リプレイ・ドロップ
雨宿町夏宴~神立の日~


PC1:"ワイズマン"栗生賢人(くりふ・けんと)キャラシート)PL:しんごろ
PC2:"橋掛り"御凪 涼(みなぎ・りょう)キャラシート)PL:自動
PC3:"刃爛舞踏"御凪 蓮(みなぎ・れん)キャラシート)PL:サムトー
PC4:"桶屋"サヤ()キャラシート)PL:中村



メイン 見学


目次




プリプレイ


GM:では、セッションを開始します。
GM:まずはPC紹介から。
GM:PC1の栗生さんどうぞ!


キャラシート
栗生賢人:イエッサ!
栗生賢人:「やっぱりね、僕にはこういう仕事の方が似合ってると思うわけよ」
栗生賢人:「一日中読み物をするだけで定時上がり、多くはないけど暮らすのに不便のない程度のお給金をもらって……あ、駄目?やっぱり?」
栗生賢人:「仕方ない。お給料に見合う程度に、今日も頑張るとしますかね」
栗生賢人:"ワイズマン"栗生賢人(くりふ・けんと)。UGN雨宿町支部資料室付きのエージェントで、一年ほど前に左遷されてきました。
GM:いらっしゃい!
栗生賢人:いつもお世話になっております!(アイサツは大事だ)
栗生賢人:表の仕事である資料室の業務を年下の同僚に任せ、町の色んなところでサボっていたりいなかったり。
GM:年下の同僚もそのうち出てきます
栗生賢人:物憂げだったので心配しておりますが、なんかこちらも今回は色々と……大変な予感!
栗生賢人:雨宿町のことはなんだかんだ気に入っているらしく、町のため、仲間のためなら働くこともやぶさかじゃあないこともないかもしれない。
GM:やったね
栗生賢人:能力的にはモルフェウス/サラマンダーのオーソドックスな白兵屋。ダイスの数は割と確保できている方。
栗生賢人:また、1シナリオに3回、組織の助力でダイス10個の技能5で判定できます。
栗生賢人:支部のみんな!力を分けてくれ!
GM:地味にこれがミドルに効く
栗生賢人:スーペリアルネットワークは、ひとまずオルクスを指定しておきます。様子を見て切り替えたり切り替えなかったりしていく。
GM:了解です
栗生賢人:自己紹介としては以上にて!よろしく…お願いします!
GM:はーい! 拙卓では登場二回目ということで
GM:また頼りになるところを見せていただきたい!
GM:ハンドアウトはこちらです。

PC1
栗生賢人
シナリオロイス:由比白音
あなたは雨宿町に暮らすオーヴァードだ。
羽心神社の境内で行われる夏祭りの日が近づき、夏の町はどことなく浮き立っているようだった。
そんなある日、あなたは町内の知人である由比白音を町中で見かける。
半年前に事故で死亡したはずの彼女は、あなたに「今年の夏祭りは危険だ」と警告を伝えてきた。
その様子は、明らかに生前とはどこか違っている。あなたはそう感じた。


GM:シナリオロイス、死亡……。
栗生賢人:初手死亡……!
GM:しかしなんだか存在の感じもします。
GM:どういうことなのか、気にしてほしい。
栗生賢人:不思議だぜ、気になるぜ。気にします。
GM:よろしくね!
栗生賢人:押忍!

GM:では次はPC2の御凪さんなのですが、
GM:なんかふたりいますね
御凪 涼:いるみたい
GM:御凪涼さんお先にどうぞ!


キャラシート
御凪 涼:はーい。兄の権限
御凪 涼:御凪涼(みなぎ・りょう)。コードは《橋掛り》。
GM:そう、次兄なのだ
御凪 涼:舞踊家。PC3の御凪蓮さんの兄にあたります。三兄弟の次男坊ですね。慶─涼─蓮の三兄弟!
GM:だんご!
御凪 涼:まんなかのだんごです。
御凪 涼:お家の稼業でジャーム殺しの暗殺剣を学んだはずが、舞踊そのものにめちゃくちゃハマり、寝食放置レベルで舞ばっかりやっている世捨て人みたいな人。
御凪 涼:人に見せることには興味が薄く、ひたすら己の研鑽に傾いているタイプじゃないかな。
GM:なるほどなあ
御凪 涼:気性は温和ですがどうもボンヤリしている感じ。世話は焼くより焼かれるタイプです。
GM:かわいい
御凪 涼:シンドロームはハヌマーン/ソラリスの純支援型。
御凪 涼:特徴は、80%越えからは限界突破により、夢の雫をラウンド2回撃てること。
御凪 涼:また調達も得意なので、お買い物でも力になれればいいなーと思ってます。
GM:こわいんですけど
御凪 涼:こんなかんじかな。弟もいるので心なしかきりりとがんばります。たぶん…
GM:きりり!
GM:ではハンドアウトもきりりと

PC2
御凪涼
シナリオロイス:"扇影"御凪慶
あなたは代々鬼殺しの家に生まれ、今は舞を究めんとするオーヴァードだ。
ある日あなたの元に、どこかフラフラした兄・御凪慶からの連絡が久しぶりに届いた。
今は雨宿町という地方の町に滞在しているようだが、そこで夏祭りがあるらしい。
「非常に珍しい神楽舞が見られる。お前もぜひ来い」という誘いがそこにあった……が。
町に到着したあなたの元に、兄は姿を見せなかった。


御凪 涼:きりりとしていない人
GM:こちらはなんか……いなくなってますね
御凪 涼:兄さんどこへ
御凪 涼:たいへんじゃん…
GM:連絡があったので町に来てもらい……いるはずの兄がいない……
御凪 涼:さがさなければ…
GM:なんだか夏祭りはやっているようなので、そっちに行くといいかもです
御凪 涼:行くか…
GM:ククク
御凪 涼:陰謀の匂い
御凪 涼:負けませんわ
GM:がんばってください!

GM:ではPC3はもうひとりの御凪さん、蓮さんどうぞー
御凪 蓮:はーい!


キャラシート
GM:弟さんです
御凪 蓮:三男です、どうも。
御凪 蓮:御凪 蓮て言います。UGNさんとはイリーガルエージェントとして仲良くやらせてもらってます
御凪 蓮:年中着物に扇子という時代錯誤な格好の27歳。よく落語家と間違われちゃう
御凪 蓮:御凪流という伝統舞踊の流派で舞を演らせてもらってます、というのが表向きの話。
GM:まあ、今回なんか着物が多いし
GM:ほぼ御凪だが
御凪 蓮:裏では代々鬼狩りを生業とした家の現当主です。
GM:キャー
御凪 蓮:和服仲間と思ったら身内が多いぞ!
御凪 蓮:三男で上が二人居るのに家を継ぎました、不思議。なぜ継ぐことになったかはもしかしたら今回分かるかも。
GM:やったじゃん
御凪 蓮:常にニコニコ笑ってる人懐こい糸目の男、胡散臭いとよく言われ、実際計算高いところがあります。やや腹の色が黒め。
GM:ふふっ
御凪 蓮:ただ計算型な分アドリブは苦手気味、あと若干世話焼き体質です。幼少期からの癖で……
御凪 蓮:性能はピュアハヌの鬼斬り使いです。行動値はそこそこ程度ですが高レベルの狂騒の旋律と居合の固定値で殴ります
GM:この兄弟こわい
御凪 蓮:今回は範囲攻撃も一回分だけ積んできました
GM:ぴえー
御凪 蓮:100%超えたら子羊の歌で多少はロイスも守れます。家でお揃い
御凪 蓮:今回は兄達が出張ってくるということで、しっかり者の弟面して頑張りたいところ。よろしくおねがいします
GM:弟が一番しっかり疑惑ありますよね
GM:よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトはこちら。

PC3
御凪蓮
シナリオロイス:"タイニーヘラルド"柘植小遥
あなたは鬼殺しの家の当主であり、雨宿町に滞在するオーヴァードだ。
あなたは開催間近の夏祭りの警邏を依頼される。知人であるUGN支部員・柘植小遥も一緒だ。
だが、彼女はどうも(比較的)浮かない顔をしているように見える。
そんな折、あなたの元にも兄・御凪慶から雨宿町に誘う連絡が届いた。偶然だろうか?


GM:兄は次兄にパスしつつ、知り合いの支部員がシナリオロイスです
御凪 蓮:涼兄さんにパスして大丈夫か?
GM:一緒に見てあげて
GM:初回からちまちま出てきている柘植ちゃんですね。お世話になりました
御凪 蓮:それはともかく柘植さんのことは心配だ
GM:栗生さんの同僚でもあります
御凪 蓮:お世話になりました。お世話返しします
GM:なんかテンション低ーい感じなので、こっちも気にしてあげてほしいです
御凪 蓮:柘植さん27歳の胡散臭いお兄さんに縁がありますね……
御凪 蓮:はーい!
GM:よろしく!

GM:最後、PC4のサヤさんどうぞー

쏘세디야채볶음

キャラシート
サヤ:はーい
サヤ:雨宿町生まれ雨宿町育ち、悪そうなやつは大体怖い。
サヤ:そんな感じの生まれたてレネゲイドビーイング、サヤです。
GM:わおわお
サヤ:レネビ仲間には"桶屋"って呼ばれたりしてます。
GM:儲かるの?
サヤ:風桶ぐらいには
サヤ:乱数調整と称して自分にとって都合のいい未来を呼び寄せる術を心得ています。
GM:儲かりそう
サヤ:どこか浮世離れした雰囲気を持ってますが、意外と人懐っこくてテンションの高い子です
サヤ:アヤカシ様をオヤジーって呼んだり、鬼殺しの一族をレネビも殺してくるやばいやつだと思ってます。怖い
GM:今回大人が多いからいいスパイスになってほしい
GM:かんちがいだ
サヤ:シンドロームはピュアノイマン。
サヤ:性能的にはプレディクション+即席武器で地味に痛い攻撃をしたり
サヤ:クライマックスではそれにピュアノイフェイタルヒットを乗せたり
サヤ:常勝の天才レベル7でシーン1回の全体支援をしたり
サヤ:ミドルでは精神6の生き字引で地味に情報判定を頑張るような、そんな子です。
GM:こわいよ
サヤ:常勝の天才持ってれば後は何でもいいでしょ、というスタイル
サヤ:そんな感じでがんばります。宜しくおねがいします。
GM:つよいんだよなみんな
GM:よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトはこちら

PC4
サヤ
シナリオロイス:"アテナシ"
あなたは雨宿町に暮らす/滞在するレネゲイドビーイングだ。
あなたはある日、町のRBの主を務める古代種、アテナシに呼び出される。
「今年の祭りは何か騒がしい。用心のため行って見回ってくるといい」とアテナシはあなたに指示を出した。
ただし、幽霊には惹かれぬよう、惹かれた者にも気をつけるように、と付け加えて。


GM:お祭りにいってらっしゃいって
サヤ:わーい
GM:無駄遣いはしちゃだめよ
GM:あと幽霊が出るみたいよ
サヤ:幽霊なんていあいぜ。
サヤ:そんな歌聞いたことあるもん。
GM:歌はそうね
GM:なんかでもおじいちゃんが言いたげなので
GM:聞いてあげるといいんじゃないかと思います!
GM:町を見守ろう!
サヤ:任せて!その代わりお駄賃もっとちょうだい!
GM:500円まで!
サヤ:いっぱいだ!ありがと!
GM:喜んだ よかった
GM:がんばってくださいね!
サヤ:頑張る!

GM:というところで、まずマスターシーンしてからトレーラーを流していきましょうか。
サヤ:うおー!
GM:やってやるぜ
栗生賢人:うおうおー!
御凪 蓮:よろしくおねがいします!
御凪 涼:よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!


マスターシーン1 最初の人攫い


GM:雨宿町。夏の盛り。夕立の過ぎた頃合いは、少しだけ風の涼しさが通る。
GM:羽心神社の境内は、少しずつ祭りの準備が行われている。この時は人影はほとんどなかった。
????:「ああ、どうも。こんにちは」
GM:派手な着物を着た男がひとり。通りがかって、物陰に居た女に声をかけた。
????:「旅行で来たんですが、ちょっと道がわからなくなっちゃって」
????:「駅ってどっちの方ですかね?」
GM:返事はない。
????:「おっと、取り込み中だったかな。すいませんね」
????:「つい人恋しくなっちゃって。喋りたくなっちまうんですよね。一人でフラフラしてると」
????:「特に」
????:「あなたみたいな綺麗な人とは」
GM:蝉の声だけが響く。ざわざわと風が吹く。木の梢が揺れた。
GM:返事はない。
????:「大丈夫です?」
GM:ゆるりと、手を伸ばす。袂が揺れて、花のような香が漂った。
????:「ああ、それじゃ暑いでしょう。……あっちに、休めそうなところがあるな」
GM:ゆっくりと、真意の読めない笑みを浮かべて、手を差し出す。
????:「さあ」
GM:この時起こったのが、最初の人攫い。
GM:次に起きたのは――。


GM:某県雫原市・雨宿町。
GM:昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
GM:この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
GM:山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
GM:町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。

GM:今回の物語は、夏祭り。そして、人攫いの物語。
GM:あるいは、ひとときだけ蘇る、幽霊の物語、であるかもしれない。

夏の熱は、危険。
彼岸と此岸の間の壁も、溶かしてしまうから。
こんな言い方、私らしくない。
この町で、きっと変わってしまった。

夏祭り。蘇る死者。心残りの行方。
居なくなってしまった人。
消えてしまう人。
じゃあ、あなたは?

ダブルクロス The 3rd Edition 『リプレイ・ドロップ 雨宿町夏宴~神立の日~』

居なくなってしまった人は、もう裏切らない。
裏切ってもくれない。
裏切るのはいつも——。



オープニング1 栗生賢人


GM:栗生さんは登場侵蝕をお願いします。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (32 → 42)
栗生賢人:どひゃあ
GM:どさっと

【雨宿町・冬・喫茶『オペラ』】

GM:住宅街の一角、少し裏道に入ったあたりに、その店はあった。
GM:レトロというよりは古くさい内装の、流行っている様子がまるでない喫茶店。
GM:静かなのが長所で、そのためか、あなたは時折ここで時間を過ごすことがあった。
GM:あなたと、それからもうひとり。
栗生賢人:──この町に来て、まだいくらかも経たない頃。ふらりと入ったのはまったくの偶然で。
栗生賢人:コーヒーの味は中の上、店主の愛想は控えめ。つまるところ、これといった取柄もない店。
栗生賢人:そこにこうして通っているのは、もちろん長所があってのことだけれども。
栗生賢人:──それから、もうひとつ。
GM:カラン、とドアベルの音がした。
由比 白音:「こんにちは」


由比 白音:髪の長い、温かそうな赤いコート姿の若い女性。あなたとは顔見知りの仲だ。
由比 白音:「あっ、栗生さん。またここでサボってますね?」
栗生賢人:「ああ、いらっしゃい。……これ、僕が言うことじゃない気がするんだけどなあ」
由比 白音:あなたがこの町で暮らすアパートの大家の娘。
栗生賢人:カチャリと小さな音を立ててカップを置いて、空いた手は人差し指を立てて、自分の唇に当てる。
由比 白音:「だってマスターはいつも黙ってるし……」
由比 白音:まだ大学生で、少し年下だが、物怖じせずにあなたの席の方へ。
栗生賢人:「いつもの、すら言う必要なくコーヒーを出してくるんだもんな……。あ、役場の人には内緒だぜ、僕がここにいるのは」
由比 白音:「それもいつもの、でしょ? 栗生さん」
由比 白音:「私もいつものくださいなー」向かいに座る。
由比 白音:「はー……」そうして、ため息をつく。
栗生賢人:「ま、有難い店ではあるよ。色んな意味でね」
栗生賢人:などと、軽口を返して。再びカップの持ち手に指を絡ませる。
栗生賢人:「……どうしたの、白音ちゃん。就活疲れかい?」
由比 白音:あなたとはこの店の常連同士、という仲だが、最近は何かと忙しそうだ。
由比 白音:「あ、なんでわかるんですか」
由比 白音:「前も言ってたっけ。そうなんですよね」
栗生賢人:「ああ、聞いたとも。それに、僕も覚えがあるからね。白音ちゃんくらいの年の頃、この先どう生きていこうかって」
栗生賢人:「……やりたいこと。やるべきこと。やれること。人間、同時に考えられることはそう多くはないっていうのに」
由比 白音:「栗生さんも、そうだったんですか」
栗生賢人:そうだよ、と小さく笑みなど浮かべて。黒い液体を静にひとくち。
由比 白音:「……なんだか、落ちるたびにどんどん自信なくしちゃうんですよね……」
由比 白音:静かに置かれたカフェオレのカップを持ち上げる。
由比 白音:ふう、と小さく息を吐いて、湯気を飛ばす。
由比 白音:ふう、ふう、と何回か。飲みかねているように。
由比 白音:「……春には、なんとかなってるかなあ」
由比 白音:「春……ギリギリ夏には」
由比 白音:「夏祭り、あるじゃないですか。あれくらいにはもう、胸を張っていたいですよね」
栗生賢人:「なんとかなるさ。……いやまあ、Iターンで役場の追加採用に滑り込んだ僕が言うのも何だけど」
由比 白音:「ああー、でも、その頃は卒論が……」
由比 白音:「そう、それ、すごく羨ましくて!」
由比 白音:「やっぱり公務員かな……もう遅いかな……」
由比 白音:少しずつ、温かなカフェオレを飲んでいく。
栗生賢人:「アパートの美人大家さん、ってのも悪くないんじゃない?なんならチップ代わりに家賃を上乗せしたっていい」
由比 白音:「そういうのセクハラになるんですよ、栗生さん」
由比 白音:小さく舌を出す。
GM:あなたと由比白音との仲は、こういった他愛ない会話をする程度のものだった。
GM:相手は懐いてはいるようだが、一定の線引きはあった、様々な意味で。
栗生賢人:「うへえ。人事課に匿名の投稿でもされちゃあ洒落にならないな。ごめんごめん」
由比 白音:「いいこと聞いちゃったな。切り札に使いましょ」
由比 白音:さほど気にしてはいない顔。
栗生賢人:「……こわいなあ最近の女の子」
栗生賢人:──それは、彼女が「こちら側」の人間ではないこともあってのことだっただろうか。
由比 白音:「油断しない方がいいですよー。ほら、同僚って人だって怖いですよ、きっと」
由比 白音:あなたが数度話題にした役場の人間のことを、覚えていたのだろう。
由比 白音:くすくすと笑って、カフェオレを飲み干した。
栗生賢人:「……気を付けるよ、できるだけね。ま、なんだ」
栗生賢人:「こうして愚痴を聞くくらいならいつでも承りますよ、僕は。なんせ、お世話になってる大家さんの、大事な大事な娘さんだ」
栗生賢人:「仲良くしといて損はない、だろ?」
由比 白音:「そういう言い方わざとするのって、なんかー」
由比 白音:「照れてます?」
栗生賢人:少しずつ、少しずつ。時間を惜しむように、コーヒーを啜りながら──
由比 白音:からかうような顔になって。
栗生賢人:「……大人を試すようなことをするんじゃあないよ」
由比 白音:「私だってほぼ大人ですよ」
栗生賢人:苦さの強い笑みは、コーヒーのせいか、図星を衝かれたせいか。
由比 白音:「職は見つからないけど……」
由比 白音:「でも、助かってます。ほんとに」
由比 白音:「友達も家族も、なかなかこういう話できないんですよね」
由比 白音:「栗生さんがいて、よかった」
栗生賢人:「お礼を言うにゃまだまだ早いよ。そうだな……それじゃあ」
栗生賢人:「無事に近場で就職できたら、初任給でここでケーキでもご馳走してもらおうか」
由比 白音:「そんなのでいいんですか?」きょとんとする。
栗生賢人:「そういうのがいいんだよ、そういうのが」
由比 白音:「実はここのチョコレートケーキ、わりと好きなんですよね……」
栗生賢人:「……ほほう。そりゃあ、ますます楽しみだ」
由比 白音:「『オペラ』ってチョコケーキの名前だから、きっとそこから取ったんだと思ってます。勝手に」
由比 白音:「じゃあ、約束……というか、喝を入れるために!」
由比 白音:「頑張ります!」
栗生賢人:「ああ、いってらっしゃい、白音ちゃん。次に会う時は、いい報せを期待してるよ」
由比 白音:「次はどうだろ……ちょっと幅広く取って、3回くらいで……」
由比 白音:立ち上がり、荷物を持つ。
由比 白音:本当に、カフェオレのためだけに来たのだろう。
由比 白音:あるいは、あなたと話をするために?
栗生賢人:5回くらい見といた方がいいかな、なんて。そんな悪趣味な冗談は飲み込んで。
由比 白音:「じゃあ、バタバタなんですけど、そろそろ行かなきゃ」
由比 白音:「お話、ありがとうございました。ケーキ楽しみにしててね」
栗生賢人:「もちろん、楽しみに待つとも。──またね、白音ちゃん」
由比 白音:寡黙なマスターのところで軽く会計を済ませて。
由比 白音:ドアを軽く開けて、振り返る。
由比 白音:「     」
GM:ちょうど、その時だ。外に何か物音がして。
GM:彼女の言葉はよく聞き取れなかった。
栗生賢人:──他愛のない話。他愛のない約束。他愛のない別れ。だから。
GM:そのまま、由比白音は手を振って、ドアから外に出ていった。
栗生賢人:──あの時、何て言ったんだい。そう尋ねる機会が、きっとあると。
栗生賢人:──そんな考えにすら至らなかったのは、きっと。当たり前のことだったのだろう。
GM:その機会は、訪れなかった。
GM:……それから数日後のことだ。
GM:店からさほど離れてもいない場所で、交通事故が一件。死者がひとり。
GM:名を由比白音。
GM:痛ましいが、あなたの仕事とは縁のない、当たり前の交通事故だった、と記録されている。
GM:当たり前の事故は当たり前に処理をされ、そのまま日常は続いていった。

GM:ここでシナリオロイスの由比白音にロイスを取得することができます。
栗生賢人:は!ロイスは「懐旧/■悔悟」で取得します。
GM:ありがとうございます。


【雨宿町・夏・羽心神社境内付近】

GM:その半年後の現在。夏。
GM:うだるような暑さの道。蝉が喧しく鳴いている。
GM:あなたは、たまたま神社の近くの道を歩いていた。
GM:町の規模のわりには大きな夏祭りを控え、周囲は慌ただしくも楽しげだ。
GM:辺りには提灯がずらりと飾られ、じっと点灯の時を待っているかのようだった。
栗生賢人:「……あっついなあ。早めに切り上げて一杯……ってワケにもいかないか。勤務中勤務中」
栗生賢人:外回りの調査──の名を借りた、町内の見回り。当番制のそれを、さすがに自分の判断で切り上げるわけにはいかない。
栗生賢人:──こういう時、駆け込む先に心当たりはあるのだけれども。ここ半年、なんとなく足を運べずにいる。
栗生賢人:──ひとがひとり、いない。それだけの些細な、そして大きな違い。自分は決して、感傷的な類ではないはずなのに。
栗生賢人:「……うん、駄目だな。やっぱりどこかで適当に──」
栗生賢人:時間を潰そう、と。言い訳のように呟いて、止めていた足を動かす。
GM:そんな時だった。
GM:目が、合った。
由比 白音:「…………」


由比 白音:見覚えのある女性。暑い最中というのに長袖の赤いコートで、長い髪はまとめていない。
由比 白音:もう、居ないはずの人間だ。
栗生賢人:「……白音ちゃん?」
由比 白音:返事はない。
由比 白音:視線を自分の身に落とし、しげしげと観察をしているようだった。
栗生賢人:呆気にとられたような、ぽかん、という擬音が聞こえてきそうな声。
由比 白音:「……これは」
由比 白音:呟いてから、あなたに視線を戻す。
栗生賢人:違和感はある。──違和感以外に何があるというのか。服装も、死んだはずの人間がここにいるということも。
栗生賢人:──そして、何より。
由比 白音:「あなたは、そう。私を知っていたのか」
由比 白音:抑揚のない声は、以前とはまるで違う。
栗生賢人:「……恋人同士だったわけじゃあないけどね」
由比 白音:「そうなのか。関係までは知らない」
由比 白音:「……あなたにも興味がないではないが……」
由比 白音:顔色が、僅かに変わる。
栗生賢人:そういうのもセクハラだ、と。冗談を咎めるような声を返さない彼女に、言い様のない「違い」を思い知る。
栗生賢人:「……言いたいこと、言うべきことがあるなら聞くよ」
由比 白音:「そう、そうだ」
由比 白音:「いけない」
由比 白音:「しばらく後、夏祭りが執り行われる」
由比 白音:「人にとっては危険が起こる」
由比 白音:「止めろとは言わないが、注意をしなさい」
栗生賢人:「……何だって?」
栗生賢人:直接は結び付かない、二つの言葉。それを反芻、あるいは頭の中で反響させる。
由比 白音:「一度警告をした。二度必要だろうか」
由比 白音:「……行かないと」
由比 白音:ゆっくりと、踵を返す。
由比 白音:歩き方も、まるで以前とは違っていた。
栗生賢人:「……十分だとも。生憎、僕はそういうのを気にしなきゃいけない立場だ。……ああ、けれど──」
栗生賢人:ゆっくりと立ち去ってゆく、見慣れた背中に。
由比 白音:「……あなたは、私と会った。だから、少しは無事だろうが」
由比 白音:「他にも居る。狙われかねない人間が、あちこちに」
由比 白音:「気をつけなさい。それでは」
由比 白音:そのまま、暑い空気に溶けるように、去ってしまった。
栗生賢人:「──こうして、この町の危機を報せてくれる君は」
栗生賢人:「誰だ」
栗生賢人:問いかける声は、姿が見えなくなってから。ようやくカタチになった。
GM:返事はない。
GM:彼女の姿はそれこそ幽霊のように、消えてしまった。

GM:その後、支部に戻ったあなたに告げられたのは、当の夏祭りの警邏だった。
GM:あの警告が果たしてどのようなものであったのか。
GM:あの由比白音がどういう存在であったのか。
GM:不明のまま、その日は来る……。

GM:ロイス取得のみできますが、さっきやっちゃったね。
GM:追加で何かあればどうぞ!
栗生賢人:押忍、ここはこのままで!
GM:はい!


オープニング2 御凪 涼


GM:まず涼さんは登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (33 → 36)
GM:蓮さんも前半に出てもらうんですが
GM:回想シーンだけなので、ここは侵蝕はなし。
御凪 蓮:はーい!

【御凪家・過去】

GM:あなたたちが育った御凪家は、代々舞と鬼殺しを生業としている。
GM:その次代当主が無事末弟に内定した、しばらく後のこと。
GM:とはいえ、それまでとも特に変わることのない、兄弟同士の気の置けないひと時だった。
御凪 慶:「……頼みがあるんだが」


御凪 慶:あなたたちの兄、御凪慶。長兄のわりにはやや頼りなくフラフラとした、派手な着物を着た青年。
御凪 蓮:「まずは聞こう」
御凪 涼:「ん」痩身に長い黒髪を垂らした、細面の男。茫洋とした視線を遣る。
御凪 慶:「聞いてくれるのがありがたいよ」
御凪 慶:「……あのな。しばらくの間、門のあたりに女の子がいても取り次がないでほしい」
御凪 慶:「多分俺の彼女だとかなんとか言って押し通ろうとするだろうが、絶対に断れ。いいな?」
御凪 蓮:末弟で次期当主、御凪蓮。深い翠の着物、扇を顎に置く。
御凪 涼:「門には行かないから、問題ないと思うよ」
御凪 蓮:「なるほど」
御凪 慶:金と女が好きで、良く言えば人好きのする大らかな性格。悪く言えば何かとだらしがない。
御凪 蓮:「彼女じゃないわけですね?」
御凪 慶:『いつものこと』だと、あなたたち兄弟は思うかもしれない。
御凪 慶:「ないない、そういうんじゃないっていうか」
御凪 慶:「勝手に言ってるだけ」
御凪 慶:「そこまでの仲じゃない」
御凪 蓮:「『しばらく』って期間で外に出ないのもどうなんだ」
御凪 蓮:「顔は知ってる?」
御凪 慶:「涼じゃあるまいし」
御凪 涼:(…顔を見ても、判別できない…)
御凪 慶:一枚の写真を見せる。平凡な女子だ。
御凪 慶:おそらく、撮った場所は遊園地。
御凪 涼:(まあいいか。門に行かなければいい)いちおう見る。
御凪 慶:楽しそうにしている。
御凪 涼:「楽しそうだね」
御凪 慶:「この時はなー」
御凪 蓮:「楽しそうだねえ」
御凪 慶:「いや、それっきりのつもりだったんだよ、ほんとに」
御凪 蓮:「あのねえ……」
御凪 涼:「相手が放っておいてくれない、と」
御凪 慶:「そういうこと」
御凪 蓮:ぺしぺしと扇で自分の額を叩く。
御凪 涼:「兄さんがそれだけ魅力的だということじゃないか」
御凪 涼:「よかった」
御凪 慶:「だろ?」
御凪 蓮:「そりゃあんた、一緒に遊びに行ったら少なからず勘違いもするでしょうよ」
御凪 蓮:「よくねえ!」
御凪 涼:「よくないか…」
御凪 慶:「だって向こうから誘ってきたんだって!」
御凪 蓮:「その気がないなら断りなさいよ!」
御凪 慶:……嘘が苦手、というか、わかりやすい兄だ。
御凪 慶:特に、真偽を見抜く力を持つ涼さんには、嘘か本当か、すぐにわかるだろう。
御凪 慶:本気で言っている。全部。
御凪 涼:《真偽感知》、は、使う必要がないので使わない。
御凪 蓮:「……念の為聞くけど、こっち側の人間?」
御凪 慶:「いや?」
御凪 蓮:「見た感じそうは見えないっていうか、ほんとにただの女の子って感じだけど……」
御凪 慶:「だから深入りはやめとこうと思ってたんだが」
御凪 蓮:「浅入りはしちゃったと」
御凪 慶:「ちょっとだけだぜ、ほんと」
御凪 慶:指でちょっとを示す。
御凪 涼:「まあ…相手がどう思うかは」
御凪 涼:「兄さんの知ったことではないから…」
御凪 慶:「涼はいいこと言うなー」
御凪 蓮:「だからよくねえって!」
御凪 蓮:ぺしん、と長兄次兄の額を扇で軽く叩く。
御凪 涼:「む」叩かれる。
御凪 蓮:「私はいいんだよ?2人がそういう人だって知ってるからね?」
御凪 慶:「うあ」
御凪 蓮:「悪いとも思わないし遠慮してもらう必要もないんだが」
御凪 蓮:「よそ行きのときはもうちょっと……もうちょっと気をつけようね!」
御凪 涼:「……」
御凪 慶:「蓮はいーっつもそうな」
御凪 蓮:むうと額に皺がよる。
御凪 涼:「努力するから、そんな顔しないで」
御凪 蓮:「いっつもそうなのはなんでだろうねえ!」
御凪 慶:子供のように口を尖らしてから。
御凪 涼:「おまえに苦労させたいわけではないんだけどな…」
御凪 慶:「頼りにしてますよ。次期当主」
御凪 蓮:「ああ、うん……涼兄さんが頑張ってくれてるのは分かってるから……」
御凪 慶:ふっと笑って、扇で軽く末弟を指す。
御凪 慶:「いや、実際お前が持ってってくれて良かったわ」
御凪 蓮:「次期ですからね、まだ」
御凪 涼:「頼ってるのは、昔からだろう」
御凪 涼:「私も、兄さんも」薄く笑う。
御凪 慶:「それはそうだな」
御凪 蓮:「件のお話を"現当主"(おやじどの)にどうしたもんかも考えなきゃならんわけで」
御凪 慶:「なんだ、まだ言ってないの?」
御凪 慶:「さくっと言っちまえよ、兄貴がしょーもねえから自分がやるわって」
御凪 蓮:「ああいや、それはもう伝えましたよ。しょうもないとは言ってませんけど」
御凪 蓮:「兄さんの彼女さんの話。現行の問題」
御凪 涼:「ふ」
御凪 蓮:「いや彼女じゃないんだっけ……前のときは本当に彼女だったからごっちゃだわ」
御凪 慶:「あー、そっち」
御凪 慶:「もう終わったと思ってた」
御凪 涼:「父さんよりよほど頑なそうだ」
御凪 慶:自分から言っておいて、流していたようだ。
御凪 蓮:「兄さんご自身も気をつけてくださいよ」
御凪 慶:「はいはい」
御凪 蓮:「あの時にお話したとおり、女性関係が奔放なのも多少なら目をつむりますけどね」
御凪 蓮:「後ろから刺されたなんてことになったら流石に見過ごせない」
御凪 涼:「なんだったかな、小刀を持っていた人もいた気もする」
御凪 慶:「前からならいいのかよ」
御凪 涼:「真摯でいい動きだった」
御凪 慶:「わかってますって。かわいい弟に心配かけないようにしま……」
御凪 蓮:「正面からで返せないなら修練が足りんということで」
御凪 蓮:冗談めかして笑う。
御凪 慶:「涼、なんか怖いこと言ってない?」
御凪 慶:「本気でいたの? 小刀」
御凪 蓮:「何を参考にしちゃってるんですか」
御凪 涼:「素人の動きにしかない大胆さがある」
御凪 蓮:「いやまあ、ある意味これ以上ない教材でだろうけどもね……」
御凪 慶:「先生が多くて大変だな、涼は」
御凪 涼:「いいことさ」
御凪 慶:「……俺とは違うよな、ってだけだよ」ヘラヘラと笑って。
御凪 蓮:「慶兄さん……」
御凪 慶:「ま、ほら。信頼してますって。二人とも」
御凪 慶:「だからあの子の件だけはよろしくね?」
御凪 慶:わかりやすい兄だ。
御凪 蓮:少し厳しくなった表情を扇で隠す。
御凪 涼:少し視線を離していた。ゆるりと戻す。
御凪 慶:だから、これも全部本気で言っているのだと、すぐにわかるだろう。
御凪 涼:ならば報いるものは、自分にはないだろう。
御凪 涼:「私にできることなら」
御凪 蓮:「まあ、分かったよ。気をつけておきます」
御凪 蓮:「だから、好きにやってくれればいい」
御凪 蓮:「私の小言は、ただの必要経費さ」
御凪 蓮:「上手く聞き流してくれ。二人共な」
御凪 慶:反省したのかしていないのか、ニヤリと笑って応える。
御凪 慶:多分、していない。
御凪 涼:「…言われなくても、聞き流してしまうんだってば、私は」


GM:……それから、何年も後。現在。

【雨宿町・雨宿駅近辺】

GM:あなたはある地方の町に来ている。
GM:きっかけは兄の慶からの突然の連絡だ。
御凪 慶:『今、雨宿町というところに来てる。じきに夏祭りがあるらしい』
御凪 慶:『非常に珍しい神楽舞が見られる。見たいだろ。お前もぜひ来い』
GM:兄は家を出て、家業は手伝いつつも、いつもあちこちをフラフラと遊び歩いているようだった。
GM:ここも、そんな旅先のひとつのようだ。
御凪 涼:そう言われれば、動かないわけがない。
御凪 涼:ほとんどそれしか理由をもっていない男だ。
御凪 涼:電車など、数年ぶりに乗った。人の流動と地を擦る鉄の音が良かった。
御凪 涼:蝉の種類が、家の周りとはたぶん違う。光量はあまり。
御凪 涼:蜃気楼すら見えそうな湿った熱に、兄の姿を待つ。
GM:さほど特徴のある駅ではない。
GM:人の流れもそこそこ。寂れてはいないが。
GM:…………。
GM:見知った顔は、来ない。
GM:いい加減な人間だ。遅れることはあるだろうが……それにしても遅い。
GM:……遠くで、神楽のような音が聞こえる。
御凪 涼:じっとしていることは、できる。指先ひとつ動かさない、完璧な静止も。
御凪 涼:ただそういう風に出来ていないのは、身体でなく中身だ。
御凪 慶:『もし間に合わなかったら、夏祭りの会場にでも来てくれ』
GM:最後にそうメッセージが送られて、そこからは反応がなかった。
御凪 涼:(……あの人は、たぶん)
御凪 涼:(私が来ただけでも、心の底から面白がってくれるだろう)
御凪 涼:紗の羽織が夏風に揺れる。囃子の音に惹かれるように、足音すらない歩み。
御凪 涼:良い予感は、無い。
御凪 涼:だが、そんなことで足を止められるならば。
御凪 涼:そもそもこんなふうには生きていない。

GM:ロイス取得のみできます。
御凪 涼:兄も弟も初期ロイスなので、…中身も保留でいいかな、まだ。
御凪 涼:だいじょうぶ!
GM:そうでした!


オープニング3 御凪蓮


GM:蓮さんは登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (35 → 44)
御凪 蓮:うおー
GM:結構みなぎってる

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:あなたは滞在中のこの町の支部に、イリーガルとして召集を受けていた。
GM:この町のUGN支部中核部は、役所の一部に間借りしている。業務提携という形だ。公的な身分は契約社員やボランティア。
GM:白っぽい部屋の中に、当たり前の事務室と資料室があり、所属人数は町の規模のわりには多い。
八千代 路夜:「いつもありがとう。今日の依頼はね。軽いパトロールなんだけど、人数がどうしても足りなくて」


【八千代路夜・地域親交課課長】あるいは【"リーチパーチ"・UGN雨宿支部支部長】
GM:髪をひとつに結んだ女性支部長。
GM:ある程度は顔なじみの相手だろう。
御凪 蓮:「いえいえ、こちらもお仕事ですから。お互い様ということで」
御凪 蓮:着物姿の若い男。閉じた扇をあごにあて、目を細めて笑いかける。
八千代 路夜:「夏祭り……ただでさえ賑やかで事故も事件も起きやすいんだけど」
八千代 路夜:「ここはほら、あやし……レネゲイドビーイングが多いから。何かと騒がしくて」
八千代 路夜:「それで、あちこちを支部員やイリーガルの皆さんで見回っているの」
御凪 蓮:「祭りのような場は、そういったものが動きやすいですからねえ」
御凪 蓮:「ぼくもある意味動きやすいですけど、ほらいつもより目立たなくて」
八千代 路夜:「ほんとに難儀な土地なのよねえ」困ったが、慣れている様子。
八千代 路夜:「ふふ、浴衣は多いね、きっと」
八千代 路夜:「ああ、それでなんですけど」
御凪 蓮:「はい?」
八千代 路夜:「一人で見回ってもらっても構わないんだけど、ちょっとお願いが」
御凪 蓮:こてんと大げさに首を傾げる。
御凪 蓮:「仕事ではなくお願いですか」
八千代 路夜:「前半が仕事、後半がお願い」
御凪 蓮:扇を広げて口元を隠す。
八千代 路夜:「支部員には戦闘要員じゃない人も多いから、できれば戦える人が一緒の方が心強いでしょう」
八千代 路夜:「だから御凪さんにはツーマンセルで依頼をしようと思ったの。ただ……」
御凪 蓮:「それはもちろん。……鈴掛君や栗生さんがふらふらしないように見張って、とかです?」
八千代 路夜:「ううん、もっと真面目な子」
八千代 路夜:「柘植さんをお願いしたくて」
御凪 蓮:「せっかく2人ならお美しい女性が嬉しいですが、そういう話なら……おっと?」
御凪 蓮:扇を広げて口元を隠す。
八千代 路夜:「結構話せるでしょ。珍しいと思ったけど」
御凪 蓮:「これはまたひょうたんからなんとやら。願ってもないお話ですが」
八千代 路夜:「ただ、あの子……最近ちょっと元気がないの」
八千代 路夜:「理由がよくわからなくてね。仕事はちゃんとするんだけど」
御凪 蓮:「……ふむ」
八千代 路夜:「フォローしてとまでは言いません。見てあげていてほしいな、と」
八千代 路夜:「これがお願いの方ね」
御凪 蓮:「付き合いの長さでいえば支部長はじめ、ここの方々のほうがずっと深いでしょう」
御凪 蓮:「私にできることがありますかね」
八千代 路夜:「外の人だからできることもある、と思う」
八千代 路夜:「少なくとも、私には悩みを聞くことは無理だったから」
御凪 蓮:明るかった声のトーンが少し落ちる。
八千代 路夜:「いろいろ試してみたいのよ」
御凪 蓮:「なるほど。……まあ、お仕事ではないということですし」
八千代 路夜:「そう。できる範囲で構わないから」
御凪 蓮:「約束はできませんが、1つやらせていただきましょう」
八千代 路夜:「ありがとう。助かります」
八千代 路夜:「そうしたら……そろそろ本人が来るかな」
御凪 蓮:「いえいえ、支部長公認で逢瀬を楽しめるならそれもまたなかなか」
御凪 蓮:また冗談めかして。
八千代 路夜:「そこまでは言ってない」
御凪 蓮:「おや残念」
GM:その時。こつん、こつん、と小さなノックの音。
八千代 路夜:「はあい、入って」
柘植 小遥:「……失礼します」
御凪 蓮:「(ふむ)」


【柘植小遥・地域親交課資料室担当】あるいは【"タイニーヘラルド"・UGN雨宿支部資料室担当】
柘植 小遥:いつもの通り、表情はあまり変わらないように見える。
柘植 小遥:「……蓮さん」あなたを見て名を呼ぶ。
御凪 蓮:扇越しに少し様子を伺う。言われてみれば少し表情が優れないような。
八千代 路夜:「軽く話したよね。夏祭りのパトロールの話」
八千代 路夜:「御凪さんとなら、ある程度やりやすいんじゃないかって」
御凪 蓮:「どうもどうも、柘植さん」にこにこと応対する。
柘植 小遥:「ああ……はい」
柘植 小遥:「……こんにちは」
柘植 小遥:いつもの通り、硬い表情。
柘植 小遥:……いや。いつもよりも、少し疲れた様子。
柘植 小遥:「大丈夫、です」
柘植 小遥:「…………」それきり、黙ってしまう。
御凪 蓮:「……いやあ、せっかくのお祭りに警邏とは、と多少の気落ちもありましたが」
柘植 小遥:「お祭り、行きたかった?」
柘植 小遥:「普通に」
御凪 蓮:「柘植さんにお付き合いいただけるとは。世の男どもにうらやまれてしまいますねえ」
柘植 小遥:「……大げさ」
柘植 小遥:嫌ではないが特に効いてはいない、という対応。
御凪 蓮:「人並みには好きですよ、お祭りごと。柘植さんはうるさいのは苦手ですかね?」
柘植 小遥:「うるさい、というか……」
八千代 路夜:「ああ、別に食べ物を買ったりするくらいの楽しみなら大丈夫よ」
柘植 小遥:「食べ物……」
柘植 小遥:「……季節も、場所も、食べ物も」
柘植 小遥:「あんまり、得意じゃない」
柘植 小遥:元気はやはりない。
柘植 小遥:「でも、仕事ならパトロールくらい、するし」
御凪 蓮:「(……ただ疲れているという様子でもないな)」
柘植 小遥:「蓮さんが居るのも別に。問題ない」
八千代 路夜:ちらりとあなたに心配そうな目線をやる。
御凪 蓮:「それはありがたい。隣りにいる男も得意じゃない、と言われたらひっくり返るところでしたよ」
柘植 小遥:「ひっくり返るなら部屋でにした方がいい」
御凪 蓮:八千代の視線にちらと目配せを返す。
柘植 小遥:「ここでされたら迷惑」
柘植 小遥:これは、真面目な顔で言う。
柘植 小遥:総じて、元気はないが、仕事ができないほどではない、という様子だろうか。
御凪 蓮:「あらまあ、ひっくり返る羽目になりますか」
御凪 蓮:ぺし、と扇で額を叩く。
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「言い過ぎたかも」
御凪 蓮:「では此度は程々で済むように気をつけましょうかねえ」
柘植 小遥:「苦手ではない」
柘植 小遥:「だからひっくり返らないでね」
御凪 蓮:「……それは、ええ、ありがたいお話で」
御凪 蓮:口元で扇を広げる。
八千代 路夜:「仲良くやってきてね。よろしく」
GM:そうしている時。あなたの携帯端末に連絡が入った音がした。
御凪 蓮:「ええ、了解いたしま……おっと、失礼」
GM:御凪慶。あなたの兄のひとりからのメッセージが届いている。
御凪 慶:『今、雨宿町ってところに来てる。お前がいるのもここだっけ?』
御凪 蓮:「(慶兄さん……?)」
御凪 蓮:確認して首を傾げる。
御凪 慶:『良かったら、夏祭りの時にでも会わないか』
GM:それくらいだ。
御凪 蓮:「(珍しいな)」
GM:それほどまめな人間ではない。誘いがないわけではないが……。
御凪 蓮:ないことではない、が。どちらかというと
御凪 蓮:「(やけに文章が短い)」
御凪 蓮:「(常なら彼女の話なり、雑談の3つや4つ挟んでくるものだが)」
御凪 蓮:大体こういう短文の時は切羽詰まっている。察するに、
御凪 蓮:『会うのは良いけど、刺客を連れてくるなら言ってくれよ』
御凪 蓮:また彼女絡みかなにかでまずいことにでもなったのだろう、と冗談交じりに返信する。
GM:……それに対する返信は、なかった。
GM:それも、ないことではない。痛いところを突かれた時などは、そういう対応をする。
御凪 蓮:「(が、これは本当に困りごとか)」
御凪 蓮:内心の微かな焦燥を隠すように笑みを深める。
柘植 小遥:「……どうかした?」
御凪 蓮:「いえ、少々身内から連絡が。どうもこちらに来ているようでして」
柘植 小遥:「そう。いいこと」
柘植 小遥:「……家族とか。友達とか。会ってあげると、いい」
柘植 小遥:また顔を曇らせながら。
御凪 蓮:「……そうですね」
御凪 蓮:「(いいこと、で収まれば良いが)」
御凪 蓮:「(こちらもあちらも……ふむ)」
御凪 蓮:思考に入り硬直仕掛けた表情を意図して緩める。
御凪 蓮:「良ければ紹介でも……いえいえやめておきましょうか」
御凪 蓮:「兄はぼくよりもだいぶプレイボーイというやつですので。くれぐれもお気をつけて」
柘植 小遥:「……危険人物……?」
御凪 蓮:「女性にとってはほどほどに?」
柘植 小遥:「気をつけるべきというなら、そうする」
柘植 小遥:「……蓮さんの兄、気にならなくはないけど」
御凪 蓮:「はは、まあ冗談半分です。機会があれば皆さんにも紹介いたしますよ」
柘植 小遥:「そう」
柘植 小遥:「……その人がいるから、私が、蓮さんを蓮さんと呼んでいる」
柘植 小遥:「変な感じだけど、少し面白いな」
御凪 蓮:「後から理由のほうがやってくると」
柘植 小遥:ふっと、疲れた顔を少しだけ笑顔に解いた。
御凪 蓮:「(ふむ、よし)」
御凪 蓮:わずかに肩の力が抜ける。
御凪 蓮:「(さて、お願い。上手くやれればいいんだが)」
御凪 蓮:すでに受けたものと、恐らくこの後に頼まれるであろうことも。
御凪 蓮:「(まあ、後者はいつものことか)」
御凪 蓮:いつものことにするだろう、おそらくは。

GM:ロイス取得のみできます。
御凪 蓮:柘植 小遥 ○P:信頼/N:心配
御凪 蓮:兄さんにはもう取ってる!以上です


オープニング4 サヤ


GM:サヤさんは登場侵蝕をお願いします。
サヤ:1d10+38
DoubleCross : (1D10+38) → 3[3]+38 → 41

GM:上手

【天弓山・宛無御殿】

GM:山奥にひっそりと……あるいは、あまりに堂々と、その大きな古い屋敷は建っている。
GM:当然、普段は人間たちには見えないように隠されている、いわゆるマヨイガだ。
GM:長い廊下を辿れば、大きすぎる広間がある。
GM:その主の居所に、あなたは呼び出されていた。
アテナシ:「うむ。よく来たな」


