ったし」
御凪 涼:「会っただけじゃないな、財布を拾ってもらったんだ」
鈴掛 喜一:「また?」
御凪 涼:「まあ、それは別にいいんだ」
御凪 涼:「それで、ああやって、令美さんのことも、ああいうかたちになったんだと思うから」
御凪 涼:「そういうことを言いたかった」
鈴掛 喜一:「……うん。おれも社長にまあ、ちょっとお礼言われたけどさ」
鈴掛 喜一:「おれがちょっとだけ動いて、それが涼さんに繋がって、こう……広がって」
鈴掛 喜一:「そんで、良い形になったんなら、そりゃ嬉しいよね」
鈴掛 喜一:「……よかった」
御凪 涼:「うん」笑う。
御凪 涼:「そういう、繋がりも。それから…離れることも」
御凪 涼:「久則さんはやけに、自分が過去の居場所を壊したのだと言っていたけど」
御凪 涼:「なんというか…離れることと、守ることって、そんなに遠くないんじゃないかと、思ったんだよね」
御凪 涼:そこで言葉を切り、言葉を捜すように軽く顔を動かす。
御凪 涼:そして來火くんを見る。「私の家の話って、したっけ?」
鈴掛 喜一:「え、普通に知ってるくらいのことは知ってるけど」
鈴掛 喜一:「涼さんから直接話聞いたことは、なかったかもなあ」
御凪 涼:「そうか。まあ、私はあまり、家のことには関わりがないから」
御凪 涼:「……そう、それだ」
御凪 涼:手を伸ばして、扇を取り出す。するりと広げる。
鈴掛 喜一:「おお」その所作を見ている。
御凪 涼:蝶の翅のようにひらめかせる。
御凪 涼:「いちおう、家の流派というのもあって。蓮が刀をつかったりなんかも、もともと御凪流っていうのはああいうのが正しい」
鈴掛 喜一:「ふんふん」
御凪 涼:「兄さんもちょっと違うし、私はまるきり違う踊りをしてる」偽物の蝶が踊っている。
御凪 涼:「というか、私は昔から、ずっとそうでね」
御凪 涼:「ぜんぜん、家の踊りができなかった。私の舞しかできない」
鈴掛 喜一:「……ああ」蝶を掴もうと手を伸ばそうとして、止める。
鈴掛 喜一:「そっか、涼さんの舞なんだね。これ」
御凪 涼:「そう。それで、いまも、私は私の舞で、踊ってる」
御凪 涼:「家のことに関わりがないまま。ほかの誰の舞でもないまま」
御凪 涼:「家の名を切り離すことで、守ってくれているんだな、と思う」
鈴掛 喜一:「……ああ」
鈴掛 喜一:「"來火"か」
鈴掛 喜一:「みんながおれを、表じゃないとこではそう呼んでくれるの。おれは助かっててさ」
御凪 涼:「うん」
鈴掛 喜一:「同じかはわかんないけど、近いかもね」
御凪 涼:「うん。…うん」
御凪 涼:「なら、良かったよ。來火くん」
御凪 涼:「久則さんがかつてしたことも、近かったんじゃないかって、私は思ってる」
鈴掛 喜一:「そっか。それはなんか少し、わかる」
御凪 涼:「きっと、そうやって切り離されて守られたものが、迎えに来てくれたんだろう」
御凪 涼:蝶の動きがふつりと止んだ。「……ううん、たくさん話したな。少し」
御凪 涼:一歩離れる。旋回。そのための距離を取る。
鈴掛 喜一:見守っている。距離を取ることが、すなわち拒絶ではないと、今はわかっている。
御凪 涼:扇を力強く広げ。刃のように振ってみる。それからゆるやかに遊んで、揺蕩って。
御凪 涼:とりとめない言葉のように、ばらばらで、自由で、不規則な舞をはじめる。
御凪 涼:そこは舞台ではなかった。見ていてくれる友人も、観客ではなかった。
御凪 涼:それでも飽きることなく、離れた距離を楽しむように、踊りは続いた。


エンディング5 『芝浜』


【雨宿町・『(株)ピカピカ』社内】

GM:事件がある程度片付いた日のこと。
GM:あなたたちは主な舞台となった(株)ピカピカにて、慰労会に出席していた。
