ヴィペラは金蘭にて咲けり
メイン 見学
PC1:"グロウ5"剣城 零士(キャラシート)PL:サムトー
PC2:"アンカレッジ"対雁 皐月(キャラシート)PL:すらい
PC3-A:"鉄人燦花"林 俊(キャラシート)PL:さささ
PC3-B:"アーテリー"済鳥 魁斗(キャラシート)PL:有限無限
PC4:"秘儀大全"春江 由(キャラシート)PL:ミハエル
GM:アスハル
本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.
目次
プリプレイ
GM:それではUA・グレイプニル環境の大型セッション!
GM:『ヴィペラは金蘭にて咲けり』 初めてゆきましょう
GM:まずは定例通り自己紹介から
GM:PC1、剣城さんお願いします

キャラシート
剣城 零士:はい!
剣城 零士:剣城 零士(つるぎ れいじ)です。21歳。フリーランスの荒事屋をやっております。
剣城 零士:札付きの不良がオーヴァードに覚醒し、調子に乗ってるところを本職に叩きのめされるという典型的な挫折ルートを辿り
剣城 零士:UGNに拾われ更正のために教育を受けましたが、指導者の死を切欠にイリーガル登録を抹消。フリーランスに落ち着きました。
剣城 零士:指導の甲斐があったのか無かったのか、プライドの高い不良精神は据え置きながら
剣城 零士:フリーランスとしては非常にUGNに協力的な立ち位置にあります。
GM:ならず者傭兵部隊みたいなところにいたんだ
GM:今はただのならず者……
剣城 零士:リリースされて一人だけ残ったならず者です
剣城 零士:口が悪めでワンワンうるさいかと思いますが適度に構ってもらったり流してもらえると幸いです。
剣城 零士:性能はハヌマーン/ウロボロスのクロスブリード、暴走白兵型。狂騒の旋律でバフを振りまきながら暴走し
剣城 零士:遺産・謀略の牢獄で確保した高い行動値、固定値、ダメージで素殴りしていきます。
剣城 零士:今回は高経験点なので範囲攻撃や複数回行動、棺(概念)も持ってきました。
剣城 零士:影の刃(黒の剣)を出力して懐に飛び込み暴れるスタイルです。ブォンブォン。
GM:黒棺が黒宮殿になってしまった
GM:とはいえ省力固定値型はこのセッション向きと言えます
剣城 零士:やった~!
剣城 零士:こんな感じかな!いい具合に噛みついたり吠えたり地べたを這いつくばったりしていきたいと思います。よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします! そんな元猟犬の剣城さんのハンドアウトはこちら
【HO1:剣城 零士】
【シナリオロイス:《銃火姫》クラリッサ・エルツィオーネ 推奨感情:敵意/困惑】
あなたは、かつてUGNの遊撃部隊グレイグロウとして従事した歴戦のオーヴァードだ。
その戦いの中でも、FHセル『エルツィオーネファミリー』のクラリッサは、君にとって苦い名前だ。
海外での長期作戦において、あなたと彼女は幾度となく敵対し、全体の戦果はともかく、あなた個人は彼女にやりこめられたまま終わった。
それから現在。あなたは、旧友からの依頼で助力に来たF市で、彼女と再会する。
何故かエルツィオーネファミリーの構成員に追われていた彼女は、なし崩し的にあなたを襲撃に巻き込むと、告げた。
「UGNに"亡命"したいのです」「エルツィオーネの『鍵』を見つけなければ、この町は滅ぶ」
あなたは、まず話さなければならないだろう――自分がもうUGNではないことを。
GM:猟犬時代の仇敵と再会します
剣城 零士:姫だ~?偉ぶりやがって気に入らねえな~!
剣城 零士:前の職場への紹介頼まれるの気まずさ半端ないな

ケモヒトメーカー
クラリッサ:FHマフィアのご令嬢です
剣城 零士:やりこめられた……勝ったと思うなよ……
剣城 零士:依頼を受けつつ決着をつける機会を狙います よろしくお願いします
クラリッサ:あら、挑戦するならご自由に
GM:その都合でOPは二段構えになります。
剣城 零士:余裕ぶりやがって~!
剣城 零士:はーい!
GM:では続いてPC2!
対雁 皐月:うむ
GM:ミストルティン移行型対雁さんどうぞ!

キャラシート
対雁 皐月:唯一の継続PCにしてUAコンバートを受けた女、"停泊地"対雁 皐月です
対雁 皐月:チルドレンからの叩き上げでエージェントにまでなった歴戦の女。愚直とも取れる真面目さと、相応に積んだ鍛錬が強い自負を持つ女です。
対雁 皐月:チルドレンからそのままエージェントになったので知識の小回りが聞きません。
対雁 皐月:制服だからいいだろ…とどこでもセイラー服を着てるくらいの人間
GM:本来は軍人の服ですからね
対雁 皐月:元々は聖者の遺骨型遺産の適合者であり、フライング・ダッチマンの亡霊に合わせた格好だったんですが
対雁 皐月:1年間のグレイプニルとの激戦の中で成仏し、戦力低下が否めなかったのでプランナーに直談判。ミストルティンへと改造されました。
対雁 皐月:普通はシンドロームが増えるはずなのにウロボロスがミストルティンになったのはプランナーの私怨だと思います。
GM:ほんとか? 亡霊プランナーの手で成仏させられてない?
対雁 皐月:可能性は大きい…
対雁 皐月:ウロボロス嫌いすぎ女
対雁 皐月:バトルスタイルは当時と変わらず、影から錨を呼び出しぶん殴ります。実験体になったのでスピードは落ちましたが、膂力がとんでもなくなりました。
対雁 皐月:データもまっすぐなミストルティン白兵!アーキタイプを形成し形無き魔剣で殴ります。
対雁 皐月:LO:Aという信じられない高出力リミットをポルターガイストとファイナルストライクでアンプし、信じられない高打点を出します…それだけしか出来ない!
GM:ちょっとヨクワカラナイ打点が見える
対雁 皐月:そう、強者設定なのに…殴るしか出来ません!真面目過ぎ
対雁 皐月:しかし、基部だけを見ると実はかなり燃費が良く、武器を作って殴るだけならたった侵蝕6で済みます
対雁 皐月:連戦にも対応しているぞ!
GM:射程視界に飛んでくる錨、だいぶイヤ
GM:軌道から弾幕とか出してきそう
対雁 皐月:ブオォォン(シンカーゴースト)
対雁 皐月:今回も出航…出向任務とのこと。気合を入れて頑張ります!よろしくお願いします!
GM:お願いします! ではハンドアウトはこちら!
【HO2:対雁 皐月】
【シナリオロイス:《異界の巫女》新条梢 推奨感情:親愛/脅威】
あなたは、UGNが密かに保護する《異界の巫女》新条梢の監視者のひとりである。
オーヴァードとしてあらゆる意味で信じがたく規格外である彼女だが、普通に話している分にはありふれた少女であり、あなたにも心を許しているようだった。
……ただ1つ、彼女は"声"を聞く。
それは、事件の大小こそあれ、全てがR事案――更に言えば、G案件に繋がる可能性の極めて高い予言である。
"F市に《澄み渡るもの》が来る"。
監視者の役割の1つとして、あなたは現地に調査に向かうことになる。
新条 梢:タダオーン! このNPCは……なかったことにはされなかった!
対雁 皐月:公式NPC!
対雁 皐月:えらく格の高いポジションになって私は嬉しいが…これは、相応に敵が強大な証では…!?
新条 梢:侵蝕率666%! 公式NPC! 一切説明なし! 公式シナリオとかにも……出てこないですよね?
対雁 皐月:どうだっけ…
新条 梢:私の時空では何らかの予言を用いて被害を予告するキャラです
対雁 皐月:まあ…なんか凄そうなので、凄いんでしょう(ふわふわ)
GM:というわけで頑張って貰います! G案件、まあ何とか出来るでしょう
対雁 皐月:要人なので丁寧に対応します。基本タメ口の対雁も丁寧語
対雁 皐月:頑張ります!何事も暴力で解決するのが一番だ
GM:お願いします!
GM:では続いてHO3が分離した結果のPC3-A、林さんどうぞ

キャラシート
林 俊:うおー
林 俊:"鉄人燦花"林 俊(はやし・しゅん)。28歳男性、あと趣味で長袍着てますがおそらく純日本人。
林 俊:元々神城系企業の香港支部に勤めていたんですが、FHの襲撃で大負傷、同僚も多数被害に。
林 俊:結果全身を義体に置換する大手術をし、その後恩知らずにもさっさと退社しました。
林 俊:現在は日本で、多分現地で縁があったんだろう中華系マフィアに拾われて癒着しています。
林 俊:そこがUGNと懇意にしているので、よく出張してイリーガル扱いでお仕事をしています。任せてください。
GM:ウチのマフィアはよお……正義のUGNと組んでて……ジャームだって数えるくらいしか殺したことがないんだ……
林 俊:必要悪っていうのかな……
林 俊:なお、義体化が結構ショックだったらしく、やたら硬いのと銃で戦う羽目になったのを「これは気功」と言い張っています。
林 俊:基本的に真面目なアホです。
GM:かわいいね
林 俊:ブラックドッグ/ノイマンでDロイスは機械化兵。ユニークアイテム完全義体も所持しており結構硬いです。
林 俊:攻撃はマルチウェポンでドッジしにくい射撃固定値攻撃をしていきます。防御に振った分火力は控えめかも。
林 俊:カバーリングもしてロイスを守れたらいいなあと思います。
林 俊:そんな感じかなあーこの"気"の力で戦い抜きます(銃で)
GM:お願いします! ではそんな林さんのハンドアウトはこちら!
【HO3-A:林 俊】
【シナリオロイス:《マスターフリント》 推奨感情:執着/憎悪】
あなたは、UGNに近しい中華マフィアからの出向エージェントである。
あなたには忘れられない相手がいる。
かつて大陸で起きた、神城系企業と地元FHセルの衝突。ただの小競り合いから始まった諍いが、双方の壊滅という結末に至った原因は、たった一人のマーセナリが参戦したせいだという。
その相手は、イタリアの港町を1つ炎に包み、今は日本のF市に来ている。あるFHセルの遺産の争奪戦に関わっているのだという。
男の名は《マスターフリント》。
遍く戦場にその姿を現し、その戦火を際限なく拡げる、燎原の凶手。
あなたは彼との戦いのために、UGNの救援に応えることにした。
林 俊:忘れられない名前だ……
GM:マスターエージェントと戦って貰います。
林 俊:相手にとって不足なし……!
GM:果たして気功(気功ではない)が通じる相手なのか。だがあなたは一人ではない……
GM:もう一人のHO3がいるのだ! PC3-B、済鳥さんどうぞ

キャラシート
済鳥魁斗:「俺の掌で……踊りやがれぇぇぇ!!!」
済鳥魁斗:済鳥魁斗(すとり かいと)。二十歳の新人UGNエージェント!
済鳥魁斗:赤髪にスカジャン、溌溂とした笑顔、燃えるような正義感、通りの良い大きな声、
済鳥魁斗:音速の糸による斬撃、他者を操り人形とする攻撃が特徴。
済鳥魁斗:理屈で考えるよりも体が先に動く熱血漢。困っている誰かを放っておけず、危険を顧みずに事件に首を突っ込みます。
GM:なんかおかしくないか?
GM:途中の文言がなんかおかしくないか?
済鳥魁斗:俺の糸にかかって情報を吐かなかった奴はいないぜ!
GM:尋問得意なんだ……
済鳥魁斗:糸を操り、更に糸を介して他者を意のままに操るエフェクトの使い手です。本人の性分には合っていないように思えますが
済鳥魁斗:バス事故に巻き込まれ覚醒した時のUGNの教官の指導を受け、その技量はとても高いです。
済鳥魁斗:あやとりに始まり人形浄瑠璃、バイオリンまで……
済鳥魁斗:1時間ものの人形劇を一人でやらされたりもしました。
GM:具現化系の修行?
済鳥魁斗:「血のにじむ努力が……今の俺を作ってくれてるんだぜ!」
済鳥魁斗:性能はエグザイル/ハヌマーン/オルクスのトライブリード。
済鳥魁斗:風斬糸で射程15mの白兵攻撃を行いつつ、ブレインハックで憎悪を付与します!
済鳥魁斗:憎しみは何も生まねえ!
GM:もう全部おもろいな
GM:それはそれとして性能が怖すぎます
済鳥魁斗:更に妖精の手、デビルストリング、デビルスレッドで達成値やオートアクションに干渉しまくっていきます!
済鳥魁斗:運命は俺の指先ひとつで決まるんだぜ!
GM:運命の三女神?
GM:では……そんな熱血エージェントの相手はこちらだ!
【HO3-B:済鳥魁斗】
【シナリオロイス:《ドン・ゴールドウェル》 推奨感情:興味/警戒】
あなたはUGNのF市支部に所属する新人エージェントである。
一見はのどかな観光都市に見えるF市だが、広大な外国人街には無数の海外のレネゲイド組織の息がかかっており、下手な刺激を与えないため、F市には平時は連絡要員程度の人員しかいない。
だが、そうも言っていられない事態が起きた。
イタリアのFHセル「エルツィオーネファミリー」で内部抗争が起き、彼らはどういうわけか、このF市に戦場を移しているのだという。
かの《マスターフリント》を初め、無数の危険因子が集まってきている。早急な救援が必要だ。
曰く抗争の先陣を切る統率者の名前は――《ドン・ゴールドウェル》。
……何がなんだか分からないが、最悪の事態を防がなければならない。
GM:人員不足のF市支部を襲う危機! 実働部隊の要が君だ
済鳥魁斗:乱戦は任せてくれ!銃を向け合わせるのはお手の物だぜ!
GM:相手はマフィア構成員ですからね
GM:疑心暗鬼と内部崩壊を起こす……君にうってつけの任務だ
済鳥魁斗:ああ……表で糸を引いてやるぜ!
GM:では、そんなF市に所属する数少ないイリーガル!
GM:PC4、春江さんお願いします

キャラシート
春江 由:「春江由と申します!あなたの苦労をずっと見ていました!本当によく頑張りましたね!このシールをお家に貼ればあなたの苦労が報われ幸運がって待ってくださいよー!」
春江 由:春江由です。女子高生です。
春江 由:物心ついた時から田舎の離島の村落に放置され、「主」なるものを信仰する巫女のような生活をしていました。
春江 由:滝行を行い怪しいお札を作り頭に壺を乗せる修行をすること幾星霜。ついに星辰が揃い主が復活するぞという5日前
春江 由:UGNがやってきてしまいました。
春江 由:無慈悲に更地にされるかと思いきやチルドレンが戦闘狂だったのか拳で決着をつけ負けたら言うことを聞けと提案したのでそれに乗り敗北。
春江 由:今はちょっと遠めのF市に転がされ普通の女子高生生活を送っていますが
春江 由:本人が反省の無い明るいアホなので今日も授業の内職で作った怪しいハンドメイドをメルカリで安値で売っています。
GM:またないか ドッと情報の洪水を浴びせる
GM:のは
春江 由:はい、以降の書き溜めはさくっと性能なので一度待ちます。
GM:今は邪神の降臨は……? 目論んでるの?
春江 由:主が行きたいと言ったらいつでも行けますが
春江 由:それはそれとして星辰そろわなくなっちゃったので
春江 由:しばらくは皆さまに幸福をお裾分けしながら過ごすしかないかな…
春江 由:という感じです
GM:了解です
GM:とりあえずイリーガルですイリーガル
GM:性能は?
春江 由:はい性能
春江 由:ブラムストーカーとバロールのクロスブリードです。
春江 由:鮮血の奏者をサングインで引き上げて攻撃力を上げ
春江 由:迎撃する魔眼でカウンターアタックします。
春江 由:あと申し訳程度ですが棺が打てます。紡ぎもあるのでミドルもへなへなというほどではない。
GM:うん、実はバランス枠で採用しています
GM:無敵のDロイス:Dロイスなし だしね
春江 由:Dはありません、カウンター型はよく死ぬので帰還に振りました。
GM:ではそんなあなたのHOはこちら1
【HO4:春江 由】
【シナリオロイス:《センさん》 推奨感情:親切心/不満】
あなたは、かつて邪神を召喚するために活動しながら、志半ばでその野望を挫かれた巫女である。
邪神信仰の布教活動を続けるあなたには、目下アタック中の相手がいる。
センさんと名乗る、高校の裏山に住まう神木のRBである。あなたはひょんなことから、この呆けた様子の長寿のRBと親しくし、信仰グッズを布教しようとしていた。
通い詰めていたあなたに、ある日センさんは言った。
「水がまずい」
すぐに水質浄化グッズをおすすめしようとしたが、もっと広い範囲だ、F市の危機だとまで言うため、あなたは地元の支部に相談をかけることにするのだった。
春江 由:「任せてくださいこの前シールをお裾分けしたときに親切に番号をくれたこのウォーターサーバー会社に……えっ支部?」
センさん:みち子さんや、最近お水が変でねえ……
春江 由:大変です
春江 由:浄化シールもお祓いも効かないなんて
春江 由:これは支部に相談するしか…
GM:だが支部を訪れたあなたは、なんかすごい非常時態勢に巻き込まれるのでした
春江 由:なんと
春江 由:一子相伝邪神秘術で相手を賢く()したり目覚めさせたり()宇宙の真理を見せたり()しかできない私になんとかできるでしょうか。
GM:相手はマフィア構成員ですからね
春江 由:なるほど
GM:洗脳とグッズ詐欺を起こす……君にうってつけの任務だ
春江 由:"啓蒙"します!よろしくお願いいたします!
GM:ではこの五人でやっていきます!
剣城 零士:よろしくお願いします!
GM:トレーラーを張るぜ
春江 由:よろしくお願いいたします!
昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は同じ時を刻み、変わらないように見えていた。
だが、人々の知らない所で、世界は既に変貌していた。
――彼方の惨劇に、真に思いを寄せられる人間は存在しない。
一月前。イタリア東部海岸の小さな街が、大火事に会い壊滅した。
十六年前。誰もに愛されたバーの歌姫が、親の借金苦でその身を売った。
十年前。将来を嘱望された救国の兵士が、その道を誤った。
一年前。遥か宙の彼方より、災厄の火が降り注いだ。
誰もが、自分とは関係のない出来事だと思っている。
F市。
かつては港町として名を馳せ、今もなお外国との繋がりが深い観光都市。
その外国人街の中で、ある噂が流れ始めた。
曰く――海外の大富豪が秘密裏に隠した財宝が、この街のどこかにある。
それさえあれば、文字通り、一生遊んで暮らせるほどの金と力が手に入るのだと。
『エルツィオーネ・ファミリー』『アマルフィの妖精墓』『極度侵蝕域平衡体』『都市破壊型風水師』『マスターフリント』『いと高きセンペル』『見た目はコードウェル博士とそっくりだが真逆の信念を持つ男』
彼方の惨劇に、真に思いを寄せられる人間は存在しない。
誰もが、自分の世界とは関係ないと思っている。
――ああ。耳を塞ぐな。目を逸らすな。
近づいてくるぞ。
鎖の鳴る音が!
ダブルクロス The 3rd Edition 『ヴィペラは金蘭にて咲けり』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
GM:よろしくお願いします!
対雁 皐月:よろしくお願いします!
剣城 零士:よろしくお願いします!
林 俊:よろしくお願いします!
済鳥魁斗:よろしくお願いします!
春江 由:よろしくお願いします!
OP0 剣城 零士
GM:それでは最初は、剣城さんのオープニングです。
剣城 零士:はい!
GM:時系列は2年前。かつてあなたがグレイグロウとして各地を転戦していた頃の話となります。
GM:登場侵蝕は必要ありません。代わりに、このOP中は侵蝕率を100%にしてください。
剣城 零士:上がってる!了解しました!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を100に変更(34 → 100)
GM:――――――
GM:【2年前】
GM:【イタリア、ナポリ湾岸】
GM:後に『ヴェスヴィオ掘削戦』と呼ばれる、その作戦の始まりは。
GM:イタリアの某地にて、大規模なレネゲイドクリスタル地層の発掘と活性化が起きたことによる。
GM:現地のFH、ギルド、ありとあらゆる戦力が、この前代未聞の資源に色めきたち。
GM:同時にUGNもまた、大がかりな作戦行動を必要とした。
GM:しかしUGNはその戦力を二分する必要に迫られた。なぜなら、そのレネゲイドクリスタルの発見によって、近隣の休火山に活性化の可能性が見られたからだ。
GM:即ち。『活性化した火山の抑制、ないし被害の減少』を担う班と。
GM:『既に現地マフィアの間で奪い合いの真っ最中にある、レネゲイドクリスタル地層の回収』を担う班。
GM:隊長である茂野は、火山の抑制班についている。
GM:地層や火山の性質、地脈、現地に詳しくない君たちは、マフィア相手の強奪戦に向かい。
GM:そして今、その最終局面を迎えていた。
《グロウ8》:『おい"フィフス"! こりゃビンゴじゃないか! うん!』 全身にブラックドッグ製のパワードスーツで覆った男が、道路を滑走しながら通信してくる。
GM:バイクに乗ったあなた達の部隊を、前方から、車に乗ったマフィア構成員たちが射撃してくる。
マフィア:「来やがった! しつけえんだよ!」「たたんじまえ!」「治安屋気取りどもが! ヘリが出ちまえばこっちのもんだ!」
剣城 零士:「ああ!?なんだって聞こえねえんだよタコ!」
剣城 零士:銃弾が起こした風が頬を叩く。
剣城 零士:「ケケッ、でけえのが居るってよぉ!パーティ前にちっと片付けでもするかぁ!?」
《グロウ8》:『この先には飛行場があンだよ! 積荷は十中八九、例の発掘地層だぜ!』
《グロウ8》:『うお危ねえっ!?』飛んできた手榴弾を、電磁場が弾き返す!
剣城 零士:「んだよ、潰せねえやつか!こっちに撃ってくるなら正当防衛できると思ったんだが……」
剣城 零士:「なっ!」
剣城 零士:直撃コースの銃弾に手をかざせば、軌道が反れて外れていく。
GM:弾丸が、爆風が、すぐさま背後に流れていく。
マフィア:「銃はダメだ!」「直で行くぞ!」
マフィア:敵の練度は高くない。オーヴァードかもまちまちな、地元のマフィアだ。
マフィア:減速して迫ってくるが、一部の例外の除けば、あなた達の敵ではない。
剣城 零士:「こいつらはやっちまっていいんだよな?」
《グロウ8》:『許可は出てる! タコども、マリネにしちまえ!』
《グロウ8》:迫ってきたバイクを、巨大なアームがつかまえて投げ捨てる。
マフィア:「轢き潰してやるァ!」
剣城 零士:「ちったぁ食えるやつが居ればいいがなぁ!」
剣城 零士:懐から細い円筒状の柄を抜き払う。影の炎が刃となり、怨霊が唸るような低い音が響く。
剣城 零士:「おらよ、っと!」
剣城 零士:ハンドルから両手を離し、かざした片手が一機を引き寄せ。
剣城 零士:闇刃が空ごと敵を灼き斬る。
剣城 零士:真っ二つになった車体が後方で炸裂する。
マフィア:「ぐ、ああああ!?」 大型ジープが背後で炎上!
剣城 零士:爆風を背中に受ける。心地良い。
《グロウ8》:『……ヘリポートが見えてきた! これで茂野のオヤジに舐めた口は効かせねえ~! 』
剣城 零士:「先行くぜぇっ!」
剣城 零士:影の刃を二閃、三閃。敵の半数程度を食い散らかしたところで、残りは無視して突破する。
GM:轟、とバイクが煙を噴く。スーツローラーが火花を散らす。UGN部隊とマフィア構成員が入り交じり、戦況は混沌としてゆく。
剣城 零士:「本命はいただきだ!残飯処理はやっとけよ"エイス"!」
GM:そしてあなた達は辿りつく。古びた施設の中心にあるヘリポートと、その奥にあるコンテナを積んだ輸送機。
《グロウ8》:『舐めんな! 冷や飯食うのは、――!?』
GM:ガァン! バイクの前輪の軸が、銃撃とともにピンポイントで撃ち抜かれる。
剣城 零士:「……!」
クラリッサ:硝煙を上げるのは、ヘリポートの前に立つ、華奢な影。
剣城 零士:鈍い衝撃を感じると同時に跳びずさる。
クラリッサ:「あら。――これはまた、千客万来、というわけかしら?」右手に長大なライフルを、左手に黄金のピストルを構えた少女。
クラリッサ:炎を象ったイヤリング。周囲には、彼女とは別勢力のマフィアの構成員が何十人と転がっている。
クラリッサ:この作戦の中で、何度か目にした相手であった。
《グロウ8》:「《銃火姫》……!」
クラリッサ:「コルヴィーノでも、デンティチェでもないわね。……ああ、なんだったかしら?」
クラリッサ:「あなた達、UGN。よくまあ、ご苦労なこと」
剣城 零士:「てめえ……」
剣城 零士:浮かべていた凶暴な笑みが消える。
剣城 零士:「まだ生きてやがったか」
クラリッサ:「生きて……ああ、採掘場の爆発のことを言っておられます?」
クラリッサ:「あの程度のことで……日本人の男は随分と軟弱なのね」
クラリッサ:「改めて名乗りましょうか」
クラリッサ:「エルツィオーネ・ファミリー。偉大なるボス《ブリジンガメン》が一人娘。クラリッサ・エルツィオーネ」
クラリッサ:艶やかに一礼する。
《グロウ8》:『ヘラヘラと! ここをパーティ会場か何かと勘違いしてんのか!』
《グロウ8》:疾走する勢いのまま、パワードスーツが突進! 大きく拳を振りかぶる!
クラリッサ:「――あら、だってそうでしょう」 少女は下がらない。背後には荷物を積み込んでいる最中の彼女の部下がいる。
クラリッサ:カ ガァン! パワードスーツの振り下ろした拳は轟音と共に地面を砕き。
クラリッサ:すり抜けるような軌道で駆け抜けた少女の銃弾が。
クラリッサ:ごく一瞬で――微かに罅の入った手首の関節部から入り込み内部で腕部肩部胴体部を跳弾を繰り返して進み経路系を寸断させ破片が着用者の手首を砕き背面のブースターを破壊しながら抜け出て散った。
クラリッサ:およそ通常の確率ではありえない異常近接狙撃であった。
GM:既に何度か相対したあなたは知っている。彼女の持つ銃剣の遺産の能力である。
《グロウ8》:『なんっ……ギャアアアアアーーーーーッ! どうなってやが、ゲホッ!』
《グロウ8》:倒れたパワードスーツが火花を上げながら呻く。
剣城 零士:「馬鹿が……!おい、エイス!」
クラリッサ:「《アリアンナの泪の秘蹟》。私の銃火は『私に勝利をもたらす軌道』を示してくれる」
クラリッサ:「さ、もちろん事前情報は調査済ですけれど……名乗りは聞いていなくてよ」
剣城 零士:──耳鳴りがする。
剣城 零士:逃げろ。戦ってはいけない。
剣城 零士:視界に現実とは違う光景が広がる。
剣城 零士:無様に倒れ伏す己。目もくれずに笑っている女。
剣城 零士:それは遺産が見せる警告か、あるいは嘲笑か。
剣城 零士:「──五月蝿えんだよ、クソが」
剣城 零士:どちらにしろ、糞食らえだ。
剣城 零士:「感謝するぜ、生きててくれてよ。イタリア女の頑丈さに乾杯ってか?」
剣城 零士:「てめえのことは」
剣城 零士:「俺がこの手でぶった斬ってやらねえと気が済まねえからなあ!」
剣城 零士:咆哮と共に、握った刃の影焔が滾る。
剣城 零士:「UGN独立部隊グレイグロウ、《グロウ5》、剣城零士」
剣城 零士:「聞いてなくても覚えさせてやるよ」
剣城 零士:「てめえが最後に聞く名にしてやる」
クラリッサ:「ツルギ。ええ、そのくらい情熱的でないと」
クラリッサ:「エルツィオーネと踊る資格はありません――!」
クラリッサ:背後で積載が続く。ヘリのローターが回転し始める。地層を覆った布の上から伸びた鉄線が、空へと浮かぶ。
クラリッサ:銃剣の遺産が、黄金銃の弾丸が、あなたに撃ち込まれる。
剣城 零士:「おおぉっ!」
剣城 零士:腕を鞭のように振るわせ、尽くを撃ち落とす。
剣城 零士:かわすことも弾くこともしない。その先で当てられることを既に知っている。
クラリッサ:少女の双銃は、狂った方位磁針のように間断なく淀みない。
クラリッサ:背後の鉄塔を穿つ。倒れる大質量が、剣城の接近自体を防ごうとする。
剣城 零士:「──らぁっ!」
剣城 零士:瞬間。大地に根を張るように踏みしめていた両足、ため続けた力を解放。
剣城 零士:跳躍。倒れ込む鉄塔に着地。再跳躍──瞬時に逆側へと回り込む。
クラリッサ:「!」
クラリッサ:くるりと、トリガーを支点に銃剣を回転。逆手気味に銃床を構える。
剣城 零士:飛び込む。距離を詰めるだけでは足らないことも知っている。
剣城 零士:接近戦に備えて構え直すその一瞬、その瞬間に勝機を見て。
剣城 零士:地を這うような姿勢から、渾身の斬り上げ。
GM:――――斬!
クラリッサ:「――――!」片目を閉じる。銃剣を弾かれ、僅かに切り裂かれた金髪が空中を舞う。
剣城 零士:「──もらったぁっ!」
クラリッサ:小柄な体が宙を舞い――
クラリッサ:「――本当に、楽しいのだけれど」「ここが"線"よ」
剣城 零士:「──ッ!」
マフィア:「お嬢様ッ!」 その体が、空中に降りた縄梯子によって攫われる。
マフィア:レネゲイドクリスタルの地層塊を吊り下げたヘリが、更にクラリッサを拾って動き出す。
剣城 零士:(あの女ッ……!自分から……いや、)
剣城 零士:(俺が、弾かされたッ……!?計算の通りに!)
クラリッサ:「ありがとう、ツルギ。最後に少しだけ、張り合いがありましたわ」
クラリッサ:余裕の微笑み。ヘリは非武装だが、彼女がいればあらゆる迎撃を撃ち落とせる。
GM:そしてヘリが去っていく……ハズだった。
剣城 零士:「てめえ……!待ちやが……」
《グロウ8》:「フィフスッ!」 地面に転がったままの、パワードスーツが叫ぶ。
《グロウ8》:巨大な片腕だけが、火花を噴きながら、かろうじて復帰している。「こっちだ! 乗れ!」
剣城 零士:「……!」
剣城 零士:問答もなく、即座に飛び乗る。男の巨大な片腕へと。
《グロウ8》:以心伝心。常態ではあり得ぬ荒っぽいやり方は、グレイグロウの真骨頂であった。
《グロウ8》:「オ、」腕が振りかぶられる。生き残った動力系を全開駆動。「ラァアアッ!」
剣城 零士:「加減したら殺す!」
剣城 零士:「らぁぁぁぁっ!」
GM:男が飛翔する。空中の地層へ向けて。
クラリッサ:「――――!」 驚愕に眼を見開き。すぐさま。「あは」
クラリッサ:「エレガントだわ!」
GM:それでは判定を行ないます。
剣城 零士:うおーっ
GM:現在のデータ、侵蝕率で構いません。白兵、あるいは射撃攻撃を行なってください。謀略の牢獄は発動済とします。
剣城 零士:了解!白兵攻撃を行います!
GM:達成値の高さによって、必要に応じてレネゲイドクリスタル地層塊を削り取れるでしょう。
剣城 零士:ダイスは6、C値10、固定値は牢獄の+7、エクスライフスキルの+10合わせて24!
剣城 零士:問題無ければ命中判定行きます!
GM:どうぞ!
剣城 零士:6DX+24+0@10 (侵蝕100~)
DoubleCross : (6DX10+24) → 7[1,3,5,6,6,7]+24 → 31
剣城 零士:なんとか30超えた!
GM:31! では目標値は……
クラリッサ:《カウンター》。《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》
GM:使用する武器は栄光と勝利の槍と黄金銃。
剣城 零士:なにっ!?
GM:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[1,4,4,5,6,8,8]+3[2,3]+2 → 15
剣城 零士:お?
クラリッサ:《神速舞踏》《神速舞踏》
剣城 零士:グワーッッ!
クラリッサ:達成値を+20します
クラリッサ:合計値35!
クラリッサ:では容赦なく……叩き落とす!
剣城 零士:畜生ぉ~!
クラリッサ:11+12+4+4d10
DoubleCross : (11+12+4+4D10) → 11+12+4+20[3,7,5,5] → 47
クラリッサ:命中しました
剣城 零士:HP31!
剣城 零士:倒れます
クラリッサ:ロケットのような直線軌道。一方で不安定な空中での迎撃。
クラリッサ:だが、状況の悪さに関しては、クラリッサにはほぼ問題なく。
クラリッサ:ほぼゼロ距離まで近接した剣城めがけて――すれ違い様、両手の銃火が迸る。
剣城 零士:「ガッ……」
剣城 零士:「……ァァァァァッ!」
剣城 零士:渾身の一閃は仇敵に届くことなく、寸前の虚空を灼くのみに留まり。
剣城 零士:落ちていく。血反吐を吐きながら、女を見上げる。
クラリッサ:「一つだけ、お礼を言っておきますわ」
クラリッサ:「あなた方が火山を守ってくれていること。ここはわたくしたちの地元ですもの」
クラリッサ:縄梯子に細身を絡めるように捕まりながら、微笑んで見下ろす。
クラリッサ:カァン。黄金銃が真上に弾丸を放つ。
クラリッサ:レネゲイドクリスタル地層塊の端がいくらか欠けて、落ちていく剣城を追っていく。
剣城 零士:「なっ……!」
クラリッサ:「それはその分と、わたくしを楽しませてくれたお礼です」
クラリッサ:「縁があったら、また会いましょう。レイジ・ツルギ」
剣城 零士:気に入らない。気に入らない。気に入らない。
剣城 零士:少しも歪まない澄ました顔。その声には怒りも憎しみも感じられず。
剣城 零士:俺を見下ろすその瞳は。
剣城 零士:「て、めぇ」
剣城 零士:「俺を」
剣城 零士:「見下し、てんじゃ……!」
剣城 零士:ねえ、と。叫ぼうとした口から血が溢れる。
剣城 零士:自分を追って落ちてくるクリスタル、表面に自分の姿が映った。
剣城 零士:落ちていく敗者が。
剣城 零士:「ち」
剣城 零士:「ちぃぃぃくしょぉぉぉぉっ……!」
GM:大地が近づいてくる。ヘリが離れていく。大地が近づいてくる。ヘリが離れていく。離れていく。
剣城 零士:怒りと苦悶の叫びすらも力なく消えていく。
剣城 零士:ふざけるな。俺はまだ負けていない。俺は。まだ。
剣城 零士:伸ばした手は届かない。空を切ってもがくばかりで。
剣城 零士:鈍い衝撃と痛みが、その屈辱の記憶の幕引きだった。
GM:――――ヴェスヴィオ掘削戦、その報告書。
GM:火山の鎮静化には成功。掘削されたレネゲイドクリスタル地層については、ごく一部を除いてFHに回収された。
GM:回収した破片については、UGN研究室に回され、地形環境に与える高濃度レネゲイドの事例として大きく活用される。
GM:されど、この作戦はグレイグロウでの戦いの中でも、苦い記憶として残り――
GM:グレイグロウは隊長の死により解散。剣城も所属の上では野に下ることとなる。
GM:そして、二年後。
GM:――――――――――
GM:OP0終了です。剣城さんは侵蝕率を基礎値まで戻してください。
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を34に変更(100 → 34)
GM:ロイスについてはOP1終了時まで、保留としてください。
剣城 零士:はーい!
OP1 林 俊&済鳥 魁斗
GM:それではOP1。登場は林さんと済鳥くんです。
GM:登場侵蝕をお願いします!
林 俊:林 俊のHPを1D10(→ 10)増加(28 → 38)
林 俊:ぎゃー
林 俊:あっHPにしてる。すいません
林 俊:林 俊の侵蝕率を10増加(37 → 47)
GM:済鳥くんも振っといて!
済鳥魁斗:31+1d10
DoubleCross : (31+1D10) → 31+1[1] → 32
林 俊:はんぶんこしたい
GM:対極的だ……
GM:では
済鳥魁斗:光と影……だぜ!
アナウンス:『えー、こちらー、南F市北駅ー』
アナウンス:『お降りの方は、お荷物のお忘れなきよう、気を付けてください~』
アナウンス:『次の駅はー、小南F市北駅~』
GM:ノイズ混じりのアナウンスが、駅に響く。
GM:林俊は、UGNからの要請で、ここF市に降り立った。
GM:港からは爽やかな潮風の匂い。一方で、どこか煙たい、煤けたような匂いもある。
GM:あるいは、あなたが普段過ごす町と似た様子を感じ取るかもしれない。
林 俊:長袍姿、サングラスをかけたどこか近寄りがたい風体の男が行く。
林 俊:軽く煤けたような匂いを嗅ぎ分け、どこも似たようなものかと考え。
林 俊:古いトランクを引きずるようにしながら歩いていく。
GM:予定の時間よりも少し早い。今回の支部は、少し入り組んだところにあるらしく。
GM:迎えのエージェントが来る手筈になっている。
林 俊:ぎぎ、と少しぎこちなく周囲を見回す。
GM:このまま駅で待つか、それとも食事でも取るか。そういった選択肢が浮かび始める頃。
林 俊:もし特別耳の良い者がいれば、そこに軋むような駆動音を聞き取ることができるかもしれないが……。
GM:小さな駆動音は、すぐさま町の喧噪に埋もれてしまう。
林 俊:(珈琲くらいは、飲んでも構わないだろうか)
GM:車の行き交う音。街頭テレビ。昼間から人通りの多い、賑やかな町。
林 俊:(少なくとも、ここで立ち通しでは自分が不審者になるかもしれん……)何せ風体が怪しい
GM:……ガシャーン!
GM:にわかに、騒々しい、重い金属音が響き渡る。
林 俊:(なかなか悪くないところだが……ん?)
林 俊:そちらを見る。ぎぎ、と駆動音はまたすぐに埋もれる。
マフィア:「ああ~っ! 危ねえなあ、テメェ!」
マフィア:「どこほっつき歩いてるんだ? オオ?」
マフィア:バイクに乗った男が、歩道の真ん中でバイクを急停止させている。
通行人:「す、すみません! すみません!」
林 俊:(……道路交通法……?)
通行人:自転車に乗っていたらしい女性が、怯えた様子で身を固まらせている。バイクにぶつけられたのだろう、フレームの歪んだ自転車が転がっている。
マフィア:「信じらんねえ~見ろよ! ミラーに傷!」「ハハ! 兄貴が通るときは止まれって母ちゃんに習わなかったのか?」
林 俊:「……すまない」割って入るようにそちらに歩を運ぶ。
マフィア:数人連れの……チンピラだが、どこかこの町に合わない風体だ。
マフィア:「弁償して貰わなきゃあな……ああ? なんだテメェ!」
林 俊:「こちらに来てすぐなので詳しくないのだが、そういったローカルルールは、この街には多いのだろうか」
林 俊:「だとすれば、学ばねばならないと思い、声をかけさせてもらった」
林 俊:「俺の知る道交法では、バイクは歩道を走れない」
マフィア:「何ぃ~? オレら、何も悪いことしようってんじゃねえんですけどォ?」
マフィア:「道交法? ドーコーホー!」
林 俊:「ああ、そうではなく、ローカルルールを……」女性の方にちらりと目をやる。軽く顎をしゃくって、行けと合図をする。
マフィア:ははは、と笑い出す。「それってさあ……俺のバイクより重要か?」
通行人:「……!」 ずり、ずりと背後に下がり、転がるように逃げ出す。
マフィア:「ああっ! 女が!」
林 俊:「難しいところだな。俺も歩道をバイクで走る必要が出てくるかもしれない」
マフィア:慌てて追いかけようとするが、林さんの長身に遮られる。
マフィア:「……あのさあ……。こっちは忙しいのよ」
林 俊:「その時、もめ事は極力……避けたい」
林 俊:「そうか。こちらも忙しい。待ち人来たらず、というところだが」
マフィア:「急いで人を探さなきゃなんねえの。こんなド田舎の湿気った町にまでさア」
林 俊:「……似た境遇だな」
マフィア:「イライラしてんの。……そのツラさぁ、"同業"か?」
林 俊:「だが、君らがこの町の人間でないということなら……」
林 俊:「ローカルルールを学ぶ必要は」踏み込む。
マフィア:「だったら」ナイフ、ピストル、スタンバトン。男たちが剣呑な武器を取り出した。時には。
林 俊:「ないということになるな」拳を胴体に静かに当てる。
林 俊:気というものは、体内を巡るエネルギーであり、
マフィア:「ア?」
林 俊:それらを自在に操ることで、達人は時に見た目以上の力を練り上げ、放つことができる。
林 俊:ガチャン、と音がした。
林 俊:いつの間にか、腕に仕込まれていた拳銃がマフィアの胴体に突き付けられている。
林 俊:気とは全く関係なく、彼の手から手品のように生えてきたものだ。
林 俊:「撃つぞ」一度警告。
マフィア:「――アア?!」男の顔が沸騰する。Tシャツの下には、硬い感触がある。何らかの防弾スーツ。
マフィア:「ざっけんじゃ、――」
林 俊:「哈!」スーツを貫かんばかりの衝撃が走る。一度……二度!
林 俊:気とは何も関係なく、機械化された腕から伸びる拳銃が一対二丁。
マフィア:「ゴファーーッ!?」拳を当てられた状態から、全く動作なく男がワイヤーアクションめいて吹っ飛ばされる。
林 俊:同時に火を噴いて至近距離で男を跳ね飛ばした。
マフィア:無論それは、大口径の拳銃によるゼロ距離射撃によるものだが……
マフィア:「兄貴ーーーッ!?」
林 俊:ゆるりと残心(特に必要はない)し、残りの男たちをねめつける。
林 俊:「どうする。来るか」手招き。
マフィア:「テメェ! やる気か!」「気を付けろ! 妙な拳法を使うぞ!」「ホントか!? 今銃声したぞ!」
マフィア:全員が一触即発の臨戦態勢になった、その時。
GM:カラ、カン、と金属製のボールのようなものが両者の間に落ちる。
林 俊:ぐるりとカメラが自分を中心に回っているといいなーと思いながら構えていたところ。
GM:怪しむ間こそあれ、それは、カッ! と光と煙を放つ。
林 俊:「っ!」
GM:閃光、そして煙幕弾だ!
林 俊:並みの拳士であればひるむところ、こちらには拳銃がある。数発撃ってやろうかと腕を伸ばし……。
済鳥魁斗:「うおおおおおお待った待ったあ!」
済鳥魁斗:スカジャンを着た赤髪の青年が割って入る。煙で見えないはずだが、感じ取ってほしい
林 俊:「む?」こちらはさらにサングラスもかけているが、視力も超高性能義眼のため感じとれるはずだ。
済鳥魁斗:俊の手を引き、マフィアたちから離れるように引っ張っていく
林 俊:「……君は何だ。ああ、もしかすると……」
林 俊:「"待ち人"か?」
済鳥魁斗:「その格好にさっきの気功、あんたが”鉄人燦花”だよな?」
林 俊:「そう、さっきの気功、俺が”鉄人燦花”で間違いない」
済鳥魁斗:「よかった、ミスってなくて。俺がUGNからあんたを迎えに来たエージェント」
林 俊:気功に見えたので嬉しい。
済鳥魁斗:「”アーテリー”済鳥魁斗ってんだ。よろしくなあ!」
林 俊:「改めて、”鉄人燦花”林俊」
林 俊:(ずいぶんと明朗な性格に見えるな)
林 俊:「さて、ここから支部に案内してもらえるという話だったかな」
GM:走り続ける二人はやがて雑踏に紛れ、ビル街に入る。
GM:華々しい駅前の都市部……から一本奥に入った位置。塾やら何やらが入った雑居ビル群。
済鳥魁斗:「イエス!しかし町にきてすぐあんな揉め事になるなんて、あんたも持ってる側の人間だなあ」
林 俊:「騒ぎを起こしたことは謝る。まあ、流れがあったもんでな」
GM:やがて、その中の一つ。
済鳥魁斗:「いいよ別に謝ってほしいわけじゃなくって……ほら、ここだ」
GM:古い筐体の山が外からも見える。
GM:ゲームセンター「COLORLESS」。
GM:このF市のUGN支部である。
林 俊:「……変わったところにあるものだな」
林 俊:格闘ゲームの画面をサングラス越しに見ながら。
済鳥魁斗:「ごみごみしたとこにある方が都合イイんだってさ。俺も好きだし」
林 俊:「ごみごみ、か」かつていた異国の市街を思い浮かべる。
林 俊:「俺も嫌いじゃない」
???:「ゴミだらけで悪かったな! これでも!」
???:店は無人だ。奥から荒っぽい声がする。
???:「奥に変なスペースがあっても、電気代かかっても、でかい機材入れても目立たねえ!」
エイス・トラジック:「ここの支部長のエイスだ! 歓迎するよ、アイアンブルーム!」
エイス・トラジック:【F市UGN支部 連絡官長(支部長) 《グロウ8》エイス・トラジック】
エイス・トラジック:【嫌いな上司の言葉:「お前エイスっつうの? じゃあナンバー8な!」】
林 俊:「……どうも、お招きいただき」拱手して礼をする。
エイス・トラジック:奥の部屋は、相変わらず謎の機材だらけだが、ティーポットやソファがある。
エイス・トラジック:「構やしねえよ! 助力届に応じてくれてこっちゃ五体投地したいくらいさ!」
エイス・トラジック:「状況の説明からするか? それとも出前ピザでも食うか? 一昨日のだけどな!」
林 俊:「ピザはそちらで食べてくれ。俺はそう取らない」
済鳥魁斗:「えっあれが残ってるなんて聞いてねえよ支部長!隠蔽だー!」
エイス・トラジック:「冷蔵庫の上から三番目で潰れたまんまだよ!」
林 俊:「こちらには説明を頼む」空いたところに腰掛けて。
エイス・トラジック:「……ふう」 マルチディスプレイの画面から身を離す。
済鳥魁斗:「じゃあ俺が食う!」ピザを電子レンジで温め
林 俊:(割合に落ち着くな。機械と物が多い。風水的にもきっと良い感じだろう)周囲を見ている。
林 俊:風水のことはよく知らないが。
エイス・トラジック:「何から話すか……つって、どういう感じかは軽く見て知ってんな?」
エイス・トラジック:傍らには、あのとき光と煙幕を吐き出した金属球が段ボールに詰まっている。
林 俊:「駅前で小競り合いをするところだった。治安は悪そうだな」
エイス・トラジック:「カイト、お前もこっち来て聞け」
済鳥魁斗:「う”ん!」ピザを頬張り終えて座る
エイス・トラジック:「食ったままPCに向いて喋んな!」
エイス・トラジック:「……で、何だったか。治安だな」 ディスプレイに町の地図が浮かぶ。
エイス・トラジック:「まず言っておく。ウチの支部は弱小だ」
エイス・トラジック:「明確な理由がある。ココ」北西の港沿いを指差す。
林 俊:「港か」
エイス・トラジック:「だいぶ前の市長の政策だったかな。海外の市民をガンガン受け入れて、まあ外国人街みたいになってる。広告にも乗る観光地でもあるんだが……」
エイス・トラジック:「裏で華僑だのギルドだの……そういうのが根を張っちまってる」
林 俊:「ああ……見慣れた感じだ。なるほど」
エイス・トラジック:「当然、そいつらと繋がったFHも多い。とはいえ、わざわざ規模も縮小してたんだ、平時はそこまででもなかった」
エイス・トラジック:「普段は刺激せずに見に徹して、有事の際は外部に救援を出して何とかしろ……ってスタンスなわけだ」
林 俊:「つまり、今は有事か」
エイス・トラジック:「理解が早ぇ……泣きそうだ」
エイス・トラジック:「カイト。おいカイト」
済鳥魁斗:「そういうこと……だぜ!」
エイス・トラジック:「今の状況のきっかけは何だ?」
林 俊:(ハンカチは持っていたかな……)探している。
済鳥魁斗:「えっ!ええ~っと……あ~……」
済鳥魁斗:「モン……ブランファミリーだ」
エイス・トラジック:「……ファミリーまで合ってたか」
エイス・トラジック:肩を落とし、画面を変える。
済鳥魁斗:「それのドンパチがドンドン広がってあちこちでパチパチなんだよ」
エイス・トラジック:それは、一般放送局の一ヶ月前のニュースの映像だ。
林 俊:「燎原の火の如しか」理解している風を装っている。
エイス・トラジック:イタリアの海岸の都市が、大火事にあい燃えている映像である。
林 俊:(本当に火が出ていたとは)
林 俊:「ああ、あったな。このニュースがきっかけか」
エイス・トラジック:「R案件だ。原因は、現地の最大勢力マフィア、FHセル『エルツィオーネファミリー』の内紛」
エイス・トラジック:「当主……前当主の《ブリジンガメン》が死んだ。それで跡目争いが起きた。それだけなら、まあ現地のUGN頑張ってくれって話なんだが……」
エイス・トラジック:「…………今、この連中が、F市に集まって来てる」
林 俊:「長旅だな」
エイス・トラジック:「だろ? 関係ねえって思うよなあ?」
エイス・トラジック:「だが居る」
エイス・トラジック:「しかも現地を火の海にした傭兵とかバリバリ連れて、だ」
林 俊:「物騒極まりないな」
エイス・トラジック:「アンタを呼んだのもその一巻だ」
林 俊:「なるほど……」
林 俊:「まあ、楼主の方も君たちに恩を売りたかったんだろうな。働くさ」
済鳥魁斗:「あんたのカンフーと気功、期待してるぜ!」
林 俊:「安心してくれ。腕の方は楼主が保証してくれている」
エイス・トラジック:「《マスターフリント》と交戦経験があるってのは本当か?」
林 俊:「………」一瞬、押し黙る。
林 俊:「ああ」絞り出すような声。
林 俊:「いや、交戦というのは正しくはないな」
林 俊:「遭遇、くらいのものだろう。俺は何もできなかった」
林 俊:「奴が、絡んでいるのか?」
エイス・トラジック:「ああ。町を焼いたのもそいつが原因だとウチは見てる。《マスターフリント》」
エイス・トラジック:「俺はちょっとした縁があるが、エルツィオーネファミリーはそれだけでもかなり厄介な戦力を抱えてる」
林 俊:「火打石……」手を握り締める。安全機構が働き、一定以上の力は出ないが。
エイス・トラジック:「跡目争い、ってことは雇われだろう。命知らずのアホだがな」
林 俊:「……よく俺を呼んでくれた」
エイス・トラジック:「先に伝えて、怖じ気づかれても御免だと思ったんだが」
エイス・トラジック:「やる気はしっかりあるみてーだな」
林 俊:「どこかでその名前は、忘れなければならないと思っていた」サングラスを外すと、義眼が覗く。
林 俊:「それが今この街であれと、望む」
林 俊:「俺の仇だ」
エイス・トラジック:「テメェの敵討ちか。オーヴァードらしくて良いな」
エイス・トラジック:「で、だ。そいつらの雇い主についてなんだが……」
林 俊:「そちらに余計な迷惑はかけないさ。指示には従う……ああ」
済鳥魁斗:「着けたいもんな……決着は!」右の拳を左手で包む
エイス・トラジック:また映像を流す。「この町に奴らが来たばっかりの頃、暴れてたアホを済鳥がとっ捕まえた時のモンな」
林 俊:「手柄だな」
マフィア(映像):糸でぐるぐる巻きにされた男達。『放しやがれ! てめえら、こんなことしてタダで済むと思うなよ!』
済鳥魁斗:「取り押さえるのはお手の物だぜ!」
マフィア(映像):『オレらのボスはなあ、約束してくれたんだ! "鍵"を見つけたら、その宝を一つくれるってなあ!』
マフィア(映像):『ボスこそ、ファミリーの……いや、オーヴァード全ての上に立つ男!』
マフィア(映像):『我らが"ドン・ゴールドウェル"様にかかりゃ! てめえらなんざ紙ペラだ! ハァッハハッハハハ――――!』
エイス・トラジック:映像を切る。
エイス・トラジック:「……ドン・ゴールドウェル。跡目争いしてる奴らの誰かが、そう名乗ってる」
エイス・トラジック:「……《銃火姫》から名前変えたのか? どうなんだ……?」 小さくぼそぼそと呟く。
済鳥魁斗:「俺は全身金ピカなんじゃないと思ってるんだが、そんな奴はまだ見つかってねえ……」
林 俊:「それは目立つな」
エイス・トラジック:「FHの強烈なシンパなのか……?」
エイス・トラジック:「ともかくだ。俺個人の伝手も含めて救援は募ってるが、向こうの動きが速ぇ」
エイス・トラジック:「鍵ってのが何なのか。何故地球の反対側のF市なのか。目的は何なのか。害をもたらすようなら追い返す」
エイス・トラジック:「とにかく動くぞ! ヘルプとは来次第合流! この町まで火の海にされちゃ溜まったもんじゃねえ!」
林 俊:「……了解した」
済鳥魁斗:「オッス支部長!」
林 俊:「滅ぶというのは、そう何度も見たいものではないからな」
済鳥魁斗:「ああ……これ以上奴らの好きにはさせねえ!」
林 俊:(明朗だな、やはり)今回の協力者を見て思う。
済鳥魁斗:その瞳には、純粋な正義の炎が燃えていた
林 俊:気とは、体内を巡るエネルギーであり、誰の身体の中にも存在する。
林 俊:彼の中にもそうして、燃える熱があるのだろうと、そう思った。
GM:海沿いの観光都市、F市。
GM:遥かイタリアのFHセル、エルツィオーネファミリー。雇われた最悪の傭兵、《マスターフリント》。
GM:まだ、この町に火は点いていない。
GM:悪の火花が咲くのが先か、正義の炎が焼くのが先か。
GM:F市UGN支部は、こうして発足以来初の臨戦態勢に入った。
GM:――――――――――――――――――――――――――――――
GM:シーン終了!
GM:ロイスのみ取得可能です!
林 俊:マスターフリントに 懐旧/〇敵愾心 で取得します
済鳥魁斗:ドン・ゴールドウェルに 興味〇/警戒 で取得します!
GM:ならよし!
GM:では
GM:――――――――――――――――――――――――――――
OP2 対雁 皐月
GM:OP2、対雁さん!
対雁 皐月:33+1d10
DoubleCross : (33+1D10) → 33+9[9] → 42
GM:登場侵蝕高めだ
対雁 皐月:この私が…ビビっているだと…!?
対雁 皐月:ナメやがってェーッ
GM:まあまあ 10分の1以下ですよ
GM:――――――――――――――――――――――――――――――
GM:その建物は。
GM:日本にはごくありふれた、少しだけ豊かな人々の住まう、高級住宅街の中にある。
GM:三階建ての一軒家。広い家にはそこそこ客が訪れ、近所とはほどほどの付き合いがあり、停められている車はいつもピカピカだ。
GM:けれど。たとえば。
GM:もしも。人智を越えた腕前のハッカーが。電子の海の奥の彼方に廃棄された、この町の一年前の写真を手に入れたなら。
GM:そこには『何もない』。
GM:ただの山林だけが広がっている。
GM:村野。一宮。鷺原。籠崎。竜宮。実坂。茅ヶ崎。
GM:坂の上に並び立った数十件の住宅の、住人の全てが、そのようにして生まれている。
GM:……そして一年の後には、再びここは山野に戻っているだろう。
GM:そういう場所だ。世界を護るための網が総力を結集すれば、そういうことができる。
GM:そして、その中心に、ひとりの少女は住んでいる。近隣の進学校に、何食わぬ顔をして粛々と通いながら。
GM:どんな築き上げた関係も、いずれ全てが偽装に戻るというさだめを、おくびにも出さずに――――
新条 梢:「………………」 台所にその少女が立っている。
新条 梢:セーラー服にエプロン姿。「対雁さん、これからやることを」
新条 梢:「わたしを、絶対に止めないでくださいね……!」
対雁 皐月:声をかけられたその女は、さながら家の全てを監督する守護神かのように佇んでいる。
対雁 皐月:「確かに、承りました。」
GM:少女の前には、フライパン。棚の上には、塩。コチュジャン。一味。七味。中華スープの素。
新条 梢:「そして……はああああ!」
新条 梢:ざらららららら。フライパンの中に投げ込まれたのは……
対雁 皐月:およそ尋常の成人女性を超える体躯が、感情の一つも示さず、ありのままを睥睨している。
新条 梢:砂利。
新条 梢:石。ストーン。河原で拾えるアレ。
新条 梢:もちろんホームセンターで買ってきたものを丹念に丹念に洗っているが。
新条 梢:続いて数々の辛み旨み調理料が投げ込まれる。
対雁 皐月:緋を引かれた瞼や整った眉、真一文字の唇。どれ一つとて感情の機微に揺れることはない。
新条 梢:香ばしい匂いが漂っている。「うわあ~~~~~匂いだけは香ばしい~~~~」
新条 梢:声は泣きそうである。
新条 梢:「でも……いいの! 決めたのは私! 推しが過去の配信でオススメしてる料理全部食べる生活をすると決めたのは私!」
新条 梢:「これを食わずして何がペンペン草(注:何らかのファンネーム)かあ――――!」
GM:数分後。
新条 梢:調味した石を口の中で転がしている。
新条 梢:「対雁さん」
対雁 皐月:「はい。」
対雁 皐月:「水ならばこちらに。」
対雁 皐月:さもそれが自分の至上命題であるとばかりに、丹念に磨いたコップに軟水を注いでいる。
新条 梢:「ありがとうございますぅ………からひ……」
対雁 皐月:「バターもこちらに。」
新条 梢:「醤油もください……」
対雁 皐月:中華系…辣粉の辛味成分は親油性だ。油分で中和するのが常套手段である。
新条 梢:ざらざら。ぱくぱく。もぐもぐ。ぐすぐす。ざらざら。ざらざら。
新条 梢:「ご馳走様でした……………」
新条 梢:完食は……できていない。というかほぼ調味料の塊なのだ。
対雁 皐月:何も言わず、食器を流しへと運ぶ。
新条 梢:「ついしかりさんもお一ついかがですか……」
対雁 皐月:「ではお言葉に甘えて。」
対雁 皐月:スーッと匙を差し入れ、猛禽のごとき視線で見聞。
新条 梢:「辛いですけど……」
対雁 皐月:ザリッ ガッ ガリッ ガリッ
対雁 皐月:ガッ………
対雁 皐月:―――咀嚼をしている。ただ歯で挟んでいるのではなく。
新条 梢:「えっちょっ石を……食ってる!?」
対雁 皐月:砂の粒子をきちんと砕いている。
新条 梢:「一流ペンペン草!?」
新条 梢:「推し本人も石までは食べてないはずなのに……!?」
対雁 皐月:そのうち、歯の上下に咀嚼音が伴わなくなるまで噛み砕いた後、飲み込む。
対雁 皐月:「歯磨きにはなるかもしれません。」
新条 梢:「アワワワワワワ」
新条 梢:「漱石ってそういう意味じゃないですよね?!」
対雁 皐月:「太平洋を枕に寝たことはありますが…」至極真面目
新条 梢:「すごいエージェントなんですねえ」
新条 梢:知ってか知らずか、ふにゃりと笑う。
新条 梢:その背後には、各部屋に設えられた、温度計のような機材がある。
新条 梢:それは、UGN謹製のレネゲイド侵蝕率の計測値だ。
新条 梢:絶えず彼女の侵蝕値を測定し……それは対雁がこの任務についてからの間、ずっと乱れたことはない。
新条 梢:オーヴァードが理性を失い、精神、肉体の制御を失いジャームとなる数値。
対雁 皐月:視界の片隅に常に置いてはいるが。イミテーションを疑った事は何度もある。
新条 梢:その閾値の六倍の数字を、既に一ヶ月近く、彼女は維持し続けている。
対雁 皐月:1つを拝借し、自宅にて自らに適用。推移を確認してのち、再配置したそれは、滞り無く機能を示し続けている。
新条 梢:「すっかり慣れちゃいましたねえ……退屈じゃないですか?」
対雁 皐月:「『死神は気をつけている時には来ない』ですので。」
対雁 皐月:《魂の炉》。疲れず、倦まず、怯まず。
新条 梢:「案外シャイなんですね。死神さんも」
新条 梢:「知ってます? 学校の送迎してもらう時、ちょっとクラスが騒ぎになるんですよ。あのかっこいい人誰~って」
対雁 皐月:「それは…」
新条 梢:「うちブレザーなのに、セーラー服きてみよっか~なんて」
対雁 皐月:対雁皐月は、10代の頃からずっとUGNに所属しており、愚直に訓練と任務を熟してきた身である。
対雁 皐月:世間ずれというものはいざ知らず、評判というものに対しての返答は未だ慣れない。
対雁 皐月:「余り目立たないほうが宜しいかと拙考を重ねましたが……そう態度を改めるのも余り上手く無いので。」
新条 梢:「良いんですよぅ。そのままで」
新条 梢:「あ、でも折角だしかっこいいファンサとか覚えてくれてもいいかもですね!」
対雁 皐月:「ファンサ…?」
新条 梢:「通常の任務に戻っても役立つかもですよ!」
対雁 皐月:「―――それは、是非とも伺いたいものですね。」
対雁 皐月:1年前は、紛うことなき女子高生の制服であった。
GM:新條梢の護衛任務は、期間限定である。周囲の偽装を行なっているカバー人員も、同系統の能力者で入れ替わり立ち替わりだ。
対雁 皐月:頑なにその服装を変えずにいたのは、かつていた"同居人"を慮ってのことだったが
対雁 皐月:この1年の世界の変貌は、容赦なく淘汰を強いる。
対雁 皐月:変わらずに生き残れる者は本当に一握りだ。
対雁 皐月:眼の前の少女の、オーヴァードの通例を鼻で笑うかのような高水準安定状態のように。
対雁 皐月:対雁は、同居人を喪い、尚己の信条に殉ずるべく、自らを創り変えた。
新条 梢:「はあ……あっ配信予定きてる! 今夜かー楽しみー」
新条 梢:食事(?)を終えて、タブレットを見ながら言葉を弾ませる。
対雁 皐月:対Adレネゲイドシンドローム、ミストルティンの発症者である。
対雁 皐月:彼女の高侵蝕状態は未だ原理不明のブラックボックスであり、分からないということは薄氷であることとそう変わりない。
対雁 皐月:然らば。直接レネゲイドを支配・改変するかの"鎖"こそは、仮想敵として最も脅威となる存在に他ならない。
新条 梢:この一ヶ月、接した限り、少女に不審な点はなんら存在しない。
新条 梢:ごく普通に笑い、気遣い、戸惑い。
新条 梢:流行のSNSをやり、推し配信者に投げ銭し、学校行事でクラスで作ったお揃いのキーホルダーを大切にしている。
新条 梢:「対雁さんは、遊んだりってするんですか?」
対雁 皐月:「指摘を受けて、料理を嗜んだりはしますが…」
対雁 皐月:「余暇を持て余し、気づけば鍛錬を行う習慣が抜けきれません。」
対雁 皐月:食器を洗う。今回は陶器に傷がつかぬよう、まず慎重に砂を拭う必要があるだろう。
新条 梢:「やっぱりそうなんですねー。前の人も、イカもマリカもやらないのは仕方ないとして、譲って譲ってどうにかやれたのが花札で……」
対雁 皐月:そうでなくとも、改造を経たその膂力は容易く食器を破壊しうる。
対雁 皐月:「面目次第もありません。」
新条 梢:「いいんですよ。腕、鈍らせないでください!」
対雁 皐月:「次の担当からは、一つならず覚えを果たして来るよう進言致しましょう。」
新条 梢:「……あ! すごい! 予告なかったのに……やったー、ゲリラ配信きてる!」
新条 梢:「ふふふ、ありがとうございます~」
新条 梢:「メン現かな~入っておいてよかった~」
GM:食器を洗う水音。少女が楽しむ声。床を叩くスリッパの音。
GM:不意に。対雁さんは気付く。
GM:新条梢は、イヤホンは使わない。タブレットはスピーカーモードである。
GM:少女は夢中で画面を見ている。
GM:だが、タブレットからは、何の音もしない。
対雁 皐月:「―――」
対雁 皐月:ミシ
対雁 皐月:動作的には何の変化も無いはずだが
対雁 皐月:対雁は、この時点で最大限の警戒を発し始めている。
対雁 皐月:胸元からは、励起した燐光が微かに漏れ出始めている。ミストルティンシンドローム特有の励起光。
新条 梢:「――――うん。そうなんだ」
新条 梢:「すごいな~、どっからそれ分かったの? いいんちょー」
新条 梢:タブレットには。
新条 梢:何の映像も流れていない。
新条 梢:真っ黒な画面に、少女の瞳だけが色づいて映っている。
新条 梢:「誰が来るの? そう……そう、『F市』に来るんだ? もうすぐ?」
新条 梢:「どんなの? 飲む……じゃない? 根を張る……それも違う?」
新条 梢:「うん。うん、そっか、ごめんね、無理言って」
新条 梢:「『――――もの』」
新条 梢:「『澄み渡るもの』が、来るよ」
新条 梢:「………………………」
GM:長い、長い沈黙があった。
GM:それは時間にしてみれば数分かもしれないが、数時間にも思えるほどだった。気圧が、空間の密度が何十倍にも上がったような。
GM:任務に就く際、言い含められていたもの。
GM:新条梢の『予言』。
GM:やがて。
GM:配信者の賑やかな声と、キャッチーなサムネが、画面に戻ってくる。
対雁 皐月:―――自分の手を見やる。
対雁 皐月:汗だ。"炉"のある己が身体的な疲労を感じるには、およそ途方もない労働をこなさなければ起こり得ないはずだが
対雁 皐月:―――握りつぶした陶器の食器をビニールに包む。
新条 梢:「ね。皐月」
対雁 皐月:「………はい。」
新条 梢:静かな声だった。
新条 梢:生まれたばかりの稚児のようにも、長く年老いた老婆のようにも聞こえる。
GM:――それは、論理の伴わない、単なる経験論による分析である。任務の最初に聞かされることだ。
GM:新條梢の予言は、現在ではほぼAdレネゲイドの脅威を示す。そして、その内容は『近くに居た人物』に左右される。
GM:すなわち、『それを聞いた人物が対応すべき案件』を予言する。
GM:多量の人員を費やしながら、すぐ傍には一人しか置かないのは、この為である。
GM:そして予言の対応を終えた後、大半のエージェントは極めて大きな消耗、ないし重傷……それ以上を強いられる。
GM:護衛任務は別の人物に移る。
新条 梢:「――気を付けてね」
新条 梢:「楽しかったよ」
対雁 皐月:「こちらこそ」
対雁 皐月:何の偽りも虚勢も無かった。
対雁 皐月:彼女がやっていることは、尋常のオーヴァードが求めてやまず、そして心がけている"日常を愛すること"に他ならない。
対雁 皐月:特異性も、『予言』も、何ら彼女の本質を毀損していない。私達と同じ、昨日と変わりない今日を生き抜く一人だ。
対雁 皐月:彼女は、私だ。
対雁 皐月:彼女の悲しみは、私の悲しみだ。
対雁 皐月:懐から、テーブルに包みを置く。
対雁 皐月:「乏しい私の遊び心です。」
対雁 皐月:中には何の工夫もない塩にぎりが2つばかり入っているだけだ。
対雁 皐月:「では、また。」
対雁 皐月:ゆるやかに踵を返し、家の扉を開ける。
対雁 皐月:ハーネスから通信機を取り出し、ホットラインへ。
新条 梢:「……。」塩にぎりを、彼女の背を順に見やる。
対雁 皐月:「"アンカレッジ"より。コード05。"引っ越し先"はF市。」
対雁 皐月:「今付けで飛ぶ。代替人員と地理情報、一週間の市内情報をまとめて送付。受取人は現地支部にて受理を想定。」
対雁 皐月:「私が"飛んだ"ら、遺族年金と報酬は次の人員に全額つけろ。」
対雁 皐月:「彼女の遊びを一つでも覚えておくのが条件だ。」
対雁 皐月:通信を一方的に切り、渡り鳥を見やる。
対雁 皐月:《影断つ剣》 侵蝕43
対雁 皐月:地の鳥の影へ、その身を沈め、一路F市へと歩を進めていった。
新条 梢:「…………」
新条 梢:塩にぎりを、ぱくりと一口。
新条 梢:「ふふ」
新条 梢:「塩加減、苦手なんだね」
GM:新条 梢。UGNがひた隠しにする異才。
GM:《異界の巫女》は、またひとり、世界を救う守護者を死地へと送った。
GM:―――――――――――――――
GM:シーン終了! ロイスのみ可能!
対雁 皐月:シナリオロイスは固定ロイスです。
対雁 皐月:以上。
GM:頼もしいぜ!
GM:――――――――――――
OP3 春江 由
GM:それではOP3、春江さんのOPです。
GM:登場侵蝕をお願いします!
