雨傘は穴だらけ


PC1:“エレクトリッガー”鳴神(なるかみ) ミサキ(キャラシート)PL:かあねりあん
PC2:“シークレットサービス”長須 幸道(ながす ゆきみち)(キャラシート)PL:ハーゴンニンジャ
PC3:“アンサラー”真崎 朱音(まさき あかね)(キャラシート)PL:サムトー
GM:さささ

メインログ雑談ログ

目次

プリプレイ

GM:ではセッションを開始します。
GM:まずはPC紹介からしていきましょう。
GM:PC1の鳴神ミサキさん、よろしくお願いします。
GMhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1tvW5QIM
鳴神ミサキ:イエース!
鳴神ミサキ鳴神(なるかみ) ミサキ、中学生!
鳴神ミサキ:第十支部所属の、電気体質と物体形成能力を持ったUGNチルドレン!
鳴神ミサキ:体質制御の訓練が長引いて中学生になるまで学校に通えず、
鳴神ミサキ:学校に行ったり、友達に会ったりするのが楽しみな女の子です。
鳴神ミサキ:ちなみに成績は良くない。天真爛漫な性格とわがままボディが売り!
GM:わがまま!
鳴神ミサキ:これもぼくの武器らしい、ぜ!
鳴神ミサキ:性能は射撃。達成値28~30以上を確保して必中の電撃を叩き込みます。
鳴神ミサキ:さらに侵蝕率100以上になると《ポルターガイスト》でリミッター解除!
鳴神ミサキ:カバーリングとバディムーヴ、お小遣いも少し持ってきています。
GM:有能……!
鳴神ミサキ:ぼくは真面目で勤勉なチルドレンだから、ね!
鳴神ミサキ:がんばるぞー! よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします! 改めて聞くと性能がやばい!
GM:さて、ではハンドアウトを貼っていきましょう。

PC1
鳴神ミサキ
シナリオロイス:夜宮アイネ(推奨感情:親近感/不安)
あなたがいつも通り街を歩いていると、突然の雨に降られる。
慌てて近くの軒下で雨宿りをすることにしたあなたは、夜宮アイネと名乗る一人の若い女性と出会い、一期一会の他愛のない会話をする。
彼女はその中でふと、いくつか異常な記憶の欠落の気配を見せた。


GM:いつも街歩いてるよね……?
鳴神ミサキ:た、たぶん。
鳴神ミサキ:確認そこですかw
GM:よかった! まあ散歩程度とお考えください。
GM:夜宮アイネさんは二十代のお姉さんで、ちょっとほわほわ系ですかね。
GM:ばったり会うので、なんとなくおしゃべりとかしてあげてください。
鳴神ミサキ:ほわほわ系! これはカワイイ予感がする!
鳴神ミサキ:ラジャーッ
GM:ゴー!
GM:では次!

GM:PC2の長須幸道さん、お願いします。
長須 幸道:うおー!
GMhttps://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1OTZ0AIM
長須 幸道:ながす ゆきみち 22歳! 阿久津グループの警備会社に籍を置くUGNエージェントで、裏の顔は第10支部の新人エージェントです。
GM:グループ社員だ!
長須 幸道:大学卒業を控え、頑張って何十社も就職活動して全く関係ない(と思う)会社に内定をもらって
長須 幸道:そんな日にファルスハーツに誘拐され、インフィニティコードを研究していたとされるセルで暗黒実験を被験!
GM:急転直下!
長須 幸道:適当に人を攫って来ては数撃ちゃ当たるの雑なやり方で、覚醒が素体ではなく感染なのはその名残です。
長須 幸道:UGNに救出されるも結局インフィニティコードとは何だったのか(PLがサプリを首っ引きにした際に)一切わからず
長須 幸道:そのまま、相談の末に志願して黒服SPになりました。
GM:わかんないですよねあれ
長須 幸道:性能はふうわりとしたミドル型。普段の私は遊びの無いキャラシを組むことが多いですが、この子は頭数には入るけど全然強くない感じに組んでいます。
長須 幸道:積極的に仕掛けるのは苦手なので、味方を守りつつ隙を見せた敵からアサシネイターで撃つ! 扱いやすいDロイスを持つほか、追い詰められると攻撃力が上がります。
長須 幸道:そんな感じです!どうぞよろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!
GM:ではハンドアウトはこちら!

PC2
長須幸道
シナリオロイス:ネイムレス(推奨感情:好奇心/警戒)
あなたはUGN第10支部にて、ここのところ地区で散発する記憶の欠落現象について調査を依頼される。
現状では軽い物忘れ程度だが、職員にも無差別に起きているため、悪化を防ぐ必要があるのだという。
阿久津支部長はまた、謎のオーヴァード"ネイムレス"の関与についてあなたに警告をした。
愉快犯にも思える教唆犯だが、タイミング的に彼?が動いている可能性があるらしい。


GM:あっちょっとまちがい。
GM:今回GM都合で阿久津支部長は未登場となります。
長須 幸道:はいな!
GM:代わりに美人のエージェントお姉さんが配備されるよ!
GM:ということで、また妙な事件が起こったので調べてねという話。
長須 幸道:ヒャッお仕事を任されちゃった! 不安だけど頑張らないと…
GM:もしかすると怪しい教唆犯も出てくるかも! がんばって!
GM:参考ログ
GMhttp://sasasa.genin.jp/TRPG/yaiba/yaiba_main.html
長須 幸道:記憶がぼんやりしているおじいさんとかを探せばいいのかな…がんばります
GM:はい! 君が頼りだ!

GM:ではPC3、真崎朱音さん!
GMhttps://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYuvmG-wIM
真崎 朱音:はい!
真崎 朱音:「仕事の依頼?制式採用ですか!? あ、事件?はい、すぐに出ます……」
真崎 朱音:真崎 朱音(マサキ アカネ)です。 今年で20歳、個人事業主として武器製作をやってます
真崎 朱音:若くして覚醒して以来剣士として才能を発揮し、前線でブイブイいわせてたのですが
真崎 朱音:高校入学を転機として突然、技術者にジョブチェンジ。
真崎 朱音:オーヴァード向け汎用武装の開発を目標とし、試作品をUGN等の組織に売り込んでいます。目指せ制式採用!
GM:目指せ!
真崎 朱音:なお肝心の開発品は「汎用武装の癖に使い手への要求スペックが高すぎる」と評価は芳しくなく
真崎 朱音:運用テストと広告で行っている傭兵業が主たる収入となっております。今少し時間と予算をいただければ調整するから……
GM:厳しい現実……
真崎 朱音:なお傭兵業は副業と自称していますが、剣の技や強者への執着は強く
真崎 朱音:根っこの精神性は開発や商売人よりも剣士としての面が強いです。 強いやつは大好きだよ。
真崎 朱音:性能は固定値白兵型。セットアップのラウンド継続バフを活かしてメジャーの侵蝕を最低限にし
真崎 朱音:クライマックスではセレリティからの低燃費二連撃を繰り出したいと思います
GM:こわいこわい
真崎 朱音:ひとまず事件に巻き込まれるみたいなので、華麗に解決して上とのコネをつなごうと思います。よろしくお願いします
GM:解決してほしい! よろしくお願いします!
GM:ではハンドアウトはこちらです。

PC3
真崎朱音
シナリオロイス:不明ジャーム(推奨感情:執着/忘却)
あなたはあるジャームの痕跡を追跡している。
そのジャームについての記憶はかなり欠落している。覚えているのは、自分がそのジャーム化現場に立ち会ったこと。
だが、それ以上の記憶とジャームの手がかりは茫洋として掴めない。
個人で調査するには限界がある。一度UGN支部に向かってみてもいいかもしれない。


GM:突然の記憶喪失!
真崎 朱音:なんてこったい。 まだボケるような年じゃないはずだぜ
GM:少し前の一時期にあったっぽい事件に関して、なんかよく覚えていない……
GM:いないが、なんかまずいのはわかるぜ1
GM:という感じで動いていただけるとありがたいです
真崎 朱音:頑張ります!もしかしたら消えた記憶の中に良いお話があったかもしれない!
GM:あるといいねえ
GM:少し前、まあ一週間とか前かな?という感じで
GM:すごく離れてはいないけど、数日前でもない程度にお考えください
真崎 朱音:一週間ぐらい前……何食べたかは思い出せないが流石に事件は大丈夫のはず……
GM:がんばって!
真崎 朱音:がんばります!
GM:というところで、トレーラーを貼って本編に入っていこうと思います。

ああ、泣かないで。
本当はあなたの涙に傘を差し出してあげたかった。
叶わないなら、こうするしかないから。
苦しみよ、滴のように少しずつ、少しずつ、流れて消えていきなさい。
そのためには、なんだって——

ダブルクロスThe 3rd Edition 『雨傘は穴だらけ』

——なんだってできるよね。そうでしょう?


OP1 鳴神ミサキ


GM:登場侵蝕をお願いします。
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:37->42)

  N市 第10地区・市街

GM:あなたは普段通り、街角を軽い用事で歩いていた。
GM:ここ第10地区はオフィスビルも多いが、そこで働く人々のための住宅もそこそこある。
GM:そんな穏やかな道を行く矢先……。
GM:突然の夕立があなたを襲った。
GM:傘なしではさすがに辛いが、近くに売っていそうな店も見当たらない。
鳴神ミサキ:「ひゃーっ! なんで急に降ってくるんだよ、もーっ!」
GM:ザアア、と雨足はだんだん強くなってくる。
鳴神ミサキ:「ぼくがなにしたって言うんだよーっ! お天気おねえさんのバカーッ!」
鳴神ミサキ:本日は一日中晴れるでしょう、という天気予報を信じて傘を持たずに出掛けたらこれだ。
GM:さて、そうして辺りを見ると、あなたはちょうどいい感じに庇の突き出したアパートの建物をみつける。
GM:とりあえずあそこで少しの間なら雨がしのげるのではないだろうか。
鳴神ミサキ:ちょうどこのあたりにはコンビニもない。
鳴神ミサキ:このまま走って帰るか、ちょっと雨宿りして様子見を……と考えたところで。
鳴神ミサキ:(あっ、ちょうどよく……!)
GM:『メゾン・ブツクサ』と表示された小綺麗なアパートは、幸い人影もない。
鳴神ミサキ:目に入った庇の下に走り込んで、大きく息を吐き出す。
GM:あなたが休憩をするくらいなら問題はないだろう。
鳴神ミサキ:「ううう……。シャツが水吸ってキモチワルイ……」
鳴神ミサキ:ぺったりと肌に張り付いて、ところどころ肌色とオレンジ色が透けて見える。
鳴神ミサキ:それをつまんで引き剥がしながら、すっかり荒くなった呼吸を整えて。
鳴神ミサキ:(ここ、アパートか。あんまり長居はできないかな……)
鳴神ミサキ:改めてまわりに目をやっていると……
GM:そこに。
GM:ぱしゃ、ぱしゃ、と雨を跳ね散らす足音が近づいてきて。
夜宮アイネ:「ひゃーっ!」
夜宮アイネ:二十代前半くらいだろうか、若い女性が息せき切って駆け込んでくる。
夜宮アイネ:「うう、天気予報全然嘘じゃない……」
夜宮アイネ:「あ」
夜宮アイネ:あなたを見て、少し気まずそうに笑った。
夜宮アイネ:「こんにちは。あなたもあれ?」
夜宮アイネ:「あれ……えっと……あの……」
夜宮アイネ:「雨……雨宿り!」
鳴神ミサキ:「うん」つられて笑いながら、一瞬の間にうん?と首をかしげる。
夜宮アイネ:「そっかあ。じゃあ、私もちょっとお邪魔するね」
夜宮アイネ:そんなあなたの様子には特に気づかないように、肩くらいの髪をハンカチで拭く。
鳴神ミサキ:「どうぞどうぞ。ぼくのじゃないけどね」とスペースを空ける。
夜宮アイネ:いそいそと空けてもらったところに入る。
夜宮アイネ:「…………」それから、あなたをじっと見て。
夜宮アイネ:「あの、ちょっと聞くけど、あなた、私と知り合いだったりした……?」
GM:あなたはこの女性と以前会った記憶はない。
鳴神ミサキ:「ん? えーっと……いや……初対面じゃないかな……?」
夜宮アイネ:「あ、そう! そうだよね。よかったよかった」ほっとした様子。
夜宮アイネ:「ごめんね。最近なんかぼんやりしてるみたいで、よく知り合いのことど忘れしちゃってて」
夜宮アイネ:「あなたも親切だったから、もしかしたら?って思っちゃった」
鳴神ミサキ:「どわすれ」
夜宮アイネ:「すぐ思い出すから大丈夫!」
鳴神ミサキ:「人の顔と名前、たしかに一致しないことはあるけど……」
鳴神ミサキ:「忘れるって……?」
夜宮アイネ:「ふふ、また友達にこれだからぼんやりはーって言われちゃう」
夜宮アイネ:それほど気にしているようではない。気楽そうだ。
鳴神ミサキ:「ぼんやり」と彼女は言うけれど。
鳴神ミサキ:初対面の相手に知り合いかと聞くのは、ちょっと普通じゃない、ような。
鳴神ミサキ:「おねえさん、ぼくみたいなやつと知り合いだったりするの?」
鳴神ミサキ:金髪にメッシュ。外見的には、かなり目立つ。
夜宮アイネ:「ん?」
夜宮アイネ:「うーんと、あなたみたいなかわいい年下の子とはあんまり?」
夜宮アイネ:「いや、でもいるのかな? そういう知り合い……?」首をひねっている。
鳴神ミサキ:ど忘れの範疇を超えている、と感じる。
夜宮アイネ:「雨、止まないなあー」
夜宮アイネ:あなたの懸念を他所に、じっと外を見ている。
鳴神ミサキ:ざああ、と雨の勢いは衰えず。
夜宮アイネ:「あれ、持ってくればよかった」
鳴神ミサキ:「あれ?」
鳴神ミサキ:「……傘?」
夜宮アイネ:「あれ、えーと、こういう時に使う……」
夜宮アイネ:「それ!」
夜宮アイネ:「そうそう、それだよー」
夜宮アイネ:嬉しそうにしている。やはり異常には気づいていないようだ。
鳴神ミサキ:(……ちょっと言葉が出て来ない、くらいのことはたまにあるけど)
鳴神ミサキ:(傘、なんて日用品まで忘れるかな、普通……?)
鳴神ミサキ:「ねえ、おねえさん。おねえさんはこの近くの人?」
夜宮アイネ:「私? そうだよー……というか」
夜宮アイネ:「あれっ」
夜宮アイネ:「ここ……うちのアパートでは……?」
鳴神ミサキ:「えっ」
夜宮アイネ:「そうだそうだ。ほら、夜宮って書いてあるし、道理で見覚えがあると……」
夜宮アイネ:「えへへ。またやっちゃってた」
夜宮アイネ:照れくさそうに笑う。
鳴神ミサキ:たしかに、彼女が指す部屋の表札には『夜宮』とある。
鳴神ミサキ:「またって。自分の家なのに、忘れちゃってたの?」苦笑い。
夜宮アイネ:「いや、ちゃんと思い出すから大丈夫大丈夫!」
夜宮アイネ:「ごめんね、年下の子に心配かけちゃって」
鳴神ミサキ:「いやいや。これはぼくじゃなくても心配になりますぜ」
夜宮アイネ:「そ、そう?」
鳴神ミサキ:「……初対面で言っちゃいけないことかもしれないけど……」
鳴神ミサキ:「いちど、病院に行った方がいいんじゃないかなぁ」
夜宮アイネ:「病院かあ。そうだね。ちょっと気をつけてみる」
夜宮アイネ:素直に頷く。
鳴神ミサキ:「じゃく……なんだっけ。そういうのだったら大変だし……」
夜宮アイネ:スマホを取り出して、病院、とメモを取る。
夜宮アイネ:「うんうん。親切にありがとうね」
夜宮アイネ:「あ、じゃあ」
夜宮アイネ:「ちょうどだし、お礼に傘を持っていく?」
夜宮アイネ:「ビニールのが何本かあったと思うから」
鳴神ミサキ:「あっ、うれしい! じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」
夜宮アイネ:待ってて、とすぐのところの部屋に入っていき、新しめのビニール傘を取ってくる。
夜宮アイネ:「はい。使って」
夜宮アイネ:「もうじき止むんじゃないかとは思うんだけど」空を見上げる。
夜宮アイネ:「えっと、あれ……あの……空から……水……」
鳴神ミサキ:ありがと、と言いかけた声が喉元で止まる。
夜宮アイネ:「雨宿り……」
夜宮アイネ:「雨!」
夜宮アイネ:「うん、自力で思い出せた。よしよし」
夜宮アイネ:「どうかした?」
鳴神ミサキ:今度こそ、傘を受け取って。
鳴神ミサキ:「……ううん、なんでもない。傘、ありがとう。あとでちゃんと返しにくるからね」
夜宮アイネ:「まあ、私すぐ忘れちゃうと思うけど」
夜宮アイネ:「でも、あなたとまたお話できたら嬉しいな」
鳴神ミサキ:「覚えててくれたら、ぼくも嬉しいよ」にへら、と笑って。
夜宮アイネ:ばいばい、と小さく手を振る。
鳴神ミサキ:ばいばい、と手を振って、傘を差して雨の下へ。
鳴神ミサキ
鳴神ミサキ:さっき、あのひとが傘を取りに行った時。ドアの隙間からちらっとだけ、見えた。
鳴神ミサキ:見えてしまった。
鳴神ミサキ:傘立てに立てられた、たくさんの、傘、傘、傘。
鳴神ミサキ:ぼくだってたまにやらかすけど。それにしたって。それにしたって。
鳴神ミサキ:(……あれは、あの様子は、ふつうじゃない)
鳴神ミサキ:そういう病気なのか。あるいは、そうではないのか。
鳴神ミサキ:──『こちら側』の話なのか。
鳴神ミサキ:雨に濡れた背が、ぞわり、と震えた。

GM:あなたは、この後すぐ、UGN支部から指令を受けることになる。
GM:担当する任務は『記憶の欠落現象について調査を行う』ことだった。

OP2 長須幸道


GM:登場侵蝕をお願いします。
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+8(1d10->8)した →(侵蝕率:32->40)

  N市 UGN第10支部・会議室

GM:あなたは新しい任務のため、ここ、小さめの会議室に呼び出されている。
GM:目の前にいるのはあなたの先輩エージェント、"ホールドフォールド"折原文緒。
折原文緒:「お疲れ様、長須くん」
長須 幸道:「あっ、はい…」
長須 幸道:答えるのは、警備保障会社のSPに支給される黒服を着た青年だ。
折原文緒:「まあ、あたしも別に上司とかじゃないから、あんまりかしこまんないでね」
折原文緒:気さくな調子で言う、眼鏡にロングヘアの女性。
折原文緒:「このところ、上がだいぶ忙しいみたいでさー、支部長とかもう大変」
折原文緒:「だから、あたしの方からとりあえず指示出しとけって言われたということ」
長須 幸道:「みんな大変そうですね。町もどんどんざわついてますし…」
折原文緒:「ほんとだよー。……まあ、今回の任務も大変っちゃ大変だし」
長須 幸道:人の良さそうな笑みに少し安堵感を覚えつつも、やや窮屈そうに座ったままだ。
折原文緒:「支部長が忙しいのとも絡んでくるんだけど」
折原文緒:「長須くん、最近ど忘れってしたことある?」
長須 幸道:リクルートスーツよりよっぽど高級で、着心地のいい黒服。 それでも、これを着ているとどうも落ち着かない気分になる。
GM:あなたは心当たりがあってもいいし、特にわからなくてもいい。
長須 幸道:「ど忘れ、ですか?」
折原文緒:「そうそう。なんか当たり前のもののことをすっかり忘れちゃったり」
折原文緒:「さっき使ったはずのペンが全然ないぞ!とかでもいいし」
長須 幸道:「え~と…最近だと、役所に出す保険証のコピーをコンビニで取ったとき、原本をコピー台に忘れちゃったりとか」
折原文緒:「うっかりだなあ。気をつけなよ」
折原文緒:「それ、すぐ気づいて戻った?」
長須 幸道:「家に帰ってから気付いてびっくりして、すぐ戻りましたよ。 近所でよかったです」
折原文緒:「よかったよかった。多分それは、普通の範囲のど忘れだね」
長須 幸道:「普通の範囲…?」
折原文緒:「そう、普通じゃないやつが今あちこちで起きてる」
長須 幸道:「えっ…記憶喪失…!?」
折原文緒:「かなり小規模だけどね。あたしもちょっとあった」
長須 幸道:「折原さんまで」
折原文緒:「例えばさっき話してて、『写真』って言おうとして全然思い出せなくて」
折原文緒:「あれはびびったわー」
長須 幸道:「あれっ意外と普通」
折原文緒:「そう、一件一件は普通」
折原文緒:「でも、集まると統計になるよね」
長須 幸道:「…ですね。」
折原文緒:「支部内で調べた結果、件数が多すぎるってことになったの」
長須 幸道:「ビッグデータ…? で明らかに変なくらいに?」
折原文緒:「そう。しかもここ一週間くらい限定でね」
折原文緒:「外でももちろん発生してる」
長須 幸道:「ええ~すごく困りそう…」
折原文緒:「写真がわかんないくらいならいいんだけど」
折原文緒:「状況が少しずつ悪化してるみたいで」
長須 幸道:「悪化…!」
折原文緒:「例えば、車に乗ってて『左右ってなんだっけ?』とかなったら困るし」
折原文緒:「戦闘員が戦闘技術を忘れるケースも出てきてる」
長須 幸道:「そ、それってたいへんじゃないですか!」
折原文緒:「そう。このままほっておくと大変だから」
折原文緒:「そこで君の出番!」
長須 幸道:「ぼくの出番…!?」
折原文緒:「原因調査して解決して解明しましょう!」
折原文緒:ぱん、と手を叩く。
長須 幸道:フグの毒抜きのやり方を忘れた板前の料理を止めようと格闘する自分の姿を想像する。
長須 幸道:「ヒャッ」
折原文緒:「あたしは後方支援だから、あんまり前線に出ていけないし」
折原文緒:「長須くんみたいな真面目なエージェントが真面目にやってくれると助かるんだわ」
長須 幸道:「真面目…」ちょっとピンと来ない様子で答える。よく言われはするのだが。
折原文緒:「もちろんチームは組めるように手配してもらってるからね」
長須 幸道:「よ、よかった。研修は受けてますけど、あんまり自信ないので…」
折原文緒:「誰でも最初はそんなもんだって!」
長須 幸道:「ぼくの出番ってことは、チームの人は、えっと、民間の…?」
長須 幸道:「そう、イリーガル」
折原文緒:「今のところチルドレンが一人、もう一人が民間で」
折原文緒:「イリーガルってよりはフリーランスかな」
長須 幸道:「フリーランスかぁ…わかりました」
折原文緒:「頑張ってよー。あたしもサポートするし……と」
長須 幸道:(話が通っててお金なんかのこともまとまってるならあんまり心配することは無いかな…?)
折原文緒:「もう一個あった!」
長須 幸道:「もう一個!」大丈夫だろうかという顔。
折原文緒:「ほらほら、さっきの支部長が忙しいって話。あれ」
長須 幸道:「事件が多いからじゃないんですか…?」
折原文緒:「今、支部を上げて指名手配みたいなことしてる変な奴がいるのよ」
折原文緒:「"ネイムレス"って名前のね」
折原文緒:「なんか、経歴を見たらそんな大物か……?って感じのオーヴァードなんだけど」
長須 幸道:「あっ、その名前は聞いていたかも…!」
折原文緒:「そう、その辺の話で忙しいんだけど、いろんな事件の裏で隠れてる奴だから」
長須 幸道:「…厄介ですね」眉をひそめる。
折原文緒:「今回も絡んでる可能性はあるぞって言っとけって、支部長が」
長須 幸道:「…あの。確認なんですけど」
折原文緒:「はいはい?」
長須 幸道:「もし、この事件が本当にその"ネイムレス"のしわざで」
長須 幸道:「…事件を追いかけるうちに、"ネイムレス"とじっさいに遭遇したりした場合」
折原文緒:「ふんふん」
長須 幸道:「やっぱり、戦って…捕まえるんですよね」
折原文緒:「そうね、指名手配対象だからね」
長須 幸道:「…」少しの沈黙のあと
折原文緒:「まあ、全然表に出てないから戦闘データとかないけど……」
長須 幸道:「わかり、ました。 どこまでやれるかはわかりませんけど…できることを、してみます」
長須 幸道:重く答える。
折原文緒:「オッケー。まあ、あんまりしんどく考えないで」
折原文緒:肩をぱしんと叩く。
長須 幸道:「わっ」
折原文緒:「どっちかと言うと、ちょっとでもデータを引っ張ってこいって感じ」
折原文緒:「がんばれ! あたしもがんばる!」
折原文緒:ぐっと親指を立てる。
長須 幸道:「は、はい…!」こっちもつられて親指を立てる。
折原文緒:「へへ。じゃあまあ、チームが集まるまであれしよっか……あれ……えーと……」
長須 幸道:(…ちゃんとした戦闘任務、初めてだ。チームをまとめる事になるみたいだし)
折原文緒:「お茶!」
折原文緒:「あっぶな。今のやつも多分そうだわ。こわっ」
長須 幸道:「そんなに…!?」
折原文緒:「長須くんも気をつけてね……! マジで!」
長須 幸道:ど忘れを全部事件のせいにしているんじゃないか?という考えが一瞬頭をよぎる、が
長須 幸道:統計を取って任務を出している人がそういうということは、実際それだけ可能性が高いのだろう。
長須 幸道:「じゃあ、給湯室に行ってきますね。人が集まるまで少し時間があるでしょうし」
長須 幸道:「よかったら、見といたほうがいい書類とかあったら教えてもらっていいですか…?」
折原文緒:「はいはい、了解!」
長須 幸道:(…ぼくにまで回って来るってことは。もう、本当に人が足りないんだ)
長須 幸道:(がんばれ、幸道。 助けて拾ってもらった恩を、しっかり返さなきゃ)