【アテナシ・天弓山の主】
アテナシ:白い髪に肌、妙な目隠し。非常な長身で、座敷の奥に置いてあるゲーム機とテレビを少し気にしている。
サヤ:「そりゃオヤジに呼ばれればねー」
アテナシ:「今ちょうどイベントをいいところで止めてある故、手短に済まそうぞ」
サヤ:「あ、ごめんね。もう少し遅れたほうが良かった?」
アテナシ:「そのオヤジというのをやめぬか……」
アテナシ:「否。もう少しすればおそらくムービーが始まるのでな」
アテナシ:「見たい」
サヤ:「じゃあ、あとで一緒に見よ」
アテナシ:「おお、それは良いな」呵々と笑う口には鋭い歯。
アテナシ:この町に棲むあやし、つまりはレネゲイドビーイングたちを取りまとめている長だ。
アテナシ:あなたのような存在の、いざという時の後見人……を気取っている人物でもある。
アテナシ:強力なオーヴァードであることは間違いないため、逆らうのは得策ではないだろう。
アテナシ:「……さて」
サヤ:後ろ手に縛った長い髪を撫でながら、目隠しの奥にあるオヤジの目を見ようとする
サヤ:「で、何の話?」
アテナシ:姿勢を軽く正す。
アテナシ:目は、よく見えない。
アテナシ:「うむ。今回はそなたにひとつ頼み事があっての」
サヤ:呼吸を合わせるように自分も正座します。
アテナシ:「祭りは好きか?」
サヤ:「んー」
サヤ:「わかんない」
サヤ:「なんとなく楽しいらしいってことは知ってるけど」
サヤ:「実際に見たこと無いから、お祭りって」
アテナシ:「ふむ。子供は跳んで喜ぶかと思うたが」
アテナシ:「なるほど。ではちょうどいい」
アテナシ:「そなた、人里に降りて祭りを見物して来るが良い」
サヤ:「え」
サヤ:「お祭り行っていいの?」
アテナシ:「ただし」
サヤ:「やったー!」 「ただし?」
アテナシ:「ただ遊び呆けているばかりではいかんぞ」
サヤ:「……つまり」
サヤ:「お囃子とかも…やっていいの!?」
アテナシ:「そういうことを言ってはおらん」
サヤ:「横笛とか吹いてみたい…!」「違った」
アテナシ:「我も囃子ができるならやりたいわ」
アテナシ:「そなたに頼むのは、まあ、見張りよ」
アテナシ:「祭りというのは、誰しもはしゃいで何かとやらかしがちだ」
サヤ:「今度、アヤカシ仲間でお祭りしようよ。やり方、勉強してくるから」 「見張り」
アテナシ:「人はまあいいとして、我らの眷属も暴れかねん」
サヤ:「確かに俺もちょっと浮かれちゃったしね。」
アテナシ:「そなたくらいなら可愛いものだがな。まあ、人に害を為せば……火消しが怒って駆け込んで来る」
アテナシ:UGNを指している。
サヤ:「みゃー」
アテナシ:「あれが面倒でな。我は説教が嫌いじゃ」
アテナシ:「だが、あそこと仲違いする訳にもいかんでのう」
サヤ:「するもされるのも嫌いだよね、俺もそう」
サヤ:「うーん、でもさあ」
サヤ:「兄さん姉さん方を、俺が抑えられるからなあ」
アテナシ:「その懸念も承知」
サヤ:「生まれ立ての下っ端だよ?なんか、こう、親の七光というか、水戸黄門の印籠的なのほしくない?」
アテナシ:「可愛い子には旅をさせよとも言うぞ」
アテナシ:「……まあ、そなたに見て貰いたいのはな、もう少し御しやすい奴らよ。普段は」
サヤ:「可愛いく生まれちゃったのは俺の責任じゃないわけじゃん?」
サヤ:と少し嬉しそうに口元に人差し指を立てながら言う
アテナシ:「可愛いのは認めるわけな」くつくつ笑う。
アテナシ:「幽霊どもを知っているか?」
サヤ:「枯尾花でしょ?」
サヤ:「おばけなんて…いたら、怖いじゃん?」
アテナシ:「いるとすればどうする」
アテナシ:「……まあ、火消しどもには奴らの無粋な理屈があろうが」
サヤ:「いたら……怖いけど、喧嘩するのはもっと怖いしなあ。」
サヤ:「仲良くしようと頑張るしか無いんじゃない?」
アテナシ:「社の周りに、出るのよ。死んだ人間の幽霊どもが」
アテナシ:「それで済むならそれで良し」
アテナシ:「だがな、どうも近頃騒がしい様子がある」
サヤ:「みゃー」
アテナシ:「場合によっては喧嘩もあるかもしれんな」
サヤ:「つまり…おばけを……監視しろと…!?」
アテナシ:「その通り。何事かあれば知らせよ」
アテナシ:「怖いか、やはり」
サヤ:「いや、まあ?」
サヤ:「言うほど?怖くは?ないけど?」
サヤ:少し声が振るえている
アテナシ:「くくく」噛み締めるように笑ってから。
アテナシ:「良いぞ。ではな。火消しを頼れ」
アテナシ:「どうせ奴らもぞろぞろと雁首揃えてあちらを見回っておるはずだ」
サヤ:「オヤジが話を通してくれてんの?」
アテナシ:「そこまではしとらんが、まあ、威光は通っているだろう」
アテナシ:自信を持って言う。
サヤ:「じゃあ、交渉から俺がやるんだ…!」
アテナシ:「その通り。良い学びになるぞ」
サヤ:「いくらが俺が可愛すぎるからって旅をさせすぎだと思う…!」
アテナシ:「人生是オープンワールド」
アテナシ:「ゆるりと行ってこい」
アテナシ:「ただし、幽霊に惹かれぬよう」
サヤ:「でもリセットボタンはないわけじゃん、やだー」
サヤ:と困った顔をしてから何かを思いつく
サヤ:「じゃあさじゃあさ」
アテナシ:「んん?」
サヤ:「『地獄の沙汰も金次第』って言うよね。」
サヤ:「お小遣いもらえれば、屋台とかも楽しめて幽霊さんにも惹かれなくなるかもしれないしー」
アテナシ:「……そなた……」
サヤ:「幽霊さんもお金払えば機嫌良くなるかもしれないしー」
サヤ:「それに、可愛い子には祭りの時にはオヤジがお小遣いをくれるって聞いたことがある気がする!」
アテナシ:「……その様子では、交渉も申し分なさそうだの」
アテナシ:「やれやれ……」懐から何か袋を取り出す。
アテナシ:「…………」
サヤ:ワクワク
アテナシ:「今の百円札は、どれだったか……」
サヤ:「俺ね、宿禰のやつがすき!」
アテナシ:「通販は楽なのだがな……」その辺りは管理役のあやしがいるのだ。
アテナシ:「ふむ、まあこの辺りを持っていけばよかろ」
サヤ:「知ってる?今外界だと超流行ってるんだよ、宿禰」
アテナシ:「ゲーム以外はあまり詳しくないのでなあ。今度話を聞かせるが良い」
アテナシ:「そう、幽霊の話と一緒にな」
サヤ:「時期にゲームにもなると思うから出たら一緒に遊ぼうね。」
アテナシ:「勿論。……おお、そうだ。もうひとつ」
アテナシ:「そなた自身が幽霊に惹かれる……こともまあ、あまりなかろうが」
サヤ:「なになに?」
サヤ:「怖がってるからね」
アテナシ:「もとい、死者に会うことも危ないが」
アテナシ:「惹かれてしまった人間も、危うくなる前に助けてやれ、一応」
サヤ:「……祭りってそんなに境界があやふやになるんだ…」
アテナシ:「人里の者は、人数が欠けることに細かいのだ」
アテナシ:「夏はな、奴らが盛んに動き出す」
アテナシ:「ゆめゆめ、気を配るよう」
サヤ:「ん、わかった。」
アテナシ:あなたに幾らかの小銭を渡してくれる。
アテナシ:まあ、使えないこともないだろう。
サヤ:「わーい!」
サヤ:両手で大事そうにいただく
サヤ:「えへへー」
アテナシ:「では、行ってこい。それから……帰って来るが良いぞ」
アテナシ:「五体無事でな。我に話を聞かせよ」
サヤ:とレネビらしからぬ嬉しそうな顔をする。
アテナシ:「それが何よりの好物でな」
アテナシ:するり、と腕を伸ばす。
アテナシ:あなたの頭をぽんぽん、と軽く撫でてやる。
サヤ:「はーい、土産話楽しみにしててね。」
サヤ:"オヤジ"に小遣いをもらえたことよりも
サヤ:アテナシ様が山の長らしい振る舞いを見せてくれたことが。
サヤ:この幼いレネビには不思議と嬉しかったのだ
サヤ:「それじゃ、いってきまーす」
サヤ:とん、とん、とん、と
サヤ:跳ねるように、舞うようにしてお山から姿を消していった

GM:ロイス取得のみできます。
サヤ:シナリオロイスのアテナシ様には取ってあるので
サヤ:"お祭り"/楽しみ○/お小遣い足りるかなー/で
GM:おおっいいですね
GM:古銭でがんばって

サヤ:任せて!まずは質屋に行くから!
GM:かしこい!


ミドル1 夏祭りその1


GM:登場PCは涼さんと蓮さんのふたりのみ。
GM:登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (44 → 49)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (36 → 42)

【雨宿町・羽心神社境内・夕方】

GM:神社の境内は広く、中に賑やかに露店が建ち並んでいた。
GM:娯楽の少ない町だ。人出は多く、そこそこ歩きにくいくらいだろう。
GM:夕方、少しずつ日が落ちて黄昏に近くなった頃。
GM:あなたたちは警邏のために中を歩いていた。
柘植 小遥:「……人が多い」
御凪 蓮:「やあ、賑わってきましたねえ」
柘植 小遥:珍しく、紺色の浴衣姿。
柘植 小遥:「パトロール、しっかりしないと」
御凪 蓮:「ええ、もちろんもちろん!」
柘植 小遥:相変わらず、あまり元気はないようだ。
御凪 蓮:常と変わらぬ着物姿だが、いくらか声が浮かれている。
柘植 小遥:「……蓮さんは、お祭りとか、好きなの」
御凪 蓮:「人並みには、と以前はお答えしましたか」
柘植 小遥:「……そう、だっけ」ぼんやりしている。
御凪 蓮:「もしかしたら人並み以上だったかもしれませんねえ」
柘植 小遥:「私は……浴衣もなんだか急に着せられたし」
柘植 小遥:「よくわからない……」露店を眺めながら。
御凪 蓮:「そこは支部長に感謝しなければですねえ、私は」
柘植 小遥:「支部長、か」
柘植 小遥:「何か、言われたでしょう」
柘植 小遥:「……ごめんなさい」
御凪 蓮:「そんな、謝ることはないでしょうに」
柘植 小遥:「ええと、その……あんまり整理がついてなくて」
柘植 小遥:「周りにいろいろ思われているのはわかってるけど。夏の間だけだから」
御凪 蓮:「夏、ですか……」
御凪 蓮:「夏に何か、嫌な思い出でも?」
柘植 小遥:「蓮さんは、幽霊、信じる?」
御凪 蓮:「幽霊」
柘植 小遥:「ここ、夏によく出るの」
御凪 蓮:笑みを消し、扇を顎に当てて思考に入る。
柘植 小遥:「もちろん、オカルトを信じてるわけじゃない。レネゲイドで説明はできる」
柘植 小遥:「……できてしまうから、居ることを否定も、できない」
御凪 蓮:「出会ったのですか?」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:細い首を揺らし、軽く俯く。
柘植 小遥:「去年、一度」
柘植 小遥:「……今年も、会ってしまいそうで、少しだけ」
柘植 小遥:「怖いのかもしれない」
御凪 蓮:「なるほど」
柘植 小遥:「ずっと、そのことを考えている……」
柘植 小遥:それきり、少し黙ってしまう。
御凪 蓮:「………」
御凪 蓮:「信じているかと言われれば、そういう存在もありうるだろうと思う」
御凪 蓮:「そもそも私達は、そういうものと長く付き合ってきた家だから」
柘植 小遥:「……鬼」
御凪 蓮:「そもそもレネゲイド自体が、世間一般で言えばオカルトそのものだ。ただ実在するというだけで」
柘植 小遥:「その言い方には少し、抵抗を感じるけど……」UGN育ちらしい反応をする。
御凪 蓮:「レネゲイドによるものか、あるいはレネゲイドによっても説明できない現象か」
御凪 蓮:「いずれにせよ貴方が見たというなら、たしかに居たのだろう」
柘植 小遥:「……居た」こくりとまた頷く。
御凪 蓮:「まあしかし、です」
御凪 蓮:「霊だからといって、必ずしも悪さをするものばかりということもないでしょう」
柘植 小遥:「……そう、ね……」
柘植 小遥:「…………」
御凪 蓮:「話せる相手ならばよし、そうでないなら」
御凪 蓮:「丁重に彼岸にお帰りいただく」
柘植 小遥:「……そう。その通り」
柘植 小遥:「……でも」
柘植 小遥:「私は、思い出してしまうの」
柘植 小遥:「……ごめんなさい」
御凪 蓮:「会ったのが誰であったか」
御凪 蓮:「聞いてもいいものかな。話したくないなら無理はしなくていい」
柘植 小遥:「……友達」
柘植 小遥:「なの、かな。私だけが思っていたのかもしれない」
柘植 小遥:「どっちにしても、もう、居ない人」
御凪 蓮:「……さっき怖い、と言っていたが」
御凪 蓮:「会いたくない?」
柘植 小遥:「……私が」
柘植 小遥:小さく震えた。
柘植 小遥:「私がしたこと、思い出してしまうから……だから」
柘植 小遥:「酷い話、だと思うけど。苦しい」
柘植 小遥:「それだけ」
御凪 蓮:「いや……すまない」
御凪 蓮:「知らぬことにはどうにも、と思ったのだが。辛いことをさせた」
柘植 小遥:「……聞いてもらえて、少し楽になったのは本当」
御凪 蓮:「それならいいが……あくまで私の考えだが」
御凪 蓮:「死者の考えや思いは、どうあがいても生者には分からない」
御凪 蓮:「ならば、生きているものの想いを重んじるべきだ……と、私は思う」
柘植 小遥:「私の考え」くすりと軽く笑って。
御凪 蓮:「忘れないことも大事だが、それで傷つくなら無理することはない」
柘植 小遥:「真面目な蓮さんの出番。久しぶり」
御凪 蓮:「誰か一人が思い出さずとも、他の誰かの中には留まっているだろうよ」
柘植 小遥:「……ありがとう」
柘植 小遥:「それは、覚えておく」
御凪 蓮:「こちらが謝罪することだ。気にしないでくれ」
御凪 蓮:「あと実を言うと、こっちのほうが楽だ」
御凪 蓮:「普段のあのふるまいは……まあ、なかなか難しいものでな」
柘植 小遥:目を丸く開いている。
柘植 小遥:「……そう。今は楽でよかった」
柘植 小遥:「何か食べたりはする。私はいいけど」
柘植 小遥:「あと、ここ。巫女さんの舞が見られる」
柘植 小遥:すぐそこにある舞台を示す。
御凪 蓮:「ああ、りんご飴とか何か甘いものでも……っと、ほう」
御凪 蓮:「舞か……」
GM:本殿に近いところにしつらえられた舞台があり、人々が集まっている。
GM:どうやら、すぐに舞の奉納が始まる様子だった。
GM:そこに。
御凪 蓮:「なるほど、少し見てみたいな。お時間をいただいてもいいだろうか」
御凪 涼:紫檀の仄かに甘く乾いた匂い。
御凪 涼:蓮さんは、それを知っている。
御凪 蓮:「これでもそういう家なもので、たしかに興味、が……?」
御凪 涼:痩身に黒髪を垂らした、細面の男。夏らしく麻の衣に紗の羽織を重ねている。
柘植 小遥:「そうだった。……蓮さん?」
御凪 蓮:香りを追って視線を向ける。
御凪 涼:舞台をじいと凝視し、人形のように動かない。
御凪 蓮:「 」
柘植 小遥:「……え」
御凪 蓮:鼻をこすり、目を閉じる、開く。
柘植 小遥:「……蓮さん、まさか」
柘植 小遥:「……見た? 幽霊……」
柘植 小遥:完全に誤解している。
御凪 蓮:「い、」
御凪 蓮:「生霊……?」
柘植 小遥:「生霊」
御凪 蓮:絶句しながら三度目を向ける。
御凪 涼:その声を聞きとる。舞台から引き剥がすように、視線。
柘植 小遥:「それは知らない……オカルト……」
御凪 涼:「……あれ」
御凪 涼:「蓮だ。どうして」
御凪 蓮:「りょ……涼兄さん!?」
御凪 蓮:「いやどうしてはこっちの台詞!なんでここに?」
御凪 涼:「うん。涼だけど。…あ、わかった。兄さんが誘った?」
柘植 小遥:「…………」そろそろと後ろに下がっている。蓮さんの背後辺りに。
御凪 蓮:声には常の軽薄さもときおり見せる真剣さもなく、焦りが交じる。
御凪 涼:「さしずめそこの人は兄さんがまたやってしまった子と見た」
柘植 小遥:「危険人物……?」
御凪 涼:紫檀を透かし彫りに仕立てた扇で、すい、と柘植さんの方へ。
御凪 涼:「そうなのかい」
御凪 蓮:「いや、私は最近この町に逗留してて……私に会いに来たわけでもなく?」
御凪 蓮:「失礼なことを言わないの!」
御凪 蓮:ぺしっ、と扇子で兄の額を叩く。
御凪 涼:「む」はたかれます。「あ、違ったならすまないね」
御凪 蓮:「ああ、ええと……申し訳ない、柘植さん」
御凪 蓮:振り返り、いくらか咳払い。
柘植 小遥:「……はい」子猫のような顔で警戒している。
御凪 蓮:「こちら、御凪涼。私の兄です。2人居る兄の下の方」
柘植 小遥:「下の方……」
御凪 涼:「うん」力の籠らない、囁くような話し方。弟とも兄とも、あまり似ない語調。
御凪 蓮:「ああ、いえ。この間話したのは上の兄ですね。こちらはなんというか……危険はないです」
御凪 涼:「はい、安全です」よくわかっていない感じで。
柘植 小遥:「……そう。それは」ゆるゆると警戒を解く。
御凪 蓮:「ただまあ、少し……多少……だいぶ……世離れしているものでして」
御凪 蓮:「失礼があったら申し訳ない、というかもう言いましたねさっきすみません」
柘植 小遥:「こっちも失礼、しました……。柘植小遥です」
柘植 小遥:「ええと、蓮さんの……」少し考える。
柘植 小遥:「何?」
御凪 涼:「何?」
柘植 小遥:「蓮さん、私は蓮さんの何に当たると考えるのが適当」聞いてくる。
柘植 小遥:「先生でいいの」
御凪 蓮:「え、ええ……そこ引っかかる?」
御凪 蓮:「いやまあ、たしかに先生とは言いましたけどね」
御凪 涼:「先生。舞でも教えているのかい」
御凪 涼:「私にも教えてほしいんだが…」
御凪 蓮:「いやそれとは別。というか兄さん見たら分かるでしょ、舞えるかどうかなんて」
御凪 蓮:「まあ、その……友人、が妥当なのでは……?」
柘植 小遥:「そう」納得した顔で。
御凪 涼:「ふうん。いいことじゃないか」
柘植 小遥:「では、友人です」
御凪 蓮:「(自分で口に出すと微妙に気恥ずかしい)」
御凪 涼:「はい。蓮の友人なら、きっと良い人なのだろう」
御凪 涼:「よろしく」ふわりと扇を開く。微笑む。
柘植 小遥:「よろしくお願いします……」
柘植 小遥:相手の空気にテンポが崩されたような様子で、ゆっくりと会釈をする。
御凪 蓮:「(授業参観みたいな気分だ……)」
GM:そのあたりで、しゃん、と鈴の音がした。
御凪 蓮:「む」

もっとももいろね式美少女メーカー
波止村 凜花:巫女装束姿の黒髪の少女が進み出る。しゃん、しゃん、と澄んだ音が鳴った。
波止村 凜花:やがてゆったりとした動きで、優雅に神楽舞を踊り始める。
GM:ここで、判定をお願いします。どうしようかな、涼さんに。
御凪 涼:おう!
御凪 蓮:やったれ!

★羽心神社の神楽舞について〈知識:舞踊〉6


GM:こちらは失敗した場合、侵蝕1d10上昇させることで再度挑戦が可能です。
御凪 涼:まかせな 舞のことだけは詳しいはず
御凪 蓮:涼兄さんに失敗はありえないぜ
御凪 涼:3DX+2+0@10 知識:舞踊
DoubleCross : (3DX10+2) → 10[1,10,10]+9[2,9]+2 → 21

御凪 蓮:さすが兄さんだ
御凪 涼:www
GM:わかりすぎでしょう
御凪 涼:完璧よ
GM:成功ですね。では以下のことがわかります。

★羽心神社の神楽舞について〈知識:舞踏〉6
あなたたちが巫女の舞を眺めていると、以下のことに気付くことができる。
この舞は技術としてはそれなりに優れたものであるが、『珍しいもの』ではない。
美的な観点からはともかく、この地方では広く見られる、ごく当たり前の神に祈りを捧げる舞だ。
すなわち、御凪涼を誘った兄の言葉には『あなたたちであればすぐに見破れるはずの』嘘が含まれていたことがわかる。
それが悪意によるものなのか、他の何かによるものなのか、まではまだわからないが、御凪慶に関して何かが起きていることは確かだ。


御凪 涼:開いた扇の向こう。期待に満ちた目が、そのまま静かに女性の所作を映す。
御凪 涼:「……なあ、蓮。兄さんとは連絡できるかい」
御凪 蓮:「慶兄さん?ついこの間、この町で会わないかと連絡が来たんだが」
御凪 涼:「うん。私も兄さんに呼ばれたんだけどね」
御凪 蓮:「その後の連絡がつかない。涼兄さんもか?」
御凪 涼:「ここへ着いても、一向に会えない」
御凪 涼:「珍しい舞が見られるだなんて言っていたんだがね」
御凪 蓮:「珍しい……?」
御凪 蓮:壇上の神楽舞を見る。
御凪 涼:「……そうでもないし。いや、これはもちろん、真摯で敬虔なものだとは思う」
御凪 蓮:「柘植さん、この祭りで他の舞が行われるということは」
柘植 小遥:「……盆踊りはやるけど、あれは一般には舞ではないと思う」
御凪 涼:「でも、兄さんがそう言うとしたら。『嘘』になる。あの人らしくもない」
御凪 蓮:「なるほど。……ええ、修練が見える良い舞ですが」
御凪 蓮:「形式自体はさほど特別なものではない。慶兄さんが見誤るとも想えないし」
御凪 涼:「あの人はむしろ、正直すぎるくらい正直だろう? ……どう思う、蓮」
御凪 蓮:「まったくだ。良くも悪くも」
御凪 蓮:苦笑しながら。
御凪 涼:ぱちり、と扇を閉じる。甘い香り。囃子に紛れていく。
御凪 蓮:「となると、やはり」
御凪 蓮:「なにかあって、まっとうに助けを呼ぶこともままならない」
御凪 蓮:「そんなところかな」
御凪 涼:「……そもそも、おまえがいるということは」
御凪 涼:「この辺りは…そういう土地柄なんだろうね。巻き込まれたか、知らないけれど」
御凪 蓮:「そうだね。怪異には事欠かない」
御凪 蓮:「柘植さん、申し訳ない。そういうわけで」
御凪 蓮:「どうやら上の兄が困ったことになっているらしい」
御凪 蓮:「UGNにもお力を借りたいのですが……」
御凪 涼:「……彼女、UG…UGNの人か」
柘植 小遥:「……わかった。そういうことなら」
御凪 蓮:「ああごめん、言ってなかったな。そういう仕事仲間でもあるという話だ」
柘植 小遥:「蓮さんのお兄さんだから……やっぱりそちらの……」
柘植 小遥:その時、ぐい、と急に腕を後ろから引かれた。
柘植 小遥:「え?」
黒髪の少女:「…………」

もなガールメーカー

黒髪の少女:誰かが、彼女の腕を掴んでいる。強い力で引いているようだ。
柘植 小遥:「……あ」
柘植 小遥:「また……でも」
御凪 蓮:「……!柘植さん!」
柘植 小遥:「……蓮さん!」
柘植 小遥:「幽霊が」
御凪 涼:「…へえ」
柘植 小遥:「でもおかしい!」腕を振り払う。
柘植 小遥:ぱたぱたと、あなたたちの方へと駆ける。
柘植 小遥:「前、前はこんなことしなかった……」
黒髪の少女:「…………」
黒髪の少女:深追いはしないようだった。
黒髪の少女:伸ばした腕をゆっくりと引き戻す。
御凪 蓮:するりと前に出て、柘植と少女の間に割り込む。
黒髪の少女:蓮さんをじっと見るが、あまり意志があるようにも見えない。
黒髪の少女:そのまま、何も言わずに人混みの中に消えていく。
GM:その先に。
御凪 蓮:「あまり、見ないほうが良い」


御凪 慶:あなたたちは、祭りの人出の中でも目立つ、派手な着物を見つけるだろう。
御凪 涼:蓮さんを眺め、扇をゆるく振っていた手が止まる。
御凪 涼:「……兄さん」
御凪 慶:その男は、あなたたちの方をすこし見ていたようだが。
御凪 慶:そのまま、やはり人に紛れるようにふらりと消えてしまった。
御凪 涼:「着いていってみたら、蓮は怒るの、これ」
GM:そうして、遠くから、ざわざわと人が騒ぐ声が聞こえてくる。
御凪 涼:茫洋と無表情だった顔が、どこか子供のように、喧噪を見ている。
柘植 小遥:「……何か、起きてる。去年と違うこと」
御凪 蓮:「分からない。……だが、危険には思えるな」
御凪 蓮:「慶兄さん、様子がおかしい」
御凪 涼:「うん」
柘植 小遥:「様子を見に行かないと。それから……支部にも連絡を」
御凪 蓮:「冗談みたいな話だが……彼岸に連れて行かれそう、なのか?」
御凪 涼:「あれだけ俗が好きな人が」
御凪 涼:「行ったって退屈で耐えられないだろうに」
柘植 小遥:「…………」きゅ、と掴まれた手首の辺りを押さえる。
柘植 小遥:「……"パーペチュアル"」
御凪 蓮:「祭りで騒いで、女性ひっかける方がよほど合うだろうになあ」
御凪 蓮:やれ、と己の額を叩く。
柘植 小遥:「…………」それきり、黙って歩き出す。
御凪 涼:「……知己か」
御凪 蓮:「柘植さん。……先程の」
柘植 小遥:「……友達、だった、かもしれない子」
柘植 小遥:「でも、おかしい。昔はもちろんあんなじゃなかったし」
柘植 小遥:「去年だって、見てくるだけだった」
御凪 蓮:「支部に戻ったら、誰かに任せて休んだほうが良い」
御凪 涼:「初対面の人間にまで、踏み込ませてしまってすまないね」平坦ないつもの声で。
御凪 蓮:「連れて行かれかねませんよ」
柘植 小遥:「報告しないと」
柘植 小遥:「…………」
御凪 涼:「…蓮。私を使っていいよ」
御凪 涼:「まあ、腕は立たないけど」扇を口元に。
御凪 涼:「そういう仕事なんだろ、これ」
御凪 蓮:「言われなくても頼るよ、どっちにしろ慶兄さんのことは放っておけないだろ」
御凪 涼:「ふふ」
御凪 涼:「おまえに頼られることなんて、早々ないからね」
御凪 蓮:「鎮魂ということなら、私よりよほど上手いだろうしね」
御凪 涼:「それは、うん。なかなか嬉しいよ」
御凪 蓮:「甘えてるのはこっちなんだがな」
御凪 涼:「知ってるさ」
御凪 涼:唇が薄く笑む。「それもまあ、嬉しいものだから」
御凪 涼:「たまには兄らしいことをやりたくなる、日もあるってこと」
御凪 蓮:「それでやることが迷子の長兄探しか」
御凪 蓮:「困ったもんだね、全く」
御凪 涼:「おまえはいつも困らせられてばかりだね」
御凪 蓮:「では甘えさせてもらいますよ、末弟らしく。たまには真ん中の苦労を味わってもらいましょう」
御凪 涼:「どうだかね。私を苦労させるのは、たぶん難しいよ」
御凪 涼:「兄さんと蓮であっても、なかなかできないんじゃないかな」
御凪 涼:楽しげに、そう言った。

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
御凪 涼:ロイスは保留。購入かー
御凪 蓮:ロイス保留、購入
御凪 蓮:とりあえずアームドスーツ狙います
御凪 涼:ボディマでもしとくか
御凪 涼:4DX+3+0@10>=12
DoubleCross : (4DX10+3>=12) → 10[1,5,9,10]+2[2]+3 → 15 → 成功

GM:つよ
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 10[3,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

御凪 涼:買って着まーす
御凪 蓮:買えちゃった
GM:この兄弟なに?
御凪 涼:鬼殺しってすごい
御凪 蓮:この社会で家を回してますので
御凪 蓮:ウェポンケースに入れておきます、以上!
GM:2dx+1の15はうそだろ
GM:すごい……


ミドル2 夏祭りその2


GM:登場PCは栗生さんとサヤさん
GM:登場侵蝕をお願いします。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (42 → 44)
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 4)増加 (41 → 45)
GM:おちついた

【雨宿町・羽心神社境内・夕方】

GM:ぽつぽつと、提灯の明かりがつき始めてきた頃合いだ。
GM:露店通りは人が多く、確かに何かトラブルがあっても不思議ではないくらいの活気に満ちている。
GM:あなたたちはUGNとあやし側それぞれの人員として、合流して警邏のために歩いていた。
GM:近くには櫓があり、夜になれば盆踊りが行われる予定のようだ。
サヤ:「へー、これがお祭りかー」
栗生賢人:からん、ころん。下駄の足音があちこちから聞こえる中、石畳を打つのはいつもの革靴。服装もまた、普段のそれで。
サヤ:「ねえねえ、こういう時って何を買うのがオススメ?」
栗生賢人:「そりゃあ、りんご飴にわたあめ、チョコバナナに……って、甘いものばっかりだな。君はこういうところは初めてかい……あー……」
サヤ:黒に金色の刺繍が入った袋から炒った大豆を取り出してポリポリ食べながら、隣を歩く男に聞いたりする
栗生賢人:答えの最後、名を呼ぶ段になって、さてどう呼んだものかと言葉が出てこない。
サヤ:いっつもお菓子をもらってる山本のおばあちゃんのところで大豆をもらってきたのだ。鬼が苦手な大豆を食べてるということは、鬼じゃない。即ち鬼殺しにも殺されない!天才!
サヤ:「ん。食べる?」
サヤ:「塩もあるよ?」
サヤ:いつもおかずをわけてもらってる鈴木のおばあちゃんのところで塩も貰ってきた、塩は幽霊に強いから、天才!
栗生賢人:「違う、そうじゃない」 毒気を抜かれたような苦笑いを浮かべて、それでもひとつふたつ、差し出された袋から豆を摘まんで口に放り込む。
栗生賢人:素朴な、けれどほっとする味は、いかにもこの場、この町に似合っているようで。僅かに頬が緩む。
サヤ:「違うといいながら、豆、食べられた。理不尽」
サヤ:「美味いでしょ。山本のばあちゃん、お菓子作りの天才なんだ。」
栗生賢人:「……アテナシさまのところの秘蔵っ子だというから、どんな理不尽な子だろうと身構えてたけど」 そうかい、としみじみ頷きながら。
サヤ:「なんだよー」
サヤ:「あまり俺が可愛いからってじっと見過ぎたら、流石に見物料もらっちゃうよ。」
サヤ:「10分あたり、そうだな……今なら、かき氷!」
栗生賢人:「なんだ、オススメするまでもなくようく分かってるじゃないか。ならまあ、先払いしとくとしようか」
サヤ:「わーい!まいどあり!」
サヤ:見た目の年相応よりも幾らかも幼気な喜びの表情を浮かばせる
栗生賢人:「……ま、なんだ。あの御仁、とんでもない飽き性ではあるけれど。僕らの良き隣人(ネイバー)であることは確かだからね」
サヤ:「ワールドトリガーでいう遊真みたいなやつってことだね。」
サヤ:ネイバーという言葉にだけ反応した
栗生賢人:「そのアテナシさまが寄越した君だ。信じて、そしてもてなすのは吝かじゃあない」
栗生賢人:「……というかなんだ。マンガやらアニメやら見てるのかあの御殿で。……そりゃまあ、ゲームがあるんだからテレビだってあるよな……」
サヤ:「おお。大人の取引ってやつだ。」
サヤ:「オッケー、俺も賢人さんがよくしてくれったことはしっかりオヤジに伝えとくよ」
栗生賢人:「ああ、そりゃあ助かる。……改めて、よろしく頼むよ。……あー……サヤくん、でいいかい」
サヤ:「ん、なんでもいいよー。」
サヤ:「あ、桶屋でもいいよ。」
サヤ:「火消しんとこじゃ渾名で呼び合ったりするんでしょ?」
サヤ:「俺、兄さん姉さん方には"桶屋"とも呼ばれてるから。」
栗生賢人:「その呼び方が好みなら、それでもいいけどね。……ああ、でも」
サヤ:「なあに?」
栗生賢人:じっ……と、かき氷一杯分とばかりにキミの顔を少しの間見つめてから。
サヤ:自分より背の高い男をじっと見上げる
栗生賢人:「サヤ、って名前は君によく似合ってると思うよ、俺は」
サヤ:〈完全演技〉により早くかき氷を食べたいという素振りは抑えている
サヤ:「へへ、ありがと。俺も気に入ってんだ。」
サヤ:「オヤジのつけてくれた名前だからね。」
栗生賢人:「オーケィ、じゃあくんもさんもちゃんも無しだ」
栗生賢人:「さて、かき氷だったな。ああ、言っとくけど、シロップ全種類なんてやるんじゃあないぞ?あれ、味はともかく見た目が──」
栗生賢人:最悪だ、と笑いながら。行きがけにちらりと見えた、目当ての出店を探して歩き出す。
サヤ:「こっちこっち、さっき会ったから俺覚えてんだ!」
サヤ:栗生さんの手を掴んで少し駆け足でかき氷屋に向かいます
サヤ:「あ、そうだ。じゃあ、シロップってやつにアレあるかな。」
栗生賢人:「アレ……?」
栗生賢人:先導するつもりが、引っ張られるように歩調を合わせながら。
サヤ:ピョン、と跳ねて自分の髪をアピールするように揺らす。
サヤ:桃色の艶やかな髪が暗くなりかけた空に流れる
サヤ:「俺の髪と同じ色のやつ。」
サヤ:「この色が一番キレイでしょ?」
サヤ:振り向いて子供のように快活に笑う。
栗生賢人:「……ああ」
栗生賢人:躍る髪の色に、ふと思い出す。
サヤ:いつの間にか〈完全演技〉は解けててかき氷を食べたいという気持ちは隠れていない
栗生賢人:彼女が最後に着ていた、そしてつい最近再び目にしたコートの色は。
栗生賢人:この色に、どこか似ていたような気がする。
GM:あなたが思い出したその、夕焼けのような赤い色。
GM:その色がふと、実際に目の端によぎる。
由比 白音:やはりコート姿の若い女性が、祭りの人混みの中を歩いている。
由比 白音:歩いて、時々立ち止まって。
由比 白音:周囲の人々に何か話しかけ、大抵は相手にされずに。
由比 白音:うなだれることもなく、また次、と進んでいるようだった。
栗生賢人:「……ぁ」
栗生賢人:傍らの"あやし"に同意の声を伝えたのと、同じ唇の形で。呻き声のような音が漏れる。
由比 白音:「……どうか」
由比 白音:「幽霊には、気をつけて」
由比 白音:そんなことを人々に告げているようだった。
サヤ:「のへえっ!?」
サヤ:栗生さんが急に立ち止まったのでバランスを崩した
栗生賢人:「っと……!」
由比 白音:それが、ふっと栗生さんの方を見る。以前とは違う、ひんやりとした瞳。
栗生賢人:握られていた手を、反射的に握り返して。今度は自分が引っ張るように、小さな体を支えながら。
由比 白音:「……あなたは。来てしまった、か」
由比 白音:「なら、二度目の警告だ。周囲に気を配りなさい」
サヤ:「……知り合い?」
サヤ:栗生さんに体を預けたままそうつぶやく
栗生賢人:「……仕事だからね。仕方ない」
栗生賢人:相方の問いかけには、そんな感じ、と。曖昧な言葉と表情で応えて。
由比 白音:「彼らはもう、あちらこちらに居る。止めるのは遅い」
由比 白音:「防ぐのは、まだできるかもしれない」
由比 白音:「人攫い、を」
サヤ:「……」
栗生賢人:「……聞き逃せない言葉だね、そりゃ。幽霊に気をつけろ、周囲に気を配れ。……忠告はありがたく受け取るよ。でもね──」
栗生賢人:「僕から見ると、君も"そう"なんだ。……もういないはずの誰かの姿と声をした君は──」
栗生賢人:「──"幽霊"としか呼べないじゃないか、白音ちゃん」
由比 白音:「…………」
由比 白音:「私に元の存在の影を追うのは、やめた方がいい」
由比 白音:「だが、あなたからすれば、そうなのだろうな」
サヤ:〈完全演技〉でお化けなんて全然怖くないしむしろ平然としてますが?という演技をしている。
由比 白音:「……私は」
由比 白音:「彼らとは、違ってしまったのだけれど」
由比 白音:「だからこそ、彼らを守らねばならない。乱暴な在り方をさせたくない」
由比 白音:「あなたも、仕事というなら人々を守ってみなさい」
栗生賢人:「──ああ。大人だからね。仕事は、きちんとこなすとも」
由比 白音:自分もほぼ大人、と以前は言った。その顔は平然としている。
栗生賢人:「……遅い、と言ったね。その通り、僕らはいつだって後手後手だ。それでも、何もしないというわけにはいかない」
栗生賢人:「君が今そうしているのと同じなんだよ。きっと」
由比 白音:「……なら。余計に。守って」
由比 白音:「多分、起こるのはじきにだ。私はまだ声をかける」
由比 白音:「……なかなか聞いてはもらえないが。あなたくらいだったよ」
由比 白音:くるり、と踵を返し、そのままざわつく雑踏の中へ。
由比 白音:赤いコートの色が、消えていく。
サヤ:赤いコートが雑踏に消えていったことを確認して
栗生賢人:そりゃあ聞くさ、と。言いかけた言葉と、その理由はぐっと飲み込んで。
サヤ:「で、いつまで抱っこしてるのー?」
サヤ:と間の抜けた声に栗生に話しかける
栗生賢人:「……ああ、悪い悪い。離すと、あのまま倒れちゃいそうだったからな」
栗生賢人:小さな体を、そっと石畳に立たせてやりながら。
栗生賢人:「……さ、行こうかサヤ。ああは言ったけれど、なに、かき氷を食べるくらいの時間は──」
サヤ:「賢人さんが急に止まったくせに、これは別料金だからね。」
サヤ:「待って、その前に」
栗生賢人:「……うん?」
サヤ:「目ぇ瞑って」
栗生賢人:「なんだい突然。イタズラはよしてもらいたいけど」
栗生賢人:はいはい、と。子供のワガママに付き合う親というのはこんな気持ちなのだろうか、などと思いながら静かに目を閉じる。
サヤ:「イタズラじゃないよー。むしろいいことだもん。」
サヤ:そう言って白い指先で栗生さんの唇を撫でる
サヤ:「えいやっ」
サヤ:ぱっぱっと塩を振りかける
サヤ:「もういいよ。」
サヤ:「お口の周りの塩もなめて。ちゃんと心をこっちに戻してね」
栗生賢人:なにを、と言いかけて。吸い込んだ息に交じった塩粒で、少しだけせき込みながら目を開ける。言われた通り、ちろりと口周りを舌で撫でてから。
栗生賢人:「……ああ、こりゃあ……ざまあないな。心配させちゃったか」
サヤ:「幽霊にあったら、ちゃんとお塩撒いて清めないといけないんでしょ?」
サヤ:「オヤジに言われたからね。幽霊に惹かれた人間も助けてやれって」
栗生賢人:「惹かれてるように、見えたかい」
栗生賢人:不服なようでも、咎めるようでもない。ただ、確認するように尋ねる。
サヤ:「わかんない。ただ完全に惹かれちまったら俺には助けられないと思うから」
サヤ:「その前に鈴木のおばあちゃんのお塩でね!こうぱっぱっと!」
サヤ:「……もっといる?」
サヤ:少し心配そうに君を見上げている
栗生賢人:「すごいな、鈴木のおばあちゃん。今度菓子折り持ってお礼に行かなきゃな」 少しわざとらしいくらいに、楽しそうに笑って。
栗生賢人:「──大丈夫だよ。俺は君らが言うところの"火消し"……世界の守護者、UGNのエージェントだ」
栗生賢人:「守る側が引っ張られっぱなしじゃ恰好がつかない、だろ?」
サヤ:「そうだね」安心したように笑う
栗生賢人:桃色の髪に触れるように、軽く頭を撫でて。そうっと離す。
サヤ:「あ、それと抱っことお塩は別料金だからね。」
サヤ:「そうだな。今度は……」
サヤ:ピコーン
サヤ:「御凪に会ったら俺は悪い鬼じゃないって証言して!」
サヤ:「御凪って鬼殺しのやべえやつらなんでしょ?」
サヤ:「そんなの…!絶対怖いじゃん…!俺生まれたばかりなのに殺されたくないもん!」
栗生賢人:「御凪……蓮くんにかい。ああ、そりゃあ彼はその手のスペシャリストなことは確かだけど──」
栗生賢人:「君は、あの御仁の──アテナシさまの子だろう。なら、何かの代わりにそうするまでもない」
サヤ:「ホントー?大丈夫?悪霊退散!とか言われてうぎゃー!ってされたりしない?」
栗生賢人:「……どうかなあ。さっきみたいな振る舞いを見ると、鬼というより小悪魔っぽくはあるけれど」
栗生賢人:──こうして軽口を返せる程度には、いつものように心は穏やかで。
サヤ:「悪魔なら…殺されないかな?教義が違いそうだし」
栗生賢人:それはきっと、今隣にいるこの子のおかげであろうと。曖昧で適当な返事を返しながら──

GM:では、その時。
GM:判定をお願いします。
GM:知覚または意志で目標値最低6。ただし、6→9→12と結果が有利になっていきます。
GM:展開が軽く変わるかも、という感じですね。
GM:あ、判定はお二人ともお願いします。
サヤ:はーい
栗生賢人:意志!ならば……ここで組織の助力は使えますか!
GM:それぞれに達成値に応じて結果が出るよ!
GM:使えます!
栗生賢人:組織というかサヤさんの助力。
栗生賢人:わーい!では3回のうちの1回め!
GM:その辺に見回りもいると思うので、使ってもいいよ
栗生賢人:10dx+5
DoubleCross : (10DX10+5) → 10[1,1,2,2,6,8,9,10,10,10]+8[3,5,8]+5 → 23

GM:たっか
サヤ:6dx+1
DoubleCross : (6DX10+1) → 7[2,3,6,7,7,7]+1 → 8

栗生賢人:めっちゃ意志が強い
サヤ:助力強い
GM:では、サヤさんはまずすぐ隣に居る人の異変に気付きます。
GM:別の誰かに腕を掴まれて、どこかへ連れて行かれようとしている。
GM:また、攫われそうな方の表情が妙だ。
GM:驚いているだけではなく、なんとなく、知っている相手なのでは?という様子が覗えます。
GM:そして栗生さんは、その人攫いが、近くのあちこちで行われているようだ、ということに気づけます。
GM:周囲には警邏の人員が多少はいるはず。即座に対応すれば、ある程度は防げるでしょう。

GM:あちこちで軽くざわめきと悲鳴が起こる。
GM:何かが起ころうとしている。
栗生賢人:「……サヤ。鈴木のおばあちゃんの塩、まだあるかい?」
サヤ:「たくさんあるよ?」
栗生賢人:「なら、さっき僕にしたように……ああ、塩をまいて話しかけるだけでもいい。"連れて行かれそう"な人に、片っ端からそうするんだ」
栗生賢人:「同じようなことをしてる人がいたら、協力してやってほしい。怪しまれるようなら……そうだな、これを見せれば、サヤが味方だって信じてくれるはずだ」
栗生賢人:懐から1枚の紙片──「郷土親交課職員」としての名刺を取り出して、キミの手に握らせる。
サヤ:「おお、秘密組織っぽい…!かっこいい…!」
栗生賢人:「UGNとしての職名も透かしで仕込んであってね、特定の手順を踏むと……ああいや、これは後で、だな」
サヤ:「じゃ、落ち着いたらここに連絡すればいいってことかな?」
サヤ:名刺に書いてある連絡先をなぞる
栗生賢人:「ああ。僕と、そしてアテナシさまの名前を出せば、次はどこで待ってればいいか教えてくれるはずだ」
サヤ:「わかった。」
サヤ:「賢人さんも。」
サヤ:「気をつけてね。」
サヤ:「『向こう』に行っちゃダメだよ?」
栗生賢人:「……分かってるとも。ありがとう、サヤ。……また、後で」
サヤ:手を伸ばして、自分よりも背の高い男の首筋を撫でながらそうつぶやく
サヤ:「ん、また後でね。」
サヤ:そう行って駆け出して
サヤ:「あ、かき氷忘れちゃダメだからねー!」
栗生賢人:むず痒さを誤魔化すように、苦笑いを零しそうになったけれども。それは、なんとか耐えて。駆けだす小さな背中に向けて。
栗生賢人:どこか、安心したような。苦味の薄い微笑を──
サヤ:と一度振り向いて叫んで。
サヤ:雑踏に消えていった
GM:……その、駆け出した先に。
GM:騒ぎの中で静かに立っている男がひとり。
御凪 慶:扇を口元でゆらゆらと揺らす、派手な着物の男。
御凪 慶:人攫いが遮られる様を、見ている。
御凪 慶:見て、そうして、やがてゆるりと振り返ると、そのまま遠ざかっていく。
御凪 慶:裾模様は赤い彼岸花。
御凪 慶:それが、人の波に飲み込まれるように、消えていった。

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
栗生賢人:ロイス!サヤさんに「■信頼/脅威」にて取得!
サヤ:栗生賢人/好意/かき氷買ってくれんかった…/
サヤ:栗生賢人/好意/かき氷買ってくれんかった…○/
サヤ:以上で
GM:そっち表なんか
サヤ:買ってくれたら好意が表になります。
栗生賢人:じゃあブルーゲイル相当のかき氷を狙います。いや普通にブルーゲイルを。
栗生賢人:2dx+2>=20
DoubleCross : (2DX10+2>=20) → 4[3,4]+2 → 6 → 失敗

栗生賢人:駄目だった。
サヤ:ボデマ
サヤ:2dx=>12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 8[8,8] → 8 → 失敗

サヤ:やっぱあの兄弟調達上手すぎるよ
サヤ:以上です
GM:あれなんなんだろうね


ミドル3 情報収集


GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (42 → 43)
御凪 蓮:出ます!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (49 → 59)
GM:この兄弟、極端
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 5)増加 (45 → 50)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (44 → 47)
GM:蓮さん以外は落ち着き気味
栗生賢人:蓮さん以外割と横並びに。

GM:今回の情報収集についてですが、簡単に言うと2シーンくらいをまとめてここでやっちゃおうと思います。
GM:判定一巡で1ラウンド換算とします。支援や待機も可能。
栗生賢人:ほうほう。
御凪 蓮:ほほう
GM:まあ、いつもの感じなんですけども
御凪 涼:おお
GM:情報項目は以下の通り。

★由比白音について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(栗生賢人のみ5) 担当:鈴掛喜一
★御凪慶について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(御凪涼・蓮のみ5) 担当:鈴掛喜一
★柘植小遥について〈交渉〉〈情報:UGN〉7(御凪蓮のみ6) 担当:柘植小遥
★幽霊について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉6(サヤのみ5) 担当:八千代路夜
★人攫い事件について〈情報:警察〉〈情報:UGN〉7 担当:佐崎るり



GM:ひとまずはこう、で、シーン切り替えてくと面倒なので、2シーンくらい合同みたいな感じで
GM:失敗した場合は手番は次に回りますが、一巡後に登場侵蝕1d10を振り直して再度手番を得ることができます。
GM:派生して新しい情報が出てくることもあるので、その場合も後ほど再登場が必要ですね。
サヤ:いえさー
栗生賢人:了解デース!
GM:さらに、判定成功したら連続でちょっとしたおまけの判定があります。これは手番を使わずに調べられます。
GM:なので、ひとり判定成功したらちょっと待っていただくことになる。
GM:情報には担当がそれぞれ決まっていて、その相手と軽くお話して情報を得る短いシーンをまとめて後ほどやっていく予定です。
GM:登場PCは基本的に判定に成功した人とします。

GM:では、項目を選んで順番に判定をお願いします。
サヤ:★幽霊について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉6(サヤのみ5) 担当:八千代路夜 かな!
サヤ:支部長とお話したいし
GM:オッケー!
サヤ:では判定をします。
GM:どぞ!
サヤ:《生き字引》 思い出の逸品も使用。オヤジにもらった竹とんぼ。(GMの都合が悪ければ別のに変えます)
サヤ:6dx+2>=5
DoubleCross : (6DX10+2>=5) → 10[5,6,7,8,9,10]+3[3]+2 → 15 → 成功

サヤ:天才じゃったか…
GM:やべえ
GM:じゃあ、一個ずつ開示していきますね

★幽霊について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉6(サヤのみ5) 担当:八千代路夜
雨宿町の、特に夏の時期に活発に起こる、「死んだはずの人間を目撃する」現象。
UGNの分析では、ほぼ意志のない、現象に近いレネゲイドビーイングによるものとされる。
目撃した者の「死者への心残り」に反応し、ウロボロスの能力で死者と同じ姿に変化、しばらく後にまた現象へと戻る。
普段はそれ以上の害を及ぼす存在ではないはずだが、現在はどうやら異変が起きているようだ。
→★幽霊の異変について〈情報:UGN〉8が調査可能になりました


GM:そして、おまけ判定ー
サヤ:おまけっけ!!