GM:机の上は片付けられ、ケータリングの食べ物がいろいろと並べられている。
鈴掛 喜一:「……社長、これ、明らかに人数より多くないです?」
時田 久則:「いいんだよ、食いたい奴が食えば。好きにしとけ」
戸神 富久郎:「あっ、じゃ、じゃあいただきます……」
時田 久則:「ほら、あいつひとりで二人前はいける」
桑原そら:「んふふふ、たくさん食べられますね!」お皿にどんどん盛っていく
犀潟常青:「こいつはありがたい。豪勢な宴ですね」 醸豆腐をつまみあげる。
時田 久則:「あっちにも食わせがいのある奴がいんな」
滝道 晶:「俺もいっただきまーす!」少しづつたくさんの種類を皿に盛ってく。
御凪 涼:水の入った紙コップを持ってうろうろしている。
ベル:同じくうろうろしている。こんなに色んなごはんがある状況に居合わせたことがない。
犀潟常青:「涼サンにベルどの、なにか好きな食べ物はありますかい? せっかくのごちそうですよ」
滝道 晶:「んお、ベルちゃんこっち来る?好きなの取ってあげるっすよ」
ベル:「晶くんは何を食べてるのです? おすすめしてほしいのです」ぴよっ
御凪 涼:「ああ、いや。私は大丈夫。ベルくんはなにか盛ってもらっておいで」
桑原そら:「涼さんはあまりお食べにならないんですか?」
滝道 晶:「春巻きっすよ。外はサクサク中とろりでめちゃ旨っす」
滝道 晶:ひょいひょいと春巻きと他2,3種類を盛って渡す。
御凪 涼:「……ああ。実はあまり食べるのが…こう、あまり」
御凪 涼:「踊るときに邪魔な感じがする」
桑原そら:「ふむ…杏仁豆腐ならいかがでしょうか?」
ベル:「ありがとうなのですよ!」春巻を興味津々で見つめてからぱくっ
桑原そら:「美味しいですよ」
ベル:「!!!」おいしいのお顔
犀潟常青:「涼サン、光合成だけだと我々は体が持ちませんよ」
桑原そら:「ええ、犀潟さんのおっしゃる通りです」
御凪 涼:「ベルくんは光合成できるのかな。いいな…」
桑原そら:「動くにはエネルギーが要りますのでね」
滝道 晶:「お、よかったよかった。無くなったらまた盛るっすね」
御凪 涼:というわけで杏仁豆腐をそらさんから受け取ります。
ベル:「もちろんぼくはお花なので、光合成もできるのですけど」
ベル:「『おいしい』は『しあわせ』なのですよ、涼さん!」
桑原そら:「ご飯はみんなで食べる方がおいしいので!」
滝道 晶:「美味しいは元気の元っすね」
桑原そら:「元気がないと大変ですからね」うんうんと頷きながら
ベル:うんうんしながら盛ってもらったしゅうまいを食べている。
桑原そら:ひょいひょいぱくぱくお皿の上を消費していく
犀潟常青:「福利厚生のしっかりした支部ですね。これはなかなか珍しい」
御凪 涼:匙でつるんとした杏仁豆腐を食べる。ひんやりとしていて、喉を滑る違和感が小さい。
滝道 晶:「えっ、他の支部はこういうのないんすね」それはもったいない、という表情。
犀潟常青:「アットホームな職場です、という募集文句で、実際にアットホームだった職場はあんまりないんですよねえ」
桑原そら:「うーん、場所による…という感じはあるかと………」
桑原そら:「アットホームな職場、とても良くない感じがする謳い文句になってますよね」
ベル:「じゃあやっぱり、用意してくれたおじさんはいい人なのですよ」どんどんベルの中の株が上がる社長
滝道 晶:「でもやっぱもったいねーっすね。任務終了はい終わりだと」
滝道 晶:「ひとつの仕事でもいろんな人関わってんすから、仲良くしたいすよ」
ベル:「晶くんはいいこと言うのです!」
桑原そら:「んふふふ、この町だとあまり事後処理までとんでもないことになること少ないですもんね」
桑原そら:「仲良くできるのは素敵なことですよね」