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(31 → 35)
春江 由:まあまあ
GM:では
GM:――――――――――――――――――
GM:F市といえば、北西に広がる海沿いの外国人街が真っ先に上げられるが。
GM:逆に南側には、町を囲うような山脈が広がっている。
GM:決して目立つものではないが、日本の中でも温暖な気候に特有の、希少な種が生息しており。
GM:一部の植物学者や鳥類学者にとっては、見逃せない区域となっている。
GM:逆にいえば、そういった事情がある者たち以外は滅多にやってこない山野の中に、あなたは単身やってきていた。
春江 由:袖なしボディストッキングにミニスカートくらいの丈の袴。
春江 由:申し訳程度に巫女服の袖がくっついたどう考えても山道を登るのに適さない恰好で
春江 由:えっほいえっほいおっちらおっちら山道を登っていく
春江 由:片手にはトランク、もう片手には壺。
春江 由:今日も今日とて営業である。
GM:植生はまさに雑木林という様子。坂道に沿って茶色と緑ばかりが広がる光景の先に、ひときわ大きな樹木がある。
GM:一見は何でもない古木だが、一部の限られた人種……あなたには、薄らとその麓に座る人影が見えるだろう。
春江 由:「あっいたいた、センさーん!」手をぶんぶん振ろうとして壺を落としかけた。
春江 由:慌てて抱えてとったったと走っていく
センさん:「おやまあ」
センさん:「また来たのかいー。みち子さんや」
春江 由:「由です!来ました!」
センさん:樹木の精……あのゲームセンターでは、オリジン・プラントのRBとして登録されている。
春江 由:壺とトランクを近くにおいてセンさんの近くの切株にちゃかちゃんと座り込む
センさん:「ああ、そうだ、そうだ、由さんや」
春江 由:「はいはい」
センさん:「いかんねえ、この年になると、記憶が遠くなってしまって」
春江 由:「お気になさらずー、うちの主は寛大なので」
センさん:「重いものを持っているねえ」
春江 由:「お気づきになられましたか」がさがさとトランクを漁り
センさん:切り株の周りに、根っこが盛り上がり、背もたれを作る。
春江 由:「こちらが本日ご紹介する品物でございます」ずらり、と編み紐のピアスやら何だが焦点が合ってない目をしている風見鶏やら釘……釘…?を取り出す
春江 由:「あとこれもあります」壺をどん、と置きなおす
センさん:「若い子には退屈な道だろう。身共がここまで引っ張りあげらればいいんだけどねえ」
センさん:「また、いっぱい持ってきたねえ。これはどういったものなんだい?」
春江 由:「いえいえ、私は山道一人で歩くくらいなら慣れてますので!」
春江 由:「お、まずこれから行っちゃいますか」
春江 由:ピアスを取り出して
春江 由:「これは身に着けるだけで体内に溜まった業を浄化して健康になっちゃう奴です」
センさん:「業を浄化、それはすごいねえ」
センさん:「年越しの……あの鐘の音よりもすごいのかい?」
春江 由:「1つ1つ効果が出るよう心を込めて私が編み上げました」
春江 由:「おっそれは除夜の鐘ですね!全部手作りなので個人差はありますが少なくとも年末に私が調査したときには!」
春江 由:「ピアス1つ身に着けて寝ると1晩で除夜の鐘大体216発分の効果がありましたよ」
センさん:「そんな道具が作れるなんて、由さんはすごい子だねえ」
春江 由:「えへへ…そういってくれるのはセンさんだけですよお」
春江 由:にへへ、と嬉しそうな顔で
センさん:「そうそう、この前にもらったお茶もねえ」
センさん:「とても美味しかったよぉ。今はほら、そこに」
センさん:樹木の横を指差す。山林には不自然な藪がある。
センさん:茶の木だった。
春江 由:「育ってるー!?」
春江 由:「……おばあちゃんのお手伝いをした時にもらって3日3晩私が祈りをささげたお茶が……!」
春江 由:「やはり奇跡は起きますね!」
GM:『センさん』。古くからこの町に居るRBらしいが、本人の記憶は曖昧だ。
GM:この場所から動くことは出来ず、こうして周囲の草花を活性化させるくらいしか能力もない。
センさん:「由さんが来てくれるからかねえ。今年は色んな子がよく咲いてくれるよ」
春江 由:「なんと」
春江 由:「やはり私は巫女として優秀ということですね」
センさん:「由さんの後ろの、最近めっきり花はつけなかったんだけどねえ」
センさん:背の高い、半開きのような状態の、金色の花が咲いている。
春江 由:後ろを向いてそれを見る
春江 由:「こんにちは!お元気そうで何よりです!」
センさん:「金蘭といってねえ」 にこにこ笑って眺めている。
センさん:「デリケートな子なんだ、優しくしてやっておくれ」
春江 由:「はい!挨拶がてらお札お裾分けしておきますね!」いつでもどこでも100枚はストックのあるお札を近くの木に結び付ける
センさん:「むかしは、子ども達が遊びに来てくれたものなんだけどねえ」
センさん:「由さんは学校に通っているんだったね。最近はどんなだい?」
春江 由:「学校ですか?はじめは叡智は主からの賜り物だったので断っていたのですが」
春江 由:「いいからいけ、と蹴りだされてから仕方なく行ってます」
センさん:「うんうん、嫌なこともあるだろうけど」
春江 由:「近所のおばあちゃんたちに渡すより断られる率も高いし…そんなに…ですかね…」
センさん:「大人になってからじゃ通えないからねえ」
春江 由:「そういうものですか?」
センさん:「そうさ。けど、もったいないねえ」
センさん:「こんな良い子の贈り物を断るなんてねえ」
センさん:「だいじょうぶ。きっとみち子さんのことを分かってくれる人がいるはずだよ」
春江 由:「由です!ありがとうございます、そのお気持ちだけで私にとっては十分ですよ」
春江 由:「それに通わないとなったらそれはそれであいつに勝てませんからね……!」虚空を見てぎぎぎしている
センさん:「うんうん。嫌なことがあったらいつでも来なさいね」
春江 由:「嫌なことなんて!そんなこと無くてもセンさんのところにはいきますよ!」
センさん:「おやおや、嬉しいねえ……」
センさん:降りてきた枝がしゃわしゃわと春江さんの頭を撫でる。
春江 由:もしゃもしゃされます
センさん:葉っぱがいっぱいつきました。
春江 由:「わぷっ」
GM:このようなやり取りを何度か繰り返していた。少女と樹木の、他愛もない会話。
センさん:「ああ……ただねえ。そうだねえ」
センさん:「ちょっとだけ、身共の相談も聞いてくれるかい?」
春江 由:「お、いいですよ」
センさん:彼の方からそのようなことを言ったのは、今回が初めてだった。
春江 由:「むしろ待っていたというべきかもしれません」
春江 由:「私は毎日の皆さんの困りごとにコミットする秘術で皆さんに徳をお裾分けするタイプの巫女なので…」
春江 由:「さあなんでも言ってください!どんなお悩みもぱぱっと解決しちゃいますよ!」
春江 由:腕をぶんぶんと振ってこいこいする
センさん:「頼もしいねえ。ええとねえ」
センさん:「水が不味い」
春江 由:「水」
センさん:「水だよお。こればかりはねえ……身共も放っておけなくてねえ」
春江 由:ふむ。と真面目に考える。まず一般の人間が考える原因として近いのは水質汚染だろう。
春江 由:北の方は外国人街などがあって排水の設備も追っついてないはず。これが原因なら市役所前か県庁前でデモを起こすのが確実かもしれない。
センさん:「"さんせいう"とか"おぞんほーる"とか、あったけどねえ。それよりもっとひどい」
春江 由:「ほほう」
センさん:「由さんは、好きな飲み物はあるかい?」
春江 由:「うーん、特にこれーっといわれると思い付き…」と言おうとしたところでフラッシュバックするあん畜生から渡されたコーラ。不覚だけどうまかった。
春江 由:「……コーラとか…?」
センさん:「おお、そうかい。そうだねえ。身共がいつも飲んでいるのがそのこぅらだとすると……」
センさん:「うまく言えないけれど……」
センさん:「ふっと、同じ色の絵の具が混ざっているんだ」
春江 由:「絵具」
春江 由:「明らかに水の味がしていない…それどころか」
春江 由:「飲むものではなくなってしまった、といったところでしょうか」
センさん:「そう。一見は変わらないけれど、ぜんぜん別のものが混ざってるんだ。すごくいやあな感じなんだよ」
春江 由:「なるほどなるほど」
センさん:「吹かれてきた花や藻にも聞くのだけれど、この町全体でねえ、そうみたいなんだ」
センさん:「ごめんねえ、由さんにこんな話をして」
春江 由:「いえいえ、しかし鉄が混じってるとかそういう話なら市役所前か県庁前で外国人反対デモに参加しつつ成り行きを見守ろうと思っていましたが」
センさん:「町のどこかで、こぅらをえのぐにしてる原因があるんじゃないかって思うんだよ」
春江 由:「ふむ」
センさん:「昔なら自分で調べるんだけれど、この年になると、体が重くってねえ……」
春江 由:「ご無理は禁物ですよ、絵具くらいとなると体にも悪そうな予感がします」
春江 由:「しかし街中で絵具を流している主犯を一人見つけ出すとなると」
春江 由:「私だけではちょっと厳しい予感がしますね」
センさん:「ああ……なんだっけ」
春江 由:「いやできないわけじゃないですよ?主にお伺いを立てればちょちょいのちょいですとも…」慌てて弁解
センさん:「お若い子ひとりでねえ、やるのはよくないよ……」
センさん:口調はどことなく重い。
センさん:「由さんが良い子だから、心配だ」
春江 由:「うう…そういわれると弱いですね……」
センさん:「怪しい水場に近づいてはだめだよって、そういう方がいいのかねえ」
春江 由:「でもその間センさんが絵具を飲んじゃうことになったらそっちの方が嫌ですよ!」
センさん:「ううん、やっぱり、少しの間でも、町を出た方がいいのかもしれないよ」
春江 由:「うぐぐ……」上向いて下向いて、しばらくの間考え込み
春江 由:「いえ、ここはUGNに頭を下げます……」
センさん:「ゆうじいいえぬ? ああ……前に来た子かね?」
春江 由:「そうです。1人で行くよりも、誰か一緒の方が、センさんも安心できますかね?」
センさん:「いっぱい聞き取りとか、登録用紙? にハンコとか押して、それっきりだったけどねえ」
センさん:「そうだねえ。探してくれるなら、あの人達と一緒のほうがいいかもしれないねえ」
春江 由:「わっかりました!ではそれで行ってきます!」
春江 由:いそいそと荷物をまとめ(と言っても帰りは空のトランクだけだが)席を立つ
春江 由:「では、私は早速連絡してきますね!」
センさん:「気を付けるんだよ。危ないと思ったらすぐにここに戻ってきなさい」
春江 由:「安心してください!センさんのお悩みは必ず解決いたしますから!」
センさん:「こんな老木でも、一人くらいは守ってやれるかもだ」
春江 由:「ありがとうございます!覚えておきます!では!」
春江 由:ぺこり、と頭を下げて下山する。
センさん:「気を付けるんだよー!」
センさん:老木と、その周囲に萌える金蘭の花々が、あなたを見送る。
春江 由:帰る時に声を掛けられるたび、なんどもなんども振り返って大丈夫、と手を振って
春江 由:そうして、山を下りて行った。
GM:遠く離れた島で生まれた邪神の巫女、春江由。
GM:かろうじて、ギリギリ、イリーガル認定を受けているあなたは、相談のためにUGNに向かい――――そこで思わぬ非常事態に巻き込まれるのだった。
GM:――――――――――――――――――
GM:シーン終了! ロイスのみ可能です!
春江 由:センさん 幸福感/〇心配
春江 由:これで取って終わり
GM:OK!
OP4 剣城 零士
GM:では
GM:最後のOP! 現代編・剣城さん!
剣城 零士:うおーっ
GM:登場侵蝕をお願いします!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(34 → 42)
GM:――――――――――――――――――
アナウンス:『え――まもなく――F市中央――F市中央駅――』
GM:観光者向けに近代化された大型駅。
GM:アナウンスを流しながら、特急電車の扉が開く。
GM:依頼でなければ来ることもなかっただろう。ここ、F市にあなたは降り立った。
剣城 零士:目を引く長身に集まった周囲の視線が、首元に延びた赤い入れ墨に一様に目を逸らしていく。
GM:ガラス製の天井から光が差し込む。
GM:今はフリーランスの身ではある貴方は、受ける依頼を選べる立場にある。
GM:だが、今回の依頼の意外な相手と、見るからに切羽詰まった文面は、否応なしにもこの町に足を運ばせた。
剣城 零士:「あー……ったく」
剣城 零士:眩しさに顔をしかめ、座りっぱなしで固まった身体を慣らすように首を回す。
エイス・トラジック:依頼文の差出人はかつての同僚、エイス・トラジック。
エイス・トラジック:グレイグロウ解散の後、メンバーは文字通り散り散りになって、多くは互いの連絡を取り合うこともなかった。
エイス・トラジック:解散の原因に対するスタンスの違いによるものだった。
エイス・トラジック:そして、UGNに居残ったらしい彼からすれば、あなたの連絡先を知ることは容易かっただろう。
エイス・トラジック:その上で今まで声を掛けていなかったにもかかわらず――だ。
エイス・トラジック:『とにかく来い! 細かいことはメールじゃ言えねーからすぐ来い! 今はお前みたいな根無し草の風来流浪野郎の手でも借りたいところなんだよ!』
エイス・トラジック:『マジ来ないとテメエの訓練生時代の失敗談UGNのフリーランス向け評判掲示板に書き込むからな!』そんな感じの文面だった。
剣城 零士:「こんなとこまで呼びつけやがって……えらくなったもんだぜエイスの野郎」
剣城 零士:「くだんねー話だったら殺すか」
剣城 零士:【フリーランス 《グロウ5》剣城零士】
剣城 零士:【上官に殴りかかった回数:27回】
剣城 零士:【──全て返り討ちに遭い未遂】
剣城 零士:目的の場所に向かい歩き出す。人混みが周囲だけぽかりと穴があいている。
通行人:「ついたーF市! ねえ、まずどこ行く~?」「やっぱりタワーじゃない?」「港沿いの本場アジア料理店よくない~?」
通行人:「うわあ、あの人どこの人……?」「ちょっと俳優に似てない?」「ねえ見て、SNS! 来てるんだって、ほら、あのタレントの――」
通行人:道行く人々の会話は暢気そのものだ。かつて渡り歩いた戦場とは比べるべくもない。
剣城 零士:(……ケッ)
GM:エイス・トラジックの示した座標は、この中央駅からはかなり離れた位置にある。ここから各停に乗り変えるか、徒歩で向かうか。
剣城 零士:UGNの者達ならば、その他愛ない会話に平和を感じ、あるいは安心を覚えるのだろうが。
剣城 零士:生憎、男はUGNではない。
剣城 零士:各停に向かいかけた足を止め、踵を返して直接座標へ向かう。
GM:日常を厭う嗅覚。だからだろうか。
剣城 零士:つまらない会話を聞き流して座り続けるのにもうんざりしていた。
GM:貴方は遠くから、何かが割れたような音を聞き取った。
剣城 零士:「……あ?」
剣城 零士:音の方へ視線を向ける。
GM:同時に、人々の悲鳴も。
通行人:「わーっ!」「なに、なに!」「わかんないって! 外人のケンカ!?」
GM:ざわめきは、貴方でなければ聞こえないくらい距離だが、だんだんとこちらに近づいてくる。
GM:駅から近隣の高層ビルに伸びた高架通路のほうだ。
剣城 零士:「んだよ、五月蝿えな」
剣城 零士:言いながら、足は迷うことなく騒ぎの方へと向かう。
GM:その嗅覚に間違いはなかった。
GM:騒ぎの声はだんだんと大きく、恐怖の声は焦燥を帯びる。
GM:やがて、慣れ親しんだ音が聞こえる。
GM:複数の銃声。
剣城 零士:「──ハッ!」
剣城 零士:つまらなそうに結ばれていた口元。笑みがこぼれる。
剣城 零士:警告を鳴らす耳鳴りをいつものように無視。
通行人:恐慌状態の人々が、貴方とすれ違うように逃げていく。
剣城 零士:人の流れに逆らって駆け出す。
マフィア:「囲め! 逃がすな!」「これで報酬は俺のモンだ!」「姐さんの指示聞けバカ!」「おい、そっちだ!」
GM:そんな遠い罵声が聞こえる。そして、高架通路に、足を踏み入れた。
GM:――――ガ シャァン!!
GM:澄んだ音と共に。斜め上方の窓が、割れ砕けた。
剣城 零士:「!」
剣城 零士:上を見上げ、懐から柄を抜き払う。
???:「――――《アリアンナの》」
剣城 零士:「……あ?」
???:「《泪の秘蹟》!」 逆光を背負った少女が。
剣城 零士:日中の街中で騒ぐクソ野郎共。斬るのに許可は必要ないだろう。
クラリッサ:彼女を狙った弾幕を、文字通り撃ち防ぎながら、ガラスを割り砕く。
剣城 零士:まずはひと暴れ、という程度の軽い認識。視界に入ったものは予想外どころではなく。
剣城 零士:「てめえ……!」
クラリッサ:「stronzo! ああ、もうっ……!」
剣城 零士:「──《銃火姫》ッ!」
クラリッサ:た、たたっ、と踵の高いブーツで床を削りながら着地。
剣城 零士:忘れもしない黄金。その名を叫ぶ。
クラリッサ:「なんでこんな場所に……」そこで、初めて貴方に振り向く。
剣城 零士:「こっちの台詞だ、クソが。ここをどこだと思ってやがる」
クラリッサ:二年前よりも僅かに背は伸び、表情は大人びている。「え?」
クラリッサ:「…………レイジ?」
剣城 零士:ニィ、と笑う。
剣城 零士:「よう、久しぶり」
剣城 零士:「"まだ生きてやがったか"」
剣城 零士:歓喜が身体を駆け抜ける。口についた疑問などどうでもよかった。
剣城 零士:「こんなところで何やってんだか知らねえが」
クラリッサ:目を丸くして、驚いた顔には、二年前の面影があり。そしてその表情はすぐに。
クラリッサ:「――――ああ」
クラリッサ:にい、と悪戯をするように。
クラリッサ:「助けに来てくれたのね!」
剣城 零士:「いつぞやの借りを──」
剣城 零士:「……は?」
クラリッサ:周りに聞かせるように、歌うように叫んだ。
剣城 零士:「……!てめえ……!」
マフィア:「こっちだ! 追え追えェ!」
剣城 零士:即座に、意図に気づく。
剣城 零士:戦いがあったのだ。ならば女は一人ではない。
マフィア:高架の向こうからは、柄の悪い男達が大勢迫ってきている。
マフィア:それは見覚えのある炎の紋章を刻んだピストルを、一斉にあなたたちに向ける。
マフィア:エルツィオーネファミリーの構成員だ。
マフィア:「殺せ! 裏切り者の盗人を――ギャッ!?」 最前の男の肩が撃ち抜かれる。
剣城 零士:「やりやがったなクソ女……!」
クラリッサ:「あら。どうしたの、そんな毒蛇でも見るような顔をして」
剣城 零士:同時、その背後から来る二人を影の刃が斬り飛ばす。
クラリッサ:ノールックで追手を撃ち返した少女は笑う。
マフィア:「こいつっ……誰だ!?」「おい、見覚えあるぞ!」
マフィア:「ヴェスヴィアん時の奴だ!」
剣城 零士:「随分自己評価たけえこったな。毒蛇のがよっぽど可愛らしいぜ」
クラリッサ:「あら、じゃあ可愛いの尺度で見てくれるのね」
クラリッサ:「言っておくけど、こいつら一般人の被害なんて気にしないわよ」
剣城 零士:「図り方逆にしたらおぞましいだと思わねえか?」
剣城 零士:「いらねえ御高説どうも。どっちにしろかかってくるなら変わんねーんだよ」
マフィア:「関係ねえ! ぶっ飛ばすぞ! "陣"を維持しろ!」
クラリッサ:「そう、言いたいところなのだけれどね――」
???:ガ ヅン。
???:途端に、高架通路が、不可解に傾ぐ。
剣城 零士:「……なんだ?」
クラリッサ:「やっぱり。逃げるわよ。別に頑張れば倒せるけど――その前にここが更地になるわ」
???:いつの間にか、高架内の東側の端に、奇妙な置物が出現している。
???:土産屋のような狸の置物だ。
剣城 零士:「は?」
???:『禍害方位』『大凶』
GM:高架通路が、奇妙に捻れる。
剣城 零士:「……チッ!そういう奴か……!」
マフィア:「ウわアアーーー! 落ちる!」「バカ、だからズレるなって」
マフィア:「言ってうわああああ姐さんーーー!」
クラリッサ:「そういう奴なのよ! ほら、飛び降りる!」 傾ぎ崩れる床。瓦礫に崩れる。
剣城 零士:「……マジでめんどくせえの連れてきやがってクソがぁっ!」
剣城 零士:叫びながら女と同時に跳ぶ。
GM:崩れる。崩れる。崩れ落ちる。
GM:突如として発生した、規格外の建築不備によって崩れ落ちた高架通路によって、この場の戦線は止まり。
GM:そして、十数分後。
GM:少し離れた路地裏に、あなたたち二人は逃れていた。
クラリッサ:「ふう………」汗で張り付いた前髪から、土塊を払う。
剣城 零士:「何一息ついてんだコラ」
クラリッサ:「さっきのは《喝采》セルのエージェント。構成員全員が大規模破壊能力特化の傭兵セル」
剣城 零士:「聞けよ……」苛立たしげに言いながらも言葉の続きを待つ。
クラリッサ:「良かったわね。私がいなかったら、何が何だか分からないうちに電車ごと不備になってドカンだったかもよ?」
剣城 零士:「あーそうだな、てめえのお陰で問答無用で地形攻撃する連中に確定で目つけられたわけだ」
剣城 零士:「感謝で涙が出てきそうだぜ」
クラリッサ:「久しぶりね、レイジ」
クラリッサ:「前よりも目つきが悪くなったんじゃない?」
剣城 零士:「てめえは相変わらず可愛げの欠片もねえな!」
剣城 零士:「皮肉言ってんだから少しは応えろや!イタリア語に訳してやんなきゃわかんねえのか、ああ!?」
クラリッサ:「フフ……。それにしても、まさか、貴方が出てくるなんてね。意外だったわ」
クラリッサ:意味ありげに足下の銃剣に、一度視線を落として
クラリッサ:「その様子だと、今回のことについて何か聞いてる……って訳でもなさそうね?」
剣城 零士:「知るかよ」
剣城 零士:言いながら、斬り捨てた男たちの身につけた紋章を思い出す。
剣城 零士:「あいつらお前んとこの連中だろ」
剣城 零士:「飼い犬に手噛まれてんのか?ざまあねえな」
クラリッサ:「上に立つ者には色々あるの。猟犬には分からないかしら?」
剣城 零士:「わかりませんね、お姫様の考えてることなんざ」
クラリッサ:「可哀想。じゃああなたのようなヤンチャな獣にも分かるように指示してあげる」翠色の瞳があなたを見上げる。
クラリッサ:「私、貴方のおうちのUGNに亡命したいの。案内して頂戴な」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「………ああ?」
クラリッサ:「"ああ"。じゃないわ?」
クラリッサ:「亡命。あるいは同盟でもいいけれど」
剣城 零士:「言葉の意味を聞いてんじゃねえよ」
剣城 零士:「クラリッサ・"エルツィオーネ"」
剣城 零士:女の名を確認するように口にする。
クラリッサ:「ええ、ええ。そうね」
クラリッサ:「本来なら、身内の恥よ。けれど……放置すれば、この町も滅ぶわ」
クラリッサ:「私を追っているのは、エンリコ・エルツィオーネ。私の叔父よ。今は《ドン・ゴールドウェル》を名乗っているけど」
クラリッサ:「これ以上話している暇はないわ。どうなの、案内するの? しないの?」
剣城 零士:「2つ」
剣城 零士:「1つ目」
剣城 零士:「俺はもうUGNじゃねえ」
クラリッサ:「え……」
剣城 零士:「今は気ままなフリーランス稼業だ」
クラリッサ:「どうして……」 そこまで言いかけて、ハッ! と口を抑える。
剣城 零士:「俺を止めていいやつはもう居ねえ」
クラリッサ:「ご、ごめんなさい……私に負けたせいで、クビになったのね? もっと大きめの欠片をあげれば良かったわよね……!」
剣城 零士:「……ハッ」
剣城 零士:べらべらと喋る女の首筋。
剣城 零士:一瞬で影の刃を抜き放ち、突きつける。
剣城 零士:「2つ目」
剣城 零士:「俺はてめえが斬りたくて仕方ねえ」
剣城 零士:「お前の"指示"を聞いてやる理由がどこにある?」
クラリッサ:「…………」
クラリッサ:冗句を口にした表情を消して
クラリッサ:眼を細める。
クラリッサ:「……そうね、アステリオスの方だったかしら」 小さく、不明瞭な言葉を呟く。
剣城 零士:「……?なんだと?」
クラリッサ:「いいえ。気にしないで」
クラリッサ:「そうね」首筋に当てられた刃を横目で見て。
クラリッサ:「2つ」
クラリッサ:「一つ目。さっき言ったこと。ここで私が倒れれば、町は無事では済まないわ。それはあなたの信念として許せること?」
剣城 零士:「……」
クラリッサ:「二つ目」
クラリッサ:「一ヶ月前に、私の故郷は火に包まれたわ」
クラリッサ:「もちろん出来うる限りの人間は助けたし、あの憎たらしい叔父の一味も股間を蹴り飛ばしてやったけれど」
クラリッサ:「それから一ヶ月。追手と戦いながら、『鍵』のあるここに辿り着いた」
クラリッサ:「ねえ、《グロウ5》。あなたは私を斬りたくて仕方ない。けれど」
クラリッサ:とてもそうは見えない表情で、少女は告げる。
クラリッサ:「私ね、今、とぉっても、疲れてるの」
クラリッサ:「せいぜい全快の30%……25%ってところかしら」
クラリッサ:「ねえレイジ。今まさに助けを求めてる、疲れ果てた仇敵の寝首を掻いて」
クラリッサ:「それであなたは満足できる?」
剣城 零士:「……っ!」
剣城 零士:刃が僅かに震える。
剣城 零士:「こ、の、……っ クソ女ぁ……!」
剣城 零士:ビキビキと、眉間に青筋を立てる。
剣城 零士:女の言葉は、これ以上ないほど、響いている。
剣城 零士:満足など、できるはずがない。
剣城 零士:「……」
剣城 零士:怒りで荒げた呼吸を落ち着けて。
剣城 零士:「お前の父親は」
剣城 零士:「《ブリジンガメン》はなにしてやがる」
クラリッサ:「父…………ボスは死んだわ」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:柄から出力された影の刃が消える。
剣城 零士:「仕事だ」
剣城 零士:「てめえの指図は受けねえ」
クラリッサ:「ふふふっ」
クラリッサ:肩をすくめる。
剣城 零士:「報酬はもらうぞ」
剣城 零士:「全て片付いたら、俺と戦え」
剣城 零士:「そんな弱ったザマじゃねえ、万全でな」
クラリッサ:「ええ、そう言ってくれると思ったわ」
剣城 零士:「一応言っとくがな」
クラリッサ:「エルツィオーネファミリーの次期首領、《銃火姫》の名に賭けて、誓いましょう」
剣城 零士:「体力だの侵蝕負担の話してんじゃねえぞ、俺は」
剣城 零士:2年前。屈辱の記憶、その始まりを忘れたことはない。
剣城 零士:『エルツィオーネ・ファミリー。偉大なるボス《ブリジンガメン》が一人娘。クラリッサ・エルツィオーネ』
剣城 零士:「親父が死んで平気なわけねえだろう」
剣城 零士:誇りがなければそんな名乗りはしない。
剣城 零士:「その澄まし顔が強がりか、取り立てられてんのか知らねえが」
剣城 零士:「今のてめえに勝っても、ああ──」
剣城 零士:「何の意味もねえ」
クラリッサ:「…………あら」
クラリッサ:少しだけ意外そうにする。「了承してくれるとは思っていた……まあ誘導したのだけれど」
クラリッサ:「仕事として受けたからには」
クラリッサ:「せいいっぱい、私を元気にしてみせて?」
クラリッサ:目を伏せて、ふうっと息を吹きかけた。
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:「手のかかる女」
剣城 零士:こいつは俺の獲物だ。
剣城 零士:一人で舞台に上がってこれないというなら。
剣城 零士:邪魔するやつ全て斬り伏せるまで。
剣城 零士:「そんときゃもう一度、踊ってもらうぜ。お嬢様」
剣城 零士:「おら、エスコートだ。さっさとついてこい」
クラリッサ:「手が掛かるって……毎朝鏡はちゃんと見てる?」
クラリッサ:ステップを踏んで、剣城のあとをついていく。
GM:《喝采》。《グレイグロウ》。《鍵》。《ブリジンガメン》。《銃火姫》。
GM:この町を覆う無数の不穏の、間違いなく中心にいる少女。
GM:クラリッサ・エルツィオーネと剣城零士は、こうして2年振りの再会をした。
GM:――――――――――――――――――――――――――――
GM:シーン終了! ロイスのみ可能です。
剣城 零士:クラリッサ・エルツィオーネ 執着/◯敵愾心
剣城 零士:以上!
GM:ならよし!
GM:役者は揃い……次回は金曜日21時! 合流シーンです!
GM:――――――――――――――
ミドル1
GM:それではミドル1! 合流シーン!
GM:全員登場ですが……まずは春江さんの視点から始めましょう。
春江 由:はあい
GM:春江さん、登場侵蝕をお願いします
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(35 → 42)
GM:OK!
GM:――――――――――――――――――
GM:《秘儀大全》春江由は、センさんの丘から、まっすぐにUGN支部に向かうつもりだった。
GM:この町のUGN支部は、ゴチャゴチャとした繁華街の中心にある。
GM:だが、その途上で、思わぬ事態に巻き込まれた。
GM:まるで不良がゴミ箱を蹴るように雑に放たれた《ワーディング》。そして……
マフィア:「おい待て女ァ!」
マフィア:浮ついた態度の、崩したスーツの男達が、あなたを追いかけている。
春江 由:「うわあんなんでえええええええええ!!」一応仇の家に行くので、武装はしてきた。
春江 由:頭にアルミホイルを巻いて手に「外国人繁華街の拡大に反対します」と書かれたプラカードを持った薄着の女が
春江 由:マフィアに追いかけられているのである。
マフィア:「おいあれが『クラリッサ』か?」「さあな! ワーディングで倒れない若い女だろ?」「匣よこせ! ハハハ!」
春江 由:「オーマイ《主の御名につき規制》!!」
マフィア:「くそっ、足早ぇぞ! 回り込め回り込め!」「お嬢さぁ~ん、キヒヒ、大人しくしていれば優しく尋問するだけで許してあげますよォ~」
マフィア:雑多な勢力だ。炎の印章を掲げているものもいない。
マフィア:もっとも無関係の春江由にとっては、全く意味の分からない因縁であった。
春江 由:「ええい不審者どもめこのプラカードに書かれた文字が読めませんか!ただ工場廃液を垂れ流す悪の繁華街の拡大を防いでるか弱い女子高生ですよ!」
春江 由:「こんな時味方同士を争わせることが得意な人が通りすがってくれればー!!」
マフィア:「見ろ! 思ったより思想が強ェ!」「やはりクラリッサか。どうする?」「やるしかないん!」
春江 由:「うわー!!!」哀れ巫女、絶体絶命
済鳥魁斗:その瞬間、何かが風を切る鋭い音がして
済鳥魁斗:マフィアたちの腕に、いくつもの斬撃が走る!
春江 由:「あっこの音は!」
マフィア:「ギャアッ!?」「痛っでえーッ!」
済鳥魁斗:「大の男どもが女の子を寄ってたかってよ~、みっともねえとは思わねえのか!」
済鳥魁斗:3階建てのビルの屋上から、颯爽と降り立つ
済鳥魁斗:1d10 登場侵蝕
DoubleCross : (1D10) → 8
マフィア:「なんだ……ジャポーネ・カマイタチか!?」
春江 由:「済鳥さん!」プラカードを銃弾の盾にしながら屋上を見上げる
済鳥魁斗:「よう由ちゃん!念のため確認だけど」
済鳥魁斗:「由ちゃんの方から変なグッズを押し打ったりはしてない……よな?」
春江 由:「今日はフルアーマーで支部とお話しようとしただけです!」
春江 由:胸を張る。
済鳥魁斗:「なら良し!」良くはない。
春江 由:「この人たちは歩いてたら追いかけてきました!」
済鳥魁斗:「しっかしすごい数だな~、みんなマフィアなのか?」
マフィア:銃を取り落として睨み付ける。「何のマネだ……小僧……どこのモンだ!」
マフィア:「このエルツィオーネファミリーに楯突いてタダで済むと思うなよ!」
済鳥魁斗:「UGN……世界の平和を守る男、済鳥魁斗だ!」
済鳥魁斗:「そして俺には……目には見えないもので繋がった、頼れる仲間たちがいるんだぜ!」
マフィア:「まあ奴らの傘下になったの最近だけどな……」「うるせえ! 言うな!」「タルパファミリーの誇りは海辺に捨てました」
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(47 → 53)
春江 由:「おっあん畜生の気配を察知しました」顔をプラカードでガードして隠れる
林 俊:「……なるほどな」ビルの陰から現れる影あり!
マフィア:「UGN……ハッ、世界中で虫みたいに出てきやがる……!」
林 俊:「今、エルツィオーネファミリーと言ったか。"マスターフリント"はそちらにいるのか?」
マフィア:モグラの刺青を入れた男が獣化した両手を構える。「アア?!」
マフィア:「誰だァ、テメェ……!」
林 俊:「名乗るほどの者ではないが、林 俊」自ら名乗りながら構える。
春江 由:「あいつじゃない…?あのう…どちら様ですか?」
マフィア:「テメェもUGNか!」
林 俊:「雇われだ」
マフィア:「名乗ってんじゃねえよ!」
林 俊:「そっちが聞いたんだろうが!」
春江 由:「この世の理不尽!」
マフィア:「ケッ。マスター……」
マフィア:「"アレ"か」
マフィア:「ドン・ゴールドウェルも、理解に苦しむぜ。あんなイカレ野郎を引き入れやがって」
林 俊:「理由はどうでもいい。いると聞いたからには、潰す」
マフィア:「答えはYESでNOだ」
春江 由:「コードウェル…?」どっかで聞いたような名前だなあ
林 俊:「……?」
林 俊:「どちらかにしてくれ。判断が鈍る」
済鳥魁斗:「はぐらかす気かよ!あとできっちり聞き出してやる!」
マフィア:「確かに雇われてる。だがアイツの顔を見る前に」
マフィア:「テメェは俺たちの手で! ぶっ潰されるっつってんだよォ!」
対雁 皐月:43+1d10
DoubleCross : (43+1D10) → 43+7[7] → 50
マフィア:ばち、ばちりと。その手先が赤熱する。
マフィア:もっとも近くにいた林俊に向けて飛びかかろうとし――――
対雁 皐月:「貴兄か。」「《ワーディング》の主は」
対雁 皐月:頭上、空を横切る渡り鳥の影が、喧騒の中央を横切ると同時、その形が人のサイズまで膨れ、だんだんと落下してくる
マフィア:「あ?」 影が足下にかかり、空を見上げ、
対雁 皐月:《リニアクローラー》。その主が、地面へ激突する直前、環状のアーク放電と共に宙で速度を緩め
対雁 皐月:マフィアの頭部を掴み
対雁 皐月:地面へ優しく叩きつける
マフィア:「ごぺっ!?」
対雁 皐月:頭蓋が割れるような事もなく、石畳が砕ける事もない。
対雁 皐月:「話は聞こえていた。追加の虫だ。」
対雁 皐月:「UGN所属、"アンカレッジ"。」
対雁 皐月:「突然で悪いが、この辺りでの対立構造を洗いざらい伺わせてもらう。」
林 俊:(……空から!?)
対雁 皐月:マフィアの背中を掴み、子猫を親猫が運ぶように吊り下げる
済鳥魁斗:「すげえ強そうな援軍だな!こっちはUGNだ!」
マフィア:「……て、テメェ……」
対雁 皐月:「そうか。コードを伺おうか。」
林 俊:(相当に練り上げられた功夫だ……相当に練り上げられているな)
マフィア:ワーディングが解除されて気を失う。
春江 由:ぽかーんとしている。こんなにちゃんとしたUGNの人を見たことが無かったので。
済鳥魁斗:「”アーテリー”!済鳥魁斗だ!」
エイス・トラジック:「はあ、はあ……! ったく、なんだこの後先考えねえワーディング……!」
林 俊:「“鉄人燦花”林俊」
春江 由:「あっ支部長」
対雁 皐月:「記憶した。"アーテリー"、"“鉄人燦花"。F市の支部か支部長を・・・」
対雁 皐月:「そちらの御仁か。」
エイス・トラジック:少し遅れて路地から姿を現す。「ユカリ! なんでお前が追われてんだよ?」
春江 由:「わかりません!」プラカードには「外国人繁華街の拡大に反対します」と書いてある
エイス・トラジック:「分かれよ」
エイス・トラジック:「ああ、悪い。……俺が支部長の《グロウ8》だ。まさか日本支部から来てくれるとはな。協力感謝するよ」
春江 由:「あ、でもクラリッサって人探してたみたいですこの人たち」
対雁 皐月:「うむ、"アンカレッジ"対雁 皐月、現着した。世話になる。」
エイス・トラジック:「つーことは、これで来る予定のあるのはほぼ全員か……クラリッサ?」一瞬前髪の下の表情がすごく嫌そうに歪んだ。
対雁 皐月:「そして、こちらの思想が強そうな御仁は?」
対雁 皐月:春江さんを指す。マフィアは適当に袖を結んで抵抗しづらくしておいた
エイス・トラジック:「とにかく支部に向かいながら話そう。カイト、一人とっ捕まえとけ」
春江 由:「あ、えーっと…今は春江由です!」
対雁 皐月:「コードではなく本名か…非正規人員だな?」
対雁 皐月:「世話になる…捕虜は今掴んでいる此奴でよかろう。」
春江 由:「お願いしますー」礼儀正しくお辞儀
エイス・トラジック:「そいつは《秘儀大全》。保護監察中だ」
対雁 皐月:手提げ鞄の気軽さで振り回している。普段の獲物から比べれば羽根のような軽さだ。
エイス・トラジック:「それで頼む。こっちだ」
対雁 皐月:「うむ」
エイス・トラジック:路地を歩きながら先導する。「アンカレッジと……あとユカリにも説明しとくか」
春江 由:「はい、なんでしょう」
エイス・トラジック:「今はF市は非常事態なんだよ。だいたい……」
対雁 皐月:「対雁でもいい。」
エイス・トラジック:かいつまんで説明する。海外のマフィアが後継者争いをしていて、何故かこの町に来ている。
エイス・トラジック:「かくかくしかじかきりきりたにたに、ってワケだ。ツイシカ、ユカリ、だいたい伝わったか?」
春江 由:「ええ、大体は」
エイス・トラジック:「ドン・ゴールドウェルは指揮官。傘下のマフィアどもは、何かを探してる」
対雁 皐月:「把握した。それに伴い厄介な傭兵や聞き捨てならない存在も帯同しているというわけだな。」
春江 由:「マフィア横行反対に書き換えておきます?」
春江 由:プラカードを見つめて
済鳥魁斗:追手のマフィアたちは仲間割れでもしたのだろうか、互いに武器を構え合い、こちらに構っている余裕はなさそうだ
対雁 皐月:「おそらくは無意味だ。指摘で立ち退くならば、まずこの場に来ない。」大真面目に返答
林 俊:(そういえば彼は糸使いか……頼りになりそうだな)
林 俊:最初の攻撃しかあんまり見てない。
エイス・トラジック:「そうだ。現地入りが分かってるだけで《マスターフリント》に《見望術士》……」
エイス・トラジック:「《クラリッサ》ってのも、奴らの重要人物の一人だ」
春江 由:「あっさっき名前呼ばれてた人」
林 俊:「女か」
春江 由:「私と間違えているようでしたので多分そうかと」
春江 由:「多分似てるんですかね?」
済鳥魁斗:「えっ由ちゃんみたいな感じの子なのか!?」
林 俊:ええーこの格好が二人いるのちょっと大変だなあという顔。
エイス・トラジック:「似てて年頃くらいだろ……見るからにイタリア女だよあっちは」
済鳥魁斗:ええーこの思想が二人いるのちょっと大変だなあという顔。
エイス・トラジック:「鼻持ちならねえ女だ。後継者争いってんなら間違いなく噛んでる……見つけ次第とっ捕まえていい」
エイス・トラジック:「なんならユカリのグッズを売りつけてもいい」
春江 由:「あっごめんなさい、今日はこれしか持ってきてなくて」
春江 由:アルミホイルハットとプラカードを示す
対雁 皐月:「やけに詳しい…というよりは、個人に対しての感情があるな。」
対雁 皐月:「『グレイグロウ』の時代に因縁でも拵えたか?」
エイス・トラジック:「昔居た部隊でやりあったことがあんだよ、って」驚いて肩を竦める。
エイス・トラジック:「知ってんのかよ。流石は日本支部のエリートさんってか」
林 俊:「『グレイグロウ』……《グロウ8》、ああ」
林 俊:「3とか5もいるのか」
春江 由:「そんなに支部長の仲間がいっぱいいるならみんな呼べばうちの支部の人手不足は解消されるんじゃ…」
対雁 皐月:「同胞を見送るばかりの古い人間だ…故・茂野氏は名を知らないほうがおかしいくらいの人物だろう。」
エイス・トラジック:「昔の渾名さ」俊さんに応える。「言っとくが、番号が若い方が偉いってワケじゃねえぞ」
エイス・トラジック:「まあ確かなのは、5より俺のが強いってことくらいか」
春江 由:「おお」ぱちぱち
エイス・トラジック:「今はバラバラなんだよ」 そう言っている間に、ゲームセンターが近づいてくる。
済鳥魁斗:「やっぱり数がでかい方が強いんだな!」
林 俊:「数学パズルみたいになってきたな。なるほど」
エイス・トラジック:「ここがウチの支部だ。防衛戦には使えねえから敵にはバレないようにしてくれよ」
対雁 皐月:「ほう…遊技場か。」きょろきょろ
春江 由:「初めて聞きました」
エイス・トラジック:「お前来んの嫌がってるじゃねえかよ」
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(42 → 47)
春江 由:「そうでした…今日あいついます?」
エイス・トラジック:「いや、今はここにいるので全員だ」 ドアが開く。
剣城 零士:「遅え!」
剣城 零士:不機嫌を隠さない男の怒声が出迎える。
春江 由:「みゃんっ」怒声でころころ転がっていく
対雁 皐月:マフィアを隅に転がす。
対雁 皐月:「敵か。」
林 俊:「なんだ。さっそく防衛線突破か」
エイス・トラジック:「……おうおう、これまた懐かしいクソ野郎の声がするなあ?」
対雁 皐月:ズカズカと前に出る。"全員"というならば、此奴は誰だ。
対雁 皐月:「UGN所属、"アンカレッジ"。所属とコードを伺おう。」
林 俊:「……?」支部長の声に、構えを中途で止める。
剣城 零士:ズカズカとエイスに歩み寄って、間に入った対雁をギロリと睨む。
エイス・トラジック:「ツイシカ、不肖の同輩だ」
剣城 零士:「"グロウ5"、剣城零士」
剣城 零士:「そこのクソ野郎の雇われだよ」
剣城 零士:エイスを指して。
エイス・トラジック:「ハハハ! 俺がお前を雇える日が来るとは思わなかったぜぇ、フィフスゥ!」
剣城 零士:「誰が不肖だ。人を呼びつけといてさんざ待たせやがって」
対雁 皐月:「ほう。元同僚というわけか。」
林 俊:「5か」なんとなく不等号を想像して納得する。
春江 由:「支部長の方がちょっと強い人!」記憶力
剣城 零士:「随分偉そうになったもんだなぁ、エイスよぉ?」
剣城 零士:「ぶっ殺すぞてめぇ!」
剣城 零士:失礼な発言をした春江と露骨に不等号を想像してる林に怒鳴りちらす。
エイス・トラジック:「お? やるか? こっちだって伊達や酔狂でUGNに残ってるわけじゃねえんだぜ?」
春江 由:「ぎゃうん」
エイス・トラジック:「…………つーわけで」
林 俊:「失礼した」下に等号も書いておこうかな。
対雁 皐月:「茂野氏は素行不良のオーヴァード矯正において相当な実績を残されていた。」
剣城 零士:「てめーこそ、上について書類仕事で鈍ってんじゃねえだろうな。やるなら楽しませろや」
エイス・トラジック:「《グレイグロウ》流の挨拶だ。ロクでもない部隊だったってことは伝わったか?」
対雁 皐月:「どうかな?」笑みを浮かべる
剣城 零士:「……」対雁が出した茂野の名を聞いてわずかに不機嫌そうに眉をひそめて。
済鳥魁斗:「ふ……隠された絆を感じるぜ!」
剣城 零士:「まあいい」
対雁 皐月:「私から言わせれば、君達は相当な蜜月に映るがな。」
春江 由:アルミホイルが脱げたので被りなおして立ち上がる
剣城 零士:「気色悪ぃこと言ってんじゃねえよ」
剣城 零士:「それよりさっさと茶でも出せ」
剣城 零士:「うるせーんだよさっきから」奥を指さして
春江 由:「ん?」
エイス・トラジック:「アァン」
対雁 皐月:「少なくとも、剣城君は念入りに薫陶を受けていたのだろう。」
春江 由:相変わらずの文字列のプラカードを持ってぽてぽて歩いて奥をひょいっと覗く
エイス・トラジック:「イマ呼べる人員はこれで正真正銘全員だぞ」
林 俊:「2や6が来たわけじゃないのか」
剣城 零士:「拾った亡命希望者がじゃじゃ馬でな」
対雁 皐月:「望むべくもない。…他に人間がいるのか。」
エイス・トラジック:「そいつらまで呼んでたらここはファイトクラブになってるさ……」
剣城 零士:「一応言っとくが、番号若いほうがえらいわけじゃねーぞ」
対雁 皐月:「素性を確認したい。何者だ。」
剣城 零士:「一番強えのは俺だ。情報更新しとけ」
剣城 零士:「……」
林 俊:「数学パズルは苦手だ。機会があったら直接見せてくれ」
クラリッサ:「――あらあら。これは」 部屋の奥の机の上に浅く腰かけている。
春江 由:「こんにちは!」
クラリッサ:「世界に名だたるUGNの本人員って、随分と豊かな面子なのね」
対雁 皐月:「彼女か。」
対雁 皐月:「所属とコードを伺おう。」
クラリッサ:にこりと笑って、春江さんに軽く手を振る。
エイス・トラジック:「………………………………」
春江 由:ぱたぱた手を振り返す
エイス・トラジック:「は?」
林 俊:(1が来たのか……?)
エイス・トラジック:唖然としている。
対雁 皐月:「何を呆けている。」
クラリッサ:「エルツィオーネ・ファミリー、偉大なる《ブリジンガメン》の一人娘にして、次期首領」
クラリッサ:腰巻きにしたジャケットの裾を両手で拡げて、優雅に一礼。
クラリッサ:「《銃火姫》、クラリッサ・エルツィオーネですわ」
クラリッサ:「どうぞご機嫌麗しゅう――――お茶の一つでも、出してはくれなくて?」
対雁 皐月:「UGN所属、"アンカレッジ" 対雁 皐月だ。」真面目に返答。
エイス・トラジック:「――――ギャアアアアアアアアアアア!!!」
剣城 零士:「ぎゃははははは!」
剣城 零士:悲鳴を上げるエイスを見て指さして笑っている。
春江 由:「春江由と申します!お茶ですね!支部長、給湯室借りて…支部長!?」
エイス・トラジック:「カイト! ユカリ! 確保だァァァァッァァーーーーーーッ!」
対雁 皐月:「成る程、敵方の重要人物と伺っていたが。」
林 俊:「…………」
エイス・トラジック:「そこのライフル女とっつかまえればこの事件は終わんだよォォ~~~~~~~!」
春江 由:「うえええええええええええ!?!?!?!?」
林 俊:「"マスターフリント"は」
剣城 零士:「ひーっ、ひーっ……あーあー、落ち着けクソ支部長」
済鳥魁斗:「ええっ!?了解だぜ支部長!」
林 俊:「そちらにいるのか」
エイス・トラジック:「クライマックス戦闘を開始しろ!」
林 俊:机に近寄る。
対雁 皐月:「支部の破壊は許容出来るか。」真面目に返答
済鳥魁斗:「うおおおお裏切り者の舞踏会だ!」
剣城 零士:「なんだよクライマックス」
春江 由:「うおおお手ぶらですが主の裁きを受けなさーい!!」
クラリッサ:「不躾ですわね。……あら、近い匂いがしますわね。同業者かしら?」
林 俊:「そうだな、マフィア横行反対を掲げられれば困る程度には」
剣城 零士:クラリッサに近づこうとする林との間に割って入る。
剣城 零士:「だから」
クラリッサ:掲げた片手に白い光の線が渦を巻き、長大なライフルを形作る。
剣城 零士:「落ち着けって」
クラリッサ:だが、それもすぐにふたたび解けて霧散する。
剣城 零士:それまで、五月蝿くがなりちらしていた男が静かに告げる。
剣城 零士:「この女一番ぶっ殺してえのは俺なんだからよ」
林 俊:「……」とりあえず足は止める。
対雁 皐月:「…フ。やはり」「故・茂野氏は人物の更生に関しては一流だったようだ。」
剣城 零士:「さっき言った通り、亡命希望だ。情報を持ってる」
エイス・トラジック:「はああ…………?」
対雁 皐月:「支部に損害が発生していない時点で察してはいた。」
エイス・トラジック:「悪い冗談かよ」
剣城 零士:「ほっといたらこの街が無事じゃすまないんだったか?」
エイス・トラジック:片手でがしゃがしゃと髪を掻き上げる。
クラリッサ:「ええ。《マスターフリント》もその一人」
林 俊:「……なるほど」
エイス・トラジック:「……嘘だろ……」
エイス・トラジック:「……奥のホッケー室使え。会議室になってる」
エイス・トラジック:「ユカリ、カイト。作戦会議だ。適当に茶とか菓子とか出せ」
エイス・トラジック:「亡命希望のフィクサーさまの話、聞いてやろうじゃねえか」
春江 由:「Ph'nglui,Ph'nglui……くれーいちまでぃん横臥とーる死者あらん……あっ了解ですお茶出してきまーす」
対雁 皐月:「私が支部に送るよう伝えておいた案件は後回しにしておこうか。」
春江 由:かたん、と丁寧にプラカードを置いて給湯室に消えていく
済鳥魁斗:「お茶は……ロイヤルミルクティーでいいのかな……」給湯室に続く
対雁 皐月:「何にせよ私は日本支部からの勅命を並行でやることには変わりない。」
GM:そして数分後。
クラリッサ:「もう少し換気はできませんの?」
エイス・トラジック:「ねえよ」 ホッケー台がどかされて、パイプ椅子だの長椅子だのホワイトボードだのが並んでいる。
剣城 零士:「ったく、誰かさんが騒ぐから遅れちまったぜ」
剣城 零士:エイスの慌てるザマを見たくてすぐに誰かを言わなかったのを棚に上げて。
春江 由:「お茶です。何も持ってこれませんでしたが祈りだけは込めました」給湯室から呪文が聞こえてきたのはこれのことだろうか
剣城 零士:ついでに、自分も騒動に巻き込まれて待ち合わせ時間に遅れていたことも棚に上げている。
対雁 皐月:「それはよくない。流行り病の感染対策のためにも換気は施工段階から気を使う必要がある。」
エイス・トラジック:「おいユカリ、ドッグフードどこにあった。フィフスの皿に入れる」
剣城 零士:「ガチの改善検討してんじゃねーよ、今やる話じゃねーだろ」
春江 由:「大丈夫です!インフルエンザとコロナウイルスでしたら祓う呪文をお茶に込めているので!」
対雁 皐月:「JAIAのガイドラインに批准しているか?」
春江 由:「ありましたっけそれ?」
林 俊:(常備してあるということは、どこかに犬がいるのかな)
春江 由:「というか人の前にドッグフード出しちゃだめですよ!」
エイス・トラジック:「お前に常識解かれるのかなり腹立つな……じゃねえよ」
剣城 零士:「俺も換気したくなってきたわ、この空気を」
春江 由:「空気を浄化するお祈りします?40分くらいあれば終わりますが……」
対雁 皐月:「まずは手指のアルコール消毒から…」
剣城 零士:「まあいい。話聞くんだろ」
クラリッサ:「ふふふ。楽しい人達ね」
対雁 皐月:「…完了した。」ふきふき
対雁 皐月:「話を伺おう。」真面目な顔。
済鳥魁斗:「そうだろ?今日はいつもの倍くらいいるからなあ!」
エイス・トラジック:(おかしい。なんで倍の人員がいるのにまとめる奴が増えてねえんだ?)
剣城 零士:「褒めてねーぞ多分」
エイス・トラジック:「こっちの把握してる情報はさっき伝えた通りだ」
対雁 皐月:全員にアルコールティッシュを回している
クラリッサ:「そうね。……身内の恥を晒しましょうか」
対雁 皐月:もちろんクラリッサにも
クラリッサ:「…………」ちょっとヨクワカラナイ視線を向けたが、持ち直す。
クラリッサ:「始まりは、一月と少し前、《ブリジンガメン》が亡くなったこと」
クラリッサ:「エルツィオーネファミリーはとても長い歴史を持っているわ。その後継者は、実力と資格あるべき者が継ぐ」
クラリッサ:「つまり順当に私が継ぐはず。……だった。本来は」
対雁 皐月:(グレイグロウを相手取って無事だったのだ。相応の腕利きなのは類推できる。)
クラリッサ:「ですが、これを認められなかったのが、我が父の不肖の末弟、エンリコ・エルツィオーネ」
クラリッサ:「わたくしから見て叔父にあたりますわね。認めがたいですけれど。……彼はエルツィオーネファミリーの伝統に反旗を翻し、雇った凶悪な傭兵と……いくらかの不可解な力で、本家に反抗した」
剣城 零士:「凶悪な傭兵ってのは……さっき名前が出てたやつか」
林 俊:「"マスターフリント"」
済鳥魁斗:「自分の叔父さんをそんなに嫌そうに話す人、初めて見たぜ!相当嫌な奴なんだな……!」
春江 由:「不可解な力……一応聞いてみますけど、クラリッサさんもオーヴァードですよね?」
クラリッサ:「ええ。《マスターフリント》。《見望術士》。彼らが力で従えた他のマフィアの人員。他の傭兵も、ここまでの道中で倒した者の中でも厄介な相手はそれなりにいました」
春江 由:「それはオーヴァードでも不可解と思える力、という認識で大丈夫ですか?」
クラリッサ:「鋭いですわね。ユカリ」
クラリッサ:「エンリコは、もともとそんな大それたことが出来る男ではなかった」
クラリッサ:「ですが今は、《ドン・ゴールドウェル》を名乗り、ファミリーはおろかFHの頂点に立つとまで豪語している」
クラリッサ:「何かがあの男にあったのでしょう。あの妙な"鎖"を使うようになったのも……」
対雁 皐月:「何?」
対雁 皐月:「失敬。話を続けてくれ。」
対雁 皐月:帽子のつばを下げるような仕草
春江 由:「鎖…?」
春江 由:なんだろ
クラリッサ:「……? ええ」 少し違和感があったが、話を続ける。
クラリッサ:「ただ、これは知っての通り、ナポリでの話」
クラリッサ:「彼が何を探しているのか。私達は何を争ってここいるのか?」
クラリッサ:「……組織の頂点を狙うために、力はある、野望はある。同朋も……従えたものとはいえ、ある」
クラリッサ:林さんから、順に全員を見やる。「あとは、何が必要だと思う?」
春江 由:「正当性?」
済鳥魁斗:「……絆か?」
剣城 零士:「クソどもを黙らせる結果」
林 俊:「……金?」
対雁 皐月:「納得だ。」
クラリッサ:五人の回答を、興味深げに聞き入る。
クラリッサ:「――――その"全て"」
クラリッサ:胸元に手をかざす。
クラリッサ:青く光る立方体が出現する。「『アマルフィの妖精墓』」
GM:瞬間。ほこり被った、繁華街のゲームセンターのホッケー室が、一変する。
GM:青い海。白い砂。突き抜けるような青空。
GM:自然に溢れた、光り輝く海岸。まるで日本離れした光景が、周囲に映し出される。
済鳥魁斗:「なんだこれ~!?ワープか!?」
剣城 零士:「……んだ、こりゃ」
剣城 零士:とっさに懐から抜いた柄を収める。
対雁 皐月:やにわに訪れた光景が、あり得ない存在を幻視させる。
春江 由:「うわあ白いです!明るい!」
林 俊:瞬時に義眼の絞りを変える。目を細めずに済んだ。
春江 由:きゃっきゃっ
クラリッサ:「ご安心なさい、これはただの"覗き窓"」
対雁 皐月:水平線に見知っていたはずの影を認めたような気がして
クラリッサ:「エルツィオーネが代々受け継ぎし、秘蹟の楽園」
対雁 皐月:目を数回瞬かせる。「隔離された土地か。」
クラリッサ:「ええ。ですが、それだけではありません」
クラリッサ:「ツルギ、見覚えはあるでしょう?」
対雁 皐月:話を聞きながらも、水平線を視界から離せずにいる。
クラリッサ:くすくすと笑って、そのうちの一角を指差す。
剣城 零士:「あぁ?」
クラリッサ:よく見れば、海岸のあちこちに、ガラスの棺のようなものが浮いており、中には数多の物品が浮いている。
クラリッサ:輝かしい宝剣、栄光を窺わせる襤褸切れ、何かの乾いた死体のようなもの、奇妙な輝きの王冠――
クラリッサ:そして。
クラリッサ:その隙間から、蒼いレネゲイドクリスタルの輝きを示す、巨大な地層。
剣城 零士:「……!」
剣城 零士:屈辱の象徴を眼にして、額に青筋を立てる。
剣城 零士:「こいつは……てめえらの戦利品……」
剣城 零士:「宝物庫か、ここは?」
クラリッサ:「Bravo。我がファミリーが、あなたたちUGNが我が物顔で跋扈する前からずっと」
クラリッサ:「長い、長い間集めた、この世に埒外の禍福をもたらす数多の遺産」
エイス・トラジック:「マジかよ……これが全部……!?」
クラリッサ:「この世ならざる、妖精墓への"扉"。あの男はこれを求めている」
対雁 皐月:「驚いたな。これ程の量を抱えていれば探知にかかりそうなものだが、そのような事件歴はついぞ思い当たらない。」
春江 由:「確かにこれが野心ある人のところに渡って、トップになるのにつかわれちゃったら、きっと大惨事ですね」
対雁 皐月:「完全なる異空間である確証は高い。」
林 俊:「正統性であり金でもあり、か……」
クラリッサ:「エルツィオーネである限り、これなくして首領になった気にはなれないでしょう」
林 俊:「……詫びを。先ほどは失礼した。状況の把握を完了しないうちに、焦りすぎた」
春江 由:「はっそうでした」
春江 由:「急に襲っちゃってごめんなさい!」
クラリッサ:「いいえ、お気になさらず。……この重みを理解できる御仁であること、好ましいですわ」
クラリッサ:「そして、そちらの長身の方の言う通り、これは完全な異空間に繋がる"扉"の遺産。私は父の死に際にこれを継ぎましたが、まだこの遺産の完全な管理権を取得していない」
対雁 皐月:「故に覗き窓が関の山というわけか。」
剣城 零士:「完全にする方法は?」
クラリッサ:「遺産の収納、そして抽出を行う管理者となるには、――対となる"鍵"が必要」
クラリッサ:「その"鍵"が、『この町のどこかにある』」
済鳥魁斗:「”匣”と……”鍵”!」
クラリッサ:「あなた達が巻き込まれているのは、これが原因です」
対雁 皐月:「暴徒に見境がない原因だな。」
クラリッサ:「エンリコは、協力への報酬として『妖精墓の中の遺産』を餌にしている」
春江 由:「ある意味お金であり、絆としても使っている。というわけですか」
クラリッサ:その表情を怒りに軋ませる。「……我々の誇りを、そのようにしか見れない相手が継ぐものではない」
対雁 皐月:「自分は斯様な軽薄をしない、と。」
クラリッサ:「わたしが"鍵"を見つけ、真の管理者となれば」
クラリッサ:「エンリコから正当性は完全に失われる。今は本国に残している本家派の勢力も盛り返すでしょう」
クラリッサ:「鍵がなくなれば、この町が荒れる要因もなくなる。ですので、こうしてUGNに協力を要請するまでの経緯は、そういうわけです」
済鳥魁斗:「そしたらこの街で暴れてるマフィアも引き下がる……ってことか?」
済鳥魁斗:「そうみたいだな!」
クラリッサ:こくりと頷く。「ええ、それだけは保証します」
クラリッサ:「何か質問は?」
クラリッサ:「素人質問でも歓迎いたしますわよ」
春江 由:「はい!」挙手
クラリッサ:「どうぞ、ユカリ」
春江 由:「エンリコさんという人ってちょっと前からこの街に来て、いろいろやってたりとかしますか?」
春江 由:「例えば水道になんかしたりとか……」
クラリッサ:「そうですわね。私の目的地がここであることは隠していません。その時点で彼らは動いています」
クラリッサ:「水道かどうかは分かりませんが。風と水に干渉するならば《見望術士》かしら」
春江 由:「おっその感じからするに専門は風水ですね」
クラリッサ:「ツルギは見たでしょう?」
林 俊:意味ありげにサングラスを持ち上げているが、特に何かわかっているわけではない。
剣城 零士:「あの妙な狸の置物のやつか」
クラリッサ:「ええ。地脈流脈を乱す達人。エンリコは本当にそういう……品がない異能者が大好きなのでしょうね」
対雁 皐月:「広域破壊能力者だな。」
剣城 零士:「能力に品もクソもあるかよ。使えるかどうかだけだろ」
対雁 皐月:「相手取る場所にも気を使う必要があるだろう。」
対雁 皐月:「次は私からいいか。」挙手。
剣城 零士:「規模のでけえのが面倒なのは確かだがな」
春江 由:「わかりました」
クラリッサ:「何かしら?」
春江 由:「私が多分用があるのはその人のようです」
対雁 皐月:「君がその遺産を継承した上で、濫用をしない保証はあるか。」
対雁 皐月:「悪いが、現状は口約束に過ぎない。」
クラリッサ:「――――」にやりと、唇を釣り上げる。
クラリッサ:「きちんとした方ね」 すぐに上品な微笑みに戻る。
クラリッサ:「ですから、依頼はこうなるでしょうね」
クラリッサ:「私が『鍵を手に入れるまで』の亡命」
対雁 皐月:「それまではお互いに目を瞑る、と。」
クラリッサ:「そうでしょう。だって私に言わせれば、あなた達が濫用しない保証がないわ」
対雁 皐月:「道理だ。」
エイス・トラジック:「亡命じゃねーじゃねえか」
剣城 零士:「知らねーよこいつが亡命っつってたんだから」
対雁 皐月:「命を取り戻したならば、その必要もなくなるということだ。」
済鳥魁斗:「一時的な共闘……そういうのもいいよな!」
対雁 皐月:「状況は混迷を極めている。今はその形式を飲むという形で進めたい。支部長、如何か。」
対雁 皐月:自分には何より、喫緊の任務がある。不確定要素は先送りにしておきたい。
エイス・トラジック:「共闘が終わったらこいつぶっ飛ばして良いってことだろ? 最高じゃん」
対雁 皐月:「では双方の同意があったと認識する。」
剣城 零士:「"鍵"」
剣城 零士:口を開く。
クラリッサ:「何かしら?」
剣城 零士:「その"鍵"とやらは、なんでこの町にある」
クラリッサ:「…………」
剣城 零士:「しかもお前のさっきの口ぶりじゃ、鍵がどこにあるのか正確な位置すらわかっちゃいねえ」
剣城 零士:「継いだってわりにゃ随分ずさんじゃねえのか」
剣城 零士:「そもそも、《ブリジンガメン》はどうして死んだ?」
剣城 零士:「病死か、それとも」
剣城 零士:「殺されたのか」
クラリッサ:「……、……随分と拘りますのね」
クラリッサ:「いつかの戦いでは、面識はなかったはずですけれど」
剣城 零士:「《ブリジンガメン》本人に興味はねえよ。俺がぶっ殺してえのはお前だ」
剣城 零士:「だが、この状況を作ったのはそいつの死が切欠だろ」
剣城 零士:「無視はできねえ」
クラリッサ:「ボスは、私がベッドの上で看取りましたわ」
クラリッサ:「私は高齢になってからの子でしたし……戦い多き半生を思えば、妥当な年齢だったことでしょう」
クラリッサ:「私はボスの死の際に、ここにあると伝えられただけです」
クラリッサ:「とはいえ、エルツィオーネの足跡が全くない土地でもありません」
クラリッサ:「探せば必ずボスの痕跡は出てくるでしょう」
クラリッサ:凛と通った声音。今はこれ以上は伝えるつもりはないと言うような。
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「エイス」
剣城 零士:「わりぃがてめえの出番はねえぞ」
剣城 零士:「ことが済んだ時、斬るのは俺だ」
剣城 零士:言うべきことはもうない、と口を閉ざす。
対雁 皐月:「待て。」
剣城 零士:「んだよ」
対雁 皐月:「君の立場はあくまで今回の任務に対する傭兵だ。」
対雁 皐月:「"その後"の話をするなら、きちんと支部に許可を取れ。仲間であってもだ。」
エイス・トラジック:小さく吹き出す。
剣城 零士:「めんどくせえ……」
剣城 零士:うんざりした顔で対雁を見て。
対雁 皐月:「そういう立場を選んだのは君自身だ。」
エイス・トラジック:「だとよ、フリーランスの剣城さん」
対雁 皐月:「茂野氏が存命ならば、もう少し強い口調で同じ指摘をしているだろう。」
剣城 零士:「そういう小言が鬱陶しいからフリーランスなんだよクソがっ!」
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「受けた依頼は果たす」
剣城 零士:「許可ってのが必要なら取ってやる。だが」
剣城 零士:「あのクソの言葉を語るな。イラつくんだよ」
対雁 皐月:「――軽薄だった。謝罪しよう。」
対雁 皐月:頭を下げる。
剣城 零士:「……ケッ。UGNは真面目なこって」
クラリッサ:「それじゃあ、支部長さん。客室はある?」
エイス・トラジック:「裏の階段登った二階に個室がいくつかある。」
クラリッサ:「では、私はそこをお借りするわ。……ええ、不自由なUGNの皆さん、ゆっくり話してくださいませ」
クラリッサ:そう言って、少女は立ち上がり、去っていく。
GM:――――FHには、二種類のセルがある。
GM:一つは、UGNのやり方に反抗するがゆえのFH。
GM:治安の敵。日常の敵。社会の敵。レネゲイドを悪用するもの。そういった目的が明確なセル。
GM:そしてもう一つは、UGNよりも先に存在し、迎合しなかったために、結果的にFHに分類されているセル。
GM:大拡散の昔より続く、遺産を抱えるエルツィオーネ・ファミリー。
GM:クラリッサ・エルツィオーネは、いまUGNの敵ではないが、けして味方でもない。
クラリッサ:「………………」
クラリッサ:支部二階の個室。
クラリッサ:今回の任務に備えた空き部屋だろうが、部屋の半分は荷物が積まれ、カーテンも古い香りがする。
クラリッサ:「……ま、ったく」
クラリッサ:かつてマフィアの令嬢として過ごしていた屋敷とは、とても比べものにならない粗末なベッドに。
クラリッサ:部屋の鍵を締めて、そのまま、靴すら脱げずに倒れ込むように身を横たえた。
クラリッサ:(『強がりか、取り立てられてるか、知らねえが』)
クラリッサ:「……ね」
クラリッサ:イタリア。燃える町。禍々しく輝く鎖。狂える火花。
クラリッサ:片手を挙げる。白い糸が渦を巻いて、純白のライフルを紡ぎ出す。
クラリッサ:「……これが、正しい。わたしは」
クラリッサ:これもまた、彼女が海岸線より受けとった遺産。
クラリッサ:「アリアンナの……泪の、秘蹟」
クラリッサ:それは勝利を求める遺産。イタリア語ではなく、原義では、少しだけ読みが違う。
クラリッサ:「泣かないで、アリアドネ。……貴女の糸が示したのが、まさか、あの男だなんて」
クラリッサ:「この迷宮を抜けるためにも。でも、私にテセウスは要らないわ」
クラリッサ:「魔獣を、利用して、でも……私は……………晴らすの、だから…………」
GM:少女の言葉を聞き入れるものは、誰もいない。
GM:――――――――――――――――
GM:――――――――――――――
GM:――――――――――――
GM:シーン終了。調達とロイスが可能です。
春江 由:ロイスは保留にしておこうかな
春江 由:調達。
林 俊:ロイス保留!
林 俊:調達、悩むけどボデマチャレンジしちゃおうかな
対雁 皐月:剣城 零士/見所◯/負い目/ロイス
春江 由:欲しいものある人います?
林 俊:1dx+3>=12
DoubleCross : (1DX10+3>=12) → 4[4]+3 → 7 → 失敗
剣城 零士:ボデマとか回復系あたりじゃないかな
林 俊:あーっ全部つぎ込めばいけるが、ちょっとまだもったいないかな
春江 由:ボデマを援護してみます。
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L3)判定D+3、コスト1
春江 由:これ宣言
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(42 → 43)
春江 由:4dx+2
DoubleCross : (4DX10+2) → 7[3,4,6,7]+2 → 9
春江 由:まだ情報控えてるしこれで終わりにします。
林 俊:いいと思う!
剣城 零士:高性能治療キットいきます
対雁 皐月:ぼでま
剣城 零士:1DX+5+0@10>=9 調達
DoubleCross : (1DX10+5>=9) → 3[3]+5 → 8 → 失敗
対雁 皐月:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 10[10]+6[6]+2 → 18
剣城 零士:応急手当にしておくべきだったか……まあいいか、以上!
対雁 皐月:成功。林さんに渡そう
林 俊:すごい
林 俊:えーっありがとうございます!!!!!
林 俊:ありがたすぎる、装備します。以上。
対雁 皐月:一番硬いから、一番有効だ
済鳥魁斗:林 俊 〇気功すげえ!/猜疑心 で取得
林 俊:猜疑心持たれてる
済鳥魁斗:応急キットとかも用意しとこう、判定
済鳥魁斗:2dx+3>=8
DoubleCross : (2DX10+3>=8) → 9[3,9]+3 → 12 → 成功
済鳥魁斗:やったぜ!怪我したやつは言ってくれよな!
済鳥魁斗:以上だぜ!
剣城 零士:助かる~
ミドル2
GM:ではミドル2! 情報収集シーンです
GM:シーンプレイヤーは済鳥くん!
剣城 零士:出たい!
対雁 皐月:50+1d10
DoubleCross : (50+1D10) → 50+7[7] → 57
春江 由:出たいです
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(43 → 48)
林 俊:出ますー
対雁 皐月:高いよ~
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(53 → 56)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(47 → 50)
林 俊:よしっ
済鳥魁斗:40+1d10
DoubleCross : (40+1D10) → 40+8[8] → 48
GM:では、まずは情報項目から出しましょう
GM:あ、いや
GM:先にこっちだな。シナリオ共通のNPCカードがあります。
対雁 皐月:おお
春江 由:おお
剣城 零士:NPC!
林 俊:おおー
済鳥魁斗:誰だ誰だ
【《銃火姫》クラリッサ/お嬢様のたしなみ】
『フローズンリリー』共用の財産点30点を得る。ただし、1シーンの間に使える上限は10点までとする。
剣城 零士:金持ちお嬢様!
【《グロウ8》エイス・トラジック/不良による不良品のための技術士】
『水晶の剣』シナリオ3回まで使用できる。武器一つの攻撃力を+6する。
『砂の加護』戦闘中のみ使用可能。ラウンド1回。判定一つのダイスを+4。
剣城 零士:使えるやつじゃんエイス
対雁 皐月:めちゃめちゃ強い
春江 由:つよい
対雁 皐月:作成武器なので水晶の恩恵は受けられないが…
林 俊:やったー
済鳥魁斗:支部長にはいつも助けられてるぜ
GM:では、情報項目を出すぞい
『エルツィオーネファミリーについて』 情報:UGN/裏社会 8
『クラリッサ・エルツィオーネについて』 情報:UGN/裏社会 8
『ドン・ゴールドウェルについて』 情報:裏社会/噂話 9
『F市の現状について』 情報:噂話/UGN 6
対雁 皐月:澄み渡るものが無い…
対雁 皐月:澄み渡っていない
GM:まだ澄み渡りません
対雁 皐月:濁った世界
剣城 零士:噂話とUGNはコネと固定値あり、裏社会もコネ持ってます!
対雁 皐月:UGNはコネと技能があるので出来ればそちらでやりたいです
春江 由:噂話のみ固定値ありです
剣城 零士:何もなければクラリッサさん行きたくはある
春江 由:特にあればF市の現状かな
済鳥魁斗:噂話マンだぜ!
対雁 皐月:ではファミリーを調べます
対雁 皐月:使えそうなイージーは…
林 俊:裏社会はコネと技能持ち
済鳥魁斗:シナリオロイスのゴールドウェルに行こうと思います
対雁 皐月:ちょっと侵蝕の関係でイージーすら躊躇われる。普通に振りましょう
林 俊:じゃあ待機してた方がいいかな
対雁 皐月:UGN幹部コネを使用
剣城 零士:ミスったり追加あったらお願いします!
春江 由:じゃあF市について振ります
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L3)判定D+3、コスト1
対雁 皐月:3dx+1 エルツィオーネファミリーについて
DoubleCross : (3DX10+1) → 7[1,3,7]+1 → 8
春江 由:これ宣言
剣城 零士:『クラリッサ・エルツィオーネについて』 情報:UGNで、コネ:UGN幹部を使用
対雁 皐月:ぴったし成功
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(48 → 49)
春江 由:4dx+2
DoubleCross : (4DX10+2) → 10[1,4,5,10]+10[10]+7[7]+2 → 29
剣城 零士:3DX+1+0@10>=8 情報(UGN)
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 4[1,3,4]+1 → 5 → 失敗
剣城 零士:ひっく!
林 俊:財産点!
剣城 零士:なんもわかってないこいつ
春江 由:主の賜物ですね
剣城 零士:3点使うかあ
剣城 零士:剣城 零士の財産を3に変更(9 → 3)
剣城 零士:違う違う
済鳥魁斗:GM!イージーの《異能の指先》(神経系に侵入して、相手の記憶を読み取る)を使うことでボーナスは得られるでしょうか!
林 俊:あっクラリッサさんの方使ってもいいのでは?
剣城 零士:あ~そうなんですけど……
林 俊:あっ
剣城 零士:本人のこと調べるのに本人のお金借りるのも……
GM:なんでそんな能力持ってるんですか……?
林 俊:なるほど……
剣城 零士:というわけでここは自腹斬りましょう
林 俊:えらい
剣城 零士:剣城 零士の財産を3減少(9 → 6)
対雁 皐月:借りを作るの嫌そうですもんね
春江 由:えらい
GM:捕虜から取れそうな能力ならボーナス+5して良いです。重いので。
剣城 零士:それもそう 皆は使ってっていいと思う
GM:ゴールドウェルは当てはまるでしょう
済鳥魁斗:はーい!では《異能の指先》を使います!侵蝕+3で51 じっとしてれば何も痛くないからな!本音で話そうぜ!
済鳥魁斗:情報:噂話で判定 コネも使用
済鳥魁斗:4dx+2+5>=9
DoubleCross : (4DX10+7>=9) → 5[2,2,4,5]+7 → 12 → 成功
剣城 零士:結果的に使っといてよかった
GM:では突破!
GM:じゃあ全員かな
GM:順に張っていきますね。この内容とOPの内容をもとに、クラリッサ抜きでの作戦会議をして頂きます。
『エルツィオーネファミリーについて』
FHセルにして、古くから裏社会の異能者や秘蹟を管理してきたマフィア一家。
前当主《ブリジンガメン》マルチェロ・エルツィオーネは、大拡散期には在りし日のリエゾンロードとも渡り合ったという精鋭。だが度重なる抗争の中で体を壊し、先月に息を引き取った。享年56。
また、イタリアの本拠のみならず世界各地に息のかかった傘下組織が存在する。F市にもその一つが存在し、マルチェロ自身がF市を何度か訪れた記録があった。
→【エルツィオーネファミリー傘下『華山組』との接触が可能になりました】
『クラリッサ・エルツィオーネについて』
イタリア現地のUGNと連絡がつき、彼女の話していた分の経緯についてはおよそ裏が取れた。『妖精墓』についても、地元では噂になっていた遺産とのこと。
勝利への道筋を指し示す銃剣型の遺産「アリアンナの泪の秘蹟」と適合し、正確無比で悪辣な制圧狙撃を得手とする。跡継ぎとしては十二分の実績と実力を持つが、年若い女であることから反発勢力も存在していた。
才ある跡継ぎに恵まれなかったマルチェロの念願の寵児。三番目の妻の長女で、夫婦はかなり歳は離れていたが、仲睦まじい様子だったという。
その母親も、数年前に病気で亡くなっている。
→【情報項目『クラリッサの母親について』が解禁されました。次のシーンから調査可能】
『ドン・ゴールドウェルについて』
エンリコ・遊民=エルツィオーネ。ファミリーの重要な地位にはおらず、地上げや人身売買部門を統括していた。
前首領であるマルチェロの、腹違いの末弟。短気で臆病な男という評価で、若い頃に失敗を繰り返し、他者に期待されない立ち位置でやり過ごしていた。
マルチェロの死をきっかけに野心を抱いて動き出し、今は《ドン・ゴールドウェル》を名乗り、FHの頂点に立つと放言している。
(以下、記憶を読み取って分かった情報)
他者のレネゲイドを乗っ取る、奇妙な力を見せている。負担が大きいのか濫用はしていないが、エルツィオーネの反対派のオーヴァードの多くはこの力によって屈服させられた。能力を使用する際には常に、外套を被った謎の人影が常に控えている。
『F市の現状について』
ドン・ゴールドウェルの戦力は、"彼と彼に従うファミリーの部下"、"屈服させた傘下マフィア"、"雇い入れた傭兵"の三種類に大別される。
"鍵"自体の破損を考慮してか積極的な破壊活動には出ていないものの、指揮系統の統一も疎かにし、拙速といっていい大雑把な捜索活動を行なっている。
こちらの戦力は心許ないが、それでも『鍵の捜索』と『敵の妨害』の二種を並行して進める必要があるだろう。
→【『敵の戦力について①:《見望術士》』 情報:噂話/UGN 8】【『敵の戦力について②:《マスターフリント》』 情報:UGN/裏社会 10】が解放されました。このシーンから調査可能。
剣城 零士:おお
林 俊:わーい調べたい
春江 由:追加情報!
剣城 零士:任せた!
済鳥魁斗:いけるぜ林さん!
対雁 皐月:頼むぞ
春江 由:お願いします!
林 俊:フリント高いけど、財産点あるからなんとかやってみます
林 俊:今やっていいですか?
GM:どうぞ!