OP3 真崎朱音


GM:登場侵蝕をお願いします。
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:35->45)
GM:わお

GM:これは、つい最近のあなたの記憶の、ほんの些細な一部だ。
GM:ある裏道にあなたはいる。
GM:横には苦しんでいる人間が一人。顔や名前は、具体的には思い出せない。
GM:あなたが何をしたのか、何を言ったのか、それも思い出せない。
GM:ただ。
■■■■:「■■■に、ごめんと言って……いや」
■■■■:「自分で■■■■■■■■」
GM:誰かが何か言っているが、声は半ば欠け落ちている。
GM:その姿は少しずつ透き通る。消えていく。
?????:「あー……」
?????:「ご■んね?」
GM:少し離れたところから、奇妙な合成音声が聞こえる。
GM:こちらは比較的明瞭だ。
?????:「ここまでやるつも■はなかったんだ。ほん■だよ」
?????:「ちょ■と遊ぶつもりだったんだけど」
?????:「またや■ちゃった」
GM:苦しむ人間に反して、その声は場違いに明るい。
■■■■:「真崎くん」
GM:あなたの名前を呼ぶその姿は、もうほとんど目に映らない。
■■■■:「もう、■■■」
■■■■:「みんな、■■■しまった方が、きっと……」
■■■■:「■■■、■■■だって■くないはず……!」
GM:あなたは、それがジャーム化現象であることを、ただ知っている。
GM:その時、あなたが攻撃に移ったのか、救援を要請したのかはわからない。
GM:記憶にないからだ。
GM:それは、このジャームが未だに健在であることを意味する。
GM:記憶がどれほど虫食いになっても、あなたは、そのことだけははっきりと覚えている。
■■■■:「■■■■」
■■■■:《Eロイス:虚実崩壊》使用。
GM:全ては消えていく。



GM:一週間ほど後。
GM:あなたはまた街中にいた。
GM:虫食いの記憶の中にある、あの裏道だ。
GM:辺りは穏やかな雰囲気で、取り立てて変わった様子はない。
真崎 朱音:「……っかしいなあ」
真崎 朱音:その場所に見覚えはある。汚れたアスファルトにも、街並みにも。
真崎 朱音:ただ、それだけだ
真崎 朱音:「(状況整理。おれは今、ジャームを探している)」
真崎 朱音:「(顔も名前も思い出せない。ただ、そいつがジャームになったのだけは確かで)」
真崎 朱音:「(間違いなく生きてる。だってのに)」
真崎 朱音:「なーんにも思い出せねえ。どうなってんだ、これ?」
真崎 朱音:不審に眉をひそめながら、担いでいた直方体の楽器ケースを開く
真崎 朱音:中に収められているのは開発した武装の試作品。 機械仕掛けの片刃の大剣
真崎 朱音:朱音自身も戦闘で獲物として扱っている逸品だ。
真崎 朱音:その柄の記憶端子に情報端末を繋げ、戦闘記録を確認する。
真崎 朱音:「これじゃない。これも違う……いや」
真崎 朱音:今見えている情景と照らし合わせ、『その時』の戦いの記録を探し出そうとするが
真崎 朱音:どの記録を見ても、前後の記憶が繋がらない
真崎 朱音:覚えているのはジャームを探していること、そのジャーム化の現場に居合わせたことだけだ
真崎 朱音:それらに関わる事象に関する記憶だけが、切り取られたように抜け落ちている──
真崎 朱音:「うーん」
真崎 朱音:接続コードを抜き、ケースを閉めて一つうめき、
真崎 朱音:「おれの余りの活躍にスポンサーが感動、即契約貰ったお祝いで呑みすぎた!」
真崎 朱音:ケースを肩に担いで、裏道を抜ける。
真崎 朱音:「だったりして。そりゃ困るよなあ。まだまだ改良中だってのにさ」
真崎 朱音:端末から短縮で繋ぎ、”取引先”へと最低限の連絡を入れる。
真崎 朱音:「そういうことなら確認だ。まずは……UGNかな」
真崎 朱音:口から溢れる音に言葉のような呑気さは既になく。
真崎 朱音:「(誰の、何の仕業か知らないが)」
真崎 朱音:「(副業の気配だ。全く、そっちには困らないね、この街は)」
真崎 朱音:顔に浮かべていた微笑みは、敵を前にした好戦的な笑みへと切り替わっている。
GM:では、そんなあなたの前を、仲の良さそうな親子連れが歩いている。
真崎 朱音:「ん、っとと」
真崎 朱音:物騒につり上がっていた口角を引き締める。
女の子:「お父さんお父さん、明後日はなんの日だー!」
父親:「先週からそればっかりだなあ……」
父親:「えーと、明後日は……」
父親:「…………?」
父親:「なんだっけ?」
女の子:「えっ」
真崎 朱音:「……」
女の子:「お、お誕生日……」
女の子:「ななのお誕生日って何回も言った……」
父親:「そ、そうだよ!」
父親:「なんで忘れてたんだ……? ああ、プレゼントをあげような」
女の子:「うん! えっと、あれがほしい。えっと、あの……」
女の子:「ずっと言ってたやつ……」
父親:「……くまのぬいぐるみ、だろ。なんだ。ななも忘れちゃったのか?」
女の子:「あれー……?」
GM:他愛のない会話だが、なんだか妙だと思うかもしれない。
GM:特に、実際に記憶に異変を感じているあなたは。
真崎 朱音:常なら微笑ましく見ていたであろうそれに、違和感を感じる。
真崎 朱音:「思ったより大事ですかね、これは」
真崎 朱音:ケースを担ぎ直し、一つ頭を振って
真崎 朱音:自分の忘れているものがなんなのか。 その答えと先に待つものへの思いを、一旦収める。
真崎 朱音:「さあて、それじゃ」
真崎 朱音:「営業開始と行きますか」
真崎 朱音:少しばかり早足で向かう。 その先は営業先の一つ
真崎 朱音:UGN、第十支部。

GM:では、全員まとめてロイスを取得してください。
長須 幸道:"ネイムレス" 好奇心/〇警戒 で取得します!
真崎 朱音:ロイス 不明ジャーム P:執着/○N:忘却 で取得します
鳴神ミサキ:夜宮お姉さんに 親近感/●不安 で取得しましょう。
GM:まあ不安ですよね

GM:ではミドルフェイズに入る前に、シナリオ限定追加ルールの話をさせていただきます。
真崎 朱音:おおっと!
鳴神ミサキ:おやっ
長須 幸道:なっ
GM:先ほどのオープニングで、不明ジャームが《Eロイス:虚実崩壊》を使用しました。
真崎 朱音:おれ覚えてないけどそうみたい!
GM:そのせいで各地に影響が出ています。PCについても同様です。
長須 幸道:新鮮な崩壊よ!
GM:よって、一部シーンでは以下のチャートを使用させていただこうと思います。

【忘却チャート】
 ■ミドル毎シーン(トリガーイベントを除く)冒頭、登場侵蝕上昇後に、登場PC全員が〈意志〉で判定を行う。

 ■目標値は進行ごとに1ずつ上昇する。最初は6。

 ■失敗したPCは一人一回1d6を振り、出た目の効果が判定に適用される。

 ■効果はシナリオ中累積・継続するが、《Eロイス:虚実崩壊》の効果が解除され次第解消される。

 ■具体的に何をどの程度忘れるかは自由とするが、今回の事件や情報について致命的な(進行が滞るような)忘却はしなくてもよい。

 ■1シナリオに一人一回、オートアクションで『他のキャラクターの忘却効果をひとつだけ打ち消す』ことができる。

GM:実際のチャートは以下の通り。

1:あなたは日常の知識をひとつ忘れる。
  特定の物の存在や常識についてなど。
 〈情報:噂話〉〈芸術:(任意)〉を使用した判定の達成値に-1する。

2:あなたはオーヴァードとしての知識をひとつ忘れる。
  所属組織の情報や力の使い方など。
 〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉を使用した判定の達成値に-1する。

3:あなたは社会の知識をひとつ忘れる。
  他人と交流する方法や物の価値など。
 〈交渉〉〈調達〉を使用した判定の達成値に-1する。

4:あなたは生きていく上での知識をひとつ忘れる。
  何かを危険と判断する基準や回避の方法など。
 〈知覚〉〈回避〉を使用した判定の達成値に-1する。

5:あなたは自らについての知識をひとつ忘れる。
  自分のプロフィールや好悪、あり方など。
 〈意志〉〈知識:自分自身〉を使用した判定の達成値に-1する。

6:あなたは戦闘についての知識をひとつ忘れる。
  効率的な攻撃の命中方法についてなど。
 〈白兵〉〈射撃〉〈RC〉を使用した判定の達成値に-1する。


GM:なお、ロールについては取り入れてもいいし、
GM:状況的に煩雑になりそうだったり、難しかったら別に省いてもいいです。
GM:状況が進行しているよ、ということを感じていただければ大丈夫。
真崎 朱音:了解しました!
長須 幸道:かしこまりましたー!
鳴神ミサキ:イエース!

ミドル1

GM:合流シーンですので全員登場です。
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:42->45)
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+10(1d10->10)した →(侵蝕率:40->50)
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:45->53)
GM:二人高まってる

GM:では、お待ちかねの忘却チャート。
GM:まずは意志で目標値6の判定をお願いします。
長須 幸道:1dx>=6
DoubleCross : (1R10[10]>=6) → 8[8] → 8 → 成功

真崎 朱音:はーい!
長須 幸道:何だよもう!
真崎 朱音:4DX+2+0@10>=6 意思
DoubleCross : (4R10+2+0[10]>=6) → 10[2,8,10,10]+9[4,9]+2 → 21 → 成功

GM:たっか
鳴神ミサキ:1dx+4+2>=6
DoubleCross : (1R10+4+2[10]>=6) → 9[9]+6 → 15 → 成功

真崎 朱音:絶対忘れねえ!
GM:なんだおまえら!
鳴神ミサキ:これがぼくの意志のパワだぜ
GM:これは思いつきなのですが、折原文緒もチャート振ります。
真崎 朱音:折原さん!
鳴神ミサキ:!?
GM:1dx+1=>6
DoubleCross : (1R10+1[10]>=6) → 2[2]+1 → 3 → 失敗

GM:失敗。
真崎 朱音:ああっ
鳴神ミサキ:あっあっ
GM:1d6
DoubleCross : (1D6) → 5

長須 幸道:何を忘れるんだろう
GM:5:あなたは自らについての知識をひとつ忘れる。
自分のプロフィールや好悪、あり方など。
〈意志〉〈知識:自分自身〉を使用した判定の達成値に-1する。

鳴神ミサキ:意思がw
GM:なんか忘れるんでしょうね……年齢とか……
GM:次の固定値0じゃん
真崎 朱音:余計抜けるの大変になっちゃった
長須 幸道:ツッコミは私が入れていきます
GM:がんばっていこう!
真崎 朱音:はーい!
長須 幸道:職場の先輩だもんげ!

  N市 UGN第10支部・会議室

GM:あなたたちはチームとしてこの部屋に集められ、『記憶の欠落現象』について調査をすることになった。
GM:清潔感のあるビジネスオフィス風の空間だ。
折原文緒:「はい、それじゃよろしくお願いしますってことで」
長須 幸道:「二人とも、ご足労ありがとうございますね。今回の担当の長須幸道です」
長須 幸道:「えっと、UGNのエージェントをしています」
鳴神ミサキ:「はーいよろしく! チルドレンの“エレクトリッガー”鳴神ミサキでっす!」
鳴神ミサキ:勢いよく挙手。ぽよん。
真崎 朱音:「どうもどうも、お疲れさまです皆さん。わたくし、真崎製作所代表、真崎朱音と申します」
真崎 朱音:「あ、こちらは心ばかりの品ですが。 お口にあえば皆さんでどうぞ」
真崎 朱音:滑らかな動作で三人に名刺を渡し、クッキーの詰め合わせを卓に広げる。
長須 幸道:「あっこれはご丁寧にどうも…」
長須 幸道:受け取ると、ちょっとたどたどしい様子で名刺ケースを取り出し自分も差し出す。
鳴神ミサキ:「どうもどうも。ビジネスシーンだぜ……」
折原文緒:「あらあら、ありがとうございます」
真崎 朱音:「で、いつもならここから我が社の製品のPRに入るところなんですが」
真崎 朱音:「今回はそういう場合じゃなさそうですね、残念ながら」
折原文緒:「あー、そういうのは開発室の方に回ってもらった方がいいお話できるかも」
鳴神ミサキ:「この支部もいろいろやってるからねぇ」メカワイバーンとか。
長須 幸道:(製品…)ちょっと気になるので聞けなくて残念そう。
真崎 朱音:「ええ、また改めてご挨拶に伺いますよ……っと、さてさて」
折原文緒:「趣味が合えばワンチャンいけるかも……ってのはいいとして」資料を配る。
折原文緒:なお、既に事態の概要は共有してある。
真崎 朱音:「失礼、話を戻しましょうか」 配られた資料をめくり、目を通していく
長須 幸道:「ええと…一週間ほど前から、市内で急な物忘れが増えてるみたいなんです」
長須 幸道:「始まったのがいきなりで、しかもちょっとずつ悪化してるみたいで… R案件、というふうに判断されました」
真崎 朱音:「物忘れって言い回しだと、ちょっと可愛くも聞こえるけど」
真崎 朱音:「広範囲に広がってる記憶の改竄、消去。そう言いかえると途端におっかない話だ」
鳴神ミサキ:「んん。そう言われると、ど忘れとは言いがたくなってくるな……」
真崎 朱音:「うん。それで一つ、おれからこの件で気になることが」
長須 幸道:「気になる事ですか?」
真崎 朱音:「多分一週間ぐらい前……かな。正確な日時とかは分からないんだけど」
真崎 朱音:「誰かがジャームになる現場に出くわした。 おれは今、そいつを追いかけている」
長須 幸道:「ジャームに…!?」
真崎 朱音:「それだけならまだ良い……いや一つも良くはないが。おかしな話ってわけじゃないんだけどさ」
長須 幸道:「どんな人だったか、どんな風なジャームかとか…聞いても大丈夫ですか?」
真崎 朱音:「それだよ」
真崎 朱音:「思い出せないんだ。 それが誰で、どんな状況だったのか」
長須 幸道:「…そんな」
真崎 朱音:「全く何一つ、ってわけじゃないんだけどね。ただ顔は浮かばないし」
真崎 朱音:「何か話したはずのに内容が虫食いだ。その時何が起こったのか、に至ってはまるっきり記憶がない」
長須 幸道:「…」
鳴神ミサキ:「気味の悪い話だなぁ……」もしかすると自分もそうなるのか、と思うとぞっとする。
真崎 朱音:「戦闘記録はうちの製品で取ってあるから、後で提出する。”おれ以外”が調べれば、なにか分かるかも」
鳴神ミサキ:「あっ、そうか。自分がわからなくなってるだけって可能性もあるんだね」
真崎 朱音:「そうそ。その辺おれ一人だと確認しようがなかったからね」
長須 幸道:「…わかりました。一週間というのもちょっと気になるし、検査してもらえるよう頼んでみます」
折原文緒:「なんだか他よりもずいぶん深刻だね……」
折原文緒:眉を顰めている。
真崎 朱音:「って言っても、そっちだって結構たいへんなんでしょ?」
真崎 朱音:「戦闘中に技が抜けるなんて考えるだけでぞっとするぜ、おれ」
長須 幸道:「…何を忘れたかなんて覚えていようがないものなぁ…」
折原文緒:「そうだよねえ……もし私が自分の歳とか忘れてても……」
折原文緒:「…………?」
真崎 朱音:「(おいくつなんですか……って聞くのは流石に失礼だよなあ)」
長須 幸道:「…折原さん?」
折原文緒:不審な顔。
鳴神ミサキ:「……あ、その反応」
鳴神ミサキ:「まさか……」
真崎 朱音:「? ……えっ、まさか」
折原文緒:「ちょっと待ってちょっと待って……いや、そろそろ忘れたいとは思ってたけど……」
長須 幸道:「あっ、えっと…」オロオロしている。
真崎 朱音:「いやいやまだお若いように見えますよ……って言ってる場合じゃねえな、こりゃ」
真崎 朱音:「折原さん、免許証とか保険証は?」
折原文緒:「あ、あるある!」免許証を取り出す。満26歳とある。
折原文緒:少なくともこの場合は、記録が不穏なことにはなっていないようだ。
長須 幸道:「し、調べてわかることでよかった…」
長須 幸道:(いや…よかった、のかな、これ?)
真崎 朱音:「確認できたならオッケー。 けどこりゃほんとに、単独行動は命取りだな」
折原文緒:「よかった……」ほっと胸をなで下ろす。
鳴神ミサキ:「うん、誰かが横ですぐ確認とれるようにしないと危ないね……」
真崎 朱音:「だね。 少しでも怪しく思ったら皆に話して、早めに思い出そう」
長須 幸道:「真崎さんと折原さんはもう被害に遭ってるんですね…」
長須 幸道:「鳴神さんは、最近になって急なもの忘れなんかがあったりしませんでしたか?」
折原文緒:「このまま状況が進行したら、生活も難しくなっちゃうよ」ぶつぶつ言っている。
真崎 朱音:「ああそうだ。 長須君や鳴神さんも、周りでなにか起きてないか気をつけないとだ」
長須 幸道:「こう、分度器を家に忘れちゃうとか…」
折原文緒:「分度器、普段持ち運ぶ……?」
真崎 朱音:「学生ならあるあるじゃないですか? 筆箱の中身忘れちゃうのとか」
長須 幸道:「しょ、小学校の時からの癖で…!」分度器と三角定規を持ち歩いている。
鳴神ミサキ:「いや、ぼくはそこまで…………」
鳴神ミサキ:「昨日、宿題のノートを家にわすれた……」
真崎 朱音:「やってない宿題の言い訳みたいだ」
鳴神ミサキ:「や、や、記憶のことじゃないから関係ない!ない!」
鳴神ミサキ:「えっと、ぼくのことはともかくですね」
真崎 朱音:「うん、ともかく?」
鳴神ミサキ:「任務の連絡をもらうまえに会ったおねえさんがね。すごい忘れっぷりだったんだ」
長須 幸道:「すごい忘れっぷり」いい飲みっぷり、みたいな言い方だなぁとは思っても口に出さない。
鳴神ミサキ:知り合いのこと。道具の名前。自分の家。しまいには、雨、という日常的な現象まで。
鳴神ミサキ:「ぼんやりさんだって言ってたけど、まあ、それじゃ説明つかない忘れ方してた」
長須 幸道:「家…!」
真崎 朱音:「単語が口に出ない程度ならともかく、自分の家に知り合いかどうかまで、か」
長須 幸道:「じ、自分の家を忘れたら…帰れないのでは!?」
鳴神ミサキ:「自分ちの前で雨宿りしてたんだよ。さすがにぼくも、ぎょっとした」
真崎 朱音:「結局たどり着いてたなら、無意識で向かったりしてたのかもしれないけど」
真崎 朱音:「何にせよ、相当重症だねそりゃ。 日常生活も危うい」
鳴神ミサキ:「うん。ほうっておいたら取り返しのつかないことになる気がする」
長須 幸道:「…思っていたよりもけっこう深刻なことになっているみたいですね。 みんながそんなふうになったら、町がメチャクチャだ」
折原文緒:「今のところその人と真崎さんが特に重症、って感じだね。症状はちょっと違うけど」
真崎 朱音:「……うーん。鳴神さん、一応確認なんだけど」
鳴神ミサキ:「ほいほい?」
真崎 朱音:「その人がどんな人か教えてもらっていい?」
鳴神ミサキ:うーん、と顎に指を当て。
鳴神ミサキ:「パーソナルなことなら、借り物をしたから返しに行こうと思って、少し調べておいたよ」
真崎 朱音:「あっ、助かる。今のところ、症状の進行が特に重いのがおれとその人なら」
真崎 朱音:「おれとその人が事件になにか関わってる……かもしれない。確証はないけども」
長須 幸道:「そうですね。よく調べたほうがいいかな…」
鳴神ミサキ:自分のスマホにUGNのデータベースから引っ張り出した個人情報を呼び出して、皆に見えるように置く。
真崎 朱音:「どれどれ……」
真崎 朱音:「わっ、美人さん」
GM:個人情報には、顔写真と『夜宮アイネ』という名前、そしてUGN保護下のオーヴァードである旨が記されている。
GM:イリーガルではないらしく、かなり力の弱いオーヴァードなのだろう。
長須 幸道:「あとそれから、お二人…特に真崎さんなんですけど」
真崎 朱音:「おっと、はいはいなんざんしょ」
長須 幸道:「"ネイムレス"という名前に聞き覚えがあったり、しませんか?」
真崎 朱音:「”ネイムレス”……名無し、が名前ですか」
鳴神ミサキ:「第十支部で要注意人物扱いされてる、ってことは知ってるよ」長須さんが知っているのと同等くらいだろう。
真崎 朱音:「おれは初耳かな。要注意人物……大物ですか」
長須 幸道:「本人はあまり動かないタイプみたいで情報も少ないんですけど、事件の裏で手を引いているタイプのオーヴァードです」
真崎 朱音:「今回の件に関わっている可能性がある、と?」
長須 幸道:「タイミング的に、結構ありそうらしいんです」
真崎 朱音:「扇動屋か……具体的にどんな奴、とかそういう情報は」
折原文緒:「見た目とかの情報はゼロ」
折原文緒:「主にウェブ経由で声をかけてくるってくらい、みたい」
長須 幸道:「何をしてくるかわからないので、もしそれらしい相手と遭遇してしまったら…慎重に行きましょう」
真崎 朱音:「分かってても警戒難しいな、それ……ともあれ、了解っと」
鳴神ミサキ:「裏方さんなのね。こちらも了解」ビシッと敬礼。
長須 幸道:「すぐにやっつけられる相手なら、こんなに悪さを続けられてない気がしますし…」
真崎 朱音:「実際に動いてるかどうかも確証がないなら、考えすぎても仕方ない」
真崎 朱音:「横槍に警戒しつつ、目の前の案件に集中……てな感じですかね、多分」
長須 幸道:「そんな感じでお願いします」
折原文緒:「そうね。頼むよ、みんな」
真崎 朱音:「うん!じゃまず、おれとこの夜宮さん、それに他の記憶をなくした人たちを中心に、ってとこか」
真崎 朱音:「……自分で自分のことを調べるって言い出すのもなんか変な話だな」
鳴神ミサキ:「そうだね。……ぼくにこの任務が来たのも、縁ってやつだな、きっと」
真崎 朱音:「縁か、良いねえ。 良縁にできるようやらせてもらいますよっと」
長須 幸道:「調べる先をけっこう絞れたのは、なんかとても助かりますよ」
長須 幸道:「…調査を、始めましょう。 忘れ物のこと自体を、忘れちゃう前に」

GM:ロイスの取得と購入ができます。
真崎 朱音:ロイス 長須 幸道    ○P:信頼感/N:不安
長須 幸道:鳴神ミサキ 〇かわいい/隔意
長須 幸道:真崎 朱音 〇頼もしい/心配
鳴神ミサキ:まずロイスから。長須サンに ●連帯感/不安 、真崎サンに ●連帯感/製品? で取得。
真崎 朱音:購入、皆さん特にオーダーなければアームドスーツ狙います
長須 幸道:まずは自力でトライする構え
鳴神ミサキ:こちらは恒例のボデマチャレンジ。
真崎 朱音:ではアームドスーツ狙い!
真崎 朱音:1DX+3+0@10>=15 調達
DoubleCross : (1R10+3+0[10]>=15) → 1[1]+3 → 4 → ファンブル

真崎 朱音:買い方忘れちゃった
GM:そういうこともある
GM:ww
鳴神ミサキ:www
真崎 朱音:これも忘却の恐ろしさだぜ
真崎 朱音:気をつけろ皆!
鳴神ミサキ:1dx+2>=12
DoubleCross : (1R10+2[10]>=12) → 7[7]+2 → 9 → 失敗

長須 幸道:迷ったけど手堅くシュージャケから。
鳴神ミサキ:うーん、3点……まあいいか!失敗!
長須 幸道:4dx+1>=13
DoubleCross : (4R10+1[10]>=13) → 9[5,6,8,9]+1 → 10 → 失敗

鳴神ミサキ:《バディムーヴ》
真崎 朱音:あっ3足りない!
真崎 朱音:ヒュー!
長須 幸道:わっありがとうございます!
鳴神ミサキ:第十支部の絆だぜ
GM:わお
真崎 朱音:チルドレン様……
長須 幸道:シューターズ黒服に着替えました
真崎 朱音:後輩から先輩にプレゼント

GM:では、次のシーンから情報収集を行います。
GM:現時点で調べられる情報は全部で4点。

【夜宮アイネについて】
〈情報:噂話〉6 鳴神ミサキのみ5

【記憶の欠落現象について】
〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉6

【不明ジャームについて】
真崎朱音のみ調査可能。〈意志〉〈知識:自分自身〉6 〈情報:UGN〉7

【ネイムレスについて】
〈情報:UGN〉7 長須幸道のみ6


GM:キャラクターによって目標値が変わったり、
GM:限定情報があったりします。
GM:その辺を踏まえて調査を行ってください。
鳴神ミサキ:なーるほど!
GM:では次のシーンへ!

