リプレイ・ドロップ
雨宿町年貢納~夕立つ友に~


PC1:"メタルクラフター"三栖 湊(みすみ・みなと)キャラシート)PL:今日日
PC2:"ヒカワヒメ"鷺森七夏(さぎもり・ななか)キャラシート)PL:いちま
PC3:"ワイズマン"栗生賢人(くりふ・けんと)キャラシート)PL:しんごろ
PC4:"シャラシャ"四緒ツツリ(しお・つつり)キャラシート)PL:ナケミン



メイン 見学


目次



プリプレイ


GM:では、セッションを開始します。
GM:まずはPC紹介から。
GM:PC1の三栖くん、お願いします。
キャラシート
三栖湊:はい!
三栖湊:雨宿町に暮らす男子高校生、三栖湊(みすみ・みなと)です。現在高校2年生。
三栖湊:幼少期から能力に覚醒しており、この町のちょっと不思議なところにも慣れています。
GM:たよれる
三栖湊:正義感も強く自分の手の届く範囲の人を守れたらなと思ってますが、いかんせん不愛想で意地っ張り。
三栖湊:ついでに頑固者と来ているのでそれが素直に伝わってるかは未知数です。
三栖湊:能力の関係もあって金属模型の作製が趣味で、そこが絡むと普段以上に頑固者になります。
GM:趣味の人だ!
三栖湊:ただし戦闘の際にはその作りだした模型を分解して弾丸上に撃ちだすスタイルなので、戦うときはほとんどイコールでキレてます。
GM:模型……
三栖湊:「これ作るのに何日かけたと思ってんだよ!ぜってー許さねえからなお前!」が口癖。
三栖湊:能力はモルフェウス/ノイマン。サンドシャードを軸にした範囲攻撃RC型です。
GM:つよい
三栖湊:模型達(大槌)の攻撃力に虚構のナイフやフェイタルヒットも合わせて火力もそれなりにあるので、殲滅力はそこそこの筈。
GM:こわっ
三栖湊:ミドルはあまりの財産点で何とかします。モルフェウスパワー。
GM:こんなに大槌を買ってる人は初めて見ました。
三栖湊:私も初めてこんなに買いました。
三栖湊:ひとまずそれくらいかな。雨宿町には是非お邪魔したかったので楽しみにしていました。よろしくお願いします!
GM:いらっしゃいませ! よろしくお願いします!
GM:ではハンドアウトは以下。

PC1
"メタルクラフター"三栖 湊
シナリオロイス:小比良舞(推奨感情:親近感/食傷)
あなたは雨宿町に暮らす/転校してきたばかりの高校生であるオーヴァードだ。
あなたのクラスメイトである小比良舞は何があったのか、元々快活な普段よりもさらに機嫌がいい。
だが、道の途中で彼女はふと不安げにする。どうやら後を誰かがつけているらしい。
後ろに立つ何者かは刀を持っており、禍々しいレネゲイドの気配を放っていた。


GM:これ書いてないけど下校時を想定してます。
三栖湊:帰り道を狙う不届きなやからが……
GM:小比良さんはなんか元気な子なので、あなたにあれこれ話し掛けてきたりするみたいですね。
小比良 舞:よろしくねっ
三栖湊:まあ、よろしく
GM:そういう感じでいきましょう。

GM:では次、PC2の鷺森さん!
キャラシート
鷺森七夏:はいはいっ
鷺森七夏:鷺森七夏(さぎもり・ななか)、雨宿町に生まれ育った女子高生。三栖くんとは同じクラスです。
GM:クラスメイツ!
鷺森七夏:基本毎日9時間以上寝てる上で、大体いつも眠そうにうとうとしており、隙あらばお昼寝もしています。
GM:かわいい
鷺森七夏:授業中でも結構うとうとしていますが、それでも要領はよくて成績とかは優秀なようです。まあノイマンだしね。
鷺森七夏:性格はのんびりマイペース。ぼんやりと世界平和を願っています。
GM:ぼんやり……
鷺森七夏:人生においては自分自身の精神的な「安らぎ」を重視しており、
鷺森七夏:これを妨げる不安要素は早めに解決するように生きています。
GM:今回も解決してほしい
鷺森七夏:なので、基本的に戦闘訓練とかに乗り気なタイプではないのですが
鷺森七夏:身近に不穏な事件の気配とかを認識してしまうと、頑張って解決しようとするので、ちょくちょくイリーガルの活動に参加したりしなかったりしています。
鷺森七夏:今回も安眠を守るためにがんばるぞ~
GM:協力ありがたいですね。がんばれー
鷺森七夏:シンドロームはハヌマーン/ノイマン。
鷺森七夏:天水分瑠璃石という、えいって念じれば沢山水が出てくるEXレネゲイドの宝石を所持しており
鷺森七夏:ハヌマーンの波を操る能力でこの水を変形させ、よろづのことに使う感じの戦闘をします。
GM:えいっ
鷺森七夏:あと単純に《軽功》とか持ってて超スピードです。
GM:はやい
鷺森七夏:データ的には白兵固定値型。援護ウィンブレでミドル性能もそこそこありますが、火力はそんなにかも。
GM:固定値こわい……
鷺森七夏:《限界突破》がないので、《切り払い》はまあ軽い護身程度のやつ。侵蝕1で気軽にやっていきます
鷺森七夏:そのような感じです!よろしくおねがいします~
GM:そつがないんだよなあ
GM:よろしくお願いします! ではハンドアウトは以下。

PC2
"ヒカワヒメ"鷺森七夏
シナリオロイス:"八幡"(推奨感情:好奇心/恐怖)
あなたは古くから雨宿町に暮らす住人のひとりだ。
ある日あなたは蔵で、亡くなった曾祖父が遺したらしい、勝負事の証文を見つける。
同時に謎の影が現れてあなたに語りかけた。どうやらその証文に関係した者らしいが、話は要領を得ない。
直後、近くでワーディングが発生。影はすぐに消えてしまった。


GM:この枠は個人の好みでいろいろ設定がつくのですが
GM:あと影って書いたけどまあ人型ですね。
鷺森七夏:ほうほう……
八幡:「……私か……?」
鷺森七夏:やはた?はちまん?
GM:はちまん!
鷺森七夏:あっ出た!
鷺森七夏:はちまん了解!
鷺森七夏:何者なんだろう……悪い人じゃないといいなあ
GM:不明な人影となんか会話したり、事件の気配を察知してもらったり
GM:そういう感じでお願いします
鷺森七夏:承知です!《蝙蝠の耳》とかで察知していきます
鷺森七夏:がんばるぞ~
GM:おー!

GM:ではPC3の栗生さん!
キャラシート
栗生賢人:ヤー!
栗生賢人:「やっぱりね、僕にはこういう仕事の方が似合ってると思うわけよ」
栗生賢人:「どういう仕事か、って?そりゃあ、一日中読み物をするだけで定時上がり、多くはないけど暮らすのに不便のない程度のお給金をもらって……」
栗生賢人:「……あ、駄目?やっぱり?」
栗生賢人:"ワイズマン"栗生賢人(くりふ・けんと)。UGN雨宿町支部資料室付きのエージェントで、一年ほど前に赴任、もとい左遷されてきました。
GM:いらっしゃい!
栗生賢人:お世話になります!(初手は爽やかな挨拶)
栗生賢人:資料室では日々の仕事を年下の同僚に任せ、資料を読んだりたまに何か書いたりしています。
栗生賢人:かつて所属していた日本支部では、監査室に勤務。すわ雨宿町支部も監査対象か……と思われましたが、実はやる気がなさ過ぎて普通に左遷されただけです。
GM:エリートだったのに
栗生賢人:エリートならもっとちゃんと出世してるんだよなあ。
栗生賢人:ともあれ、雨宿町の空気は気に入ったらしく、やる気のないまま資料室の昼行燈としてダラダラやっています。
栗生賢人:ただ、いざ有事となれば、愛用の斧槍が炎と唸りを上げる……かも、しれない。
GM:上げてくれーー
栗生賢人:上げるぜ!だから代休ください!
GM:まず働け!
栗生賢人:そんなー。
栗生賢人:まあこんな感じの駄目男です。能力的にはモル/サラマンの白兵屋。頑張って…殴る!
栗生賢人:スーペリアルネットワークでは、ひとまずオルクスを指定しておきます。
栗生賢人:自己紹介としては以上で!
GM:りょ! ハンドアウトは以下です。

PC3
"ワイズマン"栗生賢人
シナリオロイス:"リーチパーチ"八千代路夜(推奨感情:尽力/不安)
あなたはUGN雨宿支部に所属する/派遣されたエージェント/チルドレンだ。
今日八千代支部長に依頼をされたのは、通常業務よりもやや厳重なパトロールだ。
どうやらここしばらく、辻斬りに近いような襲撃事件が続いているらしい。
指示に従い町を歩いていたあなたは、突然ワーディングの気配を感知した。


GM:ロイスは支部長ですね。続投のキャラです。
栗生賢人:イエッサー。お仕事、任されます。
GM:襲撃事件を防いでほしい!
八千代 路夜:よろしくお願いね
GM:あと、固定ロイスに入れてくれたので資料室の後輩もちょっと出ます。
柘植 小遥:……働いて……
栗生賢人:やったー!よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!