林 俊:うおー 情報:裏社会でコネあり
林 俊:3dx+1>=10
DoubleCross : (3DX10+1>=10) → 8[1,7,8]+1 → 9 → 失敗
林 俊:財産点を1点使用します。自分のでいいか
林 俊:林 俊の財産を1減少(5 → 4)
剣城 零士:ナイスナイス
林 俊:1点で済んでよかった
GM:では解放
『敵の戦力について②:《マスターフリント》』
現ゴールドウェル陣営において、味方から恐れられているのが《マスターフリント》である。
ゴールドウェルすら彼の動きを抑え付けている節があり、マフィアたちは"彼が動くまでに決着をつけなければならない"と、強迫的な衝動を抱えているものも多い。
歴戦の傭兵であり、当人の白兵戦能力の高さもさるものながら、その名を冠する最大の性質は"周囲の戦況を異常拡大させる"ことにある。
多数の戦力が、強力な戦力が入り乱れる戦場であればあるほど、マスターフリントが参戦すると"周囲の抑えが効かなくなる"のである。
ただし、彼自身の目的は他と同じく、エルツィオーネの持つ遺産を欲しているようだ。
GM:情報は以上です。
GM:―――――――――――――――――――――
GM:【合流から数時間後 ゲームセンター「COLORLESS」】
GM:クラリッサが休息を取っている間、あなたたちは改めて分かる限りの情報を収集し、精査していた。
対雁 皐月:特段変わったことはせず、UGN共通の情報データベースを当たってエルツィオーネの事情を確認していた
春江 由:《血の彫像》
春江 由:テーブル上に木のような海洋生物のような曲がりくねった血の彫像が現れて
春江 由:「範囲は市内だからこれくらいで…内容は今この市で騒ぎを起こして……言い方的に地脈や地元民に危害を加えている人でお願いします」
春江 由:「あーっ言語、言語?とりあえず日本語で!」
春江 由:「ほうほう、なるほど…」
剣城 零士:「……おい」
春江 由:「いつもありがとうございます!あなたの巫女からでした!」
剣城 零士:なにかやってる春江を白い眼で見ながら。
春江 由:「あっ剣城さん!情報出ましたよ!!」
剣城 零士:「なんだあれ」周囲に説明を求める。
対雁 皐月:「ごく普通の情報収集だが」
林 俊:「なぜ俺が知っていると思う」
エイス・トラジック:「ユカリは保護観察中なんだっつったろ!」
エイス・トラジック:それが説明になるとは思ってない。
対雁 皐月:「伝統的な手法としてはオーソドックスな方だろう。高次存在を仮定し伺いを立てる。」
済鳥魁斗:「情報はかなり確かだから安心してくれよな!」
林 俊:「巫術か……」
剣城 零士:「それは安心していいのか?」
春江 由:「主からの賜り物ですよー、要りますか?要りませんか?」
剣城 零士:「クソみてえな副作用あったら返品すっからな……」
対雁 皐月:「荒削りではあるが、その分確度の高い情報を素っ破抜くことも多い。」
対雁 皐月:「人間の尺度で重要性や難易度を見ていないからだ。」
剣城 零士:「お伺い立ててる相手もオーソドックスだったらそれでスルーしてんだよ、俺も」
剣城 零士:「まあいい、それで?」
対雁 皐月:「何にせよ、各々持ち寄れるネタはまとまったようだな。」
春江 由:「おっと疑っていらっしゃる、直接流し込んだほうが主の威光が示せるんですけれど支部長に止められているんですよね」
春江 由:「はい。」
剣城 零士:「ぜってーやめろ、フリじぇねえからな」
林 俊:「直接……」
エイス・トラジック:「絶対にモノを介せよ、ユカリ」壁にF市の地図を掲示している。マグネットとかも使えるぞ。
剣城 零士:「で、現状はどうなってんだ?」
林 俊:マグネットが一個こちらに飛んできて、手にくっついているのを剥がしている。
春江 由:「だから私を介しているって言ってるじゃないですかー!まあいいです!戦況です!」
春江 由:ぱぱぱ、とざっと街の地図に赤青黒くらいの色合いで書き込みをして
春江 由:赤:傭兵、青:屈服させた傘下のファミリー、黒:ドン・ゴールドウェルの連れ
春江 由:と脇に書く
春江 由:「今大体こんな感じで動いてるらしいです!」
剣城 零士:「三種……色分けっつっても、実質全部同じ陣営じゃねえのか、そのゴールドウェルの」
春江 由:「で、『鍵』を探していて人はいっぱい使ってる、ここまで確かです」
春江 由:「それはそうなんですけど、なんかこの赤いところだけ動きが遅いんですよね」
春江 由:「逆に青はものっすごく動き速いです」
対雁 皐月:「出くわした連中を見れば統率の具合は知れる。」
済鳥魁斗:「この青いのがさっき出くわした奴らってことだな?」
春江 由:「何なら赤い人達が働かなくていいくらいの速度で動いてます。青い人たち」
春江 由:「はい。」
林 俊:「なるほど……」赤の色をじっと見ている。
対雁 皐月:「一枚岩ではないことが知れて何よりだ。堤の一穴に鑿を入れるとしよう。」
春江 由:「黒はまあ、本丸の位置だと思っていただければー」
エイス・トラジック:「下っ端ほど走り回ってる。それ自体は分かるが……」
エイス・トラジック:「金貰って動いてるはずの傭兵までどっしり構えてるってのは妙だな」
林 俊:「……おそらくは、味方にも恐れられている奴がいる」
対雁 皐月:「何かを掴んだようだな。」
林 俊:「あまりにも強力で、そいつの動き自体が牽制になるような……」
春江 由:「となると、赤いところは主に強敵ということでしょうか」
林 俊:「ああ、一人は"マスターフリント"」
済鳥魁斗:「それってもしかして、因縁の……」
林 俊:「気をつけるといい。奴はどうやってか戦線を拡大させる」自分の手を押さえる。
林 俊:「そういうわけだ」
林 俊:頷いて見せる。剥がしたマグネットをホワイトボードに戻す。
対雁 皐月:「物理的な手管というわけでもないのか」
剣城 零士:「拡大?大規模無差別の類か?」
春江 由:ホワイトボードに近いのでマスターフリント、戦線を拡大させる。と書いておく
林 俊:「当人も強力だが、周囲に影響を与えるようだ」
対雁 皐月:「強襲に向いた能力であれば自ずと戦線を押し上げられるだろう。しかし、"どうやってか"という表現は用いられない。」
林 俊:「……ひどいものだったよ。昔も」
剣城 零士:「……今、そいつが動いている様子は?」
林 俊:「現状は逆に抑えられているようだ」
春江 由:「赤いところにいるなら動いて無さそうですね」
エイス・トラジック:「《銃火姫》本人はともかく……"鍵"ってのがどんなモンなのか分かってない」
剣城 零士:「なるほど。足の引っ張り合いか、味方にとっても邪魔かってとこだな」
エイス・トラジック:「イタリアん時みたいに火の海にされちゃ向こうも困るってことか」
対雁 皐月:「こちらにも利のある話だ。統率の取れてないうちに叩ける箇所を狙いたいものだな。」
剣城 零士:「見つけたときにはぶっ壊れてました、じゃあ笑えねえからな」
剣城 零士:「動きが早い割に被害が少ねえのはそういうことか」
対雁 皐月:「では、ファミリーの方の情報を確認するか。」
対雁 皐月:ホワイトボードに印刷したデータベースの情報を磁石で貼っていく。「足りんな…磁石は無いか?」
林 俊:「こっちに今三個来た」戻す。
対雁 皐月:「(来た…?)助かる。」
林 俊:そのまま静かに壁際に寄り掛かっている(これ以上くっつかれると大変なので)。
対雁 皐月:「エルツィオーネファミリーは所謂"オールド"と呼ばれる、拡散期以前より存在する異能・異常物体の管理組織だ。」
済鳥魁斗:(すげえ……気功の”流れ”ってやつなのかな)
対雁 皐月:「前当主《ブリジンガメン》マルチェロ・エルツィオーネは、大拡散期には在りし日のリエゾンロードとも渡り合ったとされる、相当な戦力を保有する看過できない集団だ。」
対雁 皐月:「現在は皆知っての通り、後継者争いの抗争の只中にある。その実力に違わず組織規模も世界に広まっており、前当主のF市への渡航歴や現地組織との連帯が確認されている。」
対雁 皐月:解説ごとに該当の記録を指し示しつつ、言葉を飲み込めるよう適切な間を置く
エイス・トラジック:「は?」
エイス・トラジック:「ウチ来たことあんの?」
対雁 皐月:「お忍びというやつだな。」
春江 由:「そうなんですか?」支部長を見る
春江 由:知らないので。
済鳥魁斗:「ちゃんと狙われる理由があるってことなんだなあ」
剣城 零士:「"鍵"がここにあるってのが本当ならおかしい話でもねえだろ」
林 俊:「しかしまたどうしてこうも離れた場所に……」
対雁 皐月:「F市の傘下組織は『華山組』と言うらしい。支部長は存じているか?」
エイス・トラジック:「…………知ってる」
剣城 零士:「裏が取れたな」
エイス・トラジック:「その名前はな。鴻央会系のヤクザの名前だ」
エイス・トラジック:「だと思ってたんだが……言われてみれば、妙に事務所が西洋風にしてるなとは思ってたが、マジか……」
剣城 零士:「そいつら、話は通じるのか?」
エイス・トラジック:「ギリだな。UGNに上から言って従う奴らじゃないが……」
エイス・トラジック:「気が進まねえが、それこそ《銃火姫》を連れてく話になるかもな」
エイス・トラジック:「そいつらが"鍵"を預かってんなら、正統な後継者が取りに来て袖にすることはないだろ」
剣城 零士:「後継者自らが言って話をつければ、か」
春江 由:「ほうほう」メモを取る
剣城 零士:「あの女が認められればの話だろ、そいつは」
春江 由:「ついでに主に戦術提案もお願いしたんですけど」
剣城 零士:「認めねえ奴らが大勢いるからこうなってる」
春江 由:「そっちは鍵守るのと敵の妨害を並行で進めるといいよって言っていたので」
対雁 皐月:「逆もまた然りだろう。」
春江 由:「鍵を守るという点でクラリッサさんにお話ししてもらうのはありだと思います」
剣城 零士:「若い女が認められねえのも無理からぬ話だがな」
対雁 皐月:「足並みの揃っていない今が一番の好機だ。後継たらんとするならばいずれ来る試練であろう。」
対雁 皐月:「使える人間は総動員せねば間に合うまい。」
エイス・トラジック:「奴の話のウラは取れたか? フィフス」
剣城 零士:「イタリアのUGNが確認できる範囲ではな」
剣城 零士:「『妖精墓』も、向こうじゃ噂が流れてたらしい」
剣城 零士:「跡継ぎに指名されてたのもそうだ」
剣城 零士:「三番目の妻の子らしいけどな」
エイス・トラジック:「ヒュー。流石はイタリアンマフィアのゴッドファーザー。お盛んなこって」
済鳥魁斗:「奥さんが3人もいるのはそりゃ反発されるよなあ」
剣城 零士:「そういうことじゃねえんだよ……」
済鳥魁斗:「ちっ違うのか?!」
剣城 零士:「他の跡継ぎ候補はお眼鏡に叶わなかったらしいな」
剣城 零士:「んで、その母親はもう死んでる。わかったのはそのぐらいか」
エイス・トラジック:「ああ、妖精墓についちゃこっちも一つ」
エイス・トラジック:「基本的には"回収"だ。ウチの方針としてはな」
エイス・トラジック:「エルツィオーネの歴代の収集物が全部ってのが本当なら。奪われた奴、奪い合いに負けた奴、持ち主が知れるだけでヤバいやつ、さんざん入ってるらしい」
対雁 皐月:「妥当だな。遺産は本来、人の手に余る代物だ。」
対雁 皐月:「折り合いがつけられる上澄みを除き、厳重な管理を施すに越したことはない。」
林 俊:「フリントの目当ても遺産らしいが、何が狙いなのか……」
済鳥魁斗:「……素直に預けてくれるのかな」「結構、思い入れありそうだったけど」
春江 由:「決闘します?遺産をかけて」
剣城 零士:「はっ、あいつも言ってただろうが」
剣城 零士:「鍵が手に入りゃそこで"亡命"は解消だ」
剣城 零士:「勝って奪う、それで終わりだろ」
エイス・トラジック:「はっ、やる気に満ち溢れてて何よりだぜ」
春江 由:「……やっぱりUGNってそういう組織ですよねー!」
対雁 皐月:「支部長からの正式な任命があったのならば、口出しすることはない。」
春江 由:にこにこ
対雁 皐月:「為せ。私も為す。」
林 俊:(……取引とかはしないのか……?)
対雁 皐月:「済鳥は何か掴めたか?」
剣城 零士:「言われなくてもやってやるよ」
エイス・トラジック:「そうだ、カイト!」
エイス・トラジック:「"済んだ"か?」
済鳥魁斗:「ああ、捕まえてきたやつから、ちゃんと話は聞いたぜ!」
済鳥魁斗:「素直に全部教えてくれたぜ……!」
春江 由:「おっ教えてください!」
剣城 零士:「根性ねえやつ。楽でいいけどな。それで?」
済鳥魁斗:聞き出した情報を話す。エルツィオーネの前首領の腹違いの弟であること、地位は高くなく、短期で臆病だったこと
済鳥魁斗:前首領の死後、《ドン・ゴールドウェル》を名乗り、FHの頂点に立つつもりであること、レネゲイドを乗っ取る力、そして外套を被った謎の人影の存在……
済鳥魁斗:まるで見てきたかのように、詳細に情報を語る
剣城 零士:「小物が抑えをなくして調子に乗った、聞かない話じゃねえ……が」
剣城 零士:「随分増長したもんだな」
エイス・トラジック:「相変わらずの手際だ」
エイス・トラジック:にやりと笑い、肩を叩く。
対雁 皐月:「この市はいつも戦乱に巻き込まれているのか?」
春江 由:「さっすが済鳥さん!内心を覗くことに関しては主の次くらいにすごいです!」
対雁 皐月:「人員がやけに情報戦に強いが…」
春江 由:「?そんなことないですよ?」
林 俊:(人心掌握に長けているのか……)
剣城 零士:(覗く……読心か?どうりで)
対雁 皐月:「そうか…閑古鳥も妙な枝を運ぶものだ。」
済鳥魁斗:「へへっ、まあそこは師匠に鍛えてもらった”腕”があるからな」
対雁 皐月:「しかし聞き捨てならない情報があるな。……丁度いい。」
エイス・トラジック:「まあ、人員いねえ分、把握はしとかなきゃいけねえだろ?」
対雁 皐月:「各位、盗聴の気配が無いかを確認してくれ。内々の話をする必要がある。」
春江 由:「あ、盗聴確認ですねー」
対雁 皐月:「特にクラリッサに聞かれたくはない。」
春江 由:むにゃむにゃと何ごとかを彫像に呟いて
春江 由:そしてアルミホイルを被る。
春江 由:「盗聴器は無いようなのでこれで思考盗聴を防げば準備おっけーです」
エイス・トラジック:「……ユカリのあれはともかく、俺も技術士官だ。みかけこんな建物だが密閉性は問題ねえよ」
剣城 零士:「ともかくで流していいのか保護観察担当……」
剣城 零士:「で、何の話だ」
春江 由:全員分作っていたので回す。
対雁 皐月:「何よりだ。」アルミニウムは無視する。そもそもそれは電波を増幅する作用まで確認されているものだ。
対雁 皐月:「支部長。私の出向に伴い、日本支部の方から関連資料を送付されているはずだ。確認はしたか?」
林 俊:自分はもう金属カバーされているようなものだが、必要なのだろうかと手に持って見ている。
エイス・トラジック:「ああ、データでやり取りできる分はな」
エイス・トラジック:「考えたくないんで放置してたんだが……今のカイトの情報考えるとな」
エイス・トラジック:「『G』案件だってのはマジか?」
対雁 皐月:「確度は相当高いと言って良いだろう。日本支部はG案件に対し、独自の情報網を有している。」
対雁 皐月:「私の出向理由も本来は案件への対応が主だ。」
剣城 零士:「被るなよ」林に注意しつつ「G案件?」
対雁 皐月:「噂を聞いたことはないか?」
春江 由:(´・ω・`)
済鳥魁斗:「ゴールドウェルのGのことだよきっと……」剣城に耳打ち
剣城 零士:「ぜってぇちげぇ」
対雁 皐月:「『どのシンドロームにも該当しないような"症状"を呈するRB』『オーヴァードの高い恒常性を無視し、不可逆的変質を容易く引き起こす。』『表象的な現象として、"鎖"を用いる。』」
対雁 皐月:「そういう事例だ。」
林 俊:「……耳にはしたことがある。噂程度と思っていたが」
林 俊:思わず手に力を入れ、アルミホイルがひしゃげる。「あっ」
春江 由:「あっ」
対雁 皐月:「そうだ。」
対雁 皐月:「そのアルミホイルの如く、一度歪めば容易く元には戻らない。そういうことだ。」
林 俊:片手ですまないの型を取りながら、話を聞きに回る。
春江 由:「えっこのまま話進むんですか?あっすみません進めていいです」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:「その『15個目のシンドローム』は、実在する。」
対雁 皐月:「名を、"グレイプニル"。魔狼を繋ぎ止める鎖の神器を冠したシンドローム。」
対雁 皐月:「レネゲイドビーイングにしか発症せず、概してレネゲイドの支配・改変能力と、鎖を扱う特性を付与する。」
対雁 皐月:「宇宙より飛来せし"次代たるレネゲイド"と呼称されるものだ。」
エイス・トラジック:「あとでプリント作って回してやるからな」二人に。
済鳥魁斗:「は~い」
エイス・トラジック:「あ、フィフスも要るか?」 同情するように。
春江 由:「はーい!」
剣城 零士:「テメエの口にねじ込むぞ、プリント」
対雁 皐月:「それは…控えてもらいたいところだが。」
対雁 皐月:「クラリッサに万一確認された場合、類推されうる。聡いからな、彼女は。」
剣城 零士:「俺等の間でも噂はあった」
剣城 零士:「既存13に分類不能な新たな2つの症例」
剣城 零士:「……が、あくまで噂だ。はっきり確認されたわけじゃねえ」
エイス・トラジック:「そりゃそうか。事件終わってからな」
剣城 零士:「UGNは既に確証を持ってる。だがFHは……」
剣城 零士:「中枢はともかく末端には流れてねえ可能性がある。余計な情報は与えたくない、そんなとこか」
対雁 皐月:「ここ1年程で確認された代物だからな。」
対雁 皐月:「不確定要素をこれ以上抱えるわけにもいくまい。」
エイス・トラジック:「グレイプニルは、レネゲイドを侵蝕するレネゲイドだ。対抗種やウロボロスとも違う」
エイス・トラジック:「今確かな『抗体』は一つしかない。FHに万が一でも利用されたらやべー代物だ」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:「今回は、私がその保菌者だ。」
剣城 零士:「『14番目』……」
林 俊:「新たな2、か」
エイス・トラジック:「正式名称は……色々候補はあったみたいだが、『ミストルティン』になったんだっけか」
対雁 皐月:「ああ。神殺しの新芽だ。」
エイス・トラジック:「グレイプニルの直接干渉に、このミストルティン認定されたシンドロームだけが抵抗力を持つ」
林 俊:「『ミストルティン』に『グレイプニル』……」サングラスを軽く上げる。
エイス・トラジック:「まだ研究中、事例収集中だ。理論やら何やらは後で良い」
林 俊:(どうして西欧系が多いんだろうな……)
対雁 皐月:「要点を掻い摘むか。」
対雁 皐月:「"ドン・ゴールドウェル"はグレイプニルシンドロームに罹患…もしくは、該当する存在になんらかの変質を受けている可能性が高い。」
対雁 皐月:「グレイプニルシンドロームは人間には発症しないはずだ。何らかのRBが関与していると見たほうが良い。謎の影はそこに由来すると目される。」
対雁 皐月:「十分に留意・警戒に当たってくれ。」
春江 由:「わかりました!」
対雁 皐月:「…そして、もう一つ。関連するワードをいくつか拾った。」
対雁 皐月:「情報網の独自さから、どういった意味合いを持つかは現状説明できないが…耳に入れておいてくれ。」
対雁 皐月:「それは、『飲む』『根を張る』……名を『澄み渡るもの』と言う。らしい。」
春江 由:「ふむ」
春江 由:「飲む、根を張る、くらいなら私にもわかりますが」
春江 由:「澄み渡る、ですか?」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:「言った通り、説明は出来ない。各自、心に留め置いて貰うとしよう。」
春江 由:「どちらかと言うと現状鑑みると逆に濁っているような気がしないでもないですが、それも了解です」
剣城 零士:「で、今後の方針は?」
対雁 皐月:「うむ、内々の話は以上だ。」
剣城 零士:「街のマフィア共片っ端から叩くか、"鍵"を探すか」
春江 由:「主は手持ち少ないだろうけど両方やった方がいいって言ってましたー」これは支部長へ。勝手に動かず支部長に提案する形にしてくれと以前約束した。
エイス・トラジック:「ああ、主はともかく、作戦としては――」
エイス・トラジック:エイスが何かを言いかけた時だった。建物の外から、町全域に放送が響いた。
???:『アーーーー、アーーー』
???:外を行くヘリコプターからの放送だった。同時に、心得のあるものはすぐ分かるだろう。
???:《シークレットトーク》。オーヴァードにだけ聞こえる類いの放送である。
???:『あーーーーー、F市のカスども、聞こえるかァ!!』
ドン・ゴールドウェル:『俺様は、エルツィオーネファミリーの新たな頭首。《ドン・ゴールドウェル》!』
剣城 零士:「呼ばれてんぞ」エイスに振りながら、耳を傾ける。
エイス・トラジック:「黙れボケ!」 テレビにノイズが走っている。ハッキングによって、ソファにどっかりと腰かける男の画像が浮かび上がっている。
ドン・ゴールドウェル:『この名前を聞いて、何のことか分からねえ奴。そのまま何も分からねえまま、死ね』
春江 由:『マフィアの勢力拡大に反対します』と書かれたプラカードを持ってテレビを見ている
ドン・ゴールドウェル:『この名前を聞いて分かる奴。俺の言いたいことは分かるな?』
ドン・ゴールドウェル:『俺の元から、エルツィオーネファミリーの秘宝をパクって逃げた奴がいる』
済鳥魁斗:「悪い奴だってのがストレートに伝わってくるぜ……」
林 俊:プラカードの『マフィア』のところをアルミホイルで覆おうとしている。
エイス・トラジック:「そんな権限はねえよ! 映像がどこまで出てるか……」
ドン・ゴールドウェル:少女の手配書の映像が出る。『名前はクラリッサだ。俺の姪だが、恩情を示した俺に叛逆しやがった。生き死には問わねえ、俺の足下に連れてこい!』
対雁 皐月:「しかし、大胆な手を使う。逆探知を恐れないのか。」
ドン・ゴールドウェル:『功績を示した奴には、エルツィオーネファミリーの遺産のうち、好きなものをくれてやる。……もしも、そんなアホがいるとは思いたくはねえが……』
対雁 皐月:《宿り木の小剣》で、テレビから逆探知を行うことは可能ですか?
GM:ああ、可能ですね。
対雁 皐月:というかヘリコプターか。
ドン・ゴールドウェル:『こいつを匿ってるやつがいたら――』
ドン・ゴールドウェル:『この街は火の海になる。お前がいるところも、いないところも全部だ』
GM:ヘリコプター、および街頭テレビの砂嵐めいた映像。その電波元を辿れば、海の方に伸びていくだろう。
林 俊:(火の海……か)
ドン・ゴールドウェル:『俺は敵には一切容赦しねえ。だが身内には優しい男だ。約束するともさ』
対雁 皐月:《宿り木の小剣》侵蝕58
ドン・ゴールドウェル:『通達は以上! 昼時に失礼したなァ! 明日の飯きちんと食うにはどうしたらいいか、しっかりと考えろよ!』
ドン・ゴールドウェル:放送が消える。
対雁 皐月:胸元から硬質な光が放たれ、右手の影に注がれると、そこから手のひらサイズの錨が鎖と共に伸び、テレビの画面へと沈んでいく。
春江 由:「大変です!お水どころじゃなくなっちゃいました!」
林 俊:「水? さっきの飲む話か?」
通行人:「ねえ、今なんかテレビおかしくなかった?」「えっそっちも? 音も何もなかったけど、混線かなあ」
対雁 皐月:「……海上からか。」
対雁 皐月:「狙撃を警戒してのことか。流石に手慣れている。」
済鳥魁斗:「明日の昼飯は……ナポリタンにしてやるぜ!」喧嘩を売られたと認識した
剣城 零士:「けっ」
通行人:音声は通っていない。オーヴァード以外には、ギリギリのラインを保っている。
剣城 零士:「『俺に指図するやつ』」
剣城 零士:「『俺の獲物を奪おうとするやつ』」
剣城 零士:「一気に2アウトだ。2回はぶっ殺す」
対雁 皐月:「品目ではなく、手段を制限すると言っている。」大真面目
対雁 皐月:「仮にナポリタンとして、それがこのままでは食べる店も買う店もなくなると言いたいようだ。」
春江 由:「あっそうです、実は私――」という感じで簡単にここまで来た経緯を説明
エイス・トラジック:「ああ……樹精のRBか」
春江 由:「市が火の海になっちゃったらお水を飲むどころか干上がっちゃいます!」
対雁 皐月:「水にも工作をしている可能性は想定されるか…」
林 俊:「……それは、させない」
対雁 皐月:傾聴しながらも、逆探知を続ける。
対雁 皐月:「洋上の船が母艦か。」
林 俊:「二度……イタリアを入れれば三度か。三度目はない」
エイス・トラジック:「そういやお前、怪しいもん売りつけてたな……地元付きのRBの感覚だ、バカには出来ねえ」
剣城 零士:「はっ。んだよ、雇われのが気合入ってんじゃねえか」
対雁 皐月:「現在は入港しているが、必要があれば海へ逃げられるだろう。」
クラリッサ:「――改造客船よ」
剣城 零士:「で?天下のUGN様方は好き放題言われてダンマリで終わる気か?」
剣城 零士:「……!」
林 俊:「俺の狙いは傭兵だ。上はお前が二度殺せ」剣城さんに。
対雁 皐月:「――把握しているか。」錨をテレビから引き揚げ、影へと仕舞う。
剣城 零士:「そっちは俺の獲物じゃねえ。譲ってやるよ」
クラリッサ:金糸の髪を掻き上げながら、不機嫌そうな少女が階段をおりてくる。
剣城 零士:言いながら、クラリッサの声へと振り向く。
春江 由:「客船は…よく港にくる奴ですね」
剣城 零士:「寝覚めは悪そうだな」
クラリッサ:「お陰様で。……父が使っていたものよ。沈めるには城攻めの準備が必要な代物」
クラリッサ:「それで? 結論は出たかしら」
対雁 皐月:「二正面だ。」
対雁 皐月:「クラリッサ。君には現地のエルツィオーネ傘下勢力と交渉してもらう。」
対雁 皐月:「鍵の捜索と敵の迎撃、両方とも今いる人員で同時にこなす必要があると判断した。協力というのならば、そちらにも働いてもらう必要がある。」
クラリッサ:「お構いなく。あなた達がしなければ自分で行くつもりだったわ」
対雁 皐月:「果断で何よりだ。」
エイス・トラジック:「防衛組はとにかく奴らの戦力を削る。位置はこっちで指示する。正面衝突はすんなよ」
対雁 皐月:「ゲリラ戦だな。」
林 俊:「指示に従おう」
エイス・トラジック:「今の放送でギリだ。ラインを越えるまでの猶予がどんだけあるか分からねえ」
済鳥魁斗:「正面からじゃ……ダメなのか!?」露骨に残念そうに
対雁 皐月:「敵の連帯はまだ甘いが、戦力は相当に厚い。こちらが工夫をする必要がある。」
春江 由:「街が大ピンチそうなのでなんでも言ってください!できることはします!」
エイス・トラジック:「敵の正面がどこにあるかも分かんねえからな!」
エイス・トラジック:「UGN、F市支部はこれから厳戒態勢に移行する! ――」
エイス・トラジック:それは、剣城さんには馴染のある響きだったかもしれない。
剣城 零士:「……」
エイス・トラジック:「死ぬ気で戦え! だが、死んだら殺す!」
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:馴染のある言葉は、記憶より若い声で聞こえた。
剣城 零士:頭を揺らす耳鳴りよりはマシな響きだった。
エイス・トラジック:グレイグロウから受け継がれた、開戦の合図だった。
GM:――――――――――――――――――――
GM:シーン終了です。ロイスと購入が可能。
剣城 零士:ロイスひとまず保留、購入応急手当キット!
春江 由:ロイスは…保留で
剣城 零士:1DX+5+0@10>=8 調達
DoubleCross : (1DX10+5>=8) → 1[1]+5 → 0 (ファンブル) → 失敗
林 俊:ロイスはうーーん保留かな
剣城 零士:はい
対雁 皐月:ロイスはまだ保留
剣城 零士:以上!
春江 由:じゃあ応急私が買います
林 俊:高性能治療キットいってみようか
剣城 零士:ありがとう……
春江 由:主には休息時間が必要なので素振り
春江 由:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 2[2]+2 → 4
対雁 皐月:私も応急手当
林 俊:1dx+3>=9
DoubleCross : (1DX10+3>=9) → 10[10]+6[6]+3 → 19 → 成功
春江 由:駄目でした
林 俊:!?
剣城 零士:そこまで急ぎじゃないからね!無理なさらず
対雁 皐月:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 7[7]+2 → 9
春江 由:!?
剣城 零士:ナイス!
対雁 皐月:成功
春江 由:すごい!
対雁 皐月:あげます
林 俊:とりあえず持っておきます
剣城 零士:助かる~!
林 俊:後でいる人が出たらあげるね
剣城 零士:わ~い
GM:ではよさそうかな
林 俊:あっ、水晶の剣ってどうしましょう
GM:使って良いですよ!
春江 由:RC型なので使いたい人どうぞ
林 俊:剣城さんが良さそうな気はします!
済鳥魁斗:水晶の……剣城!
剣城 零士:もらえると嬉しい!
林 俊:どうぞどうぞ
対雁 皐月:良いと思います
剣城 零士:じゃあありがたく使わせてもらおうかな
剣城 零士:働けエイス!NPCカードで私の黒の剣に水晶の剣使ってもらいます。攻撃力+6
剣城 零士:あと2回どうしましょうか
エイス・トラジック:オラーッ! 黒の水晶の剣!
林 俊:希望だけでいうと自分に二回もらえると+12ではあるんですが、バランスあるからどうしよう
対雁 皐月:別れてミドル戦闘があるなら
対雁 皐月:まんべんなく渡したほうが有用ではありそう
対雁 皐月:それぞれ1人はバフ受けた人がいると最大効率になるってことですね
林 俊:あれっ、さらに分かれるのか
剣城 零士:あ、
剣城 零士:多分今後の話かな
林 俊:あーなるほど
GM:先に次のシーンのルールだけ説明しておきましょうか
GM:ミドル3は分割展開となります。
GM:PC5名を割り振って「探索戦」と「防衛戦」に向かう必要があります。
GM:探索戦では情報収集を行え、防衛戦ではミドル戦闘が発生します。
「探索戦:華山組事務所」
リーダーPC:剣城零士
随行NPC :クラリッサ・エルツィオーネ
○情報項目の判定が可能です。
○人数分のマフィア衣装が獲得できます。
「防衛戦:F都展望タワー」
リーダーPC:林俊
随行NPC :エイス・トラジック
○情報項目を開くことはできません。
○ミドル戦闘が発生します。戦闘の結果によって情報項目に影響があります。
GM:――――――――――――――――――――――――
GM:【F市港湾部 客船内】
ドン・ゴールドウェル:「おい、まだクラリッサは見つかんねえのか! 次にふざけた報告もってきてみろ、テメェの首から脊椎ぶっこ抜いてやるからなァ!」
マフィア:「も、申し訳ございません!」「ただいますぐに!」
ドン・ゴールドウェル:豪奢な椅子にどっかりと腰かける、壮年の男。
ドン・ゴールドウェル:「チッ、チッ、時間かけさせやがって……」
ドン・ゴールドウェル:「クソッ、役に立たねえ! 傭兵どもはどうした! 《レディ・ブラウン》の狙撃ドローンは! 《月の椅子》にアリアンナの気配を探させろ! 《アムルタート》の犬どもは!」
《見望術士》:「レディブラウンは《銃火姫》とやり合って今はUGNにお縄。アムルタートは日本だと力が出せないからって契約解除。月の椅子は……何だったかしらね、もう見るべき所は見たって帰ったわ」
《見望術士》:「あんまり怒ってると良くないわよお、エンリコ。もしかして……気が悪いんじゃない?」
《見望術士》:「そのソファの向き、前から悪いと思ってたのよねえ~~~」
ドン・ゴールドウェル:「ハァハァ、こんなことしてる暇ねえんだよ、俺はァ」
ドン・ゴールドウェル:「FHの頂点に立つ……その為に、俺はこんなところで躓いてられねえ……!」
ドン・ゴールドウェル:「カマ野郎は黙ってろ! いつまで調査かかってんだ!」
《見望術士》:「ヒドい言い草! 世界を手にするつもりなんでしょ? LGBTって知らないのかしら!」
《見望術士》:「虱潰しに当たってるのよォ。結構大変なんだからねェ? アマルフィのレネゲイドパターンを、いまF市じゅうの土地にサーチしてるの」
外套の影:不意に、ゴールドウェルの背後に、謎の人影が立っている。
外套の影:「……ケヒヒ。どうやら、お困りのようだ、ゴールドウェル」
ドン・ゴールドウェル:「…………!」
外套の影:「"契約"は覚えていますかァ~?」
ドン・ゴールドウェル:「いちいち確認しなくてもいい。今もらってる分だけで十分だ。お前の力は、これ以上は借りねえ」
外套の影:「ええ、ええ。あなたは私が見込んだ方……きっとやり遂げると信じていますよォ……」
ドン・ゴールドウェル:「その変な喋り方をやめやがれ!」
外套の影:「…………」満足そうに微笑む気配。ちゃらり、と鎖の音を鳴らして、影は姿を消す。
《見望術士》:「…………」影が現れている間だけ、消していた笑みが元に戻る。
《見望術士》:「身の丈にあった願いを持った方がいいわよォ?」
ドン・ゴールドウェル:「黙れ! ……くそっ」 斜め上。部屋の至る所に下げられた、温度計のようなものを見る。
ドン・ゴールドウェル:「まだだ。まだ俺は…………おい」
ドン・ゴールドウェル:「あのイカレ野郎はどうした」
《見望術士》:「え?」
《見望術士》:すぐに気づき、下に連絡を入れる。
《見望術士》:「あらー、ごめんなさぁい、私よぉ。うん、うん、ええ」
マフィア:通信機の向こうからは。
マフィア:「……! ……! ……!」死に際の兵士達が、藻掻きながら怒号を発している擦れ声が聞こえた。
マフィア:船の出口を見張る門番たちへの連絡であった。
《見望術士》:「ヤバ。流石に痺れ切らせちゃったか~」
ドン・ゴールドウェル:「まさか……出ていったのか!? あのクソ野郎、この街まで火の海に変えちまうつもりか!」
ドン・ゴールドウェル:「今すぐ止めろ! 雑魚共をいくら使い潰しても良い!」
ドン・ゴールドウェル:「《マスターフリント》を、戦場に出すな!」
GM:――――――――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――――――――――
林 俊:水晶の剣残り二回を、自分のブリンカー2個にそれぞれかけていただきたく!
林 俊:マルチウェポンで+12になる予定
ミドル3-A 探索戦
GM:ドン・ゴールドウェルによる対オーヴァード市内放送の後。
GM:妖精墓の「鍵」の在処を探すために、この地におけるエルツィオーネファミリーの傘下組織である華山組の事務所へと向かっていた。
GM:こちら側に登場する方は登場侵蝕をお願いします。
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(49 → 50)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(50 → 56)
GM:二人!
クラリッサ:「これは、ヤクザもマフィアも変わらないところだと思うけれど」
クラリッサ:「とにかく見かけの威圧感を大事にするわ」
クラリッサ:「外見は、銃よりも先に相手を撃つ武器なの」
クラリッサ:どこで仕入れてきたのか、帽子とタイトドレス。フォーマルな服装に着替えている。
クラリッサ:「折角あなたたちの分も買ったのだから、話をする間くらい、それでいてね」
剣城 零士:「面倒なこって……」
春江 由:「はい」洋服の着方があんまりよくわかってないので手伝ってもらった。
剣城 零士:黒尽くめのスーツとコートに身を包み、窮屈そうに首を鳴らしている。
剣城 零士:「だいたいなんで俺がこっち側なんだよ、お話し合いで役に立つと思うか?」
クラリッサ:「うんうん。大丈夫、ツルギ、どこからどう見ても鉄砲玉よ」
春江 由:黒スーツにミニスカートだ。オーソドックス。アルミホイルは優しく取られた。
剣城 零士:「褒めてねーだろそれは!」
春江 由:「護衛にはちょうどいいと思います!」
クラリッサ:アルミホイルの帽子は優しく断った。
クラリッサ:「役に立たなかったら、その時はその時で」
クラリッサ:「五分五分ってところだと見てるわ」
剣城 零士:「俺が必要になるかどうかか」
春江 由:「?」「!」
春江 由:「武力衝突ですか!」
クラリッサ:「ええ。UGNらしくはない?」
春江 由:「大丈夫です!そういう組織だと思ってます!」
剣城 零士:「それはそれでどうなんだお前……」
剣城 零士:「俺は今雇われだ。文句はねえよ」
クラリッサ:「……意識改革が必要なんじゃない?」
クラリッサ:「まあいいわ。入るわよ」
春江 由:「はあい」
ヤクザ:「――ようこそお越し下さいました」
ヤクザ:崩したスーツを筋肉で膨らませた男が、扉の前に立っている。
ヤクザ:「クラリッサ・エルツィオーネ様。組長がお待ちです。中へどうぞ」
GM:平屋の日本家屋、だがどこか西洋風の内装をした屋敷である。
GM:案内人について歩いてゆくと、中庭のような場所で、壮年の男がテーブルについて待っていた。
GM:左右にはずらりと組員が並んでいる。
華山組組長:「ようこそ、クラリッサお嬢様」
華山組組長:「こうしてお会いするのは初めてになるな」
クラリッサ:「そうですわね。本来ならば、正式な場を設けてお話するべきところですけれど」
クラリッサ:「このような形になって、遺憾の限りですわ」
華山組組長:「正式な礼を損ねたのはお互い様です。こちらも、お父上……マルチェロ様には非常に世話になった」
華山組組長:「葬儀にも出られず。急な逝去だったゆえ」
クラリッサ:「……。いえ、構いませんわ」
クラリッサ:「本題に入りましょうか」
剣城 零士:(さて、どうなる)
クラリッサ:「エルツィオーネの秘宝、『アマルフィの妖精墓』」
剣城 零士:警戒を維持しながらクラリッサの背後に控える。
クラリッサ:「その鍵がこの地にあると聞いております。ご存じですか?」
華山組組長:「さて……」
華山組組長:「知っている、とも。知らないとも言えますな」
クラリッサ:「あら。若人を煙に巻くほどお歳を召してらっしゃる?」
華山組組長:「それを教えるのは、貴女を時代の首領として認めるということ」
華山組組長:「不躾の上塗りをお許し下さい」 片手を挙げる。
ヤクザ:ここまで案内をした、強面の男が踏み出す。
華山組組長:「ファミリーの首領には、前線を部下に任せなければならない」
剣城 零士:クラリッサとの間を塞ぐように立ち位置を変える。
華山組組長:「イタリアでの事件はこちらも聞いております。果たして貴女に十分な手勢が残っておりますかな?」
クラリッサ:「……はあ」
春江 由:「あっこれ知ってます!」
春江 由:「ここで負けたら申し訳が立たずなんでも言うこと聞かないといけないやつです!」
クラリッサ:「二人とも、理解が早いですわね」
ヤクザ:「生憎とォ、俺らが認めたのは『ブリジンガメン』だ」
ヤクザ:「その掴めば折れそうな女じゃねえ」
剣城 零士:「……クッ」
剣城 零士:男の言葉に失笑を漏らして。
剣城 零士:「許可は?」
クラリッサ:「ごめんなさいね、レイジ」 毒蛇のような笑み
クラリッサ:「あなたをコチラに呼んだのは、ちょっとだけ私情も交じっていたの」
クラリッサ:「思う存分、やりなさい!」
剣城 零士:「了解」
剣城 零士:ニィィ、と笑みを深める。
GM:簡易戦闘です。互いに三度の攻撃判定を行ない、総合点を競います。
GM:判定に使用可能なのは《白兵》《射撃》《RC》。挑戦は誰が行ないますか?
剣城 零士:点数は達成値の合計でしょうか?ダメージかな?
GM:達成値です!
剣城 零士:あとセットアップのエフェクトとか使えますか?
GM:事前行動としてセットアップは可能です。通常のラウンド進行の間に、3回動けると考えて下さい。
剣城 零士:ありがとうございます!春江さん、私が出ていいかな?
春江 由:どうぞどうぞ!
剣城 零士:では私が!
GM:では、1回毎に交互にやりましょうか
ヤクザ:まずはこちらから。
ヤクザ:《音速攻撃》《フィジカルエンハンス》
ヤクザ:6dx9+4
DoubleCross : (6DX9+4) → 10[5,6,9,9,9,10]+10[2,5,8,9]+10[10]+5[5]+4 → 39
剣城 零士:結構回すね!?
春江 由:強いなこのヤクザ
剣城 零士:では動いていいかな
GM:剣城さんどうぞ!
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+9、暴走を受けます。対象は私
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を5増加(56 → 61)
剣城 零士:黒の剣で白兵攻撃を行います。 コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:4DX+24+0@10 (侵蝕60~)
DoubleCross : (4DX10+24) → 10[1,3,5,10]+2[2]+24 → 36
剣城 零士:回ったが足りないか
剣城 零士:ひとまず以上!
ヤクザ:ハッハァ! では2回目!
ヤクザ:俺は《音速攻撃》と《フィジカルエンハンス》を1レベルで持っている華山組のエリート!
ヤクザ:《音速攻撃》
ヤクザ:6dx+4
DoubleCross : (6DX10+4) → 10[1,4,4,4,5,10]+10[10]+10[10]+3[3]+4 → 37
剣城 零士:高いんだよ!
春江 由:ひいいいん
剣城 零士:白兵攻撃!
剣城 零士:4DX+24+0@10 (侵蝕60~)
DoubleCross : (4DX10+24) → 7[4,5,6,7]+24 → 31
ヤクザ:3回目!
ヤクザ:《音速攻撃》
ヤクザ:6dx+4
DoubleCross : (6DX10+4) → 9[3,5,7,8,9,9]+4 → 13
剣城 零士:白兵攻撃!
剣城 零士:4DX+24+0@10 (侵蝕60~)
DoubleCross : (4DX10+24) → 6[5,6,6,6]+24 → 30
春江 由:か、勝てた…
春江 由:危なかった……
剣城 零士:楽勝!(震え声)
ヤクザ:39+37+13 合計89
剣城 零士:36+31+30 合計97
GM:なんだよこのハイレベルな勝負は
剣城 零士:おまえもまさしく強敵だった
GM:周囲の組員達が場所を開け、中庭に円陣のようなものが作られる。
ヤクザ:「フーッ、フーッ……」 激しい呼吸と共に、筋肉が盛り上がる。ナックルダスターを装着した男が
ヤクザ:「本当に次代ボスになるってんなら……」
ヤクザ:「ここで死ぬわきゃ、ねえよなあ!」
ヤクザ:突進と共に殴りかかる!
剣城 零士:影の刃を手に、男を迎え撃つ。
剣城 零士:両足で根を張るように大地を踏みつける。その体勢ではかわせない。
ヤクザ:ガァン! 真上から巨大なハンマーのような拳が叩きつけられる。
剣城 零士:長身のさらに上から叩きつける拳をまともに受け止める。
クラリッサ:「――!」 想像よりも遥かに大きな衝撃に、顔を庇う。「ちょっと!」
春江 由:「きゃー!」
剣城 零士:「──オオォォォ!」
剣城 零士:振りかぶる。一撃を、よりにもよって額で受け止めて。
剣城 零士:至近距離。かわせない位置まで呼び込んで、腕が鞭のようにしなる。
剣城 零士:一閃。二閃。肩口と胴を狙った斬撃で動きを縫い留める。
ヤクザ:「こいつ――ガッ!?」
剣城 零士:三閃。首を飛ばす斬撃がすんでで止まる。
剣城 零士:3度のやりとりで決着。その間、一呼吸。
ヤクザ:「やり……やがる……」
ヤクザ:「おい、頼む、ぜ……あの、クソ野郎を……」ずぅん、と巨体が倒れる。
クラリッサ:「……。これで十分かしら、ミスタ華山?」
華山組組長:「あ、ああ……。そ、うだな。これ、で……」
剣城 零士:「まだ、なにか?」
剣城 零士:額からの血を拭い、ごきりと首を回す。
華山組組長:「託せる、らしい……」
春江 由:「ですって!」にっこりしながらさっき後ろのお姉さんに言って出してもらったティーカップにコーヒーを入れてクラリッサさんに。
華山組組長:「鍵。は。……君の母親、だ。クラリッサ」
クラリッサ:「ありがとう、ユカリ。……母様?」
剣城 零士:「なんだと……?」
春江 由:「お茶も女の子に出せない人達が負けちゃうの、どうかと思いますけどね!」
春江 由:と言ってから「なるほど?」と
華山組組長:「君の母親が……働いていた、バーが、裏町にある……」
クラリッサ:「あっ」 少女が、明確に動揺する。剣城さんと春江さんを見る。
春江 由:「?」気にして無さそう。
剣城 零士:「……」
華山組組長:「ここを、逃れられたら……そこに向かえ。鍵を、渡すな――――渡せ、渡せ、渡せ、渡せ、渡せ、渡すな、奴らに、渡せ」
華山組組長:男の様子がおかしくなる。
剣城 零士:「……!おい、そいつから離れろ!」
ヤクザ:「――――あ、ああ、あああ!」 周囲を囲んでいたヤクザの一人が、突然に銃を向ける。
ヤクザ:狙いは、もっとも射線上の近くにいた春江さんだ。
春江 由:呆けた顔をしてクラリッサさんの顔を伺っている。つまるところ
春江 由:無防備だ。
春江 由:「あっ」気づいたときには既に遅い。銃弾は放たれている。
クラリッサ:「組長、やめさせ――――」
春江 由:庇うように、クラリッサさんの前に立ち、銃弾を受ける
ヤクザ:「渡せ! その女を! 扉を! クラリッサを渡せ!」
春江 由:「げほっ」口から血を零し、なお相手を見つめ
春江 由:「」一言だけ、何かを呟く
ヤクザ:「渡せ、渡せ、わた、―――――」
ヤクザ:がくりと、唐突に動かなくなる。人形のように倒れ込む。
GM:ざ、ら。
GM:ざらららららららららららっらららららら。
ヤクザ:鎖が伸び始める。剣城が倒した男から。
華山組組長:「やめろォ、バカ共がァ! 誇りを見せろ! 華山組の!」その全身から鎖が生えている。侵蝕されながら。
剣城 零士:「おい、ずらかるぞ!」
春江 由:「よし、コンセント一瞬だけ抜きましたけど長持ちしません!逃げましょう!」
華山組組長:「『誘い込め』――黙れ、出来損ないの末弟が! 『捕えろ』黙れ、黙れ黙れ黙れああああ『クラリッサ』」
クラリッサ:「なん、なんなの……!」
剣城 零士:「馬鹿!言ってる場合か!」
剣城 零士:強引にクラリッサの腕を引いて走り出す。
華山組組長:《改変のリング》《エンスレイヴ》。
クラリッサ:「ちょっと、待っ――」
華山組組長:「『クラリッサぁ! お前は逃れられねえ! 絶対に絶対に絶対に――!』」
GM:操作に抗うヤクザ者たちが同士討ちを始める。だが、この場で出来ることはない。
GM:グレイプニルの鎖を断ち切ることのできる人物は、こちらにはいないのだ。
GM:情報項目が解放されました。
『クラリッサの母親について』 自動開放
『敵の戦力について①:《見望術士》』 情報:噂話/UGN 9
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』 知識:レネゲイド 100(※)
GM:①についてはこの場で挑戦ができます。振りますか?
剣城 零士:振って良さそう
春江 由:ですね
GM:③についても挑戦するだけしてみるといいでしょう ひょっとしたら出るかもだし
春江 由:ふむ
春江 由:とりあえず①振りたいです
GM:どうぞ!
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L3)判定D+3、コスト1
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(50 → 51)
春江 由:4dx+2 噂話
DoubleCross : (4DX10+2) → 8[4,6,8,8]+2 → 10
春江 由:〇
剣城 零士:ナイス
剣城 零士:ではやるだけやってみましょうか 知識:レネゲイドを……
剣城 零士:3DX+0+0@10 知識(レネゲイド)
DoubleCross : (3DX10) → 3[2,2,3] → 3
剣城 零士:なんもわかんない
GM:OK! では順に解放するわね
『クラリッサの母親について』
クラリッサの母親はF市の出身である。
かつて外国人街で働いていたところをマルチェロに見初められ、半ば身請けされる形でイタリアに渡り、クラリッサを生んだ。
妖精墓の活用に必要な"扉"と違い、"鍵"は契約者の継承の時にしか使用されない。
妖精墓の"鍵"がF市にある理由。マルチェロの頼みによって、母親は「F市のもっとも思い出深い場所」に鍵を隠したという。
→《探索戦:外国人街BAR》が解放されました。
『敵の戦力について①:《見望術士》』
《見望術士》ラッキー北沢。
日本やアジア圏で人気の風水系タレント建築士、ラッキー北沢の裏の顔は、もっとも悪名高いFHセルの一つ『喝采』のエージェントだ。
喝采のエージェントは全員が広域破壊能力を保有し、常に単身で雇用される。
彼は特に地形読破の術である巒頭(らんとう)風水に卓越しており、縁起の悪いオブジェクトを致命的な方位に設置して運気の流れを超高速・高効率で悪化、都市レベルの破壊工作活動を行なう。
弱点として、あらかじめ破壊する地形を自らで調査する必要があり、目立つ外見も相まってその足取りを追うことは比較的容易である。
→《防衛戦:F市地下水道》が解放されました。
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』 目標値100
エンリコの力の全貌について、現状から把握することは難しい。
ただし、彼の力の影響を受けた、目にしたマフィアはかなりの数に登るようだ。
奇しくもF市支部は、捕虜から任意の情報を獲得する能力に長けている。彼らから詳しい事情を読み取ることで推測が可能となるだろう。
→【捕虜獲得】コマンドが可能になりました。
【捕虜獲得】
トドメ宣言をされていない、戦闘不能となった任意のトループに対し、メジャーアクションを使用して宣言する。
そのエネミーを無力化し、拘束した状態で連れ帰ることができる。
捕虜一名につき、『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』の目標値が20下がる(下限1)。
GM:この情報は、即座に防衛戦組に共有されます。時間軸としては、ひと繋がりということになります。
GM:捜索戦たちが逃走した頃に、防衛戦組がエンカウントする。そういう感じです
GM:ではシーン終了。調達とロイスが可能です。
剣城 零士:応急手当キット!
剣城 零士:2DX+5+0@10>=8 調達
DoubleCross : (2DX10+5>=8) → 10[3,10]+1[1]+5 → 16 → 成功
春江 由:ロイス保留で
剣城 零士:やっと成功したよ
春江 由:購入は応急
春江 由:1dx+2
DoubleCross : (1DX10+2) → 1[1]+2 → 0 (ファンブル)
剣城 零士:ドンマイ
剣城 零士:以上!
春江 由:駄目でした。像爆発させておきます。
春江 由:以上。
GM:成功してたら何が出てきてたんだよ
GM:では続いてだ!
ミドル3-B 防衛戦
GM:登場する三人は登場侵蝕どうぞ!
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 9)増加(56 → 65)
対雁 皐月:58+1d10
DoubleCross : (58+1D10) → 58+7[7] → 65
林 俊:わーっ
対雁 皐月:高い~
済鳥魁斗:48+1d10
DoubleCross : (48+1D10) → 48+10[10] → 58
GM:では
GM:――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――
GM:【F市港湾部 展望タワー】
GM:観光地であるF市には海浜公園があり、そこではF市の全貌を見渡せるタワーが存在する。
GM:君たちがつかんだ情報は、このタワーを傘下マフィア達が占拠し、クラリッサ捜索をしようとしているということだった。
エイス・トラジック:『マジで頭足りてねえっつうか安直っつうか……!』 共有デバイスによる通信が入っている。
エイス・トラジック:『で、捜索組からの報告はこんなところだ!』
エイス・トラジック:『カイト! 分かってるな! お前とユカリをフルで使う! なるべく多くとっ捕まえろ!』
対雁 皐月:「こればかりは天運と言わざるを得ないが…向こうにグレイプニルが来るとはな」
済鳥魁斗:「ラジャ!大捕り物だぜ!」
対雁 皐月:潮風に青い長髪をなびかせ、タワーを見据えている。
林 俊:「……風水術士か、そちらも面倒だな……」
対雁 皐月:「犠牲者を自分達のレネゲイド端末とする手管はグレイプニルの得意とする技術だ。」
対雁 皐月:「努々巻き込まれないようにしないとな」
林 俊:「悪辣な」ぎ、と手を握り、開く。
マフィア:「オラ! どけどけ、野郎ども!」
マフィア:「上から見渡すのか?」「こっからなら全体放送が出きんだよ!」「何なら人質取って警察に要求すっか?」
マフィア:塔の周りには既にマフィア達が縄張りを作っている。
対雁 皐月:「さて、地の利は向こうにある。」
対雁 皐月:「どう仕掛けたものか。」
林 俊:「……奴は……どうだ。いないか」探している。
済鳥魁斗:「向こうにあるなら……俺たちにもあるってことさ」指を難しく動かしている
林 俊:「いなければいないで多少は楽になるが……」
マフィア:統制は取れていない。既に観光客を捕まえ始めている構成員もいる。
済鳥魁斗:「いくらでもやりようはある、超強いあんたらもいるんだからな!」
済鳥魁斗:林さんと対雁さんの肩を組む
対雁 皐月:「高く買ってくれてありがたい話だ。」
対雁 皐月:肩が高くて大変そうなのでちょっとしゃがんでいる
林 俊:「期待はほどほどにしておけ。戦力は正確に見積もるものだ」
林 俊:さほど悪い気はしていない。
マフィア:予断を許さない状況である。
対雁 皐月:「しかし、未だこちらのメンバーが割れていないというのならばやりようはある。影から潜入する等だ。」
GM:では
GM:その時である。
林 俊:「急いだ方が良いのは確かだな……」
GM:ゴ ォ ッ !!
マフィア:「…………は?」「うぎゃああっ! 熱っちいっ!」
GM:展望塔の頂上が、大きく燃え上がった。
GM:奇怪な炎であった。赤色にも、黄色にも、緑色や青色にも見える。
GM:そうですね。林さんは知覚か意志で判定を行なって下さい。
林 俊:おお
林 俊:では意志で!
GM:目標値は3。
林 俊:5dx+3>3
林 俊:まちがい
林 俊:5dx+3=>3
DoubleCross : (5DX10+3>=3) → 10[1,4,4,10,10]+6[6,6]+3 → 19 → 成功
林 俊:高いな
GM:十分ですね。
GM:見ているだけで、奇妙な不安、あるいは昂揚を抱かせるような炎。
???:「……バカじゃないのか」
マフィア:「――――っ!」
マフィア:「おま……っ!」
???:ざ、ざ、と歩いてくる。
???:「着眼点は良い。ここはF市のどこからでも見える、一番高いところだからな」
???:「だから――――妖精墓の持ち主に気付かせるなら、これだろう」
《マスターフリント》:「彼……彼女だっけか。本拠地の、イタリアの街を焼いた日だ」
《マスターフリント》:背中に、巨大な棺桶を背負った、陰気な男だった。
林 俊:サングラスを押し下げ、その炎を見ていた。そして……。
林 俊:「……ああ」
林 俊:「来やがったかよ」ガチン、と手を合わせる。鉄の音がする。
《マスターフリント》:一見は冷静そうに見える。一見は聡明そうに見える。一見は、まともな傭兵に見える。
GM:容赦なく燃え上がる炎の向こうから、人の悲鳴が聞こえる。
《マスターフリント》:「ここから順に焼いていこう」
《マスターフリント》:「その方が早い」
林 俊:「警戒をしろ。ここは戦場だ」二人に。
対雁 皐月:「―――成程。」
林 俊:「《マスターフリント》が来た。来た、来た!」
林 俊:「それから、頼む。もし撤退をしようなどということがあったら……俺を引きずっていけ」
林 俊:「俺一人では……逃げようなどという気が、もうしない」
対雁 皐月:「承知した。私が引き受ける。」
林 俊:敵の炎に当てられたかのように、じっと相手を見つめている。
対雁 皐月:「人員の全員が揃っていない状況だ。無茶をするべきではない……と、聞こえの良い言葉はすぐに湧いてくるものだが」
対雁 皐月:「今見逃せば、焼かれるのは私達ではなく、街となる。」
済鳥魁斗:「ヤバそうなときは……きっちり見極めるからさ」
済鳥魁斗:「とりあえず全力で突っ込んでみようぜ!」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:「征くぞ。これより私達がこの街の防波堤だ。」
林 俊:「襲ってくるのは火の粉だがな……!」
マフィア:「マスターフリント……!」「おい待て! あいつら見たぞ、UGNだ!」
マフィア:「あいつらにタルパの奴らが連れて行かれた!」「ンだと! 一体何されてやがるんだ、許せねえ……!」
GM:マフィア達が、マスターフリントを警戒しながらも、あなた達に気付く。
GM:ミドル戦闘です。準備はよろしいですか?
対雁 皐月:OKです
林 俊:はい!
済鳥魁斗:O!K
【エンゲージ】
マフィアA、B、C←10m→《マスターフリント》
↑
10m
↓
PCたち
GM:ではセットアップ!
GM:マフィアたちもフリントもありません。
林 俊:ないです
対雁 皐月:なし
済鳥魁斗:なし!
GM:ではイニシアチブ! 林さんか済鳥さんですが……
《マスターフリント》:《加速する刻》
林 俊:ウワーッ
《マスターフリント》:マイナーなし。
《マスターフリント》:メジャー。《雷の槍》《氷の塔》《ファイアドライブ》《強化の雷光》《亜純血:フラッシングプラズマ》
《マスターフリント》:シーン全員へと攻撃を行ないます。
《マスターフリント》:15dx+7
DoubleCross : (15DX10+7) → 10[1,2,3,4,4,4,5,6,6,6,7,9,9,9,10]+3[3]+7 → 20
対雁 皐月:その数字はいけるかも…!ドッジ!
対雁 皐月:9dx
DoubleCross : (9DX10) → 10[1,1,3,4,4,8,8,10,10]+8[8,8] → 18
対雁 皐月:あとちょっと…!
林 俊:惜しい!
済鳥魁斗:4dx+1>=20 ドッジするぜ!
DoubleCross : (4DX10+1>=20) → 9[5,5,8,9]+1 → 10 → 失敗
林 俊:しますかカバー、それともバフもらう?
対雁 皐月:済鳥君、妖精貰えますか!
対雁 皐月:やっぱりカバーを下さい!
林 俊:《マグネットフォース》素手でガードして対雁さんをカバーリング。侵蝕2。
林 俊:あっちょっとお待ちを
GM:あと林さん自身のリアクションは?
林 俊:あっガードのつもりでした
GM:了解!
《マスターフリント》:ダメージいきます
林 俊:あと、《電磁障壁》も使っちゃいます。
マフィア:マフィアたちはイベイジョン10。全員命中です。
林 俊:林 俊の侵蝕率を4増加(65 → 69)
《マスターフリント》:20+3d10
DoubleCross : (20+3D10) → 20+20[8,8,4] → 40
林 俊:装甲18ガード6+4d10軽減10
《マスターフリント》:装甲ガード全て有効です
林 俊:4d10
DoubleCross : (4D10) → 14[2,5,5,2] → 14
林 俊:80ダメージを38で倍にして76、軽減10で弾いたかな
対雁 皐月:ヒューッ!
済鳥魁斗:こちらはまともに食らってリザレクト!
GM:OK!
済鳥魁斗:1d10
DoubleCross : (1D10) → 3
マフィア:うおおおお装甲込みで全員瀕死!
《マスターフリント》:命中した全員、『次の攻撃の威力+10』 『次の攻撃のダイス+5』 『戦闘移動+5m』の効果があります。
《マスターフリント》:「……ん? 敵が来たのか」
《マスターフリント》:視線をやる。それは意図したものではない。単なる反射だ。
《マスターフリント》:棺桶が開く。内部から分割された装甲材と共に、汚染水めいた虹色の雷炎が爆ぜる。
マフィア:「ウオオオオオオッ!?」
《マスターフリント》:それは他者を容赦なく焼きながら……一方で、その身に異様なほどの活力を与えるのだ。
対雁 皐月:「まるで制御しようとしていない…野火のほうがまだ躾がなっているぞ」
《マスターフリント》:やがて炎の向こうから、歴戦の傭兵じみた強化兵の姿が露になる。
林 俊:「……!」
対雁 皐月:「…いかん…来るぞ!」
対雁 皐月:跳躍で回避しようとするが、余りの物量に目測を見誤る。
林 俊:ざ、と対雁の前に立つ。その攻撃を己が身で受けるため。
対雁 皐月:「林!」
林 俊:「マスター……」硬気、というものがある。己が身を硬くし、守るための気功。
林 俊:これは、それとは全く関係なく。
林 俊:「フリントォッ!」
林 俊:一度己の身をぼろくずにされた男が。
林 俊:鋼鉄の身体で炎を受け止めた。それだけだった。
対雁 皐月:「不覚…!恩に着るぞ!」
林 俊:「……あの炎、脅威だが……力にもなる。皮肉だな」
済鳥魁斗:「あ”っつい……!」火に包まれ、地を転がる
済鳥魁斗:「でも……俺のハートもメラメラだぜ……!」肉体に満ちる力を感じている
エイス・トラジック:『イカれてやがる……!』 《サードウォッチ》。近くの監視カメラ越しに状況を把握しているエイスからの通信。
エイス・トラジック:『気を付けろ、戦闘態勢に入っただけでこれだぞ!』
GM:【捕虜判定】について補足説明をします。
GM:捕虜を取るには、倒れた相手に対してメジャーアクションを消費する必要があります。射程については、判定するPCの所有する武器に依存します。
GM:武器に射程があれば遠方からの宣言で捕虜判定が可能です。
GM:また、戦闘の勝利条件は敵の全滅。そして捕虜判定はエネミー全てが戦闘不能になった後も行えます、が。
《マスターフリント》:《マスターフリント》は、攻撃範囲にいる限り、自分以外の全てのキャラクターを巻き込みます。
《マスターフリント》:戦闘不能の相手に対しては当然その攻撃はトドメとなります。
GM:以上のことを考えて、戦闘挙動を考えて下さい。
GM:それではイニシアチブ! 林さんたち10組!
林 俊:済鳥くんに先にお願いしようかと
済鳥魁斗:任されたんだぜ!
済鳥魁斗:マイナーアクションで戦闘移動!マフィアたちがいるエンゲージまで移動します
済鳥魁斗:メジャーアクション!
済鳥魁斗:『熱風トルネード』《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》
済鳥魁斗:マフィア_1を対象に、風斬糸による白兵攻撃!
マフィア:きませい!
済鳥魁斗:コンセハヌマーンと音速攻撃、2つのハヌマーンエフェクトを組み合わせているので風斬糸の命中のマイナス補正がなくなるぜ!
済鳥魁斗:12dx7+7
DoubleCross : (12DX7+7) → 10[1,3,4,5,6,7,7,8,10,10,10,10]+10[2,2,4,7,7,9,9]+10[1,4,5,9]+10[7]+10[9]+5[5]+7 → 62
林 俊:すごい!
対雁 皐月:ヒュー
済鳥魁斗:うおおおおおおこれが熱血パワーだ!
マフィア:イベイジョン10! ダメージください!
済鳥魁斗:7d10+2d10+16+10 俺は対抗種!
DoubleCross : (7D10+2D10+16+10) → 38[4,9,8,2,1,7,7]+9[1,8]+16+10 → 73
林 俊:つっよ
マフィア:オーバーキルだよお!
マフィア:マフィア1は!倒れます!
済鳥魁斗:全力を出し過ぎちまったぜ!
済鳥魁斗:侵蝕+4 HP3失う
GM:では続けて林さんどうぞ!
林 俊:はいっ
林 俊:マイナーで戦闘移動してマフィアたちのエンゲージへ移動。
済鳥魁斗:1d10 リザレクトしたぜ
DoubleCross : (1D10) → 7
林 俊:そしてメジャーで今のマフィア1に対して捕虜獲得を宣言します。
マフィア1:ギャアアアアアア!
林 俊:さっさと来るんだ
マフィア1:乱暴するつもりなんでしょう!
対雁 皐月:大丈夫だよ 怖くないよ
対雁 皐月:すぐみんなと一緒になれるよ
林 俊:俺はしないが……
済鳥魁斗:痛くはしないからな!
マフィア1:捕虜として捕まえられたので、戦線離脱。攻撃の対象にもなりません
林 俊:うおー ということで以上です
GM:ではマフィア二人の攻撃!
マフィア2:1d2
DoubleCross : (1D2) → 2
マフィア2:マイナーなし。メジャー《音速攻撃》。
マフィア2:済鳥くんに攻撃!
マフィア2:12dx+2
DoubleCross : (12DX10+2) → 10[1,2,3,3,5,6,8,8,8,9,10,10]+5[3,5]+2 → 17
済鳥魁斗:俺と音速バトルだ!ドッジ!
済鳥魁斗:5dx+1
DoubleCross : (5DX10+1) → 7[3,5,6,7,7]+1 → 8
林 俊:今回はカバーはいいかな
林 俊:いる?
マフィア2:武器はショットガン。至近なので攻撃力が+2されます。
GM:する?
済鳥魁斗:林さんならほぼ無傷で済むかもしれないため、してほしたさがあります!
林 俊:そっち侵蝕上がってたし、HP下がってるから
林 俊:した方がいいね、します
林 俊:《マグネットフォース》素手でガードしてカバーリング。
マフィア2:ではダメージ!
林 俊:林 俊の侵蝕率を2増加(69 → 71)
マフィア2:2d10+19
DoubleCross : (2D10+19) → 13[8,5]+19 → 32
林 俊:装甲18ガード6軽減10 計34
林 俊:無傷!
マフィア2:こいつ……!
済鳥魁斗:これが気功による硬直……ありがとう!
マフィア3:では続けてマフィア3!
マフィア3:どうしようかな
マフィア3:1d3
DoubleCross : (1D3) → 2
マフィア3:よくもやりやがったな! 済鳥ィ!
マフィア3:同じコンボで攻撃します。《音速攻撃》。
マフィア3:12dx+2
DoubleCross : (12DX10+2) → 10[1,1,2,4,5,5,5,6,6,8,9,10]+8[8]+2 → 20
済鳥魁斗:5dx+1>=20 ドッジ!
DoubleCross : (5DX10+1>=20) → 10[1,2,7,8,10]+3[3]+1 → 14 → 失敗
林 俊:おしい、《マグネットフォース》素手でガードしてカバーリング。
林 俊:林 俊の侵蝕率を2増加(71 → 73)
マフィア3:お互いちょっと頑張ってるな。ダメージ!
マフィア3:3d10+19
DoubleCross : (3D10+19) → 12[3,1,8]+19 → 31
林 俊:装甲18ガード6軽減10 計34 無傷!
済鳥魁斗:謝謝!
マフィア3:さっきより低い! 雑魚どもじゃ相手にならねえ!
対雁 皐月:硬い
対雁 皐月:マイターン宜しいか
GM:では続けて対雁さんどうぞ!
対雁 皐月:ではマイターン!
対雁 皐月:マイナーコンボ【Sink acierage】《神殺す刃》+《LO:A》!
対雁 皐月:刃のレベル+5で武器を作成!威力35の白兵武器を作成します!これはラウンド終了時に破壊されます。侵蝕69
対雁 皐月:メジャーコンボ【Anker rage】!《コンセ:ミストルティン》+《形無き魔剣》!対象は"マスターフリント"!
対雁 皐月:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[1,2,2,4,4,5,8,9,9]+10[1,2,10]+10[10]+3[3]+5 → 38
《マスターフリント》:あ、バフ聞いてないのか
対雁 皐月:そうだぞ
《マスターフリント》:FHアイテム『グランドシールド』でガード。
対雁 皐月:命中時の扱いによりますが
GM:まあカバーされたら当たってないでいいはず
対雁 皐月:ではそのままです!
対雁 皐月:ダメージ行きます
《マスターフリント》:さらに《電磁障壁》
対雁 皐月:そっちもか!
《マスターフリント》:グランドシールドの効果でエフェクトを使用した際にガード値+10。
対雁 皐月:ダメージを出します
対雁 皐月:4d10+35
DoubleCross : (4D10+35) → 15[4,1,3,7]+35 → 50
《マスターフリント》:4d10+10
DoubleCross : (4D10+10) → 21[4,5,6,6]+10 → 31
対雁 皐月:硬ッッ
対雁 皐月:侵蝕73
《マスターフリント》:あ、違うわ。グランドシールドの素のガード足して36。
《マスターフリント》:で、こいつですが。
《マスターフリント》:マスターエンブレム《力の証》。習得対象はFHバトルコート。
《マスターフリント》:行動値-5、装甲15。エフェクトによる攻撃ダメージ-5。
《マスターフリント》:弾きます。
対雁 皐月:硬すぎる
対雁 皐月:ターンを渡します!
《マスターフリント》:では私のターン。
《マスターフリント》:マイナーで戦闘移動。
《マスターフリント》:UGN2人がいるほうにエンゲージしましょう。
林 俊:きた~
《マスターフリント》:メジャーで《コンセントレイト:サラマンダー》《雷の剣》《災厄の炎》《ファイアドライブ》《強化の雷光》。
《マスターフリント》:林、済鳥、マフィア2,3を含めた全員を攻撃します。
《マスターフリント》:15dx7+5
DoubleCross : (15DX7+5) → 10[1,1,1,2,2,2,2,3,3,4,5,5,7,7,7]+10[1,2,7]+10[9]+6[6]+5 → 41
林 俊:素手でガードします
マフィア:イベイジョン10! 命中!
林 俊:今回はカバーはなし
済鳥魁斗:5dx+1 ドッジ!
DoubleCross : (5DX10+1) → 9[3,3,5,6,9]+1 → 10
《マスターフリント》:ではダメージ
《マスターフリント》:5d10+20
DoubleCross : (5D10+20) → 28[2,10,8,7,1]+20 → 48
《マスターフリント》:装甲もろもろ有効! バフが再度かかります。
林 俊:装甲18ガード6軽減10 計34 14ダメージ受けてHP14で立ってます
GM:マジで硬いな!?
林 俊:硬気の力じゃーーー
マフィア:マフィアたちは全員倒れる! 戦闘不能状態です!
済鳥魁斗:やられてリザレクト!
済鳥魁斗:1d10
DoubleCross : (1D10) → 10
済鳥魁斗:リザレクトが下手すぎる男!
GM:情熱的なリザレクトだ
GM:ではクリンナップ! 全員何もありません。
GM:演出していきましょう!
対雁 皐月:あ、私はあります
対雁 皐月:武器が壊れます!ボロボロ
GM:そうなんだ!? へえー
対雁 皐月:LO:Aの仕様です
対雁 皐月:でもって、この時にエピックの適用はしません
対雁 皐月:以上
済鳥魁斗:いくぜ!
済鳥魁斗:「俺の!必殺!熱風トルネードを食らえええええええええ!」
済鳥魁斗:硬く握った拳を振りかぶりながら、いの一番に駆け出す
マフィア:「バカが! 突っ込んで来やがった!」
マフィア:「さっさとこいつらぶち殺してフリントから離れるぞ! 拳なんて届くかよ! 蜂の巣にしてやれ!」マフィア集団が一斉にショットガンを構える。
済鳥魁斗:「いーや……お前らもう、俺の手の内だぜ!」
済鳥魁斗:振り抜かれる拳、風を切る音
済鳥魁斗:かまいたちのように、マフィアの一団を襲う無数の斬撃!
マフィア:「な」「ぎゃああっ!」「どこからだ!?」「伏兵か!?」
林 俊:(遠当てか……鍛えているな)そうではない。
マフィア:集団が全身から血を吹き出して倒れる!
済鳥魁斗:「これがF市の風だ……町で悪さする奴は、こういう歓迎を受けるんだぜ!」
マフィア:「気を付けろ! アイツ何か隠してやがる!」
済鳥魁斗:どこから取り出したのか、縄でマフィアたちを拘束する
対雁 皐月:(練り上げられているな…少数精鋭。F市は矢張り要所ということか。)
林 俊:フリントの炎をチラリと見るが、まだ冷静な思考をする余裕はある。
林 俊:そのまま近寄り、確保された人員を対雁の方に放り投げた。
林 俊:「頼む。こちらは……おそらく、火が来る」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:空中で掴むとそのまま足元へ引っ張り込む
対雁 皐月:音も無く影が波打ち、拘束されたマフィアは沈んでいった。
マフィア:「あああぁあ! クソッ、クソックソッ!」
マフィア:「邪魔なんだよ、テメェらァァあア!」 裏返ったような声だった。マスターフリントの雷炎に焼かれた者は、皆こうなる。
マフィア:なまじオーヴァードであるが故に、深部まで焼かれて一瞬では死ねず。
マフィア:男達の恐怖と恐慌が形になったかのように、銃身が焼け付くほどの弾幕が二人に向かう。
林 俊:「硬!」前へ飛び出し、腕で身体を庇う。
林 俊:全身を巡る気、それによる肉体強化・硬気の威力とはまったく無関係に、鋼の身体が銃弾を弾いていく!