※夏祭りと『あやし』について〈情報:UGN〉4


GM:おまけなのでさくっと
GM:あ、これはこの場でできます
サヤ:いえす、ではサクっといきます。
サヤ:この程度なら生き字引に頼りまでもないぜ!
サヤ:2dx+1>=4
DoubleCross : (2DX10+1>=4) → 6[4,6]+1 → 7 → 成功

サヤ:ほらね
御凪 蓮:おみごと
GM:いえーい あと思い出の一品は問題ないです
御凪 涼:さすがよ
GM:ではさくっと

※夏祭りと『あやし』について〈情報:UGN〉4
祭りと聞いて浮かれる者が多く、UGNもアテナシもそれなりに苦労はしているようだ。
だが、今年は妙にトラブルが少ない。神社付近に多く存在する幽霊の異変のせいだろうか。


GM:という雑談ネタが開いていきます
サヤ:ほほう
GM:では次の方!
御凪 涼:やろうかな
GM:どぞー
御凪 涼:★御凪慶について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(御凪涼・蓮のみ5)。これを噂話で。
GM:ゴー
御凪 涼:4DX+0+0@10 情報
DoubleCross : (4DX10) → 10[2,5,7,10]+9[9] → 19

御凪 涼:家族だからすごくしってた
サヤ:すげえ知ってる
GM:すごいな
GM:では開示ー

★御凪慶について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(御凪涼・蓮のみ5)
御凪家の長男。金と異性に弱く、放浪癖もある。普段から和装をしており、趣味は派手。
現在雨宿町を訪れているのは確かであるらしい。女性からの「声をかけられた」という情報もある。
ただし、弟である涼・蓮に連絡をした日の少し前から、足取りはふつりと途切れている。
再度目撃されたのは夏祭り会場、行方不明事件が相次いで起きたと思しき時間帯・場所近辺だった。
→★御凪慶の滞在先について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8が調査可能になりました。


GM:一個ふえた!
御凪 涼:連絡先だって…
御凪 涼:滞在先だった
御凪 蓮:女性が声をかけられたなら間違いないな
GM:えーと、ではこれは鈴掛くんか
GM:おまけ情報

※自分の話〈交渉〉3
※近場の美味い店の話〈情報:噂話〉5
※自分の話2〈交渉〉5
※仕事の愚痴〈交渉〉6
※自分の話3〈意志〉20


GM:こいつはいつもこんな話ばかりしています
御凪 涼:これ〈意志〉20やってもいいの?
GM:いいよ
御凪 涼:じゃあやってみよう
GM:初回で柘植ちゃんの20が破られたときから覚悟はしている
御凪 涼:3DX+2+0@10 意思
DoubleCross : (3DX10+2) → 10[2,5,10]+9[9]+2 → 21

GM:うそ
御凪 涼:やぶった
御凪 蓮:この兄弟破りがちだよね
GM:えっ、夢の雫なし??
御凪 涼:ふはは
御凪 涼:ないよー
御凪 蓮:なしですね……
GM:まじか……ついに開示です
御凪 蓮:涼兄さんさっきからダイス強くない?
栗生賢人:ヒエッ
御凪 涼:へへ

※自分の話3〈意志〉20
眼帯の下は無骨な機械式の義眼。
普段は怖がられるので隠している。不便だけど、仕方ないよね。


GM:こう
御凪 涼:あら
御凪 蓮:ははあ
御凪 涼:ほーー!
GM:開いちゃったね
御凪 涼:いいですわね
GM:ということでお次!
御凪 蓮:ぼくが行きましょうか
栗生賢人:うす、ではこちらはトリに!
GM:どぞー
御凪 蓮:★柘植小遥について〈交渉〉〈情報:UGN〉7(御凪蓮のみ6) 担当:柘植小遥
GM:ゆけー
御凪 蓮:こちら情報:UGNで判定します。コネ:UGN幹部も使って
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=6 情報(UGN)
DoubleCross : (4DX10>=6) → 10[4,6,7,10]+7[7] → 17 → 成功

御凪 蓮:回るなあやけに
GM:君ら高い
GM:支部員の秘密を暴いていく……
GM:開示します。

★柘植小遥について〈交渉〉〈情報:UGN〉7(御凪蓮のみ6) 担当:柘植小遥
コードネームは"タイニーヘラルド"。真面目で勤勉なUGN支部員。
元々はチルドレン出身で、主に調査とバックアップ要員として配属されている。
町に来る以前にはFHセルとの緊張関係が激しい支部に配属され、消耗戦を行っていた。
"幽霊"として目撃したのは、当時の先輩である"パーペチュアル"神内理絵というエージェント。
ただし彼女はFHとの衝突で死亡が確認されており、複数の目撃者が当時の支部に存在していた。


GM:こちらは派生なし
GM:おまけは以下!

※"パーペチュアル"神内理絵について 自動開示


GM:こちらは自動開示となります。
御凪 蓮:お聞きします。

※"パーペチュアル"神内理絵について 自動開示
当時18歳。面倒見の良い性格で、人付き合いの悪い柘植小遥にも先輩・友人として親しく接していた。
FHに支部を包囲された籠城状態で、増援と合流するための血路を切り開き、死亡した。


GM:こういう話をしたいみたいですよ
GM:よろしくね
御凪 蓮:話しましょう 聞きます
御凪 蓮:無理はしないでね
GM:では次ー
栗生賢人:ヤー!★由比白音について〈情報:UGN〉にて!
GM:どぞ!
栗生賢人:コネに、自分に《砂の加護》も使って。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (47 → 50)
栗生賢人:8dx+1>=5
DoubleCross : (8DX10+1>=5) → 10[1,1,2,2,6,8,9,10]+2[2]+1 → 13 → 成功

栗生賢人:めっちゃわかった。
GM:なんかみんなあぶなげない
GM:つよい……
GM:開示します。

★由比白音について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(栗生賢人のみ5) 担当:鈴掛喜一
半年前に事故で死亡したはずの女性。非オーヴァード。栗生賢人とは親しかった。
記録を辿ると確かにその時点で死亡しており、不審な点はない。
ここしばらく、冬服姿で祭りの警告をしている様を目撃されているが、言動は以前のものとはまるで違う。
限りなく別の存在である、と考えた方が良さそうだ。


GM:大体前回のシーンの改めての確認かな。こんな感じです。
GM:おまけはさっきの残り

※自分の話〈交渉〉3
※近場の美味い店の話〈情報:噂話〉5
※自分の話2〈交渉〉5
※仕事の愚痴〈交渉〉6


GM:鈴掛トークもネタが減ってきた……
栗生賢人:では仕事の愚痴でも伺いましょう。
栗生賢人:素振り!
栗生賢人:2d6>=6
DoubleCross : (2D6>=6) → 4[2,2] → 4 → 失敗

栗生賢人:うまく聞き出せなかったようだ。
GM:あっ
GM:そういうこともあります
GM:これで一巡かな
サヤ:ですね
GM:ちょっとお待ちを
GM:では、残りの項目は以下の通り。

★人攫い事件について〈情報:警察〉〈情報:UGN〉7 担当:佐崎るり
★幽霊の異変について〈情報:UGN〉8 担当:八千代路夜
★御凪慶の滞在先について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8 担当:鈴掛喜一


GM:技能や侵蝕と相談して再登場し、判定をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (43 → 51)
栗生賢人:では登場して、幽霊の異変について調べましょう。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (50 → 54)
御凪 涼:お、やっと
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 5)増加 (51 → 56)
GM:並んできた
GM:順番に判定どうぞ
御凪 蓮:ひとまず見守ります!追加であったら出ていきます
GM:あいよ!
サヤ:賢人さんが幽霊行くなら
サヤ:★人攫い事件について〈情報:警察〉〈情報:UGN〉7 担当:佐崎るり
サヤ:についていきます。ちょうど目撃もしたしね。
栗生賢人:お願いしやす!
サヤ:《生き字引》 思い出の逸品も使用。オヤジにもらった竹とんぼ
サヤ:6dx+2>=7
DoubleCross : (6DX10+2>=7) → 7[2,3,3,5,7,7]+2 → 9 → 成功

GM:ナイス
サヤ:よしよし
GM:開示!
サヤ:侵蝕57

★人攫い事件について〈情報:警察〉〈情報:UGN〉7 担当:佐崎るり
夏祭りの会場で起こった、誘拐未遂または誘拐事件。実行された誘拐の、具体的な被害は4件。
被害者の年齢・性別などの傾向はまちまちだが、近辺では『町の住人ではない、派手な和服姿の男』が目撃されている。
また、被害者のうち数名は、祭りの前にも「死んだはずの人間を見かけた」と語っていた。
警察は捜査を進めつつ、現在はR案件を疑ってUGNに情報提供を行っている。


御凪 涼:兄やんけ
GM:どうだろうね
御凪 蓮:あんちゃん?
サヤ:派手な和服の男…まさか…オヤジ!?
栗生賢人:そっちかー
御凪 蓮:その可能性もあった
GM:和服が多いんだよ
GM:では、おまけ!
御凪 蓮:マルチプレイに誘ってるのかな

※警察とUGNについて〈情報:警察〉5


サヤ:《生き字引》 思い出の逸品も使用。オヤジにもらった竹とんぼ
サヤ:侵蝕58
サヤ:6dx+2>=5
DoubleCross : (6DX10+2>=5) → 8[3,5,5,7,8,8]+2 → 10 → 成功

サヤ:おらおら
GM:使うなあ
GM:開示ー

※警察とUGNについて〈情報:警察〉5
この町に関して言えば、UGNと警察は提携関係にはあるが、さほど仲が良いというわけではない。
署内ではR案件に関して「手柄を取られる」と見なす者も多いが、オーヴァードの数はどうしても負けている。


GM:佐崎さんは、雨宿署の巡査さんですね
栗生賢人:おまわりさん!
GM:わりとUGNに対してはおおらかな態度の方
サヤ:いつもお疲れさまです。
GM:なので今回も情報提供に来てくれました
GM:そういう感じで、次どうぞ
栗生賢人:ではこちら、幽霊の異変について。組織の助力、2回目を使います。
御凪 蓮:助かります
栗生賢人:10dx+5>=8
DoubleCross : (10DX10+5>=8) → 10[2,3,7,8,9,9,9,9,9,10]+7[7]+5 → 22 → 成功

GM:高い高い
栗生賢人:つよいぞ組織、つよいぞUGN
御凪 涼:知りまくり
GM:開示!

★幽霊の異変について〈情報:UGN〉8
普段であれば意志を持たず、口を利くこともほぼない幽霊だが、今回は例外が存在する。
由比白音の姿をした幽霊は、明確に意志をもって人々に話しかけていたようだ。
また、人攫い事件については幽霊が人の手を引き、どこかへ連れていっているようだった。
全体的に意識が発生したか、あるいは何者かが操っているか、どちらかが考えられる。


GM:どうも大人しいRBにしてはおかしい状況だぞ、という感じです
GM:おまけ!

※人攫い事件について2〈情報:UGN〉6


栗生賢人:ではこちらに、砂の加護とコネを投入!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (54 → 57)
GM:本気出すなあ
栗生賢人:8dx+1>=6
DoubleCross : (8DX10+1>=6) → 10[2,3,3,3,4,6,8,10]+3[3]+1 → 14 → 成功

GM:高い!
栗生賢人:イエア
GM:おまけなのに……

※人攫い事件について2〈情報:UGN〉6
とにかく今の支部は目撃者の記憶処理で大忙しだ。
調査・解決に割ける人員はあなたたちしかいない。頑張ってほしい。


栗生賢人:がんばる。
GM:がんばって!
御凪 蓮:がんばる!
御凪 蓮:いつもありがとう
GM:人手不足だからね
GM:では次!
御凪 涼:★御凪慶の滞在先について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8。噂話でいきます。
御凪 涼:あと、いちおー【情報収集チーム】使います。達成値+2
GM:いろいろ持ってるな……
御凪 涼:4DX+2+0@10>=8
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 10[1,2,3,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

GM:たかい!
御凪 涼:おしおし
GM:ではいきます

★御凪慶の滞在先について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8
駅から南方面に少し行ったところにある、『ホテル往来館』。
昔の洋館を改装した小さな宿で、近隣ではそこそこの評価。
ここしばらくの御凪慶は、従業員も部屋に立ち入らせていないようだ。
また、現在このホテルでは電子的なセキュリティ事故が発生している模様。
※《ドミネーション》によるロックがかかっている状態です。
 今回、同エフェクトの使用者は表だって登場しません。


GM:なんか事故ってるようです
御凪 涼:たいへん
GM:が、ここの詳細はそんなに気にしないでほしい
御凪 涼:きにしないよー
御凪 蓮:何がおこっているんだ
GM:ちょっとだけ言及はありますが、まずはここに向かう展開にしてほしいな
御凪 涼:はあい
GM:というところで、ロールに移っていきましょうか。
サヤ:はーい!まずは合流?
御凪 涼:あ、ここはおまけないのね
御凪 涼:合流!
御凪 蓮:はーい!
GM:あ、そっか
GM:また鈴掛か!!
御凪 涼:またw
GM:おまけあります。

※自分の話〈交渉〉3
※近場の美味い店の話〈情報:噂話〉5
※自分の話2〈交渉〉5
※仕事の愚痴〈交渉〉6


御凪 涼:自分の話2〈交渉〉5 これにしてみよう
GM:どぞ!
御凪 涼:4DX+0+0@10 交渉
DoubleCross : (4DX10) → 9[1,2,9,9] → 9

御凪 涼:へい
御凪 涼:自分の話をしなさい
GM:へい……

※自分の話2〈交渉〉5
夏は蒸すので眼帯が邪魔。
そもそもここは雨が多いから、湿気でかゆくなるし……外すのはナシで。


御凪 涼:なるほどね。
GM:これは3の前提になるかなって思って……
GM:逆になるとはね
御凪 涼:ふふ
御凪 蓮:そういうことだったのね
GM:以上で、ロールに移りましょう!


【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:夏祭りの騒ぎは、幸いパニックにはならずに収まった。
GM:あなたたちが対処をしたおかげで、集団失踪事件を未然に防ぐこともできた。
GM:しかし、行方不明の被害自体は数件起きてしまっている。
GM:また、祭りの会場で姿を見せた、不審な人物たちについても、何もわからないままだ。
GM:あなたたちはUGN雨宿支部に集うこととなった……。

八千代 路夜:「お疲れ様です。まずは、事件の防止。ありがとうね」
サヤ:「どういたしましてー」
八千代 路夜:「ただ、安心してもいられない。実際に人が居なくなっているみたいなの」
御凪 蓮:「いえいえ、元よりそのための警邏ですから」
御凪 蓮:「全て阻止とまではいきませんでしたか……」
サヤ:「いっぱいいたもんね、おばけさんたち」
八千代 路夜:「人が少ないところはどうしてもね……」
栗生賢人:「完全に防げたわけじゃあないけれど、なんとか最小限に納められた……か。サヤと蓮くんのおかげかな。それに──」
栗生賢人:「思わぬ手助けもあったみたいだしね」
御凪 涼:ぼんやりと窓の外を見ている。
御凪 涼:「…ん?」
栗生賢人:視線は、初対面の──しかし、よく知る男にどこか似た面影の青年へ。
八千代 路夜:「栗生さんも活躍だったって聞いたけど」
八千代 路夜:「……そう。御凪さん……涼さんでしたね」
御凪 蓮:「ああ、失礼。はじめてお会いする方も居られるのに紹介がまだでしたね」
御凪 涼:「あ、はい。そうだった」
栗生賢人:「ああ、そりゃあ覿面に効くおまじないをもらいましたからね。……まあ、魔除けって意味じゃあ、あっちが本家本元だ」
サヤ:御凪と聞いて 体がビクっとなる
御凪 涼:扇を広げる。甘く乾いた香り。
栗生賢人:そう言って、視線はやはりその青年へと。
御凪 蓮:見知らぬ少年へと視線を向け、少し姿勢を下げる。
サヤ:《完全演技》で自然な動きで賢人さんの後ろに隠れる
御凪 蓮:「ぼく、イリーガルやらせてもらってる御凪蓮っていいます。こちらは兄の御凪涼」
御凪 涼:「御凪涼です。…あ、動いた」
御凪 蓮:「どうぞよろしく……って、あらら?」
サヤ:「えっと、御凪ってあの、鬼殺しの?」
八千代 路夜:「あらあら」
御凪 涼:「俊敏だね。もう一回やってみせてよ」
御凪 蓮:「おや、ご存知でしたか」
サヤ:《完全演技》で熟練の黒子のように自然に賢人さんのそばに隠れながら質問をします
栗生賢人:「そうだよ。君が怖がってた、鬼斬りの御凪だ。そして」
サヤ:「そういって俺の動きを覚えて…なんか隙をついて斬ろうとしてる…?」>涼さん
御凪 蓮:「ええ、いやいやいや斬りませんよ!」
御凪 涼:「えっ。斬るとかはできないんだけど…蓮ならできると思うんだけど。すまないね」
栗生賢人:「蓮くんは、僕の仲間であり友人だ。……お兄さん、涼さんは今日初めて会うけどね。蓮くんの話を聞いて、こうして直に会ってみた限り──」
栗生賢人:「──なかなか愉快なお方らしい。僕が見立てるところだと、君のところの御殿の主と同じくらいかな」
サヤ:「ん…!そんなことよりちゃんと俺が悪い鬼じゃないことこと説明してよ!さっきの約束!」
御凪 蓮:「まあその……なにか勘違いされているのを感じますが、そんな誰彼構わず斬るわけではありませんよ、我々も?」
御凪 涼:「……? 愉快ならいいことだ」首を傾げる。
サヤ:賢人さんの服を引っ張りながら懇願します。
御凪 蓮:「涼は本人も言ってる通り、剣の方はからきしですし」
御凪 涼:「うんうん。からきしです」
御凪 蓮:「私はこの笑顔で信じていただければなあなどと」
栗生賢人:「……いやあ、これは」
サヤ:「ホントにー…?」
御凪 蓮:細い目を更に細くする。
サヤ:野良猫のように御凪さんたちを警戒しながら近づいていく
栗生賢人:「説明するまでもないんじゃないかな。……というわけで、こちらはサヤ。……"あやし"についてはご存じで?」
御凪 蓮:「サヤさんの言うところの悪い鬼にならなければ、ね」
御凪 涼:(俊敏なほうは憑喪。そっちの人は、長物かな。姿勢が…)ぼんやりと眺めている。
栗生賢人:小さな"あやし"を兄弟に紹介しつつ、問いかけは涼さんに。
御凪 涼:「憑喪…ええと、すまない、呼び方を忘れたけど」
御凪 涼:「たぶん分かると思う」
サヤ:「悪い鬼じゃないよ!ほら!鈴木のばあちゃんにもらった大豆も食べれる!美味しい!」
御凪 蓮:「この町におけるレネゲイドビーイング……それに類する方々ね」
御凪 蓮:兄の横で補足する。
サヤ:「蓮さんたちも食べる?」
御凪 涼:「そう、レネゲイドビーイング」
栗生賢人:「うん。つまりは、僕らの良き隣人だ。……それにほら、可愛い子だろう?」
御凪 蓮:「あ、これはどうも。うん、悪い方ではなさそうで安心です」
サヤ:「オヤジはその言い方、好きじゃないみたいだけどねー」
御凪 涼:「私はいいや。ありがとう」扇をひらりと。
八千代 路夜:「山の主様からの派遣なんです」
八千代 路夜:「……オヤジ。アテナシ様を……」目を丸くしている。
サヤ:「オヤジはオヤジでしょ?」
サヤ:八千代さんの反応をみて不思議そうに小首をかしげる
八千代 路夜:「私たちは、畏れ多くてとてもそんな風には呼べないの」
八千代 路夜:「強くて立派な方だものね」
八千代 路夜:あとちょっと面倒な人だなあ、という顔もしつつ。
サヤ:「えへへ、そうでしょー」
御凪 蓮:「もしかしてサヤ君も凄い立場ある御方で……?」
御凪 涼:「へえ。楽しそうだな」
サヤ:路夜さんの言葉に嬉しそうに頷いて
サヤ:「俺は…そんな偉くないかな?生まれたてだし?」
サヤ:「でもお客さんだからちゃんと大事に扱ってよね!」
御凪 涼:「…あれ。ということは、あの幽霊と憑…きみたちは関係ないんだね」
栗生賢人:「生まれたてだろうが、生まれて何年経とうが。信頼に値する子だということは、僕が保証するよ。……と、ああ……」
御凪 蓮:「ほうほう、畏まりました。兄ともども失礼があったらご容赦を」
サヤ:「親父は知ってるふうだったけど」
栗生賢人:「……ちゃんと挨拶をしてなかったな。蓮くんからよく話を聞いてたから、勝手に見知った気になっていた」
栗生賢人:失礼を、と一言差し込んでから。
サヤ:「俺とオヤジみたいに仲良しじゃないと思うよ、おばけさんとオヤジたちは」
御凪 蓮:「少なくともアテナシ様の意向ではない、ということですよね?サヤ君が止めるのを手伝ってくれたくらいですし」
栗生賢人:「栗生賢人。この支部でエージェントをやってる。噂は、蓮くんからかねがね」
栗生賢人:「……もう一人のお兄さんのことも、ね」
栗生賢人:にこやかに笑みを浮かべながら、涼さんに握手を求めて手を差し出す。
御凪 涼:「噂。悪いふうに言われていなければいいんだけど」楽しそうに。
御凪 蓮:「事実しか話してないから安心しなよ」
御凪 涼:「はい、賢人くん。よろしく」細く骨ばった手を差し出す。
御凪 涼:「…事実。うん。わからないけど、話が早いことはわかった」
栗生賢人:「ああ、こちらこそよろしく。……生憎、お客様としてもてなすことは叶わなさそうだけれど」
栗生賢人:「ようこそ、雨宿町へ。……って言っても、僕もまだここに来て1年ほどだけどね」
サヤ:「…んー…」
サヤ:「俺も、俺もよろしく!」
御凪 涼:「そうだ」扇を仕舞う。空いている手を出す。
御凪 涼:「ええと、サヤくん」
サヤ:「オヤジの名代で来てるんだから俺にも挨拶しないとダメだかんね!」
サヤ:涼さんに向けて震える手を出して
サヤ:「なに?」
御凪 涼:「うん。いや。私はどうも、名前とか、覚えるの不得手でね」
御凪 涼:「確かめていた」
サヤ:「大人なのに、ちゃんとしてよねー」
御凪 涼:「怖がることはない。きみが頑張れば一撃でお陀仏、くらいにはか弱いかも」
御凪 涼:「……が。がんばります」
サヤ:間の抜けたそぶりに少しほっとした様子を見せて
御凪 蓮:「サヤ君のほうがしっかりしてそうだ。ええ、ではぼくもよろしく」
サヤ:「涼さんと、蓮さんだね。」
サヤ:「俺はサヤであってるから、忘れちゃダメだよ?」
サヤ:二人に向けて手を伸ばします
御凪 蓮:片手を取って軽く握手。
御凪 涼:「大丈夫」苦笑する。「しっかり者だらけだなあ」
八千代 路夜:穏やかに目を細め、握手の様子を見ている。
栗生賢人:「……なあ、蓮くん」
御凪 蓮:「?はい?」
サヤ:へへー、と笑いながら二人の手にぶらさがるように体重を預ける。
栗生賢人:微笑ましい光景を、やれやれ、と言いたそうな表情で眺めながら。
栗生賢人:「聞いていた以上に、君のお兄さんは……その、なんだ」
御凪 涼:体幹はぶれないが位置がずれていく。力。
栗生賢人:「……柔らかくて、不思議な人なんだな」
栗生賢人:ともすれば、この世の生き物なのかどうかすら疑って見てしまいそうな青年を。可能な限り、親しみを込めた言葉でそう評した。
御凪 蓮:「ああっと……事実に基づいて話していたつもりでしたが、身内贔屓入ってましたかね……?」
栗生賢人:「いいや。蓮くんの人を見る目は確かだな、とも改めて実感してるとこさ」
御凪 蓮:「まあ、浮世離れはしていますが……こちらから近づけば離れないよう気をつけてくれる人でもあるので」
御凪 涼:「…えっと。蓮、たすけて。ぶらさげてあげられなくて…」こっそり救難信号を出している。
御凪 蓮:「……程々に見守っていただければと。お手をかけます」
サヤ:「あはは、ごめん。これ楽しくて」
御凪 蓮:「ちゃんとご飯食べないから力出ないんですよ兄さん……」
御凪 涼:「舞はできるから…」
サヤ:「じゃあ、御凪さんたちが俺を殺さないってことがわかったところで。」
御凪 蓮:ニコニコしているサヤを涼と2人でぶら下げる。
サヤ:「そろそろ次に俺達が何すればいいのか教えてほしいなー」
八千代 路夜:「ふふ。……そういうことで、事件周辺についての調査を皆さんにお願いしますね」
御凪 蓮:「おっと、そうでした。親交を深めるのも大事でしたが、今は有事だ」
八千代 路夜:「具体的には、調査部の鈴掛くんが来てるから、そちらに話を聞いてもらって」
八千代 路夜:「……あと、そう。柘植さんが蓮さんにお話があるって言ってたな」
御凪 涼:「ふむ。専門の方がいるなら助かるね」
八千代 路夜:「こちらも、警察から話を聞くことになっているから、そこにも同席してもらえると嬉しいな」
御凪 蓮:「……そうですか。了解しました」
御凪 涼:「あ。おまえの友人か。小遥くん」
八千代 路夜:「そういう形で。よろしくね」
御凪 蓮:「さっき会った人だよ」
御凪 涼:「ふふ、覚えているよ」
御凪 蓮:「偉い」
御凪 涼:「だろう。おまえの友人だからね」
栗生賢人:「……できれば、幽霊の正体まで探れると御の字なんだけどね。そこまで一気に進むのは、期待しちゃいけないか」
サヤ:「あ、じゃあちょっとだけ進みが良くなるようにしてあげようか?」
御凪 涼:「…すごいな。そんなことまでできるのか」
サヤ:「出来るぜ、あと舞も出来る。」
御凪 蓮:「おお、それは」
御凪 涼:「なんだって…」
サヤ:「涼さん手ぇ出して」
御凪 涼:「うん」心なしかわくわくと手を出す。
サヤ:「いくよー」
サヤ:「アールプースー1万尺ー」
サヤ:「小槍のうーえでアルペン踊りをさあ踊りましょ!」
御凪 涼:「……」手を合わせる。
サヤ:「へーい!」
御凪 涼:「……むむ」
御凪 涼:「舞……」
サヤ:パチパチと楽しそうに涼さんと手を合わせる。
御凪 蓮:「お見事」
御凪 涼:舞は…とおもいながらもなんだかんだパチパチ。
サヤ:すると八千代さんの携帯端末に連絡が入ります。
御凪 涼:「…おお」
御凪 涼:「すごい。これは舞をしたらもっとすごいのでは」
八千代 路夜:「……あら?」
御凪 蓮:「おや」
八千代 路夜:即座に確認。
サヤ:幽霊について、あたりの情報が調査員が上がってきています。
サヤ:「え、舞ってこういうのじゃないの?」
御凪 涼:「……違う…」
栗生賢人:「……アテナシさまの秘蔵っ子、ってのも当たらずとも遠からずか、こりゃ」
八千代 路夜:「……これは。精査してちゃんと報告しないとね」
サヤ:「オヤジは上手だなーって褒めてくれるんだけどな…」
御凪 蓮:「ああ、申し訳ないサヤ君。この人、舞に関しては凄いこだわりがあってね……」
御凪 蓮:「でもいいものを見せてもらったし、助かりましたよ。ありがとう」
御凪 涼:「いや。これは上手なんだけど…違って…」扇を出して舞おうとし始める。
サヤ:「どういたしまして」嬉しそうに笑う
御凪 蓮:「ちょ、待って待って!ノッてきたら止まらないんだから!」
御凪 涼:「……ああ、そうだ、うん。耐える」
八千代 路夜:「ここだと狭いしね」そういう問題ではない。
サヤ:「あとのお楽しみってやつだね」
御凪 蓮:「後で舞う機会はあるだろうしそれまで耐えよう。……良いか悪いかは別としてね」
御凪 涼:「狭くてもそれに見合う動きが…」言いかけてがんばって耐えます。
栗生賢人:「……うん。日頃の苦労が透けて見える一幕だったよ」
御凪 蓮:「また舞いそうになったら遠慮なく止めちゃってくださーい」
御凪 蓮:おどけて言って、それぞれ目的に向けて解散となって後。
御凪 蓮:「栗生さん、ちょっと」
栗生賢人:「ん、なんだい蓮くん」
御凪 蓮:背の高い男を呼び止める。
栗生賢人:応じる声は、いつも通りのようでいて。見る者が見れば、僅かに陰を隠すような仕草が見えるかもしれない。
御凪 蓮:「報告は聞いています」
御凪 蓮:「栗生さんも"幽霊"を見た、と」
御凪 蓮:常より低く落ち着いた声色。顔に笑みはない。
栗生賢人:「……白音ちゃんのことだね。ああ、見たとも。……祭りの前に一度。そして、祭りで一度」
御凪 蓮:「例によって人手不足です。事件の原因がはっきりしない以上、頼れる人の手は借りたいのは事実」
御凪 蓮:「ですが」
御凪 蓮:ちゃり、と扇を広げる。
御凪 蓮:「たまにはこちらに丸投げていただいても構いませんよ」
御凪 蓮:「今回は後方の方も大忙しでしょうし、そちらに回っていただくというのも」
栗生賢人:「……お見通しか。伊達にお兄さん二人の面倒を見ちゃいないね、蓮くんは」
御凪 蓮:「そういう仕事の方が似合ってる、とはよく聞いておりますし」
栗生賢人:帰す軽口も、いつもと同じ。けれど──
御凪 蓮:「……見通しているわけではない」
御凪 蓮:「"分からない"から言っているんだ」
御凪 蓮:「動くのが辛いのか、動かずにはいられないのか」
御凪 蓮:「だから、余計なお世話だったならそれでいい」
栗生賢人:「……だからこそだよ。自分にも分からないからこそ、僕は」
栗生賢人:「この騒動を、きちんと見届けないといけない。……僕の中の未練がカタチになったというのなら、ああ」
栗生賢人:「──僕の勝手で、あの子を縛り付けちゃいけない。たとえ、中身(こころ)が別の何かだったとしても──」
栗生賢人:「旅立ちを見送れるのは、いま生きている僕らだけだ」
御凪 蓮:「見送る……か」
栗生賢人:「……大丈夫。僕まであっちに行くつもりはないよ。そうなったら、君に斬られる心配をするのは、サヤじゃなくて僕の方になってしまう」
御凪 蓮:「送りすぎて帰れなくなるつもりはない、と。ああ、それならいい」
御凪 蓮:「いや、お時間とって申し訳ない」
栗生賢人:「いいや。……ありがとう、蓮くん。ああ、それと」
栗生賢人:「心配してもらったついでに、もうひとつ。……ついさっきああ言いはしたけれど、うん。正直、僕は僕のことで手一杯になると思う」
栗生賢人:「だから……頼んだよ。僕の、僕らの大切な仲間のことを」
御凪 蓮:「お願いされてしまった」
御凪 蓮:少し嬉しそうに笑みを深める。
御凪 蓮:「支部長にもされましたよ、そのお願い」
御凪 蓮:「良い仲間ですね、みなさん」
栗生賢人:「君もな、蓮くん」
御凪 蓮:「……そうかな」
栗生賢人:「大事なお願いは、大事な友達にするものと決めてるんだよ、僕は」
御凪 蓮:「言ってくれるなあ」
御凪 蓮:広げた扇で口を隠す。
御凪 蓮:「ええ、手は尽くしますよ」
栗生賢人:「ああ。……上のお兄さんのこともな。きっと、なんとかなるさ」
栗生賢人:「──なんとかするのが、僕らの役目だからね」
御凪 蓮:「もちろん。いや、どうにも」
御凪 蓮:「何とかさせてもらう方が、癖のようですから」


【雨宿町町役場・会議室】

GM:こじんまりとした会議室の中に、作業着姿の青年がひとり。
GM:普段は、白い眼帯をつけて片目を隠している。
GM:今は、少し気を抜いていたのだろう。外して、椅子にかけて伸びをしている。
鈴掛 喜一:「……んー……」

【鈴掛喜一・『(株)ピカピカ』営業担当】あるいは【"ジェイトーカー"・UGN雨宿支部調査部員】

GM:あなたたちが入室した時は、そんな様子だった。
御凪 涼:紫檀の香り。紗の擦れる音。それから気配。
鈴掛 喜一:「……あ」一瞬遅れて気がつく。
御凪 涼:「やあ。こんにちは」
鈴掛 喜一:「うあっ、やべ、ちょっ」
御凪 涼:「違う。はじめましてだ」
鈴掛 喜一:慌てて眼帯を取り上げ、バタバタとしながら耳にかける。
御凪 涼:「おや、どうした…ああ」
鈴掛 喜一:少しずれたので直す。まだ曲がっている。
御凪 涼:「隠してしまうの。勿体ないな」
鈴掛 喜一:「す、すいませんねえ。ちょっと気ぃ抜いてて……」
鈴掛 喜一:「え?」
御凪 涼:「義眼だろう?後付けの。視線はどういうふうに動かす?」
鈴掛 喜一:「あ、や、その……」決まり悪そうにしながら。
御凪 涼:「表情の作り方も変わるのかな。視野には……」
鈴掛 喜一:「神経接続してあるから、わりと普通に……」
鈴掛 喜一:「視力はだいぶ良くなったっすけどね」
鈴掛 喜一:「いやそうじゃなくて」
御凪 涼:「すごいな。そのあたりの技術には疎くてね、いいことを聞いた」
鈴掛 喜一:「初対面すよね? 驚かれないのはびっくりだな」
御凪 涼:「…ああ。そうだった。失礼。いろいろと」
御凪 涼:「驚くのは苦手なんだ」
鈴掛 喜一:「支部長から話は聞いてますよ。御凪の涼さん」
鈴掛 喜一:「いや、まあ、驚かれないに越したことはないんだけど……調子狂うな」
御凪 涼:「さすが調査の担当者だ」扇を開く。「よく言われるよ」
鈴掛 喜一:「よく言われそー」
御凪 涼:「ふふ」口元でひらりと。「不快でないなら良かった」
鈴掛 喜一:「……昔、ここ来る前に結構でかい怪我をして。その跡です」
鈴掛 喜一:「こんなんしか合うのがなかった」
御凪 涼:「そうなのか。……そう。もっとそれらしいものが良かった?」
鈴掛 喜一:「……それが。こっちこそですよ。不快じゃないなら、よかった」
御凪 涼:「うーん」
鈴掛 喜一:「……難しいとこだな。結構これ、話のフックになるし」眼帯を弾く。
御凪 涼:「形に快不快っていうのは、どうもよくわからないんだけど」
鈴掛 喜一:「暑いと鬱陶しいーとかね」
御凪 涼:「たしかに」
御凪 涼:「……外せば?」
御凪 涼:「あ、常にではなくて。今」
鈴掛 喜一:「……まだ、ちょっと」
鈴掛 喜一:「心の準備とか、そういうのが、ね」
鈴掛 喜一:「おれ、全然適当な人間でいたいんですよ、まだ」
御凪 涼:「なるほど。…きみ、どうもうちの兄弟に似てるな」
鈴掛 喜一:「見た目で悩んでそー、かわいそーってのはちょっと」
鈴掛 喜一:「ああ、資料にあったなあ」
鈴掛 喜一:「情報提供しますよ。仕事だし。お兄さんのことも」
鈴掛 喜一:とんとん、と机に積まれたファイルを揃える。
御凪 涼:「ふうん。まあ、私は…見た目のことはよくわからないから。きみがいたいものを見るとしよう」
鈴掛 喜一:「そうしてもらえると」
鈴掛 喜一:「あー、でも」
栗生賢人:──ノックが2回。間髪入れずに、扉が開いて。
鈴掛 喜一:「お兄さんに見られたのはまあ、不幸中の幸いだったかな」
鈴掛 喜一:「……と」
鈴掛 喜一:「あ、栗生さん、どーも」
栗生賢人:「ああ、悪い悪い。ちょっと野暮用が……って」
栗生賢人:なんとなく、柔らかい空気が部屋に満ちているのを感じて。
鈴掛 喜一:常の調子でヘラヘラと挨拶をする。
御凪 涼:「ああ、ノックか…」
栗生賢人:「……なんだい、何か楽しい話でもしてたのかな、お二人は」
御凪 涼:「すればよかったな」
鈴掛 喜一:「ほんとですよ」
栗生賢人:喉を鳴らすように笑って、卓上に缶コーヒーを、二人に向けて滑らせる。
御凪 涼:「楽しい話だったかはわからないけど、私は楽しかったよ」
御凪 涼:缶コーヒーを受け取る。開けずにそこに置く。
鈴掛 喜一:「あー、ならおれもそれでいいや」
鈴掛 喜一:コーヒーを受け取りながら。
鈴掛 喜一:「とりあえずこの面子でオッケー? 資料渡しますよ」
栗生賢人:「ん、頼むよ。手分けして当たってるからね、皆には後で伝えとこう」
御凪 涼:「はい、ありがとう」
鈴掛 喜一:「言うて、多分お二人の知ってることの再確認も多そうだな」
鈴掛 喜一:ざっくりと、由比白音と御凪慶についての情報を。
栗生賢人:「……そうだね。こっちは、感じてたことの確証を得た、って感じだ」
御凪 涼:(……賢人くんのこの感じは、こういう人というより、今こう、という感じか)
栗生賢人:「……涼さん?」
御凪 涼:捲る。「あ。ぼうっとしてた」
栗生賢人:視線を落としていた資料から顔を上げて、どうかしたか、と言いたげに青年を──友人の兄を見る。
御凪 涼:「兄さんについては私の認識とも違わない。所在もわかったんだね」
鈴掛 喜一:「そうすね。結構いいホテル泊まってんな」
御凪 涼:「派手好きだからね。兄さんらしい」
鈴掛 喜一:「……あ、直近の情報で、なんだかホテルでセキュリティの事故があって……」
鈴掛 喜一:「何らかのブラックドッグのエフェクトによるものと思われる、と……」
鈴掛 喜一:「……考えすぎかな」
栗生賢人:「……ははあ。なかなかに厄介ごとに縁のあるお人らしい」
栗生賢人:目撃情報の3分の1くらいが「ナンパされました」なのは流石にどうなのか、という疑問はぐっと飲み込む。
御凪 涼:「おや、適当なんじゃなかったの」揶揄うように言う。
鈴掛 喜一:「おれが知ってる幽霊、ウロボロスシンドロームってのが定説で……まあ、だからなんでもアリではあるんすけど」
御凪 涼:「厄介事は、まあ。…こんな感じだと思う、いつも」
鈴掛 喜一:「なんとなく、幽霊で人攫いで……ってとことは噛み合わないなあっつう」
鈴掛 喜一:「適当しつつ仕事はやらないとなんすよ。世知辛いから」
栗生賢人:「……"幽霊"にも色々いるみたいだね。人攫いをする幽霊もいれば──」
鈴掛 喜一:「……まあ、警戒はしつつ、そんなに気にしないでほしいかな」
栗生賢人:「幽霊に人攫いをさせたくない幽霊も、いる」
御凪 涼:「攫われたらどうなるんだろう」
鈴掛 喜一:「さあ、それはまだ例がないっすからねー」
鈴掛 喜一:ぱらぱらと過去の記録を探している。
御凪 涼:「兄さんは攫われたのかな…あの人、腕は立つほうだと思うんだけど」
栗生賢人:「……まだ結論を出すところじゃあないよ、涼さん。言ったろ、みんなで手分けして当たってるんだ」
御凪 涼:「ああ。ありがとう。組織で動くのは慣れなくてね。助かるよ」
御凪 涼:「きみも分けるといい」そこで缶コーヒーを取る。
御凪 涼:しばらく缶を見て、思い出したように開ける。
栗生賢人:「────」 つい先ほど、彼の弟から言われたことを思い出しながら。何気ない仕草すら優雅に見える青年を、ぼうっと見て。
御凪 涼:口をつける。「私は分けられた。珈琲を」
御凪 涼:「…伝わる?」
栗生賢人:「ああ、身に染みる程に。……あなたたちは、やっぱり──」
栗生賢人:顔立ちが。所作が。そして──
栗生賢人:「よく似た兄弟だよ」
御凪 涼:どこか薄い表情が、子供のように自慢げになる。
栗生賢人:在り方が、よく似ていると。そう思いながら。暖かくも冷たくもない缶コーヒーを、ひとくち。
御凪 涼:「ふふ。あんまり言われたことがないから、嬉しいな」
御凪 涼:珈琲。こんなものだったな、と思う。強い香り、味。
御凪 涼:適当でいたいという人。憂いを隠そうとしている人。
御凪 涼:自分はそうではない。ないからこそ。
御凪 涼:「たまには力になれるといいんだけどね」

鈴掛 喜一:(…………)二人の様子を見ながら。
鈴掛 喜一:(『何らかのブラックドッグの』)
鈴掛 喜一:(『「強力な」エフェクトによるものと思われる』……)
鈴掛 喜一:(……まさか、な)


【雨宿町町役場・地域親交課・資料室】あるいは【UGN雨宿支部・資料室】

GM:あなたは、支部長から指示された通りに、柘植小遥の職場である資料室に向かった。
GM:静かな小部屋で、いつもより心なしか決意に満ちた顔の彼女が迎えてくれる。
柘植 小遥:「……蓮さん」
御凪 蓮:「こんばんは」
柘植 小遥:「……こんばんは」
柘植 小遥:「……どうしようか、迷った」
御凪 蓮:「ああ」
柘植 小遥:「でも、この状況で報告しないわけにはいかないし」
御凪 蓮:小さく返して続きを待つ。
柘植 小遥:「蓮さんなら、少し話をしたから。こちらも言いやすい」
柘植 小遥:「この話は、別に秘密とかじゃない。むしろ、支部長たちには伝えてほしいこと」
御凪 蓮:「……」
柘植 小遥:「……私が見た、幽霊の話」
柘植 小遥:「します。これから」
柘植 小遥:「聞いてほしい。……蓮さんに」
御凪 蓮:「あの女性のこと」
柘植 小遥:「そう。"パーペチュアル"」
柘植 小遥:「昔居た支部の……友達で、先輩」
御凪 蓮:「ここに来る以前の?」
柘植 小遥:「……そう。ずっと大変な職場だった」
柘植 小遥:「ここにいると嘘みたいだけど、紛争みたいなことまでした」
柘植 小遥:「私は、でも、後方だから。戦闘員のみんなに頼って、頼って」
柘植 小遥:「あの子もそう、ずっと強かった」
柘植 小遥:「……ある時、支部が……というか、空間が封鎖された」
柘植 小遥:「籠城戦になって、食べ物もなくなってきて」
柘植 小遥:「……あの子は、私に、食料を分けてくれたの」
御凪 蓮:「……強い人だったんだな」
柘植 小遥:「そう。本当にそうだった」
柘植 小遥:「私は……弱くて」
柘植 小遥:「受け取って、食べてしまった。そうして」
柘植 小遥:「きちんとお礼も言えなかった」
柘植 小遥:「……作戦があって、すぐにあの子、外に出て行ってしまって、それきり」
柘植 小遥:「帰ってこなかった。代わりに、私たちは外に出られた」
柘植 小遥:「……亡くなってる、はず。記録にもちゃんと残ってる」
柘植 小遥:どっと話していたのを、一息つく。
柘植 小遥:「……だから。幽霊。それは、間違いない」
柘植 小遥:「…………」
御凪 蓮:「ありがとう」
柘植 小遥:肩を落とす。
柘植 小遥:「……ごめんなさい」
柘植 小遥:「ごめんなさい」
御凪 蓮:「……謝りたい相手は、」
御凪 蓮:「私じゃないんだろう」
柘植 小遥:「だって、もう居ない」
柘植 小遥:「……あなたを代わりにしてしまっているのも、ごめんなさい」
柘植 小遥:泣いてはいない。いつもの気丈な顔だ。ぽつぽつと言葉を紡ぐ。
御凪 蓮:「代わりにして気が休まるなら、それは構わない」
御凪 蓮:「……私には許すこともできないが」
柘植 小遥:「休まるのかな」
柘植 小遥:「最後に、あの子、お腹が空いてたんじゃないかって」
柘植 小遥:「そんなことばっかり、考えてしまう」
御凪 蓮:「……許されることも、許されないこともできないのは」
御凪 蓮:「苦しいな」
柘植 小遥:「……そう」
御凪 蓮:「謝って、答えが聞きたかった?」
柘植 小遥:「わからない、けど」
柘植 小遥:「……あの時、私、弱くて、何もできないと思って」
柘植 小遥:「この間も、そう。逃げることしかできなかった」
柘植 小遥:「全部、思い出す。私の一部だから」
御凪 蓮:「1つだけ」
御凪 蓮:「違うと思うな。私は」
御凪 蓮:「助けたいと思った相手が、救われてくれることは」
御凪 蓮:「救いたいと願った人間にとって、変えがたい報酬だ」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:じっとその言葉を、噛み締めるように聞いている。
御凪 蓮:「経験談だがね、私の。そういう意味で私は、いつも助けられている」
御凪 蓮:いつもいつも、世話を焼かれてくれている兄たち。
御凪 蓮:本当に甘えているのはどちらの方か、分かっている。
御凪 蓮:「"パーペチュアル"……その人のことを、私は知らない」
御凪 蓮:「生きていた彼女がどう思っていたのか、想像もできないが」
御凪 蓮:「君を助けられたと知ったら、きっと」
御凪 蓮:「喜んでくれていると思う」
柘植 小遥:「……そうだといい」
柘植 小遥:「そうだったらいいし、きっと、あの子はそういう子」
柘植 小遥:「私はでも、あの子の姿をもう一度見て……」
柘植 小遥:「嬉しい、より先に、苦しい、と思ってしまって」
柘植 小遥:「だから」
柘植 小遥:「わかってる。多分、今私を救わなきゃならないのは、私」
柘植 小遥:「……居なくなった人は、もう何もしないから」
柘植 小遥:「お願いします」ゆっくり、頭を下げる。
柘植 小遥:「もう少し、それを手伝ってくれると嬉しい」
御凪 蓮:「3人」
柘植 小遥:「3?」きょとんとした顔になる。
御凪 蓮:「君を手伝ってほしいと、お願いされたのは3人目だ」
御凪 蓮:「もう少し時間や機会があれば、もっと増えていたかな」
柘植 小遥:「…………」心当たりを考えて。
柘植 小遥:ほんの少し、照れたように頬が染まる。
御凪 蓮:「ええ、もちろん」
御凪 蓮:「喜んで2人目、3人目、4人目に」
御凪 蓮:「あるいは1人目にも」
御凪 蓮:「少しと言わずお手伝いしましょう」
柘植 小遥:「…………」泣いてはいない。
柘植 小遥:ほんの少し、目が潤んで揺れているだけだ。
柘植 小遥:「……ありがとう」
御凪 蓮:「こちらこそ」
柘植 小遥:「みんな、蓮さんがいいと思ってくれたんだ」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「私も」
柘植 小遥:「そう思ったから、そう言った」
柘植 小遥:「……少しだけ、元気が出た、ような気がする」
御凪 蓮:「それは」
御凪 蓮:ぱたぱたと扇を広げていく。
御凪 蓮:「なにより、です」
柘植 小遥:「……それは……」
柘植 小遥:「のぞき込んでは良くないもの?」
御凪 蓮:「前にも話したとおりです」
御凪 蓮:つい、と横を向く。
柘植 小遥:「そう。なら、しない」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「気が向かない限りは」
柘植 小遥:ほんの少し笑って。横を向いた顔から目を逸らして。
柘植 小遥:「……ありがとう」もう一度、礼を。
柘植 小遥:「真面目な蓮さん」
御凪 蓮:「……どういたしまして」
御凪 蓮:答えてから、少し息をつく。
御凪 蓮:やはり礼を言うのはこちらのほうだと思う。
御凪 蓮:本当に、なによりも。変えられない報酬だ。

