リプレイ・ドロップ
雨宿町勿忘草~空から降る青~
メイン 見学
PC1:"ステファノティス"雨宮 叶(キャラシート)PL:Hyoga
PC2:”メタルクラフター”三栖 湊(キャラシート)PL:今日日
PC3:”ダルメシアン”戌淵 賢人(キャラシート)PL:ぽぽ
PC4:”刃爛舞踏”御凪 蓮(キャラシート)PL:サムトー
GM:さささ
本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.
目次
プリプレイ
GM:セッションを開始します。
GM:まずはPC紹介から。
GM:PC1の雨宮さんどうぞー

キャラシート
雨宮 叶:はーい!
雨宮 叶:「この町に流れる足音は儚くて、朧げで」
雨宮 叶:「そしてどこか優しい。そう感じました」
雨宮 叶:某FHセルで生まれ、健やかに育ち、実験体になった女の子です。
雨宮 叶:後天的にキュマイラ因子を埋め込まれるも進化不全を起こしたりしていました。
雨宮 叶:しかし、とある地方支部にて経験した蛹を破るようなできごとを経て無事覚醒。
雨宮 叶:今では立派にその能力を使いこなしています。分解・合成・再構築!
GM:えらい!
雨宮 叶:えへへ
雨宮 叶:シンドロームはモルフェウス、キュマイラ、ソラリスのトライブリード。
雨宮 叶:データ面はバフしたり、カバーしたりします。
GM:結構いろいろできる
雨宮 叶:潤滑油になれたらうれしい!
雨宮 叶:昆虫種:ミカドアゲハによる翠の翅でひらひらと参ります。
雨宮 叶:よろしくお願いします!
GM:きれい!
GM:よろしくお願いします!
GM:そんなあなたのハンドアウトはこちら。
PC1 サムシングブルー
"ステファノティス"雨宮 叶
シナリオロイス:三見 ひかり(みつみ・ひかり。町内の事務職女性。尽力/不安)
あなたは雨宿町に滞在するオーヴァードだ。
ある日あなたが散歩か仕事の一環か、町内のホテル『往来館』を訪ねると、知人の女性三見ひかりと出会う。
結婚式を控えた彼女はウェディングドレス姿で、どうやら撮影予定が相手の多忙で潰れてしまったらしい。
そしてあなたは、寂しげな彼女の手元のブーケがいつの間にか枯れていることに気づいた。
GM:町にちょっと滞在してもらおうと思います
雨宮 叶:おじゃまします。
GM:知人についてなんですけど、あれですね、滞在中だから
GM:むしろこのホテルに泊まっててもらうといいのかも。
雨宮 叶:素敵なアイデア! そういうことにしましょう!
GM:支部が滞在費は補助しております。
雨宮 叶:福利厚生~~~~~~~~~~~~~
GM:で、その間にちょっと知り合うきっかけがあったのでしょう。

三見 ひかり:ということで、よろしくお願いしますね。
雨宮 叶:「はい、よろしくお願いします」
GM:花嫁さんです! 仲良くどうぞ
GM:では次、PC2の三栖くん

ストイックな男メーカー
キャラシート
三栖 湊:はい!
三栖 湊:三栖湊(みすみ・みなと)。雨宿町生まれ雨宿町育ちの男子高校生です。
GM:地元の子!
三栖 湊:覚醒も割と幼少の頃に済ませていたので、この超常がちょっとだけ身近な町に慣れ親しんでいます。ジモティだぜ。
三栖 湊:そんな街への愛着もあってイリーガル活動をしています。ちょっと不愛想で強情だけど根は良いヤツ。
GM:しってるーー
三栖 湊:能力はモルフェウス/ノイマン。自分の能力で生み出した金属模型を弾丸に再錬成して撃ちだすRC型。
GM:どかーん
三栖 湊:この金属模型を作ることが趣味でもあって、かなり凝った物を作ります。なのでそれをお釈迦にしないと戦えないことをよく嘆いてる。
GM:かなしい
三栖 湊:必然戦闘時は常にキレ気味で、八つ当たり混じりで敵を殲滅します。まあまあの火力で範囲が撃てるぞ!
三栖 湊:大体こんなとこかな。よろしくお願いします!
GM:ひええ
GM:よろしくお願いします! 年貢納以来の活躍楽しみです!
GM:ではハンドアウトはこちら。
PC2 サムシングニュー
"メタルクラフター"三栖 湊
シナリオロイス:金谷 律(かなや・りつ。UGN雨宿支部処理部の記憶処理担当。連帯感/不安)
あなたはUGN雨宿支部に所属するオーヴァードだ。
このところ、季節のわりに「花が急激に枯れる」事態が町で多く見られていた。
あなたはその件の調査を支部から指示されており、支部員である金谷が勤める保健所にも状況を連絡するよう頼まれている。
無愛想な彼はいつも通りに冷淡な対応であなたの話を聞く。
そしてあなたは、机の上の花瓶の花がいつの間にか枯れていることに気づいた。
GM:所属するってあるけど、まあイリーガルでも大丈夫です。
GM:謎のちっさめの現象が起きているので、調べてくださいというのと
GM:それをなんか塩対応気味の支部員のところに伝えて欲しい感じ
三栖 湊:なるほど

金谷 律:塩対応ではないですが……
GM:あっまた色かぶってら
GM:変えますね
金谷 律:変えました
GM:ということで、このなんか花が妙に枯れちゃう現象を調べてみてください!
三栖 湊:頑張るぜ こいつも塩対応なのが不安だが……
GM:のりしおというわけですね
GM:よろしくお願いします!
GM:ではPC3の戌淵さんどうぞー

我流男青年
キャラシート
ライラプス1号:ワフッ!
GM:わっわんこだ
戌淵賢人:雨宿署の刑事、戌淵賢人だ。
GM:わおわお
戌淵賢人:オーヴァードに覚醒してから数年、R対策課に所属している。
戌淵賢人:妹をレネゲイド事件で失っているが、事件は一応の解決をみた。
GM:詳しくは『雨宿町怪事件~雷花、はじけた~』をよろしくね
戌淵賢人:って感じでややぶっきらぼうなところもある刑事のお兄さんです。
戌淵賢人:いつもモフモフした犬を連れいています。
GM:お世話になっております
ライラプス1号:ワフ!
ライラプス2号:ぷい!
ライラプス3号:ワオン!
GM:かわわ
戌淵賢人:これらはイージーエフェクトの裸の王様による従者なので
戌淵賢人:戌淵を褒め称え尻尾を振って懐いている
GM:かわいい…………
戌淵賢人:能力的には赤き猟銃+破壊の血を造血剤で補って攻撃するかたち
GM:シンプル強いんですよね……
戌淵賢人:単純な射撃攻撃ですね
戌淵賢人:レネゲイド関連の事件で被害が出ることへの嫌悪感情が強く残っているので
戌淵賢人:復讐者の対象として人的被害を出すタイプの怪異などを残しています
戌淵賢人:それ以外は少し柔軟に対応できるようになりました
GM:お、Dロイス了解です
戌淵賢人:そんな感じでよろしくお願いします
GM:よろしくお願いします!
GM:ハンドアウトはこちらです。
PC3 サムシングオールド
"ダルメシアン"戌淵 賢人
シナリオロイス:小代 京介(おじろ・きょうすけ。花屋『小代生花店』店員。親近感/不安)
あなたは雨宿町に住むオーヴァードだ。
あなたはホテル『往来館』で複数回にわたり起きている、「花が急激に枯れる」現象について相談を受けていた。
そんなとき館内では、出入りの業者の青年が困った様子で従業員と話していた。
「持ち込んだ花が全て枯れてしまった。理由はわからない」とのことだった。
GM:こちら、PC1と同じホテルの話ですね。
GM:多分、現象についてUGNと警察両方に一応相談してるのかな?と思いました
戌淵賢人:R対策課の警察官なので不思議な相談はお仕事の範囲ですね
戌淵賢人:ちゃんと対応していくぞ
GM:ということで、お話を聞いてもらって、まあホテルの人はシナリオロイスではないんですが(取っても良い)
GM:花屋さんが困ってるのでそれも聞いてあげてください
戌淵賢人:了解です

小代 京介:小代です。どーもー
GM:アラサーくらいのお兄さんです
戌淵賢人:年齢が近い
GM:そういえばそうだ!
GM:という感じで、では最後! PC4の御凪蓮さんどうぞー
御凪 蓮:はーい

キャラシート
御凪 蓮:御凪 蓮(みなぎ れん)て言います。UGNさんとはイリーガルエージェントとして仲良くやらせてもらってます。
御凪 蓮:年中着物に扇子という時代錯誤な格好の27歳。よく落語家と間違われちゃう
GM:小学生に絡まれそう
御凪 蓮:こらこら 見世物じゃな……いこともありませんが!
御凪 蓮:ともあれ
御凪 蓮:御凪流という伝統舞踊の流派で舞を演らせてもらってます、というのが表向きの話。
御凪 蓮:裏では代々鬼狩りを生業とした家の現当主です。
御凪 蓮:三男で上が二人居るのに家を継ぎました、不思議。
GM:不思議だね
御凪 蓮:ねー
御凪 蓮:常にニコニコ笑ってる人懐こい糸目の男、胡散臭いとよく言われ、実際計算高いところがあります。
御凪 蓮:あと割と心配性で、色々気を回してるほうが落ち着くタイプ。
御凪 蓮:仮面をつけたり外したり扇を広げたり閉じたりしながら頑張ります。
GM:きゃっきゃっ
御凪 蓮:性能はピュアハヌの鬼斬り使いです。行動値はそこそこ程度ですが高レベルの狂騒の旋律と居合の固定値で殴ります
御凪 蓮:100%超えたら子羊の歌で多少はロイスも守れます。
御凪 蓮:160なので範囲攻撃も搭載してきました。回数は限られてるけど。
GM:つよいよー
御凪 蓮:今回はアタッカー多いから狂騒が楽しそうだぞー
GM:こわいわ
御凪 蓮:こんなところかな。よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします! ハンドアウト!
PC4 サムシングボロー
"刃爛舞踏"御凪 蓮
シナリオロイス:八千代路夜(支部長)/柘植小遥(資料室担当)/ミオソティス(ジャーム)
あなたはUGN雨宿支部に所属するオーヴァードだ。
町の外部から、ジャーム"ミオソティス"が近隣に潜伏している可能性があるとの情報が入った。
詳細については不明瞭な点の多いジャームだが、攻撃的で危険な存在であるらしい。
対処を依頼されたあなたは、資料室で過去に"ミオソティス"がこの町でも目撃されていたことを知る。
GM:これも所属ってありますがイリーガルでも大丈夫
GM:なんと、あからさまにジャームがこの辺にいるらしい!
御凪 蓮:お世話になっておりますのでー
御凪 蓮:それは大変だ。斬らねばな
GM:せっかくなので実績ある蓮さんにお願いしたのかなと思ってます。
御凪 蓮:ありがたい。ご信頼に応えたいところ。
GM:シナリオロイスは流動的にやろうと思ってたので、どう取っても大丈夫。

八千代 路夜:支部長です

柘植 小遥:資料室担当……
GM:既に顔見知りと思いますが、よろしくお願いします。
御凪 蓮:よく存じております。よろしくお願いします
GM:本編開始前に、軽い事前情報共有をしておきます。
★雨宿町のあやし=RBについて 自動開示
この町には古くからレネゲイドビーイングが発生し、時には怪異、時には隣人として共存をしてきた。
一般的なRBとやや異なる点としては『オリジンの形質に近い存在』になりがちなところ。
レネゲイドそのものとしての自覚が無ではないがやや薄く、憑依した先に同調しやすい。
そういったまとまりや行き先のない彼らを屋敷で後見しているのが、山の主を自称するアテナシという古代種RBである。
GM:先に言うとこの項目は今回そんなには関係ないです。
★雨宿町の土地と共振について 自動開示
この土地には、強力なレネゲイドの気配(ワーディングなど)に反応し、精神感応が起こることがある。
具体的には記憶や思念がその場の任意の人間に伝わりやすくなる。これを共振と言う。
※演出的には、主にオリジナルエフェクト使用後、シーン途中に半マスターシーンが挿入されます。
※また特殊な例として、『明確な意志をもって共振を起こした場合、上記とは別の現象が起こる』ケースがあります。
GM:特殊演出をする時があるよという話です。
★雨宿支部処理部の記憶処理について
雨宿支部の記憶処理は、外部の支部に比べると軽度な緩和措置となっている。
主に現実感のない夢や、類似の当たり前の現象に誤魔化し、自然に忘却させる方法を用いている。
これは現担当者である金谷律の能力を活かしたものであり、本人もこの方針を推奨している。
とはいえ、状況に応じてもっと強力な記憶の抹消などを行うケースも当然存在する。
GM:他よりもちょっとゆるめの記憶処理を金谷くんがやっています。
GM:では、トレーラーの前にマスターシーンを流して開始していこうと思います。
マスターシーン1 忘却
【10年前・雨宿町 五位公園】
GM:夕日に照らされた公園で、少年と少女がふたり。ベンチに座って何気ない会話を交わしている。
GM:いつも通りの日常。ただし、その時には小さな小さな異変があった。
????:「……くん。あのね。話があるの」
????:改まった決意の篭もった声で、少年に向き直る。
????:「ずっと……でもないな。ほんとに最近気が付いたんだけど」
????:「私ね。あなたのことが好きみたい」
????:「すごく迷ったんだ。だって、言わなきゃずっとこのままでいられるし、って……」
????:「でも、ちゃんと言った方がいいって励ましてもらえたし。言います」
????:
????:「私と付き合ってくれませんか?」
GM:しばしの沈黙。
????:「……あ、返事はすぐじゃなくてもいいよ」急に慌てたように。
????:「大丈夫。あと、断られても別に泣いたりしないから」
????:「これまで通りずっと一緒に居られたらいいな、って……」
GM:不安をごまかすように、笑って見せた。そこに、返事があった。
????:「……え」
????:「うそ、あ、えっと、ほんとに!?」
????:ふ、と力が抜けたように笑う。
????:「夢みたい……ありがとう……」
????:「嬉しい。すごく嬉しいな。あの、でも」
????:「でもね。ずっと三人で一緒に、仲良しでいようね。これは、絶対だよ!」
????:「うん。ありがと。おんなじ気持ちでいてくれて、すごく嬉しい!」
GM:足下に咲いた青い勿忘草の花が、ゆらゆらと風に揺れる。
GM:それは、日常に起きたさざ波。小さな小さな異変。
GM:……大きな波が被れば、かき消されてしまう程度の。
GM:そうして、その直後に、波は来た。
某県雫原市・雨宿町。
昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。
時が過ぎれば、人は忘れる。
大切な想いも、いつかの思い出も、みんな、みんな。
それに耐えきれなくなった時、心は歪み始める。
歪んで、歪んで、ひたすらに何かを巻き込んで……そういうものになってしまうのだ。
花は、枯れます。
鮮やかだろうが、慎ましかろうが、全て変わらず、等しく同じだ。
それでも続けと祈る意志は、もしかすると美しいのかもしれませんが……。
白い衣装に、サムシングフォーを掲げて。
君はあまりに、眩しすぎた。
これはいつもの通り、あまりにささやかな事件。
ただしそれが、誰にとっても小さなものとは限りません。
だから僕は。…………。
ダブルクロス The 3rd Edition『雨宿町勿忘草~空から降る青~』
誰も、何も裏切ったわけではない。そういうこともあります。
せめて、優しい忘却を。
オープニング1 雨宮 叶
GM:雨宮さんは登場侵蝕をお願いします。
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (34 → 44)
【雨宿町・ホテル『往来館』中庭】
GM:微かに木々を濡らしていた小雨は降り止んで、緑の葉に雫を残している。
GM:古い洋館を改装したというホテルの中庭は、今が緑と花の盛りだ。
GM:現在滞在しているこの場所を、あなたは散策していた。
雨宮 叶:雨の香りを感じていました。そんなとき、ふと、思ったのです。
雨宮 叶:この町に、随分と長い間居るような気がしました。
雨宮 叶:何度も通った廊下、お気に入りのお店、見慣れた街灯。鏡越しの私。
雨宮 叶:雨宿──束の間を共有するそのとまり木に、私も馴染めたのでしょうか。
雨宮 叶:たんたん。と、足音を水に寄せながらゆっくりとあたりを見渡して。
GM:その木々の陰に、花ではない白がふわりと映る。
GM:よく見れば、繊細なドレスの色だとわかるだろう。
GM:少しだけ途方に暮れたような顔をして、真っ白なドレスの女性が立ち尽くしている。

GM:ヴェールを被り、綺麗に整えられたブーケを持った花嫁姿。
GM:あなたとはこのホテルで数度顔を合わせ、会話を交わしたこともある相手だとわかる。
三見 ひかり:「……あ。雨宮さん」あなたに気づいて声を掛けてくる。
雨宮 叶:「こんにちは、三見さん」会釈をします。
三見 ひかり:「ふふ、とっておきの格好で会っちゃった」
三見 ひかり:言いながら、どこか寂しそうだ。
雨宮 叶:「とても綺麗です……ですが、どうして?」
GM:三見ひかりはすぐ先に結婚式を控え、会場であるこのホテルに何度も足を運んでいた、と聞いている。
三見 ひかり:「今日は、先に写真撮影をしようって予定だったの」
三見 ひかり:「雨も止んだし、カメラマンの人も来てくれて、準備万端だった、んだけど……」
三見 ひかり:はあ、とため息をつく。
雨宮 叶:「トラブルがあったんですか?」
三見 ひかり:「肝心の新郎がいないんだもん。ほんと困る」
GM:雨宮さんは、そういえば彼女の結婚相手らしき男性にはあまり会ったことがないな、と気づくかもしれない。
三見 ひかり:「なんだかな……。私ばっかり楽しみにしてるのかな……」
雨宮 叶:「……」そんなことはない、か。寂しいですよね、か。
雨宮 叶:「私も、楽しみにしています」素直な気持ちだけをあなたに。
三見 ひかり:「……!」
雨宮 叶:その白は雨空に刺す光のように、雲の隙間に咲き誇るはず。
三見 ひかり:「ありがとう……」
三見 ひかり:ブーケに顔を寄せるようにして、少し笑顔に。
雨宮 叶:「はい、雨宿りの間は一緒にお話をしましょう」
三見 ひかり:「あはは、ここの名前ね」
三見 ひかり:「この町が気に入ってもらえたみたいで、嬉しい」
雨宮 叶:「はい。とても良い町だと思います」笑みを浮かべて。
三見 ひかり:「小さいところなんだけどね。私もここの生まれだから」
三見 ひかり:「式も絶対ここがいいって……夢だったんだ」
三見 ひかり:周囲の、クラシカルな意匠の建物を見回す。
雨宮 叶:「ずっとこの町と過ごされてきたんですね」
三見 ひかり:「そうそう。同級生もたくさん町を出ちゃったけど」
三見 ひかり:「私も、仕事は外だけどね。ここが好きだから」
雨宮 叶:「三見さんにとっての帰ってくる場所なんですね」自分にもその気持ちを置いてきた場所がある。
三見 ひかり:「そうなのかな。そうかも」
三見 ひかり:「……って言っても、多分あの人、あんまりわかってくれないのよね……」
三見 ひかり:ふう、とまたため息。
雨宮 叶:ため息の行方を追ってしまう。視線の先、自分が知らない背景を。
三見 ひかり:「今日も、職場近くの式場ならもっと一緒に来られたのに、とかなんとか……」
三見 ひかり:ぶつぶつと文句を言っている……というよりは、寂しそうな顔をしている。
三見 ひかり:「雨宮さんがしてくれたみたいに、もっと話せばいいのはわかってるんだけど」
三見 ひかり:「なかなかね……マリッジブルーってこういうのかな」
雨宮 叶:──陰の落ちる先、言葉に含まれた心の色を私はまだ知らない。
雨宮 叶:純白のドレス、憧れの花嫁。それはきっと幸せの象徴。
雨宮 叶:その中に、違和感を覚えた。
雨宮 叶:「三見さん、そのブーケは……?」
三見 ひかり:「え? これね。これも町のお花屋さんで……」
三見 ひかり:愛おしげに持ち上げたその手の中のブーケ。
三見 ひかり:青と白を基調にまとめられた花束の端が、はらはらと枯れている。
三見 ひかり:「……えっ」
GM:端から半ばまで、灰色に枯れた花びらが地面に落ちていく。
GM:いつからこうだったのかは、わからない。
三見 ひかり:「う、受け取った時は綺麗だったのに……?」
雨宮 叶:「すぐに枯れてしまうものなんですか……!?」
三見 ひかり:「ちゃんと保つように作ったって言ってもらったんだけどな……」
三見 ひかり:レースの手袋に包まれた手で、そっと枯れた花に触れる。
三見 ひかり:「……なんだか、嫌な感じ」
雨宮 叶:動揺を抑えることはできない。きっと感じるものの大きさも全く違う。
雨宮 叶:だけど、その栓を開けてはいけない。そう、思ったのだ。
雨宮 叶:「三見さん、三見さん」
三見 ひかり:「なに?」
雨宮 叶:ゆっくりと近づいて、上目遣いでその目を見て。
雨宮 叶:「私たちもいつか枯れてしまいます」
雨宮 叶:「ですが、その後も抱いた思いは残ってると思います」
三見 ひかり:「…………」
雨宮 叶:「……きっと、雨上がりの空は綺麗です」
三見 ひかり:「……ありがとう」
三見 ひかり:目は伏せたまま、それでもあなたの優しさに応えるように微笑む。
三見 ひかり:「そう、考えられたらいいな。あなたみたいに」
雨宮 叶:言葉足らずだったろうか。背伸びしただろうか。
雨宮 叶:それか、自分の感情を押し付けたかもしれない。
雨宮 叶:だけど、貴女は祝福の白。幸せになって欲しい。
雨宮 叶:(なにか、できることがあれば良いのですが……)
GM:憂鬱の青は、綺麗に拭い去られるわけにはいかないようだが。
GM:それでも、花嫁はすっと雨上がりの空を見上げていた。
GM:それが、あなたの見た光景だ。
GM:そして、それからすぐにあなたにUGN雨宿支部から指令が下る。
GM:「町内で『急激に花が枯れる』事態が多発している。調査を頼みたい」
GM:ロイス取得のみできます。
雨宮 叶:三見 ひかり ◯尽力 / 不安 で取得します。推奨通りに素直な思い!
GM:尽力してあげてー
オープニング2 三栖 湊
GM:三栖くんは登場侵蝕をお願いします。
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (35 → 43)
GM:みんな高め
【雨宿町・保健所内相談室】あるいは【UGN雨宿支部処理部分課・記憶処理担当室】
GM:落ち着いた、物の少ない、小さなカウンセリングルームという雰囲気の部屋。
GM:中央にガラステーブルが置いてあり、あなたはそれを挟んで眼鏡の青年と向かい合っている。
GM:この部屋を管理している相手であり、あなたがここを訪ねた目的の相手でもある。
金谷 律:「支部からの連絡事項ですか。別にメールでもいいと思うんですけどね」

【金谷律・雨宿保健所所属保健師】あるいは【"アンケイジド"UGN雨宿支部処理部・記憶処理担当】
GM:今回は、裏の用事を支部から申し使ってきた、という状況だった。すなわち、『花枯れ』についてだ。
GM:「町中の花々が、突然枯れてしまうケースがある」「心当たりがあれば支部に伝えて欲しい」
GM:主にこれらのことを伝えればいいだけ。
三栖湊:「まあ、俺がこの件の調査頼まれたからこの後も連絡とることあるだろうし。顔合わせしとけってことじゃねー……ですか」
三栖湊:ついいつもの癖でタメ口をききかけて修正する。
金谷 律:「支部長、そういうの気にしますよね……」
金谷 律:こちらは年下相手にも安定の丁寧語。
金谷 律:「まあ、いいです。聞きますが」
三栖湊:ん、と一つ頷いて。
三栖湊:「なんか、町のあちこちで急に花が枯れるってのが騒ぎになってるらしーです」
金谷 律:「花?」
三栖湊:「そう、花。ついさっきまで普通だったのが目を離した隙に、とかなんとか」
三栖湊:一応調査の途中で幾つかスマホで撮った写真を表示して机の上に置く。
金谷 律:「なるほど、斑に枯れている」
金谷 律:興味があるのかないのか、淡々とした口調だ。
金谷 律:「……花か」少しだけ考える様子を見せた。
三栖湊:「まあ実害がデカいって訳じゃないけど、おかしい話ではあるし。記憶処理するほどでもねーのが逆に対応ムズイしで困ってんだって」
金谷 律:「まあ、これくらいでうちに何人も運び込まれたんじゃ困りますがね」
三栖湊:「なんか心当たりあんですか?」
金谷 律:「……いや。気のせいだと思いますね。記憶にはない」
金谷 律:「多分、道々枯れた花を見かけて覚えていたんでしょう」
三栖湊:「そうすか」 まあ疑うようなことでもないし素直に頷いて。
金谷 律:言いながら、まだ少し考えて。
金谷 律:「もし何か思い出したら、お伝えします」
金谷 律:眼鏡を軽く上げる。
三栖湊:「ん、了解です。支部長も心当たりあれば連絡くれっつってました」
金谷 律:「さて、それくらいですか? うちは結構忙しいんですが。表も裏も」
金谷 律:いつもこういう口調で喋る青年だ。
金谷 律:記憶処理という能力一本で責任者をしているせいか、態度がやや大きい。
三栖湊:「……まあ、それだけすね」 追い払うような物言いに聞こえてちょっと眉を顰めて。
三栖湊:「こっちからもなんか分かれば連絡入れるんで。じゃ」 と言って腰を浮かしかけたところで。
三栖湊:ふと、机の上の些細な変化に気付く。
金谷 律:「君も学校やらこっちの活動やらで……」言いかけて、あなたの様子を見る。
金谷 律:「何か?」
GM:机の上に、花瓶がある。
GM:数本の紫色の花がしっとりと咲いていた。
GM:……はずだった。
GM:いつの間にか、花びらは色を失い、はらはらと落ちている。
三栖湊:「いや、これ。丁度話してた奴じゃないすか」
金谷 律:「……!」
金谷 律:さすがに目を瞬かせる。
金谷 律:「……これ、昨日貰ったばかりですよ」
金谷 律:「なるほど、確かに妙だな。ソラリスか……? しかし……」
三栖湊:「時間とか関係無く無差別みたいです。買ってすぐとかも有ったらしいし」
金谷 律:じっと花を観察して、またやはり何かを考えるようにする。
三栖湊:「ま、どういうことが起きてるか目の前で見れたってのはある意味プラスか……?」
三栖湊:そう言いながら花びらの内の一枚を拾い上げてみる。
金谷 律:「そうですね……その通り」
GM:枯れ方自体は、おかしなところは見当たらない。
GM:当たり前に萎れて変色している。
金谷 律:「三栖くん」
三栖湊:「ソラリスもだけどバロールもあるかもな。枯れ方自体はふつーっていうか……単に時間が経っただけに見えるし」
三栖湊:「ん、はい」 聞かせようとしてるのか独り言か曖昧な推測を打ち切って向き直る。
金谷 律:「……もう少し、考えてみます。もしかしたら、何か見過ごしていることがあるのかもしれない」
金谷 律:「思い出したら、伝えますから。そちらも調査を」
金谷 律:眼鏡をいじるようにして、普段より考え込む顔。
三栖湊:「……了解です。じゃあなんかあり次第連絡で」
金谷 律:「はい。お疲れ様です……」
三栖湊:何か心当たりがあんのかなと思いつつ、かと言ってここに自分が居て出来ることも無い。
三栖湊:一礼だけして部屋を出る。ぐいと癖でポケットに手を突っ込みかけて。
三栖湊:「あ」 そのまま持ってきてしまった枯れた花びらに気付く。
三栖湊:今から部屋に戻って置いてくるのも変だし、かと言ってその辺に捨てるわけにも行かない。
三栖湊:「……まあ、良いか」 ズボンではなく学ランの胸ポケットに入れておく。事件のサンプルくらいにはなるだろう。
三栖湊:改めてズボンのポケットに手を突っ込むと歩き出す。次はどこを当たった物かと思案しながら。
GM:その花の名は、トルコキキョウといったが、今のあなたにはさほど関係のない話だ。
GM:その一片の花びらだけが、あなたの元に残された。
GM:ロイス取得のみできます。
三栖 湊:金谷さんに〇連帯感/ちょっとムカつくで取得します
GM:わかるわ
オープニング3 戌淵 賢人
GM:戌淵さんは登場侵蝕をお願いします。
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (35 → 36)
GM:ちいさい
戌淵賢人:安定
【雨宿町・ホテル『往来館』ロビー】
GM:アンティークな調度があちこちに置かれた、瀟洒な雰囲気のロビー。
GM:元々古い建物のため、あまり広い間取りではないが、二人で会話をするには十分だ。
GM:周囲には人影もなく、あなたたちの会話を訝しむ者も居ない。
高河ありさ:「お呼び立てしてしまってすみません。UGNさんにもお知らせをしているんですけど」

【"クー・クー"高河ありさ・ホテル『往来館』従業員】
GM:制服姿のボブヘアーで小柄な女性が、従業員代表としてあなたの前に居る。
GM:彼女もオーヴァードで、UGNには時折イリーガルとして協力をしている。
高河ありさ:「どうにも同じことが続くので、警察にも相談をしてみては、と言われたのですよね……」
GM:最近よく館内で起こっているという、『花枯れ』についての相談だった。
戌淵賢人:「いえ、構いません。こういった相談を受けるのも警察の仕事ですから」
高河ありさ:「助かります……」
高河ありさ:「うちは室内には花を飾っていたり、中庭に木があったりするのですが」
高河ありさ:「まだ十分早いのに、いつの間にか花だけ枯れてしまっていて……」
戌淵賢人:簡易の調書に記入していく。
戌淵賢人:「なるほど」
高河ありさ:「自然現象にしては続きますし、いたずらにしてもなんだか妙で」
戌淵賢人:「確かにそうですね。私は特別に植物に詳しいというわけではないが」
戌淵賢人:「様々な種類が同じ症状になるというのはおかしいと思う」s
高河ありさ:「そうなんです! 切り花とはいえ、出入りのお花屋さんにちゃんと管理してもらってますし」
高河ありさ:「何より、少し前まではこんなじゃありませんでした」
戌淵賢人:「少し前、というのは」
高河ありさ:近くの花瓶を見る。そこにはまだ鮮やかな花が差してある。
戌淵賢人:「具体的にはどのくらいの期間ですか?」
高河ありさ:「うーん、そうですね。先月にはこんな風ではなかったような」
戌淵賢人:「なるほど」
高河ありさ:「具体的にいつから、というのは記録をつけてはいないのですが」
ライラプス1号:花瓶の周りにはモコモコとした犬が座っている。
高河ありさ:少し顔をほころばせる。
ライラプス1号:フスフスと鼻息を漏らしながら花の匂いを嗅いでいる。
戌淵賢人:「少なくとも最近という事か」
高河ありさ:「はい……」
戌淵賢人:「出入りの業者が管理しているといっていましたね。そちら側からも原因はわからないと?」
高河ありさ:「はい。ちょうどこの後こちらに来てくださる予定なんですが」
高河ありさ:「変わらず管理をしているのに、と不思議そうにされていました」
戌淵賢人:「そうですか」
戌淵賢人:「聞いた限りでは原因は不明ですが」
戌淵賢人:「これがどういった状況に起因しているのか」
戌淵賢人:「例えば何者かの意思によるものか、それとも何かの要因が合わさって出来た状況なのか」
高河ありさ:ふんふん、と頷きながら聞いている。
戌淵賢人:「その辺りを調査していくことで対処法がわかるかもしれません」
高河ありさ:「お願いします……もう本当に困っていて」
高河ありさ:「お花があるとないとでは全然空気が違いますし。造花では物足りないし」
戌淵賢人:「こいうった原因不明事件においては原因の調査はUGNが得意としますし、人が関わるならそれに関する調査は警察にも得てがありますから」
戌淵賢人:「両方に相談したのは良い判断だったと思います」
ライラプス1号:「ワフ」
高河ありさ:「よかった!」嬉しそうにする。
戌淵賢人:「花が造花ではお前も物足りないか?」
ライラプス1号:「ワフワフ」
ライラプス1号:花の香りを嗅いでパタパタと尻尾を振る
GM:ではその時、外で車を停める音。
GM:それから、少しだけ急ぎ足で誰かが近付いてくる足音がする。
GM:ホテルのドアが開いて、その向こうには困り顔の青年が立っていた。