GM:ではラストにPC4の四緒さん。
キャラシート
四緒ツツリ:はいさい!
四緒ツツリ:四緒ツツリ(しお・ー)。古くから構える呉服屋の一人娘です。
GM:町、そこそこ歴史があるので古いお店もあります。
四緒ツツリ:かなり不自由のない暮らしを現在まで続けてきた御曹司で、道楽者。
四緒ツツリ:呉服屋が地域と様々なコネクションがあるのをいいことに、それを利用して情報屋の真似事をやっています。
GM:素敵
四緒ツツリ:元から色々知っている影響で、好奇心が強く、情報通ぶるのを好んでおり
四緒ツツリ:町で起こる様々な怪事件にも首を突っ込もうとします。
GM:突っ込んでー
四緒ツツリ:いつかは目指せ事件の黒幕!
GM:黒幕なの
四緒ツツリ:かっこいいから……黒幕とか……裏で糸を引くとか……
GM:かっこいいけど大変そう
四緒ツツリ:シンドロームはエグザイル/モルフェウス。体を繊維状にして編み上げる能力を持ちます。
GM:お仕事と密接だ
四緒ツツリ:糸を絡ませることで道具を上手く扱うことができるらしいですよ。
GM:器物使い!
四緒ツツリ:性能は砂塵霊での火力支援とカバーリング。
四緒ツツリ:ちょこちょこしたサポートを目指します! ミドルもちょっと振れる
GM:頼れるー
四緒ツツリ:ちなみに金髪は母親譲りです。
四緒ツツリ:どうぞよろしくお願いいたします!
GM:お母様!
GM:よろしくお願いします! ハンドアウトは以下です。

PC4
"シャラシャ"四緒ツツリ
シナリオロイス:"梓"(推奨感情:好奇心/不信感)
あなたは雨宿町に暮らす/滞在中のオーヴァードだ。
今あなたはちょっとした良いニュース(軽いギャンブルに勝った、良い買い物をできたなど、応相談)に歓喜している。
そんな様子で町中を歩いていると、突然和服姿の人物に声をかけられた。
「ちょっと勝負をしてくれないか。あたしが勝ったらその運おくれ」と。


GM:怪しいのが来ました。
四緒ツツリ:あまりにもあやしい!
GM:良いニュースは以前町で起こった事件の情報が手に入ったということですね。
四緒ツツリ:私は裏から事件に絡むのが好きなんだ……当事者になるわけには……
四緒ツツリ:そうですね!
:怪しくないよお
GM:ないそうです
四緒ツツリ:本当かな~
GM:どうだろう……
四緒ツツリ:ちなみに手に入った情報の詳細はこちらをチェックだ!
四緒ツツリこちら
GM:あっこれは!
GM:前回ログ『リプレイ・ドロップ 雨宿町事始~俄の鬼火~』!
GM:そう、このセッションは一応ステージが同じ続きもの?かな?なんですねー
四緒ツツリ:着物に扇子のおじ様に教えてもらったのだよ(たぶん)
GM:読まなくても進められるようにはしておきますが、了解です。
四緒ツツリ:話の都合によっては急に忘れます
GM:ww
GM:では。

GM:軽いマスターシーンの後、トレーラーを流していきます。

マスターシーン


GM:某県雫原市・雨宿町。
GM:昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
GM:この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
GM:山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
GM:町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。

GM:そして、今回の物語の始まりは、時をうんと遡る。

GM:いつかの時。ある蔵の中にて、人影がふたつ。
GM:賽子が振られ、少し不自然な動きをしてころりと止まった。三の目。
????:「さあ、こちらの勝ちだ」
GM:いち、にい、さん。たん、とコマが「あがり」の升目に届いた。
????:「やれやれ。これはしてやられた」
????:「なかなかの勝負だったが……ようやく勝ちだ!」
????:「ともあれ、証文を書くぞ。ずっとこの時を楽しみにしていたんだ」
????:「何を頼まれてしまうやら」
GM:ククク、と得意げに笑いながら、傍らの硯で墨を擦り何やら記す。
????:「……おい、まさかこんな……」
????:「嫌とは言わせんぞ。勝てばひとつ、何でも言うことを聞いてもらう。そういう決まりだ」
GM:愉快そうに笑う。相手は眉を顰める。
????:「決めたのはそちらだ。ほら、守ってもらおうか」

GM:こうして、その約定は結ばれた。
GM:遠く時間が過ぎ、誰もが証文のことを忘れ去っても、約定だけは残った。

ひとつの約定があった。
ふたりの勝負があった。
みっつの魂は今もそれを想う

雨宿町今昔。
運否天賦の奪い合い。
一体どうして起こったか、それは既に忘却の果て。
雨の帷を開けることができるとするならば、それはお主らに相違なかろうな。

ダブルクロス The 3rd Edition『リプレイ・ドロップ 雨宿町年貢納〜夕立つ友に〜』

裏切るのはいつだって人の方。
さて、お主らはどうかな?


オープニング1 三栖 湊


GM:では、三栖くんは登場侵蝕をお願いします。
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (35 → 42)
GM:わりと

【雨宿町・路上・夕方】

GM:雨の多い土地柄だ。その日は昼間の雨が止んで、綺麗な夕焼けがうっすらと見え始めていた。
GM:いつも通りの学校からの帰り道。ただし、横にはクラスメイトの女子がひとり。
GM:あなたの横でいろいろとおしゃべりをしている。
小比良 舞:「いや、ほんとに最近私ツイてるんだってば。自販機で当たり出したし」

つくっちゃっちゃ
小比良 舞:【小比良舞・雫原市立篠月高校二年生】
小比良 舞:「先生に三日連続当てられてないし、転んだり車が来たりしたのを回避できたし」
小比良 舞:「あっあと踏切と赤信号にぶつかってないんだよね。ノーストレス通学!」
GM:ポニーテールの快活な女子だ。弓道部に所属していることをあなたは知っている。
三栖湊:「……転んでるのは運悪いんじゃねーの」
小比良 舞:「結果オーライって言うじゃん!」
三栖湊:クラスが一緒というだけで、部活が一緒な訳でも特別仲が古いわけでもない。
小比良 舞:「めっちゃ華麗に、こう、くるっと避けたんだよ!」くるりと回る。スカートが揺れる。
三栖湊:その割に随分絡んでくるので適当な相槌を返していたら、なんだか妙に懐かれたような気がしている。
三栖湊:いやまあ、向こうは明るくて友人が多いので誰にでもこんなものかもしれないけど。
小比良 舞:妙に懐いている、という感じの顔をしている。
GM:あなたたちの通う篠月高校は統廃合を繰り返した結果、近隣の町からも生徒が通ってきている。
GM:結果、そこそこの生徒数を抱えている……が、彼女は生まれも育ちもここ、雨宿町という女子だった。
小比良 舞:「おばあちゃんに頼まれてロト買ってみたら、千円ちょい当たった。これは悪くないでしょ」
三栖湊:「それは……そうなのか?」 普段買わないのでどれくらいの幸運か分からない。
小比良 舞:ふふん、と得意げだ。
GM:彼女の言う幸運は、正直どれもささやかなものではあるかもしれない。
GM:だが、調子がいいと感じているのは確かなようで、普段よりさらに口数が多い。
三栖湊:……もっと語り甲斐のあるやついくらでも居るだろうに。
三栖湊:というのはまあ、流石に引っ込めておいて。
三栖湊:「……まあ、よく分かんねーけど。良かったな」
小比良 舞:「そうなの!」にっこり笑う。
小比良 舞:「……三栖くんがそう言ってくれるのはなんか嬉しいなー」
小比良 舞:「お世辞じゃないっぽい感じ」
三栖湊:「そりゃそうだろ。こんなことでお世辞言っても意味ないし」
三栖湊:そもそもお世辞というものが好きでもないし。
小比良 舞:「えー、でもなんかね。クラスの子が噂してて」
三栖湊:……こうも喜んでる姿を見れば、良かったなくらいは思うし。
小比良 舞:「私と握手すると運が良くなるんだよって。昼休み、プチ握手会しちゃった」
小比良 舞:「三栖くんもしとく?」手を差し出す。
三栖湊:「どんな噂だよ……。要らない」
三栖湊:「別にわざわざ良くしたいとも思ってないし」
小比良 舞:「まあまあ、そうおっしゃらず」手を伸ばす。
小比良 舞:あなたの手を軽く握る。
三栖湊:「いや、良いって!」
小比良 舞:「ほら、なんか……模型? 作る時に道具がどっかいかなかったりとか、あるかもだし」
三栖湊:そうは言うものの、女子相手に力づくで振り払う訳にも行かず。
小比良 舞:ぎゅっぎゅっと数回握って、手を離す。
小比良 舞:「おまじない!」
三栖湊:「……模型は良いんだよ。全部俺の腕次第なんだから」
三栖湊:「運で上手く行ったって嬉しくない」
三栖湊:そう言いながら目を逸らし。
小比良 舞:「そういうもんかー」
三栖湊:「そういうもんだよ」
三栖湊:「……だから、まあ。模型以外で期待しとく」
小比良 舞:「ん!」嬉しそうな顔をする。
小比良 舞:「あ、模型で思い出した。うちにね。お父さんがこないだミニチュアの……」
GM:その時。
小比良 舞:「弓……」ふと、後ろをちらりと見て不安げにする。
小比良 舞:「……ねえ、なんか、後ろ……」あなたにこそこそと話しかけてきた。
三栖湊:「ん」 顔ごとは振り向かず、視線だけで後ろを見やる。
小比良 舞:「なんかさっきからついてきてる人がいて、ちょっと変な感じの……」
GM:あなたが後ろを見ると、確かに妙な雰囲気を纏った人物がいる。
GM:少年だろうか。黒い着流しを着ているのはいいが、目に妙な光があり、腰には刀のようなものを提げている。