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:あなたたちは再び支部長の下に集まっていた。
GM:そして、普段は見ない顔がひとり。
佐崎 るり:「こ、こんにちは……」
佐崎 るり:「雨宿署生活安全課から参りました。さ、さざっ」
佐崎 るり:「かんだーーー」


【佐崎るり・警視庁雨宿署生活安全課巡査】
みーなのキャラメーカー(β版)

GM:巡査の制服に身を包んだ、まだ若い女性。
サヤ:「オッケー!気楽にやり直していこう!」
佐崎 るり:「うう、ありがとうございます」
佐崎 るり:「佐崎るりです。よろしくお願いします!」びし、と敬礼は丁寧だ。
栗生賢人:「そこでリテイクを求めるのは、人によっちゃ心が折れかねないよ。……ともあれ、お疲れ様です」
八千代 路夜:「今回は警察の方から情報提供があったから」
八千代 路夜:「佐崎さんに来ていただいたの。ありがとうございます」
佐崎 るり:「……R対策課じゃないんですけどねえ……」
サヤ:「天弓山のサヤだよ。よろしくー」
佐崎 るり:「毎回お使いに行かされ……あ、いやいや。お仕事!」
サヤ:場違いに手をフリフリして挨拶します
栗生賢人:「ホントの担当者は……ああ」 神社の騒ぎの後始末か、と。納得したように小さく頷く。
佐崎 るり:「刑事さんたちは捜査に大忙しだし、あとここに来たがらな……」
佐崎 るり:「すいません…………」
佐崎 るり:言いながら、資料を取り出す。
サヤ:「お疲れさまです。」
佐崎 るり:部外秘の書類。今回の事件の概要だ。
佐崎 るり:「と、とりあえず。私の予断を入れるより見ていただいた方がいいかと」
佐崎 るり:中身は、起こってしまった事件について。件数や被害者のデータ。
栗生賢人:「ん、じゃあ遠慮なく」 どれどれ、と。プリントアウトされたそれに、順繰りに目を通していく。
佐崎 るり:それから証言のまとめが主だった。
サヤ:用意された椅子じゃ微妙に机に届かないので路夜さんの膝の上に座って史料を見ようとしています
八千代 路夜:「こらこら。そういう時は一言言いなさいね」
栗生賢人:「いいじゃないですか。可愛いもんだ、実害のない限りはね」
八千代 路夜:「あら、コミュニケーションと礼儀は大事」
サヤ:「ん、ごめんなさい。」
サヤ:「じゃあ、お膝乗っていい?」
八千代 路夜:「ほら、ちゃんと言えばわかってくれるんだから」
八千代 路夜:「……しょうがないなあー。ちょっとだけよ」
サヤ:「ありがと!」
栗生賢人:「……両方バッチリじゃないですかね。支部長からこうもあっさり譲歩を引き出せたんだから」
栗生賢人:楽しそうな苦笑いを浮かべながら、ちらりちらりと資料を横目で見ながらめくっていく。
八千代 路夜:「そ。成功体験で学んでいってほしいな」
サヤ:ぴょん、と跳ねようとして…やっぱりゆっくり八千代さんの膝の上に座ります
八千代 路夜:「はい、よろしい」頭をぽんと撫でて。
栗生賢人:「……オーケー。前半分は、資料室で読んだ去年の記録と同じだ」
栗生賢人:「死んだはずの人間を見かける。それは、この町の……ありふれちゃあいないが、これまでもあった「現象」。それは間違いないですね?」
栗生賢人:きょうだいか親子のようだ、と言いかけたのはなんとか我慢して、支部長に確認するように問いかける。
八千代 路夜:「そうね。私は目撃したことはないんだけど、実際に支部員も見たことがあると」
栗生賢人:「……そう。去年までは「見た」だけで済んでいた。……それがいいことか悪いことかはともかく、だ。それだけだった」
サヤ:「オヤジもよく出るとは言ってた」
八千代 路夜:「ウロボロスの力で姿形の複写をおこなっている、というのがこれまでの見解」
八千代 路夜:「アテナシ様は、それは詳しいでしょうね」
栗生賢人:「けれど、今年の"幽霊"は──」
サヤ:「騒がしい」
サヤ:「オヤジはそう言ってた。」
八千代 路夜:「にも程がある」
八千代 路夜:「結果的にね。危惧は当たっていたらしい」
サヤ:「へへ、さすがオヤジでしょ?」
八千代 路夜:「ええ、さすがは主よね……」
サヤ:自慢気に八千代さんを見上げて
サヤ:「おっと、ごめん。それどころじゃないよね。」
栗生賢人:「うん。大いに控えめな表現をしてくれたようだ、アテナシさまは。姿を見せて、話しかけてくる者だけなら……まだ、よかった」
八千代 路夜:はいはい、と頭に手を置いてやって。
佐崎 るり:こちらは所在なげに、しかし姿勢良く座っている。
八千代 路夜:「実際に人を襲うようなケースは、これまではさすがに観測されていない」
八千代 路夜:「栗生さん。お祭りで現場を見て、何か変わったことはなかった?」
栗生賢人:「……そうですね。白音ちゃん……僕の「友人」の姿をした何かが警告してくれたのは、先に報告した通り」
八千代 路夜:「やっぱり、それもレアケースだなあ……」
サヤ:「でも、あれでしょ?」
サヤ:「今年は今日まで騒ぎは少なかったんでしょ?」
八千代 路夜:「ありがたいことに……と言うべきか」
サヤ:「いつもは俺達みたいなあやしがもっと騒いでるって聞いたけど」
八千代 路夜:「もしかしたら、この異変を感じて、みんな静かにしていたのかも」
八千代 路夜:「アテナシ様が予測をしたみたいにね」
栗生賢人:「……となると、何か変化があったのかもね。内側からそうなったのか、外側からそうさせられたのかは分からないけれど──」
八千代 路夜:「この辺、うちの支部の弱いところで……上が違うから、連携が取りづらい」
栗生賢人:ぽつりぽつりと推論を重ねつつ、何か腑に落ちないような表情は消えない。
八千代 路夜:「今回は、サヤくんが来てくれて良かったけど」
八千代 路夜:「……納得しがたい、という顔?」
八千代 路夜:「そうね、これまでなかったような意識が発生して集団人攫いを起こしたか」
八千代 路夜:「誰かが命令して、事件を起こしたか……」
栗生賢人:「ええ。……何より、今起こってることそのものというより、これを「人攫い」と呼ぶのが、ちょっと。あれは攫われたって言うより……んん……」
八千代 路夜:「ああ、実感ね。教えて」
栗生賢人:「……面目ない。ここまで違和感は上ってきてるんですが」 トントン、と自分の喉元を小突く。
佐崎 るり:「略取、とかはまた違う……ですかね」首を傾げている。
サヤ:少し心配そうに賢人さんの方を見ます
栗生賢人:「サヤ、君はどう思った?……僕には、攫われかけた人たちが、無理やりにそうされたようにはどうしても見えなかった」
栗生賢人:向けられた視線には、小さく頷いて。
サヤ:「そうだね。」
サヤ:「おばけさんたちのも軽く手を振り払えれば簡単に手を離してくれてたし」
サヤ:「あれは攫われるっていうよりも、『連れてかれている』って感じだったかなあ。」
サヤ:「……」「あれ?これ同じ?」
佐崎 るり:「……ふむ」メモを取っている。
八千代 路夜:「なるほど。それは、実際に見ていないとわからないかも」
栗生賢人:「……違うよ。それは違う。うん、そうだな──」
栗生賢人:「来い、と言われて行くよりも。一緒においでと言われて行く方が嬉しい。そういうことだってあるだろう。ましてや──」
栗生賢人:ぱさりと、卓上に今まで読んでいた資料を落とす。
栗生賢人:「もう会えないと思っていた相手からなら」
八千代 路夜:「…………」
八千代 路夜:「それも、実感?」
栗生賢人:──「人攫い」を防げた人、そのひとりの証言をまとめた一枚。曰く──自分は、死んだはずの人間を見かけたのだ、と。
栗生賢人:「いいや。もしも、の話です」
八千代 路夜:「そ、よかった」
八千代 路夜:「栗生さんだって、変則的とはいえ幽霊の目撃者なんだから」
八千代 路夜:「あんまり惹かれちゃだめよ」
サヤ:「だよー」
栗生賢人:「分かってますよ。……こないだの話だってね。忘れちゃいないつもりです」
栗生賢人:ありがとう、と改めて言葉にはしないけれど。一瞬、祈るように瞼を閉じる。
八千代 路夜:「お願いね。本当に」心配を滲ませた目で。
栗生賢人:「……さて、そうなると。「これまで」と「今年」の違いを洗い出さなきゃいけないわけだ」
栗生賢人:支部長の視線を、なんとか目を逸らさず受け止めて。閑話休題、とばかりに声色を変える。
サヤ:「刑事さんたちの視点だとなんか気になるとこない?」
サヤ:と、るりさんに話を振る
佐崎 るり:「ひゃ」
佐崎 るり:焦った声を上げてから。
佐崎 るり:「あ、あのう。これ、あくまで私の私見で」
サヤ:「大丈夫だよー、怖くないよー。大豆食べる?」
佐崎 るり:「いえ、署の方でも上げられてはいたんですけど……あの、あちこちで目撃されてる人物がいて」
佐崎 るり:「だ、大豆? えっ、節分?」
佐崎 るり:「……いただきます……」もむもむ。
サヤ:「そう。今ココには鬼殺しが大豆を食べてれば鬼だとも思われなくて安心なの」
佐崎 るり:「あ、で、あの……」
栗生賢人:「大豆に妙なミームが乗ってない?……ああ、ごめんごめん。その人物、っていうのは……?」
佐崎 るり:「はい。格好が目立ってたので、現場近くで目撃者が多発してたんです」
佐崎 るり:「……赤と黒の、目立つ着物の男性」
御凪 涼:では、そこに。佐崎さん以外は慣れてきたであろう淡い香り。
御凪 蓮:「目立つと言うと、こういった感じの?」
佐崎 るり:「…………」
佐崎 るり:「人がふえた!」
御凪 涼:「ふえました」
サヤ:「出た!!!」
御凪 涼:「出ました」
御凪 涼:扇をゆるりと開く。「どうもこれは、見慣れた顔が出てきそうだね? 蓮」
佐崎 るり:「え、ええと。何をしているでもないし、お祭りだから着物でもおかしくはないんですけど」
佐崎 るり:「ただ、騒ぎがあっても全然動揺してなかった、って」
栗生賢人:「……これは、ひょっとしてひょっとする、ってやつかな?」
佐崎 るり:「怪しくないですか! きっと関係者ですよ……!」
御凪 蓮:「の、ようですね。失礼、はじめまして。イリーガルの御凪蓮、こちらは兄の涼」
栗生賢人:兄弟それぞれ、ふわりと現れたふたりに、楽し気ともとれる声で。
佐崎 るり:「あ、さ、佐崎るり巡査です。よろしくお願いしますっ」
御凪 蓮:「怪しいですし、関係者でしょうねえ……確認しましょうか」
佐崎 るり:「かくにん?」
サヤ:「どうやって?」
八千代 路夜:「ああ、調査部の方でも何かあったんだ」
御凪 涼:「そう。喜一くんから教えてもらったんだ」
御凪 涼:「その怪しい男の居所をね」
御凪 蓮:「お話の男、これでしょう」
八千代 路夜:「ずいぶんスムーズね……」
サヤ:「鬼殺しすげえ…」
御凪 蓮:端末から写真を選択して見せる。佐崎に見てもらう。兄弟で撮った写真。
佐崎 るり:「ん、あ、そういえば証言とだいぶ……ぴったり……」
佐崎 るり:写真と蓮さん、涼さんの顔を見比べ。
佐崎 るり:「え、関係者……?」
御凪 蓮:「どうも、怪しい男の関係者です。ご面倒を……」
佐崎 るり:「関係者の関係者……!」
八千代 路夜:「ああ、お話してた……お兄さん?」
御凪 涼:「はい。御凪慶」
栗生賢人:「で、どうやらこの人は今──」 説明をお願いしても、と涼さんに。
佐崎 るり:「ご家族……これ、ご協力感謝って言っていいのかなあ……」
御凪 涼:首を少し傾けて頷く。長い髪が流れる。
佐崎 るり:何やらもにゃもにゃしている。
御凪 涼:「この町のホテルに、ふつうにいるみたいだよ。ただ事故があって…」
八千代 路夜:「事故?」
御凪 涼:「ええと、電子的な。喜一くんなんかが詳しそうな感じの」
御凪 涼:手をぱたぱた動かして表現しようとしている。
八千代 路夜:「ああ、セキュリティか何かかな」
御凪 涼:「そう、ブラックドッグ・シンドロームの。うん、そうです」
八千代 路夜:「確かに、鈴掛くんはその辺の知識はある……」
御凪 涼:「だから行ってみようかと、蓮と話していたところで。」
御凪 涼:「……警察のお世話にまでなりかけてるとは知らなかったけど」
御凪 蓮:「ぼく達も柘植さんが連れて行かれそうになった時に、兄の姿を確認しましたし」
御凪 蓮:「各所で姿を見せているのも彼と見てまず間違いないでしょう」
八千代 路夜:「偶然にしては続くな、って感じはするし」
御凪 蓮:「無関係とは思えませんし、確認はしませんとね」
八千代 路夜:「確かに、そこの件は気になるなあ」
八千代 路夜:「……そうしたら、皆さんにお願いしてもいいかしら」
八千代 路夜:「ほら、お祭りの人出がすごかったでしょう。記憶処理やら事後の始末やらで大変で」
栗生賢人:「任されましょう。……どうやら、繋がる糸は今のところそれしかないようだ」
御凪 蓮:「ぼくはもちろん。放っておけませんから」
御凪 蓮:「兄が事件の元凶とか黒幕だとは思っていませんが……そういう疑惑を晴らすためにもね」
御凪 涼:「女性が行くよりいいんじゃないかな」
八千代 路夜:「そう。私の立場からはまだ何とも言えないけど」
御凪 蓮:「それは間違いない」
八千代 路夜:「家族だものね。いい結果を待ってます」
御凪 蓮:「ありがとうございます。サヤ君も、お願いできますか?」
御凪 涼:「さすがにサヤくんなら大丈夫でしょう、兄さんも…」小さいし…
サヤ:「勿論、大丈夫だよ」
佐崎 るり:「……こういう感じだから、先輩方が手柄を取られたーとか言うんですよねえ……」こそこそと。
サヤ:「え、やっぱりお兄さんも鬼殺してくるの?怖い?」
御凪 涼:「怖くはない…と思うけど。普段通りなら」
御凪 蓮:「いやそういう心配じゃなくて……まあ大丈夫じゃないかな……?」
御凪 涼:「そうじゃなかったら頑張ろう」
サヤ:「わかった…!頑張る…!」
御凪 蓮:「普段どおりなら、それが問題だ。……うん、頑張りましょう」
栗生賢人:「……蓮くんのいつもの話を聞く限りじゃあ、愉快な人ではありそうだね。まあ……」
栗生賢人:「会ってみてのお楽しみ、ってやつだ。……或いは。鬼が出るか蛇が出るか」
サヤ:ぴょん、と跳ねるようにして八千代さんの膝から降りる
サヤ:そしてさっきのように涼さんと蓮さんの手を握って
八千代 路夜:「はい、お疲れ様……というか、これから頑張ってね」
栗生賢人:「それじゃあ、蓮くん、涼さん。"いつもの"お兄さんに会えたなら、紹介はよろしく」
サヤ:「でも、お兄さんが怖いことになってたらちゃんと守ってよね…!」
御凪 涼:「よろしく、蓮」
御凪 蓮:「適材適所と。ええ、お任せを」
サヤ:「俺もそうだけど、」
御凪 蓮:「そうならないようには祈っていますがね」
サヤ:「お兄さんのことも、ちゃんと」
サヤ:「俺の勘だけど、お兄さんはまだ鬼になってないと思うから…さ」
御凪 蓮:「……」
御凪 涼:「ん。」閉じた扇の先で、サヤさんの長い毛先を掬って離れる。
御凪 涼:「ありがとう。私も、勘だけどそう思うよ」
御凪 蓮:少し驚いたようにまばたきして、
御凪 蓮:「ありがとう。信じさせてもらいます」
御凪 蓮:握った扇へと言い聞かせるように答えを返す。
御凪 涼:「大丈夫さ」
御凪 涼:「おまえの兄はやるときはやるんだから。そのへん、あの人は負けず嫌いだからな」

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
サヤ:ボデマ
御凪 蓮:栗生賢人 ○P:共感/N:不安
御凪 涼:サヤくん 〇興味/舞ではない 
賢人くん 〇安心/憂い

サヤ:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 4[3,4] → 4 → 失敗

サヤ:ダメ
御凪 涼:これで取得
御凪 涼:じゃあボデマためすか
GM:舞ではない
GM:あっそうだ
栗生賢人:ロイスは……保留で!購入はボデマ狙い。
栗生賢人:おッ
GM:購入はですね、2回やっていいよ
GM:2シーン分だいたいやったから
御凪 涼:4DX+3+0@10>=12
DoubleCross : (4DX10+3>=12) → 8[2,3,5,8]+3 → 11 → 失敗

サヤ:もっかいボデマ
サヤ:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 4[1,4] → 4 → 失敗

御凪 蓮:サヤ ○P:連帯感/N:隔意
サヤ:ダメ
御凪 蓮:わーい!
栗生賢人:ヤッター!ではボデマ狙い!
御凪 涼:すご!あ、じゃあ一点財産払って買うね
御凪 涼:そんでサヤくんにあげる!
栗生賢人:2dx=>12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 8[1,8] → 8 → 失敗

栗生賢人:もう1回。
栗生賢人:2dx+2
DoubleCross : (2DX10+2) → 10[7,10]+6[6]+2 → 18

サヤ:ありがと涼おいたん!
GM:すごい
栗生賢人:あっいいのが買えた。自分で装備!
御凪 涼:ジェシーポジでいくわよ
御凪 蓮:今防具どれぐらい行き渡ってますかね?
御凪 蓮:私はアームドスーツある
GM:全員装備してそう
御凪 涼:あ、覚悟のサラシほしい
御凪 蓮:あ、それがあった
御凪 涼:ボデマもってるからあれか
GM:重ねられたはず
御凪 涼:べんりだ
栗生賢人:となると、あとはサラシだけかな、防具で狙うのは。
サヤ:御凪 蓮/信用○/恐怖
御凪 蓮:下にキレるやつ
御凪 蓮:じゃあブルーゲイルでも狙っておきましょう
サヤ:御凪 涼/好奇心○/鬼殺し怖い
御凪 涼:自分で試すか
御凪 涼:怖さの種類
御凪 蓮:2DX+2+0@10>=20 知識(舞踊)
DoubleCross : (2DX10+2>=20) → 3[1,3]+2 → 5 → 失敗

御凪 蓮:全然足りない!
御凪 涼:4DX+3+0@10>=30
DoubleCross : (4DX10+3>=30) → 9[4,5,5,9]+3 → 12 → 失敗

御凪 涼:んー。買えなくはないが…
御凪 涼:買うか
GM:すごいな
御凪 蓮:大正義雫
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+10
御凪 蓮:ちょっとブルゲは厳しそうな気配がしたので強化素材狙います
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (51 → 54)
サヤ:すごご
GM:まだ侵蝕一番低い
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 6[1,6]+1 → 7 → 失敗

御凪 涼:で、残り8点は私財で買う
御凪 蓮:溜め込んだ仕送りで……
栗生賢人:カネモチ……!
GM:か、金持ち
御凪 涼:まだ3点のこってるぜ
GM:そんなにさらしが巻きたいか!どうぞ!
御凪 涼:かったー これでオート支援安定
GM:全員終わったかな
御凪 蓮:私も2回失敗でオッケー
サヤ:いえす
栗生賢人:押忍、こちらはOK!
GM:はーい
御凪 涼:めっちゃ着込んだ おっけい


マスターシーン2 柘植 小遥


【数年前・市外某支部・廊下】

"パーペチュアル":「小遥、だいじょぶ? テンション低いよ」
柘植 小遥:「……コントロールは、できてるし」
柘植 小遥:「そもそもこんな状況では、通常の状態を保つ方が困難」
柘植 小遥:「あなたの出力の方が特殊。"パーペチュアル"」
柘植 小遥:今住む町とは、比べものにならないくらいに緊張感のある土地だった。
柘植 小遥:近隣のFHセルの態度は攻撃的で、容赦がなかった。
柘植 小遥:気がつけば支部は日常の世界と切り離され、閉じ込められる羽目になったのだ。
"パーペチュアル":「あっはは、そりゃそっか。私だってだいぶきてるけどさ……」
"パーペチュアル":「見た感じ、小遥ほどじゃないかも。まだなんとかなるって思ってる」
柘植 小遥:「それは……」
柘植 小遥:それは、あなたが戦闘員だからでしょう、と言いそうになった。
柘植 小遥:(……自分で、戦って、切り開ける人だから、だから希望があるんでしょう)
柘植 小遥:(私は、そうはなれないから。誰かに頼るばかりだから)
柘植 小遥:(ああ、嫌な奴だ。悔しい)
"パーペチュアル":「元気出してって」背中を叩く。
柘植 小遥:その時。小さく胃が音を立てた。
柘植 小遥:恥ずかしがる気も起きなかった。しばらく前から、閉ざされたこの支部では食料は配給制だ。
柘植 小遥:誰もが少しずつ飢えていっている。
"パーペチュアル":「……これ」
"パーペチュアル":ポケットから何か取り出す。銀色の包みだ。配られた備蓄品である、携帯食料の。
"パーペチュアル":「一個取ってあったんだけど、あげる。わりと燃費いいんだ。私」
柘植 小遥:「嘘」
"パーペチュアル":「嘘じゃないし、目の前でお腹空いて元気なくしてる子がいたら、ほっとけないじゃん」
柘植 小遥:「…………」
"パーペチュアル":「ね」
柘植 小遥:ゆるゆると手を伸ばして受け取った。我慢できなくて、その場で包みを開いた。
"パーペチュアル":「水ないと喉に突っかかるよ。水道とか通信は無事で良かったよね」
柘植 小遥:泣きそうになりながら、噛み砕いた。
"パーペチュアル":「あ、そろそろ行かないと。そろそろ瀬戸際だもんね」
"パーペチュアル":「ばっちりやってくるから、ちゃんと元気出して待っててよー」
柘植 小遥:喉に、欠片が引っかかった。
柘植 小遥:「あ……」
柘植 小遥:ありがとう、とか、いってらっしゃい、とかそういう言葉と一緒に、飲み込んだ。
"パーペチュアル":「じゃね」
"パーペチュアル":手を振って、背中が去っていく。
柘植 小遥:すごく、親しかったわけではない。誰にでも優しい子だった。
柘植 小遥:だから、気難しい自分にも声をかけてくれた。
柘植 小遥:……だから、みんなのために、志願して出撃をしていって。
柘植 小遥:みんなのために、居なくなった。
柘植 小遥
柘植 小遥:(なんであの時、何も言えなかったんだろう)
柘植 小遥:(なんであの時、あんな……)
柘植 小遥:(…………)
柘植 小遥:あれ以来、自分が嫌で、人前で何かを食べるのは止めてしまった。賑やかな祭りの最中でさえも。
柘植 小遥:無事に生還して、新しい穏やかな町で静かに暮らして……そうしたら、またあの子が現れた。
柘植 小遥:それはただのコピー、レネゲイドの力で説明がつく存在とわかっているけれど。
柘植 小遥:(苦しい)
柘植 小遥:これは、去年までと同じ苦しみ。
柘植 小遥:……今年は。
柘植 小遥:(でも)
柘植 小遥:(いいの? 頼って)
柘植 小遥:(良かったの? あの子は……理絵は、それで)
柘植 小遥:(そう、思えたら、どんなに)
柘植 小遥:(あなたにも。頼って、いいの。蓮さん)
柘植 小遥:(私を心配してくれている、みんな)
柘植 小遥:(私は……)
柘植 小遥:ゆっくりと、目を閉じる。
柘植 小遥:未だに袖を引く過去と、もう一度向かい合うために。


ミドル4 ホテル『往来館』


GM:シーンプレイヤーは涼さん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (54 → 57)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (57 → 62)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (59 → 61)
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 10)増加 (57 → 67)
サヤ:ぎゃ
御凪 蓮:ぬわーっ
GM:揃ったと思ったら上がった
御凪 涼:サヤーッ

【雨宿町・ホテル『往来館』】

GM:瀟洒な洋館を改装したホテルは、大きくはないがその分手入れが行き届いているようだった。
GM:宿泊客はちらほら。夏祭りの時期なので、普段よりは多いくらいだろうか。
高河 ありさ:「本当に困っているのです。当館では最新の電子ロックを採用しているのですけど」
高河 ありさ:「先日から、あちらこちらのお部屋で事故が発生しておりまして……」

レトロ風メイドメーカー
【高河ありさ・ホテル『往来館』従業員】

GM:シックな制服に身を包んだ、ショートボブヘアの女性。彼女もUGNには協力的なオーヴァードだ。
GM:あなたたちは簡単に入館を許された。ただし、現在ここではあちこちで電子錠が故障しているらしい。
GM:御凪慶の宿泊する部屋も例に漏れず、通常の方法では入室が不可能のようだった。
GM:では、判定をお願いします。
GM:ドアを開けるルートはふたつあり、どちらかを選んでください。
GM:どちらでも特に後で問題が発生したりはしないです。もみ消すから。
御凪 涼:陰謀
御凪 蓮:組織の助力
GM:ハッキング:〈知識:機械工学〉〈情報:ウェブ〉累計達成値30
栗生賢人:ほうほう……。
GM:破壊:〈白兵〉〈射撃〉〈RC〉累計達成値40
御凪 蓮:まあ……あるよね、そっちも!
GM:侵蝕1d10を振り直すことで再度挑戦できます。また、ルートを変更する場合は全て数値はリセットされます。
御凪 涼:これ全員で片方がいいか
栗生賢人:思ったよりだいぶ物理だった!
御凪 蓮:ですねえ
サヤ:ですね。
GM:累計がたまったら開くよ!という感じなので
GM:分散する意味はないですね
御凪 蓮:ハッキングの場合コネとか財産点は使用できますか?
御凪 涼:私自身はハッキングのが得意だけど。
サヤ:プレディクションマンなので白兵も射撃も弱いです。
GM:できます
御凪 涼:では上品にハッキングを嗜みますか?
栗生賢人:こちらは白兵屋ですが、砂の加護ブーストで頑張れないこともないです。
GM:あと演出はまあ、自由で大丈夫です
栗生賢人:お上品に!
サヤ:上品に決めましょう
御凪 蓮:お上品に不法侵入
御凪 涼:蓮は白兵できなくて申し訳ないが…
御凪 涼:おにいちゃんがんばって雫するね…
GM:決まったら、お好きな人から判定をしていこう
御凪 蓮:実は要人へのコネ持ってきてるから
御凪 涼:やるじゃん!
御凪 蓮:ウェブで判定すればダイス増やせる!
御凪 蓮:当主だからコネはあるよ
御凪 蓮:涼兄さんウェブ得意だし最初にお願いできます?
御凪 涼:〈情報:ウェブ〉でやるねー
御凪 蓮:私も一応要人への貸し回数制限あるから
栗生賢人:押忍、まずはおねがいしますー
御凪 蓮:なるたけ後に回りたい
御凪 涼:【情報収集チーム】使います。達成値+2
GM:いっぱいある
御凪 涼:4DX+3+0@10 情報:web
DoubleCross : (4DX10+3) → 10[3,6,7,10]+7[7]+3 → 20

GM:!?
GM:2/3終わったんだが
御凪 涼:あ…なんか…すごい‥
GM:すごいね
御凪 蓮:全然だいじょうぶそう
御凪 蓮:これが王
御凪 涼:これ雫いらんわ
GM:おのれ……
サヤ:しずくをやると一人で終わる…w
御凪 涼:コネ系温存していいよ
栗生賢人:ヒェ……
GM:大丈夫そうなら次の人どうぞ……
サヤ:では雫がないなら僕行きます
御凪 蓮:お願いします
サヤ:《生き字引》、思い出の逸品使用
GM:本気だ!?
御凪 涼:いいの!?
サヤ:6dx+2+20>=30
DoubleCross : (6DX10+22>=30) → 10[1,3,6,7,10,10]+9[3,9]+22 → 41 → 成功

GM:ちょっと
栗生賢人:意志イズパワー!
御凪 涼:wwwww
サヤ:よしよし
栗生賢人:パワー。(真顔)
御凪 涼:ハッキング天才じゃん
御凪 蓮:終わった
御凪 涼:もうホテル買収したじゃん
御凪 涼:こんなん
GM:ちょっと待ってね(笑っているので)
御凪 蓮:27歳組は見守ってよう
御凪 涼:サヤ・ホテルだよもう
御凪 蓮:アルプスホテル
GM:はい。累計30を遠く越え51
GM:特にボーナスはないですが、成功!
御凪 蓮:わーい!
御凪 涼:やったね
GM:データ的には《ドミネーション》の効果が解除されました。
サヤ:あ、いえ41です!涼さんの達成値も足しているので!
栗生賢人:イエーイ!見守ってたら解決してくれた!
GM:41了解!
GM:どっちみち高い!
GM:というところで、演出を軽くして入室していただきたい

GM:ドアの向こうは、音もよく聞こえない。防音はしっかりしているようだ。
GM:ともかく、このロックをどうにかせねば中へと入れない。
御凪 蓮:「ふむ……開けましょうか?」
御凪 涼:「え、壊すの…?」
サヤ:「物を壊したりのはよくないと思うなー」
栗生賢人:「中にお兄さんがいるなら、尚更ね。僕としちゃあ、乱暴なのも嫌いじゃあないけれど……」
御凪 蓮:「とはいえ、他に入る方法がないなら……」
御凪 涼:「少し試してみようか」
栗生賢人:スマートにいくならその方がいい、と。"荷物"に伸ばしかけた手を止める。
御凪 涼:「兄さんのほうは、まあ、多少の瓦礫は大丈夫かもしれないけど」
御凪 涼:扇を振る。《虹の香り》。
御凪 涼:紫檀の香りが、途切れる。
サヤ:「……わあ」
御凪 涼:なにかがひらひらと舞った、という感覚が訪れる。去る。
御凪 涼:「あ、足りないな」
御凪 蓮:「難しいですか」
御凪 涼:「サヤくん、さっき私にやってくれたみたいなの」
御凪 涼:「できない?」
御凪 涼:「あの舞じゃない舞のときの…」
サヤ:「特別サービスだよ?」
御凪 涼:「なんなりと支払うよ」
サヤ:するり、と白い手を涼さんの右手に寄せる
サヤ:そしてその扇を持つ指先に
サヤ:そっと淡い桃色の唇を付ける
サヤ:ちろり、と赤い舌を悪戯っぽく踊らせて
サヤ:「こんな感じかな?」
御凪 涼:「食べられるかと思った」薄く笑う。
サヤ:「食べちゃったら、悪い鬼と思われて斬られちゃうでしょ?」
御凪 涼:「いや、不味いか…珈琲しか入ってないし」呟いて。「そろそろ分かったと思うんだけど」
御凪 涼:「私はほんとうに」
御凪 涼:舞う。見えない。だが、それが蝶だと。
御凪 涼:「なにひとつ斬れやしない」
御凪 涼:なぜか理解できる、瞬間に消える。
御凪 涼:「…できた」
御凪 涼:「ありがとう。開いたはず」
GM:扉の様子自体に変化はない。
サヤ:「それが、涼さんの伝え方なんだ。」
GM:だが、手をかければ簡単に開くはずだ。
GM:あなたがそうしたのだから。
御凪 蓮:「相変わらず」
サヤ:「よーっと」
御凪 蓮:「何やってるのかぜんっぜん読み取れない……」
御凪 蓮:困惑と称賛の混じったため息をつく。
御凪 涼:「…溶かしてるんだよ」首を傾げる。「ううん、うまく言えない」
サヤ:確信があるように扉を開こうとする。
御凪 涼:「やっぱり舞いたいな…」
栗生賢人:「……ことによっちゃ、斬るより恐ろしいことをしでかしてるかもしれないぜ、この人は」
御凪 蓮:「またちょっと先に行きました?」
御凪 蓮:「それはまた後ほどに!」
御凪 涼:「努力してる」軽やかに言い、サヤさんに手を添える。
栗生賢人:「ま、本人にとっちゃあこれも舞、か。……ともあれ、これで問題はなくなった、と」
御凪 涼:「あ、ノックを忘れた。……まあいいか」
御凪 蓮:「まずは行きましょうか。……何があるか分からない、気をつけて」
GM:では、あなたたちの手で、謎の力で閉ざされていた扉は開く。
GM:ギイ、と音を立てて。
GM:…………
GM:ふわりと、洋風の造りにそぐわぬ香のような匂いが漂った。
GM:部屋の中は閉め切られていたようだ。香りは中から薄く匂う。
GM:多少散らかった室内には……。
御凪 慶(右):華やかな着物姿の男が『ふたり』。
御凪 慶(左):どちらも鏡写しのように同じ顔をしている。
GM:そう。部屋の中には『ふたりの御凪慶』がいて、つい、と顔を向けてくる。
GM:そうして、あなたたちに声をかけた。
御凪 慶(右):「ああ、やっと来たな。こいつが鬼だ。あと、頼む」左の相手を指す。
御凪 慶(左):「鬼はこちらの方だよ。騙されるんじゃないぞ」右の相手を指す。
GM:この短時間でどちらが本物かを見分けるのは、弟でも難しいかもしれないが……。

GM:判定をお願いします。誰か一人の成功でOKです。
GM:〈知覚〉で判定して目標値20。
GM:または《真偽感知》の使用で本物を見分けることができます。
御凪 涼:《真偽感知》…
御凪 蓮:なんと!
栗生賢人:かーッ!そんなのなーッ!持ってる人なんてなーッ!
御凪 涼:そんなものを都合よくもっていることがあろうか
栗生賢人:いたわ
GM:どうなんだね
御凪 蓮:兄さんわかっちゃった?
御凪 涼:このための
御凪 涼:というわけでつかおうかな
GM:使ってねと提示したので、受けざるを得ない
御凪 涼:《真偽感知》。侵蝕もちょっとあがるやつ
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を2増加 (57 → 59)
GM:どうぞ! シナリオ1回だぜ!
御凪 涼:どっちでしょう
GM:ということで、あなたは二人いる兄のうち、本物が右側の方だと気づけます。

御凪 涼:視線を動かす。
御凪 蓮:「慶兄さん……が、2人……!?」
御凪 慶(右):「いや、わかるだろ? これ、さすがに」
御凪 蓮:鬼切りを抜き払おうとして、その手を止める。
御凪 慶(左):「こっちに決まってるだろうって」
栗生賢人:「……なんともまあ。頭が痛くなりそうな光景だけど──」
サヤ:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 9[5,8,9] → 9 → 失敗

御凪 涼:もとより、形を見るのは不得手だ。見るのは動作。
GM:二人はしきりに、あなたの目線を惹こうとしているようだった。
サヤ:「全ッ然、わかんない。」
栗生賢人:実際、頭痛を堪えるように眉間に皺を寄せながら。視線は、二人の同じ顔の男──ではなく。彼らを見定める男へと。
御凪 涼:それでしか人を見ることができないとすら言っていい。
御凪 涼:「頼まれました」
御凪 涼:右の男を見て。「迎えに来てくれないものだから、少し寂しかったんだけど」
御凪 涼:「そのあたりの話も、後でいい?」
御凪 慶(右):「……後でゆっくりな。言い訳させてくれ」
御凪 慶(右):「……いや、言い訳ってのも変か。呼びつけたのはほんとだし、な」
御凪 慶(右):にっ、と笑う。
御凪 慶(左):「…………!」
御凪 慶(右):「ほーら、言ったろ」
御凪 慶(右):どこか憔悴した顔ながら、得意げに。
御凪 慶(右):「賭けは俺の勝ちだよ。"影灯籠"!」
御凪 蓮:止めていた右手を払い、青い蝶が羽ばたく。躊躇うことなく"もうひとり"に襲いかかる。
御凪 慶(左):「……なるほど」
御凪 慶(左):その襲撃に、動揺はまるでしていない。
GM:あなたはその時。
GM:その蝶が、見えない壁のようなものに阻まれて散っていく様を見る。
GM:何かがある。あなたたちと、ふたりの御凪慶の間に。
御凪 蓮:「助かったよ、涼兄さん。私一人ならもう少し迷っていたかも」
御凪 慶(右):「そこさ、わかったろうが、壁があるんだ」扇子で行儀悪く前を指す。
御凪 涼:「力になれたならよかった。これからはきっと」
御凪 蓮:「女性を連れてくれば一目瞭然だったかもね、反応で」
サヤ:「わあ…」
御凪 涼:「おまえたちに頼らせてもらうしね」
サヤ:「賢人さん、今の見えた?」
御凪 涼:「ふふ、確かに」
御凪 蓮:冗談めかして軽口を叩きながら、目の前の障壁をにらみつける。
御凪 慶(右):「だから出られなかったし……あのホテルの子に声もかけられなかった」
御凪 慶(右):「ていうか、連れてこいよ!」
御凪 慶(右):悔しそうに歯噛みする。
栗生賢人:「ああ、どうやらお兄さんをこのまま連れ出させてはくれないだろうってことと……」
御凪 蓮:「わあ本物だあ。鉄火場で何言ってんの」
御凪 涼:「面倒だし……」
栗生賢人:「……ひょっとしたら、それ以上に面倒なことになるかもしれない未来がね。悪いけど、三兄弟揃い踏みを喜ぶのは」
栗生賢人:「もうちょっと、後にしてもらうことになるかもね」
御凪 慶(右):「そこを面倒がってどうする……!」
御凪 慶(左):「……ええ」
御凪 慶(左):「そうですね。全く。邪魔が入り、面倒この上ない」
御凪 慶(左):普段の兄とは全く違う声音で冷たく言う。
影灯籠:「……賭けに負けた故、私は影灯籠」
影灯籠:「それは些事。あなた方が来てくれたのですから」
影灯籠:「ぜひ」
影灯籠:「その命を、頂戴いたします」
影灯籠:視線は、御凪兄弟に向けられているようだった。
御凪 蓮:「おや。ぼくらもですか」
御凪 慶:「……俺の顔でその口調は止してほしいが……」
御凪 涼:「……豆でも食べてもらえば、警戒しなかったかも」
御凪 蓮:「まいったなあ、どこで恨みを買ったやら。涼兄さん覚えあります?」
御凪 蓮:「慶兄さん……は、私視点でも覚えがありすぎるなあ」
御凪 涼:「覚えがあるほど外に出てないな、私は」
御凪 慶:「……いや、その……」
御凪 慶:「悪い。今回は完全に俺のせい、かな……」
御凪 涼:「みたい」
御凪 慶:わかりやすい兄だ。態度もわかりやすく。
御凪 慶:申し訳ない、とは思っているようだった。
御凪 蓮:「聞きました?悪い、ですって」
御凪 涼:「賢人くん、サヤくん」
サヤ:「もしかして涼さんたちのお兄さんって結構面白い人?」
御凪 涼:「えっと、こうです。うん」
御凪 涼:「面白い。と思う」
御凪 涼:「ので許してあげてね」
御凪 蓮:「じゃあ後でお叱りと奢りだ。まあとりあえず」
御凪 蓮:「似合いもしない引きこもりからは出してもらいましょうか」
栗生賢人:「ああ、直に会ってみてようくわかったよ。蓮くんの話が、何一つ盛り過ぎじゃあなかったと」
栗生賢人:「……あとまあ、そうだな。やっぱり──」
栗生賢人:どさりと、見た目の割に重すぎる鞄を床に落とす。落ちきる前にそこに手を突っ込んで、引きずり出すのは鎖で繋がれた短い金属柱。
栗生賢人:「よく似てるよ、君たち3兄弟」
栗生賢人:柄尻の鎖を引っ張って。組み上がるのは、一振りの斧槍。それを肩に担いで、楽しそうに笑う。
御凪 蓮:「そうかなあ」
御凪 蓮:微かに嬉しそうに。
御凪 涼:蓮に似た笑みで応える。

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
御凪 涼:ロイスはこのままでいいかな。
サヤ:ロイスは保留
御凪 涼:購入なんかある?
サヤ:応急手当
サヤ:3dx>=8
DoubleCross : (3DX10>=8) → 8[4,7,8] → 8 → 成功

サヤ:買えた!
御凪 蓮:私は特になので応急手当買っておきます 闘いの気配ですし
栗生賢人:ロイスは2枠空けて保留にて!購入は……強化素材狙いで!変えたら槍に使います。
御凪 涼:やった!
栗生賢人:3dx+2>=15
DoubleCross : (3DX10+2>=15) → 8[3,5,8]+2 → 10 → 失敗

栗生賢人:失敗して終了!
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=8 調達
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 3[1,3,3]+1 → 4 → 失敗

御凪 涼:いちおうぶるげ
御凪 蓮:ダメ!
御凪 涼:4DX+3+0@10>=20
DoubleCross : (4DX10+3>=20) → 9[5,7,7,9]+3 → 12 → 失敗

御凪 涼:ん~ まあいいや
御凪 涼:買わずにおわり!


ミドル5 戦闘


GM:全員登場推奨かな。
GM:シーンプレイヤーは蓮さん。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (59 → 60)
GM:涼さんほんと落ち着いてる
御凪 涼:お、やっと60だ
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 8)増加 (68 → 76)
サヤ:にゃが
GM:サヤくん!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (62 → 67)
サヤ:ココに来てテンション上がってきた!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (61 → 67)
御凪 蓮:まあまあ
GM:この辺は安定

GM:では、ミドル戦闘を開始します。

GM:エンゲージは以下の通り。

     [影灯籠(8)]
       |
       3m
       |
      [壁(0)]
       |
       2m
       |
[栗生(5) 涼(8) 蓮(11) サヤ(8)]


GM:壁は行動やドッジはしませんが、エンゲージは封鎖されています。
GM:これを消さなければ奥に移動することも、影灯籠にダメージを与えることもできません。
御凪 涼:なるほど
GM:また、フレーバー的には監禁状態の本物の御凪慶を取り返すことも不可能です。
GM:これは《Eロイス:囚人の鳥籠》の効果によるものです。
御凪 蓮:むむっ
GM:何らかの方法でEロイスの効果を解除できるような攻撃があれば、1点でもダメージが通れば壁は消滅します。
GM:最終的な勝利条件は「影灯籠へ1点でもダメージを与えた状態でクリンナッププロセスを迎える」ことです。
御凪 涼:なんだって
サヤ:そんな攻撃が…!?あるのか・・・!?
御凪 涼:そんな方法…あるわけない!
GM:そういう攻撃がなければ……どうしようもないですね……
栗生賢人:そんな……ダメージが通ればEロイスを無効化できる攻撃なんて……!
御凪 涼:シクシク
御凪 蓮:詰みポイントに陥ってしまったかも……
御凪 蓮:扇パタパタ
御凪 涼:今からでも入れる保険は?
GM:質問などあればどうぞ。なければ戦闘を開始します。保険はないよ!
御凪 蓮:大丈夫です!
御凪 涼:だいじょうぶ!
GM:ほほう……
栗生賢人:押忍、いけます!
サヤ:オッケーです!
GM:では戦闘を開始します。


■セットアップ■

影灯籠:コンボ『真似香』《螺旋の悪魔》
影灯籠:対象は自分。ラウンド間攻撃力15上昇。暴走します。
御凪 蓮:セットアップ、<狂騒の旋律>を使用 コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:ラウンド間ダメージ+15、暴走を受けます。おそろいだね
御凪 蓮:対象は範囲(選択)、受けたい方は!
影灯籠:おそろ!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5増加 (67 → 72)
御凪 涼:受けない~ あと行動もないよ!
サヤ:頂きます。
栗生賢人:こちらのセットアップはなし!狂騒を頂いて暴走します。
御凪 蓮:ではどうぞ!
御凪 蓮:あ、もちろん私も効果を受けて暴走します。
サヤ:《常勝の天才》PC全員の攻撃力+28
御凪 蓮:やった~!
ff 御凪 涼:ヤバすぎ
御凪 蓮:もらいます
栗生賢人:ヒャッハァ!!
GM:こわ


■イニシアチブ■

GM:割り込みなどありません。行動値順に処理。
GM:最初は行動値11の蓮さん。
御凪 蓮:はい!
御凪 蓮:マイナーアクションで戦闘移動
御凪 蓮:壁のエンゲージへ
御凪 蓮:メジャーアクションで<居合> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:対象は目の前の壁、対応ありますでしょうか
GM:壁は何もしません
GM:いるだけ
GM:他にもなし!
御凪 蓮:では命中判定、ダイス5C10固定値19
御凪 蓮:5DX+19+0@10 (侵食上昇4、侵蝕60~)
DoubleCross : (5DX10+19) → 10[1,3,3,7,10]+8[8]+19 → 37

GM:ひえ
御凪 蓮:一回回ったぞ!37です
GM:壁はドッジ能力がなく、そのまま受けるしかない
GM:壁だから……
GM:ダメージをどうぞ
御凪 蓮:ではダメージロール前に
御凪 蓮:オートアクションでウェポンケース内のアームドスーツを装備します
GM:本気だ…どうぞ
御凪 蓮:サヤ君の支援を受けて攻撃力は56 嘘でしょ?
GM:まって
御凪 涼:やばい
GM:いや、ダメージ出していいです
御凪 蓮:4d10+1d10+28+28 (侵食100~)
DoubleCross : (4D10+1D10+28+28) → 11[1,3,3,4]+1[1]+28+28 → 68

GM:ひえ
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (72 → 76)
御凪 蓮:びっくりするぐらい腐った
御凪 蓮:ダイス5つで12点て!
御凪 蓮:ともあれ68点です
GM:えー、装甲だいぶ盛ってたんですが
GM:それどころではないな
御凪 蓮:さすが壁 硬かったようだ
GM:まずダメージは通りました!
御凪 蓮:では、鬼切りの古太刀の効果を発揮します
GM:しかし、Eロイスを解除できるような……
GM:あった
御凪 蓮:この武器を使用した攻撃で1点でもダメージを与えた場合、対象が使用して効果が持続しているEロイス1つを解除!
御凪 涼:ここからでも入れる保険!
GM:なんだと……!
栗生賢人:罠カードオープン……!
御凪 蓮:使用して効果の持続しているEロイスの内容を確認したいです!
GM:まず、ここでのギミックは壁に設定されたEロイスを解除するのみなので。
GM:《Eロイス:囚人の鳥籠》
GM:こちら1つ!
御凪 蓮:ではそちら、囚人の鳥籠を解除します!
GM:くっ……
GM:実はHPがゼロになっていた壁が消失します。
御凪 蓮:やった!後はおまかせします。行動終了!
GM:これで移動と攻撃は自由!
GM:ということで、再度イニシアチブ。
GM:移動と攻撃は自由なので。
影灯籠:《加速する刻》
御凪 蓮:あっそっちからも攻撃できるのか!
御凪 涼:なにっ
御凪 蓮:きゃーっ
GM:影灯籠が手番を行います。
栗生賢人:ぬわーッ!!
影灯籠:マイナー、コンボ『真似扇』《無形の爪牙》《抉り穿つもの》《オリジン:ヒューマン》素手のデータを変更し、シーン間の達成値を上昇。
サヤ:おばか!
影灯籠:メジャー、コンボ『真似刀』《Eロイス:妄念の姿:アドレナリン》《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》
影灯籠:判定します。
影灯籠:おっと対象!
影灯籠:じゃあ栗生さんに。
影灯籠:13dx7+2
DoubleCross : (13DX7+2) → 10[1,2,3,3,3,6,6,7,7,8,9,10,10]+10[1,3,4,5,7,8]+10[4,7]+4[4]+2 → 36

影灯籠:意外といかんな
影灯籠:リアクションどうぞ
栗生賢人:暴走中でリア不!ダメージを…ドーゾ!
影灯籠:4d10+27 装甲有効
DoubleCross : (4D10+27) → 17[6,5,5,1]+27 → 44

栗生賢人:装甲8を引いて……36!HPは29なので戦闘不能、リザレクト!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (67 → 75)
GM:上がった
栗生賢人:結構来た。
GM:では次! 行動値8のお二人どちらか。
御凪 涼:先いいー?
サヤ:どうぞー
御凪 涼:はーい!じゃあ私
GM:どぞ!
御凪 涼:マイナーなし
御凪 涼:メジャーでコンボ『浮き世』《ポイズンフォッグ》《戦乙女の導き》
御凪 涼:PC全員の次のメジャーアクションダイス+3、攻撃力+5。いちおうね
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4増加 (60 → 64)
御凪 涼:以上!
GM:ではそのままサヤさんどうぞ
御凪 蓮:もひとつバフ!頼みます
サヤ:はーい
サヤ:後退ってできますか?
GM:できます!
サヤ:ではマイナーで13m移動。影灯籠と18mの距離を取ります。
GM:了解です。
サヤ:メジャーで《即席武器》。暴走してるから避けられないだろー。
GM:そうだよ! 判定をどうぞ
サヤ:《射撃》で判定
サヤ:5dx+1
DoubleCross : (5DX10+1) → 10[1,3,8,9,10]+3[3]+1 → 14