ミドル2

GM:【ミドル2】
GM:シーンプレイヤーはミサキさん。
GM:まずは登場侵蝕をお願いします。
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:45->47)
真崎 朱音:出ます
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:53->63)
長須 幸道:出るんだワン!
真崎 朱音:真崎おらお前
GM:上がるなあ
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+9(1d10->9)した →(侵蝕率:50->59)
GM:大人ー!

GM:ではお楽しみの忘却チャート!
真崎 朱音:ひぇーっ
長須 幸道:どうせならあと1上がってくれればいいのに…!
GM:今回の目標値は意志で7です。
長須 幸道:1dx>=7
DoubleCross : (1R10[10]>=7) → 4[4] → 4 → 失敗

真崎 朱音:しかしこちらは侵蝕が上がり続けた結果
真崎 朱音:既にダイスボーナスを獲得している!行くぞ!
長須 幸道:忘却!
真崎 朱音:5DX+2+0@10>=7 意思
DoubleCross : (5R10+2+0[10]>=7) → 8[4,5,5,6,8]+2 → 10 → 成功

真崎 朱音:成功!
鳴神ミサキ:1dx+4+2>=7
DoubleCross : (1R10+4+2[10]>=7) → 9[9]+6 → 15 → 成功

GM:たかい!
真崎 朱音:長須さんどうします?
鳴神ミサキ:ここまでは確定域なんだぜ。
真崎 朱音:一回忘れときます?
長須 幸道:えっ何が…?
真崎 朱音:ファンブルでなければね……
長須 幸道:何の話だっけ…?
真崎 朱音:あっもう忘れてる
鳴神ミサキ:忘れてる……
GM:こわいぜ
GM:では長須さんは1d6!
長須 幸道:1d6
DoubleCross : (1D6) → 4


GM:4:あなたは生きていく上での知識をひとつ忘れる。
何かを危険と判断する基準や回避の方法など。
〈知覚〉〈回避〉を使用した判定の達成値に-1する。


GM:こちらをロールしてもいいし、しなくてもいい!
GM:ということで本編です。

GM:まずは情報収集判定を行ってください。
GM:調べられる情報は上で述べた4点です。
長須 幸道:誰が調べてもよさそうな情報は後に回そうかな
長須 幸道:ネイムレス行きます。<情報:UGN>、コネ使用。
GM:どうぞ!
真崎 朱音:私も不明ジャーム行きましょうか。意思判定で
長須 幸道:6dx+1>=7
DoubleCross : (6R10+1[10]>=7) → 10[2,3,3,4,4,10]+1[1]+1 → 12 → 成功

鳴神ミサキ:では夜宮おねえさんを。情報:噂話で目標値5、コネなしの素振り!
真崎 朱音:5DX+2+0@10>=6 意思 【不明ジャームについて】
DoubleCross : (5R10+2+0[10]>=6) → 9[2,2,3,4,9]+2 → 11 → 成功

真崎 朱音:若干怖い値が多いが成功
鳴神ミサキ:1dx+2>=5
DoubleCross : (1R10+2[10]>=5) → 3[3]+2 → 5 → 成功

鳴神ミサキ:あぶあぶ……
GM:おっ全員成功だ
GM:では開示していきましょう

【夜宮アイネについて】
N市に暮らすオーヴァードの女性。力は非常に弱く、UGNの穏当な監視下にいる。
記憶の欠落現象の影響を強く受けている様子だが、自覚はあまりない。
のんびりとした人懐こい飾らない性格で、よく周囲を励ましているという。
付き合っていたという相手が失踪した後も、なお。
→【夜宮アイネの交際相手について】〈情報:噂話〉7


【不明ジャームについて】
あなたはジャーム化前の相手と一時行動を共にしていた、と記憶が蘇る。
「やるべきことをやる」「もう忘れろ」と言う声も。
あなたは、その言葉に自分が危惧を抱き、追跡せねばならないと考えたことを思い出す。
また、ジャームには誰か執着する相手がいたようだった。
→【不明ジャームについて2】真崎朱音のみ〈意志〉〈知識:自分自身〉7


GM: 
【ネイムレスについて】
『楽園の十三人』に数えられる正体不明、所属不明のオーヴァード。

GM:主に弱小勢力に教唆を行うことで事件を
GM:起こ
GM:し

?????:お、やっとコンタクト取ってくれたね。
?????:合格。今回はちょっとだけ協力しようと思ってさ。
?????:大丈夫、僕は君たちの味方だよ? 今回は!
?????:こっちもほとほと困ってたんだ、このど忘れ現象。
?????:やらかしって誰にでもあるじゃん。間違いは素直に認めないとね。
?????:というわけで、日常の守護者さん。頼ってくれていいんだよ。
?????:守るべきものを守るためなら……
?????:……なんだってできるよね。そうでしょう?
GM:→トリガーイベント『ネイムレス』発生

GM:というわけで、次のシーンでは"ネイムレス"からの連絡があります。
GM:対応してほしい。
真崎 朱音:こわい
長須 幸道:します。
鳴神ミサキ:ヒィーッ
GM:以上を踏まえて共有ロールなどを行ってください!

  N市 第10地区・ファミリーレストラン『サイゼスヨ』

GM:それぞれに調査を行ったあなたたちは、ひとまず腰を落ち着けて話を共有することにした。
GM:イタリアンなBGMがエンドレスで流れる、落ち着いた雰囲気のファミリーレストランだ。
真崎 朱音:「お疲れ様ー……」
真崎 朱音:運ばれてきたミラノ風ドリアの前でぐでっとつっぷす。
鳴神ミサキ:「ど、どうしたの? だいじょうぶ?」リゾットをつつきながら。
長須 幸道:「す、すっかりお疲れですね…!?」
真崎 朱音:「いや、おれの場合はほら、自分の記憶のことだからさあ」
真崎 朱音:「色々検査されたり質問攻め食らったり、記憶関連の能力持ちのオーヴァードにお願いしたりして」
真崎 朱音:「動き回ったわけじゃないけどなんか疲れた……」
折原文緒:「ああ、何か思い出せた?」
真崎 朱音:「……そうですね。思い出せた、と言えば思い出せたんだが」
真崎 朱音:ドリアをスプーンでつつきながら一息つき、
真崎 朱音:「おれの話したジャーム……正確にはジャーム化した奴、か」
真崎 朱音:「そうなる前に暫く、一緒に動いてた……と思います」
折原文緒:「……縁があった人、なんだ。それは……」
長須 幸道:「一緒に…」やや小さいナンを真っ赤なカレーソースにひたしながら聞く。
鳴神ミサキ:(……チームの、仲間?)
折原文緒:「そう。とても残念ね」
真崎 朱音:「どうだろうね。案外ただの呉越同舟、とかだったりするかもしれないし?」
真崎 朱音:自分でもあまり説得力がない、と感じる説を提示する。
真崎 朱音:「ま、その辺はもうちょっと調べりゃ思い出せるかな。取っ掛かりはできたから」
長須 幸道:「でもそれだったら、そんなに気になるかなぁ…」
長須 幸道:「ウワッ口の中が熱い!!」
折原文緒:「えっなになに」
真崎 朱音:「おっと、猫舌だった? ちゃんと冷ましたほうが」
真崎 朱音:「……いや待て。長須君」
真崎 朱音:「熱いと痛いとか、火傷するとか、覚えてるか?」
長須 幸道:「いやその、熱いというか、痛いというか、舌がひりひりして水が欲しくて…」隣にある黒々と濁ったコップに手を伸ばし
鳴神ミサキ:「あ……!」
長須 幸道:口に含み…そのまま、飲み込まない。
鳴神ミサキ:「……じゃ、なかったのか。びっくりした……」
真崎 朱音:「いや、鳴神さん。違う、これは」
長須 幸道:顔色が徐々に青くなっている。
鳴神ミサキ:「……どうしたの?」
鳴神ミサキ:「あれ。今、なに飲んだ……?」
真崎 朱音:「二人共手伝って。ちょっとまずそうだ」
長須 幸道:あなたたちは長須がドリンクバーから帰ってくるのにやけに時間がかかったことを覚えているかもしれない。
真崎 朱音:「長須君、飲み込むって分かるか?無理なら吐き出すでも良い。口を開けろ」
鳴神ミサキ:「コップ、コップ! はい、どうぞ!」口の下に差し出して。
真崎 朱音:「……忘れたのは何だ? 嚥下の仕方?それとも」
長須 幸道:「えう…」どぽどぽと口の中のものを受け皿に吐き出す。 コーヒーと紅茶と柑橘とコーラとそれ以外の香りがほのかに漂う。
折原文緒:「ちょっとちょっと、何……? 何飲んでるの?」
真崎 朱音:「……むちゃくちゃな混ぜ方だ。ってことは」
長須 幸道:伝票には「カレーナンセット 辛さ10倍」の文字。
真崎 朱音:「長須、味って分かるか」
真崎 朱音:「辛すぎると食べづらいとか、混ぜすぎると不味くなるとか、そういうの」
長須 幸道:「えっ味? 味は味でしょ…?」
長須 幸道:「漫画とかで、春巻きを食べると口の中に竜巻が起きたり…お寿司が発光したり…」
真崎 朱音:「食べたリアクションで空飛んだり」
鳴神ミサキ:「……???」
長須 幸道:「…あと、不味いとか辛いって何の話?」
長須 幸道:「出された食べ物にそういうこと言うの、よくないよ。 たしかに飲み込めなかったけど…」
折原文緒:「あー、だいぶやられてるわこれ」
真崎 朱音:「戻せますかね」
鳴神ミサキ:「ちょいと失礼」長須サンのカレースープにスプーンを突っ込んで、一口。
長須 幸道:死ぬほど辛い。
鳴神ミサキ:「………」
鳴神ミサキ:「~~~~!!」
真崎 朱音:「吐き出すなら目を閉じていましょうか、お嬢さん」
鳴神ミサキ:水をがぶがぶと飲んで。
鳴神ミサキ:「だ……だいじょうぶです……」涙目だ。
真崎 朱音:「えらい。はなまる。……さてさて、おっかないのは再確認できたな」
長須 幸道:「どうしたの…? 折原さんまで」
折原文緒:「はい、今のあなたの任務は?」
折原文緒:「『みんながあなたを心配そうに見てる』その意味はわかる?」
長須 幸道:「物忘れの原因調査ですよね? それで、僕が心配されて…」
長須 幸道:「…もしかしてぼく、何か忘れてます…?」
真崎 朱音:「おれたちにも正確な線引が難しいけど、まず間違いなく」
真崎 朱音:「味に関する記憶か……これをしたら危ない、っていう危機感、判断基準とかかな?」
折原文緒:「そんな感じね。こわいな……」
鳴神ミサキ:「そうだねぇ。このスープ、口に入れる前から「からいッ」って香りだもん」赤くなったべろをペロリと見せる。
長須 幸道:「そ、そんな…! もう食事ができない…!!」
真崎 朱音:「支部に戻ったら検査とか治療してもらおう。それまでは勝手に動かないように、オッケー?」
長須 幸道:「は、はい…」
折原文緒:「はー、どうなることかと思った」
折原文緒:「なんだっけ、話が途中だったよね……?」
真崎 朱音:「あ、そうそう。鳴神さん、夜宮さんについて調べてたんだっけ?」
鳴神ミサキ:まだヒリヒリするべろを引っ込めて。
鳴神ミサキ:「ん。ちょーっと、不穏な感じだったの」
長須 幸道:「不穏…?」
真崎 朱音:「っていうと」
鳴神ミサキ:「夜宮おねえさん。ぼくたちのご同類で、ゆるく監視対象にもなってるって話はちらっと出たけど……」
真崎 朱音:「オーヴァードか。イリーガル?」
鳴神ミサキ:「登録まではしてないみたい。そんなに出力がないんだって」
鳴神ミサキ:「ちょっとプライベートなことになるんだけど……」
長須 幸道:「最初のブリーフィングで何も出てこなかったのは、そういうことだったのか…」
鳴神ミサキ:「おねえさんの彼氏が、いなくなっちゃったんだって。その件はこれから調べなきゃなんだけど」
鳴神ミサキ:「そんなことがあったのに、変わった様子がないみたい」
鳴神ミサキ:「……ぼくと話した時も、参ってるって感じじゃなかったなぁ」
真崎 朱音:「彼氏……交際相手、か」
真崎 朱音:「それだけのことがあったのに、変わった様子がない、ね……それは」
真崎 朱音:嫌な予測が頭を過ぎり、口から出る前に抑え込む。
長須 幸道:「…辛いことがあったとき」
長須 幸道:「その記憶を封じ込めようとするはたらきがあるような話を、どこかで聞いたことがある気がする」
真崎 朱音:「………」
長須 幸道:「まだ、自分で忘れたのかどうかもわからないけど。 オーヴァードだっていうのなら、何かあったと思っていいかもしれないね」
真崎 朱音:「辛い時、記憶を、か」
真崎 朱音:彼の言葉が正しいのならあるいは、自分の記憶も。
真崎 朱音:「(だからって、ここまで忘れるこたないだろ)」
真崎 朱音:まだおぼろげな記憶の糸を辿る。もやがかかった顔とくぐもった声
真崎 朱音:「……あいつ」
真崎 朱音:「あのジャーム。誰かに執着してた……ような、気がする」
真崎 朱音:「それで何かをやろうとしてて……どこかに行こうとするのを、追いかけた」
真崎 朱音:「止めようとした……多分。 確証はないけど、浮かんできた」
長須 幸道:「…まさか、それが…?」
真崎 朱音:「嫌だよなあ、全く。 絶対重要なことなのに、多分とか気がするとかさ」
鳴神ミサキ:「でもさ。誰かに。何かを。どこかに。押さえるポイントはだいぶ見えてきてるんじゃない?」
真崎 朱音:「おっ、ありがたい。要点まとめてもらえるとわかりやすいね。勉強得意?」
鳴神ミサキ:「学校も授業も好きだけど、テストはキライ!」成績はあまり良くない!
真崎 朱音:「分かるわー、おれもキライだったわー。 好きなこと勉強すんのはともかく試験はねー」
長須 幸道:「あはは、テストが好きなやつなんてさすがにいないでしょ」
長須 幸道:「…いや、いるのかな? もしかしてまた忘れてたり…」
真崎 朱音:「はは、忘れられた可愛そうな勉強好きが出る前に解決しようか」
折原文緒:「長須くんは? 何か調べてわかったことあった?」
長須 幸道:「それが、さっぱりなんです。 全然尻尾を残してなくて」
真崎 朱音:「例の正体不明本名不明だっけ」
鳴神ミサキ:「そこまで行くと、もう裏方って感じでもないね」
長須 幸道:「変わったことが書いてあったのは、むしろこっち側の資料でした。"楽園の13人のひとりだ"って」
折原文緒:「あー、それ」
真崎 朱音:「楽園の……何だって? 何か洋画のタイトルみたいだな」
折原文緒:「私も詳しくは知らないんだけど、なんかね、今あちこちの支部で警戒されてる奴らがいて」
折原文緒:「それの一人、って感じみたいね」
長須 幸道:「えっ、じゃあ同じようにブラックリストに入ってるようなのがあと12人も…」
鳴神ミサキ:「……それって」
鳴神ミサキ:「こないだぶっとばされたっていう“荒天龍”とか、そういうレベルの話?」
折原文緒:「こいつはうちの支部に狙いをつけてるから、上がやたらと警戒してる感じ」
折原文緒:「ええー? あんな大物と並ぶかなあ?」
真崎 朱音:「ああ、あれねえ。すげえ大騒ぎだったらしいね、行けなかったけど」
真崎 朱音:若干、気落ちしたような声で。
折原文緒:「まあ、理由はわかんないけどヤバい奴なんだろうなーってことね」
真崎 朱音:「この街で要注意対象として数えられるぐらいだからなあ」
鳴神ミサキ:「ぼくらの街のヤバいやつ。覚えておこう……」
真崎 朱音:「両手の指で足りないのが困った話だ」
長須 幸道:「…ぼくの調査がへたなだけかもしれませんけど、足取りをつかめる感じはしないです」
真崎 朱音:「単純に今回は関わってない、とかかもな。 それなら話も楽だ」
長須 幸道:「ですね。なにか事件に関係しているなら、たとえば先に証拠を押さえるとかになるのかな」
長須 幸道:「一応、もうすこし調査は続けてみます」
GM:ではその時。
GM:あ、じゃあ皆さん〈知覚〉で判定をお願いします。目標値は4.
真崎 朱音:3DX+0+0@10>=4 知覚
DoubleCross : (3R10+0+0[10]>=4) → 8[1,8,8] → 8 → 成功

長須 幸道:1dx-1>=4
DoubleCross : (1R10-1[10]>=4) → 9[9]-1 → 8 → 成功

真崎 朱音:成功
鳴神ミサキ:4dx>=4
DoubleCross : (4R10[10]>=4) → 8[6,8,8,8] → 8 → 成功

GM:みんな8
鳴神ミサキ:なかよしチーム
GM:では全員成功ということで!
真崎 朱音:いえーい
GM:あなたたちはふと、長須さんが手にしているスマホの画面が妙に光っていることに気づく。
GM:ピカピカと点滅している、ちょっとうるさい感じの光だ。
長須 幸道:「ん…あれ? なんだこの光」
GM:そこには蛍光色の文字で鮮やかなメッセージが記されている。
長須 幸道:「なんか最近アプリ入れたっけ…?」
真崎 朱音:「支部からじゃないっぽいな。彼女?」
鳴神ミサキ:「スミにおけませんなぁ」
?????:『お、やっとコンタクト取ってくれたね。』
長須 幸道:「…!?」
?????:『合格。今回はちょっとだけ協力しようと思ってさ。』
GM:そんなような文字列が流れている。
GM:もちろん、長須さんに心当たりはない。
真崎 朱音:「どうした。別れ話でも……って、ノリじゃなさそうだな」
長須 幸道:顔面蒼白になり、全員に見えるようにスマホを置きます。
GM:メッセージは光りながら流れていく。
鳴神ミサキ:「……なにこれ」
GM:そうして、最後に一言署名が。
?????:『"ネイムレス"より』
真崎 朱音:「これはまた」
鳴神ミサキ:「ほうほう」
長須 幸道:「…まさか、向こうから来るなんて」
真崎 朱音:「噂をすれば影というか。熱烈なラブレターだこと」
GM:今のところはあくまで一方的なメッセージだ。
GM:だが、内容からするとまたあなたたちにコンタクトを取ってくることは疑うべくもない。
折原文緒:「……一旦支部に戻った方がいいと思う」
真崎 朱音:「ですねえ。流石におれ達の一存で動いて良いことじゃなさそうだ」
鳴神ミサキ:「まだ、洗わなきゃいけないこともあるしね」
折原文緒:「体勢を立て直すなり、奴について何か対応するなり」
長須 幸道:「…そうですね。この端末も、惜しいけどもう危なくて使えないや」
真崎 朱音:「データ移すのも割と危なそだなそれ、なんというかご愁傷さま」
鳴神ミサキ:「しょうがないよ。経費で申請しちゃったら?」
真崎 朱音:「慰めにおれの連絡先も入れてあげよう」
長須 幸道:「あはは、ありがとう。でも、この端末に入れちゃうとアレだからメモでお願い」
長須 幸道:「…気に入ってたんだけどなー…」
真崎 朱音:「連絡すると皆の好感度を教えたり教えなかったりするぞ」
鳴神ミサキ:「なにそれ?」
真崎 朱音:「男友達に電話するとおせっかいを焼いてくれるシステム。の真似」
長須 幸道:「えっと…商品って、そういうやつなの…?」
鳴神ミサキ:「あ、そういうの売ってるの? ……売れるの?」
長須 幸道:「確かに職場恋愛は多いかもしれないね。 抜け目ない商人の目だ」
真崎 朱音:「よせよせ、相談なら友達料金無料でやるぜ。ウチの製品はもっと格好良い奴だから!」
真崎 朱音:「しかし……そっか。お気に入りだったのか」
真崎 朱音:「……記憶の積み重ねだよな。そういうのも」
長須 幸道:「…そうだね」
鳴神ミサキ:「……なくなるのは、やだね」
長須 幸道:「でも、モノなら最悪、代わりは効くけど…」
長須 幸道:「思い出そのものがなくなるのはさ。 もっと、つらいんだろうね…」
鳴神ミサキ:「思い出せないから……普段通りでいられるのかな」
鳴神ミサキ:「……記憶処理も、そういうことなのかな」
長須 幸道:「…」記憶処理の関係の仕事は、書類でアフターケアの次第なんかが回ってくることはある。いくらやってもあれだけは慣れない。
真崎 朱音:「……その辺の是非は常に問われることだけどさ」
真崎 朱音:「必要とされるから行われてる。けど、正しいわけじゃない」
真崎 朱音:「とりあえずその認識だけは、忘れないようにしないとな」
長須 幸道:「こんなことをエージェントが言うとあれかもしれないけど。 いつかは、せずに済むようになりたいね」
真崎 朱音:「現実に立ち向かうのに妥協案は必要だが、夢をなくしちゃ駄目、って奴だ」
鳴神ミサキ:「うん」一つの言葉で二人に応えて、困ったように笑って。
鳴神ミサキ:コップの底に残った水を飲み干す。……なんであれ、まだ、暴かなければならないことは残っている。
長須 幸道:「…ぼく、こんなにお腹ぺこぺこでレストランを出るの、生まれて初めてだと思うんだけど」
長須 幸道:「…忘れてたり記憶処理にかかったりして、ないよね…?」
真崎 朱音:「忘れてない証明はできない。後で腹いっぱいの記憶で上書きだな」
鳴神ミサキ:「………」目を丸くして。
鳴神ミサキ:「支部に戻る前に、なにかおやつでも買おっか」今度は、ふにゃっと笑った。

GM:ロイス取得、購入が可能です。
真崎 朱音:ロイス 鳴神 ミサキ    ○P:信頼/N:脅威
長須 幸道:ロイスはそのまま。先鋒でアームドスーツの代理調達行きます!
真崎 朱音:ありがてえ!
長須 幸道:4dx+1>=15
DoubleCross : (4R10+1[10]>=15) → 7[3,5,5,7]+1 → 8 → 失敗

長須 幸道:カレーが辛かったからちくしょう!
真崎 朱音:帰ったらジェラート奢ってあげよう
鳴神ミサキ:ロイスは保留。購入はふたたびボデマ。
真崎 朱音:じゃあジェラートのついでにアームドスーツの調達行きます
鳴神ミサキ:1dx+2>=12
DoubleCross : (1R10+2[10]>=12) → 3[3]+2 → 5 → 失敗

鳴神ミサキ:ぜんぜんだめー!
GM:忘却チャートの効果が……
真崎 朱音:せっかくだしもう使っちゃうか、手配師の使用を宣言
GM:(効いてない)
真崎 朱音:5DX+3+0@10>=15 調達
DoubleCross : (5R10+3+0[10]>=15) → 8[1,5,6,7,8]+3 → 11 → 失敗

鳴神ミサキ:《バディムーヴ》
GM:おっ
真崎 朱音:1点足りないのを財産で補填! ありがとう鳴神3!
鳴神ミサキ:ふふ……鳴神3を頼ってくれたまへ!