はりねず版男子メーカー
小比良 舞:「聞いたことある? 辻斬りの噂」
GM:あなたは最近、町で何件か襲撃事件が発生していたことを知っていてもいい。
三栖湊:「……聞き覚えはある」 恐らく、レネゲイド絡みだろうと感じてもいた。
三栖湊:「小比良、走れるか」
小比良 舞:「……う、うん!」
五月日:《ワーディング》
GM:周囲に、あなたには覚えがあるレネゲイドの気配が湧き上がる。
小比良 舞:走ろうとしたところをがくりと膝をつく。無力化され、動けない様子だ。
三栖湊:「……チッ!」 走って逃がした上で自分が相手どろうと思っていたが、先手を打たれた。
三栖湊:小比良を片手で支えながら、もう片手で鞄のジッパーを走らせる。
五月日:「……邪魔が入るな」
三栖湊:中から取り出したのは直方体の箱。綿などを敷き詰めて中身を傷付けないようにした手製のケースだ。
五月日:「まあいい」少年がゆっくりと近づき、刀を抜く。銀色の光が走る。
五月日:「その女の――、貰い受ける」
三栖湊:「邪魔してんのはそっちだろ。こっちは下校中だぞ」
GM:何を貰い受けると言ったのか、あなたの耳には届かなかった。
三栖湊:バンダナの下で苛立たし気に眉を顰めて。
三栖湊:「何が欲しいか知らねーけど、俺の前で俺の知り合いに手出して易々奪えると思うなよ!」
三栖湊:そう吠えながらケースを開けた。

GM:ロイス取得のみ可能です。
三栖湊:小比良に〇安心/心配で。
GM:了解です!


オープニング2 鷺森七夏


GM:鷺森さんは登場侵蝕をお願いします。
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (46 → 55)
GM:あがった

【雨宿町 鷺森家・蔵】

GM:あなたは今、自分の家の片隅に立つ小さな蔵の中にいる。
GM:電気は通っているが、あまり明るくはない。母親に頼まれてしまい込んだものを探しにきていたのだが。
GM:なかなか目的の物は見つからない。やけに古い物の詰め込まれた箱ばかり見つかる。
GM:あれこれ欠けた状態の雛人形や五月人形。紙魚が食った古本。やはりボロボロの手紙類。
GM:挙げ句の果てにはダンボールではなく、昔話のようなつづらが見つかったりもしてしまう。
鷺森七夏:(ううん……この箱でもない……)ふわりとしたミディアムボブの少女が、雑多な小物を検めては床に並べていく。
鷺森七夏:(このへん、大掃除の時も後回しにしちゃってたしな……んんん)
鷺森七夏:常の事ではあるが、瞼はどこか眠そうにうつらうつらとしている。
鷺森七夏:というか、右目はもうすっかり閉じている。
鷺森七夏:「ええー、見当たらないよぉ……」どうしよう。戻って母にそう報告してもいいが、それで解決する訳でもなし。
鷺森七夏:後、折角ここまで漁ったのだから、どうせなら最後まで調べきっておくべきのような気もする……と、眼の前に並べたがらくた達を見て思う。
鷺森七夏:「んん……」そうしてしばらく考え込んで、出た結論は、
鷺森七夏:「……ちょっと休憩しよ」いつものやつだった。
鷺森七夏:小さく空いた片隅のスペースに収まるように。くたり、と腰を下ろす。
鷺森七夏:(あ……いい感じかも)ちょうど自分の肩幅がぴったり入るくらいの空間だった。
鷺森七夏:こうして古箪笥と壁の間にぴったりと挟まれると、どこか落ち着く心地がする。
鷺森七夏:あと、ちょうどいい感じに薄暗いし。空気も、微妙にぽかぽかとあったかい……。
鷺森七夏:……そうして、数秒後には。こくり、こくりと船を漕いでいた。
GM:……どれくらい時間が経ったのかは、わからない。
GM:ふとした拍子に、あなたははっと目を覚ます。
鷺森七夏:「……んん……」
GM:変わりない蔵の風景だ。
鷺森七夏:うっすらと瞼を開く。一瞬、どうしてこんな場所に……?と思考して
鷺森七夏:自分がここへ来ていた理由を思い出して。
GM:その視界の端に、ふと古い紙が何枚か見えるかもしれない。
鷺森七夏:(あっ、だいぶ寝ちゃった気がする……お母さん、怒ってないかな)
鷺森七夏:「……?」
GM:かなり劣化しており、ほとんどはボロボロになっているようだ。
GM:書かれている内容も薄れた墨の崩し字で、ほぼぱっと読み取れるようなものではない、が。
鷺森七夏:あんなものあったかな、と思いながら。そっと覗き込む。
GM:ただ、中に一枚だけ、比較的無事に見えるものがある。
GM:賭け事か何かの証文のようだ、とはなんとなくわかるかもしれない。そして、並んだ名前のひとつには覚えがある。
GM:鷺森惣太郎。あなたの曾祖父の名前だ。
鷺森七夏:(かなり古いやつみたいだけど……これ、賭博とかの……?)癖のある文字を頑張って読み解きながら。
鷺森七夏:(……あっ、ひいおじいちゃんの名前)そのうち、見知った名前に行き当たる。
GM:曾祖父はしばらく前に亡くなっており、あなたと交流が深かったわけではない。
GM:賭博をしていた、という話もあまり聞いた事はない。
GM:よって、どういう形でこの証文に関わっているのかは、よくわからない。
鷺森七夏:(ううん……そんなに大事なものじゃない気はするけど、亡くなった人の物だしなあ)
鷺森七夏:(どうするか、後でお母さんに聞いてみようかな)
GM:その時。
GM:あなたはふと、この蔵に自分以外の気配があることに気付くだろう。
八幡:「…………」

証明々(仮)
GM:すぐ斜め後ろにうずくまるようにして人影がある。入り口から入ってきた様子ではない。
八幡:「……お前は……惣太郎……?」
鷺森七夏:「……?」違和感。すっとそちらに振り返る。
八幡:少年だろうか。黒い着物に袴を穿いている。呟いた名前は曾祖父のものだった。
八幡:「目はどうした……? 物貰いか?」
鷺森七夏:「へっ……?」
八幡:どこかぼんやりした口調で話し掛けてくる。
鷺森七夏:「あの……ここ、うちの蔵なんですけど……」
GM:当然だが、あなたと曾祖父は、面影はあるかもしれないが、そっくりとはいかない。
八幡:「……うむ。鷺森家の蔵だな」
鷺森七夏:見知らぬ人影に、ただごとではないような気配を感じつつも。とりあえずそう教えてみる。
八幡:「私の住まいでもあるが……」
鷺森七夏:「あと、惣太郎って……私のこと?」
八幡:「そうだが」
鷺森七夏:「えっ」
鷺森七夏:「違うよ……?」
八幡:「…………?」
八幡:不思議そうな顔をしている。
八幡:「その証文」指を差す。「その約定のために、私はここで待っていた」
鷺森七夏:「私は、鷺森七夏って言って……ほら。見ての通り、女だし」
八幡:「…………?」
鷺森七夏:ぱっ、と両手を開いて謎のアピールをしつつ。
八幡:さらに不思議そうな顔をしている。
鷺森七夏:「そもそも、惣太郎……ひいおじいちゃんは、もう亡くなってるし……」
八幡:「惣太郎」埒が明かない。
鷺森七夏:「あと、ツッコミが追いつかなくてスルーしちゃったけど、うちは君の住まいではないと思うよ……?」
八幡:「そ」
鷺森七夏:「だから、惣太郎じゃないんだよ~っ」
八幡:「それは困る……」
鷺森七夏:「ええ~……」こっちも困った顔をする。
八幡:「……私は約定に縛られており」
鷺森七夏:「えっと……どうして、困るの?」
鷺森七夏:「やくじょう……」
八幡:「それを果たすためにここにずっと居た」
八幡:「果たさぬ限りはここに居られないと……困る……」
鷺森七夏:「えっ」
鷺森七夏:「ずっとって……ずっと?」
八幡:「ずっと……ええと」
八幡:「どれくらいだろうか……?」ぼんやりしている。
八幡:「千年もかかったようにも思えるし、一刻ほどだったようにも思う」
GM:当然だが、あなたの家は千年の歴史はない。
鷺森七夏:「だったら、私が君を見たことがないのはおかしいと思うんだけどな……」
GM:一刻前は、あなたが休憩をしていた。
鷺森七夏:「うちの家、流石にそこまで古くないし……」
八幡:「むむむむ」
鷺森七夏:「私がさっきここを掃除してた時は、君、いなかったし」
八幡:「いたが……」
GM:では、その時だ。
GM:あなたは、外からワーディングの気配を感じ取る。
GM:おそらくは、近くの町中で何らかの非常事態が発生したのだということがわかるだろう。
鷺森七夏:「えっ、嘘……どこかに隠れてたの……?」問いかけようとしたところで、その気配が背筋に走って。
八幡:「む……」
八幡:こちらも感知はしているようだ。
鷺森七夏:「……」
八幡:「……お前は、行くだろ。惣太郎」
八幡:「そういう奴なのは覚えている」
鷺森七夏:《ワーディング》があっても見るからに平気みたいだし、やっぱりレネゲイド案件っぽいな……と思いつつも。
鷺森七夏:ひとまず、この少年に危険な事件性はなさそうだし。
鷺森七夏:「……だから、惣太郎じゃないって」
八幡:「?」小首を傾げている。
八幡:「まあ、こちらは気にするな。良いようにする」
八幡:ふっ、と姿が消える。
鷺森七夏:「でも、行くのは本当」
鷺森七夏:「……消えた?……まあ、今はいいけど」
鷺森七夏:「また後で、詳しく聞かせてもらうからね。ええと……黒い人」
八幡:「八幡」
八幡:声だけが、蔵に響いた。
八幡:「今の名だ」
鷺森七夏:「オッケー、八幡さんね」
鷺森七夏:「覚えたよ」だから君にも私の名前を覚えてほしいよな、と思いつつ。
鷺森七夏:埃の籠もった蔵に、砂煙が舞い上がる。
鷺森七夏:次の瞬間には、少女の姿は消えていた。