影灯籠:暴走中。ダメージをどうぞ
サヤ:2d10+13+15+5
DoubleCross : (2D10+13+15+5) → 10[7,3]+13+15+5 → 43

影灯籠:ひえ
サヤ:以上です。
影灯籠:わかりました。しょうがないな
影灯籠:《虚無への回帰》ダメージを0に。
御凪 涼:ずるーい!
御凪 蓮:切らせた!
GM:まだ勝利条件は満たせていません。次!
サヤ:おのれー!
栗生賢人:うぬーッ!
GM:再度影灯籠の手番ですね。
サヤ:く、きなさい…!
影灯籠:マイナーは……暴走を解除。
御凪 蓮:くっ きっちりしている!
栗生賢人:あっ、こいつー!
影灯籠:メジャー、コンボ『真似刀』《Eロイス:妄念の姿:アドレナリン》《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》
影灯籠:対象は……涼さん。
影灯籠:判定をします。
御凪 涼:ぬっ きなさい
影灯籠:13dx7+2
DoubleCross : (13DX7+2) → 10[1,2,2,2,3,3,5,6,6,9,9,9,10]+10[5,6,10,10]+10[4,9]+5[5]+2 → 37

影灯籠:リアクションどうぞ
御凪 涼:いちおうドッジ
御凪 涼:1DX+0@10 回避
DoubleCross : (1DX10) → 7[7] → 7

御凪 涼:うむ くらいます
影灯籠:ダメージ!
影灯籠:4d10+27 装甲有効
DoubleCross : (4D10+27) → 21[3,7,2,9]+27 → 48

御凪 涼:装甲あってもむり!リザ!
御凪 涼:御凪 涼のHPを1d10(→ 9)に変更 (25 → 9)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を9増加 (64 → 73)
GM:では行動値5の栗生さんどうぞ
栗生賢人:はあい!マイナーで戦闘移動、影灯籠にエンゲージ。
影灯籠:なんかきた……
栗生賢人:メジャー、《コンセントレイト/ペネトレイト/炎神の怒り/煉獄魔神》、混沌なる者の槍による白兵攻撃!
影灯籠:判定どうぞ
栗生賢人:今回はセルフ支援なしで!判定!
栗生賢人:16dx7+2
DoubleCross : (16DX7+2) → 10[1,1,2,2,3,3,6,7,7,7,7,9,9,9,10,10]+10[2,2,3,5,6,7,7,7,8]+10[2,6,8,8]+6[6,6]+2 → 38

栗生賢人:達成値38!
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+10
影灯籠:今度はドッジができる
影灯籠:……
御凪 涼:ついでだしあげる
影灯籠:そういうことします?
栗生賢人:ヤッター!
御凪 蓮:希望をたつかのような後乗せ支援
栗生賢人:というわけで達成値48となりました。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (73 → 76)
影灯籠:ドッジ……
影灯籠:6dx<=48
影灯籠:6dx
DoubleCross : (6DX10) → 10[6,6,7,8,9,10]+1[1] → 11

影灯籠:一回回りましたが
御凪 蓮:がんばった
栗生賢人:きっちり1回回してくるんじゃあないよ。
御凪 涼:心じゃよ
影灯籠:ダメージを!
栗生賢人:ではダメージ!
栗生賢人:5d10+21+15+28+5
DoubleCross : (5D10+21+15+28+5) → 36[9,7,9,6,5]+21+15+28+5 → 105

影灯籠:!??
栗生賢人:装甲無視、105点です。
御凪 涼:www
栗生賢人:……105!?
御凪 蓮:1点でもダメージが通ればとかそういうレベルじゃない
御凪 蓮:しかも装甲無視!
御凪 涼:怖すぎ
影灯籠:ちょっとお待ちを
影灯籠:いやお待ちとかではないな
影灯籠:一度落ちます。《蘇生復活》
栗生賢人:やったぜ
御凪 蓮:お、落ちた!
影灯籠:そして《瞬間退場》!
御凪 涼:なんですとー!
栗生賢人:お、おのれーッ!!
御凪 涼:おのれルパン!
GM:これはクリンナッププロセスを迎えた扱いとし、戦闘は終了。
御凪 蓮:サヨナラ!
御凪 涼:次は210点攻撃したるぞ
GM:あなたたちの勝利です。
GM:こわいんだよ
御凪 蓮:やったー!
御凪 涼:よしよし
栗生賢人:イェア!
サヤ:勝ったぜ!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を11(→ 11)増加 (75 → 86)

サヤ:「よし、それじゃ。始めようか」
サヤ:「無理せずにね!」
サヤ:ぴょん!とその場で跳ねて
サヤ:パン!と楽しそうに手を叩く。
サヤ:傍から見れば何の意味もない動き。
サヤ:だが、その所作が
サヤ:ほんの数mm
サヤ:ほんのコンマ何秒の幸運を自分たちに呼び込む。
サヤ:そのことをサヤだけが理解している。
御凪 涼:「……? うん、よろしくね」
サヤ:風が吹けば桶屋が儲かる。そしてサヤはその風を呼ぶ方法を生まれながらに知ってるのだ。
サヤ:うん!と涼さんの言葉に子供らしい笑顔で応える
御凪 蓮:そして、風はここにある。
御凪 蓮:狭い室内、運足は最小限。しかし扇を大きく広げ、背中を見せるほど大きく振るう。
御凪 蓮:「まずは一曲」
御凪 蓮:青い蝶達がひらりひらりと舞い狂う。羽撃きが重なり、音となり歌を奏でる。
御凪 蓮:御凪の舞、演目は鬼退治。勇壮なる響きが舞台に上がる演者達の心を沸き立たせる。
影灯籠:「…………」
影灯籠:その様を見るなり、鏡像のように……否。
影灯籠:少しだけ力強く、華やかではあるがやや粗野な動きを。扇を大きく広げ、振るう。
影灯籠:ひらひらと舞うのは、実体なき影の蝶。
影灯籠:無音の黒揚羽が、物真似のように宙を舞う。
御凪 蓮:「涼兄さん」
御凪 涼:「あ、兄さんの舞の真似だ。すごいな」
御凪 蓮:「でもやっぱり、違いますね」
御凪 蓮:確認するように呟く。
御凪 涼:「うん。……ふふ、おまえの舞もひさびさに見られるし」
御凪 涼:「楽しみだな」
御凪 慶:「……腹立つだろ、そいつ」やれやれ、という調子で呟く。
御凪 蓮:兄の言葉に応えるように舞い続ける。
御凪 蓮:青い羽が二対、『御凪慶』に向けて舞う。御凪慶を閉じ込める障壁に阻まれ、虚しく霧散する──
御凪 蓮:「 」
御凪 蓮:──寸前、その姿が断ち割られる。青の残光は"壁"の先へと届き、空気に溶けて消えてゆく。
御凪 蓮:「疾っ!」
御凪 蓮:気迫の一声が響く時には、遮るものはもはやなく。鬼切りの絶閃は朱塗りの鞘へと収まっている。
御凪 蓮:「籠の鳥なんて似合わないよ、その人。なにせ俗っぽい」
影灯籠:「……おや」瞬き。
御凪 慶:「言ってろ」
御凪 蓮:前に出て、背後に僅かに空間──"舞台"を確保している。
御凪 蓮:御凪の舞を魅せるには不十分だが、
御凪 蓮:「どうぞ、お好きに」
御凪 蓮:我慢させてしまった分、これぐらいは準備してあげないと。
影灯籠:「……なるほど。確かに、蓮さんはお強い」
影灯籠:淡々とした声で。
サヤ:興味深そうに蓮さんの所作を見つめている。何百年も連綿と受け継がれてきた鬼殺しの技法。その最先端にいる人が振るう剣技・
サヤ:「…すごいなあ」
御凪 涼:「でしょう」なぜか自慢げに言う。
影灯籠:「その刀の話は、伺いませんでした」
御凪 慶:「当たり前だろ、秘中の秘だぞ……」
影灯籠:「しかし、お好きに、と言われるのであれば」す、と進み出て。
影灯籠:「そう」扇を振り抜く。
影灯籠:それは、実体のある刃ではない。影の刃。
影灯籠:それが、するすると栗生賢人の元まで伸び、斬撃を与える!
影灯籠:斬った瞬間、無数の影の蝶の群れが羽ばたいた。
栗生賢人:「──ああ、これは。話に違わぬ美しさだ、けどね」
栗生賢人:陰の刃に肉を裂かれ、血を流し。それでも。
栗生賢人:「これは、"ぞっとするほどの"ものじゃない」
栗生賢人:不敵に笑って見せる。
影灯籠:「……私が動きます。しかし」
影灯籠:残心の動きを静かに行いながら。
影灯籠:「生憎、影真似ですから。心を打つまではいきませんか」
御凪 涼:「……どうだろう。もっと見ていたいと、思うけど。さすがにそうはいかないし」
御凪 涼:「なにより、私が我慢できないな」
御凪 涼:扇を広げる。構える動作もなく、いきなり体を翻す。
御凪 涼:「やっとだ」
御凪 涼:透明な蝶が羽撃いた。
御凪 涼:見えぬ翅が見え、聞こえぬ風切音が聞こえ。
サヤ:「……わあ」
御凪 涼:世界は少しだけ形を変える。変えさせられる。
御凪 涼:刀はない。それは蓮だけのものだ。御凪涼は、舞うことしかできない。今だってそうだ。
御凪 涼:彼の内側にしか感じられないものを、表すだけ。
御凪 涼:それが現実と溶け合う手段を、繰り返すだけだ。
御凪 涼:そこでは、あなたたちの体は、ひどく自由で軽く、解き放たれている。
御凪 涼:そう信じさせる。
御凪 涼:「……あ、そうだ。サヤくん」
御凪 涼:ゆるやかに踏み出し舞う足を止める。
サヤ:その舞は確かに美しいけど、何故かひどく寂しくて
御凪 涼:「これが舞だよ」
サヤ:その寂しさがどこから来るのか考えて、返事が少し遅れる
サヤ:「…綺麗だよ。すごく」
御凪 涼:「ありがとう」ぱたりと扇を閉じる。生まれていない蝶が死んでいく。
御凪 蓮:初めて稽古を受ける時、師が言った。
御凪 蓮:『慶を手本とするように』
御凪 蓮:父は続けてこう言った。
御凪 蓮:『涼を手本にしてはならない』
御凪 蓮:それは、御凪の舞ではない。
御凪 蓮:御凪の武を持たずして、御凪を超えた"舞の魔性"。
御凪 蓮:背筋が寒くなるとともに、僅かに口角が上がる。
御凪 蓮:自慢するように。
影灯籠:「……涼さんは、助けてくれる、と……」
影灯籠:「こういう形で、とは。なるほど」
影灯籠:「……なるほど」何かを噛み締めるように。
御凪 慶:「……なるほど、だろ?」やはり少し自慢げに。
サヤ:生まれる前に消えていった蝶を追うようにその場を離れる
サヤ:その瞬間
サヤ:『往来館』が揺れる。
サヤ:雨宿町の訪れた小さな地震。
サヤ:それは土地の神がいたずらに起こしたものかもしれなければただの自然現象かもしれない。
サヤ:御凪や栗生たちにとっては戦うにも立ち続けることにも支障のない僅かな揺れ。
サヤ:だが、今この瞬間、影灯籠の立つ場所だけでは
サヤ:最も強く『共振』し、レネゲイドそのものを掻き乱すかのような衝撃となる。
サヤ:「わ、ちょっと揺れたね。大丈夫だった?」
御凪 蓮:「今のは……サヤ君、君が?」
影灯籠:扇をさっと振り上げる。黒い蝶の群れが、霞のように解け、散り。
影灯籠:周囲を守るように飛び回る。
御凪 涼:サヤさんのほうに視線を流す。言いかけて、影灯籠の動きに目を取られる。
栗生賢人:「……なるほど。偶然、確率。言い様は色々あるけれど──」
影灯籠:ほんの一瞬の衝撃は、その羽を犠牲にして打ち消される。
栗生賢人:「そうなるべくしてそうなる。……いいね。これほど頼りになる後押しはない」
影灯籠:影の霞は、また寄り集まり、蝶の群れへ。
サヤ:「言ったでしょ?俺は"桶屋"だって。」
影灯籠:その羽ばたきは、世界を動かすことはなく、確かに数を減らしている。
御凪 涼:「じゃあもっと強い風を」
サヤ:「今のは、ちょっと投資を失敗しちゃったみたいだけど?」
御凪 蓮:「起こすとしましょうか」
影灯籠:「弟さん以外は、予定外でした」ふう、と口から黒い蝶を一匹吐き出して。
影灯籠:「仕方がありませんね。全員打ち倒す」
影灯籠:ば、と再び扇を開いた、その時。
高河 ありさ:「お、お客様! 今取り込み中で……お客様ー!」
高河 ありさ:外でワーディングを展開していた従業員の慌てた声がする。
GM:続いて。
由比 白音:「……おそらくは」
由比 白音:「私も、関係者なのではないかと思う。入れさせてもらう」
御凪 慶:「……え?」
御凪 慶:「ちょ、ちょっと待て、おい、これ」
由比 白音:「……?」
栗生賢人:「……取り込み中だよ、外で待ってなさい。って言って聞いてくれる感じじゃあないね、これは」
御凪 慶:「どういうことだ……?」
御凪 蓮:「栗生さん、その人は」
御凪 慶:驚愕の顔で、由比白音を見つめている。
御凪 涼:「資料で見た子だ」
由比 白音:こちらは、無表情。
御凪 涼:「…兄さん、知ってるのか?」
由比 白音:「……やあ。あなたは、来てくれていたんだ」栗生さんに。
御凪 慶:「知ってるが……後で話す」
御凪 慶:「まず、そいつをどうにかしろ。狙ってるぞ!」
栗生賢人:「……話はあとで聞かせてもらうよ、お兄さん。必ずね」
栗生賢人:事情を知るらしき男、そして。気遣うような声を向けてくれた友に、小さく頷く。
由比 白音:「あなたを止めに来た」影灯籠に、手を差し伸べて。
由比 白音:「人々を帰しなさい。無事ではいるんだろう」
影灯籠:「止まりなど」
影灯籠:扇を大きく開き、再度振り抜く。
影灯籠:舞よりは、刀を振り下ろす形に近い。
影灯籠:狙うは、御凪涼。
影灯籠:影の刃が飛んでいく。
影灯籠:「できるものか」
御凪 涼:避ける、あるいは受け止める、という技術を持っていない。
御凪 蓮:「兄さん!」
御凪 涼:そのまま裂かれる。裂かれる刃を見ている。
御凪 涼:「……これは、誰のにも似てないな」
御凪 涼:それからやっと、痛みに気づいた。「大丈夫」
御凪 慶:「大丈夫じゃないだろうが……くそっ」
栗生賢人:「手当は後だ。……なに、心配要らないさ。すぐ終わらせる」
栗生賢人:熱を帯びた斧槍を担いだまま、彼らの舞ほどではないにしろ、ステップは軽く。一呼吸の間に間合いを詰める。
サヤ:「蓮さん、一步右にずれて」
御凪 蓮:「!」
サヤ:「うん、そこ。そこがベスト」
サヤ:両手でカメラの形を作りながら、そう言い放つ
サヤ:その手の内に見えているのは、ほんの数瞬先に起こりうるだろう未来だ
栗生賢人:その未来が到来するまでの一瞬。青年の中で、思考が巡る。
栗生賢人:──心配要らないと大口を叩いたものの。この町で戦うことは、ひどく難しい。何せ、「敵」と認めるための基準が曖昧に過ぎる。
栗生賢人:ここに来るまでは。あれが敵だと、いつも明確な基準があった。ここでは──少し不思議な出来事が、当たり前のようにあって。
栗生賢人:──ああ、けれど。
栗生賢人:「──悪いな。君は──」
栗生賢人:町の意志たる"偶然"が彼を捉えた。そして。
栗生賢人:「僕らが、討ち果たすべきモノだ」
影灯籠:「……!」
栗生賢人:友が。彼の刃が「斬る」と定めたのならば。それは、明白だ。
栗生賢人:下した決断に、刃が従う。爆炎で加速した斧槍が、横合いから思い切り叩きつけられる。
影灯籠:「……っ、ぐっ!」
影灯籠:その。
影灯籠:攻撃が、『それ』を捉えた、その瞬間。
影灯籠:姿が、陽炎のようにゆらり、と揺れた。
影灯籠:「……!」


影灯籠:床に受け身を取る、その姿。
影灯籠:赤いコートと、長い髪の若い女。
影灯籠:あなたは、よく知っているはずの姿。
影灯籠:「……違う」
栗生賢人:「……ッ!?」 加速する刃は、止まらない。振り抜き、身を捻って勢いを殺す中の視界、その端に姿を捉える。
影灯籠:「違う!」
影灯籠:再び揺らいで、御凪慶の形を取る。
御凪 慶:「……やっぱり、そうだよな、あれ……」
影灯籠:そのまま、後ろに飛び退いて、閉め切った窓のカーテンを引く。
GM:窓の外、二階のバルコニーには。
GM:虚ろな目をした、幽霊のような人影が。
GM:いくつも、いくつも、じっと立って、そちらを見ている……否。
GM:見ているのかどうかもわからない。
サヤ:「あれが、幽霊の正体?」
栗生賢人:「君は……君たちは」
栗生賢人:「いったい、何だ」
サヤ:食い入るようにそれを見つめて
影灯籠:「……また、後ほど。御凪の弟さんたち」
サヤ:オヤジの言葉を思い出す。
サヤ:『幽霊に惹かれてはいけない』
影灯籠:栗生さんには、さほど関心を払ってはいないようだ。
栗生賢人:夏祭りの前、知人の姿をした何かに問いかけた声色よりも。敵意と猜疑心が滲む声。
御凪 蓮:「まだ私達に御用ですか」
影灯籠:窓を開く。外界の空気が飛び込んでくる。
御凪 蓮:「理由を聞いてもいいのでしょうかね」
サヤ:「……!」目をそらし、蓮さんたちの言葉に意識を集中する
御凪 涼:「また舞ってくれるなら。……と言いたかったけど、それじゃ済まなそうだな」
影灯籠:「……理由は、そちらのお兄さんにでも」扇子で指し示す。
影灯籠:「それでは」
影灯籠:バルコニーから身体を投げ出して。
影灯籠:その刹那、黒い蝶の群れが空へと飛んでいった。
影灯籠:幽霊たちと共に。
GM:……敵は去った。静寂が残る。
御凪 涼:その姿をじっと見ていた。「……形が変わった」
栗生賢人:「……引き際まで綺麗なもんだ。伊達にお兄さんの姿を真似ちゃいないな。……さて」
GM:そこにひとつ。
GM:開いた窓の向こうから、小さな鳥の羽ばたきが聞こえてくる。
アテナシ:白い鳥が部屋に舞い込む。頭には、奇妙な目隠しをして。
アテナシ:「……ふむ。やはり妙なことになっておったか」
サヤ:「オヤジだー!」
アテナシ:そのままはさはさと、サヤさんの元に。
御凪 蓮:「オヤジ?ということは……」
栗生賢人:「…………」 続けるべき言葉が出てこず、僅かの間ぽかん、として。
サヤ:両手を出してその鳥を迎えます
アテナシ:「うむ。来てやったぞ」サヤさんに威厳深く。
サヤ:「えー、なにこのオヤジー。かわいー」
栗生賢人:「こりゃまた……随分可愛らしくなられて……」
御凪 涼:「…あ。アテナシっていうのは、この鳥?」
サヤ:嬉しそうにお腹をツンツンする。
アテナシ:「本体ではないわい。動かしておるだけだ」
アテナシ:「火消し共も何かと混乱しておるかと思っての、栗生の」
御凪 蓮:「助力に来てくださったのですか?」
サヤ:「オヤジが味方してくれれば百万人力だぜ!」
栗生賢人:「ああ、お察しの通りだ。……そうだね、いい頃合いだ。どこかで改めて、話を整理しなきゃいけない」
アテナシ:「癪な言い方よの。こちらにはこちらの思惑がある」
由比 白音:「……私の話も、したい。聞いてもらえるのであれば」
御凪 蓮:「助かります。では場所を移して手当と、ゆっくりお話と行きましょうか」
サヤ:手をそ~っと動かして鳥のオヤジを自分の頭に乗せる
御凪 涼:「兄さんもね」
栗生賢人:「もちろん、聞くとも。聞かなきゃいけない……ああ、いや。正しくないな、これは」
御凪 慶:「こっちだってまあ、わかることは言うけどな……わからんことばっかりだよ」
御凪 蓮:「慶兄さんも、それでいいですかね?」
栗生賢人:「聞かせてほしい。知る限りのことを。……僕は、君たちの」 ──君の──
栗生賢人:「話を、聞きたい」
御凪 慶:「助けられといて異は唱えられんよ。なんでも話すさ」
栗生賢人:囚われていた青年と、そして。赤いコートの女性へと、頷きながら。

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
御凪 蓮:ロイス保留
御凪 蓮:購入せっかくだし強化素材狙いましょう
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 10[2,7,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

御凪 蓮:成功しちゃった
栗生賢人:ロイス!蓮さんに「■誠意/劣等感」、涼さんに「■連帯感/不安」にて!
GM:つよ
御凪 蓮:手持ちの鬼切りに使います。攻撃力+1
御凪 蓮:こちらは以上
御凪 涼:すごー
御凪 涼:れんたいよー
栗生賢人:購入はこちらも強化素材狙い。
御凪 涼:ロイス保留
栗生賢人:4dx+2>=15
DoubleCross : (4DX10+2>=15) → 7[4,5,5,7]+2 → 9 → 失敗

栗生賢人:失敗して終了!
御凪 涼:じゃあそれをねらおう
サヤ:強化素材
サヤ:4dx=>15
DoubleCross : (4DX10>=15) → 10[3,4,6,10]+9[9] → 19 → 成功

GM:たか
サヤ:天才じゃったか…
GM:天才だ
サヤ:栗生さんにあげるね。
御凪 涼:あ、じゃあ二重できないからいいか
御凪 涼:なんかほしいのある?ブルゲとか?
御凪 蓮:栗生さんは使えるかなブルゲ 私はセットアップ埋まってます
サヤ:セットアップ使いです
御凪 涼:やるだけやってみよ
御凪 涼:5DX+3+0@10>=20
DoubleCross : (5DX10+3>=20) → 9[2,5,7,8,9]+3 → 12 → 失敗

栗生賢人:お、素材ありがたく……!これで攻撃力+1!
御凪 涼:ふんふん しっぱい!
御凪 涼:以上~
栗生賢人:そしてセットアップは余ってるので、ブルゲは次に自分でも狙ってみます。
GM:全員終わりかなー
御凪 涼:欲しければ後でシズクしてかおうっと
御凪 涼:おわり~
GM:いえーい


ミドル6 情報収集2


GM:シーンプレイヤーはサヤさん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (76 → 85)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (86 → 88)
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 3)増加 (84 → 87)
御凪 涼:あっ踊ったからアガった
サヤ:おけ
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (76 → 84)
GM:おっ揃ってる
栗生賢人:いい感じに横並びになった。
御凪 蓮:結果的に皆同じぐらいに
GM: 
GM:このシーンはまず、情報項目を出します。

★ふたりの由比白音について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10(サヤのみ7)


GM:現時点ではひとつ!
御凪 涼:サヤセンパイにお願いしとうございますわね
御凪 蓮:ここはサヤ君にお願いしましょうか?
GM:調べたい人は判定をしてください。
栗生賢人:ですね、お願いしても…いいでしょうか!
サヤ:いくぜー
サヤ:《生き字引》思い出の逸品使用
サヤ:8dx+2>=7
DoubleCross : (8DX10+2>=7) → 10[4,5,6,6,8,9,10,10]+10[5,10]+4[4]+2 → 26 → 成功

GM:すごい回した
サヤ:天才じゃったか…
御凪 涼:三人目?
御凪 蓮:スゴ
GM:成功です。では一旦情報を開示します。

★ふたりの由比白音について〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉10(サヤのみ7)
アテナシからの情報提供と、あなたのあやしとしての知識や勘から、以下のことがわかる。
幽霊はもともと、雨宿町で死んだ人間の情報を元に生まれたオリジン:ヒューマンのRB。
故・由比白音を元にして幽霊が発生したとして、何らかの偶然でそれが複製された可能性がある。
つまり、由比白音というオリジンから生まれたRBは2体存在する、それが今回のふたりだ。

→★栗生賢人が出会った由比白音について〈情報:UGN〉〈交渉〉8(栗生賢人のみ7)が調査可能になりました。
→★影灯籠について〈情報:UGN〉〈交渉〉8(御凪涼・蓮のみ7)が調査可能になりました。
→★影灯籠と御凪慶について〈情報:噂話〉〈交渉〉8(御凪涼・蓮のみ7)が調査可能になりました。


GM:項目が開きましたので、さらに判定をどうぞ。
栗生賢人:では、自分が出会った白音さんについて!コネ使用の情報:UGNにて…!
栗生賢人:6dx+1>=7
DoubleCross : (6DX10+1>=7) → 9[2,2,6,7,8,9]+1 → 10 → 成功

GM:つよい
栗生賢人:大台には乗った。
GM:今回はまとめて開示しましょうか
栗生賢人:はーい!
御凪 蓮:では私は影灯籠について
御凪 蓮:情報:UGNで調べます コネ:UGN幹部も使って
御凪 蓮:6DX+0+0@10>=7 情報
DoubleCross : (6DX10>=7) → 10[1,1,2,6,7,10]+10[10]+9[9] → 29 → 成功

御凪 蓮:凄いわかった
GM:高いね!?
御凪 涼:★影灯籠と御凪慶について〈情報:噂話〉。最後の【情報収集チーム】もつかおう
御凪 涼:すご
御凪 涼:6DX+2+0@10 情報
DoubleCross : (6DX10+2) → 9[3,3,5,5,8,9]+2 → 11

GM:ばっちり
御凪 涼:成功
御凪 蓮:みんなおっけー
GM:成功です。あぶなげないな……
GM:では順次開示していきます。
サヤ:安定してるー

★栗生賢人が出会った由比白音について〈情報:UGN〉〈交渉〉8(栗生賢人のみ7)
生前の『由比白音』の情報を元に生まれたレネゲイドビーイング。
ただし、存在としては別物であり記憶もない。通常であれば観測者の影響ですぐに姿は変わってしまうはずだった。
しかしこの個体は、まず最初に『由比白音への心残り』を持つ栗生賢人に接触し、再び由比白音の姿を得た。
それ故にオリジンに強い繋がりを持ち、個を確立。ないはずの意志を獲得した。現在は人攫い事件を憂えて動いている。



★影灯籠について〈情報:UGN〉〈交渉〉8(御凪涼・蓮のみ7)
生前の『由比白音』の情報を元に生まれたレネゲイドビーイング。
発生時にジャーム化したことで意志を獲得、元の幽霊からは変質を遂げたと見られる。
周囲の大量の幽霊は影灯籠の意志に共鳴し、自分の姿に影響を与えた相手を攫っている模様。
現在被害者の居場所はわかっておらず、UGN側からは要対処ジャームとして指定された。



★影灯籠と御凪慶について〈情報:噂話〉〈交渉〉8(御凪涼・蓮のみ7)
御凪慶は「死者への心残り」を特別には持っていなかったため、影灯籠はオリジンの姿から変化をしなかった。
それ自体はままあることのようだが、影灯籠は元々の性質が果たせないと混乱、妄想衝動のまま御凪慶を利用していた。
御凪涼・蓮を呼び寄せたのは、彼らの命を奪うことで御凪慶の持つ絆を変質させ、心残りを発生させるため。
現在影灯籠はさらに暴走、目的も定かでないまま幽霊による人攫いを広げており、拠点は不明のままだ。


GM:現時点の情報は以上、とあとひとつ。
御凪 涼:おお!
GM:自動開示の情報が出て来たのですが、これは後ほどお出ししましょう。
御凪 涼:きになる
御凪 蓮:はーい
GM:話題の流れでね
栗生賢人:はあい!


【ホテル『往来館』・サロンルーム】

GM:かつては大勢の来客を招いていたであろう、元・広間。
GM:現在は趣を残したまま改装し、特別な談話のためのサロンルームとなっている。
GM:あなたたちはここに場を移し、現状を整理するために話し合っていた。
御凪 涼:裂かれた紗の羽織を、兄に借りた適当な羽織に替えている。藤が描かれた派手なもの。
サヤ:「やっほー」
御凪 涼:「やあ」
サヤ:ぽふん、と後ろから涼さんにもたれかかる
サヤ:「お疲れ様、痛いの大丈夫?」
御凪 涼:そのまま受け止める。「ああ…別に。あまり気にならないほうだしね」
サヤ:「そっか。そういう人もいるんだねえ」
サヤ:そう言いながら涼さんと向かい合う
御凪 涼:「舞っていると、そればかり考えてしまってね」
御凪 涼:「あんまり、ほかのことに気が向かないだけだな」
サヤ:「さっきの舞、綺麗だったもんね。」
サヤ:《完全演技》、で先程の涼さんの舞を再現しようとする。
サヤ:呼吸の間合い、足の運び、指先の表情、足裏から全身に流れる力の流れ
サヤ:瞼の裏に残る幽玄の世界を限りなく現し世に表そうとして
サヤ:それでもなお、御凪涼には届かない。
サヤ:「ん、やっぱり難しいや。アルプス1万尺なら完璧なのに」
御凪 涼:「……綺麗、と言ってもらうことは、あんまりない気がする。嬉しいな」
御凪 涼:笑う。「あれはたしかに完璧だった」
サヤ:「うん、凄く。凄く綺麗だったよ。」
サヤ:「それに、涼さんの世界も伝わってきた。」
サヤ:「だけど、だけどさ。」
サヤ:「涼さんは、涼さんの舞を、残せるの?」
御凪 涼:「……」目を見開く。
御凪 涼:「……考えたこともなかった」
サヤ:「蓮さんの業は、ずっと昔から伝わってきて、未来に残せる業だ。」
サヤ:「だけど、涼さんの舞は…」
御凪 涼:「私以外にはできない」
サヤ:「……うん。」
サヤ:「幹はきっと同じなのに。」
サヤ:「枝分かれしちゃってる。」
御凪 涼:「個というのは、でも、そういうものじゃないのかい」
御凪 涼:「生まれてしまえば異なってしまうものだ」
御凪 涼:「その上で、残るも消えるも」
御凪 涼:「それは、自然なことだと思っている…難しいな。否定したいわけではないんだけど」
サヤ:「自然だとしても。でも、それって…寂しくない?」
御凪 涼:「寂しいのは……」
サヤ:「俺は、ヒトって何かを伝えて、何かを残すことで繋がっていく生き物だと思ってたから。」
サヤ:自分は、そういう小さなが繋がりの果てに生まれた『あやし』だから
サヤ:「少なくとも俺は、涼さんがいなくっても、涼さんの舞がなくなっても。寂しいよ?」
サヤ:「最初は鬼殺しだと思ってて怖かったけど、今はそう思う。」
御凪 涼:「……そうだな。まず、ありがとう」
サヤ:「……?」
御凪 涼:「その上で。寂しくないかというのなら」
御凪 涼:「寂しいのかもしれない。私が舞うのは」
サヤ:じっと涼さんの顔を見上げる
御凪 涼:「伝えたいからだ。私が見たものを、こうだと伝えたい。そうでなければ、私の中にあるだけでは、耐え難い」
御凪 涼:「同じ幹でも、生まれてしまえば違うことを思い、違うように見る」
サヤ:「…うん」
御凪 涼:「それを、その垣根から解き放たれて、手渡せれば」
御凪 涼:「きみの言い方でいうと、寂しくなくなる。そういう気がする」
御凪 涼:「……きみと違うのは、私はそれを残したいとは思っていないことだろうな」
サヤ:「伝えるだけで、いいの?」
サヤ:不思議そうに、どこか悲しそうに、涼さんに言葉を投げかける
御凪 涼:「いいよ。それが私である必要すら、本当はない。私が伝えたいのは、私でなくて、私が見たものだ」
サヤ:何百年も生きていた大樹。そこから枝分かれした細い枝。その先に咲いた小さくて、綺麗な花。
御凪 涼:「なにも残る必要はない」
サヤ:それが一輪だけしか咲かないのは、とても寂しいことに思えるから
サヤ:「……必要なら、あるもん。」
サヤ:ぎゅう、と涼さんの扇を持たない方の腕を握る
御凪 涼:為すがままにされている。
サヤ:「俺を寂しくさせないためには、絶対必要だもん。」
御凪 涼:「……なかなか難しいことを言うなあ」
サヤ:「難しくないよ、だから、こうすればいいんだ。」
サヤ:「涼さんが残す必要がないと思ってるなら」
サヤ:「残して欲しいと思ってる俺が覚えればいいの!」
サヤ:「誰かに教えることでそれがより自分の血肉なっていくって聞いたことがある気がするし。」
サヤ:「俺に教えて涼さんも舞が上手くなるならふたりともどんどん上手くなって一石二鳥だよ!」
御凪 涼:「なるほど」扇の先、その白い頬に触れる。
御凪 涼:「はっきり言って、私は教えるのはものすごく、下手だけど」
サヤ:「…ダメ?」
御凪 涼:「断られないと思って聞いてるだろう?」
サヤ:「実は、そう」
御凪 涼:「私もよくそうするから、分かるよ」
サヤ:にへらと笑って涼さんのお腹の辺りに顔を埋める
御凪 涼:温度、感触、声色。そういうものを認識が通り過ぎていく。
御凪 涼:(やっぱり、こういうのを伝えるのは)
御凪 涼:(なかなか難しいな……)
御凪 涼:手をその桃色の髪の上に置いた。
御凪 涼:感情があって、それはうまく言葉に出来なかったし、舞うこともできなかったので。
御凪 涼:そういうふうにした。
アテナシ:はさ、はさ、と翼のはためきが聞こえて。
アテナシ:「……かわいい子には旅を、とは言ったが」
アテナシ:「まあずいぶんと遠くまでいったではないか、のうサヤ」
アテナシ:サヤさんの肩に停まる。
サヤ:「そんなことないよう、まだ全然近所だぜ、オヤジ」
サヤ:嬉しそうに肩に止まった鳥のお腹を突く
アテナシ:「どうであろうのう……」
サヤ:「もしかしてちょっと寂しい?」
アテナシ:「我を何だと思っておるか」
アテナシ:「そなたのような小童、いくらでも見送ってきておるし……」
アテナシ:小首を傾げる。
アテナシ:「……何度あろうとも、そうよの。少しばかり寂しいものよ」
アテナシ:「巣立ちというものはな」
サヤ:「そんなふうに言って追い出そうとしないでよう。」
御凪 涼:ぼんやり鳥とサヤさんの会話を見ている。
アテナシ:「ハ、宛無御殿の門は常に開いておる」
アテナシ:「ときに、そなた、あの幽霊……もといあやしどものことについてはどこまでわかっている?」
アテナシ:由比さんの方をくちばしで示す。
サヤ:「どこまで…と言われても」
サヤ:「あれは、多分由比さんって人の幽霊で。」
サヤ:「でも…」
サヤ:「なんか、それだけじゃない気もする。」
アテナシ:「ふむ。常の幽霊とはもはや違ってしまっておるな」
アテナシ:「出会いがあったのであろうよ」
サヤ:「それって、いいこと?」
アテナシ:「さあてのう。生まれて嬉しいか、切ないか……」
サヤ:いいことであってほしいな、と賢人さんの方を見ながら、そう思う
アテナシ:「それこそ、幹と枝よ」
アテナシ:「分かたれてしまった以上、どう感ずるかはその個次第」
サヤ:「ん……」
サヤ:「難しいんだね、ヒトの世界って」
アテナシ:「そうよの。……しかし、そなたはなかなかの踏み込みを見せた」
アテナシ:「褒美をやろうか」
アテナシ:そう言って、足で掴んでいた白い石の欠片をほとりと落とす。
サヤ:「もらえたら、すごく嬉しい」
サヤ:「わっ」
サヤ:少し慌てた様子でそれをひらう
GM: 
ステージ限定アイテム『慰石の欠片』
種別:アイテム(使い捨て)
バックトラック時に使用。PC全員のダイスを+1d10する。


アテナシ:「旅には出したが、帰って貰わねば困るのでな」
サヤ:それを大切そうにぎゅっと握り込む
サヤ:「なんかこれ…すごく優しい感じがする。」
アテナシ:「御利益のあるものぞ。上手く使え」
サヤ:「ありがと」
サヤ:「絶対、帰ってくるから。安心しててよね。」
サヤ:「だって、俺、いい子だもん。」
サヤ:嬉しそうに、自信満々に笑みを作る
アテナシ:それには応えず、とぼけたようにはたはたと羽を揺らす。

御凪 蓮:「……それでいつものように、神社の境内で女の子に声をかけたら」
御凪 蓮:「それが彼女……あるいは彼、であったと」
御凪 慶:「そういうこと」
御凪 慶:「いや、おかしいとは思ったんだよな。真夏にコートだし」
御凪 慶:「でも逆に放っておけないだろ? 熱中症とか」
御凪 涼:「なるほど」
御凪 涼:「…あれ、連絡してきたのは?」
御凪 慶:「まさか攫われて軟禁までされるとは思わんしさ……」
御凪 慶:「ああ、呼べって言われたから」
御凪 慶:「わざと妙な連絡をした。気付いたろ?」
御凪 慶:まるで当たり前のように言う。
御凪 蓮:「それが賭け、ですか。なるほど」
御凪 慶:「あー、賭けか。あれはな」
御凪 蓮:ほっと息をつく。
御凪 涼:「妙だったっけ…」
御凪 涼:「あ、舞の話は変だったか」
御凪 慶:「そっちはまあ、天との賭け」
御凪 慶:「あいつとの賭けは、ふたりを見破れるかどうか」
御凪 慶:「そっちもまあ、いける目だと踏んでたね」
御凪 慶:やはり、自信を持って言う。
御凪 涼:「だったら、来てよかった」
御凪 蓮:「ご期待に添えたならなによりです。……まったく、『完全に俺のせい』なんて言うから何事かと思いましたよ」
御凪 慶:「……なんて呼べばいいのかわからんからな。名前をつけてやったのさ。嫌がられたが」
御凪 涼:「影灯籠だっけ」
御凪 慶:「まあ、お前らには何も責任はないだろ。俺のせい俺のせい」
御凪 慶:ひらひらと扇を揺らす。
御凪 涼:「…別に兄さんのせいでもないような?」
御凪 蓮:「またそうやって適当に……」
御凪 涼:「電車乗るのも楽しかったし、迷惑もしてないよ」
御凪 蓮:「まあしかし、頼ってくれてよかった。それほど不安はなかったけど心配だったからね」
御凪 慶:「そりゃ良かった」
御凪 涼:「そう、蓮も心配してた。いつもだけど」
御凪 慶:「それはいつもだな」
御凪 涼:「ね」
御凪 蓮:「どうせいつも心配性ですよー」
御凪 蓮:拗ねたように横を向く。
御凪 慶:「……まあ、なんだか俺以外にも人が攫われてるってのはさすがに寝覚めが悪いや」
御凪 慶:「攫ってるだけ、みたいではあるんだよな。どこに隠してるのかは知らんが」
御凪 涼:「……あの、もう片方の女性」
御凪 涼:「あの人は知っているのかな」
御凪 慶:「あの子さあ」
御凪 慶:「いや、美人だよな……」
御凪 蓮:「言うと思った」
御凪 慶:「いろいろあって複雑な気分になるのがもったいない」
御凪 涼:「兄さんが元気そうでよかったよ」
御凪 蓮:「そりゃ心残りなんてないわけだよ、全く」
御凪 蓮:「……」
御凪 慶:「俺はいつでも元気ですよ」
御凪 涼:「……あ、でも嬉しかったよ」
御凪 慶:扇を顎に当てて笑う。
御凪 涼:「私たちがいないと心残りになりそうなんだろ?」
御凪 涼:「それはわりと嬉しい気がした」
御凪 慶:「まー……」
御凪 慶:「そりゃそうだろ。そこは」
御凪 慶:「兄弟だもんな」
御凪 蓮:「だからね」
御凪 慶:誤魔化すように、笑ったまま。自分の額を軽く扇で打つ。
御凪 蓮:扇を広げて口元を隠す。
御凪 蓮:「……あー、慶兄さん」
御凪 慶:「おう」
御凪 蓮:「兄さん、心残りがないって……」
御凪 蓮:「……いや」
御凪 蓮:「ごめん、なんでもないや」
御凪 涼:「なに」
御凪 慶:ちらりと横目で末弟を見て。
御凪 蓮:「ないってば」
御凪 慶:「ないらしいぞ」
御凪 涼:「嘘だね」
御凪 蓮:「嘘だけど~」
御凪 蓮:「いいだろ、また今度だよ今度」
御凪 涼:「どうせ今度は、なにかありましたっけねえとか言うんじゃない?」
御凪 慶:「別に俺はいいんだがな」
御凪 慶:ば、と扇を大きく広げた。
御凪 慶:「心残りにするなよ?」
御凪 蓮:「そういうのよく知ってるよねえ涼兄さん……」
御凪 蓮:「……はい」
御凪 涼:珍しく不満げな顔をしている。「……分かった、覚えておいて、あとでしつこく言う」
御凪 涼:「さっき覚えておくことの重要性を説かれたから」
御凪 涼:「実践しておこう」
御凪 蓮:「おや。そっちも何かあった?」
御凪 蓮:「いや、それも後で聞こうか。まずは事件の解決だ」
御凪 慶:「真面目だなあ、俺の弟たちは」はたはたと扇ぎながら。

栗生賢人:──サロンの一角。先だって、御凪涼との会話の終わりに、サヤが視線を向けた辺り。
栗生賢人:「……そうか。本当はすぐに他の誰かの「心残り」を写すはずが、僕と会ったためにこうなっている」
栗生賢人:「……最後に見た姿がそれだったからなあ。さすがに暑くないかい、それ」
栗生賢人:概ねの事情を聴いてなお、そんな軽口を飛ばしている。
由比 白音:「……暑いのか、これは」
由比 白音:よくわからない様子で、服を引っ張っている。
由比 白音:「その辺り、人間ではないからな。よくわかっていない」
栗生賢人:「見てる分にはね。そういえば、話すようになったのは秋以降だったから……白音ちゃんの夏の装いは知らないんだな、僕」
栗生賢人:「そういうのも「心残り」になるのかな」
由比 白音:「…………」
由比 白音:「……あなたがいたから、今私がここにいるのは確かだ」
由比 白音:「どう思えばいいのかわからないし」
由比 白音:「……表情? どう動かせばいいのか、これもよくわからないのだが」
由比 白音:顔を手でむにむにと触っている。
栗生賢人:「……そうか。それじゃあ」
栗生賢人:「こういうものの味も、よく分からないかな、今の君には」
栗生賢人:向かい合って座るソファの間。卓上には、二人とも揃いの、甘くて暖かいカフェオレが1杯ずつ。
由比 白音:「飲料。温度は高そうだ」
栗生賢人:こうするんだよ、とでも言いたげに。そっとカップを手に取って、ひとくち。
由比 白音:真似するようにカップを触ろうとして。
由比 白音:「ああ、熱いな。なるほど。温度……」
由比 白音:そっと持ち上げて、湯気の匂いを嗅いで。
由比 白音:ごくり、と一口。
由比 白音:「つっ」
由比 白音:「熱い」
栗生賢人:「なるほど、猫舌なんだな君は。……うん、こうしてゆっくり顔を合わせて、やっと理解した」
由比 白音:「熱いと暑いは別だろうか? 冷ました方が安全な飲料では?」
由比 白音:少し、涙目になっている。
栗生賢人:「君は、熱くて甘いカフェオレを慌ただしく飲んでたあの子じゃあない」
由比 白音:「……それは、そうだ」
由比 白音:「以前も言ったと思う。祭りの時か」
栗生賢人:「そう、当たり前のことだ。……僕は、あの子の葬儀にだって出たんだから」
由比 白音:「……そう」目を伏せる。
由比 白音:「弔ってくれたのだな」
由比 白音:「私は由比白音という人物をほとんど知らない。だが、一定の思い入れはある」
由比 白音:「そうして接してくれたことには、そう……感謝の念がある」
栗生賢人:「……どうかな。恨んでもらってもいいんだぜ。君がそうして、白音ちゃんの姿になったということは──」
栗生賢人:「僕が、あの子と君を縛り付けてるってことだ。……うん、実のところね」
栗生賢人:もう一口、カップの中身を啜る。苦さはほとんどない、自分にとっては甘すぎるそれを、ゆっくり喉に流し込んでから。
栗生賢人:「今になってようやく、心当たりが見つかった。……君に聞いてもらっても、いいだろうか」
由比 白音:「……ああ」
由比 白音:こくりと頷く。
由比 白音:「あなたは私の話を聞いてくれた」
由比 白音:「ならば、私の方もしっかりと聞くのが道理だろう」
栗生賢人:ありがとう、と小さく声を零す。
栗生賢人:「僕らは、ただの知人として……赴任したてのいち公務員と、大家の娘さんとして関わって、話をした」
栗生賢人:「お互い、それで十分だった。……たまに愚痴を聞いたり、聞かされたり。実にならないアドバイスをしたりね」
由比 白音:じっと、自分の知らないひとりの人間の話を聞いている。
栗生賢人:「少なくとも、嘘を吐いていたわけじゃあない。公務員だっていうのも本当のことだ。でも──」
栗生賢人:「僕の本当の仕事のことは、言えなかった」
由比 白音:「仕事……」
栗生賢人:「世界の裏側から、世界を守る。……この仕事は好きだよ。でなきゃ続けてるもんか。ただ──」
栗生賢人:「……白音ちゃんにずっと隠し事をしてたんだな、僕は。きっと、それが僕の心残りで」
栗生賢人:「──あの子がいなくなって、半年。ずっと考えないようにしてきたことなんだろう」
由比 白音:「…………」
由比 白音:顔を再びむにむにと触っている。
由比 白音:「どう答えればいいのかも、どういう顔をすればいいのかも、わからない」
由比 白音:「由比白音、だったら、きっと何か心に沿うことが言えたのだろう」
由比 白音:「……私が居る限り、それはあり得ないことで」
由比 白音:「すまない。でも」
由比 白音:「あなたがその仕事をしていたから、私は今、こうして向き合って会話をしている、ということだろうか?」
由比 白音:「心残りの解消にはならないだろうが」
由比 白音:「私は……ずっと誰にも話を聞いてもらえなかった」
由比 白音:「あなただけだ。こうしてきちんと話したのは」
由比 白音:「感謝の念がある。それだけは確かだ」
栗生賢人:「……そう、か。君がそう思ってくれているなら、ああ──」
栗生賢人:「この心残りにも、意味はあった。……全員とはいかなかったけれど、防ぐことはできたし。攫われた人たちが今のところは無事だというのも分かっている」
栗生賢人:「これからどうするかを、考えることが出来る。それは……うん。間違いなく」
栗生賢人:「君のおかげだ」
栗生賢人:──少しだけ、何かを迷うように視線が揺れて。
栗生賢人:「ありがとう、白音ちゃん」
栗生賢人:改めて、その名を口にする。
由比 白音:「……私がその名を受け取っていいものかどうか、迷うが……」
由比 白音:「感謝は、受け取る」
由比 白音:目を軽く伏せて、そうして、またあなたをじっと見つめる。
由比 白音:「そうして、そう。これからどうするか、だ」
由比 白音:あなたたち全員をぐるりと見回す。
由比 白音:「私は仲間が人に危害を及ぼすのを止めたい。あなたたちも似た目的と思うが」
栗生賢人:「ああ。……すまないけれど、みんなこっちに」 同じようにぐるりと見回して、小さく手招き。
御凪 涼:「ん」寄っていきます。
御凪 蓮:「失礼、こちらも落ち着きました。さて」
サヤ:涼さんのあるき方を真似しながら寄っていきます
由比 白音:「ただ、そのためには問題がまだ残っているように思う」
由比 白音:人が集まってきたのを確認してから。
由比 白音:「ひとつ。仲間……あなたがたの言う幽霊は、数が非常に多い」
御凪 蓮:サヤの足運びを見て少し首を傾げながら、
御凪 慶:「そうなんだよな。あれがなきゃ俺ももうちょっとやれた……」
サヤ:「だねー」
由比 白音:「この人数で太刀打ちするのは、困難であると思う」
由比 白音:「ふたつ。攫われた人々は生かされてはいるようだが、どこにどうしているのかがわからない」
サヤ:「でも火消しからもこれ以上の応援は難しいんだよね?」
由比 白音:「これは、私も状況を把握してはいないんだ。すまない」
栗生賢人:「ただでさえ人手不足の中だしね。僕以外にもう一人、動けるか動けないか。……多分、厳しいと思う」
御凪 蓮:「これ以上連れ去られないよう祭りを見回ったり、あるいは騒ぎにならないよう抑えたり」
御凪 涼:「ふむ…」
アテナシ:「……こちらからも手を回せぬことはないが、火消しどもほどの技はないの」
御凪 蓮:「むしろこの3つ目の問題を抑えるために動いてくれている最中ですからね」
アテナシ:「そもそも、ここまで手を出すことが尋常ではないのだと心得よ」
由比 白音:「影灯籠本体はその辺りに居るのだろうとは思うが……これも推測だな」
御凪 蓮:「1つ目の数の多さについてですが……由比さん、とお呼びして良いのかな?」
由比 白音:「今はそれで」
御凪 蓮:「ありがとう。では……今回の彼らの行動は、元を正せば影灯籠の意思の伝搬によるもの、との話」
御凪 蓮:「影灯籠を止められれば、彼らは落ち着くでしょうか」
由比 白音:「おそらく、そう考えられる」
由比 白音:「それから、あとは……」
由比 白音:「こちらからも何か、強い意志をぶつけてしまうことができれば、だが……」
御凪 涼:「…意志?」
由比 白音:「私には、あれほどの出力はない。戦うこともできそうにない」
由比 白音:「実際、何度も呼びかけた。だが、聞いてはもらえなかった……」
栗生賢人:「……ああ。今の"影灯籠"はバグが出ているようなものだから、いっそのこと処理をオーバーフローさせてしまえばいい、という感じかな」
栗生賢人:「……この言い方で伝わるの、この中だと蓮くんだけかもな」
由比 白音:「狼藉を止めるような呼びかけをどうにか伝えられれば……」
由比 白音:バグ?という顔をしながら。
アテナシ:「…………」
サヤ:「俺はもう少し風情のある言い方のほうが好きだな」
サヤ:ねー、オヤジーとアテナシの羽根を撫でながら言う
御凪 涼:「たぶんわかるけど、わかっているか確認の言い方がわからない…」
アテナシ:「そうよの。どちらかといえば……」
アテナシ:「プログラムコードを上書きしてしまえば良い」
アテナシ:「そうだろう?」
由比 白音:?という顔
アテナシ:ふふん、という顔。鳥だが。
御凪 蓮:「"影灯籠"が皆を連れて行け!と大声で呼びかけて、幽霊たちはそれに従っている」
御凪 涼:「洗脳だとか、そういう話?」
御凪 蓮:「ならばこちらがもっと大きな声で、連れて行かないで!とお願いすると、そんなところかな」
アテナシ:「その言い方の方がまあ、我にも馴染みは深いの」
アテナシ:「のう、そなた、生まれたてであったな」
由比 白音:「……はい」
栗生賢人:「なるほど。……そうなると、やっぱり白音ちゃんの言う通り、出力の問題になる……か」
アテナシ:「『共振』を知っておるか? 土地の力を借りる術を」
GM:ということで。
GM:情報をひとつ自動開示します。