真崎 朱音:真崎 朱音の財産点を-1した(財産点:6->5)
真崎 朱音:無事購入したアームドスーツをウェポンケースにしまっておきます、以上!

マスターシーン


GM:どことも知れない、白っぽい部屋。
GM:モニターの画面がぼんやりと光を放つ。
ネイムレス:「あ、動いた動いた。ちゃんと調べてくれたね」
ネイムレス:「さすがにこっちからいきなり声をかけるのはね」
ネイムレス:「フレンドリーにも程があるっていうか」
ネイムレス:「ナメられちゃうよ」
GM:その独り言めいた声に、応える者はいない。
ネイムレス:「シャクっちゃシャクだけど、僕は失敗を認められる奴なので」
ネイムレス:「向こうだって挽回のチャンスがほしいはずさ」
ネイムレス:「えーと、向こうの……名前なんだっけな」
ネイムレス:「クソッ、めんどくさいジャーム! めんどくさい力!」
ネイムレス:【"シークレットサービス"長須幸道について】〈情報:ウェブ〉で調べます。
GM:目標値は12。
ネイムレス:14dx+62=>12
DoubleCross : (14R10+62[10]>=12) → 10[1,3,4,4,4,4,4,5,5,6,8,8,9,10]+2[2]+62 → 74 → 成功

GM:長須さんのアドレスを手に入れる。
ネイムレス:「この調子じゃまたすぐ忘れそうだけど、今のうちにっと。えー……」
GM:少し考えてから、どこかそわそわした様子で言う。
ネイムレス:「ドキドキするね。最初に……」
ネイムレス:「友達に話しかけるっていうのは」
GM:応える者はいない。

ミドル3

GM:【ミドル3】

GM:シーンプレイヤーは長須さん。
GM:登場は自由です。
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+10(1d10->10)した →(侵蝕率:59->69)
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:63->66)
GM:登場侵蝕をお願いします。
鳴神ミサキ:出るぞ出るぞ
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:47->53)
GM:長須さんは回るなあ

  N市 UGN第10支部・会議室

GM:支部に戻り、状況の進展を見ることにしたあなたたち。
GM:はたして、メッセージでの様子通り、しばらくすると長須さんの携帯端末。
GM:おそらくは新調する前の古い方の端末に着信が届いた。
長須 幸道:固唾を飲んで待っていたが、緊張を隠せない面持ちのまま手を伸ばし…通話を受ける。
ネイムレス:『もしもし! もしもし!』
ネイムレス:奇妙な合成音声。
ネイムレス:まるでカートゥーンアニメのような、という印象の声だ。
ネイムレス:『"シークレットサービス"さんですか』
真崎 朱音:「……本当にかかってきたよ」
鳴神ミサキ:「逆探知、できるかなぁ」
真崎 朱音:「多分試してはいるだろうけど、望み薄かな」
長須 幸道:「…もしもし? そうです、私が"シークレットサービス"です」
ネイムレス:『やったあ! ヒュウ!』
ネイムレス:『あ、そこにお仲間がいたら、ついでだからスピーカーにしといて』
長須 幸道:スマートフォンはテーブルの上だ。 音声はスピーカーで周囲にも聞こえている。
ネイムレス:『してる? してるかな?』
ネイムレス:『聞こえてる? やっほー!』
鳴神ミサキ:「むむ。……聞こえてるよ。やっほー」
真崎 朱音:「はいはい聞こえてますよ。こちら日常の守護者さんです」
長須 幸道:「してあるしてある。 …"ネイムレス"さんで間違いないかな?」
ネイムレス:『おーっと!』
ネイムレス:『テンション上がりすぎて名乗るの忘れちゃってた。ごめんね?』
ネイムレス:『"ネイムレス"。君たちの支部長がくれた名前だよ』
真崎 朱音:「”名無し”を持って名乗りってのも妙な話だね。こっちが付けたなら良いけどさ」
ネイムレス:『そうそう。その辺がわりとお気に入り。……で』
真崎 朱音:「それで権兵衛さん、あるいはジョンさん」
真崎 朱音:「ご用件はなにか?」
GM:さて、真崎さんにはもしかすると、覚えがあるかもしれない。
GM:この合成音声をどこかで聞いたことがある、と。
GM:あるいは、曖昧な記憶の中で。
真崎 朱音:「……」
真崎 朱音:手元の紙片にペンを走らせる。 『聞き覚えがある』
真崎 朱音:口には出さずに3人に見せる
長須 幸道:眉を顰める。
鳴神ミサキ:表情を険しくする。
ネイムレス:『んー?』
ネイムレス:『君の声、なんか聞き覚えあるなあ。まあいいや』
GM:向こうも同じだったようだが、とりあえず流したようだ。
ネイムレス:『まあいいやっていうのは、どうでもいいやという意味じゃなくて』
ネイムレス:『いずれお見通しという意味でのこと。で、本題ね』
ネイムレス:『ぶっちゃけさあ、君たちは困っていると見た』
真崎 朱音:「おっかないことをご丁寧にどうも。 ……困ってる、か、なるほど」
鳴神ミサキ:「おかげさまで困ってるよ。事件ばっかり続いてね」
真崎 朱音:「いやいや、何一つ困りごとのない人生なんてなかなかないぜ?」
長須 幸道:「…そういうの、テレビで見たよ。そう言われて本当に何も困ってない人、あんまりいないんじゃないかな」
ネイムレス:『バーナム効果だ! 知ってる!』
真崎 朱音:「ああ、そういうんだっけ?占い師とかがよくやってる奴だ」
長須 幸道:「そ、そう、それ…」名前までは知らなかった。
ネイムレス:『具体的な話だよ。最近物忘れ増えてない?』
ネイムレス:『ちょっと物を置き忘れるくらいならいいけど』
真崎 朱音:「まだボケが始まる歳じゃないんだけどなあ」
ネイムレス:『積み重なるとめっちゃ危険! そう思って調査を開始してるはずだ』
鳴神ミサキ:「まるでぼくたちを見てるみたいな言い方するね」
ネイムレス:『見てるよ。大好きな友達だから!』
長須 幸道:「それは、そうだね」
長須 幸道:「…友達? きみの友達が巻き込まれでもしたの?」
真崎 朱音:「……ふぅむ」
ネイムレス:『遊んでくれるのが友達だから、UGNは友達』
ネイムレス:『最近はちょっと厳しいけどねー』
真崎 朱音:「(この件の担当である長須の端末に、直接連絡を取ってきたことといい)」
真崎 朱音:「(こっちの動きは概ね把握してるらしいな)」
鳴神ミサキ:(情報、どっかから漏れてるのか、ハッキングでもされてるのか。あたまが痛いね)
長須 幸道:「…こっちは、遊びじゃ済まないからいい加減にしてくれって思ってるんだけどなぁ」
ネイムレス:『まあ、正直さ。僕もここまでのことになるとは思ってなかった』
ネイムレス:『僕も困ってるのさ』
真崎 朱音:「その口ぶり」
真崎 朱音:「原因なり元凶なりに君が関わってる。そう思って良いのかな」
鳴神ミサキ:「……ぼくにもそう聞こえたけど?」
ネイムレス:『そこなんだよ』
ネイムレス:『なんかあった覚えはあるけど、僕もよく覚えていない』
ネイムレス:『それが現状で、困ってるところ』
ネイムレス:『心神喪失で無罪にはなれるだろうけど、せっかくだから状況は知りたいじゃん?』
長須 幸道:紙に、あまりきれいではない字で"ちょっとでも信用していいと思う?"と
長須 幸道:大きく余白を残して書き、皆に回す。
真崎 朱音:「覚えてない……って、おいおいまさか」
真崎 朱音:「自分で仕掛けたもの自分でハマったのかよ。セーフティとかそういうのは?」
ネイムレス:『ないよ!』
長須 幸道:「ないの!?」思わず口に出る。
ネイムレス:『遊びってそんなリスクヘッジするようなものじゃないでしょ?』
真崎 朱音:”しんようむり” 簡潔に6文字。
ネイムレス:『あ、でもね』
ネイムレス:『これ自体が僕の狙いっていうのじゃなかったみたい』
ネイムレス:『そこはよろしく』
鳴神ミサキ:"あんまりしたくないけど、こいつの出方しだいでじょうほうをひきだせるかも"と丸っこい字で。
ネイムレス:『で』
ネイムレス:『これが本題の本題だ』
ネイムレス:『ちょっとだけ手を貸してあげてもいいよ』
GM:メモは当然見えていないはずだ。
長須 幸道:"ありがとう、たしかにそうかも"。二人の文に矢印。
GM:だが、見透かすかのように、そう言った。
ネイムレス:『そっちも大変だと思うからさあ。調べ物とか手伝ってあげてもいい』
ネイムレス:恩着せがましい調子だ。
長須 幸道:「う~ん、手を貸すって言われてもなぁ…」
ネイムレス:『代わりに、最近なんかそっちうるさいだろ』
ネイムレス:『ちょっとだけ手を緩めてほしいんだよ』
GM:さて。
GM:情報収集に手を貸す・代わりに支部の指名手配状態をなんとかしろ、というのがネイムレスの要求です。
GM:あなたたちはこれに協力してもいいし、つっぱねてもいい。
GM:具体的には、アイテム〈コネ:ネイムレス〉をそれぞれが取得。
GM:使用すれば全ての情報項目に対してダイスが+5個。代わりに、使用ごとに侵蝕が10上昇します。
GM:また、協力した場合、データ的なペナルティはありませんが、UGNからの心証が悪くなることは避けられないでしょう。
GM:なお、選択肢としては二択で、段階的な協力などはないものとします。
長須 幸道:「…それは、ちょっとぼくの一存で答えられる感じがしないな」
長須 幸道:「5分でいいから、相談する時間が欲しい。 かけ直してもらっていいかな?」
長須 幸道:「それまではチームの外には話さないから」
ネイムレス:『ふーむ』
ネイムレス:『わかった。5分ね。すぐ決めてよ』
ネイムレス:どことなく合成音声が、一瞬焦ったように揺れた気もした。
GM:一度通話は切れます。
長須 幸道:「…どう思う?」
鳴神ミサキ:「初手から要求。情報を引き出す以前だったね」やれやれ、のジェスチャー。
真崎 朱音:「おれの意見で良ければ言うけど」
長須 幸道:「うん、お願い」
鳴神ミサキ:「言って言って」
真崎 朱音:「正直反対。信用できない」
長須 幸道:「…そうなるよね」
真崎 朱音:「情報収集能力が高いのは間違いないだろう」
鳴神ミサキ:「こっちの状況をだいぶ正確に知ってたね」
真崎 朱音:「ああ。けどだからって、本当に協力する気があるのかがまず怪しい」
真崎 朱音:「困ってるとか忘れたとか、嘘ではないかもしれないが」
鳴神ミサキ:「情報をもらったって、そのウラは結局取らなきゃだよねぇ」
真崎 朱音:「そういうこと。やつからの情報を鵜呑みにデキない以上、結局手間は変わらない」
長須 幸道:「…鳴神さんも?」
鳴神ミサキ:「……そうだね。正直、ぼくは“ネイムレス”がどこまでヤバいのか、正確なところは知らないけど」
鳴神ミサキ:「カズくん支部長たちが警戒するようなヤツなら、それは、危険なヤツってことなんだ」
鳴神ミサキ:「ぼくは、あんまりものを知ってる方じゃないけど」
鳴神ミサキ:「カズくん支部長や支部のみんなのことは、信じてるから」
鳴神ミサキ:「それにあの様子じゃ、対等な取引どころかこっちが使われるだけになっちゃいそうだしね」
長須 幸道:「…そうだね。ありがとう」
真崎 朱音:「なるほど、大事な視点だ」
鳴神ミサキ:「“ネイムレス”は、敵だ。この事件にもなんらかの形で関わっている」
鳴神ミサキ:「……さっきのウラを取る話じゃないけど、どんな情報を渡されるかわかったもんじゃないしね」
真崎 朱音:「ここで奴と手を組むと、仲間からの信頼を失いかねない。そいつも困るよな」
真崎 朱音:「職場に居づらくなるのはしんどいらしいからね。 おれは個人事業主ですけども」
真崎 朱音:「反対二票。長須君は?」
長須 幸道:「ぼくは正直言うと、取引がどうこうっていうより」
長須 幸道:「これが向こうの狙いどおりじゃなかったのなら、ホントの狙いはなんだったのかなって気になってる」
長須 幸道:「…"ネイムレス"がそうかどうかはわからないけど。 世の中には本当に悪いヤツもいて、想像できないくらい恐ろしい事を考えてて」
長須 幸道:「たぶん、このど忘れのごたごたが片付いてもとの狙いを思い出したら、すぐにまたそっちを進めると思うんだ」
長須 幸道:自分が誘拐され、他の人達とまとめて"実験"に放り込まれた記憶が浮かぶ。
長須 幸道:「…ちょっと冷静になれてなかったけど、取引としてもナシなんだなっていうのも…言ってくれたおかげでわかることができたよ」
真崎 朱音:「そうだなあ。現状情報足りないし、確証ないけど」
真崎 朱音:「長須君の言ってるそれ、ありそうだとは思うぜ。本当に危険な何か進めてて、このごたごたがその邪魔になってる、って奴」
鳴神ミサキ:「自分も巻き添えを食った、みたいな口ぶりだったしね」
鳴神ミサキ:「ほんとうに忘れてるんだとしたら、もとの狙いってやつを思い出すのがアイツの一番なんだろうね」
長須 幸道:「決まり、かな」少しだけ、表情が笑顔に緩む。
鳴神ミサキ:「うん」
真崎 朱音:「異議なし」
GM:では、その辺りで見計らったかのように、また端末が音を立てる。
真崎 朱音:「これ、やっぱ見てるのかね」
鳴神ミサキ:「会話もツツヌケだったらやだなぁ」
長須 幸道:「ありそうで困るなぁ…」通話を再びONに。
ネイムレス:『5分経過です。ネイムレスです』
ネイムレス:その声からは、あなたたちの会話を聞いていたのかどうか、
ネイムレス:それはうかがい知ることはできない。
ネイムレス:『どう? 結論出た?』
長須 幸道:「…待たせてごめん。相談はまとまったよ」
長須 幸道:「悪いけど、監視は緩められない」
ネイムレス:『やったね』
ネイムレス:『…………』
ネイムレス:『そっちかー』
真崎 朱音:「まことにもうしわけない」
長須 幸道:「ごめんね。 ここでハイって答えて、あとでけっきょく警戒は緩めないみたいなことになるのも嫌だし」
真崎 朱音:「当方、信用商売でして。 Web面接だけで即採用はちょっとねえ」
鳴神ミサキ:「きでんのますますのごかつやくを……してもらっちゃ困るしね」
長須 幸道:「…そこはしっかりしたかった」
ネイムレス:『いや、いいよ? 困るのはそっちですし?』
ネイムレス:『せっかくだし一緒に遊びたかったのになあー』特に堪えたようでもない言い方。
ネイムレス:『まあいいや。どうせ解決が遅いか早いか……』
長須 幸道:「それがほんとうなら、ひとつだけ聞かせてほしい」
ネイムレス:『それともそれまでに大惨事になるかだし』
ネイムレス:『ん?』
長須 幸道:「もし、もしだよ? ぼくたちがさっき協力するって言っていたとして。 力を合わせて、事件を解決してさ」
長須 幸道:「そのときに、それまで忘れていた悪巧みとかを思い出したらさ…協力関係に免じて、我慢して辞めてくれたとかは…ある?」
ネイムレス:『…………』
真崎 朱音:「………」
鳴神ミサキ:「………」
ネイムレス:『するわけがないじゃん』あっさりと。
ネイムレス:『悪巧みってのは人聞き悪いけど、せっかくの計画だよ』
長須 幸道:「…正直だなぁ」苦笑を漏らす。
ネイムレス:『僕は僕のやりたいようにやる』
ネイムレス:『今回は君たちと一緒に、ってのがやりたかっただけだもの』
ネイムレス:『残念でした』
長須 幸道:「いや、正直残念なのはホントだよ。そういうの好きだから」
鳴神ミサキ:「UGNとFHだから、って理由で敵対してるんじゃないしねぇ」
真崎 朱音:「同じ方を向ければねえ」
ネイムレス:『僕は遊ぶのは好きだけど、仲良しごっこは好みじゃないんでー』
真崎 朱音:「残念だ。こっちとそっちじゃ向いてる先が違うらしい」
真崎 朱音:「要件はこれで終わりかな?」
ネイムレス:『そゆこと』
ネイムレス:『じゃあね、まあ、話して楽しかったよ、UGN』
ネイムレス:『また遊んでね』
長須 幸道:「…そっちはそっちで頑張ってね」
真崎 朱音:「頑張ってね、はまずくないか?気持ちは分かるけど」
長須 幸道:「思ったよりだいぶ好きになれそうな人だったよ」
GM:通話がぷつんと切れる。
鳴神ミサキ:「そお?」
GM:その直後、話していた端末に急に大量のデータが送られてきて。
GM:端末はふつりと電源を落とした。
真崎 朱音:「おれはお祈りメールだなあ、ああいうのは」
真崎 朱音:「弊社ではネイムレス様が活躍できる場所をご用意することができないという結論に至りました。って感じ?」
鳴神ミサキ:「ちょっとでも“ネイムレス”の情報が手に入るかなぁ、なんて期待してたんだけど」
長須 幸道:「うっ、ちょっと前にすごくいっぱい見た文面…」
真崎 朱音:「あっ、悪い。トラウマだったか。おれも結構貰った奴だけど」
真崎 朱音:「まあそっちに関しては、今回は本題じゃないからな」
鳴神ミサキ:「全然だったなぁ。うん、いまは、目の前のことに集中しよう」
真崎 朱音:「そういうこと。気持ち切り替えて調査に戻ろうぜ」
長須 幸道:「やることは変わっていないものね。ぼくたちはぼくたちにできることをしよう」
真崎 朱音:「……まあおれは部屋のなかで、色々検査とかに戻るわけなのですが」
真崎 朱音:「外回りは頑張ってくれよな二人共。おれの分まで!」
長須 幸道:「まさかこんな形で外回りの仕事をすることになるとは…」
鳴神ミサキ:「がんばろ! 真崎サンには、肩がこったら低周波治療してあげよう」びびび、と指の間に電気を走らせて。
真崎 朱音:「ありがてーっ。肩に効くぜーっ」
真崎 朱音:おどけた様子を取りながら、思考を巡らせる。
真崎 朱音:「(あの声。忘れていないあの場面。 ……奴がジャーム化の原因、だとするなら)」
真崎 朱音:それが誰であったのか、未だ思い出すこともできないが、しかし
真崎 朱音:「(あるいは、斬るか)」
真崎 朱音:肩にかけたケースの重みが、わずかに増したように感じた。

GM:ロイス取得と購入が可能です。
長須 幸道:"ネイムレス"のロイス感情を変更します。
長須 幸道:〇興味 / 迷惑 !
真崎 朱音:ロイスは保留、購入は鳴神さん用にボデマ行きますか
鳴神ミサキ:おーっ、ではありがたく。
真崎 朱音:2DX+3+0@10>=12 調達
DoubleCross : (2R10+3+0[10]>=12) → 6[4,6]+3 → 9 → 失敗

鳴神ミサキ:《バディムーヴ》
真崎 朱音:ありがてー!
鳴神ミサキ:でぴったり12!
真崎 朱音:で、そのまま渡します。どうぞ
鳴神ミサキ:わーいお兄さん大好き!
長須 幸道:アームドスーツは買えてましたよね。どうしようかな
長須 幸道:強化素材行ってみます
真崎 朱音:やだわ、モテちゃった
長須 幸道:5dx+1>=15
DoubleCross : (5R10+1[10]>=15) → 10[3,7,7,8,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

真崎 朱音:あっありがたい!
GM:好調!
長須 幸道:真崎さんにパスして終了です!
真崎 朱音:いただきます!決闘者の剣に使用して攻撃力+1、私も終了!
鳴神ミサキ:ロイスは保留。購入は照準器で。
鳴神ミサキ:1dx+2>=15
DoubleCross : (1R10+2[10]>=15) → 10[10]+5[5]+2 → 17 → 成功

長須 幸道:すごい!
鳴神ミサキ:あ、あらま……
真崎 朱音:買えちゃったわ
GM:すごい
真崎 朱音:まだ命中固定値伸びちゃう
鳴神ミサキ:それじゃチョーカー(必中の弓)に適用!
GM:こわい……

ミドル4

GM:情報収集シーンです。シーンプレイヤーはじゃあ、ミサキさん。
GM:登場自由。登場侵蝕をどうぞ。
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:66->74)
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+10(1d10->10)した →(侵蝕率:69->79)
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:53->55)
長須 幸道:導かれを感じる
GM:大人組……

真崎 朱音:アージエフェクトヲツカイナサイ……
GM:では、このシーンでは忘却チャートが復活します。
GM:意志で目標値8の判定をお願いします。
真崎 朱音:うおー
真崎 朱音:5DX+2+0@10>=8 意思
DoubleCross : (5R10+2+0[10]>=8) → 8[2,4,4,5,8]+2 → 10 → 成功

鳴神ミサキ:1dx+4+2>=8
DoubleCross : (1R10+4+2[10]>=8) → 6[6]+6 → 12 → 成功

長須 幸道:かかってこいこい!
真崎 朱音:他愛なし……
長須 幸道:2dx>=8
DoubleCross : (2R10[10]>=8) → 7[3,7] → 7 → 失敗

鳴神ミサキ:あっ
長須 幸道:あふん
真崎 朱音:上がった難易度が命取り
GM:oh...
GM:では、何もなければ1d6を
長須 幸道:どうしよう、バディムーヴを貰って引き締めたい気持ちと
真崎 朱音:バデムどうします?
GM:使っても使わなくても良い
長須 幸道:忘却したいという欲求が天秤に
真崎 朱音:もう一回忘れたい気持ちが
鳴神ミサキ:必要ならば寄越せ!と声高らかにどうぞ!
長須 幸道:このチャートは今回しか振れない! …このままでいきます!
GM:漢だ
長須 幸道:さっきみたいな酷い演出にはもうしない!
鳴神ミサキ:・・・すごい漢だ。
長須 幸道:1d6 ランダム忘却チャート
DoubleCross : (1D6) → 1

長須 幸道:にっ日常!

GM:1:あなたは日常の知識をひとつ忘れる。
特定の物の存在や常識についてなど。
〈情報:噂話〉〈芸術:(任意)〉を使用した判定の達成値に-1する。


GM:まあ、さっきの傘が思い出せないとかそれ系ですね
長須 幸道:分度器と三角定規を忘れます
GM:がんばってください!
GM:文房具ー!