林 俊:キン、と高い音が響き、銃弾が零れ落ちる。
マフィア:「アァァアアクソッ! 何で死なねえ!」
マフィア:「見ろよ奴の肉体を! まるで鋼だぜ!」
林 俊:「あの戦場で生き残った奴は、もう大抵の場所じゃ死ねんよ」
済鳥魁斗:「やっぱ”気功”ってすげえ……!助かったぜ林さん!」
林 俊:「フフ」すごいだろう。
対雁 皐月:「上首尾だ。私も続かねばな」
対雁 皐月:対雁の胸元を突き破るかの如く、質量を伴った白光が溢れ出ていく。ミストルティン発症者が見せる励起光。
対雁 皐月:「"マスター"を相手取るのは初めてではないが、首尾よく片付いた例は一つたりとて無い…"マスターフリント"、如何なるものか。」
対雁 皐月:右手を地に翳すと同時。光の奔流は足元の影へと注がれ固められていく。鍛えた鉄を水冷するかの如く、それは影の海にて形を定めるのだ。
対雁 皐月:「牢として見よ、我が魔剣。」やがて、造型の終わったその一振りを、鎖を引いて抜き放った。
《マスターフリント》:「――――」無骨なヘルメットの下の視線が、僅かにそちらを見たような気がした。
対雁 皐月:「幽き辻を聢と渡せ。『抜影』」
対雁 皐月:潮錆びた表面が、内よりいづる赫灼の光源に照らされ揺らめく。対雁の魂の武装は、鎖曳く錨。己の全躯を並べて余りある巨塊の一振りである。
済鳥魁斗:「なんだあれ……イカリ……?」
対雁 皐月:爪の内側に返しがある以外は、古い錨の構造であるストックアンカーに見える。しかし肝心の棒は存在せず、通しの穴のみが寂しく残るばかりだ。
林 俊:「何で戦うかと思えば、武器を生み出す……いや、あれは……」未知の力に目を細める。
対雁 皐月:鎖を掴み、頭上に円盤を引くかの如く回転、そのまま"マスターフリント"へと投擲。
対雁 皐月:錨の重量は数十トンにも達するが、対雁の足場はひび割れ一つ起こさず、投擲の力みも無く、その速度は超音速に達する。
対雁 皐月:"抜影"の特性の1。『幽体化と実体化を自在に切り替えられる。』
《マスターフリント》:「海蛇か」
対雁 皐月:無質量のそれは、機械兵の様相たる"フリント"に触れる瞬間に実体化。その威力を喩えるならば、魚雷や隕石を持ち出すのが適当であろう。
《マスターフリント》:着弾の瞬間。轟とその装甲の隙間から沸き立つ雷炎がある。
《マスターフリント》:ガ ガガガガガガ! 装甲を纏った巨躯が、勢いに押され背後の階段を削る。
対雁 皐月:「―――何、だと?」
《マスターフリント》:「………ああ。こういうのは、お前が好きだったな。ロビンス」
《マスターフリント》:フリント本人の受け手に加えて。纏う雷炎が、人の手の形を取り、錨を受け止めている。「船にまつわる伝説をよく聞いた」
《マスターフリント》:「――――『二十三人の棺の大隊』」
対雁 皐月:「受け切るか…!」
対雁 皐月:歯噛み。感情を顕わにする対雁は珍しい方だ。
《マスターフリント》:手が消滅し、雷炎が再び別の形を取る。
対雁 皐月:再び幽体化した錨を引き戻す
対雁 皐月:「ぬかった!二人共防御態勢を取れ!」
《マスターフリント》:「暴れたいか。エヴァ」 先んじて争う、マフィアとUGNたちを見やる。
《マスターフリント》:「ならば、そうしよう」ガ ヅン! コンクリートの舗装を踏み砕く跳躍。
《マスターフリント》:炎は無数のスパイク状に形成され、敵味方の区別無く降り注ぐ。
林 俊:(……来た)腕で頭部と心臓部を庇う。
林 俊:「来たな。ようやくこちらに……!」
林 俊:焼け焦げた跡からは武骨な鉄の肌が覗く。人の生身ではない。
林 俊:「待ちかねたぞっ!」
マフィア:「ギャアアアア!」悲鳴と共に吹き飛ばされる。再生限界を越えて地に伏せる。
《マスターフリント》:「……?」 ずぅん、とスパイクに遅れて着地する。
済鳥魁斗:「ああっ、クソ……力が出るにしても、調子狂うぜ……」侵蝕が不安定になりつつある
《マスターフリント》:「余分な奴がいるな」
《マスターフリント》:「だが、最後まで戦場に立っているのは、俺たちだけだ」
GM:第二ラウンド。セットアップ!
《マスターフリント》:ないです。
林 俊:ないです
対雁 皐月:なし!
済鳥魁斗:なし!
GM:では続いて林&済鳥ペア!どうぞ!
林 俊:侵蝕的にこっち先の方がいいかな
済鳥魁斗:では譲るぜ!
林 俊:うおー
林 俊:マイナーはなし。
林 俊:メジャー、《マルチウェポン》ブリンカー2丁を使用。侵蝕3。ドッジダイス-8個。
林 俊:対象はマスターフリント
《マスターフリント》:きませい
林 俊:なんかバフをもらったので……
林 俊:9dx
DoubleCross : (9DX10) → 10[1,2,4,4,7,8,9,9,10]+7[7] → 17
林 俊:ここにオート!
林 俊:オート《神速舞踏》《神速舞踏》達成値を20上昇。侵蝕2。
林 俊:37になります
《マスターフリント》:グランドシールドでガード。
林 俊:林 俊の侵蝕率を2増加(73 → 75)
林 俊:ダメージ、こっちもバフをいただきました
林 俊:4d10+6+6+6+6+10
DoubleCross : (4D10+6+6+6+6+10) → 14[2,4,5,3]+6+6+6+6+10 → 48
《マスターフリント》:ガード値5、装甲15、エフェクトダメージ軽減5
林 俊:かった
《マスターフリント》:23ダメージ受けます。問題なし
林 俊:林 俊の侵蝕率を3増加(75 → 78)
《マスターフリント》:こっちの台詞なんだよなあ
林 俊:やーい硬気功ー
GM:続いて済鳥くん!
済鳥魁斗:俺は……
済鳥魁斗:メジャーで捕虜区獲得!マフィア_2をいただきます!
マフィア2:ヤメローヤメロー!
GM:了解です。それでは対雁さんどうぞ!
対雁 皐月:押忍
対雁 皐月:マイナー《神殺す刃》。攻撃力20の武器作成。Rスミスで侵蝕減ってるんですよねこれ。侵蝕75
対雁 皐月:メジャーコンボ【Anker rage】《コンセントレイト:ミストルティン》+《形無き魔剣》!対象はもちろんフリント
対雁 皐月:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[2,2,3,3,5,8,8,9,9]+10[1,1,1,7]+1[1]+5 → 26
対雁 皐月:伸びぬ!
《マスターフリント》:ガード!
対雁 皐月:3D10+20 ダメージ!
DoubleCross : (3D10+20) → 24[10,10,4]+20 → 44
対雁 皐月:でも出目は良い
《マスターフリント》:25弾いて。19ダメージ
《マスターフリント》:ふむ……とはいえ十分でしょう。
《マスターフリント》:倒れます。《蘇生復活》。HP1。
《マスターフリント》:《瞬間退場》。
対雁 皐月:逃がしたか…!
対雁 皐月:大変な戦いだった
《マスターフリント》:HPは36でした。今回は。
GM:戦闘終了ですが、まだ三トループ目の捕虜が残っています。回収しますか?
対雁 皐月:もちろん!
林 俊:したい!
済鳥魁斗:します!出荷だぜ!
対雁 皐月:キビキビ歩けッ
対雁 皐月:あ、侵蝕は79です
GM:OK! では回収! これで『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』の目標値が 知識:レネゲイド で40になりました。
GM:頑張ればいける範囲かもしれないぞ。
GM:戦闘終了! ではロールをしていきましょう。
林 俊:ガチャ、と無機質な音が響く。当然、肉体によるものでも、人体のエネルギーによるものでもない。
林 俊:「副島、王、宇井原、エヴァンス」呟きながら、腕に仕込まれた拳銃を敵に向ける。
林 俊:「ライリー、金、中原、そして」
林 俊:「俺の仇だ」
林 俊:呟きと共に銃弾が発射、それ自体に仕掛けはない。だが……。
林 俊:至近距離。同時に踏み込み、鉄の身体に全力を乗せ。
《マスターフリント》:雷炎が、形を変える。パラボラ状の盾。
林 俊:踏み込む。あるいは鉄山靠とも呼ばれる……重たい一撃。
《マスターフリント》:ゴォン、と。巨大な鐘でも打ち据えたかのような音が響く。
林 俊:(……浅い!)
《マスターフリント》:僅かに、巨体が宙に浮かぶ。「仇?」
林 俊:(くそっ、くそっ、くそっ、届かないのか! 当たらないのか、まだ!)
林 俊:「香港! 二年前!」
林 俊:「神城の施設に俺はいた、お前も……いたはずだ!」
《マスターフリント》:「二年前。香港。……」
《マスターフリント》:マスターフリントは、同様の無数の災禍を零している。
《マスターフリント》:その一つ一つを振り返るような人間であるかといえば。否である。
《マスターフリント》:「思い出した」
林 俊:「……!」
《マスターフリント》:「マンカンゼンセキを。食べたいと言ったんだ」
林 俊:「…………」さほど覚えられてはいないのではないか、と覚悟はしていた。
《マスターフリント》:「あれは、シーユエだ。トーチ・コーズの……何度目の演習の日だったか」
《マスターフリント》:「だから仕事をした。そこに居たのか」
林 俊:「居た」
《マスターフリント》:「ならば当然、死ぬ」
林 俊:「生きたし、生きるさ」
林 俊:「貴様のその傲慢に、止めを刺すために!」
《マスターフリント》:「俺たちの向かう戦場に、俺たち以外の勝者は残らない」
林 俊:(俺たち……さっきの炎か?)
《マスターフリント》:「取り零しか。ならば今回は――」
《マスターフリント》:答えかけて、不意に横を振り向く。
対雁 皐月:「文学を嗜むのならば、人の情緒を酌むことも出来るはずだ。」
対雁 皐月:死人との付き合いなら、自分にもある。そこに名前が無いだけだ。
対雁 皐月:"さまよえるオランダ人"。ワグナーのオペラにも、伝承にも、終ぞ名を示されることの無い、不信心の亡霊。
対雁 皐月:かつて対雁の契約した遺産の本体であり、今手にする得物はその名残。
対雁 皐月:「土の味でも覚えて省みるがいい…"抜影"、『陸時化』」
対雁 皐月:再びの形成・回旋・投擲…だが、今度は著しく低い軌道。地へと潜り込み…
対雁 皐月:さながら鉋をかけたかのように、掬い上げられた地表が"フリント"めがけ反り立ち殺到する。
《マスターフリント》:「!」飛行能力はない。足の踏み場から壊されれば。
《マスターフリント》:「おい。やめろ」
《マスターフリント》:「ミランダが怖がる」
《マスターフリント》:雷炎が吹き上がり、土の波を薙ぎ払う。
対雁 皐月:「オペラを知っているのならば、男の惨状を今一度思い出すが良い。」
対雁 皐月:「不信心のオランダ人は、最後の審判の時まで陸に上がれぬ運命だ。」
対雁 皐月:"抜影"特性の2、『幽体化とは別に、影へ潜り込み、地形との干渉を無くせる。』
対雁 皐月:土の波濤は視界を防ぐため。"フリント"の背後の地下へ回った錨を、渾身の力で引っ張り上げ
対雁 皐月:爪より伸びる返しの刃をその背へと突き立てる。
対雁 皐月:「"抜影"、『鯨牙』」
《マスターフリント》:「!」
《マスターフリント》:予想外の方向からのかち上げに、巨躯が吹っ飛ぶ。
《マスターフリント》:激突した海辺の観測塔が、その衝撃を最後にガラガラと崩れ。
《マスターフリント》:その中から立ち上がる。
《マスターフリント》:「…………」装甲の隙間から、僅かに千切れた内部配線が除いている。それを忌々しげに見た。
対雁 皐月:「抜かりすらしないか…呆れた耐久性だ。」
対雁 皐月:幽体化した鎖を手元へ。
《マスターフリント》:「珍しい。レオナルドが叫んでいる。手を抜かれているとな」
《マスターフリント》:「まあいい。ターゲットが来る気配もない。……」
ドン・ゴールドウェル:「――――! ――――!」 コートの下の通信機から、男の罵声がうっすら聞こえる。
《マスターフリント》:「次の手を考えるとしよう」
《マスターフリント》:「UGN。生き延びたいならば、この地を離れることだ」
《マスターフリント》:瓦礫と炎の向こうで、装甲が剥がれ、陰鬱な男の姿に帰る。
《マスターフリント》:そのまま亡霊のように、姿を消した。
対雁 皐月:「ーーー」姿が消えて尚、気配の戻りを全神経を通して警戒し、幾分
対雁 皐月:「………去った。」
林 俊:腕を伸ばしたまま、硬直したように止まっている。
対雁 皐月:朝靄の如く、錨も、伴って現れた帽子やコートも散っていった。
対雁 皐月:「各位、無事か。」
済鳥魁斗:「あのヤロー余裕な感じ出しやがって……!」
エイス・トラジック:『イカレてんな。とんでもねえ、あれが《マスターフリント》か……』
林 俊:「…………」ぎぎ、と腕を下ろして。
林 俊:「……次は、何をすればいい」
林 俊:「何をすれば、また奴にまみえられる」
対雁 皐月:「休め。修復出来るならば、肉体を労れ。」
林 俊:「……そうか」火花を散らす自分の手を見て。「そうする」
済鳥魁斗:「また必ず、戦う機会はあるさ」
対雁 皐月:「林。君の力に何度も助けられた。だからこそ言う。」
林 俊:「助け……」
対雁 皐月:「無茶をするなよ。君はまだ生きているし、私達もまだ生きている。」
林 俊:「助けられてくれたな。生き延びてくれた」二人の顔を見る。
対雁 皐月:「再びまみえ、戦うだけで満足か?」
林 俊:「ありがとう」ゆっくりと、頭を下げた。
対雁 皐月:「ああ…再び戦い、次こそは勝ち、そして全員で帰ろう」
林 俊:「そうだ。生き延びて、あいつを笑ってやらないとな」
林 俊:ふ、と焦げ付いた顔を緩ませた。
対雁 皐月:「"アンカレッジ"、"鉄人燦花"、”アーテリー”、目標達成。帰投する。」
済鳥魁斗:「戦果はあったしなあ!徹底的に情報引き出してやらあ!」
マフィア:「ガハッ……ふざけやがって……!」
マフィア:「マフィアの男は何をされたって、仲間の情報を売ったりしねえ……!」
GM:vsマスターフリント 海浜公園の戦い
GM:被害甚大ながら、マスターフリント撤退す。
GM:――――――――――――――――――――
GM:シーン終了! ロイスと購入と、あと治療とかやっちゃいな!
林 俊:ロイスは対雁さんに取っちゃおうかな、 〇信頼/隔意
対雁 皐月:林 俊/感服◯/心配/ロイス
林 俊:そして先に高性能治療キットを使います
林 俊:3d10+14
DoubleCross : (3D10+14) → 22[10,8,4]+14 → 36
林 俊:HP28なので全快!
済鳥魁斗:トンテンカン
対雁 皐月:購入どうしようかな
林 俊:自分用は照準器があったらいいなーくらいなので、他の人の回復とか見て決めます
済鳥魁斗:ロイスは保留で……まずは応急キットを自分に使用
済鳥魁斗:10+2d10
DoubleCross : (10+2D10) → 10+19[10,9] → 29
林 俊:高性能応急手当
済鳥魁斗:29!全快!
済鳥魁斗:照準器を狙っちゃいましょう
対雁 皐月:林さんはマイナー空いてますっけ
林 俊:空いてます!
対雁 皐月:空いてるなら買うか
対雁 皐月:徹甲弾を狙います
林 俊:あーっそうか、ありがたい
対雁 皐月:2dx+2
DoubleCross : (2DX10+2) → 10[9,10]+6[6]+2 → 18
対雁 皐月:よし!
対雁 皐月:渡します。
林 俊:いただきます……!
林 俊:じゃあ自分も照準器もいっこ狙おうかな
済鳥魁斗:3dx+3>=15
DoubleCross : (3DX10+3>=15) → 9[5,7,9]+3 → 12 → 失敗
林 俊:おしい
対雁 皐月:財産3点で買える
対雁 皐月:クラリッサ銀行に頼る?
済鳥魁斗:お嬢様、肩をお揉みします……
林 俊:クラリッサさま!
済鳥魁斗:3点、使わせてもらってもよいでしょうか
林 俊:なにとぞ
クラリッサ:よくってよ!
林 俊:ありがたすぎる
林 俊:では照準器いただきます……!
林 俊:そして自分はボデマにチャレンジします
林 俊:2dx+3>=12
DoubleCross : (2DX10+3>=12) → 10[1,10]+6[6]+3 → 19 → 成功
済鳥魁斗:フルアーマー林俊計画は順調に進行している
林 俊:たっかいな
林 俊:これはいる人にあげる分!
林 俊:いる人~
林 俊:次戦闘に回る組にどうぞ
剣城 零士:助かる!春江さんいります?
春江 由:あ、じゃあもらっておこうかな
林 俊:あげます!
春江 由:ありがとうございます!
剣城 零士:どうぞ~
春江 由:HPに触られるほど火力伸びるから
春江 由:これで拾える命があるかもしれない
ミドル3.5【幕間】
GM:ここは支部に戻って小休止+情報共有を行なうシーンになります。
GM:まずは、済鳥、春江のUGNチームから。侵蝕率上昇は+1でいいとしましょう。
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(51 → 52)
済鳥魁斗:82+1 83に
GM:なんでこんな差が……
GM:では
GM:―――――――――――――――――――――
GM:探索組の情報収集と、防衛組の遭遇戦。
GM:どちらも成果はあった。まだ事態の解決には足りないとはいえ、一度休憩を挟むべきだろう。
GM:あなたたちは支部に戻ってきて、思い思いの時間を過ごしていた。
春江 由:「お疲れ様です、クラリッサさんからこれもらってきました」
春江 由:「あとこれ事務所のお茶くみの人からもらったお菓子です」
春江 由:紙袋2つをててんと置く
エイス・トラジック:「おう、戻ったか」
エイス・トラジック:部屋の奥でバチバチと機械を弄っていた。フェイスヘルメットを外す。
春江 由:コンビニで買ってきたお茶のペットボトルも後ろのテーブルに置いておく
春江 由:「済鳥さんは?まだ尋問ですかね?」
済鳥魁斗:「支部長、終わったぜ~……お、由ちゃんも戻ってた?」
春江 由:「あ、お疲れ様ですー、お茶とお菓子置いてます」
春江 由:よく見るといつものコメントに困る露出度の恰好ではなく、パンツスーツだ
エイス・トラジック:「時間ピッタリだ。話せたか?」
済鳥魁斗:「俺にかかれば口を割らない奴はいないぜ!」手にはかつ丼が食べられた後の丼がある
済鳥魁斗:「食後のデザートもある!完璧だな」食べたのは魁斗自身だが
春江 由:「事務所行った時にお茶くみのお姉さんからもらったんですよー、箱見たところ中身生ものっぽいんではやめにどうぞー」
マフィア(回想):『ぎゃはは! 尋問ン?』
マフィア(回想):『テメェみてえなケツに卵の殻ついたヒナちゃんにモノ聞かれてよぉ! 誰が何を吐くってんだァ!?』
マフィア(回想):『仲間は売らねえ! ママから離乳食でも吐き戻して貰うんだなァ!』
GM:罵声が響いていた奥の部屋はすっかり静まっている
エイス・トラジック:「《銃火姫》は大人しくしてたか?」
春江 由:「うーん」
済鳥魁斗:「そうそう、華山組の方の話から聞きたいぜ!」
春江 由:「クラリッサさんにあんま落ち度はないけどやっぱうら若い女の子がボスってことで」
春江 由:「向こうのほうが気に入らなかったみたいです」
春江 由:「やくざけしかけてどんどんぱちぱちしてからの謎の鎖乱入でどうにか逃げてきたーってところでしょうか」
春江 由:「んで」
春江 由:「…あー、ここまで質問ありますか?」にぱ
エイス・トラジック:「鎖……先に手ェ回されてたか」
済鳥魁斗:「どんぱちか~、怪我なかったか?」
エイス・トラジック:「それでその、キッザニアの反社体験コースみたいな格好してるわけか」
春江 由:「あっ」胸に手を当てる、服に穴が開いているが傷はふさがっている
春江 由:「クラリッサさん指定です!」
春江 由:「みんなも交渉するときは着てねって言ってました、もう片方の袋に入ってます!」
済鳥魁斗:「スーツの上からスカジャンってのもありかな……」
エイス・トラジック:「絶対ェ着ねえ。あの性悪め……」しっしっと手を払う。
済鳥魁斗:「似合わなそうだしな!俺もだけど!」
春江 由:「すごく仲が悪そうですね」
エイス・トラジック:「カイト、マスターフリントはどうだった?」
エイス・トラジック:「当たり前だろ。お前らは敵対してねえから分からねえんだ。それとも猫被ってンのか……」
済鳥魁斗:「マスターフリントは……なんとか追い返せたけど」
春江 由:「けど?」
済鳥魁斗:「全然、追い詰めた感じがしなかった。林さんと対雁さんがいなきゃ……絶対負けてた」
済鳥魁斗:「敵味方関係なく炎をこう……ボワァ~!ってばらまいて」
済鳥魁斗:「炎だから当然熱いんだけどよ、内側まで熱くなって、パワーが溢れてくんだよ!」
春江 由:「お香焚いたとか葉っぱ燃やした時みたいな感じですかね」
春江 由:「すごいけど絶対ヤバいテンションの上がり方する奴」
済鳥魁斗:「それは……分かっていいやつなのか……!?」
エイス・トラジック:(離島の民間信仰の巫女ってさあ……)
エイス・トラジック:口には出さない。
済鳥魁斗:「とにかく、そういうのをばら撒く癖に、あいつはガチガチに硬くて、こう……」「強かった」
済鳥魁斗:「でも次は、絶対負けねえ……!」
春江 由:「おお、その意気です」
エイス・トラジック:「アホ。マスターエージェントだぞ。本来お前らみたいなぺーぺーがいきなり会う相手じゃねえの」
済鳥魁斗:「そうなのか……!?」
エイス・トラジック:「そうだよ。だがまあ、情報は十分抜けた。カイトが洗っ……聞き出した分に、林との会話で出てきた単語」
春江 由:「そもそもマスターエージェントってそんなに偉いんですか?」
エイス・トラジック:「偉い……ってのは偉いんだが……」
エイス・トラジック:絶対こいつにそういう話をしても理解しないだろうな……という顔。
エイス・トラジック:「絶対お前にそういう話をしても理解しないだろうな……」
春江 由:「あっなんか『理解でき無さそうだなー』って顔してますね!?」
春江 由:「大丈夫ですよ言ってもらえば主に頼んで該当情報をぶち込んでもらえばいいので!!」
済鳥魁斗:「強い相手ほど燃えるよなあ!」
エイス・トラジック:「厄いんだよ濫用したくねえんだよお前のそれはよ」
エイス・トラジック:「カイトはカイトで火を点けるする前に燃えてやがるし!」
エイス・トラジック:「いいか! ヤツの情報抜いたら、俺がきっちり対策は考えてやる!」
エイス・トラジック:「無敵のオーヴァードなんていねえ。お前らがマスターキラー狙うのはその後だ」
春江 由:「はい!あ!」
春江 由:「すいません続き言うの忘れてました!やくざのおじさんが裏町のクラリッサさんのお母さんが働いていたバーに行くといいって言ってました!」
済鳥魁斗:「重大情報じゃん!」
春江 由:「情報引き続きいっぱい頑張ります!」
エイス・トラジック:がし、と作業服の分厚い手袋で春江さんの頭をつかむ。
エイス・トラジック:「そういうことは早く言え~~~~」
エイス・トラジック:左右に揺らす。
春江 由:「ミ゜~~~~~~~~~~~~~~~」ガタガタガタガタ
エイス・トラジック:「あ、カイト。そっちの情報だがお前が頼む。成人してるしな」
済鳥魁斗:「え……おれが……バーに!?」
春江 由:「せせせ成人してないとととバーいっちゃダメなんですかかかかか」
春江 由:振られてビブラートの入った声で
済鳥魁斗:「居酒屋とは違うんだよな……?」
エイス・トラジック:「居酒屋には行ったことるあるのか……?」
済鳥魁斗:「バイトで……」
春江 由:「えらい」
春江 由:「服に困ってるならちょうどそこにバーにいくのにいい服が入ってますよ」
エイス・トラジック:「まあ経験だ経験」 ぱっと手を離す。
エイス・トラジック:「ユカリには《見望術士》の足取りが掴めたから、そっちを追ってもらう」
済鳥魁斗:「くそっ、そういう大人の空間に着ていく服とかな……いや、これか!」
済鳥魁斗:由の置いていた紙袋をバリバリ開ける
春江 由:クラリッサさんのお土産を指さしながら「そっち了解ですー、あとででいいので事前情報だけください」
春江 由:「あっお着換えするならあっち行ってた方がいいですか?」
済鳥魁斗:「気にしないけど……支部長に怒られそうだから俺の方があっち行く!」
春江 由:「はあい」手をひらひら振って見送る
エイス・トラジック:「緊張感があるんだかないんだか……」
エイス・トラジック:帽子かけに積み上がったアルミホイルヘルメットを見ながら、息を吐いた。
エイス・トラジック:「そういやユカリ。これUGNの中でも有名なオカルト話なんだが……」
エイス・トラジック:「《異界の巫女》って聞いたことあるか?」
GM:では続いて外部人員チーム!
GM:三人でどうぞ
GM:侵蝕+1です。
林 俊:林 俊の侵蝕率を1増加(78 → 79)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1増加(61 → 62)
対雁 皐月:79+1d10
DoubleCross : (79+1D10) → 79+2[2] → 81
対雁 皐月:ようやく落ち着いた
林 俊:1だよ!
対雁 皐月:1だった
対雁 皐月:80です
GM:OK!
GM:――――――――――――――――――――――――
GM:F市UGN支部 ゲームセンター「COLORLESS」
GM:雑居ビル4階 スポーツコーナー
GM:4階はチルドレン向けの訓練場である。レクリエーションなども行っているらしく、休憩用のベンチの傍にはバスケットボールとか転がっている。
GM:あなたたちは休憩と報告の後、ばったりと出くわした。
剣城 零士:「んだ、お前らもかよ」
林 俊:「ああ、戻ったのか」
剣城 零士:「聞いてねえか?出たんだよ、こっちの方に。例の鎖が」
林 俊:傷ついたところは整備班に見てもらい、現状傷ひとつない。
剣城 零士:「お陰で消化不良だぜ。斬ってどうにもならんやつは面倒だ、ったく」
剣城 零士:「そっちにゃ狙いのやつが来たってな」
林 俊:「鎖、か」対雁さんの方を見てから。
対雁 皐月:ムグムグ
対雁 皐月:一生懸命握った塩にぎりを片端から食べている
林 俊:「……来た。取り逃がしたが……次で終わりだ」
剣城 零士:「ふうん」
林 俊:すごい食べてるなあと思う。ちょっと羨ましい。
対雁 皐月:おかずには油と塩こしょうで焼いたのみのただの肉と、茹でただけのほうれんそうが添えてある
剣城 零士:「小手調べの一戦で、それなりに消耗してるように見えるがね」
対雁 皐月:「消耗した。」
剣城 零士:「やれんのか?」
林 俊:「やるしかないだろう」
林 俊:「君は消化不良らしいが、そちらの実力が見られなかったのは残念だな」
対雁 皐月:「勝算は十分だ。林君の技量は想定以上に高い。」
林 俊:普通に残念だな、見ておきたかったなと思っている。
剣城 零士:「……あぁ?ふぅん」
剣城 零士:林の言葉にニィィ、と笑みを浮かべ。
剣城 零士:殺気を飛ばす。合図、とばかりに。
林 俊:「ん」
林 俊:しまったな、今のは誤解を呼んだろうか、と思いながら、違うのだよと手を振るが。
林 俊:間接の調子が悪く、どう見ても手招いているようにしか見えない。
剣城 零士:「はっ」
剣城 零士:「上等っ!」
剣城 零士:大地に根ざした軸たる両足を渾身の力で踏みしめる。
剣城 零士:足から膝へ、膝から腰へ、腰から股関節と脊椎を通して肩甲骨へ。
剣城 零士:肩から先を鞭のように振り抜く。空の両手を薙ぐように、立て続けに三度。
林 俊:ギイン!
林 俊:硬質な音が響く。その感触は、尋常の肉体のものではない。
林 俊:微かにびりびりと振動を残しながら、その攻撃を受け止めた。
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「……ってぇぇぇぇぇ!」
剣城 零士:離れて手をぶんぶんと振り回す。
林 俊:振動を地面に流しきらず、ガクガク揺れている。
林 俊:「今のは……効いたな」
剣城 零士:「こっちの台詞だ!」
林 俊:「なるほど、十二分にやるらしい」
林 俊:「どうだ、見ていて。対雁」
剣城 零士:「そいつぁどーも。クッソが、徹ってねえのかよ……」
対雁 皐月:「うむ。」
対雁 皐月:「剣城君も本来のスタイルから半歩ズレたものだ。それでは林君に徹すのは些か厳しかろう。相手の土俵でそこまで響かせている時点で十分な技量だ。」
剣城 零士:「"十分な"ね」
林 俊:「俺に『気』を使わせた時点で大したものだ」ふ、と微笑む。
剣城 零士:「自分のほうが上だと思ってなきゃ出ねえよな、そういう台詞は」
剣城 零士:「気?いやお前、今の感触は金属が……」
林 俊:「気だが」
対雁 皐月:「まあよかろう。」
剣城 零士:「いや、"ギイン"って音が」
対雁 皐月:「オーヴァードの戦略は主観が中心だ。それに口を挟むこともあるまい。」
林 俊:「幻聴だろう」言い張る。
対雁 皐月:「そして、私は十分に自信がある。流石に素手で林君に徹すのは厳しいと思うがね。」
剣城 零士:「お、おう……」謎の圧力に押される。
剣城 零士:「……ふん」
剣城 零士:「さっきも話したが」
剣城 零士:「こっちに出た鎖、ありゃ面倒だぞ」
剣城 零士:「斬った撃ったが通じるやつじゃねえ」
剣城 零士:「それもやれる自信あるってか?」
対雁 皐月:「そのために配備されたのが私だ。」
対雁 皐月:「出来る・出来ないを論ずる時点はとうに過ぎている」
剣城 零士:「"やるしかない"かよ。さっきも聞いたぜ」
対雁 皐月:パキリ。指を回し鳴らす
剣城 零士:「ったく良い子ちゃんだね、UGNの連中は」
林 俊:「俺はその鎖を直接見てはいないが」
林 俊:「彼女の力も全く初めて見るものだった」
林 俊:「すごいぞ、あの得物は」
対雁 皐月:「あれも、元は遺産だった。」
剣城 零士:「……ケッ」
対雁 皐月:「マスターフリントの得物を覚えているか。」
剣城 零士:遺産、という言葉に気に入らないというように。
林 俊:「炎か、それとも棺桶の方か」
対雁 皐月:「棺桶から雷炎を呼び出していたが…複数の人物に対し呼びかける仕草を繰り返していた。」
林 俊:「……ああ」
対雁 皐月:「私には強い既視感のある光景だ。即ち、得物に宿る非実体的な存在…"亡霊"との会話。」
剣城 零士:「……五月蝿えやつかよ」
対雁 皐月:「その口ぶり。覚えがあるようだな。」
剣城 零士:「別に。代償にはよくある類だろうが」
剣城 零士:自身の遺産の話をするのは好まない。UGNには当然データが残っているだろうが。
林 俊:(メンテナンスを怠ると異音がすることはあるが……)
対雁 皐月:「ふむ。」
対雁 皐月:「……私のかつて契約していた遺産、UGN分類で言うところの『聖者の遺骨』型とされる代物だが」取り敢えず自分の話から始める。先の非礼を繰り返したくはない。
対雁 皐月:「堕落を嘯く亡霊が四六時中話しかけてくる有り様でな。辟易していたものだ。」
対雁 皐月:「だが…グレイプニルとの戦闘が続く中、ある日あっさりと、亡霊はやられてしまった。永い幻聴の日々は、拍子抜けするほどに途切れた。」
対雁 皐月:「人間は現金なものだ。あれほど煩わしいと思っていた声が、今では静寂を少し物寂しく感じるまでになった。」
対雁 皐月:「…人は鈍い。いなくなって初めて価値を知る。」
剣城 零士:「………」
林 俊:「…………」
剣城 零士:「何が言いてえ」
対雁 皐月:「君達にどうこう意見をするほどに思い上がったつもりはない。」
対雁 皐月:「ただ、それを理解せず、自分の中のコミュニティと永遠に閉じた関係を続けるあの男には」
対雁 皐月:「意地というものを見せてやらねばなと思うばかりだ。」
林 俊:「当然だ」拳と拳を付き合わせると、金属同士がぶつかり合う音がした。
剣城 零士:「……お前の言ってんのは」
剣城 零士:「矜持だろ。意地ってより」
林 俊:幻聴ではない。確かにあの日から聞こえる、己の音が。
剣城 零士:「ご立派なこって」
対雁 皐月:「意地さ。」
対雁 皐月:「言葉ではなく、力で理解を促すような真似を、矜持と呼びたくはない。」
剣城 零士:「……ご立派なことで」
剣城 零士:対雁を見つめる眼に嘲りはなく。
剣城 零士:どこか苛立つような。
剣城 零士:「……おい」
剣城 零士:対雁から目を背けるように、林に顔を向ける。
林 俊:「何だ」
剣城 零士:「仇だったか?確か」
林 俊:「……ああ。同僚と、俺自身の」
剣城 零士:「殺したら」
剣城 零士:「その後どうする」
林 俊:「あの様子だと直接かどうかはわからんが、火花を撒いたのは確かだ」
林 俊:「……そうだな」
林 俊:「釣りがしてみたい」
剣城 零士:「は?」
剣城 零士:思わず呆けたような声。
林 俊:「行ったことのない場所にも、行ってみたいな。要は……」
林 俊:「あいつ一人が消えたからといって、全ての意味を失くして腑抜けになるような」
林 俊:「そういう人生を、俺は送りたくない」
剣城 零士:「………」
林 俊:「生きるぞ、俺は」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「そうかい」
対雁 皐月:「立派だな。」
対雁 皐月:「見習いたいものだ。」
林 俊:「普通だよ」
林 俊:「普通になりたかった。これからなる」
林 俊:「それだけだ」
対雁 皐月:「それがオーヴァードにとって最も必要なものだ。」
剣城 零士:「……ハッ」
剣城 零士:林の言葉を、笑って。
剣城 零士:「お前」
剣城 零士:「"普通になりたい"なんて思うのはな」
剣城 零士:「普通なやつの特権だよ」
剣城 零士:ひどく。
剣城 零士:苛立たしげに告げて。
剣城 零士:「腹減った。飯食ってくる」
剣城 零士:「ついてくんなよ」
対雁 皐月:「待て。塩にぎりはここに…」
剣城 零士:「いらん!」
対雁 皐月:「そんな……」
対雁 皐月:残念そうな顔
対雁 皐月:「はあ…だが、私も、生きて帰らねばな。」
対雁 皐月:「そうだな…折角の遊技場だ。遊びの一つでも覚えて帰らねば。」
対雁 皐月:窓から、遠くの水平線を眺めて、独りごちる。
剣城 零士:一人、通路を歩き続け。
剣城 零士:「……」
剣城 零士:苛立ちに耐えかねて、壁を蹴りつける。
剣城 零士:鈍い音は耳鳴りを消すには足りない。
剣城 零士:「クソがっ……」
剣城 零士:"あいつ一人が消えたからといって、全ての意味を失くして腑抜けになるような"
剣城 零士:"いなくなって初めて価値を知る"
剣城 零士:とっくに遅い。
剣城 零士:復讐は果たされずに相手が消えた。
剣城 零士:ここにあるのは燃え残り。
剣城 零士:そして林との致命的な違い。
剣城 零士:普通になりたいと思えたことなどない
剣城 零士:憎い。
剣城 零士:憎い。
剣城 零士:憎い。
剣城 零士:──妬ましい。
剣城 零士:"生きるぞ、俺は"
剣城 零士:──灰の燃え滓は、生きていると言えるのか?
GM:――――――――――――
GM:シーン終了です。全員ロイスのみ可能
林 俊:剣城くんに 〇感服/不安で取得します
春江 由:エイス・トラジック 〇お仕事頑張ります/暴力反対!
済鳥魁斗 〇連帯感/よくお昼入るな…
春江 由:これで
剣城 零士:林 俊 嫉妬/◯隔意
剣城 零士:以上!
対雁 皐月:二人共に取ってる!
済鳥魁斗:ここは保留とさせてください
GM:では以上!
ミドル4-B 防衛戦
GM:続いてミドル4!
GM:ミドル4は同じく探索戦/防衛戦から入ります。
ミドル4-A
●「探索戦:外国人街BAR」
リーダーPC:済鳥魁斗
随行NPC :エイス・トラジック
情報項目
『クラリッサの母親について②』 ※シーン内での交渉による
『G案件の"予言"について』 情報:UGN 12
『《灯火の大隊》について』 情報:裏社会 UGN 10
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』 知識:レネゲイド 目標値40
済鳥魁斗:行くぜ……BARデビュー!
ミドル4-B
●「防衛戦:F市 旧灌漑水門」
リーダーPC:春江由
随行NPC :クラリッサ・エルツィオーネ
ミドル戦闘 :vs《見望術士》《???》
GM:今回はさっきとは逆で、ミドル4-Bから入ります。戦闘パート!
GM:登場する人は登場侵蝕を振ってください!
剣城 零士:出ます!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(62 → 66)
春江 由:出ます
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(52 → 56)
GM:侵蝕低いチームだぜ!
GM:では
GM:――――――――――――――――――
GM:【F市南東 旧灌漑水門】
GM:淀んだ水。古びたコンクリート。むき出しの配線。
GM:灌漑水門。数十年前まで、山間からの河川の水量を管理する役割をしていた、F市の施設である。
GM:老朽化に伴い修繕計画もあったらしいが、より上流に最新式の建物が新設された。
GM:放棄されたこちらは、取り壊す資金も節約された結果、一般人進入不可の建物となっている。
GM:ドン・ゴールドウェルの雇った傭兵《見望術士》の目的地であった。
クラリッサ:「ひどい匂い」 同行している少女が眉をしかめている。
剣城 零士:「ほったらかしにされてんだから仕方ねえだろ」
春江 由:風水盤ほどお高いものはそろえていなかったので、100円ショップのコンパスと支部の隅で埃被ってた水平器を持ってきた。
剣城 零士:「こっちはこっちで妙な装備してやがるし……」
春江 由:「水の澱みほどひどいものも早々ありませんからね」
春江 由:「あっひどい、これちゃんと対策してるんですよ!?」
春江 由:「私暴力苦手なんで準備が要るんです!」
剣城 零士:「ほう、聞こうか」
春江 由:「今回の相手、風水使いで致命的に悪いところに物を置いて破壊活動するんですよ」
春江 由:「だから対応するならこっちも現地の正確な方角と傾斜の把握は必須です」
春江 由:「対応策は…安直ですが北東をぶち抜いて逃げ道作るしか思いつかなかったので……」
春江 由:「残りは…会ってから考えて…」声がだんだん小さくなっていく
クラリッサ:「うんうん、ユカリは偉いわね」
春江 由:きゅーん、撫でられている
剣城 零士:「諦めてんじゃねーよふわっふわしてんだろうが!」
クラリッサ:「レイジ。うるさい。あなたこそ落ちないように気を付けなさいよ」
クラリッサ:「泳げないでしょ? 狂犬だし」
剣城 零士:「お前に先に水浴びさせてやろうか?匂い落とせてラッキーだろ」
春江 由:「け、喧嘩は駄目です!どうして喧嘩するんですか!」
剣城 零士:「この女に言えよ、もうちっと頭を低くしろってよ」
クラリッサ:「軽いじゃれ合いよー。噛みつきたくて仕方ないんだから」
春江 由:「うえーん何回任務参加してもお外のこの有様には慣れそうにないです!」
剣城 零士:「犬犬うっせーんだよてめーは」
剣城 零士:「……っつーかお前、なんでこっちついてくんだよ」
剣城 零士:「万全の二割だか三割って話じゃなかったか?お姫様よぉ」
春江 由:何か庇おうとしたけど多分2割か3割のクラリッサさんより弱いので何も言い返せない顔。
クラリッサ:「おかげさまで、多少なら戻ってきたわ」
クラリッサ:「だから情報収集は任せたわけだし?」
剣城 零士:「………」
クラリッサ:「《見望術士》はさっさと抑えておきたいのよ。今の部下で感知ができるのアイツだけだから」
春江 由:「そうとは」
剣城 零士:「俺はてっきり」
剣城 零士:「母親のことに触れたくないのかと思ったがな」
クラリッサ:「…………」
春江 由:「もにゃ…」
クラリッサ:「はあ。まあ、予想はついてたわよ」
クラリッサ:「実を言えばね。母親の出身地くらい、知ってて当然でしょ?」
クラリッサ:二人の顔を順に見る。「…………」
剣城 零士:「んだよ」
春江 由:だめそうな顔している「?」
クラリッサ:「……ええと、ごめんなさい」
春江 由:「全然大丈夫ですよ!」
春江 由:ちら、と剣城さんを見て
春江 由:「少なくとも私は!!!」慌てて付け加える
剣城 零士:「……そもそも何を謝ってんだ」
剣城 零士:「わからんうちに大丈夫とか答えてんじゃねーよてめーも」
クラリッサ:「……単なる感傷だから」
剣城 零士:「感傷?」
クラリッサ:「母様は、私が8歳の頃に、病気で亡くなったわ。マルチェロ……父様とも、仲は悪くなかったと思う」
クラリッサ:「ただ……母様はね。父様に、買われたの」
剣城 零士:「………」
クラリッサ:「親の借金で首が回らなくて、裏町で働いていたところを、それを肩代わりするかわりに、って」
クラリッサ:「私が知る限り、母様がここに戻ったことはない」
クラリッサ:「……おかしい? この私が」
クラリッサ:「母親に、本当はどう思われていたか、気にしているのって」
剣城 零士:「……」
クラリッサ:作業用の金属製の橋を渡っていく。
春江 由:「え、えっと」
春江 由:「私は、別に変じゃないと思います」
春江 由:「あ、実際に親とか存在したことが無いので、そこはわかんないんですけど……」
剣城 零士:「さらっと重てえんだよお前も……」
春江 由:「知らないことがあるなら、知りたいと思うのは普通じゃないかなって……」
クラリッサ:くすくすと笑う。「そうね。だから感傷なの」
剣城 零士:「知らないこと、ねえ」
剣城 零士:「一つ聞くんだが」
剣城 零士:「その、母親が父親に買われたって話」
剣城 零士:「誰から聞いた?」
クラリッサ:「誰からでも聞けたわ」
剣城 零士:「お前の母親は?」
クラリッサ:「私の生まれを気に食わない人達とかからね」
クラリッサ:「……救ってくれた、って言ってたわ。母さんは」
剣城 零士:「ケッ」
クラリッサ:「傍から見たら、親子くらいに年の離れた夫婦だったけれど」
クラリッサ:「ううん……」視線を彷徨わせる。
クラリッサ:「やっぱり、らしくないかしら。変なこと聞かせちゃった」
剣城 零士:「知ってんじゃねえか」
春江 由:「……?」
剣城 零士:「本当に、お前の母親が恨みに思っていたなら」
剣城 零士:「言わねえわけねえだろ、恨み言の1つや2つ」
剣城 零士:「もしも、恨みに感じていたとしても」
剣城 零士:「恨んでいると思ってほしくなかった」
剣城 零士:「それは誰のためだ?」
クラリッサ:「……――」
剣城 零士:「そんなことされて得すんのは一人か二人だろ」
剣城 零士:「それをもって納得できねえなら、生き返って愛していますなんて言われたところで変わんねえよ」
クラリッサ:少しだけ、驚いたように振り返る。目を細めた。
クラリッサ:「…………びっくりした」
剣城 零士:「あ?」
クラリッサ:「レイジからそんな言葉が出てくるなんて」
クラリッサ:「実は変装された別人だったりしない?」
剣城 零士:「てめえは俺をどんだけ下に見てんのかなあ!?」
クラリッサ:「ふふふっ」
春江 由:「喧嘩しないでくださいよ~~!」
春江 由:「……しかし私も驚きました」
剣城 零士:「どいつもこいつも……」
春江 由:「覗き見ることに頼らなくても答えって見つかるんだなって」
クラリッサ:(覗き見る……?)
剣城 零士:「こんなもん言葉遊びみてーなもんだろ」
剣城 零士:「人の本心なんてどうやってもわかんねえんだ」
春江 由:「ううむ、それを言われると確かにわかるようなわからないような……」
剣城 零士:「死んだ人間なら尚更な」
クラリッサ:「そうかもね。でも、ありがとう」
剣城 零士:「だったら、自分に都合よく取ったほうがいくらかマシだ」
クラリッサ:「あなたたちの気持ちはとっても伝わったから」
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「言っといてなんだが都合よく取られるとムカつくな」
春江 由:「なんでえ!?」
クラリッサ:「台無し」
剣城 零士:「俺は万全のお前を斬らなきゃ意味ねえんだよ。生きてるんだったら本心伝えとくべきだと改めて思ったわけだ」
クラリッサ:「私が言うのもなんだけど……UGNってもっと広い視野で世界を護らなきゃいけない組織じゃないの?」
春江 由:「外の人……怖い……」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「そんな大層なもんじゃねえよ」
剣城 零士:「あいつらは、ただ」
GM:言いかけたとき、その時だった。
《見望術士》:「あァン、もう! やっとよ! ホンットここの探査、いやになっちゃう!」
《見望術士》:水源に何やら護符のようなものを並べて浮かせ、大柄の男がくねくねと身を捩っている。
《見望術士》:「ドン・ゴールドウェルも風水のこと何だと思ってるのかしら!」
《見望術士》:「全く……あらァ?」
クラリッサ:無言で銃を抜き、撃つ。
剣城 零士:「まぁた濃いのが出てきやがって……アレか?」
春江 由:じ、とその護符のようなものを見ます。どういうものだろう
《見望術士》:じわじわと土と水の性質を変えていっていますね。
春江 由:「土と水がどんどん駄目になるやつ…多分あの人です」
春江 由:こしょこしょ
《見望術士》:水流を目視で分かりやすくするために、色水を流しているような術式。
剣城 零士:「アレか」影刃を抜刀し、構える。
クラリッサ:「久しいわね。ミスタキタサワ」
《見望術士》:「あーらぁ、クラリッサお嬢様じゃない! ご機嫌大変麗しそうねえ」
クラリッサ:「ええ。そちらこそ、不肖の叔父のお世話は大変そうですわね? とっくにお辞めになられているかと思ったのですけれど」
《見望術士》:「だってお仕事だものォ。《喝采》はね、喝采を受けるまで帰らないわ」
春江 由:「ってえっと……北沢さん?どっかで聞いたことあるような」
春江 由:「具体的にはおばあちゃん家のテレビで」
《見望術士》:「あらぁ、そっちのカワイイお嬢ちゃんと、素敵なイケメンはだぁれ?」
《見望術士》:「そうよねえ。《アリアンナ》を追える《月の椅子》がいなくなったからって、ここまで逃げ延びられるわけがないし……現地ボディガードってわけ」
剣城 零士:「雇われだ。てめえを斬りに来た」
剣城 零士:「この女斬るためにてめえらが邪魔なんだよ」
《見望術士》:「あら! ワイルドね!」
春江 由:「春江由と申します!主に街の水質を汚染する活動に抗議しに来ました!」
剣城 零士:「喝采が必要だぁ?ああ、なら退場は派手にしてやらぁな」
剣城 零士:「アンコールはなしだ」
《見望術士》:「ふうん……」
《見望術士》:サングラスの奥。肌の刺青が奇妙に蠢く。
《見望術士》:「仕方ないわね。水と地脈と風だったら、まず流水から調べるのは定石」
《見望術士》:「お嬢さん。分かりやすく教えてアゲルわ」
《見望術士》:「人海戦術でね」
《???》:水中が波打つ。
《???》:投擲された無数の投げナイフが、異様な軌道と加速度をもって、三人を襲う。
《???》:炎の刻印を施された、芸術品めいた造詣のナイフであった。
剣城 零士:「チッ……!」
剣城 零士:影の刃を振るい、短刀を叩き落とす。
剣城 零士:何発かは弾きながら軌道を曲げて放たれた方角へと。
春江 由:「水よ、同胞を傷つけることなかれ」
春江 由:放たれたナイフが、それだけで減速してからんと落ちる
《???》:影は一つではない。水から上がるのは、十名ほどの集団である。弾き返されたナイフを、危なげなく更に弾く。
クラリッサ:銃剣を振るい、まとめて弾き落とす。「――――」
クラリッサ:「”カルデラ"。まだ残ってたのね」
春江 由:「なんですかそれは!」
剣城 零士:「お前のとこの連中か?」
クラリッサ:「ええ。当主直属の遊撃戦小隊」
クラリッサ:「今はドン・ゴールドウェルの子飼いだけれどね」
春江 由:「なるほど!彼らの特技はなんですか?」
"カルデラ":「我ら、南である」「東なり」「北である」
クラリッサ:「小隊単位での連携による包囲殲滅。けど」
クラリッサ:「可哀想。西は全滅したのよね」
剣城 零士:「お前の仕業か?」
クラリッサ:「それも当然ですわ。――我ら火山の子。裏切り者は、炭にすらなれません」
剣城 零士:「おもしれえ」
クラリッサ:自信たっぷりにウィンクで答える。
剣城 零士:「残り3つ全部潰しゃ俺が上だな」
春江 由:「マウント合戦に使うのは卑怯だと思います!」
剣城 零士:「ノってきてんだよ余計な茶々いれんなクソがっ!」
《見望術士》:「ああ、ああ! ホンット、フリントいなくてよかったわ!」
《見望術士》:足下の影から、奇怪なオブジェクトが顔を出している。達磨。壺。犬の模型。観葉植物。
《見望術士》:「特等席で観覧させてあげる! 《見望術士》の都市破壊型風水を!」
【エンゲージ】
《見望術士》《"北"》《"東"》
↑
10m
↓
PCたち
↑
10m
↓
《"南"》
GM:では準備はよろしいかな。ミドル戦闘を開始します!
剣城 零士:いけます!
春江 由:いけます
GM:ではセットアップ!
剣城 零士:動きます!
春江 由:あります
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を5増加(66 → 71)
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+9、暴走を受けます。対象は私だけでいいかな
春江 由:「水天阿耨多羅三藐三菩提樹」(鮮血の奏者L3+サングイン)HP3点消費、ラウンド間自身のATK+24.コスト4
春江 由:そうですね、狂騒受けません
剣城 零士:了解!では私だけで
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(56 → 60)
剣城 零士:バッドステータスを受けたことで謀略の牢獄の効果が起動、私の行動値、命中達成値、ダメージを+7します
"東":《加速装置》。行動値;+12
剣城 零士:行動値14に。以上!
剣城 零士:チィッ
"東":行動値7→19。最速に
剣城 零士:了解!
《見望術士》:『シンボライズカード』シーン間、RCダイス+1、攻撃力+3
GM:deha
GM:ではイニシアチブ。最速になった東から。
"東":マイナーなし。
"東":メジャー。《スキルフォーカス*RC》《死神の瞳》《因果歪曲》《流血の胞子》
剣城 零士:げげーっ
春江 由:うわあ
"東":メジャーでRC範囲攻撃。命中した場合、邪毒3、次の攻撃ダメージ+5d10。
"東":8dx+10
DoubleCross : (8DX10+10) → 9[2,2,3,5,6,7,7,9]+10 → 19
剣城 零士:暴走リア不!
春江 由:どうしようかな
春江 由:「三際因縁起滅」(迎撃する魔眼L1)黒の鉄槌で射撃攻撃。C値-1、コスト7+1
春江 由:春江 由の侵蝕率を8増加(60 → 68)
春江 由:リアクション放棄して攻撃します
"東":来たか! やべー反撃エフェクト!
"東":では二人とも命中! ダメージは入りません
春江 由:ではそのまま迎撃の判定に入ります
春江 由:5dx9+2
DoubleCross : (5DX9+2) → 8[1,3,5,8,8]+2 → 10
春江 由:へなちょこだけどとりあえず10乗ってるのでヨシ
剣城 零士:十分十分
春江 由:このままダメージ行っても?
GM:どうぞ!
春江 由:2d10+24+12
DoubleCross : (2D10+24+12) → 13[10,3]+24+12 → 49
春江 由:装甲とかは有効です
"東":ひ……瀕死!
剣城 零士:むっ まだ生きてるか!
春江 由:わあ生きてます
"東":そんなカスみたいな出目でそんな出るのか
GM:ではイニシアチブ。剣城さん!
剣城 零士:はい!
剣城 零士:マイナーで戦闘移動、見望術士達のエンゲージへ
剣城 零士:<獅子奮迅> コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:範囲(選択)を対象に白兵攻撃を行います。対象は《見望術士》、"北"、"東" 対応なければ命中判定!
GM:割り込みなどありません! どうぞ!
剣城 零士:4DX+24+0@10 (侵蝕60~)
DoubleCross : (4DX10+24) → 9[4,5,8,9]+24 → 33
剣城 零士:よし、33
"東":トループなのでイベイジョン14。共通で命中!
《見望術士》:うおおおおドッジ!
《見望術士》:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 8[1,3,7,8]+1 → 9
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:あっ全員オーヴァードですよね?
GM:です!
剣城 零士:スレイヤーの証でダメージ+3d10!更にエイスの水晶の剣で黒の剣の攻撃力+6!
剣城 零士:4d10+3d10+32+6
DoubleCross : (4D10+3D10+32+6) → 21[4,7,5,5]+20[8,10,2]+32+6 → 79
剣城 零士:79点、装甲有効です
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を4増加(71 → 75)
《見望術士》:思ったより三倍くらい高いんだけど!
《見望術士》:《雲散霧消》! 範囲ダメージ-25!
剣城 零士:おおっと
《見望術士》:が……駄目ッ!
"東":喰らってた東はもちろん落ちるが
"北":無傷の北も……死!
剣城 零士:よっしゃ!
GM:だがこれほどの範囲ダメージ……さぞ侵蝕も重かろう
剣城 零士:あ、侵蝕上げました!獅子奮迅で4です
春江 由:もう上がってる!(4)
剣城 零士:行動以上!
GM:カス
剣城 零士:直球
剣城 零士:《見望術士》は流石に健在か……!
《見望術士》:ではイニシアチブ。見望術士のメジャー。
《見望術士》:マイナーなし。くそ……こ、攻撃したくねえ……
剣城 零士:しなくてもいいんだぞ
《見望術士》:さらいでか! メジャー! 《原初の赤:雨粒の矢》《傍らに立つ影:ダンシングシミター》
《見望術士》:さらにオートアクションで《神速舞踏》×2!
《見望術士》:二人に攻撃じゃい!
剣城 零士:うわーっ出た!
春江 由:とりあえず振ってもらおう
《見望術士》:10dx+26
DoubleCross : (10DX10+26) → 10[2,2,3,3,3,5,7,9,9,10]+2[2]+26 → 38
剣城 零士:暴走リア不!
春江 由:「三際因縁起滅」(迎撃する魔眼L1)黒の鉄槌で射撃攻撃。C値-1、コスト7+1
春江 由:殴ります。
春江 由:春江 由の侵蝕率を8増加(68 → 76)
《見望術士》:遠隔能力勝負じゃい!
《見望術士》:貴様らにはさっきのバフが乗ったままなのを忘れるなよ!
《見望術士》:ダメージ!
春江 由:そしてさっきダイス数間違えてたので振るときは正しいダイスで振ります
剣城 零士:あ、東倒れても残ったままか!了解です!
春江 由:こいこい
GM:術者死亡ではエフェクト効果は消えないぜ
《見望術士》:4d10+27+6d10
DoubleCross : (4D10+27+6D10) → 18[7,2,5,4]+27+37[8,8,4,3,4,10] → 82
剣城 零士:えぐい
剣城 零士:倒れる!リザレクト!
《見望術士》:殺ーーーッ!
春江 由:とりあえずこちらも迎撃判定します、ダイス再計算済です
剣城 零士:剣城 零士のHPを1D10(→ 3)に変更(31 → 3)
春江 由:7dx9+2
DoubleCross : (7DX9+2) → 10[3,3,5,6,7,9,10]+4[1,4]+2 → 16
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を3増加(75 → 78)
春江 由:このままダメージ出しても?
GM:どうぞ!
春江 由:2d10+12+24
DoubleCross : (2D10+12+24) → 15[10,5]+12+24 → 51
剣城 零士:ナイス!
春江 由:そしてリザレクトします
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(76 → 80)
春江 由:HP4
春江 由:処理終わり
《見望術士》:…………。
《見望術士》:装甲はスネークスキンの4点のみ。倒れます。
剣城 零士:よっしゃー!ナイス!
春江 由:よし
GM:ではイニシアチブ。由さんのターンです!
春江 由:よし
春江 由:マイナー無し、メジャー
春江 由:「如実知見証悟」(黒の鉄槌L5+コンセントレイト:BaL3)ATK+12、C値-3、コスト3
春江 由:これで南に攻撃します
剣城 零士:あ、ちなみに
剣城 零士:エイスのNPCカードは
剣城 零士:エイスが向こうに行ってるから使えないで大丈夫でしょうか?
GM:そうですね、今回はナシで!
春江 由:はあい
剣城 零士:了解です!ありがとうございます
剣城 零士:やっちゃえ!
春江 由:では特に南から妨害無しなら判定します
春江 由:ありますか?
"南":ないです! どうぞ!
春江 由:8dx7+2
DoubleCross : (8DX7+2) → 10[1,2,2,3,4,4,6,8]+1[1]+2 → 13
剣城 零士:げっ
春江 由:なんで?
GM:8dx7なら十分ある範囲
春江 由:とりあえずこっちから達成値の追加は無いです
GM:>"東":トループなのでイベイジョン14。共通で命中!
剣城 零士:そうなんだよねえ
"南":うおおおおお男を見せた! 回避!
春江 由:わあん!どうやら剣城さんがスコア3になりそうです!
春江 由:春江 由の侵蝕率を3増加(80 → 83)
春江 由:終わり!
剣城 零士:その前に向こうの攻撃がなあ!
"南":では南! イニシアチブで《異形の転身》!
"南":春江さんのエンゲージに接近!
春江 由:ぎゃあ
"南":この距離ならバリアは張れまい! マイナーで《螺旋撃》! メジャーで《爪剣》!
"南":ドッジダイス-2、C値+1じゃい!
"南":6dx+5
DoubleCross : (6DX10+5) → 10[2,3,4,8,9,10]+9[9]+5 → 24
春江 由:ううむ
春江 由:ガードで。
"南":3d10+12
DoubleCross : (3D10+12) → 13[6,5,2]+12 → 25
春江 由:死にます、リザレクト
春江 由:春江 由の侵蝕率を3増加(83 → 86)
春江 由:HP3へ
GM:ではクリンナップ。か……かろうじてギリギリだったがこぎつけられた
GM:邪毒3が生きる場面を見よ!
剣城 零士:うえ~ん 倒れてリザします
GM:9ダメージ!
剣城 零士:剣城 零士のHPを1D10(→ 10)に変更(3 → 10)
春江 由:もいっかいリザします
剣城 零士:ギャース!さっきでろ!
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(86 → 87)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を10増加(78 → 88)
春江 由:HP1
剣城 零士:春江さんが落ち着いたからいいか
GM:2ラウンド目!
GM:セットアップ!
剣城 零士:なし!
春江 由:無し
【エンゲージ】
剣城
↑
10m
↓
由、"南"
GM:イニシアチブ! 剣城さん!
剣城 零士:マイナーで戦闘移動、春江さんと"南"のエンゲージへ
剣城 零士:黒の剣で白兵攻撃を行います。 コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:対象は"南" 対応なければ命中判定!
"南":イベイジョン14! うおおおお! ダイス腐れ!
剣城 零士:5DX+24+0@10 (侵蝕80~)
DoubleCross : (5DX10+24) → 6[1,2,6,6,6]+24 → 30
剣城 零士:腐り気味ですが30です
"南":ダメージどうぞ!
剣城 零士:4d10+3d10+23+6
DoubleCross : (4D10+3D10+23+6) → 25[9,9,1,6]+15[5,5,5]+23+6 → 69
剣城 零士:69点装甲有効!
"南":HPは装甲込み50点です。死!
剣城 零士:よっしゃ!
"南":全員共通でした
剣城 零士:エフェクトなしの素殴りで侵蝕上昇はなし!
GM:博士、なんで素殴りで69点出るんですか?
剣城 零士:色々盛ってるから……
春江 由:調べた結果、よくわかりませんでした!いかがでしたか?
GM:クソブログ!
GM:――――――――――――――
クラリッサ:クラリッサが足先を一歩下げると、その足下に弾痕が生まれる。
クラリッサ:見上げる先には管理棟。「私は狙撃兵を落としますわ。上手くしてくださいませね」
剣城 零士:「あぁ?誰に言ってやがる」
クラリッサ:冷徹な微笑みと共に、身を翻す。
剣城 零士:女とは対象的な、戦意を隠さぬ好戦的な笑み。レネゲイドの昂ぶりが大気を揺らす。
"東":「ああ……に、逃がすもの、か」どもる言葉と共に、小柄な影が踵を踏む。
"東":カッ! 施設内に張り巡らされた導火線の火花が、剣城たちの周囲を走り、有害な煙をもうもうと巻き上げる!
春江 由:「行ってらっしゃいませ!ってああ!まだ準備中なのに!」
剣城 零士:「毒か!ケッ、かったるい真似しやがる!」
春江 由:ゲホゲホとせき込みながら気を取り直して
春江 由:「お返しですよ!2番解凍!ꇿꀇꆸꂱꒁ、ꈂꀄꆺꂯꒄ、ꈂꀅꆹꂯꒄ、ꌓꇔꅇꈀꌒꆂꄞꇺꊇꆄꌏ」」
春江 由:とたん、導火線を踏んだ人間に、立てないくらいの痺れが走る。
"東":「見たことはあるか、真に偉大なる、オーヴァードの……輝き、グッ!?」
"東":布の奥のシルエットが痙攣し、がくりと膝をつく。「な、なに、を……!」
春江 由:「お座りです!主から見識を賜るまでそこで待ってなさい!」
剣城 零士:「悪ぃな、そんな時間は来ねえ」
剣城 零士:剣城零士の剣術は攻勢に特化している。全身の関節を最大限に駆動させた鞭の如き連撃こそが真骨頂。
剣城 零士:間合に入れば敵は居ない。しかし全身駆動であるが故に、軸の役割を果たす足には強烈な踏ん張りが求められ、機動力に欠ける。
剣城 零士:二年前、エルツィオーネ・ファミリーと渡り合ったときは確かにそうであった。
剣城 零士:「その前にてめえら終わりだ」
剣城 零士:影の刃を八相に構え、全身のバネを活かして跳躍する。
剣城 零士:着地の衝撃、大地の反発力を余すことなく吸収し、再跳躍のエネルギーへと転化。
剣城 零士:跳躍、跳躍、跳躍──大地を、水面を、時に空気すら足場として、目にも止まらぬ速度で跳び続ける。
剣城 零士:全員の捕捉を振り切って着地。剣戟の間合。構えは八相より斜に構えた平正眼へ。
剣城 零士:「オラァ!」
剣城 零士:瞬時に放たれた斬撃は十を超え、影の刃が獲物を焼き切る。
"北":「こいつ、……この、剣!」 低い声の女。即座に腰の銃を抜き打ちしようとしたが。
"北":「《グレイ――――」言い切る前に、斬撃の嵐に呑み込まれる。
剣城 零士:「悪ぃ悪ぃ。名乗りが遅れたなあ」
剣城 零士:「《グロウ5》、剣城零士だ」
剣城 零士:「てめえらは──ああ、もう喋れねえか」
春江 由:「あっという間だ……」
"北":「……まさか。マフィア、に、鞍替え……」
剣城 零士:蹴り飛ばす。
剣城 零士:「誰がだボケがっ!」
《見望術士》:すっ飛んできた兵士をかわす。「あーあー、乱暴者ねえ!」
《見望術士》:「そういう愚直なのはキライじゃあないけど……!」 出現させた金属製の箪笥が、斬撃をかろうじて和らげている。
《見望術士》:指先に挟んだ符を掲げる。
《見望術士》:「――易に太極あり」
《見望術士》:周囲の建物。パイプ。水門。扉。タンク。
《見望術士》:その影から、奇怪なオブジェクトが次々に出現する。
《見望術士》:「 これより両儀が生まれ 両儀より四象が生まれ」
《見望術士》:「四象より八卦が生まれ、 八卦は吉凶を定む 」
《見望術士》:むき出しの箪笥。互い違いの靴。傾いた窓。
《見望術士》:風水は本来、住むモノに幸運をもたらすために振るう。
《見望術士》:だが彼は、どこかを幸福にした分だけ、別のどこかを不幸にする。
《見望術士》:それで初めて「釣り合い」が取れるのだ。
剣城 零士:「チッ、この野郎……!」
剣城 零士:妨害しようと跳ねた、その先に"不運にも"現れたオブジェクトに邪魔される。
剣城 零士:「間に合わねえ、来るぞ!」
《見望術士》:「『禍害方位』『一天四海大殺界』」!
《見望術士》:途端に、極大の不吉に見舞われた建物が崩れる!
《見望術士》:壁が崩れ、配線がショートし、汚水が吹き上がり、
《見望術士》:カルデラが撒き散らした有害な煙は砂とハウスダストと混じり合い、術者を除いた全てを呑み込み、薙ぎ払う。
剣城 零士:「クソがぁっ……!」
春江 由:「ゲホッゴホッオエッまあってました!この際ドブ川でも構いません!」
《見望術士》:「あーーーっはっはっは! たまんないわねえ!」
剣城 零士:不吉の雪崩は剣戟だけでは捌ききれない。血反吐を吐いて吹き飛ばされる。
春江 由:喋ろうとしたところに更に頭に達磨が落ちてくるが、構わず喋る
春江 由:「あういった……!!20番と12番!ꀐꀑꈎꆌꂰꌽꄻꇻꒂꂴꒄ、ꇸꏝꃀꀓꊉꉏꆿꀃꑿꂴꊉꄩꀔꌋꎙꌏꒄ」
春江 由:ずん、と水面が揺らめき
春江 由:そのまま天へと渦を成して舞い上がり、北東以外の七方を封鎖。
春江 由:北東に向いた渦はそのまま傾き、一方を吹き飛ばし道を作る。
《見望術士》:「これが風水の力! 人類の叡智を結集した地勢科学の粋」
《見望術士》:「――――?!」
春江 由:和語にして艮。古くから災い来たるとされる方位。
春江 由:それを逆説的に利用して、全ての禍を同じ方位に収束させ
春江 由:たたき出す。
《見望術士》:一目で何をしたのかは分かった。だがありえない。ここは見望術士が渾身の力で地脈を乱しきった直後である。
《見望術士》:真っ当な術理では返せるはずがない。
《見望術士》:くしゃくしゃに振り回して投げ上げたジグソーパズルが、空中で揃えられて落ちてくるかの如き
《見望術士》:「アンタ、一体何―――――!?」
《見望術士》:「んがアアアアアア!」大柄な体が吹き飛ばされ、崩れかけた建物に突っ込んでいった。
春江 由:「ひい……ひい……」どうにか這い上がる。
春江 由:「ど、どうにか一矢報えました!」
"南":「そんな! 東! 北! 《見望術士》まで……!?」
春江 由:「残るはあなただけですね!」
"南":軋む橋梁の上で、両手足をついた男が驚愕の声を出す。
春江 由:「ええい覚悟してくださいよ!15番!ꉋꋏꇼꀁꌊꌽꌉꅽꀔꊉꑺꁬꆽ。」
春江 由:短いやり取りだが、エグザイルたる相手には理解できた。彼女の詠唱は相手の体液・あるいは水を操り、動きを止める。
春江 由:水でできたような不可視の枝が、あなたを貫こうと迫るのが、視えた。
"南":反射的に、体内の液体が反旗を翻そうとしたのを察した。
"南":「ウ、オオオオ!」
"南":シルエットの奥が姿を変える。四足歩行のトカゲの姿。
"南":「対人」を想定した、何らかの願い、作用は。対象の体液組成が全く別物になったことで、空振りとなる。
"南":それは単なる偶然ではあるが。「シャーーーッ!」
"南":崩れる橋から飛び込みざまに、巨大な尻尾が叩きつけられる。
春江 由:「ギャッ!!」単純な暴力に対し鍛えた体ではない。あっという間に吹っ飛ばされ瓦礫の山に仲間入りする。
春江 由:「ウワーッ!」ば、と起き上がったところで自分の頭に窓ガラスの破片が突き刺さているのを見て慌てて引き抜いた。
"南":「まだ生きておるか!」巨大なトカゲが追い打とうと迫る。「エルツィオーネに、千年の栄光を――!」
剣城 零士:騒ぐ春江の背後で、瓦礫の山の一角が吹き飛ぶ。
春江 由:「ヌワーーーーッ!!」更に叫ぶ。
剣城 零士:「よぉ、待たせたなあ」
剣城 零士:毒に蝕まれ血反吐を吐きながら、剣士が跳ぶ。
剣城 零士:剣城零士の能力は至極単純である。
剣城 零士:己自身に対しては、ハヌマーンの身体強化。影を集めた刃の出力。
剣城 零士:そして、外界に対しての引き寄せる、突き飛ばす。そして掴む。
剣城 零士:複雑な機構も緻密な原理もない、凡庸と言っても良い発露。小規模かつ単純で殺傷能力は低い。
剣城 零士:──故に疾く、そして読みづらい。崩しとして無駄なく機能する。
剣城 零士:空の右手を影に向けて翳した──同時、蜥蜴を引き寄せる。
剣城 零士:四足歩行の動きを一瞬崩すにはそれで十分。
"南":「ギ―――!?」 横合いからの引力に、張り付いていた手足が僅かに浮く。
剣城 零士:「蜥蜴は再生能力が凄いんだって?」
剣城 零士:浮いた足が地に着く前に剣城の間合。
剣城 零士:「どこまで治るか試してやろうかぁ!」
剣城 零士:一瞬四閃、過たず断ち切る。
"南":「ゴガ、アァァァ!?」
"南":四肢と尻尾を落とされて、トカゲが地面に転がる。
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「治るの尻尾だけだったか、蜥蜴」
剣城 零士:間抜けに確認して、周囲を見渡す。
春江 由:「ゴアだ……」四肢を落とされたトカゲを見て慄いている
"南":「カ……カ……」 痙攣するトカゲの上に、「ゲェ!?」更に兵士が落ちてくる。
"南":無惨に破壊された狙撃装備に身を包んだ兵士である。
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:「遅れたらからかってやろうと思ったんだがな」
春江 由:「ワ、ワア……!」
クラリッサ:「――そこ」「危ないですわよ?」
クラリッサ:見望術士の技によって傾いた建物から、飛び降りる影。恐らくはスポッターらしき兵士の首ねっこを足で挟んで
剣城 零士:「お行儀悪ぃな」
クラリッサ:割れる窓ガラス。落下先は剣崎さんを狙っている。
春江 由:「ワ!」慌ててその場をちょろちょろ走る。
クラリッサ:ガ アン!
クラリッサ:着地と同時に、コンクリートに叩きつけられた兵士は、頭部をうずめたまま動かなくなった。
剣城 零士:着地した女を見定めて。
クラリッサ:「ふう。……あら、手間取ってたらお手伝いしてあげようかと思ったのに」
剣城 零士:「舐めてんじゃねえよ。余裕だこんなもん」
春江 由:「なんとか大丈夫でした!ご心配ありがとうございます!」
剣城 零士:「3つだ。宣言通り」
クラリッサ:「……ちょっと。ユカリが怪我しているじゃないの」
クラリッサ:「マイナス1です。マイナス1」
剣城 零士:「てめえはまだ本調子じゃねえらしいな?俺が3つ潰してる間に1つかよ」
剣城 零士:「1つ引いても2つだ、ざまあみやがれ」
クラリッサ:「ふうーん?」
剣城 零士:「なんだ、文句あんのか」
クラリッサ:「ちょうど良いですわ、ここで反抗的な傭兵を一人、ぶっ飛ばせばタイになるかしら」
春江 由:「また喧嘩して!」
剣城 零士:「ああ?上等だよ、スコア競うよかそっちのが早いかもなあ?」
春江 由:「駄目ですよまだ全貌もわかってないのに!」
《見望術士》:「フ、クク……」
剣城 零士:(全貌わかった後なら良いのか……?)
剣城 零士:「あ?」
春江 由:「あっ」とてててと見望術士の方へ
《見望術士》:手足を捻じくれさせながら壁際で笑っている。
《見望術士》:「やるじゃなあい、《銃火姫》……まさかここまで持ち直すだなんて、思いもしなかったわぁ」
春江 由:手を貸したほうがいいのかな?とかうんうん考えている
クラリッサ:「逆に聞きたいものですわね。エンリコのような俗物に……首領が務まると思って?」
《見望術士》:「さあ? けれど、レネゲイドウイルスはいつだって誇りなき背教者に微笑むものだわ」
春江 由:「……あっ」
春江 由:「そうだ、一つ聞いてもいいでしょうか」挙手
《見望術士》:「あら、何かしらあ? 得体の知れないお嬢ちゃん?」
春江 由:「由です!まずこの街の水質を悪化させているのはあなただったという認識でよいでしょうか?」
春江 由:「私はこの街のレネゲイドビーイングからの苦情を受けて水質の調査に来たのですが……」
《見望術士》:「水質ゥ?」
春江 由:「はい」
春江 由:「水が全くレネゲイドビーイングの生命の維持に適さないものに変質しているそうです!」
《見望術士》:「確かにアタシは街全体を調べてたし、影響はなくもなかったでしょうけどォ……」
《見望術士》:「けど失礼しちゃうわ。風水はあくまで、自然上の幸災の集積」
《見望術士》:「泥沼と清流を移し変えることはあっても、水質汚染と言われるのは心外だわねえ」
《見望術士》:「……レネゲイドビーイングの苦情?」
春江 由:「はい、直接『水がまずい』と苦情が来ていました」
《見望術士》:「うんうん。……フフ、アハハ、そういうこと!」
春江 由:「何かご存じですか!?」
《見望術士》:「《銃火姫》。アタシねえ」
クラリッサ:「……何です」
《見望術士》:「二年前のレネゲイド鉱床の原石、欲しかったのよねェ。今度依頼で作るお庭のインテリアにピッタリなの」
剣城 零士:「……ああ?」
《見望術士》:「アタシの調査は、間違ってなかった。鍵の在処はもう掴んだ」
《見望術士》:「もうフリントとゴールドウェルが取りに行っているはずよ。大人しく諦めて『箱』を差し出せば」
《見望術士》:「まあ、あの俗物のドン・ゴールドウェルの奴隷くらいには、なれるんじゃないかしらァ!?」
《見望術士》:「アハ! アハハハ! アハハハハハハーーーー」
クラリッサ:ゴ キャッ!