★幽霊の無力化について 自動開示
この土地のレネゲイドが持つ共振の力を利用し、幽霊たちの行動を制御することは可能だ。
ただし、呼びかけを行う由比白音の力は弱く、他のオーヴァードの協力が必要だろう。
具体的には《シークレットトーク》《空の楽器》を利用してオーヴァードにのみ伝わる呼びかけを増幅させる。
狙うタイミングは、影灯籠による共振が起こった瞬間。


アテナシ:「この地には独自の力がある。それは、心を心に伝えることができる」
御凪 涼:「…へえ」
アテナシ:「この力をもってすれば、そなたの呼びかけはより強くなる、とまあ、図面ではそうなる」
由比 白音:「…………」目を瞬かせる。
由比 白音:「だが、私ひとりで、本当に……?」
栗生賢人:「ああ、つまりね白音ちゃん。アテナシさまはこう言ってるのさ」
栗生賢人:「みんなでやろう、ってね」
御凪 涼:「憑喪にも、あるいは鬼にも伝わるもの…」
由比 白音:「……ひとりではなくて」
アテナシ:「栗生の。そなたはやはり舌が回るの」
由比 白音:「……」ぎゅ、と手を握り締め。
由比 白音:「力を、貸してほしい」
サヤ:「へへ、やっぱりオヤジは優しいなー」
栗生賢人:「あなたの言い方が遠回りなんですよ。……ま、それはそれで嫌いじゃあないですが」 御殿の主に、そんな軽口を返しながら。
サヤ:「なんだかんだ言って、俺にもお囃子やらせてくれるんだから。」
アテナシ:「主の責任というものがあろうぞ」ばさばさと羽を揺らす。
アテナシ:「その者も、あやしのひとり。世話くらいはせねば」
栗生賢人:「……さて、その頼み事には当然、こう答えるっきゃないね」
栗生賢人:「──もちろんだ。これは、雨宿町を──」
栗生賢人:「僕らと君たちが住むこの町を守るためなんだから」
由比 白音:「…………!」
由比 白音:「私も……この町の……」
由比 白音:「ああ、そうか」
由比 白音:「これが、そうだな。『嬉しい』だ」
由比 白音:どうすればいいのか困った様子で顔を触りながら。それでも、どこか気が晴れた様子をする。
由比 白音:「あとは……」
GM:そう、言いかけた時。
GM:蓮さんの携帯端末に、着信が来た様子。
GM:相手は、柘植小遥。
御凪 蓮:「失礼」
柘植 小遥:『……蓮さん』押し殺したような声が聞こえてくる。
柘植 小遥:『少し、しくじった。今、幽霊から逃げてる』
柘植 小遥:『正確には、隠れてるけど、時間の問題』
御凪 蓮:「……!場所は!」
柘植 小遥:『旧市街。護衛して貰ったけど、逸れてしまった』
柘植 小遥:『ずいぶんあちこちにまで出てきてる。他の人も危ない』
柘植 小遥:『…………』
柘植 小遥:『蓮さん。栗生さんたちも、協力が必要』
御凪 蓮:「すぐに向かいます。それまでなんとか逃げ延びて、無理はしないように」
柘植 小遥:『ううん』
柘植 小遥:『これから、やるべきことをする』
御凪 蓮:「え?」
柘植 小遥:『私の端末に、GPSが入ってるから。栗生さんの方で確認ができる、はず』
柘植 小遥:『通信さえ入れば、私がどこに連れて行かれるかわかる』
御凪 蓮:「ちょっと、君まさか……!」
柘植 小遥:『言ったでしょう。時間の問題』
柘植 小遥:『私は……』
柘植 小遥:『私には、頼りになる友人がいるから』
柘植 小遥:『きっと、助けてくれるし』
柘植 小遥:『私も、あなたたちを助けたい』
柘植 小遥:電話越しの声は、震えてはいなかった。
御凪 蓮:「……」
柘植 小遥:『私にしかできないことがあるなら、それをしたい』
御凪 蓮:ふたつ目の問題。攫われた人々がどこに行ったのか、まだ解決していない。
御凪 蓮:危険過ぎる。これまでの人攫いとは様子が違う、無事でいられるか分からない。
栗生賢人:「……蓮くん」 たのむ、と。漏れ聞こえた会話に自分が差し挟むとするなら、その言葉だけだ。
御凪 蓮:「……場所が分かれば十分です」
栗生賢人:──彼女を。自分たちを。そして、君自身を。どうか信じてほしい、と。
御凪 蓮:「絶対に無理はしないで」
柘植 小遥:『もちろん』
柘植 小遥:『ちゃんと帰る。それが優秀な人員』
御凪 蓮:「では、また後程」
柘植 小遥:『……蓮さん』
御凪 蓮:「はい」
柘植 小遥:『ありがとう』あの時、言えなかった言葉を。
柘植 小遥:『いってきます!』あの時の、あの子みたいに。
柘植 小遥:帰るために。
御凪 蓮:「行ってらっしゃい。……先の言葉は、助かってから改めて」
GM:やがて、通話はふつりと切れた。
GM:そうして、栗生さんの端末に表示された位置のマーカーが、おかしな動きをする。
GM:旧市街から一瞬で大きく飛んで、やや山に近い辺りに。
GM:羽心神社の裏手。
御凪 蓮:「追えますか?」
GM:そこで、マーカーは止まった。
栗生賢人:「……ああ。小遥ちゃんが、僕らを導いてくれた」
栗生賢人:マーカーが消える直前、撮影したスクリーンショットを表示した端末を卓上に置く。
御凪 涼:「……おまえはいつも、心配ばかりする羽目になるね」いつも通りの、息を吐くような声音で言う。
御凪 蓮:「……」
御凪 蓮:大きく息をついて壁によりかかる。
御凪 蓮:「なんでこう、心配させる人が多いかな……」
御凪 涼:「ふふ、させたくなるんだろ、おまえには」
御凪 慶:「それはもう、しょうがないだろ。お前の運勢だよ」
御凪 慶:「あとでどういう娘か聞かせろよ」
御凪 涼:「あ、私も後でしっかり話したいな」
御凪 蓮:「久々に兄さんたち以外のことで嫌な汗かいた」
御凪 涼:「私もか…」
御凪 蓮:「慶兄さんに紹介するのはなあ」
御凪 蓮:小さく笑って、姿勢を正す。
栗生賢人:「はいはい、兄弟仲睦まじいのはよぅく分かったから、続きは家でね。……さて、それじゃあ」
御凪 蓮:「ええ」
サヤ:「うん」
御凪 涼:扇を広げる。
御凪 涼:「ええ」
栗生賢人:「行こう。……ここからは、僕らみんなでやるんだ」
栗生賢人:「──きちんと、言うべきことを言うためにね」
栗生賢人:──ただいま、と。その時に言うべき言葉は、言うべき誰かに任せて。

GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
GM:購入はこれで最後!
御凪 涼:サヤくんを変更するか。 〇信頼/隔意に。
サヤ:ブルーゲイル
サヤ:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 9[7,9,9] → 9 → 失敗

栗生賢人:購入は……ブルゲ狙い!組織の助力ラストもいっときましょう。
サヤ:流石に無理
栗生賢人:12dx+5>=20
DoubleCross : (12DX10+5>=20) → 10[2,2,3,5,6,7,7,8,8,8,8,10]+5[5]+5 → 20 → 成功

栗生賢人:ピッタリ。
GM:わお
御凪 蓮:ばっちり
御凪 涼:すご
御凪 涼:なんか誰か欲しいのある?自分はない
御凪 蓮:私も特に こっちはとりあえず応急手当買っておきましょう
御凪 蓮:4DX+1+0@10>=8 調達
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 10[3,8,8,10]+1[1]+1 → 12 → 成功

御凪 蓮:怪我してる人ー
栗生賢人:自分で使う用に持っておきます。ロイスは……白音さんへのロイスを「懐旧/■悔悟」から「■遺志/悔悟」に書き換えで!
御凪 涼:あっそうだ
御凪 涼:してたわ
御凪 蓮:忘れちゃダメよ
御凪 涼:私も手当徒労
栗生賢人:自分と涼さんっすね。<ケガ
御凪 涼:6DX+3+0@10 調達
DoubleCross : (6DX10+3) → 9[1,1,3,5,9,9]+3 → 12

御凪 涼:自分も買った
サヤ:応急手当1個あるので使います?
御凪 涼:とりあえず自分の使ってみる
御凪 涼:2d10+9
DoubleCross : (2D10+9) → 13[8,5]+9 → 22

御凪 蓮:回復量見ながら分けますか
栗生賢人:あ、ではサヤさんからこちらにいただけますか!
サヤ:どうぞー
栗生賢人:ありがたい。では使用!
栗生賢人:2d10+8
DoubleCross : (2D10+8) → 7[1,6]+8 → 15

栗生賢人:それなりに回復。
御凪 蓮:私の分も使います?
御凪 涼:私はこれでいいや ほぼ戻ったので 蓮のつかって!
栗生賢人:それじゃ蓮くんのも頂きます!
御凪 蓮:では栗生さんにお渡し
栗生賢人:そして使用!
栗生賢人:2d10+15
DoubleCross : (2D10+15) → 16[10,6]+15 → 31

御凪 蓮:ばっちり
栗生賢人:全快!
御凪 涼:よしよし
御凪 蓮:私は以上
栗生賢人:こちらも以上にて!
御凪 涼:いじょー
サヤ:同じく以上です!
GM:はい!


マスターシーン3 御凪 慶


【雨宿町・ホテル『往来館』】

GM:祭りの夜の、少しだけ前のこと。閉め切られた宿の一室。
御凪 慶:「なあ、面倒だから、あんたに名前をつけたんだ。"影灯籠"」
影灯籠:「名? 要りません。いずれ消える身です」
GM:派手な着物の男がふたり。鏡映しのような姿で、閉め切った部屋に居る。
御凪 慶:「そう言うなよ。……そうだな。じゃあ、あんたが好きな、絆とやらの話だ」寝転んで行儀悪く、相手を扇で指す。
御凪 慶:「弟たちが俺たちを、どちらがどちらか見分けることができたら」
御凪 慶:「そしたらあんたは"影灯籠"。俺じゃあないんだからさ。そういう賭け」
御凪 慶:「映し絵の影だよ。ちょうどいいだろ? それであんたは、ただの憑喪だ」
影灯籠:「……ご自由に」平坦な声で言う。
影灯籠:「しかし、少し意外でした」
御凪 慶:「何が? 俺がこうして大人しく捕まってることかな」
御凪 慶:寝台に大の字になりながら軽く袖を揺らすと、焚きしめた甘い香のような匂いが薄く燻る。
御凪 慶:「あの数を一人で相手しちゃ、こっちが鬼になっちまうよ。無理無理」
影灯籠:「あなたが、すぐにご兄弟を呼んだことです」
影灯籠:「私は彼らを危険に晒し、命を奪います。それでも構わないのですか?」
影灯籠:「それなら、兄弟の絆というのも、期待したほどではないのかもしれない……」
御凪 慶:「……その辺は、特に深く考えたこともない」
御凪 慶:ゆっくりと上体を起こし、肘をつく。
御凪 慶:「ただ、俺はあいつらをよーく知ってる。ああいう半端な呼びつけ方をすれば、絶対に来る」
御凪 慶:「来れば。三人揃えば、絶対に俺たちは負けない。昔からだ」
御凪 慶:「あんたは知らない。俺がどれだけあいつらを……頼りにしてるか」自分に語りかけるように。
御凪 慶:「信じてるか。だから、呼べる。絶対に、大丈夫だからだよ」
御凪 慶:言葉の嘘はさほど得意ではない。だが、心を隠して黙っていることくらいならできる。
御凪 慶:普段はいい加減な態度に隠して持ち続けていた、それが本音だ。
御凪 慶:「絆が砕けるのがお望みだったな。叶わないよ、それは」
影灯籠:不敵な言葉に、目を瞬かせる。
影灯籠:「ああ、それなら安心しました」
影灯籠:「あなたはちゃんと、心の中に大事に思うものを持っている」
影灯籠:「相手を壊してしまえば、きっと、その誰かを求めてくれますね」
影灯籠:「そうすれば、私は救われる。やっと『誰か』になれるのだと、そう……」
御凪 慶:「……それも、叶わない。弟は死なない。涼は助けてくれるし、蓮は強い。それに……」
御凪 慶:「あんたは、もう」
影灯籠:「楽しみです」あどけなく笑う。
御凪 慶:「……悪趣味だよな」顔を歪める。
御凪 慶:「あと、俺の顔でそういう笑い方、しないでもらえますかね」
御凪 慶:「本当に、鬼は、嫌いだよ」
御凪 慶:一瞬だけ翳りのある様子で目を伏せ、またすぐに上げる。再びどさりと横たわる。
御凪 慶:(蓮に譲って良かったかもしれんな。色んな意味で)そう、安堵するように思ってから。
御凪 慶:(本当に? 今ここに絶閃があれば、と思うことはなかったか? 俺は)
御凪 慶:(あの時譲っていなければ、今頃は、と思ったりは?)
御凪 慶:(涼は。涼なら、それこそ涼しい顔で……こんなに見苦しい真似をすることもなく)
御凪 慶:(……はは)
御凪 慶:ふと口だけで笑みを作る。普段は隠している、この複雑な気持ちも本音のひとつ。
御凪 慶:(なあ、影灯籠。『これ』も含めて絆だぜ)
御凪 慶:(あんたにきちんと教えてあげられないのが残念だよ)
影灯籠:「……私を救って下さい。そうすればきっと私は」
影灯籠:ぶつぶつと呟いている。祈るように。
影灯籠:「『誰か』になれる。この地に息づくものに、戻ることができる……」
御凪 慶:「……あんたは今まさに、あんたとしてここに、生きてるんだろうに」小さく、呟いた。

御凪 慶:……それだけの話だ。
御凪 慶:巡り会った相手が手段を選ばぬ鬼だったと、これまでもなかった話ではない。
御凪 慶:(……『遊園地』の時の子も、そう。あれは鬼に操られてたんだった)
御凪 慶:(もう、忘れたが)
御凪 慶:忘れることにしたのだが。楽しく生きるのに邪魔なことは、全部。
御凪 慶:そうして、前を向いて、ひたすらに笑って進んでいく。それが自分だと。
御凪 慶:(……早く来い。涼、蓮)
御凪 慶:(お前らがいれば、俺はもうちょっと……)
御凪 慶:(まともに、いい加減でだらしない、ただの馬鹿な兄さんを、できるんだよ)
御凪 慶:ゆっくりと、目を閉じる。
御凪 慶:祭りの喧噪に忘れ去られた、誰にも伝わらない出来事。ただそれだけの話だった。


ミドル7 共振


【雨宿町・羽心神社境内・夕方】

GM:人攫い事件を受け、夏祭りは協議の上、一旦順延となっていた。
GM:あなたたちは、柘植小遥の発進する信号を頼りに、神社の裏手へと差し掛かる。
GM:特に人気がない場所に、『違和感』としか言いようのない何かがあった。
GM:見た目は何も変わらない風景の中に、確かに何かが切り取られているような……。
GM:恐らくは、その空間の間隙に人々が囚われている。柘植小遥もだ。
GM:これは《Eロイス:ありえざる存在:時空の裂け目》によるものです。
GM:クライマックス戦闘の勝利で解除されます。

GM:シーンプレイヤーは栗生さん。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (85 → 92)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (84 → 93)
GM:兄弟!
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 3)増加 (88 → 91)
サヤ:よしよし
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (88 → 92)
栗生賢人:OKOK
GM:すごい横並びっぷり

GM:そうして、あなたたちの前に立っていたのは。
GM:虚ろな目をした人、人、人。
GM:単体ではそう強力でもないだろうが、同時に襲われては対処は困難だろう。
GM:おそらくは全てが、幽霊が死者に化けたもの。
由比 白音:「……やはり、数が多い……」
サヤ:「わあ…なんだか壮観…っていうか怖い…」
御凪 涼:紫檀の香りが煙るよう。悠然と立っている。
御凪 慶:「ここまでいるのを見るのは、初めてだな」
栗生賢人:「……けど、これも。考えようによっちゃ、悪い意味ばっかりじゃあない」
栗生賢人:「いなくなった誰かのことを覚えてる人が、たくさんいるってことだからね」
御凪 涼:「…ふむ」まだどこか分かりかねる、静かな返事。
由比 白音:「…………」その言葉に、自分の手をぎゅっと握る。
御凪 蓮:「反応は確かにここだ。あるいはこの歪みも斬れるかもしれないが……」
御凪 蓮:「今やるのは危険すぎるな。彼らを鎮めない限りは……」
影灯籠:「……困ります」
影灯籠:「せっかく皆が人を集めてくれたのに」
影灯籠:す、と足音もなしに現れた。
影灯籠:「集めて……」
栗生賢人:「ああ、どうも。……すまないけど、集められたままじゃあこっちも困る」
影灯籠:「……どうするのだったか」
サヤ:「…忘れちゃったの?」
御凪 涼:「きみの舞を見せる?」
影灯籠:ゆらゆらと、扇を揺らしながら。
御凪 涼:「きみの心を伝える、でもいい」
御凪 涼:「同じことだ」笑う。
影灯籠:「私たちは、心を伝えられるためのもの」
影灯籠:「伝えるのは、お門違いでしょう」
御凪 蓮:「だが、君の心は」
御凪 蓮:「"彼ら"に伝わっているのだろう」
影灯籠:「……そう」
影灯籠:「まずは、そこがおかしなこと」
影灯籠:「ですが、今は仕方がない。私が誰かになるために」
影灯籠:「私が消えるために、彼らに協力を願います」
GM:その言葉や目的は、どこか噛み合わないものと感じるかもしれない。
GM:歪んでしまっている、と。
影灯籠:「さて、来てしまったからには、好都合です」
影灯籠:「多勢に無勢。あなた方を押し潰す」
御凪 蓮:絶閃が鳴いている。"鬼"の存在を伝えてくる。
御凪 蓮:「君は、己を認めてよかったんだ」
影灯籠:「……己を? 異な事を言いますね」
御凪 蓮:「己が違うという事は、間違えたということじゃない」
御凪 蓮:「枝が別れたからといって、切り落とすことなどないのに……」
御凪 蓮:「……もう届かんのだろうな、こんなことも」
影灯籠:「……わかりません」
影灯籠:「不格好な枝に生まれ育った者の気持ちは」
影灯籠:「あなたには、わかりませんよ」
御凪 蓮:「……」
栗生賢人:「……ご覧の通り、どうやら頑固者のようだからね」
影灯籠:「……ふ」
栗生賢人:「サヤ、蓮くん、涼さん。……すまないけど、頼んだ」
サヤ:「うん、任せて」
御凪 涼:扇を開く。暗幕のように己の視界を閉ざす。「ええ」
御凪 蓮:「ああ」
由比 白音:「…………」
由比 白音:す、と手を伸ばす。栗生さんへと。
由比 白音:「あなたも」
由比 白音:「あなたも繋がっていてほしい。きっと、力になる」
由比 白音:「力というのは、文字通りの意味を指すばかりではないんだろう?」
栗生賢人:「……そうだな。みんなで、って言いだしたのは僕だ。なのに自分を頭数から外してちゃあ何にもならない」
栗生賢人:「君の力を貸してくれるかい、白音ちゃん」
由比 白音:「喜んで」
由比 白音:「……栗生さん」
栗生賢人:伸ばされた手を、指を絡めるようにつなぐ。
由比 白音:きゅ、と確かめるように握り返す。
GM:その、瞬間。諦念にも似た感覚を覚える、強いレネゲイドが周囲に満ちる。

オリジナルステージ限定エフェクト《産土の共振》。
タイミング:オート
対象:シーン(選択) 射程:視界
対象に目標値8の意志判定を行わせる。失敗した者は侵蝕率+1d10。
また、判定の結果に関わらず、対象にはそのシーンに登場済みの人物の精神に共振を受ける。


GM:具体的にはシーン切り替わりなしにマスターシーンが挿入されます。対象になったキャラクターは内容を認識します。
GM:これは便宜上使用者を定めていますが、土地の影響による現象のようなものとお考えください。
GM:今回の対象は、PC、NPC、幽霊含め、シーンに登場するオーヴァード全員。
GM:まずは意志判定をお願いします。
栗生賢人:ヤー!
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=8 意思
DoubleCross : (4DX10>=8) → 9[3,4,9,9] → 9 → 成功

栗生賢人:3dx=>8
DoubleCross : (3DX10>=8) → 7[3,6,7] → 7 → 失敗

御凪 蓮:セーフ
御凪 涼:5DX+2+0@10 意思
DoubleCross : (5DX10+2) → 9[1,3,3,6,9]+2 → 11

栗生賢人:お、惜しい。
サヤ:思い出の逸品使用
御凪 涼:成功。
サヤ:8dx+2>=8
DoubleCross : (8DX10+2>=8) → 10[1,2,3,5,6,6,8,10]+9[9]+2 → 21 → 成功

栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (92 → 100)
サヤ:天才じゃったか…
御凪 蓮:ちょうど
GM:わお
栗生賢人:ギョエー


GM:共振が始まる。
GM:あなたたちの心に、ひとつの風景が流れ込む。

GM:雨宿町。夏の盛り。夕立の過ぎた頃合いは、少しだけ風の涼しさが通る。
GM:羽心神社の境内は、少しずつ祭りの準備が行われている。この時は人影はほとんどなかった。
御凪 慶:「ああ、それじゃ暑いでしょう。……あっちに、休めそうなところがあるな」
御凪 慶:「さあ」
御凪 慶:ふわりと香の匂いをさせて、大きな手が優しく差し伸べられている。
影灯籠:生憎、自分を救ってくれる手ではなかった。撥ね除けようとして……止めた。
影灯籠:「……はい。それなら……」
影灯籠:「あなたが、こちらに来てください」
御凪 慶:「……え?」
影灯籠:夏場に似合わぬコートを着た腕が、着物の手を取った。
影灯籠:そうして、ぎりぎりと強い力で引く。驚いたような目と目が合った。
影灯籠:あなたが必要だ。そう思った。
影灯籠:あなたを知りたい。そう思った。
影灯籠:あなたの心の中を見せて下さい。
影灯籠:死に惹かれぬあなたが、砕かれた絆を前についに死を想う時。
影灯籠:それは、どれほど甘美なものになるでしょう。
影灯籠:どれほどの歓喜の中で、私は『誰か』になれるのでしょう。
影灯籠:『私』になってしまった私を消して、再び、あるべき姿へ。
影灯籠:この土地に連なる、ただのひとつのたましいに。
GM:……ふたりの姿はとぷん、と、地面に伸びた影に沈んで、消えてしまった。
GM:その瞬間。周囲に、ざわざわと、声なきざわめきが起きる。
GM:眠っていた幽霊たちが目を覚ます。動き出す。
影灯籠:(ああ、そうだ。私がみんなのようになれないのなら。みんなが私と同じになればいい)
影灯籠:(寂しいのです。ずっと、ずっと)
影灯籠:(……一緒に、いきましょう。私は、あなたの)
影灯籠
影灯籠:あなたの、大切な誰かに、なりたい。
影灯籠
GM:この時起こったのが、最初の人攫い。
GM:次に起きたのは――夏祭りの夜。
GM:……本当の意味でそう呼べるのは、最初の一度きりであったのかもしれないが。

GM:偶然に出会ったのがたまさか、死ではなく、あくまで生のみに執着する人間であったこと。
GM:そんなちっぽけな出来事だけが『それ』の分水嶺。暴走のきっかけ。
GM:初めから歪んでいた心は、気付けなかった。
GM:自分が本当に求めていた想い。そこにたどり着くまでの簡単な道のりに。
GM:……ただ、それだけの話だ。

GM:その、瞬間。

由比 白音:「……力を、貸してほしい」
由比 白音:あなたたちの元に、見えない手が伸ばされるのがわかる。
由比 白音:「呼びかける。今なら届くはずだ」
由比 白音:「この土地の力を借りて。どうか」
由比 白音:「私の声を、届けてほしい!」
由比 白音:《ブレインジャック》《原初の赤:キリングパフューム》《混色の氾濫》《世界を喰らうもの》
由比 白音:シーンに登場する幽霊全てを対象。対象の行動を決定する。リアクション不可。
由比 白音:影灯籠の支配を解除し、無力化します。
サヤ:《完全演技》
サヤ:瞼の裏に残るあの人の舞踊をトレースする。
サヤ:細やかな目配せも、繊細な足の運びも、嫋やかなる腰の動きも
サヤ:思い出せる全てを再現しているのに、あの動きに届かない。
サヤ:その理由の一つは、きっと、あの人とは見てきたものが、感じてきたものが違いすぎるからだ。
サヤ:どれだけ再現しようとしても、別個の存在は同じモノには決してなれない。
サヤ:幹から別れてしまった枝が再び幹には戻れないように。
サヤ:違う幹に生まれたものも、完全に繋がり合うことはできない。
サヤ:それはきっと寂しいことなのだろうけど。
サヤ:だけど、だけど、だからこそ。
サヤ:《完全演技》を解除する。あの人の動きを追うのを止める。
サヤ:寂しさも、悲しさも、嬉しさも喜びも。自分の内側にあるものを外に出そうとする。
サヤ:「やっぱりさ。あんた、ずるいよ。」
サヤ:「寂しいなら、他の奴らを引っ張ってくるだけじゃ、ダメだ。」
サヤ:「自分から、そっち側に行こうとしないとダメなんだよ!」
サヤ:「『誰か』になれなくても、あんたのままでも、いいじゃないか。」
サヤ:「あんたの話を、もっと伝えてよ!そうじゃなきゃ、あんたはずっと寂しいままだ!」
御凪 蓮:「(……私が心配する必要もなかったか)」
御凪 蓮:追いかけることで同じものになろうとしているならば、止めるべきかと思ったが。
御凪 蓮:彼はちゃんと分かっている。
御凪 蓮:「(負けていられないな)」
御凪 蓮:御凪の舞は表現ではない。誰かに伝える為のものではない。
御凪 蓮:鬼の目を欺き己の精神を研ぎ澄ませる手段に過ぎない。けれど。
御凪 蓮:「(想いは、ある)」
御凪 蓮:鬼によって命を失う者が居なくなるように。
御凪 蓮:哀しき鬼が生まれることがなくなるように。
御凪 蓮:──受け継がれてきたこの舞が役割を失い、忘れ去られていくように、と。
御凪 蓮:継いできた誰もが内に秘めてきた想いを運足に、指先に乗せ、言葉に重ねてゆく。
御凪 蓮:「不格好な枝と言ったね」
御凪 蓮:「私は、そうは思わなかった」
御凪 蓮:だから、御凪の外に送った。御凪から外れた2つの舞を。
御凪 蓮:「君のそれも、兄とは違うが」
御凪 蓮:「それが、君だ。私は肯定する」
御凪 涼:暗幕のような扇に映写されるかのような、あの共振から。夢からさめるように目を開ける。
御凪 涼:扇を閉じる。倒れ込むように足を運んで、扇を開き、舞い始める。
御凪 涼:(『共振』。──あれは)
御凪 涼:差し伸べられた兄の手。大気の湿った熱と涼風。甘い喜び。切望。郷愁。そして――寂しさ。
御凪 涼:風景だけではない。音も、熱も、それどころか感情すらも、雪崩れ込む。自分の世界を、共に振るえるためのもの。
御凪 涼:(羨ましいと、思ってしまった。あんなふうに舞えたなら…)
御凪 涼:(もっと伝えられるのに、なんて)
御凪 涼:身体をたゆたう寂しさが、自分の物か、影灯籠のものかすら分からない。
御凪 涼:そうだ。私は、誰かになりたいと願うことを否定しきれない。
御凪 涼:ただ伝えるための触媒のように、香りを届ける風のようになればいいと、そういうこととして、舞を選んだ。
御凪 涼:だから私の舞を父は後継としなかったし、真似もさせなかった。正しい人だ。だからこそ舞えた。
御凪 涼:「……ふふ」扇で顔を覆う。離す。夕空。
御凪 涼:美しい。これを伝えたい。それがうまくできない。
御凪 涼:「だけど」
御凪 涼:「……私のような異形の枝を」
御凪 涼:「いまだに切り落とさない人がいる」
御凪 涼:「いい舞だ。どれも。ずっと見ていたいよ。私の眼で」
御凪 涼:「私は弟ほど優しい人間じゃない」
御凪 涼:「あなたのも、影灯籠。私になることなく、あなたの舞を。私の為に見せてくれ」
御凪 慶:「……あーあ」
御凪 慶:「散々話して、わかってもらえなかったのは俺だぜ?」
御凪 慶:「それをまあ、あんな……」
御凪 慶:「……話してくれりゃあ、よかったんだ」
御凪 慶:「でも、それは俺もか」
御凪 慶:舞、というには短く、ゆるりと動いて。扇をかざし、ふう、と息を吐く。
御凪 慶:夕焼けと同じ、紅い色の蝶が飛び立つ。
御凪 慶:「……なあ。あんたの技、実は俺にはあんまり似てないよ」
御凪 慶:「……まあ、これも、全部忘れるんだけどな」
御凪 慶:くしゃり、と笑みを浮かべて。
御凪 慶:嘘は、苦手だ。
GM:その蝶を追うように、小さな光の玉がふわふわと飛んでいく。
御凪 慶:「……ん?」ここにいる誰のものでもないような。
御凪 慶:「……ああ。蓮の、あの……?」
GM:小さな小さな、何かの先触れのような光は、何かを伝えるように、ちかちかと瞬いている。
GM:見えぬ場に閉じ込められた誰かが、それでもここにいると叫んでいるように。
御凪 慶:「なるほど」
御凪 慶:「……多分、別嬪さんだな。あれだけでわかる」にっ、と笑った。
栗生賢人:──共振に、共有される記憶に、舞と光が混ざってゆく。
栗生賢人:「……ああ、綺麗だ。きっとこれなら、皆に──君に届く」
栗生賢人:自分に、そういった術がないことを残念に思う。この場で自分にできることと言えば──
栗生賢人:「……いや、違うか。こちらに手を伸ばそうとしてる人もいる」
栗生賢人:迷い込んだように瞬く光。それに勇気づけられたように、くしゃりと笑う。
栗生賢人:「だから、言おう。……僕は君を敵と認識した。それは今も変わらないし、僕らは君を打倒するために来た。だけどね」
栗生賢人:「──約束しよう。この先、何がどう転がったとしても──」
栗生賢人:「君を否定することだけは、決してしない」
栗生賢人:さあ、話を聞かせてほしい。──そう、小さく付け加えるように言葉を紡いで。
栗生賢人:薄れゆく記憶の光景を、己が心に焼き付ける。
由比 白音:その手を、握り締め続けながら。
由比 白音:最後に、自らの心を乗せる。


GM:…………共振が、ゆっくりと、塗り替えられる。
GM:それは、先の記憶と比べればずっと弱々しく、柔らかで、静かなものだ。
GM:そのままでは薄れて消えてしまいそうな。
GM:フラッシュバックのように、ひとつの光景と感情が浮かび上がる。
由比 白音:生まれたばかりの時のこと。
由比 白音:うだるような暑さの道。蝉が喧しく鳴いている。
由比 白音:夏のまばゆい光の中、ひとりの男が立っていた。
由比 白音:目が、合った。
由比 白音:白音ちゃん、と呼ばれた。名前であるらしい。
由比 白音:呆気にとられたような、ぽかん、という擬音が聞こえてきそうな声。
由比 白音:呼ばれていつの間にか、自分に意志と心があることに気付く。
由比 白音:急に生まれ出たそれは、あまりに重たく、苦しいくらいに愛おしかった。
由比 白音:「あなたは、そう。私を知っていたのか」
由比 白音:私でない私を、知っていてくれた。そうして、今の私が生まれた。
由比 白音:希有な偶然以外の何物でもない。消えゆくだけのはずの自分に、『自分』が生まれた。
由比 白音:……表情の適切な動かし方は、まだよくわからない。
由比 白音:だからあの時、自分が泣きそうな顔で笑いたかったのだと。そのことを彼は知らなかったろう。
由比 白音:最初から、救われていた。そんな気持ちだった。
由比 白音:そうして、思い至る。周囲の同存在……幽霊たちの異変に気付く。
由比 白音:もしこの男のような人間に害を与えようとしているのならば、止めねばならない、とはっきり思った。

由比 白音:(少なくとも、他を損なう在り方は、私のものとは違う)
由比 白音:(意志無きかつての仲間たちにも、味わわせたくはない)
由比 白音:(……私に似た、もうひとりのあなたにも、だ)
由比 白音:(どうか、私の言うことを聞いてほしい)
由比 白音:(どうか)

GM:たったひとつの偶然から生まれた感情、そこに加わった幾つもの心は波のように広がり、揺らぎ、響き渡っていく。
GM:あなたたちの力を借りて。幽霊たちは少しずつ、少しずつ、姿を消していく。
GM:消滅ではない。現象へと戻っていく。

由比 白音:(私は、私)
由比 白音:(私は今、こうして生きている)
由比 白音:(……あなたも、そう思えたら良かった)
由比 白音:(…………)
由比 白音:(私、は。こう名乗って良いのかもわからないが)
由比 白音:(呼んでくれたあなたに応えるために、今はこう言おう)
由比 白音:(私は由比白音。その名に連なるもの)
由比 白音:(この地に生まれ、育ち、死んで、今、また生まれて、生きている)
由比 白音:(これが私、だ)
由比 白音:(あなただって、そうなはずなんだ)
由比 白音:(あなたにだって、名前があるはずなんだ……)

GM:その声は、やがてゆるゆると止んだ。
GM:その場に残っているのは、あなたたちと、影灯籠。
GM:それから、難を逃れたのであろう幽霊が幾人か。
影灯籠:「…………」
影灯籠:「……そう」
影灯籠:「それでも」
影灯籠:「それでも、私は……」
影灯籠:声にならない叫びが、人気のない空間に、響き渡る。
影灯籠:「私は、もう、止まれない」
影灯籠:「止まり方、知らないんです。生まれた時から」
影灯籠:「あなたとは、違うから……」
影灯籠:幹は同じであったはずの由比白音を見て、穏やかに笑った。

GM:NPCカードの使用が可能になりました。

NPCカード:"扇影"御凪慶
《花散里》
タイミング:オート
対象:単体
ダメージ算出前に使用。対象の与えるダメージに+2d10。シナリオ1回。

《鷓鴣斑》
タイミング:オート
対象:単体
ダメージロールの直前に使用。御凪慶がカバーリングを行う。シナリオ1回。
使用後、御凪慶は戦闘不能扱いとなり、《花散里》の効果は使用不可。



NPCカード:"タイニーヘラルド"柘植小遥
《タイニーダズル》
タイミング:オート
対象:単体
判定直後に使用。達成値を-5する。シナリオ1回。

《タイニーヘイズ》
タイミング:オート
対象:単体
回避か感覚による判定直後に使用。判定達成値を+6する。ラウンド1回。


GM:以上です。

GM:ロイス取得のみできます。
栗生賢人:取得、書き換え共に…なしで!
御凪 蓮:なし!
御凪 涼:取得。影灯籠 〇同調/隔意
サヤ:ロイスなし
サヤ:以上で


クライマックス 対・影灯籠


GM:全員登場です。
GM:登場侵蝕をお願いします。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (92 → 102)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (93 → 94)
御凪 涼:格差!
GM:兄弟間
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (100 → 108)
GM:高まってきましたね
栗生賢人:ぬぅーっ伸びる!
サヤ:サヤの侵蝕を1D10(→ 1)増加 (91 → 92)
GM:格差
サヤ:ここにきて落ち着いてきた
御凪 蓮:両極端

GM:神社の境内に、ざわざわと風が吹く。
GM:あなたたちの目の前には御凪慶の姿をした影灯籠、そして残った幽霊が数体。
GM:その中には、柘植小遥の手を引こうとしていた少女の姿の幽霊も含まれていた。
GM:そうして、その場に禍々しいレネゲイドの気配が満ちる!
GM:衝動判定です。意志で目標値9。
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=9 意思
DoubleCross : (4DX10>=9) → 9[2,4,6,9] → 9 → 成功

御凪 蓮:ぴたり!
御凪 涼:6DX+2+0@10>=9 意思
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 10[1,3,3,6,6,10]+1[1]+2 → 13 → 成功

栗生賢人:4dx>=9
DoubleCross : (4DX10>=9) → 9[4,7,9,9] → 9 → 成功

栗生賢人:こちらもぴたり!
サヤ:思い出の逸品使用
サヤ:8dx+2>=9
DoubleCross : (8DX10+2>=9) → 10[3,3,4,6,10,10,10,10]+9[2,2,6,9]+2 → 21 → 成功

GM:高いよ!?
サヤ:天才じゃったか…
GM:ピタリ賞と大回転賞をあげようね
御凪 涼:さすが
GM:賞品は侵蝕上昇だよ
御凪 蓮:はぁい
御凪 涼:イヤダーッ
サヤ:いやん
サヤ:サヤの侵蝕を2d10(→ 18)増加 (92 → 110)
サヤ:いきすぎー!!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を2d10(→ 8)増加 (94 → 102)
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を2d10(→ 12)増加 (102 → 114)
栗生賢人:2d10+108
DoubleCross : (2D10+108) → 14[8,6]+108 → 122

御凪 蓮:こっちはまあまあ
栗生賢人:ぉぅぁー!
GM:結構みんなすごいな
GM:がんばっていこう!
御凪 蓮:私だけやけに落ち着いてる
御凪 蓮:はーい
御凪 涼:はーい
御凪 涼:任せたぞ色々とな

GM:では、戦闘を開始します。

GM:まずエンゲージ。

[幽霊×4(8) 影灯籠(8) "パーペチュアル"(8)]
          |
         10m
          |
  [栗生(5) 涼(8) 蓮(11) サヤ(8)]




■セットアップ■

GM:宣言がある方はどうぞ。
御凪 涼:コンボ『踊り場』《限界突破》。対象は《夢の雫》、これをラウンド二回使用可にします。
幽霊:コンボ『ただの移ろい』《クイックダッシュ》PCたちのエンゲージへ戦闘移動。
影灯籠:コンボ『真似拍子』《螺旋の悪魔》《クイックダッシュ》
影灯籠:対象は自分。ラウンド間攻撃力15上昇。暴走します。また、PCたちのエンゲージへ戦闘移動。
御凪 蓮:のわーっ
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (114 → 117)
栗生賢人:きさまらー!
御凪 蓮:なんか来た!
栗生賢人:めっちゃ寄ってきた。
サヤ:逃げられへん
影灯籠:そして
影灯籠:《Eロイス:唯我独尊》《Eロイス:破滅の足音》
御凪 涼:めっちゃきよる
御凪 蓮:うわあなになに
GM:1d+1ラウンド後のクリンナッププロセスに戦闘不能になってもらいます。
サヤ:にゃにゃ…!!
御凪 蓮:ひぃっ
GM:1d10+1
DoubleCross : (1D10+1) → 9[9]+1 → 10

GM:はい
サヤ:優しい
栗生賢人:足音が遠い。
御凪 蓮:わずか10ラウンド後に
GM:10ラウンド後を楽しみにするんだな……!
御凪 蓮:急がなきゃ
御凪 蓮:あっ、<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
御凪 涼:どたどた
栗生賢人:こちらはキメておきましょう。ブルーゲイルを使用、行動値+5で10に!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5増加 (102 → 107)
御凪 蓮:範囲(選択)にラウンド間ダメージ+18、暴走を受けます
御凪 蓮:対象は私、サヤ君、栗生さんでいいかな?
サヤ:受けまーす
御凪 涼:いいよ~
栗生賢人:はあい、いただきます!暴走もゲット!
サヤ:《常勝の天才》、PC全員のラウンド間ダメージ+32。
サヤ:侵蝕が116に。
御凪 蓮:すごいこと言ってら
GM:こわくね?
御凪 涼:みんなセットアップからがんがんがんばるわね
GM:以上かな
サヤ:以上です
御凪 蓮:こっちは以上!
GM:あ、パーペチュアルも幽霊と一緒に移動してます。以上
御凪 蓮:了解です
御凪 涼:はーい
栗生賢人:了解デース!みんないっしょ。
GM:エンゲージはつまり、全員同一!

影灯籠:……御凪慶の動きを真似たのは、先と同じ。黒い影の蝶が舞い上がるのも同じ。
影灯籠:ただし。
影灯籠:「今度は、逃がしません」
影灯籠:ざあ、と蝶の嵐が舞い、次の瞬間には、幽霊たちはあなたたちの目前に。
サヤ:「わあ…!お客さんは舞台に上がるの禁止だよ!」
御凪 蓮:「彼らも演者ということでしょうかね」
御凪 涼:兄から借りた羽織の裾が揺れる。紫檀に甘い花の香りが混じる。
御凪 涼:「たくさん舞が見られたら、嬉しいけどね」


■イニシアチブ■

GM:何もなければ行動値順に蓮さんからですが。
御凪 蓮:ですが!
栗生賢人:が!
影灯籠:《加速する刻》
栗生賢人:ですよね!
御凪 涼:そんなのだれが教えたんだよ!
御凪 蓮:兄さん持ってたの?
影灯籠:これは自前……
GM:他になければ影灯籠の手番。
御凪 蓮:残念ながらない!
栗生賢人:は、どうぞ…!
サヤ:ない。
御凪 涼:しないよ~
GM:はーい
影灯籠:では行動。マイナー、コンボ『真似扇』《無形の爪牙》《抉り穿つもの》《オリジン:ヒューマン》素手のデータを変更し、シーン間の達成値を上昇。
影灯籠:メジャー、コンボ『真似刀』《Eロイス:妄念の姿:アドレナリン》《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》
サヤ:うおー…!
御凪 涼:うぐぐ
影灯籠:単体白兵攻撃。対象は蓮さん。
御凪 蓮:ふふふ 来い!
影灯籠:判定。
影灯籠:13dx7+2
DoubleCross : (13DX7+2) → 10[1,2,2,2,6,6,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,1,3,5,5,6,7]+5[5]+2 → 27

御凪 蓮:暴走してますのでお好きにどうぞ
影灯籠:ではダメージ。
影灯籠:3d10+27 装甲有効
DoubleCross : (3D10+27) → 14[6,3,5]+27 → 41

影灯籠:食らいなさい
御凪 蓮:倒れます!
御凪 蓮:影灯籠に ○同情/隔意でロイス取得してタイタス昇華、復活!
GM:よかろう 演出!

影灯籠:蝶の群れは、扇の動きに導かれるようにしてあなたたちの元に殺到する。
影灯籠:狙いは、御凪蓮。
影灯籠:あなたの見慣れた……しかし、どこか歪な御凪流の舞。
影灯籠:影の蝶は全て刃。
影灯籠:あなたの皮膚と肉を、切り裂いていく。
御凪 蓮:扇を一振り。青と黒の蝶が羽をぶつけあう。
御凪 蓮:殺到する刃を相殺しきれず、身を削られていく。
御凪 蓮:「っ、なるほど」
御凪 蓮:「実戦で受けるとこうなるわけだ」
御凪 蓮:「勉強させてもらいましたよ」
サヤ:「けど流石、阿吽の呼吸だね。」
サヤ:「そう、そこ。」
サヤ:「反撃を始めるなら、そこがベストだ。」
御凪 慶:「お、いい目してるなあ」
御凪 涼:「いい舞だな。これを見に来ただけでも」
御凪 涼:「兄さんに呼んでもらった甲斐がある」
御凪 慶:「あと蓮。一応。万全にサシでやったら、あいつより俺の方が強い」
御凪 慶:強がるように。
御凪 涼:「ふふ」
御凪 蓮:「分かってるって」
御凪 蓮:苦笑しながら、サヤの言葉に従って位置取りを改める。

GM:では、次も何もなければ蓮さん。
御凪 涼:てってれー
御凪 涼:わりこみ次男
GM:なんかきた
御凪 蓮:何かあった!
栗生賢人:あっあなたは!
御凪 涼:《スピードフォース》。メインプロセスを行います。
GM:きた……
GM:どうぞ。涼さんの手番となります。
御凪 蓮:並んでたのに兄ちゃんが前に行った!
御凪 蓮:どうぞどうぞ
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4増加 (117 → 121)
御凪 涼:はーい。ではマイナーはなしで
御凪 涼:メジャーのコンボ『逃げ水』《ポイズンフォッグ》《戦乙女の導き》《狂戦士》
御凪 涼:PC全員の次のメジャーアクションダイス+10、C値-1、攻撃力+5。
GM:支援……!
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を9増加 (121 → 130)
栗生賢人:ヒャッハー!!
GM:演出あればどうぞ
御凪 蓮:もらいます!