GM:では、現在調べられる情報は以下の3点です。

【記憶の欠落現象について】
〈情報:UGN〉〈知識:レネゲイド〉6

【夜宮アイネの交際相手について】
〈情報:噂話〉7

【不明ジャームについて2】
真崎朱音のみ調査可能。〈意志〉〈知識:自分自身〉〈情報:UGN〉7


真崎 朱音:私しか調べられませんし、不明ジャームについて行きますか
真崎 朱音:意思判定で調べます
真崎 朱音:で良いですかね?皆さん
長須 幸道:お願いします!
鳴神ミサキ:はーい!
真崎 朱音:行くぜ!
真崎 朱音:5DX+2+0@10 意思 【不明ジャームについて2】
DoubleCross : (5R10+2+0[10]) → 6[1,1,5,5,6]+2 → 8

真崎 朱音:7ならなんとか成功!
GM:成功!
鳴神ミサキ:じゃあ、おねえさんの彼氏いきましょう。情報:噂話で目標値7、素振り!
長須 幸道:こっちはどうしようかな。噂話にはペナルティが付いてるけど社会が高いのはこっち
鳴神ミサキ:あ、どうしましょうね。
鳴神ミサキ:交換した方がいいのか
長須 幸道:いや、ここは…そのままお願いします
真崎 朱音:まあまだ財産もそれなりにあるし
鳴神ミサキ:イエース
長須 幸道:シナリオロイスと合致してるのはそっち!
真崎 朱音:調べたい方で良さそう
真崎 朱音:というわけで旗振って応援してます
鳴神ミサキ:1dx>=7 社会1の素振りを見よ!
DoubleCross : (1R10[10]>=7) → 1[1] → 1 → ファンブル

鳴神ミサキ:ど忘れしたみたいです。
長須 幸道:なんだと…!?
GM:ファンブル……!
真崎 朱音:どうしよう
長須 幸道:妖精の手ってファンブルに使えましたっけ
真崎 朱音:妖精の手入れてもらいます?
GM:お待ちを
GM:使えると判断しました。
長須 幸道:《妖精の手》長須 幸道の侵蝕率を+4した →+4
鳴神ミサキ:あ、ありがたく。
真崎 朱音:ありがとうございます!
長須 幸道:その1、よく見折ると隣にちっちゃく0が書いてあったりしない?
真崎 朱音:ほんとだぁ!
長須 幸道:ほら…見えてきた…
鳴神ミサキ:……あっ!ほんとだ!
鳴神ミサキ:10+1dx>=7
GM:幻覚では……?
鳴神ミサキ:逆!
真崎 朱音:妖精さんが運んできてくれた0だよ
鳴神ミサキ:1dx+10>=7
DoubleCross : (1R10+10[10]>=7) → 4[4]+10 → 14 → 成功

GM:成功です! 回数はマイナスしといてくださいね
長須 幸道:ではコネを使って記憶の欠落現象について! 情報:UGN!
長須 幸道:6dx+1>=6
DoubleCross : (6R10+1[10]>=6) → 10[4,5,7,8,9,10]+10[10]+3[3]+1 → 24 → 成功

真崎 朱音:すげえぜ
長須 幸道:いっぱいわかった!
鳴神ミサキ:正規エージェントはつよいな……
GM:すっごい
GM:では順番に開示します。
GM:進行的に欠落現象からかな

【記憶の欠落現象について】
主に第10地区の広域にわたり発生している現象。様々な種類の知識や感覚を「ど忘れ」する。
ひとつひとつは軽度だが、重なると大規模な事故や自我の危機に繋がりかねない。
時間経過とともに状況は広がり、かつ悪化しているようだ。
発生時期や深度を調査すると、現象の中心を探ることができそうだ。
情報項目【記憶の欠落現象の中心】


【夜宮アイネの交際相手について】
ここ2年ほど、オーヴァードでUGNイリーガルであるカメラマンの■■■■と交際・同棲し、関係も良好だった。
■■■■はつい先頃失踪したと周りは認識しているが、夜宮アイネの様子は以前と変わらない。
また、■■■■のプロフィールの詳細を尋ねても、思い出せる人間はいないようだ。
事態の初期に人々から欠落していた記憶は、どうもこの人物に関連する事物のようだ。


【不明ジャームについて2】
あなたはジャームが執着する相手……恋人と聞いていた相手の元に向かったことを思い出す。
あの時、ジャームとなった人物とはUGNの任務仲間として軽度な任務に向かった結果、予定外の戦闘で事故が起きてしまったことも。
あなたは思い出す。ジャームの目的は自らが忘却され尽くされること。
その一番の対象であり能力の鍵は、彼の恋人である夜宮アイネだ。


GM:あの時、UGNイリーガル同士として→あの時、ジャームとなった人物とはUGNの任務仲間として
GM:修正!

GM:折原も忘却チャートを振るよ
GM:1dx=>8
DoubleCross : (1R10[10]>=8) → 8[8] → 8 → 成功

GM:こいつ……!?
真崎 朱音:頑張った!
長須 幸道:よかった
鳴神ミサキ:意志の強さ!
GM:びっくりした……

  N市 第10地区・街角

GM:あなたたちは調査を進め、成果を得た。
GM:その成果を共有するべく、今は歩道を歩いている。
GM:綺麗に整備された、都会的な印象の街角だ。
長須 幸道:「…そういうわけで、やっぱり事態は悪化しているみたいなんだ」
真崎 朱音:「こうして歩いてる人たちの中でも、広まってるってことだろうな……」
鳴神ミサキ:「いよいよもって時間をかけられないってわけだね」
真崎 朱音:「ああ、急ごう。えっと……こっちだな。おれの覚えてる事件現場」
長須 幸道:「忘れるものはバラバラだけど、この地区ほぼ全域で起きてて…やっぱりこのままだとまずい」選んでもらったゼリードリンクを合間合間に飲みながら。
真崎 朱音:「前に見た時よりは大分思い出してきてるし、もっかい現場見て何かつながれば良いんだけど」
長須 幸道:「…こっちか。何かわかればいいな」
折原文緒:「そうね、長須くんを見てるとやっぱり、進行があるみたいだし……」
鳴神ミサキ:「うーん……。もしかしたらぼくも、なのかなぁ」あとについてとことこと歩く。
真崎 朱音:経口補水液のペットボトルに口をつける。
真崎 朱音:「必ずしも変化が目に見えると限らないのが厄介なんだよな」
長須 幸道:「事故の発生個所や深刻さの統計も進んでるから、現場の状況と照らし合わせれば手掛かりになる場所がわかるかも…」
折原文緒:「何かあった? ミサキちゃん」
真崎 朱音:「何調べに行ったかは覚えてる?」
鳴神ミサキ:「あ、それは、うん。おねえさんのいなくなった彼氏のこと」
真崎 朱音:「その辺の統計取って調べられるのはでかい組織の強みだなあ。頼りにしてるぜ」
鳴神ミサキ:「調べたんだけど……ヘンなことがあってね」
長須 幸道:「…変なことって?」
鳴神ミサキ:「名前が、わからなかったんだ」
長須 幸道:「えっ、わからなかったの? 忘れたとかじゃなくて?」
真崎 朱音:「誰かが手を回して情報を消した……って、普通なら考える所だけど、まさか」
鳴神ミサキ:「うん。イリーガル登録されてる人だったんだけどね。データを見たのに……確かに見たんだけど……」
長須 幸道:会議室で情報を押さえていた手際の良さを思い出している。イメージがつながらない。
真崎 朱音:「忘れてる、どころじゃない。 覚えていることがまずできない、ってことか」
長須 幸道:「…そのデータ、今ぼくらも見られたりする?」
鳴神ミサキ:「うん、コピーして持ってきた」スマホをちょいちょいと操作して。
鳴神ミサキ:「はい」一人の青年のデータを表示する。
長須 幸道:「あれ、普通に画面が出てきた。 特におかしなところは…」
長須 幸道:「…うん? あれ…?」
GM:おかしなところはないように見えます。
真崎 朱音:「おかしなところはない。けど、駄目だなこれ」
GM:しかし、どうしても、その情報の詳細を掴むことはできない。
真崎 朱音:「長須君。名前のとこ、読める?」
GM:眠たい時に読む教科書のもっとひどい版、という感じです。
長須 幸道:「…読めない。読める字で書いてあるはずなのに…」
真崎 朱音:「文字の羅列なのは分かる。でも、それだけだ。読み上げられない」
長須 幸道:「何も頭に浮かんでこないよ。鳴神さんの側がどうなったとかじゃなさそうだ、これ」
真崎 朱音:「他のデータも似たような感じだな。 何を見てもまともに頭に入ってこない」
折原文緒:「完全に認識にロックがかけられてる、みたいな感じね」
真崎 朱音:「かろうじて、オーヴァード、UGNイリーガル、それからこの職業……」
鳴神ミサキ:「ああ、やっぱりぼくがおかしくなったわけじゃなかったんだ……」
長須 幸道:「この事件についてけっこう調べてて、こういうのはこれが初めてだよね…?」
鳴神ミサキ:「覚えてるかぎりはね」
長須 幸道:「…何があったんだろう」
真崎 朱音:「カメラマン、か」
真崎 朱音:「多分これ、当たりだな。 こいつが異変の中心だ」
鳴神ミサキ:「この人と関わる人たち、だーれもこの人のこと知らないみたいだった」
真崎 朱音:「恋人の夜宮さんも含めて、ってことだよな。恐らく」
長須 幸道:「"特定の誰かの存在"を完全に忘れるっていう症状も、ほかと違うよね…」
真崎 朱音:「……鳴神さん、友人関係って、どのぐらい当たった?」
鳴神ミサキ:「家族、職場の人たち、このデータからたどれる経歴の知り合い」
鳴神ミサキ:「おねえさんのまわりの人にも当たったけど、ダメだったな」
真崎 朱音:「そうか……悪い、なんでもないわ。気にしないでくれ」
長須 幸道:「…このちょっと行った先が、現場だよね」
真崎 朱音:「ああ。 さって、鬼でもなんでも出てきてくれりゃいんだがねえ」
GM:やがてあなたたちは、一本の裏道にたどり着く。
GM:裏道とはいえ、穏やかな雰囲気だ。
GM:特に荒れた様子もない。真崎さんが以前訪れた時と、それほど変わらない。
真崎 朱音:「着いた、ここだ。 前来たときと変わった感じはしないな」
真崎 朱音:周囲を見回す。 引っかかるものはある。足りないものは……
真崎 朱音:「周り、人居ないよな? ちょっとごめんよ」
真崎 朱音:ギターケースを開き、中身を取り出す。
真崎 朱音:片刃の機械剣。いくつかに分割して収納されたそれを一瞬で組み上げ、左腕で構える。
長須 幸道:「わっ、変形…!? 変形した…!?」
真崎 朱音:「そうだ。多分、ここで」
真崎 朱音:長須の興奮する声にも何の反応も見せず、
真崎 朱音:虚空を切り裂く。 1つ、2つ、3つ。
真崎 朱音:「……やっぱりだ」
真崎 朱音:空を裂く感触で、糸がつながる。
真崎 朱音:「戦闘があった」
真崎 朱音:「任務……UGNからの任務だ。イリーガルの奴と一緒になっての仕事中」
真崎 朱音:「予定外の敵とぶつかった。その戦いで、そいつがジャームに」
真崎 朱音:「そうだ。あいつ」
真崎 朱音:「忘れて欲しい。そう言っていた」
真崎 朱音:「誰よりも、自分の恋人に……夜宮、アイネに」
鳴神ミサキ:(……ここでか)苦い顔。
真崎 朱音:機械剣を再び分解し、一瞬でケースへと収める。
真崎 朱音:「……はあっ。マジかよ」
長須 幸道:「大丈夫…!?」
真崎 朱音:「想定はしてたけどよ。当たってほしくはなかったぜ、マジで」
真崎 朱音:「戦友、忘れてたのか。このおれが……今まで、今も」
真崎 朱音:「ああ、悪い。大丈夫、ショックではあるけどまあ、立てる」
鳴神ミサキ:「……おねえさんの彼氏が」ジャームになっちゃった、と口の中でだけ。
真崎 朱音:「ああ、間違いない。おれの探し人はさっきのアイツ……夜宮アイネの恋人だ」
真崎 朱音:「この事件でようやく、確信持って言えたぜ」
真崎 朱音:「全然うれしくない話だけどさ」
長須 幸道:「…帰ってこれて、なかったのか。UGN(ぼくたち)にも忘れられたまま」
長須 幸道:「探そう」
真崎 朱音:「良いのか?」
真崎 朱音:「おれは探す気満々だけどさ。色々言いたいこともあるし」
真崎 朱音:「本人、忘れられたがってるみたいだぜ」
長須 幸道:「記憶が薄くなる事件もそうだけど、こんなの放っておけないよ」
長須 幸道:「ここですぐ探さなかったら、他の誰かが…同じようなことになっても、またそうするってことじゃないか」
鳴神ミサキ:「そうだね。それはUGN(ぼくたち)の役目でもある」
鳴神ミサキ:この先の結末が、はっきりとした輪郭を持つ。
鳴神ミサキ:おねえさんは、まわりの人は、どうなるのか。傷を負うのか。傷を隠されるのか。
鳴神ミサキ:いずれにしても、彼を見つけださなければ、始まらない。
真崎 朱音:「そうだなあ。表舞台に立たず、影の立役者……ってのも格好良いけど」
真崎 朱音:「黒子だからって誰も覚えてないのは、寂しいもんな」
真崎 朱音:「じゃ、急ごうぜ。完全に消える前に」
真崎 朱音:「それと、ありがとう」
鳴神ミサキ:「ありがとう?」
真崎 朱音:「言いたくなった。なんとなく」
折原文緒:「……ちょっといい?」端末を見ていたところから、軽く手を上げる。
鳴神ミサキ:「どしたの?」
真崎 朱音:「折原さん? 大丈夫ですよ、何か動きが?」
折原文緒:「支部から連絡が来た。現象の中心がどこか、ざっと割り出されたみたい」
GM:「これまでの情報から、情報項目【記憶の欠落現象の中心】が開示されました」
長須 幸道:「いつものことですけど、早いですね…」
鳴神ミサキ:「……場所は」
GM:端末を見せる。地図には印や線がたくさんと、一際大きなマーク。
真崎 朱音:「流石大企業だ。 ……向かいますか?」
折原文緒:「ここ。建物的にはアパート?みたい」
GM:ミサキさんは、その場所に心当たりがあるかもしれない。
GM:すぐ前に雨宿りをしたアパート、『メゾン・ブツクサ』。
鳴神ミサキ:「ああ」一度だけ、一瞬だけ、悲痛な表情に。
真崎 朱音:「鳴神?」
長須 幸道:「…まさか」
鳴神ミサキ:「……傘を、返しにいかなくっちゃな」
鳴神ミサキ:今にも泣きそうな目で。
鳴神ミサキ:しかし、涙を零すことはなく。

GM:ロイス取得と購入が可能です。
長須 幸道:ロイスは保留。照準器を買います。
真崎 朱音:ロイス保留
長須 幸道:6dx+1>=15
DoubleCross : (6R10+1[10]>=15) → 7[1,2,4,4,7,7]+1 → 8 → 失敗

長須 幸道:次がクライマックスのはず。財産を7点使って購入!
真崎 朱音:二人はセットアップ開いてるし、ブルーゲイルワンチャン行こう!
真崎 朱音:2DX+3+0@10>=20 調達
DoubleCross : (2R10+3+0[10]>=20) → 5[5,5]+3 → 8 → 失敗

真崎 朱音:こりゃ流石に無理!以上
鳴神ミサキ:夜宮おねえさんへのロイスを 憐憫/●不安 に変更。
鳴神ミサキ:お買い物はブルゲ。未だに侵蝕ボーナスはないですけど……!
鳴神ミサキ:1dx+2>=20
DoubleCross : (1R10+2[10]>=20) → 4[4]+2 → 6 → 失敗

鳴神ミサキ:ここは失敗しておいた方がよさそう! 処理は以上で!

ミドル5


長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+1(1d10->1)した →(侵蝕率:83->84)
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:55->56)
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:74->75)
GM:失礼。シーンプレイヤーはミサキさん!
真崎 朱音:すげえ
GM:なんだこれは
GM:では、改めまして。

  N市 第10地区・アパート『メゾン・ブツクサ』一室

GM:あなたたちは件のアパートに向かい、夜宮アイネの暮らす部屋を訪ねた。
GM:アイネは快くUGNの関係者であるあなたたちを出迎えてくれ、すんなり中に通してくれた。
GM:中は2dkのシンプルな部屋で、ふんわりとした雰囲気の雑貨が目につく。
GM:少なくとも、見た目にすぐ異常が見つかる様子はなかった。
夜宮アイネ:「はい、お茶どうぞ」
GM:温かい紅茶が出される。
長須 幸道:「あ、どうもありがとうございます。 すみませんね、急に押しかけて」
夜宮アイネ:「いえいえ、それにしてもびっくりしちゃった」
真崎 朱音:「ぞろぞろと申し訳ない。ありがとうございます」
長須 幸道:(記憶障害でどうなってるか心配だったけど、普通に女の子の部屋だな…)
夜宮アイネ:「まさかUGNの子だったなんてねえ」ミサキちゃんの方を見て笑う。
鳴神ミサキ:(見た目におかしいところはない、か……?)
夜宮アイネ:「こっちこそ、助かったんですよ」
夜宮アイネ:「さっき、ドアをどう開ければいいかわからなくなっちゃってて……」
鳴神ミサキ:「ありがとう。ぼくのこと、覚えててくれて嬉し……」紅茶に伸ばした手が止まる。
夜宮アイネ:「外から来てもらってよかった」
長須 幸道:「…」
夜宮アイネ:相変わらず、特に異常は感じていない様子でいる。
真崎 朱音:「そりゃ……困りますね。 お役に立てたなら幸い」
鳴神ミサキ:「……そっか。大変だね」
夜宮アイネ:「それで、今日はどうしたんですか?」
夜宮アイネ:不思議そうな顔をしている。
長須 幸道:少し落ち着かない様子で、鳴神さんに視線を送る。
長須 幸道:…そして、窓の外を一瞥。 この部屋に来客があれば、"彼"が来てもおかしくない。
GM:では、ミサキさん。
GM:〈知覚〉で判定を行ってください。目標値はありません。達成値でわかる内容が変わります。
鳴神ミサキ:ち、知覚!
鳴神ミサキ:ふふ、ぼくの【感覚】は4、知覚技能は0だぜ
真崎 朱音:バデムは自分には使えない
鳴神ミサキ:おまけにダイスボーナスもない!
GM:失敗してペナルティがある判定ではないです。
鳴神ミサキ:4dx そりゃっ
DoubleCross : (4R10[10]) → 10[2,5,6,10]+2[2] → 12

GM:うわっ
真崎 朱音:回った!
鳴神ミサキ:回ったw
GM:予想外のわかり
長須 幸道:お、充分!
長須 幸道:妖精は入れないでいい感じかな…?
GM:そうですね。
GM:これだけわかれば十分。
長須 幸道:かしこまりました!
GM:ではですね、改めて部屋の中を見たあなたは、以下のようなことを発見します。
GM:まず、なんとなく視界がちらつくような感じ。
GM:ちらつくところをじっと見てみると、ほんの微かに、様々な日用品が見えてくるでしょう。
GM:例えば、かわいらしいくまのぬいぐるみ。
GM:例えば、大量のビニール傘に埋もれた、黒い男物の傘。
GM:例えば、一人で使うには多いように見える食器類。
GM:例えば、シンプルに見えた壁に貼られた幾枚かの、プリントアウトされた写真類。
GM:どう見てもプロの手になるもので、その全てが夜宮アイネを写したものだ。
鳴神ミサキ:「………」部屋の中を見回す。
鳴神ミサキ:それだけで、目が疲れている時に感じるような、鈍い頭痛が走る。
鳴神ミサキ:しかし。
鳴神ミサキ:異常な感覚に耐えてじっと見た先に、それは確かに浮かび上がってくる。
鳴神ミサキ:(……ああ。二人分、ちゃんとある)
鳴神ミサキ:2DKの部屋の端々に。そこにもう一人がいたのだという、確かな証が。
夜宮アイネ:「? どうかした?」
鳴神ミサキ:「うん……。そうだな」
鳴神ミサキ:その一つ。壁に貼られた写真の一枚に目を向けて。
夜宮アイネ:そんなミサキさんの様子を見て、やはりきょとんとしている。
鳴神ミサキ:「いい、写真だね。まるで雑誌に載ってるような。プロに撮ってもらったみたいだ」
夜宮アイネ:「写真……」
夜宮アイネ:「写真ってなんだっけ……?」
夜宮アイネ:困惑した表情。やはり、思い出せていないようだ。
夜宮アイネ:「……待って」
夜宮アイネ:「写真……写真ってなんだったっけ……」
夜宮アイネ:しかし、今回はどこかいつもと違う、真剣に考えているような顔。
鳴神ミサキ:席を立ち、壁の写真を取って、戻ってくる。
鳴神ミサキ:そして、テーブルの上、おねえさんの前に。
GM:それはやはりちらちらと、ノイズのように点滅をしているが、
GM:確かにミサキさんはそれに触り、持ち運ぶことができる。
夜宮アイネ:「……っ」
鳴神ミサキ:「この写真だよ。見える? ……ううん、わかる?」
夜宮アイネ:「わからない、けど……」
夜宮アイネ:「なんでだろう。わからないのがおかしい、ような気がする」
夜宮アイネ:「何かあるのね? ここに」ミサキさんに。
鳴神ミサキ:「そう。あるんだ」あなたの、傷になるかもしれない思い出が。
夜宮アイネ:「…………」
鳴神ミサキ:「ここに、あるんだよ」
夜宮アイネ:ぎゅっ、と目をつぶって。
夜宮アイネ:イージーエフェクト《真偽感知》
夜宮アイネ:ミサキさんの言葉の真偽を確かめようとする。
夜宮アイネ:「…………」
夜宮アイネ:ゆるゆると目を開ける。
夜宮アイネ:「……嘘は、言ってない。本当なんだ」
鳴神ミサキ:困ったような笑顔で。
鳴神ミサキ:「写真の中のおねえさんは笑ってる。……笑顔を向ける相手が、カメラの向こうにいたんだ」
夜宮アイネ:「……笑顔を……」
夜宮アイネ:「……あのね」
鳴神ミサキ:「うん」
夜宮アイネ:「本当は私、何かおかしいって思うことが何回かあったの」
夜宮アイネ:ぽつぽつと話し出す。
夜宮アイネ:「ないはずの物が見えたり、いろんなことを忘れたり。でも、人に言えなかった」
夜宮アイネ:「言いたくなかったの」
夜宮アイネ:「ずっと、すごく優しい気配がしていたから」
夜宮アイネ:「誰かに……UGNとかに話したら、なくなってしまいそうで、怖かったの」
鳴神ミサキ:「……ぼくたちは、おねえさんに何が起きているのか、だいたいのところは知ってる」
鳴神ミサキ:「知ったから……知ってしまったから、ここに来た」
夜宮アイネ:「……うん」指が、そっと見えない写真をなぞる。
夜宮アイネ:「わかってる、本当は」
夜宮アイネ:「私、もしかしたらもっとずっと大事なことをなくしそうになってるのかもって」
夜宮アイネ:「今、気がついた気がするの」
鳴神ミサキ:「……このままだと、いずれ大変なことになっちゃうんだ」
鳴神ミサキ:「それはもう、あちこちで起きかけてる」
夜宮アイネ:「……私だけの話じゃないんだ」
鳴神ミサキ:「うん。こちらの二人も、支部の人も、そうなった。いずれぼくも……ううん、もっと多くの人たちが」
鳴神ミサキ:「……だから、止めなくちゃ、いけないんだ」言葉を絞り出す。
夜宮アイネ:「ミサキちゃん」
鳴神ミサキ:「うん」声が滲む。
夜宮アイネ:「……私に何ができるか、わからないし、本当に何が起きてるのかはわかってない」
夜宮アイネ:「でもね」
夜宮アイネ:「ミサキちゃんが傘を返しに来てくれて、嬉しかった」
夜宮アイネ:「ちゃんと自分が覚えてたのが嬉しかったの」
夜宮アイネ:「だから、できることはさせてね」
鳴神ミサキ:その言葉に目を伏せ、目尻を指でそっと拭うと。
鳴神ミサキ:「……わかった。ぼくたちが、きっと、なんとかするから」
鳴神ミサキ:あなたを、傷つける結果になろうとも。
鳴神ミサキ:「おねえさんだけに、背負わせない」
鳴神ミサキ:「それでいいよね?」二人に。
真崎 朱音:「ああ、それでいい」
真崎 朱音:「おれも止めなきゃならないし。 覚えておかなきゃならんことだからな」
長須 幸道:「…うん、お願いするよ」
GM:では、ここで判定を行ってもらいます。
GM:現在この近辺は《Eロイス:虚実崩壊》の影響下にありますが、
GM:その中心である夜宮アイネがある程度現状を認識したことにより、一時的に綻びが生じています。
GM:これまではわからなかった情報を認識できる可能性があるということです。
GM:具体的には、以下の情報項目を開けてもらいます。

【■■■■について】
〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉〈意志〉9


GM:これは、それぞれの技能につき別情報です。
GM:つまり、項目が3個ある計算。
GM:また、失敗した場合でも、侵蝕を1d10上昇させることにより
GM:その場で再挑戦が可能です。
GM:意志以外の項目には財産点も使用可能。各種支援も可。
GM:他、質問などありましたらどうぞ。
長須 幸道:大丈夫です!
GM:追記。
GM:この判定を成功させれば、《Eロイス:虚実崩壊》の効果は解除されます。
真崎 朱音:了解です
真崎 朱音:良ければ私が意思判定行こうかな
真崎 朱音:その前に、オートアクションで長須さんの噂話へのペナルティ消しましょうか
GM:はい、オートで1つだけ効果打ち消しが可能です。しますか?
真崎 朱音:良ければ長須君の受けてる日常の知識の忘却を打ち消します
GM:了解です。問題なく!
長須 幸道:打ち消されて噂話が復活!
長須 幸道:判定行きます。<情報:UGN>
真崎 朱音:長須君が噂、私が意思、鳴神さんがUGNで良いかな?
長須 幸道:じゃない噂話!
鳴神ミサキ:オッケーまる!
真崎 朱音:よし、では意思行きます。 難易度9
長須 幸道:6dx>=9
DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 8[2,3,5,6,8,8] → 8 → 失敗