GM:ロイス取得のみできます。
鷺森七夏:八幡:興味/○心配 で!
GM:この卓のシナリオロイス、心配されがち


オープニング3 栗生賢人


GM:栗生さんは登場侵蝕をお願いします。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (32 → 34)
栗生賢人:落ち着きの民!
GM:控えめだ

【雨宿町町役場・地域親交課資料室】あるいは【UGN雨宿支部・資料室】

GM:この町のUGN支部中核部は、役所の一部に間借りしている。業務提携という形だ。公的な身分は契約社員やボランティア。
GM:白っぽい部屋の中に、当たり前の事務室と資料室があり、所属人数は町の規模のわりには多い。
GM:そしてあなたは今、普段の職場である資料室で業務時間を過ごしていた。
栗生賢人:勤務時間。つまり給料が発生する時間。公務員として働く以上は職務専念義務というものがあって、サボりはご法度だ。
栗生賢人:──なので。
栗生賢人:「んー……今日も町は平和、平和、と」
栗生賢人:眼鏡をかけて、シガレットチョコを咥えて。ぼんやりと新聞に目を通していたりする。
柘植 小遥:「…………」そんなあなたをじろりと見ている。

いけいけ鱈めーかー

【柘植小遥・地域親交課資料室担当】あるいは【"タイニーヘラルド"・UGN雨宿支部資料室担当】

柘植 小遥:無愛想な年若い女性の同僚だ。
栗生賢人:「どうしたの小遥ちゃん。小腹が空いたんなら、棚にまだ2、3箱残ってるけど」
栗生賢人:ぴこぴこと、言葉を発する唇の動きでシガレットチョコが上下する。
柘植 小遥:「……それで補給になるとは思えない」
柘植 小遥:「お仕事、してるならいいけど……」
柘植 小遥:「…………してる?」
栗生賢人:「もちろん。現にこうして、メディアに流れちゃいけない話が流れてないかチェックして……あ、くそ。今週もハズレだ」
柘植 小遥:「ハズレって何が……」
柘植 小遥:言いながらも、自分は棚の整理をしている。マルチタスクだ。
栗生賢人:「んー、これこれ。一発当たれば、と思って毎週買ってるんだけどね」
栗生賢人:新聞を畳んで卓上に置き、更にその上に、懐から取り出したナンバーくじを数枚。
柘植 小遥:「仕事をしてください」彼女が敬語になる時は、本気の時だ。
栗生賢人:「へーい」
柘植 小遥:「……"ワイズマン"。元監査室って聞いたけど」
柘植 小遥:「あなたが監査されていてはいけないと思う」
栗生賢人:彼女が「本気」になるボーダーラインは、なんとなく掴んでいる。だから、言葉の他に何かが飛んでくるようになる前に、たまった書類に伸ばす。
栗生賢人:「……いやあ、監査って言ってもね。どうにも僕には、他人の何かを探るのは向いてなくて。だからこうやって、この町に飛ばされてきたわけ」
柘植 小遥:「……本当に?」疑いの目。
GM:では、その辺りで。
GM:外からノックの音がした。
栗生賢人:「本当本当。僕に向いてるのはね、こうやって本やら書類やら相手にだらだらやりながら、同僚の美人に怒られるか怒られないかの綱渡りを──」
柘植 小遥:「……美人とか言えば済むと……」
栗生賢人:「……なんてこと言ってると、向いてない仕事が来るんだな、これが」
柘植 小遥:「……はい」ドアの方へ。
八千代 路夜:「入るね。失礼します」

鶏肉とともに
【八千代路夜・地域親交課課長】あるいは【"リーチパーチ"・UGN雨宿支部支部長】


八千代 路夜:「はかどってる? ちょっと栗生さんに、追加のお仕事があって来たんだけど」
栗生賢人:「おや、課長。ああいや、そういうオーダーの仕方ってこたぁ……」
八千代 路夜:「ふふっ」
栗生賢人:「どうぞ、支部長。……ここで聞いてもいい話で?」
栗生賢人:紙を剥いたシガレットチョコを一口で飲み込んでから、眼鏡を外す。視線は一瞬、同室の同僚へと。
八千代 路夜:「大丈夫」ばたん、とドアを閉める。
八千代 路夜:「支部内のいろんな人に頼んでるからね」
栗生賢人:「そりゃよかった。あなたにしか頼めない仕事です、なんて言われた日にゃ肝が冷えますよ」
栗生賢人:見る人が見ても伝わらないであろう、"リヴァイアサン"の似ていない物まねで軽口を返す。
八千代 路夜:「私がそれを言っても、いろいろ足りないでしょ。説得力とか」
八千代 路夜:「ええと、最近、町中で辻斬り……的な事件が起きてるのは知ってるよね。襲撃、傷害事件って言った方が語弊がないかな」
GM:何やら事件があるらしい、ということは周知されている。
栗生賢人:そんなことはないでしょう、と言いかけて、苦笑いで言葉を押し込めてから。
GM:ただ、どこかもってまわった言い方だとは感じるかもしれない。
栗生賢人:「ああ、ここいらじゃ珍しい類の事件だ。捜査は途中も途中で、ロクな情報は漏れてこないって話ですが」
栗生賢人:「R案件、ですか」
八千代 路夜:「の、疑い。警察からちょっとだけ情報が来て」
八千代 路夜:「ワーディングが使われているらしい、というのと、あと」
八千代 路夜:「噂だと辻斬りって言われてるけど……刃物じゃないらしいの」
GM:要は何かで殴られているだけで、斬られているわけではない、らしい。
栗生賢人:「まあ、辻斬りって呼ぶ方が分かりやすいですからねぇ。……殴られるのも斬られるのも、やられた側からしちゃたまったモンじゃあない」
八千代 路夜:「それはそう。入院してる人もいるわけだしね」
八千代 路夜:「そういう事件があるから、パトロールを強化しようと思って」
八千代 路夜:「で、栗生さんは適任なんじゃないかって思ったの」
栗生賢人:「そりゃあ確かに、僕に似合いだ。……こらそこ。どこか喫茶店にでも入りびたるんじゃ、みたいな目で見ないの」
柘植 小遥:「……言ってない」
八千代 路夜:「栗生さんは、そんなことはしないでしょ?」にっこりと。
栗生賢人:「言わなくたって分かるんだな、これが。……ええ、まあ。しませんよさすがに」
八千代 路夜:「暴力事件だから。いざという時に対処できる人が安心でしょ」
栗生賢人:──なにせ、そんなことをしたら速攻でバレる。町のみなさんの目というのは、監査室の連中より鋭かったりする。
栗生賢人:「その「対処」が必要でないことを願いますよ、心の底から。……さて、そうなると。早速今日、いや今からってことで?」
八千代 路夜:「そうね。通常業務中に申し訳ないけど」
八千代 路夜:ちらりと机の上を見て。
栗生賢人:「なに、外回りも資料室の立派な仕事でしょう。……こいつはまあ、可愛い妖精さんがきっとなんとか──」
栗生賢人:同じく視線は、ちらりと卓上に。そして──同僚に。
柘植 小遥:「……可愛くもないし、妖精さんでもない」
柘植 小遥:「続きはやるけど……」
柘植 小遥:「……いってらっしゃい」これは少し柔らかく。
栗生賢人:「あいよ。この詫びは、なんか甘いものでも、ということでひとつ」
柘植 小遥:「…………補給を見られるの、嫌…………」嫌そうだ。
八千代 路夜:「では、よろしく。頼りにしてるから。"ワイズマン"」
栗生賢人:僕は嫌じゃないんだけどなあ、などと笑ってから。
栗生賢人:「それじゃ、ちょいと外を回ってきます。ああ、場合によっちゃそのまま直帰しますんでよろしく!」
八千代 路夜:「はいはい。連絡はお願いします」
栗生賢人:カメラケースに、簡易的な測量道具。その他、「資料集め」に用いる道具──に、分解して偽装した愛用の斧槍──を手に。軽やかな足取りで、町へと──

【雨宿町・路上・夕方】

GM:雨上がりの町は、いつも通りのしっとりした空気だ。
栗生賢人:──夏の通り雨、その後の蒸し暑い空気。そんな街を、「道具」を抱えて歩くのは決して快適ではないけれど。
栗生賢人:「……ここんところは大きな事件も……ああいや、つい最近一件あったけど、まあだいたい平和だったんだけどなぁ」
栗生賢人:こうして、町を歩くのは嫌いではない。一年前は、愛着など湧くものかと思っていたが。
栗生賢人:「恨むよ、本当。……斬った張ったは嫌いなんだよ、僕は」
栗生賢人:"辻斬り"をしでかした相手に悪態をつく程度には、どうやら。ここでの暮らしを気に入っているらしいと、気付いたのは最近のこと。
GM:ではその時、あなたはワーディングの気配を感知する。
GM:走ればすぐに着ける程度の場所だと判断できるだろう。
栗生賢人:「……さっきと言い、口は災いの元ってやつだな、これは」
栗生賢人:薄く笑みすら浮かべて軽口を零しながら、口は真一文字に結ばれている。
栗生賢人:「それじゃまあ……お仕事、お仕事」
栗生賢人:その表情は変えないまま、足取りは普段のそれとは段違いに軽く、速く。
栗生賢人:夕暮れの町を駆け抜けてゆく。