小代 京介:「……高河さん、お疲れ様です……!」
高河ありさ:「あ、小代さん……えっと、さっきの花屋さんです」戌淵さんに。
戌淵賢人:「ああ、丁度良かった」
小代 京介:「あ、来客中にすいません。ちょっと困ったことが……」
戌淵賢人:「できれば話を聞いておきたかったんだが…」
戌淵賢人:「何かあったのか?」
小代 京介:「話? 俺特に話すようなことは……?」
小代 京介:「あ、いえ。ちょっと商売の方で……その」
小代 京介:「申し訳ない。今日の分の花、キャンセルしてもらえないでしょうか……!」
小代 京介:「っていうか、いや、なんというか」
小代 京介:「……枯れちゃってて……全部……」
戌淵賢人:「納品日だったのか」
戌淵賢人:「枯れた?」
高河ありさ:「全部!?」
高河ありさ:「あ、はい。最近は枯れやすいからよく持ってきていただいてて」
戌淵賢人:「ここで枯れたのではなく、店で。という事か?」
高河ありさ:「今度結婚式もありますしね」
小代 京介:「車ん中ですね。全部乗せて持ってきて」
戌淵賢人:「途中でか」
小代 京介:「下ろすぞって見たら、もう全然だめ」
小代 京介:「ひっでえ話ですよ……。町中でもたまに見るし」
高河ありさ:「今、その話を聞いていただいていたんです」
戌淵賢人:「何者かの意思があるなら威力業務妨害に該当する案件だが」
小代 京介:「えっ、あの、この人は……?」
戌淵賢人:「街全体に広がりつつあるなら」
戌淵賢人:「放置はできんな」
高河ありさ:「警察の方です」
小代 京介:「ひえっ」
戌淵賢人:「む、そうだったな」
戌淵賢人:「すまない、名乗るべきだった」
戌淵賢人:「雨宿署の戌淵だ」
戌淵賢人:警察手帳を見せる
小代 京介:「おおお……本物だ。初めて見ました」
小代 京介:「あっ、や、失礼! 小代生花店の小代京介です」
ライラプス1号:「ワフワフ!」
小代 京介:「えっと、注文通り花を運んできて、気が付いたら……って感じで」
小代 京介:「アリバイはねっす」何か勘違いをしている。
戌淵賢人:「いや、別にそう言う話を聞こうという訳ではないんだが…」
戌淵賢人:「どちらかと言えば被害者だろう」
小代 京介:「それはそうかも……困ってます」
戌淵賢人:「なんだったら被害届を出しておくといい」
小代 京介:「店でも、さすがに全部じゃないけど悪くなっちゃう花もありますからね」
小代 京介:「そういうの受けてもらえるんだ……! あざます!」
戌淵賢人:「それで何かが保証されるという訳ではないが、対外的に被害者側であるとアピールする事が出来る」
小代 京介:ほほー、とメモを取っている。
戌淵賢人:「警察にも相談しているというだけで他の仕事先にも言い訳が出来る場合もあるし」
戌淵賢人:「もし犯人が居て嫌がらせされているなら抑止効果もでるだろう」
小代 京介:「うっわ、助かりますね……」
戌淵賢人:「しかし、広域、継続的ともなると中々難しいな」
戌淵賢人:「名刺を渡しておくので届を出すなら名前を出してくれればスムーズに受け付けてもらえるだろう」
ライラプス1号:「ワフ」名刺を二人に渡す
小代 京介:「犬!」シンプルに驚く。
高河ありさ:「ありがとうございます。頼りにしますね」受け取る。
戌淵賢人:「ライラプス一号だ」
小代 京介:「二号もいんだ……」
ライラプス2号:「ぷい」いつの間にかもう一匹増えている
小代 京介:「お、警察犬なんすかね。はは、かわいいなー」
戌淵賢人:「とりあえず警察としての調査に加えて各所との連携を行います」
戌淵賢人:「何か変わったことが有れば遠慮なく連絡をください」
高河ありさ:「よろしくお願いします! 本当に!」ぺこりと深く頭を下げる。
小代 京介:「了解です。また何かあったら知らせますね」
戌淵賢人:「こちらからも何か進展があればお伝えしましょう」
戌淵賢人:(さて、被害が深刻ではないと言えばそうだが)
戌淵賢人:(原因が全く予想できない点が気になるな)
戌淵賢人:(UGNもそうだが…こういった街に関わる事態なら)
戌淵賢人:(首を突っ込んでしまうお人好しや巻き込まれる運の無い連中もいるだろう)
戌淵賢人:(そういった”違う視点”から攻めてみるか)
戌淵賢人:「では、今回はこれで失礼します」
戌淵賢人:「行くぞ、ライラプス。仕事の時間だ」
ライラプス1号:「ワフ!」
ライラプス2号:「ぷい!」
GM:ロイス取得のみできます。
戌淵賢人:小代 京介/親近感○/不安
戌淵賢人:で取得します
オープニング4 御凪 蓮
GM:蓮さんは登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (35 → 45)
GM:なんか高めですね……
【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】
GM:あなたにはもうお馴染みとなったかもしれない、白い清潔な事務室。
GM:町役場の中にある、UGN雨宿の中枢機能を管理する場所。
GM:その、奥の大きなデスクの前にあなたは呼び出されていた。
八千代 路夜:「今回はね、明確にジャームが徘徊しているという話なの」
八千代 路夜:「近辺を移動していて、うちの管轄内にも姿を現す可能性が高い。性質上、一般人やオーヴァードも傷つけかねない」
八千代 路夜:「実際、少し前にも人が死にかけたらしい」
八千代 路夜:「そういう警告が他所から流れてきています」

【八千代路夜・地域親交課課長】あるいは【"リーチパーチ"・UGN雨宿支部支部長】
御凪 蓮:「ほう。なるほど、ジャーム……鬼が」
八千代 路夜:「そう。そこで、蓮さんの力をお借りしたいと思って」
御凪 蓮:深い翠の着物の男。扇を広げて口元を隠す。
八千代 路夜:「UGN側では"ミオソティス"と呼んでいる個体よ」
御凪 蓮:「ええ、それはもちろん。鬼退治はぼくたちの生業ですから」
御凪 蓮:「お手伝いさせていただきますよ、ええ」
八千代 路夜:「頼もしい。いつもありがとうございます」
御凪 蓮:扇を閉じ、ニコリと笑顔を示す。
御凪 蓮:「"ミオソティス"……」
八千代 路夜:「ミオソティスについては、多少の連絡は来ているんだけど、何せ速報だから」
御凪 蓮:ふむ、と記憶を探る。はて、聞き覚えがあるかどうか。
八千代 路夜:「資料もかなりざっくりしたものしかないの」これ、と示す。
GM:では、ここで情報収集判定をお願いします。
御凪 蓮:「まだ精査は進んでいないと。なるほど」
★ミオソティスの特徴について〈情報:UGN〉6
御凪 蓮:ほうほう
GM:あ、失敗してもペナルティはないです。
御凪 蓮:ではUGN幹部を使用して判定します
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=6 情報(UGN) ミオソティスについて
DoubleCross : (4DX10>=6) → 8[3,4,5,8] → 8 → 成功
GM:ばっちりだ
御凪 蓮:ほっ、成功です
GM:では、資料から以下のことがわかります。
★ミオソティスの特徴について〈情報:UGN〉6
長く放浪を続けているジャームだが、隠密を行っているのか情報自体は少ない。
ただ、出現時に「周囲の花が急激に枯れる」という現象が報告されている。
また、過去に雨宿町でも目撃の情報があったようだが、詳細な資料が散逸しており、調査には時間が必要。
八千代 路夜:「これなんだけど……」
御凪 蓮:渡された資料に目を通していく。
御凪 蓮:「花が枯れる……ですか。もしや、すでにそういう報告が?」
八千代 路夜:「そう。急いで依頼をしたのはそこからね」
八千代 路夜:「そちらの調査を行っている人達もいるから、一緒に調べてもらうのがいいかもしれない」
御凪 蓮:「ええ、是非お願いします。隠密が得意となると人手は本当にありがたい」
八千代 路夜:「あとは……柘植さん?」
御凪 蓮:「何分探知の類は増えてでして、いやお恥ずかしい」
御凪 蓮:ぺしりと扇で額を軽く叩く。
柘植 小遥:「……あ」少し離れたところに立っていた、小柄な女性。
柘植 小遥:「話が一段落するまでは、お邪魔かな、と」
柘植 小遥:とことこと歩いてくる。