真崎 朱音:5DX+2+0@10>=9 意思
DoubleCross : (5R10+2+0[10]>=9) → 9[1,2,5,9,9]+2 → 11 → 成功

鳴神ミサキ:《バディムーヴ》
長須 幸道:財産を1つ買って成功させます。
真崎 朱音:こっちは成功
長須 幸道:あっ財産を使うまでもなかった!
真崎 朱音:流石優秀チルドレン
GM:じゃあバディムにしますか。
鳴神ミサキ:長須さんの達成値を+3!
長須 幸道:11で成功です。
GM:どちらにせよ二人は成功!
鳴神ミサキ:えーっと次はぼくの判定。の前に、フルジェネシフト。
GM:フル!
鳴神ミサキ:4個!
長須 幸道:思い切り!
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+29(4d10->8,10,5,6)した(侵蝕率:56->85)
真崎 朱音:相当伸びた
GM:一気に……!
長須 幸道:おお、これならポルター行ける!
鳴神ミサキ:よしよし。
鳴神ミサキ:ついでに長須さんの一個目のペナルティ、「生きていく上での知識」知覚・回避-1を打ち消しておきます。
GM:打ち消し了解です!
鳴神ミサキ:思い出せっ!(パァン)
GM:スパーン!
長須 幸道:思い出したーっ!
鳴神ミサキ:そして本題の判定、情報:UGNにコネ使用。
GM:どうぞ!
鳴神ミサキ:(3+2)dx+2>=9
DoubleCross : (5R10+2[10]>=9) → 10[5,6,7,8,10]+6[6]+2 → 18 → 成功

長須 幸道:すごいぜ
鳴神ミサキ:イエッス。
GM:やったー!
真崎 朱音:全員……成功!
GM:はい、これで3項目全てオープンですね。危なげねえ
GM:では、まずは開示をしていきます。

GM:〈情報:噂話〉。一般人としての■■■■について。

【■■■太について】
夜宮アイネと交際をしていたカメラマンの男性。
時折仕事で留守にするも、連絡や周囲への挨拶はきちんとしていた。
記録を取ることで記憶に残る、この仕事が好きだとよく語っていたらしい。
少し危なっかしい夜宮アイネに関しては、誰よりも気にかけていた。


GM:続いて〈情報:UGN〉。イリーガルとしての■■■太について。

【■谷■太について】
UGNイリーガルとして活動を行っていたオーヴァード。エンジェルハィロゥ/オルクス。
隠密を利用して不意を打つ攻撃が得意な白兵型。コードネームは"ハイエイタス"。
一週間前に依頼を受け、比較的軽度な戦闘ミッションに参加していた。
だが、戦闘前の連絡を最後に消息を絶っている。


GM:最後、〈意志〉。真崎さんが知っていた人物としての■谷■太について。

【鞠谷■太について】
真崎朱音と彼はUGNからの同じ戦闘ミッションに参加し、ほぼ成功を収めていた。
だが、"ネイムレス"の介入により強力なジャームの援軍が到着。
討伐はしたものの、ひどく傷つき絆を失った彼はジャーム化。
『夜宮アイネが辛くないように、自分のことを忘れてもらう』ために能力を発動した。


GM:これらの情報が開示された結果、現状の鞠谷■太について、さらにひとつ情報がわかります。
GM:こちらは判定は不必要。

【鞠谷草太について】
現在は妄想衝動に突き動かされるジャームとして、夜宮アイネを中心とした一帯から自分の記憶を消している。
ただしその鍵である夜宮アイネは、既に生活が危うい状態になりかけている。
現在は連続的に記憶の消去を行うことで、当人も外からは擬似的に認識されない状態になっている。
その能力でずっと、自宅でもある夜宮アイネの家に気づかれず潜んでいた。


GM:以上の情報を、あなたたちは得ることができました。
GM:場所は変わらず、夜宮アイネの住むアパート。
GM:すなわち、そこにジャーム化した鞠谷草太……"ハイエイタス"は潜んでいる。
GM:《Eロイス:虚実崩壊》no
GM:《Eロイス:虚実崩壊》の効果が解除されました。

GM:あなたたちが真実を知ったその瞬間。
GM:視界は切れかけの蛍光灯のように点滅し、やがて変わる。
GM:それまで見えていなかった二人暮らしを物語るインテリアが現れた、だけではない。
"ハイエイタス":「…………」
GM:あなたたちから少し離れたところ。
長須 幸道:「えっ…!?」
GM:夜宮アイネを見守るようにして立つ人影がひとつ。
"ハイエイタス":見た目は青年のように見える。
"ハイエイタス":だが、やはり点滅して、存在感が薄い。
"ハイエイタス":顔は特に、認識できる様子では、ない。
鳴神ミサキ:「きみが……そうなのか」半歩だけおねえさんの前に出る。
夜宮アイネ:「……鞠谷、くん、なの?」
"ハイエイタス":「……忘れていて、ほしかったのに」呟く。
真崎 朱音:「よう」
"ハイエイタス":ゆるゆると真崎さんの方を見る。
真崎 朱音:「久しぶりじゃん、鞠谷。今日は景気悪い顔してんのな」
"ハイエイタス":「顔? 顔……」
"ハイエイタス":「顔なんて、忘れちまった」
"ハイエイタス":「君にも忘れていてほしかったのにな」
"ハイエイタス":「しんどかったろ、目の前であんなことがあって」
長須 幸道:静かに立ち上がり、夜宮さんの傍に。
夜宮アイネ:「…………」
真崎 朱音:「そんなこと言うなよ、水臭い奴だな」
真崎 朱音:「寂しくなっちまうぜ」
"ハイエイタス":「だから、忘れさせたんだ」
"ハイエイタス":「その方がいいんだ」
"ハイエイタス":「その方が」
"ハイエイタス":「辛いことを覚えてるくらいなら、全部……」
真崎 朱音:「忘れたほうが幸せだ、って?」
"ハイエイタス":「そう」
夜宮アイネ:「……私」
夜宮アイネ:手には一枚の写真。もうちらついてはいない。
夜宮アイネ:「私、鞠谷くんの写真が好きだったよ」
夜宮アイネ:「何があったのかは、わかっちゃった」
夜宮アイネ:「もう取り返しがつかないのも。でも」
夜宮アイネ:「でも、だから。持ってかないで」
夜宮アイネ:「全部残してってよ!」
夜宮アイネ:涙声でそう言って、一歩下がる。
真崎 朱音:「鞠谷」
真崎 朱音:「お前、ずっと見てたんだろ。お前を忘れた彼女のことを」
真崎 朱音:「幸せそうに見えたかよ」
"ハイエイタス":「ああ、ずっと見てた」
"ハイエイタス":「幸せだよ。俺を忘れた、俺と出会わなかったはずの彼女は」
長須 幸道:「何を…!?」
長須 幸道:「それは、ぜんぜん話が違うだろ…!?」
鳴神ミサキ:「本気で言ってる……んだろうな」ジャームとはそういうものだと、訓練生の頃にさんざん教えられた。
"ハイエイタス":「……?」
夜宮アイネ:「…………」
夜宮アイネ:「……嘘、ついてないのはわかる。能力を使わなくても」
夜宮アイネ:「でも、私のことはわかってない」
夜宮アイネ:かたん、と立ち上がる。
夜宮アイネ:ぱん、と小さな音が響く。
夜宮アイネ:軽い平手打ちの音だ。
夜宮アイネ:「私、ミサキちゃんがいなかったら、写真のこと忘れてた」
夜宮アイネ:「雨も、傘も、全部」
夜宮アイネ:「鞠谷くんに結びついてた世界の大事な物の半分くらい忘れて」
夜宮アイネ:「それで、幸せに生きていけるわけなんてないでしょ!」
"ハイエイタス":「…………」おかしいな、という気配。
"ハイエイタス":「そっか」
"ハイエイタス":窓の方に向き直る。
"ハイエイタス":あなたたちは彼が、逃亡をするつもりだということがわかるだろう。
長須 幸道:「…この場所を、荒らすわけにはいかない」
真崎 朱音:「場所、変えるか」
鳴神ミサキ:「……行けよ。鞠谷草太」
鳴神ミサキ:「すぐに追いついて、」
鳴神ミサキ:「終わらせるから」
"ハイエイタス":「大丈夫」
"ハイエイタス":「すぐにまた、俺のことなんて忘れるさ」
夜宮アイネ:「……鞠谷くん」
夜宮アイネ:「さよなら」
夜宮アイネ:「ありがとう」
"ハイエイタス":「……また」
"ハイエイタス":《瞬間退場》
"ハイエイタス":"ハイエイタス"はシーンから退場します。
"ハイエイタス":窓から逃げていくが、これまでと違い追いかけるのは容易だろう。
長須 幸道:「…夜宮さん」
夜宮アイネ:「…………」腰が抜けたようになっている。
夜宮アイネ:「ふふ」
夜宮アイネ:「じゃ、ジャームに平手打ちしちゃった……ふふふ」
夜宮アイネ:言いながら、ぽろぽろと涙をこぼしている。
夜宮アイネ:「『また』だって、バカだよね、鞠谷くん」
夜宮アイネ:「もう最後なのに……」
夜宮アイネ:「ミサキちゃん、長須さん、真崎さん」
夜宮アイネ:「彼を、お願いします」
真崎 朱音:「ああ」
長須 幸道:「…わかり、ました」
長須 幸道:「UGNの、エージェントとして。 勤めを…果たしてきます」
鳴神ミサキ:おねえさんの頬に、涙をせき止めるように、手のひらを当てて。
鳴神ミサキ:「うん。……行ってくるね」
夜宮アイネ:「つらいこと、ごめんなさいね」
夜宮アイネ:「いってらっしゃい」
鳴神ミサキ:手を離して。涙を、手の中に握り込んで。
鳴神ミサキ:ううん、と微笑んで歩き出す。
鳴神ミサキ:この物語を、終わらせるために。

GM:ロイスと購入が可能です。次クライマックスなので購入機会は最後です。
長須 幸道:まだ購入機会があった…! とはいえ装備は整ってますね
鳴神ミサキ:ロイスは保留。お買い物は……恒例のブルーゲイルくらいかしらん
真崎 朱音:ロイス 不明ジャーム→鞠谷草太 P:懐旧/○N:憤懣 へ変更
真崎 朱音:購入はブルーゲイル
長須 幸道:"ネイムレス"のロイスを再度変更。 好奇心/〇怒り
真崎 朱音:2DX+3+0@10>=20 調達
DoubleCross : (2R10+3+0[10]>=20) → 10[3,10]+8[8]+3 → 21 → 成功

GM:なんとなく行きの道で買えるかなって……
真崎 朱音:成功しちゃったぜ。
鳴神ミサキ:!?
GM:おお
鳴神ミサキ:あっ保留撤回。おねえさんへのロイスを ●尽力/不安 に変更します。
真崎 朱音:とはいえ、私は使えないので鳴神さんに渡しておきます
真崎 朱音:セットアップ埋まってるからね
GM:尽力ー
鳴神ミサキ:お預かり!
鳴神ミサキ:振るだけ振ってみるブルゲの旅。
鳴神ミサキ:3dx+2>=20
DoubleCross : (3R10+2[10]>=20) → 9[1,5,9]+2 → 11 → 失敗

鳴神ミサキ:いちたりない!以上です。
GM:おしい!
長須 幸道:1R目はさすがにマイナーが空いていそう。ホローポント弾!
長須 幸道:6dx+1>=10
DoubleCross : (6R10+1[10]>=10) → 10[1,6,7,7,7,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

GM:強化されていく……!
真崎 朱音:やる!
長須 幸道:所持品に加えて終了です。

クライマックス


GM:全員登場です。登場侵蝕をお願いします。
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:75->77)
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:85->88)
長須 幸道:長須 幸道の侵蝕率を+8(1d10->8)した →(侵蝕率:84->92)
GM:長須さん……!

  N市 第10地区・駐車場

GM:あなたたちは"ハイエイタス"を追跡し、追いつくのにはさほどかからなかった。
GM:真崎さんが覚えていた裏道のすぐ近く、大きめの駐車場に彼は追い詰められる。
GM:それ以上逃げ出そうとはしないようだった。
真崎 朱音:「よ。」
真崎 朱音:ケースを肩に担ぎ、しっかりとした足取りで男の前に立つ。
"ハイエイタス":「…………」黙ってあなたたちを見つめている……ように見える。
"ハイエイタス":顔はやはり判然としない。
鳴神ミサキ:「言っただろ。すぐに追いつくってさ」
"ハイエイタス":「追いつかれたな。……あの時も、そうだった」
真崎 朱音:「懐かしい場所だ。嫌な思い出になっちまったけどな」
"ハイエイタス":「嫌な思い出だから、消そうとしたんだ」
長須 幸道:「…鞠谷草太さん」
長須 幸道:一度言葉を切り、大きく息を吸って吐く。
長須 幸道:「任務の参加、お疲れ様でした。 …残念ですが、あなたは侵蝕が帰還域を超えている疑いが欠けられています」
"ハイエイタス":「…………」長須さんの言葉には、少し耳を傾ける。
長須 幸道:「治療法の確立まで…休んでいて、ほしいです。 投降して、身柄を預けてください」
"ハイエイタス":「自覚はある。だからああいうことをした」
"ハイエイタス":「けど、だからなんだっていう話だよ」
"ハイエイタス":「アイネに幸せになってもらいたいだけなんだ」
長須 幸道:「…」
長須 幸道:わかっている。いつ治療が可能になるのか、そもそも可能になるのかどうか…何も、わかっていない。
長須 幸道:氷の眠りから、いつか彼が帰ってきても。 きっと、そこにはもう彼の愛した夜宮アイネはいない…
真崎 朱音:「忘れるね、そうはいかねえよ。記録を、記憶にするんだろ?」
真崎 朱音:「結構共感したんだぜ、あの話。おれは逆方面だがね」
真崎 朱音:「……ああ、大分思い出してきた」
真崎 朱音:言葉を重ねるとともに少しずつ、記憶の靄が晴れていく。
真崎 朱音:「おれたち、任務で偶然会ったんだ。仕事前に色々無駄話したよなあ」
"ハイエイタス":「……ああ」
真崎 朱音:「なあ鞠谷、どこまで話したっけ?」
真崎 朱音:「おれがほんとは傭兵じゃなくてエンジニアだってのは?」
"ハイエイタス":「……聞いた気がするな」
真崎 朱音:「戦士じゃないけど剣の道は好きだし、人と競うのは大好きだってのは」
"ハイエイタス":「それも、聞いたな」
真崎 朱音:「同じ道を競う仲間がさ」
真崎 朱音:「何にも残さずに勝手に逝っちまうんだよ」
真崎 朱音:「きついよなあ、寂しいよなあって話。したっけ?」
真崎 朱音:「そこまでは話してねえよな、確か」
"ハイエイタス":「……初耳だ」
真崎 朱音:「おれはな鞠谷。残したいんだよ」
真崎 朱音:「共に戦った仲間の技を、その記録を」
真崎 朱音:「人の記憶だけじゃなくて、記録にして残したいんだ」
"ハイエイタス":「…………」
真崎 朱音:「だから、こいつを作ってる」
真崎 朱音:その左手にはいつの間にか、機械仕掛けの剣が握られている。
"ハイエイタス":「俺があの時」
"ハイエイタス":「侵蝕されきる最後の時に思ったのは、泣いているアイネの顔だった」
"ハイエイタス":「残ったって、残るからこそ、悲しいだけだと」
"ハイエイタス":「これまでの全部を、ひっくり返すことにしたんだ」
真崎 朱音:「見解の相違だな。おれの意見は違う」
真崎 朱音:「残されたら悲しいさ。思い出して寂しくなることもある」
真崎 朱音:「けど、そこから繋がるものもある」
"ハイエイタス":「ダメだよ」首を振る。
"ハイエイタス":「俺はもう、そこには繋がっていないんだ……!」
真崎 朱音:「聞けないね。たとえお前が望むまいと」
真崎 朱音:「”鞠谷草太”という人間の残した想いは、夜宮アイネが繋げるだろう」
"ハイエイタス":「…………!」
真崎 朱音:「だからおれが、真崎朱音が」
真崎 朱音:「"アンサラー"が、"ハイエイタス"の技を繋げよう」
真崎 朱音:「おれも頑固だからね。それが嫌だってんなら」
真崎 朱音:「打ち払ってみろ。お前の技で、おれの剣を」
"ハイエイタス":気圧されたように、押し黙っている。
鳴神ミサキ:「ぼくからも、ひとつだけ聞いておきたいんだけど」
鳴神ミサキ:“それ(ジャーム)”に意思の疎通は叶わないと、わかってはいるけれど。
鳴神ミサキ:「おねえさんのビンタは、どうだった? 痛かった?」
"ハイエイタス":「……ああ。アイネの知り合いの子だっけ」
鳴神ミサキ:「そうだよ。ちょっとした……そう、縁があったんだ」
"ハイエイタス":「それなりに、かな。響いたけど、俺はオーヴァード……」
"ハイエイタス":「……ジャーム、みたいだし」
鳴神ミサキ:「それがわかっていて……」
鳴神ミサキ:「こうしたのか。消すことを、選んだのか」
"ハイエイタス":「……好きな子ができれば、わかるよ」
"ハイエイタス":「彼女の幸せのためなら、なんだってしてあげたい」
"ハイエイタス":「もしそれが叶わないなら、できるだけ辛くない方がいい」
鳴神ミサキ:「わからない。ぼくにはわからないよ。ひとを好きになったって、きっとわからない」
鳴神ミサキ:「そして、きみもわかってない。忘れるってことの怖さが、わかってないんだ」
"ハイエイタス":「怖さ……?」
鳴神ミサキ:「そう。当たり前だったこと、楽しみにしていたこと、幸せも、悲しみも……」
鳴神ミサキ:「忘れるだけで、思い出せなくなるだけで、全部なくなるとでも思った?」
"ハイエイタス":「…………」
"ハイエイタス":「全部なくなったら、それは……」
鳴神ミサキ:「きみの傘。きみの食器。くまのぬいぐるみも、……写真だって、残ってた」
鳴神ミサキ:「おねえさんは『ない』ことに気付いてた。それがどれほど不安か……」
"ハイエイタス":「それは……」
"ハイエイタス":「なら、もっと消さないといけない」
"ハイエイタス":「あれだけじゃ足りなかった」
鳴神ミサキ:「……このやろう……」ぶるぶると、震えて。
鳴神ミサキ:「おまえがおねえさんにあげたものは、もう、おねえさんの一部なんだよ……」
鳴神ミサキ:「おねえさんを形作る、大事なものなんだ。おねえさんだって言ってただろ」
鳴神ミサキ:「なくすだけで、幸せになんて、なれるもんか……!」
"ハイエイタス":「何にも気づかないくらい、全部、全部、全部」
"ハイエイタス":独り言めいて、ぶつぶつと。
鳴神ミサキ:「そんなに……人の大事なもん壊して……」
鳴神ミサキ:「“そう(ジャームに)”なるって、そんなこともわかんなくなるのかよ……」
"ハイエイタス":「そうみたいだ。君の話も半分よくわからない」
鳴神ミサキ:これまでの出会いが浮かぶ。
鳴神ミサキ:あの子が夢を忘れてしまったら。あの人が好きを忘れてしまったら。
鳴神ミサキ:どのように生きていくのだろうか。生きていけるのだろうか。
鳴神ミサキ:……生きていくだろう。自分を形作る一部をなくして。きっと、喪失感と不安を抱えて。
鳴神ミサキ:もしかすると、失ったものを取り戻すこともなく、形が変わってしまったまま。
鳴神ミサキ:(それで幸せになれるなんて、やっぱり、ウソだよ)
鳴神ミサキ:「……よく、わかった」
鳴神ミサキ:その埋めようのない断絶を。今、現実を脅かすものを。
鳴神ミサキ:「終わりにしよう」
鳴神ミサキ:ぼくは守る。傷つけてでも、壊してでも、人の好きを、夢を、明日を守る。
鳴神ミサキ:「おまえを倒して、終わらせる」
"ハイエイタス":「ああ、それでいいよ」ゆっくりと答える。
"ハイエイタス":「ただ、俺が勝つ側だけど、な」
"ハイエイタス":《Eロイス:悪意の伝染》
GM:これ以降、シーンには他のキャラクターは登場できません。
GM:周囲に、妙なちらつきが見える。
GM:自分たちが何かを忘れているというよりは……自分たちが忘れられている、そういう感覚。
"ハイエイタス":「これで、援軍は来られない」
"ハイエイタス":「……あの時みたいにはならない」
長須 幸道:「っ…」支部と連絡を取ろうとする。繋がらない。
真崎 朱音:「お前は、しっかり覚えてやがんなあ」
"ハイエイタス":「忘れたいんだよ」
"ハイエイタス":「忘れられないんだ」
GM:そしてその気配は、そのままあなたたちに襲いかかる。
GM:衝動判定です。意志で目標値9!
長須 幸道:3dx>=9 <意志>
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 7[5,5,7] → 7 → 失敗

真崎 朱音:5DX+2+0@10>=9 意思
DoubleCross : (5R10+2+0[10]>=9) → 9[3,5,8,9,9]+2 → 11 → 成功

鳴神ミサキ:3dx+4+2>=9
DoubleCross : (3R10+4+2[10]>=9) → 7[1,6,7]+6 → 13 → 成功

長須 幸道:暴走! 解放の変異暴走で行動値0!
GM:しまったこの人暴走しても困らない人だった
真崎 朱音:成功、侵蝕をあげますが、何かありますか?
GM:こちらからは特にありません。
長須 幸道:92+2d10
DoubleCross : (92+2D10) → 92+8[3,5] → 100

真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+15(2d10->7,8)した(侵蝕率:77->92)
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+10(2d10->8,2)した(侵蝕率:88->98)
長須 幸道:浸蝕ちょうど100!
GM:では、クライマックス戦闘に入ります。

GM:まずはエンゲージ。

▼エンゲージ
("ハイエイタス"[18])
   5m
(ミサキ[9]、長須[0]、真崎[8])
[]内は行動値


GM:他に特記事項はなし!
GM:ということで戦闘を開始します。

GM:■セットアップ■

"ハイエイタス":なし
長須 幸道:なし!
鳴神ミサキ:なし!
真崎 朱音:<螺旋の悪魔>+<原初の黄:ソードマスター>を使用します。 コンボ:Stand by
真崎 朱音:ラウンド間ウロボロスのエフェクトを組み合わせた攻撃のダメージを+[LV*3]、現在+21
真崎 朱音:さらに装備した決闘者の剣による攻撃の命中達成値に+[LV*3]、現在+15。暴走を受けます
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+6した(侵蝕率:92->98)
真崎 朱音:機巧剣を取り出し空になった匣が、弾け飛ぶ。
真崎 朱音:パーツが分解、変形し、朱音の全身に装着。
真崎 朱音:人工筋肉を組み込んだ機巧鎧を身に纏い、修羅の姿が現れる。
真崎 朱音:「始めよう。 技較べだ」
真崎 朱音:闘争の衝動に身を任せ、レネゲイドウイルスが励起し、薄く笑う。
長須 幸道:レネゲイドの高揚と裏腹に、緊張しきっていた精神が不思議とフラットになっていく。
長須 幸道:(…落ち着くんだ。いつも言われてた通りに…よく見て、対応する)
長須 幸道:(…強い。でも、勝てない相手じゃない…よし)

GM:■イニシアチブ■

GM:まずは行動値18の"ハイエイタス"の手番です。
真崎 朱音:来い!