GM:ロイス取得のみできます。
栗生賢人:八千代支部長に「■信頼/脅威」にて!
GM:脅威されちゃった 了解です


オープニング4 四緒ツツリ


GM:四緒さんは登場侵蝕をお願いします。
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 3)増加 (34 → 37)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 5)増加 (37 → 42)
四緒ツツリ:なんか二回上がってる
GM:おっと、37でいいかな
四緒ツツリ:失礼しました!
GM:いえいえー

【雨宿町・路上・夕方】

GM:雨宿駅近くは多少の商店が集まっており、なんとファミリーレストランが最近2軒になった。
GM:そのうちどちらかが潰れるのではないかともっぱらの噂だ。
GM:そんな道をあなたは歩いている。周囲に人はちらほら、いたりいなかったり。
四緒ツツリ:「~♪」鼻歌を口ずさみながら歩いている。
四緒ツツリ:日本人離れした金髪に、和装と打掛を纏っている、目立つ外見の女性だ。
四緒ツツリ:「~……む、いつの間にか、こんなところまで来ていたか」
四緒ツツリ:呉服屋の店員としての業務も時に行っており、そのお得意様に商品を届けてきた帰り道だ。
四緒ツツリ:その家の主人から新鮮な『あやし』の話を仕入れたことで、気分が良くなっていたが……
四緒ツツリ:「……しまった、帰り道を通り過ぎているな……」
四緒ツツリ:立ち止まり、むう、と考え込む。
GM:では、そんなあなたの背中に声がかけられる。
:「ちょっとちょっと、お姉さん」
:「なんかいいことあったんじゃない? 違う?」
四緒ツツリ:振り返る。

なさや式キャラメーカー
:長い黒髪に黒い着物の、少女のようだ。
GM:あなたの知人ではない。初対面だ。
四緒ツツリ:(おお、上等な着物。珍しい。)
四緒ツツリ:「あー……うん、そう見えたかな」
:「見えたよー。嬉しそうだもん」
:「何があったのか知らないけど、ツイてそうってこともわかった」
四緒ツツリ:「そうか……これは恥ずかしい」髪を弄る。
四緒ツツリ:「そうだね、いい話が回ってきたのさ、文字通り」
:紅い唇の端を持ち上げて笑っている。
:「ふーん」
四緒ツツリ:(なんだろうなあ、妙な……雰囲気だが)
:「……やっぱり、ちょうどいいかね」
四緒ツツリ:「……それじゃ、お互い幸運な一日をすごせるといいね」
四緒ツツリ:手を挙げ、その場を去ろうとします。
:「あ、待って待ってー」
:手を軽く振って止めようとする。
:「ね、お姉さん。帰る前に、あたしとちょっと勝負して遊ぶ気はない?」
:「あ、あたしは梓ってもんだけど。よろしくね」
四緒ツツリ:「何さ。言っとくがこの話は教えないよ。私のものだ」少し頬を膨らませる。
四緒ツツリ:「勝負?」
:「別にあたし、結果には興味はないよ」
:「そ、勝負」
:『簡単な遊びだよお。同時に賽を振ればいいだけ!」
GM:あなたはこの誘いがあからさまに不審だと思ってもいい。
GM:断ってもいいし、受けてもどちらでも構わない。
四緒ツツリ:逡巡する。
四緒ツツリ:妙な話の予感がするが……
:にっと笑ってあなたを見ている。
四緒ツツリ:「梓さん、君の地元じゃ初対面の人間とはサイコロで親睦を深めるものなのかい?」
:「あたしの地元はここだよ」
:「で、こいつはあたしの流儀」
:「別にいいならいいけど……惜しいなあ。お姉さんほんとにツイてるみたいだし……」
四緒ツツリ:「つまるところ、君の遊びに付き合えって話か。やれやれ……」
:そわそわとしている。どうも、遊びたくてたまらなさそうだ。
四緒ツツリ:「妙な話は大歓迎だ」
四緒ツツリ:口角を上げ、梓さんに向き直る。
四緒ツツリ:「いいよ、乗った。一回勝負ね」
:「おっ」顔が輝く。
:「そうこなくっちゃ」
GM:では、1d6を実際に振ってみてください。
GM:出目が大きかった方が勝利です。
:「じゃあね、あたしから」
:「大きい目を出した方が勝ちだよ」
:1d6
DoubleCross : (1D6) → 5

四緒ツツリ:うおおお!1d6だから諸々のダイス増加も受けられない!
四緒ツツリ:1d6
DoubleCross : (1D6) → 4

GM:惜しい!
四緒ツツリ:悔しい!
:「あっはっは、勝った!」
四緒ツツリ:「……なんだ、いやに喜ぶじゃないか」
四緒ツツリ:「ただのサイコロだぞ……」もにょもにょとしている。悔しい。
:「ふふーん、あ、そうだ。先にひとつ聞いとこ」
:「鷺森惣太郎って奴、知らない?」
GM:知っていても知らなくてもいい。
四緒ツツリ:「初対面の人間に交友関係は明かさないよ。知らないし」
四緒ツツリ:「先って?」
:「あっそ。どこにいるのかな……」
:「先ってのはね」
:「勝負に勝ったんだから、あたしはお姉さんからほしいものがある」
:「あんたのその運、おくれ……」
GM:そう言ってするり、と白い手が伸びかけた。
GM:その時。
GM:あなたは近くでワーディングの気配を感じ取る。
GM:周囲の人間を無力化するほど近くではないが、走ればすぐに着くくらいの距離だろう。
四緒ツツリ:「!」目と肌でそれぞれ怖気を感じる。
:「あれ、これは……」こちらも気配を感じ取っている。オーヴァードではあるようだ。
四緒ツツリ:「君、”そっち”か」ワーディングを感知しながら意識を保っている梓さんを見て警戒を強める。
:「そうだけど?」手は一度引っ込めている。
四緒ツツリ:「……少なくとも、君に会っってしまう時点で私のツキは落ちてたみたいだ」
:「ご挨拶ー」
:「……今のやつ。どうもあたしの知り合いらしいや。しょうがない。運はお預け」
:「あたし、あっちに行くから。じゃあね」
:《瞬間退場》
:姿がかき消える。
四緒ツツリ:「何か、起きてるのかね」
GM:何が起きているのかはわからない、が。何やらややこしい事態が起きそうだというのは感じるかもしれない。
四緒ツツリ:目を細める。眉に唾をつけようと思ったが、止めた。品が無いし。
四緒ツツリ:「直接この目で確かめるのが早そうだ」
四緒ツツリ:身体が何かの脅威に怯えているのを感じる。しかし、それで止まることはできない。
四緒ツツリ:四緒ツツリは、自分の知らない事件があることが我慢ならない。
四緒ツツリ:「覆い隠そうったってそうはいかないぞ、ふふん」
四緒ツツリ:帰路の真逆。ワーディングの発生元へと急ぎ足を進めた。

GM:ロイス取得のみできます。
四緒ツツリ:はーい
四緒ツツリ:”梓”/〇好奇心/秘密 で取得します!
GM:好奇心だー
GM:了解です


ミドル1


GM:合流シーンです。全員登場推奨。
GM:登場侵蝕をお願いします。
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (55 → 56)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 2)増加 (37 → 39)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 4)増加 (37 → 41)
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (42 → 44)
GM:四緒さんは39で
四緒ツツリ:あっ失礼 39で
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (34 → 42)