【柘植小遥・地域親交課資料室担当】あるいは【"タイニーヘラルド"UGN雨宿町資料室担当】
御凪 蓮:「いえいえ、お邪魔などということは!」
柘植 小遥:「お久し振り。資料室の仕事みたいだから、呼ばれて来た」
御凪 蓮:「お美しい女性とのお話は大歓迎ですよ、ええ」
柘植 小遥:「じゃあ支部長と話していれば……?」不思議そうな顔をする。
御凪 蓮:「おっと、かわされてしまった」
御凪 蓮:「いや失礼、お久しぶりです。今回もよろしくお願いしますね、柘植さん」
柘植 小遥:「……よろしくお願いします。蓮さん」少しだけ笑う。
柘植 小遥:「……ええと。"ミオソティス"」
柘植 小遥:「資料室のリストに、名前だけは見つかったの」
柘植 小遥:「ただ、かなり前の話だから、管理がなってない」
柘植 小遥:「……私も、整理ができていなかったけど。詳細がどこにあるか、まだわからない」
柘植 小遥:「こちらでも探してみるから、また後でわかったことを伝える。以上」
御凪 蓮:「助かります、よろしく。ぼくも力になれるところはお手伝いしますので」
八千代 路夜:「今回は危険度が高いと判断するから、協力体制は大事ね」
八千代 路夜:「幸い、先に警告は貰ってるし、早めに動けるのはありがたいわ」
御凪 蓮:「ええ、被害が広まる前に退治してしまいましょう」
御凪 蓮:「花がないとなると、ぼくたちも舞のしがいがなくなってしまいますしね」
柘植 小遥:「…………」
柘植 小遥:「気をつけてね?」小声で。
御凪 蓮:「ありがとう」
御凪 蓮:扇の下のぎこちない笑顔を見せる。
八千代 路夜:「そうね。気持ちよく御凪さんたちの舞が見られるように。今の花が散る前に終わらせましょ」
御凪 蓮:「了解しました。では早速、資料室をお借りしても?」
柘植 小遥:「大丈夫」
柘植 小遥:「ちょっと今、探し物でごたごたしているけど」
御凪 蓮:「ありがとうございます。それでは支部長、進展がありましたらすぐに連絡いたしますので」
八千代 路夜:「よろしくね。ありがとう、二人とも」
御凪 蓮:支部長室を退室して、扉を締める。
御凪 蓮:きょろきょろと周りを見渡して、人が居ないのを確認して。
御凪 蓮:「……ふむ」
御凪 蓮:笑顔が消え、表情が引き締まる。
御凪 蓮:「柘植さん、少しいいだろうか」
柘植 小遥:「何?」
柘植 小遥:合わせて、表情を引き締める。
御凪 蓮:陽気だった声も低く沈む。怒っていたり不機嫌なわけでなく、素を出している。
御凪 蓮:「以前にも目撃情報があった、ということだが……」
御凪 蓮:「資料が散逸しているということは、大きな被害はなかったということかな」
柘植 小遥:「おそらくは」
柘植 小遥:「少なくとも、大規模な人的被害が出た、というクラスではなさそう」
御凪 蓮:「……別の場所で被害が出ている以上、危険度が低いというわけではないだろう」
柘植 小遥:「それはそう」
御凪 蓮:「なぜここに戻ってきたのか……いや、前回も今回もただ通りすがっただけ、という可能性もあるが」
柘植 小遥:「行動ルーチンもわかればいいけど」
御凪 蓮:「あまり楽観視はできないか。支部長と話した通り、花が散る前に終わらせたいところだ」
柘植 小遥:「……そうしたい」
柘植 小遥:「花、そんなによく見るものではなかったけど……」
柘植 小遥:「枯れてしまっているところを見ると、やっぱり気になるし」
御凪 蓮:「かといって、なくなると寂しいだろう」
御凪 蓮:「……おっと」
御凪 蓮:同じようなことを口に出して、ふふと笑う。
柘植 小遥:「……ふふ」
柘植 小遥:「舞、見たいかも」
柘植 小遥:「花が綺麗に咲いたところで、蓮さんたちがいて」
柘植 小遥:「だから、気をつけて、迅速に。私も」
御凪 蓮:「……」
御凪 蓮:すす、と口元を扇で隠す。
御凪 蓮:「そうまっすぐ言われると、なんというか……」
御凪 蓮:「いや、まあ、うん。私のそれでよければね」
御凪 蓮:「ともあれ、まずは事件を片付けなければ」
御凪 蓮:「改めて、よろしく」
柘植 小遥:「はい。よろしく」
GM:ロイス取得のみできます。
御凪 蓮:ロイス 柘植 小遥 ○P:信頼/N:心配
御凪 蓮:以上!
ミドル1 花枯れの季節に
GM:合流シーンです。全員登場推奨。
GM:登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (45 → 51)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (44 → 48)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (43 → 49)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (36 → 42)
GM:なんか揃ってる
御凪 蓮:わちゃわちゃ
【雨宿町・雨宿町役場 食堂】
GM:やや広い食堂は窓が大きく、外からの光が強く差し込んでくる。
GM:食事の時間外は、簡単な話し合いなどに流用されることも多い場所だ。
GM:『花枯れ』の件をキーワードに集められたあなたたちは、こうして顔を合わせることとなった。
八千代 路夜:「お疲れ様です。きちんとした会議室でなくて悪いのだけど」
八千代 路夜:「戌淵さんも、ご足労ありがとうございます」
GM:外には、小さな花壇がいくつか。可愛らしい花が咲いている。
戌淵賢人:「それは構わんが」
戌淵賢人:「それなりの人数になったな」
戌淵賢人:「全員が関係者ということか」
八千代 路夜:「ええ、元々花の件を調査してもらっていた三栖くんと、後から雨宮さん」
雨宮 叶:膝の上に手を置き、ちょこんと席に座っています。
雨宮 叶:大人の人が沢山いることに少し驚いてるかも知れません。
三栖 湊:「……」 大人しそうな同年代の女子、目つきの悪いオッサン、御凪のとこの当主。
八千代 路夜:「それから、御凪さんは別件のはずが、どうやら繋がってしまったみたいで」
八千代 路夜:それぞれを指し示しながら。
御凪 蓮:「合流させていただきました。よろしくお願いします」
戌淵賢人:「御凪?というと」
御凪 蓮:ニコニコと笑いながらペコリと頭を下げる。
戌淵賢人:「踊り屋の関係か?」
三栖 湊:全体的に絡みづらいというか話しづらい相手だな、と感じてむすっとした顔でお茶を啜っている。
御凪 蓮:「……おっと、踊り屋というと。たしかにぼくの関係者のようで」
御凪 蓮:「ええと……ナンパしてました?それともぼうっとしていたかな」
雨宮 叶:(ナンパ……)おそるおそるといった様子で顔色を伺う。
戌淵賢人:「ぼうっと…、いや不思議なやつだったという印象だな」
戌淵賢人:「勿論悪い意味じゃない」
御凪 蓮:「ああ、では涼かな。それは大変お世話になったのでは……」
御凪 蓮:「そう言っていただけると助かります」
御凪 蓮:本当にほっとした、という気の抜けた顔。
戌淵賢人:「世話になったと言えばこちらもだ」
御凪 蓮:「良かった……おっと、紹介が遅れました。改めて、イリーガルの御凪蓮です」
ライラプス2号:「ぷいぷい!」
三栖 湊:「……犬?」
戌淵賢人:蓮の足元でコロコロしている。
雨宮 叶:「わぁ」ほころぶ。
御凪 蓮:「今回は鬼狩りとしてお手伝いを……」
戌淵賢人:子犬は2号だ。
三栖 湊:「なんでこんなとこに」 支部に入り込むなんてことあるか?と思わず支部長の方を見る。
御凪 蓮:「わっ。おや、かわいらしい」
八千代 路夜:大丈夫よ、と笑って三栖くんを見返す。
御凪 蓮:手を差し出して撫でてみようとする。
八千代 路夜:「戌淵さんのところの子ですね。かわいいかわいい」
戌淵賢人:「ライラプス2号は涼と一緒に隙間に詰まっていたからな」
戌淵賢人:「何かしら感じるのかもしれない」
三栖 湊:「えっ」 この人がと思わず戌淵さんの顔を見る。
御凪 蓮:「……兄と似た気配でも出していたんですかねえ。割りと兄弟似ていないと言われるんですが」
御凪 蓮:隙間?と少し首をかしげながらも、どこか嬉しそうに。
ライラプス1号:「ワフ」
雨宮 叶:「わぁ……あれ?」
戌淵賢人:「こっちは1号、あと3号もその辺に居るだろう」
雨宮 叶:「お友達が一緒にいらしてるんですね」楽しそうに。
戌淵賢人:「雨宿署の戌淵だ、よろしく頼む」
三栖 湊:(すげー居るな……)
御凪 蓮:「雨宿署……なるほど、警察の方でしたか。よろしくお願いします」
戌淵賢人:「一応、市民からの相談を受けて調査をしていたが」
戌淵賢人:「通常の案件では無さそうだ」
戌淵賢人:「色々と協力してもらえると助かる」
雨宮 叶:「よろしくお願いします」小さく頭を下げて。
八千代 路夜:「ええ、もちろんです。こちらこそ協力させてくださいね」
三栖 湊:「ん、お願いします」
雨宮 叶:「……あ、えと、雨宮叶です。イリーガルをやらせて貰っています」
八千代 路夜:「雨宮さんは、一時的にこちらに滞在してくれてる子なの」
雨宮 叶:「お花が枯れて、とても困っている人がいます。解決を目指して頑張ります」
三栖 湊:「ああ、道理で」 見たことねー顔だと思っていた。
八千代 路夜:「町のことは教えてあげてね。頼りにはしてあげて」
御凪 蓮:「なるほど、了解しました」
御凪 蓮:「といっても、ぼくも元々外様ではありますがね」
雨宮 叶:「そうなんですか?」すごく馴染んでいるように見える。
御凪 蓮:「外から来て、もうだいぶ長くお世話になっています。外様の先輩といったところかな」
八千代 路夜:「いつも助かってます」
御凪 蓮:「いえいえ。この街独特の事象なんかもありますから、わからないことがあったら遠慮なく聞いてください」
雨宮 叶:「はい。きっとたくさんお願いすると思います」
雨宮 叶:警察の人、ワンちゃん、踊り屋さん?の弟さん、あと────
雨宮 叶:……ちらり。と、同年代だと思う彼の顔を見る。
三栖 湊:「……あー」 つい成り行きを眺めてたら最後になったことに気付いて。
三栖 湊:「三栖湊。ここ所属のイリーガル。生まれと育ちもここ」
三栖 湊:「支部長に頼まれて、例の花の事件を調べてる。んで、ここに合流することになった」
三栖 湊:「よろしく」 思いついたことだけぱっぱと口にして軽く礼。
八千代 路夜:うんうん、と自己紹介を穏やかに聞いている。
御凪 蓮:「おや、では先輩さんですね。よろしくお願いします」
雨宮 叶:「イリーガルも先輩さんだから先輩さんの先輩ですね。よろしくお願いします」
八千代 路夜:「彼も若いけど、頼り甲斐のある子だから。安心してください」
戌淵賢人:「地元の人間が居ると助かるな」
御凪 蓮:「そこは信頼していますよ。支部長の依頼した方ですし」
三栖 湊:「……別に、そんな大したもんでもないけど」 こうも揃って持ち上げられるとこそばゆい。
御凪 蓮:「さて、それでは改めて。花枯れの事件についてですが」
御凪 蓮:「支部長、皆さんにはミオソティスの件については?」
八千代 路夜:「おっと。そう。そこから話さないとね」
八千代 路夜:「御凪さんに依頼をしていた件なんだけど、この近辺にジャームが一体、潜伏している可能性があります」
八千代 路夜:「まだ可能性の話。でも、伝えられたその特徴が『花を枯らす』というものなの」
八千代 路夜:「今回の件と別件ならそれでよし、そうでなければ、早急に発見と対処が必要ね」
八千代 路夜:「だから、関係者の皆さんに集まってもらいました」
戌淵賢人:「ジャームとは随分と不穏な話題だが『花を枯らす』だけでは危険とは言えないのでは?」
八千代 路夜:「そう、それはあくまで特徴ね。その後、他所で傷害事件を複数件起こしている」
御凪 蓮:「死人もでかけたとか。雨宿町ではまだ大きな事件は起こしていないようですが……」
八千代 路夜:「ここでも、何かある前に止めたいんです」
三栖 湊:「マジで不穏な話だな」 元から顰まり気味の眉が更に顰められる。
雨宮 叶:「行為の結果として『花が枯れる』ということでしょうか……?」
八千代 路夜:「出現時に、と聞いてるわね。能力と絡んでいるのは間違いないでしょうけど」
雨宮 叶:「なんらかの法則性が見つかれば良いのですが」花の種類については人並みだが、その生態には明るくない。
御凪 蓮:「意図したものなのか自分でも制御できない能力の発露なのか……現時点ではどちらとも断言はできないかな」
八千代 路夜:「そうね。そのあたりもわかれば対処のしようがある」
戌淵賢人:「”予兆”というわけか。周りから見れば、だが」
三栖 湊:「つーか、花が枯れてるのがソイツが来る予兆って言うなら」
三栖 湊:「もうどこで事件が起きてもおかしくないんじゃねーの?ここ最近で花が枯れてねーところの方が少ないだろ」
雨宮 叶:「お花屋さんが積まれていたものがごそっと枯れたこともありましたよね」
戌淵賢人:「そうだな、それでも枯れ方に差があるんじゃないか?」
戌淵賢人:「花屋は車で移動中に枯れたと言っていた」
戌淵賢人:「それに近づいたからという事は考えられる」
御凪 蓮:「もし被害現場の近くにいた、ということなら、目撃情報を集めるのもいいかもしれませんね」
御凪 蓮:「カメラの映像なんかも確認できれば……そういったところ、警察のお力をお借りしても?」
戌淵賢人:「ああ、それは構わない」
戌淵賢人:「当然の協力だ」
御凪 蓮:「助かります。こういった捜査に関しては我々だけでは限界がありますから」
八千代 路夜:「雨宮さんは、往来館で目撃をしたんですっけ」
御凪 蓮:「往来館……ああ、あのホテルでしたか」
雨宮 叶:「はい。ブーケが枯れてしまいました」
三栖 湊:「ブーケ?」
雨宮 叶:「ウェディングドレスの写真を撮るために作られたブーケです」
雨宮 叶:「それが気づいたら枯れていて……」
八千代 路夜:「ああ、あそこは結婚式関係もしているものね」
御凪 蓮:「それは……なかなか、辛い目にあわれましたね」
三栖 湊:「そんな例もあったのか。……マジであちこちで起きてんだな」
雨宮 叶:心なしかしゅんとしている。
八千代 路夜:「なるほど。ホテルなら色々な人も出入りするだろうし、なかなか難しそう」
八千代 路夜:「で、三栖くんは、金谷くんのところで見かけたのよね」
三栖 湊:一応花が枯れた事例を調べられるだけ調べているが、数が数のせいで把握しきれてはいない。
三栖 湊:「ん、ああ。支部長に言われて伝達事項伝えに言ったときに」
八千代 路夜:「金谷くん、しっかりしているから何かあれば対応してくれるとは思うけど」
八千代 路夜:支部員の人ね、と説明をしつつ。
八千代 路夜:「戌淵さんは、さっき花屋さんのお話をしてましたっけ」
戌淵賢人:「ああ、警察への相談もホテルからだったんだが」
戌淵賢人:「そこの出入り業者の花屋に話を聞いた」
八千代 路夜:「ううん、ホテルに何かあるのか、それとも関係者か……」
八千代 路夜:「わかりました。まずは手当たり次第、調べてもらえるかしら」
ライラプス1号:「ワフ!」
ライラプス2号:「ぷい!」
ライラプス3号:「ワオン!」
戌淵賢人:「捜査の基本は地道な聞き込みからだな」
御凪 蓮:「了解しました。焦りは禁物ですが、できるだけ早く片付けたいな」
三栖 湊:「了解。元からそのつもりだったし」
御凪 蓮:「ホテルの花嫁さんも、結婚式当日にまで花が枯れる、なんてことになったら悲しいですもんね」
雨宮 叶:「花盛りの時ですから、笑顔を咲かせて欲しいです」
御凪 蓮:「そうなるようにひと頑張りしましょうか。では皆さん、改めてよろしく」
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
三栖 湊:ロイスはいったん保留 購入はメイド服チャレンジでもしようかな
三栖 湊:2dx>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 9[5,9] → 9 → 失敗
三栖 湊:まあ無理 以上!
雨宮 叶:ロイスはとりあえず保留(後で感情決めて、みんなに取ります)
雨宮 叶:2dx+4>=12 ボディーアーマー
DoubleCross : (2DX10+4>=12) → 10[2,10]+5[5]+4 → 19 → 成功
戌淵賢人:御凪 蓮/しっかりした弟だな○/隔意
雨宮 叶:落ちてた
GM:ばっちり
御凪 蓮:戌淵賢人 ○P:連帯感/N:お世話になったようで……
戌淵賢人:ボディアーマーかな
御凪 蓮:購入はアームドスーツ狙います
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 4[4,4]+1 → 5 → 失敗
御凪 蓮:失敗!以上!
戌淵賢人:警察手帳は買い物にも使える
GM:便利ー
御凪 蓮:つよい
戌淵賢人:1dx+1+1
DoubleCross : (1DX10+2) → 5[5]+2 → 7
戌淵賢人:でもダイスが1個ではね
GM:ダイボを待ちましょう
ミドル2 町に潜むもの
GM:情報収集シーンです。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:でます
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (51 → 58)
戌淵賢人:出るよ
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (42 → 48)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (48 → 52)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (49 → 55)
GM:なんかやや高で安定してますね
GM:では、情報収集判定を行います。
GM:項目は以下の4つ。
★三見ひかりについて〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6/8
★金谷律について〈情報:UGN〉7
★小代京介について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7
★ミオソティスについて〈情報:UGN〉6/8
GM:失敗した場合も侵蝕1d5を振り足して再度挑戦が可能です。
御凪 蓮:1d5!やさしい!
三栖 湊:助かる
GM:段階があるやつは、高い方を抜ければ全部わかります
GM:項目を選んでどうぞ!
雨宮 叶:がんばろー!
御凪 蓮:三栖君は噂話で行けるやつがいいかな
三栖 湊:噂話が得意なのでソコやりたいです
三栖 湊:丁度言ってもらってた
御凪 蓮:私と雨宮さんはUGN幹部のコネあります
雨宮 叶:こねてきました
GM:こねこね
雨宮 叶:あとでオーブンにいれましょう
GM:かりかり
戌淵賢人:裏社会以外はダイス1個なので低めに挑戦したい
御凪 蓮:私はミオソティスについてでいいかな
三栖 湊:ならこっちが三見さん行きましょうか
三栖 湊:戌淵さんに小代さん行ってもらう感じで
雨宮 叶:金谷さんを担当しますね
御凪 蓮:では判定します UGN幹部のコネ使って、ミオソティスについて
戌淵賢人:OK
GM:どうぞー
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=8 情報(UGN) ミオソティスについて
DoubleCross : (4DX10>=8) → 4[3,3,4,4] → 4 → 失敗
御凪 蓮:めっちゃ腐ってる!
GM:さっきも4ゾロだったよね
御凪 蓮:いつも4の人 侵食の方ならまだ安心なんだけどなあ
GM:振り直しは誰がやってもいいのでね
御凪 蓮:仕方ない、財産4点入れますか……
GM:相談の上やってください
GM:お、そっちか! 了解です。
雨宮 叶:ばしばしいきましょう
雨宮 叶:4dx+4>=7 ★金谷律について〈情報:UGN〉7
DoubleCross : (4DX10+4>=7) → 9[3,6,9,9]+4 → 13 → 成功
御凪 蓮:金で解決できる限りは金で解決する!
GM:ばっちり
GM:おことば
三栖 湊:じゃあこっちも行きます 友人使って三見さんについて
御凪 蓮:御凪 蓮の財産点を4(→ 4)減少 (5 → 1)
三栖 湊:4dx+1>=8
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 10[4,4,8,10]+9[9]+1 → 20 → 成功
GM:たかっ
御凪 蓮:つよ
GM:順調です。全部開きました
三栖 湊:母さん辺りが三見さんのお母さんと知り合いだったのかもしれない
御凪 蓮:おかあさんのネットワーク!
三栖 湊:別に聞いてないことまで教えてもらった
戌淵賢人:小代京介について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7 警察手帳使用
戌淵賢人:1dx+1>=7
DoubleCross : (1DX10+1>=7) → 5[5]+1 → 6 → 失敗
戌淵賢人:ニャー
GM:おっとー
御凪 蓮:惜しい
戌淵賢人:財産は1点あるよ
雨宮 叶:警察の手が届かない情報……!
御凪 蓮:使います?
GM:あった!
三栖 湊:侵蝕1d5上げるか財産使うか
戌淵賢人:使っちゃう
雨宮 叶:握った!
GM:ナイス判断
三栖 湊:無事クリア!
御凪 蓮:よかったよかった
GM:では、4項目全部開きますね
GM:三見さん、おまけ情報つけちゃおうかな
三栖 湊:わーい
御凪 蓮:やったー
GM:上から順にやっていきます
★三見ひかりについて〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6/8
6
雨宿町育ち、現在は町外の企業で事務職に就いている女性。28歳。非オーヴァード。
数年の交際を経て同僚と職場結婚予定。相手も非オーヴァード。
8
本人や結婚相手の周辺に強いレネゲイドの気配は見えず、覚醒の気配もない。
また、結婚相手とは少々のすれ違いはあれど関係は良好で、納得した恋愛結婚のようだ。
当時の同級生によると、高校時代の一時期、金谷律、小代京介とは親しい交友関係にあったらしい。
→トリガーシーンが発生しました。
GM:おまけ情報として、「昔、理由は不明ながら肩に怪我をしており、傷跡が残っているらしい」ということがわかりました。
GM:では次。
★金谷律について〈情報:UGN〉7
雨宿町育ち、進学に伴い町外に出、保健師としてまた町に赴任した男性。28歳。オーヴァード。
UGN雨宿支部員であり、記憶を操作する自らの能力を用いて、緩和的記憶処理を担当している。
花枯れについては何か小さな引っかかりがあるようで、個人的に調べている様子がある。
当時の同級生によると、高校時代の一時期、三見ひかり、小代京介とは親しい交友関係にあったらしい。
★小代京介について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7
雨宿町育ち、生家の花屋を継ぐ予定の男性。28歳。オーヴァード。
花枯れについては商品の花に時折発生しているようで、非常に困っている。
UGNには長く協力的だが、イリーガルとして積極的に活動する様子はないようだ。
当時の同級生によると、高校時代の一時期、金谷律、三見ひかりとは親しい交友関係にあったらしい。
★ミオソティスについて〈情報:UGN〉6/8
6
町の近隣に潜伏している可能性のあるジャーム。10年以上の長きにわたり潜伏と活動を繰り返している。
被害規模こそ大きくはないが、他の人間に取り憑き「過去を取り戻す」欲望を増大させる性質を持つ。
8
取り憑かれた人間は普段と区別がつかないが、「微かに周囲の物の時間を進める」能力が発現することがある。
町中で発生している花枯れの現象はこの能力のためだろう。
10年前、雨宿町でもそれらしきジャームの目撃情報があり、その際も撃退され、行方不明になっている。
→★ミオソティスについて2〈情報:UGN〉9 が次のシーン以降で調査可能になりました。
GM:これは、トリガーシーンの後で調査が可能です。
【雨宿町・雨宿町役場 食堂】
GM:あちらこちら調査に出かけていたあなたたちは、再び支部へと戻ってきた。
GM:食堂には人は居ないが、注文自体はできるようになっている。
GM:また、お茶とお水は飲み放題だ。
GM:窓の外には、変わらずまだ枯れないままの花が可憐に咲いている。
柘植 小遥:「お疲れ様」
柘植 小遥:こちらも資料室の整理で疲労した様子。
柘植 小遥:「首尾はどう」
柘植 小遥:特に何も食べる様子はないが、時々水だけちびりと飲む。
御凪 蓮:「はい、お疲れ様です。ぼくはもっぱら整理してもらった資料の確認でしたが」
御凪 蓮:「こちらはひとまず、ある程度概要は掴めたかと。ミオソティスについてね」
御凪 蓮:味噌汁を置いて、全員に見えるように端末に情報を表示する。
御凪 蓮:「この通り。ミオソティスは他人に憑依するタイプのジャームです」
御凪 蓮:「取り憑かれた人間には自覚もなく、”過去を取り戻す”という欲望を無意識に刺激されるとか」
御凪 蓮:「花枯れについては……これですね。『取り憑かれた人間は無意識に、微かに周囲の時間を進める能力を発現させる』と」
雨宮 叶:「過去を取り戻すのに、発現するのは未来に近づくものなんですね」
三栖 湊:「なんつーか……皮肉な能力だな」
戌淵賢人:「つまり、潜んでいるわけだな」
戌淵賢人:「誰かの中に」
雨宮 叶:「過去……」"もし"があるのなら、自分は何を選ぶのだろう。
御凪 蓮:「むしろそういう能力だからこそ、過去を取り戻したいと願ってしまうのかもしれない」
御凪 蓮:「ええ。問題は、誰の中に、ですねえ」
柘植 小遥:「過去を取り戻す、なんて、当たり前の感情……絞りきれる?」
御凪 蓮:「10年ほど前にもこの街で活動していたそうです。その時は撃退されたそうですが、なぜ戻ってきて、誰に取り付いたのか……」
戌淵賢人:「可能性が高いのはホテル関係者かその近辺かもしれんな」
雨宮 叶:「候補となる方がとても多そうです」
戌淵賢人:「ホテルでの花枯れ、ホテルに近付いて花が狩れる。一概には言えないが可能性はある」
三栖 湊:「ああ、そういう見方も出来んだな」
三栖 湊:「……ちょっと気になることがあんだけど」
御凪 蓮:「ふむ?なんでしょう」
三栖 湊:「さっき金谷さんって人んとこに挨拶行ったって話、しただろ」
三栖 湊:「そのとき、その人がなんか心当たりがありそうなこと言ってたんだよな。そんで、ミオソティスは10年前にもこの街に来てる」
三栖 湊:「金谷さんがその頃からこの町にいたなら、そのときなんかあったかもしんねーなって。あの人について調べたヤツ居るか」
雨宮 叶:「はい。偶然ですが、噂話を聞きました」手を挙げる。
雨宮 叶:「『花枯れ』について調査していたところ、件の人──金谷律さんのお話を聞きました」
雨宮 叶:「この方は支部の方ですが、別働隊……個人的に調査されているそうです」
御凪 蓮:「個人的に?支部からの指令ではなく?」
雨宮 叶:「記憶操作の能力を持たれているため、私たちには気付かない視点があるのかも知れません」
雨宮 叶:「感情や欲望、保健師さんということもあって見識が広いのかなと思います」
雨宮 叶:「どこかでお互いの情報を共有できれば良いのですが……」言葉を窄める。お茶を一口。
雨宮 叶:手番が終わり、ハニーシロップのかかったピザ(小)を頂く。
御凪 蓮:「ふむ……三栖君の言っていたことはわかりますか?10年前にこの街に居たかどうか」
雨宮 叶:「ふぁい」
御凪 蓮:「おっと、失礼。ゆっくりで大丈夫ですよ」
雨宮 叶:ゆっくりと急いで飲み込む。
雨宮 叶:「……失礼しました。時期が一致するかはわかりませんが、この町で育ち、進学の際に外に出たそうです」
雨宮 叶:「私は、10年前ならこの町の歴史と重なっている……と思います」
御凪 蓮:「ふむ……となると、三栖君の言っていたことも可能性はありそうだな」
雨宮 叶:再びピザに手を伸ばす。頭を使った後は糖分が欲しくなるのだ。
雨宮 叶:だって私、ムシキュマイラだし。もぐもぐ。
御凪 蓮:「10年前の事件、もっと詳しく調べてみるか……あるいは直接本人に聞いてみるべきかもしれませんね」
御凪 蓮:「個人的に調べているというなら、そちらの結果も知りたいですし。後で確認してみましょうか」
戌淵賢人:「10年前か」
御凪 蓮:「戌淵さん、なにか気になることが?」
戌淵賢人:「いや、話を聞いた花屋。名前は小代京介というんだが」
戌淵賢人:「彼もこの地元の人間だ。10年前なら高校生くらいか」
戌淵賢人:「そしてオーヴァードでもある。積極的に活動はしていないがUGNにも登録済みだと聞いたが」
戌淵賢人:「間違いないか?」
三栖 湊:「あー……確かに名簿に載ってたの見た気がするな」
柘植 小遥:「データベースに登録してある。その通り」
柘植 小遥:端末をさっと操作する。
三栖 湊:「実際に顔合わせたことはねーから、あんま活動してないってのも多分合ってる」
戌淵賢人:「別にUGNに敵対するわけではない、目立った揉め事を起こすわけでもない」
戌淵賢人:「ま、オーヴァードだからと言って平穏に暮らすのを止める理由はないからな」
戌淵賢人:犬用の水皿に水を注ぐ。
御凪 蓮:「10年前高校生……というと、ぼくと同じぐらいの年代か……ん」
ライラプス1号:ゴクゴク
雨宮 叶:「わぁ」にこにこしてしまう。
戌淵賢人:「で、まあここからなんだが」
戌淵賢人:「花枯れは、今までも何度かあったらしい」
御凪 蓮:「ホテルでの一件だけではなく、ですか」
戌淵賢人:「時折と言う話だが、家業が家業だ。困ってはいたようだな」
戌淵賢人:「といっても最近の話だ」
戌淵賢人:「今回の一連の流れの中で気付いたという事だろうが」
戌淵賢人:「原因が近くに来た可能性はあるだろうな」
戌淵賢人:「10年前についてもオーヴァードであるなら気付きがあるかもしれない」
御凪 蓮:「現状、何度も起きているのはホテルと花屋、か……」
戌淵賢人:「だな」
御凪 蓮:「その辺を出入りしてる人間、洗ってみますかねえ」
雨宮 叶:「何か共通点があるのでしょうか……?」
御凪 蓮:「さて……単に取り憑かれた人間の行動範囲、という可能性もあるので、まだなんとも」
御凪 蓮:「三栖君はなにか調べはつきました?」
三栖 湊:「あー……」 眉を顰める。丁度口に運んだほうれん草の梅和えのせいではなく。
三栖 湊:「三見さんって名前出てたろ。例のブーケの」
雨宮 叶:ぴく。手を止めてしっかりと聞く姿勢。
御凪 蓮:「ホテルの花嫁さんでしたか」
三栖 湊:「…………親が、前に話してた気がしたから聞いてみたんだよ。なんか聞いてるかって」 母のことをどう呼ぶかで少々、大分迷いつつ。
三栖 湊:「そしたらなんか手芸仲間の娘さんだとかですげえ喋られて……もう良いっつっても止まんねえの……」
御凪 蓮:「あらら……」
三栖 湊:「そんで、なんだっけ。今も町住まいだけど職場は外で、相手もそこの人だって」
三栖 湊:「レネゲイドに関しちゃ当人も周りも白。当然事情も知らない。相手とはちょっとすれ違ってるけど仲は良好で……」
御凪 蓮:「……なんだかこれ、ぼくたち聞いていいことなのかどうか」
三栖 湊:「……あとはなんだ?肩に傷があるとかって言ってたか……?」 膨大に聞かされた話の中から役に立ちそうなものを必死に思い出している。
御凪 蓮:ちょっと気まずそうに。
三栖 湊:「マジでな。聞くのも気まずいけど、これ俺とかの話もこの勢いで向こうに流れてんのかと思うと……」
三栖 湊:大きな溜息を一つつくと、ガッとどんぶりの白飯をかきこむ。サバの塩焼きとよく合う。
戌淵賢人:「他言しなければ構わないだろう」
雨宮 叶:「きっと悪い話は流れてませんよ」苦笑しつつ。
三栖 湊:「してるだろ、今。捜査のためだし仕方ねーけど……」
戌淵賢人:「警察の捜査の範囲だと言う事にしておけば」
戌淵賢人:「この場までならな」
雨宮 叶:「お口チャックですね」
御凪 蓮:「いやあ、悪いことでなくとも自分の話をされていると思うとちょっと気恥ずかしいところは……ねえ」
戌淵賢人:「俺が責任を取れる」
三栖 湊:「助かる」 戌淵さんにそう言いつつ、蓮さんの言葉には深い同意を示す頷きを返す。
戌淵賢人:「人の噂には戸は立てられないが」
戌淵賢人:「人を傷つける様であれば、それは対処しなければならない」
戌淵賢人:「が、これは必要な調査だ」
GM:そうして、あなたたちが関係者について語らっていると。
GM:何も食べずにいた柘植小遥の端末にふと着信が届く。
柘植 小遥:「……支部長?」画面を見て、素早く操作。
柘植 小遥:「連絡事項。全員に」
御凪 蓮:「む」
柘植 小遥:「ホテル『往来館』にてまた同様の事態が発生」
柘植 小遥:「困っているらしいので、行ってきてあげてほしい」
柘植 小遥:「私はまた整理を続けるから。役割分担」
御凪 蓮:「ええ、役割分担。そちらはお任せを」
ライラプス1号:「ワフワフ!」
柘植 小遥:「犬さんも、役割分担。よろしく」撫でる。
戌淵賢人:「そうだな、現場にこそ情報がある」
戌淵賢人:「そう言う事もあるだろう」
御凪 蓮:「しかし、また『往来館』ですか……やはり、なにかあるんでしょうか」
三栖 湊:「それに、ミオソティスが近づいてる証拠でもあんだしな」
雨宮 叶:「なにかあるのなら、なんとかするのが私たちの役割ですね」
三栖 湊:「事件なんざ起こす前にふんじばれればそれが一番だろ」
GM:"ミオソティス"についてはわかってきたものの。まだ状況は霧の中。
GM:ひとまず、目指すは……ホテル『往来館』。
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
戌淵賢人:三栖 湊/真面目なヤツだな○/不安
三栖 湊:御凪さんに〇親近感/隔意で取ります さっきの話でちょっと通じ合ったので
雨宮 叶:三栖 湊 ◯根が良い人 / 隔意
雨宮 叶:戌淵 賢人 ◯良い子達の飼い主さん / 緊張
雨宮 叶:御凪 蓮 ◯柔和な人 / 欺瞞
雨宮 叶:それぞれ取りましょう
御凪 蓮:ロイス 三栖 湊 ○P:親近感/N:不安
御凪 蓮:わーい!親近感!欺瞞……はて……
GM:欺瞞……
御凪 蓮:お買い物はアームドスーツ
三栖 湊:購入はまたメイド服チャレンジで
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=15) → 7[6,7]+1 → 8 → 失敗
三栖 湊:2dx>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 9[8,9] → 9 → 失敗
御凪 蓮:失敗!以上!
三栖 湊:ダメー 以上!
戌淵賢人:ボデマ
戌淵賢人:手帳の力を見よ
戌淵賢人:1dx+1+1
DoubleCross : (1DX10+2) → 2[2]+2 → 4
戌淵賢人:ダメ しょせんダイス1個
雨宮 叶:2dx+4>=12 ボディーアーマー(欲しい人用)
DoubleCross : (2DX10+4>=12) → 10[7,10]+2[2]+4 → 16 → 成功
雨宮 叶:ひろった
GM:いっぱいひろってくるねー!
御凪 蓮:この子いっぱい拾ってくる
雨宮 叶:いっぱい生えてる
GM:名産品なのかしら
雨宮 叶:お土産で置いてあるタイプのボデマをどうぞ!
御凪 蓮:あ、ボディアーマーわたしはいいかな 欲しい人がぜんぜん居なければぐらいで大丈夫です
戌淵賢人:収穫してるのか
御凪 蓮:HPそんな高くもないし
戌淵賢人:じゃ欲しいです
雨宮 叶:どうぞ!
戌淵賢人:HPがあるので
戌淵賢人:ヤッター
GM:やったー
御凪 蓮:全員以上かな?
GM:以上かな
三栖 湊:そのはず
ミドル3 往来館のふたり
GM:ホテル近辺を調べる判定をして貰います。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (52 → 61)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (55 → 57)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (58 → 61)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (48 → 56)
GM:あっバランス取れてきた
GM:さて、ここではホテルやその周囲について調べてもらう判定をします。
GM:基本的にはこちら
★往来館周辺の調査〈知覚〉〈知識:レネゲイド〉累計22
GM:全員の累計で結果がわかります。
GM:ただ、イージーエフェクトや、この技能使えませんか?とか
GM:そういう申告があればボーナスや代替が可能です。
GM:あ、ここも届かない場合は侵蝕1d5で振り足し可能。
御凪 蓮:私は素直に知覚で行こうかな!
GM:どうぞ! 順番自由です。
雨宮 叶:ゴネます!
雨宮 叶:《声無き声》は自分の考えをシーン選択で撒けるので、索敵範囲内にぶわわーって飛ばしたら何か引っかからないかな???