GM:まずマイナー、《陽炎の衣》《光芒の失踪》使用し、PCたちのエンゲージに移動してから隠密状態に。

▼エンゲージ
(ミサキ[9]、長須[0]、真崎[8]、"ハイエイタス"[18])
[]内は行動値

GM:メジャー、コンボ『甘い忘却』《見えざる死神》《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《光の舞踏》
GM:対象は……どうしようかな
GM:choice[ミサキ,長須,真崎]
DoubleCross : (CHOICE[ミサキ,長須,真崎]) → 長須

GM:長須さんに白兵攻撃を行います。
GM:判定。
GM:12dx7+3
DoubleCross : (12R10+3[7]) → 10[1,1,3,3,4,4,4,5,5,7,7,9]+10[3,6,9]+6[6]+3 → 29

長須 幸道:リアクションは一応可能…ドッジします!
"ハイエイタス":《妖精の手》
真崎 朱音:ひぃーっ
GM:回し直すのでお待ちをー
鳴神ミサキ:こ、こいつ!
長須 幸道:うお!?
"ハイエイタス":1dx7+33
DoubleCross : (1R10+33[7]) → 2[2]+33 → 35

長須 幸道:ではドッジ!
GM:どうぞ!
長須 幸道:6dx>=35
DoubleCross : (6R10[10]>=35) → 9[1,3,5,9,9,9] → 9 → 失敗

鳴神ミサキ:《砂の結界》。カバーに入ります。
GM:了解です
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+2した(侵蝕率:98->100)
真崎 朱音:助かる!
"ハイエイタス":ダメージ出します
"ハイエイタス":4d10+23
DoubleCross : (4D10+23) → 23[4,10,8,1]+23 → 46

長須 幸道:ありがとうございます!
"ハイエイタス":装甲有効の46点
鳴神ミサキ:装甲8引いて38点。吹っ飛ぶ! ので、UGNのロイスをタイタス昇華して復活!
"ハイエイタス":では演出。
"ハイエイタス":点滅するような姿が、不意に姿を消す……ように見える。
"ハイエイタス":これは、視覚に依存した能力ではない。
"ハイエイタス":「見えた端から記憶を消していく」ために消えたように映っているのだ。
"ハイエイタス":そうして、不可視に見せかけた刃が長須さんを襲う!
長須 幸道:「消えた…?」
真崎 朱音:「来るぞ!」
鳴神ミサキ:「心配ないよ」
鳴神ミサキ:空気中に弱く薄く流していた電流の網に、獲物が掛かる。
鳴神ミサキ:その場に即座に砂塵の壁が形成され、衝撃を遮る。
"ハイエイタス":長須さんの急所を掻き切るはずだった攻撃が、逸れる。
"ハイエイタス":それはそのまま、導かれるようにミサキさんの方に向かった。
長須 幸道:「うわっ…」攻撃は見えない。しかし、砂の壁に反響する衝撃から何が起きたかを察する。
鳴神ミサキ:衝撃とこちらに流れる一撃を感知。左腕を上げてそれを受ける。
鳴神ミサキ:さらに、行き場をなくした初撃が電流のフィードバックとなってミサキの肉体を焼き、黒煙を上げる。
真崎 朱音:「……鳴神っ!」
鳴神ミサキ:「……っ」言うだけのことは、ある。
"ハイエイタス":「……ああ、まあ、順番はどちらでもいいや」
"ハイエイタス":スッとまた姿を現す。
"ハイエイタス":「全員、消せばいいから」

GM:では次、行動値9のミサキさんの手番です。
鳴神ミサキ:イエース。
鳴神ミサキ:満を持してコンボ『神鳴る音』行きます。
鳴神ミサキ:マイナーで《ポルターガイスト》
鳴神ミサキ:チョーカー(必中の弓)を指定して攻撃力+15、エピックで破壊を無効化。
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+4した(侵蝕率:100->104)
鳴神ミサキ:メジャーで《アタックプログラム》。対象は"ハイエイタス"。
鳴神ミサキ:命中判定!
鳴神ミサキ:7dx+4+13+12+1
DoubleCross : (7R10+4+13+12+1[10]) → 10[2,5,7,7,10,10,10]+8[5,7,8]+30 → 48

"ハイエイタス":ガード!
GM:ダメージをどうぞ
鳴神ミサキ:ダメージロール!
鳴神ミサキ:(5+1)d10+15+15 装甲ガード有効
DoubleCross : (6D10+15+15) → 27[9,3,4,6,2,3]+15+15 → 57

"ハイエイタス":ぐえー
"ハイエイタス":装甲ガード引いて47点受けます。
"ハイエイタス":が
"ハイエイタス":《復讐の領域》
鳴神ミサキ:ほわっ
"ハイエイタス":そのダメージをそのまま受けてもらおう
鳴神ミサキ:グェーッ
"ハイエイタス":47点装甲有効かな
鳴神ミサキ:当然ながら死! ともだちのロイスをタイタス昇華して復活!
鳴神ミサキ:鳴神ミサキの侵蝕率を+2した(侵蝕率:104->106)
GM:演出をどうぞ!
鳴神ミサキ:「不意打ちが得意なんだっけ。でもさ……」
鳴神ミサキ:また消える? 見えなくなる? そんなの、関係ない。
鳴神ミサキ:左腕に食い込んだ刃の先に、鞠谷草太はいる。
鳴神ミサキ:刃を握る彼の手、まだ見えるグリップを空いた右手で掴む。
"ハイエイタス":「!」
鳴神ミサキ:「誰が勝つ側か……」
鳴神ミサキ:「試してみようか。ぼくと、おまえで!」
鳴神ミサキ:チョーカー……体質制御デバイスのリミッターを解除。最大出力で放電!
鳴神ミサキ:自分ごと、見えない襲撃者を焼く!
"ハイエイタス":「……がっ!」
"ハイエイタス":見えなくとも、そこに居なくなったわけでは、ない。
"ハイエイタス":そのダメージは確かに彼を焼いた。
鳴神ミサキ:自身の電流に焼かれながら、しかし、考えるのは目の前の男のことではなかった。
鳴神ミサキ:(“ネイムレス”のやつが、よけいなちょっかいを出してこんなことになった)
鳴神ミサキ:(それでいて、あの要求だ。忘れてようが関係ない。そういうヤツなんだ)
鳴神ミサキ:自分が信じた人たちは正しかった。“ネイムレス”は倒すべき敵だった。
鳴神ミサキ:放っておけば、おねえさんのように、涙を流す人がまた増える。
鳴神ミサキ:「ゆるさない……」
鳴神ミサキ:(ぼくは、“ネイムレス”を、絶対に許さない……!)
鳴神ミサキ:濡れた瞳が、別の色に染まる。
鳴神ミサキ:その色は──
鳴神ミサキ
鳴神ミサキ:ロイスを取得します。
鳴神ミサキ:“ネイムレス”に対して 執着/●憤懣。
鳴神ミサキ
鳴神ミサキ:──手の中の涙が、放電と熱で蒸気に変わり、空気に溶け込んで消えた。

GM:では次、行動値8の真崎さんの手番です。
真崎 朱音:はい!
真崎 朱音:オートアクションでウェポンケースのアームドスーツを装備、白兵攻撃力+3、行動値-2

▼エンゲージ
(ミサキ[9]、長須[0]、真崎[6]、"ハイエイタス"[18])
[]内は行動値

真崎 朱音:マイナーでジェネシフト、ダイス一つ分侵蝕をあげます。
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:98->100)
GM:ぴったり
真崎 朱音:パーフェクト。ではメジャーアクション行きましょう
GM:どうぞ!
真崎 朱音:メジャーアクション、まずは<セレリティ>。 コンボ:機巧刀争術
GM:こ、来い
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+5した(侵蝕率:100->105)
真崎 朱音:即座に2回メジャーアクションを行います。まず一度目
真崎 朱音:<シャドーテンタクルス>で"ハイエイタス"に攻撃。 コンボ:Execution
GM:判定どうぞ
真崎 朱音:固定値はソードマスターの効果で+18されて21、ダイスは7、C値10
真崎 朱音:7DX+21+0@10 (侵食上昇1、侵蝕100~)
DoubleCross : (7R10+21+0[10]) → 7[1,1,1,2,3,4,7]+21 → 28

真崎 朱音:ちょっと腐り気味!
"ハイエイタス":ガードします
鳴神ミサキ:《バディムーヴ》
鳴神ミサキ:達成値に+3してちょうだいな!
真崎 朱音:ありがとう。+3して31
長須 幸道:ダメージロール前に《先行種》発動!
"ハイエイタス":おごご
長須 幸道:ダメージ+5d! 暴走はもう元からしてるね!
真崎 朱音:いただきます。ダメージロール、ダイスは合計9、固定値はアームドスーツと強化素材足して+39
真崎 朱音:9d10+39 (侵食100~、アームドスーツ)
DoubleCross : (9D10+39) → 61[1,10,10,4,3,9,10,9,5]+39 → 100

"ハイエイタス":ヒッ
真崎 朱音:100点。装甲有効です
"ハイエイタス":まず装甲ガード引いて90点
"ハイエイタス":ちょっと待ってね
"ハイエイタス":まだ生きてる
"ハイエイタス":あぶねえ
"ハイエイタス":そして《鏡の盾》
"ハイエイタス":ダメージ100点まで返せるぞ!
真崎 朱音:熱い歓迎だ。90ダメージ反射ですかね
"ハイエイタス":ちょうどだ!
"ハイエイタス":90だった。装甲有効です。
真崎 朱音:ダメージ受けて戦闘不能。長須君へのロイスをタイタス化して復活。
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+1した(侵蝕率:105->106)
真崎 朱音:そして、セレリティの効果で二度目のメジャーアクションです
"ハイエイタス":ぐおお
"ハイエイタス":来い!
真崎 朱音:同じく<シャドーテンタクルス>で"ハイエイタス"に攻撃。 コンボ:Execution
真崎 朱音:7DX+21+0@10 (侵食上昇1、侵蝕100~)
DoubleCross : (7R10+21+0[10]) → 10[2,2,5,5,7,8,10]+8[8]+21 → 39

真崎 朱音:今度は自力で回した。39
"ハイエイタス":これは……そろそろまずいのでドッジワンチャン
"ハイエイタス":4dx+2=>39
DoubleCross : (4R10+2[10]>=39) → 10[1,1,2,10]+7[7]+2 → 19 → 失敗

"ハイエイタス":まわった……
GM:ダメージをどうぞ
真崎 朱音:ではダメージ。固定値39、ダイス4つ
真崎 朱音:4d10+39 (侵食100~、アームドスーツ)
DoubleCross : (4D10+39) → 21[3,4,6,8]+39 → 60

真崎 朱音:60点、装甲ガード有効!
"ハイエイタス":そのダメージは……落ちます
"ハイエイタス":《蘇生復活》
真崎 朱音:真崎 朱音の侵蝕率を+1した(侵蝕率:106->107)
"ハイエイタス":HP1で復活。
GM:演出をどうぞ
長須 幸道:「…真崎くん。ちょっと刺激が強いの、行くよ」
長須 幸道:「やれるね?」
真崎 朱音:「やるさ。存分に頼む」
長須 幸道:UGNの調査では、長須幸道への実験は端的に"失敗だった"とされている。 ファルスハーツが求めていたであろう能力水準には、まるで達していない。
長須 幸道:しかし、"インフィニティコード"の一端に触れ、生存したことは事実だ。 レネゲイドを進化させるレネゲイドが、真崎朱音の体の芯に回っていく…!
真崎 朱音:レネゲイドの昂りと精神の高揚を柳のように受け流し、剣を構える。
真崎 朱音:真崎朱音の作り上げた武器──機巧剣フラガラッハ。その記録媒体たる柄の結晶体。
真崎 朱音:そこには、無数の技が記録されている。真崎朱音の知るありとあらゆる戦闘技術。
真崎 朱音:亡くした友の記憶から再現された、技の記録が。
真崎 朱音:レネゲイドウイルスを媒介として、朱音の脳へと流れ込む。
真崎 朱音:その名の由来となった光神ルーの剣が、ひとりでに敵を打ち払ったという伝承のように。
真崎 朱音:機巧剣は使い手に、自らを操る技と、最適な戦闘行動を提示する。
真崎 朱音:「いくぜ」
真崎 朱音:剣の峰から、全身の装甲から、影の炎が噴出する。
真崎 朱音:勢いに任せた突撃ではない。凄まじい推進力を、体捌きをもって完全に制御し
真崎 朱音:弾丸を超えた疾さと、達人のごとき身のこなしを両立させ、朱音の姿が消失する。
"ハイエイタス":「……これは」
真崎 朱音:虚空に一閃──さらにもう一撃。 尋常な剣ではありえない速度の切り返し
真崎 朱音:"ハイエイタス"の戦闘技術と記録から、移動経路は読み切っている。手応え、あり。
"ハイエイタス":「……っ、ぐっ!」
"ハイエイタス":剣は確かに、"ハイエイタス"を切り裂く。
真崎 朱音:「どうだ。なかなか良いもんだろう」
真崎 朱音:「残したいんだよ、こういうものを。おれはね」
"ハイエイタス":代わりに、再び抜いたナイフが二撃目に合わせ、どうにかカウンターを。
"ハイエイタス":「……俺は」
"ハイエイタス":「やめろ」
"ハイエイタス":「忘れてくれ」
"ハイエイタス":「どうか……」
真崎 朱音:「やめない。その返し技も、見せてもらった」
真崎 朱音:「けど、安心しろ」
真崎 朱音:「不幸になどならんよ。おれも、きっと彼女もね」

GM:では、長須さんは行動値現在0かな。
GM:長須さんの手番です。
長須 幸道:大絶賛ゼロです!
長須 幸道:マイナーでHP弾を使用…しません。 暴走解除。
長須 幸道:メジャーで"ハイエスタス"に攻撃。
長須 幸道:《ディストーション:射撃》《コンセントレイト:オルクス》長須 幸道の侵蝕率を+4した →(侵蝕率:100->104)
GM:判定をどうぞ
長須 幸道:10dx7+6
DoubleCross : (10R10+6[7]) → 10[1,1,1,3,3,5,5,5,6,7]+3[3]+6 → 19

長須 幸道:《妖精の手》長須 幸道の侵蝕率を+4した →+4
長須 幸道:1dx7+16
DoubleCross : (1R10+16[7]) → 10[9]+1[1]+16 → 27

"ハイエイタス":……ガード。その際に《歪みの領域》を使用。
長須 幸道:これは復讐の刃と違ってDRのあとだったかな? ダメージいきます。
GM:どうぞ!
長須 幸道:3d10+7
DoubleCross : (3D10+7) → 11[1,8,2]+7 → 18

長須 幸道:装甲ガードその他すべて有効です。
"ハイエイタス":まず、HP1のため装甲ガード引いても倒れます。
"ハイエイタス":復活エフェクトはありません。
"ハイエイタス":そして《歪みの領域》分のダメージは装甲有効の20。
長須 幸道:17点受けて残り10ですね。生存!
長須 幸道:もとい残り7!
GM:失礼!
長須 幸道:演出行きます。
GM:装甲有効じゃないですね。20そのままだ。
GM:どうぞ!
長須 幸道:鳴神ミサキに掴まれたまま機械剣の斬撃を受けた見えない人影が、そこに"いる"。
長須 幸道:支給品の特性拳銃に、衝撃弾頭を込めようとして…
長須 幸道:目を閉じ、開く。 元の弾倉のまま、訓練で習った通りにマニュアルで二点射。
"ハイエイタス":そこには誰も見えない。だが、たしかに居る。
"ハイエイタス":見えない人影が発砲を受けて、確かにたたらを踏んだ。
"ハイエイタス":代わりに、長須さんの肩をナイフが掠る。
長須 幸道:「…ほんとのことを言うとね。 合わせる顔がないって気持ちは、すごくよくわかるんだ」
"ハイエイタス":それはしかし、もはや重傷を与えるほどの力もない。
"ハイエイタス":「…………」
長須 幸道:鋭い痛みが走る…が、勤めて意に介さないように振る舞う。
長須 幸道:「ちょっと前まで普通に生活してたのに、急にそれまで通りにみんなの前にはいられなくなって。 言葉にできないようなものを、たくさん見て、聞いちゃって」
長須 幸道:「…ぼくの場合は、たまたま帰ってこられた。 ただそれだけで、ぼくたちは本当はそんなに違わないのかもしれない」
"ハイエイタス":「……そう、だったら」低い、掠れるような声。
"ハイエイタス":「どんなに……」
長須 幸道:「…ごめんね。 何も、してあげられなくて」
"ハイエイタス":ああ、それは。
"ハイエイタス":自分がずっとずっと、彼女に対して思っていたことだ。
長須 幸道:「…いつか、みんながきみを忘れる日も…来るのかもしれない。 ぼくたちにとっては、悲しい事だけど」
長須 幸道:「でも、お願いだから。 もう少しだけ、待って欲しいんだ」
長須 幸道:「お別れを済ませて、気持ちの整理を付けて…そういうこともできないまま、何もかも忘れてしまうのが」
長須 幸道:「一番、しあわせから遠くなってしまうことだと思うから…」
長須 幸道:「だから今は、ゆっくり休んで」
"ハイエイタス":返事は、ない。
"ハイエイタス":ただ、いつの間にかあなたたちの目の前には、一人の青年が倒れている。
長須 幸道:ロイスを取得します。
長須 幸道:"ハイエイタス"鞠谷草太 親近感/〇悔悟
"ハイエイタス":その姿はもはや消えたり、点滅して見えるようなこともなく、そこにある。
"ハイエイタス":その顔も、今でははっきりと視認できるだろう。
"ハイエイタス":"ハイエイタス"鞠谷草太は斃れた。
GM:あなたたちの勝利だ。
GM:クライマックス戦闘を終了します。

GM:【バックトラック】

GM:お疲れ様でした。
GM:今回のEロイスはふたつ!
GM:《Eロイス:悪意の伝染》
GM:《Eロイス:虚実崩壊》
GM:2d10振ってもいいし振らなくてもいいです。
真崎 朱音:振ります。
長須 幸道:システム的には振る理由は無いんだけれど…ここはフレーバー的に振っておきます。
真崎 朱音:107-2d10
DoubleCross : (107-2D10) → 107-12[6,6] → 95

真崎 朱音:6ゾロ、なんかクリティカルした気分だ
鳴神ミサキ:ですなぁ……振りましょう。
鳴神ミサキ:106-2d10
DoubleCross : (106-2D10) → 106-12[10,2] → 94

長須 幸道:108-2d10
DoubleCross : (108-2D10) → 108-15[5,10] → 93

GM:あぶなげない
長須 幸道:等倍。
GM:では後はロイス分を宣言後どうぞ!
鳴神ミサキ:ロイス4本、等倍で。
真崎 朱音:ロイス、残り4つ。等倍
真崎 朱音:95-4d10
DoubleCross : (95-4D10) → 95-30[4,8,10,8] → 65

長須 幸道:93-6d10
DoubleCross : (93-6D10) → 93-35[7,10,2,8,2,6] → 58

鳴神ミサキ:94-4d10
DoubleCross : (94-4D10) → 94-17[7,6,2,2] → 77

真崎 朱音:65、4点かな?で帰還!
長須 幸道:4点かな…?
鳴神ミサキ:5点!
GM:皆さん帰還! お疲れ様です。
真崎 朱音:お疲れさまです!ただいま!
GM:経験点はいつもの5点、シナリオ5点にEロイス2点
長須 幸道:帰還しました!
長須 幸道:16点頂きます!
鳴神ミサキ:ただいま。
GM:プラス侵蝕分!
GM:おかえりなさい!
鳴神ミサキ:17点もぐもぐ!
真崎 朱音:16点いただきます。モグモグムシャァ
GM:で私が切り上げて17点かな
GM:どうぞめしあがれ!
長須 幸道:ご馳走になります

エンディング1 真崎朱音


  N市 UGN第10支部・支部長室

GM:あなたが関わった事件は一通り終わりを告げた。
GM:記憶の欠落現象は綺麗に鳴りを潜め、
GM:鞠谷草太は表向きは旅行中の事故死という形で処理された。
GM:そうして今、あなたは事後処理もおおよそ終えたあたりで支部長室に呼び出されていた。

GM:ガラス製の机と大きな椅子があなたの目の前にある。
GM:そうして、それに見合わない小柄な少年が、不機嫌そうな顔でそこに座っていた。
阿久津数馬:「……ご苦労だったな。"アンサラー"」
GM:この地区の支部長、弱冠13歳の阿久津数馬だ。
真崎 朱音:「いやあ、どうも。 申し訳ない、報告が一週間ほど遅れたことになるのかな」
阿久津数馬:「状況が状況だ。致し方あるまい」
阿久津数馬:「……というよりは」
真崎 朱音:「?」
阿久津数馬:「支部側の調整にも手抜かりがあった」
阿久津数馬:「目論見が甘かった、と今回は言わざるを得ない」
真崎 朱音:「……ふむ。その辺の確認も兼ねて」
真崎 朱音:「一週間前……おれと鞠谷の受けた任務、あのとき何があったのか」
真崎 朱音:「改めて、聞いてもいいですかね。 おれも概ね思い出したけど、こっちの視点じゃわからないこともある」
阿久津数馬:「ああ、こちらの情報もあらかた整理されたところだ」
阿久津数馬:「お前と鞠谷はツーマンセルで、FHセル"ローグ"の残党一名を追っていた」
阿久津数馬:「戦闘員ではあったが、単独で強敵と呼べる相手ではなかった。そう判断し、戦力は十分と判断された」
真崎 朱音:「実際、苦戦というほどの戦いじゃあなかった」
阿久津数馬:「だが、突然奴が介入してきた」
阿久津数馬:「"ネイムレス"」
真崎 朱音:「……」
阿久津数馬:「裏をさらったが、元からその残党と繋がっていたわけではなかったらしい」
阿久津数馬:「だが、どこで見つけたのかは知らんが、ジャームを複数体戦闘地点におびき寄せ」
阿久津数馬:「継続戦闘に耐えきれなかった鞠谷は」
阿久津数馬:「そのままジャーム化し、その場にいた者の記憶に強い影響を与え」
阿久津数馬:「……去って行った」
阿久津数馬:「その後は、お前達も知る通りだろう。行き先は、例のアパート」
阿久津数馬:「以上だ」
真崎 朱音:「夜宮さんに忘れてもらう為に、記憶への干渉を使い続けて」
真崎 朱音:「ジャーム化を目の前で見ていたおれもその影響で、全てを忘れて帰還していた……と」
阿久津数馬:「そういうことだろうな」
阿久津数馬:「現場にいた分、影響が特に大きかったんだろう」
真崎 朱音:「こっちで起こっていたのは、そんなところか……問題は」
真崎 朱音:「阿久津支部長。ネイムレスの目的、何か見当はついてます?」
阿久津数馬:「状況を引っかき回すこと、としか思えない」
真崎 朱音:「引っ掻き回す。撹乱、ってことですか」
阿久津数馬:「それが何か別の目的に繋がっているのか、それとも……」
阿久津数馬:「それ自体を楽しんでいるのか」
真崎 朱音:「……それがあるんだよなあ。まったくろくでもない」
真崎 朱音:「こっちに交渉かけてきたとき、言ってたんですよね」
真崎 朱音:「『これ自体は僕の狙いじゃない』。それから」
真崎 朱音:「『遊びにいちいちリスクヘッジはしない』、とか」
阿久津数馬:「ふ、ふざけたことを……」
真崎 朱音:「UGNからの干渉や妨害を鬱陶しがってたから、それへの牽制とか」
真崎 朱音:「色々理由とか理屈はあるかもしれないですがね」
真崎 朱音:「遊び感覚でやってるのは事実みたいですよ。仰るとおりふざけた話だ」
阿久津数馬:「交渉の件は聞いてる。冷静に判断したことは評価してるぞ」
真崎 朱音:「評価いただけると嬉しいですね。 まあ交渉に関しては、長須君や鳴神さんも頑張ってくれたから」
阿久津数馬:「あいつ……あっちからちょっかいをかけてきて」
阿久津数馬:「それで妨害するなってのはどういう言い草だよ……!」
阿久津数馬:眉根を寄せて怒りかけてから、また落ち着こうとする。
真崎 朱音:「ま、子供なんでしょうね。多分」
阿久津数馬:「子供、それだ」
阿久津数馬:がたんと立ち上がるが、自分もそう背は高くない。
真崎 朱音:「電話で話してるときの様子……自分の力をことさらに誇示したり、思い通りに行かないとちょっと拗ねたり」
阿久津数馬:「うんうん」
真崎 朱音:「子供っぽいというか、案外本当に子供なのかも。 声は合成だったし、あくまで想像ですけど」
真崎 朱音:「まああながちハズレでもないと思うんで、人物像の参考にしていただければ」
阿久津数馬:「プロファイル案として参考にする」
阿久津数馬:「子供はほんとにな! 辛抱が利かないし、すぐ騒ぐ」
阿久津数馬:「困ったもんだ」
阿久津数馬:どすん、と全身でまた椅子に戻り、くるりと椅子を回転させる。
真崎 朱音:「子供の我儘で済むなら可愛いもんなんですがねえ」
阿久津数馬:「……困ったもんだ。本当に」
阿久津数馬:「その遊びで、イリーガルが犠牲になった」
阿久津数馬:「それ以外にも、爪痕を残された奴はいるし」
阿久津数馬:「一般の事故もいくらかは増加していることだろう」
真崎 朱音:「……日常を守るってのは大変だ。まったく、お疲れさまです」
阿久津数馬:「だが、今回の件で多少の情報は得られた。まだ次がある」
阿久津数馬:あなたをじっと見上げる。
真崎 朱音:「次」
真崎 朱音:「やらかした子供への仕置き、考えておられですか?」
阿久津数馬:「……お前はもちろん、正式な一員ではないが、今回の件で気になってはいるだろ」
真崎 朱音:「ええ、勿論。 本来こっちの仕事は副業ですけどね」
阿久津数馬:「当然だ。奴は危険だ。……元々厄介ではあったが」
阿久津数馬:「今回、箍を外した感がある。いろいろな意味で」
阿久津数馬:「……副業、そうだったな」
真崎 朱音:「その仕事が始まるときにはご一報を。 これに関してはロハでも受けますよ」
真崎 朱音:「って、それじゃ仕事じゃねえか」
阿久津数馬:「バカ、そういうことは冗談でも口にするな」
真崎 朱音:「おおう」
阿久津数馬:「僕は信用できるものには相応の対価を払う」
阿久津数馬:「ビジネスってそういうものだろ」
真崎 朱音:「ごもっともです。いや、申し訳ない」
阿久津数馬:少し得意げにしている。
真崎 朱音:「開発者、商売人を名乗っちゃいるが、どうにも根っこはなかなか変わらないらしい」
真崎 朱音:「金言、心に留めておきます」
真崎 朱音:「自分だけならともかく、人の技まで安売りしちゃ申し訳も立ちませんしね」
阿久津数馬:「ふふん」
真崎 朱音:「ところで。阿久津支部長」
阿久津数馬:「ん?」
阿久津数馬:瞬きをする。
真崎 朱音:「『ビジネスには相応の対価』。確かにそう仰いましたね?」
阿久津数馬:「ああ、言ったが?」
真崎 朱音:「今回わたくしアンサラー、二件ほど事件の解決に貢献いたしましたね?」
阿久津数馬:「ぬ」
阿久津数馬:「あ、お前まさか、本業の方の話を……?」
真崎 朱音:「ええ勿論。私、真崎製作所の代表でありますから」
真崎 朱音:「せっかく阿久津支部長ご本人のお時間をいただけたこのチャンス、逃すわけには参りません」
阿久津数馬:「シームレスに移るなよ……」
真崎 朱音:言いながら、傍らのギターケースを開く。 中には機械じかけの片手剣、その分割された姿
真崎 朱音:そしてドサリと卓に紙の資料を広げる。
阿久津数馬:呆れながらも、『製品』には興味津々で身を乗り出す。
真崎 朱音:「暫く、プレゼンテーションにお付きあいいただければと。よろしいですか?」
阿久津数馬:「構わんが、多分これは……僕はこう言うぞ」
阿久津数馬:「『コストパフォーマンスに難がある』『汎用性に欠ける』」
真崎 朱音:「ええ、ごもっとも。これは試作品。目下改良中のところです」
阿久津数馬:紙の資料にさっと目を通し。
阿久津数馬:「『誰もがお前ほどの使い手だと思うなよ、"アンサラー"』」
真崎 朱音:「痛いところだ。特に汎用性に関しては難しくてね。私の目指す所は」
真崎 朱音:「かつての達人達の技を残して、広く人々に伝えて」
真崎 朱音:失われた戦友達の培ったものを。
真崎 朱音:「”次”へと繋げる為ですから」
阿久津数馬:「次、ね」くるりと椅子を回し。
阿久津数馬:「……さっきの答えで良ければ、聞いてやる」
阿久津数馬:言葉とは裏腹に、目は輝いている。
真崎 朱音:「それでは、ひとまず。体験版としてお聞きください」
阿久津数馬:「5分で話せ」
阿久津数馬:「僕が今の話を、忘れないでいるうちにな」
真崎 朱音:「では早回し!我が社の製品、オーヴァード用汎用戦闘デバイス第一号、フラガラッハ。そのコンセプトは──」
真崎 朱音:散々準備してきた”製品紹介”を滞りなく口にする。
真崎 朱音:「("ハイエイタス"。お前の技も、消えはしないよ)」
真崎 朱音:「(おれが残す。誰かが受け取る。それがきっと、次に繋がる)」
真崎 朱音:「(いずれ再び、お前の技が戦場を駆ける。 ……お前が喜ぶかは分からないけどさ)」
真崎 朱音:「(いつかまた、競わせてもらうぜ)」