クラリッサ:ブーツの踵が、男の側頭部を刈り取った。
《見望術士》:サングラスが吹っ飛び、意識を失う。
剣城 零士:「……チッ」
春江 由:あわわわあたふたあいたたはんふ
春江 由:「え、ええっと…」
剣城 零士:目標を失った足で瓦礫を蹴り飛ばす。
春江 由:「とりあえず、この人たちから見識を頂いたほうが良いですかね……?」
春江 由:恐る恐る
剣城 零士:「全員支部に運ぶぞ。情報を吐かせる」
春江 由:「は、はい!!」
クラリッサ:「そうね」
クラリッサ:「急ぐわよ」
GM:ドン・ゴールドウェルに配下にて、もっとも精力的に動いていた《見望術士》はこうして捕えた。
GM:だが、彼らは既に『鍵』の在処を掴んだという。
GM:攻勢に間に合うか。時間との勝負だ。
GM:――――――――――――――――――――――
GM:シーン終了。ロイス、購入、治療などはBとまとめてやりましょう。
剣城 零士:了解!
春江 由:はあい
GM:――――――――――――――――――――
ミドル4-A
ミドル4-A
●「探索戦:外国人街BAR」
リーダーPC:済鳥魁斗
随行NPC :エイス・トラジック
情報項目
『クラリッサの母親について②』シーン内での交渉による
『G案件の"予言"について』 情報:UGN 12
『《灯火の大隊》について』 情報:裏社会 UGN 10
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』 知識:レネゲイド 目標値40
GM:こうなっています。他3名、登場どうぞ!
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 2)増加(79 → 81)
林 俊:よしっ
対雁 皐月:80+1d10
DoubleCross : (80+1D10) → 80+7[7] → 87
済鳥魁斗:83+1d10
DoubleCross : (83+1D10) → 83+5[5] → 88
対雁 皐月:グワーッ
GM:まずは分かる範囲の情報から振っていきましょう
林 俊:『《灯火の大隊》について』 情報:裏社会 UGN 10 これが自分は比較的開きやすそうかな?
済鳥魁斗:こっちは『G案件の"予言"について』 情報:UGN 12 に行こうかと思います
対雁 皐月:良いと思います
林 俊:じゃあ振っちゃいます!
対雁 皐月:ワンチャンエルツィオーネ狙ってみるか…
林 俊:なんか出るかもですしね
林 俊:5dx+1>=10 裏社会 コネあり
DoubleCross : (5DX10+1>=10) → 9[1,5,5,7,9]+1 → 10 → 成功
林 俊:よっしゃ
対雁 皐月:3dx ハイヤッ
DoubleCross : (3DX10) → 8[3,4,8] → 8
対雁 皐月:駄目!
済鳥魁斗:コネ使用!
済鳥魁斗:6dx+2>=12
DoubleCross : (6DX10+2>=12) → 8[1,4,4,6,8,8]+2 → 10 → 失敗
GM:お金、アルヨ
対雁 皐月:残り2点だ
済鳥魁斗:へへっ、お嬢様~!今回も頼むでヤンス!
クラリッサ:シーンにいなくても使えます。財産なので。
クラリッサ:27→25
済鳥魁斗:成功とさせていただきます!
GM:では公開!
『《灯火の大隊》について』
戦闘時に得た情報から、《マスターフリント》の素性を調べることができた。
レネゲイド紛争区域、クロドヴァの秘密部隊出身の少年兵。かのデザートミラージュの前身となる試行部隊に、灯火の大隊の名があった。
全員が傑作と称され、内紛を確実に終わらせることができるオーヴァード兵として活躍を嘱望されたが、当時の最下位ナンバーであったマスターフリントの能力の覚醒によって、24名のチームは彼一人を残して全滅。
彼はジャーム化し、仲間が夢見た他愛のない日常の願いを叶えながら、『自分たちは最強だった』という証明を求めて彷徨い続けている。
『G案件の"予言"について』
日本支部よりG案件に関して通達される予言の的中率は80%以上とされる。
ただし一説には、残り20%は預言の言葉が「どんな形で実現されたか」が把握できなかっただけだとも言われている。
(補足:新条梢について)
新条梢が恒常的に維持する超高域侵蝕率は、尋常のオーヴァードならば精神はおろか肉体の原型すら保てない域にある。
ジャームを利用するFHでも、侵蝕率による能力向上と自己同一性(≒制御性)の両立は研究対象となっているが、解決策は出ていない。
GM:また、せっかく挑戦したので出しておきましょう。
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』 知識:レネゲイド 目標値40
今のところ発見された配下のオーヴァードには全て、"鎖"の気配がある。
ただし、力が増しているとか、常に居場所を把握されているだとか、そういう様子はない。本当にただ埋め込まれているだけに見える。
GM:――――――――――――――――
GM:F市北東 外国人BAR 『ブルーオーシャン』
エイス・トラジック:「ここが例のバーか。まだやってて良かったぜ」
GM:夜営業にはまだ早いが、店は開いている。日中は、やや大人向けの喫茶店として営業しているようだった。
GM:建物自体は寂れているような気配はない。
対雁 皐月:店内を見渡す。客の傾向はどんなものか。
GM:奥には、やや年代物のピアノがあった。
マスター:じろり、と店主が、見かけない大所帯の貴方たちに目を向けた。
対雁 皐月:セイラー服は、港湾都市の雰囲気に上手く馴染んでいる…もっとも高身長の女というだけで十分目立つ存在ではあるが。
対雁 皐月:「渡りはつけられるか?」支部長に
エイス・トラジック:「ここはオーヴァード組織は関係ねえ。客層がちっと危ないだけの普通の店だ」
林 俊:「なるほど」いつもとは違い、落ち着いた様子の黒スーツを着込み、ネクタイを締めている。
林 俊:袖口を少し気にしているのと、黒眼鏡がどうしても怪しい。
エイス・トラジック:手がかりは、イタリアで撮られたクラリッサの母親の写真だけである。
済鳥魁斗:「おお……!」明らかに着慣れていない黒スーツ姿だ、前髪はワックスで後ろに撫でつけている
対雁 皐月:「世界組織の天網の隙間というわけか。」
対雁 皐月:「中途半端となると交渉は少し厄介だな。名前も通じず、未知も無い相手だ。」
済鳥魁斗:「とりあえず直球で聞いてみればいいんじゃねえか……?」エイスの後ろに隠れながら
マスター:「注文は」再び男が声を発する。
マスター:「そろってミルクって訳でもないだろう」
林 俊:「ブレンドをひとつ。ブラックで」
林 俊:「聞きたいこともあるが、頼んでからが礼儀だろうな」
済鳥魁斗:「お、俺も同じのを!」
対雁 皐月:「マティーニ。」
林 俊:さて、と椅子に深く腰掛ける。
対雁 皐月:「ほぼジンで良い。」
林 俊:「あまり気の進まない話でも、先にするか」
エイス・トラジック:「酒入れるのかよ。コーラ。」
対雁 皐月:「腹を割ってもらうならば、まずはこちらもそれなりのものを入れるべきだろう。」
対雁 皐月:「正体を失くすことはない。案ずるな。」
マスター:「…………はいよ」
マスター:順番に用意していく。
エイス・トラジック:「そうだな。まずマスターフリント」
林 俊:受け取ったコーヒーをまず匂いを嗅ぎ、そのまま一気に口に流し込む。
林 俊:「……ああ」火傷ひとつもしていない顔で。
エイス・トラジック:「奴の口が比較的軽くて助かった。今まで会った奴の大半は死んでたんだろうがな……」
林 俊:「……そうだな」
対雁 皐月:「返す返す林君のお陰で助かっているな。」
対雁 皐月:香りを薄く嗅ぎ、ドライマティーニをあおる。
林 俊:「奴が言っていた名前やら特徴やらから、いろいろ調べた。が、一番重要だと思ったのは……」
林 俊:「奴はジャームだ」
対雁 皐月:「うむ。」
林 俊:「過去がある。クロドヴァにいたとか。仲間がいたらしい。そいつらの思い出を引きずっている」
林 俊:「だが、ジャームだ」自分に言い聞かせるように。
済鳥魁斗:「やっぱりそうかあ……」
エイス・トラジック:「クロドヴァの実験部隊か。およそ考える限り、戦闘者としては一番厄介な類だな」
林 俊:「《灯火の大隊》というらしい」
林 俊:「全員で24人、奴以外は死んだ」
対雁 皐月:「うむ。」
林 俊:「奴の能力で、やられたらしいな。あの炎だ」
林 俊:「最強の証明をしたいんだそうだ。はっ……」手が震えている。カップが揺れている。
林 俊:「そうして、全部燃やし尽くすつもりか」
エイス・トラジック:「あんな能力。初見じゃあ対策のしようもない」
林 俊:割らないように静かに、震える手を下ろす。カップを置く。
対雁 皐月:「最強、か。幽玄にして何の実態もない、虚飾の言葉だ。」
対雁 皐月:物凄い勢いで顔が真っ赤になって、そのまま真っ青になり、平常になっていく。
対雁 皐月:「それを証明するというのならば、まさしく自分達以外の全てを滅ぼす以外にあるまい。」
済鳥魁斗:「自分の仲間を、か……」
対雁 皐月:マティーニを煽る。
林 俊:「……わかったのはそのくらいだ。俺は」
林 俊:「あいつを殺す」
林 俊:「24番目の棺に入れてやるさ」
対雁 皐月:「そして、釣り、だな。」
林 俊:「……」仲間が夢見た他愛のない日常の願い。例えば、満願全席だってそうだったろうか。
林 俊:「そうだとも。俺はもういい場所を調べ始めている。それだけだ」
エイス・トラジック:「クロドヴァ。デザートミラージュ結成前なら年代は絞れる……その由来じゃ、装備を新調する可能性は低い……」 ぶつぶつと呟いている。
エイス・トラジック:「話は分かった。……マスター、ちょっといいか」
マスター:「…………」
対雁 皐月:斜め30度くらいに傾いたまま信じられない膂力で座り続けている。
エイス・トラジック:「人を探してる。……20年くらい前になるんだが、ここで働いていたはずだ」 女性の写真を見せる。
マスター:目を細める。「あんたら」
マスター:「最近ここらに多い、キナ臭い連中の仲間か?」
マスター:「バジル被れのやつらの」
エイス・トラジック:「アブねえ、逆だよ。むしろオレらも迷惑してるんだ。なあ?」
対雁 皐月:「急に押しかけてきて色々と煙たい真似をされている。」
対雁 皐月:ギギギギギ
林 俊:(さっきから大丈夫だろうか)心配をしている。
対雁 皐月:傾いた体を起こす。あとちょっとでマティーニも飲み終わるだろう。
済鳥魁斗:「おうよ!そいつらの鼻を明かすために、あちこち駆け回って……いや、水飲め水!」
マスター:「…………」 あからさまに訝かしんでいるのだ!
林 俊:「心配はない。少なくとも、この近辺でおかしな真似はしない」何もなければ。
GM:全員、《交渉》で判定してください。目標値は8です。
林 俊:3dx+1>=8
DoubleCross : (3DX10+1>=8) → 9[3,6,9]+1 → 10 → 成功
対雁 皐月:3dx+1
DoubleCross : (3DX10+1) → 5[1,2,5]+1 → 6
済鳥魁斗:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 8[1,1,1,8] → 8 → 成功
GM:カイトくんすげえ出目
林 俊:ほんとだ
対雁 皐月:役割を果たしている
GM:では対雁さんは財産2点分のマティーニを注文しました。
対雁 皐月:うわーん
対雁 皐月:残り財産点3
済鳥魁斗:「見てくれよこの林さんの真っすぐな目を……!嘘ついてるように見えるか?」サングラス越しの視線……
林 俊:軽くサングラスを下ろす。なんとなく人工的な色の目が覗く。
対雁 皐月:言われた通り水を飲んでいる。何かおかしかっただろうか…?
マスター:「さっきからキュイキュイモーター音がするんだが?」
林 俊:「趣味のミニ四駆だ」
対雁 皐月:「うむ。」
済鳥魁斗:「少年の心を持った純粋な人なんだ!」
対雁 皐月:「(…本当か?事が済んでから教わるか…)」
マスター:「そうかい。俺のブロッケンGと対決してくれや」
マスター:「……その女ね。覚えてるよ」
マスター:「その頃に、ここに通ってた奴はだいたい覚えてるだろうさ。そのピアノを弾いて歌ってた」
マスター:「タチの悪ィ親がいてな。ウチのおやっさんも目ェかけてやってたらしいが」
マスター:「住処がこの辺で。ツラと声が良くて、後ろ盾のない借金抱えた女」
マスター:「分かるだろ? あんたら借金取りか?」
対雁 皐月:残ったマティーニを飲み干す
対雁 皐月:「もう少しまともなチームさ。」
対雁 皐月:「少なくとも、正しい相続を促しには来ているつもりだ。」
マスター:「相続……?」
林 俊:ポケットからミニ四駆をチラ見せしている。適当にごまかすために買ったもので、詳しくはない。
対雁 皐月:「詳しくは守秘義務だ。」
対雁 皐月:《魂の炉》。もうこのアルコールには耐性がついた。
対雁 皐月:最後だけはそれなりに格好がついただろう。
林 俊:「その女の思い出深い場所というのがどこかわかるだろうか」
マスター:「思い出……」
マスター:「なんだそりゃ。家……なんざとっくに取り壊されてる」
林 俊:「要は頼まれごとだ。こちらでは把握ができていない……ふむ」
マスター:「強いて言えばこの店か。どっかの金持ちに会って買われていった」
対雁 皐月:ちらりと支部長に目線を向ける。
エイス・トラジック:「たとえば手紙とか、物を預かってるとか、そういうのはないか?」
マスター:「ねえよ。ここを何だと思ってんだ」
エイス・トラジック:(おいおい。無駄足かよ)
エイス・トラジック:「仕方ない。出るぞ。ありそうなところ虱潰ししかねえ」
エイス・トラジック:席を立って促す。
林 俊:「ああ……」続いて立ち上がる。
済鳥魁斗:「くっそ~、そう簡単にはいかないか」
済鳥魁斗:「マスター、ご馳走様……」
エイス・トラジック:「ツイシカ。アンタが任務の時に聞いた単語についても確認しとき……」
対雁 皐月:「もちろん、それも確認はしておきたいが、その前に」
対雁 皐月:「少し、あれを見せてもらえるか。」ピアノを指差す。
マスター:「構わないが」
対雁 皐月:「恩に着る。」
対雁 皐月:ピアノに向かっていき、鍵盤をいくつか叩く。
GM:ピアノは年代物のようで、最低限のメンテナンスしかしていないようだった。
GM:ややくぐもった音が響く。
対雁 皐月:「ふむ…」音楽の素養は培っていないが、少なくともピアノの構造は分かる。
GM:譜面台に載せられたままの色褪せた楽譜。
GM:そこに、鮮やかな色合いの、手作りの栞が挟んである。
対雁 皐月:「……」無理やり剥がさないよう、慎重に栞の挟んだページを開いて確認してみましょう。
GM:楽譜に何か、隠れたメッセージがある様子はない。レネゲイドの気配も。
マスター:「………あ」
マスター:その栞を見て思い出したように口を開ける。
エイス・トラジック:「なんだ?」
マスター:「……一回だけ、聞いた覚えがある。そいつが、辛いことがあった時に、決まって行く場所があるって」
対雁 皐月:「…伺っていいか。」
マスター:近づいて、栞を手に取る。それは押し花があった。
マスター:「誰もいない、街外れだ。そこで話を聞いて貰うんだって」
マスター:「誰に聞くんだよって言われても、曖昧に濁すだけの」
GM:――――金色の、閉じた蕾のような花だった。
マスター:「『金蘭の森』。あの女は、そこが何より大事だと言っていた」
GM:――――――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――――
GM:―――――――――――――――
GM:F市南西。町を囲うような山脈が広がっている。
GM:決して目立つものではないが、日本の中でも温暖な気候に特有の、希少な種が生息しており。
GM:一部の植物学者や鳥類学者にとっては、見逃せない区域となっている――――というだけの森に。
GM:それは、今から20年ほど前の、昔の話である。
?:『最近の子は、おかしな遊びをするものだねえ』
?:『枝に縄をひっかけて、何をするつもりなんだい?』
少女:『――えっ!? だ、誰!?』
?:古い古い、思い出の話である。
少女:『……母さんがね、いなくなっちゃったの。父さんと、借金だけ……分かる?』
?:『すまないねえ。人の世のことは難しくてねえ』
少女:『ううん。いいの。聞いてくれるだけで』
少女:少女には素質があったらしい。"彼"を視認できる程度には。
?:『うん。うん。辛いことがあったら、来なさい』
少女:『――ね、歌を褒められたの。聞いてくれる?』『お酒、こっそり飲んでね。失敗しちゃった』『この痣? ううん、気にしないで。ほんとに――』
?:彼は、ただ在るだけだ。まだこのときは、互いがどういう存在なのかも判然としない。
?:大拡散という言葉すら、知られていない頃だ。
少女:『…………遠くに、行くことになったの』
?:『とおく』
女性:『イタリア。海の向こう。……変な話だよね。お父さんみたいな年の差で』
?:『そうかい。行きたいのかい?』
女性:『うん。……行こうと思うの。あの人、怖いって言われているけど』
女性:『一生懸命なの。本当に』
女性:『身売りだって言われたけど。……あの人の為に、なりたいって、思う』
女性:『ね、●●さん』 それは、いつの間にかつけた呼び名だった。
女性:『気安く会えなくなるかもしれないけど。手紙、送るね』
?:『そうかい。寂しくなるね』
?:『……寂しくなるねえ』
女性:『あは。……ありがとう。ずっと、私を見守ってくれて、ありがとう』
女性:『ありがとう。――私、幸せになるから!』
GM:――――――――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――――――――
GM:―――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――
GM:山野の中を、歩いてくる影がある。
GM:獣はすべて逃げ去った。小鳥は巣穴から出てこない。
GM:およそこの世のあらゆる低俗な悪意を凝り固めたような、二人の男であった。
ドン・ゴールドウェル:「ここか?」
《マスターフリント》:「ああ。間違いない。《見望術士》は確信していた」
?:「おやおや。こんな山に、誰かねえ」
ドン・ゴールドウェル:「何だァ?」
《マスターフリント》:「……あの樹だな。土着のRBか」
?:周りに金糸のごとき蘭の咲く、背の高い樹木の中心に
?:人影が一人、佇んでいる。
?:「誰かねえ。こんな何もないところに」
ドン・ゴールドウェル:「アアン? 何だテメェは。俺たちの邪魔をしなけりゃ、何もしねえ」
ドン・ゴールドウェル:「俺達の目的は――」
?:「知っとるよ」
?:箱に入れられた、手紙と、清爽たる色合いの鍵が、枝の隙間に浮いている。
《マスターフリント》:「!」
《マスターフリント》:「なるほど」
《マスターフリント》:「番人か」
?:「…………」
?:手紙に視線を落とす。
?:――――『私は、幸せにやっています。大変なことも多いけど』
?:――――『だから。あの町で、一番優しくしてくれたセンさんに、この鍵を預けます』
?:――――『わたしは今ちょっと風邪を引いていて、そちらには向かえないけれど。いつか、私たちの一番大切な子が、受け取りに』
?:ご おん
?:無数の木々が、周辺に間欠泉のように立ち上る。
ドン・ゴールドウェル:「う、おおおおおお!?」転げるように避ける。
《マスターフリント》:「――――」危なげなく飛び下がる。
?:「約束は守るよ。みち子さんや」
?:「――退けよ、下郎ども」
?:「その狂った枝で、腐った花で、穢れた根で」
?:「この地の砂利一つ、草一本すら踏むこと罷り成らん」
"いと高きセンペル":「火の池の子ら、臨時顧問"いと高きセンペル"」
"いと高きセンペル":「いま一度、この山の守護者に戻るとしよう」
GM:およそ想像を絶する、禍々しいワーディングが。
GM:両者より放たれた。
GM:――――――――――――――――――――――――――――――
GM:―――――――――――――――――――――――――
GM:――――――――――――――――――――
GM:ミドル4終了です。PCたちは支部にて合流後、戦場に向かう流れとなります。
GM:ロイス、調達、回復などを行なってください。
剣城 零士:春江 由 P:有為/◯N:脅威
春江 由:ロイス
林 俊:うーーんあと一枠
春江 由:剣城 零士 〇連帯感/喧嘩しないでください!
剣城 零士:ひとまず応急手当キット1つ使って回復します!
剣城 零士:2d6+10 手当キット
DoubleCross : (2D6+10) → 2[1,1]+10 → 12
剣城 零士:マジ?
林 俊:済鳥くんに 〇連帯感/隔意 これで全部かな!
剣城 零士:剣城 零士のHPを2増加(10 → 12)
春江 由:え、ええ……
剣城 零士:もう一個使います……
剣城 零士:あっごめんなさい!
剣城 零士:2d6振っちゃった ついてグセで
剣城 零士:振り直してもいいでしょうか……
GM:どうぞ
剣城 零士:ありがとうございます!
剣城 零士:2d10+10
DoubleCross : (2D10+10) → 7[2,5]+10 → 17
剣城 零士:剣城 零士のHPを5増加(12 → 17)
剣城 零士:これでも足りないか!もう一つ使います
剣城 零士:2d10+17
DoubleCross : (2D10+17) → 10[4,6]+17 → 27
剣城 零士:剣城 零士のHPを10増加(17 → 27)
剣城 零士:よし、コスト確保
春江 由:購入どうしよう
剣城 零士:とりあえず春江さん回復したほうがいいとは思います
春江 由:応急かな素直に
剣城 零士:HPコストいるでしょ
春江 由:そうだった
林 俊:調達はどうしようかな……照準器がもいっこいるくらいだけど、回復の様子を見つつ
対雁 皐月:クラリッサの母/感服◯/憐憫/ロイス
春江 由:応急買います
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L3)判定D+3、コスト1
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(87 → 88)
春江 由:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 10[1,3,4,6,10,10]+6[4,6]+2 → 18
春江 由:成功、回復。
春江 由:2d10
DoubleCross : (2D10) → 11[10,1] → 11
春江 由:HP12へ
剣城 零士:回復とあとはみんなの分のボディアーマーぐらいかなあ?
対雁 皐月:購入はぼであまを
対雁 皐月:3dx+2
DoubleCross : (3DX10+2) → 7[1,4,7]+2 → 9
剣城 零士:一応まだ連戦ある可能性考えて回復買っとこう
林 俊:由さん応急も一個あった方がいいかな
対雁 皐月:財産全部使って購入!装備します。
剣城 零士:高性能治療キット狙います
対雁 皐月:酒と服に全額溶かした女
剣城 零士:3DX+5+0@10>=9 調達
DoubleCross : (3DX10+5>=9) → 8[2,6,8]+5 → 13 → 成功
剣城 零士:よし成功。これは持っておきます
春江 由:一応コストは払えるラインになりましたが生き残ることを考えるともう少し欲しいですね
剣城 零士:私は以上!
林 俊:はーい、じゃあもいっこ買います
林 俊:3dx+3>=8
DoubleCross : (3DX10+3>=8) → 7[1,6,7]+3 → 10 → 成功
林 俊:由さんにどうぞー
春江 由:ありがとうございます!回復追加!
春江 由:2d10
DoubleCross : (2D10) → 17[8,9] → 17
林 俊:高性能
春江 由:全回復です!気功ってすごいですね!私も勉強しようかなあ!
春江 由:HP27
林 俊:(すごいだろうという顔)
剣城 零士:あとボデマもってないのは私と済鳥君かな
済鳥魁斗:ではボデマに挑戦!
済鳥魁斗:4dx+3>=12
DoubleCross : (4DX10+3>=12) → 9[1,5,6,9]+3 → 12 → 成功
済鳥魁斗:黒スーツ、実はボディアーマーだったようだぜ
GM:OK!
GM:では次のシーンはクライマックドル5です。よろしくね
剣城 零士:マックドル……?妙だな……
対雁 皐月:謎のワードが張り付いてない?
ミドル5
GM:それではミドル5です(決断的)
GM:シーンプレイヤーは林さん、全員登場!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(88 → 89)
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(81 → 87)
対雁 皐月:87+1d10
DoubleCross : (87+1D10) → 87+1[1] → 88
対雁 皐月:うむ
済鳥魁斗:88+1d10
DoubleCross : (88+1D10) → 88+1[1] → 89
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(88 → 91)
GM:――――――――――――
GM:山が。燃えている。
GM:凶暴にすら思えるワーディングは、街のどこからでも感知できた。
GM:河川、港湾。中途にあった支部で合流したあなたたちは、即座に山の麓まで急行した。
GM:遠くから眺める人々は、山火事だ、消防車だ、いや自衛隊を、と叫んでいる。
GM:その程度では済まないことを知っている貴方たちは、焼け崩れる山道を駆け上っていた。
対雁 皐月:《リニアクローラー》
対雁 皐月:悪路をものともせず―――否、悪路をそもそも歩まず、地面の数センチ上を滑るように進んでいる。
春江 由:「センさーん!!!」無事ですかーー!!!!!ゲホッゴホッお返事してくださーい!!!」
春江 由:せき込みむせながらスーツとなれないパンプスで山を駆け上がる
対雁 皐月:「あまり呼吸を乱すなよ。一酸化炭素をまともに吸えばオーヴァードといえど危うい。」
剣城 零士:「このまま火元に向かえば辿り着く。わかりやすいこった」
林 俊:「その通りだ。呼吸は全ての土台となる……」悪路をひた走る。
林 俊:「くそ、山道はどうもサスペンションが……」
対雁 皐月:「火の手がこれ以上伸びれば厳しいが…ワーディングがあるおかげで位置把握はまだ容易い。」
GM:山の獣が逃げ出している。炎に巻かれながら、狂ったように互いに食い合ったような死骸もあった。
剣城 零士:「例の精神干渉か、間違いねえな」
対雁 皐月:死骸を見やる。「間違いない、"フリント"だ。」
クラリッサ:「《マスターフリント》……!」
春江 由:「そんな……!センさーん!!!!」
済鳥魁斗:《軽功》 軽く、飛ぶように───何かに引かれるように、先陣を切って走っている
林 俊:「気をつけろ。まかり間違えば、俺たちもこうなりかねん」
剣城 零士:「問題は……おい」春江の首根っこを掴む
GM:焼かれて脆くなった山肌から、巨大な岩塊が剥がれ、倒れてくる!
エイス・トラジック:『おいやべえ! 避けろ!』
対雁 皐月:「任せろ。」
林 俊:遠当てという(略)それとは全く関係なく(略)銃弾を放つが、さすがに少々割っただけに留まる。「……くっ」
エイス・トラジック:ドローンから警告。本体は捕虜を支部でとりまとめている。
春江 由:「きゃっ」こけそうなところを首根っこ掴んでもらい間一髪回避
対雁 皐月:《影断ちの剣》 侵蝕89
剣城 零士:首根っこ掴んだまま跳躍し、岩塊をくぐり抜ける。
対雁 皐月:回避が間に合わ無さそうな人物を丸ごと鎖で掴み、影へと退避
林 俊:「……っ!?」
対雁 皐月:影の中は、手応えの無い水中の如くゆらめき、天蓋には現実が滲む
対雁 皐月:「よし」浮上。
林 俊:「……助かった」大きく肩で息をする。
済鳥魁斗:「避けるのはガラじゃねえ!」落石を格子状に切断し直進する
春江 由:「あわわわわわわわ……あれ……助かった!?」
剣城 零士:「お前がさっきから呼んでるそいつ、強いのか?」
春江 由:「あ、ありがとうございます!わかりません!」
剣城 零士:春江の首から手を離し、ぽいと放りながら。
対雁 皐月:「剄の導線たる歩法は扣歩と擺歩。いずれも地擦る足だ。無理もなかろう。」
春江 由:「少なくとも悪い人が来るような森じゃなかったのでぐべっ」
剣城 零士:「戦いになってんだろ、こりゃ」
春江 由:投げられた。
林 俊:(海の中のようだったな……)
エイス・トラジック:『フィフスの言う通りだな、オイ』
GM:周囲の様相が変わり始める。雑兵らしい、マフィアの兵士が何人も地に転がり。
GM:大黒柱のような大きさの、丸太の杭が、アスレチック群のように互い違いに突き出ている。
対雁 皐月:「これは…より荒れてきたな。」
GM:そして。その向こうに。
ドン・ゴールドウェル:「やっってくれたなあ! フェアリー野郎!」
ドン・ゴールドウェル:「肉壁どもが全滅だ! どうやって俺はフリントから身を守りゃあいいんだ!?」
《マスターフリント》:「ふむ。先代が鍵を託しただけのことはある。……が」
《マスターフリント》:「所詮は田舎精霊。相性が悪かったな」
"いと高きセンペル":「…………不調法者、どもめ……」
対雁 皐月:「―――林君、飛ぶぞ。」
"いと高きセンペル":半身が焼け焦げ、片腕が失われている。背後の、鍵を納めた杉と、僅かに燃え残った金蘭だけが抵抗の結果であった。
対雁 皐月:「君が…君こそが、"フリント"を1度ならず受け切った人物だ。」
林 俊:「ああ」答えてから「飛ぶ?」
対雁 皐月:返答を待たず、腰を腋抱えにし
対雁 皐月:《リニアクローラー》
対雁 皐月:地が爆ぜ、二人は宙へと射出された。
林 俊:(……)逆に冷静になっている。(着地に気をつけないとな)
済鳥魁斗:「一目瞭然だな!悪党二人、お爺ちゃん一人!」
済鳥魁斗:「ぜってえ助けるぞ!」
対雁 皐月:そのまま空中で加速度をつけた二人は、佇む二人めがけ高速で突き進む
対雁 皐月:「"フリント"…!」空中で身を翻し、飛び蹴りを放つ!
《マスターフリント》:「!」
林 俊:重力に引かれながら、視界の端に仇を捉える。
林 俊:体勢を立て直し、加速度のままに足に鉄の全体重を乗せ、蹴りというには武骨すぎる踏みつけを。
《マスターフリント》:視線を上げ、棺桶を守りながら飛びすさる。
《マスターフリント》:「……またか」
ドン・ゴールドウェル:「ああ゛!?」
対雁 皐月:宙で再び身を翻し、林さんを掴んで軟着陸
対雁 皐月:「そうだ、"また"だ。」
林 俊:「……くっ」
対雁 皐月:「生きている限り、何度だろうと"また"が来る。覚えておけ。」
林 俊:ざ、と膝で衝撃を受け止め、立ち上がる。
林 俊:「……お前には何度でも言いたいことはあるが」
林 俊:「まずは、山を燃やすな。また仇を生むつもりか」
林 俊:ちらりと、後から来る由を見る。
春江 由:それまで投げられて地面を舐めていたがどうにか起き上がった。髪についた葉っぱはみずみずしさを失い焦げている。
春江 由:「センさん!」それにも構わず、駆け寄っていく
"いと高きセンペル":「……由!?」
春江 由:「ご無事ですか!お怪我は……ああ……こんなに……!」
"いと高きセンペル":「来るんじゃあない! どうしてまたこんな時に……!」
春江 由:「街を調べてたら山の方が燃えてて……センさんも燃やされちゃったんじゃないかってえ……」
春江 由:「うえ……ひっく……」
春江 由:「生きてでよがっだあ”………」その場にへたり込んでぼろぼろと大粒の涙を流している
"いと高きセンペル":「ああ……」おろおろと首を傾げる。「いけない、いけないよ、由さん。ここは本当に危ないんだ」
"いと高きセンペル":残った片腕も手先は半ば炭化している。
ドン・ゴールドウェル:「ぞろぞろと……ピクニックかァ!? あのガキもオーヴァードか!」
ドン・ゴールドウェル:硬化した腕で、周囲の火の粉を煩わしげに振り払う。
済鳥魁斗:「お前がドン・ゴールドウェルだな」
ドン・ゴールドウェル:「ああ?! 誰だテメェ」
済鳥魁斗:「UGNの”アーテリー”だ」
済鳥魁斗:「謝れよ……みんなに!」
ドン・ゴールドウェル:「……はぁ? UGN?」
ドン・ゴールドウェル:「妙に邪魔者がうろちょろしてると思えば……言うにことかいてUGN? 謝る? 何にだ?」
済鳥魁斗:「俺たちの町でうろちょろしてんのはお前らだ!お前が傷つけた人も物も……全部にだ!」
ドン・ゴールドウェル:「F市にUGNなんざ、いても木っ端みたいな戦力だって聞いてたがな」
ドン・ゴールドウェル:「いっぱしに守護者気取りか!? うざってえ、テメェらには用はねえんだよ!」
済鳥魁斗:「俺だってねえよ……だから出てけ!出ていかねえなら……」
済鳥魁斗:固く握られた拳が開く
済鳥魁斗:「踊ってもらうぜ───」
ドン・ゴールドウェル:「UGN。俺が"君臨"してから、ゆっくり潰してやろうと思ってたが」
ドン・ゴールドウェル:「俺に従わねえ奴は要らねえんだよ! UGNも、UGN如きにやられたアホ共も」
クラリッサ:「――――随分と、お口が大きくなられていますのね。叔父様」
クラリッサ:巨大な杭の先端に立って、男達を見下ろしている。
クラリッサ:「宴席での芸でも始められたら?」
ドン・ゴールドウェル:「………………クラリッサ?」
ドン・ゴールドウェル:心底驚いたかのように、目を丸くする。
クラリッサ:銃口を向ける。「そんな名前で呼ばれる間柄ではもうなくてよ。エルツィオーネの恥部。恥さらし。裏切り者。あなたの爪一枚、髪の毛一本までが罪深い!」
ドン・ゴールドウェル:「――――は、はは、はははははははは!」
ドン・ゴールドウェル:「こりゃあ驚いた! どうやって逃げ延びてンのかと思えば! UGNについたのか、お嬢様!?」
ドン・ゴールドウェル:「裏切り者だぁ? 『カルデラ』とは会ったか? 部下共とは? 俺はマフィアの流儀に従ったまでだ――強い方が、力のある方が、全てを得られるってな!」
ドン・ゴールドウェル:「それがお前は何だ! UGNに泣きついて? 身売りが得意なのは母親の血か!? ハハハ!」
クラリッサ:「――――一線を、」ギリィ、と奥歯を噛む。「……!」
クラリッサ:もはや語ることはないと、銃を構える。遺産のライフルと黄金のピストル。
剣城 零士:「お前よぉ」
剣城 零士:「わかってんのか?本当に」
剣城 零士:嘲笑う男に向けて。
剣城 零士:「強いほうが全てを得られる──それがマフィアの流儀。ああ、結構だね。俺好みだ」
剣城 零士:「で、この女は身売りした。だっけ?」
ドン・ゴールドウェル:「テメェで最後か。ああ、そうだろうがよ?」
剣城 零士:「この女が身売りするような可愛げがあるのなら」
剣城 零士:「──なんでお前に自分を売らない?」
剣城 零士:「おかしいよなあ?普通」
剣城 零士:「媚を売るなら強い相手に──だろう?」
ドン・ゴールドウェル:「……テメェも傭兵か?」訝かしみながら告げる。
剣城 零士:「お前。舐められてるんだよ」
ドン・ゴールドウェル:「あ?」
剣城 零士:「自分の身以外全て失った女に」
剣城 零士:「まだ下だと思われている」
剣城 零士:「俺ならそんな余裕なツラはできねえなあ」
剣城 零士:「そんでまあ。初めて会った俺の感想じゃあ」
ドン・ゴールドウェル:「…………女のアタマが悪いだけだ」声が低くなる。「テメェはどうだ? 金払いならこっちのが遥かに良いぜ?」
剣城 零士:「間違ってなさそうだ。その見立て」
剣城 零士:「ああ、傭兵だよ。だが悪ぃな」
剣城 零士:「もう雇われの身だってのもあるが」
剣城 零士:「いくら払われようと、弱ぇ奴には従えねえ」
剣城 零士:──耳鳴りがする。
剣城 零士:危険を訴える。敗北の幻が視界を妨げる。
剣城 零士:答えはいつも同じ──糞食らえ、だ。
ドン・ゴールドウェル:「ああ、アァ、アァッァ――――」
ドン・ゴールドウェル:「その、目を」おもむろに、右手を口に突っ込む。「やめろ……ッゲェエ!」
ドン・ゴールドウェル:奥へ奥へ。指を突っ込み、そして……引き抜く。
ドン・ゴールドウェル:ざ ら ららららららららら!
ドン・ゴールドウェル:それは、鎖だ。怪しく、紫に輝く鎖であった。尋常な人体に収まる量ではない。
ドン・ゴールドウェル:「ゲホッ、ゲホッ! ……《マスターフリント》ォ!」
対雁 皐月:「―――そうか。あれが。」
ドン・ゴールドウェル:「全て焼け!! 焼き殺せ! 俺は、これさえあれば――これだけで十分だ!」
済鳥魁斗:「”鎖”……!」
林 俊:「来るぞ……!」
ドン・ゴールドウェル:「箱も鍵も揃ってる! 本契約なんざする必要もねえ……《アマルフィの妖精墓》は、俺のモンだ!」
《マスターフリント》:「――――」 マスターフリントは、ここで、初めての表情を見せた。
《マスターフリント》:「ああ。良かった」 その視線は、クラリッサと、センペルを。順番に。
《マスターフリント》:その死骸を想像して、慈しむように、笑った。「やっと、手に入る」
春江 由:「!!」涙目で庇うようにセンさんの前に立つ
林 俊:「思い通りにいくものかよ」奥歯を噛み締める。
対雁 皐月:「そうだ。」
対雁 皐月:「ままならぬことこそ人生だ。故にこそ、私はこの場に立つ。」
済鳥魁斗:「ここで決着……だな!」
対雁 皐月:居住まいを正し、正対する。「ここが、停泊地だ。」
GM:それでは、クライマックス戦闘を開始します。
【エンゲージ】
『ドン・ゴールドウェル』《マスターフリント》
↑
10m
↓
PCたち
GM:また、NPCカードがあります。
剣城 零士:おっ!
【《グロウ8》エイス・トラジック】
『砂の加護』
任意の判定ダイス+4。ラウンド1回。
【《いと高き》センペル】
『常緑針葉大高木センペルセコイア』
メジャーアクションによる攻撃以外で発生したHPダメージに対して使用する。
1回につきPC一人まで、これを無効化する。シナリオ3回まで使用可能。
【《銃火姫》クラリッサ・エルツィオーネ】
『UGN協働指令:アリアンナの導き』
UGNワークスのPCのみ使用可能。
攻撃時に宣言する。対象に1点でもHPダメージを与えた場合、対象が装備している防具を破壊する。ラウンド1回まで使用可能。
GM:以上3点!
剣城 零士:助かる~
済鳥魁斗:絆パワーだ!
GM:総力戦! クライマックスです! それでは衝動判定どうぞ!!
剣城 零士:衝動あるの!?
GM:考えたけどこっちにしました。
剣城 零士:黒の剣の効果で達成値-4されます……
林 俊:6dx+5>=9 思い出の一品ブランケット
DoubleCross : (6DX10+5>=9) → 10[1,1,2,4,9,10]+4[4]+5 → 19 → 成功
剣城 零士:4DX+0-4@10 意思
DoubleCross : (4DX10-4) → 10[4,5,8,10]+5[5]-4 → 11
剣城 零士:成功してるじゃん えらすぎ
剣城 零士:侵蝕上昇は2d10で?
済鳥魁斗:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 8[2,5,8] → 8 → 失敗
GM:です!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を2D10(→ 13)増加(89 → 102)
林 俊:林 俊の侵蝕率を2D10(→ 11)増加(87 → 98)
剣城 零士:ぐへえ!
春江 由:うおお働け!戦闘狂君がご神体を壊して「これでお揃いだね♬」してきたサイコパスアクセサリー!!
春江 由:5dx+3
DoubleCross : (5DX10+3) → 10[2,3,9,10,10]+9[4,9]+3 → 22
春江 由:よし!!!働いた!!!!
済鳥魁斗:暴走!オデ……ニンゲン……アヤツル……
対雁 皐月:衝動判定の難易度はありますか
対雁 皐月:3dx いつも通り9かな。なら
DoubleCross : (3DX10) → 8[6,7,8] → 8
済鳥魁斗:89+2d10
DoubleCross : (89+2D10) → 89+10[9,1] → 99
対雁 皐月:暴走!
春江 由:2d10
DoubleCross : (2D10) → 14[4,10] → 14
対雁 皐月:89+2d10
DoubleCross : (89+2D10) → 89+4[3,1] → 93
春江 由:春江 由の侵蝕率を014増加(91 → 105)
対雁 皐月:凄い落ち着き
林 俊:対雁さん上手
剣城 零士:ナイス
GM:では良い感じかな?
剣城 零士:こちらオッケーです!
春江 由:OK
GM:ではセットアップ!
林 俊:OK!
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+12、暴走を受けます。対象は私、対雁さん、魁斗君!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を5増加(102 → 107)
剣城 零士:バッドステータスを受けたことで謀略の牢獄の効果が起動、私の行動値、命中達成値、ダメージを+7します
春江 由:「水天阿耨多羅三藐三菩提樹」(鮮血の奏者L4+サングイン)HP3点消費、ラウンド間自身のATK+27.コスト4
剣城 零士:行動値14に
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(105 → 109)
林 俊:こちらないです
剣城 零士:こちらは以上!
春江 由:以上
対雁 皐月:暴走済みだ
ドン・ゴールドウェル:『サポートボディ』。自身の判定ダイス-5、マスターフリントのダイス+5。
対雁 皐月:なっエグザイル
《マスターフリント》:『ヴァイタルアップ』。
済鳥魁斗:狂騒の効果を受けます!そして私自身にセットアップは無し
剣城 零士:むむむ?
林 俊:なんだと
《マスターフリント》:フリントの侵蝕-100、HPをアップ。
剣城 零士:侵蝕いくつだろ 30ぐらいかなあ
春江 由:HP増やしてきた……
《マスターフリント》:侵蝕は200です。
剣城 零士:ヒエッ
春江 由:わあ……
対雁 皐月:まだジャーム圏内
林 俊:ひいん
《マスターフリント》:HP100アップ。そして増加分のHPだけ侵蝕が増え、侵蝕300になりました。
剣城 零士:やば
GM:そしてイニシアチブ。
《マスターフリント》:《加速する刻》。
対雁 皐月:来るよな!
剣城 零士:やっぱりかー!
《マスターフリント》:これは特殊行動なので2ラウンド目以降は行ないません。が
《マスターフリント》:マイナーなし。メジャー
《マスターフリント》:《雷の槍》《氷の塔》《ファイアドライブ》《強化の雷光》《強制起動者:亜純血:フラッシングプラズマ》《災いの雷》
《マスターフリント》:とりあえずダイスだけ振るかな。
《マスターフリント》:22dx+5
DoubleCross : (22DX10+5) → 10[2,3,3,3,4,4,5,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9,9,10,10,10]+4[1,2,4]+5 → 19
《マスターフリント》:命中した全員は以下のバフデバフを受ける。 『次の攻撃の威力+12』 『次の攻撃のダイス+6』 『戦闘移動+5m』 『"憎悪:自身"or"暴走"(選択制)』
春江 由:はいおじさん質問です
春江 由:次の攻撃と言うのはメジャーアクションという認識で相違ないでしょうか!
春江 由:あとバフが適用されるタイミングも知りたいです!
GM:これファイアドライブと強化の雷光でちょっと違うな
春江 由:具体的には迎撃する魔眼との適用順序についてですね
GM:ファイアドライブ:『次の攻撃の威力』 →迎撃の魔眼に適用されます。
GM:強化の雷光:『シーン間のメジャーアクションすべて』です。ダイスと戦闘移動はずっと増えます。
剣城 零士:既に暴走を受けているのですが、災いの雷で憎悪を拒否することは可能でしょうか?
春江 由:憎悪は迎撃の後処理しますか?
GM:迎撃と攻撃は全く同じタイミングであるものとします。
GM:つまりこの攻撃に対する迎撃にはファイアドライブのバフは乗らないと解釈してください。
春江 由:了解です
GM:また、『憎悪を拒否できる。そうなった場合暴走する。』が災いの雷の文章なので、本人が暴走状態でも拒否できるとします。
剣城 零士:ありがとうございます!
春江 由:とりあえずリアクションは放棄して
春江 由:「三際因縁起滅」(迎撃する魔眼L2)黒の鉄槌で射撃攻撃。C値-2、コスト7+1
春江 由:春江 由の侵蝕率を8増加(109 → 117)
春江 由:これ宣言しておきます。先に他の方どうぞ。
対雁 皐月:リア不!
剣城 零士:暴走リア不!
林 俊:《マグネットフォース》《電磁障壁》素手でガードして春江さんをカバーリング。侵蝕4。
林 俊:林 俊の侵蝕率を4増加(98 → 102)
済鳥魁斗:暴走中!来い!
GM:ではダメージ!
《マスターフリント》:25+2d10
DoubleCross : (25+2D10) → 25+10[7,3] → 35
《マスターフリント》:低いよ~~~~~~
剣城 零士:倒れます!
春江 由:ではこっちも対抗で迎撃振ります
剣城 零士:春江さんへのロイスをタイタス化して復活!
春江 由:9dx8+2
DoubleCross : (9DX8+2) → 10[1,1,2,2,4,5,6,9,10]+6[4,6]+2 → 18
春江 由:2d10+14+27
DoubleCross : (2D10+14+27) → 11[4,7]+14+27 → 52
対雁 皐月:ええと…
春江 由:装甲は有効
対雁 皐月:装甲8点なので
対雁 皐月:HP10点残ります
《マスターフリント》:ガードはできないけど装甲がある!
《マスターフリント》:32ダメージ!
林 俊:装甲18ガード6で計24、倍して48、倍の70ダメージから引いて22、軽減10で12ダメージかな。HP16で立っています
剣城 零士:かてえ!
《マスターフリント》:そして立ってやがるコイツ!
剣城 零士:あ、林さん
剣城 零士:あ、いや 失礼 なんでもないです
GM:で、じゃあ
林 俊:あっはい!
GM:攻撃受けたのは誰かな?
済鳥魁斗:ボデマの装甲8点で27ダメージになるから……2点で生存!
剣城 零士:私です
林 俊:受けました
対雁 皐月:わたし 林さん 剣城君
春江 由:守られました
対雁 皐月:済鳥君も
GM:四人か。ではその四人に対して
剣城 零士:剣城 零士のHPを-13増加(27 → 14)
林 俊:あっ、すいません、ダメージまちがい
林 俊:電磁障壁使ってなかった
剣城 零士:あっほんとだ
林 俊:4d10
DoubleCross : (4D10) → 23[2,10,5,6] → 23
剣城 零士:カキンだ
GM:嘘でしょ……(アイマス)
GM:ウマ娘だったわ
《マスターフリント》:では今しがたダメージを受けた四人に対して
林 俊:装甲18ガード29で計47、倍して94、倍の70ダメージなので0!
《マスターフリント》:『傲慢な理想』『傲慢な理想』『憎しみの楔』
《マスターフリント》:任意のロイスを一つタイタスにしてください。
済鳥魁斗:うわ~!?
林 俊:自分は外れます……?
《マスターフリント》:いや。これはダメージ起動とかじゃなくて
春江 由:ヒット時起動ですかね
対雁 皐月:別個起動か
《マスターフリント》:傲慢な理想(2枚)を重ねてEロイスの効果を全体にしてるだけ
林 俊:ああ、なるほどです
剣城 零士:なるほどね~!
《マスターフリント》:そして私がフリントの攻撃を受けた相手だけ選んでるだけなので
《マスターフリント》:喰らってください
剣城 零士:あ、ただ災いの雷の効果は受けないですかね林さん こっちは「1点でもHPダメージを受けた場合」だから
対雁 皐月:ぐぬぬ
春江 由:ははあ
林 俊:うおおカキン
《マスターフリント》:ほんとだ!
済鳥魁斗:硬直ってすげえ!
《マスターフリント》:また、タイタスにしたとしても、昇華はしてないので
《マスターフリント》:次死んだときに使えばいいだけだよ 優しい攻撃
剣城 零士:あ、なるほど!
済鳥魁斗:ゴールドウェルへの思いがタイタスになります……
剣城 零士:くっ 林さんのロイスをタイタス化!
林 俊:うーーん、対雁さんへのロイスをタイタスにします……
対雁 皐月:林君への思いをタイタスにします
《マスターフリント》:ここまででこいつの行動は以上!
対雁 皐月:まだイニシアチブ
《マスターフリント》:自分にかかったバフデバフは忘れないようにね
GM:ではイニシアチブ。剣城さん!
剣城 零士:はい!
剣城 零士:マイナーで戦闘移動、ゴールドウェルとフリントのエンゲージへ
剣城 零士:<獅子奮迅> コンボ:ヘッドブリンガー
ドン・ゴールドウェル:では待つのだ
剣城 零士:ナニッ
ドン・ゴールドウェル:《操り人形》。判定ダイス-4。
剣城 零士:うぎゃ~っ!固定値型になんてことを!
春江 由:ここは支部長に助けを求めましょう!
剣城 零士:いやでも
剣城 零士:フリントの効果で6つ増えてるんですよね
剣城 零士:差し引き+2でいいかな
春江 由:そういえばそうだった
済鳥魁斗:これも……絆の力……!?
ドン・ゴールドウェル:足引っ張ってんじゃねえぞフリント!!
ドン・ゴールドウェル:どうぞ……
剣城 零士:範囲(選択)を対象に白兵攻撃を行います。対象はゴールドウェルとフリント!
ドン・ゴールドウェル:きませい!
剣城 零士:8DX+24+0@10 (侵蝕100~)
DoubleCross : (8DX10+24) → 10[1,1,2,3,5,6,9,10]+6[6]+24 → 40
剣城 零士:おっ40届いた!
《マスターフリント》:どうかな。ガード。グランドシールドで。
ドン・ゴールドウェル:ドッジ!
ドン・ゴールドウェル:8dx+1
DoubleCross : (8DX10+1) → 7[1,1,2,4,5,6,7,7]+1 → 8
ドン・ゴールドウェル:カス! ダメージどうぞ!
剣城 零士:ダメージ!ファイアドライブの+12乗せて
剣城 零士:5d10+3d10+35+6+12 (侵食100~)
DoubleCross : (5D10+3D10+35+6+12) → 28[6,6,2,4,10]+15[2,8,5]+35+6+12 → 96
剣城 零士:96点!
林 俊:すごーー
対雁 皐月:良い数字だ
春江 由:いいダメージ
《マスターフリント》:装甲とガードで25点削って71ダメージ。
ドン・ゴールドウェル:そしてドン・ゴールドウェルですが……
ドン・ゴールドウェル:《無尽の防壁》
ドン・ゴールドウェル:96-5d10
DoubleCross : (96-5D10) → 96-30[3,5,7,10,5] → 66
剣城 零士:くっ
ドン・ゴールドウェル:出目は良い! 出目は良い……が!
ドン・ゴールドウェル:落ちます。
剣城 零士:オチたぁ!?
林 俊:うお
春江 由:おっと
対雁 皐月:あれま
済鳥魁斗:やったか!?
ドン・ゴールドウェル:こいつは一般マフィアの通常性能にグレイプニルを盛っただけの男……!
対雁 皐月:毛じゃなくて鎖が生えた男
GM:では再度イニシアチブ。
剣城 零士:失礼、侵蝕上げます!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を4増加(107 → 111)
剣城 零士:どうぞ!
GM:林さん済鳥さんの前に
剣城 零士:むっ
《マスターフリント》:再度動きます。
剣城 零士:なんだとぉ……
《マスターフリント》:《地獄の季節》。
剣城 零士:それは一体!?
春江 由:憎悪Eだったはず
《マスターフリント》:どこからともなく暴徒が乱入し
《マスターフリント》:シーンのPCに2d10
《マスターフリント》:与えてどこへともなく去っていくエフェクトです。
春江 由:話の途中だが暴徒だ!
《マスターフリント》:とりあえず振りますね。死ね!
《マスターフリント》:2d10
DoubleCross : (2D10) → 15[7,8] → 15
《マスターフリント》:暴徒がんばってんな
剣城 零士:痛いよ~!
林 俊:装甲軽減効きますか?
春江 由:装甲有効?
対雁 皐月:HPダメージのはず
GM:HPダメージですね
春江 由:じゃあ食らって残りHP12
GM:完全義体はありかも
対雁 皐月:林さんは機械化兵だから
対雁 皐月:その分は減る
剣城 零士:あれはHPダメージ-10ですもんね
春江 由:ですね
林 俊:10軽減して5ダメージかな
対雁 皐月:でこれは死ぬ!
剣城 零士:これセンさんの効果が
剣城 零士:多分使えるのかな?
済鳥魁斗:テキストの違いが身に沁みるセッション
対雁 皐月:93+1d10
DoubleCross : (93+1D10) → 93+6[6] → 99
春江 由:使えますね
対雁 皐月:リザうま
GM:使えます!
春江 由:誰に通すのが一番いいかな
春江 由:剣城さんかな?
剣城 零士:もらっていいかな?15点食らうと倒れて昇華しなきゃいけなくなっちゃう
春江 由:どうぞどうぞ
林 俊:どうぞ!
済鳥魁斗:どぞ!
林 俊:自分はHP23になりました
剣城 零士:ありがとう!ではセンさんのお力を借ります!『常緑針葉大高木センペルセコイア』 残りシナリオ2回かな
GM:OK!
済鳥魁斗:1D10 俺はリザレクト
DoubleCross : (1D10) → 1
剣城 零士:うま
春江 由:リザレクトがうますぎ
GM:やってた? オーヴァード
林 俊:うま!
済鳥魁斗:ピッタリ100になります
GM:では改めてイニシアチブ!
GM:林・済鳥組!
林 俊:済鳥くんに先に動いてもらった方がよさそう
済鳥魁斗:いくぜ!
林 俊:クラリッサさん効果お願いします!
GM:来い!
済鳥魁斗:マイナーでは動かず、メジャーアクション
済鳥魁斗:『裏切り者の舞踏会』《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》+《ブレインハック》
済鳥魁斗:対象はマスターフリント!更にクラリッサの『UGN協働指令:アリアンナの導き』を使用するぜ!
クラリッサ:クラリッサビーム!
剣城 零士:クラリッサビーム!?
《マスターフリント》:来い~ッ!
剣城 零士:エイスの効果使う?
済鳥魁斗:あと支部長の『砂の加護』も使ってダイス増加!
剣城 零士:やれっエイス!
エイス・トラジック:ビームは打たねえよ!?
剣城 零士:撃てとも言ってねえよ!
GM:ともかくどうぞ!
済鳥魁斗:20DX7+7
DoubleCross : (20DX7+7) → 10[1,1,1,1,2,2,3,5,6,6,6,6,7,8,8,9,9,9,9,10]+10[1,4,4,4,5,5,6,9]+5[5]+7 → 32
《マスターフリント》:ガード! 《電磁障壁》!
剣城 零士:オートエフェクトだ どうします?
済鳥魁斗:そうだ!ここは剥がしちゃおう!
済鳥魁斗:『この糸からは逃げられないぜ』《デビルストリング》
《マスターフリント》:そんなに侵蝕を重くして大丈夫か?
《マスターフリント》:素ガード! ダメージ来なさい!
済鳥魁斗:自分の心配してな!いくぜ!
済鳥魁斗:4d10+16+12+12+2d10
DoubleCross : (4D10+16+12+12+2D10) → 28[4,6,9,9]+16+12+12+9[6,3] → 77
《マスターフリント》:25削って……52!
剣城 零士:良いダメージ!
林 俊:やった!
《マスターフリント》:倒れます。《燃える魂》で復活!
春江 由:ダメージだけで終わりじゃないぜ!
済鳥魁斗:そして……ブレインハックにより、憎悪!
《マスターフリント》:やめろーっ! 憎悪の連鎖!
《マスターフリント》:これ以上俺に誰を憎めと言うのだ!
済鳥魁斗:対象はもちろん……マスターフリント!
済鳥魁斗:自分を見つめ直しな!
《マスターフリント》:憎悪は己自身を焼く炎なのじゃ……
済鳥魁斗:侵蝕増加 コンボで14 デビストで6 +20で120に
《マスターフリント》:そして! FHエンブレムで取得したFHバトルコートが破砕!
《マスターフリント》:装甲15! エフェクト軽減5が消滅し!
《マスターフリント》:行動値が5増加します。
《マスターフリント》:5→10
済鳥魁斗:なにっ
《マスターフリント》:キャストオフだ! そしてイニシアチブ!
GM:林さんの行動です。
林 俊:マイナーはなし
林 俊:メジャー、『俺の仇だ』《マルチウェポン》ブリンカー2丁を使用。侵蝕3。ドッジダイス-8個。
《マスターフリント》:来い!
林 俊:まずは命中判定、ダイスバフも込みで
林 俊:12dx
DoubleCross : (12DX10) → 10[2,4,4,4,5,5,8,9,9,9,9,10]+3[3] → 13
林 俊:オート《神速舞踏》《神速舞踏》達成値を24上昇。侵蝕2。
《マスターフリント》:ガードするしかねえ!
林 俊:林 俊の侵蝕率を5増加(102 → 107)
林 俊:こっちもバフ込みでダメージ!
林 俊:4d10+6+6+6+6+12
DoubleCross : (4D10+6+6+6+6+12) → 20[10,2,3,5]+6+6+6+6+12 → 56
林 俊:装甲有効
《マスターフリント》:ガードはシールドの5……だが!
《マスターフリント》:ありがとう侵蝕率ボーナス!生きてます!
林 俊:ぐぬー! 以上です。侵蝕も上げた
対雁 皐月:すげえ 残るってことあるんだ
《マスターフリント》:そして……そして……俺の手番!
《マスターフリント》:ちょっと待ってね 憎悪のルールって
対雁 皐月:自分も対象に含めていればOKです
《マスターフリント》:まあこれですよね 《災厄の炎》
《マスターフリント》:マイナーなし。メジャー《災厄の炎》。
《マスターフリント》:この俺にこんな屈辱を……許さん……許さんぞ
《マスターフリント》:殺してやるぞ剣城零士!
剣城 零士:なぜ……
《マスターフリント》:自分ごと攻撃します。
《マスターフリント》:ダイスはドン・ゴールドウェルのバフ分も合わせて22!
《マスターフリント》:22dx+5
DoubleCross : (22DX10+5) → 10[1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,3,5,5,7,7,8,9,9,10,10,10,10]+6[4,5,6,6]+5 → 21
剣城 零士:暴走リア不!
《マスターフリント》:ガード!
《マスターフリント》:3d10+15
DoubleCross : (3D10+15) → 23[8,7,8]+15 → 38
《マスターフリント》:燃える魂のレベルは、侵蝕率300で6。さっきの攻撃で残り9でした。
《マスターフリント》:倒れます! 復活もなし! 死亡!
剣城 零士:倒れます。
剣城 零士:復活せずにそのまま戦闘不能。
GM:クライマックス戦闘、終了になります。
GM:では演出。
《マスターフリント》:棺桶が開き、中から無数の金属片が飛び出す。
《マスターフリント》:それらは波打つような軌道を描きながら、一つずつ男の体を鎧い。
《マスターフリント》:やがて、サイボーグじみた合金の巨体が姿を現す。
《マスターフリント》:……人の感情を、思いを操作するエフェクトは、サラマンダーに分類される。
《マスターフリント》:マスターフリントはその理由を、総身にて表現するオーヴァードである。
《マスターフリント》:「人の魂とは」
《マスターフリント》:「火だ」
《マスターフリント》:陽炎が、天を焦がした。
春江 由:ぐしぐしと涙を拭いて更に一歩前に出る。
春江 由:「いいえ」
春江 由:「ꄚꄫꆆꂮꄿꉑꌋꄢꄣꆸꄜꆀꀒꄜ ꆷꎱꀔꌍꃺꄩꆅꆷꄞꄤꑿꄤꀂꀔꂱꉊꄪꇿꀆꇐ」
春江 由:ぽたり、と地面に落ちた血が湖のように沸き、天へと上る
春江 由:「ꀓꂮꉏꄟꈑꅾꆋꁥꆸꈂꑏꇈꆍꇹꉍꄬꇿꀆꇑ ꈀꅒꇊꉑꌡꁜꄞꆍꇺꀑꈏꊇꀊꄱꂳꀈꂴꄩꆆꆺꃛꆷꌚꌘꈭ
春江 由:空が陰る、雨が降ってきた。
春江 由:「ꂮꌿꉎꀊꇀꑽꇑꌡꁚꄠꊇꇸꀒꈎꌠꇎ」
春江 由:陰を作り出しているのは、雲ではなかった。
春江 由:天高く伸びる水の樹。すべての人の叡智と夢が集うと異邦で信じられていた彼女の主。
春江 由:「人の身が、あなたの身が水から逃れられない限り」
春江 由:「主はあなたの愚昧を濯ぐでしょう」
《マスターフリント》:轟、と雷炎が燃え上がる。「水精の類か」
《マスターフリント》:「佳く鳴らせ。二十三人の棺の大隊」
《マスターフリント》:ガァン、ガァン、と両腕を打ち鳴らす。
《マスターフリント》:雷炎は形を取る。無数の刃。顎を開いた獣。ミサイル。
《マスターフリント》:リ、リ、リリリリリリリリリリ――――――――
《マスターフリント》:音域はやがて、甲高い悲鳴の如く連なり。
《マスターフリント》:「オ、オォオオオッォッ!」
《マスターフリント》:雷炎が、一帯を薙ぎ払う!
春江 由:親指と人差し指を直角に。風景を切り取るように組み合わせる
春江 由:「ꌊꇛꉙꀔꌫꌳꌚꀓꊇꀔꄱꌌ ꉊꃞꇾꀀꌊꇕꌋꇏꀓꊈꑹꁬꆻ!」
春江 由:ぱしゅん、とマーキングのように水のファインダーが雷炎とその主を映し。
春江 由:当然身体を構成しているであろう水に無言のうちに命ずる。『すべてを明かし、止まれ。汝の目の前をよく見よ』
春江 由:足が止まらない限り、燎原の火が消えぬ限り、何度でもそれは呪いのごとく繰り返される。
《マスターフリント》:「……!」 僅かにその体が軋み、右肩の雷炎が水飛沫めいて散る。
《マスターフリント》:だが、それだけだ。彼が纏う呪いが、春江由の術を軽減している。
林 俊:春江由の目の前には、両腕を交差させ雷炎を防ぐ姿あり。
林 俊:水をその身にほぼ持たない、鉄と油の身体。
林 俊:ぶすぶすと服と皮膚を焼きながら、鉄の腕が表に現れる。
林 俊:「火剋金とは言うが、フリント」
林 俊:「お前の炎は、まだ俺の鋼を焼ききれない!」
《マスターフリント》:「……またか。何故、燃えない」
《マスターフリント》:「そんなものがあるはずがない。俺のこの火は全てを灼く――でなければ――」
対雁 皐月:熱波に伴う電荷が地を舐め、対雁の身も同じく焼き焦がす。「単純な…ことだ…」
対雁 皐月:林の如く、その身は鋼ではない。炭化した肉が異臭を放つ。
対雁 皐月:「貴様は、眼の前の人間を見ていない。否―――万象を、等しく見ていない。まさに、燎原を焼き払う野火だ。」
対雁 皐月:「定めぬ炎が、芯金を徹した魂を尽かせるものか。」
《マスターフリント》:「……くだらん。単に、火勢が足りんだけだ!」
《マスターフリント》:再び、両の拳を撃ち付ける。
済鳥魁斗:「これ以上は勘弁だっつーの……!」火の付いたスカジャンを必死に消火している
剣城 零士:「同感だがな」 焼けただれた腕を再生させ。
剣城 零士:「来るぜ。もう一つ」
《マスターフリント》:「アルベルト隊長。力を貸せ」解き放たれた野火が、鎌首をもたげる。
《マスターフリント》:「Daisy , Daisy ,desert lainer」
ドン・ゴールドウェル:「!!!」 紫の鎖が、丸く籠を作る。
《マスターフリント》:感情。記憶。精神。人格。
《マスターフリント》:《マスターフリント》の雷炎は、ヒトが魂と定義するものに燃え移る炎である。
《マスターフリント》:先の一撃を受けた相手に対して、火柱がうねり、呑み込む。
《マスターフリント》:肉体を焼き、記憶を焼き、人格を焼き、正気を焼く。
《マスターフリント》:形なきものを薪とする火打石の最大火力!
林 俊:(フリント、お前はこれ以上……)外の鉄の身体ではなく、内心を直に焼き焦がされながら。
林 俊:(これ以上、また俺から奪う気か……!)
対雁 皐月:「があ……く、流石に…マスターか…!」歯を食いしばる。まさしく苦悶といった表情。脳を直接燻されているかのようだ。
済鳥魁斗:「心が燃え……違う、こんなのは……ダメだ……!」
《マスターフリント》:呪詛のごとき炎だった。何もかもを、憎め、狂えと、呪いの言葉で他者を焦がす。
《マスターフリント》:「燃え尽きたくなければ、渡せ」見上げる。「《アマルフィの妖精墓》を!」
剣城 零士:「クッ」
剣城 零士:「ハハッ」
剣城 零士:「ハハハハハハッ!」
剣城 零士:正気を灼く炎の中で。
剣城 零士:「んだよ、こりゃあ」
剣城 零士:笑う男が一人。
剣城 零士:「気付けにゃ悪くねえなあおい!」
剣城 零士:無論、平気なはずはない。効いていないはずがない。
剣城 零士:ただ、慣れている。正気を狂わせる囁き声に。
剣城 零士:「だが、てめえも──踏んだな?」
剣城 零士:影刃を出力し、八相に構える。
剣城 零士:「俺に指図してんじゃねぇッ!」
剣城 零士:呼吸──息を吸い込み、吐き出す。"空気"を。
剣城 零士:「オオオォォォッ!」
剣城 零士:叫びがこだまする。レネゲイドが喚起する。己のみならず周囲のレネゲイドすら巻き込んで。
剣城 零士:他者の戦意を掻き立てる──術理、規模と強制力こそ違えど、その様はまるでジャームのようで。
剣城 零士:少なくとも、守護者のそれではない。
剣城 零士:立て続けの跳躍。跳ぶ度に加速、加速、加速。
剣城 零士:片手を翳す。ゴールドウェルを突き飛ばす、もう一人に向けて。
ドン・ゴールドウェル:「うおっ……! ハ、ハハ、なんだァ! 強がりやがって!」
ドン・ゴールドウェル:吹き飛ばされながら、紫紺の鎖を振り回す。
ドン・ゴールドウェル:炎を纏っている。マスターフリントの悪鬼の火を、あろうことか変換している。
ドン・ゴールドウェル:「俺は! 俺のこの鎖は、レネゲイドを超越してるんだよォ!」
ドン・ゴールドウェル:「どんなオーヴァードだろうがなァ! これを喰らって……こいつに喰らわれたら、それで終わりだ!」
ドン・ゴールドウェル:「テメェのような傭兵ごとき、支配して、靴舐めさせてやるァ!」
剣城 零士:振り回される鎖をかわして、跳躍、跳躍──着地。
剣城 零士:平正眼に構えれば、その位置は両者が剣の間合。
剣城 零士:「靴舐めさせる趣味はねえ」
剣城 零士:「てめえは地面でも舐めてな」
ドン・ゴールドウェル:「――――」嘲笑が引きつる。ほどの間もなかった。
剣城 零士:「ラァァァッ!」
剣城 零士:全身駆動。鞭の如き剣閃。鎖と火打ち石をまとめて斬り払わんと、無尽に放たれる。
《マスターフリント》:「……ッ」装甲に、無数の斬撃傷が刻まれる。
《マスターフリント》:「……そうか。貴様も地獄が住処か」
剣城 零士:「一緒にしてんじゃねえよ。それとも」
剣城 零士:「お仲間が欲しいのか?」
《マスターフリント》:「欲しいのは」
《マスターフリント》:「薪だ」
ドン・ゴールドウェル:「ガァアアアア!?」最強の鎖による防御――それを潜り抜けられた斬撃に刻まれ、鮮血と共に吹き飛ばされる。
剣城 零士:わずかにそちらを見て、それきり視線を外す。
ドン・ゴールドウェル:「バカ、な、俺が、ァ……!」 燃え崩れる木々の合間に消えていく。「クソがアアアアアア!」
《マスターフリント》:それを一顧だにしない。
《マスターフリント》:「ああ。あの日もこうだった」
《マスターフリント》:ざあざあ。ざあざあと。周囲の炎が、蠢く。
《マスターフリント》:「アルミナ。お前の技には及ばないが」
獣たち:「ヴォ、オオオオオオオオオオ!」
獣たち:周囲の炎を突っ切って、瀕死の状態の動物が現れる。
獣たち:マスターフリントの山火事に魂を灼かれ、苦痛に悶える半死半生の獣たち。鼬。野良犬。狐。鷹。
獣たち:目の前にあるものを、出鱈目に食い荒らし、引き裂きながら通り過ぎる。
済鳥魁斗:「お前は動物を操れるのか……?いや、そうじゃないな、ただ暴れさせてるだけだ……!」
春江 由:「ぎゃっ……皆さん……!」
春江 由:「こんなになるなんて……正気に戻ってください……!」
剣城 零士:「チッ……!」
林 俊:牙や爪は通さない、しかしあまりの勢いに地面に叩きつけられる。
剣城 零士:かわせない。再生を覚悟して歯を食いしばる。
"いと高きセンペル":「おのれ……!」地面から無数に突き出た木の根が、いくらかの獣を弾き飛ばす。
対雁 皐月:肉体反応で傷つけないよう、脱力し、意識を凪がせていく。対雁の強化された膂力は脊髄反射一つで熊をも昏倒させうる。
対雁 皐月:「手数まであるか…!」
クラリッサ:「――――」ここまで回避に徹してきた。倒されたゴールドウェルについては、予想の範疇を越えない。
エイス・トラジック:『おい《銃火姫》! まだかこのノロマ!』
エイス・トラジック:『俺が、この短時間でそのデータ手に入れたんだぞ!』
クラリッサ:「ヘボ技術士官は黙っていて下さる?」
クラリッサ:クラリッサ・エルツィオーネの遺産『アリアンナの泪の秘蹟』は、勝利をもたらす道を指し示す。
クラリッサ:だが、万能の予言者を意味するものではない。あくまでクラリッサが感知したものの中で演算を行なう。
クラリッサ:エイスより受け渡されたのは、かのクロドヴァで扱われている数多の強化装甲服のデータだ。
クラリッサ:「――見えた。」銃剣が細い糸となって解ける。「私の街を焼いたツケ、千倍にして返してあげましょう」
エイス・トラジック:『よぉし! カイト! 聞こえるなァ!』
済鳥魁斗:「───ああ、ああ!」
エイス・トラジック:『《銃火姫》の軌跡を追え! あの怪物の命に、お前の全力を届かせろ!』
クラリッサ:禍々しい炎の中にあってなお輝く光の糸が、マスターフリントの無敵の雷炎と装甲の、抜け道を指し示す。
済鳥魁斗:「随分と細えけど……ああ、それで十分だ」
済鳥魁斗:「針穴を通せるのなら……どこにだって届かせる!」
済鳥魁斗:先程の動物の大群により、脚をやられた。リザレクトでもすぐには治りそうにない。待っていれば勝利への道はかき消えてしまう。
済鳥魁斗:それでも構わない。スカジャンの裾をめくると、UGN製のカーボンナノワイヤー射出機が露出する。
済鳥魁斗:射出。音速の糸が、精密なハヌマーンのエフェクトによって軌道を変え、揺らめく炎を、突き刺さる雷を、そびえる外殻の隙間を縫い
済鳥魁斗:標的に辿り着く。たった一本の、か細い糸。
《マスターフリント》:「――まだ立つか。誰も、彼も」
《マスターフリント》:「弁えろ。俺の、火を受けて! 燃え残るんじゃないッ!」
《マスターフリント》:掲げられた腕。雷炎が収束し、三度炸裂せんとする。
クラリッサ:「今!」
エイス・トラジック:『だ!』『引き裂けッ!』
済鳥魁斗:いかなる物体にも、”固有振動数”というものが存在する
済鳥魁斗:それに一致する周波数の外力は強い共振を生み、強固な外装甲であろうと、砕くことが能う!
《マスターフリント》:ありえないことだった。
《マスターフリント》:男が訓練時代から愛用し続け、妄執の雷炎の中でも一度たりとも機能不全を起こしたことはなかった。
《マスターフリント》:「――――オ、」「オオオオオオッ!?」
《マスターフリント》:僅かな一糸が、決壊させる。
済鳥魁斗:「ぶっっっっった斬れろ!!!」
《マスターフリント》:致命的な一点。内圧に耐えきれなくなった装甲が爆ぜる。
《マスターフリント》:「ガ――――!」
《マスターフリント》:装甲の中から再び現れた男が、額に青筋を浮かばせたながら、激しい呼吸を繰り返す。
《マスターフリント》:"エヴァ"、"ロビンス"、"アルミナ"
《マスターフリント》:23に分割された装甲部品には、かつての同朋の名前が削り掘られている。
済鳥魁斗:「まだ立ってるなんてな~、やるじゃねえかお前!」
済鳥魁斗:単純な攻撃の威力として、全力の攻撃だった。本心からの言葉だ。だが同時に、この攻撃はもう終わっていると思わせるように。
《マスターフリント》:「貴様ら…ッ! 戦乱のせの字も知らん、木っ端の国の群衆が……!」
《マスターフリント》:「俺に! 俺たちに、何をしたァッ!」
林 俊:「戦乱を知らん、木っ端の国、か」ゆらりと、鬼のような形相の男が立つ。
林 俊:「だから、奪われれば怒る。平和を」
林 俊:心を、呪詛の如き炎が灼く。
林 俊:確かにある己の感情を焼き焦がす。煽り立てる。
林 俊:仇を殺せと。
林 俊:信じている。死んだ同僚たちとてそう望んでいるだろうと。
林 俊:従わない理由は、何もなかった。
林 俊:拳銃を構える。武術からは遠く離れた、鋼鉄の二丁。復讐の意志。
林 俊:全てを焦がす、炎の気。
林 俊:…………。
林 俊:それとは、全く関係なく。
林 俊:「フリント」
林 俊:「お前はこの街で、何がしたかった」
林 俊:「満願全席だ。あの代わりに、今回は何かあったか」
林 俊:静かに、それだけ聞いた。
《マスターフリント》:「決まっている……決まっている!」
《マスターフリント》:「仕事だ。報酬だ」マスターフリントは、ゴールドウェルの雇った傭兵である。
《マスターフリント》:両腕に、雷炎を纏う。装甲を失い、反動で彼自身の体が焦げ始める。
林 俊:「……そうか」僅かに首を傾ける。照準を合わせる。
《マスターフリント》:「――――《アマルフィの妖精墓》」
《マスターフリント》:「その景色を一目見て分かった! ああ、俺たちはここに辿り着くべきだ。彼らはここで眠るべきだ。ずっと、ずっと探していたんだ」
クラリッサ:「!」
クラリッサ:それは、この世で最も美しき海岸。
クラリッサ:伝承において、かの大英雄ヘラクレスが、最も愛した精霊を眠るために、岸壁を梳って作ったとされる妖精郷。
《マスターフリント》:「二十三人の棺の大隊を眠らせるに相応しい場所が、ようやく見つかった!」
《マスターフリント》:「だというのに。お前達が邪魔だ。お前が邪魔だ……!」
林 俊:「……そうか」
林 俊:「では、最後まで、そうだな」
林 俊:両手の拳銃から銃弾が真っ直ぐに発射される。
林 俊:強力な兵器ではない。普段であれば装甲で阻まれていたはずの攻撃。
林 俊:人の肉体の力など何一つ受けていない、その弾丸が……突き刺さる。
《マスターフリント》:「――――ゲ、フッ!」
《マスターフリント》:生身の体。血を吐く。だが極限まで上がった侵蝕率が、レネゲイドが、まだ男が倒れるのを許さなかった。
林 俊:何を言おうと思ったのだったか。怒りか、悔しさか、哀れみか。
林 俊:「……俺は」
林 俊:「まだ、生きるからな」
《マスターフリント》:「俺の、炎は、全てを区別なく燃やす……!」
《マスターフリント》:「そうで、なければならない…………!」
《マスターフリント》:今度こそ、林を焼却せんと振り上げた雷炎が。不意に、ぎしりと止まる。
済鳥魁斗:「させねえ……!」
済鳥魁斗:糸だ。”マスターフリント”の腕を縛り、更に神経にまで伸びた糸を通じ、内側からも、自由な動きを封じる。
《マスターフリント》:「こいつ……ッ!」
済鳥魁斗:「安らかな場所で眠りてえとか……そんなんなら尚更、しちゃいけねえんだ」「人の大切な物を……燃やすなんてのは!」
《マスターフリント》:「ゼースの、最悪の技と同じ……!」
《マスターフリント》:「ぐ、オオオオオ!」
済鳥魁斗:「断言してやる。お前のやってることは望まれてねえ。お前は───俺の手で踊れ!!!」
《マスターフリント》:装甲を失った。精神の平衡を失った。雷炎の出力が狂う。操作が狂う。
済鳥魁斗:”マスターフリント”の抵抗は凄まじい。できるのは、その恐るべき熱量を、内に、内にと向けることだ。
《マスターフリント》:炎を納めれば助かるかもしれない。消すことならば。
《マスターフリント》:だがそれは出来なかった。男の炎は全てを燃やさねばならなかった。
《マスターフリント》:「オ、オオオオオオ……!」 神経にまで繋がった糸を、自分から引く。
《マスターフリント》:自分が移動できないのならば、相手を引き寄せ、諸共に焼く!