GM:そうですね、調査そのものというか、連携に役立ちそうかなって思いました。
雨宮 叶:中継役になります!
GM:なので、雨宮さんはダイス+2個してください。
雨宮 叶:やったー!
御凪 蓮:すごいぞ!
GM:他もあればどうぞですし、振る人もどうぞー
御凪 蓮:あ、じゃあ空の楽器で連携と言うか連絡手伝おうかな
GM:あっさらに! 了解です。
GM:蓮さんもダイス+2個どうぞ
御凪 蓮:わーい
御凪 蓮:ありがとうございます!
雨宮 叶:連携がある!
御凪 蓮:ダイスボーナスも含めて知覚で6つかな
御凪 蓮:振ります!
御凪 蓮:6DX+0+0@10 知覚
DoubleCross : (6DX10) → 9[2,2,4,7,7,9] → 9
御凪 蓮:まあまあ
三栖 湊:どうだろ……金属操作で何か補助用のものでも作るか……?
GM:累計9! 残り13!
三栖 湊:出来てもいいですかGM
GM:ほうほう、いいですよ!
三栖 湊:では知識:レネゲイドで!
GM:なんか工具的なものとかかな
三栖 湊:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 9[2,4,7,7,9] → 9
GM:累計18で残り4!
GM:もうちょいだ!
戌淵賢人:やってやるです
戌淵賢人:知覚
戌淵賢人:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 9[3,8,8,9]+1 → 10
御凪 蓮:届いた!やったー!
GM:累計28、6オーバー!
雨宮 叶:やったー!
GM:雨宮さんも振ってみると良いでしょう
雨宮 叶:やります!
GM:どこまで届くか見せてほしい
雨宮 叶:3dx+1 60% 知覚
DoubleCross : (3DX10+1) → 9[8,8,9]+1 → 10
GM:ばっちりじゃん
GM:累計38で、見事調査に成功しました!
御凪 蓮:わーい
雨宮 叶:やったぁ!
戌淵賢人:イエイイエイ
GM:では、次のようなことがわかります。
★往来館周辺の調査〈知覚〉〈知識:レネゲイド〉累計22
ホテル周辺には、枯れた花やレネゲイドの痕跡が多く見られる。
花枯れはやはりこの場そのものに何かあるのではなく、訪れた人や物が原因とわかるだろう。
ホテルの従業員に関してはUGNの検査を受けており、ジャーム侵入の気配はないようだ。
構内で花枯れを目撃したのは三見ひかり。再度の写真撮影を終えたところだ。話ができるだろう。
【雨宿町・ホテル『往来館』中庭】
GM:あなたたちはレネゲイドの痕跡や花の様子を調べ、ホテル中庭にたどり着いた。
GM:雨宮さんが最初に花枯れを目撃した地点でもあり、今日の異変が起きた場所でもある。
GM:周囲には薔薇を始めとして様々な植木の花があるが、幾らかは無惨に枯れ落ちてしまっている。
GM:そして、そこには数人の人影があった。
GM:正装をした男性は、スタッフと思しき人と話し込んでいる。
GM:少し離れたところに、ウェディングドレス姿の女性がひとり。
三見 ひかり:枯れたブーケを手に、なんとなく立っている様子。
三見 ひかり:その顔が、ふと雨宮さんを見て笑う。
三見 ひかり:「こんにちは。この間ぶり」
雨宮 叶:「この間ぶりです」柔らかに微笑んで。
三見 ひかり:「あ、そうそう。雨宮さんにちょっと謝っておかないといけないと思ってて」
雨宮 叶:「謝る……ですか?」心当たりがない。
三見 ひかり:裾を持ち上げて、近付いてくる。
三見 ひかり:「この間、結構愚痴を言っちゃったでしょ」
三見 ひかり:「あの時はちょっと……しょげてたからね。写真も延期になっちゃって」
雨宮 叶:奥を見れば正装をした男性の姿。ああ、なるほど。と、思った。
三見 ひかり:「今日は、なんとか済んだし。ちゃんと仲直りもしたから。あれは忘れてくれないかな……」
三見 ひかり:照れくさそうに笑う。幸せそうだ。
雨宮 叶:私は少しだけ悪戯っ子のように口角を上げて。
雨宮 叶:「雨降って、地固まる。ですね」
三見 ひかり:「あはは、この町らしい」
三見 ひかり:「……あ、お友達?と一緒だったのかな」他の人達を見て。
雨宮 叶:「はい、お友達になる人達です」にこにこと。
三見 ひかり:三栖くんはともかく、大人二人で少し不思議そうにしている。
三見 ひかり:手には、枯れたブーケ。
三見 ひかり:そこだけが異様だ。
雨宮 叶:イージーエフェクト《声なき声》。PC達に件の人ですと紹介したいです。
御凪 蓮:「(なるほど)」
御凪 蓮:「ああ、どうもどうも。はじめまして、御凪蓮といいます」
三見 ひかり:「三見ひかりです。なんだかこの格好で挨拶するの、恥ずかしいですけど」
御凪 蓮:「雨宮さんとは仕事仲間というか、ボランティア仲間のようなものかな?」
三見 ひかり:ヴェールを軽く持ち上げる。
三栖 湊:「……三栖湊です」 名前だけ言って頭を下げる。こういう年の女性に話しかけることが普段まずないので、他に何を言えば良いかわからない。
御凪 蓮:「いえいえ、めでたいことを恥ずかしがることはありませんよ。おめでとうございます」
三見 ひかり:「ああ、ボランティア。役場の方でやってましたっけ」
三見 ひかり:「ありがとうございます……」照れている。
三見 ひかり:照れて、ブーケのかさかさした音に少し眉を顰める。
ライラプス1号:「ワフン」
三栖 湊:スラスラ言葉が出て来て凄いなこの人……という目で横の御凪さんを見る。
戌淵賢人:少し遅れてやってくる。
御凪 蓮:「そうなんですよ、ちょっとしたお悩み相談係といったところで」
三見 ひかり:「あ、犬さん?」
三見 ひかり:ちょっと裾を気にする。
戌淵賢人:「外の方も見てきたが、ちょくちょくやられてるな」
戌淵賢人:「ん…」
戌淵賢人:「ああ、なるほど。申し訳ない。そいつはウチの犬でね」
戌淵賢人:「雨宿署の戌淵です」
三見 ひかり:「警察の方ですか」
御凪 蓮:「花のことを調べてくださってるんですよ。ぼくたちはそのお手伝いです」
雨宮 叶:「お友達のみなさんです」会話の段落、呼吸の合間に宣言する。らんらんとした笑顔を続けたまま。
三見 ひかり:「あ、花!」
三見 ひかり:自分の手の中のブーケを見て。
戌淵賢人:「ええ、ホテルの方から相談がありましてね」
三見 ひかり:「これのことですか」
御凪 蓮:「そうです。災難にあわれたようで……お疲れ様です」
三見 ひかり:「こちらも、なんだか困っているって話は聞きました」
三見 ひかり:「異常気象のせいかも? とか」
三栖 湊:「……なら、それが枯れたときどうでしたか」
戌淵賢人:「かもしれません。いたずらの可能性もありますが。その辺は警察で警戒を致しますので」
三栖 湊:「天気とか気温とかそういうの」
戌淵賢人:「ご安心ください」
三見 ひかり:「はい。……外でも見ましたし、ホテルのせいじゃないとは思うんですけど」
三見 ひかり:「最初は本当に普通に綺麗な花だったんですよ。撮影をしている間に枯れてしまって」
三見 ひかり:「天気は……最近大体こんな感じですし」
戌淵賢人:「目の前で…ですか」
三見 ひかり:薄く曇った空を見上げる。
三見 ひかり:「そう。花屋さんでちゃんと作ってもらったものなんですけど」
三見 ひかり:「元から知り合いで。気合いを入れてくれてるんです。小代さんてお店」
御凪 蓮:「小代さん?」
三見 ひかり:「ええ、高校の同級生なんですよね」
三見 ひかり:「本当に気合い入れてくれて……そういえば、なんでだろ」
戌淵賢人:「知り合いでしたか」
三見 ひかり:「あんまり喋ったことなかったんですけど。いい人なのは確かですね」
GM:あなたたちは、少し不思議に思うかもしれない。
GM:小代生花店の小代京介は、三見ひかりと高校時代ある程度親しかった、と聞いたはずだ。
三栖 湊:「え」 思わず声が漏れる。だって母から聞いた話では、仲が良いと言っていた筈だ。
雨宮 叶:それに賛同するように頷く。
御凪 蓮:「……」
三見 ひかり:「私、ここのホテルに憧れてて、このままここで挙式をするつもりなんですけど」
三見 ひかり:「花の件が解決するならきっともっといい式になると思うんです。よろしくお願いしますね」
戌淵賢人:「ええ、お任せください」
御凪 蓮:「素敵な式になるよう全力を尽くしますよ。ね?」
戌淵賢人:「署としても市民が安全に利用できる場所を確保するのは大事だと思っておりますので」
御凪 蓮:雨宮と三栖に振る。
雨宮 叶:「はい。梅雨のハレ間、きっと美しいものになります」
三栖 湊:「な、あ……はい」 急に振るなという顔となんて返すか悩む顔を一瞬ずつしてから頷く。
三見 ひかり:「ふふ、ボランティアの皆さんも頑張ってくださいね」
ライラプス3号:「ワオン!」
ライラプス3号:頑張るますという顔
三見 ひかり:「犬さんたちもね」
三見 ひかり:憂いはあれど、さほど湿ってはいない。にこにことしている。
三見 ひかり:「それじゃ、私はこれで」
三見 ひかり:広がったドレスの裾を軽く持ち上げて、ゆっくりと新郎らしき男性の元へと歩いていく。
三見 ひかり:式はもうじきだという。話し合うこともたくさんあるのだろう。
GM:さて、そうしてあなたたちが中庭を後にしようとした時。
GM:その隅でやはり枯れた生垣を見つめている人影がある。
金谷 律:「…………」
金谷 律:新婦の方はさほど見てはいない。花を見ている。
金谷 律:そうして、そのままあなたたちに気づかない様子で、何か考えているようだ。
三栖 湊:「……ん」 金谷さんに気付き足を止める。
御凪 蓮:「ん?」足を止める
雨宮 叶:「?」立ち止まったので立ち止まる。
金谷 律:「……あれ」ようやく三栖くんたちに気づく。
戌淵賢人:「どうした?」
御凪 蓮:「いえ、ほら。あそこ」
三栖 湊:「金谷さん、こんなとこで何してんすか」 気付かれたので話しかける。
金谷 律:「いや、個人的に少し……」
雨宮 叶:(この人が"金谷さん"なんですね)二人の様子を伺う。
金谷 律:「なんとなく引っかかりが消えなくて。どこかで見たような、と」
金谷 律:枯れた花の花びらを拾い上げる。
金谷 律:「記憶なんて当てになりませんけどね。特にUGNでは……ああ」
金谷 律:「一緒に調査をされてる面々、ですか。察するに」
三栖 湊:「アンタ側の記憶が当てにならなかったら当てになるもん無くなるだろ。っと、ああ」
金谷 律:「見事に見た感じがバラバラだ。R対の刑事さんまでいらっしゃるし」
三栖 湊:「全員別口でこの件に当たってたから合流で捜査することになった」 そう言ったところで紹介してなかったことに気付いて。
御凪 蓮:「お察しの通り。イリーガルの御凪蓮です、どうぞよろしく」
三栖 湊:「この人が前話に出てた金谷さん。この町の記憶処理担当」
金谷 律:「金谷です。どうも」軽く頭を下げる。
雨宮 叶:「初めまして。イリーガルの雨宮叶です」ぺこり。
戌淵賢人:「記憶処理、か」
金谷 律:「今回の件でも、もし何か隠匿する内容があれば……」
金谷 律:「……というのも妙な営業ですね。まあ、こちらでやります」
雨宮 叶:「持っていってくれるんですね」
金谷 律:「……まあ、せめて、少しは優しく」
御凪 蓮:「もしものときはお世話になります……いえ、これまでも何度もお世話になってます、が正しいかな」
金谷 律:「処理部は激務ですからね、これで」
金谷 律:「で、僕に何か用事でも?」
金谷 律:かさかさと、手の中で花びらを持て余すようにしている。
金谷 律:相変わらず、遠目に見える花嫁の様子にはさほど興味を持ってはいないようだ。
御凪 蓮:「いえ、金谷さんも今回の事件、調べておられるようでしたので」
金谷 律:「ああ。調べるってほどでもないです。気になっただけで」
金谷 律:「正式な任務には協力しますよ、もちろん」
金谷 律:「今のところ、目立ったことは何もわかってませんが」
御凪 蓮:「ありがとうございます。もし何か思い当たることがあれば、ぜひご連絡いただければ」
金谷 律:「はい。植物なんて専門外ですけどね……」
雨宮 叶:「専門は記憶操作なんですか?」
金谷 律:「まあ、そうですね。仕事ですから」
金谷 律:「人相手の方がいくらかは」
金谷 律:言いながら、あまり人好きのする顔はしていない。
三栖 湊:「つーか、用ってんならそっちこそあんじゃないすか。あっちの人に」
金谷 律:「あっちの? ああ」
三栖 湊:そう言いながら三見さんへ目線を向ける。
金谷 律:「知ってたんですか? 同級生だって」
金谷 律:言いながら目線を移すが、それくらいだ。
金谷 律:「さっき軽く挨拶はしましたけど。それくらいですよ」
金谷 律:「別に、よく話す仲ってわけでもなかったし。今も接点ないし」
GM:こちらも、以前聞いた話とはどこか食い違っている。
三栖 湊:「……」 それを聞いて今度は分かりやすく眉を顰める。
御凪 蓮:「……確か、花屋の小代さんとも同級生だったとか」
御凪 蓮:「今回の花の事件で困っておられるようでしたよ」
金谷 律:「まあ、花屋はそうでしょうね。大変だと思うけど」
金谷 律:「小代か。こないだ親の健康相談でうちの表の方に来たな」
金谷 律:「だいぶ久しぶりでしたね、会うのは。話したのなんてそれこそ当時もそんなに……」
戌淵賢人:(高校…10年前か)
雨宮 叶:「あの」おそるおそる。
雨宮 叶:「金谷さんは記憶操作が専門と仰ってましたが……」
金谷 律:「はい」
雨宮 叶:言葉を選んで。この人は人の気持ちがわかる人。言外の意図が引っかかるように。
雨宮 叶:「……ご自身の記憶と、他人の記憶。それらの区別はどうなさっていますか?」暗に自分の記憶は正しいか? と。
金谷 律:「……?」不思議そうに。
金谷 律:「区別は、同じですよ。ラベルをつけて、棚に分類するみたいに」
金谷 律:「その再生装置がたまたま僕だ、というだけのことです」
金谷 律:「何か、分類に不備がありました?」
雨宮 叶:「私は専門外なのでよくわからないのですが、お話に聞いていた金谷さんと印象が違ったので」
雨宮 叶:「見えてなかったことがあるのでしょうか。と、思いました」
金谷 律:「そうですか。大抵付き合いづらい奴だと言われますが」
雨宮 叶:「人の気持ちがわかる方なんですね」朗らかに。
金谷 律:「やめてください」癖なのか、眼鏡をいじる。
金谷 律:「見えてなかったこと……よくわかりませんが」
金谷 律:「僕の中の引っかかりと何か絡んでいるのなら、同根かもしれませんね」
金谷 律:「……もう少し、考えてみたい。今はそれくらいです」
雨宮 叶:「なるほど。突然の質問に答えて下さり、ありがとうございました」改めてお辞儀をする。
金谷 律:「……いえ」
雨宮 叶:「私たちも何か気づいたことやわからないことが増えたら、またお話を伺わせて頂きます」
金谷 律:「こちらも。では」
金谷 律:短く言って、ホテルの館内へと消えていく。
御凪 蓮:「なかなか踏み込んだな、雨宮さん」
GM:撮影をしていた三見ひかりたちも、いつの間にか移動をしたようだ。
雨宮 叶:「金谷さんのご厚意に甘えてしまいました」
御凪 蓮:顎に扇を当て、思考しながら。細い目を更に鋭く細める。
戌淵賢人:「随分と面白い言い回しだったな」
三栖 湊:「それにしたってだろ。俺も気になりはしたけど」
雨宮 叶:「精神干渉に対する感受性はきっと私たちよりも高いと思います」
三栖 湊:「自分の能力が自分にかかってないか聞いたようなもんだろ?アレ」
御凪 蓮:「やはりみな、記憶操作だと感じたか?」
戌淵賢人:「それはそうだな。だが気になるという点で言うと」
戌淵賢人:「どこを主軸に置くかという話になる」
御凪 蓮:「どこを、というと」
戌淵賢人:「人は嘘をつけるからな」
戌淵賢人:「記憶処理だという場合と記憶処理されているように装った場合だ」
御凪 蓮:「金谷さんと三見さん、共謀して嘘をついている可能性もある……と?」
戌淵賢人:「いや、全員とは限らない」
戌淵賢人:「一人だけ記憶処理されてないという場合もあるだろう」
雨宮 叶:「金谷さんが関係者に記憶処理を施し、自分もその中にいるように見せている。ということですか?」
三栖 湊:「つっても、そんなことする理由あるか?」
戌淵賢人:「被害者を装える」
戌淵賢人:「その場合は…だがな」
三栖 湊:「……まあ、記憶を操れる人間が加害側ってなったら手が付けられねーけど」
三栖 湊:そういうことをする人間だろうか、と思案するように眉を顰める。
戌淵賢人:「ただ理由があって疎遠な振りをお互いに演じている場合もあるだろう」
戌淵賢人:「何しろ結婚を控えた女性だ」
御凪 蓮:「同年代の男性とあまり親しく見せるのは良くない、と。ははあ」
戌淵賢人:「高校生の頃仲が良かった男の話を今したくないというのは考えられる」
雨宮 叶:「そうなんですか」
三栖 湊:「そういうもんか」
御凪 蓮:「新郎からすると面白くはないだろう。特に、自分の知らない時期を知る男というのはね」
御凪 蓮:「まあ、いずれにせよ現時点ではどれも可能性の話だな」
戌淵賢人:「そうだな、結局は裏取りが必要だ」
御凪 蓮:「改めて少しあの三人について、調べてみる必要もあるかもしれない」
戌淵賢人:「捜査の基本は直感から発想を得て地道に情報を確定させる事が大事だ」
戌淵賢人:「その点で雨宮や三栖の直感は大事だよ」
御凪 蓮:「戌淵さんも、さすがは本職だ。捜査の視野が広い。頼もしいよ」
雨宮 叶:「ありがとうございます」ちょっと照れながら。
三栖 湊:「……あざっす」 こちらもこそばゆいが、雨宮さんが礼を言ったので習う。
戌淵賢人:「俺は刑事の視点しかないからな」
戌淵賢人:「そう言う意味では別の視点を持つ君達の協力は頼もしいと言える」
戌淵賢人:「お互いさまさ」
御凪 蓮:「役割分担か。ああ、お互い様にできてるなら、ありがたい」
御凪 蓮:「……」
御凪 蓮:「っと、っと。いや失礼」
御凪 蓮:口元で扇を広げて数秒、もごもごしていつもの笑顔。
御凪 蓮:「ともかく、引き続き調べていきましょうか、ええ」
御凪 蓮:ごほんごほんと咳払い。
雨宮 叶:───自分が未来で三見さんのように素敵な人と出会い、
雨宮 叶:手元から溢れそうな幸せを形にする時期になったとして。
雨宮 叶:くるり。ホテルの庭園を改めて見渡し、枯れた花を見る。
雨宮 叶:消せない傷の入ったラベル、過去を刻んだ淡い漣色の瓶。
雨宮 叶:遠い日の記憶は、棚の奥に閉まってしまうのでしょうか。
雨宮 叶:「……それは少し寂しいな」ぽつり、小さく滴を呟いた。
GM:呟きに応える声は、その場には既になく。
GM:ただ、不意に吹き上がった微かな風が、萎れた花びらだけを舞い上げた。
GM:かさかさ、かさかさと。
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
三栖 湊:雨宮さんに〇感心/隔意で取得します
御凪 蓮:雨宮 叶 ○P:感服/N:隔意
三栖 湊:購入はメイド服チャレンジで
御凪 蓮:アームドスーツ狙い
三栖 湊:2dx>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 9[5,9] → 9 → 失敗
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 3[1,3,3]+1 → 4 → 失敗
御凪 蓮:よわい!以上!
GM:そういうこともある
三栖 湊:2個じゃ中々回らんな…… 以上!
戌淵賢人:雨宮 叶 誠実なやつだな○/不安
戌淵賢人:警察手帳パワー
戌淵賢人:アームドスーツ
戌淵賢人:1dx+1+1>=15
DoubleCross : (1DX10+2>=15) → 4[4]+2 → 6 → 失敗
戌淵賢人:フッ
GM:そうかまだダイボが……
雨宮 叶:ロイスは満タン
雨宮 叶:3dx+4>=15 60% アームスーツ(欲しい人用)
DoubleCross : (3DX10+4>=15) → 5[1,4,5]+4 → 9 → 失敗
雨宮 叶:6点入れれば買えるな……
御凪 蓮:まだ無理はしなくて大丈夫と思う!
雨宮 叶:はーい! じゃあボディーアーマーと違って落ちてなかった
GM:そうそう落ちてないよね、アームドスーツは
御凪 蓮:道端に咲いてなかった
雨宮 叶:枯れちゃったかな
GM:枯れちゃった
ミドル4 消えた記憶と
GM:情報収集シーンです。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:出ます
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (61 → 63)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (61 → 65)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (57 → 58)
戌淵賢人:
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (56 → 57)
GM:では情報収集判定を行います。
GM:項目は現在1つ。
★ミオソティスについて2〈情報:UGN〉9
GM:先に開いてたやつですね。やっぱり侵蝕1d5振り足しで再判定もできます。
GM:振りたい人はどうぞー
御凪 蓮:私から行ってみます 財産残り1で届くかな
GM:どうぞ!
御凪 蓮:コネ:UGN幹部を使用
御凪 蓮:5DX+0+0@10>=9 情報(UGN)
DoubleCross : (5DX10>=9) → 7[1,1,5,5,7] → 7 → 失敗
GM:あっ惜しい
御凪 蓮:財産込でも1足りない!ごめんよ!
三栖 湊:妖怪のせいだから……
御凪 蓮:あとは任せます……
御凪 蓮:そうなのね……
GM:他の人でも再判定でもどうぞです
雨宮 叶:では、次いきます!
GM:どうぞ!
雨宮 叶:5dx+4>=9 60% 情報:UGN(コネ:UGN幹部)
DoubleCross : (5DX10+4>=9) → 9[2,3,5,9,9]+4 → 13 → 成功
雨宮 叶:めっちゃ知ってる
GM:ばっちり!
御凪 蓮:ばっちり
GM:では、開示します。
★ミオソティスについて2〈情報:UGN〉9
資料室の過去データによると、ミオソティスは以前雨宿町でも事件を起こしている。
10年ほど前、現在と同じく花枯れが起こり、取り憑かれた人間が傷害事件を起こしたらしい。
UGNが駆け付けるまで食い止めたのは、その場に居合わせたオーヴァードの少年ふたり。
名前は金谷律と小代京介。襲撃され負傷したのは三見ひかり、と記載されている。
→★金谷律について2〈情報:UGN〉9 が調査可能になりました。
→★小代京介について2〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉10 が調査可能になりました。
GM:ということで項目がふたつ増えました。
★金谷律について2〈情報:UGN〉〈交渉〉9
★小代京介について2〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉10
三栖 湊:じゃあ噂話強いし小代さん行こうかな
GM:どうぞー
三栖 湊:ではコネ:噂好きの友人も使って判定行きます
三栖 湊:4dx+1>=10
DoubleCross : (4DX10+1>=10) → 9[2,7,8,9]+1 → 10 → 成功
三栖 湊:よし!
GM:ジャスト!
御凪 蓮:ぴったし!ナイス
GM:じゃあここはまとめて開示をしようと思います
戌淵賢人:あ
GM:お
戌淵賢人:まだ振ってないので
GM:あ、はいはい
雨宮 叶:警察の力!
戌淵賢人:金谷律さんにチャレンジしてみます
GM:両方開けてから開示というつもりでした、すいません
GM:判定どうぞ!
戌淵賢人:手帳の力で 交渉で振ってみよう
戌淵賢人:1dx+1>=9
DoubleCross : (1DX10+1>=9) → 7[7]+1 → 8 → 失敗
戌淵賢人:1足りない
GM:財産点使ってましたね……
戌淵賢人:ですね
雨宮 叶:惜しい……
GM:1d5振り足しで再判定いけます
GM:これは誰でもオッケー
戌淵賢人:侵蝕低いので再挑戦してみようか
GM:ゴーゴー
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d5(→ 5)増加 (57 → 62)
戌淵賢人:ダイスボーナス
三栖 湊:良い感じにダイスボーナスが
GM:ちょうどいい
戌淵賢人:2dx+1>=9
DoubleCross : (2DX10+1>=9) → 10[2,10]+3[3]+1 → 14 → 成功
御凪 蓮:つよい!
戌淵賢人:ヤッター
三栖 湊:強い!
GM:ばっちり!
雨宮 叶:交渉上手人!
GM:では両方開示していきましょう。金谷の方から。
★金谷律について2〈情報:UGN〉〈交渉〉9
覚醒は10年前。ミオソティスの事件までの非常に短い間、小代京介と自警団のような活動を行っていた。
ふたりの覚醒の場に居合わせた三見ひかりにも能力については知られており、彼女は事件後厳重な記憶処理を受けている。
しかし、金谷の中に花枯れやミオソティスに関する記憶はほとんどない。UGN側にも金谷への記憶処理の記録は残っていない。
恐らく彼は過去、自分自身に己の記憶処理能力を使用している。
★小代京介について2〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉10
あまり口外したがらないようだが、彼は高校時代に三見・金谷と親しかったことを覚えている。
今回、花枯れが起こった地点・時刻は彼の仕事の配送ルートや訪ねた場所と重なる。
ミオソティスが取り憑いているのは小代京介と見て間違いないだろう。
ただし、動機や目的については未だ謎が多い。金谷律ならばわかるだろうか。
→トリガーシーンが発生しました。
【雨宿町・雨宿町役場 資料室】あるいは【UGN雨宿支部 資料室】
GM:資料室に納められているものは、データ類はもちろんだが、古いものは当然紙の資料だ。
GM:代々の担当には性格に違いがあり、以前の担当者はあまり几帳面な方ではなかったらしい。
柘植 小遥:「……おかげで、私がこうして発掘に苦労をする」
GM:かなり生真面目な方の現担当は、机の上に山と積まれた紙の前で不機嫌そうにしている。
柘植 小遥:「でも、いろいろわかったのなら何より」
御凪 蓮:「お疲れ様です……ええ、お陰様で。色々引っ張り出せた、のかな?」
御凪 蓮:雨宮の方に確認を取る。
雨宮 叶:「はい。私は順々に読ませて頂いてるだけですが、それでもすごくまとまっています」
雨宮 叶:整理整頓をしてくれた彼女に羨望の眼差しを送る。
柘植 小遥:「……よかった」
雨宮 叶:「ミオソティスは前にもこの町に来ていたんですね」該当する文書を回す。
雨宮 叶:「その時も『花枯れ』が発生し、憑依先の人物が事件を起こしてしまったようです」
三栖 湊:「……それの被害者があの三見って人で、止めたのが金谷さんと小代さんの二人だったのか」
雨宮 叶:こくり。と、頷いた。
御凪 蓮:「やはり三人は関係者だった……か」
柘植 小遥:「"アンケイジド"。そんな話、全然聞いたことはなかった」
柘植 小遥:「元々、人付き合いをあまりしない人だけど」
柘植 小遥:自分の事は棚に上げている。
御凪 蓮:「三見さんに記憶処理が行われたのは、やはりその事件の関係で、かな?」
戌淵賢人:「UGN的にはそう処置するのが自然か?」
三栖 湊:「そうだろうな。その頃やってたのは流石に金谷さんじゃねーだろうけど」
雨宮 叶:「ご自身の経験もあって、今のお仕事をされているのでしょうか」
戌淵賢人:「だとするなら、だ」
戌淵賢人:「UGNに入った金谷が記憶処理される事はないんじゃないか?」
御凪 蓮:「それは……ええ。当時のマニュアルについてはぼくも詳しくは分かりませんが」
御凪 蓮:「非オーヴァードである三見さんはともかく、オーヴァードでUGNにも協力的な金谷さんに対しては……」
御凪 蓮:「記憶処理をする理由が見つからない。柘植さん、どうです?」
柘植 小遥:「その通りだと思う」
柘植 小遥:「……何か、特別な理由がなければ、だけど」
柘植 小遥:「でも、資料にはそういった内容はなかったと思う」
三栖 湊:「……なら、どういうことだ?さっき戌淵さんが言ってた通り演技だったのか?」
御凪 蓮:「演技か、そうでなかったなら……」
戌淵賢人:「あるいは雨宮の直感が当たったか、だな」
雨宮 叶:「もしそうなら、演技派ではなく本当に……」その先を口にするのが少しだけ、怖かった。
雨宮 叶:「……先程は根拠の無い直感でした。ですが、今度は違う」
雨宮 叶:「わからないことが増えたら伺います。そう、約束しました」
雨宮 叶:「会いに行きませんか」忘れ物を届けに。
三栖 湊:「いや、その前に共有しときたいことがある」
御凪 蓮:「三栖君……君が調べていたのは、確か」
三栖 湊:「……知り合いで、金谷さん達と同年代ら辺の人当たってみたんだよ」
三栖 湊:「そしたらちょうど小代さんと仲良いっつー人が居た。その人から聞いたんだけど」
三栖 湊:「小代さんは多分覚えてる。昔仲良かったけど最近は全然だって話をしたっつってたから」
三栖 湊:「忘れてたらその時点でそう言うだろ?話合わせるにしたって覚えてなきゃする必要ねーし」
柘植 小遥:「……小代京介も、UGNには協力しているから。記憶処理は必要ないはず」
御凪 蓮:「あるいは三人とも忘れているのかも、と思っていたんだが……そうか」
柘植 小遥:「では、そこに話を聞けばいいの? それとも他に何かある?」
三栖 湊:「ん、もう一つある。これ」
三栖 湊:言いながら机に地図を広げる。雨宿町全体を写したそれには大量の赤い×。
雨宮 叶:「これは?」輪郭が朧げに見えるような、いまいち土地勘が足りていないような。
御凪 蓮:「花枯れが起きた地点か?」
三栖 湊:「ああ。ひとまず俺が調べた範囲と資料室に情報が届いてる分全部を書き込んだ」
柘植 小遥:「確かに。正確に反映されてる」
戌淵賢人:「良く調べてあるな」
三栖 湊:「まあ、元々頼まれてたことだし。……そんで」
三栖 湊:「この印を辿ってくと町を一周するルートになるだろ。後、この幾つかの線が集中する起点になってるとこ」
三栖 湊:「それぞれ花屋の配送ルートと小代さんが住んでるっていうアパートだ」
御凪 蓮:「……と、いうことは」
三栖 湊:「正直、大分怪しいと思う。他にも条件が当てはまる人は居るかもだけどな」
雨宮 叶:「なるほど……」彼特有の目線、その土地でしか知り得ない景色に感嘆する。
御凪 蓮:「現状、第一容疑者……と考えていいでしょうか?戌淵さん」
戌淵賢人:「そうなるだろうな、現時点では」
戌淵賢人:「となると、問題は動機だが」
三栖 湊:「そこまでは流石に。ミオソティスが憑りついてんだし、過去が関わってんだろうけど」
御凪 蓮:「彼に取り憑かれている意識があるのか、それともミオソティスの意思なのか……」
戌淵賢人:「情報を見る限り動機も見えてくるな」
戌淵賢人:「一人だけ、失っていなかったわけだろう」
御凪 蓮:「『過去を取り戻す』欲……」
御凪 蓮:「二人に思い出してほしい?」
雨宮 叶:「それか『私を忘れないで』でしょうか」
雨宮 叶:資料の端書にあった言葉を引用する。
戌淵賢人:「それは結局本人にしかわからないが」
三栖 湊:「……ミオソティス側から見ても、憑りつきやすかったとかあんのかもな」
戌淵賢人:「UGNではそれをロイスと呼ぶんじゃないのか」
戌淵賢人:「それを取り戻そうとする事を欲と呼ぶか願いと呼ぶか」
戌淵賢人:「そんな事はどうでも良いんだ」
戌淵賢人:「だが、下手をすれば小代は」
戌淵賢人:「自分を繋止める楔を失う事になる」
雨宮 叶:息を呑む。自分の肌感覚よりも、事態は進んでいたのかもしれない。
御凪 蓮:「取り戻そうとした結果、取り返しのつかないことに近づくとは」
御凪 蓮:「笑えない話だ。……が」
御凪 蓮:「間に合わせましょう」
御凪 蓮:パチリと扇を閉じて。真剣な面持ちで。
三栖 湊:「だな」 その言葉に頷いて。
三栖 湊:「まだ近づいただけなら、俺達が取り返せばいい」
御凪 蓮:頷いて。
御凪 蓮:「10年前、彼らがどれだけのものを失ったのか。その場に居なかった私達には分からないが」
御凪 蓮:「今回は、ここに居る」
御凪 蓮:「取り戻せるかは分からないが……」
御凪 蓮:「これ以上失わせないことは、できるはずだ」
GM:資料室の中に、山と積まれた過去がある。
GM:その過去に、あなたたちは足を踏み入れることになるのかもしれない。
GM:あるいは、この先を過去と同じ形にしないために。
GM:かさかさと、紙の擦れ合う音は、枯れた花びらのように。だが、より重たく。
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
御凪 蓮:ロイスはいっぱい
御凪 蓮:購入はアームドスーツ!
雨宮 叶:いっぱい結びました
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=15 調達
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 9[2,5,9]+1 → 10 → 失敗
三栖 湊:ロイスは一度保留 メイド服チャレンジします
御凪 蓮:回らない!以上!
三栖 湊:2dx>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 6[4,6] → 6 → 失敗
三栖 湊:一生回らん 以上!
GM:購入はむずかしいね
戌淵賢人:アームドスーツ
戌淵賢人:警察手帳パワー
戌淵賢人:2dx+1+1
DoubleCross : (2DX10+2) → 10[9,10]+9[9]+2 → 21
戌淵賢人:ヤッター
GM:警察パワー!
戌淵賢人:欲しい人にあげます
雨宮 叶:警察チカラ!
御凪 蓮:あっ欲しい!
戌淵賢人:じゃあ御凪さんに
御凪 蓮:わーい!ありがとうございます!
御凪 蓮:大事にウェポンケースに収納しておきます。以上!
雨宮 叶:3dx+4>=20 60% メイド服
DoubleCross : (3DX10+4>=20) → 8[4,7,8]+4 → 12 → 失敗
GM:メイド服落ちてないね……
雨宮 叶:財産全部入れれば行けるな、情報判定ってまだあります?
GM:あっそうか財産点
GM:そうですね、財産点を使用できる情報判定はもうないです
雨宮 叶:じゃあ使っちゃおう!
雨宮 叶:財産点を8点全部消費して、合計20点!
雨宮 叶:資料庫の奥の方に仕舞われていたメイド服を拾います
柘植 小遥:そんなのあったんだ……
三栖 湊:誰も着たくなかったからしまい込まれて忘れられてた奴だ
雨宮 叶:どうぞ
御凪 蓮:これは落ちてなかった
雨宮 叶:サイズも不思議と合うと思います
三栖 湊:ありがたく受け取り……いやでもメイド服……
雨宮 叶:きっと似合いますよ(純粋)
GM:メイド服で通すんだ
三栖 湊:似合っても嬉しくねーよ……
雨宮 叶:良いことをしました! 以上!
GM:まあ相当品ルールを上手く……上手くなんとかしましょう
ミドル5 帰り道
GM:会話をしてもらうシーンです。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (62 → 65)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (63 → 67)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (65 → 66)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (58 → 67)
御凪 蓮:平たい
GM:おちついてる……
三栖 湊:一気に追いついた
GM:三栖くんは元々低かったし
【雨宿町・路上】
GM:調査を終え、あなたたちは一旦帰路に着くこととなった。
GM:夕暮れの道は、少しずつ黄昏に近付きつつある。
GM:黄金色の夕日が、西の空を照らしていた。
雨宮 叶:「一緒に帰ってくださり、ありがとうございます」
雨宮 叶:帰り道はだいたい把握しているが、それでも誰かと一緒というのは安心する。
戌淵賢人:「別に構わないさ、夜も遅い」
雨宮 叶:「警察さんはやっぱり遅いお仕事も多いんですか?」
戌淵賢人:「ん、ああ。そう言う時もある」
戌淵賢人:「基本的には夜番が交代で回ってくるが」
戌淵賢人:「部署にもよるな」
雨宮 叶:「みんなで一緒にやられてるんですね」
戌淵賢人:「そうだな。R対策課は人手が少ない事や事件の特殊性もあるから」
戌淵賢人:「少し他の課とは違うが、連携は取っている」
雨宮 叶:「私は警察の方と一緒に何かをするのはあまり無かったので」
戌淵賢人:「そうか」
雨宮 叶:「こういっては不謹慎ですが、少しだけわくわくしています」
雨宮 叶:とっとっと。