エンディング2 長須幸道


GM:エージェントであるあなたも、事後処理を終え、チームは解散された。
GM:支部内でも様々に滞りを発生させていた現象も終わった。
GM:あなたは最後のミーティングという体裁で、支部の会議室にいる。

  N市 UGN第10支部・会議室

折原文緒:「いやー、お疲れ様!」
GM:ミーティングとは言うが、目の前には飲み物と軽くつまむものが置いてある。
長須 幸道:「あはは…お疲れ様です」だいぶくたびれた有様だ。 髪は整わず、やや肌も汗ばんでいる。
折原文緒:「なんていうか、定型句抜きでお疲れ様だね……」
折原文緒:「あたしは後方だったからまだね。夜宮さんのケアの引き継ぎとかはもう終わったし」
長須 幸道:「…相手が、相手でしたからね…」
折原文緒:「……そうね」
折原文緒:お茶を紙コップに注ぎ分け、長須さんに差し出す。
折原文緒:「ま、飲みなさいな」
長須 幸道:「…ありがとうございます」一口、喉を潤す。
折原文緒:「なんなら帰りに飲みに行ってもいいんだけどね。あたし今日奇跡的に早く上がれるから」
折原文緒:「長須くんも申請すれば許可されない? その疲労感だと」
長須 幸道:「の、飲み…!!」
長須 幸道:(いや待て、これは飲み会じゃなく…折原さんと?)
長須 幸道:「その申請ってどうやるんですか」にわかに身を乗り出して早口になる。
折原文緒:「お、乗り気だ。要するに代休の申請だからー」軽く説明を始める。
長須 幸道:お茶を飲みながら、しばらくそうして説明を聞いている。
折原文緒:「……エージェントはさ」
折原文緒:「特に戦闘できる人は、どうしても過酷だから」
折原文緒:「休める時にちゃんと休んでおく、そのやり方を覚えとくこと」
長須 幸道:「…」侵蝕負荷で帰ってこられなくなった、彼の姿を思い浮かべる。
折原文緒:「長須くん、真面目だから。先輩として心配なんだよ?」
長須 幸道:「…ありがとうございます。そういうことなら、このあと申請してきますね」
長須 幸道:「まだこの辺り、おいしいお店とかもあまり知らなくて…」
折原文緒:「そそ。ここはわりとシステマチックだから、ある意味楽だよ」
折原文緒:「お、じゃあおすすめを教えちゃおう……っと」
折原文緒:「いかんいかん」顔を引き締める。
長須 幸道:「…あの、ひとつ」
折原文緒:「休む話も大事だけど、一応まだ仕事中……」
折原文緒:「ん、なに?」
長須 幸道:「仕事を上がる前に。エージェントとして、聞いておきたいことが」
長須 幸道:「…"楽園の13人"の、ネイムレス。 あれはいったい、何者なんですか…?」
折原文緒:「んーと、あたしもそれが気になって、上にいろいろ聞いてみたんだわ」
長須 幸道:(…支部長たちのことかな…)
折原文緒:「何者か、ってのは全然わかんないらしい。今回ようやく情報が増えたって感じ」
長須 幸道:「正直、すごい大悪党と聞いて…かなり構えていたところはあるんです」
長須 幸道:「でも今回、急に連絡が来て、電話越しに話して…」
折原文緒:「…………」
長須 幸道:「不思議な感覚でした。 悪意に満ちてる感じでもなかったのに、蓋を開けてみればあんな事件を引き起こしていた」
折原文緒:「毎回、そんな感じだったっぽいね」
折原文緒:「子供とか、後のない奴とかに言葉巧みに作戦を教えて、事件を起こして」
折原文緒:「信じちゃうくらいだから、見るからに悪い奴ってわけでもないのかも」
折原文緒:「でも、結果はあれだ」
長須 幸道:「…後のない奴」この街で起きている事件の数が頭に浮かぶ。 ひとつひとつの事件のたびに、そういう"手駒候補"が生まれているであろうことも。
折原文緒:「あのさ、長須くん」
長須 幸道:「…はい」
折原文緒:「これはわりと機密で……もちろん君に教える許可は取ってるんだけど」
折原文緒:「十三人、ってやつ。どういうブラックリストなのかってこと」
長須 幸道:「…やってることの大きさとかじゃ、ないんですか?」
折原文緒:「そういう奴もいるよ。でも、"ネイムレス"は違うよね」
折原文緒:「このまま放っておくと、世界規模で危険なことが起きる」
折原文緒:「そういう可能性を持ってる奴らのこと、らしい」
長須 幸道:「可能性」
折原文緒:「第9から急に通達が来たんだって。それから、例の指名手配体制が始まった」
長須 幸道:…不思議と、何かがしっくりきた感はある。 "広く浅く"様々な事件に関わり、あるいは糸を引くうちに…どんどん、より大きな渦に巻き込み、巻き込まれて行く。
長須 幸道:「…そういう、自分の人生に行き詰ったような人たちを利用する才能で抜けているのが"ネイムレス"だとして」
折原文緒:「うん」
長須 幸道:「自分のやっている事の取り返しのつかなさだとか…そもそも、危険さをわかっているんでしょうか?」
折原文緒:「……どうだろうね」
折原文緒:「聞いてた限りだと、好き勝手やってるだけにも見える」
長須 幸道:「本人に自覚が無いか…そうでなければ、ぼくの見当違いかもしれませんけど」
長須 幸道:「自分の起こした事件の後始末でUGNに泣きつくのって、よっぽど切羽詰まっているというか、なりふり構ってないというか」
長須 幸道:「綱渡りのようなことを続けてるみたいに見えます」
折原文緒:「言いたいことは、なんとなくわかる」
折原文緒:「組織、って感じじゃないよね」
折原文緒:「でも、話が本当なら、綱から落ちるのを待ってるわけにもいかなさそう」
長須 幸道:「そうですね。色々な意味ですごく危ないヤツなのは、なんとなくわかりました」
長須 幸道:組織ではない。真崎朱音のようにフェイストゥフェイスで取引をしているわけでも、おそらくない。
長須 幸道:自由で、機敏で…止めてくれる人間が、いない。
長須 幸道:「…あの、さっきの休暇の申請の話ですけど」
折原文緒:「はいはい」
長須 幸道:「今日の早上がりだけじゃなく、1日くらいお休みを貰おうとしたら…通りますかね?」
折原文緒:「おっ強気だ。制度的には通ると思うよ」
折原文緒:「ほら、侵蝕が安定しないと危ないし」
長須 幸道:「会社がこんなに忙しい時に、とは思うんですけど」
折原文緒:「ふふっ」
折原文緒:背中をぱしん、と叩く。
長須 幸道:「わわっ」
折原文緒:「何言ってんの、休暇の取り方もわかってない新人がいっちょ前に」
長須 幸道:「す、すみません…」
折原文緒:「きっちり休んできっちり働くの」
折原文緒:「それが結局一番いいんだから」
折原文緒:「……こんな事件の後なんだからね」
長須 幸道:「…それなんですよね」
折原文緒:「……あたしは」
折原文緒:「周りの人がいなくなるのは、もう、嫌だよ」
折原文緒:「過労だろうが、ジャーム化だろうが、世界が終わるんだろうが」
折原文緒:一瞬伏せた目を上げて、また笑っている。
長須 幸道:(もう、嫌…)
長須 幸道:この人も、こういうことを続けているうちに…別れを迎えたのだろうか。大切な誰かと。
長須 幸道:「…なんか。オーヴァードになって就職してから…家族とかこれまでの友達とか、会うのを何となく避けてたんですけど」
折原文緒:「うん」
長須 幸道:「…急にいなくなった、って思われてるかもしれないって思ったら。急に、顔を見たくなっちゃったんですよね」
折原文緒:「……ああ、そっか」
折原文緒:「それは、会って来なさいな」
長須 幸道:「…ですね。 申請書に『家族サービス』って書いてきます」ニヨッと笑う。
折原文緒:「ふふ、いいじゃん」
長須 幸道:「とと、あまり遅くなってもいけないし、申請するならもうそろそろかな…?」壁の時計を見やる
折原文緒:「そうね。じゃあ、ここはあたしが片付けとくから」
折原文緒:「初休暇、きっちり取ってきなさいよ、新人」
長須 幸道:「…頑張ります」
折原文緒:くい、と残ったお茶を飲み干す。
長須 幸道:手荷物をまとめ、椅子を戻して、会釈をして。 踵を返し、申請書の置いてあるオフィスへ。
長須 幸道:新しいことばかりの新しい毎日が…それでも今度こそ、レールから致命的に外れてしまわないように祈る。
長須 幸道:他の普通の人がそうするように、自分もそうする。それが、長須幸道の今の日常だ。

エンディング3 鳴神ミサキ


  N市 第10地区・街角

GM:チルドレンであるあなたも、事件が解決、チームが解散すればまた日常に戻る。
GM:あなたの場合は、学生生活に、ということになる。
GM:さて、その下校中。帰り道に……。
GM:ぽつ。
GM:ぽつ。
GM:空が急に暗くなり、雨が降り始めた。
GM:激しいというほどではないが、傘がないと厄介な程度の雨足だ。
鳴神ミサキ:「ひゃーっ!」ようやく、と言った面持ちで、見かけた建物の軒先に滑り込む。
鳴神ミサキ:「ったくもぉ……天気予報外れすぎだってばさ」
鳴神ミサキ:髪の雨露を払って、あの日のように肌に張り付いたシャツをつまんで。
鳴神ミサキ:「………」
鳴神ミサキ:雨を降らす曇天をじとっと睨む。
鳴神ミサキ:(……まるで、いまのぼくの心みたいだ)
鳴神ミサキ:あの任務、あの事件が終わってからも、心が晴れたことはない。
鳴神ミサキ:怒りと、悲しみと、それを処理出来ない自分への嫌悪。
鳴神ミサキ:チルドレンとして自分がいかに未熟か。人間として自分がいかに弱いか。
鳴神ミサキ:それを突き付けられているようで。
鳴神ミサキ:(ぼくは……こんなんで本当にちゃんとやってけるのかな)
鳴神ミサキ:心臓をきゅっと握られているような感覚が、今も消えない。
GM:では、そこに。
GM:雨を跳ね散らす足音が近づいてきて。
夜宮アイネ:ゆっくりと、傘を差した若い女性が通っていく。
夜宮アイネ:あなたの前を通り過ぎようとして、一瞬立ち止まって。
鳴神ミサキ:「ぁ……」小さく、ちいさく、声が漏れる。
夜宮アイネ:驚いた顔で少し戻る。
夜宮アイネ:「ミサキちゃん!」
鳴神ミサキ:「お……ねえさん」
夜宮アイネ:「大変、濡れちゃってる」
夜宮アイネ:「コンビニ……はちょっと遠いなあ」きょろきょろと見回す。
鳴神ミサキ:「あ……ああ……うん」
夜宮アイネ:その様子は以前会った時とそれほど変わりは……いや。
夜宮アイネ:以前よりもよほど落ち着いたようにも見える。
夜宮アイネ:「あ」
夜宮アイネ:「あそこにちょうどカフェがある」
夜宮アイネ:「ミサキちゃん、もし良かったらあそこで少し雨宿りしない?」
夜宮アイネ:にこりと笑う。
鳴神ミサキ:「あ……いや…………」すこしの沈黙を挟んで。
鳴神ミサキ:「……うん。そうする」力なく、笑う。
夜宮アイネ:「良かった。私、あなたともうちょっとお話したかったの」
鳴神ミサキ:「ぼくと?」
鳴神ミサキ:おねえさんのこと、気にしていなかったわけじゃない。
鳴神ミサキ:それでも、自分と会えば、否応なしに事件のことに向き合うことになる。
鳴神ミサキ:会うべきじゃない、と思っていた。のだけど。
夜宮アイネ:「そう。ほら、お礼とか、あの後の話とか……いろいろ」
夜宮アイネ:「ね」そう言って。
夜宮アイネ:手に持っていた花柄の傘をそっと差し伸べる。
鳴神ミサキ:「……うん」その傘の下、雨音の下に踏み出す。
GM:そうしてあなたたち二人は、一本の傘の下、すぐ傍の喫茶店に足を踏み入れた。

  N市 第10地区・カフェ『レモネイド』

GM:まず、夜宮アイネは紅茶を飲みながら、その後の自分の話をした。
GM:UGNには訓戒は受けたものの、これまで通りの日々を送っていると。
GM:その日々に鞠谷草太が存在しないことも、言外に滲ませながら。
夜宮アイネ:「……ミサキちゃんには、辛いことさせてごめんなさい」
鳴神ミサキ:「ううん。いちばんつらいのは、おねえさんでしょ」
鳴神ミサキ:この事件でいちばん傷ついた人だ。記憶処理を選ぶ道もあった、と思う。
鳴神ミサキ:そうしないことは、わかっていたけれど。
夜宮アイネ:「辛さには一番も二番もないんだよ」
夜宮アイネ:ふふ、と笑って。
鳴神ミサキ:「……本当につよいなぁ、おねえさんは」
夜宮アイネ:「私も悲しいけど、ミサキちゃんも辛かったね、って話」
夜宮アイネ:「……強くは、ないかなあ」
夜宮アイネ:「強かったらもっと……早くどうにか、できたんじゃないかって」
夜宮アイネ:ミルクをたっぷり入れた紅茶をすする。
夜宮アイネ:「そういうことは、ずっと思ってるよ」
鳴神ミサキ:「……ぼくは、傷つけることしかできなかったよ」
鳴神ミサキ:「ううん。今回だけじゃない」
鳴神ミサキ:「ぼくは壊すことしかできないんだ。この力は、それしか……」
鳴神ミサキ:ピリ、パリ、と髪や肌が電気を帯びる。
夜宮アイネ:「でも」
夜宮アイネ:「私、傘のことを思い出したよ」
夜宮アイネ:「……鞠谷くんのことも、思い出せたよ」
鳴神ミサキ:「それは……」
夜宮アイネ:「ミサキちゃんは、写真の話をしてくれたよね」
夜宮アイネ:「あの写真、まだ壁に飾ってるの。大事だから」
鳴神ミサキ:「……!」きゅっと目をつむる。
夜宮アイネ:「……すごく、大事だから」
夜宮アイネ:「思い出させてくれて、ありがとう」
鳴神ミサキ:つむった目の端から、じわりと涙が溢れる。
鳴神ミサキ:「ぼ、ぼくは……」
鳴神ミサキ:「おねえさんに、突きつけたんだ」
鳴神ミサキ:「傷つけるってわかってて。でも、そうするしかないと思って」
夜宮アイネ:「……うん」
鳴神ミサキ:「おねえさんに、思い出してもらわなきゃいけないと思って」
鳴神ミサキ:「……あのとき、ぼく、心臓がつぶれそうだった」
夜宮アイネ:「……強いのは」
夜宮アイネ:「ミサキちゃんの方だよ」
鳴神ミサキ:「ちがう……そんなこと……」
鳴神ミサキ:「いまもつぶれそうなんだ。消えないんだ、あの感覚がずっと」
鳴神ミサキ:ぼくは、必要ならそういうことができるやつなんだって。
鳴神ミサキ:守りたい人でも傷つけられるやつなんだって。
鳴神ミサキ:──そうまでしても取り戻せない現実があるんだって。
夜宮アイネ:「あのね」
夜宮アイネ:「もし、あの時私が傷ついたとして」
夜宮アイネ:「……それが必要だった、なんてことはもちろん言えないけど」
夜宮アイネ:「でも、傷はね、治るんだよ」
鳴神ミサキ:「な……お、る?」
夜宮アイネ:「そう」
夜宮アイネ:「見なかった振りをしないで、ちゃんと向き合って」
夜宮アイネ:「そうしていれば、治るはずなの」
夜宮アイネ:「……あの人は」
夜宮アイネ:「それを、ないことにしようとしてた」
夜宮アイネ:「そうじゃないよね」
夜宮アイネ:「私は、ちゃんと見てたいの。そう思ってるの。少なくとも今は」
夜宮アイネ:「そう思えるようになったのは、あの時」
鳴神ミサキ:全部残してってよ、と声を張り上げるおねえさんの姿が浮かぶ。
鳴神ミサキ:それで、幸せに生きていけるわけなんてない、と。
夜宮アイネ:「ミサキちゃんが、私と鞠谷くんのことを、ちゃんと見てくれたから」
夜宮アイネ:「そうでしょ?」
鳴神ミサキ:「……ぅ」
鳴神ミサキ:「……うん」零れる涙をごしごしと。目をひらく。
夜宮アイネ:少し泣きそうな顔で笑いながら、あなたを見ている。
鳴神ミサキ:「おねえさんがそうしているのに、ぼくがこんなだったら」
鳴神ミサキ:「せっかくおねえさんもがんばってるのに、申し訳ないな……」
夜宮アイネ:「大丈夫」
夜宮アイネ:「あなたの傷も、きっと治るから」
夜宮アイネ:「ね」
夜宮アイネ:手を伸ばして、あなたの濡れた頭を軽く撫でる。
鳴神ミサキ:今度はおだやかに目を閉じて、その手を受け入れて。
鳴神ミサキ:「うん、治る。治っていく。ぼくも、そう信じるから」
夜宮アイネ:「そうね」
夜宮アイネ:「……あのね、ちょっと、鞠谷くんの話をしてもいい?」
鳴神ミサキ:「うん、聞く。……ううん、聞かせて」
夜宮アイネ:「初めて会った時のこと」
GM:彼女は、軽く話し出した。
GM:オーヴァードになって、UGNの保護下に入って。
GM:支部で検査を受けて、問題なしとされて、帰ろうとした時のこと。
GM:とつぜん、夕立が降り出して、立ち往生してしまった時のこと。
夜宮アイネ:「傘にね、入れてくれたの。それが鞠谷くん」
夜宮アイネ:「……だから、私、思ってたの」
夜宮アイネ:「あの人、あんな風になっても、ずっと、私に傘をくれようとしてたんじゃないかって」
夜宮アイネ:「……もうボロボロで、穴だらけで、意味なんてないのに」
夜宮アイネ:「ずっと」
夜宮アイネ:「でもね」
夜宮アイネ:「私、ずっと傘を待ってるだけじゃない」
夜宮アイネ:「ほら、見たでしょ。うち、ビニール傘がすごくいっぱいあるのよ」
夜宮アイネ:「……今日、だから、少し嬉しかった」
夜宮アイネ:「あの時の彼みたいに、ミサキちゃんに傘を貸せて」
夜宮アイネ:「嬉しかった」
鳴神ミサキ:目を細めて聞いている。
鳴神ミサキ:その瞳に、怒りの色も、悲しみの色も、今はもう、見えない。
夜宮アイネ:ぽろぽろと、涙がこぼれて、机を濡らしていく。
夜宮アイネ:それを遮る傘はどこにもないが。
夜宮アイネ:それでも構わない、というように、微かに微笑んで。
夜宮アイネ:睫毛を揺らす。
鳴神ミサキ:手を伸ばして、そっと頬に触れる。
鳴神ミサキ:戦いに向かう前、そうしたように、涙をせき止める。
夜宮アイネ:「…………!」
鳴神ミサキ:「……ぼくも」
鳴神ミサキ:「おねえさんみたいに、傘を差し出してあげられるひとに、なりたいな」
鳴神ミサキ:壊すだけでは守れないなにかを、守れる戦士になるために。
夜宮アイネ:「……そういうの、自分で気がつくのはもっと先なのかな」
夜宮アイネ:「きっと、もうなってるよ」
夜宮アイネ:「でも、応援してる!」
夜宮アイネ:頬はまだ、涙で濡れている。だが、雲間から陽は差す。
夜宮アイネ:そういう顔で、鳴神の名を持つあなたに祝福を送った。
鳴神ミサキ
鳴神ミサキ:これまでに何度か転機があった。
鳴神ミサキ:そのたびに、力を振るって、何かを壊して。
鳴神ミサキ:そのたびに、何かが生まれたように思う。
鳴神ミサキ:それが自分の在り方なんだと、そう思ってきた。
鳴神ミサキ:でも。
鳴神ミサキ:そうじゃない自分がいることを知った。
鳴神ミサキ:……この傷が、教えてくれた。気付かせてくれた。
鳴神ミサキ
鳴神ミサキ:あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ、受け止めて歩いていこう。
鳴神ミサキ:雨が降り止むまで傘を差して、濡れる誰かに寄り添っていよう。
鳴神ミサキ:胸に残り、離れない痛みだって、いつかは癒えると信じているから。
鳴神ミサキ:そうだとも、と胸を張って言おう。
鳴神ミサキ:ぼくは守る。誰かの好きを、誰かの夢を、誰かの明日を守る。
鳴神ミサキ:UGNの、チルドレンだと。

GM:傍の窓から、光が差す。
GM:雨は、いつの間にか止んでいたらしい。
GM:雲間からは僅かに青い空が覗く。
GM:いつかは。
GM:儚い虹がかかることも、あるだろう。


『雨傘は穴だらけ』 完