ベル:「仲良くなってもっと相手を知ったら、もっとお手伝いできるようになるのです」
ベル:「お互いになのですよ!」これは教えてもらったことだ
御凪 涼:「そういえば、ベルくんはこういうの、アテナシさんに行ってくるってお話するのかい」
犀潟常青:「アルバイトに行ってきます、とか?」
御凪 涼:「『アットホームな職場』……」
ベル:「今日、みんなとごはん食べてくることは言ってきたのですが」
ベル:「今回の大冒険に出かけるときは何も言ってなかったので、あとからちょっとだけ心配されたのですよ」
桑原そら:「あら、そうだったんですね」
桑原そら:「アテナシ様もベルさんのことが大切なんですね」
桑原そら:ニコニコしながら頭を撫でる
ベル:「えへへ、おじいさまは優しいのです」
ベル:るんるんで撫でられている
滝道 晶:「アテナシ様、会ったことないし、ベルちゃんの保護者なら会ってみたいっすね」
御凪 涼:「ゲーム?が好きなんだったっけ?」
桑原そら:「はい、それはそれは」
桑原そら:「いろいろと遊んでいらっしゃるようですよ、かくれんぼとかも」
滝道 晶:「へ~、スマブラとかできるなら一緒にやってみたいっすね」
犀潟常青:「興味深い方ですよ。ぜひとも数々のおはなしをうかがってみたい。この街自体も、そうした事件が豊富ですからね」
御凪 涼:「常青くん、いつのまにか会っている…」
桑原そら:「そういえばそうですね?」
滝道 晶:「常青さんなら会ってても不思議ないっすね」
犀潟常青:「お会いするために徘徊しました」
ベル:「常青さんとは、おじいさまが下りてきてたときにばったり会ったのです」
ベル:「あのときのおじいさまは、鳥さんのかたちのときだったので、本体?じゃないのですけど」
桑原そら:「お山までいくのも大変ですからね…」
桑原そら:「あ、でもご興味があるんでしたら今度お山に行かれますか?」
犀潟常青:「『お山に行かれますか』……古今東西、かなり不気味さのあるお誘いの言葉ですねえ……」
桑原そら:「そういう意味では…!」あわあわしているよ
滝道 晶:「山岳信仰みたいなやつっすか」
犀潟常青:「今度、みなさんでお邪魔しましょうか。……次は晴れた日に」
ベル:「わーい! にぎやかになるとおじいさまも喜ぶのですよ!」
ベル:「もちろんぼくもうれしいのです!」ぴょんこぴょこ
御凪 涼:「いいな。それは是非」
滝道 晶:「お~。ゲーム機担いで行くしかないっすね」
桑原そら:「たしか…ゲーム機はあったかと………」
ベル:「たぶん色々あるのです、今度聞いておくのですよ」
ベル:「ぼくはああいうテレビ用のゲームは目がチカチカして苦手なので、晶くんたちが遊んでくれたらうれしいのですよ!」
滝道 晶:「よっしゃ、任せろっす」
御凪 涼:まだ少ししか減っていない杏仁豆腐をちまちま食べ、その会話を聞いている。
御凪 涼:咀嚼し終え。
御凪 涼:「…あ。そうだ、常青くん」
犀潟常青:「おっと、涼サン。ちっとも食が進んでいないじゃないですか。私も人のことは言えませんが……どうしました?」
御凪 涼:「食はこんなものだけど……ああ、ええと。忘れていたら申し訳ないんだけど、前に」
御凪 涼:「長玄堂で。私にとっての舞がどうか、訊いてくれただろう」
犀潟常青:「そうですねえ。ぜひとも訊いてみたかったことです」
御凪 涼:「もっと正確な言葉のかたちがあったんじゃないかと、あの劇場跡で思って」
犀潟常青:「ははあ! 言葉を。それは興味がありますね。御凪の舞い手がつく言葉のかたちとは、どんなものでしょう?」
御凪 涼:「やむにやまれず舞っている、舞が私を離さない、私が舞に固執していて、それをこそ表現だと思っている……どれも」
御凪 涼:「どれでもある。どれでもあって、『どれでもいい』と思った」