御凪 涼:「……いいな」どこか子供のように、呟く。
御凪 涼:予備動作なく、体が傾ぐ。起き上がり、揺らぐ。
御凪 涼:どこか不自然な動作が、流麗な舞へと連なっていく。
御凪 涼:指先の動きひとつ、息の深さひとつを、言葉より雄弁に、鮮明に。
御凪 涼:透明な蝶の群れが、ぶわりと飛び立つ。
御凪 涼:その羽搏きで景色は歪み、音は途切れる。青と黒がぐにゃりと混ざる。
御凪 涼:己のひらめく手と、遠くの影法師が。血管のごうごうと流れる音と、蝉の鳴く声が。
御凪 涼:個と全が、主観と客観が溶け合い入り混じる。
御凪 涼:そんな忘我の世界へと導く舞。
御凪 涼:「さっきの、共振ときみたちの舞を見ていたら」
御凪 涼:「……やりたくなってきた」
御凪 涼:不似合いなまでの、祭りに来たときのまま、笑う。
サヤ:(不思議な動き、でも引き込まれる)
影灯籠:「……!」己の黒い蝶を真似て歪ませようとするが、できない。
影灯籠:黒い影は、薄まることができない。
サヤ:(自分の力じゃなく、重力や他の力を使うのがうまいんだ)
サヤ:(それも、自分以外のものをよくみてるからなのかな)
サヤ:そんな思考すらもやがて彼方へと消える
サヤ:残ったのはその舞から放たれた世界を楽しみたいという気持ちだけ

GM:では今度こそ蓮さん!
御凪 蓮:はい!
御凪 蓮:まずマイナーで暴走解除
御凪 蓮:メジャー、<居合>+<獅子奮迅> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:対象は同エンゲージの敵全体!
GM:判定どうぞ
御凪 蓮:では命中判定、ダイス10個増加とC-1を加えて
御凪 蓮:17DX+21+0@9 (侵食上昇4、侵蝕100~)
DoubleCross : (17DX9+21) → 10[2,2,3,3,3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,9,10,10]+4[2,3,4]+21 → 35

御凪 涼:《夢の雫》。達成値+12
GM:ひえ
御凪 蓮:C9とはいえ回らないなあなかなか!
御凪 蓮:助かります
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (130 → 133)
栗生賢人:ナイス雫!
御凪 涼:兄の見栄だぜ
御凪 蓮:達成値47です
影灯籠:リアクション。まず、暴走中です
幽霊:《カバーディフェンス》
御凪 蓮:ああっ
幽霊:1が影灯籠を、2が"パーペチュアル"を、3が4をカバーリング。
GM:ダメージどうぞ!
御凪 蓮:ではダメージ
御凪 蓮:5d10+1d10+31+5+32 (侵食100~、アームドスーツ)
DoubleCross : (5D10+1D10+31+5+32) → 30[5,6,7,6,6]+10[10]+31+5+32 → 108

GM:……?
御凪 蓮:108点の装甲有効です
御凪 蓮:カバーした方は2倍ダメージ
GM:いや、装甲とかそういう……
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を8増加 (107 → 115)
GM:はい
幽霊:カバーをした1と2と3は落ちます!
御凪 蓮:立ってこられたら流石に怖かった!
GM:そうね
GM:残りエネミー3体は無傷!
GM:演出をどうぞ
御凪 蓮:後は任せましょう

御凪 蓮:透明になった世界から、青い蝶達が空へ飛び立つ。
御凪 蓮:涼の舞は透き通っている。純粋で曇りなく、己と見るものを世界へと溶け込ませる。
御凪 蓮:慶の舞は生命力に溢れている。 生きることへの強い執着が所作に現れ、命の熱を伝える。
御凪 蓮:御凪蓮の舞は冷たい。御凪の舞を最も色濃く継いでいるが故に。
御凪 蓮:純粋な舞としては二流のそれは、鬼を狩る刃として研ぎ澄まされている。
御凪 蓮:扇を扇ぐごと、亡霊たちに絡みつく青い羽、風の刃が勢いを増す。
御凪 涼:透明な蝶がそれを受けて青く染まる。風に溶ける。
御凪 蓮:青と透明と黒が世界を塗りつぶす、その只中で
御凪 蓮:「疾っ!」
御凪 蓮:鋼の色が黒を断つ。
御凪 涼:「蓮の舞だ。久々に見られた。御凪の舞だ」嬉しそうにそれを見ている。
幽霊:その黒のただ中にいたのは、しかし兄の姿を真似たものではなく。
幽霊:誰とも知らぬ、だが誰かの大切だった人間を真似た、意志なき幽霊。
幽霊:ばたばたと倒れ伏し、やがてまた現象へと還っていく。
御凪 慶:「……見事。けど、気をつけろ、蓮」
御凪 慶:「お前が強ければ強いほど……」
御凪 慶:「あいつは、真似をしてくる」

GM:では、行動値10になってる栗生さんですね
栗生賢人:はあい!マイナーでスーペリアルネットワークの対象を、オルクスからウロボロスへ変更。
GM:ぬかりない
栗生賢人:メジャー、コンセントレイト/ペネトレイト/炎神の怒り/煉獄魔神で影灯籠に白兵攻撃!判定に《砂の加護》!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (127 → 130)
影灯籠:判定どうぞ
栗生賢人:27dx6+2
DoubleCross : (27DX6+2) → 10[1,1,1,2,2,2,2,2,2,3,3,3,4,4,4,4,5,5,6,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[1,1,2,4,5,7,7,8,9]+10[2,2,5,9]+1[1]+2 → 33

栗生賢人:あまり回ら…ぬ!達成値33にて。
影灯籠:しかし暴走中
幽霊:《カバーディフェンス》
幽霊:影灯籠をカバーリングします。
栗生賢人:OK、ではダメージ!あ、ちなみに幽霊はウロボロスシンドロームが含まれますか。
GM:あ、そうですね。含まれます
GM:まだ一般エフェクトしか使ってなかった
栗生賢人:OK、では!
栗生賢人:4d10+22+18+32+5
DoubleCross : (4D10+22+18+32+5) → 16[5,4,1,6]+22+18+32+5 → 93

GM:ヒイ
栗生賢人:大台には載らず、93点装甲無視!
御凪 涼:暴人
御凪 蓮:暴になった
幽霊:無理です。落ちます。
栗生賢人:ミドルでも暴れているので、既暴人(きぼんちゅ)というわけね……
GM:エネミーは残り2体!
栗生賢人:押忍、では軽く演出!
GM:どぞ!

栗生賢人:「──さて。生憎だけど、僕には芸術の素養なんてものはない。……この光景を、綺麗だと思う心はあってもね」
栗生賢人:金属の管と、鉄塊のような刃が瞬時に組み立てられて。手にした斧槍が、炎を纏い回る、回る。
栗生賢人:──兄弟のそれには劣るとしても。それは、十二分に美しい軌跡ではあった。しかし。
栗生賢人:「──できるのは、これだけだ。話を聞くとは言ったけれど、ああ」
栗生賢人:回転の勢いが殺されることなく、滑らかに直線へと変わって。
影灯籠:「……!」
幽霊:その前にゆらり、と立ったのはやはり誰とも知れぬ幽霊。
栗生賢人:「腕の一本二本、文句は無しだぜ。君は、報いに値することをやったんだ」
栗生賢人:視線を影灯籠から逸らすことなく、割り込んだ影を両断。
幽霊:ざあ、とそのまま溶けるように消えていく。
サヤ:「騙された……!!」
御凪 涼:「ん?」
サヤ:「鬼殺しよりよっぽど怖いじゃん…!賢人さん!」
御凪 蓮:「どうした?」
御凪 涼:「ふふ。そうかもね」
御凪 蓮:「見かけによらなかったかな」
御凪 涼:「鬼を殺すより、心の火を消すほうが難しいことかも」
栗生賢人:「ああ、気付いてなかったかい?……そうだよ。僕は」
栗生賢人:「怒ってるのさ、とてもね」
影灯籠:「……私の。捻れた枝の、同じ幹を持つ者の、さらに根……」
栗生賢人:炎の残滓に照らされながら、笑う。
影灯籠:「……あれは、きっと、どれほど……幸せ者なのか」目を伏せる。

GM:えーと、では行動値8組か。PC優先ですね
GM:サヤさんどうぞ
サヤ:はーい
サヤ:マイナーで暴走解除
サヤ:メジャーで《即席武器》。
サヤ:暴走中の影灯籠くんを狙います
GM:判定どうぞ
サヤ:3dx+1
DoubleCross : (3DX10+1) → 6[1,5,6]+1 → 7

影灯籠:暴走中なんだよなあ
サヤ:ふふ。
"パーペチュアル":《カバーディフェンス》
御凪 涼:おまえもか!
サヤ:パペくん!!
栗生賢人:おまえーッ!!
御凪 蓮:パーペチュアル……
サヤ:《フェイタルヒット》
御凪 涼:きたぞ
サヤ:ダメージダイス+6D10
GM:きた……ダメージどうぞ
サヤ:あ、ごめん待って!!
GM:はい
サヤ:涼さんのバフ分振り足していいですか?
御凪 蓮:あっそっか
GM:あっそうか
御凪 蓮:C値も9ですね
GM:ダイスもっと多いのかよ!
栗生賢人:ですね、クリティカルも下がっている!
御凪 蓮:10個ほど……
GM:わかりました。振り直し大丈夫です
サヤ:うっかりしてました。
御凪 涼:そうだった
GM:だめだぞ☆(大丈夫です)
サヤ:10dx9+1
DoubleCross : (10DX9+1) → 10[1,2,5,6,7,8,8,9,9,10]+5[3,4,5]+1 → 16

御凪 蓮:桁上がっちゃった
GM:まあ、対応は同じということで……
栗生賢人:まわりおる。
サヤ:よし。これに《フェイタルヒット》を乗せます。
御凪 涼:ふよふよ(ちょうちょ)
GM:どうぞ!
サヤ:2d10+6d10+15+18+5
DoubleCross : (2D10+6D10+15+18+5) → 18[9,9]+32[1,10,7,2,9,3]+15+18+5 → 88

GM:なくよ?
御凪 蓮:大分回ってる
サヤ:ちょうど常勝の天才分上がったね。フェイタルヒット、偉いぞ。
"パーペチュアル":そのダメージは耐えられません……
"パーペチュアル":《原初の黒:ラストアクション》
御凪 涼:なんだと
"パーペチュアル":メインプロセスを行います
御凪 蓮:ぬわーっ
サヤ:みゃお
"パーペチュアル":マイナー、コンボ『ただの反射』《無形の爪牙》《抉り穿つもの》《オリジン:ヒューマン》素手のデータを変更し、シーン間の達成値を上昇。
"パーペチュアル":メジャー、コンボ『ただの幻影』《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》
"パーペチュアル":対象は、今攻撃してきたサヤさん。
サヤ:来て
栗生賢人:ワオ…!
"パーペチュアル":5dx7+1
DoubleCross : (5DX7+1) → 10[2,3,8,9,9]+6[1,4,6]+1 → 17

"パーペチュアル":リアクションどうぞ
サヤ:ドッジ
サヤ:4dx+1=>17
DoubleCross : (4DX10+1>=17) → 9[1,2,6,9]+1 → 10 → 失敗

GM:そのままでは当たりますが……
御凪 蓮:NPCカードの使用をお願いします!柘植さん!
柘植 小遥:います
GM:oh
サヤ:助けて柘植さん!
御凪 蓮:命中判定に《タイニーダズル》をお願いします
柘植 小遥:了解
柘植 小遥:達成値を-5
御凪 蓮:これで12!
GM:12になりましたね
御凪 涼:その上で
御凪 蓮:回避も助けて!
GM:まだある!
柘植 小遥:再び了解
柘植 小遥:任せて
御凪 涼:お願いしたい 《タイニーヘイズ》
サヤ:大好き!!
栗生賢人:いえっふー……!
柘植 小遥:達成値を+6
柘植 小遥:これで16ということ
サヤ:やったね。
御凪 蓮:ありがとう!
GM:ということで、12vs16で
GM:回避側の対決勝利ですね
GM:か、噛み合いやがった……
御凪 蓮:ありがとう……
御凪 涼:ありがとー!
柘植 小遥:後で助けてね
サヤ:センキュー…
御凪 蓮:助ける!
"パーペチュアル":攻撃失敗。そのまま倒れます。復活なし。
サヤ:ばいばい…
御凪 涼:うむ・・・
柘植 小遥:……
柘植 小遥:また来年
御凪 蓮:おやすみ……
GM:以上かな。演出をどうぞ

サヤ:「ねえ、影灯籠。」
影灯籠:「……なんでしょう」
サヤ:「不思議だね。皆が君を守るように動いてる。」
影灯籠:「私が、そう命じました。不思議も何もない……」
影灯籠:「……私は、独りです。本当は」
サヤ:「そうなのかな?オヤジでも制御できない子たちなんだよ?」
影灯籠:「羨ましい。あなた方が。絆を持つあなた方が」呟く。
サヤ:「俺は涼さんの舞を見て寂しいと思った。蓮さんの舞を見て綺麗だと思った。賢人さんの槍を見て怖いと思った。」
サヤ:「そして、誰かの心を震わす技を持つ人達を羨ましいと思った。」
サヤ:「それと同じように。」
サヤ:「そうやって、俺達を『羨ましい』なんて思える幽霊の君を。」
サヤ:「他のお化けさんたちも『羨ましい』って」
サヤ:「『大事にしたい』って、思ったんじゃない?」
影灯籠:「思ったところで何になりましょう」
影灯籠:「もう、ほとんど残ってはいませんよ」
影灯籠:「私が、消してしまった」
影灯籠:ちらりと、ただひとり残った少女を横目で見る。
サヤ:「ほら、ね。」
サヤ:「『俺達に消された』んじゃなくて、『私が消した』んだと思ってる。」
サヤ:「それだけでも、価値があったんじゃ」
サヤ:風が吹く
サヤ:「ないかな。」
影灯籠:「それは……誰にとっての?」
影灯籠:「あなた方が満足を得るためなら、いくらでも思えばいい」
サヤ:地面に落ちた栗生賢人の怒り。幽霊を焦がした炎が。
影灯籠:「私は」
サヤ:御凪の舞に呼ばれた風に吹かれ再び燃え上がる
影灯籠:「私にとっての価値以外は、いらない」
"パーペチュアル":燃え上がる炎に撒かれたのは、黒髪の少女。
サヤ:「そっか。」
サヤ:「悲しいな、この町は寂しい人ばっかりだ。」
影灯籠:「だから、我々がこれほどまでに蔓延った」
影灯籠:「誰もが探している。亡くした絆の在処を」
"パーペチュアル":その少女の形の幽霊は、他と変わらぬ存在のはずだった。
"パーペチュアル":ただ、燃え尽きるまでの一瞬に、腕を伸ばして影の刃を振るう。
"パーペチュアル":その反射が、何に由来するものであるのかはわからない。
サヤ:《すう》、と何かに導かれるように後ろに下がる
サヤ:(鋭い、疾い。でも、それでも)
御凪 蓮:"パーペチュアル"が動く。サヤが危ない。
御凪 蓮:扇を払い、その刃を抑え込もうとして、
御凪 蓮:「……!」
御凪 蓮:その手を止める。
御凪 蓮:「任せた」
御凪 蓮:声が届くかわからない。
御凪 蓮:ただ、手伝ってくれと頼まれた。
御凪 蓮:「救ってあげてくれ。君の手で」
御凪 蓮:誰を、と言うこともなく。背中を押す言葉を告げる。
柘植 小遥:蝶の群れの中に紛れるように、ふわりふわりと浮いていた、蛍の如き光球。
柘植 小遥:声が届いたのかどうかは、やはりわからない。だが、見てはいたのだろう。
柘植 小遥:急降下し、ぱちん、と弾けるように目映い光を放つ。
柘植 小遥:『……駄目』
柘植 小遥:『あなたは、そうじゃない。そうじゃなかった』
柘植 小遥:『生きている、大事な人たちを守るために戦った人でしょう!』
柘植 小遥:声はしない。だが、光は、確かに届いた。
柘植 小遥:影の刃を打ち消すほどに、強く。
サヤ:「……ありがと、小遥さん」
サヤ:自分の体を引き裂こうとする爪から守ってくれたことよりも
サヤ:自分勝手で、不安だらけなこの気持ちを
サヤ:あの柔らかな光が赦してくれたような気がしたのが嬉しくて
サヤ:誰にも聞こえないような声で、そう呟いた。
"パーペチュアル":またひとり。幽霊は現象へと還っていく。
GM:残るは、僅かひとり。

GM:では、涼さんは先ほど行動済みなので、影灯籠の手番です。
御凪 涼:はーい
御凪 蓮:来い!
栗生賢人:カモォン!
影灯籠:マイナーで暴走を解除。
影灯籠:メジャー、コンボ『真似舞』《Eロイス:妄念の姿:アドレナリン》《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》《原初の赤:獅子奮迅》
影灯籠:対象はPC全員。
御凪 涼:獅子奮迅は真似ないで
御凪 蓮:覚えちゃったかあ
影灯籠:強かったから……
影灯籠:判定します。
栗生賢人:学習能力が高い…
影灯籠:13dx7+2
DoubleCross : (13DX7+2) → 10[1,1,2,3,4,5,5,6,6,7,7,9,9]+10[3,4,7,9]+10[8,9]+10[3,8]+10[10]+1[1]+2 → 53

御凪 蓮:回ってる!
影灯籠:あれっ高いな
影灯籠:リアクションどうぞ
御凪 蓮:避けるだけ避けます
御凪 蓮:5DX+0+0@10 回避
DoubleCross : (5DX10) → 10[3,5,7,9,10]+7[7] → 17

御凪 涼:いちおうドッジ
サヤ:た、たか。
御凪 涼:5DX+0@10 回避
DoubleCross : (5DX10) → 8[1,5,6,6,8] → 8

御凪 蓮:頑張ったけどそりゃ無理!
サヤ:4dx+1=>53
DoubleCross : (4DX10+1>=53) → 10[6,7,7,10]+10[10]+7[7]+1 → 28 → 失敗

GM:だいぶがんばってる
サヤ:天才ではあったが…
御凪 蓮:天才だったけど
御凪 涼:さすがに支援しても届かん
栗生賢人:こちらは暴走リア不…!
御凪 蓮:ダメージ前にNPCカード!
GM:はい!
御凪 蓮:慶兄さんお願いします
御凪 涼:にいさーん!
御凪 慶:おう
御凪 蓮:助けてほしい人は誰だ!
栗生賢人:うおー、ではお願い…できますか……!
御凪 慶:承った!
御凪 慶:栗生さんへの攻撃をカバーリング、ダメージ無効。
御凪 慶:代わりに戦闘不能に。
御凪 蓮:後は任せて
御凪 涼:にいさーん!
御凪 蓮:改めてダメージ算出かな
GM:そうですね。では出します
影灯籠:6d10+27 装甲有効
DoubleCross : (6D10+27) → 28[6,1,10,3,7,1]+27 → 55

御凪 蓮:ダメージ適用前にオートアクション
影灯籠:ぬっ
御凪 蓮:<子羊の歌>を使用します。 コンボ:不惜身命
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (115 → 119)
影灯籠:ぬーーー
御凪 蓮:涼兄さんの受けるダメージを肩代わりしましょう
御凪 涼:蓮…ありがとう!愛
影灯籠:これが兄弟の絆……
御凪 蓮:2倍ダメージ受けて戦闘不能、サヤ君のロイスをタイタス化して復活
栗生賢人:お兄さん…ありがとう…!
サヤ:では僕は死んで
サヤ:"御凪"のロイスを切って復活。なんか誤解だったらしいので
御凪 涼:そうだよ!
御凪 涼:こわくないよ!
サヤ:火消しの方がやばかった
御凪 蓮:へいきへいき!やさしいよ!
御凪 涼:それはそう
影灯籠:倒れたのはふたりだけか……!
GM:では演出

影灯籠:先の御凪慶の言葉通り、これまでと異なる動きが始まる。
影灯籠:御凪蓮の舞を真似た、どこか清冽な舞。
影灯籠:影の蝶が散り、全ての人間を切り刻まんとする。
サヤ:「……っと!!」
サヤ:反応すら出来ずその体を斬り刻まれる
サヤ:だが斬られながらもその目は決して逸らさない
サヤ:あるかないかの表情を見定めようとする
御凪 涼:抵抗せずその黒蝶に絡めとられんとする。目を閉じもしない。
御凪 涼:影と遊ぶように切り裂かれんとして、
御凪 蓮:「慶兄さんが言っていたな。『万全なら、俺が勝つ』」
御凪 蓮:「ならば私も負けられん」
御凪 蓮:舞いと共に青の蝶が羽撃く。影灯籠の舞と鏡写しのように。
御凪 蓮:その舞は影灯籠の真似る、清冽なそれではない。
御凪 蓮:子供染みた対抗心を指に羽に乗せ、青い蝶が影を散らしていく。
御凪 涼:「ふふ。じゃあ私は、ふたりについていこう」
御凪 蓮:「楽しそうに、まったく」
御凪 涼:「楽しいよ。仕方ないだろ」
御凪 慶:そのふたりの横をとん、と跳ぶように進んで。派手な袖を翻し。
御凪 慶:栗生賢人の前に進み出る。
御凪 慶:「ここのUGNさんには、一度くらい貸しを作ってもいいだろ」
栗生賢人:「────」 驚きはない。兄弟の中で最も抜け目がない者が誰か挙げろと言われれば、間違いなく彼の名を告げるだろう。
栗生賢人:──だから、ただ。
栗生賢人:「……本当に、3人揃って。誰よりも優雅に無茶をする」
栗生賢人:呆れにも賞賛にも聞こえる、そんな言葉を。羽織の背に投げかけながら、笑みをこぼす。
御凪 慶:扇を大きく力強く振る。殺到する蝶の群れをかき集めるように。
御凪 慶:その刃は全て、自分の身に。
御凪 慶:流れ落ちた血潮は、全て紅色の、音もなき蝶の群れに。
影灯籠:「……あなたが」
影灯籠:「あなたを傷つける必要は、どこにもないのに」
御凪 慶:「……よく言うよ、お前……俺は。いいか!」
御凪 慶:「お前のことは忘れるからな! これが終わったら、一切!」
御凪 慶:「今だけは、見ててやるから」
御凪 慶:「とっとと成仏を、しろ!」
御凪 慶:がくりと膝をつく。
栗生賢人:「……そうだな。照れ屋なお兄さんの代わりに、僕からひとつだけ」
栗生賢人:「しなきゃならないからする。そんな人も確かにいる。……でもね」
栗生賢人:斧槍を手に、半歩。今度は自分が、崩れ落ちた青年の前に立つ。
栗生賢人:「したいから、そうする。……そういう風に生きるのも、悪くないもんだぜ」
栗生賢人:もう一度、笑う。今度は、心の底から楽しそうに。
御凪 慶:「……一応、貸しを作ったつもりなんだけどな、あんたには……」
御凪 慶:首を軽く振って、血の入り交じった匂いのする息を吐く。

GM:では全員行動済みですね。


■クリンナップ■

GM:行動値が戻るくらいかな
栗生賢人:ですね、こちらの行動値が5に戻ります。
GM:はあい。以上!


■2ラウンド目■

■セットアップ■

GM:宣言あればどうぞ。
影灯籠:コンボ『真似香』《螺旋の悪魔》
影灯籠:対象は自分。ラウンド間攻撃力15上昇。
御凪 蓮:<狂騒の旋律>を使用します。 コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5増加 (119 → 124)
御凪 蓮:私とサヤ君と栗生さん対象にラウンド間ダメージ+18、暴走を受けます
御凪 蓮:こちらは以上!
サヤ:いただきます。暴走。
御凪 涼:《限界突破》。対象は《夢の雫》
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (133 → 136)
栗生賢人:こちら、セットアップはもうありません。バフいただき!
サヤ:アテナシ様へのロイスをSロイスに変更。
GM:わお
サヤ:それ昇華し《常勝の天才》の使用回数を復活。
GM:オヤジー!
御凪 涼:おお…
御凪 蓮:サヤ君本気だ
サヤ:《常勝の天才》を使用。PC全員のダメージ+32
御凪 蓮:いただきます
栗生賢人:ぉぁー!いただきます……!
御凪 涼:もらうぜ 親父の絆

サヤ:(これは、しなきゃならないから?)
サヤ:(それとも、俺がしたいからそうするのかな?)
サヤ:自問自答しながら、僅かに微笑む。
サヤ:(わかんないな。オヤジは今この時の為に俺をここに置いたような気もするし)
サヤ:(自分が望んでここまで来たような思いもある。)
サヤ:いくら考えてもわからない。
サヤ:自分のことすら見通せないくせに、
サヤ:影灯籠に見透かしたような事を言うなんて俺は本当にどこまで言っても未熟者だ。
サヤ:だけど
サヤ:オヤジのことは少しは知っている。
サヤ:火消しに力を貸すことに対しては少し腰が重いけど。
サヤ:俺達のためになら、もう少しだけ、その腕を伸ばしてくれる
サヤ:「大丈夫だよ、皆。俺達はきっと勝てる。」
サヤ:これは乱数調整なんかじゃなくて。
サヤ:オヤジが、雨宿町が、雨宿町が生まれる前からここにあった俺達の土地が。
サヤ:ほんの少しだけ、皆の背中を押してくれるから
サヤ:「なんて、俺が言っても説得力ない?」
御凪 涼:「まさか。きみが言うなら、そうだろうさ」
サヤ:「ふふ、ありがと」
御凪 涼:「幸せなものがたりを説いて、紡いでいく子だ」
御凪 涼:「……風くらいは少しは吹かせられるかも。ね、蓮?」
サヤ:にい、と子供のように嬉しそうに微笑む
御凪 蓮:「大役を任せてくださるものだ」
サヤ:細めた目の先で、皆で祭りを楽しむ景色を見つめながら
御凪 蓮:「赤壁でもありませんが。1つ、吹かせてみましょうか」
影灯籠:「……ああ」
影灯籠:「……うらやましい。私も」
影灯籠:「この土地に、還りたい……」
栗生賢人:「……風が吹けば、か。けれど、導く結末があるとすれば、それは───」
影灯籠:子供のように。心細い顔でぽつりと。
栗生賢人:「皆で紡いだものだろうさ」
栗生賢人:──巡る視線は、仲間たち。影灯籠。そして。
栗生賢人:消えた幽霊たちがいた辺りを、ぐるりと。


■イニシアチブ■

GM:では、今回は行動値順に蓮さんからかな。
GM:こちらの割り込みはありません。
御凪 涼:ではまた割り込み兄さんしたいです
GM:何かあればどうぞ
GM:そっちにあった
GM:どうぞ!
御凪 涼:《スピードフォース》。メインプロセスを行います。いぇい
御凪 蓮:わお
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を4増加 (136 → 140)
御凪 涼:コンボ『逃げ水』《ポイズンフォッグ》《戦乙女の導き》《狂戦士》
御凪 涼:PC全員の次のメジャーアクションダイス+10、C値-1、攻撃力+5。
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を9増加 (140 → 149)
サヤ:わーい
GM:つよいよー
御凪 涼:ロイス残してもらってるからね
GM:演出どうぞ

御凪 涼:その孤独を零すような、影灯籠の言葉。
御凪 涼:(実際のところ、私は、ここにいる誰よりも影灯籠に近いんだろう)
御凪 涼:幼いころ、舞いながらふと思った。この喜びを伝えたいと。どうしたらいいか、考えた。言葉では足りない。舞だ。どうすればもっと伝わる舞ができるのかと。
御凪 涼:私がみんなになればいい。みんなが私になればいい。それは、『出来た』。
御凪 涼:その衝動は解放。垣根を失い、自他を溶かした忘我の舞。
御凪 涼:「……悔しいよ。私の舞が、鬼(きみ)には届かないことが」
御凪 涼:「私ではきみを還せない。きみに真似ても貰えない」
御凪 涼:身を翻す。視線ひとつ、指先ひとつを計算する。だが足りない。いつだって足りないのだ。
御凪 涼:自由に動かすには、この身は本当は重すぎて、窮屈すぎる。至高の舞にたどり着くことができない。……そこだ。
御凪 涼:その重さこそが、私を鬼にはしない。それが影灯籠と違う。
御凪 涼:「舞を見てほしい、とは。あまり思ってなかったけど」
御凪 涼:「……影灯籠。きみに見てほしくなった」
御凪 涼:この舞は届かない。送ることができない。
御凪 涼:それでも、伝えようとする。透き通る蝶が、影の蝶と遊ぶ。
影灯籠:「……あなたの舞は、真似られません」
影灯籠:「私は、皆と溶けることができない……」呆然とした様子で。
影灯籠:「わからない」
影灯籠:「どうしてあなたは、溶けようとして、溶けきれずにいて、それで」
影灯籠:「それで、そのままいられるのか……」
御凪 涼:「……ほんとうは、そんなことは誰にもできやしないのかも」囁くように、自分にだけ呟くように。
御凪 涼:「でも、諦められないんだよ。それはきみも、わかるでしょう」

GM:では次、今度こそ蓮さん。
御凪 蓮:はい!
御凪 蓮:まずはマイナーで暴走解除
御凪 蓮:メジャーで<居合> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:対象は影灯籠!
影灯籠:判定をどうぞ
御凪 蓮:17DX+21+0@9 (侵食上昇4、侵蝕100~)
DoubleCross : (17DX9+21) → 10[1,1,3,4,5,6,6,7,7,7,7,8,9,9,9,9,9]+10[1,3,6,9,10]+4[3,4]+21 → 45

御凪 涼:おお!
影灯籠:ヒイ 暴走中です
御凪 蓮:なんとか2回回った
御凪 蓮:ではダメージ
御凪 蓮:5d10+1d10+68 (侵食100~、アームドスーツ)
DoubleCross : (5D10+1D10+68) → 30[8,7,3,8,4]+10[10]+68 → 108

御凪 蓮:縁があるな!108点!
影灯籠:…………。
影灯籠:一度落ちます。
影灯籠:コンボ『ただの影法師』《原初の虚:アクアウィターエ》
影灯籠:HP30で復活。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4増加 (124 → 128)
GM:あと何かありますか
御凪 蓮:こちらからはなし!のはず!
御凪 蓮:あ、いや
御凪 蓮:鬼斬りだ!
GM:そうだよね!
GM:ダメージ通りましたので、1つEロイスを解除可能です
GM:現状はこちら

《Eロイス:妄念の姿》
《Eロイス:唯我独尊》
《Eロイス:破滅の足音》
《Eロイス:囚人の鳥籠》(解除済み)
《Eロイス:ありえざる存在》(クライマックス戦闘勝利で解除)


御凪 涼:カタログ
御凪 蓮:破滅カタログ
御凪 蓮:《Eロイス:妄念の姿》を解除します。
GM:こちらの破滅の足音とか、9ラウンド後でお得ですよ
GM:……くそっ
影灯籠:解除されます……
影灯籠:これにより、《アドレナリン》は使用不能です

御凪 蓮:舞を始める。その所作は御凪蓮の舞ではない。
御凪 蓮:『影灯籠が真似た御凪蓮』。真似のさらに模倣。
御凪 蓮:だが、ずれている。御凪蓮からも、影灯籠からも。
御凪 蓮:目指すものとは、違う。
御凪 蓮:「皆、抱えているんだよ」
御凪 蓮:「違う、足りない、もっと、こうではない」
御凪 蓮:「理想とは程遠くて、どうしようもなく届かなくて」
御凪 蓮:「誰もがそうして、餓えている」
御凪 蓮:「生きる限り、こんなはずじゃないって、そう思うことばかりだ」
御凪 蓮:「それでも」
御凪 蓮:舞が激しさを増す。目指したものからますます離れていく。
御凪 蓮:「進むしかない」
御凪 蓮:「理想と違う己でも」
御凪 蓮:「抱えたまま先に行く」
御凪 蓮:「それが、どうしようもなく不自由な、人間というものだ」
御凪 蓮:「……君は、己の目指したものには届かなかったかもしれないが」
御凪 蓮:「鬼であり、人だ」
影灯籠:「……私は」
影灯籠:「私は……」
御凪 蓮:絶閃が、鬼を斬る。
影灯籠:「届かないなら」
御凪 蓮:御凪慶の姿を切り払う。
影灯籠:「何をしてでも」
御凪 蓮:妄執の先、残るものは。
影灯籠:「だって」
影灯籠:それは、『最初の』姿。
影灯籠:冬に死んだ、ひとりの女の。
影灯籠:「だって私は」
影灯籠:「人であり、鬼、だから」
影灯籠:斬られた血潮は、赤いコートに染みて見えなくなっていく。
影灯籠:鬼である影灯籠は、御凪慶の真似を、止めた。

GM:では次、行動値8のサヤさん……の前に
栗生賢人:ぬっ…!
御凪 涼:ぬん
影灯籠:《加速する刻》
影灯籠:まだ残っていたので
御凪 蓮:ぬわーっ
御凪 涼:まだあったの…!
栗生賢人:残っていたなら…仕方ないな…!
サヤ:残っとるんかーい!
影灯籠:マイナーで暴走解除
影灯籠:メジャー、コンボ『ただの幻影』《シャドーテンタクルス》《コンセントレイト:ウロボロス》
影灯籠:対象は、栗生さん
栗生賢人:オーライ……!
影灯籠:判定をします。
影灯籠:5dx7+2
DoubleCross : (5DX7+2) → 10[3,5,7,9,10]+4[1,4,4]+2 → 16

影灯籠:リアクションどうぞ
栗生賢人:ではリアクション…前に!霧谷さんのロイスをタイタス化、昇華して不利な効果(現在は暴走)を解除!
影灯籠:ぬっ
影灯籠:いいでしょう。どうぞ
栗生賢人:そしてドッジ!
栗生賢人:8dx+1>=16
DoubleCross : (8DX10+1>=16) → 9[1,3,3,4,5,5,5,9]+1 → 10 → 失敗

栗生賢人:このままだと失敗…ですが!
影灯籠:惜しいけど当たったな……
影灯籠:む
栗生賢人:NPCカード、柘植さんの《タイニーヘイズ》を使用!達成値+6、受動有利で…回避!
柘植 小遥:承った
影灯籠:キー
栗生賢人:イエーイ!!
影灯籠:攻撃失敗です……
影灯籠:演出はさせてもらう

影灯籠:あなたの目の前に、半ば呆然とし、半ば怒りに満ちた顔の若い娘がいる。
影灯籠:あなたが一度亡くし、別の形で巡り会った相手と、同じ姿をした鬼。
影灯籠:真似を止めたその手は、影の刃をあなたに向けて叩きつけようとする。
影灯籠:「……あなたに」
影灯籠:「あなたに最初に会えていれば、私は……?」
影灯籠:それは、妄想に満ちた、何も根のない混乱した言葉。
栗生賢人:──衝動に流されながら、甘んじて受け入れる。それが正しいことであるようにも思う。
栗生賢人:憎悪の応酬。前線に立つエージェントにとって、それは当たり前のことで。──だからこそ。
栗生賢人:「──いいや。変わらない。君が誰と最初に出会ったとしても、きっと君は──」
栗生賢人:「ただの幽霊では、いられなかった」
栗生賢人:短く深呼吸をひとつ。新人研修で叩き込まれた、精神を落ち着かせるための単純なメソッド。
栗生賢人:──波が引くように、憎しみは薄れて。もういない誰かの姿になった、その誰かではない存在と向き合う。
栗生賢人:「……いいかい。君はこれから、僕らに打倒される。けれどそれは、君を拒絶するためじゃあない」
影灯籠:「…………」
栗生賢人:「知りたいんだ。君のことを。君を生んだ、この町のことを。……うん、そうだ。僕は──」
栗生賢人:「UGN雨宿町支部所属エージェント。そして──雨宿町役場、地域親交課資料室の栗生賢人。人を、町を知るのが」
栗生賢人:「僕の仕事だ」
栗生賢人:──かつて、あの喫茶店でそう名乗ったように。いつも、同僚と共に詰める場所を思い出すように。
栗生賢人:そう名乗りながら、影の刃を握って、受け止める。
柘植 小遥:あなたが受け止めたその刃を、蛍のような光がまたひとつ。
柘植 小遥:ちかりと光って、溶かしていく。
柘植 小遥:『……資料室の担当は、あなただけではない』
柘植 小遥:『私だって、知るのが仕事』
柘植 小遥:とでも言うように。
栗生賢人:手の中で解けていく刃。それを為した小さな光に。
栗生賢人:「……頼りにしてるとも。今までも、これからも」
栗生賢人:小さく呟いて、頷く。
影灯籠:「……私だって」
影灯籠:「私のことが知りたい……」

GM:では次、行動値8のサヤくんどうぞ
サヤ:はーい!
サヤ:マイナーで暴走解除
サヤ:メジャーで《即席武器》
サヤ:対象は暴走中の影灯籠
GM:判定をどうぞ
サヤ:13dx9+1
DoubleCross : (13DX9+1) → 10[2,2,2,4,7,7,8,8,8,8,10,10,10]+8[7,8,8]+1 → 19

サヤ:これは、
サヤ:夢の雫で2D10もダメージが上がりお得なのでは?
影灯籠:ヒッ
御凪 涼:なるほど
御凪 涼:《夢の雫》。達成値+12
御凪 涼:御凪 涼の侵蝕を3増加 (149 → 152)
サヤ:ありがとう!
サヤ:当たった気がする。
影灯籠:はい……
影灯籠:暴走中です。ダメージどうぞ
サヤ:《フェイタルヒット》
影灯籠:本気か!
サヤ:4d10+6d10+15+18+5
DoubleCross : (4D10+6D10+15+18+5) → 28[8,10,2,8]+37[6,6,4,8,10,3]+15+18+5 → 103

影灯籠:HP30だって言ってるでしょ!
サヤ:108…届かず…!!
影灯籠:装甲もないんですよこっちは
影灯籠:倒れます。復活なし
GM:戦闘終了。
GM:あなたたちの勝利です。
サヤ:もろもろで侵蝕が134に
御凪 涼:うむ…!
サヤ:やたー!
栗生賢人:やっ…たー!
御凪 蓮:おつかれさまでした……!
GM:では演出をどうぞ

サヤ:ゆるり、と影灯籠に向けて手をのばす。
サヤ:「教えてもらったよ。」
サヤ:「君の言葉でも。」
サヤ:「土地を震わせた君の心からも。」
サヤ:「君のことを教えてもらった。」
影灯籠:「…………」
サヤ:「俺はまだ、勉強不足だから」
サヤ:「君が伝えたかった通りに受け取れてる自信はないけど。」
サヤ:「でも、絶対に忘れない。」
サヤ:「そして、この町にも忘れさせない。」
サヤ:「俺はまだ何者でもないけど。」
サヤ:「きっと、そのために生まれた『あやし』だから」
影灯籠:「……あなたには、役割があるのですね」
影灯籠:「やっぱり、羨ましい」
影灯籠:微かに笑う。
サヤ:同じように微かに笑う。
サヤ:だけど、その笑みは影灯籠のそれよりも僅かに未来を向いていて
影灯籠:「……ああ。大事な人がいる人も。大事な人がいた人も」
影灯籠:「すべきことがある人も、したいことがある人も」
影灯籠:両手を大きく広げる。
影灯籠:「みんな、みんな、羨ましくて、羨ましくて」
影灯籠:堂々巡りの表情で、そう言う。
サヤ:「俺も、君が羨ましいよ」
サヤ:少し強引に手を握る
影灯籠:「何故? 幽霊というなら私がそうです」
影灯籠:手を取られる。影の刃はもう消えてしまった。
影灯籠:「ひとつも前に進めない」
サヤ:「だからこそ」
サヤ:「誰よりも強く」
サヤ:「前に進もうと願うことが出来た。」
サヤ:何かを伝えたいと願うことも、悲劇を無くしたいと祈ることも、人々を守りたいと戦うことも。
サヤ:強い思いは何よりも強くきれいに輝いていて。
サヤ:目の前にいる彼女のそれは、今回出会った人たちと同じぐらい、自分を惹きつけた。
サヤ:「ホントは、オヤジに幽霊には惹かれるなって言われてたんだよ?だから内緒ね。」
影灯籠:「…………」
影灯籠:「あなたは金糸雀か何かのあやしですか」
影灯籠:「綺麗にさえずるのですね」
影灯籠:「覚えておいてください」
サヤ:「うん、ずっと忘れない。」
サヤ:だから
影灯籠:「人に心地よく聞こえる言葉は、鬼には届かない」
影灯籠:「……私は」
影灯籠:「鬼であり、人だから」
影灯籠:「半分だけ、受け取っておきましょう」
サヤ:「ありがとう」
サヤ:「さようなら」
影灯籠:あなたの顔をすっと見据える。
サヤ:『共振』
影灯籠:もう、覚悟は決めていたのだろう。
サヤ:自分の心をぶつけることで、町を震わせることが出来るのならば。
サヤ:その逆に
サヤ:土地のゆらぎをぶつけることで、相手の心を止めることもできる。
サヤ:自分の体を介して、影灯籠の暴走を抑える。
影灯籠:「……!」
サヤ:『幽霊』と『あやし』、互いに境界が曖昧な存在であるが故に
サヤ:互いに溶け合うようにして
サヤ:荒れていた水面は、やがて凪の如くとなった。
サヤ:『波』こそが、影灯籠を影灯籠せしめてた揺らぎであり、自我。
サヤ:そしてそれが消えたのなら
影灯籠:ふ、と表情が虚ろに帰し、姿が溶けていく。
影灯籠:自我に縛られていた幽霊は、自我なき幽霊へ。
影灯籠:目の前の幼いあやしには、心残りなどあろうはずもなく。
影灯籠:言葉もなく。ただ、夏の空気に消えた。
影灯籠:この地に息づく、何かの一部になって。
サヤ:「忘れない。」
サヤ:「絶対に忘れない、けど。」
サヤ:さっきまで彼女に触れていた手を見つめる。
サヤ:そこにはもうなにもない。彼女の温度も、質感も、全ては土地に溶けていった。
サヤ:「この寂しさまで、ずっと覚えてるのは。」
サヤ:「なんだか、少しだけ悲しいね。」
サヤ:共に彼女を見送った仲間たちに、或いは自分自身に、そう呟いた
栗生賢人:「……そうだね。だから──」
栗生賢人:「僕らは、ひとりでいるのをやめたんだ」
栗生賢人:──自分だけで悲しむ必要はないと。この小さな「あやし」が、いつかそんな風に思える日が来ますようにと祈るように──


バックトラック


GM:今回のEロイスは以下の通り。

《Eロイス:妄念の姿》
《Eロイス:唯我独尊》
《Eロイス:破滅の足音》
《Eロイス:囚人の鳥籠》
《Eロイス:ありえざる存在》
慰石の欠片:1個


サヤ:ありがとうオヤジ!!
GM:計6d10振れます
御凪 涼:やったー!
御凪 蓮:ええと、まずは
サヤ:いただきます!
御凪 蓮:所持しているメモリーを使用します、浸蝕-10して118
サヤ:134-6d10
DoubleCross : (134-6D10) → 134-25[5,2,1,5,2,10] → 109

GM:ぬかりない
栗生賢人:ヤッター!ではまず、Eロイスと欠片分で6つ!
御凪 蓮:そしてEロイスと慰石の欠片の効果も全て使います
栗生賢人:141-6d10
DoubleCross : (141-6D10) → 141-30[9,7,7,4,2,1] → 111

御凪 涼:152-6d10
DoubleCross : (152-6D10) → 152-39[3,5,5,8,9,9] → 113

サヤ:1倍ぶり
御凪 蓮:118-6d10
DoubleCross : (118-6D10) → 118-36[9,1,8,7,8,3] → 82

サヤ:109-4d10
DoubleCross : (109-4D10) → 109-24[8,7,4,5] → 85

御凪 蓮:オーケー、等倍で
栗生賢人:111からロイス5つ、等倍振りで!
サヤ:ただいま!5点!
御凪 蓮:82-4d10
DoubleCross : (82-4D10) → 82-13[7,1,4,1] → 69

栗生賢人:111-5d10
DoubleCross : (111-5D10) → 111-24[3,5,4,5,7] → 87

御凪 蓮:戻りました!4点!
栗生賢人:5点で帰還!
御凪 涼: いちばい
御凪 涼:113-6d10
DoubleCross : (113-6D10) → 113-22[9,2,4,3,2,2] → 91

御凪 蓮:あぶない!おかえり!
御凪 涼:意外とだな ただいま!
GM:はい、全員帰還ですねー
GM:おめでとうございます! よかった!
御凪 蓮:おめでとう!ありがとう!
GM:では経験点配布さっくり
GM:いつもの5点、シナリオ5点、Eロイス5点でキリ良く15点
GM:あとは侵蝕分をどうぞ
御凪 蓮:19点!
栗生賢人:合計20点!
サヤ:20点!!
御凪 涼:20だっけ…?
GM:ですね
GM:えーでは自分の分が
御凪 涼:よかった…ぼんやり
GM:えーと、27点かな
GM:こちらもいただきます。みなさんもどうぞー
御凪 蓮:いただきまーす!
栗生賢人:わーい(ぐびー)
御凪 涼:はじめてものたべる
御凪 蓮:こぼさず食べよう
サヤ:ごっつぁんです!