【雨宿町・路上・夕方】

GM:ではまず、三栖くんは無力化された小比良舞と共に路上で、不審な人影と向き合っている。
五月日:刀を抜き、あなたたちを睨みつけている。
三栖湊:「……お前がどんな因縁でコイツに文句つけに来たかは知らねーけどな」
三栖湊:「目の前で知り合いが倒れて『はい、そーですか』っつーほど俺は薄情じゃねーし」
三栖湊:「目の前でもめ事を起こしたって言うその1点だけで既にお前に滅茶苦茶ムカついてる」
五月日:「因縁などあるか。たまたま目についただけだ」ぼそりと。
三栖湊:目線は少年を睨みつけたまま、ケースの中身を取り出す。
三栖湊:出てきたのは車の模型だ。白い車体に派手なラインがよく映えている。
三栖湊:「なら余計に許せねえ。お前が気軽な気持ちで起こした事件で俺の計20時間の努力がパーになるんだぞ」
五月日:「そんな玩具で何をする気だ……?」
三栖湊:赤・水色・青。トリコロールにさらに一色加えた涼やかなライン。その曲線にどれだけ神経を注いだか。
五月日:「気軽だと……! 馬鹿にするなよ……!」
三栖湊:「お前こそ馬鹿にしてんだろ!人の努力の結晶をおもちゃ呼ばわりしてんじゃねー!」
五月日:何か言い返そうとしたが。
鷺森七夏:「ふはあ……なるほど」不意に、能天気な声がする。
鷺森七夏:片目を閉じた制服姿の少女が、いつの間にか三栖くんの隣に立っている。
五月日:「……なんだ、お前」一歩下がる。
鷺森七夏:「大体分かったけど、どうも。穏やかじゃない事が起きてるよね」
鷺森七夏:《蝙蝠の耳》ここに辿り着く前から、二人の会話はなんとなく聞こえていた。
三栖湊:「鷺森か、ちょうど良い」
鷺森七夏:「なんだとはなんだい」
三栖湊:クラスメイトだしイリーガルであることもお互い承知の身だ。
五月日:「……お前……」ふと、その顔を見て。
鷺森七夏:「真っ昼間から、か弱い女の子相手にそんな刃物振り回してさ」
鷺森七夏:「どもども、三栖くん」少年の方には軽く手を振って。
三栖湊:「この馬鹿野郎を畳むの手伝ってくれ。コイツ相手に二つも模型を失いたくない」
五月日:「……惣太郎!」刀を構え直す。
鷺森七夏:「いや、真っ昼間ってほどでもないけど……」寝ている間にだいぶ時間が経っていた事を思い出しつつ。
鷺森七夏:「まあそこは些事として」
鷺森七夏:「……えっ」
三栖湊:「は?」
三栖湊:端的になんだコイツという顔を少年に向ける。
鷺森七夏:またしても、自分の事を呼んでいるらしい。
五月日:「ちょうど良かった。お前と勝負できるなら言うことはない!」どうも嬉しそうにしている。
鷺森七夏:「いや、私は惣太郎じゃないってば」
鷺森七夏:「私は、鷺森七夏」
鷺森七夏:「鷺森惣太郎は、もう亡くなってるよ」
五月日:「お前はいつもそうやってなんだか誤魔化そうとするが、そうはいかんぞ!」
五月日:どうも話は通じなさそうだ。
鷺森七夏:「……なに。なんかそういうの、流行ってるの?」不快そうに、少し眉を曲げて。
鷺森七夏:「死んだ人の名前で遊ぶとか、そういうの」
鷺森七夏:「やめときなよ。趣味悪いから」
五月日:「お前こそ、そんな戯言で言い逃れできると思うなよ……!」
鷺森七夏:「……はあ」溜息を吐いて
鷺森七夏:「どうも、話は通じないみたいだね」
五月日:「通じようが通じまいが」正眼の構え。
五月日:「勝負だ! 鷺森惣太郎っ!」
五月日:瞬時に鷺森さんの目の前に現れ、刀を振るわんとする!
鷺森七夏:「だー、かー、らー!人違いだって!」刃が自分の方へと向けられる瞬間、右眼を見開く。それと同時に
五月日:「!」
鷺森七夏:透明色の海月めいた傘が渦を巻きながら、少女の身体を守る盾のように展開している。
五月日:構わずに刀を振り抜こうとする……!
五月日:が、盾に阻まれ一瞬たたらを踏む。
五月日:「ちっ……!」もう一度、とさらに刀を振り上げた。
四緒ツツリ:「『四方剣花菱』、『揺浪花』」
鷺森七夏:「っ……本当に、躊躇いないんだ……」呆れながら二撃目に備えようとして。
四緒ツツリ:呪文のような言葉とともに、二人の間に糸が舞う。
四緒ツツリ:ライトブルーの羽織が刀をなぞるように一瞬で編み上げられる。
五月日:「何……?」
四緒ツツリ:所詮は布だ、容易く切り裂かれるだろう。
GM:いや。
GM:切り裂かれはしないことにあなたは気付く。
五月日:「くそっ!」刀を振っているが、どうやらこれは刃物ではないようだ。
四緒ツツリ:「あれっ」鷺森さんの背後から時代錯誤な姿の人物がもう一人現れる。
四緒ツツリ:「斬れてない。お節介したかな」
鷺森七夏:「わ、これはどうも」助けに入った四緒さんに礼を言う。
五月日:「ええい、邪魔だぞ!」どうにか振りほどく、が。
四緒ツツリ:「やぁやぁ。糸は引いたよ」
鷺森七夏:「や、どうだろうね。そっちのが逆に不気味だ」
鷺森七夏:「平和にチャンバラやろうなんて雰囲気じゃなかったもの。まともに当たると、ろくでもない事が起きそう」
四緒ツツリ:「たしかに……ともかくこの場の幕を下ろすのは」顎をしゃくる。
四緒ツツリ:「彼の仕事かな」
三栖湊:「……それってどういう」
栗生賢人:──僅かに、一帯の空気、その温度が上がる。
栗生賢人:次いで、轟、と響くのは、例えるならばジェットエンジンの排気音。
五月日:「……!」羽織に気を取られ、それに対応するのが遅れた。
栗生賢人:──上空。家屋の屋根から飛び降りながら、長髪の青年へと振り下ろされるそれは。
栗生賢人:「──せいやぁぁぁぁぁぁッ!」
栗生賢人:レネゲイドの力で赤熱し、炎を吹いて加速する斧槍の刃だ。
五月日:「……なっ……!」
五月日:跳び退り、どうにか躱す。だが、表情には焦りの色が見える。
五月日:「なんでまた増える……!」
鷺森七夏:(ワーディング使ったからじゃないかな……)
三栖湊:「ワーディングなんて使うからだろ」
栗生賢人:「外した……いや、外されたなこりゃ。出番を用意してもらったのに悪いね、ツツリちゃん」
四緒ツツリ:「なんのなんの。話が膨らむ。いいことですよ」
栗生賢人:「……さて。少年少女の危機と見て馳せ参じた……と言いたいとこだが、僕ぁもうすぐ定時なんだぜ?それをお前さん、あんなことしちゃあ」
栗生賢人:自らも《ワーディング》──レネゲイドの「圧」を周囲に展開しながら。
栗生賢人:「見過ごすわけにゃあ、いかんだろう」
五月日:「……どういう者だ、お前ら」
五月日:UGNかもしれない、という判断はできていないようだ。
五月日:もしかすると、知識にないのかもしれない。
GM:そしてさらに。
:「おっと、なんか皆さんお揃いで」
:先ほど四緒さんと勝負をした少女がひょいと姿を現す。
五月日:「……お前は……」
:「あたしは梓。あんたは? 一応聞いとく」
五月日:「……五月日」ぼそりと名乗る。
栗生賢人:「……やった自分が言うのも何だけどね、また妙なのが増えたな?」
:「そ。なんとなくやってることはわかるし、あとそこのお姉さん」四緒さんを差す。
鷺森七夏:「あれ、そっちは栗生さんも知らない人?」
鷺森七夏:この流れで来たのだから、自分の知らない協力者かなと思っていた。
:「あれ、あたしの獲物だから。ついでに貰っちゃお」
:「……と、あと……」ふと、途中で目を止める。
:「ありゃ」小比良さんを見ている。
:「まあいいか、死にゃしないでしょ……」
:「ということで、あたしこっち側!」五月日を名乗る少年の横に立つ。
栗生賢人:「……ツツリちゃんの関係者かあ。でもって、湊くんの連れにも興味あり、と。……ややっこしいなあ」
四緒ツツリ:「君、やっぱり問題を起こす側か。全く興味が尽きないね」ため息をつく。
四緒ツツリ:「関係者って程じゃないですがね」
四緒ツツリ:「ともあれ、袖すり合う以上の縁にはなりそうだ。名前は伝えておくよ……四緒ツツリ」
四緒ツツリ:「私の興味を誘った責任は取ってもらうよ、ふふん」
栗生賢人:「まーたキミはそうやって妙な縁を生やすんだなあ。……ま、この流れなら名乗りも必要か」
栗生賢人:──UGNに、あるいはレネゲイドの力に対して見せた反応そのものに覚えた違和感。その手応えを確かめるためにも。
栗生賢人:「僕は栗生賢人。コードネーム……ああ、あだ名みたいなものだけどね、"ワイズマン"って呼ばれてる。そして──」
栗生賢人:「──僕らはUGN、ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワーク。……正規人員は、この中じゃ僕だけかな。僕らの役目は──」
栗生賢人:斧槍を担ぐように肩に乗せて、友好的に見える笑みを浮かべながら。視線は、こちら側に立つ少年たちへ。
鷺森七夏:「……篠月高校2の1、鷺森七夏」
鷺森七夏:「鷺森惣太郎じゃなくて、七夏ね。名乗ってあげてるんだから、ちゃんと覚えてよ……?」
鷺森七夏:じろ、と五月日を睨みつけて。
鷺森七夏:「あんまりさ、疲れる事はしたくないんだけど。君達みたいなのの相手とか、乱暴なこととか」
鷺森七夏:「でも、君達のすることを野放しにしておくのは無理だから」
鷺森七夏:「大人しくしてくれると嬉しいな」
鷺森七夏:少女の周辺を浮遊していた水分が、主人の怒りを表現するように、ぶくぶくと泡波立っている。
三栖湊:「……」 剣呑な目つきのまま少しだけの間をおいて。
三栖湊:「チッ」 盛大な舌打ちを一つした後。
三栖湊:「三栖湊。コードはメタルクラフター」
三栖湊:「役目だの理念だの程大袈裟な話じゃねー。ただ単に」
三栖湊:「俺の知り合いに手ェ出した落とし前と、これから御釈迦になるポルシェ935の恨み」
三栖湊:「泣いて謝るまで味わってもらうぜ」
五月日:「ハッ! いいぞ。まとめて勝負だ。惣太郎とその他!」刀を再度構える。
:「……惣太郎じゃないって言ってたよ?」
:「それにその他呼ばわりは失礼だ」
:「嬢ちゃんのお友達と、惣太郎のお身内っぽい子と、なんかお役目持ちと、運のいいお姉さん」
:「まとめて勝負だ、は変わんないけどね!」