剣城 零士:客観的に見れば。
剣城 零士:林の一撃をもって、既に決着はついている。
剣城 零士:済鳥の糸で、もはやその災厄の焔が燃え広がることはない。
剣城 零士:だからこれは、蛇足である。
剣城 零士:「おい」
剣城 零士:「名乗れよ」
剣城 零士:そこに立つのは、燃え残り。
剣城 零士:自ら炎に向かい、刃を向ける。
剣城 零士:「"UGN独立部隊グレイグロウ"」
剣城 零士:「《グロウ5》、剣城零士」
剣城 零士:此処にいる隊員はただ二人。
剣城 零士:それでも確かに、ここに燃え残ったものがある。
剣城 零士:2対24。ちょうどいいハンデだ。
剣城 零士:「誇りがあるなら名乗ってみせろ」
剣城 零士:「てめえは、どこのだれだ」
《マスターフリント》:「…………」
《マスターフリント》:内圧が高まる。爆ぜる。爆ぜる。爆ぜる。自分は助からない。
《マスターフリント》:そこで踏み込んできた愚かな男に。確かに、かつての同朋と近いものを見た。
《マスターフリント》:「――我ら、救国の使徒」
《マスターフリント》:「《灯火の大隊》No.24。ハシム・マーロフ!」
《マスターフリント》:――――――――――轟!
剣城 零士:ニィ、と。答えに凶暴に笑って。
剣城 零士:「かかってこいよ。灯火の大隊の、ハシム・マーロフ」
剣城 零士:「グレイグロウが相手だ」
剣城 零士:燃え盛る炎に向かう。
《マスターフリント》:最後の雷炎が炸裂した。済鳥の糸も、地に転がった装甲も、向かい合った男も、何もかも巻き込んで。
《マスターフリント》:「オ ……レの 炎ハ ハハ ハッハハハハ」 逆巻く炎の中から、男の哄笑が響く。
《マスターフリント》:泣き叫ぶような声だった。
《マスターフリント》:「何も、かモを 燃や ス」
《マスターフリント》:男は燃やし続けなければならなかった。殺し続けなければならなかった。
《マスターフリント》:『灯火の大隊は、弱くなどなかった。劣ってなどいなかった。失敗例ではなかった。母国を救える英雄だった』
《マスターフリント》:魂を焼く炎が、やけ崩れるマスターフリントの残骸と共に、巻き込んだ剣城に真意を響かせる。
剣城 零士:炎に全身を焼かれ、再生もままならない。だが。
剣城 零士:男はまだ、燃え残っている。
剣城 零士:「てめえの負けだ」
《マスターフリント》:――たまたま、自分の炎が何もかもを燃やすものであったせいなのだと。
剣城 零士:炎に焼かれた喉で、届くかもわからない声を上げる。
剣城 零士:「生きている。俺も」
剣城 零士:「あいつもだ」
剣城 零士:最後まで炎から守りきった男を指して。
剣城 零士:「死んで気持ちよく勝ち逃げなんて許さねえ」
剣城 零士:「地獄に落ちても忘れるな」
剣城 零士:「その未練と屈辱を抱えて死ね」
剣城 零士:「それがてめえの迷宮の終わりだ」
《マスターフリント》:そう証明し続けなければ。失われた彼らが、最強だったのだと。
《マスターフリント》:「――――」 幽鬼のような瞳が、林俊を睨む。
《マスターフリント》:「これは 負け 惜しみ ダ」
《マスターフリント》:「お前も……いつカ、同じ、ように……」
《マスターフリント》:指さした炎が。
《マスターフリント》:地獄の炎の中で、苦悶しながら消えてゆく。
林 俊:その視線に真っ向から向き合うように近づき、剣城を炎から引き釣り出す。
林 俊:燃えていく男を見つめ、それから、炎を叩いてどうにかしてやろうとしながら。
林 俊:「……奴は」
林 俊:「燃え尽きたか」剣城に尋ねる。
剣城 零士:「ああ」
剣城 零士:「お前は?」
剣城 零士:「復讐終わって、燃え尽きたか」
林 俊:「まだだな。どうやら……」ガチン、と鋼鉄の拳を合わせる。
林 俊:「火剋金。だが」
林 俊:「炎は鋼を鍛えるのにも、向いている」
対雁 皐月:「ハシム、か…剣城君に感謝すべきだな、彼は。」
対雁 皐月:「いくら焦がれようと、焔が渚に到れるものか。」
対雁 皐月:周囲を見やる。見渡す限りの焦土の中に鎖の気配がないかを探して
対雁 皐月:(…幕、か?これで…?)
GM:魂を焼く超常の炎は、マスターフリントの死と共に急速に勢いを失っている。
対雁 皐月:(あの男以外にグレイプニルの主体は見られなかった…)
"いと高きセンペル":「なんとも…………」
春江 由:「センさん!喋ったら傷に響きます!」
春江 由:とてとてとそちらに走り肩を貸そうとする
"いと高きセンペル":「ああ、由さん。すまないね……あと一つだけ、やらせておくれ」
対雁 皐月:("巫女"の託宣は白羽の矢だ。私自身に強く関わり、渾身を要する絶戦を伴うはず。)
クラリッサ:たん、と歩み寄ってくる。
春江 由:「もう!終わったらちゃんと治療を受けてくださいね!」
対雁 皐月:「まだ…終わっていない……」小声で呟く
GM:グレイプニルの鎖は、その気配はない。
ドン・ゴールドウェル:どころか、倒れているゴールドウェルの周りからも、消滅している。
対雁 皐月:(………『グレイプニルは、レネゲイドビーイング以外には発症しない』)自分が言った言葉だ。
対雁 皐月:(そしてレネゲイドはそう簡単に消滅しない…極めて特殊な事例を除き、根治が存在しない病のはず)
クラリッサ:「どうにも、無茶苦茶しましたわね」 通り過ぎ様、剣城さんに呆れた視線を向けながら。
対雁 皐月:(つまりは、この男を走狗たらしめていた…『主体たるレネゲイドビーイング』…どこだ。)
剣城 零士:「るせえ。勝ったからいいだろうが」
クラリッサ:「はいはい。野良犬から焦げ犬になってますわよ」
済鳥魁斗:「ここから地獄のジゴショリが待ってるんだよ~!みんな、すぐ帰らないで手伝ってくれよな?」
クラリッサ:「あなたが、母から"鍵"を預かった方?」
"いと高きセンペル":「……みち子さんの面影があるねえ」
"いと高きセンペル":「ああ。無事に渡せて、本当に良かった」
クラリッサ:「改めて、母様への友誼と、エルツィオーネの秘宝を預かる、厚い尽力に感謝を申し上げます」
クラリッサ:光る匣を取り出し、センペルから、同じ意匠の鍵を受けとる。
クラリッサ:「……さて、と」
対雁 皐月:「―――」匣を、見やる。
クラリッサ:即座に地面を撃ち抜き、土煙を上げる。
春江 由:「!?!?!?!?!?」
春江 由:いきなりの銃声に驚いてクラリッサさんの方を見る
済鳥魁斗:「ウワァ!何考えてんだ!?」
剣城 零士:「……!チッ!」
林 俊:匣に気を取られていた。反応が遅れる。
クラリッサ:身を翻し。全員から距離を取る。「本当に甘くってよ。亡命の時間はここまで」
剣城 零士:跳び出そうとして、足に力が入らない。
クラリッサ:「――ここに、『鍵』と『匣』は揃えられた」
対雁 皐月:「エルツィオーネの新しき首魁は随分と余裕が無いと見える。」
クラリッサ:「我ら、英雄の末裔。エルツィオーネファミリーの秘宝。かのヘラクレスが愛した妖精アマルフィが眠る、この世で最も美しき墓所を守る騎士」
クラリッサ:言葉を聞く様子はない。銃を片手に、箱に鍵を差し込む。
クラリッサ:「私、クラリッサ・エルツィオーネは、今ここに、その管理権を 」
対雁 皐月:「―――もしや。」
クラリッサ:それは、角度の問題だった。唇の動きを、剣城さんだけが目にした。
剣城 零士:「て、めえ」
剣城 零士:「何を……!?」
GM:――――――――――――――――――――閃光。
GM:一閃。二閃。それは、眼にも留まらぬ速さだった。
GM:この場にいる全員にとって。
クラリッサ:「…………か」
クラリッサ:……胸から、鎖が突き出している。
剣城 零士:「なっ……!」
クラリッサ:それは遥か、森の彼方から少女を襲い、貫いている。
対雁 皐月:「剣城君、彼女を」
ドン・ゴールドウェル:「……げ、る」 声がした。
ドン・ゴールドウェル:倒れ、オーヴァードとして碌な再生もできていない状況で。
ドン・ゴールドウェル:ドン・ゴールドウェルが呻いている「――捧、げる! 本契約だ! その鍵と匣を! 俺の遺産を! クラリッサを、奪い取れ!」
春江 由:「ななななんですか!?」慌ててゴールドウェルとクラリッサさんの間に入るが、無意味だ
剣城 零士:炭化した脚を形だけ再生させ、よろめきながら走る。女の元へ。
林 俊:再装填。鎖の元へと銃口を向ける。
対雁 皐月:《リニアクローラー》跳ぶ。男の息の根を止めに
人影:「イヒ。イヒ、イヒヒ」
ドン・ゴールドウェル:ゴールドウェルの傍らに、人影が立っている。
人影:「いひ――――ふふ」
済鳥魁斗:「人影……!そうだ、こいつが鎖の力の大元か……!」
人影:「アハ。願ってしまったのね。使ってしまったわね? 惜しかったわね――あと少しだったのに!」
人影:鎖が生まれ続ける。止まらない。止まらない。止まらない。川から。海から。大津波のように!
ドン・ゴールドウェル:「全部ぶっ倒してくれ! アナァァァァァッァァァァ!」
人影:全員を、不可視の力が吹き飛ばす。
対雁 皐月:胸元の励起光が地に落ち、錨を喚び出す。「そうか、これか…!」
人影:「あはは。あはははははははは!」
人影:少女だった。高校生ほど。学生服に、サイズの合っていないカーディンガン。
対雁 皐月:「匣を『飲む』…!この地に『根を張る』……!」
対雁 皐月:宙をもんどり打って吹っ飛んでいく。明らかに制御が効いていない
人影:「じゃあ、約束よ。なってね。私の、私たちのための、可愛い可愛いコードウェルに」
春江 由:「きゃああああああああ!!」鎖で削られるように傷を負いながら吹き飛ばされ、スーツも裂かれる。
人影:増えた鎖が、クラリッサの細い四肢を貫き、締め上げる。
林 俊:「……っ、ぐっ」弾き飛ばされ、地面を無様に転がる。
人影:その胸の前の遺産もまた、同じように。
クラリッサ:「――――! お、前、が……!」
春江 由:「うぐ……クラリッサさん!!!」
クラリッサ:「何なの……!」締め上げられ、力の抜けた手から、アリアンナの銃剣が落ちる。
対雁 皐月:「―――『澄み渡るもの』!」
"アナイアレイター":「誰かがこう呼ぶのに合わせるわ――『アナイアレイター』」
"アナイアレイター":少女が悠々と飛ぶ。
"アナイアレイター":幼気な三つ編みが、舞い踊る鎖が。
"アナイアレイター":何よりその邪悪そのものの微笑みは、一つの対象を思い起こさせた。
GM:センペルの樹の麓。
GM:マスターフリントの激戦を、その炎の脅威を紙一重で逃れた金糸の花。
"アナイアレイター":降り立った少女の裸足が、最後の金蘭を、くしゃりと踏み潰す。
"アナイアレイター":「さあ。おいで、かわいい子」
ドン・ゴールドウェル:「――――」鎖に貫かれる。
"アナイアレイター":《???》を使用。
ドン・ゴールドウェル:死亡します。同時に、《オリジン・ヒューマン》のRBとして再誕します。
ドン・ゴールドウェル:津波のような鎖が、その身に殺到していく。
ドン・ゴールドウェル:「あ ああ ああああああ――――――――――――――」
"アナイアレイター":「ふふ。良かった! 準備が無駄にならなくて!」
"アナイアレイター":男の絶叫と、少女の苦悶を背後に。
剣城 零士:「て、めえ……!なんなんだてめえはッ!」
GM:――――宇宙の果てより来たりし毒蛇が、金蘭の上で咲った。
GM:【数ヶ月前】【イタリア とある荒野】
GM:そこに、命の気配はなかった。
GM:遥か眼下に、海沿いの町を望む丘陵地であった。背の低い草むらと、稀に低木があるだけの、素朴だが美しい平野であった。
GM:今は違う。
GM:腐った雑草。溶け崩れた地面。破壊された装甲車、戦車。無惨な姿で散らばる、数多のマフィア、オーヴァードの死体。
"砒鉛のワーム":そして、その中心で倒れ込むのは、全身を焼き焦がされた巨大な芋虫であった。
"砒鉛のワーム":死骸の周囲は、今だ残るワームの毒でぶすぶすと煙を上げている。
"砒鉛のワーム":突如としてこの平和な荒野に現れ、山河を汚染し、町を滅ぼそうとした強大なジャームである。
"アナイアレイター":「…………あら、あら」 触るだけでサイボーグすら爛れさせる毒虫の皮膚を、いつの間にか現れた少女が撫でていた。
"アナイアレイター":「可哀想。やる気いっぱいの……うちのかわいい新人だったのに。町一つ滅ぼせないなんて」
"アナイアレイター":「…………うん。うん」 少女は目を閉じる。何らかの超越的な知覚で、この場で起きた事象を理解する。
"アナイアレイター":突如現れた、毒虫の怪物。この地を管理するFHセルによる抵抗。蹴散らされるマフィアの構成員たち。
"アナイアレイター":やがて、彼らの救援通信から、ただならぬ異常事態を察知して駆けつけた、壮年の男が。
"アナイアレイター":白く輝く、超高温の炎の鞭が、有刺鉄線めいてワームを縛り上げ、突き刺し、焼き滅ぼした。
"アナイアレイター":「そう。そう。《ブリジンガメン》……惜しかったわね」
"アナイアレイター":「けれど……相打ちだったのね。彼もこの子の毒を受けた……保って3ヶ月ってところかしら」
"アナイアレイター":えらいえらい、と鉱毒を撒き散らす毒虫の頭を、背伸びして撫でる。
"アナイアレイター":そうして、人類淘汰機関シャルヴの邪悪なる首領は、次なる災厄を考えて飛び立ち――――
エンリコ・エルツィオーネ:「あ゛、ああ゛、あぁあ゛…………」
エンリコ・エルツィオーネ:死体の中の一つが、血反吐を零しながら呻く声を聞いた。
エンリコ・エルツィオーネ:少し濁った金髪の、鋭い目をした男だった。
エンリコ・エルツィオーネ:「嫌だ、嫌だ、嫌だ………ァ。俺が、こんな、ゴボッ、ゴボッ……!」 この地区をたまたま統括していて、たまたま初期対応に出てしまった。
エンリコ・エルツィオーネ:早々に"犠牲者"の一人になりながら……平均よりも多少、強靭な肉体を持っていたせいで、この時まで半死半生の状態が続けていた。
"アナイアレイター":「――――何が」
"アナイアレイター":「そんなにいや、なの、かしら?」
エンリコ・エルツィオーネ:目の前にいる少女の異常性に気付けるほどの余裕はない。ただ死に際の走馬灯のように。後悔を、無念を吐き続ける。
エンリコ・エルツィオーネ:「死にたくねえ、死にたくねえ、こんな……こんなところでっ」
エンリコ・エルツィオーネ:「何も、ブッ、何もぉ゛、なせないまま……っ!」
エンリコ・エルツィオーネ:「マルチェロの兄貴! 兄弟達! ヘラヘラしながら、頭下げて、見下されながら、無難な位置でやり過ごして……それが人生か!? 俺の!」
エンリコ・エルツィオーネ:「それが……これで終わり、ガ、よ……!? こんな、化物の、兄貴なら倒せた化物の下敷きになって、エ゛ッ…………!」
エンリコ・エルツィオーネ:血とも溶けた肉体の一部が混ざったものを吐く。
エンリコ・エルツィオーネ:「なにか、なせた筈だったのに――ッ、ああ、ああ、《妖精墓》に列聖して! あれさえ手に入れて、俺は、何にだってなれたはずなのに……!」
"アナイアレイター":少女は、男の慟哭など何も聞いていなかった。
"アナイアレイター":ただ、のたうち回る男の外見を見ていた。
エンリコ・エルツィオーネ:わずかに波打つ、癖毛の金髪。片方だけになった黒眼鏡。
"アナイアレイター":一つだけ気にしていたことがあった。少なくとも、無数の同位体の中の、この個体にとって、気に食わないと思っていることがあった。
"アナイアレイター":「何者かになりたいの?」
エンリコ・エルツィオーネ:「……ア、……?」
"アナイアレイター":「偉大なことを為したいの?」
"アナイアレイター":「自分の名前を、悪名でも何でもいいから、世界に轟かせたい?」
エンリコ・エルツィオーネ:「…………そ、そうだ! と、当然、だろうが……!?」
エンリコ・エルツィオーネ:無我夢中で、男は頷いた。
エンリコ・エルツィオーネ:それは、不運だっただろうか。幸運だっただろうか。少なくとも、人の身に余る運命ではあった。
"アナイアレイター":「うん。……なら、治してあげるわ。目的を果たすための力もあげる」
"アナイアレイター":女は、鎖を纏った手を男の体に触れさせる。
"アナイアレイター":《異能の継承》。グレイプニルエフェクトを習得させる。
エンリコ・エルツィオーネ:「ぐ、が…………ッ!?」
"アナイアレイター":「わたし、あなたのことが気に入っちゃった」
"アナイアレイター":毒虫の傍で、女が笑う。
"アナイアレイター":禍々しい紫の輝き。鎖でできた毒蛇が、男に力を流しこむ。
"アナイアレイター":「だから、ここまではサービス。仮契約。……もしも、あなたがこの先、この力だけじゃあなたの目的を果たせないと思ったら……」
"アナイアレイター":「本契約を交わしましょう。あなたは、あなたの全てをわたしに捧げる……けれど、安心して」
"アナイアレイター":「『何者かになりたい』」
"アナイアレイター":「その願いだけは――――絶対に叶うのだから」
GM:――――それは、規格外の大船を陸地に縛り付ける、舫い綱に似ていた。
ドン・ゴールドウェル:「アア、あああ、ああ……!」
ドン・ゴールドウェル:鎖が、男の全身に取り込まれていく。
GM:山間の川から。地下水脈から。彼の船が停泊していた、大海から。
GM:何より……F市をさんざん荒らし回り、無様に敗北し、囚われていた、数多のマフィア構成員達。
GM:観測はできない。彼らは一様に意識を失い、鎖を吐き出し、その場にうずくまる。
"アナイアレイター":「ほら。がんばって、がんばって♪」
対雁 皐月:(水脈、海…匣ではない、これが『飲む』か。)
ドン・ゴールドウェル:苦悶に喘いでいた男は、やがて奇妙なまでに、その背筋を正す。
ドン・ゴールドウェル:からん、とそのポケットから、温度計のようなものが落ちる。
ドン・ゴールドウェル:対オーヴァード用の、侵蝕率の観測計。その数値は、マスターフリントのそれを遥かに上回るほどの異常な数値を示す。
ドン・ゴールドウェル:「ああ……アナ。思ったより……こんなものか」
GM:…………町が静まりかえっている。
GM:童話の中で、茨に飲まれる王国のように。
GM:ありとあらゆる「揺らぎ」が、「昇華」が、「力」が、男一人に収束していた。
GM:山間から垣間見える海は、波打つことすら止めて、ただただ鏡のような蒼い平面を晒している。
ドン・ゴールドウェル:《広域融合》
ドン・ゴールドウェル:F市すべての大地、水、建物、人員と、際限なく伸ばした鎖を介して"一つのもの"になっている。
"アナイアレイター":「あはは! 本当にエクスペリメンターの考えたとおり!」
"アナイアレイター":ぱしぱしぱし、と袖越しに乾いた拍手の音がする。
"アナイアレイター":「気分はどう? ゴールドウェル」
ドン・ゴールドウェル:「…………ああ」
ドン・ゴールドウェル:全身の古傷は消えている。彼はRBとして新生した。
ドン・ゴールドウェル:「……こんなに落ち着いた気分なのは、初めてだ」
ドン・ゴールドウェル:「頂きの景色ってやつか。濁りが。焦りが。全部なくなって――」
ドン・ゴールドウェル:「澄み渡るような、気分だ」
GM:ご、と。
GM:ゴールドウェルの足下から、四方に向かって鎖の大瀑布が生まれる。奇妙なほどの無音だった。
クラリッサ:「――――」
クラリッサ:女の表情が、鎖の向こうに消える。
クラリッサ:からっ、からぁん、と。
クラリッサ:手放された銃剣が、高みから岩の上に落ちて、乾いた音を響かせて、あなたたちの傍に転がってくる。
剣城 零士:「……っ」
剣城 零士:「おい」
GM:そうして、世界が再動した。
剣城 零士:「おいっ!」
剣城 零士:「なに、やってる」
剣城 零士:「動け」
剣城 零士:「動けよ……っ!」
GM:無音の鎖の大瀑布は。まるで書き割りの背景のような非現実感で。
春江 由:「クラリッサさ……きゃあ!!」絶え絶えのところを手を伸ばし、鎖の渦に阻まれる
GM:全てを侵蝕し、我が物に改変せんと迫り来る。
林 俊:「……まずい、か。これは」
対雁 皐月:「―――撤退だ。」
春江 由:「どうして!返してくださいよ!クラリッサさんを!」
対雁 皐月:口にして、無意識のうちにヒステリックな笑いを噛み殺していることに気づいた。
"いと高きセンペル":「これか」
"いと高きセンペル":「これだ。あやつらが来てから、町にずっと巣喰っていた……!」
対雁 皐月:釈迦の掌に転がされた斉天大聖にも等しい。どこへ逃げようと相手の体の上という状況で、逃げおおせる場所は存在しうるのか?
春江 由:それでも立ち上がり、走り、銃剣だけを取って肩を落とす。
春江 由:「クラリッサさん……!」もはや綺麗だった金色の髪も見えなくなった。渦の中心を茫然と眺めている。
GM:では判定を開始します。
GM:グレイプニルの大瀑布は、一帯を即座に呑み込み、ゴールドウェルの一部と化すでしょう。
GM:僅かな隙を見出し、逃れることすら、尋常のオーヴァードにはできません。
GM:ただ一つ。例外として《ミストルティン》のエフェクトを用いた攻撃で、ダメージ100以上を出してください。
対雁 皐月:クッソ~そういうことかよ
対雁 皐月:見てろよ!
GM:セットアップ、マイナー、メジャー、他者支援、全てを使用して構いません。ほんの僅かな拮抗とともに、この場から逃れる隙は生まれるでしょう。
対雁 皐月:《影断ちの剣》で侵蝕を1だけ上げて100にしていいですか
GM:うわっ侵蝕払うのかこれ
GM:どのみちソレを使うしか逃げる手段はないでしょう。許可します
対雁 皐月:では侵蝕100!
対雁 皐月:私のセットアップは無し
春江 由:セットアップします
春江 由:「水天阿耨多羅三藐三菩提樹」(鮮血の奏者L4+サングイン)HP3点消費、ラウンド間自身のATK+27.コスト4
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(117 → 121)
春江 由:HPは8
春江 由:対雁さんに27点分の攻撃バフ追加で
対雁 皐月:貰います
対雁 皐月:マイターン、マイナーコンボ【Sink acierage】《神殺す魔剣》+《LO:A》で攻撃力38のアーキタイプ武器を作成。侵蝕104
対雁 皐月:メジャー!素殴りだ
対雁 皐月:11dx+5
DoubleCross : (11DX10+5) → 9[1,1,2,2,4,4,4,4,7,9,9]+5 → 14
GM:素殴りだあ~?
対雁 皐月:ダメージロール時に《ファイナルストライク》
対雁 皐月:使用アーキタイプ武器分の攻撃力を加算!
GM:そんな舐め腐った手加減コンボで100を越えられるわけが……!
対雁 皐月:38+38+27!
対雁 皐月:固定値103点!
対雁 皐月:2d10+103
DoubleCross : (2D10+103) → 17[7,10]+103 → 120
ドン・ゴールドウェル:アッバァ~ッ
対雁 皐月:これが神殺しの魔剣だーッッ!!!
ドン・ゴールドウェル:いや澄み渡ってるんだからこんなこと言わないわ
対雁 皐月:侵蝕107
ドン・ゴールドウェル:結構なお手前で……
対雁 皐月:武器は破壊されます。LO:A残り1回
GM:では文句なし! 弾いて逃げてください!
対雁 皐月:押忍!演出行きます
ドン・ゴールドウェル:鎖の先端に飲まれた枯れ葉が。
ドン・ゴールドウェル:くしゃり、という音すら立てられずに呑み込まれた。
ドン・ゴールドウェル:音すら食い荒らしている。強制的な静寂、鎮静。
ドン・ゴールドウェル:上がり続けるドン・ゴールドウェルの侵蝕と引き換えのようだった。
対雁 皐月:静謐の波濤を切り裂くように、胸元の励起光の輝きはいや増していく。
対雁 皐月:魔剣にとって弑逆すべき敵が、空間の殆どに充満しているのだ。無理もない反応であった。
対雁 皐月:「―――油断だ。それに賭ける。」莫大なる権能を持つものが、意識していようと陥る全能感、多幸感。ある意味で人間らしさとも言えるそれが、敵にあることを願った。
対雁 皐月:「春江君。神頼みは間に合うか。」
春江 由:「!」そこまで呆けていたが、その言葉で正気に返る。
春江 由:「間に合わせます!少しお借りしますね!」
春江 由:両手をファインダーの形に、照準は相手に。
春江 由:教義の1、あらゆる知恵は主の身許に集まる。恐れるな。
春江 由:「1番!ꌊꆜꉗꀓꌭꀮꌚꀔꊈꀔꄳꌍ!」
春江 由:照準合わせ、精査、相手の情報、隙、全てを対雁さんに一瞬で共有する。
対雁 皐月:この一瞬で、迫りくる鎖の壁、その重心、エフェクトの芯を"理解"した。焦る心ですら凪いだかのようだ。
対雁 皐月:「恩に着る。―――行くぞ、"抜影"」影より引き抜かれた錨に、若草色の電光が奔る。足元にわだかまった己の鎖にも。
対雁 皐月:銛のように錨のロッドを握り、迫る鎖へと構えた。呼吸を半秒………
対雁 皐月:「"抜影"、『穿嵐錨』」
対雁 皐月:雷鳴。静寂を切り裂いて。
対雁 皐月:ほんの僅かだけ質量を残し幽体化した錨に、瞬間的に莫大な電荷を印加。過大なローレンツ力を宿したそれは、空気抵抗もジュール熱揮発も受けない、電磁投射砲にとっての理論弾体と言えた。
対雁 皐月:対雁の肩の上から真っ直ぐに光の線が伸び、鎖の壁の奥深くへと突き刺さる寸前に錨は実体化され
対雁 皐月:今度ばかりは比喩ではない。文字通り隕石に等しい運動量が、神殺しの因子を伴い炸裂した。
ドン・ゴールドウェル:爆圧。雷鳴。衝撃。震動。
ドン・ゴールドウェル:そのどれもが、本来発生するはずもないものだった。
ドン・ゴールドウェル:リ、ィィイイィイイイィイイイィ――――
ドン・ゴールドウェル:男が伸ばした手が、推力を失わない錨の雷鳴と拮抗している。
ドン・ゴールドウェル:グレイプニルと唯一拮抗しうる、神殺しの一撃。だが、ごくシンプルな理屈で防いでいる。
ドン・ゴールドウェル:……際限なく上昇し続ける侵蝕率である。
ドン・ゴールドウェル:「おい。どういうことだ、アナ」
"アナイアレイター":「贅沢は言わないで。わたし、この案件に費やすと決めた分の力はもう、アナタに全部あげてしまったのよ」
"アナイアレイター":「これで失敗したら、単にアナタの不足だわ」ゴールドウェルの肩にふよふよと浮きながら、女が言う。
ドン・ゴールドウェル:「ああ、――そう、か、よっ!」
ドン・ゴールドウェル:錨を防ぎ続けながら、再度、その全身から鎖の奔流を生み出していく。
対雁 皐月:「この時を置いて隙は他になかろう。」
対雁 皐月:《影断ちの剣》
対雁 皐月:敵の鎖よりも早く、対雁は周囲の人間へと鎖を伸ばす。直接触れずとも、頭上に伸びた鎖は対雁と他者の影を繋ぎ、影響を及ぼすことが出来る。
春江 由:「林さん!センさんをお願いします!」銃剣をもう一度抱えなおして、その接続を受ける構え
林 俊:「ああ、わかった」RBを担ぎ上げ、助け上げる。
林 俊:「意外と重い」
対雁 皐月:「よし!」
春江 由:「ですよね!私じゃ持ち上がりません!」
"いと高きセンペル":「む……待て、身共を連れていったところで……」
春江 由:「生きていることが大事です!!!」
エイス・トラジック:『…………』傍らのドローンが明滅する。『おい、カイト』
対雁 皐月:「然り!往くぞ!」
済鳥魁斗:「どーした支部長!ドローンも持ってってやるぜ!」
エイス・トラジック:『いや。――悪いな』
エイス・トラジック:『頼んだ』
エイス・トラジック:彼の本体は支部にいる。今まさに、鎖の呑み込まれたF市の町の。
エイス・トラジック:……一瞬、砂嵐が響き、やがて静寂に飲まれた。
済鳥魁斗:「な───なに言ってんだよ!おい!おい!」
対雁 皐月:剣城。林。セン。済鳥。春江。対雁。
春江 由:「――!!(支部長が……!いや冷静になれ!南はもう駄目だ!)対雁さん!逃げる時は北にお願いします!」
済鳥魁斗:「────────────ちくしょう……っ!」
対雁 皐月:いま手の届くこの人数が、限界だ。めいめいが対雁の鎖に掴まれ、影へと沈んでいく
林 俊:「……助かりに行くぞ。信じろ」背負った相手に。
林 俊:或いは、自分自身に。
剣城 零士:「放せ」
春江 由:「あとは……って剣城さん!?」
剣城 零士:聞こえていない。
剣城 零士:その言葉もまた、己を縛る鎖にではなく。
剣城 零士:「その女を放せッ!」
剣城 零士:まともに動かぬ身体で、もはや届かぬ視線の先へと叫び続ける。
剣城 零士:「そいつは、俺の……!」
春江 由:「剣城さん!駄目です!」言葉で静止を試みようとするが、所詮言葉だ、彼には届かないだろう。
対雁 皐月:鎖を手繰り、一息で剣城を手元へと引き寄せる。
対雁 皐月:「許せ、等とは言わん。」
対雁 皐月:右の拳で、顔面を打擲。無防備な彼の意識を刈り取ることはそう難しくはなかった。
対雁 皐月:「撤退だ。」
剣城 零士:「がっ……」
剣城 零士:もはや限界の肉体、気力だけで保たせていた意識はあっけなく途切れる。
対雁 皐月:倒れ込む体を支えながら
対雁 皐月:全員を影に潜ませ、《リニアクローラー》。北に伸ばしていた鎖の影をひた走るのであった―――
GM:影に潜るミストルティンのレネゲイド。
GM:だが、ドン・ゴールドウェルの鎖は際限なく伸び続け、F市を呑み込もうとしている。
GM:もはや安全な場所など、一つもない。
GM:影の中で、対雁皐月は声を聞いた。
???:『――――――対雁さん!』
???:『こっち!!』
GM:―――――――――――――――――――
GM:シーン終了。
GM:ロイスのみ可能です。
対雁 皐月:『澄み渡るもの』/敵愾心/恐怖◯/ロイス
林 俊:ロイス満杯です
対雁 皐月:以上
春江 由:エイス・トラジック 〇お仕事頑張ります/暴力反対!→エイス・トラジック 〇無事でいてください……!/支部長はもう……
春江 由:これだけ変更して以上
剣城 零士:ロイス保留、以上!
林 俊:あっ、変更があった
林 俊:マスターフリント 達成/〇喪失
剣城 零士:変わった……
対雁 皐月:おお…
林 俊:以上です
対雁 皐月:剣城君の感情も負い目を表にしましょう。
対雁 皐月:以上
済鳥魁斗:ゴールドウェルへのロイスを 興味/〇怒り に変更します
GM:もうEDにいつでも行けるはずなのに……どうして……
GM:では
GM:このまま次のシーンに行きます
GM:――――――――――――――――――――――――――
ミドル6
GM:シーンプレイヤーは対雁さん。ほか登場する人はみんな登場侵蝕どうぞ。
剣城 零士:出ます!
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 2)増加(121 → 123)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 10)増加(111 → 121)
剣城 零士:ギャース
対雁 皐月:107+1d10
DoubleCross : (107+1D10) → 107+1[1] → 108
春江 由:冷静
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(107 → 110)
林 俊:よしよし
対雁 皐月:前半の慌てぶりはどこへいったのか
対雁 皐月:本番に強いタイプ
GM:よし、みんな上がりましたね
春江 由:まだ済鳥君が残ってる
済鳥魁斗:120+1d10
済鳥魁斗:120+1d10
DoubleCross : (120+1D10) → 120+3[3] → 123
GM:よし、ではみんな上がりましたね
???:【????????】
???:全員、上がった分の侵蝕分だけ侵蝕を下げてください。
剣城 零士:!?
林 俊:!?
剣城 零士:は、はい
済鳥魁斗:何ィ~~~~~!?!
春江 由:春江 由の侵蝕率を-2増加(123 → 121)
対雁 皐月:エエ~ッ
春江 由:??????
林 俊:107になりました
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を-10増加(121 → 111)
済鳥魁斗:120に戻るぜ!
対雁 皐月:107になります
GM:では
GM:――――――――――――――――――――
GM:【???市 ???の家】
GM:声に導かれて、影から抜け出た。
対雁 皐月:音もなく影の飛沫を上げ、全員分の鎖を引いて身を上げる。
GM:あなたがたは、見知らぬ建物の庭にいた。
対雁 皐月:「―――」レネゲイドの気配を探る。あの、耳が痛くなる静寂はまだ近くにあるのか
GM:三階建ての一軒家。日本にはごくありふれた、少しだけ豊かな人々の住まう高級住宅街である。
GM:丁寧に刈られた芝生。門扉から伸びる石畳。あの鎖の気配も、まるでない。
対雁 皐月:「………」
剣城 零士:「クソがっ……どうなってる、どこだここは?」
剣城 零士:まだ揺れる感覚の残る頭を振って舌打ちする。
GM:言うまでもなく、対雁さんには覚えがある風景だ。つい最近まで、あなたはここで暮らしていたのだから。
対雁 皐月:帽子とコートが霧散。
林 俊:「ずいぶんと小奇麗な場所だな」
対雁 皐月:唇を固く結び、扉へと歩み、手をかける。
済鳥魁斗:「なんだこのハイソなお宅は……勝手に入っていいのかよ?」
???:扉の向こうから生活音が聞こえる。
対雁 皐月:「た―――」
対雁 皐月:「………」いや。今の自分には、それを言う資格はない。
???:『二周年ガチャで環境激変!? 新キャラ絶対引くべし! 最強アタッカーで人権かくじ――』ブツッ
対雁 皐月:そもそも、この世界が走馬灯や、レネゲイドの見せる幻ではない確証もない。
???:ばたばたばた。
???:扉が開く。
対雁 皐月:だが、期待をしているのもまた、事実だった。
《異界の巫女》新条 梢:「いらっしゃいませっ!」
春江 由:「ううんここは……ってこんにちは!お邪魔してます!」
林 俊:「……?」ずり落ちかけたセンさんを支え直して、訝し気な顔をする。
《異界の巫女》新条 梢:どこにでもいそうな、学生服姿の少女である。
対雁 皐月:「―――ええ。」
春江 由:辺りを見回して知らん人がいたのでとりあえず元気に挨拶だ。
《異界の巫女》新条 梢:「あ、あ、あ、危なかった、間に合ったぁ……!」
対雁 皐月:「恥ずかしながら、生き延びております。」
剣城 零士:「……なんだてめえは。知り合いか?」
《異界の巫女》新条 梢:「えっ画面から出てきたソシャゲのキャラ!?」由さんの服装を見てびっくりする。
《異界の巫女》新条 梢:「対雁さんも無事で良かったぁ。仲間の皆さんも……」
剣城 零士:少女を睨みつけ、対雁に視線を向ける。
対雁 皐月:「まさに、あわやという所でした。礼をしてもしたりません。」深く低頭。
林 俊:(対雁の知人。言葉からすると今何かしたのか? しかしそれにしては……?)
春江 由:「……もしかして助けていただきました?」対雁さんに
《異界の巫女》新条 梢:「まずは、どうぞ、中へ。長居はできませんけど、休んでください」
《異界の巫女》新条 梢:「私の名前は新条梢」
対雁 皐月:「まずは、彼女の話を聞いてくれ。…出来れば、休息を出来る限り取るんだ。」
春江 由:「おっと、わかりました!ではお邪魔します!」
《異界の巫女》新条 梢:「UGNの、とびっきりの厄ネタ。秘匿エージェント、《異界の巫女》です。」
林 俊:「自分で言うか?」
対雁 皐月:「―――済鳥君が、噂話や情報を調べていなかったか?」
対雁 皐月:「彼女が、それだ。」
春江 由:「!!」巫女という単語にだけ反応した。
センさん:「面妖な場所だのう……」
春江 由:つまり……ここは……
春江 由:阪神ファンが入るジャイアンツ球場に等しい……!
済鳥魁斗:「ああ、新条……梢って子……!」
春江 由:かちこちで入っていく、手と足が同じ動きしている。
剣城 零士:「またなんか妙なこと考えてるだろお前……」春江にため息を付いて。
林 俊:今の身体に入りたての時はああいう動きをしていたなあと思う。
林 俊:「無事か、樹の。中で休めるらしいぞ」
GM:家の中には、素朴な備えがあった。広い部屋。ソファに柔らかな照明。
GM:お菓子に茶。パン。ポットに、インスタントのコーヒー、スープ。
対雁 皐月:「如何なる手管によってここまで辿れたかは、この際後にしましょう。」
対雁 皐月:「…私の対応案件。コード05。再びあの市へ戻り、何を為すべきか。」
対雁 皐月:「この場では、それを伺えると、考えて宜しいですか?」
《異界の巫女》新条 梢:「ざーぶーとーん クッション~」
対雁 皐月:ソファを片手で持ち上げ、適切な位置まで運ぶ。
《異界の巫女》新条 梢:「わぷ」クローゼットから抱えて持ってくる。
《異界の巫女》新条 梢:「もう、久しぶりのお客さんなのに。……なんて、言ってられないですよね」
林 俊:(……あまり馴染みのある空気ではないな)センさんを日当たりの良さそうな場所に座らせてやる。
センさん:「感謝するよ、鉄の人」
センさん:少し考え込んだ様子で、大人しくざぶとんを敷いて座る。
林 俊:「何、あっちの巫女に礼を言っておくといい」
剣城 零士:「………」
林 俊:言いながらクッションを受け取ってほいほいと配っておく。
剣城 零士:クッションを奪うようにひったくってどかりと座り込み、パンを齧り、コーヒーを流し込む。
春江 由:「ギッ」何か言いたいがこの場では何もセンさんにしていないので奇声を発することしかできなかった。
済鳥魁斗:「もっとこう……感情のないイメージだったけど、すっごく普通の中学生だな!」
春江 由:なお本人はカーテン前で硬直しているものとする。
林 俊:(しまった、今巫女は二人いるのか……。礼を言うのも二人いるな……。ややこしいぞ)考えている。
剣城 零士:「前置きはいい」
対雁 皐月:ちゃんと食事を摂る様子を見て、少し安心をする。
《異界の巫女》新条 梢:「あはは。そういう芸風やってた時もありますけど~」
剣城 零士:「お前が俺達を此処に呼んだのは、あの場から逃がすためだけか?」
《異界の巫女》新条 梢:「待ってください、怖いお兄さん。……まずは、説明を」テレビをつける。空撮のような、監視カメラのような、分割画像。
対雁 皐月:「余り睨むなよ。」
春江 由:テレビ前を占領していたので横スライドで避ける
《異界の巫女》新条 梢:F市の現状を映したものだった。
剣城 零士:「……チッ」視線を逸らし、テレビの画面に目を向ける。
《異界の巫女》新条 梢:F市はゴーストタウンと化していた。あらゆる人が、生物が、機械が、まるで時が止まったように。人々は眠り、止まり、終わっている。
済鳥魁斗:「! 支部長は……いきてる……よな……!?」
剣城 零士:「……」
《異界の巫女》新条 梢:TVの傍にあった、妙にバリエーション豊かな香辛料セットをどけながら。
春江 由:「そんな……」短いとはいえ過ごした街だ
春江 由:「逢坂のおばあちゃんは……佐藤のおじさんは……」
剣城 零士:済鳥の言葉に、懐から影剣の柄を手に取る。
春江 由:「みんな………」
《異界の巫女》新条 梢:「これがF市の今です。ドン・ゴールドウェルと、アナイアレイターの仕組んだもの」
対雁 皐月:「―――不覚。」
対雁 皐月:最大限の警戒をしていたつもりだ。
林 俊:「止まっている、ように見えるな。これは回復は可能なのか?」
剣城 零士:すみません、GMに確認したいのですが!
GM:どうぞ!
剣城 零士:エイスのNPCカードでもらった水晶の剣の効果は生きているでしょうか?
GM:生きていますね。
剣城 零士:ありがとうございます!
《異界の巫女》新条 梢:「可能、です。……今のところは」
済鳥魁斗:「やるしか……ねえ……!どうすればいいんだ!?」
剣城 零士:無言で柄から影の刃を出力する。
《異界の巫女》新条 梢:「恐らく意図したのはシャルヴの科学者だと思います」
《異界の巫女》新条 梢:「ただのオーヴァードを、私に近づけようとした試行の一つ」
《異界の巫女》新条 梢:「……通常、オーヴァードが侵蝕率を上げれば上げるほど、強い力が使えますよね」
《異界の巫女》新条 梢:「ただし、上げれば上げるほど制御は効かなくなり……精神、肉体に異常を来し、ジャームとなる」
《異界の巫女》新条 梢:皐月さんにアイコンタクトをして、見えない箱を横に動かすようなジェスチャー。"私のことは 今は横において"
林 俊:(荷物を運んでおいて……?)違います。
済鳥魁斗:(上がった侵蝕率をどこかに運ぶってことか……?)違う
《異界の巫女》新条 梢:「じゃあ、個々の適正によらず、個人が自我を保ったまま侵蝕率を上げ続ける手段はあるでしょうか?」
対雁 皐月:首肯し、清聴を続ける
春江 由:(ということは、侵蝕率を上げながら自我を保つ手段の話を?)と言おうとして、そのジェスチャーを見て止める。
《異界の巫女》新条 梢:「そこのミニ四駆もってる貴方、どうですか?」
林 俊:「なぜわかった!?」
剣城 零士:「なに持ってんだお前……」
《異界の巫女》新条 梢:「ふふん。巫女の領域で隠し事などできないのです」
対雁 皐月:「彼はプロだからな…」変な勘違い
林 俊:「……見当もつかないな。そちらは専門家に任せてきた」
春江 由:(!!!!!!!!!!!!)気づかなかったけど言えない顔
《異界の巫女》新条 梢:「では質問を変えましょう。皆さん戦闘経験が豊富ですが……」
春江 由:悔しい悔しい、無言で紅茶を呷ることしかできない。
《異界の巫女》新条 梢:「"ジャーム化した別人格を抱えた個人"という事例と戦ったことはありますか?」
剣城 零士:「……!」
春江 由:悔しい悔しい、そんなに戦闘経験はないのだ。
済鳥魁斗:「あ……あるある!」
林 俊:「……話には」
《異界の巫女》新条 梢:「この場合、ジャーム化しているのはあくまで別人格。ですが一人の人間としては、ジャームの力を振るえる。場合によっては、切り離しによる生還事例もある」
対雁 皐月:「…ジャーム特有の、エフェクトや既存のシンドロームでは説明できない特異な能力。」
剣城 零士:「……リスクの押し付けか?」
済鳥魁斗:「あの時は危機一髪だった……タカシ……」
《異界の巫女》新条 梢:「――――『極度侵蝕域平衡体』」
春江 由:「タカシさんってあの……?そんなことがあったんですか……」しみじみ
《異界の巫女》新条 梢:「ドン・ゴールドウェルは……F市全域と融合し、自分以外の全てのレネゲイドを常に鎮静化させている」
《異界の巫女》新条 梢:「"極めて巨大な一個体のオーヴァードの、体のごくごく一部だけ侵蝕が異常に高いが、全体として見ればそうでもない"」
対雁 皐月:「さながら水圧のようですね。」
対雁 皐月:「水圧の強さは水の総量ではなく、水深のみで定まる。」
《異界の巫女》新条 梢:「はい。この場合、押し付けられているのはむしろドン・ゴールドウェルの方といえるかもしれません」
《異界の巫女》新条 梢:「彼の異常侵蝕のカラクリはこれです。誰よりも貪欲に力を求めながら、誰よりも自我の変容に臆病な人間でのみ成せる技」
剣城 零士:「………」
《異界の巫女》新条 梢:「とはいえ、今や彼自身が極大の侵蝕率を抱えたグレイプニルであることは変わりありません」
《異界の巫女》新条 梢:「ですが、試行は試行……穴はあります」
《異界の巫女》新条 梢:「このカラクリの欠点は、大きく分けて二つ。一つは、いかに制御しようとも、グレイプニルに侵された末端のオーヴァードは、ジャーム化の可能性から免れられないこと」
《異界の巫女》新条 梢:「むしろ全てがジャーム化してしまえば、侵蝕率の一極集中も維持できず、凡百のジャームに戻るはずです」
対雁 皐月:「現実を捻じ曲げるレネゲイドが熱力学第二法則から逃れられないとは、皮肉な話ですね。」
春江 由:「でも、そうなるまで事態を待つということは、街の人間を見捨てることに等しいのではないでしょうか」
対雁 皐月:まだ履修範囲ではなかったか…?という顔。
《異界の巫女》新条 梢:「はい。それこそ《マスターフリント》が存命なら、この攻略手段が有効だったでしょう」
林 俊:「……!」
対雁 皐月:「これは、真面目な話だ。」
済鳥魁斗:「それは……F市のUGNとして、絶対許せねえとこだけど」
対雁 皐月:「世界の滅亡というスケールから見た、一つの手段であるということを留意してほしい。」
春江 由:「……2つ目を聞きましょう」
済鳥魁斗:「話は最後まで……聞くよ」
《異界の巫女》新条 梢:「シンプルです。グレイプニルによる繋がりの"切り離し"です」
林 俊:(……そう、だ。奴が存命なら……。奴はもういない)燃え尽きたか?と聞かれた。そうでもないと答えた、が。
林 俊:(ならば今俺がすべきことは、なんだ?)
《異界の巫女》新条 梢:「ミストルティンで一本一本絶っていく……のは現実的ではないでしょうね」
《異界の巫女》新条 梢:「ドン・ゴールドウェル本人を『異空間』に放逐し、孤立させる」
林 俊:仇はもういない。目の前では現実感の少ない物語が繰り広げられている。
春江 由:「放逐」
剣城 零士:「異空間……」
春江 由:「では伺いますが、その異空間の当てはどこに?」
剣城 零士:「……まさか、ここに飛ばせってか?」
《異界の巫女》新条 梢:「いやいやいや絶対ダメです。最悪私と融合しちゃいますよ!」
《異界の巫女》新条 梢:「さだ……か……みたいなオチ、絶対ダメです」
《異界の巫女》新条 梢:「え? だってもう持ってきてるじゃないですか」
剣城 零士:「持って……?」
済鳥魁斗:「ミニ四駆が……!?」
春江 由:「……あ」
剣城 零士:済鳥の頭をはたく。
春江 由:持ってきていた銃剣を握りなおす
林 俊:「いや、俺のは駄目だぞ」
GM:由さんが強く握った瞬間に。
剣城 零士:「駄目じゃねえんだよ無理なんだよボケ共!」
GM:その銃剣の遺産の、弾倉部分が、はらりと糸になって解ける。
対雁 皐月:「…アリアンナ。」
GM:からん、と。
GM:見覚えのある、青と白で構成された匣と鍵が、床に落ちた。
林 俊:「……これは」
林 俊:覚えている。あの空と海の青を。
剣城 零士:「糸の先、ってか」
対雁 皐月:「流石、エルツィオーネの新たなる首魁…ということか。」
春江 由:「なるほど……」
GM:ゴールドウェルの鎖は、確かにクラリッサを貫き、箱と鍵を奪っていった。そのはずだった。
GM:だが、それを少女が予期していたとしたら?
対雁 皐月:「"勝利の線が見える"だったな。」
GM:自らの力量の遥か及ばぬ、異常者の介在を察知していたとしたら?
クラリッサ:>クラリッサ:即座に地面を撃ち抜き、土煙を上げる。
クラリッサ:>クラリッサ:身を翻し。全員から距離を取る。「本当に甘くってよ。亡命の時間はここまで」
クラリッサ:―――――その隙に、箱を偽物とすり替え。
クラリッサ:>クラリッサ:言葉を聞く様子はない。銃を片手に、箱に鍵を差し込む。
クラリッサ:>クラリッサ:「私、クラリッサ・エルツィオーネは、今ここに、その管理権を 」
クラリッサ:>クラリッサ:それは、角度の問題だった。唇の動きを、剣城さんだけが目にした。
クラリッサ:―――――あなたは、彼女が何を口にしたのかを知っている。
剣城 零士:「放棄する」
剣城 零士:「あの女」
剣城 零士:「勝つために……自分たちの誇りを」
剣城 零士:「捨てやがった」
春江 由:「……捨てた、じゃないと思います」
対雁 皐月:「そうだな。」
春江 由:「預けたんだと思います。返してくれるって信じていたから」
対雁 皐月:「剣城君は、もう分かっているはずだ。」
対雁 皐月:「長い付き合いだろうからな。」
済鳥魁斗:「裏切り者じゃ……なかったのか……!?」
春江 由:「……」だとしたら、おしゃべりのやりすぎだったかもしれない。
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「クソが」
剣城 零士:「気に、入らねえ」
剣城 零士:『それであなたは満足できる?』
剣城 零士:あの女は、全てわかっていた。
剣城 零士:こんな形での決着など。
剣城 零士:絶対に認めない。
剣城 零士:俺がそうすることを、全てわかっていた。
《異界の巫女》新条 梢:「この世ならざる妖精墓に繋がる、適合者のいない『扉』の遺産」
《異界の巫女》新条 梢:「時間は、長くはありません。ドン・ゴールドウェルが、都市一つ分のオーヴァードを連れて歩き回るわけにもいかない」
林 俊:目の前のやり取りを、どこか遠くのように感じながら見ていた、が。
《異界の巫女》新条 梢:「融合状態の安定、そして凝縮。それが可能なエフェクトなんていくらでもあります」
《異界の巫女》新条 梢:「恐らくはあの船でしょうが……彼が安定すれば、我々にとって途方もない脅威がシャルヴに誕生する」
林 俊:(墓、か。あの場所は……そうだな。墓だ。奴が眠りたがっていた)
対雁 皐月:「能力が膨れ上がっている今。膨大な選択肢を絞り込むまでの僅かな期間。」
対雁 皐月:「その瑕疵を縫い、奴を墓前まで引きずり込む。」
対雁 皐月:「およそ最も現実的な案…よくぞ、これほどのものを。」
林 俊:(自分には無関係の、ただ美しいだけの場所と思っていたが、俺は、よくよくあの箱に縁があるらしい)
対雁 皐月:あるいは、あの容姿だけは少女の策謀家に入れ知恵をされたのかもしれないが、些末な話だ。
剣城 零士:「……そうなる前に片付ける」
林 俊:……逃げようかとも思っていたが。自分は、生きると決めた。
剣城 零士:「林」
剣城 零士:「お前が言ったんだったな、確か」
剣城 零士:「『俺の狙いは傭兵だ』」
剣城 零士:「『上はお前が』」
剣城 零士:『俺に指図するやつ』
剣城 零士:『俺の獲物を奪おうとするやつ』
剣城 零士:『一気に2アウトだ。2回はぶっ殺す』
剣城 零士:「──『二度殺せ』」
林 俊:「……ああ、言ったな」
剣城 零士:「一度じゃ足りなかったみてえだからよ」
剣城 零士:「もう一度殺す。獲物はもらうぜ」
林 俊:「……っは」笑う。あまり上手い笑い方ではない。顔が引きつる。
林 俊:「いいだろう、持っていけよ」生きると決めた。
林 俊:生きるとは、戦うことだ。
林 俊:目の前の男は、生きている。自分も、そうなりたかった。
林 俊:「ただ、俺もやる。獲られないようにな」
剣城 零士:「やってみろ」
剣城 零士:男の笑みは、獲物を見つけた肉食獣のように獰猛に。
剣城 零士:「済鳥」
剣城 零士:「さっき、お前なんつったっけ?」
剣城 零士:「『F市のUGNとして』?」
済鳥魁斗:「お、おう!」
済鳥魁斗:「絶対ェ……許さねえ……!」
剣城 零士:笑みを深める。
剣城 零士:その怒りが、正しいものと感じ取って。
剣城 零士:「春江。お前は?」
春江 由:「私、ですか?」
剣城 零士:「お前の神を聞かせたやつ、聞かせてないやつ」
剣城 零士:「逢坂だの佐藤だの」
剣城 零士:「てめえの神は放って置くのか?」
春江 由:「……いいえ、いいえ!」
春江 由:「唯識の神は何かを見捨てることはありません!おじさんも、おばあさんも、センさんも、クラリッサさんも!」
春江 由:指で笑顔を作って見せる、不安な人を安心させるように
剣城 零士:「お優しいこって」
剣城 零士:それは、皮肉とは違う響きを持って。
剣城 零士:「対雁」
剣城 零士:「確率でいやあ、最初の手のほうが現実的だろうよ」
剣城 零士:「"世界の滅亡というスケールから見た、一つの手段"」
剣城 零士:「お前は、それを選ぶのか」
対雁 皐月:「フ…先程までああも取り乱していた奴に揚げ足を取られるとはね。」
剣城 零士:「うっせぇ!」
対雁 皐月:「毛頭そのつもりはない…そして、君に首を譲るつもりも実は無い。」
対雁 皐月:「これは、元来私が主体の任務だ。」
剣城 零士:「……選ぶ気もねえこと言ってんじゃねえよ、クソが」
剣城 零士:ああ。
剣城 零士:俺の妬んだ者達がここにいる。
剣城 零士:だが、たとえ彼らにであろうとも。
剣城 零士:「譲らねえぞ」
剣城 零士:床に落ちた匣と鍵へと手を伸ばす。
対雁 皐月:「良い啖呵だ。」
対雁 皐月:「肩を並べるに相応しい。」
対雁 皐月:ソファから立ち上がる。
剣城 零士:──剣城零士の迷い込んだ遺産に出口はない。
剣城 零士:扉など必要ない。
剣城 零士:導きの糸も意味をなさない。だから。
剣城 零士:「叩き返してやる」
剣城 零士:男は何度目かの敗北の先に手を伸ばした。
GM:異界の巫女は、死地を呼ぶ。
GM:死地の、その先に進むことのできる戦士を、探している。
GM:いま、戦士は五名。
GM:《アンカレッジ》
GM:《秘儀大全》
GM:《アーテリー》
GM:《鉄人燦花》
GM:《グロウ5》
GM:――――――――――――――――――――――――――
GM:シーンは以上です。ロイス、購入、治療など可能です。
春江 由:ロイスは無し!
春江 由:治療器具どれくらい残ってましたっけ
剣城 零士:私は高性能治療キットが1つ
林 俊:ロイスはなしかな
剣城 零士:先にこれ使わせてもらおうかな
剣城 零士:3d10+1
DoubleCross : (3D10+1) → 12[3,4,5]+1 → 13
剣城 零士:足りない!21は欲しい 時間凍結したいから
林 俊:剣城くん回復いりますよね。自分もいるけど
剣城 零士:まあこれはこっちで買いましょう
剣城 零士:とりあえず高性能治療キット狙います!
林 俊:こっちも高性能治療キットを買っておきましょう
剣城 零士:4DX+5+0@10>=9 調達
DoubleCross : (4DX10+5>=9) → 9[4,8,8,9]+5 → 14 → 成功
剣城 零士:成功!自分に使おう
剣城 零士:3d10+13
DoubleCross : (3D10+13) → 11[5,2,4]+13 → 24
剣城 零士:結構低め まあ20超えたからいいか
林 俊:4dx+3>=9
DoubleCross : (4DX10+3>=9) → 6[3,5,6,6]+3 → 9 → 成功
林 俊:あぶね
剣城 零士:剣城 零士のHPを23増加(1 → 24)
剣城 零士:ナイスナイス
林 俊:自分で使おうか、万全を期して
春江 由:あとなんか欲しい人いますか
林 俊:3d10+23
DoubleCross : (3D10+23) → 26[10,10,6]+23 → 49
剣城 零士:つよ
対雁 皐月:うーんなんかあるかな~
済鳥魁斗:ロイス 剣城 零士 〇連帯感/不安
林 俊:すごい出目だな、全快です
剣城 零士:ボディアーマーは四人持ってたよね
対雁 皐月:ブルゲか?
林 俊:HP28
春江 由:こっちは最低5点はあるので動けるっちゃ動けます
対雁 皐月:もうHPギリギリなのでまあ良いかも
済鳥魁斗:俺も高性能チャレンジ!
剣城 零士:ブルゲとか照準器強化素材あたりはありかもですね
済鳥魁斗:5dx+3>=9
DoubleCross : (5DX10+3>=9) → 10[2,3,3,4,10]+3[3]+3 → 16 → 成功
済鳥魁斗:自分に使用!
済鳥魁斗:2+3d10
DoubleCross : (2+3D10) → 2+19[8,6,5] → 21
剣城 零士:ナイス
春江 由:じゃあブルーゲイルを買ってみますか
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L3)判定D+3、コスト1
春江 由:春江 由の侵蝕率を1増加(121 → 122)
剣城 零士:4じゃない?
春江 由:L4
剣城 零士:侵蝕100超えてるから
春江 由:8dx+2
DoubleCross : (8DX10+2) → 8[2,2,4,6,7,8,8,8]+2 → 10
剣城 零士:ドンマイドンマイ
林 俊:ブルゲは高い
春江 由:8個あるのに回んなかったな
春江 由:終わり。
対雁 皐月:ブルゲ!
対雁 皐月:4dx+2
DoubleCross : (4DX10+2) → 10[2,6,7,10]+1[1]+2 → 13
対雁 皐月:クラリッサ!……いない………
対雁 皐月:財布だけ置いててくれればな…(外道)
剣城 零士:お嬢様がたしなんでない
剣城 零士:ひどいこと言ってる
GM:銃剣売る?
対雁 皐月:以上です
剣城 零士:売らない!
剣城 零士:みんなオッケーかな
林 俊:おけ!
GM:では今日はここまで!
対雁 皐月:OK!
春江 由:はあい!
GM:―――――――――――――――――――――
GM:【F市港湾部 高速船『フェルディナンデア』】
クラリッサ:――クラリッサ・エルツィオーネは、けして、情勢の全てを知っているわけではなかった。
クラリッサ:知識面ではむしろ劣る。グレイプニルとミストルティンの存在すら、彼女は依然知らないままだ。
クラリッサ:だが……元より、"箱"と"鍵"で構成された妖精墓を手に入れる最高効率の手段は「クラリッサが揃えたところを掠め取る」である。
GM:自然発生ではありえない、毒竜のジャームを倒した後遺症によるマルチェロの死。
GM:その戦いを「偶然にも」生き延び――その後、どのシンドロームにも属さないような異常な力を得たエンリコ。
GM:平時のファミリーの情報網では追いつかない超越者の介入を察することは容易だ。
GM:同時に、エンリコ自身はその黒幕の存在を隠そうとしている/頼りすぎないようにしていることが、戦いの中で読み取れた。
クラリッサ:…………推測。
クラリッサ:エンリコは、何らかの代償、あるいは制限のある『契約』を黒幕と行なっている。
クラリッサ:ならば、妖精墓を揃えた自分を釣り餌にして、その『奥の手』と『巨悪』を誘い出し。
クラリッサ:……"より適切に使える人材"に、妖精墓と、内包した無数の遺産を託す。
クラリッサ:それが、クラリッサが、己が遺産と共に導き出した勝利への道。
クラリッサ:綱渡りのような立ち回りを、必然の経路に変えることこそ《銃火姫》の本領である。
GM:ぽつり。ぽつり。ぎしり。ぎしり。
GM:水滴の落ちる音が響く。
GM:鎖の軋む音が鳴る。
GM:クラリッサの、この一連の策の、最も優れていて、最も徹底している点は。
GM:――クラリッサ自身の生死が、全体の勝利には関係ない、という点である。
"アナイアレイター":「気分はどうかしら? クラリッサちゃん」
クラリッサ:「…………え、え」
クラリッサ:「とても。リラックス、……できて、いますわ…」
GM:もとは、パーティや、洋上での非合法オークションを行なうための広間であった。
GM:華美なテーブルの間。カーペットの上に、鎖の犠牲者たちが集められ、意識もなく雑多に転がっている。
GM:意識があるのはクラリッサだけ。天井から伸びた鎖に縛り上げられている。
"アナイアレイター":からん、と足下に投げ捨てる。鍵の刺さった青白の匣。遺産としては何の効力もない模造品。
"アナイアレイター":「ふふふ! こんなオモチャで……持ち帰ってきた時の、ゴールドウェルの顔ったら!」
クラリッサ:「あの男の思惑なんて……分かりきっています」
クラリッサ:「ただ、貴女さえいなければね。そのお顔、プランナーのご親戚かしら……?」
"アナイアレイター":「……ああ。そう、そこからなのよね……」つん、と唇を尖らせた。
"アナイアレイター":「仕方ないわ」 す、とクラリッサの顔に、指を伸ばす。
"アナイアレイター":ちいさな両手で、目元から耳を覆い隠すように触れて。「――えい」
クラリッサ:「――――!? あ、ぐ、あああっ!?」
クラリッサ:動くもののいない広間に、悲鳴が響く。頭の中を掻き回され、凄まじい異物感と共に、"その情報"をねじ込まれる。
"アナイアレイター":「ん。ちょっと余分なものも入っちゃったかしら? これはポイして」
"アナイアレイター":手を、顔から離す。がくりと脱力した少女の背中を、優しくさする。
"アナイアレイター":「これが私たち"シャルヴ"の説明。グレイプニル。ミストルティン。あのお可愛らしいプランナー様、今はUGNと一緒にね」
クラリッサ:「~~~~ッ、はぁ、はぁ、……一、年……」
クラリッサ:「一年前、なの……」
"アナイアレイター":「そうよー。ふふ」
クラリッサ:「…………どう、して」
クラリッサ:疑問は山と浮かぶ。何から聞けば良いかも。UGNはこの情報を全て知っていたのだろうか。
クラリッサ:(……馬鹿。教えて貰っていたとしても、何が変わるわけじゃない……)
クラリッサ:「どうして。エンリコ、なの」
"アナイアレイター":「んー? ええ、そう、そうね!」
"アナイアレイター":「だいじなことよね? どうして私が彼を選んだのか、大事よね?」
"アナイアレイター":「私たちは新進気鋭の人類淘汰機関。プランナーの知識は全て引きついで、人類を滅ぼし、選別するもの」
"アナイアレイター":「なのに……ねえ。あんまりじゃない?」
"アナイアレイター":「UGNはいいわ。頑張ってる。頑張って怖がって、必死に生き延びようとしてる」
"アナイアレイター":「けれど、世界を二分するレネゲイド組織のもう片方が、私たちに対して何もなしだなんて!」
GM:アドヴェントス事件。シャルヴの成立。グレイプニルとミストルティンの出現。
GM:クラリッサが……FHセル『エルツィオーネファミリー』が、何一つ知らなかったことからも分かるように。
GM:《叛逆の聖人》アルフレッド・J・コードウェル博士は。グレイプニルに対し、何の反応もしなかった。
GM:沈黙。
"アナイアレイター":「だから、ね。このわたしは考えたの」
"アナイアレイター":「だったら、こっちで作ってしまえばいい」
"アナイアレイター":「Dr.コードウェルと見かけが似ていて真逆の信念を抱える、私たちのための魔人を」
クラリッサ:「……っ! だから、それが、なんで……っ!」
"アナイアレイター":「だって。あの人」
"アナイアレイター":少女は笑った。
"アナイアレイター":「髪の色が似てたから」
クラリッサ:「……………」
クラリッサ:「そ、ん」
クラリッサ:「な……」
"アナイアレイター":「力なんて、いくらでも後付けできるものね? 金色でー、男でー、同じくらいの歳でー、これって運命かしら? てへ」
クラリッサ:「あ……ああああっ!」鎖を鳴らす。エルツィオーネファミリーの百年の歴史が。積み上げてきた人が、功績が、遺産が。
"アナイアレイター":「わ。びっくりした」
"アナイアレイター":たん、と踵を返す。「ゴールドウェルにした処置は、今教えたとおり。彼はもう冷静だから、貴女一人に関わることはない」
GM:おもむろに、周囲に転がる黒服の一人が呻き、その肉体が異形に変わっていく。
犠牲者:「グ、ギ、グガァアアアッ……」ジャーム化。超高侵蝕率の偏向調節を誤った結果のフィードバック。
"アナイアレイター":「あ。また失敗してる。でも大丈夫、こういう例は融合から切り離して、首輪を付けて、っと……」
"アナイアレイター":異形化したジャームを、鎖で制御し直す。
"アナイアレイター":「もう。手がかかる子なんだから。どこまで上手く行くかしら」
"アナイアレイター":ふわふわと浮いて、船上へと去って行く
クラリッサ:「アナイア、レイター……! 私は、エルツィオーネファミリーの全ては、必ずお前に復讐する!」
クラリッサ:「お前の望みは、お前の意図は、何一つ叶わない! 何一つ届かない!」
クラリッサ:「その笑みを銃弾で撃ち抜かれるその日まで、決して、私は――」
"アナイアレイター":「そんなことより。次の犠牲者を引かないように祈っていた方が良いんじゃない?」
GM:ばたん。
GM:広間は、暗闇に閉ざされた。
クライマックス
GM:それでは真・クライマックス。全員登場です。
対雁 皐月:107+1d10
DoubleCross : (107+1D10) → 107+1[1] → 108
林 俊:林 俊の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(107 → 112)
対雁 皐月:究極エージェントだよお前は
春江 由:春江 由の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(122 → 129)
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(111 → 119)
済鳥魁斗:120+1d10
DoubleCross : (120+1D10) → 120+2[2] → 122
GM:―――――――――――――――――――
GM:ミドルで集めていた情報が自動開放されます。
『敵の戦力について③:《エンリコ・エルツィオーネ》』
【極度侵蝕域平衡体ドン・ゴールドウェル】
エンリコ・エルツィオーネは、鎖によって同化した無数のオーヴァードおよびF市全域を、抑制剤およびジャーム化を押し付ける制御保険要員として使用し、通常のオーヴァードでは維持しきれぬ侵蝕限界を越え続けている。
人類淘汰機関シャルヴの狂科学者、エクスペリメンターの未完成の理論。
本来ならば強固な自我と、高いレネゲイド適正が必要なジャームの権能を、彼は彼本人のまま、自由自在に振るうことができる。
ただし、彼はアナイアレイターによって殺され、オリジン:ヒューマンのRBとして新生している。(《愚者の契約》)
その同一性について論ずることのできるものは、どこにもいない。
GM:【F市南東 港湾部 高速大型客船『フェルディナンデア』前】
《異界の巫女》新条 梢:あなたたちは、見送った《異界の巫女》の邸宅から、霞を潜るようにその場所に出た。
《異界の巫女》新条 梢:彼女は、戦いに直接関わることはできない。
《異界の巫女》新条 梢:既に侵蝕過多の状態である人員もいる中だったが。誰も抜けることはなかった。
GM:静まりかえったF市に、貴方たちは立つ。
春江 由:結局、着替えだけしてきた。もう今更とはいえ、せっかく彼女にもらったものをこれ以上破きたくはなかったので。
済鳥魁斗:「うおおおおおおお!かかってこいよ!グレイプニル!!!」到着するや否や、吠える
春江 由:装備は手ぶらだ。祭具はもはや砕かれた髪飾り以外無い。
剣城 零士:見た目には傷は癒えていても、レネゲイドの励起が消耗を物語る。
対雁 皐月:「ムグムグ」
剣城 零士:それでも、不遜に立っている。
対雁 皐月:塩にぎりである。
林 俊:「何かあれば、俺の背後に来るといい。多少は守れる」
対雁 皐月:「君達も食べないか。食わねば出るものも出んぞ」
林 俊:ガチ、と金属音を鳴らして立つ。
林 俊:「……」通常の食品で命を繋ぐ身ではないが。
剣城 零士:「さっき食ってきたんだよ、お前は何持ち込んでんだ遠足気分か」
林 俊:「いただこうか」
林 俊:一番小さなひとつをもらって、口に放り込む。
剣城 零士:「食うのかよ……」
対雁 皐月:「うむ。」嬉しそう
春江 由:「いただきます」ハーフグローブを剥いてそっと一つ手に取る
林 俊:「いいぞ、食えるという機能は。生きるということだからな」
春江 由:「うん、おいしいです」
済鳥魁斗:「食えるうちに食おうぜ!ほら!」
済鳥魁斗:自分も食べながら、剣城の口に押し込もうとする
林 俊:死線を彷徨い、己の仇を討ち、また死を目の前にして、だからこそ。生きておきたかった。
剣城 零士:「……ケッ」
剣城 零士:無言で済鳥から奪い取って口に放り込む。
対雁 皐月:「そうだ。どんどん食うんだ。」
剣城 零士:「飯の後の運動だ」
剣城 零士:「その程度で終わらせてやる」
対雁 皐月:「吠えてくれる。人の任務の程度を。」
春江 由:「また喧嘩して!駄目ですよ!」
春江 由:「全くもう、外の人ってみんなこうなんですから……」
対雁 皐月:「首を取り損ねたら支部長の如く吹聴してやろうか。」
林 俊:指にご飯粒がついたのを一個一個取っている。
対雁 皐月:軽口の類だ。普段はまずしない。
対雁 皐月:対雁の任務に連れ立つ人間は殆どいないからだ。
対雁 皐月:あるいは "いなくなった"。
剣城 零士:「やってから言ってみろ。そうなったらエイスも喜んで協力するだろうよ」
剣城 零士:戦いの前はこんなものだ。
剣城 零士:こんなものだった。かつては。
剣城 零士:今は、一人で自由だ。一人だった。
対雁 皐月:「悪くない。終わったら遊びを習う皮算用を立てている。機嫌取りは大いに敢行せねばな。」
ドン・ゴールドウェル:不意に、張り詰めた糸のようなワーディングが、その場を満たす。
ドン・ゴールドウェル:船の頂上に、男が脚を掛けて立っている。
ドン・ゴールドウェル:『そのうち討伐チームが来るだろう、ってことは予想がついたけどな』
ドン・ゴールドウェル:声は不可解に響く。周囲全体から響くような男の声。
ドン・ゴールドウェル:「まさか尻尾巻いて逃げた犬がそのまま戻ってくるたぁ思わなかったぜ」
剣城 零士:「言いやがるじゃねえか、地獄から逃げ戻ってきた死にぞこないが」
剣城 零士:「もう一度殺しに来てやったぜ、イタリア男」
林 俊:「戻ってくるだけ上等の犬だな。鎖もついていない」
対雁 皐月:「こういう時は好きなだけ言わせてやるに限る。」
春江 由:「わかりました」お口にチャックをするジェスチャー
剣城 零士:「言ってやるなよ。向こうは鎖の首輪付きだぜ」
対雁 皐月:「面罵した相手に地を舐めさせられることほど屈辱はあるまい。」
済鳥魁斗:「さあて、鎖と糸、どっちに操られるのが好きか」
済鳥魁斗:「その体に聞いてみるかぁ!」
ドン・ゴールドウェル:「お前らが羨ましいよ。今までそうだったんだろ? 相手に勝てるときの気分ってのは、本当にいい」
ドン・ゴールドウェル:「だが、ああ、これだけは聞いておかねえとな」
ドン・ゴールドウェル:「――――《妖精墓》はどこだ?」
春江 由:口に漬けたチャックを開けたり閉めたりしている
ドン・ゴールドウェル:「お前らが持ってるんだよな」
ドン・ゴールドウェル:「持ってる」「ん」「だ」「よ」「なあ!?」
GM:水飛沫が上がった。傍らに停泊していた、小型の漁船が
GM:思わず海中から跳ね上がったかのような鎖に飲まれて、寸断された。
GM:鎖は再度海に沈み、ばらばらと漁船だったものの破片が、水面に浮かんだ。
ドン・ゴールドウェル:「ああ。いけねえいけねえ……すぐこれだ。これからシャルヴの化物共に並ぶんだ、ちゃんとしねえと……」
済鳥魁斗:「並ぶ……ねえ」
済鳥魁斗:「野心もなくなちまって、ほんとに犬になる気なんだな!」
ドン・ゴールドウェル:「質問してるのはこっちだ、ガキ」
剣城 零士:「質問。相手に勝てるときの気分、ねえ。なあ、お前よお」
ドン・ゴールドウェル:「あれは俺のものだ。お前らUGNでも、当然フリントのものでもねえ」
剣城 零士:「本当は負けたことも多くねえんだろ?」
ドン・ゴールドウェル:「あ゛?」
剣城 零士:「自分は勝てないと思ったから」
剣城 零士:「本気の喧嘩を売ったことも買ったこともない」
ドン・ゴールドウェル:「二度目だ、チンピラ。答える気がねえなら――」
剣城 零士:「違うか?」
ドン・ゴールドウェル:「…………うるせえよ」
剣城 零士:「"答える気がねえなら"?間の抜けたことをほざいてんじゃねえよ」
剣城 零士:「喧嘩売ってる相手にほいほい答えてやる馬鹿がどこに居る?」
剣城 零士:「勝てるときの気分なんて甘っちょろいこと言ってねえで」
ドン・ゴールドウェル:「……………ハッ」
剣城 零士:「勝ってから聞き出せよ」
剣城 零士:「俺達は逃げねえ」
ドン・ゴールドウェル:「そう、かよ」
ドン・ゴールドウェル:「どいつもこいつも……! 大人しく差し出すなら見逃してやったって良かったってのによお!」
ドン・ゴールドウェル:「そんなに死にてえなら、お望み通りにしてやる!」
ドン・ゴールドウェル:「テメェら、全員、俺様の贄だ!」
GM:先の繰り返し。異常侵蝕率を湛えた鎖が溢れ、空間が無尽蔵に食い荒らされていく!