雨宮 叶:歩調を合わせてくれているのかな。歩幅が狭いことが気にならない。
ライラプス1号:「ワフワフ!」
雨宮 叶:「わぁ」上げていた目線を下に降ろす。
ライラプス1号:足元をうろちょろしつつ、周囲を警戒しているポーズをとる。
雨宮 叶:「ふふ、頼もしい子ですね」再び顔を上げ、貴方の方へ。
戌淵賢人:「特に何かをするわけじゃないがな」
戌淵賢人:「居ると落ち着くんだ」
雨宮 叶:「そうですね、元気を分けてもらえる気がします」
戌淵賢人:と言って毛玉を撫でる。
戌淵賢人:「雨宮は」
戌淵賢人:と
戌淵賢人:何ともなく話す。
雨宮 叶:「はい」
雨宮 叶:特筆なく返事をする。
戌淵賢人:「イリーガルだったか」
雨宮 叶:「そうですね、まだイリーガルです」
戌淵賢人:「なぜUGNに協力しているんだ?」
戌淵賢人:「正式なエージェントやチルドレンというわけじゃないだろう」
雨宮 叶:口を一度開くが、息だけを吐いて噤む。
雨宮 叶:一瞬、思案に耽り、固まりきらないままの気持ちを表に。
雨宮 叶:「美しいものを見たいからです」
雨宮 叶:「美しいもの、という定義はまだハッキリとしていませんが」
雨宮 叶:「多くのことを経験することで、近づけるのではないかと思っています」
雨宮 叶:この言葉がきっと今の私には合っている。生まれも育ちも関係ない、雨宮叶の指針として。
戌淵賢人:「…だが、それは」
戌淵賢人:「見なくて良い物や見たくない物も見る事になる」
戌淵賢人:「普通に過ごす事もできなくなるかもしれない」
戌淵賢人:「それでもか?」
雨宮 叶:「はい。それでもです」
雨宮 叶:「私は今、きっと幸せです」
雨宮 叶:「お友達がいて、一緒に協力できる仲間がいて、こうしてお話を聞いてくれる戌淵さんがいる」
雨宮 叶:「もしかしたら、一つでも目を背けていたら、見えなくなっていたかもしれません」
戌淵賢人:「そうか」
雨宮 叶:「それに」
雨宮 叶:「『普通に過ごす事ができなくなった』なら、その中で『普通』を探していきたいです」
雨宮 叶:FHで生まれ、実験体になり、UGNに拾われ、淡い初恋は破れ、流れるような環境の変化に身を任せて今に至る。
雨宮 叶:それでも、きっと自分は恵まれているのだ。と、思えるのはこの人が優しいからだ。
雨宮 叶:人の優しさに触れることで、きっと私も優しくなっていくのだろう。
戌淵賢人:「宝石は石の中に埋まっている、という言葉がある」
戌淵賢人:「穴を掘り岩を砕き、美しいものを探すんだな。雨宮は」
雨宮 叶:「素敵な言葉ですね」にっこりと笑って。
雨宮 叶:「──戌淵さんは、探していますか?」ふとした疑問を投げかける。
戌淵賢人:「俺が探しているのは、そんなに綺麗な物じゃない」
戌淵賢人:(燻った火種で燃やす物を探しているだけだ)という言葉は口にしない
戌淵賢人:燃やし切れなかった復讐の火種は男の胸の中に残っている。
戌淵賢人:「だが、そうだな」
戌淵賢人:「手に残った綺麗な物は守るさ」
戌淵賢人:「探していなくても」
戌淵賢人:「いつの間にかポケットに入っていたものくらいはな」
雨宮 叶:「大切なものなんですね」
戌淵賢人:それは思い出や、友人と呼んでも良いような人々だ。
戌淵賢人:「そうだな」
ライラプス2号:「ぷい…ぷー」眠たそうな鳴き声
戌淵賢人:それを拾い上げる。
戌淵賢人:「ま、お前も無理はするな」
雨宮 叶:「はい。でも、その子もですよ」少しだけ、いたずらっぽく。
雨宮 叶:「明日がありますから」
戌淵賢人:「そうだな、疲れたら休む。その方が良い」
雨宮 叶:他愛もない小話だが、少しだけ仲良くなれた気がする。
雨宮 叶:そう思うのは、そうであってほしいからかな。
雨宮 叶:「今日はありがとうございました」
戌淵賢人:「こちらこそ」
戌淵賢人:「ありがとう」
【雨宿町・路上】
GM:調査を終え、あなたたちは一旦帰路に着くこととなった。
GM:夕暮れの道は、黄金色の光に照らされ、まだ明るさを残している。
GM:地面に黒い影が長く伸びていった。
御凪 蓮:「今日はきれいな夕暮れですねえ」
御凪 蓮:「この街の雨は嫌いではないけれど、こればかりは晴れていないと見れませんからね」
三栖 湊:「……そっすね」 帰る方向が同じなので歩調は合わせているが、正直なんとなく気まずいという顔。
御凪 蓮:ニコニコと笑って歩きながらほとんど一方的に喋り続けていた……が、
御凪 蓮:「んー」
御凪 蓮:少し首を傾げ、
御凪 蓮:「……すいません。もう少し静かにしていたほうが良かったかな?」
御凪 蓮:パタパタと扇を口元で広げる。
三栖 湊:「あ、や。別に」
三栖 湊:「うるさいと思ってるとかそんなんじゃないんで」
三栖 湊:「ただ……」 なんと表現したものか。
御凪 蓮:「うん」
御凪 蓮:相槌だけ打って、続く言葉を待つ。
三栖 湊:「知らん人と話すことそんな無いし。俺、愛想とかねーし敬語も下手なんで」
三栖 湊:「慣れないっつーか。なんて話せばいいか分かんないだけ……です」
御凪 蓮:「……真面目なんですねえ、三栖君は」
御凪 蓮:「愛想とか、敬語とか。もちろんできるならそれはそれで大事なことだけど」
御凪 蓮:「難しいなら無理はしなくても大丈夫ですよ? あ、ぼく相手の場合は、ですけど」
御凪 蓮:「何を話せばいいのか……については、うん。難しいですね、確かに」
御凪 蓮:「ぼくも正直、苦手です」
御凪 蓮:苦笑しながら。
三栖 湊:「……そうは見えなかったけど」 無理に敬語を使うのは諦める。無理するなと言ってもらえたし、黙り込むよりマシだろう。
三栖 湊:「上手いこと話を回してるっつーか、誰相手でもするっと話しかけてる感じで」
御凪 蓮:「あはは、そうできてたならなによりなんですが」
御凪 蓮:「実言うと、毎度結構裏でもごもごしているのですよ」
御凪 蓮:こうして、と扇を広げて、表情を隠す。
御凪 蓮:「ね、結構ずるいことしてるわけです」
三栖 湊:確かに、扇で口元を隠す仕草は何度か見たけれど。
三栖 湊:「……全然、もごもごしてるように見えねー」
三栖 湊:若干胡散臭げな目つきになっている。
御凪 蓮:「ふふ。隠すのばっかり得意になってしまいまして」
御凪 蓮:「まあ、あまりおすすめもできないんですけどね。つい頼っちゃうようになるから」
三栖 湊:「ふーん」 まだ若干疑ってそうな相槌を打って。
三栖 湊:「なら、一個聞いて良いか」
御凪 蓮:「どうぞ」
三栖 湊:「なんで得意になってまで隠すことを選んだんだ?」
御凪 蓮:「……あー」
三栖 湊:「俺とかは、隠すのとかめんどくさいし、やったとこで下手だし。やる気起きねーけど」
三栖 湊:「アンタは得意になるまでやったんだろ。なんか理由とかあんの?」
御凪 蓮:しばらく口ごもった後、パタンと扇を閉じる。
御凪 蓮:「私の家は代々、舞を伝えている家でね」
御凪 蓮:真剣な表情で語り始める。
三栖 湊:「ん」 自分も彼も支部に所属するイリーガルである関係上、その辺の事情も浅くなら人づてに聞いている。
御凪 蓮:「三人兄弟で、誰が家を継ぐか、という問題が出たわけだよ」
御凪 蓮:「長兄が継ぐはずだった……が、まあ、この人が到底そういうの、向かない人で」
御凪 蓮:はは、と苦笑する。
御凪 蓮:「私が継ぐべきだろうな、とは思っていた……思っていたんだが」
御凪 蓮:「父は、いくら待っても何も言わなかった」
御凪 蓮:「……ただ、顔を会わせるたび。何か言いたそうに口ごもるばかりでね」
御凪 蓮:「困ったもんだよ。何を考えて何を言いたいのかわかりきってるのに、はっきり言ってくれないもんだから」
御凪 蓮:「いつもそういう人なんだ。嘘をつけない、ごまかしのできない人で」
御凪 蓮:「……私は気づいたら、父の顔色伺いばかり上手くなってしまった」
三栖 湊:「……そんで、いつまでも言われねーから自分から動くことにした?」
御凪 蓮:「そういうこと」
御凪 蓮:「そのこと自体には、納得はしてるんだ。兄弟三人とも、多少思うところはあれど」
御凪 蓮:「ただ……私は父に一番似ていたから」
御凪 蓮:「知らず知らず父のようなことをしていたら嫌だなあ、とおもったら」
御凪 蓮:「隠すことばかりするようになっていた」
三栖 湊:「下手に顔に出したら気を遣わせるから」 自分の中でかみ砕くための独り言のように呟く。
御凪 蓮:「うん。けどね」
御凪 蓮:「今は少し反省してる……というか」
御凪 蓮:「君には、反面教師にしてほしいな。私のことは」
三栖 湊:「……まあ、絶対教師には出来ないな。俺じゃアンタほど上手くやれねーし」
三栖 湊:「ただなんつーか……」
御凪 蓮:「うん?」
三栖 湊:「意外と苦労性なんだな、アンタ」
御凪 蓮:「……身内にはよく言われる」
御凪 蓮:「まあ、私は望んで背負ってる側だけどね」
三栖 湊:「そういうとこは隠さなくても良ーんじゃねーの」
三栖 湊:「いくら望んでるっつっても隠してるせいで余分に背負っちゃ疲れもするだろうし」
三栖 湊:「少なくとも俺は、そこが見えてる今の方が話しやすい」
御凪 蓮:「……助言、ありがたく。今、そういうのを練習中だ。先生に習って」
御凪 蓮:「こちらからも、少しおせっかいいいかな?」
三栖 湊:「ん。……いやまあ、俺の方こそなんか上からでアレだったし」
三栖 湊:「何でもどうぞ」
御凪 蓮:「何を話そうとか、うまく話そう、とか。どうしても考えてしまうと思う……私自身もそうだけど」
御凪 蓮:「きっと、本当に大事なのはそこじゃなくて」
御凪 蓮:「たとえ拙くても、心で思ったことを、ちゃんと口に出せることなんだと思う」
御凪 蓮:「さっき君が、感じたことを私に伝えてくれたようにね」
御凪 蓮:「だから、そんなに相手に気を使わないと、とか。意識しなくても大丈夫じゃないかな」
御凪 蓮:「君なら意識しなくても、自然と相手を慮れると思うよ。さっきのように」
三栖 湊:「ん……」 慮る、なんて大層なことをしてるつもりはない。思いついたことをただ話しているだけだ。
三栖 湊:特にさっきの言葉は、敬語を使わないことにしたところに打ち明け話が重なって、相手が年上というのも半ば忘れた物言いで。
三栖 湊:でも、それで良いのだと。そう言ってもらえてるのだろうか。
三栖 湊:「……まあ、今後の参考にしとく」
三栖 湊:妙に照れくさいような気になって、額に巻いたバンダナを弄りながらそれだけ返す。
御凪 蓮:すす、と口元で扇を広げる。
御凪 蓮:「(……おっと)」
御凪 蓮:思わず出た癖。少年に似たところを見て。
御凪 蓮:似たもの同士か、と苦笑した。
GM:ロイス取得と購入判定ができます。
御凪 蓮:ロイスはそのままかな
雨宮 叶:戌淵賢人 ○良い子達の飼い主さん/緊張 → ○信頼/不満 に内容を変更したいです。
三栖 湊:御凪さんへのロイスを〇親近感/不満に変更します
三栖 湊:もうちょい早くから分かりやすくしてくれ の不満
GM:かわいいなあ!!
御凪 蓮:ごめんねぇ つい隠しちゃって
GM:失礼しました 続けて
雨宮 叶:もしかして年齢以上に子供として見てませんか? の不満(うっすら)
戌淵賢人:ww
戌淵賢人:何か買うものあるかな
三栖 湊:購入はどうしよっかな 誰か欲しいものある人居ます?
三栖 湊:財産点は余ってるからワンチャンチャレンジは出来る
雨宮 叶:あったらうれしいもの
御凪 蓮:セットアップ空いてる人用にブルーゲイル?
雨宮 叶:ブルゲチャレンジ!
三栖 湊:じゃあこっちもブルゲチャレンジ
雨宮 叶:3dx+4>=20 60% ブルーゲイル
DoubleCross : (3DX10+4>=20) → 7[3,6,7]+4 → 11 → 失敗
三栖 湊:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 9[2,2,9] → 9 → 失敗
雨宮 叶:売り切れてた ブルゲ1000
三栖 湊:回らんと無理だ 以上です
御凪 蓮:ブルゲ!
GM:品薄ですからね
戌淵賢人:ホローポイント弾
戌淵賢人:手帳パワー
戌淵賢人:2dx+1+1》=10
戌淵賢人:2dx+1+1>=10
DoubleCross : (2DX10+2>=10) → 6[2,6]+2 → 8 → 失敗
戌淵賢人:ダメ
GM:惜しい
御凪 蓮:あ、ホローポイント弾 じゃあそっち狙いますか
御凪 蓮:3DX+1+0@10>=10 調達 ホローポイント弾
DoubleCross : (3DX10+1>=10) → 10[1,4,10]+2[2]+1 → 13 → 成功
御凪 蓮:よし届いた
御凪 蓮:戌淵さんどうぞ
GM:つよい
御凪 蓮:こっちは以上!
戌淵賢人:ありがとうございます
ミドル6 夕日の下の光景
GM:金谷律のところで話を聞くシーンです。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (67 → 73)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (66 → 67)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (65 → 69)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (67 → 71)
GM:なんか今回跳ねる人少ないね
御凪 蓮:よいこと
GM:安定志向
【雨宿町・保健所内相談室】あるいは【UGN雨宿支部処理部分課・記憶処理担当室】
GM:保健所の中の一室、静かな相談室。
GM:金谷律はいつも通り、その職場であなたたちを出迎えた。
GM:いや、いつもよりもどこか、待っていた、というような顔だったかもしれない。
御凪 蓮:「大勢で押しかけて申し訳ない」
金谷 律:「……いえ」
金谷 律:「そろそろ来るかも、と思っていました」
金谷 律:「……いや、実を言うと……」
金谷 律:「ずっと、あのホテルでのことを考えていたんです」
金谷 律:眼鏡のつるを落ち着きなく触っている。
金谷 律:「記憶の区別の話を、しましたね?」雨宮さんに。
雨宮 叶:「はい」気負わず、自然体で。
金谷 律:「……考えました。僕がラベルをつけて棚に置いたはずのものが、気が付いたらなくなっていたのではないか、と」
金谷 律:「……思い出せない、ということは、何か原因があるのではないかと」
金谷 律:「そうすると、一番の原因は、一番近くにありますね。僕です」
金谷 律:それだけ言って、あなたたちの顔を見る。
雨宮 叶:「それほどに、忘れたい出来事があった……」
金谷 律:「そういうことらしいですね。思い出せませんが」
金谷 律:「……それで」
金谷 律:「すぐにそれが引き出せるなら話が早いんですが。何分上手くいかなくて」
御凪 蓮:「……思い出そうという意思は、あるんですね」
金谷 律:「何せ覚えていませんから。どれくらいの記憶なのかも」
戌淵賢人:「無くなったわけではないのか?」
金谷 律:「僕はそういうやり方はしません。やんわりと眠らせたり、ごまかしておくだけです」
金谷 律:「……それくらいがいい。特にこの町では」
三栖 湊:「なら、起こしてやればいい訳だ」
戌淵賢人:「なるほど、ラベルの無い雑多な未整理の書棚に入れて置くようなものか」
金谷 律:「そういうことです」二人共に。
御凪 蓮:「能力を使ってまで忘れようとしたことです」
御凪 蓮:「辛い記憶かもしれませんよ」
金谷 律:「それはそうですね」あっさりと。
金谷 律:「ただ、今の僕は良くも悪くもそれを認識できていませんし」
金谷 律:「……町の治安に関わるかもしれないわけでしょう?」
金谷 律:あくまで淡々と言う。
御凪 蓮:「……失礼。あなたがその意味を、分からないはずがないか」
雨宮 叶:「強いんですね」ちょっとだけ、後ろめたそうに。
金谷 律:「……まさか」
金谷 律:「考えないようにしているだけです」
金谷 律:「ともあれ、あなたたちには少し手伝ってほしいことがあります」
金谷 律:「僕ひとりでは、記憶を引き出すことができない。あなたたちにもそういう能力はおそらくないはず」
御凪 蓮:「ええ」
雨宮 叶:「ありません」
金谷 律:「ただ、もうひとつ。この土地特有の現象がありますよね」
GM:共振、という言葉を、あなたたちは聞いたことがあるかもしれない。
GM:土地のレネゲイドと共鳴を起こすことで、他人の精神を一瞬共有する。
金谷 律:「僕の能力を上手くそこに接続できれば」
金谷 律:「引きずり出して、上映会ができるかもしれません」
金谷 律:「ただ、特殊な形だ。あなたたちの助けが必要になるかと」
三栖 湊:「そういや、意図的に起こせるケースも有るんだったか」
雨宮 叶:「その、共振というのは、具体的にどのようにしたら良いのでしょう」
金谷 律:「僕がワーディングを起こします。そこに合わせて、レネゲイドの力を……なんというのかな」
金谷 律:「僕に届けてくれればそれでいい」
御凪 蓮:「後押し、ということかな」
金谷 律:「そうなりますね。あとは……見届けてください」
戌淵賢人:「解った」
金谷 律:「……ありがとうございます」
金谷 律:僅かに緊張したような声でそう言って、目を閉じる。
GM:では、金谷律の行う共振に協力をし、記憶を引き出すための判定を行います。
GM:〈RC〉〈意志〉〈交渉〉で達成値累計25になれば成功。
GM:侵蝕1d5振り足しで振り足し、達成値をさらに足すこともできます。
GM:順番は自由です。振りたい人からどうぞ。
雨宮 叶:2dx+2 60% 意思
DoubleCross : (2DX10+2) → 4[1,4]+2 → 6
御凪 蓮:意思で振ろう
GM:累計6
御凪 蓮:3DX+0+0@10 意思
DoubleCross : (3DX10) → 6[2,6,6] → 6
GM:累計12 あと13
雨宮 叶:がんばれ~~~!!!!!!
三栖 湊:RCで行こう
三栖 湊:4dx+4
DoubleCross : (4DX10+4) → 10[6,6,10,10]+5[2,5]+4 → 19
GM:!?
御凪 蓮:強い!
三栖 湊:めちゃ出目良かった
GM:累計31!
GM:戌淵さんもどうぞどうぞ
戌淵賢人:交渉かなw
戌淵賢人:警察手帳パワー
戌淵賢人:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 10[9,10]+2[2]+1 → 13
GM:こっちも強い!
御凪 蓮:たすかる
GM:累計44となりました。オーバーキルでクリア!
GM:ということで、判定成功につき以下の情報が開示されます。
GM:ちょっと長いから分割しようかな
★10年前の記憶について
ミオソティスの事件の直前、三見ひかりは金谷律に告白をしており、金谷も受け入れる返答をした。
しかし、突如起きた事件で彼女は負傷、記憶もUGNに処理され、前後の出来事や金谷への感情も全て忘れてしまっていた。
金谷は彼女に迷惑を掛けないため、あるいは自分の心を守るために自分の記憶を自分で処理。
小代京介ひとりが10年間、ふたりと疎遠になった後も当時の記憶を持ち続けていた。
ミオソティスは《Eロイス:愚者の契約》により《Eロイス:ファイトクラブ》を取り憑いた小代に所持させている。
取り憑かれた小代が望むのは、今日行われる三見ひかりの結婚の阻止、そして三見ひかりと金谷律との関係の成就。
かつて失った過去を取り戻すため。
GM:周囲に、金谷の起こしたワーディングの気配が満ちる。
GM:あなたたちは、それに自分の力を乗せて補助することができるだろう。
GM:やがてその気配は、建物のさらに下、土地のレネゲイドと共振を起こす。
GM:周囲に半ば映像のような幻想が立ち上がる。金谷が上映会と呼んだ現象が始まる。
【10年前・雨宿町 五位公園】
GM:夕日に照らされた公園で、少年がふたり、少女がひとり。
GM:まだ世界について何も知らない顔を輝かせて、興奮をした様子だ。
小代 京介:「やっぱり、すげーよ。俺たちの能力!」
金谷 律:「小代、すぐ調子に乗るからさあ……」
小代 京介:「だって、見ただろ。妖怪みたいなのを吹っ飛ばしたとこ!」
金谷 律:「はいはい。その後ちゃんとおばあちゃんに忘れてもらったのは僕の力だよ」
金谷 律:「怖い思いは夢にしてもらった方がいいしね」
三見 ひかり:「二人ともすごーい」少女がぱちぱちと手を叩く。
三見 ひかり:「私もそういうの、できたらいいのになあ」
GM:三人が親しくなったのは、つい最近のことだ。ある事件を経て少年ふたりが覚醒、少女はそれを目撃していた。
GM:とはいえ、彼らはまだ覚醒という言葉は知らない。オーヴァードも、UGNも。
小代 京介:「三見さんはいいんだよ、別に。俺らが守ってあげるしさ」
金谷 律:「ほら、すぐ調子に乗る……」
三見 ひかり:「守ってもらえるのは嬉しいけど、何かできたらなって思うの」
三見 ひかり:「せめて応援だけはさせてよ。ね」
金谷 律:「……まあ、それくらいなら。いつも受け取ってるし」
三見 ひかり:「やった! ありがと、金谷くん」
金谷 律:「…………どうも」
小代 京介:「お前、反応がわかりやすいよな……」
金谷 律:「は? 何が? 知らないけど?」眼鏡をいじる。
小代 京介:「そういうところ!」
三見 ひかり:「そういうところ!」
GM:声を合わせて、ふたりで笑う。
GM:この時、確かに彼らは何も知らず、だからこそこの小さな世界の王者だった。
GM:そんな矢先に、事件は起こった。
GM:ミオソティスと呼ばれるジャームが町の住人に取り憑き、傷害事件を起こす。
GM:被害者は三見ひかり。取り憑かれた者の、別れた娘に似ていたのではないか、というのが資料に記された、後の見解だ。
GM:その場に居た金谷律に食い止めることはできず、駆け付けた小代京介にも、時間を稼ぐことしかできなかった。
GM:ジャームという名称も、それが何であるかも、事が終わって教えてもらうまでは、知る由もなかったのだけれど。
GM:全ては片付いた。彼らにはどうしようもないところで。
金谷 律:「…………」公園のベンチに腰かけて、無表情でいる。
小代 京介:「なんか、ほんとにあるんだな。ああいう……俺たちよりもっとすごい組織って」
金谷 律:「かっこよかったね」
小代 京介:「かっこよかったな……」
GM:遅れて到着したUGN、と名乗った人々は、彼らが知るよりもずっと前から、ずっと深く町に根を張っていた。
GM:取り逃がしはしたものの、最終的に町を守ったのは組織の力だった。
小代 京介:「なんも知らなかったんだなあ、俺たち。オーヴァードとか、ジャームとか。自分らのことも」
金谷 律:「……三見さんは」ゆっくりと口を開く。
小代 京介:「忘れちゃうんだよな。俺らが能力の話とかしちゃってたから……」
金谷 律:「僕と話したことも、忘れるね」
金谷 律:事件のほんの少し前に交わした言葉を思い出しながら。
小代 京介:「…………」
小代 京介:「まあでも、どうせまた金谷のこと好きになるんじゃねえの?」わざとらしく笑う。
金谷 律:「ならなかったら? ……いや。なってもならなくても、もうきっと上手くいかないし、いかない方がいい」
金谷 律:「普通の人とオーヴァード、難しいよ。いろいろ聞いたろ。三見さんのためになんないよ」
金谷 律:「何も知らないで、日常を楽しんでもらってた方が、絶対いいんだ」
小代 京介:「じゃあ、金谷が我慢すんのかよ。それでいいのか?」
金谷 律:「良くない」手を広げた。あの日、一度だけ繋いだ手を。
金谷 律:「だから、僕も忘れる」自分の額に押し付けた。
小代 京介:「おい、金谷!?」
金谷 律:「悪い。三見さんに何かあったら、頼む。お願いだ」
金谷 律:くしゃっと顔を歪めて、それだけ呟いた。
小代 京介:「金谷、何やってんだよ!」
小代 京介:「金谷!」
GM:少年の声が響く。答えはなかった。
GM:枯れ果てた公園の草の中、ひとつだけ残った青い勿忘草の花が、ゆらゆらと風に揺れる。
GM:そうして、小さな世界を洗い流した波はゆっくり、ゆっくりと収まろうとしていた。
GM:10年が、経った。
小代 京介:「そうそう、三見さん、もうすぐ結婚するんだって」
GM:これは、ごく最近の記憶だ。
小代 京介:「攫っちゃったりしないのかよ。そういう映画あったろ」
金谷 律:「……変な悪ふざけだな。別に仲良かったわけでもないのに」不審に思って、そんなことを返した。
GM:たまたま健康相談に訪れていた小代は、どこか少しだけ寂しげに笑って去っていった。
GM:後には、花瓶にと残された、紫色のトルコキキョウが生き生きと咲いていた。
GM:……この後すぐ、三栖湊が訪れた際にはもう枯れてしまう、儚い花が。
金谷 律:「…………」
金谷 律:黙ったままでいる。
雨宮 叶:「……」
雨宮 叶:これは現実の話ではない。これは私の物語ではない。
雨宮 叶:隠匿された真実。削がれ、選ばれなかった恋の行方。
雨宮 叶:欠片を瓶に纏め、心の底、棚の奥に仕舞われた憧憬。
雨宮 叶:それなのに、どうしてこんなに心が痛むのだろうか。
雨宮 叶:私の中で雨が降る。ぽろぽろと、感情に当てられて。
雨宮 叶:ただ雨に打たれていたい。雨宿りさえ、忘れたまま。
御凪 蓮:「……」
御凪 蓮:息をついて。
御凪 蓮:「すまない」
御凪 蓮:「私達が覗き見ていいものでは、なかった」
金谷 律:「……いえ、その」珍しく狼狽をしている。
金谷 律:「こちらこそ。恥ずかしいところを、見せました……」
金谷 律:「僕は」
金谷 律:「あいつひとりに全部押し付けて、逃げていたんだな……」
戌淵賢人:「逃げる事は悪い事じゃない」
金谷 律:「…………」俯いている。
戌淵賢人:「誰にでも、逃げて良い時がある」
戌淵賢人:「その時の判断が間違っていたかどうかなんて解りやしない」
戌淵賢人:「その結果はどこかで帰ってくる、それがどんな形になるのかも解りやしないさ」
金谷 律:「……まだ間に合うと、そう思いたいですね」
金谷 律:弱々しく笑う。
三栖 湊:「間に合わせるために俺達がここに来たんだ」
三栖 湊:「思い出したんなら通じるよな。ミオソティスが、小代さんに取り憑いてる可能性がある」
金谷 律:「…………!」顔色が俄に変わる。
金谷 律:「……あれは。そう。僕らが一度遭って……」
金谷 律:「あの時と性質が同じなら、まだ間に合います」
金谷 律:「精神に取り憑くだけで、すぐに完全にジャーム化させるようなものじゃない」
金谷 律:がたん、と立ち上がる。
金谷 律:「でも、その前に何をするつもりなのか……狙いは……」
金谷 律:視線はカレンダーへ。大安吉日。
金谷 律:「三見さん……?」
御凪 蓮:「……!雨宮さん。三見さんの結婚式は、確か」
雨宮 叶:「……はい、もうすぐです」
戌淵賢人:「急いだ方が良さそうだな」
御凪 蓮:「ええ。……」
御凪 蓮:「金谷さん」
戌淵賢人:「小代は何かを失っていい人間ではない」
金谷 律:「……はい」
御凪 蓮:「私たちは今から、小代さんを止めに行く」
御凪 蓮:「あなたはどうする?」
金谷 律:「僕は……」途方に暮れたような顔で。
雨宮 叶:「あの、金谷さん」
戌淵賢人:「10年の重みを背負ったのは彼だけだ」
金谷 律:「小代は、いい奴なんです。いい奴だったんです」
金谷 律:雨宮さんの方を見る。
雨宮 叶:「金谷さんは、"今"は、三見さんのことが────」震えた声の言葉は停止する。
雨宮 叶:仮に彼の中で当時の思いが再燃していたとしても、その手の先にはあの頃の花はない。
雨宮 叶:「……っ」言葉の代わりにぽろぽろと涙を零す。
金谷 律:「……僕は」
金谷 律:「どっちだっていいんです」
金谷 律:「だって、彼女はあんなに幸福そうだった」
金谷 律:「それを引き裂くことは、やっぱりできません。小代だろうと」
金谷 律:「……僕は。僕も」
金谷 律:「行きます。見届けさせてください」顔を上げる。
金谷 律:それから、机の上のティッシュ箱を雨宮さんの方に。
雨宮 叶:ぐしぐしと袖で目元を拭う。ティッシュはちーんとする。
雨宮 叶:「一緒に、行きましょう」
御凪 蓮:「……戌淵さん。危険かもしれませんが、私は彼を止めたくない」
御凪 蓮:「我儘を言って構いませんか?」
戌淵賢人:「金谷が逃げたくないと決めたんだろう?」
戌淵賢人:「御凪が俺に聞く必要はないさ」
戌淵賢人:「警察は市民の安全を守るだけだ」
御凪 蓮:「ありがとう」
御凪 蓮:「もちろん。間に合わせましょう、必ず」
三栖 湊:「なら行くぞ」 言いながら金谷さんの背を叩く。
三栖 湊:「まだ間に合う。間に合わせる。そうだろ?」
三栖 湊:それは金谷さんへ向けての言葉であり、この場の全員への言葉でもある。
金谷 律:「……必ず」小さく呟く。
金谷 律:それは、今この場に向けての言葉でもあり。
金谷 律:届かなかったかつてに向けての言葉でもあった。
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。購入はここが最後かな。
御凪 蓮:応急手当キット狙っておきます
御凪 蓮:2DX+1+0@10>=8 調達
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 8[2,8]+1 → 9 → 成功
御凪 蓮:成功、保持。以上!
戌淵賢人:応急手当 警察手帳パワー
戌淵賢人:2dx+1+1>=8
DoubleCross : (2DX10+2>=8) → 9[1,9]+2 → 11 → 成功
戌淵賢人:OK
雨宮 叶:2dx+4>=8 60% 応急手当キット
DoubleCross : (2DX10+4>=8) → 8[6,8]+4 → 12 → 成功
雨宮 叶:なんでもおちてる
GM:べんりな町
雨宮 叶:雨宿の不思議なダンジョン
三栖 湊:強化素材狙おうかな
三栖 湊:3dx>=15
DoubleCross : (3DX10>=15) → 5[4,5,5] → 5 → 失敗
三栖 湊:ううん、7出りゃ足りたのにな…… 以上!
三栖 湊:あ、金谷さんへのロイス感情だけ〇尽力/気張るぞ!に変更します
マスターシーン2 記憶
【10年前・雨宿町 五位公園】
GM:夕日に照らされた公園で、少年と少女がふたり。ベンチに座って何気ない会話を交わしている。
GM:いつも通りの日常。ただし、その時には小さな小さな異変があった。
三見 ひかり:「金谷くん。あのね。話があるの」
三見 ひかり:改まった決意の篭もった声で、少年に向き直る。
金谷 律:「話って?」
三見 ひかり:「ずっと……でもないな。ほんとに最近気が付いたんだけど」
三見 ひかり:「私ね。あなたのことが好きみたい」
金谷 律:心臓が止まるかと、というのはこのことか、と思った。
GM:彼の動揺には気づかず、少女は訥々と言葉を続ける。
三見 ひかり:「すごく迷ったんだ。だって、言わなきゃずっとこのままでいられるし、って……」
三見 ひかり:「でも、ちゃんと言った方がいいって励ましてもらえたし。言います」
金谷 律:小代の奴だ、と反射的に理解した。最近なんだかニヤニヤしているのには気づいていたが。
三見 ひかり:「私と付き合ってくれませんか?」
金谷 律:しばし沈黙をしたのは、ただ単に呆気に取られていたからだ。まさか自分なんかに、と。
三見 ひかり:「……あ、返事はすぐじゃなくてもいいよ」急に慌てたように。
三見 ひかり:「大丈夫。あと、断られても別に泣いたりしないから」
金谷 律:(違う)
金谷 律:(違う、断るとかじゃない、君が嫌なんじゃない)
三見 ひかり:「これまで通りずっと一緒に居られたらいいな、って……」
金谷 律:(なんで上手く言えないんだよ、いつもいつも……!)
金谷 律:「……いいよ」口を突いたのは、いつも通りのぶっきらぼうな言葉で。
三見 ひかり:「……え」
金谷 律:「付き合っても。別に」
三見 ひかり:「うそ、あ、えっと、ほんとに!?」それなのに、彼女は花が咲くように柔らかく笑った。
三見 ひかり:「夢みたい……ありがとう……」
金谷 律:もう少し、彼女の勇気にドラマチックに、優しく応えられたら、と思う。それでも、彼なりに勇気を出したつもりだった。
三見 ひかり:「嬉しい。すごく嬉しいな。あの、でも」
三見 ひかり:「でもね。ずっと三人で一緒に、仲良しでいようね。これは、絶対だよ!」
金谷 律:「…………」
金谷 律:それが。それこそが、彼の中にもあった懸念で、一番大事なことなのだと、ふと気づく。
金谷 律:彼女も、同じ物を大切にしていたのだと。きっと、小代も。
金谷 律:「……うん。僕も。そう思う」
金谷 律:眼鏡をいじって、少しだけ目頭が熱くなったのを悟られないようにした。
三見 ひかり:「ありがと。おんなじ気持ちでいてくれて、すごく嬉しい!」
金谷 律:差し伸べられた華奢な手を、泣きそうな気持ちで取った。
GM:足下に咲いた青い勿忘草の花が、ゆらゆらと風に揺れる。
GM:それは、日常に起きたさざ波。小さな小さな異変。
GM:……大きな波が被れば、かき消されてしまう程度の。
GM:そうして、その直後に、波は来た。
GM:花が、かさりと萎むように枯れた。
金谷 律:(ああ。守ってあげたいと。何よりも守りたいと思っていたのに)
金谷 律:(君もそう。小代もそう。三人のあの時間を、何よりも)
金谷 律:(なのに僕は、絶望して、何もかも諦めていた)
金谷 律:(小代ひとりに全部押し付けて。そのせいで、あいつ……)
金谷 律:(止めないと)
金谷 律:(止めないと……!)
ミドル7 ハッピーウェディング
GM:ミドル戦闘です。登場する人は登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (67 → 69)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (73 → 77)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (71 → 75)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (69 → 74)
GM:安定感
【雨宿町・ホテル『往来館』 式場】
GM:その日は、雲の合間に微かに青い晴れ間が広がって、温かな陽が差していた。
GM:招待客は少人数ながら祝福を受け、新郎新婦が晴れやかな顔で式場へと向かう。
GM:風で白のドレスの裾が微かに揺れた。
GM:……その人の輪の後ろに、ひとり。業者兼招待客として立っていた男がいる。
GM:ふわり、と風が軽やかなヴェールをたなびかせる。
GM:最高の笑顔の、その瞬間。
ミオソティス:《ワーディング》同時にユニークアイテム:ブラックダイアモンドを使用。
GM:花嫁をはじめ、周囲の人間たちが凍り付いたように動かなくなる。まるで時を止めたかのように。
高河ありさ:「……えっ、えっ?」
GM:動いているのは、ごく少数のオーヴァードだけだ。
小代 京介:そのうちのひとり。
小代 京介:制止した時の中、ゆっくりと花嫁に歩み寄る。
小代 京介:「……ほんとは、攫うのは俺の役目じゃないんだけどなあ」
小代 京介:「ま、いいや。行こっか」
雨宮 叶:「どこに連れて行くんですか?」
小代 京介:「え?」
小代 京介:「いや、どこって……金谷んとこだけど」
金谷 律:「……僕は。そんなことは頼んでない」雨宮さんの後ろから現れる。
金谷 律:「もう、10年経ったんだよ、小代……!」
小代 京介:「……! もしかして、思い出した!?」
小代 京介:「なんだよ、なら早く来てくれよ。ちょうどいいや。こっちで式挙げよ」
小代 京介:「10年経ったよ。でも、俺はまだ覚えてる」
小代 京介:「忘れられるもんか」
金谷 律:「……僕は、忘れてた。思い出して、でも」
金谷 律:「でも、彼女の今の幸せを潰すのは、違う……!」
小代 京介:「そんなの、だって、おかしいだろ。俺は……俺はずっとお前らのこと想ってたのに」
小代 京介:「そしたら、力をもらえたんだ。覚醒の時と同じだろ」
戌淵賢人:「だとしても」
戌淵賢人:「過去は変えられない」
小代 京介:「……!」
戌淵賢人:「どんなに悲しい出来事だったとしても」
戌淵賢人:「どんなに力を付けたとしても」
戌淵賢人:「過去は…変えられないんだよ、小代」
小代 京介:「……戌淵さん」
戌淵賢人:「もう、戻れないんだ」
戌淵賢人:「その瞬間には、な」
小代 京介:「だから」
小代 京介:「じゃあ、だから、変えるんですよ。これから」目の光が消える。
小代 京介:手にしていた花が、はらはらと枯れ落ちる。
戌淵賢人:「そうか、ずっと考えていたんだな」
戌淵賢人:「何とかできなかった自分の事を」
小代 京介:「…………」
小代 京介:「なんだか、ずいぶんわかってるみたいな感じのことを……」
戌淵賢人:「それでも、だ」
戌淵賢人:「お前の事は解らんが、それでもだ」
戌淵賢人:「お前と同じ想いをお前の友人にさせるわけにはいかないんだ」
小代 京介:「…………」光の消えた目で、戌淵を、金谷を見る。
小代 京介:だが、強く何かが堪えた、という様子ではない。
雨宮 叶:「──"あの時と同じ"なら、また三見さんを傷つけてしまいます」
雨宮 叶:「今を生きているんです。貴方も、彼女も、みんなみんな」