御凪 涼:「どれも本当だし、その『どれでもいい』を、形なくかたちにできるのが、私の舞いたいこと、かもしれない。」
御凪 涼:「ふふ、改めてちゃんと伝えられると思ったんだけど、こうして言ってみるとやっぱり…拙いな」楽しそうに言う。
犀潟常青:「いえ。そんなことはありませんよ。言葉をつくるというのは、語り手と聞き手がいてはじめて意味があるもの」
犀潟常青:「それを言葉にしようとする行為、それ自体が、互いの価値観を共有しようという試みであり、重要な意味だと思いますよ。これは……」
犀潟常青:「舞踊と同じですよ。暗闇で回り続ける独楽でもなし。舞い手と観客の間で、なにかの意味を共有しようとするのなら」
犀潟常青:「我々はなんとかしようと悪戦苦闘する仲間というわけです。ありがたいですねえ、仲間がいるというのは」
御凪 涼:「…いい考え方だな、それは」
御凪 涼:ゲームとアテナシ様の話に熱中している三人を見る。何を話しているかはわからないが、楽しそうで、それだけで嬉しい。
御凪 涼:「共有してくれてありがとう。きみも」
犀潟常青:「ええ。……こういう機会は、滅多にない。本当に……」
犀潟常青:「奇跡的なことだと思います」
ベル:会話がひと段落し、そらちゃんとタキくんがごはんを追加しに行ったタイミングで、そういえばと思い出す。
ベル:てこてこと社長の方へ。
ベル:「おじさん、ぼく、この前令美さんに会いに行ったのですよ」
時田 久則:「……ん。ああ、そうか」
時田 久則:もしゃもしゃとつまらなそうにエビチリを食べていたが、そちらを向く。
時田 久則:しゃがまないので威圧感がある。
ベル:「そのとき、おじさんの話を聞いたのです」
ベル:「カーテンコールのときに左右を取り合われてたとか」
時田 久則:「……あいつ、何話してんだ」
時田 久則:「取り合いってんじゃねえよ、ガキどもの遊びのダシにされてたんだよ」
ベル:「あと思いつきで動く変な人だったとか」
時田 久則:「あいつ……」
時田 久則:「否定できねえこと言いやがって……」
ベル:「でも」
ベル:「みんなが、おじさんのこと好きだったって」
ベル:「守られてたんだって、今なら分かってるんだって」
ベル:「令美さん、言ってたのです。だからやっぱり、おじさんはいい人だなって思ったのですよ!」
時田 久則:「…………」
時田 久則:「否定したいとこだが」
時田 久則:「そうか、好きだったか。あいつらがな」
時田 久則:「そこは、受け取ってやんなきゃならねえよな……」
時田 久則:「いい人じゃねえぞ。別に」付け加える。
ベル:「今のところ多数決ではいい人が優勢なのですよ!」ふふん!
ベル:「みんながおじさんのことを好きで、おじさんはみんなを守る人」
ベル:「となると、やっぱり」
ベル:「おじさんはぼくの先輩なのですよ!!」
時田 久則:「今話題が飛んだな……?」
時田 久則:「まあいいや。お前さん、好かれて、守る人になりたいのか」
ベル:「そうなのです! かわいがられるとうれしいのですよ!」
ベル:「それに」そらちゃんの方を見る
ベル:それから社長をまっすぐ見る
ベル:「自分のことだけじゃない、守りたいものを守れるひとは、すっごくかっこよくておっきいのです」
ベル:「あこがれってやつなのですよ!」
時田 久則:「……そうか」ふと、自分も桑原そらの、小さな後ろ姿を見て。
時田 久則:「まあ、わからんでもねえな」
時田 久則:「この辺のちっこい奴らは、見た目よりもだいぶ望みがでかい」
時田 久則:「もっと食いな。その分また大きくなれるだろ」
時田 久則:ベルさんの皿にひょいひょいとシュウマイを乗せていく。
ベル:「そうなのです! そらとえいえいおーしたのですよ、一緒に大きくなろうって!」
ベル:「って、あわ、わわわ」いっぱい盛られた!