GM:簡易戦闘を行います。
GM:エンゲージ・攻撃対象などの管理はなし、行動値順に手番を行います。エフェクトの使用も可能。待機も可。
GM:白兵、運転、射撃、RC、交渉で命中判定を行い、達成値の累計が45になったところで戦闘終了。エネミーは退散します。
GM:また、1ラウンド終了後に達成値が目標に届いていなかった場合、全員クリンナッププロセスに装甲有効2d10のダメージを受けてもらいます。
GM:さらにこのシーンでは、シーンと対象限定のNPCカードが使用できます。

NPCカード:????
《小さなおまじない》
タイミング:オート
対象:三栖 湊のみ
対象の判定前に使用することで、判定のダイス数を+1個する。シナリオ1回。
これはエフェクトではなく、エンブレム相当として扱う。
※ミドル1シーン限定の効果です。


GM:こちらがまずひとつ。

NPCカード:??
《星散らし》
タイミング:オート
対象:鷺森七夏のみ
対象に与えられる(予定の)不利な効果を全て打ち消すことができる。シナリオ1回。
打ち消したい効果が適用された直後に使用する。
これはエフェクトではなく、エンブレム相当として扱う。

《緒結び》
タイミング:オート
対象:鷺森七夏
鷺森七夏が使用する「タイミング:オート」のエフェクトの使用回数を1回復活させる。シナリオ1回。
これはエフェクトではなく、エンブレム相当として扱う。
※ふたつともミドル1シーン限定の効果です。


GM:こちらがふたつ。
GM:もう少し説明がありますが、一旦戦闘を開始させてからセットアップ内で続けます。


■セットアップ■

GM:行動値順に処理していきます。
:《惑いの庭》シーン間、自分以外のシーンに登場するキャラクターのあらゆる判定のダイスを-2個。
五月日:《フォールダウン》シーン間、シーンに登場する侵蝕率100%以下の全てのキャラクターは「タイミング:常時」以外のエフェクトが使えなくなります。
栗生賢人:ウワーッ!!
三栖湊:めんどくせえ!?
鷺森七夏:や、やばい
四緒ツツリ:ええっ!?
GM:はい。

GM:では一旦ここで説明を。
GM:今使用された二つのエフェクトには解除方法があります。
GM:それぞれの手番のマイナーアクション直前に目標値7の意志判定を成功させることで打ち消しが可能です。
GM:また、エフェクトでないデータは使用可能。エフェクトが使える人は自由に支援も可。
GM:????のNPCカードの支援はこちらの意志判定とその後の命中判定、どちらにも適用可能。
GM:さて、今の時点で何か使うものがある人はいますか?
栗生賢人:セットアップタイミングでは何もありません。
三栖湊:同じく無し
鷺森七夏:えっとでは……《星散らし》を使いたいのですが
GM:OK!
鷺森七夏:これで二つとも効果受けなくて済むのかな
GM:そうですね。鷺森さんは効果範囲から外れます。
四緒ツツリ:自分は何も無いです!
鷺森七夏:やった~
GM:演出等は後ほどまとめてやりましょうか。


■イニシアチブ■

GM:NPCは行動しません。PCは行動値順に意志判定が必要な人は意志判定
GM:その後メインプロセスを行ってください。
GM:対象指定とかの概念は気にしないでOK
GM:ではまず三栖くんからどうぞ。
三栖湊:はい!
GM:まずは意志判定で目標値7でエフェクトダイスペナ解除です。
三栖湊:ではNPCカードの《小さなおまじない》も使用して判定します。これで差し引き-1個。
三栖湊:2dx>=7
DoubleCross : (2DX10>=7) → 6[3,6] → 6 → 失敗

三栖湊:うわーーー!
GM:残念。エフェクトなしの判定となります。
三栖湊:仕方ないから素手で殴るか……
三栖湊:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 4[1,4] → 4

GM:達成値累計4となりました。
三栖湊:肉体はへなへななんだ……
GM:そういうこともある!
GM:では次、行動値7……同値でしたね。すいません。
GM:PC番号順ということで。次は四緒さん。
四緒ツツリ:待機します……なぜならダイスが振れないことが確定しているから!
GM:了解です。
四緒ツツリ:裏から糸を引かせてもらおう……
GM:こわ
GM:では6の鷺森さんどうぞ。
GM:意志判定は必要なし。エフェクトを使用して判定が可能です。
鷺森七夏:やった~
鷺森七夏:ではマイナーなし。メジャーで白兵攻撃。で、その判定に
鷺森七夏:オート《援護の風》《ウィンドブレス》ブーメランアスピス効果使用。
GM:全力だ
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を5増加 (56 → 61)
GM:どうぞ!
栗生賢人:イケーッ!!
鷺森七夏:8dx+31 えいっ
DoubleCross : (8DX10+31) → 10[5,7,8,8,9,9,9,10]+6[6]+31 → 47

GM:!?
GM:君は一体……
鷺森七夏:ぬ、抜けちゃった
GM:累計51ですね。目標値達成しました。
GM:すごいな……他の方々も判定乗せることはできます。
GM:終わりにしてもよし
栗生賢人:あ、特に上乗せで効果がないのであれば…自分は省略でOKです!
GM:了解です。演出に乗れるかなーくらい!
GM:では目標値達成につき、簡易戦闘終了!
GM:あなたたちの勝利です。エネミーは退散します。

GM:あなたたちの前に対峙したふたりは、同時に手を差し上げる。
:「さあ、その運を」
五月日:「その力を」
:「よこせ!」
五月日:「よこせ!」
GM:何が起こったのか、あなたたちの身体から『何か』が抜けていくのを感じる。
GM:同時に、普段は使用できるはずの力が封じられたのも。
三栖湊:「……は?」
鷺森七夏:「わ、っ……?」平衡感覚を失ってよろけかかる。展開していた水の膜がばしゃり、と潰れて水溜りを作る。
八幡:「……ふむ」その声は、鷺森さんのすぐ近くで聞こえた。
八幡:「なるほど、約定の守りどころか。これ」
GM:瞬間、鷺森さんを襲っていた『何か』がふっと祓われるような感覚があるだろう。
鷺森七夏:「何、今の……」理解不能な異常に唖然として。「あっ、八幡!?」
八幡:「こんなところか。しっかり立て、惣太郎」
鷺森七夏:「……?消えた……」一瞬で立ち去った違和感に、ぱちぱちとまばたきする。
鷺森七夏:「もしかしなくても、君のおかげ?」
八幡:「そうとも。守りは得手であるからして」
八幡:少し胸を張る。
鷺森七夏:「そっか……うん、ありがとね」にこりと笑いかけて。
鷺森七夏:「でも、私、惣太郎じゃないからねっ!」敵に向き直りながら付け足す。
八幡:「?」首を傾げる。
栗生賢人:「……なるほどなぁ。どうも、ただの辻斬り……ああいや、辻殴り事件、というわけじゃあないらしい」
栗生賢人:感じるプレッシャー、そして目の前での少女と少年のやり取りを見て、面倒そうに──そして楽しそうに頷く。
四緒ツツリ:「……ふうん、なるほど。厄介だ」手を数度握り、感触を確かめている。
四緒ツツリ:「これはまだ私が動くべきじゃないな。見に回ろう」腕を組む。いつでも再び羽織を展開できる構え──
四緒ツツリ:(解けない!なんで!?かなり危機じゃないでしょうかこれ!?)──に見えるだけだ。かなり焦っている。
三栖湊:ぞわりと立った鳥肌を学ランの上から押し殺すように撫でる。
GM:その手に、あなたはふと何か温かさのようなものを感じたかもしれない。
GM:先ほど触れた手のような温かさを。
三栖湊:(レネゲイドが操れねえ。こいつも、ただの模型で)
三栖湊:メタリックな輝きを反射するポルシェ935は何も応えない。常ならば、湊の思うままに変形するはずなのに。
三栖湊:(……)
三栖湊:逡巡。不安。恐怖。しかし。
三栖湊:「……だから何だよ」
三栖湊:自身を奮い立たせるように呟いて、模型をその場に落とす。
三栖湊:「今日の俺はツイてるって決まってんだよ!」
三栖湊:吠えながら突貫。慣れも何もない、勢い任せのタックル。
三栖湊:むろん躱すにしろ受けるにしろ容易いだろう。それでも。
三栖湊:一瞬、注意は引いた。
五月日:「しまっ……!」それでも、体勢は崩れる。
:「……あーあ」助けようとはしていない。
鷺森七夏:「ナイス、アシスト」既に、体勢の崩れた五月日の背後に回り込んでいて。
鷺森七夏:ぽん、と。崩れかかった彼の頭に手を乗せる。
五月日:「……っ!」体勢から、避けられるはずもない。
鷺森七夏:次の瞬間。その腕に纏わせるようにしていた水が、ぎゅるんと無数の蛇めいた形を取り
鷺森七夏:素早く蠢いて、その口と鼻へと飛び込む。器官を塞ぎ、溺れさせるように。
五月日:「…………!?」
五月日:ごぼごぼ、と声も出せずに手足をばたつかせる。
鷺森七夏:「このくらい、お仕置きしておけば」言いながら、その背に回し蹴りを食らわせて。
鷺森七夏:「大人しくなってくれないかな。……どう?」
五月日:「がはっ……!」口から水の飛沫を撒き散らしながら倒れる。
鷺森七夏:吹き飛んだその影へと語りかける。
五月日:そのまま、ごぼごぼと水を吐いて、きっとあなたの方を睨み……。
五月日:「……今回は、出直す」
五月日:「覚えていろよ。惣太郎。また勝負だ!」
五月日:《瞬間退場》
五月日:ふっと姿を消してしまう。
:「うわあ、きつそうだこと」眉を顰める。
鷺森七夏:「……惣太郎じゃないってのに」半ば諦め気味に呟きつつ。
:「あたしはただ遊びたいだけだし、あそこまでやる気はないし」
:「あんたが惣太郎じゃないってことも知ってるよ。娘さんかな?」鷺森さんに。
鷺森七夏:「ん、いやいや。惣太郎はひいおじいちゃんだよ」
:「ん……?」首を傾げる。
:「まあいいや。あたしも帰ります。じゃあねー」
鷺森七夏:「君は他よりも話が通じるみたいだね。名前もちゃんと呼んでくれるし……」
:「わりと人里に出て長いからね」よくわからないことを言い。
:《瞬間退場》
:こちらも姿を消す。