雨宮 叶:「"だから"」
雨宮 叶:「その思いに、決着をつけましょう」膝を曲げ、腰を落として臨戦態勢に。
御凪 蓮:「あなたは」
御凪 蓮:「二人の幸せを、願っているんだろう」
小代 京介:「もちろん」
御凪 蓮:たとえ思いの行き先が間違っていても、それは確かだと感じる。けれど。
御凪 蓮:「だから、駄目だ」
御凪 蓮:「今のままでは、二人共……いいや」
御凪 蓮:「三人とも、幸せになれるとは思えない」
小代 京介:「……俺も? 俺は別にいいのにさ」
小代 京介:人の好さそうな、虚ろな笑顔を浮かべる。
御凪 蓮:「10年前」
御凪 蓮:「金谷さんも、そう思っていたんじゃないか?」
小代 京介:「…………」
金谷 律:「……小代」絞り出すような声。
小代 京介:「だとしたって。だとしたって!」
小代 京介:「止まらねえよ。もう」
御凪 蓮:「分かっているさ。納得できないのは」
御凪 蓮:「自分でもどうにもならないのは。だから」
御凪 蓮:「私たちが、止める」
三栖 湊:「ああ。そのために来たんだ」
三栖 湊:「アンタらの過去は取り返せなくても、現在はまだ取り返しがつく」
三栖 湊:「今度は何も奪わせねーよ!」
三栖 湊:小代さんへ。いや、彼に取り憑いているミオソフィスヘとそう吠える。
小代 京介:「……奪うのは、俺だ」そう答えたのも、果たしてどちらであったのか。
小代 京介:「過去を、全部。全部! 取り戻す!」
小代 京介:叫んだ瞬間、停止した時間の中にさらに冷え冷えとした空気が漂う。
オリジナルステージ限定エフェクト《産土の共振》。
タイミング:オート
対象:シーン(選択) 射程:視界
対象に目標値8の意志判定を行わせる。失敗した者は侵蝕率+1d10。
また、判定の結果に関わらず、対象にはそのシーンに登場済みの人物の精神に共振を受ける。
具体的にはシーン切り替わりなしにマスターシーンが挿入されます。対象になったキャラクターは内容を認識します。
これは便宜上使用者を定めていますが、土地の影響による現象のようなものとお考えください。
GM:こちらをPC全員対象に使用します。
GM:意志判定をどうぞ。
御凪 蓮:3DX+0+0@10>=8 意思
DoubleCross : (3DX10>=8) → 8[1,5,8] → 8 → 成功
御凪 蓮:成功!
雨宮 叶:2dx+2>=8
DoubleCross : (2DX10+2>=8) → 10[10,10]+9[2,9]+2 → 21 → 成功
GM:たっか
御凪 蓮:意思つよ
雨宮 叶:超意志が強い
三栖 湊:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 10[2,7,9,10]+1[1] → 11 → 成功
三栖 湊:おし、潜った!
戌淵賢人:思い出の一品
戌淵賢人:2dx+1>=8
DoubleCross : (2DX10+1>=8) → 8[7,8]+1 → 9 → 成功
GM:セーフ!
GM:では侵蝕上昇はなし。半マスターシーンのみ挿入されます。
GM:湧き上がったワーディングは、金谷の時と同じく、土地と共振を起こす。
GM:あなたたちの周囲に、心象風景が立ち上る。
GM:ただ、以前よりは少しぼやけて、少し明るく。
GM:少しだけ掠れた感じに映るかもしれない。
GM:まるで、何度も何度も再生を繰り返して、擦り切れていったフィルムのように。
【10年前・雨宿町 五位公園】
GM:いつもの帰り道の寄り道。今日は少年と少女がひとりずつ。
GM:ジャングルジムに寄り掛かって、何やら語らっている。
小代 京介:「相談って何かと思ったら、そういう!?」
三見 ひかり:「声大きいよ! 恥ずかしいってば」
小代 京介:「へえー、三見が金谷をねえ……」
三見 ひかり:「恥ずかしいってー!」手をバタバタと振る。
三見 ひかり:「でも、その、ほら。向こうはどうかわかんないし」
三見 ひかり:「金谷くん、クールだし……」
小代 京介:「あれは愛想が悪いって言うんだよ……。いやいけるいける絶対いけるって」
小代 京介:「ていうか上手くいって! 絶対応援するから。ちゃんと言お」力説する。
三見 ひかり:「そうかなあ……。あ、失敗も怖いんだけど、その」
三見 ひかり:「最近私たち、ずっと三人でしょ? すごく楽しいなって思ってて」
三見 ひかり:「私には何の力もないけど、ふたりの話を聞いてるの、好きなの」
三見 ひかり:「告白……とかして、どうなっても、それが崩れちゃうのは嫌、だな」
GM:ぽつりと呟く。少年は目を丸くした。
小代 京介:「……そんなこと、考えてくれてたんだ。はは、嬉しいな」
小代 京介:「金谷も、そこは絶対一緒だよ。あいつあんなだけどさ」
小代 京介:「ていうか、俺も好き。三人で、ここでどうでもいい話してさ」
小代 京介:「だんだん日が落ちてきて、帰りたくねえけど帰んなきゃなんなくて」
小代 京介:「そんで、あそこの角ギリギリまでずーっと話して、また明日なって言って……そういうのさ」
小代 京介:「卒業までくらいは、続けたいよな!」
小代 京介:ぱっ、とジャングルジムを駆け上がった。何故ともわからずに。
小代 京介:俺も好き、だったのは三人のことでもある。目の前の相手のことでもあった。
小代 京介:ふたりのために我慢をした、ということもない。ただ、三人で居ることが何より大事だった。
小代 京介:彼女も同じ気持ちでいてくれた。それだけで十分だったのだ。
三見 ひかり:「何やってんの、落ちるよ!」
小代 京介:「大丈夫、大丈夫。夕焼けがすげー綺麗!」
小代 京介:子供っぽい真似をして、黄金の光の中で大きく笑った。
小代 京介:世界の、全てを手に入れられるほどの王様ではないのかもしれない。薄々気が付いていた。
小代 京介:でも、一番大事なものくらいは、掴めると思っていた。
小代 京介:……今でも思っている。日々の生活に追われ、オーヴァードとしての侵蝕に怯えながらも、どこかで。
GM:その心の隙間に、いつしか闇は忍び込んでいた。
GM:彼女の結婚の話を耳にした時。
GM:彼女が自分から花束を頼みに来た時。
GM:忍び寄った何者かが、中で、弾けた。
GM:『過去を取り戻せ』と。
GM:ミドル戦闘を開始します。
GM:エンゲージは以下の通り。
[小代(7)]
|
5m
|
[御凪(11)戌淵(9)三栖(7)雨宮(5)]
GM:小代京介は《Eロイス:ファイトクラブ》を所持しています。
GM:これは戦闘不能にすることで解除可能。
GM:解除によって小代はジャーム化を免れ、戦闘も終了します。
御凪 蓮:うおーっ 止めるぞ!
GM:がんばれー
雨宮 叶:とめるよー!
GM:では1ラウンド目。
■セットアップ■
GM:宣言があればどうぞ。
小代 京介:コンボ『カスケード』《サポートデバイス》で肉体のダイスを増加。
御凪 蓮:<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5(→ 5)増加 (69 → 74)
御凪 蓮:ラウンド間ダメージ+15、暴走を受けます。対象は私、戌淵さん、三栖君でいいかな?
三栖 湊:狂騒貰って暴走します!
雨宮 叶:おきもちだけ~
戌淵賢人:いただきます
雨宮 叶:セットアップ ▼白の壁画に刻む《ターゲットロック》《狩りの統率者》
雨宮 叶:自身および同一エンゲージのPCに対し、小代 京介への攻撃時に攻撃力+6の修正を与える。シナリオLv回。
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を7(→ 7)増加 (75 → 82)
GM:いっぱいきた……
御凪 蓮:もらいます。
御凪 蓮:ありがたい
雨宮 叶:みんなはこれで合計21修正!
御凪 蓮:全員セットアップは以上かな?
戌淵賢人:ですね
GM:オッケー!
三栖 湊:その筈
■イニシアチブ■
GM:行動値順だと11の蓮さんですが、割り込みがあります。
御凪 蓮:むむ
小代 京介:コンボ『ラウンド』《異能の継承:時間凍結》でHP20消費してメインプロセスを行います。
御凪 蓮:むむむっ
御凪 蓮:対応なしです
雨宮 叶:ブラックダイヤモンドだ
GM:では、小代の手番。
小代 京介:マイナー、コンボ『ティアドロップ』《緑の鞭》《アーマークリエイト》で射程20mの白兵武器と防具を作成。
小代 京介:メジャー、コンボ『クレッセント』《完全なる世界》《形なき剣》《コンセントレイト:オルクス》
小代 京介:射程20mの白兵攻撃を……対象はどうしようかな。
小代 京介:最速の蓮さんに。
御凪 蓮:おっと、じゃあ命中判定前に
御凪 蓮:オートアクションでウェポンケースのアームドスーツ装備しちゃおう
御凪 蓮:行動値2下げて装甲値10、どうぞ
小代 京介:では判定。
小代 京介:10dx7+2
DoubleCross : (10DX7+2) → 10[1,2,4,5,5,6,6,8,9,9]+10[1,2,10]+4[4]+2 → 26
御凪 蓮:暴走しているので対応なし
小代 京介:ではダメージ。
小代 京介:3d10+14
DoubleCross : (3D10+14) → 19[10,6,3]+14 → 33
小代 京介:そこそこだが……
小代 京介:あ、装甲有効です
御凪 蓮:装甲10引いて23点、なんとか耐えました!ありがとうアームドスーツ
小代 京介:ギー
御凪 蓮:御凪 蓮のHPを23(→ 23)減少 (26 → 3)
GM:演出はまとめてしましょうね。
御凪 蓮:はーい
GM:では、行動値変わって9の戌淵さんどうぞ。
戌淵賢人:マイナーでコンボ『呪符狗神血陣』赤き猟銃+破壊の血 造血剤も使います
戌淵賢人:HPを2消費して 攻撃29の射撃武器作成
戌淵賢人:メジャーでコンボ『101(ワンオーワン)』オールレンジ+コンセントレイト
GM:判定どうぞ。
戌淵賢人:攻撃します対象は小代くん
戌淵賢人:マイナーで浸蝕5上がって
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を5(→ 5)増加 (74 → 79)
戌淵賢人:1足りないな
戌淵賢人:6dx7+5
DoubleCross : (6DX7+5) → 10[2,6,6,7,8,9]+3[1,2,3]+5 → 18
戌淵賢人:低いよー
小代 京介:うーーん、ガード
小代 京介:ダメージをどうぞ
戌淵賢人:2d10+29+21
DoubleCross : (2D10+29+21) → 8[1,7]+29+21 → 58
小代 京介:ダメージごっついな!
戌淵賢人:固定値は高い
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を4(→ 4)増加 (79 → 83)
戌淵賢人:戌淵 賢人のHPを2(→ 2)減少 (42 → 40)
小代 京介:装甲ガードが12で46ダメージ
御凪 蓮:なかなかおかたい
小代 京介:まだなんとか!
GM:では次は8の蓮さんどうぞ。
御凪 蓮:はい!
戌淵賢人:GOGO
御凪 蓮:マイナーで5m前進、小代さんのエンゲージへ
御凪 蓮:メジャーで<居合> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:小代さんを対象に白兵攻撃、対応なければ命中判定
小代 京介:どうぞ!
御凪 蓮:5DX+19+0@10 (侵食上昇4、侵蝕60~)
DoubleCross : (5DX10+19) → 10[2,3,5,6,10]+10[10]+4[4]+19 → 43
御凪 蓮:おおっと、素で回りましたね
小代 京介:やっば
御凪 蓮:43!
小代 京介:ガードするしかないな
小代 京介:ダメージをどうぞ
御凪 蓮:ではダメージ、固定値はアームドスーツとタゲロの効果も加えて34,ダメージダイスがRエンハンサー込で6
御凪 蓮:5d10+1d10+28+6 (アームドスーツ)
DoubleCross : (5D10+1D10+28+6) → 29[7,4,10,5,3]+1[1]+28+6 → 64
御凪 蓮:64点の装甲有効!
小代 京介:ひえ
小代 京介:えーと、52ダメージで……ここはそうだな
小代 京介:コンボ『シャワー』《ディスマントル》。そのダメージを-15する。ラウンド1回。
小代 京介:これでなんとか……生きてはいる
御凪 蓮:おっと、まあ斬らせました。あとは任せます
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4(→ 4)増加 (74 → 78)
GM:では次は7、PC優先で三栖くんですね
三栖 湊:マイナーで所持しているアルティメイド服を装備。
三栖 湊:メジャーはちょっと節約のコンボで……
三栖 湊:Pz.Kpfw.IV-Typ FrüherG:サンドシャードLv2+コンセントレイト:モルフェウスLv3
三栖 湊:判定D+5、攻撃力+17、C値-3、大槌破壊、侵蝕値+8
GM:判定どうぞ。
三栖 湊:対象は勿論小代さん!
三栖 湊:10dx7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[1,1,3,4,5,5,7,9,9,9]+10[2,5,6,9]+3[3]+4 → 27
小代 京介:ぬーーガード!
GM:ダメージをどうぞ
三栖 湊:3d10+17+21
DoubleCross : (3D10+17+21) → 21[8,10,3]+17+21 → 59
GM:節約……?
三栖 湊:出目が高い!
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を8(→ 8)増加 (77 → 85)
小代 京介:装甲ガード引いてもとても無理。
小代 京介:《蘇生復活》でHP1で復活します。
GM:では、小代の本来の手番。
小代 京介:マイナーなし
小代 京介:メジャー、コンボ『クレッセント』《完全なる世界》《形なき剣》《コンセントレイト:オルクス》
小代 京介:白兵攻撃を……未行動の雨宮さんに。
小代 京介:判定します。
小代 京介:10dx7+2
DoubleCross : (10DX7+2) → 10[1,2,3,4,6,6,7,7,9,10]+10[2,6,7,9]+5[4,5]+2 → 27
小代 京介:リアクションどうぞ
雨宮 叶:オートで『ウェポンケース』より『決闘者の剣』を装備。
雨宮 叶:ガードを宣言。
小代 京介:ではダメージ。
小代 京介:3d10+14
DoubleCross : (3D10+14) → 18[9,2,7]+14 → 32
雨宮 叶:ダメージ32-装甲8-ガード3=21点!(残り18点)
雨宮 叶:まだまだ行けます
小代 京介:ひえ……
GM:では雨宮さんにまだまだいってもらいましょう。
GM:手番どうぞ。
雨宮 叶:はーい!
雨宮 叶:マイナーで戦闘移動。エネミー側にエンゲージ。
雨宮 叶:メジャー ▼名もなき詩《コンセントレイト:モルフェウス》《ペネトレイト》
雨宮 叶:白兵単体攻撃。装甲無視。決闘者の剣で攻撃力+11。対象は小代さん。
雨宮 叶:10dx7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[1,2,3,4,5,5,6,7,7,9]+10[4,8,9]+10[10,10]+10[2,10]+10[8]+2[2]+4 → 56
GM:まわった!?
雨宮 叶:やる気も満タン!
小代 京介:ガードするしかないんだよー
小代 京介:ダメージどうぞ
雨宮 叶:6d10+17
DoubleCross : (6D10+17) → 11[1,1,3,1,1,4]+17 → 28
雨宮 叶:wwww
雨宮 叶:1点とどけー!
小代 京介:装甲無視でしたよね……
雨宮 叶:無視します。虫だけに。
小代 京介:だめです。HP1、耐えられません。
雨宮 叶:やったー!
小代 京介:復活エフェクトもなし。
小代 京介:戦闘不能です。
GM:小代の戦闘不能につき、《Eロイス:ファイトクラブ》が解除されました。
GM:あなたたちの勝利です。
御凪 蓮:やったー!
雨宮 叶:ぶいぶい
三栖 湊:やったぜ
戌淵賢人:イエイイエイ
御凪 蓮:舞い始める。疾く、鋭く。振るわれる扇から蒼い蝶が現れる。
御凪 蓮:御凪の舞は、狂奔を誘う。鬼を斬れ、鬼を斬れ、と。
御凪 蓮:レネゲイドが喚起する、歓喜する。斬るべき敵はすぐそこに居る。
御凪 蓮:「──さぁ」
御凪 蓮:その中心で男は、狂気に流されず舞い続ける。
御凪 蓮:「始めよう。御凪の鬼狩りを」
御凪 蓮:狂奔を巻き起こし、されど流されず。
小代 京介:その舞を、見ているのか、いないのか。
小代 京介:ただ、何事か小さく呟いた。
小代 京介:一瞬。舞い手の揺れる袂が僅かに止まる。
小代 京介:それに気づいたのも、引き起こしたのも、小代京介ひとりだけ。
小代 京介:気が付けば手からは枯れた植物の蔓がぞろりと垂れ下がり……。
小代 京介:枯れたままに、あなたたちに襲いかかる!
小代 京介:狙いは、まずは御凪蓮。
御凪 蓮:「……!」
御凪 蓮:蝶たちが羽で蔦を切り裂き、数を減らす。……止めきれない。
御凪 蓮:打たれる。貫かれる。体勢が崩れ、
御凪 蓮:されど舞うことはやめない。
小代 京介:「……ああ」呟く。
小代 京介:「いいよ、慣れてるからな。こうしてひとりで居るのは」
小代 京介:誰にともなく。
戌淵賢人:「まだ、な」
戌淵賢人:ポケットから赤い硝子玉を取り出し握りつぶす。
戌淵賢人:硝子玉の中に込められていた血が地面に滴り落ちる。
戌淵賢人:「今ならまだ、器物破損と威力業務妨害ってとこだ」
戌淵賢人:戌淵の足元の子犬たちがその赤の中に沈んでいく。
ライラプス1号:「ワフ!」
ライラプス2号:「ぷい」
ライラプス3号:「ワオン」
戌淵賢人:「ま、そこの踊り屋は好きで首突っ込んだ側だ。傷害罪はまけといてやるさ」
戌淵賢人:「あいつを止めるぞ。ライラプス」
猟犬ライラプス:そこには一匹の猟犬が居る。
戌淵賢人:「ほどほどに…だ」
戌淵賢人:「怪我は」
戌淵賢人:「なるべくさせるな」
猟犬ライラプス:「アオーン!」
猟犬ライラプス:猟犬が花屋に飛びかかる。
小代 京介:「……っ!」
猟犬ライラプス:小代を突き飛ばし蔓を食いちぎった。
小代 京介:「……こっちは花屋だ。幾らでも……!」
小代 京介:手元からざわりと蔓が生え……また枯れていく。
戌淵賢人:「いくらでも、か」
戌淵賢人:「悪いがこっちは数が多いぞ」
御凪 蓮:「ええ、とくに」
御凪 蓮:「こちらは、ね」
御凪 蓮:無数の蝶が羽撃いていく。その身をもって鬼を斬らんと。
御凪 蓮:襲い来る蔦を、小代を守る蔦を、圧倒的な物量で切り裂いていく。
小代 京介:それでも、蔓を振るう。幾らかでも蝶を薙ぐため。
小代 京介:……花は、もうない。蜜を吸う蝶は、要らないとばかりに。
小代 京介:だが足りない。圧倒的な数に裂かれる。
御凪 蓮:──10年。小代京介はどんな気持ちで、二人を見ていたのか。
御凪 蓮:どれほど、彼と彼女の幸せを願っていたのか。
御凪 蓮:そのために、いくつ、自分の幸せを諦めてきたのか。
御凪 蓮:量ることはできない、けれど。
御凪 蓮:「(それでも、今、三見さんは──幸せになろうとしている)」
御凪 蓮:彼らの選択が正しくても、間違っていても、それだけは確かで。
御凪 蓮:「10年前、金谷さんが願って……あなたが守ってきた彼女の幸せを」
御凪 蓮:「あなたに壊させるわけには、いかない」
御凪 蓮:舞うその手に握られているのは、既に扇ではなく。
御凪 蓮:朱塗りの鞘に包まれた、鬼斬りの絶閃。
御凪 蓮:「疾っ!」
御凪 蓮:抜刀。斬撃。納刀。刀身を晒すことなく、一瞬で斬り伏せる。
御凪 蓮:「(中に居るミオソティスだけを斬れれば──!)」
御凪 蓮:──手応えが、薄い。
小代 京介:裂かれた蔓が、なおも刀身に絡み、断ち切られ、それでも太刀を防いでいる。
小代 京介:「……必要なんだ」
小代 京介:「俺だけじゃ駄目だったんだよ」
小代 京介:「こいつがいれば、もしかしたらって、だから……!」
小代 京介:自覚が、いつからあったのかは、わからない。ただ、必死でそう訴えている。
三栖 湊:―――
三栖 湊:WW2の開戦から終戦まで戦い抜いたドイツ産Ⅳ号戦車、その中でも1943年2月から175両のみ生産されたレアタイプ。
三栖 湊:7.5cmの長砲身を備えた後期型ではなく、あえての初期型。少し短い砲身と丸みを帯びたマズルブレーキがその証だ。
三栖 湊:元はF2型の呼称で生産され、その活躍ぶりによってイギリス軍からは『マークⅣスペシャル』とも呼ばれた。
三栖 湊:多くの名前を持つこの戦車は、その高い装甲貫徹力と長射程を持ってロシア・イギリス・アメリカなどを苦しめた。
三栖 湊:『Panzerkampfwagen .IV-Typ FrüherG』
三栖 湊:(とある金属模型の裏面説明欄より抜粋)
三栖 湊:―――
三栖 湊:背負っていたリュックに入っていた手製の箱を取り出す。そしてその中から出てくるのは1/35サイズの戦車の模型。
三栖 湊:ずっしりと重たいそれは、しかし三栖の手にはよく馴染む。自ら手掛けたのだから当然だ。
三栖 湊:キャタピラに組み込まれた歯車の一つ一つ。特徴再現のため長さに気を遣った砲身。車体の横に括りつけられたオイル缶に至るまで。
三栖 湊:時間をかけ、心血を注ぎ、丹精を込めた。この形に至るまで、およそ1か月はかかっただろうか。
三栖 湊:そんな精巧な模型が、一瞬にして解ける。宙へと浮かび上がると無数の弾丸へ再錬成される。
三栖 湊:「アンタはきっと悪くない。クソみたいなジャームのせいで、本当ならやらないことをやらされてるだけだ」
三栖 湊:かつて二人の幸せを祈った彼なら、彼女の幸せを踏みにじることは無い。きっとそうだ。
三栖 湊:「だから。コイツの恨みはアンタじゃなくて――」
三栖 湊:弾丸が一斉に射出される。きっと、かつてのⅣ号戦車G型の一斉砲撃にも劣らぬ速度で。
三栖 湊:「クソジャームにまとめてぶつけることにする」
小代 京介:刃を凌いだその後、弾丸までに対処する余力はなかった。
小代 京介:蔓が断ち切られる。バラバラに。
小代 京介:枯れた切れ端ははらはらと地面に落ち、そのまま。
小代 京介:膝をつく。それでもまだ、どこか遠くを見据えている。
小代 京介:一瞬。まるで逆回しのように切れ端が浮き上がった。
小代 京介:本来の彼の力ではないのだろう。時間を操る能力。
小代 京介:それは蔓を再構成するには及ばず、ただ、欠片を一斉に投射する。
小代 京介:今見たばかりの弾丸を真似たように。ひとりの少女に向けて。
雨宮 叶:迫りくる弾丸の雨に身体を突っ込ませる。
雨宮 叶:利き腕を庇った左腕の裾は破け、刻まれた裂傷より赤い血が滴り落ちる。
雨宮 叶:「──捉えました」
雨宮 叶:最短距離で嵐を抜け、彼我の距離を瞬時に詰める。
雨宮 叶:リーチの優位性が潰えた今、鞭が孤を描くより疾く彼女のナイフが二度切り裂くだろう。
雨宮 叶:雨宮叶は手を振り上げ────
雨宮 叶:「逃げないで下さい」
雨宮 叶:────その頬を叩く。乾いた音が、時の止まった世界で響く。
雨宮 叶:「あの日に背を向けないで」
雨宮 叶:手のひらが赤くなってる。じんじんと痛む。
雨宮 叶:「私たちは、選ばれなかったことを受け入れた」
雨宮 叶:息が荒い。頭が熱い。喉がカラカラと渇いてる。
雨宮 叶:「心からの思いを、貴方だけの気持ちを歪ませないで!」
雨宮 叶:だから精一杯、乱暴に、叫んだ。
小代 京介:目を見開いて、赤く腫れた頬を手で押さえている。
小代 京介:「逃げ……」
小代 京介:「俺は、逃げて、た……?」
小代 京介:三見ひかりを、金谷律を、目の前の雨宮叶を順番に見て。
雨宮 叶:「寂しいですよ、忘れてしまうのは」
小代 京介:何があったのか、ひどく真剣な顔をした少女を見て。
雨宮 叶:「叶わなかった、貴方の歩んだ証です」
小代 京介:「俺は……」初めて。
小代 京介:初めて。美しい花嫁の横に立つ、ひとりの男を見た。
小代 京介:黒と白の衣装を纏って、幸せそうに立つふたりを見た。
小代 京介:「ああ、そっか」
小代 京介:「これが。これ全部が」ふと笑う。
小代 京介:「俺が守りたかったやつで、俺が……壊そうとしたもので」
小代 京介:「違うんだな。こんなこと、やるはずじゃなかったんだ!」
小代 京介:自分の拳で、もう一度。赤く花が咲いたような顔を、大きく殴りつけた。
小代 京介:ゆっくりと、崩れ落ちる。その身から、霧のようなものが立ち上る。
GM:霧は、徐々に形を取る。
ミオソティス:黒い、羽を生やした天使のような形をしたおぼろげなジャーム。ミオソティス。
ミオソティス:取り憑いた相手から切り離され、ゆっくりと式場の奥へ……チャペルへと進んでいく。
GM:時間を停めたワーディングは、まだ解除されていない。
高河ありさ:「お客様たちはこちらでお守りします。お願いします、皆さん!」
金谷 律:「支部には連絡します。小代も僕が見ていますから、どうか。」
金谷 律:「どうか、過去を……消すのでも、取り戻すのでもなく」
金谷 律:「片をつけて、もう一度、きちんと前に進めさせてください」
戌淵賢人:「ああ、前回は逃げられたかもしれないが」
戌淵賢人:「猟犬から逃げられると思うなよ」
御凪 蓮:「鬼狩りからもね。……こちらはお任せします」
三栖 湊:「ああ、こっちは俺達が片を付ける。だから」
三栖 湊:「アンタらもちゃんと片付けとけよ」 金谷さんと小代さんの両方に。
金谷 律:「そうします」
金谷 律:倒れかけた友人を、支えている。
小代 京介:半ば意識を失っているようだが、それでも少しだけ微笑んだ。
雨宮 叶:「誰も失う必要なんてないんです」
雨宮 叶:「断ち切りましょう。虚像の禍根を」
GM:ロイス取得のみできます。
GM:回復とかもどうぞ。
戌淵賢人:応急手当要ります?
雨宮 叶:ほしぃ~~~
戌淵賢人:じゃあどうぞ
御凪 蓮:雨宮さん優先でいいかな
雨宮 叶:わぁい
御凪 蓮:私は余ったらもらいます
三栖 湊:HP削れてないし応急も持ってないから何もせず終わろう
三栖 湊:ロイスも保留で
御凪 蓮:ロイスはいっぱい!
戌淵賢人:ロイスはいっぱい
雨宮 叶:ろいすいっぱい!
雨宮 叶:応急手当て2回
雨宮 叶:18+4d10
DoubleCross : (18+4D10) → 18+24[1,8,10,5] → 42
雨宮 叶:全快!(18→39)
GM:回復力
御凪 蓮:じゃあ自分で持ってる応急手当て使います
御凪 蓮:2d10+3
DoubleCross : (2D10+3) → 12[10,2]+3 → 15
御凪 蓮:以上!
御凪 蓮:御凪 蓮のHPを12(→ 12)増加 (3 → 15)
マスターシーン3 優しい忘却
【雨宿町・ホテル『往来館』 式場】
GM:……あなたたちが去った後。
金谷 律:ようやく取り戻した友人を支え、ゆっくりと花嫁の元に近付く。
三見 ひかり:風になびいたヴェールはそのままに、美しい笑顔のまま。
金谷 律:「ずっと、ごめんな。小代」
金谷 律:「……馬鹿だよな。僕らは、ふたりとも」
金谷 律:「馬鹿なことをした。……ああ、でも」
金谷 律:眼鏡の奥で目を細める。ふわりと繊細な花のように咲いた、白いドレス姿を見つめる。
金谷 律:「ひとつ、ありがとう」
金谷 律:「君のおかげで、今、三見さんの一番幸せな姿が見られた」
金谷 律:「忘れたままなら、見られなかったんだ」
金谷 律:「綺麗だなあ……」ただ、憧れるような顔をする。
金谷 律:遠く、過去に抱いた想いは、そのままの形で蘇ったわけでもない。
金谷 律:かといって、何もないまま消えてしまったわけでもない。
金谷 律:今度は、欠片をきちんと持っていこう、と思った。
金谷 律:(それと、もうひとつ。今は、僕がこの場の記憶処理をすることができる)
金谷 律:(最高の日の記憶を消すわけじゃない。少しだけ綺麗な、夢にしてあげることができる)
金谷 律:(……僕にも、彼女にひとつだけ、贈り物ができるんだ)
金谷 律:「おめでとう」
金谷 律:聞こえない言葉を、届かないはずだった祝福を、かつて一度だけ手を取った相手に。
金谷 律:「幸せに」
金谷 律:(今度は)
金谷 律:(せめて、優しい忘却を)
金谷 律:かさかさと枯れた花束に、ひとつ。青い勿忘草の花を差した。
クライマックス 私を忘れないで
GM:全員登場。登場侵蝕をお願いします。
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (78 → 87)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (82 → 83)
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (85 → 86)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を1d10(→ 5)増加 (83 → 88)
GM:最後まで横並びだなあ!
【雨宿町・ホテル『往来館』 チャペル】
GM:元洋館のホテル、その敷地内に建てられた簡素なチャペルは、まだ新しい近代的なものだ。
GM:外の光が小さなステンドグラスから差し込み、床に色とりどりの煌めきを映す。
GM:その中に、天使のような影は何も言わずに立っていた。
ミオソティス:「…………」
ミオソティス:何を思うのかは、外からは少しも読み取る事はできない。
ミオソティス:そして、湧き起こる、馴染みのある奇妙な感覚。
ミオソティス:時よ止まれと祈るかのような、冷え冷えとしたワーディングの感触。外と同じものだ。
ミオソティス:それが、再びあなたたちの中のレネゲイドを揺さぶる。
GM:衝動判定です。意志で目標値9。
御凪 蓮:4DX+0+0@10>=9 意思
DoubleCross : (4DX10>=9) → 10[3,5,8,10]+3[3] → 13 → 成功
三栖 湊:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 8[2,3,4,5,8] → 8 → 失敗
三栖 湊:くっ、足りねえ
戌淵賢人:思い出の一品
戌淵賢人:3dx+1>=9
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 10[8,8,10]+4[4]+1 → 15 → 成功
GM:つよい
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を2d10(→ 7)増加 (86 → 93)
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を2d10(→ 10)増加 (83 → 93)
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を2d10(→ 8)増加 (88 → 96)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を2d10(→ 9)増加 (87 → 96)
GM:雨宮さん意志判定まだかな
雨宮 叶:3dx+2>=9
DoubleCross : (3DX10+2>=9) → 8[2,6,8]+2 → 10 → 成功
雨宮 叶:セーフ!
GM:ばっちり
GM:では、そうして湧き上がったレネゲイドは、三度あなたたちに共振を起こす。
GM:それは、これまでとは少しばかり異なる……深淵のようなものだった。
GM:それは、あまりに短く、ぼやけて、擦り切れきったおぼろげな記憶。
GM:元がどういう存在であったのかすら、もはや読み取ることはできない。己を識別する名すらもない。
GM:ただ、歪み果ててからのそれは、廻遊をするものだった。
GM:彷徨い、人の歪みを見出し、取り憑き、捻じ曲がった形でそれを叶える。
GM:過去を取り戻せとけしかける。己の中の衝動のように。時というものを超えてみせろと。
GM:叶えた後は、また離れ、他所を訪れ、同じことを繰り返し、そして、いつか戻ってくる。
GM:戻ってくればそこには、また餌が居る。
GM:かつて己が関わり、傷つけたであろう相手が、後悔と哀しみに塗れ、過去を思って生きている。
GM:それを、また取り憑き食らうのだ。
ミオソティス:『私を忘れないで』
GM:過去を取り戻せ。時を超えろ。後悔を許すな。哀しみを刃に変えろ。また他者を傷つけろ。
GM:……そうでもしなければ、どうしようもなかったのだろう。
GM:そのかつての苦しみの残滓だけが、今ミオソティスと呼ばれる存在を突き動かしている。
GM:取り返しのつかないジャーム、あるいは鬼とも呼ばれるものと、あなたたちは相対していた。
GM:……すぐに、現実が戻ってくる。目の前には、変わらずにミオソティスが立ち尽くしている。
三栖 湊:「……過去を取り戻せ?」
三栖 湊:握り込んだ拳に爪が食い込んでいる。瞳には明らかな怒り。
三栖 湊:「んなことが出来るなら苦労しねーんだよ。取り返しなんざつくもんじゃねーんだよ」
三栖 湊:今までに作り上げてきた模型達。どれ一つとして忘れたことは無い。魂とも等しい作品達だ。
三栖 湊:そのうちの半分は、もはやこの世にない。自分自身の手で弾丸と化し霧散させた。
三栖 湊:後悔はある。悲しみもある。怒りも寂寥も苦悩もある。だからこそ。
三栖 湊:その傷を掘り返し道を踏み外させるやり口が、どうしようもなく気に入らない。
三栖 湊:「ど外道のクソ野郎が。お前は全霊でぶちのめす……!」
三栖 湊:衝動も合わさって膨れ上がる嫌悪のまま、ミオソティスを睨みつけた。
御凪 蓮:「──ああ」
御凪 蓮:絶閃が啼く。歓喜と、怒りに
御凪 蓮:これは、鬼だ。
御凪 蓮:在るだけで多くを傷つけるもの。これまでも、これからも。
御凪 蓮:かつてどういった存在だったとしても、もはや取り返しはつかない。
御凪 蓮:終わらせるしかない。──そして、
御凪 蓮:「分かっている。私が、斬る」
御凪 蓮:その役目を継いできたのが、自分だ。
御凪 蓮:震える鬼切を抑えつけ、共に鬼を睨む。
戌淵賢人:(お前の最初は何だったのか、取り戻したい過去があったのか)
戌淵賢人:(忘れられたくないという想いがあったのか)
戌淵賢人:「過去、ああ過去だ」
戌淵賢人:「過ぎ去った。もう戻らない」
戌淵賢人:「そこに手を伸ばしたくても、掴むことはできない」
戌淵賢人:「お前は手だ。ありもしない手だ」
戌淵賢人:「過去を掴めると錯覚させている」
戌淵賢人:「偽りの夢を見させるな」
戌淵賢人:「お前に頼らなくても人は過去に決着を付けられる」
戌淵賢人:「だから、消えろ。喰い殺してやる」
雨宮 叶:勿忘草は夏の暑さに弱く、その多くが一年草となる。
雨宮 叶:だが、その中には越夏し、季を巡り続ける者もいる。
雨宮 叶:「あなたは誰に『忘れないで』と呼ぶのでしょうか」
雨宮 叶:いつかの時間、どこかの場所。幻に手を伸ばすなら。
雨宮 叶:ふわり。ブラウスの背が開き、翡翠の翅が花開いて。
雨宮 叶:「私は"ステファノティス"。捧げるは清らかな祈り」
雨宮 叶:ハッピーエンドの先を迎えるために、切り開きます。
ミオソティス:「…………」微かに、震える。
ミオソティス:哄笑をしているのか。それとも、涙に暮れているのか。
ミオソティス:それすらもあなたたちにはわからない。ただ。
ミオソティス:『私を忘れないで』
ミオソティス:これから刻みつけられようとするのは、深い爪痕だと、それを悟るだろう。
GM:クライマックス戦闘を開始します。
GM:エンゲージは以下の通り。
[ミオソティス(8)]
|
5m
|
[御凪(9)戌淵(9)三栖(4)雨宮(5)]
GM:勝利条件は、ミオソティスの撃破です。
GM:では、1ラウンド目。
■セットアップ■
GM:宣言があればどうぞ。
雨宮 叶:セットアップ ▼白の壁画に刻む《ターゲットロック》《狩りの統率者》
雨宮 叶:自身および同一エンゲージのPCに対し、ミオソティスへの攻撃時に攻撃力+9の修正を与える。使用残数:1/3。
御凪 蓮:<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を5(→ 5)増加 (96 → 101)
御凪 蓮:ラウンド間ダメージ+18、暴走を受けます。対象は雨宮さん以外
ミオソティス:コンボ『思い出』《小さき魔眼》でバロールエフェクト使用の攻撃ダメージを増加。
ミオソティス:次いで《Eロイス:唯我独尊》《Eロイス:孤高の超人》
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を7(→ 7)増加 (93 → 100)
ミオソティス:このラウンドの間、自分以外は侵蝕によるダイスボーナス・LV上昇が適用されません。
御凪 蓮:にゃに~!
雨宮 叶:なに~~~~~~~~
戌淵賢人:げー
雨宮 叶:じゃあ《ターゲットロック》のバフが+9から+6に落ちます……
三栖 湊:や、厄介な
御凪 蓮:私の狂騒の旋律も+15に落ちるかな