エンディング1 おつかれさまでした


GM:あなたたちの活躍で、人攫い事件は解決。
GM:幽閉されていた人々と柘植小遥は無事に解放された。
GM:記憶処理などに手間はかかったものの、警察とも連携をし、事後処理は終わった。
GM:……夏に現れる幽霊たちは、静かに姿を消していた。
GM:消滅したわけではない。恐らく、来年はまた姿を見せるであろう、と見られている。
GM:誰かの、亡くした大切な人の形を借りて。

【雨宿町町役場・食堂】

GM:役場の食堂を貸し切るようにして、あなたたちはまず事後の報告会を終え、
GM:関係者で簡単な打ち上げを行っていた。
GM:机上にはいくらかの食べ物が並んでいる。
八千代 路夜:「はい、では、皆さんお疲れ様でした」
サヤ:「お疲れ様でしたー」
八千代 路夜:「今回は特に外部の方が多かったから。お世話になりました」
御凪 蓮:「いえいえ、こちらこそ。本当にお世話になりました」
御凪 涼:「……あ。私たちか」
柘植 小遥:「……お世話に、なりました」
栗生賢人:「お疲れ様でした、と。……まさしく総出で、できれば全員一緒にお疲れ様、といきたいところだったけど」
御凪 蓮:烏龍茶のグラスを片手にニコニコと笑う。
柘植 小遥:ちょこんと座って、頭を下げている。
御凪 涼:「小遥くんも無事でよかったね」
栗生賢人:「そうなると、あちこち業務がストップしちゃうからね。まずはこの面々で、ということでひとつ」
柘植 小遥:「……みんなのおかげ」
鈴掛 喜一:「無茶するからさー、ほんとに」
御凪 涼:「光も綺麗だった」
御凪 蓮:「ええ、まったく。今後は無茶は程々にお願いしますよ」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「前向きに、検討します」
鈴掛 喜一:「政治家か」
御凪 蓮:「誠実なお答えだぁ」
サヤ:「役所っぽい言葉!」
御凪 涼:「検討していて偉い」
御凪 慶:「そうそう」
御凪 蓮:「そうそう、か?」
御凪 慶:「いいだろ。やっと顔も見られたしさ」
柘植 小遥:「……危険人物……」
御凪 蓮:兄2人のふわふわした同調に苦笑しながら。
栗生賢人:「3人揃った途端にこれだ」 喉を鳴らすように笑いながら、卓上から適当につまむ。
佐崎 るり:「ええと……」
佐崎 るり:「わ、私ここにいていいんでしょうか……?」
サヤ:「わかんない。いてくれると俺は嬉しいけど」
佐崎 るり:「あ、いえ、署に戻るまでには全然時間は余裕なんですけど」
御凪 蓮:「大きな被害や混乱がなかったのは警察の皆さんのお力添えのおかげですし」
栗生賢人:「佐崎さんにも手伝ってもらったんだしね。何より、ここに居てほしい、って言ってる子がいるんだ」
御凪 蓮:「堂々としていただいていいんですよ」
栗生賢人:「少しばかりサボったって、罰は当たらないと思うよ?」
佐崎 るり:「……」お茶をこくりと飲んで。
御凪 蓮:「栗生さんが言うとなかなかの説得力」
佐崎 るり:「じゃあ、少しだけ」気弱に、だがにっこりと笑う。
御凪 涼:「賢人くん、いつもはそんななんだ」
サヤ:「わーい」
八千代 路夜:「そう、今回は……いつもそうかもしれないけど」
栗生賢人:「いやいや、いつもじゃないですよ流石に。外周りに出た時だけですって」
栗生賢人:なお、仕事は大概外周りである。
八千代 路夜:「支部だけではなくて、いろいろな協力を得られたから」
御凪 蓮:「叙述トリックだ」
八千代 路夜:「かと言って、支部の人がのんびり構えすぎてもアレですからね?」栗生さん?という顔。
栗生賢人:「分かってますよ。……規模はどうあれ、今回のことも」
サヤ:自分の髪と似た色をしたピーチソーダを飲みなら大人の会話を眺めている
栗生賢人:「沢山ある世界の危機、その一つなのは確かなんだから」
サヤ:思ったよりシュワシュワが強くてびっくりしたけど《完全演技》で平気なふりをしている
八千代 路夜:「そういうこと。狭くて小さくてもね」
八千代 路夜:「書類の方はまだ少し残ってるので、よろしく」
サヤ:「火消しは大変だねー」
鈴掛 喜一:「大変だよー」
サヤ:「お化けさんがいなくなってめでたしめでたし、で終わらないんだもん」
鈴掛 喜一:「そうそう。鬼退治のその後があるんだよな」
栗生賢人:「……そこはちょっと、今回の功労賞ってことでまかりませんかね」 そんな風に苦笑いしつつ。
八千代 路夜:「功労賞だから書かなきゃならないんでしょ?」にっこり。
御凪 涼:飲食物に手を付けず、ぼんやりとみんなの会話を聞いて微笑んでいる。
栗生賢人:めでたしめでたしでは終わらない。その言葉に、すぅ、と目を細めて。小さく頷いて、唇の端に笑みを浮かべる。
御凪 涼:「……あ」
御凪 蓮:「正規人員は大変だ。お疲れさまです」
御凪 涼:「そうだ。私、もうちょっとこの町に滞在したいんだけど」
御凪 慶:「お?」
八千代 路夜:「あら」
御凪 蓮:「涼兄さん?」
御凪 涼:「『共振』だっけ。あれに興味がある」
御凪 慶:「すごいな、まず電車乗り継げるか心配だった涼が」
八千代 路夜:「……ああ、経験したのね」
御凪 蓮:「今回一人で来たんだよ」
御凪 涼:「……それは、結果的になんとかなったから」謎の誇らしげ。
御凪 慶:「来てくれるとは思ったが、ストレートに来れるかは賭けだったからな」
御凪 涼:「あの現象のことが分かったら、たぶん、私の舞ももっと……という気がする」
八千代 路夜:「興味と言っても、こちらでもわかってることは少ないのよね、あれ」
サヤ:「わ、それじゃまた涼さんに舞教えてもらえるの?」
八千代 路夜:「あんまり影響を受けすぎると心配、というのはありますけど」
御凪 蓮:「私はもちろん構わないが……問題ないでしょうか、八千代支部長」
栗生賢人:「……そうだね。涼さんの感性を通してなら、これまでとはまた違った見方も出来る、かもしれない」
八千代 路夜:「そうね……」少し考えて。
御凪 涼:「教えられた気がしないけど、私こそきみにいろいろ教えてもらうかも」サヤさんに。
栗生賢人:「僕からもお願いしますよ。滞在中のお世話は……蓮くんがなんとかしてくれるでしょう、多分」
八千代 路夜:「じゃあ、定期的に支部に来て、反対にお話を聞かせてくださる、というのは?」
御凪 涼:「……まあ、家にいないときもお世話にはなってたから、蓮には…」
御凪 蓮:「まあこっちに来なくてもなんとかはしていますからね!」
御凪 涼:「ん?」
八千代 路夜:「私たちもあの現象について、いろいろと知りたいことはあるから」
御凪 涼:「私で良ければ、喜んで」
八千代 路夜:「あなたのメンタルやバイタルの健康も見られて、お互いにいいと思うの」
御凪 蓮:「ふうむ、涼兄さんが楽しそうならそれはなによりだけど……」
御凪 涼:「健康…」
御凪 蓮:「引っ張られすぎないようには気をつけるんだよ?」
御凪 涼:「うん。少なくともそういってくれる人たちがいるなら」
御凪 涼:「私は大丈夫だろう」
御凪 慶:「……あのさ。俺も多分しばらくこっちいるから」
御凪 慶:「まあ、多少は見てやれるだろうと思うよ」
御凪 涼:「えっ」
御凪 蓮:「えっ、慶兄さんも?」
御凪 慶:「うん、いや、さっきのやつにはなんも興味はないが」
御凪 蓮:「私と涼兄さんのことなら心配いらないよ?」
御凪 慶:「お前らの心配は特にしてないが」
御凪 慶:「毎週月曜に店番してるって子がいて」
御凪 慶:「多分もうすぐ連絡先が聞ける」
御凪 涼:「行動が速いねえ」
御凪 蓮:「それを聞かされてどんな顔すりゃいんだよ皆」
御凪 慶:「うるさいな、柘植ちゃんを口説くぞ」
御凪 蓮:「なぜそれを脅しに使う!」
サヤ:「大人の世界にはそんな脅し文句もあるんだ」
柘植 小遥:椅子ごとじりじり後ろに下がっている。
御凪 蓮:「覚えなくていい!サヤ君これは覚えなくていいから!」
御凪 慶:「……まあそれは主義的にやらんから安心しな」
サヤ:「そうなの?」
御凪 蓮:「ああもう引かれてるじゃん!ほんとすいません!」
柘植 小遥:「蓮さんは悪くないと思うので……」
栗生賢人:「……なんだかなあ。揃って家にいた頃、毎日こうだったのかい蓮くん」
栗生賢人:呆れの色が濃い苦笑は、しかし楽しげではある。
柘植 小遥:子猫の威嚇モードになっている。
御凪 蓮:「こんなもんです」
御凪 蓮:ため息をつきながらも、笑っている。
御凪 涼:気が付いたら皿に盛られた食事を渡されていたので、サヤさんや佐崎さんの皿に移している。
サヤ:「まあ、とにかくこの集まりはお疲れ様会に加えて慶さんと涼さんの引っ越しお祝い会になったんだね?」
サヤ:涼さんに渡された料理から嫌いなものをるりさんの皿に移している
御凪 涼:「祝われもされてしまった。嬉しいな」唐揚げを鈴掛さんの皿にも置いていく。
御凪 蓮:「祝っていただけるならありがたい。 皆さん、今回は慶のこと、本当にありがとうございました」
佐崎 るり:「あっ、ブロッコリーいただけるんですか! やったー!」
栗生賢人:「そういうことらしい。……なんともまあ、賑やかな会になったけれど」
鈴掛 喜一:「お? すいませんねえ。いただこっと」
御凪 蓮:「この恩は必ず。今後は兄共々よろしくお願いします」
鈴掛 喜一:意外に小食。
サヤ:「わーい。よろしくー」
御凪 蓮:「で、二人共、お行儀悪いですよ。好き嫌いするなとは言いませんが……」
栗生賢人:「うん、改めて。涼さん、慶さん」
栗生賢人:「ようこそ、雨宿町へ」
御凪 涼:「……はい。ようこそされました」
御凪 慶:「あー……」軽く頭を掻いて。
御凪 慶:「まあ、よろしく頼みますよ」
御凪 涼:目を細める。皿はもっぱら空になっている。
柘植 小遥:皿は空で、箸も割っていない、が。いつもより表情は柔らかい。
サヤ:「ねーねー涼さん」
御凪 涼:「…ん」
柘植 小遥:時々、お茶をこっそりと飲んでいる。
サヤ:「それじゃあさ、早速一つ舞を教えてもらっていい?」
御凪 涼:「教え…られるかな? 何がいい?」
サヤ:「えっとね。」
サヤ:「お皿に盛ってもご飯を食べない子にご飯を食べさせる舞とか?」
御凪 蓮:「柘植さん、大丈夫ですか?確か一緒に食べるのは苦手と以前……」
柘植 小遥:小さく首を振る。
柘植 小遥:「……見てるのは、大丈夫」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「楽しい」
御凪 涼:「そんなのは無いから、教えられないな」ぱらりと扇を広げる。
御凪 蓮:「ですか。なら、なにより」
御凪 涼:「あったら蓮がやっているはずだからね」
サヤ:「残念。それじゃあ」
サヤ:あーん、と一口大にカットしたハンバーグを涼さんの口元に運ぶ
御凪 涼:「肉か…」
サヤ:「お肉は嫌い?」
御凪 涼:「いや、嫌いとかはないんだけど」
御凪 涼:「血肉が増えるからな」
御凪 慶:「お前はずっとそうだな」もぐもぐと、美味そうに唐揚げを食べながら。
御凪 慶:こちらは肉肉肉野菜肉くらいの割合で食べている。
御凪 涼:しばらくごねているが、薄い唇をぱくりと開ける。
御凪 涼:「……む」
御凪 涼:「食べた。食べました」
サヤ:ほっとしたようにその様子を見ている
サヤ:「えらいえらい」
御凪 蓮:「ありがとうサヤ君。助かります、本当に」
サヤ:頭を撫でようとしたけど全然手が届かないのでお腹を撫でる
御凪 涼:「もう十分」
サヤ:「どうしたしましてー。蓮さんも大変だね」
御凪 蓮:「まあ、大変なこともあるけれど」
御凪 蓮:「放って置けないからね。君もそんな感じかな?」
サヤ:「あとご飯をくれたお礼?」
御凪 蓮:「一飯の恩か」
サヤ:「大事でしょ、そういうの?」
御凪 蓮:「うん。……大事だと、そう思えるのがとても大事なことだ」
サヤ:「蓮さんは難しいこと言うなー」
御凪 慶:(……前から思ってるが涼の奴、ほっといてもどっかしらでこういう奴らが湧いてくるんじゃないか……?)
御凪 慶:(大丈夫では……?)
御凪 慶:(まあ、世話を焼きたい奴らは奴らでさせとけばいいか)
栗生賢人:「……そうだね。この町……だけじゃないな。この世のありとあらゆるものは、何かの形で繋がってる」
御凪 蓮:「君が良い人で良かったってことだよ。兄さん共々、本当によろしく」
サヤ:「うん、よろしく。」
栗生賢人:「それを忘れない限り、僕らはひとりじゃない。……ま、今さら改めて言うまでもないかな。なんせ──」
栗生賢人:「あの御殿にも、町にも。君の仲間はたくさんいる。だろ?」
栗生賢人:視線の先、窓の外。山の中にある、あの御殿の様子を思い浮かべながら。
GM:その時。窓のところで、こつん、こつんと小さな音。
御凪 蓮:「おや」
鈴掛 喜一:「……ん?」
サヤ:「うん。」
アテナシ:白い鳥が一羽、ガラスを軽く叩いている。
アテナシ:妙な目隠しをして。
サヤ:「こうやって迎えに来てくれるヒトもちゃんといるんだ」
御凪 涼:「ほんとだ」
鈴掛 喜一:「あー、お山の大将さん」
栗生賢人:「言い方言い方」 苦笑いしながら、カラカラと音を立てて窓を開く。
アテナシ:はさはさと音を立てて飛んでくる。
アテナシ:サヤさんの元に。肩に停まる。
アテナシ:「迎えに来たぞ、全く。居着きおって」
サヤ:「えへへ、ごめんなさい。」
サヤ:説教じみた言葉すら何故か嬉しくて
アテナシ:「幼子を送るとこれ故困る」言いながらも、さほど責める様子ではない。
サヤ:「最後に、お別れだけ言ってもいい?」
アテナシ:「良かろう」
サヤ:ありがとー。と言いながら少し歩みを進めて
サヤ:小さな体で栗生さんの腰にしがみつく
栗生賢人:「おおっと……?」
サヤ:「お疲れさまでした。」
サヤ:「お山を降りて初めて会った火消しが栗生さんでよかったよ。」
サヤ:「また、お化けさんに惹かれそうになったら、いつでも助けてあげるからね?」
栗生賢人:「そうだな、その時はまた、豆と塩をご馳走になるよ。……ありがとう、サヤ。どうか、君がこれから経験する出会いに」
栗生賢人:「良き結末があらんことを」
栗生賢人:束ねられた桃色の髪の毛に、梳くように手を入れて。指先に絡まるそれを、少し名残惜しそうに手放す。
サヤ:「それと、再会にもいいことがあるように祈ってほしいな。」
サヤ:「結局かき氷食べさせてもらってないの、しっかり覚えてるからねー」
サヤ:「初めてのかき氷は賢人さんからって決めてるんだから」
栗生賢人:「……しまったな。一年間の利子で、えらいことになりそうだ。覚悟しておくよ」
サヤ:嬉しそうに撫でてもらった髪に触れながら
サヤ:「それじゃ。みんなも。」
サヤ:「またいつか」
御凪 蓮:「うん。いつか、必ずまた」
御凪 涼:「いつかじゃ寂しいから、もう少し早くね?」揶揄うように。
サヤ:楽しそうに手を振りながら
サヤ:遠くから聞こえる祭り囃子に溶けていくように、夜の闇に消えていく。

GM:そうして、物語はひとまずの区切りを迎える。
GM:夏という季節の、その終わりに向けて。


エンディング2 サヤ


【天弓山・宛無御殿】

GM:一仕事を終えたあなたと主であるアテナシは、山奥の御殿へと戻ってきていた。
GM:長い廊下を辿れば、大きすぎる広間がある。
GM:鳥は一足先に戻り、広間の奥ではいつも通りの主が伸びをしていた。
アテナシ:「ふーむ。やはり小さい身体は何かと面倒ぞ」
サヤ:すう、と深く息を吸う。お山の空気を体いっぱいに入れていく
サヤ:「えへへ、おつかれさま。」
アテナシ:「おう、苦労をかけたの」
アテナシ:かなりの長身を折りたたむように座らせる。
サヤ:面倒なことをしてくれたことが、少し申し訳ないけれど、それよりもどこか嬉しい
サヤ:「んーん、全然。」
アテナシ:畳の上には普段は読まない漫画雑誌が雑に置いてある。
サヤ:「楽しかったよ。」
サヤ:「悲しかったり寂しかったりもしたけど、やっぱり楽しかった。」
アテナシ:「ほほう、それは何より」
アテナシ:ぽん、と手を打ち合わせる。
アテナシ:「一番の甘露よ」
サヤ:そういって雑誌が転がっている畳に座り込む
サヤ:「それはなにより。」
アテナシ:「……そなたには少々、苦さが過ぎるかとも懸念はしていたが」
サヤ:一瞬、少し甘えたそうにオヤジの膝に視線を移すが《完全演技》で抑え込む
アテナシ:「楽しかった、と言えるのならば、の」
サヤ:「うん、ありがと。」
サヤ:「オヤジが俺を選んでくれ良かった。」
アテナシ:あなたの様子には気付いているのかいないのか。そのまま話を聞いている。
サヤ:「鬼殺しはやっぱり凄かったし、火消しもあんなに大変だとは思わなかったよ。」
アテナシ:「なかなかに人に思い入れておるの」
アテナシ:クスクスと笑う。
サヤ:「あ……でも一番大好きなのはオヤジだよ!」
アテナシ:「まあ、よく働いておる者どもよ。学べ学べ」
アテナシ:「ほほう」
アテナシ:ずい、と顔を近づける。
アテナシ:「ずいぶんな世辞を学びおって」
アテナシ:ぺちんと小さく指で額を弾く。かなり加減をして。
サヤ:「みゃう、お世辞じゃないもん」
アテナシ:「そうであろうのう」
サヤ:大げさに痛がる素振りをしておでこを抑える。
アテナシ:「世辞と取る者もおり、そうでない者もおるであろうの、里には」
アテナシ:「どちらも、過ぎると危険ぞ。言葉は慎むべし」
アテナシ:「我は、受け取って進ぜよう」
サヤ:「…ありがと。」
サヤ:「お化けさんには、半分しか受け取ってもらえなかったけど」
アテナシ:「……あれはもう、成り果てておったようだからのう。哀れに」
アテナシ:「……気に病むでないぞ」
アテナシ:「半分ほども受け取らせた時点で大手柄よ」
サヤ:「わかってる。」
サヤ:「幽霊に惹かれちゃいけないって、オヤジも言ってたもんね。」
アテナシ:「うむ」
サヤ:「でも、でもさ。」
サヤ:「ちょっとだけ。」
サヤ:「オヤジに、甘えてもいい?」
アテナシ:「ほう」
アテナシ:にい、と鋭い歯を見せて笑う。
アテナシ:「そうよなあ……」
サヤ:少し怖がるように、体を震わせながら、アテナシ様を見上げている
アテナシ:「これを」
アテナシ:落ちていた漫画雑誌を摘まみ上げる。
アテナシ:「目を通していたのだがな、素養がなくわからぬことが多い」
アテナシ:「こっちに来て、我に教えるが良い」
サヤ:「…うん……!」
アテナシ:「ほれ」膝をぽんと叩く。
サヤ:ぴょん、と跳ねてアテナシ様の膝の上に飛び乗る
サヤ:自分のすべてを受け止めてくれると信じる存在に、その身を全力で預ける。
アテナシ:「やれやれ、元気の良い御伽噺よ」
サヤ:「これはね。こっちの方から順番に読んでくんだよ!」
アテナシ:「ふむふむ」
サヤ:「こういうのはね、心の中で思ってるの!」
アテナシ:「おお、なるほど……!」
アテナシ:「いや、漫画というもの、歴史は知っておるが」
アテナシ:「どうもえらく長いこと手を出さずにいたのでのう」
サヤ:「ふふ、ハマるとゲームと同じぐらい面白いんだよ」
サヤ:漫画を一緒に読みながら、時折今回出会った人達のお話もして。
アテナシ:同じくらいに興味深げに、その話を聞いている。
サヤ:街を守るために戦う火消しの話、お兄さんや友達に振り回される鬼殺しの話
サヤ:色んな人を振り回しながら繋ぎ止められてる舞の達人の話、自分勝手で弟思いなお兄さんの話
サヤ:見聞きした色んな話を、何よりも楽しそうにアテナシ様に伝えて
サヤ:だけど。
サヤ:自分が生まれて始めてついた、小さな嘘だけは。
サヤ:自分の胸の内に仕舞っていた。
サヤ:>御凪 涼:「なるほど」扇の先、その白い頬に触れる。
>御凪 涼:「はっきり言って、私は教えるのはものすごく、下手だけど」
>サヤ:「…ダメ?」
>御凪 涼:「断られないと思って聞いてるだろう?」

サヤ:(実はそう)
サヤ:(なんてあの時は言ったけど)
サヤ:(本当は、すごくすごく不安だったんだよ
サヤ:(だから、受け入れてもらえた時は、ホントのホントに嬉しくて)
サヤ:これは、今回のお話には何の関係もない。小さな小さな嘘。
サヤ:誰にも知られてない。知られてもなんの意味もない。本当にどうでもいい、大きな物語のちっぽけ枝葉。
サヤ:だけど、その枝葉を、もう少し、ほんの少しの間だけ。
サヤ:自分だけで、大事にしたいなって。
サヤ:なんでかわからないけど、そう思ったんだ。

エンディング3 御凪蓮


【雨宿町・羽心神社境内・夕方】

GM:事件解決後、僅かな延期を経て夏祭りは再開した。
GM:あなたと柘植小遥は、慌ただしくも再び警備に駆り出される。
GM:柘植はその後も特に問題なく健康で元気、とのことだった。
御凪 蓮:「やあ、色々と大変でしたが」
御凪 蓮:扇をパタパタと広げて扇ぐ。
柘植 小遥:「……やっぱり、浴衣を着せられた……」不思議そうな顔。
御凪 蓮:「無事続けられて良かった。せっかくのお祭りですからね」
柘植 小遥:「そう。なかなか娯楽がないから、中止は困るみたい」
御凪 蓮:「私などはこういう格好の方が楽なんですが……着慣れないと窮屈なものですかね」
柘植 小遥:「好き嫌いというよりは……みんな、季節感が好き、と」
柘植 小遥:「それがなんだか興味深い」
御凪 蓮:「それも口実のようなものかもしれませんね」
柘植 小遥:「口実……」
御凪 蓮:「ほら、楽しいことはいくらあっても良い」
柘植 小遥:「楽しいこと」周囲の提灯を見回す。
柘植 小遥:「……そうか。お祭り。みんながいて、賑やかで……」
柘植 小遥:「蓮さん。私、ずっと怯えていたでしょう」
御凪 蓮:「……」
柘植 小遥:「今、初めて、ちゃんとお祭りを見た気がする」
御凪 蓮:「よかった」
御凪 蓮:「どうです?お祭りは」
柘植 小遥:「少しうるさい。子供が迷子になりそうで、大変。人混みはスリも出そう」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「でも、とても、綺麗」
御凪 蓮:「ですね」
柘植 小遥:金魚掬いや、お面を売る露店を見つめる。
御凪 蓮:「こんな光景はたいてい、夏にしか見れないものですから」
柘植 小遥:「季節感」
御凪 蓮:「今年を楽しんで、また来年」
御凪 蓮:「来年の夏を楽しみに、と」
柘植 小遥:「来年……」
柘植 小遥:睫毛を少しだけ伏せ、また上げる。
御凪 蓮:「あなたも」
御凪 蓮:「そう思えるようになったらなあ、と」
御凪 蓮:「四人分のお願いですかね、これは」
柘植 小遥:「来年は……。蓮さん」
柘植 小遥:「私は、運次第で多分またあの子に会う、と思う」
御凪 蓮:「……そう、でしょうね」
柘植 小遥:「消えないから」
柘植 小遥:「でもね」
柘植 小遥:「でも」
柘植 小遥:「その時、苦しいだけでは、ないような気がする」
柘植 小遥:「また会えて良かった、と思えたら」
柘植 小遥:「だから、五人分のお願いにしようと思う」
御凪 蓮:「……もう一人?」
柘植 小遥:「私」
柘植 小遥:「私は、私の願いを叶えるために、もう少し頑張る」
柘植 小遥:「四人分、全部背負っていくので。安心しなさい」
柘植 小遥:憑物が落ちた、というにはもう少し弱々しい。
柘植 小遥:だが、もう震えてはいない。
御凪 蓮:「うん」
御凪 蓮:「心残りは思うだけで消えるものじゃない、し」
御凪 蓮:「きっと、残しておきたいものもある」
御凪 蓮:「抱えていかなければいけないものも」
御凪 蓮:「ただ君が、自分で自分を救いたいと思ってくれるなら」
御凪 蓮:「私は嬉しい。きっと皆さんもね」
柘植 小遥:「うん」
御凪 蓮:「……今回は、救えましたか?」
柘植 小遥:「当然」胸を張る。
柘植 小遥:「……蓮さんが、引っ張ってくれたから」
柘植 小遥:「蓮さんだけじゃない。私を心配してくれた、みんな」
柘植 小遥:「私が大事なみんな」
柘植 小遥:「だから、飛び込めたし」
柘植 小遥:「最後に助けてくれたのは、やっぱり蓮さんたちだった」
柘植 小遥:「助けてくれるって信じていたから、私は自分のことをどうにかできた」
柘植 小遥:「やるべきことを、やりたいようにできた。お手伝いまで」
御凪 蓮:「引っ張る……か」
御凪 蓮:「私もお礼を言わなければ、かな」
御凪 蓮:「誰かの手を引くとか、背中を押すとか」
御凪 蓮:「結構、怖いものですから」
御凪 蓮:「私はいつも、手を引かれてくれる人に」
御凪 蓮:「背を預けてくれる人に、救われてる」
御凪 蓮:「だから……うん。柘植さん」
御凪 蓮:「自分を救いたいと思ってくれて、ありがとう」
柘植 小遥:「……蓮さんは義理堅い」しみじみと言う。
柘植 小遥:「ありがとう、ってお互いに何回も言い合うことになりそう」
柘植 小遥:「でも、そう。私は……蓮さんがそう思ってくれて、きっと嬉しい」
柘植 小遥:「二人とも嬉しくて、お祭りの中を歩くのは、きっといいこと、と思うし」
柘植 小遥:駆けていく子供を見送る。
柘植 小遥:「今日は、今のところは不審なことは起きていないから」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「蓮さん」
御凪 蓮:「? はい?」
柘植 小遥:露店をいくつか見比べる。
柘植 小遥:「少し、練習をしても、いい?」
御凪 蓮:「練習……というと」
柘植 小遥:りんご飴を売る店の前で立ち止まる。
柘植 小遥:「……補給」
御凪 蓮:「おや」
柘植 小遥:ひとつ、赤いりんご飴を買い求め、片手に持ってじっと見る。
御凪 蓮:少し驚いて、扇を広げる。
柘植 小遥:「……言っておくけど」
柘植 小遥:「そう簡単にはいかない」飴をくるくる回しながら。
柘植 小遥:「覚悟とか、いるし」
柘植 小遥:息を、吸って、吐いて。
御凪 蓮:少し笑って、
柘植 小遥:帯に差していた花火柄のうちわを取り出す。
御凪 蓮:「ええ。ゆっくり、ゆっくり」
柘植 小遥:口元を隠して、その後ろで、ゆっくり、一口。
柘植 小遥:「む、べたべたする……」
柘植 小遥:言いながら、見えないように咀嚼している。
御凪 蓮:「焦ることでもない。少しずつ慣れていったらいいでしょう」
柘植 小遥:「……うん」目だけ覗かせて。
柘植 小遥:「蓮さんの真似」
柘植 小遥:うちわをひらひらさせる。
御凪 蓮:「む、これは」
御凪 蓮:同じように扇で口元を隠して、
御凪 蓮:「一本取られたような」
御凪 蓮:扇の下の笑みを少しだけ覗かせる。
柘植 小遥:「ふふ」
柘植 小遥:「ふふふふ」
御凪 蓮:「ふふふ」
柘植 小遥:うちわで隠していた笑みが、漏れてしまって。
御凪 蓮:「楽しみになるといいですね。来年の夏」
柘植 小遥:「……蓮さんは」
柘植 小遥:「元々外の人だから、来年はどうしているかわからない」
柘植 小遥:「私も、もしかして異動がある可能性もある」
柘植 小遥:「…………」
御凪 蓮:言われて、少し驚いた。
柘植 小遥:「でも」
柘植 小遥:「……でも」
御凪 蓮:来年もこの町にいるものだと、当たり前のように思ってしまっていて。
柘植 小遥:「私が今想った『来年の夏』は」
柘植 小遥:「蓮さんがいて。みんながいて。……あの子も、きっと現れて」
柘植 小遥:「そういうものだから」
柘植 小遥:「楽しみに、なるといい、な」
御凪 蓮:「……そうですね」
柘植 小遥:うちわの陰で、また一口。
御凪 蓮:祭りを照らす灯りを見渡す。
御凪 蓮:光、灯籠。……”彼”はもういないけれど、あるいは彼のような誰かも、また。
御凪 蓮:「私も、そう思う」
御凪 蓮:まだ見えない先を想い、微笑んだ。


エンディング4 御凪 涼


【雨宿町・羽心神社境内・夕過ぎ】

GM:夏祭りももうじき終わりを告げる。
GM:神社の境内、その隅の静かな辺り。
GM:あなたと兄の御凪慶は、喧噪から逃れるように立っていた。
御凪 慶:「…………」
御凪 慶:「いや、おかしいだろ」
御凪 涼:紗の羽織、麻の衣。長い黒髪に紫檀を薫らせる男。
御凪 涼:「ん?なにが」
御凪 慶:「俺は例の店番の子を誘って来るはずだったんだよ」
御凪 慶:「なんで弟がいる……」
御凪 涼:「誘えなかったんだろ」
御凪 慶:相変わらず、派手な着物と羽織。
御凪 慶:「誘えなかったんだよな……」
御凪 涼:「どうしてだろうね」
御凪 慶:「『お祭りの日、うちもかき入れ時なんですよー』」
御凪 慶:「だから、俺のせいじゃないよな」
御凪 涼:「仕事を選ばれたということ…?」
御凪 慶:「自立した子、好きだぜ」
御凪 涼:「まあ、おかげで私は兄さんに面倒を見てもらっているわけだから、ありがとうだね」
御凪 涼:「うんうん」
御凪 慶:「仕方ないなあ」
御凪 慶:「かわいい弟のためだ」
御凪 慶:ひらひらと、扇をはためかせる。甘い香りが空気に溶けていく。
御凪 涼:扇を開く。「ふふ」
御凪 涼:「……あ」その香りに思い出したように。
御凪 涼:「蓮に……訊くのを忘れてた」
御凪 慶:「ん?」
御凪 慶:「柘植ちゃんとの仲?」
御凪 涼:「それは別にみれば分かるから」
御凪 慶:「慧眼だな」
御凪 涼:「そういうの、あんまり言うとあいつ拗ねるしね」
御凪 慶:「違いない」
御凪 涼:「……兄さんがホテルから出てこれたあとくらいに、蓮がなんか誤魔化していたの、詰めようと思って」
御凪 涼:「忘れてた」
御凪 慶:「あーあー。なんかあったような」
御凪 慶:「あの辺大体忘れた」
御凪 涼:「兄さんらしい」目を細める。
御凪 涼:「まあ、私もしっかりとはだけど……ここまで見越して誤魔化されてるんだなあ」
御凪 涼:くすくすと楽しげに笑う。
御凪 慶:「まあな。あいつはしっかり者だし」
御凪 慶:「……誤魔化したいなら、そうさせとけばいいだろ」
御凪 涼:「そうなんだけどね。なんとなく、あのときは。気になった…のかな」
御凪 慶:「ふーん。勘か」
御凪 涼:「出来事は覚えていても、自分のそのときの気持ちを覚えるのは難しい」
御凪 涼:「……たぶんね。私にも心残りはないんだな」
御凪 涼:それが己にはないと、兄は言った。それをこそ影灯籠は執着したに違いない。
御凪 慶:「そういう奴が多けりゃ、あんなに苦労はしなかったんだろうが」
御凪 涼:「兄さんは」
御凪 慶:「……あの幽霊の数だけ、それよりもっと、この町には心残りが積もってたんだぜ」
御凪 涼:「欲しいのかい、そういうの。例えば、月曜日の女性に。誰でもいいけど…そうなってほしいと」
御凪 涼:「思うものなの」
御凪 慶:「俺?」
御凪 慶:「嫌だよそんな……べったりくっつかれるのは」
御凪 涼:祭りの風景を遠く眺める。喧噪。遠い光。
御凪 慶:す、と扇を開いて、招くように揺らめかせる。
御凪 慶:「香りがいいな」
御凪 涼:兄に視線を戻す。その所作を伏し目がちに見る。
御凪 慶:「見えない。聞こえない。ただ、そこにあって、消えて」
御凪 慶:ひらひらと、夜香。
御凪 慶:「似た香りで思い出すけど、もうないんだ」
御凪 慶:「残りもしない」
御凪 慶:ぱちん、と閉じる。
御凪 涼:その揺らめきにわずかに髪の毛先が揺れる。戻ってしまう。
御凪 涼:(……兄さんには、香りは見えないし、聞こえないのか)
御凪 涼:「そう。でも」
御凪 涼:「香りは混じる」
御凪 涼:「それもいいわけだ」閉じた香木の扇を振って見せる。
御凪 慶:「そうだな。組み合わさって、新しくなって、また消えて」
御凪 慶:「まあ、もし俺が消えて、何かを嗅いで、そこから俺を思い出す奴がいたとして」
御凪 慶:「それはやっぱり俺じゃないのよ、と思うが」
御凪 慶:「なんか辛気臭いというか、抹香臭いというか……妙な話だな、これ」
御凪 涼:例えば、桃色のあの子なら、これを寂しいと言うのかな、と思った。自分はどうだろう。
御凪 涼:「そう。私はそういう話も、べつに嫌いじゃないけど」
御凪 涼:「……というか、そうだな。それでも」
御凪 涼:「私たちがそんな兄さんの心残りにはなるかもしれないんだと思うと、ちょっと面白い」
御凪 慶:「……その辺は忘れろよな」
御凪 慶:げんなりした顔で。
御凪 涼:広げた扇を兄の前にかざす。見ませんでした、のポーズ。
御凪 涼:「いいのに。そういうところは似てる」
御凪 慶:「……弱みを……」ぶつぶつ言っている。
御凪 涼:「いまさら私に弱みなんて気にするかい。こんなに弱い私に?」
御凪 慶:「そんなに弱い奴だったら、俺は最初から呼びつけるか」
御凪 涼:ぱちん、と閉じる。痩せた指。「…ふふ」
御凪 涼:「呼んでくれて嬉しかったよ。ほんとうにね」
御凪 慶:「神社の舞な。まあ、普通だろ」
御凪 慶:「お前が喜ぶかは別としてさ」
御凪 慶:「嘘ついてごめんな」
御凪 涼:「別に、そんなことは気にしないよ」
御凪 慶:口元を隠す。
御凪 慶:小さく、息を吐く音がした。
御凪 涼:「だって、どうせ私には分かるんだから」
御凪 慶:「そうなんだよなあ……」
御凪 涼:「そんなこと気にする意味がない」
御凪 慶:「お前らには敵わないよ」
御凪 慶:敵わないのが、嬉しいのか、憎らしいのか。それ以上は言わない。
御凪 涼:(…見抜かない嘘も、それで取り零すこともあるけれど。それだって私のものだ)
御凪 涼:《真偽感知》を使わない。その感情の濃淡は、天啓では分からない。もっと素朴に読み解くだけだ。
御凪 涼:「神社の舞も、まあ古典的でよかったし。出会いも面白かった。…この町も興味深い」
御凪 涼:「そして私を繋ぎとめてくれる、数少ない人たちを、私が繋ぎ止められたってことがね」
御凪 涼:「よかったって思った。そういう話さ」
御凪 慶:「……お前はね」
御凪 慶:「やっぱり、なんだ。まるで弱くないぞ」
御凪 慶:行儀悪く扇の先で指す癖。
御凪 涼:あなたに助けられている、と。きょうだいの誰も口にしない。今更言うまでもないから、あるいは照れ臭いから、あるいは。
御凪 涼:そこは解くまでもない。
御凪 涼:扇の先で微笑んでいる。
御凪 涼:「あなたの弟だからね」
御凪 慶:「俺の弟だからな」
御凪 慶:は、と少し前屈みになって笑う。
御凪 涼:目を細めて笑い返す。
御凪 涼:甘い香りに混じって、ふわりと。
御凪 涼:雨の匂いがした。
御凪 慶:「……ん」
御凪 慶:「なんとなく……おい、涼」
御凪 慶:「一雨来そうだぞ。こっちの木の方にでも……」
御凪 涼:衣の端が横切る。
御凪 慶:手招いたところに、ぽつり、と雨雫。
御凪 涼:ひらりと旋回。扇を広げ、長い髪が風に浚われて揺れる。
御凪 慶:「……あいつ」
GM:ぽつり、ぽつり、と地面に水玉が落ちる。
御凪 涼:《空の楽器》。雨音に混じって、まぼろしのような笛の音。
GM:やがて。
御凪 慶:「あーあー」木の下に独り避難して、舞いだした弟を見ている。
御凪 涼:身体のどんな端が描く軌跡すらもなめらかな曲線を描くよう。
御凪 慶:「しょうがないな、本当に。風邪でも引かせたら蓮がまたなんか言うぞ……」
御凪 涼:雨が鼓膜を震わせる音と、臓が脈を刻む音が溶け合うよう。
御凪 涼:衣が濡れ、履き物が汚れることを気にも止めない。
GM:遠くでは、盆踊りの音がしばし止み、雨が止むのを待っているようだ。
御凪 慶:「…………」弟の髪が靡く様。音楽。空気の中に染み渡る何か。突然の雨。
御凪 慶:「……神立、か」ふと、夕立の別名を口ずさむ。
御凪 慶:神社の祭りの夜には、相応しいように思ったので。
御凪 涼:滴る雫を纏いながら、一瞥で応える。
御凪 涼:(……神の名前なんて烏滸がましいし。神楽舞の真似だって…真似ぶのは苦手だけれど)
御凪 涼:冷たい雨。誰かの舞のような。熱い体。誰かの舞のような。
御凪 涼:御凪涼の舞は、きっと誰のことも遺せない。
御凪 涼:だが。それでも。
御凪 涼:ここにある、他の誰でもないひとりが、そこに思うことだけはできる。
御凪 涼:(……その魂が還れますよう)
御凪 涼:(影灯籠。私は、鬼は斬れないが)
御凪 涼:(……きっと、この町で舞を繋いだ、そんなむかしの誰かは)
御凪 涼:(そう願っていたんじゃないか)
御凪 涼:だから、この地に降る神立と。
御凪 涼:男は舞う。すべての雫、すべての息吹と。
御凪 涼:溶けあえないまま、それを祈る。


エンディング5 栗生賢人


GM:由比白音……を元に生まれた一体のRB。
GM:彼女は一度UGNで保護を受けた後、土地の慣例に従って山へと送られることとなった。
GM:『死者と同じ姿である』ことから、混乱を引き起こしかねないこと。
GM:また、人間社会で突然暮らすにはまだ幼い状態であること、が理由だ。
GM:いずれまた、町に戻ることもあるだろう。今日はその引き渡し前に、あなたと共に居る。

【雨宿町・喫茶『オペラ』】

GM:住宅街の一角、少し裏道に入ったあたりに、その店はあった。
GM:レトロというよりは古くさい内装の、流行っている様子がまるでない喫茶店。
GM:あなたと、もうひとりが馴染みだった店。
GM:今は、向かいに同じ顔の違う存在が腰かけている。
由比 白音:「……来てくれて、感謝する」
由比 白音:カップには、温かいココア。
栗生賢人:「僕の方こそ。ここに来る機会をくれたことに、感謝してる」
由比 白音:「そう……なのか。特別な場所?」
栗生賢人:卓上、自分の前のカップには、いつも頼んでいたコーヒーではなく。甘いカフェオレがたっぷりと。
由比 白音:きょろきょろと辺りを見る。馴染まない様子。
栗生賢人:「いいや、特別じゃない。ありふれた、当たり前の日常で、だからこそ」
栗生賢人:「この半年くらいかな。なんとなく、ここに来る気にはなれなかった。そんな場所だ」
由比 白音:少しだけ、何か察したのだろうか。
由比 白音:ココアを口にする。息を吹いて冷ます方法は学んだらしい。
由比 白音:「ある程度聞いているだろうが」
由比 白音:「私は町から少しだけ離れる。由比白音として生活するのは、やはり違うと思って」
栗生賢人:「うん」 頷いて、カフェオレをひとくち。強い甘みに、小さく眉間に皺を寄せる。
由比 白音:「私は、私だと。何か良い生き方があると。探してみたい」
栗生賢人:「……そうだね。これまで生きていた白音ちゃんとして生きる手段が、ないわけじゃあない。でも、君は」
栗生賢人:「君として生きてみたい。そう、思ったんだな」
由比 白音:「そう。だから」
由比 白音:「多分、髪型も、服装も、次に会うときはこうではないと思う」
由比 白音:UGNから薄い服を支給されているようだが、上には赤いコートを着ている。
由比 白音:「……名前は」
由比 白音:「名前は、白音、は残しておきたいと思って。構わないだろうか?」
由比 白音:「あなたに呼ばれたので、慣れてしまった」
栗生賢人:──彼女自身がそう名乗ったことに。少しだけ、泣きたくなるような気持ちになったけれど。
栗生賢人:「ああ。君が、その名を持ち続けてくれることは。僕にとって、とても……とても、嬉しいことだ」
由比 白音:「……良かった」目を伏せる。
由比 白音:「失礼なことかもしれない、と思っていた。でも」
由比 白音:「由比白音の存在を自分から切り離すことも、どうしても違うんだ」
由比 白音:「ただの白音。次に会う時は。それで」
由比 白音:少しさっぱりしたような顔で、微かに口の端を持ち上げる。
栗生賢人:「それじゃあ、僕からの呼び方は変わらないな。……これからも、次に会う時にも、その次も」
栗生賢人:「君が、夏に出会った白音ちゃんであるということは、ずっと変わらない」
由比 白音:「……うん」
由比 白音:「……それで」
由比 白音:「私は、あなたに渡せるかもしれないものに、ひとつ思い当たった」
由比 白音:「ただの白音ではない、由比白根の記憶。もしかしたら、ひとつくらいはあげられるかもしれない」
由比 白音:「私たちは、人の記憶に根ざすものだから」
栗生賢人:「……それは」 声には、僅かに迷いがある。
由比 白音:「あなたの中にあるものを、呼び覚ますことは、できるかもしれない……」
由比 白音:こちらにも、迷いがある。
由比 白音:おずおずと提案している様子だ。
栗生賢人:──夏の幽霊が、人の心残りから姿を為すものなら。その心残りが消えてしまうことは、直接的ではないにしろ。
栗生賢人:彼女にも、何か影響を及ぼすのではないか。──そんな心配があって。
栗生賢人:「……うん、そうだな」
栗生賢人:──でも。
由比 白音:「……これも、あなたに失礼かもしれないとも、思って」
由比 白音:「でも、私はずっと感謝をしている」
由比 白音:「私とみんなではなく、私とあなた」
由比 白音:「その形で、何か渡したかった」
栗生賢人:「なら、受け取るよ。……教えてくれるかい、白音ちゃん。君が、あの子から預かったものを」
栗生賢人:目の前にいるRB……あやしは、もう。心残りを写した影法師ではない。
栗生賢人:自分の生き方で生きると。そう決意した彼女を、自分が信じなくて誰が信じるというのか。
由比 白音:「では、目を閉じて。それは、私ではなく」
由比 白音:「ずっと、あなたの中にある」
栗生賢人:「……ああ」
栗生賢人:目を伏せて、瞼を閉じる。
由比 白音:手がそっと伸ばされて、あなたの額に触れる前に止まる。
由比 白音:《ハートレスメモリー》

GM:あなたの眼前の風景が、再び喫茶店に戻る。
GM:だが、目の前の人物は、少し様子が違う。
由比 白音:「次はどうだろ……ちょっと幅広く取って、3回くらいで……」
由比 白音:立ち上がり、荷物を持つ。
由比 白音:本当に、カフェオレのためだけに来たのだろう。
由比 白音:あるいは、あなたと話をするために?
GM:どうだったのか、はわからない。
GM:終わってしまったことだ。
由比 白音:「じゃあ、バタバタなんですけど、そろそろ行かなきゃ」
由比 白音:「お話、ありがとうございました。ケーキ楽しみにしててね」
栗生賢人:──あの時、思いとどまった冗談を口にして、僅かでも彼女を引き留めていれば。
栗生賢人:巡り巡って──風が吹き、最後にどこかの桶屋が儲かるように──違った結末もありえたのかも、しれない。
栗生賢人:ありえなかった、もしものことだ。
栗生賢人:「もちろん、楽しみに待つとも。──またね、白音ちゃん」
栗生賢人:だから、口にする言葉は、一言一句あの時と同じで。
由比 白音:寡黙なマスターのところで軽く会計を済ませて。
由比 白音:ドアを軽く開けて、振り返る。
GM:この時。
GM:外に何か物音がして、彼女の言葉はよく聞き取れなかった。
由比 白音:(……もう一度)
由比 白音:(思い出して)
由比 白音:(私が、手伝おう)
GM:彼女の口の動き。
GM:微かに聞こえたはずの声の断片。
GM:静かに、再構築される記憶。
栗生賢人:「────」 声が、聞こえる。彼女ではない彼女の。そして、あの時認識していたはずの声。
由比 白音:「次も」
由比 白音:「また」
由比 白音:「お話、聞いてくださいね」
GM:そのまま、由比白音は手を振って、ドアから外に出ていった。
栗生賢人:「……ああ」
栗生賢人:扉の向こう側。記憶の中。そして、過去。ここではない場所に行った彼女に、返事が届くことはない。
栗生賢人:自分が告げるこの言葉が、誰にも聞かれないものだとしても。
栗生賢人:「いつか、また」
栗生賢人:そう音にして、もう一度目を閉じた。

GM:……あなたの眼前の風景が、再び喫茶店に戻る。
GM:目の前の人物は、やはりどこか様子が違っていて。
由比 白音:伸ばしていた手を、ゆっくりと戻す。
由比 白音:「……そうか」
由比 白音:「…………」
由比 白音:「これは、あなたの慰めになるかどうかは、よくわからないが」
由比 白音:「あなたは私の話を聞いてくれた、と以前伝えた」
由比 白音:「私は彼女ではない。彼女は私ではない」
由比 白音:「だが、ほんの一欠片でも、思ってもいいだろうか」
栗生賢人:「……ああ。君が言った通り、最初から僕は知ってたんだな。あの子が、あの時なんて言ったのか」
栗生賢人:「終わったものだと。もう二度と果たせないんだと、そう思い込んで忘れていただけで」
由比 白音:「……今、あなたと私の間に、彼女が居て」
由比 白音:「確かに、居て」
由比 白音:「繋いでくれたと」
栗生賢人:「……うん。祭りの前、君の声が聞こえたのは。彼女が繋いでくれた縁が……僕に心残りがあったからだ、というのは……事実だろうと思う」
栗生賢人:「……けれど、白音ちゃん。ひとつだけ、付け加えることがある」
由比 白音:「?」
栗生賢人:言葉を音にする前に、カフェオレをもう一口。国の中に滲む甘さが薄れた頃、ようやく。
栗生賢人:「こうして、君と……他らなぬ、白音ちゃん自身と話ができて」
栗生賢人:「本当に、良かった」
由比 白音:「…………」
由比 白音:「その」
由比 白音:ココアを飲み干し、視線をうろうろとさせながら。
由比 白音:「まだ、表情をきちんと学んでいない」
由比 白音:「私は」
由比 白音:「今、少し泣きたいんだと思うのだが、どうやればいいのか」
由比 白音:「次」
由比 白音:「次に会う時、だ。私たちには次がある」
由比 白音:それは、半ば祈りのようなものと知っていて。
栗生賢人:「……大丈夫。お山の御殿には、君の生き方を助けてくれる、見守ってくれる仲間がいる。一つずつ身に着けて、次に、その次に、一つずつ見せてくれればいい」
栗生賢人:「僕はいつだって。この店で、君を待っているから」
由比 白音:「うん」こくりと頷き、席を立つ。
由比 白音:「次に会う時は、ただの白音」
由比 白音:「もっと私らしい私になっているから」
由比 白音:「その時は、どうか」
由比 白音:「あなたの話も、たくさん聞かせてほしい」
栗生賢人:「ああ。その時は、甘いカフェオレと──」
栗生賢人:「チョコレートケーキをご馳走するよ」
由比 白音:「嬉しいな」微かに微笑む。
由比 白音:「それじゃあ。また」
由比 白音:生きているもの同士の、希望と祈りに満ちた挨拶をして。
栗生賢人:「ああ。またね、白音ちゃん」
由比 白音:『由比白音』は店のドアを開けて、ゆっくりと去っていく。
栗生賢人:いつもそこにある日々、感謝を忘れがちなそれが、何よりも大事で儚いものだと知るがゆえの穏やかな声が応じて。
由比 白音:テーブルの上に、いくらかの代金を几帳面に残して。
栗生賢人:──つい今しがたまであった姿。その名残の、空になったカップと卓上の代金。
栗生賢人:それを視界の端に納めながら、天井を見上げる。思い出すのは──

栗生賢人:『君は……確か大家さんの、そう白音ちゃんだ。……え、何をしてるのかって?仕事の休憩中だよ』
栗生賢人:『僕の仕事?……ああ、大家さん──お父さんから聞いてないかな。僕は──』
栗生賢人:『ただの、しがない公務員さ』

栗生賢人:──当たり前のように語るカバーストーリー。心残りの発端の、そんな小さな嘘は。
栗生賢人:今は、記憶の奥底にゆったりと横たわっている。静かに、そして。暖かく。

GM:蝉の声が響く、夏の盛り。
GM:やがて少しずつ、少しずつ時間は秋へと近づく。
GM:これは、そんな頃合いの物語。
GM:夏祭り。そして、人攫いの物語。
GM:あるいは、ひとときだけ蘇った、幽霊の物語、であったのかもしれない。


エンディング6 あるいは次回予告


【雨宿町・羽心神社・社屋】

波止村 凜花:巫女装束の少女がひとり。
波止村 凜花:神社の一室、妙に厳重に施錠された部屋の中、親子で、幾らか置かれた箱の中身を確かめている。
波止村 凜花:「お祭りの後片付けが終わったら、だいぶゆっくりできるようになったね。お父さんも」
波止村 凜花:「一時はどうなることかと思ったけど……。ほんとに解決して良かった」
波止村 凜花:「おかげで、こうして延び延びになってた点検もでき……あれ?」
波止村 凜花:「あれっ、あれっ、えっ、嘘」
波止村 凜花:「た、大変! お父さん、これ! 欠けてしまって……!」

【雨宿町・路上・夜】

GM:大粒の雨がぽつぽつと降る、昼の暑さが少しだけ和らいだ道。
GM:傘を差した人影が、誰かに向けて話しかけている。
????:「……ああ」
????:「そっか。やっぱりあれ、あなただったんですか」
????:「あのあれ……こないだの、ホテルのセキュリティの件」
????:「なんかそんな気がしたんだよなあ。おれの勘、当たるんすよ。マジで」
????:「……あなたが帰ってきたってことは……そう」
????:「おれの今の役目もいずれ終わり、ってことですよね。了解」
????:「わかってますよ。おれは元々そっち側。ちゃんとやれますって」
????:「……ただ、そう」
????:「少しだけ、寂しくなるな」
????:片目が隠れた顔で、冗談めかして、笑って。
????:「そんだけです」
鈴掛 喜一:眼帯を上げて、無骨な義眼をそっと覗かせる。
GM:雷が、鳴った。
GM:【鈴掛喜一・『(株)ピカピカ』営業担当】あるいは【"ジェイトーカー"・UGN雨宿支部調査部員】
GM:…………。
GM:あるいは?


『リプレイ・ドロップ 雨宿町夏宴~神立ちの日~』了
次回。『リプレイ・ドロップ 雨宿町怪事件~雷花、はじけた~』予定。