《異界の巫女》新条 梢:『――――皆さん!』
《異界の巫女》新条 梢:その同類の気配に紛れるように、通信が響く。
《異界の巫女》新条 梢:『妖精墓は、"登録制"の空間遺産です!』
《異界の巫女》新条 梢:『扉の解放と共に行き来できるのは、登録した貴方たち5人と、貴方たちが"触れている相手"だけ!』
対雁 皐月:「即ち」
対雁 皐月:「彼奴個人に肉薄せねばならない。と。」
《異界の巫女》新条 梢:『はい! あれに触れて、できれば掴んでください!』
対雁 皐月:「委細承知しました。」
《異界の巫女》新条 梢:『それと、もう一つ』
対雁 皐月:「はい。」
《異界の巫女》新条 梢:『アリアンナのほうが反応しています』
剣城 零士:「……なに?」
《異界の巫女》新条 梢:『見えている客船の、二階の奥、広間の中です』
《異界の巫女》新条 梢:『恐らくクラリッサさんがそこに囚われています』
春江 由:「……!クラリッサさん!」
《異界の巫女》新条 梢:『今は私が誤魔化していますが、本来もっとも妖精墓に適正を持つのは彼女です』
《異界の巫女》新条 梢:『できれば救出してください』
GM:というわけで、戦闘についてまとめます。
【船上】
ゴールドウェル/不良債権A/不良債権B
↑
10m
↓
PCたち
↑
5m
↓
【船内】
↑
5m
↓
囚縛者/クラリッサ
GM:この戦闘は【船上】と【船内】の二方面作戦となります。矢印では上と下に分れていますが、表現上のものと思ってください。
GM:また、ドン・ゴールドウェルは極めて高いHPおよび防御エフェクトを備えており、尋常の手段で倒せる相手ではありません。
GM:そのため、撃破のためには相手を《アマルフィの妖精墓》の中に引きずり込む必要があります。
【NPCカード】
『アマルフィの妖精墓』
戦闘フィールドを変更し、エネミー"極度侵蝕域平衡体ドン・ゴールドウェル"のデータを書き換える。
発動条件は二つ。
「このラウンドでゴールドウェルに1以上のダメージを与えること」
「クリンナップ時に、PCが一名以上、ゴールドウェルに近接していること」。
『クラリッサ・エルツィオーネ』
2ラウンド目のクリンナップ終了時まで、近接する"囚縛者"が生き延びている、かつアマルフィの妖精墓が発動していない場合、極度侵蝕域平衡体の贄となりジャーム化する。
囚縛者を倒して救出に成功した場合、NPCカードとして参戦する。
《異界の巫女》新条 梢:『うすうす気付いているかと思いますが……敵は強大であり、そしてそれ以上に、貴方たちは限界です』
《異界の巫女》新条 梢:『最初の1分が勝負だと思ってください! 戦闘が長引くことは敗北です!』
済鳥魁斗:「思ったより限界だな俺たち!任せとけ!」
対雁 皐月:「元よりオーヴァード最適戦術は速攻即決。」
対雁 皐月:「全霊を果たすより他に無し!」
GM:それでは真・クライマックス戦闘を開始します。
GM:まずはイニシアチブ。
GM:何かありますか?
対雁 皐月:セットアップは!
春江 由:セットアップがあります!
GM:忘れてた!
GM:セットアップ!
春江 由:「水天阿耨多羅三藐三菩提樹」(鮮血の奏者L4+サングイン)HP3点消費、ラウンド間自身のATK+27.コスト4
対雁 皐月:セタップ永劫無し!
林 俊:なし!
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(129 → 133)
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+12、暴走を受けます。対象は私、対雁さん、魁斗君でいいかな!
林 俊:どぞ!
春江 由:OKです
対雁 皐月:貰います
剣城 零士:ではそれで!
済鳥魁斗:受けるぜ!暴走します!!!!!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を5増加(119 → 124)
剣城 零士:バッドステータスを受けたことで謀略の牢獄の効果が起動、私の行動値、命中達成値、ダメージを+7します
対雁 皐月:暴走!
剣城 零士:以上!
GM:では続いてイニシアチブ!
剣城 零士:何もなければ<原初の白:時間凍結> コンボ:ペイルブラック
剣城 零士:HPを20消費、行動権を使用せずイニシアチブにメインプロセスを行います
GM:来い!
剣城 零士:剣城 零士のHPを20減少(24 → 4)
剣城 零士:では行動。マイナーで戦闘移動、ゴールドウェルのエンゲージへ
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を5増加(124 → 129)
剣城 零士:<獅子奮迅> コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:範囲(選択)を対象に白兵攻撃を行います。対象はゴールドウェル、不良債権1,2 対応なければ命中判定!
ドン・ゴールドウェル:割り込み系なし!
剣城 零士:では命中!
剣城 零士:6DX+24+0@10 (侵蝕100~)
DoubleCross : (6DX10+24) → 10[1,3,4,4,5,10]+7[7]+24 → 41
剣城 零士:よし回った!41!
不良債権:不良債権A、Bはイベイジョン16。命中。
ドン・ゴールドウェル:こいつはガード。
ドン・ゴールドウェル:《スプリングシールド》。
ドン・ゴールドウェル:ガード値-10。ダメージどうぞ。
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:5d10+3d10+35+6 (侵食100~)
DoubleCross : (5D10+3D10+35+6) → 23[3,8,2,9,1]+21[5,10,6]+35+6 → 85
剣城 零士:85点、装甲ガード有効!
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を4増加(129 → 133)
不良債権A:《雲散霧消》。範囲ダメージ-20。
剣城 零士:済鳥君、頼めますか……!
ドン・ゴールドウェル:で、どうしようかな
剣城 零士:どうしようかな!?
ドン・ゴールドウェル:《無尽の防壁》。ダメージ-6d10
剣城 零士:あ~そっちもあるのか!
林 俊:ぎえ
済鳥魁斗:ど……どっちを止めればいいんだぜ!?
済鳥魁斗:デビストはあと2回しかないぜ
剣城 零士:ちょ、ちょっと待ってね
春江 由:ラウンド1、オート、%制限無し、自身のみ
春江 由:>無尽
済鳥魁斗:閣議決定の結果……
済鳥魁斗:《雲散霧消》に対し《デビルストリング》を撃つ法案が可決されました 侵蝕+6
剣城 零士:ありがとう……!
不良債権A:では……
済鳥魁斗:オートアクションのエフェクトを打ち消します!トループを蹴散らせ~~~!
不良債権A:雲散霧消は消滅します! チェーンはしません。
剣城 零士:了解!
不良債権A:アンチェインアームズだからな
剣城 零士:なるほどね
ドン・ゴールドウェル:ではガード値が13。
ドン・ゴールドウェル:無尽の防壁で-6d10……うーん不安だな
ドン・ゴールドウェル:まあいっか。
不良債権:不良債権共は死亡します。それぞれ雲散霧消二枚の肉盾構成でした
不良債権:85-13-6d10
DoubleCross : (85-13-6D10) → 85-13-46[9,10,10,9,7,1] → 26
剣城 零士:えらい高いな!
剣城 零士:46て
ドン・ゴールドウェル:では26点。ですが
ドン・ゴールドウェル:グレイプニルの200%エフェクト《触れ得ざる存在》。
ドン・ゴールドウェル:レベルは5。50点以下のHPダメージを0にします。
剣城 零士:50点か……!了解です
GM:では続いてイニシアチブ。ドン・ゴールドウェルの攻撃。
GM:行動値65って何だよ……。
剣城 零士:なんだろう……すごくコードウェルを感じるけど……
済鳥魁斗:行動well
ドン・ゴールドウェル:マイナーなし。メジャー。告死者の槍を使って攻撃します。
ドン・ゴールドウェル:《コンセントレイト:グレイプニル》《フェイタルレンジ》《死を告げる鎖》《ウォーキングカラミティ》《伸縮腕》《怒濤の大蛇》《ブレインハック》
GM:告死者の槍を用いたシーン攻撃。ドッジ不可。攻撃命中後、ラウンド間、ドッジとガード不可。対象に『憎悪:自身』を付与。
春江 由:ストップ
GM:ミーミーは滅多に止まらぬ
春江 由:だがこれならどうかな
春江 由:「摩耶邯鄲の夢」(時の棺)判定を失敗、コスト10
ドン・ゴールドウェル:グワーッ棺!
済鳥魁斗:憎悪を植え付けるなんて許せないぜ!
春江 由:妨害ある場合妨害確認してから侵蝕上げます
剣城 零士:そ、そうだね……
ドン・ゴールドウェル:さっきから敵と味方の手口が一緒なんだよなあ
林 俊:ww
対雁 皐月:人の絆は…負けねえ!!!
ドン・ゴールドウェル:妨害ないです! スレッドはない
春江 由:春江 由の侵蝕率を10増加(133 → 143)
剣城 零士:よかった……!
春江 由:OK
済鳥魁斗:やっぱ鎖より糸だぜ!
GM:ではイニシアチブ。剣城さんどうぞ。
剣城 零士:はい!マイナーなし
剣城 零士:メジャーアクション、黒の剣で白兵攻撃を行います。 コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:対象はゴールドウェル
ドン・ゴールドウェル:来い!
剣城 零士:7DX+24+0@10 (侵蝕130~)
DoubleCross : (7DX10+24) → 9[1,2,4,5,5,7,9]+24 → 33
剣城 零士:くっ 回らずか
ドン・ゴールドウェル:ガード
ドン・ゴールドウェル:《スプリングシールド》
ドン・ゴールドウェル:ダメージどうぞ
剣城 零士:4d10+3d10+35+6 (侵食100~)
DoubleCross : (4D10+3D10+35+6) → 18[9,6,1,2]+18[7,9,2]+35+6 → 77
剣城 零士:77点!どうだ……!
ドン・ゴールドウェル:ガードで13点減らして64点!
ドン・ゴールドウェル:チッ、使うまでもないと思ったのに
剣城 零士:なにっ
ドン・ゴールドウェル:《デモンズウェブ》《触れ得ざる存在》。ダメージ-5d10。
ドン・ゴールドウェル:77-5d10
DoubleCross : (77-5D10) → 77-14[1,2,3,5,3] → 63
剣城 零士:う、嘘でしょ……
GM:いや、ちょっと出目が死んでびっくりしたが
GM:ガードで13減らしてジャスト50! 弾きます!
剣城 零士:失礼しました、通します!でいいかな!
春江 由:いいと思います
林 俊:どぞ!
GM:ではなんとか剣城さんの二回攻撃を防いでイニシアチブ!
ドン・ゴールドウェル:動きます。
ドン・ゴールドウェル:《星を飲み干す者》。PC後衛範囲に判定なしリアクション不能のダメージ。
ドン・ゴールドウェル:対象は林・済鳥・春江・対雁!
対雁 皐月:もとより暴走リア不!
剣城 零士:みんなーっ
林 俊:うわーっ
ドン・ゴールドウェル:7d10
DoubleCross : (7D10) → 50[10,1,9,10,10,9,1] → 50
林 俊:何その出目
GM:なんかさっきから出目が変
GM:グラサイ使ってるかな
剣城 零士:こわすぎ
GM:死ねボケーーッ!
林 俊:装甲有効ですか?
済鳥魁斗:ムラがありすぎる
剣城 零士:直球
GM:装甲とダメージ減少だけ有効です
林 俊:装甲18軽減10で28、22ダメージ受けて残りHP6
春江 由:死にます、支部長のロイスをタイタスにして復活。無事を祈るんじゃない、私が無事にするんです!
GM:?
GM:嘘でしょ なんだこいつ
林 俊:合ってるよな……合ってるはず
春江 由:気功ってすごいなあ……
春江 由:HPは12
剣城 零士:耐えてる!?
済鳥魁斗:こちらは気功なし!やられます!
GM:やっぱり勝負を分けるのは気功の有無か
済鳥魁斗:タイタスになってたゴールドウェルへのを昇華して復活 HP14
対雁 皐月:死ぬため
対雁 皐月:『澄み渡るもの』へのロイスを昇華復活
対雁 皐月:残りHP18
対雁 皐月:いや違う
対雁 皐月:まず林さんのタイタスからです。
対雁 皐月:前にタイタス化してたからね
GM:フリントの忘れ形見のこと忘れないでくれよな
GM:ではイニシアチブ! 林さんどうぞ!
済鳥魁斗:押忍!
済鳥魁斗:メジャーで『熱風トルネード』《コンセントレイト:ハヌマーン》+《音速攻撃》
済鳥魁斗:対象は囚縛者
囚縛者:割り込みなし。どうぞ
済鳥魁斗:10dx7+7
DoubleCross : (10DX7+7) → 10[3,3,4,4,5,6,6,9,9,10]+10[4,5,8]+4[4]+7 → 31
済鳥魁斗:よし!
剣城 零士:30超えた!
囚縛者:ガード。《自動触手》LV3。
囚縛者:9点ダメージを返します。
囚縛者:ダメージどうぞ!
済鳥魁斗:うわああああああ!俺が縛られる!?
囚縛者:縛るのはお前ではない……!この俺だッ!
済鳥魁斗:4d10+16+2d10+12
DoubleCross : (4D10+16+2D10+12) → 18[7,1,7,3]+16+12[6,6]+12 → 58
剣城 零士:良いダメージ!
囚縛者:いやつっよ!
済鳥魁斗:対抗種で3点失い 更に触手で9点喰らって……残りHP2で生きてる!
林 俊:えらい
囚縛者:一番火力が無い奴のくせに……
剣城 零士:よく耐えた……!
春江 由:えらあい!
囚縛者:倒れます
剣城 零士:倒れた!?
済鳥魁斗:操り人形にするまでもないぜ!
林 俊:まじか!
済鳥魁斗:侵蝕+4で132
囚縛者:広間にある鎖の防衛機能でした。
対雁 皐月:よっしゃ!
剣城 零士:ありがとう……!
GM:イニシアチブ。林さん!
林 俊:待機します
GM:OK! 続いて春江さん!
春江 由:待機!
GM:OK! 対雁さん!
対雁 皐月:では私だ
対雁 皐月:マイナーコンボ【Sink acierage】《ポルターガイスト》+《神殺す魔剣》+《LO:A》
対雁 皐月:攻撃力38の白兵武器作成!それをブッ壊し…シーン間攻撃力+38!破壊はエピックで無視!
対雁 皐月:侵蝕+8で116
ドン・ゴールドウェル:来い!
対雁 皐月:メジャーコンボ【Anker rage】!《コンセントレイト:ミストルティン》+《形無き魔剣》
対雁 皐月:対象はドン・ゴールドウェル!
ドン・ゴールドウェル:うおおおお!
ドン・ゴールドウェル:防御札はない………がっ!
剣城 零士:なんだ!?
対雁 皐月:何がある!
ドン・ゴールドウェル:こいつはエグザイル! からのグレイプニル複合になった男!
ドン・ゴールドウェル:当然こいつがある――――――《異世界の因子》!
剣城 零士:あ~そういうことか
林 俊:何ーーーーっ
春江 由:なんだってえ!
ドン・ゴールドウェル:そこの邪神の巫女……そのエフェクト頂くぜえ!
林 俊:こっこいつ
春江 由:棺がパクられるー!
対雁 皐月:ここじゃないか!?
済鳥魁斗:人の物を取っちゃいけないんだぜ!
剣城 零士:カイト君頼む!
ドン・ゴールドウェル:ギャーーーーッハハハハハハハハ! お前の《時の棺》は美味しかったよ!
済鳥魁斗:《デビルストリング》+《デビルスレッド》
済鳥魁斗:制限80%のエフェクトでも……打ち消せる!
済鳥魁斗:侵蝕+10
ドン・ゴールドウェル:テメェェエエーーーッ!
ドン・ゴールドウェル:他人を操ることの何が悪い!
済鳥魁斗:お前は人の力で操ってるから……!俺は俺の力で操ってる!
ドン・ゴールドウェル:くっ……その通りだ!
GM:というわけで妨害なしです。判定どうぞ。
対雁 皐月:では振るぞい
対雁 皐月:11dx7+5 おらーッ!!!
DoubleCross : (11DX7+5) → 10[1,2,2,2,4,4,5,5,6,6,8]+4[4]+5 → 19
対雁 皐月:うぐぐ
対雁 皐月:妖精…もらっていいですか!
対雁 皐月:傷が深かったようだ
済鳥魁斗:《妖精の手》!抉れ!侵蝕+4
済鳥魁斗:4の目を10に!
対雁 皐月:ありがとうグブブブブ
対雁 皐月:1dx7+25
DoubleCross : (1DX7+25) → 10[7]+10[9]+4[4]+25 → 49
対雁 皐月:伸びたぜ
剣城 零士:回った!ナイス!
林 俊:一気!
ドン・ゴールドウェル:めちゃ回すな!
対雁 皐月:ここでの妨害はありますか!
ドン・ゴールドウェル:ありません! ガード!
対雁 皐月:ではここだ
対雁 皐月:いつでも使用可能!
対雁 皐月:卍………《ウェポンリアクター》!!!!!
対雁 皐月:シーン間のアーキタイプによる攻撃力を+5d10!
対雁 皐月:侵蝕122
ドン・ゴールドウェル:やめろーっ!
対雁 皐月:そして《ファイナルストライク》!
対雁 皐月:アーキタイプ分の攻撃力を加算!
対雁 皐月:つまりこうだ
対雁 皐月:5d10+38+38+38+12+5d10
DoubleCross : (5D10+38+38+38+12+5D10) → 25[10,5,2,2,6]+38+38+38+12+39[9,5,7,9,9] → 190
ドン・ゴールドウェル:????
ドン・ゴールドウェル:デモンズウェブ!無尽の防壁!時の棺!
ドン・ゴールドウェル:どこに行った!帰ってこい!
対雁 皐月:これが…神を殺すということだ
ドン・ゴールドウェル:あ、ガードで《スプリングシールド》してました。177ダメージを受けます。
対雁 皐月:OK
対雁 皐月:条件達成!
剣城 零士:やった ダメージが通ったぞ
林 俊:うおーーー177倍のダメージだ
春江 由:通りすぎでは……?
剣城 零士:思ったより……でかいのが通ったね……?
春江 由:巫女は訝しみました。
対雁 皐月:侵蝕は129になります
対雁 皐月:以上
ドン・ゴールドウェル:とはいえ倒れるほどではない。
剣城 零士:本当にすごい耐久力だな……!
ドン・ゴールドウェル:た、倒れるほどでは……ない……ぞ
GM:というわけでクリンナップ。
GM:じゃないわ
GM:林さんと春江さんの行動!
春江 由:待機なので行動逆回しですかね
林 俊:ですね!
春江 由:ふむ
春江 由:じゃあ私ですかね
春江 由:行ってきます、マイナーは無し。メジャー
春江 由:「如実知見証悟」(黒の鉄槌L6+コンセントレイト:BaL3)ATK+14、C値-3、コスト3
春江 由:「全知者に聞いてみた」(紡ぎの魔眼L4)判定D+4、コスト1
春江 由:これを宣言、対象ゴールドウェル
春江 由:妨害無い場合判定に移ります。
ドン・ゴールドウェル:どうぞ!
春江 由:15dx7+2
DoubleCross : (15DX7+2) → 10[1,1,1,1,3,4,5,6,6,7,8,8,8,9,10]+10[1,2,5,5,7,8]+10[3,7]+10[10]+5[5]+2 → 47
ドン・ゴールドウェル:え、高
ドン・ゴールドウェル:ガード! 最後のスプリングシールド!
剣城 零士:結構回ってる!
春江 由:よし
剣城 零士:ナイス!スプシ吐かせた!
春江 由:普通にダメージロールします!
春江 由:5d10+14+27
DoubleCross : (5D10+14+27) → 28[7,1,9,9,2]+14+27 → 69
春江 由:装甲ガード有効!
ドン・ゴールドウェル:13引いて……56点!
ドン・ゴールドウェル:……と、通ります……
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(143 → 147)
春江 由:私のターン終わり!
GM:イニシアチブ! 林さん!
林 俊:はい!
林 俊:マイナーなし
林 俊:メジャー、『意志を通せ』《マルチウェポン》ブリンカー2丁を使用。侵蝕3。ドッジダイス-8個。
林 俊:命中振ります
林 俊:6dx
DoubleCross : (6DX10) → 9[1,2,4,5,8,9] → 9
ドン・ゴールドウェル:ガード!
林 俊:オート『意地を見せろ』《神速舞踏》《神速舞踏》達成値を24上昇。侵蝕2。
林 俊:33になります
ドン・ゴールドウェル:ほんとなんなのそのエフェクト
林 俊:ダメージ前に、マスターフリントへのロイスをSロイスに指定、昇華してダメージダイス増加します。
林 俊:全部使い切ってやるわ!!!
ドン・ゴールドウェル:マジかコイツ!
林 俊:いきます
林 俊:4d10+5d10+6+6+6+6 装甲有効
DoubleCross : (4D10+5D10+6+6+6+6) → 18[1,7,5,5]+24[10,3,4,1,6]+6+6+6+6 → 66
剣城 零士:いけーっ
春江 由:きっちり通してきた!流石!!
ドン・ゴールドウェル:3減らして63ダメージ!
ドン・ゴールドウェル:えっと
ドン・ゴールドウェル:倒れますね。《セカンドウィンド》で復活。
剣城 零士:ま、マジか!
林 俊:ぎえー
ドン・ゴールドウェル:あと倒れたときにオートアクションで《復讐する鎖》。
対雁 皐月:倒れるまでいったんだ
ドン・ゴールドウェル:同じダメージを林さんに返します。
剣城 零士:わーっ林さん!
春江 由:おわあ!
林 俊:それはさすがに倒れるかな……!
林 俊:タイタス化していた対雁さんへのロイスを昇華して復活します
林 俊:HP12
林 俊:林 俊の侵蝕率を5増加(112 → 117)
GM:ではクリンナップ。
GM:妖精墓は誰が持ってますか?
春江 由:剣城さん!
剣城 零士:持っています!
GM:では使用を宣言してください。同時に、クラリッサのNPCカードも解禁されます。
剣城 零士:そして私はドン・ゴールドウェルに隣接している!
剣城 零士:アマルフィの妖精墓の使用を宣言します!
GM:では戦闘フィールドが《妖精墓》に変わります。
剣城 零士:うおーっ
ドン・ゴールドウェル:データが変更されます。《セカンドウィンド》と《異形の刻印》についていた『超越活性』が解除されます。
剣城 零士:超越活性……!
ドン・ゴールドウェル:また各種グレイプニルエフェクトのLVが1になります。
ドン・ゴールドウェル:また、効力を失っていたDロイスが復活します。『器物使い』です。
対雁 皐月:シンプルなDロだったんだな
GM:NPCカードが公開されます。
GM:
『NPCカード:クラリッサ・エルツィオーネ』
クラリッサにロイスを持つPCが攻撃を行なうときに宣言する。
《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》《神速舞踏》による攻撃を行なう。
シナリオ1回使用可能。
GM:ではクリンナップ終了。ラウンド2へ。
春江 由:とん、と木の下駄が地面を鳴らす。足を踏み、手で印を組む
春江 由:「ꄚꄫꆆꂮꄿꉑꌋꄢꄣꆸꄜꆀꀒꄜ ꆷꎱꀔꌍꃺꄩꆅꆷꄞꄤꑿꄤꀂꀔꂱꉊꄪꇿꀆꇐ」
春江 由:「ꀓꂮꉏꄟꈑꅾꆋꁥꆸꈂꑏꇈꆍꇹꉍꄬꇿꀆꇑ ꈀꅒꇊꉑꌡꁜꄞꆍꇺꀑꈏꊇꀊꄱꂳꀈꂴꄩꆆꆺꃛꆷꌚꌘꈭ
春江 由:「ꂮꌿꉎꀊꇀꑽꇑꌡꁚꄠꊇꇸꀒꈎꌠꇎ」
春江 由:
報告書No.678476261:物品678476261-1 水天阿耨多羅三藐三菩提樹
報告書No.678476261:物品678476261-1は、400m³程のH₂Oで構成された樹状の物体です。
報告書No.678476261:物品678476261-1は一定範囲内の人間が持つ物品678476261-1についての知識量を元に現実改変を行い曝露した人間を678476261-2に改変します。
報告書No.678476261:678476261-2は遺伝子、記憶、年齢、状態までの一切を曝露元の人間と共有しますが、678476261-2が死亡した際に678476261-2は同体積のH₂Oと化し即座に溶解します。
報告書No.678476261:現在、物品678476261-1は対象に対する知識を持った秘儀大全の元で管理されています。UGNF市支部は通常通り彼女への教育と指導をお願いいたします。
春江 由:
春江 由:水の樹が、海から昇る。
春江 由:「ꀒꀏꈑꆍꂮꌿꆌꀋꇎꌭꒁ ꌟꁝꄠꆋꒀꂴꄪꀅꀁꄚꈛꄳꅄꀔꈀꅞꇉꆊꀓꂯꒄ」
春江 由:「ꊃꆻꉑꀉꆄꄤꊈꄢꄣꀆꇑ ꊀꆼꉏꀊꆅꄢꊉꀊꈛꂳꇑ」
春江 由:「ꈆꆌꈀꋁꌒꀂꈛꀉꂷꆁꈑꄽꀁꄜꅽꄪꅄꈏꒃꀓ ꀇꀁꄛꈚꂳꈪꆸ ꄪꅇꈆꀒꇐꈈꄫꆄꇹꒃꀓ ꀁꆍꇎ」
春江 由:空が陰る、雨が降ってきた。あらゆる叡智を与え、全てを水に帰す主の雨が。
ドン・ゴールドウェル:「《見望術士》をやった奴か! 気色悪ィガキが」
ドン・ゴールドウェル:「UGNはゲテモノ飼いの趣味らしいなァ!」
剣城 零士:船上を見据える。
剣城 零士:「守るだの助けるだの」
剣城 零士:「性に合わねえ。俺はあの野郎を殺る」
剣城 零士:「……あの女は」
剣城 零士:「守護者に任せるぞ」
春江 由:「承りました!ご武運を!」
春江 由:ゲテモノ飼いについては無視した。どっちも同じようなものだと思ったので。
剣城 零士:「済鳥!一瞬止めろ!」
剣城 零士:叫ぶや否や跳躍する。指示は一瞬、それも端的。
剣城 零士:それで伝わるし、できるはずだ。
"不良債権":「ヴォルルル……!」 歪な獣の群れが、ゴールドウェルの正面を守っている。
済鳥魁斗:「もうやってるさ!」
"不良債権":彼の『保険』となった者達の成れの果て。
済鳥魁斗:その成れの果てたちの四肢を、口を、神速の糸が縫い付ける
済鳥魁斗:「道は俺が作る!ブチかませ!」
剣城 零士:支援は想定以上、十二分。
剣城 零士:一瞬の隙で獣たちの只中に飛び込む。
剣城 零士:──視界が奪われる。
剣城 零士:嘲笑う男。許しを請うように崩れ落ちる自分。
剣城 零士:苦しみに顔を歪ませ、化け物へと変貌していく女。
剣城 零士:鎖の鳴る音が近づいてくる。
剣城 零士:──逃げろ。逃げろ。今すぐに。
剣城 零士:眼前の敵の強大さを物語るように、幻視と耳鳴りは際限なく強まっていく。
剣城 零士:「黙ってろ」
剣城 零士:クラリッサ・エルツィオーネの銃火が勝利と栄光を指し示すように。
剣城 零士:剣城零士を囚えたそれは敗北と屈辱を刻み込む。
剣城 零士:契約者が選択を迫られる度、その遺産は未来を見せる。選択の先にある最も忌むべき敗北の可能性を幻視させ、絶望を呼び起こす。
剣城 零士:お前の選択が、お前に応えることはないのだ、と。
剣城 零士:耳鳴りは止まない。幻視は消えない。契約者が選択を止め、どこにも向かえなくなるまで。
剣城 零士:──その遺産に囚われた者に、導きの糸はない。
剣城 零士:怪物は終わりなき迷宮をさまよい続け、裏切り者にすらなれなくなる。
剣城 零士:それが牢獄。剣城零士が契約した形なき遺産。
剣城 零士:《ミノスの迷宮》。
剣城 零士:「オオオォォォッ!」
剣城 零士:咆哮。囚われの魔獣が駆ける。
剣城 零士:戦闘という選択の連続。無数の敗北の光景が瞳を灼く。
剣城 零士:耳鳴りが無限に重なる。逃走を唆す囁きが反響して頭蓋が割れるように痛む。
剣城 零士:「クソ……喰らえッ!」
剣城 零士:耳は塞がない。目を逸らさない。
ドン・ゴールドウェル:「またテメェか! 野望も信念もねえ、傭兵くずれが――!」
剣城 零士:「──ああ、そうとも!」
剣城 零士:自分はまともじゃない。普通に憧れたことなどない。
剣城 零士:戦うのは楽しい。平穏は退屈だ。
剣城 零士:なのに──初めて敗北を味わわされ、追いかけた"守護者"の姿は、何よりも輝いていて。
剣城 零士:日常に憧れることはできないのに、日常を守る者に憧れた。
剣城 零士:白であり続けるには本能を抑えきれず、黒に堕ちるには憧れが邪魔をする。
剣城 零士:白にも黒にも染まれない異分子。何者にもなれない灰色。
剣城 零士:「俺が」
剣城 零士:「灰の光」
剣城 零士:「《グロウ5》、剣城零士!」
剣城 零士:「覚えとけ──てめえが最後に聞く名にしてやらぁ!」
剣城 零士:幻視を乗り越えて走り、走り、走り。
剣城 零士:──気づけば敵は唯一人。
"不良債権":糸に縛られた獣が、雲霞の如き斬撃に散らされる。
剣城 零士:「さぁ、名乗れよ」
剣城 零士:「喧嘩の時間だぜ、お坊ちゃんよぉ!」
剣城 零士:限界を超えた肉体と精神で、男はなお笑った。
ドン・ゴールドウェル:「カッ、」表情が引きつる。額に汗が浮かぶ。「ハハ、ハッハアーーーッ!」
ドン・ゴールドウェル:「乗るかよ! 馬鹿が!」
ドン・ゴールドウェル:ご ぱ
ドン・ゴールドウェル:ゴールドウェルの立つ部分を除いて。その周囲の足下全てが、鎖の群れに変わった。
剣城 零士:「なっ……クソが!」
ドン・ゴールドウェル:「落ち窪む火口を知ってるか!」
ドン・ゴールドウェル:それは獣を捕えるトラバサミにも似ていた。半球状の穴は、その内側に鎖を湛えて、疾走する剣城の体を宙に浮かせ、
ドン・ゴールドウェル:「言ったよなあ! 誰の"器"が小さいってェ……!?」
ドン・ゴールドウェル:絶え間なく湧き続ける鎖の奔流が、剣城を捕え、その身を抉り、封殺する。
剣城 零士:「て、めぇ……!」
剣城 零士:鎖の檻に囚われる。
ドン・ゴールドウェル:溢れる鎖は、増え続ける。溶岩のように。火砕流のように。
ドン・ゴールドウェル:極度侵蝕域平衡体。侵蝕率の代償となる異形化を他者に押し付けたことによる、澄み渡った思考でゴールドウェルは考える。
ドン・ゴールドウェル:彼は戦士ではない。だが才に劣る身の上で、ファミリーの数多の抗争を避けてきた小賢しさがあった。
ドン・ゴールドウェル:「グレイプニルは、レネゲイドを外から書き換える力だ」
ドン・ゴールドウェル:「だったら――なあ、出来るよなあ! 簡単だよなあ!」
ドン・ゴールドウェル:「《マスターフリント》ォ!!」
ドン・ゴールドウェル:鎖が赤熱し、溶ける。魂を狂わせる虹色の溶岩となって、船を、海面を、空中を流れ落ち、
ドン・ゴールドウェル:完全に制御された狂熱という矛盾をはらんで、敵対者を押し流さんと殺到する!
林 俊:「……違う」思わず身を乗り出しかけて。「奴は……奴の炎は!」
対雁 皐月:「死者の技を模るか…私に対して皮肉なものを用いてくれる。」
済鳥魁斗:「なんでもありかよ……!」回避が間に合うものではない。だが割り切ったところで、受ければどうなるかも分からない。
春江 由:ちゃり。
春江 由:
報告書No.678476261:補遺 拘束した秘儀大全へのインタビュー
春江由(拘束されてる姿):「太初に海あり、海の上に主来たる。主の御許に衆起こる。衆は主の知恵を集める。終末の日、主は知恵を刈り取り、衆は水に溶ける。我々はこれを繰り返す。」
春江由(拘束されてる姿):「ずっと昔から続く、この島のおとぎ話のようなものです。」
春江由(拘束されてる姿):「……この話が架空のものでないと知っているのは、私だけですね」
春江由(拘束されてる姿):「並行世界と呼ばれる場所で、主による終末の日は起こり続けています。」
春江由(拘束されてる姿):「主は、あらゆる知恵を集める樹であり水です。身体の70%を水分で構成している人類は、主の視座からすれば単なる端末に過ぎないのでしょう」
????:「はあ」
????:「つまるところ、並行世界を渡り人類ないし知的生命体を溶かして滅亡させ、彼らの持つ記憶を収集する現実改変物質。」
????:「それが君の崇める主、ということでいいんだね?」
春江由(拘束されてる姿):「すんごいひどい言い草ですが大体あってます!だから無言でシャープペンシルを折らないでください!」
????:「はは、ごめんごめん、色々腹立ってきてさ」
????:「とはいえ、俺の勝ちは勝ちだ。せいぜいその終末は目いっぱい引き延ばしてもらうよ」
春江由(拘束されてる姿):「むう、勝ったら言うことを聞く、と言ったのは私です。いいでしょう」
????:「ただし……もう一個条件を付けさせてもらおうかなー」
春江由(拘束されてる姿):「なんですか業突張りですねあなた!いいですよ!」
春江 由:
春江 由:するり、と鳥居型の髪飾りを取る。
春江 由:祭具を砕いてあん畜生がお揃いに固めた業腹もいいとこの品だが、それはそれ。
春江 由:「No.678476261の契約に従い現在を非常事態とし、特別措置を申請します」
春江 由:かちり、鍵が開いた。再申請可能になるまで48日。髪飾りを
春江 由:投げる。
春江 由:「ꌒꋯꌮꍖꌎꇿꀁꅾꇿꏚꌒꀀꊉꉈꇈꂳ ꂷꑻꆍꑾꂴꆀꄲꀃꀑꈑꊈꌉꇎꌡ」
????:「ほんっとうにどうしようもないときさ」
????:「俺らのこと助けてよ」
春江 由:「お望み通り助けてやりますよバーカ!」
春江 由:瀑布が海より起こり、カーテンのように辺りを飲み込んだ後。
春江 由:気づけば数多の鎖は、夢幻のごとく消え失せた。否。
春江 由:溶けた。
ドン・ゴールドウェル:鎖となり、炎となり、溶岩となったレネゲイドが。
ドン・ゴールドウェル:更に、他愛もない水滴に溶けた。
ドン・ゴールドウェル:「――ん、だと?」
ドン・ゴールドウェル:何が起きたのかは見当がつかない。「何しやがった、ガキ!」
ドン・ゴールドウェル:あの、パーティドレス姿の女の消耗から、奴が何かをしたのは分かった。
春江 由:原理は単調だ。鎖と溶岩の記憶だけを主の樹に「記した」
ドン・ゴールドウェル:グレイプニルシンドロームと超侵蝕率を備えた自分ですら、その知覚外で何かを起こされたということ。
ドン・ゴールドウェル:「だったら。こっちか」
春江 由:「はあ……はあ……すみませんこれあと48日は使えません!あとは総攻撃をってあっ」
ドン・ゴールドウェル:パチッ、と指を鳴らす。無力化された熔鎖の合間に、混ぜ込まれ、投げ込まれたものがあった。
ドン・ゴールドウェル:周囲のレネゲイドを改変し、生成した。だが、モノとしてはありふれた手榴弾。
ドン・ゴールドウェル:「くだらない技で死ね」
ドン・ゴールドウェル:連鎖する爆発が、全員を呑み込む。二段構え――というよりも、後出しで手数を改変し続けられることこそが、
ドン・ゴールドウェル:ドン・ゴールドウェルの感じる、このシンドロームの使い方であった。
対雁 皐月:「ガハ……ッ」悪趣味な思考実験の如き、熱波と衝撃の瀑布が全身を苛んでいく。
対雁 皐月:神殺しと謳われているが、それは殆どが単純な攻防の際の特質だ。レネゲイド変質の防備に関しては、実のところミストルティンは一般的なシンドロームと差はほぼ無い。
済鳥魁斗:膨大な数の爆撃。まともに受け、倒れ伏せる。
春江 由:振り向きざまに手りゅう弾、対応はできない。続く言葉もなく大火傷を負う
林 俊:燃える。焦げる。服と皮膚の下に隠れていた、鋼鉄の部品があちこちに露出する。
林 俊:……だが、立っている。あちこちにバチバチと火花を散らしながらも、致命的な負傷は避け続けている。
林 俊:「言ったはずだ」
林 俊:「奴の炎は、こんなものでは、ない!」
ドン・ゴールドウェル:「こっちはこっちで効き辛ぇ奴がいるか。デクの棒が」
済鳥魁斗:爆破による痛み、熱、耳鳴り
済鳥魁斗:その中でも、意識と共に、絶対に手放さなかったものがある
済鳥魁斗:「───届いた!」
済鳥魁斗:戦闘のさなか、クラリッサの居所へと伸ばしていたワイヤーが、遂に繋がった。
"囚縛者":屋内。広間を埋め尽くしていた無数の鎖が、クラリッサを縛り付けている。
済鳥魁斗:すかさず巻き戻す。窓を割り、船外に身を投げ出し、再び窓を割って。
"囚縛者":他者の干渉に反応した防衛機構が、反射的に抵抗を強め、侵入者へと痛烈な打撃を浴びせる。
済鳥魁斗:「グッ、があぁぁ………っ!!!」
クラリッサ:だが。同時に。「…………」鎖と、硝子の破片と。ワイヤーに巻かれながら、小柄な影が引きずり出される。
クラリッサ:ごろごろと甲板を転がり、少しの沈黙の後、
クラリッサ:「……ゲホッ、ゲホッ!」激しく咳き込み、身を震わせる。
済鳥魁斗:「手荒でわりい、でも無事だよな!?」
クラリッサ:「ハァ、……あなた……」憔悴した目で、済鳥を見上げる。「……嘘。来たの?」
《異界の巫女》新条 梢:『ナイスです魁斗さん!』
済鳥魁斗:「ユニバーサルなガーディアンなんだ」
済鳥魁斗:「どこだって突っ込むんだぜ!」
春江 由:「ご無事でよかったです!おかえりなさい!」続こうとしていたが済鳥さんが助けてくれたので少し近づくだけにしておく
クラリッサ:「……それらしい発言、初めて聞いた気がするわ……」皮肉を言いながら。
クラリッサ:「ユカリも、ありがとう。……レイ、ジ、は?」
済鳥魁斗:「あいつは真っ先に突っ込んでった」
春江 由:「一番前、もうゴールドウェルと殴り合ってます」
済鳥魁斗:「……あいつだったほうが嬉しかった?」
クラリッサ:「それは、余計な気遣いよ、守護者さん」震えながら肩を竦める。
クラリッサ:「あいつが助けに来てたら、偽物を疑って蹴っ飛ばしてたかも」
クラリッサ:空の雨雲と、ゴールドウェルと、その周囲を埋め尽くす巨大な鎖の群れを見上げる。
春江 由:「ほら、済鳥さんで正解でしたよ!自信もって!」
済鳥魁斗:「わあってらい!」
済鳥魁斗:「それに俺の本番は……ここからだ」
ドン・ゴールドウェル:「今更だな、元跡継ぎ」
ドン・ゴールドウェル:「あの傭兵はもう終わりだ。黙ってそこで見てろ」
ドン・ゴールドウェル:「俺は」 「忙しい」
ドン・ゴールドウェル:眼下。
ドン・ゴールドウェル:UGNの最後方でレネゲイドを高め続ける女を見下ろす。
対雁 皐月:胸元の励起光は、先の邂逅よりも出力を落とし、より研ぎ澄ませた硬質さを滲ませている。
対雁 皐月:「一人では辿り着くことすら能わぬ、荒天の路だった。」
対雁 皐月:新条さんが掲げ、クラリッサ君が謀り、支部長が回し、剣城君が駆け、林君が耐え、済鳥君が繋ぎ、春江君が掲げた、一本の薄明。
対雁 皐月:「よくぞ為した。故に、私も為す。」
対雁 皐月:"抜影"、抜錨―――しかして、それを鎖の巨躯へと振りかざすことはなく
対雁 皐月:突き出した手にぶら下げる。さながら、敵の目へと翳しているかのように
対雁 皐月:「ミストルティン戦術の最奥。顕すに、この時を以て他に無し。」
ドン・ゴールドウェル:「やってみろ! こっちだって、最初からテメェを――」
ドン・ゴールドウェル:周囲。火口の窪地を作り上げている、膨大な鎖を全て迎撃に回す。
ドン・ゴールドウェル:元よりあの天敵対策で用意し、溜め込んだ防壁だ。
ドン・ゴールドウェル:――――が。
ドン・ゴールドウェル:「!?」
ドン・ゴールドウェル:(――なんッだ、この抵抗は! 巨人を抑えこんでるんじゃねえんだぞ……!)
ドン・ゴールドウェル:捕えた男が、中で暴れ続けている。絡み付いた鎖を解けない。否、緩めた瞬間に食い破られる。
ドン・ゴールドウェル:「仕方ねえ。こっちだ」
ドン・ゴールドウェル:きり
ドン・ゴールドウェル:き りりりりり
ドン・ゴールドウェル:ミミズのような細い鎖が、甲板を這い、滑る。
ドン・ゴールドウェル:狙いは唯一人。先程、埒外の技を示した少女――――その無防備な脊椎。
クラリッサ:「ユカリ!」 音に気付き叫ぶが、体が動かない。
対雁 皐月:「問題はない。」
春江 由:「!」更に一拍遅れて気づく、避けるも振り払うも少女の肉体では間に合わない
ドン・ゴールドウェル:鎖が跳ねる。少女を狙う。
ドン・ゴールドウェル:「さっきと同じことを、俺の為に、もう一回やれ!」
対雁 皐月:「そうだろう?―――済鳥君。」
春江 由:「助けて済鳥さん!あれもう一回やったら私あん畜生に殺されます!」
済鳥魁斗:「無茶言うぜ!」
済鳥魁斗:残された猶予は一瞬。ただ一人を狙う為の鎖、それを絡め取ることは、至難の業だ。
済鳥魁斗:あちらも精密に鎖を操ることが可能なのだろう、単に叩き落とそうとするだけでは防げない。確実に。
ドン・ゴールドウェル:"改変"の力を圧縮した一本である。生半可なオーヴァードでは、受けること自体が侵蝕を意味する。
済鳥魁斗:これまでのダメージもある。やり切れるのか?一瞬の時間に、無数の逡巡が過ぎていき
済鳥魁斗:それを───吹き飛ばす。
済鳥魁斗:「今、みんなの運命は……俺の指先ひとつで決まるんだぜ!やれ、俺ェ!!!!!」
済鳥魁斗:糸が鎖の先端に触れ、引きはがす。迫りくる”改変”の力。だが───
済鳥魁斗:「グ、ウ、うおああああああ!!!」”対抗種”。済鳥魁斗のレネゲイドは、他者のレネゲイドに対し、強く作用する。
済鳥魁斗:とりわけ、自らを書き換えようとする悪意に対しては、強く、強く燃え上がる。
ドン・ゴールドウェル:鎖の改変力が。削られていく。縛り付ける糸を、溶岩のように遡りながら、減衰させられる。
済鳥魁斗:「い、け、えええええ……!」
ドン・ゴールドウェル:それは済鳥の眼前まで迫り――――――――焼け落ちた。
ドン・ゴールドウェル:「ん、な……ッ!?」
ドン・ゴールドウェル:「なんっなんだテメェは! マスターフリントの時から……たかが、秩序の犬コロが!」
ドン・ゴールドウェル:「何が運命だ! 分かるだろうが!? もう日常の維持なんざ、間に合わねえんだよ! 大人しく落ちろや!」
済鳥魁斗:「間に合わせる!繋ぎとめてやる!」
済鳥魁斗:「そのための糸なんだ!俺の望んだ……力だ!」
ドン・ゴールドウェル:「単純馬鹿が……!」忌々しげに喚くのは、無意識下で察しているからだ。
ドン・ゴールドウェル:二手を失った。手数の改変が。間に合わない。
対雁 皐月:「wag the dog.」
対雁 皐月:「見事だ。注視結構だが、視座の高さに胡座をかいたな?」
対雁 皐月:「見落としたものは、致命的だぞ。」
対雁 皐月:開放。放した手から鎖の音を響かせて、錨は影の海を落下していく。
対雁 皐月:「元型、最大戦力形態。」
対雁 皐月:ジャ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ………
ゴゥ ウ ン
対雁 皐月:「臨界越境」
対雁 皐月:水底を叩く錨の重音が、周囲の鎖を払い除けるように響くが同時。
対雁 皐月:対雁の影が溢れ返り、視界の届く限りにその海域を押し広げていく。仄暗い海中は、中をぎっしりと放射状に広がる鎖で満たされた、曇天の海原を港湾に現出させた。
対雁 皐月:「抜影無尽鐵底戒港」
ドン・ゴールドウェル:(ミストルティン。宙からの脅威に対して生命が生み出した抗体反応)
ドン・ゴールドウェル:ゴールドウェルが融合し、乗っ取った海辺に、内側から別の因子が穴を空けている。
ドン・ゴールドウェル:(アナは。他愛もないオモチャの抵抗だと言った。これが。……こんなものが?)
ドン・ゴールドウェル:「――るな」
ドン・ゴールドウェル:「来るな! 俺に近づくんじゃねえ! この、化け物が――――――――――!」
対雁 皐月:「"化け物"?」
対雁 皐月:「あの策謀家の私怨だと、私は考えているが…元の私のシンドロームはウロボロスだ。通常は症例が追加されるのがミストルティンへの転換なのだが、そっくり入れ替わっていてな。」
対雁 皐月:「しかし、そう考えると合点が行くだろう。」
対雁 皐月:「蛇が敵対者の業を象るに、何の違和がある。私を見て化け物だと叫ぶならば、それは己自身の姿に他ならない。」
対雁 皐月:「―――しかして、案ずるな。この海も鎖も、その全ては他者への干渉能力を持たない。」鎖の放射する中心に対雁は立ち、提督服と共に、その身に鎖を取り付けている。「これは"導線"だ。」
対雁 皐月:その言葉の意味を待たずして―――ヴゥアアアアア! 黄泉の門が開くが如きラップ音と共に、プラズマ質の人型が、背後からゴールドウェルを錨で打ち据える…!
対雁 皐月:「この鎖の海は、私の戦闘思考を導電し、次に仕掛ける動作を幽体として実体化させる。その薄弱な存在は、私の"思考の亡霊"だ。」
対雁 皐月:ラップ音。横合いから、錨を振りかぶった対雁の幽体が吶喊。その攻撃はきちんと錨の超重を伴い、荷電粒子の軽さを以て振るわれる、不条理の存在。
ドン・ゴールドウェル:「ゴッ……!?」
対雁 皐月:「その発生速度は、字義通りの刹那―――心に想いを浮かべる合間。」
対雁 皐月:ラップ音。横合いの仕掛けが完了する間もなく、正反対から幽体の下段薙ぎ払い。
ドン・ゴールドウェル:体が削られる。即座に超侵蝕状態のレネゲイドが、体を再生させる。
対雁 皐月:「即ち、私の思考速度と戦術の組み立てのみが、この形態の戦力を決定する。」
対雁 皐月:ラップ音。ラップ音。ラップ音。
対雁 皐月:幼い頃から只管に、忠実に、愚直に、戦闘員としての鍛錬と実践を繰り返してきた対雁にとって。"次の手"を考えることは、真っ直ぐ歩くことに等しい。
対雁 皐月:皆が渡した、この一筋の幽き辻を。
対雁 皐月:ラップ音は今や断続的に鳴り響く。艦船の汽笛を直接浴びるかのような轟音と共に、群れを為す対雁"個人"の亡霊が、その重量と衝撃だけは元のままの錨を叩き込み続けていく。
対雁 皐月:「船達は追憶を載せ、我が港をただ廻る。」
対雁 皐月:「『曇天・回歴船団』」
ドン・ゴールドウェル:ドン・ゴールドウェルは戦士ではない。ゆえに攻撃行動の必要のない手段を取ってきた。
ドン・ゴールドウェル:澄み渡った思考は、抵抗の可能性を考える。すなわち、0距離から実体化する霊体の攻撃を、回避する、あるいは狙いをつけさせないこと。
ドン・ゴールドウェル:取れるはずもない手段であった。「ガ、ア゛ァアアアアアーーーーーッ!」
ドン・ゴールドウェル:かち上げられ続けた体が、墜落する。
ドン・ゴールドウェル:「ゲホッ、が、アア…………!」
ドン・ゴールドウェル:立ち上がる。澄み渡った思考は、今度こそ、もっとも単純な解決策を示した。
ドン・ゴールドウェル:「もっと、だァ!」レネゲイドの深度を上げる。「寄越せ、贄共! もっと上げろ! 俺の栄光のために!」
ドン・ゴールドウェル:周囲に鎖が生まれる。
ドン・ゴールドウェル:嵐のように。竜巻のように。
春江 由:「ꌊꇛꉙꀔꌫꌳꌚꀓꊇꀔꄱꌌ ꉊꃞꇾꀀꌊꇕꌋꇏꀓꊈꑹꁬꆻ!」
春江 由:ぱぱぱぱぱぱぱ、と水で形成されたファインダーが360°ぐるりと竜巻を囲い撮影していく
春江 由:ぱしゃり、とシャッター音にも水音にも似た音が1回するたびに、1枚、また1枚と鎖が解かれていく
春江 由:「主の権能は欺瞞を払い真実を明らかに!つまるところ全部丸見えですね!」
春江 由:「今です林さん!」
林 俊:「ああ」
林 俊:「ゴールドウェル」
林 俊:「古傷が……消えたな」指で己の目元を叩く。
林 俊:真っ直ぐに腕を伸ばす。袖口から、ガチャリと金属音が連続して響く。
林 俊:「なかなか、落ち着かないだろう。俺は、そうだった」
ドン・ゴールドウェル:「…………! それが、どうした!」
林 俊:「どうもしない。本当にどうでもいい話だ」
林 俊:両腕に仕込まれていた拳銃が覗く。反動に備え、軽く姿勢を後方に逸らす。
林 俊:その体勢はまるで功夫を鍛えた者のそれに見えたが、しかし。
林 俊:そうではないことを、彼自身が一番知っている。彼の武器は、あくまで現代式の飛び道具。
ドン・ゴールドウェル:「もう見てんだよ……部下の頭から! その、くだらねえ不意打ちの仕込み銃で!」
ドン・ゴールドウェル:「このレネゲイドの極点相手に! 何が出来るってんだ! アアァ!?」
林 俊:(それで良い。くだらない、不意打ちの、人の力の欠片もない武器で)照準を合わせる。
林 俊:(俺はこの身体で仇を取った。この身体で、これからも生きていく)
林 俊:(「お前も……いつカ、同じ、ように……」)死にかけた男の声が脳裏に蘇る。
林 俊:(そうだな、いつか、燃え尽きる)
林 俊:(だが、この調子ではだいぶかかるぞ、フリント。何せ鋼鉄だ。悪いな)
林 俊:気とは、体内を巡るエネルギーであり、誰の身体の中にも存在する。
林 俊:誰の身体の中にも? わからない。彼は既に生身ではない。完全義体。機械化兵。しかし。
林 俊:気とは、また心の動き・状態・働き。感情。精神。それならば、己にも残っているはずだ。
林 俊:バチバチと、レネゲイドの弾ける光が銃口に宿る。想いが解けて纏わりつく。
林 俊:「鉄人燦花、参る」
林 俊:「貴様の顔に、新しい傷をふたつ、つけてやる」
林 俊:発砲。
ドン・ゴールドウェル:鎖でできた槍が、その片手に纏わり付く。
ドン・ゴールドウェル:自分の体よりも心よりも、グレイプニルの力を、彼は何より信奉していた。
ドン・ゴールドウェル:心身、今まで何の役にも立たなかったからだ。
林 俊:「春江、行くぞ!」
春江 由:「了解です、林さん!」目の前には五角の魔法陣、準備は万端だ
林 俊:「手数がいる。剣城の奴を」再度拳銃を構え。
林 俊:「引っ張り出しに行く」乱射!
春江 由:「了解です、フルチャージ完了!ファイアー!!」魔法陣から大量の水が一直線に吹き出す
林 俊:(ファイアー……?)
林 俊:英語について考えながら、さらに射撃を続ける!
ドン・ゴールドウェル:放水。乱射。押されるはずのないものに。「――な、っ!」
ドン・ゴールドウェル:貫通できない。鎖が衝突し、互いに弾き飛ばされる。
ドン・ゴールドウェル:「なん………――!」 落ちていく。甲板の上。その先には、今だ残っている、彼が作った鎖の火口。
ドン・ゴールドウェル:ドン・ゴールドウェルは聞いた。
ドン・ゴールドウェル:あのクラリッサすら十分に拘束し、囚えた鎖群が。
ドン・ゴールドウェル:内側から軋む音。
剣城 零士:鎖の檻。
剣城 零士:その頂点が焼け焦げる。
剣城 零士:「──ラァァァァァッ!」
剣城 零士:焼き切られ、砕け散る。鎖が。
剣城 零士:走っていた。
剣城 零士:敗北の幻視に埋め尽くされても。
剣城 零士:輝かしい未来など見えずとも。
剣城 零士:己を囚える鎖、その尽くを斬り捨てて男は走り続けていた。
剣城 零士:何故倒れていないのか。何故諦めなかったのか。答えはひどく単純で。
剣城 零士:その男は、終わりのない迷宮を走ることには慣れていたから。
剣城 零士:伸ばした手が──届く。
剣城 零士:ゴールドウェルを捕まえる。
ドン・ゴールドウェル:「――――」
剣城 零士:「随分欲しがってたみてえじゃねえか、こいつを」
剣城 零士:その手には、青と白で構成された匣。
剣城 零士:「そんなに欲しけりゃ」
剣城 零士:「くれてやるよ」
剣城 零士:握りしめ、男の胸に叩き込む。
ドン・ゴールドウェル:「それは――」
剣城 零士:「てめえも一度」
剣城 零士:「囚われてみやがれ──!」
GM:輝きが、辺りを呑み込んだ。
GM:カッ、と広がった光は、曇天も、客船も、溶鎖も、全てを切り離して。
GM:――青い海。白い砂。突き抜けるような晴天。
GM:――非現実的なまでの豊かな自然に満ち溢れた、光り輝く海岸。
GM:【??? かつて大英雄が愛した地 "アマルフィの妖精墓" 】
クラリッサ:「ここが……」
クラリッサ:とっさに、傍にいた春江にしがみついていた。あたりを見回す。
春江 由:「わぷ……綺麗ですね……!雲一つない晴天です!」おんなじようにぎゅっとしながら周りを見る
対雁 皐月:「曇天は君の喚んだ技では無いのか?」
済鳥魁斗:「なんだここはああああ!!!!!」きょろきょろ見渡す
林 俊:「……ここか」
GM:海岸のあちこちに、エルツィオーネの数多の遺産を湛えた、無数のガラスの箱が浮かんでいる。
対雁 皐月:影の海原を一旦自らに折り畳む。
ドン・ゴールドウェル:「ああ……ああ!」
対雁 皐月:まずは、彼の番だからだ………否。"彼と彼女の番"だ。
ドン・ゴールドウェル:「そうだ! 俺は、ここに、ここに!」
ドン・ゴールドウェル:「やっと、ここに来れた! エルツィオーネの首領の証明! が――――」
ドン・ゴールドウェル:「ここ、に、あ、ああ、あ、ががが、ががあ……!」
ドン・ゴールドウェル:男が箱を抱えて、悶え苦しむ。
ドン・ゴールドウェル:他者の贄を糧に、際限なく高め続けていた侵蝕率が、彼自身に牙を剥く。
ドン・ゴールドウェル:「ガ、アア、アアアアア……!」肉体が異形化を始める。視界が、言葉が歪んでいく。
ドン・ゴールドウェル:Eロイス『不滅の妄執』『砕け散る蒼穹』 『超越活性:異形の刻印』 『超越活性:セカンドウィンド』が解除されます。
済鳥魁斗:(作戦通りとは言え……止められやしないか……)
クラリッサ:「……そういうこと。考えたものね」
エンリコ・エルツィオーネ:「ハハ。ハア。ハア、ハアア……!」
エンリコ・エルツィオーネ:ありふれた、肉体に変調を来した獣の姿であった。
対雁 皐月:「―――貴様という船には、その鎖は過ぎた積荷だったようだな。」
エンリコ・エルツィオーネ:覚醒直後のオーヴァードが、運悪く不意に至ってしまうような。
エンリコ・エルツィオーネ:「構ウ、カ」
エンリコ・エルツィオーネ:「俺ハ。マダ、俺ダ」
エンリコ・エルツィオーネ:「死ネ、クラリッサ。死ネ、UGN」
エンリコ・エルツィオーネ:「俺ハ、マダ、ココニイルゾ!」
剣城 零士:「………」
剣城 零士:壊れていく男をまっすぐに視線に捉えて。
剣城 零士:振り向いて、女を一瞥し。
剣城 零士:「遅ぇぞ」
クラリッサ:「……は」
クラリッサ:「どっ、ちが!」
剣城 零士:「手のかかるこって」
剣城 零士:それだけ言って、握りしめていたものを投げ渡す。
剣城 零士:《アリアンナの泪の秘蹟》。
クラリッサ:糸の塊が、クラリッサの手元に届くとともに、銃剣の形を為す。
クラリッサ:「――けれど。ええ」
クラリッサ:「少しだけ、褒めてもいいわ」
剣城 零士:「えらそうに」
剣城 零士:獰猛に笑って前を向く。
剣城 零士:「まだ『25%ってところ』か?」
剣城 零士:「お疲れなら休んでてもいいぜ、お姫様」
クラリッサ:「本当に口が減らない……。たまに気の効いても、怪物は怪物かしら」
クラリッサ:銃剣の一部から、ほつれるように糸が離れる。
クラリッサ:それは飾り紐のような形状になると、四肢に巻き付いて、鎖の傷を隠し、姿勢を正した。
クラリッサ:「いつだって、銃火の乙女は奥の手を持っているものよ。――これで120%」
クラリッサ:「あなたは引っ込んでいても構いませんわよ?」
剣城 零士:「上等だよ、その喧嘩も買ってやる」
剣城 零士:「ついてこれなきゃ置いてくぜ」
GM:それでは、2ラウンド目に移行します。
GM:セットアップ!
エンリコ・エルツィオーネ:こちらはありません
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+12、暴走を受けます。対象は私
対雁 皐月:なし
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を7増加(133 → 140)
林 俊:ありません
春江 由:「水天阿耨多羅三藐三菩提樹」(鮮血の奏者L4+サングイン)HP3点消費、ラウンド間単体のATK+27.コスト4
済鳥魁斗:ないぜ!
春江 由:これを剣城さんに
春江 由:春江 由の侵蝕率を4増加(147 → 151)
剣城 零士:ありがとう!
GM:ではイニシアチブ!
剣城 零士:こちらは以上!
GM:エンリコの手番
エンリコ・エルツィオーネ:マイナーで《オリジン:ヒューマン》
エンリコ・エルツィオーネ:メジャーで《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《異形の祭典》
エンリコ・エルツィオーネ:対象は二体。剣城さんと対雁さんを狙います。
対雁 皐月:暴走リア不!
剣城 零士:同じく!水晶の宮殿も使いません
エンリコ・エルツィオーネ:黒水晶回避! 死ねーーっ!
エンリコ・エルツィオーネ:10dx8+1
DoubleCross : (10DX8+1) → 10[1,2,3,3,4,5,6,7,7,10]+7[7]+1 → 18
剣城 零士:暴走してるんだよな~ 受けます!
エンリコ・エルツィオーネ:カスみたいな出目だが……きちんと味わえ! 暴走はデバフ!
エンリコ・エルツィオーネ:2d10+19
DoubleCross : (2D10+19) → 16[7,9]+19 → 35
剣城 零士:倒れます。林さんへのタイタスを昇華して復活!
対雁 皐月:死ぬ!
エンリコ・エルツィオーネ:武器は告死者の槍でした
対雁 皐月:『澄み渡るもの』へのロイスを、P感情を憐憫の表にして、タイタス昇華します
対雁 皐月:復活
GM:ではイニシアチブ。
GM:剣城さんどうぞ
剣城 零士:はい!
剣城 零士:マイナーなし。
剣城 零士:黒の剣で白兵攻撃を行います。 コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:対象はエンリコ・エルツィオーネ
剣城 零士:NPCカードの使用を宣言!
剣城 零士:『NPCカード:クラリッサ・エルツィオーネ』
クラリッサにロイスを持つPCが攻撃を行なうときに宣言する。
《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》《神速舞踏》による攻撃を行なう。
シナリオ1回使用可能。
剣城 零士:ロイスは持っている!来い!
クラリッサ:来るのはそちらです!
剣城 零士:命中判定!
クラリッサ:《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》
クラリッサ:9dx7+2
DoubleCross : (9DX7+2) → 10[2,3,3,7,7,7,9,9,10]+5[2,3,4,4,5,5]+2 → 17
クラリッサ:こいつ固定値型なんだよな……《神速舞踏》《神速舞踏》!
クラリッサ:達成値37。ダメージ出します
クラリッサ:11+12+8+4d10
DoubleCross : (11+12+8+4D10) → 11+12+8+26[6,8,8,4] → 57
剣城 零士:7DX+24+0@10 (侵蝕130~)
DoubleCross : (7DX10+24) → 10[3,4,5,7,8,9,10]+3[3]+24 → 37
剣城 零士:同値かよ
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:4d10+3d10+35+6+27 (侵食100~)
DoubleCross : (4D10+3D10+35+6+27) → 21[4,2,8,7]+12[1,7,4]+35+6+27 → 101
剣城 零士:101点!
エンリコ・エルツィオーネ:器物使いで告死者の槍と融合。ガード。《デモンズウェブ》
エンリコ・エルツィオーネ:57+101-5d10
DoubleCross : (57+101-5D10) → 57+101-25[1,6,2,7,9] → 133
エンリコ・エルツィオーネ:ほぼお祈りの分しか減らせない!
エンリコ・エルツィオーネ:死にます。これ以上の復活もなし。
GM:真・クライマックス戦闘、終了です!
剣城 零士:勝った!
林 俊:うおーーーー
対雁 皐月:おめでとう。君の勝ちだ。
春江 由:やったあ!
済鳥魁斗:やったぜええええ!
GM:では演出!
エンリコ・エルツィオーネ:「オオ、グオオオオォオオ……!」
エンリコ・エルツィオーネ:右腕が、毛むくじゃらの異形と化していく。纏っていた熔鎖は冷え切って塊まり、今は歪な三つ叉の槍のようになっていた。
クラリッサ:「いい加減にしなさい! 叔父様!」 海岸を走りながら、クラリッサが叫ぶ。
クラリッサ:「知っているでしょう! あなたはただ、利用されているだけ!」
クラリッサ:「少しばかり似せるのが楽だからと! コードウェル博士への挑発と当てつけのためだけに!」
エンリコ・エルツィオーネ:「ソレ、ガ、ドウシタ」
エンリコ・エルツィオーネ:「アナ、は! アの時! あノ場所デ! 俺ヲ、選ンダ!」
エンリコ・エルツィオーネ:毛の下で増えた瞳が、敵を睨んだ。
エンリコ・エルツィオーネ:忌々しい傭兵。そして、グレイプニルの天敵たる、錨の女! 腕が――三本に裂けて伸びる。
エンリコ・エルツィオーネ:「ソレダケダッタ! 俺ヲ噛ンダ毒蛇ノタメニ、生キルノガ! 滑稽カ! オ嬢様ァアア!」
エンリコ・エルツィオーネ:――――振り下ろされた長大な鞭が、海岸線を引き裂いた。
エンリコ・エルツィオーネ:鎖もない、力任せの一撃。だが、疲弊しきったオーヴァードを叩くには十分な威力である。
対雁 皐月:剣城のレネゲイド励起が尾を引き、対応行動を選べない。どうにか胴輪を絶たれぬように身を鎖で繋ぐのが精一杯だ。
剣城 零士:その身に受ける。衝撃に身体が軋む。
剣城 零士:崩れかけた脚を無理やり地面に叩きつけるように踏み留まる。もはや意地だけで立っている。
対雁 皐月:「侵蝕…ガハッ、当然、か。高い場所のみを切り取ったのだ…相応に、強大なジャームであることには変わりない…だが。」
クラリッサ:「く、アッ!」薙ぎ払われ、水飛沫を上げて転がる。
対雁 皐月:「悪いな……まだ私は、石の味が恋しいらしい。」悲鳴を上げる体を努めて無視し、海水濡れの体を起こす。
クラリッサ:跳ねた拍子に猫のように身を翻し、手を付いて敵を見据える。
剣城 零士:「……おい」
剣城 零士:春江に向けて振り向く。
春江 由:「あっはい!何か御用でしょうか!」屈託のない笑顔だが、よく見ると目には闇が入っている。
剣城 零士:「あいつの」
剣城 零士:刃を、もはや怪物でしかないものに向けて。
剣城 零士:「名前、なんつったっけ」
剣城 零士:誰かの出来損ないのような、ふざけた名前を聞いた覚えもあるが。
春江 由:もはや、それは覗き見るまでもなかったので。
春江 由:指で構えていたファインダーの印を下ろして
春江 由:「エンリコ・エルツィオーネさんです!」
剣城 零士:「──そうだな」
剣城 零士:「お前も、覚えとけ。その名前」
春江 由:「――」
剣城 零士:今更。言うまでもないことだと思ったが。
剣城 零士:どうも、抜けた分際で。先輩面をする気分だったらしい。
春江 由:「……はい!」なんとなく、主にも渡さず、私が覚えておきたかったので。そう返事だけして、それだけ。
剣城 零士:「よし」
剣城 零士:視線を前に向ける。
剣城 零士:横を向く必要はなかった。
剣城 零士:どうせやつは来る。確認している必要も暇もない。
剣城 零士:ついてくるのは、お前の方だ。
クラリッサ:「――この」 駆け出しながら、足下に銃口を向けた。
クラリッサ:振り下ろした銃剣の切っ先が砂浜に触れる――銃火。
クラリッサ:反動で、小柄な体が空を飛んだ。金紗の髪が、浜風になびく。
剣城 零士:その銃火が合図であったかのように。全く同時、駆け出している。
剣城 零士:地を這うように駆け抜ける。漆黒が奔る。
クラリッサ:少女の周囲に、少女の血より生成された紅き短剣が浮かぶ。それらを蹴って、銃火と共に、更に加速する。
クラリッサ:獣のジャームの上空へ。
クラリッサ:上空を抑えれば、それでいいと剣が語る。
剣城 零士:影の焔刃が勢いを増す。地を擦る疾走、一直線。
剣城 零士:どこにも逃さぬと銃へ吠える。
クラリッサ:跳躍と共に生成される血剣は、その柄が雷管で構成された弾であった。それは、口紅にも似た凶弾の群。
クラリッサ:その中心で、女王が命じる。無数の銃火と共に、獣が上空からの弾丸の檻に追い立てられる。
エンリコ・エルツィオーネ:「グ、ガ―――」降り注ぐ血刀の雨に、足を留める。長大な腕を、そちらの防御に回す。
エンリコ・エルツィオーネ:必然。眼下への対応が疎かになり。
剣城 零士:──剣の間合。
クラリッサ:「行きなさい」小さく呟いた声は、銃火の轟音に紛れて聞こえない。
クラリッサ:「私の、怪物」
剣城 零士:「──ラァァァァァッ!」
剣城 零士:呟きをかき消す叫びと共に、放たれる剣閃。
剣城 零士:弾を受けようとした腕を切り落とし
剣城 零士:「遅ぇぞ」
剣城 零士:楽しそうに、誰に言ったのか。
剣城 零士:立て続けの刃が、弾丸とともに突き刺さる。
エンリコ・エルツィオーネ:削れていく。侵蝕相応に頑丈な肉体が、潮風に晒される砂城のごとく。
エンリコ・エルツィオーネ:獣の肌が、鋭い毛が、凝った溶岩が、鎖の残滓が。斬撃と銃火によって。
エンリコ・エルツィオーネ:「テ、メェ、ラ」
エンリコ・エルツィオーネ:「終わらネエ、終ワラねえ、オワラ、ネ、エ――――!」
エンリコ・エルツィオーネ:削られる。「俺ノ」削られる。「黄金のォ゛、栄光ガ―――――――」
エンリコ・エルツィオーネ:やがて。頭が刻まれ。胴が刻まれ。足が刻まれ。
エンリコ・エルツィオーネ:――――どさりと、最後に残った、手が落ちた。
エンリコ・エルツィオーネ:青と白で出来た、扉の鍵を握ったその手は。
エンリコ・エルツィオーネ:まもなく寄せた波に溶けて、消えていった。
GM:――――――――――――――――――――――――
GM:クライマックス終了!
バックトラック
GM:そしてバックトラックの時間です!
剣城 零士:うおーっ帰るぞ!
対雁 皐月:おうちに帰るまでがバックトラックよ
GM:まずはEロイスから公開します
済鳥魁斗:ウォウウォウ
GM:
【マスターフリント】
亜純血:フラッシングプラズマ
『傲慢な理想』
『傲慢な理想』
『憎しみの楔』
『地獄の季節』
【極度侵蝕域平衡体ドン・ゴールドウェル】
『ファイトクラブ』
『不滅の妄執』
『砕け散る蒼穹』
『超越活性:異形の刻印』
『超越活性:セカンドウィンド』
【エンリコ・エルツィオーネ】
器物使い
『マジカル☆リクエスト』
【アナイアレイター】
『愚者の契約』
GM:Eロイスは11個!
GM:振るなら振りなさい
剣城 零士:振ります!全部!
対雁 皐月:たくさんある!
春江 由:振ります!!!!
春江 由:11d10
DoubleCross : (11D10) → 43[1,1,1,10,8,6,2,3,4,6,1] → 43
林 俊:振ります
対雁 皐月:ふります
春江 由:春江 由の侵蝕率を-43増加(151 → 108)
剣城 零士:11d10
DoubleCross : (11D10) → 59[10,8,7,5,2,2,1,8,6,7,3] → 59
対雁 皐月:メモリーは今回使わない。
春江 由:等倍!
林 俊:117-11d10
DoubleCross : (117-11D10) → 117-77[10,2,10,8,6,3,10,5,6,9,8] → 40
対雁 皐月:129-11d10
DoubleCross : (129-11D10) → 129-60[8,10,4,1,5,5,6,10,5,3,3] → 69
春江 由:6d10
DoubleCross : (6D10) → 32[4,8,1,9,3,7] → 32
対雁 皐月:倍振り!
春江 由:春江 由の侵蝕率を-32増加(108 → 76)
対雁 皐月:69-8d10
DoubleCross : (69-8D10) → 69-51[3,4,4,8,8,8,10,6] → 18
春江 由:帰還!5点
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を-59増加(140 → 81)
対雁 皐月:3点帰還
林 俊:残り4個等倍
剣城 零士:よし、無事!等倍で振ります!
剣城 零士:ロイス残り4つ!
剣城 零士:4d10
DoubleCross : (4D10) → 23[3,4,6,10] → 23
林 俊:40-4d10
DoubleCross : (40-4D10) → 40-16[9,1,4,2] → 24
済鳥魁斗:146-11d10
DoubleCross : (146-11D10) → 146-64[5,7,6,2,9,4,5,2,9,9,6] → 82
剣城 零士:剣城 零士の侵蝕率を-23増加(81 → 58)
剣城 零士:帰還!4点!