GM:制限エフェクトについては条件を満たしていれば使用可能です。
GM:他はなしかな
三栖 湊:無いです!
戌淵賢人:なし
■イニシアチブ■
GM:行動値順だと9のおふたりですが、また割り込みです。
御凪 蓮:あるよね~
ミオソティス:コンボ『真実の友情』《時間凍結》でHP20消費してメインプロセスを行います。
ミオソティス:本家だよ
ミオソティス:マイナーはなし。
ミオソティス:メジャー、コンボ『真実の愛』《魔王の覇気》《黒星の門》《黒の鉄槌》《コンセントレイト:バロール》
ミオソティス:対象は……蓮さん。命中で、次に行う攻撃のダメージを-10してもらいます。
御凪 蓮:やばっ
ミオソティス:判定します。
ミオソティス:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[3,6,6,6,6,6,6,6,7,7,9,10]+10[5,6,6,9]+2[2]+4 → 26
ミオソティス:回らないな。リアクションどうぞ
御凪 蓮:暴走なのでリアクションできない!
御凪 蓮:カバーリングどうしましょうか
御凪 蓮:まあまだ101なのでなくても全然元気ではあるけど
GM:どうしますか
雨宮 叶:どっちにしろロイス1本飛ぶならメモリーある雨宮で削りましょう
雨宮 叶:《軍神の守り》カバーリングだ! オートアクションで『決闘者の剣』を装備してガード!
御凪 蓮:ありがとう!
GM:了解! ダメージ出します
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を2(→ 2)増加 (100 → 102)
ミオソティス:3d10+22
DoubleCross : (3D10+22) → 23[8,7,8]+22 → 45
ミオソティス:お、高め
ミオソティス:あ、装甲有効です
雨宮 叶:装甲とガードで弾いて、34点! 5点残るよ!
ミオソティス:なんだとー!?
御凪 蓮:硬い!
ミオソティス:ぐすん 演出をします
ミオソティス:ミオソティスの背の、翼のような部分がかさかさと展開を始める。
ミオソティス:干からびた何かから、逆回しのように青い花が幾つも咲き始める。
ミオソティス:いや。花ではない。青い幻が。
ミオソティス:何かを叫ぶように、周囲に舞い散り、降り注ぎ、狙い撃つ。
ミオソティス:狂騒の中心目がけて。
御凪 蓮:「(来る)」
御凪 蓮:狂奔の中ではかわせない。それでもこの舞は止めぬと覚悟の上。
御凪 蓮:受けながらでも前に出て、鬼を斬らんと狙いを定める。
雨宮 叶:この身体は衝撃を受けることに適していない。
雨宮 叶:されどこの意思は護るために踏み出すことを躊躇わない。
雨宮 叶:ならばその感情の赴くままに。そして最大限の成果を。
雨宮 叶:「……っ!」軌道上に飛び込み、身体を捻って被弾の代償を最小限に。
雨宮 叶:そして、衝撃を糧に翅を瞬かせ、宙に踊らせるは薄露を纏った鱗粉。
雨宮 叶:淡く発光する翠色の粉塵は導線を奔らせ、軌道より逆読みしたそれが太刀筋の誘蛾灯となる。
御凪 蓮:「無茶をする」
御凪 蓮:「ありがとう。無駄にはしない」
雨宮 叶:「女の子にかっこいいところ、見せてください」
御凪 蓮:「苦手なんだがね。努力はしよう」
GM:では次は行動値9組。
御凪 蓮:先に私動きましょうか?
GM:戌淵さんどうでしょう
戌淵賢人:ですね
戌淵賢人:どうぞ
御凪 蓮:了解!では手番いただきます
GM:じゃあ蓮さん先でどうぞ!
御凪 蓮:マイナーアクションで戦闘移動、ミオソティスのエンゲージへ
御凪 蓮:メジャーで<居合> コンボ:花蝶風月
御凪 蓮:白兵攻撃を行います。対象はミオソティス
GM:判定どうぞ。
御凪 蓮:対応なければ命中判定!
GM:Eロイスによるダイスとレベル影響に注意を。
御凪 蓮:えーと、ダイスボーナスなしでレベルアップもなしなら命中ダイス4に固定値19ですね
御凪 蓮:4DX+19+0@10 (侵食上昇4)
DoubleCross : (4DX10+19) → 8[3,3,8,8]+19 → 27
GM:なんだその固定値……
御凪 蓮:回らなかったか、27です
ミオソティス:ドッジ
ミオソティス:4dx>=27
DoubleCross : (4DX10>=27) → 8[3,4,7,8] → 8 → 失敗
御凪 蓮:居合LV6で+12ほどされてるので……
ミオソティス:ダメージをどうぞ
御凪 蓮:ではダメージ、いただいたターゲットロックとアームドスーツ込で固定値34,ダメージダイスがRエンハンサー込で4つかな?
GM:こわ……
御凪 蓮:3d10+1d10+25+3+6
DoubleCross : (3D10+1D10+25+3+6) → 13[3,5,5]+7[7]+25+3+6 → 54
御凪 蓮:54点の装甲有効!
ミオソティス:装甲8引いて46ダメージ。
ミオソティス:まだ元気です、が……鬼斬りですね。
御凪 蓮:はい、1点以上のダメージを与えましたので
御凪 蓮:効果が持続しているEロイスの破壊!
GM:ミオソティスの所持しているEロイスは以下の通りです。
御凪 蓮:あ、破壊できるものを一つ選択して、ですが。なにかあるでしょうか
GM:《Eロイス:愚者の契約》
《Eロイス:唯我独尊》
《Eロイス:孤高の超人》
GM:一番上はシナリオ上で小代に使用、2個目はセットアップで使用済み。
GM:効果が持続しているのは《Eロイス:孤高の超人》のみかな。
御凪 蓮:じゃあ切れるのは孤高の超人のみになるかな?
GM:そうなります……
御凪 蓮:では孤高の超人の効果を解除します!
ミオソティス:グワーッ
御凪 蓮:エフェクトレベルとかダイスボーナスとかあったほうが楽しいぜ!
GM:解除しました。以下はダイスボーナス、レベル上昇は常通りに適用されます。
ミオソティス:そんなあ……
御凪 蓮:やった~
GM:では侵蝕上昇と演出かな。
御凪 蓮:はいはい!
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4(→ 4)増加 (101 → 105)
御凪 蓮:演目は鬼狩り。御凪の舞が始まる。
御凪 蓮:蒼の蝶の羽撃きが空を響かせる。風を切り裂く、キィンキィンと高い音。
御凪 蓮:蝶が集まって、啼いていく。
御凪 蓮:取り戻したい過去。後悔。そんなものは数え切れない。
御凪 蓮:今、この時だって。
御凪 蓮:「すまない。出逢うのが遅すぎた」
御凪 蓮:もしももっと早く見つけられていれば。
御凪 蓮:傷つかずに、あるいは傷つけさせる前に。こんなものになってしまう前に。
御凪 蓮:誰に向けたものかもわからない謝罪が口をつく。
御凪 蓮:「それでも」
御凪 蓮:「私たちは君のしてきたことを」
御凪 蓮:「君がこれから起こそうとすることを、許さない」
御凪 蓮:これ以上、人の過去を。後悔を。傷を。踏みしめさせはしない。
御凪 蓮:翠の蝶が残した道を、過たず扇は振るわれる。
御凪 蓮:御凪の奥義と導きが重なる。
御凪 蓮:鬼斬りの絶閃。放たれる、会心の一太刀。
御凪 蓮:「──斬った」
御凪 蓮:確かな手応え。今、鬼を斬った。
御凪 蓮:「こんなものが慰めになるかは知らないが」
御凪 蓮:「私はどうも、引きずる方でね」
御凪 蓮:「都合よく忘れるのは、苦手だよ」
御凪 蓮:苦笑する。本当に、勝手なことを言ったものだ。
ミオソティス:時を操る力というものは、本来であれば、他者に気づかれることはない。
ミオソティス:今もそう。気づかれぬうちに周囲を僅かに減速させる。そういう力を振るっていた。
ミオソティス:だが、それをも振り切って、斬撃はやって来る。
ミオソティス:避けた黒の間から、青がひらひらと、花園のように。
ミオソティス:あなたの言葉をどう受け止めたのかは、わからない。そんな心が残っているのかすらも。
ミオソティス:ただ、こぼれ落ちる青の幻は……蝶の羽の色とよく似ていた。
GM:では再び9の戌淵さん。
戌淵賢人:マイナーでコンボ『呪符狗神血陣』赤き猟銃+破壊の血
戌淵賢人:HP2消費 造血剤も使用
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を5(→ 5)増加 (96 → 101)
戌淵賢人:これで100%超えたので 攻撃力は34
戌淵賢人:メジャーで
戌淵賢人:コンボ『101(ワンオーワン)』オールレンジ+コンセントレイト
戌淵賢人:HPは対して減ってないので復讐者はなしでミオソティスに攻撃します
GM:判定をどうぞ
戌淵賢人:戌淵 賢人のHPを2(→ 2)減少 (40 → 38)
戌淵賢人:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[1,3,4,4,5,6,7,8,10]+10[2,6,10]+10[7]+5[5]+5 → 40
GM:回したな……
戌淵賢人:オッケー
ミオソティス:リアクションを放棄し、代わりにコンボ『私を忘れないで』《迎撃する魔眼》
ミオソティス:《黒の鉄槌》のみを使用して射撃攻撃を行います。リアクション不可。
ミオソティス:先にダメージをどうぞ
戌淵賢人:こいつ~
戌淵賢人:支援は+27かな
GM:たかい……
戌淵賢人:5d10+34+27
DoubleCross : (5D10+34+27) → 27[6,3,9,4,5]+34+27 → 88
GM:ひえ
ミオソティス:まだ立っている!
ミオソティス:そしてカウンターいきます
ミオソティス:8dx8+4
DoubleCross : (8DX8+4) → 10[2,3,6,7,7,8,8,9]+10[3,4,10]+6[6]+4 → 30
ミオソティス:リアクション不可なのでダメージ。
ミオソティス:4d10+22 装甲有効
DoubleCross : (4D10+22) → 30[10,9,9,2]+22 → 52
ミオソティス:高いな
戌淵賢人:装甲が8あるので
戌淵賢人:44
戌淵賢人:ギリギリ落ちちゃったな
ミオソティス:うおー
戌淵賢人:小代さんのロイスをタイタス昇華して復活します
御凪 蓮:あ、どうしようかな
戌淵賢人:む
御凪 蓮:子羊の歌あるので、ダメージ肩代わりできるんですけど
戌淵賢人:いや
戌淵賢人:ダメージは受けておくと
戌淵賢人:次のラウンドで火力が跳ねるので
御凪 蓮:あ、なるほど!失礼しました、了解です
御凪 蓮:そのままどうぞ!
戌淵賢人:軽減なら嬉しいけど肩代わりは大丈夫です
GM:では侵蝕上げて演出へ。
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を4(→ 4)増加 (101 → 105)
戌淵賢人:ポケットから更に赤い硝子玉を取り出し握りつぶす。
戌淵賢人:「追加だ、ライラプス」
戌淵賢人:滴る血が赤い霧となって猟犬の体に吸い込まれていく。
猟犬ライラプス:「ガルルッ」
猟犬ライラプス:低い唸り声をあげ狗神が姿勢を低くする。
戌淵賢人:「どの程度自覚してるのかは知らん」
戌淵賢人:「自分の中のロジックに従って行動してるだけの存在かも知れんが」
戌淵賢人:「お前が作り出した悪夢と」
戌淵賢人:胸ポケットから小さな笛を取り出す
戌淵賢人:犬笛と呼ばれる人には聞こえない音色を奏でる金属の笛。
戌淵賢人:「その悪夢の中でお前が見せる偽りの希望は」
戌淵賢人:「幸せに生きるべき人間を踏みにじった」
戌淵賢人:「俺にとってそれ以上に理由は要らん」
戌淵賢人:「食い破れッ!ライラプスッ!」
戌淵賢人:人には聞こえない笛の音を合図に。
猟犬ライラプス:狗神の体が跳ねる。
猟犬ライラプス:「ガアアアアアアアッ!!」
猟犬ライラプス:大きく開き広がった咢が。
猟犬ライラプス:ミオソティスの体に喰らいつき。
猟犬ライラプス:引きちぎる。
猟犬ライラプス:「ガウッ!」
ミオソティス:その鋭い牙に引きちぎられ、腕のようなものがぶらりと垂れ下がる。
ミオソティス:中から湧き出す、青、青、青。
ミオソティス:怒濤の如く、狗神に纏わり付き、締め付ける。
ミオソティス:その青は、過去の空の色。
ミオソティス:後悔と悲嘆と苦しみに染まった、いつかどこかの空の色の幻が、時を超えてまた相手を苛む。
猟犬ライラプス:狗神は術者の血を媒介として存在する呪。
猟犬ライラプス:他者を呪うモノ。
猟犬ライラプス:人を呪わば穴二つ。
猟犬ライラプス:呪が受けた傷は術者に還る。
戌淵賢人:「ハッ!」
戌淵賢人:戌渕の体から血が流れる。
戌淵賢人:だがそれ故に、呪いたる狗神を止める手段は存在しない。
戌淵賢人:そして。
戌淵賢人:「まだだ、まだだな!」
戌淵賢人:流れた血が狗神へと流れ込んでいく。
猟犬ライラプス:「グルルルッ」
猟犬ライラプス:その血に酔い魔性の猟犬はその獰猛さを増していく。
戌淵賢人:「今回は逃がさねえと言った!」
戌淵賢人:「徹底的にやるぞッ!」
戌淵賢人:戌淵 賢人のHPを38(→ 38)減少 (38 → 0)
戌淵賢人:戌淵 賢人のHPを13(→ 13)増加 (0 → 13)
GM:では次、8のミオソティス本来の手番です。
GM:割り込み等なければ!
雨宮 叶:割り込みなし!
三栖 湊:無いです
戌淵賢人:ナイヨー
御凪 蓮:ないよー
GM:では手番。
ミオソティス:マイナーなし。
ミオソティス:メジャー、コンボ『真実の愛』《魔王の覇気》《黒星の門》《黒の鉄槌》《コンセントレイト:バロール》
ミオソティス:対象は……さっき落とせなかった雨宮さん。
雨宮 叶:きゃー!
ミオソティス:命中で、次の攻撃のダメージ-10の効果は累積しないため、当たっても-10のまま。
ミオソティス:では判定します。
ミオソティス:12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[2,2,4,5,5,5,6,6,7,8,10,10]+10[3,3,6,9]+1[1]+4 → 25
ミオソティス:なんかいまいちだな……リアクションどうぞ
雨宮 叶:ガードしても期待値で飛ぶのでドッジします!
雨宮 叶:11dx+1>=25
DoubleCross : (11DX10+1>=25) → 10[2,2,2,5,5,6,6,8,9,9,10]+6[6]+1 → 17 → 失敗
GM:こわ
雨宮 叶:ちょっとがんばった
御凪 蓮:かなり頑張った!
ミオソティス:ではダメージ
雨宮 叶:はわわわ
ミオソティス:3d10+22 装甲有効
DoubleCross : (3D10+22) → 14[5,4,5]+22 → 36
ミオソティス:なんかいまいちだなーー!!
御凪 蓮:それじゃお返ししようかな
御凪 蓮:オートアクションで<子羊の歌>を使用します コンボ:不惜身命
ミオソティス:ぎえー
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を4(→ 4)増加 (105 → 109)
雨宮 叶:かっこいい~~~!!!!
御凪 蓮:雨宮さんの受けるダメージをこちらが受けます
ミオソティス:では蓮さんに36ダメージ装甲有効。
御凪 蓮:倒れます、そのまま雨宮さんのロイスをタイタス化して復活。
御凪 蓮:御凪 蓮のHPを3(→ 3)減少 (15 → 12)
GM:《魔王の覇気》の効果は命中で適用なので、与ダメージ減少は雨宮さんにかかるものとします。
GM:ただし雨宮さんは上記の通り既に効果を受けているので、累積はなし。
GM:次に-10だけしておいてください。
雨宮 叶:了解です!
GM:では演出。
ミオソティス:ライラプスに絡みついた青はそのままに、また身体からは花びらのような青色が噴き出し続ける。
ミオソティス:それは、一度防がれた相手をさらに打ち倒すべく、雨宮叶の元に殺到する!
ミオソティス:後悔の青が、あなたの視界を埋め尽くす。
雨宮 叶:それから目を離すことはない。後悔は何百もの夜を共にしてきた。
雨宮 叶:涙の波に浮かぶ揺り籠で私は眠る。そんな日々も青の思い出だから。
雨宮 叶:「逃げません」信じよう。自分の心を。折れないって。
御凪 蓮:「その強さには敬意を表するが」
御凪 蓮:「見過ごすのも恩知らずというものだな」
御凪 蓮:足を滑らせ、袖を揺らす。無数の花を蝶が受け止める。
御凪 蓮:「ほら、蝶はこちらだ」
御凪 蓮:蒼が青をせきとめ、雨宮叶に後悔は届かない。
雨宮 叶:──埋め尽くされていた視界が開く。光る蒼は一筋の希望。
雨宮 叶:「ありがとうございます!」悲哀の慟哭、深く昏き者に手が届く。
GM:では次は行動値5の雨宮さん。
雨宮 叶:行きます!
雨宮 叶:マイナーで戦闘移動。エネミー側にエンゲージ。
雨宮 叶:メジャー ▼名もなき詩《コンセントレイト:モルフェウス》《ペネトレイト》
雨宮 叶:白兵単体攻撃。装甲無視。決闘者の剣で攻撃力+11、デバフで-10修正あり。
GM:判定をどうぞ。
雨宮 叶:10dx7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[2,2,5,6,6,7,7,7,7,8]+10[5,7,7,7,9]+10[2,7,7,7]+10[4,6,9]+10[7]+4[4]+4 → 58
ミオソティス:ひえ
雨宮 叶:すっごい
ミオソティス:しかしこの場合はドッジをしないとならない
ミオソティス:4dx>=58
DoubleCross : (4DX10>=58) → 10[4,7,7,10]+9[9] → 19 → 失敗
ミオソティス:ぎー 回ったが
ミオソティス:ダメージをどうぞ
雨宮 叶:6d10+17-10 ダメージロール!
DoubleCross : (6D10+17-10) → 35[5,1,7,9,6,7]+17-10 → 42
御凪 蓮:あ、雨宮さん
御凪 蓮:ターゲットロックのレベル3になってないかな
御凪 蓮:Eロイス斬ったので
ミオソティス:また増えんの
雨宮 叶:ほんとだ2のままだ! 失礼しました!
雨宮 叶:更に+3。合計、45点です!
ミオソティス:ギギギ、しかも装甲無視
御凪 蓮:そして装甲無視
三栖 湊:-10と思えない火力だ
ミオソティス:これは……そうだな。仕方がない。
ミオソティス:《黒星招来》そのダメージを0に。
雨宮 叶:吸い込まれた!
ミオソティス:シナリオ1回! これを使わせてもらう!
雨宮 叶:これは"切らせた"ということ!
ミオソティス:おのれーー
雨宮 叶:ふふふ……次に怯えながら私の演出を受けるといい……!
GM:侵蝕上げて演出へ。
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を5(→ 5)増加 (102 → 107)
雨宮 叶:「──参ります」
雨宮 叶:透き通る声が青に吸い込まれるほど、雨宮叶は"ミオソティス"との距離を詰めていた。
雨宮 叶:彼女はポケットの中から鉄屑を一つ放り投げて宣言する。
雨宮 叶:「《折り畳み》解除」
雨宮 叶:"折り畳まれていた"それがぱたぱたぱたと開き────ズドン!
雨宮 叶:巨大な大剣がミオソティスの輪郭を裂き、大地を穿ち突き刺さる。
雨宮 叶:そして彼女は跳躍。羽ばたいてその柄を握り解号を詠う。
雨宮 叶:「『名もなき詩をここに』」
雨宮 叶:大剣を分解、破壊力のみを圧縮したバタフライナイフへと変換。
雨宮 叶:再構築するは万象を薙ぐ破壊の刃。意識が向くよりも疾く、彼女はそれを二太刀刻む。
雨宮 叶:「あなたが思い出せるように」
雨宮 叶:「遠い雨の日を願えるように」
雨宮 叶:✕字の傷が、標となるように。
雨宮 叶:突閃が青を切り裂き、幕引が悪縁を断じた。
ミオソティス:切り裂かれた傷から、青が立ち上る。
ミオソティス:空へと還るように溶けて……否。
ミオソティス:。る戻き巻は間時
ミオソティス:時間は巻き戻る。
ミオソティス:解けた青が、再度、体内へと吸い込まれる。
ミオソティス:未だ天使の形を保ったまま、揺らぎながら、ミオソティスはそこに居る。
GM:では、行動値4の三栖くんどうぞ。
三栖 湊:マイナーでジェネシフト。2つで足りるかな……
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を2d10(→ 12)増加 (93 → 105)
三栖 湊:よし、良い具合。そのままメジャーでコンボ行きます。
GM:かしこい……
三栖 湊:Phantom II:サンドシャードLv3+コンセントレイト:モルフェウスLv4+虚構のナイフLv4→フェイタルヒットLv4
三栖 湊:判定D+5、攻撃力+29、ダメージ+4d10、C値-3、大槌破壊、侵蝕値+15
三栖 湊:対象は勿論ミオソティス!
GM:判定をどうぞ!
三栖 湊:11dx7+4
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[3,4,5,5,6,7,9,9,9,10,10]+10[2,2,2,10,10,10]+10[6,7,8]+10[3,7]+10[8]+3[3]+4 → 57
三栖 湊:回った!
ミオソティス:ぎえ
ミオソティス:しかしこの距離なら……
ミオソティス:リアクションを放棄し、代わりにコンボ『私を忘れないで』《迎撃する魔眼》
ミオソティス:《黒の鉄槌》のみを使用して射撃攻撃を行います。リアクション不可。
GM:先にダメージをどうぞ
三栖 湊:6d10+29+27+4d10
DoubleCross : (6D10+29+27+4D10) → 37[7,7,2,6,8,7]+29+27+22[10,1,3,8] → 115
ミオソティス:???
三栖 湊:そっちも来い!
ミオソティス:お、おう!
ミオソティス:8dx8+4
DoubleCross : (8DX8+4) → 7[2,2,2,2,5,5,5,7]+4 → 11
ミオソティス:うっわここで
ミオソティス:ダメージ
ミオソティス:2d10+22 装甲有効
DoubleCross : (2D10+22) → 12[5,7]+22 → 34
ミオソティス:まずそちらのダメージですが
ミオソティス:耐えられず、一旦倒れます。
ミオソティス:《蘇生復活》HP1で復活。
三栖 湊:こっちはアルティメイド服の装甲で10減らして24!耐える!
御凪 蓮:ナイス!
ミオソティス:ギギギギ
三栖 湊:三栖 湊の侵蝕を15(→ 15)増加 (105 → 120)
三栖 湊:三栖 湊のHPを3(→ 3)に変更 (27 → 3)
GM:では演出。
三栖 湊:―――
三栖 湊:『マクダネル・ダグラス F48 ファントムⅡ』
三栖 湊:1960年代初頭より配備が開始されたこの機体は、米軍のみならず世界各国にも普及し最も成功したジェット戦闘機と言われている。
三栖 湊:マクダネル社の粘り腰の開発によって実現された、大型エンジン2基搭載とそれを支える総計3370ガロンという燃料搭載量。
三栖 湊:驚異的な航続距離、アメリカ海軍初の複座式、そしてAIM-7スパローとAIM-9サイドワインダーという2種類の空対空ミサイル。
三栖 湊:数多くの長所を揃えたこの機体は、一部の運用国では初飛行から半世紀以上経過した現在でも運用されている。
三栖 湊:―――
三栖 湊:今までの攻防の内に取り出した模型を、ダーツの矢を構えるのと同じようにしてミオソティスへ構える。
三栖 湊:灰色を主体にした機体には、星のマークや鷹の意匠、七色のラインとアルファベットのロゴ。数々の装飾が塗り分けられている。
三栖 湊:そして一番時間をかけたのが両翼に二つずつつけられた空対空ミサイル。二種類あるが故の作り分けは困難を極めた。
三栖 湊:「正直なとこ、お前に使うには勿体ねー出来だが」
三栖 湊:「お前の性根へのムカつき、G初期型の恨み、そんで10年前の分の利子も込みで」
三栖 湊:「全霊でやってやる。存分に食らってけ!」
三栖 湊:どろり。色鮮やかな期待が鋼色一色の球体へ変じる。そして球体は瞬きの内にいくつもの弾丸――否、ミサイルの形へ。
三栖 湊:その禍々しい翼を、黒一色の顔面を、ローブに包まれた腹部を。ミオソティスの全身くまなくを"爆撃"が襲う!
ミオソティス:風穴が開いた。
ミオソティス:右の翼が折れた。
ミオソティス:左の翼が、歪んだ。
ミオソティス:爆撃は、確実にその身体を貫き、壊していく。
ミオソティス:背を反らせ、倒れ込む……かのように見えた。
ミオソティス:それが。開いた風穴から……。
ミオソティス:裏返った。
ミオソティス:中の青が、逆再生のように身を染めていく。
ミオソティス:せめて傷を埋めようとする足掻きか。それとも……。
三栖 湊:仕留めそこなったと理解し舌打ちを一つ。
三栖 湊:「それでも、限界は近いだろ。いくら裏返そうが捻じ曲げようが」
三栖 湊:「一回ついた傷は消えやしねえ」
■クリンナップ■
ミオソティス:《高速再生》HPを40回復。41に。
御凪 蓮:ひぃ~
戌淵賢人:ナイヨー
御凪 蓮:こっちもなし!
三栖 湊:こっちも無し!
雨宮 叶:ないなーい!
GM:では、1ラウンド目終了!
GM:2ラウンド目に入ります。
■セットアップ■
GM:宣言があればどうぞ。
三栖 湊:無し!
ミオソティス:コンボ『思い出』《小さき魔眼》でバロールエフェクト使用の攻撃ダメージを増加。
ミオソティス:今回はこれだけ。
御凪 蓮:<狂騒の旋律> コンボ:冥鏡止水
雨宮 叶:セットアップ ▼白の壁画に刻む《ターゲットロック》《狩りの統率者》
雨宮 叶:雨宮 叶の侵蝕を7(→ 7)増加 (107 → 114)
御凪 蓮:御凪 蓮の侵蝕を7(→ 7)増加 (109 → 116)
御凪 蓮:あ、雨宮さんタゲロはシーン継続だから
御凪 蓮:打たなくても大丈夫じゃないかな?
雨宮 叶:そうだった!
GM:あっご指摘感謝
御凪 蓮:こちらはラウンド間ダメージ+18、暴走を受けます。対象は私、以上!
雨宮 叶:感謝~~~~~~~~
GM:巻き戻し大丈夫です
雨宮 叶:じゃあミオソティスさんのチカラをお借りして時を巻き戻します
ミオソティス:えっ
雨宮 叶:ありがとう! タゲロ統率者をなかったことにしました!
ミオソティス:あ、うん……
御凪 蓮:ありがとう
雨宮 叶:侵蝕も107に戻して、どうぞ!
GM:戌淵さんはなしかな?
戌淵賢人:ナイヨー
GM:うす!
■イニシアチブ■
GM:では、行動値順で9のおふたりどちらか。
GM:今回は割り込みはありません。
御凪 蓮:戌淵さんどうされます?先に動かれますか
戌淵賢人:侵蝕低いし
御凪 蓮:もう切れるEロイスはないはず
戌淵賢人:先動きましょうか
御凪 蓮:ありがたい!お願いします
GM:では戌淵さんからどうぞ!
戌淵賢人:コンボ「101(ワンオーワン)」 オールレンジ+コンセントレイト
戌淵賢人:攻撃します
GM:判定どうぞ
戌淵賢人:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[3,3,3,6,7,7,7,9,10]+10[1,3,5,9,9]+10[6,9]+3[3]+5 → 38
ミオソティス:この期に及んでは……ドッジ!
ミオソティス:4dx>=38
DoubleCross : (4DX10>=38) → 10[1,2,3,10]+1[1] → 11 → 失敗
ミオソティス:ダメージどうぞ……
戌淵賢人:Dロイス 復讐者を使用します 最大HP42-現在HP13で+29 支援が27 ワンワンの攻撃力34
GM:あ、狂騒乗ってますっけ?
御凪 蓮:あ、狂騒は斬れてます!すいません
御凪 蓮:エンゲージ別だから
戌淵賢人:おっと
御凪 蓮:なので支援分は9かな
戌淵賢人:僧でした
GM:その計算でどうぞー
戌淵賢人:4d10+34+9+29
DoubleCross : (4D10+34+9+29) → 25[6,8,6,5]+34+9+29 → 97
ミオソティス:……?
ミオソティス:現在HP41、装甲8
ミオソティス:軽減エフェクト等なし。
ミオソティス:倒れます。
ミオソティス:復活なし。
GM:戦闘終了。
GM:あなたたちの勝利です。
戌淵賢人:ヤッター
雨宮 叶:勝った~~~~!!!!!!!!!
三栖 湊:よっしゃ!
御凪 蓮:やったー!
GM:侵蝕上げて演出へ!
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を4(→ 4)増加 (105 → 109)
ミオソティス:裏返り、ただの青になったその姿は、もはや形もない。
ミオソティス:ふわりと浮かび上がれば、チャペルの天井に広がる空のように。
ミオソティス:そうして、砕け散れば、この町を濡らす雨のように。
ミオソティス:音もなく、静かに、空から青が降る。
ミオソティス:それはおそらく、あなたたちを蝕むはずの、最後の一撃になる、はずだった。
戌淵賢人:流れた血が広がっていく
戌淵賢人:それは空の青と対比を成す深紅。
戌淵賢人:新郎新婦が歩む深紅の絨毯のように真っ直ぐに伸びていく。
戌淵賢人:「振りしきる雨も水底の青も過ぎ去った青春も流れた涙も」
戌淵賢人:「たまに想い返すなら良い、だが」
戌淵賢人:「それは前に進む人を縛る足枷ではない」
戌淵賢人:「想い出は心の中にだけあれば良い」
戌淵賢人:「だから偽りは一つも残さない」
猟犬ライラプス:赤い床から巨大な戌の頭がゆっくりとせりあがる。
戌淵賢人:「全てを、復讐の血の底に」
猟犬ライラプス:巨大な口が開き。
猟犬ライラプス:そして閉じた。
猟犬ライラプス:後には何も残らない。
戌淵賢人:「…」
戌淵賢人:「眠れ、かつて何者かであった怪異」
戌淵賢人:「俺達くらいは覚えておいてやる」
GM:『私を忘れないで』と、常に叫んでいるようだった、その気配。
GM:あなたのその言葉を受けてのものかどうかは、わからない。ただ、その気配が。
GM:ふつりと、消えた。
バックトラック
GM:今回のEロイスは以下の通りです。
《Eロイス:ファイトクラブ》
《Eロイス:愚者の契約》
《Eロイス:唯我独尊》
《Eロイス:孤高の超人》
GM:下げる人は4つ分振ってください。
御凪 蓮:とりあえずメモリーで10下げます
雨宮 叶:メモリーで10下げます!
雨宮 叶:107-10=97
御凪 蓮:106で追加込みで帰還確定だしいいかな
戌淵賢人:振らなくて良さそうだ
雨宮 叶:あとは等倍5点チャレンジ
御凪 蓮:そのまま等倍
戌淵賢人:今回はミドルが安定していた
GM:ほんとにね
三栖 湊:一枠開けたままだったから戌淵さんに〇信用/違和感で撮ろう
GM:どうぞー
戌淵賢人:1倍で
三栖 湊:信用できる人なのは分かるけど連れてる犬とのギャップがすごい
GM:ww
御凪 蓮:それで違和感w
三栖 湊:そしてロイス全部のこってるからEロ振らず素振りで
御凪 蓮:106-5d10
DoubleCross : (106-5D10) → 106-34[7,6,7,8,6] → 72
三栖 湊:120-6d10
DoubleCross : (120-6D10) → 120-41[10,6,8,5,3,9] → 79
戌淵賢人:戌淵 賢人の侵蝕を4d10(→ 28)減少 (109 → 81)
御凪 蓮:帰還!5点かな
戌淵賢人:5点
雨宮 叶:97-6d10 素振り
DoubleCross : (97-6D10) → 97-24[9,3,1,1,9,1] → 73
GM:ばっちりさんたちめ!
雨宮 叶:いえーい! 5点!
三栖 湊:5点です
御凪 蓮:なんかここでも割りと近いなみんな……
GM:お疲れ様です。お帰りなさい!
御凪 蓮:ただいま!
雨宮 叶:ただいま!
三栖 湊:ただいまだぜ
GM:では簡単に経験点!
GM:いつもの5点、シナリオ5点、Eロイス4点で侵蝕が全員5点かな
GM:19点と見ました
御凪 蓮:19点!
雨宮 叶:いっぱい!
GM:そして私は26点もらえる気がします
三栖 湊:いただきます もぐもぐ
三栖 湊:召し上がって!
GM:一緒にいただきましょう!
御凪 蓮:いただきまーす
ライラプス1号:「モグモグ」
雨宮 叶:もぐもぐ~
GM:たんとお食べ
エンディング1 空から降る青
【雨宿町・ホテル『往来館』 式場】
GM:あなたたちの手で、無事事態は解決した。
GM:駆け付けた雨宿支部処理部の力で、式場もどうにか普段の様子を取り戻す。
GM:周囲の花が枯れてしまったのは仕方がないが、ブーケだけは綺麗なものと取り替えることができた。
GM:そこに一輪だけ、青い勿忘草を添えて。
GM:チャペルでの誓いを終え、扉が開く。
三見 ひかり:とても幸福そうに、新郎の腕を取ってゆっくりと歩んでいく。
GM:投げられたフラワーシャワーが舞う。これも、どうやら枯れずに済んだようだ。
GM:微かな違和感も、いずれ優しく忘れていくことだろう。
三見 ひかり:「……あれ」笑顔がさらにほころぶ。
三見 ひかり:「来てくれたの? 雨宮さん」
雨宮 叶:「おめでとうございます。三見さん」にっこりと微笑みかける。
雨宮 叶:「二つの幸せが一つになることは、こんなにも嬉しいんですね」
GM:元々、ある程度開放的な場の式だ。知り合いが多少増えてもさほど問題はない。
三見 ひかり:「なんだか照れちゃう。ありがとう!」
御凪 蓮:「や、これはこれは。おめでとうございます」
御凪 蓮:常とは違うスーツ姿。ひどくぎこちない挙動で歩み寄る。
三見 ひかり:「ありがとうございます!」
御凪 蓮:「申し訳ない、着慣れないもので……お恥ずかしいところを」
雨宮 叶:「似合ってますよ」
三見 ひかり:「そんなこと言ったら、私だって全然着慣れてないし」
三見 ひかり:白いドレスの裾を軽く摘まむ。
御凪 蓮:「ありがとうございます。お二人もとてもお似合いですよ」
ライラプス1号:「ワフワフ」
御凪 蓮:手元に扇はない。落ち着かず、少し笑顔がぎこちない
ライラプス2号:「ぷいぷい」
ライラプス3号:「ワオン」
三見 ひかり:「犬さんたちまで」
雨宮 叶:「わあ」
戌淵賢人:「警備のついでの賑やかしですよ」
戌淵賢人:普段は上に羽織っているコートは預けてある。
三見 ひかり:「おかげで安心です」
戌淵賢人:「何事も無くて良かった」
三見 ひかり:「はい、滞りなく」綺麗に咲いたブーケを持ち上げる。
三見 ひかり:一輪だけ、少し場違いな小さな花が刺さっていることに、気づいているのかどうか。
戌淵賢人:「フッ…」
戌淵賢人:「おめでとうございます」
戌淵賢人:「私は警備に戻ります」
戌淵賢人:「厳つい警察は和やかな雰囲気の邪魔になると良くない」
戌淵賢人:そう言って犬を連れて会場の端へ。
三見 ひかり:「律儀な人だなあ……」見送る。
戌淵賢人:「御凪、お前無理せずに紋付でも良かったんじゃないのか?」
戌淵賢人:と一言だけ呟いていく。
御凪 蓮:「やあ、あれはあれでなかなか肩がこるもので……おつかれさまです」
御凪 蓮:頭を下げる。
三栖 湊:戌淵さんと入れ替わりの形で歩み出てくる。どことなく居心地が悪そうな顔で。
三栖 湊:結婚式という場所だから、それとも正装のためにと普段付けてるバンダナを外したせいか。
三栖 湊:「あー……その、おめでとうございます」
三栖 湊:前髪を弄りそうになる手を抑えながら軽く礼。わざわざ挨拶に来るような仲でもないけどとは流石に口に出さない。
三見 ひかり:「どうもありがとう。髪、似合ってますよ」くすっと笑う。
三栖 湊:「ぁ、や……ありがとう、ございます」
三栖 湊:照れのせいもあってぎごちないお礼。咄嗟に憎まれ口を叩かなかっただけ上出来な方だろう。
三見 ひかり:「それじゃ、楽しんでいってくださいね」
三見 ひかり:ふわりと、絨毯の続く道を行く。
三見 ひかり:そうして、その先で笑顔で青いブーケを差し上げる。
三見 ひかり:ブーケトス。結婚式の定番のイベントだ。
GM:花嫁の祝福を受けるのは誰か。招待客たちがそわそわと集まり……。
GM:綺麗な弧を描いて、花束が空に舞い上がった。
ライラプス3号:「ワフ!」飛ぶブーケを楽しそうに見ている
GM:空から降る青が、あなたたちの方へと舞い落ちる。
GM:それは、呪いではなく祝福で。
GM:一人の少女の腕の中に、すっぽりと収まった。
雨宮 叶:「あっ」
雨宮 叶:花嫁の幸せ、その一欠片が私の手元に舞い降りた。
雨宮 叶:私はそれを優しく抱き留めた。愛おしさと温もりを感じる。
雨宮 叶:(……未来の私へ。隣には誰が立っていますか?)
雨宮 叶:私の瞳に映る、青は果たして誰なのでしょうか。なんて、聞いてもいいですか?
雨宮 叶:「……ふふっ」きゅっと、嬉しさを心の中で抱きしめた。
マスターシーン4 忘れないから
金谷 律:「……な。これで良かったんだよ」
金谷 律:「そうだろ?」
GM:少し離れた植木の陰から、見守るような様子の人影がふたつ。
小代 京介:「……ああ」
小代 京介:「よかっ、みつみさ、よかっ」
小代 京介:半ば、子供のようにべそをかいている。
金谷 律:「あーあ、ほんとに小代は……」
金谷 律:「……変わんないな」
金谷 律:「変わんない。変わったけど……みんな」
小代 京介:「……10年、だもんな」
金谷 律:「うん」
金谷 律:「もう忘れないから。心配しなくていい」
小代 京介:「……ああ」目を擦る。