時田 久則:「多けりゃ人と分けな」
時田 久則:「そういうもんだろ、と。まあ、俺も思った」
ベル:おじさんの表情がやさしいので、こちらもふにゃっと頬を緩める。
ベル:「そうするのですよ! ありがとうなのです、おじさん!」
ベル:「これからもお手伝いさんのぼくをよろしくなのですよー!」
ベル:ぴぴーっとそらタキの方にしゅうまいをデリバリーします。
時田 久則:「……ちびすけがまあ、元気なことだよ」薄く笑う。
鈴掛 喜一:「あ、社長社長」横から現れる。
鈴掛 喜一:「折り入ってお願いがあるんすけどー」
鈴掛 喜一:「戸神くんが、社長の落語聞きたいーって」
戸神 富久郎:「なんで俺の名前出すんですか!?」
戸神 富久郎:「いや、聞きたいとは言ったけど、先輩も聞きたがってたじゃないですか」
戸神 富久郎:「おおお俺だけ名前出すのずるいですよ」
時田 久則:「……落語か。しょうがねえな……」少し顔を苦くして、だが受ける。
時田 久則:「つっても、小道具がねえな……。ああ」
時田 久則:「御凪の。扇子持ってんだろ。貸しな」手を出す。
御凪 涼:「ああ、はい」にこにこと手渡す。
時田 久則:「笑ってんじゃねえよ。ネタ聞いて笑え」
時田 久則:「……さて」
時田 久則:ひらひらと扇を開いて閉じて、確かめるように。
時田 久則:「何から話そうかね……」

GM:某県雫原市・雨宿町。
GM:昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
GM:この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
GM:山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
GM:町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。

GM:時は、過ぎ去りながらも甘く苦い記憶を残していく。
GM:忘却から解き放たれた思い出は、いつか絆を繋ぎ止めることもできるだろう。
GM:鏡映しの舞台はやがて現実へと移り変わり、蒼天幕が閉じる時も来る。
GM:閉幕の挨拶を交わすとも……ご安心を。次の演目はいずれ来たることだろう。

鈴掛 喜一:「あ」
鈴掛 喜一:「そうそうそう思い出した!」
時田 久則:「なんだよ落ち着けよ」
鈴掛 喜一:「あれ、おれ聞いてないんすよ。前に飲みの席でやってもらったやつの続き」
鈴掛 喜一:「検索もしないで待ってたの」
戸神 富久郎:「『芝浜』ですっけ?」
鈴掛 喜一:「それ」
時田 久則:「ああ……」苦い顔をさらに苦くする。
時田 久則:「あん時ぁ、酒が入ってたからな……。どこまでやった?」
GM:『芝浜』という話がある。
GM:酒癖の悪い魚屋が、ある日財布を拾う。妻はそれを役所に届け出るが、酔った夫には隠して夢だったことにした。
GM:魚屋は己の生き方を恥じて心を入れ替え、賢明に働く。店は大きくなる。そして三年。
GM:妻は、夫に財布の真実を話し、夫はそれをむしろ感謝する。そして、久々の酒が勧められ……。
鈴掛 喜一:「ってとこまですね」
時田 久則:「ほぼ全部じゃねえか」
時田 久則:「なんだ、俺は最後の最後で出し渋ったのか。しょうがねえな……」
時田 久則:「いいか。こうだ」
時田 久則:手を差し出し、何かを持つような形にする。眼をすうっと細める。
時田 久則:さも手元に、美味そうな酒の満ちた杯が見えるように。二、三度揺らす。
時田 久則:「『ああ、この匂い、懐かしい、いい匂いだ……』」
時田 久則:「…………」そこで、ふと口を閉ざす。
鈴掛 喜一:「社長?」
鈴掛 喜一:「忘れちゃいました? あ、やりにくかったらそれこそ、後でお酒入れてやります?」
時田 久則:「……いや」
時田 久則:面白げに喉で笑う。演者の顔から一度素に戻り、どうして止めたのかわかった、とでもいうような顔で。
時田 久則:「『やっぱり、よそう』」また演者の顔に。
時田 久則:すうっ、と、杯を口元から離す。
時田 久則:「『また』」
時田 久則:「『夢になるといけねえ』」
時田 久則:きっとあの時も、そう思ったのだ。
時田 久則:今は、さほどではない。どうしてだか知らないが。
GM:見えない杯が、ことりと畳の上に置かれた。その音が聞こえるようだった。
鈴掛 喜一:「…………」
戸神 富久郎:「…………」
鈴掛 喜一:「……えー! 聞かせてくれないんすか! なんでー?」不満げな声。
戸神 富久郎:「あの、先輩……」
時田 久則:「馬鹿。お前な……」
時田 久則:「今のが! サゲなんだよ! ……全く、余韻も何もあったもんじゃねえ」
時田 久則:腕を組み、普段通りの不機嫌な顔で睨みつける。
時田 久則:今の居場所を。そこを彩る人々を。自分が守り、そして守られている町の一部を。
時田 久則:「しょうがねえ奴らだよ」サングラスの下の目を確かに笑みに歪めて。
時田 久則:「まあ、次をやるにゃあ、一度締めなきゃ仕方がねえ。さてさて」
時田 久則:「『お後がよろしいようで』」
時田 久則:冗談めかして深々と頭を下げ、そうして、長い長い噺がひとつ、終わった。




リプレイ・ドロップ『雨宿町蒼天幕~魔鏡喝采雨霰~』了