済鳥魁斗:82-6d10
DoubleCross : (82-6D10) → 82-20[3,1,2,1,8,5] → 62
済鳥魁斗:ただいま~~~~!!!!
林 俊:2点かな。ただいまーー
剣城 零士:みんな無事?
GM:ではプレイ内容に関する5点と、シナリオ10点、Dロイス2点で合わせて17点に 侵蝕経験点を足しなさい
剣城 零士:21点!
林 俊:19点!
済鳥魁斗:21!でかいぞ!
春江 由:22点です!
対雁 皐月:20点でゴンス
GM:では合わせて103点を3で割って 34点貰います
GM:無事に全員帰還、おめでとう~~~~~~!
剣城 零士:ありがとうございます!ただいま!
林 俊:いただきます! もどりましたー
合同ED F市、火口抗争の後
GM:――――こうして。
GM:遥かイタリアで起きた悲劇の飛び火によって、日本の港湾都市が壊滅する間際であった事件は、君たちの活躍によって収束した。
GM:君たちは、何とかボロボロの中で互いの無事を確かめ合い、出来る範囲の後始末をしたあと。
GM:駆けつけたUGN救援部隊に、処理を引き継ぐことに成功した。
GM:―F市近郊 UGN保有 オーヴァード休養施設―
エイス・トラジック:「……っだあぁああああ……!」
エイス・トラジック:ソファに頭から突っ伏す。「聞き取り、検査、聞き取り、検査、聞き取り!」
エイス・トラジック:「いつまで続くんだこれは…………」
GM:重度グレイプニル案件への暴露。"アナイアレイター"の出現。
GM:当然ながら君たちにはまだ調書の数々が待っているが……ともあれ、こうして個別の検査が終わり、何とか合流することができた。
剣城 零士:「お忙しそうですなあ支部長殿」
剣城 零士:ヘロヘロな様子を見て愉快そうにニヤニヤ笑っている。
GM:高侵蝕率者休息用のレクリエーション施設である。食事、風呂、ゲーム、マッサージ器具、だいたいのものは揃っている。
春江 由:お風呂であったまってほっかほかになって、やっと扱いに慣れたドライヤーで髪を乾かして出てくると
春江 由:無事かどうかずっと心配してた人が目の前にいた。
春江 由:「支部長!!ご無事でしたか!!!」
エイス・トラジック:「テメエいっぺん死ね。代われやボケ……」
春江 由:しゅば
剣城 零士:「お?本当に変わって良いのか?」
剣城 零士:調書や事務作業では役に立たない男である。
剣城 零士:任せたら仕事が増えることだろう。
対雁 皐月:「これほどの大規模改変侵蝕があったのだ。日本支部からも調査チーム後処理チームが派遣されると思われる。」
対雁 皐月:「多少は仕事も楽になるだろう。ムグムグ。」
エイス・トラジック:「自慢げにしてんじゃねえ棒振りしか脳のねえカス」
林 俊:「良い施設だな。さすがの福利厚生か」
春江 由:「よかったあ……」ちかづいてしみじみと支部長を見た後
対雁 皐月:やっぱり塩にぎりを食べている。
林 俊:いかにも風呂上がりといった様子で首にタオルをかけているが。実際は入浴は大して必要がない。メンテをしてもらっていた。
春江 由:「あ、尋問、今回はエビフライにされなかったですね」
エイス・トラジック:「エビフライにされるほうがおかしいんだからな?」
エイス・トラジック:「ユカリ、無事で何よりだよ……」安堵の息を吐く。二重の意味で。
済鳥魁斗:「ぷっは~~~~~~!ほら、支部長も飲もうぜ?」牛乳瓶を押し付ける
林 俊:(エビフライ……? カツ丼ではないのか?)
エイス・トラジック:「変なことしなかったか? お前はなんでンな元気なんだよカイト!」
剣城 零士:「変なこと……」
済鳥魁斗:「俺はいつでも元気ハツラツ!だろ?」
剣城 零士:鎖の中から感じ取った異常を思い起こしつつ。
春江 由:「いつも通りでしたよ!これは使いましたけど!1回だけです!!」まだつけてない赤い髪飾りを出して
剣城 零士:「変なっつーかこいつなに」エイスに訝しげに。
対雁 皐月:「この支部が少数な理由が察せられる。」
エイス・トラジック:「特異性、『なし』だ」
対雁 皐月:「危険な能力に暴露する人数を最小限に抑える目的があるというわけだな?」
エイス・トラジック:「結果的にそういうことになってるだけなんだよなあ」
剣城 零士:「大変そうだな支部長」愉快そうに。
林 俊:「基準を考え直した方がいいんじゃないのか」
春江 由:こそこそ話をしているのを察したのか自販機に行く、フルーツ牛乳がいいな
エイス・トラジック:「フリーランスは気楽で良いよなあ! どいつもこいつも!」
春江 由:「そりゃあ気楽ですよ!ここに来るまであん畜生の顔を1回も見てませんからね!」
林 俊:腕をぐるぐる回して、関節の様子を確かめている。良好だ。
エイス・トラジック:「とはいえ、林も対雁にゃホント助けられたよ」
林 俊:「……結果的に、こちらの個人的な目的とかち合っていた」
林 俊:「そちらの流れもある。まあ、お互い様だろうな」
エイス・トラジック:「駆け付けてくれたことと、お前らを呼んだ俺の慧眼に感謝ってな」
対雁 皐月:「まさに。未曾有の災害、危険人物の跋扈、怪物の誕生。全てにおいてめぐり合わせの妙が上手く働いてくれた。」
林 俊:(目、隠れているな……)
対雁 皐月:「この場の全員、誰一人として欠けていては成立しなかったであろう。」
対雁 皐月:(…そう言えば、支部長は新条さんのことを把握してないのだったな。)
対雁 皐月:黙っておこう。
剣城 零士:「露骨に外してんじゃねーよ、斬ったのは俺だぞ」
エイス・トラジック:「ちなみにセンペルは一足早くねぐらに戻ってる」
春江 由:「あっありがとうございます!あとで様子を見に行きます!」
春江 由:「こちらの方こそ皆さんありがとうございました!!おかげで無傷……とはいかないまでも街の平和が取り戻せました!」
春江 由:皆さんに礼。
エイス・トラジック:「うるせえ。突っ込んで斬るしかできねえだろが。猪でもおいといたら代わりになんだろ」
済鳥魁斗:「俺もからも……めっちゃ感謝だ。ありがとな!お前らとのチームだから、勝てた」
林 俊:「……いや」
林 俊:「剣城に声をかけてもらったのは、俺にとっても、皆にとっても、良かったと思っているが」
林 俊:「なかなかの戦意高揚ぶりだったと、そう思う」
剣城 零士:「……」
エイス・トラジック:「…………おお」
剣城 零士:「へっ。そりゃどうも、今後ともごひーきに」
剣城 零士:「仕事だ。金もらえりゃ文句はねえよ」
クラリッサ:「この男はこれだから。真っ直ぐな称賛に、少しは素直になれませんの?」
林 俊:「そうだな、楼の方に名前を流しておこうか」首をごきりと回す。すごい角度で。
対雁 皐月:「…いたのか。」
クラリッサ:唐突に、入口から声が掛かった。
春江 由:「!」お金に困っているのだろうかと鞄をあさろうとして入り口を見る
剣城 零士:「うぉ、お前すげえ回んのな……あぁ?」
春江 由:「クラリッサさん!」
済鳥魁斗:「すげえ!気功って体柔らかくもできるんだな……」
剣城 零士:皮肉の声にぎろりと視線を向ける。
クラリッサ:渇きかけの髪をバスタオルで拭きながら歩いてくる。
林 俊:「ああ、柔気というのがあって……」説明をしようとして反応に遅れている。
クラリッサ:「どうも皆様。ご機嫌麗しゅう」
クラリッサ:「ユカリ、髪はちゃんと乾かした?」
春江 由:「はい!もうすっかりです!」
済鳥魁斗:「うおあっ……ファビュラスなオーラが溢れてやがる!」眩しい
春江 由:さらさらと髪を手ですく、もう渇いてる。
クラリッサ:「あら、そんな遠慮をしないで。また、肩を並べることもあるでしょうし、ね」
剣城 零士:「お前ファビュラスの意味わかってる?」聞いてる自分は当然わからない。
対雁 皐月:「ファビュラス…」
エイス・トラジック:「……情報行き渡ってるかわからねえから説明しとくぞ」
対雁 皐月:「確かに信じがたい印象を受けるが…」
エイス・トラジック:「《《銃火姫》……いや、エルツィオーネファミリーの残党は、じきUGNイリーガル認定を受けることになる」
剣城 零士:「あ?おい、またってのはどういう……はぁ!?」
春江 由:「ああ」
クラリッサ:ぱす、とソファに浅く座る。
春江 由:「UGNイリーガルですね!」
クラリッサ:「…………」
春江 由:「お揃いだー!」キャッキャッと一人でしてる
クラリッサ:「この子に何をしているの?」
剣城 零士:「どういう指導してんだお前ら……」エイスと済鳥をちょっと引いた目で。
対雁 皐月:「残党…か。流石に、相当規模がやられてしまっているのだな。」
エイス・トラジック:「うるせえ! 元はといえばあのタイマンバカがなあ!」
対雁 皐月:「FHとしてやっていくには、対外勢力への迎撃能力を失い過ぎたと認識していいか?」
クラリッサ:「こちらはこちらで、歯に衣着せるつもりもないのね?」
済鳥魁斗:「俺は仲間が増えてすっげえ嬉しいぜ!」
対雁 皐月:「君がもう少し曇った顔をしているならばそれも考慮したがね。」
クラリッサ:眉根を寄せて片目を閉じる。「それもなくはないわ。けれど――理由はもっと簡単」
クラリッサ:「私は、私たちは"シャルヴ"を許さない」
GM:――『アナイアレイター』の行方は、杳として知れない。
GM:妖精墓から帰ってきた時には、その姿を消していた。ゴールドウェルの助力以外に何もするつもりがないというのは、真実だったらしい。
GM:ただ一つ。残された船の甲板に、刻まれたものがあった。
GM:『またいつか!』
対雁 皐月:「…成程。呉越同舟というわけだな。」
対雁 皐月:「用法としては間違っているか?」
クラリッサ:「その構成員の一人の例外もなく、その目的の全てを打ち砕き、屈辱の果てに燃やし滅ぼす」
クラリッサ:「知らないわ。そちらの中国人に聞いたら?」
林 俊:「……ああ、わかるな」呟いてから。
林 俊:「中国人?」
春江 由:「多分林さんのことだと思います!」
対雁 皐月:「彼は日本人だ」
クラリッサ:「え?」
林 俊:「国籍も両親も日本人だ」
クラリッサ:「だって中華マフィアのご同輩って聞いたけれど」
済鳥魁斗:「…………え!?」
林 俊:「香港で縁があってな。そこからの繋がりだ」
春江 由:「だって中国の人なら林と読まず林って読みますよね?」
林 俊:「向こうではそう呼ばれがちだったな……」
林 俊:「まあ、その」
林 俊:「そういうわけだ。ついでに言うと、俺の技も別に気功ではない」両手を上げる。
林 俊:「勘違いさせて悪かったが……」
春江 由:(そこは触ってよかったんだ……)
対雁 皐月:「勘違いさせていたつもりだったのか…」
クラリッサ:「えっ、それはしていないけれど……」
済鳥魁斗:「…………」
クラリッサ:同じ得物を使っていて間違えるわけがないのだ。
クラリッサ:「隣で開いた口が塞がってない子がいますわよ?」
対雁 皐月:何しろ抱えて飛んだので実情が分かっている
林 俊:「……悪かった」済鳥くんに。
済鳥魁斗:(いや……”そういうこと”か。気功の秘密は洩らしちゃいけない……)
春江 由:「あっこれ知ってます、済鳥さんが何かを理解したときの顔です」
済鳥魁斗:(機械の身体だと偽らなきゃいけない……分かる、分かったぜ)
剣城 零士:「いやなんもわかってないやつの顔だろ」
林 俊:「そうか、わかってくれたか。……話せば長いことになるのだが」
済鳥魁斗:「ふ……いいんだぜ……俺は分かってるからよ……」
林 俊:「まあ、俺の拘りと思ってくれ」ふ、と引きつった笑いを浮かべる。
対雁 皐月:「クラリッサ君も林君も、これまでのことより、これからのことを大事にすべきだろうしな。」
林 俊:ひとつわかり合えたという気持ちでいっぱいである。
エイス・トラジック:「まあ、《妖精墓》の中身は全てUGNが貰ったしな」
剣城 零士:「……別にいいだろ。気功ならそれで」
剣城 零士:「鋼に気が宿らねえなんて道理もねえからな」
春江 由:「なんと」
対雁 皐月:「よくクラリッサ君が許してくれたな。」
春江 由:「それでよかったんですか?」クラリッサさんへ
クラリッサ:「私たちが守ってきたのは、あの海岸そのもの」
クラリッサ:「比すれば中身なんてただのお金です」
対雁 皐月:「上納金というわけか…」
クラリッサ:「まあ、いくらかは本土の復興費に回して頂きますけれど」
剣城 零士:「……FHのシャルヴへの方針は"無視"、だったか」
対雁 皐月:「私も連帯しよう。」
剣城 零士:「FHじゃあ本気で連中を相手できない。そういうことか」
クラリッサ:「対等な。取引。ですわ」
対雁 皐月:「仮に、遺産の濫用が見受けられた場合は私個人に連絡してくれ。対応しよう。」
クラリッサ:「ええ、そう。そちらはシャルヴへの対策班もあると聞いています」
対雁 皐月:「うむ。」
クラリッサ:「その意味でも、サツキにはよくしたいものだわ」
対雁 皐月:「光栄だ。私も少々F市に滞在した後、日本支部へ報告に戻るつもりだ。」
エイス・トラジック:「もうちょい重めの拘束しといた方がいいっつったんだけどな……向こうの残存人員人質取るとか……」
対雁 皐月:「此度の任務における機転無くして解決は無かった。扱いはくれぐれも丁重にするよう提言しよう。」
春江 由:「あんまりひどいのは駄目ですよ!!」支部長に
剣城 零士:「……ちっ」
春江 由:「クラリッサさんまで私みたいな目に合わせちゃだめです!」
エイス・トラジック:「お前さあ! 人聞きが悪いのやめてくんねえかなあ!」
林 俊:どんな目だ、という顔をしている。
対雁 皐月:「何か不穏当な処遇でも行っているのか?」
対雁 皐月:「場合によっては日本支部に上告することが可能だが…」
エイス・トラジック:「日本支部が連れて帰ってくれるんならそんないいこともないが……!?」
剣城 零士:どこか不機嫌そうにクラリッサを向いて。
剣城 零士:「好きにしろよ」
エイス・トラジック:「聞くか? 夏休みの宿題の図画工作でこいつ何作ったと思う?」 背景でがやがや話しています
剣城 零士:「海岸そのものに"比すれば"、よく言ったもんだぜ」
剣城 零士:「売ったもんも安くはねえんだろう」
剣城 零士:「プライド賭けたならせいぜい勝て」
剣城 零士:「次は都合よく預かってやんねえぞ」
クラリッサ:「相変わらず、我慢の効かない犬さんですわね」
クラリッサ:「はあ……あんなに熱い時を過ごしたのに、もうお忘れになって?」
クラリッサ:どこか意味深に微笑む。
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:不機嫌を隠さずに。
剣城 零士:「相変わらず高慢ちきな女」
エイス・トラジック:「まあ、そういうわけだ」 パンパンと手を叩く。
エイス・トラジック:「UGNは正当な事情があればきちんと対話を受け入れる組織です」
エイス・トラジック:「ユカリ、リピート」
春江 由:「UGNは正当な事情があればきちんと対話を受け入れる組織です!」
対雁 皐月:「うむ。」
済鳥魁斗:キュピーン!白い歯を輝かせながらサムズアップ
対雁 皐月:「事案の後だ。空隙となったF市に雨後の筍の如く他組織の流入があるだろう。」
林 俊:(逆に……怪しいな……)
対雁 皐月:「人員の手配に口添えをしておこう」
対雁 皐月:「僅かな期間であるが、私は有給を使い、この市に滞在する。その間に個人的な希望を支部長に頼みたいのだが。」
エイス・トラジック:「嫌な想像をさせる……だがアンタがいるなら正直助かる。なんだ?」
対雁 皐月:アミューズメント空間の方に指を向ける。
対雁 皐月:「私に手ほどきをしてくれ。10代後半のインドア派女性に受けの良い類を頼む。」
エイス・トラジック:「…………………………」
エイス・トラジック:「なんて?」
対雁 皐月:「僅かな期間であるが、私は有給を使い…」
剣城 零士:「リピートしろっつったんじゃねーんだよ」
対雁 皐月:「では要約か…」
対雁 皐月:「私に遊びを教えてくれ。」
エイス・トラジック:「まぁた、偏ったチルドレンみたいな話だな」
対雁 皐月:「実際私もチルドレンからの登用組だからな。」
エイス・トラジック:「まあ……幸い構わねえよ。こいつらも得意なもんは得意だし」カイトとユカリを示す
対雁 皐月:「示されたものを愚直にやり続けてきたが…それだけでは、近くにいる人間には不足に感じることもある、と学んだ。」
対雁 皐月:「失って初めて価値を知る。というのならば…身の回りの全てに価値があると考えて、先に動かねばな。」
対雁 皐月:「二人も、頼まれてくれるか。」
対雁 皐月:真面目な表情だ。こういうやり方しか、対雁皐月という人間は覚えていない。
春江 由:「あ、はい!かしこまりました!」
春江 由:屈託なく笑顔で答える。幸いあん畜生にスコアで勝てないのに試行錯誤していたゲームはたくさんあるし、そうでなくても休日の趣味は手芸だ。
済鳥魁斗:「女の子の趣味とか分かんねーけどな~……飯とかゲームくらいしか」
対雁 皐月:「恐らくはそれが所望されている。問題あるまい。」
対雁 皐月:「林も、酒場で見せてくれたものは…」
林 俊:「……これか」ポケットから取り出す。赤の車体のミニ四駆を。
林 俊:「俺は詳しくはないが、同僚の形見だ」
林 俊:「遊び方なら、俺も知りたい」
対雁 皐月:「そうか…いい機会かもしれんな。」
対雁 皐月:「私達は、これからに向けてやっていくのだ。」
エイス・トラジック:「ああ、そうだな。死ぬ気でやって、生きて帰る」
エイス・トラジック:「いつだってそうだ。グレイグロウの頃からな」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:頭をかいて。
剣城 零士:「……クッッソ真面目なやつらだな」
剣城 零士:どこか、楽しそうに。
剣城 零士:「けどよ、遊ぶってのは気抜いてやるもんだろ」
剣城 零士:「んな仕事みてえに堅苦しいこと言ってんじゃねーよ、優等生共」
剣城 零士:「まずは肩の力抜け、明日がどうとかこれからがどうとか、UGNらしいもんも一旦置いといて」
剣城 零士:「今を楽しめ」
剣城 零士:「……っつーわけで、てめえら全員ボコってやらあ。覚悟しろコラ」
済鳥魁斗:「ったく、一緒に遊びたいならそう言えよな!」
春江 由:「うおお黒星2つは抱えられません!全力を尽くしますよ!!」
済鳥魁斗:「素直にしてやることもできっけど、どうする?」指をクイクイ動かす
エイス・トラジック:「んじゃ総当たりやっか。ここは穏便に暴力で決めるぞ!」
エイス・トラジック:「最下位のやつは全員の飯おごりな!」 アミューズメントセンターに向かって歩いて行く。
GM:星より来たりし災禍は、些細な気まぐれで、人が積み上げたものを滅ぼしていく。
GM:暗がりのどこに毒蛇が潜んでいるのか、誰にも気付くことはできない。
GM:けれど、それは。
GM:今日を楽しまない理由にはならないのだ。
GM:――――――――――――――――
GM:合同ED終了。続けて個別EDです
ED2 林 俊&済鳥魁斗
GM:【F市港湾部 展望タワー 跡地】
GM:君たちの活躍によって最悪の事態は免れたものの、F市の受けた打撃は大きい。
GM:"魔街"のような封鎖処理まではいかずとも、隠蔽・修復活動は、駆け付けたUGN人員総出でかからなければならなかった。
GM:休息と検査をひととおり終えた、あなたたち二人は、いろいろな判断の結果、この修復活動の手伝いに来ていた。
UGN:「違う違う、もっと右ー!」
UGN:「窓の位置が違う! モルフェウス担当、もっとしっかりやって!」
UGN:「すみません、この瓦礫どうしますか? 元の位置に」「あー、駄目それ! "G"影響で変形しちゃった貝だから!」
UGN:「ごめんなさい! お二人はあっちの荷物をこっちのテントに運んで貰えますか……!」
林 俊:「ああ、わかった。行くか、済鳥」
済鳥魁斗:「俺、玉掛けとかできるけど」
済鳥魁斗:「ここはお言葉に甘えとくぜ」
林 俊:「すごいな……」
林 俊:瓦礫の多さに目を細める。自分たちの戦いの跡地でもあるから、何も言えないが。
林 俊:炎は、もうどこにもない。
林 俊:「糸使いは、縄も使うのが上手いのか」
済鳥魁斗:「いっぱい練習させられたからな!」
済鳥魁斗:「細長いものでできることは、大体できちゃうぜ」
林 俊:「釣りは?」海を見る。
林 俊:「俺はこれから覚えようと思ってるんだが」
済鳥魁斗:「いいじゃん」「俺はじっとしてるのは苦手だけど……」
済鳥魁斗:「話し相手がいるなら別だな!」
林 俊:「話し相手か……」
林 俊:「考えていなかったな。確かに、一人よりは良さそうだ」
林 俊:いない誰かに話しかけていた男のことを思い出す。
林 俊:自分には、まだ目の前の話し相手がいる。得難いことだ。
済鳥魁斗:「……やりたいこと、あるっていいよな」
林 俊:「ああ、幸いにも、まだある。いくらでも」
林 俊:「君はどうなんだ?」
林 俊:「こうして支部で仕事をして、後始末をして。それ自体がやりたいことか。それとも別に何かあるものなのか」
済鳥魁斗:「やりたいことはもういくらでもあるぜ?」
林 俊:「ほう」
済鳥魁斗:「焼肉食いてえし、ミニ四駆走らせてえし、見てえ映画もあるし……どっか旅行にも行きてえなあ」
林 俊:「ミニ四駆はいいな。俺も第一候補だ」
林 俊:「旅行はまあ、またどこかしらに行くことになるだろうが……今回はいい旅だった」
済鳥魁斗:「それの延長線上で……UGNもやってる」
林 俊:「……君にとっては、全部繋がっているのか」
済鳥魁斗:「平和じゃないと、楽しめるもんも楽しめないだろ?」
林 俊:「なるほど」
済鳥魁斗:「俺じゃなきゃやれないことってのも、いい。かっこいい」
林 俊:「君は」
林 俊:「糸のようにまっすぐだな」
済鳥魁斗:「!」
林 俊:彼について知っていることは、そう多くはない。糸使いで、斬ること、縛ることが得意。情報に関しても得手だと知っている。
林 俊:「ひとつ、礼を言いたい。フリントの最期、あれは確かに君だったよな」
済鳥魁斗:「ああ……」
林 俊:「どういうわけか、悔いがまるでない。なぜ俺がやれなかったか、と問い返したことは一度もなかった」
林 俊:「あれが一番良かったのだと、そう思っている」
済鳥魁斗:「そっか……それならよかったよ」
済鳥魁斗:「ま、心配はしてなかったけどな!林さん、表情が何か、すっきりしてるし」
済鳥魁斗:「心の決着も……着けられたんだなって」
林 俊:「そうか?」顔をぺたぺた触る。
林 俊:「まあ、全部流したさ。残っているとすれば……」
林 俊:かつん、と何か小さなものに足が触る。
林 俊:焼け焦げた蝶番。
林 俊:拾い上げる。確かにあの棺のものだとは言い切れないが、手に握り込んだ。
林 俊:「済鳥。ほんの少しだけ待っていてもらっても構わないか」
済鳥魁斗:「いいぜ?」
林 俊:言って、早足で海辺へ向かう。錆びてしまいそうなほどの潮の匂いを吸いながら。
林 俊:あの男は、海辺で眠りたがっていた。叶えてやる義理などないが。
林 俊:もう、その思いを踏みにじるほどの憎悪は、昇華していた。
林 俊:思い切り海へと放り投げる。反射光が沈んで消える。
林 俊:「眠っていろ」
林 俊:「もう、二度と、目を覚ますなよ」
林 俊:「それじゃあな!」
GM:水音はしなかった。
GM:元通りになった海の、ありふれた波の中に、かすかな金属光が輝いて、消えていく。
林 俊:それをじっと見つめ、そして振り返る。
林 俊:「終わった」
林 俊:「違うか」
林 俊:「始まったんだ」
済鳥魁斗:「……へへっ、すごい飛距離だぜ」「やっぱ”気”が入ってると違うんだな~」
林 俊:「あ、いや、あれは……」
済鳥魁斗:肩をグルグル回し、良い感じの石を拾う
済鳥魁斗:「でも俺も負けてられないぜ!」
林 俊:(あれ? いつから勝負になったんだ?)
済鳥魁斗:シュルシュルと石に糸を巻き付け───
済鳥魁斗:「そおおおおおいっ!!!」
林 俊:いつから勝負になったのか考え始めている。
林 俊:「……なんて勢いだ」
済鳥魁斗:サイドスローで投擲、凄まじい回転のかかった石は
済鳥魁斗:水面を何度も跳ねていく
済鳥魁斗:「よっしゃ新記録!」
林 俊:「さすがだ」
GM:ぽちゃん、と音を立てて沈む石。
GM:何事もない海……だが。
林 俊:「コツはやはり糸なのか……? 真似できそうにはないな」研究をしている。
GM:にわかに、その水面下に黒い影が生じる。
林 俊:「なんだ? 水質汚染か?」
GM:ピラニアのごとく蠢く無数の黒い影。
UGN:「ああーーっ! いけない! 離れて下さい!」
林 俊:「あれは?」
済鳥魁斗:「ええ!?知らないぜ!?」
UGN:釣り具をもった女性が走ってくる。「あれはこの街に拡散したレネゲイドの影響で生まれた凶暴化した生物のひとつ!」
UGN:「人々に釣り上げられては"外道"と罵られた恨みを晴らさんと復讐を誓う……」
UGN:「くあっ! って感じの顔と、斧のような毒針を持つ」
UGN:「G――クアクス!」
G-クアックス:「シャアアァァアア~~~~!」
G-クアックス:小さなナマズのような魚の群れが飛び出してくる!
済鳥魁斗:「炙りにしてやるぜ!」
G-クアックス:その顔は見るからにくあっ! って感じで凶暴だ!
林 俊:「なんという凶暴そうな……斧のような毒針まで備えている」斧のような毒針って斧じゃないかなあと思っている。
済鳥魁斗:「ただひたすら見とれてる場合じゃないぜ!行かねえと……!」
林 俊:「仕方がないな……最初の釣果はお前にするか」
林 俊:「済鳥、そちらから行くぞ! 飛び出していけ!」
済鳥魁斗:「見せてやるぜ!俺たちの……マヴい戦術!」
済鳥魁斗:「うおおおおおおおお!!!」
GM:どれほど世界が変わり果ててしまっても、そこに住まう人々の日常を守る。
GM:不可能だと言われても。手遅れだと言われても。彼らは決して諦めない。
GM:ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワークは、今日も確かに、人々の日常と、彼らが手に入れた未来を守っていくのだ
ED3 春江 由
春江 由:エッホエッホ
春江 由:作業用のつなぎにヘルメット、軍手といったいで立ちで
春江 由:猫車に苗木とシャベルを積んで山を登る
GM:F市の受けた傷は大きい。南部の山林地帯は、その最たるものである。
GM:表向きは、地中で発生した天然ガス爆発を原因とした火災と地崩れが原因ということにされているが
GM:危うく「天然ガス!? 資源採掘のチャンス!?」とバズりかけたため
GM:ただの地崩れということになった。
GM:何事もガス爆発で済ませてはいけないと学んだこと(余談)はさておき
GM:枯れた木々と、灰の積もった山肌の先に、
GM:奇跡的に、原型を残した大樹があった。
春江 由:「センさーん!ごめんくださーい!」
春江 由:猫車を地面に置いて、大樹に向かって叫ぶ。
センさん:「ああ、きたんだねえ、ユカリさん」 と返される声は、足下から。
春江 由:あわわ、下を向きます。
センさん:すっかり見慣れた半透明の男が……普段の1/7ほどのサイズで、木の根に座っている。
センさん:「坂道はだいじょうぶだったかい?」 心なしか声も甲高い。
春江 由:「はい!今日は頑丈な靴で来たので!」支部から借りた安全靴だ。
春江 由:「今日はお山に新しい苗木を植えられないかとホームセンターに寄ってから来たのですが」
春江 由:「お邪魔でしたかね……?」
センさん:「ユカリちゃんは良い子だねえ」
センさん:「ありがたくもらうよ。けれど、育つのはもう少しかかりそうだ……」
春江 由:「いえいえ!ゆっくりでも焼けたままよりはいいかなと思っただけですので!」
春江 由:「では早速作業を始めさせていただきますね!」
センさん:「なあに、自然は強いものさ」
センさん:「海の向こうじゃあね、自分で周りを焼いて、肥料にしてしまう、恐ろしい木だっているんだよ」
センさん:「ヤンチャしてたときはよくやりあったものだ……それに比べれば、今回はなんてこともないさ」
春江 由:「実際に戦ってたんですね……?」
春江 由:少々ずれた感想。
春江 由:「でもセンさんの命があってよかったです!本当に不安だったんですよ!」
センさん:「あの頃はこの体もなかったから、お互いただの木だったけどねえ」
センさん:「……ううん。ユカリさん、それはいけないよ」
春江 由:「?」
センさん:「君がとても優しい子なのは、よぉくしってる。けどねえ、ヒトの子は身共よりずっと短く、脆いんだ」
センさん:「年寄りを気にして、死地に踏み込んじゃあ、いけないよ。君たちは、命も、思いも、一つしかないのに」
春江 由:「……それは違います!」
春江 由:「命は一つしかなくても、想いであれば真摯に取り組めばそれは誰かにつながります」
春江 由:「だから私の命が1瞬だけだからといって、それはセンさんを心配するのをやめる理由にはなりません!」
センさん:「…………はあ。なんともまあ」丸くしていた目が、慈しむように細められる。
センさん:「がんこな娘御なことだ」
センさん:わさわさと周りから葉のそぞろな木の枝が伸び、由さんをなで回す。
春江 由:「わぷ」埋もれる。
センさん:「年寄りの忠告は余計だったねえ。若い子は、動くべし、動くべしだ。遠い国に嫁いだみち子さんみたいに」
センさん:「ろくに話す機もなかったけれど、あの娘さんは元気かえ?」
春江 由:「はい!すっかりです!」
春江 由:「いっつも剣城さんと喧嘩しているのはいかがなものかと思いますけどね!」
春江 由:この女自分もいつも誰かさんと喧嘩していることは頭から抜け落ちている。叡智の神を信仰しているとは思えないほどの愚行である。
センさん:「目元に面影があったねえ……よしよし。まあ、あのくらいの年頃の子は喧嘩相手がいてちょうどいいくらいさ」
センさん:「ユカリさんだって、たまには友達と喧嘩くらいしたほうがいい」
センさん:「とはいっても……ユカリさんじゃあ、相手が泣いてしまうかな」
春江 由:「ぐっ」その一言で思い出してしまった、通算174回目の敗北の記憶を。
GM:ほわんほわんじゃしん………(回想)
あんちくしょう:「マフィア! グレイプニル! マスターフリント!アナイアレイター!」
あんちくしょう:「ほうほう全乗せじゃないか羨ましいなアルス・ヴェリタス!」
春江 由:「うわあできれば再装填まで顔を見たくなかった男!」
あんちくしょう:「ところで邪神の気配を感じるよ! 降ろしたね?」
春江 由:「一体全体なんのようで」
春江 由:「」
春江 由:黙っちゃった。
春江 由:「……ハイ」
春江 由:そういえば再装填って言っちゃったな、一回撃ったの初手でバレてるじゃん。
春江 由:よし
あんちくしょう:「うん、およばずながら再度の封印を手助けしよう。だいじょうぶ、君はただ本気で抵抗すればいいよ」
春江 由:「……今から河川敷行きましょう」殴り合いで有耶無耶にすることに決めた。
あんちくしょう:「これは正当な調伏であって、君のレネゲイドに残る各対戦相手レネゲイドの残滓を吸って私が至るためじゃないから」
春江 由:「うおおお騙されてくれねええええええええええええええそしてきしょい!!!」
あんちくしょう:「え? "き"公子のようで憧れて"しょ"うがな"い"?」
春江 由:「ええいかかってきなさいセクハラ一歩手前!私が勝ったらうちの島の原則に乗っ取ってしばらく石抱きですよ!!」
春江 由:「〇ね!!」
あんちくしょう:「さあ仮想戦闘訓練場へいこう! あるのがいいんだ、あるのがいい!」
あんちくしょう:「それでは私が買ったら……次こそ厚着をしてもらおう」
春江 由:「なんでその条件になるのか全く理解できませんがいいでしょう!!」
あんちくしょう:「いつか君をゲレンデスキー場のスキーヤーのようにしてみせると、あの祭壇での戦いの日に誓ったからね」
あんちくしょう:「GO!」
春江 由:「今日こそ私法に乗っ取ってお前を処す時だああああああああ!!!」
GM:(ほわんほわんすできょうかえふぇくと……)
GM:現代
春江 由:「また勝手に吸われて至られた……最悪です………」
春江 由:滅茶苦茶洗いつぶしたタオルみたいになっている。
センさん:「おやおや、これはなんとも、意外なことだ」
センさん:「ううん……そうだねえ。これだけもらっているのだから」
センさん:「その子をここに連れてくるのはどうだい? "いと高きセンペル"が、一言がつんと……」
春江 由:「それは駄目です。」
センさん:「だめかえ」
春江 由:「相手が女子高生だからギリギリ許されるのであって今のセンさんががつんとあいつに言おうとしたら間違いなく事案です」
センさん:「人間社会には詳しくないのだけどねえ、女子高生のほうが事案じゃないかえ?」
春江 由:「同い年くらいなので女子高生でギリギリ許されるくらいですね」
センさん:「なるほどねえ」
あんちくしょう:(オーヴァードなら男女平等だからね! いい時代になったものだよ!)
あんちくしょう:紳士的な高笑いが由さんの耳にまとわりつく。
春江 由:上空にあん畜生の顔が浮かんでいる気がしたのでそこに向けてスコップをぶんぶん振る。
春江 由:「はい、この話おしまい!!」
春江 由:「苗木!植えましょう!!日が暮れちゃいます!!」
センさん:「そうだねえ。じゃあ向こうの方から……」
春江 由:「はあい、どの子から行きます?ホームセンターの札はついてるので種類はわかりますがやっぱり直接おしゃべりとかして決めたほうがいいですよね」
センさん:「ふふふ。ユカリさんみたいな子に植えてもらえるなら、どこだって全力で育つよ、って言ってるよ……」
春江 由:「まあ、お上手なんですから!!」
GM:センペルの地形操作の力を借りて、苗木を全て植えていく。
GM:やがて、夕陽が差し込みはじめる。
GM:山頂から見える海が、紅く染まっていく。
センさん:「ふう」 最後の一つが植えられる。「ありがとうねえ、ユカリさん」
春江 由:「いえいえ!こちらこそまだお体も本調子でないのにお手伝いさせてしまいすみません」
春江 由:からっぽの猫車にシャベルだけ乗せて
春江 由:「あ、もう日暮れですね」
春江 由:「いい天気だったなあ……」
センさん:「そうだねえ。みち子さんも言っていた……ここからの眺めはとてもいいんだって」
センさん:夕焼けに照らされた、F市の全貌が見える。
センさん:「ユカリさん。……本当に、困ったことがあったら言いなさい」
センさん:ほんの一瞬だけ、影が大きくなった。「いと高きセンペルは、何があっても、君の味方をする」
春江 由:「……主がおわしますので大丈夫、といいたいところですが」
春江 由:「お言葉、甘えさせてもらいますね」
センさん:振り返ったときには、小さな体躯のままだ。「ふふふ。ほうら、お茶が入ったよ。ゆっくり飲みなさい」
春江 由:「あ、ありがとうございます!!」小さな器に入ったお茶を飲みながら、天を見上げる
春江 由:……本当は、1つだけあった。
春江 由:何者かになりたいと全力で足掻いた男、その末に異常侵蝕体という神に肉薄し、最期に墜落するように凡百のジャームに堕した
春江 由:エンリコ・エルツィオーネ。
春江 由:実のところ、他人には思えなかったのです。
春江 由:私の主の存在は、証明ができない。UGNは最終的にそう判断した。
春江 由:つまるところ、私が存在しない虚構を追っているのか、それとも主がいるということが真実なのか。誰もわからないのだ。
春江 由:何者かになる、という願いの星は、果たして本当に虚構だったのだろうか、そうだとしたら、自分と何が違うのだろうか。
春江 由:……だけど
春江 由:答えは、急がないことにした。
春江 由:それを追っている間は、きっと私の中で彼は死なないのだ。
春江 由:……そういうことにしておいてほしいです、エンリコさん。
GM:少女の声なき声に、答えるものはない。
GM:ただ。自らは沈みゆきながら、世界を染め上げる夕陽の燐光は。
GM:どこまでも、澄み渡っていた。
ED4 対雁 皐月
GM:その建物は。
GM:日本にはごくありふれた、少しだけ豊かな人々の住まう、高級住宅街の中にある。
GM:三階建ての一軒家。広い家にはそこそこ客が訪れ、近所とはほどほどの付き合いがあり、停められている車はいつもピカピカだ。
GM:――――されど、そこに住んでいるのは、ただの裕福な家のお嬢様ではない。
GM:星の数ほどの人間が血眼になろうと。国を興せるような傑物が手を伸ばそうと。
GM:彼女の領域に手が届くものは、誰も居ない。
GM:そこに在るものの名は、"異界の巫女"という。
対雁 皐月:長身にセイラー服という、日本では少し奇抜ないでたちにも関わらず、余り突飛な印象を抱かせないその女は
対雁 皐月:暫く過ごしていた家へ戻り、チャイムを鳴らす…恐らくは、同じような経験をしている人間の中でも、それなりに早く戻ってきているだろう。
対雁 皐月:「―――ただいま、戻りました。」
GM:奥からは、ありふれた生活音がする。
GM:チャイムを押した瞬間、その場所に、不可解な挙動が生じた。
《異界の巫女》新条 梢:家から飛び出してきて、対雁の体幹の揺らがぬ立ち姿に、がばりと抱きついた少女がいた。
GM:その後にコンマ数秒遅れて、ばんと玄関が開かれた。
《異界の巫女》新条 梢:「よ、よ、よ、良かったぁ~! 皐月さん!」世界にラグを生じさせた少女が、顔を上げる。
対雁 皐月:「はい。新条さんのお陰で…皆、息災です。感謝の一言に尽きます。」
《異界の巫女》新条 梢:「いえいえ! 居合わせた皆さんのお陰です……! あ、どうぞ中へ! おかまいなく!」
対雁 皐月:「では。」
対雁 皐月:張り付いた彼女を脇に抱えつつ部屋へ。以前は大した荷物も抱えていなかったが、今回はそれなりにある。
《異界の巫女》新条 梢:「わーわー! すいません散らかってて……!」
《異界の巫女》新条 梢:確かに前に来たときより家具や荷物が散乱している。
《異界の巫女》新条 梢:それこそ、一人暮らしの女学生らしい部屋になっていた。
対雁 皐月:「整頓は心がけねばなりませんね。」
対雁 皐月:鼻を効かせる。「今日は石を炒めていない…」
GM:カップ麺を横に、点けっぱなしのPCが動画を再生している。
GM:『最新号で新事実確定! "狩猟者"は100人いた?』 『選べ! 100人のどの爪に貫かれるか、100人のどの闇に飲まれるか!』
GM:『今なら組み合わせはむげ――』
《異界の巫女》新条 梢:クリック! 動画を閉じる。
《異界の巫女》新条 梢:本来ならば、一人が『予言』を受けて任務に出た時点で、次の世話役が来るはずだ。
《異界の巫女》新条 梢:どうにも、その様子が無かった。
対雁 皐月:「連絡は送ったはずですが、後任はどうされましたか?」
《異界の巫女》新条 梢:「あ。えへへ」
《異界の巫女》新条 梢:「まだ次のヒトは送ってこないで、ってお願いしました」
対雁 皐月:「……それは…」通るのか…
《異界の巫女》新条 梢:「……皐月さんたちが、帰ってくるのを確認するまでは」
《異界の巫女》新条 梢:「次の人、ってするのは、違うかと思って」
対雁 皐月:「これは…随分と果報を戴きました。」
対雁 皐月:荷物を置いた両手が着地点を失ったかのように宙を泳いでいる。
対雁 皐月:「どう形容したものか…」
《異界の巫女》新条 梢:「あ。照れてる? 照れてます? きゃー、貴重ー!」
対雁 皐月:「照れ…!」
対雁 皐月:「これが…皮下に生卵を注がれたような感覚が…!」
《異界の巫女》新条 梢:「表現内容が生理的に嫌!」
対雁 皐月:「申し訳有りません…」しゅん
対雁 皐月:「しかし、随分と無理を通していただき、言葉もありません。F市の人員共々、重ね重ね大変感謝しております。」
対雁 皐月:「今回はお礼も兼ねてこちらを用意させていただきました。」
《異界の巫女》新条 梢:「えっ、プレゼントですか?」
対雁 皐月:それなりの荷物を解く。宅配ボックスを影にしまって持ち運んでいたのだ。
対雁 皐月:「これが春江君からの品物です。」
対雁 皐月:『飲むと運気爆発!水素60%配合水素水』とあるペットボトル
対雁 皐月:「彼女にとっての運気とは爆鳴気なのかもしれませんね。」
《異界の巫女》新条 梢:「ええー! あの子ですか! 嬉しい~! あのアルミホイルの帽子、お洒落ですよね~2330年くらいに流行りそう」
対雁 皐月:「それは…『予言』…!コード05…」息を呑み、通信機に手を伸ばす
《異界の巫女》新条 梢:「わー! 違います違います!」
《異界の巫女》新条 梢:「これが……ってことは、他にもあるんですか?」そわそわ
対雁 皐月:「ええ…」通信機を仕舞う。「これが林君の…」無地のクッション。
対雁 皐月:「剣城君も…これは何の品なのでしょう」市販の課金用カードである。
《異界の巫女》新条 梢:「林さん! サイ……格闘家のひとですね!」
《異界の巫女》新条 梢:「わあー、仄かに中国四千年の香りがする」
対雁 皐月:「(犀…?)」
対雁 皐月:角の生えた林君を想像している。
《異界の巫女》新条 梢:「剣城さん! ふふふ、もう……やれやれですねえ」
《異界の巫女》新条 梢:「実用性オンリーなのはマイナスですが、きちんとぶっきらぼうに見えて私のこと見ててくれたんだ……というギャップで倍点です!」
対雁 皐月:「値踏みされている…」
対雁 皐月:用途の見当もつかないが、彼なりに考えて用意した品物なのだろう。彼女が喜んでくれて何よりだ。
《異界の巫女》新条 梢:「大事に使わせて頂きます……明日ポケモンダイレクトだし……」
対雁 皐月:「(ポケモンは僅かに知っている…)」チルドレン時代、精神の支えにしていた同僚も多い
対雁 皐月:「そして私からは…恥ずかしながら、売り場で支部長に聞き回り、買ってきました。」
対雁 皐月:比較的最新のゲーム機とソフトであった。
対雁 皐月:「多少は学んできましたので、興ずることも可能です。」
《異界の巫女》新条 梢:「やりましょう!」
《異界の巫女》新条 梢:「今! すぐ!」
GM:ハヌマーンよりも早く、ゲーム用特大ディスプレイへ配線が繋ぎ終わる。
対雁 皐月:「なんという手際…」
対雁 皐月:「僅かな時間2人になりませんでしたか?」
《異界の巫女》新条 梢:「格ゲーのプロはフレーム単位で世界を認識するんですよ?」
《異界の巫女》新条 梢:「これくらいは朝飯前です」
《異界の巫女》新条 梢:「誰使いますか? 私ヨッシーで!」
対雁 皐月:「(新条さんはプロだったのか…)」
対雁 皐月:「私は…ふむ。この者を。服が青っぽいので。」ロゼッタである。
《異界の巫女》新条 梢:「デッティウ!」 選択画面を連打している。声真似である。
対雁 皐月:「デ…」
対雁 皐月:「そのようなインターフェース入力があるとは…」
《異界の巫女》新条 梢:「ふふふ……皐月さんも初心者も初心者ですね?」
《異界の巫女》新条 梢:「手加減はいたしませんが……配信者ごっこモードでお相手しましょう」
《異界の巫女》新条 梢:「具体的には踏めそうなギミック全部踏みます」
対雁 皐月:「フ…」
対雁 皐月:「余り手加減をすると痛い目を見ますよ。何しろ私は…」懐から何やらずっしりと厚い手帳のようなものを取り出す。
《異界の巫女》新条 梢:「それは……!?」
対雁 皐月:「大型自動車 中型自動車 準中型自動車 普通自動車 大型特殊自動車 大型自動二輪車 普通自動二輪車 小型特殊自動車」
対雁 皐月:「一級船舶免許 簿記一級 核燃料取扱主任者 そば打ち 等の免許です。」
《異界の巫女》新条 梢:「…………成程。ふふふ……」
《異界の巫女》新条 梢:「おっきなチルドレン!!」 悪口であった。
《異界の巫女》新条 梢:それも配信の際の制限に引っかからないラインに抑えている。
GM:そしてプレイが始まる。
対雁 皐月:「まずは周囲確認から…ゲームだと車体を叩け無いのでクラクションを鳴らし、猫が入っていないかを確認。」
対雁 皐月:「クラッチも何も無いのでエンジンしかないのがなんともですが…」
GM:ランプが灯り、号令が鳴る。甲羅が飛び、キノコが生え、カメがカートを釣り上げる。
《異界の巫女》新条 梢:「天に任ぜられているかの会社のゲームにそんな煩雑なものがあるわけないでしょう」
対雁 皐月:「成程、堂に入ってますね。」
《異界の巫女》新条 梢:「この世に店舗数あれど、"天に任されている"というのは、かの"永遠"に匹敵する自信でしょうね」
《異界の巫女》新条 梢:指先だけが別人のように動かしながら。「皐月さん」
《異界の巫女》新条 梢:「ありがとうございます。皆さんの分も、皐月さんの、約束も」
対雁 皐月:「…そういう言葉を投げかけられた時、私は……」
対雁 皐月:言葉を紡ぐことは、そう得意でもないが。苦手でもない。操作をしながらでも、どうにかこなせる程度には。
対雁 皐月:今のところ水たまりのような地帯で壁に体を擦り付けつつ前に行っているような有り様ではあるが。
対雁 皐月:「いつも、似たようなことを返しております。」
《異界の巫女》新条 梢:「興味深いです」
対雁 皐月:「互いに、為しただけのこと。」
《異界の巫女》新条 梢:「為すべきことを?」
対雁 皐月:「そうです。」
《異界の巫女》新条 梢:「わたしは、少し違うかな」
対雁 皐月:「興味深い。」
《異界の巫女》新条 梢:「為したいことを、やってます」
《異界の巫女》新条 梢:「だから、お礼を言うんです」
《異界の巫女》新条 梢:「自分がやりたいと思ったことが、やれること。それが、運良く、誰かのためになるのなら……」
《異界の巫女》新条 梢:「それはきっと、すごく奇跡みたいな巡り合わせだから」
対雁 皐月:ふ、と微笑む。「それは…とても、良いこと…良いこと?もう少し良い形容があると思うのですが…」
《異界の巫女》新条 梢:コースの端、丘と壁の隙間にぶつかり続けていた恐竜が、突如として空高く飛び上がり、一気にゴール地点へ。
対雁 皐月:「ああっ凄い挙動を…!」
対雁 皐月:「車体が剛体であることを利用したモーメントの蓄積を…!?」
《異界の巫女》新条 梢:「ッシャ! カット成功!」
《異界の巫女》新条 梢:「――だから」
《異界の巫女》新条 梢:カートがゴールテープを切る。コントローラから手を離すと、恐竜は手を振って歓声に応える。
《異界の巫女》新条 梢:「皐月さん。もしもこの先、やるべきこと、じゃなくて、やりたいことが欲しくなったら、このときを思い出してくださいね」
《異界の巫女》新条 梢:少女が微笑む。貰ったプレゼントを抱きしめる、その目元は潤んでいるように見えた。
対雁 皐月:「ええ…聢と」
対雁 皐月:12位は最下位打ち切りなので、自動運転へ切り替わる。
対雁 皐月:「ですが、私は恵まれています。今はやるべきことと、やりたいことが一致しているので。」
対雁 皐月:「林君は、やるべきことを終えて、釣りやミニ四駆に手を出すとも言っておりました。私も、彼のように…ええ。」
対雁 皐月:「…いえ。」
対雁 皐月:「きっと、変わりません。やるべきことも、やりたいことも。」
《異界の巫女》新条 梢:「……そうですか。それはきっと、とても素敵なことです」
対雁 皐月:『失って、初めて価値を知る』と言ったのは己だ。
対雁 皐月:どうやらその限りではないらしい。眼の前の少女を見て、そう思う。
対雁 皐月:「私は、それを名に冠していますから。」微笑む。
《異界の巫女》新条 梢:「……えへへ」
《異界の巫女》新条 梢:「やっぱり、クラスメイトの言うこと、分かるな」
《異界の巫女》新条 梢:「皐月さん、カッコイイです」
《異界の巫女》新条 梢:――背後では、いまさら飛んできた青い甲羅に、恐竜が爆破された。
GM:危険極まる《異界の巫女》の護衛任務は、たとえ当人が了承しようと、一人に複数回任されることはない。
GM:彼女の元には、新たな後任が訪れ、ひととき生活を共にし、また死地へと送り出す。
GM:それでも。
GM:けしてそれは、同じ周回の繰り返しではなく。
GM:少女の心には確かに、沈み、残るものがある。
ED5 剣城 零士
GM:――――F市 港湾部最西 UGN秘匿港
GM:――――エルツィオーネファミリー所有 高速船『フェルディナンデア』
GM:ドン・ゴールドウェルの討伐から、そう時間は経っていない頃。
GM:UGN増援がかけつけ、治療と検査が行なわれ……まだ結果は出ていない。
GM:他の仲間達も、通信越しに無事は確認しているものの、顔を合わせてはいなかった。
GM:そんな中だった。オーヴァードの中でも継戦能力に優れた剣城は、人員不足の中で頼み込まれ、接収されたこの客船を訪れていた。
GM:激戦の結果、船としての役割はもう果たせない。万全ならば中で富豪達のパーティでも開かれそうな、豪華客船である。
GM:ジャームの残骸や、事件に関する証拠品が残っていないかどうかの探索依頼だ。
剣城 零士:「めんどくせぇ……雑用投げてんじゃねえよ、ったく」
剣城 零士:グレイプニルの影響で生まれたジャームがどこに居るかもわからない。
剣城 零士:支部は疲弊してまともに戦える人員は少ない。当然の配置ではあるが。
GM:船内に続く階段を登ると、ぼろぼろの船内が君を出迎える。
剣城 零士:愚痴混じりに警戒は解かず、一つ一つ確かめていく。
GM:かつての栄光の残骸が、そこにはあった。
剣城 零士:まともに形を残したものはない。残っているのはかつて輝かしかったものばかり。
GM:やがて。一つの広間に辿り着く。
GM:パーティ会場だったのか。無数のテーブルと、豪奢な絨毯。まだ内部電源が生きているのか。ぱちり、と欠けたシャンデリアの残骸が光を放つ。
GM:その残骸に、照らされる人影があった。
クラリッサ:ステージ中央の椅子に浅く腰かけて、天井を眺めている。
剣城 零士:「………」
剣城 零士:驚きはない。
剣城 零士:分かっていたわけではなくとも
剣城 零士:待っていた。
剣城 零士:「よお」
クラリッサ:「驚かないのね」
剣城 零士:「今しかねえだろうからな」
クラリッサ:「それならそれで、"良い夜ね"くらい、あってもいいのではなくて?」
剣城 零士:「ケッ」
剣城 零士:笑う。
剣城 零士:「これでも」
剣城 零士:「喜んでるんだぜ、俺は」
クラリッサ:「喜ぶ? あなたが?」
クラリッサ:興味深げに頬杖をつく。
剣城 零士:「どうにも、俺は」
剣城 零士:「望んだものに手が届かねえ巡り合わせらしい」
剣城 零士:「本気で欲しいと思ったものはいつも横からかっさらわれる」
クラリッサ:「そんな顔してるわ」
剣城 零士:「どんな顔だよ。……ああ、ともかくだ」
剣城 零士:「二年越しだ」
剣城 零士:「二年。望み続けたもんが目の前にある」
剣城 零士:「誰にも邪魔はさせねえ」
剣城 零士:「ケリつけようぜ」
クラリッサ:「…………」チャ、と傍らの銃を取って。
剣城 零士:影の刃を握りしめ、構える。
クラリッサ:――――かたり、と手を離す。「まったく」
クラリッサ:笑っている。「ユカリの印象がああなの、責任を取るべきだわ」 少しだけ、間を取る。
剣城 零士:「……何の話だ?」
クラリッサ:「UGNから、エルツィオーネファミリーに協働の打診があった」
クラリッサ:「今、アナイアレイターの……シャルヴの情報を最も持ち、最前線で戦っているのは彼らだからと」
クラリッサ:「本国でも……なんだか、火事に対処してるうちに、お近づきになっちゃったみたいでね」
クラリッサ:「ねえ…………でも、それなら、もう一つ、手段があるわよね」
クラリッサ:銃を指先に引っかけて、すた、と地面に着地する。「ええ。戦いましょう、レイジ」
クラリッサ:真っ直ぐに、女の視線が貴方を射抜いた。
クラリッサ:「私が勝ったら、私のものになりなさい」
剣城 零士:「………」
剣城 零士:「……なんだと?」
クラリッサ:「アマルフィの妖精墓は、取り戻しただけ。エンリコも失われた。戦力も。規模も、ただ減っただけ」
クラリッサ:「覚えおきなさい。マフィアの女は、勝ち取ったものがなければ、帰れない」
クラリッサ:「あなたがファミリーにくるのなら、釣り合いは取れる」
GM:エンディング戦闘について説明します
GM:互いに3回のメインプロセスを行ない、『攻撃によるダメージ』の総量を競います。
GM:侵蝕上昇は行ないません。シナリオ回数制限エフェクトはシナリオ内の制限に依存します。
GM:セットアップ等の事前エフェクトも使用可能です。
GM:確認はよろしいですか?
剣城 零士:オッケーです!
GM:では初手はクラリッサから行きます。
剣城 零士:あっすいません!確認あった
剣城 零士:侵蝕値はいくつで計算でしょうか?
GM:そうですね。それがあった。クライマックス終了時で構いません
剣城 零士:了解しました!ありがとうございます
GM:140かな
剣城 零士:140ですね!
GM:ではいきます。初撃!
剣城 零士:どうぞ
クラリッサ:《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》もうめんどくさいから出すけど《神速舞踏》《神速舞踏》!
クラリッサ:9dx7+22
DoubleCross : (9DX7+22) → 10[1,1,2,7,7,7,7,8,10]+10[1,1,1,1,2,9]+4[4]+22 → 46
剣城 零士:来い!
クラリッサ:11+7+8+5d10
DoubleCross : (11+7+8+5D10) → 11+7+8+34[8,4,6,8,8] → 60
剣城 零士:なかなか跳ねてるな……!
GM:交互にいきましょうか。剣城さん1回目どうぞ。
剣城 零士:それでは動きます
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト
剣城 零士:ラウンド間対象の攻撃力+12、暴走を受けます。対象は私
剣城 零士:バッドステータスを受けたことで謀略の牢獄の効果が起動、私の行動値、命中達成値、ダメージを+7します
剣城 零士:黒の剣で白兵攻撃を行います。 コンボ:ヘッドブリンガー
剣城 零士:対象はクラリッサ。対応なければ命中判定
クラリッサ:なしです 今回はカウンターはない
剣城 零士:7DX+24+0@10 (侵蝕130~)
DoubleCross : (7DX10+24) → 10[1,2,3,5,5,7,10]+3[3]+24 → 37
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:4d10+3d10+35+6 (侵食100~)
DoubleCross : (4D10+3D10+35+6) → 19[2,6,7,4]+8[3,3,2]+35+6 → 68
剣城 零士:ダメージ腐り気味か 結構ギリギリ……!
クラリッサ:ほぼ互角! これならまだいける! 私の二回目!
剣城 零士:どうぞ!
クラリッサ:《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》《神速舞踏》《神速舞踏》
剣城 零士:来い!
クラリッサ:9dx7+22
DoubleCross : (9DX7+22) → 10[4,5,6,7,8,9,9,9,10]+10[2,4,4,6,7,9]+5[2,5]+22 → 47
剣城 零士:回してきやがる
クラリッサ:コピペみたい
クラリッサ:11+7+8+5d10
DoubleCross : (11+7+8+5D10) → 11+7+8+26[2,4,10,5,5] → 52
クラリッサ:52ダメージ
剣城 零士:こちらの二回目!
剣城 零士:先ほどと同じで行きます<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト、対象私 からの白兵攻撃 コンボ:ヘッドブリンガー 対象クラリッサ!
剣城 零士:7DX+24+0@10 (侵蝕130~)
DoubleCross : (7DX10+24) → 8[3,3,4,5,7,7,8]+24 → 32
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:4d10+3d10+35+6 (侵食100~)
DoubleCross : (4D10+3D10+35+6) → 17[4,4,1,8]+24[6,10,8]+35+6 → 82
剣城 零士:今度は回った!82!
クラリッサ:達成値はほぼ同じなのに……!
クラリッサ:三回目!
クラリッサ:《コンセントレイト:ノイマン》《マルチウェポン》《赫き弾》《神速舞踏》《神速舞踏》
剣城 零士:命中判定の前に!
クラリッサ:アンチェイン最強エフェクトの力を見せろーーーっ何!?
剣城 零士:<原初の黒:水晶の宮殿> コンボ:アンリーチホワイト
剣城 零士:シナリオ1回──まだ使っていない!
剣城 零士:命中判定を失敗にする!
クラリッサ:温存していたのか…………この土壇場まで!
クラリッサ:失敗します!
剣城 零士:三回目!
剣城 零士:<狂騒の旋律> コンボ:エンヴィーシャウト、対象私 からの白兵攻撃 コンボ:ヘッドブリンガー 対象はクラリッサ!
剣城 零士:対応は!
クラリッサ:なし!
剣城 零士:7DX+24+0@10 (侵蝕130~)
DoubleCross : (7DX10+24) → 10[1,5,9,9,9,9,10]+6[6]+24 → 40
剣城 零士:ダメージ!
剣城 零士:5d10+3d10+35+6 (侵食100~)
DoubleCross : (5D10+3D10+35+6) → 40[9,9,5,10,7]+15[3,5,7]+35+6 → 96
剣城 零士:96……点!
クラリッサ:クラリッサの合計ダメージ……112
剣城 零士:剣城の合計ダメージは246
クラリッサ:こんなに遠いはずが……!
GM:演出!
クラリッサ:銃火の音が、大広間に鳴り響いた。

クラリッサ:クラリッサの体は、身を捻りながら遥か天井近くにある。マフィアの戦場が常にそうであるように、彼女は障害物がある場所ほど活き活きと飛ぶ。
クラリッサ:アリアンナの泪の秘蹟と黄金銃。二丁の拳銃の反動で跳ね回るその挙動を初見で捉えることは、不可能に近い。
剣城 零士:初見ではない。
剣城 零士:その不可能の前に倒れ伏し、再びここに立っている。
剣城 零士:「よくよく」
剣城 零士:「高ぇところが好きだよなぁおい!」
剣城 零士:八相の構えで跳躍。反動で跳ねた着地点に先んじて跳ぶ。
剣城 零士:「そんなに見下ろしてえかよ、おい!」
クラリッサ:「ええ、そうよ! 見上げるのはあなたの方!」
クラリッサ:移動のために放たれていた銃火は、やがて、無数の跳弾となって、ただ一箇所に収束する。
クラリッサ:未来予知に近い、遺産の権能。単身での包囲射撃という矛盾が、剣城を襲い。
剣城 零士:致命の弾丸のみを叩き落として、返しの剣戟。鞭のように立て続けに四閃。
剣城 零士:「ぐっ……!」
剣城 零士:捌かなかった銃撃を受けながら、剣閃は鈍らない。
クラリッサ:「っあ!」迷うこと無く突き進んだ剣閃に、ジャケットが削れ飛んだ。「怪物でしたわね……そういえば!」
クラリッサ:血の線を引きながら交錯。その足首に、アリアンナの糸が巻き付く。即座の旋回。
クラリッサ:テーブルクロスの上に着地し、真正面から両の銃火を閃かせる。
クラリッサ:ただの双銃ではない。ライフルとピストルでは弾速が違う。ほんの僅か、遅れて撃ち込まれたアリアンナの弾が、先んじてばら撒かれた黄金銃に到達。
クラリッサ:空中での銃弾の命中による、技巧の極みとすら言える散弾で、足を鈍らせようとする。
剣城 零士:その散弾に──かわすことなく、正面から。
剣城 零士:「──オオオォォッ!」
剣城 零士:最速の突進。弾丸が散るばる前に肉体で受ける。
クラリッサ:「!」
剣城 零士:防御を無視した、ではない──攻めきるための攻勢防御。
剣城 零士:受けた傷の痛みを無視し、足止めの効果を最小限に留め。
剣城 零士:剣の間合。
クラリッサ:気が狂っていると言うことを除けば最適解。近接する獣の声。震動。
クラリッサ:足下のテーブルを踏みつけて跳ね上げ、目眩ましとするが――
剣城 零士:「ラァァァッッ!」
剣城 零士:肩から突っ込んで跳ねのけ、そのまま渾身の薙ぎ。
クラリッサ:ギャ ギィイイィッ
クラリッサ:咄嗟にアリアンナの銃剣を、絡めるように受ける――――が
クラリッサ:その戦闘スタイル故に欠けているもの――体重の差。
クラリッサ:受けきれず、ステージ場の壁際にまで薙ぎ払われる
剣城 零士:重量と筋量。戦闘スタイルの差もあって、純粋な力比べなら分がある。
クラリッサ:二年前より広がっている。差? 差。そんなもの――――
クラリッサ:「ある、わけがっ!」
剣城 零士:「怪物は荷が重いかい、お姫様!」
剣城 零士:「英雄でも呼んでくるか?──邪魔はさせねえけどな」
クラリッサ:「お行儀の良い英雄なんて、要るものですか!」
クラリッサ:頭部からの血。片目が見えなくなる。それでも叫ぶ。
クラリッサ:「私は怪物が欲しいと、そう言った!」
クラリッサ:舞い上がるガラスの欠片。硝煙のにおい。影の刃の揺らめき。
クラリッサ:無数に枝分かれした道。見える。全てが見える。
クラリッサ:(今の余波で、シャンデリアが、揺れて、落ちる)
クラリッサ:(レイジは、一歩後ろに飛ぶ。シャンデリアの残骸が舞い上がる。それを隠れ蓑にする)
クラリッサ:シャンデリアが、音を立てて落ちる。
剣城 零士:「チッ!」
剣城 零士:一歩後ろに飛ぶ。
クラリッサ:男の大柄な体が、視界の外に消える。
クラリッサ:(レイジは、シャンデリアの外から回り込む――ことはしない)
クラリッサ:(崩れて壊れた、シャンデリアが、僅かに床から跳ねる。その真下を潜って、最短距離を詰めてくる)
クラリッサ:「《アリアンナの、泪の、秘蹟》!」
クラリッサ:クラリッサの血刀が、遺産の銃の銃口に浮かぶ。怪物が突っ切ってくる場所に、弾丸を置く。心臓を貫く。それが、最も確かな勝利への道――――
剣城 零士:崩れて壊れたシャンデリアが僅かに床から跳ねる。真下を潜って、最短距離を詰める。
剣城 零士:突っ切ったその場所に置いてある弾丸。
剣城 零士:「ああ」
剣城 零士:「見えてたぜ」
クラリッサ:「――――」
剣城 零士:──放たれた弾丸を、クラリッサに向けて弾き返した。
剣城 零士:完璧なタイミング。当然だ。
剣城 零士:全く同じ未来が見えていた。
クラリッサ:反応はできなかった。
クラリッサ:完璧なカウンター。軌道がそっくり遡った血の弾丸は、ライフルをクラリッサの手から弾き飛ばし、心臓を僅かに逸れて、脇腹から背中へと貫通した。
クラリッサ:「――――か、」
クラリッサ:「ぁ――――?」
剣城 零士:突進は止まらない。
剣城 零士:ぐらついた女を引きずり倒して、
剣城 零士:首に刃をつきつける。
剣城 零士:「俺の」
剣城 零士:「勝ちだ」
剣城 零士:「──見たか、クラリッサ」
剣城 零士:勝ち誇って、笑う。
クラリッサ:導き出した勝利への道をたどる、それだけで彼女は不敗だった。
クラリッサ:だから、想定などできるはずもなかった。
クラリッサ:「すべて、に……」
クラリッサ:「……負け、て、……その先に、進む……」
クラリッサ:口から血が零れる。視界はもう、男の勝ち誇った顔だけで。
クラリッサ:「…………………っ」
クラリッサ:「レイジ。あなたの…………」
クラリッサ:素直な称賛を送ろうとした言葉が止まる。彼女は、数多の戦禍が入り乱れたこの事件の中で、けれど初めて、その言葉を口にした。
クラリッサ:「…………………悔、しいっ……!」
剣城 零士:「………」
クラリッサ:奥歯を噛み締めて。瞳を歪めて。忌々しげに男を睨んだ。
クラリッサ:つまりはそれが。決着の言葉であった。
GM:二年越しに出会った男と女が、二年越しの因縁を精算した。
GM:これは、ただ、それだけの物語だったのかもしれない。
GM:【ヴィペラは金蘭にて咲けり】
GM:アリアンナは、迷宮の前に泪した。
GM:了 ――――――――?
GM:【??? アマルフィの妖精墓】
GM:白く、青い砂浜だけが、無限に続いている。
GM:凄惨な戦いの痕も、人生でただ一度の栄誉を求め狂った男の残骸も、長きに渡って収集された火口の一族の財産も
GM:すべてが、もうまっさらになっている。
クラリッサ:「――――厳密にはね」
クラリッサ:その浜を歩く女がいる。
クラリッサ:「これは、私の契約した遺産ではないのですって」
クラリッサ:「ここ自体が、いわば"場所"のEXレネゲイドで……箱と鍵は、そこに繋がる直通の電話みたいなもの」
クラリッサ:「契約をした者は、ここのひとのご厚意で、スペースを間借りすることができる」
クラリッサ:「なんだか味気ない話よね。そう思わない?」
剣城 零士:「味気ない?」
剣城 零士:よくわからん、という顔で後ろをついていく。
クラリッサ:「何もかも解き明かして、理屈立ててしまう」
クラリッサ:「エルツィオーネにとってここは本家の血筋しか入れない神域だったのに。あなたみたいな傭兵くずれだって入れちゃったし」
剣城 零士:「悪かったな、傭兵くずれで」
剣城 零士:ケッ、と悪態をついて。
剣城 零士:「大体テメエが入れたんだろうが」
クラリッサ:「財産を隠し持ってないか、確認が必要だって言われたの!」
クラリッサ:「ほんっとうに窮屈!」
クラリッサ:「レイジ、きちんと確認して報告あげなさいよ」
剣城 零士:「へいへい。……なんでお前が偉そうなんだ」
剣城 零士:案内されながら浜を見回っていく。
クラリッサ:「あら、従順なほうがお好み?」
剣城 零士:「人の好みに合わせるタマかよ」
クラリッサ:「もう、またそうやって……」
クラリッサ:「二年間求めていたって言ったくせに、いざ一度勝ったらすぐにポイ?」
クラリッサ:「次に負けた相手でも探しに行くのかしら? 呆れた」
剣城 零士:「気味の悪い言い方してんじゃねーよ!」
クラリッサ:「言い方の問題ってコトは、事実なのは認めるのね」
剣城 零士:「めんどくせえ……」
剣城 零士:「言っただろ。俺はもうUGNじゃねえ」
剣城 零士:「次の仕事に行くのは当然だろうが」
クラリッサ:「真面目な話よ。私、どうしてあなたがUGNを抜けたのか聞いていないわ」
剣城 零士:「……聞いてどうする」
クラリッサ:「結果的にとはいえ、私のことはみんな知られているのに」
クラリッサ:「不公平ですわ」
剣城 零士:「……ケッ」
剣城 零士:舌打ちして。
剣城 零士:「UGN」
剣城 零士:「ユニバーサル・"ガーディアンズ"・ネットワーク」
剣城 零士:「日常の守護者だとよ。大層な名前名乗りやがる」
剣城 零士:「……俺は」
剣城 零士:「あいつらの守ってるもんの価値がわからねえ」
剣城 零士:「平穏な日常ってやつに、最後まで馴染めなかった」
剣城 零士:「だから辞めた。なれねえもんはなれねえ」
クラリッサ:「それで?」 立ち止まっていた。頭一つ小さい背が、下から見上げる。
剣城 零士:「……それで?」
クラリッサ:「なれないもんはなれない……けれど」
クラリッサ:「あなたはまだここにいる。ここで任務を受けている」
クラリッサ:「マスターフリントのように、戦火に身を窶したり、悪に落ちるわけでもない」
クラリッサ:「"平穏な日常"に馴染めないからって、何が悪いのかしら」
クラリッサ:「グリーンティーを温めてタタミでくつろぐレイジ、私は見たくないわよ」
剣城 零士:「………」
剣城 零士:僅かに口を閉ざして。
剣城 零士:「言われるまでもねえよ」
剣城 零士:白になどなれない。黒にも戻れない。
剣城 零士:それで良い。
剣城 零士:「負けは負け。そんだけだ」
剣城 零士:「負けて終わりじゃねえ。死なねえ限り」
剣城 零士:「次がある」
クラリッサ:「負けは負け。……ええ」唇を尖らせる。
クラリッサ:「私が勝っていれば。スリルとショックとバイオレンスに満ちた素敵な日常を与えてあげられたのに」
クラリッサ:「負けは負け。惜しいことをしましたわね」
剣城 零士:「……」
剣城 零士:「てめえ」
剣城 零士:その声は、これ以上なく苛立っていて。
剣城 零士:「舐めてんのかよ」
剣城 零士:「それとも、本当に従順にでもなったか?」
クラリッサ:「私としては、もっと堂々としてほしいんですのよ」
クラリッサ:「私に勝っ……勝……見ようによっては……勝ったのですからね」
クラリッサ:「けれど、もういいです。レイジの性格は分かりましたから」
クラリッサ:「そうね。たとえば……今度、腕の良い刀鍛冶を紹介しましょう」
クラリッサ:「あなたの刃に実体はないですが、どう形態を作るかの参考には出来るでしょう」
クラリッサ:「迷宮に籠って外に出たがらない怪物を、ときに優しく引きずり出してあげるのは、姫の役割だと理解しました」
剣城 零士:「こっちは」
剣城 零士:女の腕を掴んで。
剣城 零士:「何も良かねえんだよッ!」
剣城 零士:強く強く握りしめる。
クラリッサ:「痛っ……!」
剣城 零士:「てめえ、諦めたのか?」
剣城 零士:「一回負けた程度で」
クラリッサ:黙って睨み付ける。
剣城 零士:「こちとら、まだ一回勝っただけなんだよ」
剣城 零士:「てめえに返してねえ借りは山程あんだ。二年前も、今回も」
剣城 零士:「なのに、『負けたから終わりです』って顔してやがんのが」
剣城 零士:「マジで、気に入らねえ!」
クラリッサ:「どういう価値観かしら!」
クラリッサ:「マフィアの女が、約定を交わして一対一で戦った結果を、たかだか数日で覆さんとする、それこそ恥知らずでしょう!」
クラリッサ:「所詮は獣、人の言葉も介しませんか?」
剣城 零士:「約定だぁ?一方的に条件付きつけといて今更何言ってんだこの女!」
クラリッサ:「むしろあの船上で、約定も関係無しに先に戦い挑まれたときは正直どうしようかと思いましたわ! この狂犬!」
剣城 零士:「その犬に負けたのはどこのお姫様だったっけなあ?」
剣城 零士:「勝ったやつの言うことが素直に聞けねえのか!?」
クラリッサ:「我々が血塗れで帰ったときのUGN職員の顔、いくらケダモノでもあれに哀れみを覚えなかったんですの?!」
クラリッサ:「この人でなし!」
クラリッサ:「…………マフィアの女に社会常識を説かせないでくださる!?」
剣城 零士:「知るか!今はてめーがUGNだろうが!」
剣城 零士:「大体、あの日勝ったのは俺だぞ」
クラリッサ:手首を捻って拘束を脱する。柔術の技だ。
剣城 零士:「だったらてめーは今、俺のもんだろ」
剣城 零士:「それが嫌ならかかってこい、つってんだよ!」
クラリッサ:肉弾戦の護身術は習得している。「ええ、ええ、そうまでして自分から喉を晒して噛みつかれたいというのなら結構」
クラリッサ:「教育してさしあげます。UGNから感謝状の一枚でも貰えるでしょうね!」
剣城 零士:「上等だ」
剣城 零士:「本気で欲しいなら奪りに来いよ。今度はてめえが挑む番だ」
剣城 零士:「相手してやる。何度でもな」
クラリッサ:「クラリッサ・エルツィオーネを自分のものにしたいのなら、せいぜい上手に組み敷いてみせなさいな。出来るものなら!」
剣城 零士:「てめえこそ、俺が欲しいならせいぜいやってみやがれ」
剣城 零士:知らず、笑っていた。
クラリッサ:「見せてあげます。この数日夜な夜な練り上げた《アリアンナの泪の秘蹟》、その新たな形を!」
クラリッサ:なんで笑っているのか全く、まるで理解できない。
クラリッサ:けれど。
クラリッサ:ああ、やはりこの獣には、威嚇のようなこの笑顔が似合うのだと、そう思った。
GM:完!