小代 京介:「三見さんさあ……ほんと綺麗で……」またすぐにぐしゃぐしゃになる。
金谷 律:「……ほんとにね」
金谷 律:「あと今日からもう『明石ひかり』さんだから」
小代 京介:「三見さん……」ぐすぐすとしている。
金谷 律:「聞いてる? 聞いてないよな。まったく」
金谷 律:「……支部で説教されて、頭冷やして来なよ」
金谷 律:はあ、とため息をついて、それでも肩の荷が下りたように笑う。
金谷 律:「待ってるから。10年分の話をしよう」
エンディング2 御凪 蓮
【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】
GM:事件の後処理は処理部に任され、あなたたちはひとまず一息ついた。
GM:結婚式に関しても、不自然な記憶はおおよそ緩和され、大安のうちに収まる。
GM:あとは、支部長への簡単な報告と、その後の動きについて話し合う。残務はそれくらいだ。
GM:ジャーム・ミオソティスは、適切に処理された。
八千代 路夜:「それにしても、まさかここで最後まで対処することになるとはねえ」
八千代 路夜:「御凪さんにお願いして、助かりました」
御凪 蓮:「御役に立てたならなによりです」
御凪 蓮:パタパタと扇を仰ぐ。
八千代 路夜:「事が起こる前にどうにかなって、本当に良かった」
八千代 路夜:「うちの処理部は腕利きですから、後の事は心配しないで」
御凪 蓮:「ええ。……それに、また逃げられるようにならずに済んでよかった」
八千代 路夜:「本当に」
御凪 蓮:「きっと、時間が経てば経つだけ、危険な相手だったでしょうから」
八千代 路夜:「10年前、私はまだここには来ていなかったけど」
八千代 路夜:「きっと当時の支部員の皆も悔しい思いをしたでしょうにね」
御凪 蓮:「事後処理に関してはええ、もちろん。信頼していますよ」
御凪 蓮:「そうでしょうね。……金谷さんや小代さんも」
八千代 路夜:「……ええ」目を伏せる。
御凪 蓮:「過去の結果が変わるわけではありません」
御凪 蓮:「それでも、少しでも前に進めるきっかけになればいいのですが」
八千代 路夜:「……ふたりとも、顔を合わせて話したけど」
八千代 路夜:「特に金谷くんね。いろいろあった上に仕事も忙しくて、大変そうで……でも」
八千代 路夜:「少しだけ、吹っ切れた、みたいな顔をしてたな」
御凪 蓮:「なら良かった。ええ、本当に」
八千代 路夜:「あんな感じだから、ちょっとわかりにくいけどね」少し笑う。
八千代 路夜:「小代さんは、検査の結果は侵蝕も落ち着いてるし」
御凪 蓮:「分かりにくいと言われると、ぼくも仲間に思えるなあ」つられたように笑う。
八千代 路夜:「反省もしてる。今は警察の方で見てもらっているから、まずは安心かな」
御凪 蓮:「罪に問われるようなことは……?」
八千代 路夜:「こちらでカヴァーしたから、重いことにはならないはず」
八千代 路夜:「もちろん、今後は本人次第だけどね」
御凪 蓮:「それは、大丈夫と信じましょう」
八千代 路夜:「そうね。疑わないとやっていけない仕事ではあるけど」
御凪 蓮:「10年、ご友人のことを想い続けた人ですから」
八千代 路夜:「信じなくちゃいけないことだってありますからね」
御凪 蓮:「お友達も戻ってこられたのですし、ね」
八千代 路夜:「本当に、部下の面倒を見られっぱなし」
八千代 路夜:「金谷くん、処罰はないですかって聞いてくるし……10年前、うちに入る前よ?」
八千代 路夜:「記憶処理担当を今処罰したら、それこそパンクしちゃう」
八千代 路夜:「だから、しっかり働いて、しっかり休んでもらって」
御凪 蓮:「本当に大変な仕事ですからね……いつもお世話になって……」
八千代 路夜:「……旧交を温めるのがいいのよね、きっと」
御凪 蓮:「絆の結び直し、ですか」
八千代 路夜:「そういうこと」
八千代 路夜:「私たちにはなくてはならないものだから。特に、今の小代さんにはね」
御凪 蓮:「そのきっかけができただけでも」
御凪 蓮:「無駄ではなかったかな、今回の働きは」
八千代 路夜:「無駄どころか。大金星」
御凪 蓮:「それはよかった」
八千代 路夜:「他所の支部から感謝のメッセージまで来てるんだから」
御凪 蓮:ぱっと扇を広げる。
八千代 路夜:「あら、わかりにくくなった」
御凪 蓮:「むむ」
御凪 蓮:そうっと扇を閉じる。少し視線を逸らして。
八千代 路夜:「柘植さん、たまに御凪さんの話をする時にね。こう、ヒラヒラするのよね」扇を扇ぐ手つき。
御凪 蓮:「……え」
八千代 路夜:「やっぱり印象的なのかな」
御凪 蓮:細い目を驚きで開いて。
御凪 蓮:数秒あちらこちらに頭を傾け。
御凪 蓮:「……いやぁ、噂されてると思うと照れますね!」
御凪 蓮:大げさに声を上げる。
八千代 路夜:「ふふ」少し面白そうに。
御凪 蓮:「……なにか?」
八千代 路夜:「いえいえ。そうわかりにくくもなかったかな?って」
御凪 蓮:「……むぅ」
御凪 蓮:珍しく、少し拗ねたように。
八千代 路夜:「別にどちらでもいいけどね。頼りになる人だってずっと思ってますから」
八千代 路夜:「ごめんなさいね。ついつい、つついちゃった」
御凪 蓮:「いえ、これは……私が未熟なだけだな。申し訳ない」
御凪 蓮:「それに、頼りにしているのはこちらも同じですから」
御凪 蓮:「そこはお互いさま、ということで」
八千代 路夜:「はい。お世話になってます」
八千代 路夜:「今回もね。ジャーム"ミオソティス"への対処及び戦闘行為、お疲れ様でした」
八千代 路夜:少しだけ居住まいを正し。
御凪 蓮:「ありがとうございます。支部長もお疲れ様でした」
御凪 蓮:「この後も、お疲れ様です」
八千代 路夜:「ええ。この後も、この先もね」
八千代 路夜:「支部員みんながそう。労ってあげてね」
御凪 蓮:「もちろん。それでは、ぼくはそろそろ失礼を……っと」
御凪 蓮:「いや、そうだ。少しお願いしたいことがあるんでした」
八千代 路夜:「何かしら?」
御凪 蓮:「今回の事件の資料整理、手伝わせていただいてもよろしいでしょうか?」
御凪 蓮:「イリーガルに触らせるとまずかったりしますかね」
八千代 路夜:「そうね、内容にはよるけど……資料室には柘植さんが居るから」
八千代 路夜:「一緒にやってもらえれば、あちらが判断をしてくれるはず」
八千代 路夜:「相当ひっくり返したみたいだから、助かります」
御凪 蓮:「よかった。それでは改めて、失礼」
八千代 路夜:「はい。感謝を」
【雨宿町町役場・資料室】あるいは【UGN雨宿支部・資料室】
GM:ひんやりと乾いた空気に包まれて、幾多の資料がここに眠っている。
GM:……眠っていた、というのが一部正しい。
GM:今、机の上は掘り返された過去の書類の山だ。
GM:全てを整理するのは難しいが、適切にラベリングなどを施し、少しはわかりやすく、という作業が行われている。
御凪 蓮:「大掃除中といったところかな」
柘植 小遥:「……蓮さん」
柘植 小遥:ふう、と一息ついた顔。
柘植 小遥:小柄な身体が紙に埋もれるようにファイリングやらを施している。
柘植 小遥:「全く。前の人は全部順番に埋めればいいと思っていたみたい」
御凪 蓮:「お疲れ様。この様子だと、今回の事件の分だけではなさそうだ」
柘植 小遥:「そう。芋づる式でどんどん出てくる……」
柘植 小遥:「どこかで区切りはつけないといけないけど」眉間を押さえる。
柘植 小遥:「今回みたいなことがあったら、大変だから」
御凪 蓮:「……ああ」
御凪 蓮:『過去』に埋もれていった事件たちを見渡す。
御凪 蓮:「良ければ手伝おう。支部長から許可はもらった」
柘植 小遥:顔がほんの少しだけ輝く。
柘植 小遥:「……とても助かる」
御凪 蓮:「……見ればまあ分かる気はするが、そんなに大変?」
柘植 小遥:「全部時系列になっているから、事件の関連がわかりにくい」
柘植 小遥:「インデックスをつけたり、移動をしたり。そういう作業が必要」
柘植 小遥:書類の山のひとつを見て、少しだけやる気の顔。
柘植 小遥:「……やりがいがある」
御凪 蓮:「強いなあ」
御凪 蓮:横顔を見て微笑む。
柘植 小遥:「……今までは」
御凪 蓮:「ん?」
柘植 小遥:「この仕事、必要だけど、表の仕事ではないと思ってた。補助的なものだって」
御凪 蓮:近くに腰掛けて資料をめくりながら、顔を向ける。
柘植 小遥:「今回、すごく大変だったけど、その分必要なんだとわかって」
柘植 小遥:「役割分担、できたし。良かったと思う」
御凪 蓮:「……うん」
御凪 蓮:「今回も助けられた。ありがとう」
柘植 小遥:「戦えなくても、これが私の戦いなら、一緒にできたということ」うん、と頷く。
柘植 小遥:「どういたしまして?」
柘植 小遥:ふふ、と笑う。
御凪 蓮:「では、少しそちらの戦いも手伝おうか」
御凪 蓮:「……忘れるのは悪いことばかりじゃない。必要な時もあるけれど」
御凪 蓮:「思い出せるようには、しておかないとな」
柘植 小遥:「お願いします。今度は一緒に」
柘植 小遥:「そう。忘れさせるのが"アンケイジド"の仕事なら」
柘植 小遥:「忘れても、取っておくのが私の仕事」
御凪 蓮:「役割分担、だ」
柘植 小遥:「そういうこと」
柘植 小遥:「だから、思い出したくなったら、いつでも来てね」
柘植 小遥:とん、と書類の端を机で揃える。
御凪 蓮:「頼りにしていますよ、先生」
柘植 小遥:ひらひら、と顔の前で揺らして。
御凪 蓮:「ここからの書類との格闘でも」
御凪 蓮:くすりと笑った後に
柘植 小遥:「よろしい、生徒」
御凪 蓮:「そういえば」
御凪 蓮:ふと、思い出したように。
柘植 小遥:「何?」
御凪 蓮:「支部長が、それ」
御凪 蓮:ひらひらする仕草を真似て
御凪 蓮:「私の話をするときたまにやってると聞いたけど」
柘植 小遥:「それ?」手元を見て。
御凪 蓮:「……どんな話をしてたのか気になるんだが」
御凪 蓮:「思い出せる?」
柘植 小遥:「…………!」ほんの少し。顔が仄かに染まる。
柘植 小遥:「い、意識していなかった……」
柘植 小遥:「話、話は……そう、ええと」
柘植 小遥:「別に……ジャームの話が出たから、話題に出して」
柘植 小遥:「ええと、先日の雷獣の任務の話?とか……普通。普通のこと」
御凪 蓮:「普通か」
柘植 小遥:「思い出せるし、これは……多分、無意識的に刷り込みが……」
柘植 小遥:今度はぱたぱたと団扇のように扇いでいる。
御凪 蓮:「ふふ」
御凪 蓮:耐えきれなくなったように吹き出す。
柘植 小遥:「な、何」
御凪 蓮:「なんでもない。……いや、でもないが」
御凪 蓮:「珍しいなと思っただけかな」
御凪 蓮:パタパタと扇をあおいで見せる。
柘植 小遥:「…………」口を尖らせて、それを書類の扇で隠して。
御凪 蓮:見ないほうがいいようだ、と納得して。
御凪 蓮:「失礼、仕事を続けようか。手伝おう」
御凪 蓮:書類の束に向かっていく。
柘植 小遥:「……そっちは、整理はできているから。あとはまとめて」
柘植 小遥:「……私はこっち。分担で」
御凪 蓮:「お任せを」
柘植 小遥:「一緒に。よろしく」
御凪 蓮:「うん。よろしく」
柘植 小遥:それだけ言って、また山へと向かっていく。
御凪 蓮:忘れないで、と彼は言っていた。
御凪 蓮:こんな程度のことで答えになるとは思わない。
御凪 蓮:自己満足だ。
御凪 蓮:それでも、無駄ではないと思う。少しでも長く、少しでも濃く。
御凪 蓮:「(もう、誰に刻まなくてもいいぐらいには)」
御凪 蓮:心に残しておこうと思う。
エンディング3 戌淵 賢人
【雨宿署・R対策課】
GM:今回は主にUGN主導で事件の処理が行われた。
GM:小代京介は罪に問おうと思えば問えたのかもしれないが、現状では犯罪とは関わらずに指導を受けた形になる。
GM:その後、彼は警察の方へと担当を移され、今ここに居た。
小代 京介:「…………」
小代 京介:かなり反省しているようで、じっと押し黙っている。
戌淵賢人:「そう、緊張するな」
戌淵賢人:応接デスクを挟んで座った刑事は静かに言った。
小代 京介:「いやでも、警察のお世話になったのってさすがに初めてですし……」
戌淵賢人:「そもそも事件になっていないからな」
小代 京介:「……あちこちに迷惑おかけしました……」
戌淵賢人:「ま、形式だ。UGNにも話しただろうが一応こっちでも報告書を上げなきゃならん」
小代 京介:「大変ですよね、管轄みたいな……」喋り始めてから。
小代 京介:「あ、いや、すんません。余計な事言って」
小代 京介:元々口が軽いのだろう。
戌淵賢人:「いや、いいさ」
戌淵賢人:「それに」
戌淵賢人:コーヒーを一口飲む。
戌淵賢人:「確かに結果としちゃ悪かっただろうが」
戌淵賢人:「お前たちは一歩前に進んだ」
小代 京介:「…………」
戌淵賢人:「あの怪異は、どこをとっても言い訳が効かないヤツだったが」
戌淵賢人:「そもそも原因がアイツだったのかもしれないが」
戌淵賢人:「どこか、知らない所ではなく、お前に憑りついた事で」
戌淵賢人:「お前は一歩を踏み出したんだし」
戌淵賢人:「金谷も一歩を踏み出せた」
戌淵賢人:「そうでなけりゃ、お前はずっと友人を失ったまま終わってただろう」
戌淵賢人:「それだけでも良かったんだよ」
小代 京介:「……勝手なことしました」
小代 京介:「上手く収まったからいいけど。よりによって昔のあいつに取り憑かれて」
小代 京介:「三見さんも酷いことになるとこで」
小代 京介:「……でも、どこかでホッとしてるんですよ。よかったって」
小代 京介:「許されるんですかね?」
戌淵賢人:「さあな」
戌淵賢人:「今回の事を知らない人間が」
戌淵賢人:「お前を罰したりしないように、お前を知らない人間がお前を許したりはしないさ」
小代 京介:「……花を」
小代 京介:「花を枯らしちゃいました。花屋なのに」
戌淵賢人:「そうだな」
小代 京介:「多分、見る度思い出すんだろうなあ」
戌淵賢人:「器物損壊だ」
戌淵賢人:「だからな、お前に罰というわけじゃないが」
小代 京介:「言ってましたっけね、そういう罪状だって」
戌淵賢人:「ボランティアをしてもらおう」
小代 京介:「え?」怪訝そうな顔。
戌淵賢人:「今回、街路樹や花壇なども枯れたな」
小代 京介:「だいぶあちこち配達に行きましたしね……」どこもすぐ枯れるので。
戌淵賢人:「ま、どういう訳か知らなないが。市役所が緑化予算を組むらしい」
戌淵賢人:「どうしてだろうなあ」
小代 京介:「……へ?」
戌淵賢人:「安くて品質の良い作業してくれる業者を探している」
小代 京介:「え、あ」
戌淵賢人:「ただし急ぎらしくてな。かなり忙しくなりそうだという話だ」
戌淵賢人:「儲けも少ない、何しろ市役所だからな」
戌淵賢人:「だが学校や保育園、老人ホームなどの公共施設では花を楽しみにしているとの事だ」
戌淵賢人:「どうする?」
小代 京介:「ど、どうするも何も」
小代 京介:「そんなの断れるわけないじゃないですか!」
小代 京介:身を乗り出す。顔が少しだけ明るくなっている。
小代 京介:「……花、見る度に思い出します」
小代 京介:「忘れません。忘れちゃいけないんだ」
戌淵賢人:「UGNが市に絡んでいるからな、ま、その辺の都合だ」
小代 京介:「俺は、ちゃんと花屋をやんなきゃなんないんだって、今思って」
戌淵賢人:「そうだな」
小代 京介:「枯らした分、ちゃんと植えますよ」
小代 京介:「やらせてください。お願いします」
小代 京介:「あいた」大きく頭を下げて、机にぶつけた。
戌淵賢人:「大丈夫か?」
小代 京介:「大丈夫です。怪我させた分に比べりゃ全然!」
ライラプス2号:「ぷい!?」寝ていたが音に驚いて目を覚ます
戌淵賢人:頭を撫でてやる。
ライラプス2号:「ぷ、ぷ~?」頭を撫でられて何事も無かった様にまた寝息を立てて寝てしまう。
戌淵賢人:「ああ、そうだ」
戌淵賢人:「ついでなんだが、ウチの署長がな」
小代 京介:「署長!」少し身構える。
戌淵賢人:「署の受付やら各種窓口が殺風景だとぼやいていてな」
小代 京介:「ああ……」通ってきたところを思い出す。
戌淵賢人:「何か花でも飾ったらどうかという事になったんだが」
戌淵賢人:「ウチの署はそういうセンスのあるやつが居なくてな」
小代 京介:「…………」
戌淵賢人:「季節ごとに花を納品してもらえると助かるんだが」
小代 京介:「します」食い気味に。
戌淵賢人:「ま、たまには顔を出しておけという話だ」
小代 京介:「ていうかそれ、普通に受注じゃないですか。あー、伝票持ってきてない!」
小代 京介:「顔を」
戌淵賢人:「支払いは経理課になるからな、伝票関連はそこで話をしてくれ」
小代 京介:「はいはいはい」ありものの紙にメモを取りながら。
戌淵賢人:「ま、そうやっておけば。今回の事件はお前の悪意でない事がわかるさ」
小代 京介:「……ほんとに」手を止める。
戌淵賢人:「いちいち警察にびびって生活してると疲れるからな」
小代 京介:「何から何まで……」
小代 京介:戌淵さんに向き直る。
戌淵賢人:「ま、気にするな」
戌淵賢人:「大体の事はUGNがやっちまうから影が薄いんだがね」
小代 京介:「俺、今まで警察ってのは、犯罪を厳しく罰して終わりって思ってたんですよ」
戌淵賢人:「警察ってのは市民の安全と安心の為にあるんだ」
小代 京介:「……うん。その先まで、見てくれてるんですね」
戌淵賢人:「俺はR対策課の刑事だからな」
戌淵賢人:「レネゲイド関連の事件で市民が困っているなら仕事をしなけりゃ怒られるんだよ」
戌淵賢人:(妹に)
戌淵賢人:「だから、そんなに恩を感じなくてもいい」
小代 京介:「いやーでも、俺」
小代 京介:「戌淵さんに見てもらえて良かったです」
小代 京介:「いいって言われても、これはほんとですよ」
小代 京介:最初よりは生気のある顔で、照れくさそうに笑う。
戌淵賢人:「そうか」
戌淵賢人:「ま、勝手に思う分は止めはしないよ」
小代 京介:「ども」
戌淵賢人:「それじゃ、経理課は二階だ。帰りに寄って行ってくれ。話は通してある」
小代 京介:「はいっ! ありがとうございました……あ」
戌淵賢人:「なんだ?」
小代 京介:「戌淵さん、好きな花とかあります? 色でもいいですけど」
戌淵賢人:「好きな花…」
戌淵賢人:そう言えば。
戌淵賢人:もうすぐ月命日が近い。
戌淵賢人:「ああ、そうだな」
戌淵賢人:「原色の明るい色がいい」
戌淵賢人:「屋外の太陽の下でも綺麗に見える、そんなのがいいな」
小代 京介:「ふんふん、見繕っときますよ」
戌淵賢人:「小さい花束にしてくれると助かる」
小代 京介:「花束……はい」
戌淵賢人:「今度、連絡するのでその時に」
小代 京介:「待ってます」ペンをしまう。
小代 京介:「俺がちゃんとやれてるって、最初に見てもらいたいですからね」
戌淵賢人:「ああ、楽しみにしてるよ」
小代 京介:「じゃあ。失礼します」そう言って、部屋を出て行く。
戌淵賢人:それを見送って
戌淵賢人:残ったコーヒーを飲み干す。
戌淵賢人:窓からは日差しが差し込み。
戌淵賢人:その日の光の中で子犬たちが眠っている。
戌淵賢人:「さて、事務仕事でもするか」
戌淵賢人:空は青く晴れている。
エンディング4 三栖 湊
【雨宿町・保健所内相談室】あるいは【UGN雨宿支部処理部分課・記憶処理担当室】
GM:処理部の仕事はいつも通り。
GM:事件に関わった人数が多ければ多いほど、困難で、忙しい。
GM:金谷律は記憶処理担当として関係者を捌き、表の仕事と並行して終えていった。
GM:そしてほんの少しだけ休養を取り、また業務に復帰している。
GM:あなたはその職場を訪ねたところだった。
三栖 湊:「失礼します」 こんこんとノックを響かせた後、一礼しながら入る。
金谷 律:「はい、どうぞ……」
金谷 律:少しだけ疲労の色は見えるが、以前とそう変わらない淡々とした表情だ。
金谷 律:「ああ、三栖くん」
金谷 律:眼鏡を軽く持ち上げる。
三栖 湊:「ども」 入口の前に突っ立つ。歩み寄るのも勝手に席に座るのも違う気がしたので。
金谷 律:「何か? 相談や用事でしたら、座ってください」
金谷 律:これもこれまで通りの事務的な口調で、ただ。
金谷 律:「……飲み物くらいなら、出しますが」
三栖 湊:「あー。大した用じゃねーんすけど」
金谷 律:これは以前よりも少しだけ、柔らかい言い方だった。
三栖 湊:「例の件の報告書の回収と、小代さんの処分についての連絡とか色々。支部長の使いで」
金谷 律:「大した用じゃないですか」
三栖 湊:そう言いながらのろのろと席に着く。多分、歓迎されてるんだろう。少なくともこの前より。
金谷 律:「紅茶でいいですか」
金谷 律:電気ポットから湯を注ぐ。
三栖 湊:「あ、うす。なんでも」
金谷 律:手早くティーバッグで紅茶を淹れると、あなたの前にコップを置いた。
金谷 律:そうして、向かいに座る。
金谷 律:「報告書はこちらです。そのまま渡してください」
金谷 律:封筒を差し出す。
三栖 湊:「ん、こっちからはこれ」 封筒を受け取りながら書類を渡す。
金谷 律:受け取る。
三栖 湊:小代さんの処分について、警察から回ってきたものだ。
金谷 律:「……なるほど」目を通して、それだけ言う。
金谷 律:「…………」
金谷 律:「…………あいつ」
金谷 律:「ほんとにあちこちで何やってんだかな……」
三栖 湊:ズ、と茶を啜る。独り言を聞いてしまったのがなんとなく気まずい気がして。
金谷 律:自分の分の紅茶を飲んで、また書類を見る。
金谷 律:「おかげで三栖くんにも、こうして仕事が増える」
金谷 律:続ける。独り言というわけでもなかったらしい。
三栖 湊:「ん、あ。いや」
三栖 湊:ちょっと慌てながらコップを口から離して。
三栖 湊:「ぶっちゃけ、報告書とか書類とかはメールでもやれなかないし。俺が来たのはなんつーか」
三栖 湊:「……この前も言ってた、支部長の気遣いっつーか」
三栖 湊:要は、あの後どうなったかを気にしていたのを支部長に見透かされたという話だ。
金谷 律:「……そういうの、面倒だと思っていたんですよ。前は」
金谷 律:「なんだろうな。今は、そうでもないです」
金谷 律:「いろいろと思い出したから、ってわけでもないんでしょうが」
三栖 湊:「……なんつーか」
三栖 湊:「狭いわりに色々多いじゃないすか、ここ」
金谷 律:「全くですね」
三栖 湊:「だからまあ、その分密度が高いっつーか人と人も近くて。狭苦しいみたいに感じる時も正直あって」
三栖 湊:「でも、そうだから回ってんだろーなって思うんすよね」
三栖 湊:「なんか、どこで何が起きても誰かは気付く……気付ける感じで」
金谷 律:「……僕が進学でここを出た時も、似たようなことを思っていた」
金谷 律:「戻ってきて、また面倒だと思って、少しだけホッとしたのを覚えています」
金谷 律:「やはり、そんな感じのことを思ったのかな」
金谷 律:「今回は、君たちが気づいてくれた」
三栖 湊:「……まあ、偶然すけど」
三栖 湊:「その偶然を起こせるように、って支部長とかは思ってんのかなって」
金谷 律:「あの人の考えていそうなことだ」
金谷 律:「おせっかいです。誰も彼も」
金谷 律:「…………」
金谷 律:「それを今、ありがたいと思っている」
金谷 律:「僕もやっぱり、この町の人間なんだろうな」
三栖 湊:「……俺は最初、金谷さんがここ出身って聞いて正直意外だったけど」
三栖 湊:「今はなんかちょっと、納得したっつーか……」
三栖 湊:見るからに言葉に迷っている、という感じで唸って。
三栖 湊:「……ああ、そうなんだな。って思う」
金谷 律:「よくわかりませんが」少し突き放した物言いをして。
金谷 律:「……わかりました」そう続ける。
金谷 律:「非論理的だな。受け入れがたい」ぶつぶつ言いながら、さほど嫌そうではない。
三栖 湊:「……」 話しやすくなったんだかなってないんだか、という気持ちでもう一度茶を啜ろうとして。
三栖 湊:「あ」 前回来た時のことを思い出す。
三栖 湊:学ランの胸ポケットを探る。指先に乾いたものが触れて。
三栖 湊:色褪せたトルコキキョウの花びら。脆くなっているそれが潰れないようそっと取り出す。
金谷 律:「それは?」
三栖 湊:「前に来た時枯れた花のヤツ。入れたまま忘れてて」
金谷 律:「……ああ」
金谷 律:「小代が、くれたんですよ。その花は」
金谷 律:「君が来る少しだけ前です。それですぐ枯れてしまったんだと、後で」
金谷 律:「……久しぶりのくせに馴れ馴れしい奴だと思ってたんだ。あの時は」
三栖 湊:「……良い人っすね、小代さん」
金谷 律:「……そうなんだ」
三栖 湊:「その時の金谷さん相手に、それでも花持ってきたんだし」
金谷 律:「そうなんだよ」今は空の花瓶を見る。
金谷 律:「僕にあれこれ付き合ってくれたのは、あいつくらいだったんだ。今思うと」
金谷 律:「僕が馬鹿だったのは、全部忘れたことじゃなくて」
金谷 律:「その後、ちゃんとやり直そうとも思わなかったことだと、今思います」
金谷 律:「きっと、小代はあの後も僕に話しかけてくれてただろうにね」
三栖 湊:「なら」
三栖 湊:「次はアンタから話しかければ良いんじゃねーすか」
金谷 律:「……え?」
金谷 律:眼鏡の奥の目を見開いて、とても驚いた顔をする。
三栖 湊:「……なんでそこで驚いてんだ」 一瞬敬語がはげる。
金谷 律:「あ、いや、そうか……と思って」当たり前のようなことを言う。
金谷 律:「そうだな。僕は……いつも待っていたから」
三栖 湊:溜息を一つついて。
三栖 湊:「正直、小代さん側は気にしそうな立場だし。待ってたらいつになるか分かんねーし」
三栖 湊:「今度はアンタが。花じゃなくても、菓子でも何でも持って会いに行きゃ良い」
三栖 湊:「……と、思う。俺は」
金谷 律:「……っ、はは」
金谷 律:「なるほど、ほんとに……ほんとにそうだ」
金谷 律:「……せっかく思い出したのに。またごちゃごちゃと考えて、友達をなくすとこだった」
金谷 律:「そうだな。今、僕があいつに会いたいよ」
金谷 律:「それを言いに行こうか。土産に花を貰って」
金谷 律:「三栖くん。君がもしまたここに来た時は……ちゃんと咲いた花を飾って出迎えますから」
金谷 律:「偶然を届けに来てください」
三栖 湊:初めて見るほど感情のこもった声に、こちらも少し口元を緩めて。
三栖 湊:「俺がまた来るより先にちゃんと花が飾れれば、すね」
三栖 湊:彼を真似るように、あるいは少し挑発するように、皮肉を口にする。
金谷 律:「それくらいは……いくら僕でも……さすがに……」語気が弱い。
金谷 律:「……やってみせようじゃないですか」
金谷 律:「まあ。ともかく。今回は……いや、そうでなくとも」
金谷 律:「ありがとうございました。三栖くん。何もかも」
三栖 湊:真っ直ぐな感謝にちょっと目を瞬かせて。
三栖 湊:「別に、俺だけの力じゃねーんで」
三栖 湊:「どーいたしましても違うし、だから、なんだ……」
三栖 湊:「……次は金谷さんも気付けるように。忘れず見ててください。色々」
GM:その小さな相談室には、空の花瓶と、書類が幾つか。
GM:机の上には、紅茶のカップがふたつ。
GM:片方は少し冷めていて、今部屋の主に飲み干される。
GM:いつもの照れ隠しのため。ただ、その後の彼が見る景色は、いつもとはどこか違っているはずだ。
エンディング5 雨宮 叶
【雨宿町・旧市街 コーポはばたき・明石宅】
GM:事態は無事に片付き、あなたはこの町での用を一旦終えた。
GM:その後、三見改め明石ひかりとは少々の会話があり、あなたの出立を知ると
GM:彼女は、新居へとあなたを招待してくれた。
明石ひかり:「いらっしゃい、雨宮さん」
明石ひかり:ドレス姿ではない、普段の格好で出迎えてくれる。
雨宮 叶:「おじゃまします……えと、明石さん」なんだか自分が照れてしまう。
明石ひかり:「ふふふ、私もまだあんまり慣れてない」こちらも照れくさそう。
GM:新居はまだ生活の匂いが薄い。
GM:レースのカーテン越しに薄く陽の光が入り込み、新しいフローリングを照らしている。
GM:広くはないが、小綺麗な家だ。
雨宮 叶:「気持ちの良い風が入ってくるんですね」さらさらと靡くカーテンを見て。
明石ひかり:「そうそう、風通しが良くて気に入ったんだ」
明石ひかり:「洗濯物もよく乾きそう」
雨宮 叶:「でも、油断してたらすぐ雨ざらしになってしまいますよ」冗談めかして。
雨宮 叶:「雨の多い町ですから」
明石ひかり:「ほんとにそう! そこだけは勘弁してほしいなって思う」
明石ひかり:「でも、慣れてるから。傘持って歩くのも、洗濯物をすぐ入れるのも」
明石ひかり:「やっぱり、慣れた場所には替えられないもんね」
雨宮 叶:「雨の香りはどこか落ち着きますか?」
明石ひかり:「ん、そうね。懐かしい感じがする」
明石ひかり:「そういえば雨宮さんって、出身はどの辺?」
雨宮 叶:「私は……」右手を口元に当てて考える。
雨宮 叶:「……」
雨宮 叶:「……研究所?」真面目な顔で。
明石ひかり:「そうなの?」不思議そうな顔。
雨宮 叶:「物心がつく前のことはあまり覚えていなくて」
明石ひかり:「あ、あんまり話したくない感じだったらごめんね」
雨宮 叶:「……今、こうして転々とすることに躊躇らいがないことから推測して」
雨宮 叶:「転勤が多かったのかも知れません」
明石ひかり:「そうなんだ……それはそれで、少し憧れるかも」
雨宮 叶:「見知らぬ土地で新しい人に出会うのは楽しみの一つですね」
明石ひかり:「今回は、楽しかった?」
雨宮 叶:「はい、とっても」
雨宮 叶:「こうして明石さんに会えましたから」
明石ひかり:「照れちゃうなあ……。それで、この町も好きになってもらえたなら嬉しいけど」
雨宮 叶:「大好きです」屈託のない笑顔で。
明石ひかり:「やった!」
明石ひかり:「……まだ、高校生だっけ」ふと、思い出したように。
雨宮 叶:「はい。高校生です」
明石ひかり:「それであちこち移動してるんだから、大変だよね……ああ、ちょっとね」
明石ひかり:「思い出したことがあって。この間、式の後くらいかなあ」
雨宮 叶:頷き、耳を傾ける。
明石ひかり:「夢を見たの。私はドレスで、結婚式の続きで」
明石ひかり:「なんだかね、高校の時のクラスの友達がお祝いに来てくれて」
明石ひかり:「町を出ちゃった子も、全然話したことなかった子も」
明石ひかり:「ちょっと憧れてた子も、人気だった子も、みんな来てくれてたんだよね」
明石ひかり:「なんだか懐かしくなっちゃって、今度同窓会しようって連絡しちゃった」
雨宮 叶:「なら、現実になるんですね」
明石ひかり:「そうみたい」はにかむように微笑む。
明石ひかり:「高校の頃の思い出って、すごく綺麗だったなって、この年になると思い出したりしてね」
明石ひかり:「だから、雨宮さんがそうしていい思い出作ってるなら、嬉しいな」
雨宮 叶:「はい、とっても良い思い出を作らせて貰いました」
雨宮 叶:「そして、もう一つ」
雨宮 叶:────私は自分の出身は思い出せません。
雨宮 叶:ですが、帰りたい故郷、思い出の土地は決めてあるんです。
雨宮 叶:目を閉じれば、潮の香りが鼻孔を擽る。
雨宮 叶:「いつの日か、明石さんのように素敵な人と会って」
雨宮 叶:「祝福される花嫁になりたい。そんな、夢ができました」
明石ひかり:それを聞いて、驚いたような、嬉しいような顔になる。
雨宮 叶:「そして、これは────」くるりと背を向け、スクールバッグを開く。
雨宮 叶:《折り畳み》解除。咲いて、ステファノティス。
雨宮 叶:「──ありがとうの気持ちです」ゆっくりと向き直って、貴女のことを瞳に映して。
雨宮 叶:両手に持った、小さな白い花束を差し出します。
明石ひかり:「……!」
明石ひかり:そっと、花束を受け取る。
雨宮 叶:「ご結婚おめでとうございます」
明石ひかり:「綺麗。ありがとう……」
明石ひかり:感慨で何も言えない、という様子で、そっと花に顔を近づける。
明石ひかり:「いい香りがするのね」
雨宮 叶:満足と照れの間、身体をほんの少しゆらゆらとさせながら。
雨宮 叶:「お花屋さんに頼んで用意してもらったんです」
明石ひかり:「……もしかして、小代生花店?」
雨宮 叶:「はい。青いリボンを結んでくれました」
明石ひかり:「そう。だったら、私のブーケとお揃い」
明石ひかり:「すごく頑張ってるでしょ、あそこの店員さん」くすっと笑う。
明石ひかり:「思い出すと、昔からそんな感じだったなあ。小代くん」
雨宮 叶:「私の要望を一つひとつ聞いてくれました」
雨宮 叶:「もしかしたら、思い出があるのかもしれませんね」
明石ひかり:「思い出かあ……」
明石ひかり:「私にも、いい思い出がまたひとつできちゃった」
雨宮 叶:「押し花の作り方も教えてくれました」
明石ひかり:「へえー!」
雨宮 叶:「『枯れないように』だそうです」
雨宮 叶:「素敵なお花屋さんです」
明石ひかり:目を細める。花枯れについても、ある程度記憶はぼやけているはずだ。
明石ひかり:「いいお仕事だよね。花屋さん」
明石ひかり:「人に思い出を届けられる」
明石ひかり:「押し花があれば、また見て思い出せるし」
明石ひかり:「……忘れない。ありがとう」青いリボンを指に絡める。
雨宮 叶:「はい、こちらこそです」
雨宮 叶:──ポケットからオルゴールの音色が聞こえる。
雨宮 叶:それは物語が始まる音色。栞を取り、歩みを進めないと。
雨宮 叶:「ごめんなさい、明石さん。そろそろのようです」
明石ひかり:「残念」
明石ひかり:「おやつも用意してたんだけどなあ……」
雨宮 叶:「おやつ」心の底から名残惜しそうに。
明石ひかり:せめて持っていって、と焼き菓子の袋を渡してくれる。
雨宮 叶:「大切にします」きゅっと抱きしめて。
雨宮 叶:「……では、今日は本当にありがとうございました」ぺこりと一礼。
明石ひかり:「こちらこそ。花束、大事にするね」
明石ひかり:こちらも名残惜しそうに、あなたをドアの方まで案内して。
雨宮 叶:「また来てもいいですか?」
明石ひかり:「もちろん! 大歓迎」
明石ひかり:「次は旦那とも話していって」
明石ひかり:旦那、とはちょっとまだ慣れない調子で。
雨宮 叶:「ふふ、はい。旦那さんともぜひ」
明石ひかり:「気をつけていってきてね」
雨宮 叶:中堅どころにくたびれたローファーを履いて、自分をすっぽり覆ってくれる傘を持つ。
雨宮 叶:「明石さん」
明石ひかり:「なに?」
雨宮 叶:「行ってきます!」ひらひらと手を振りました。
明石ひかり:「……はい」ちょっとだけおかしそうに目を細めて。
明石ひかり:「いってらっしゃい!」
雨宮 叶:軒下は北、風向きは南。斜陽は西。
雨宮 叶:なら、私の歩みは東にしましょう。
雨宮 叶:さて、これからどこへ向かうのか。
雨宮 叶:随分と遠くの方に来た気がします。
雨宮 叶:ふと、あの人の顔が浮かんできて。
雨宮 叶:「会いたくなった?」
雨宮 叶:なんて、私は私に問いかけてみる。
雨宮 叶:「ううん、まだいい」
雨宮 叶:妬いちゃうからね。寂しくないよ。
雨宮 叶:だって、私の旅路が待ってるから。
雨宮 叶:バターの香りに、胸を膨らませて。
雨宮 叶:雨の香り、傘の下に蝶を咲かせて。
雨宮 叶:私は名もなき詩を吟じるのでした。
GM:商店街の一画、小さな花屋。大事な品は急に枯れることもなく、今日も町を行ったり来たり。
GM:町役場にほど近い保健所。表の相談事と、裏の後始末。合間に花瓶の彩りを見てふと微笑む。
GM:新市街のアパートでは、新しい生活が始まる。穏やかな暮らしを、花の贈り物が飾るだろう。
GM:某県雫原市・雨宿町。
GM:昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
GM:この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
GM:山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
GM:町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。
GM:時が過ぎれば、人は忘れる。
GM:大切な想いも、いつかの思い出も、みんな、みんな。
GM:それでも、人は時に思い出す。
GM:なくした何かを取り戻そうと。あるいは、新しい想いのために。
GM:花は、枯れます。
GM:鮮やかだろうが、慎ましかろうが、全て変わらず、等しく同じだ。
GM:それでもまた、と新たな彩りを差し出すことはできるでしょう。
GM:白い衣装を畳んで、君は歩き出す。
GM:その足取りに、友情と憧憬を捧げよう。
GM:本当はあの日、何もかもを裏切っていたのかもしれない。
GM:でも、取り戻せたと、そう思います。
GM:全てでなくとも、十分すぎるくらいには、きっと。
GM:だから僕は今日もここ、いつもの場所で、町を見ている。
GM:今もなお、眩しすぎる君を思うと、時々胸が痛みますが。
GM:昨日を切り捨てるためでなく。
GM:明日に向けて進むため。
GM:せめて、優しい忘却を。
リプレイ・ドロップ 雨宿町勿忘草~空から降る青~ 了