GM:辺りに立ちこめていたワーディングの気配は消えた。
小比良 舞:「うーん……?」まだ少しぼんやりしているようだ。
鷺森七夏:「……逃げられちゃったな」《蝙蝠の耳》で随分と遠くへ去られてしまった事をぼんやり感じ取りながら。
三栖湊:ずざっと駆け戻ってきて、小比良の様子を確かめて。
三栖湊:そのまま慌てたようにポルシェ935の模型を拾い上げてレネゲイドコントロールの調子を見る。
小比良 舞:特に外傷などはない。無事に守られている。
栗生賢人:「いや、実際のところ、退いてくれて助かった。……ありゃあ、下調べもなしに当たるのはきっつい類だなあ」
GM:さきほどの妨害も、今は消え去っている。
栗生賢人:「……みんな無事で切り抜けられたのは、僥倖だよ」
四緒ツツリ:「ふー、まったく。何もわからずじまいか」安堵のため息。
栗生賢人:友人らしき少女に駆け寄る少年の姿を、何か眩しいものを見るように一瞥して。
三栖湊:「はああーーーーー!!」 安堵からそれはもう大きく息をついて。
鷺森七夏:「うん、そうだね。かなり、得体のしれないものを使ってきた……」
三栖湊:「いやマジで何だったんだよアイツら!」
鷺森七夏:「……それだけ危険だからこそ、そのへんに放ってもおけないとは思うんだけど」ふう、と息を吐いて。「しかしまあ」
三栖湊:「マジでびび……ふざけやがってよ!特にあの着流し坊主!」
鷺森七夏:「疲れた……」ぐったりとした顔で右眼を閉じる。
四緒ツツリ:「『あやし』の類だね。間違いない」うんうんと頷いている。
三栖湊:「栗生のオッサンと呉服屋のねーちゃんなんか知らねーの!?お役所と情報屋だろ!?」
栗生賢人:「あいつらが何者なのか、それを調べるのもUGNの仕事でね。……これも何かの縁、というより。何やら事情がある面々もいるようだし……」
栗生賢人:「この後、ちょっと時間はあるかい?みんなお付き合い願えると、僕としちゃあとても助かるんだけど」
三栖湊:ひとまずの不安が消えた反動でキレ散らかしている。
鷺森七夏:ぐったりとこめかみを抑えてから。眠気を振り払うように、ぶんぶんとかぶりを振って。
四緒ツツリ:「知っていたとしてもそれを伝えるかは君次第だよ、三栖くん」
栗生賢人:「……もちろん、その子もね。本格的じゃあないけど、身の安全を確認する程度の検査設備はうちにもあるよ、湊くん」
鷺森七夏:「……私も、一緒に調べたいこと、あるかも」
四緒ツツリ:「ともあれ栗生さんの意見には賛成するよ。三人寄ればなんとやらだ」
鷺森七夏:そう言って、先程八幡がいた辺りを見やる。
GM:少年は姿を消しているが、なんとなく気配は感じるかもしれない。
三栖湊:「……」 四緒さんの言葉には眉を顰めつつも。
GM:またあなたの目の前に姿を現すこともあるだろう。
三栖湊:「……まあ、分かった。検査した方が良いのはそうだろうし、俺もこのまま引き下がんのはムカつくし」
三栖湊:「とりあえず役場行くんで良ーんだよな?」
栗生賢人:「よし。それじゃあ三名様ご案内だ」
四緒ツツリ:「やった。地域親交課にはなかなか入れないんだ。僥倖だね」笑顔。
四緒ツツリ:飛び跳ねるようにして栗生さんの背後に回り、震える右手を袖に隠した。
鷺森七夏:「ん、お願い。どうも……ちょっと、のんびりしてられる感じじゃなくなってきたからね」
鷺森七夏:言いながらスマホを取り出すと、言いつけをほっぽり出してきた事も含めて母に連絡を入れる。

GM:ロイス取得、購入判定が可能です。
栗生賢人:ロイスは一旦保留…で!購入はUGNボディアーマーを狙いましょう。
四緒ツツリ:栗生賢人/〇情報源/有為? で取得します
三栖湊:クラスメイトだし鷺森に〇連帯感/心配で取っとくかな
栗生賢人:3dx+2>=12
DoubleCross : (3DX10+2>=12) → 9[9,9,9]+2 → 11 → 失敗

鷺森七夏:ふむむ。ロイスはまだちょっと保留しとこうかな
三栖湊:購入はひと先ずボデマで
栗生賢人:財産点はあるし、1点入れて買っておきましょう。
鷺森七夏:購入はボディアーマーで
鷺森七夏:3dx+1>=12
DoubleCross : (3DX10+1>=12) → 10[3,8,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

三栖湊:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 9[1,9] → 9 → 失敗

四緒ツツリ:購入はヘヴィマシンガン。手配師に……砂の加護も使用します!
鷺森七夏:わあい 着ます
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (39 → 42)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (42 → 45)
三栖湊:無理して買うほどじゃないだろうし良いか。以上で
四緒ツツリ:9dx+2>=24
DoubleCross : (9DX10+2>=24) → 10[1,4,5,5,6,6,7,8,10]+3[3]+2 → 15 → 失敗

四緒ツツリ:財産点9点で購入。残り13点
GM:ふとっぱら!
四緒ツツリ:ウェポンケースに入れておきます!
GM:了解です!


ミドル2


GM:情報収集シーンです。シーンプレイヤーは……三栖くんにしておこうかな。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (61 → 70)
GM:あがる
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (42 → 45)
栗生賢人:うーん低燃費…!
四緒ツツリ:1d10+44
DoubleCross : (1D10+42) → 1[1]+42 → 43

三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (44 → 52)

GM:では、現状の情報項目は以下の通りです。

★小比良舞について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(三栖 湊のみ5)
★八幡について〈交渉〉6(鷺森七夏のみ5)
★辻斬り?について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7(栗生賢人のみ6
★梓について〈情報:噂話〉〈情報:ウェブ〉7(四緒ツツリのみ6)
★証文について〈情報:UGN〉7


GM:失敗した場合に限り、侵蝕1d10振り足しで再度挑戦が可能。
鷺森七夏:交渉か~
GM:さらに、判定成功したら連続でちょっとしたおまけの判定があります。
栗生賢人:ふむふむ……。
三栖湊:なるほどね
栗生賢人:では、ひとまず各々の目標値が下がる項目をやっていきますか。
三栖湊:そうしますか
四緒ツツリ:確かに~そうしましょう
三栖湊:じゃあ噂好きの友人のコネも使って噂話で判定
三栖湊:4dx+1>=5
DoubleCross : (4DX10+1>=5) → 9[1,4,5,9]+1 → 10 → 成功

四緒ツツリ:梓について 〈情報:ウェブ〉で振ります。
GM:わおわお
四緒ツツリ:能力訓練:社会と一体化して判定
鷺森七夏:じゃあ八幡くんと交渉します 5ならまあ素でいけるやろ……
栗生賢人:自分に《砂の加護》を使用した上で、情報:UGNにて辻斬り?をリサーチ!コネ:UGN幹部も使用!
鷺森七夏:3dx>=5
DoubleCross : (3DX10>=5) → 7[1,3,7] → 7 → 成功

GM:ばっちり
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (45 → 48)
四緒ツツリ:5dx+2>=6
DoubleCross : (5DX10+2>=6) → 10[2,3,6,9,10]+2[2]+2 → 14 → 成功

栗生賢人:8dx+1>=6
DoubleCross : (8DX10+1>=6) → 9[1,1,2,4,5,6,6,9]+1 → 10 → 成功

栗生賢人:成功!
GM:すごい
三栖湊:全員優秀!
GM:皆さん成功ですね。すごいぞ!
GM:では上から順番に開示していきます。

★小比良舞について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6(三栖 湊のみ5)
担当:小比良舞
PC1の高校のクラスメイト。弓道部。快活な性格で友人も多い。
非オーヴァードなのだが、ここしばらく妙に運が良く、機嫌が良い日が続いている。
また、「触れると運がうつる」などという噂もあり、実際に友人に効果を認められている。
オルクス能力者の影響を受けているのではないかと推察される。
心当たりはひとつだけあるという。父親が少し前に弓のミニチュアを買ってきて居間に飾っている。


GM:あ、あとおまけ判定を今出しちゃいましょうか。
GM:これは三栖くんだけが挑戦できます。
GM:ちょっとした雑談のタネですね。
三栖湊:ほうほう
GM:※弓道部について〈情報:噂話〉4
GM:スルーしても構いません。デメリットはない。
GM:判定をする場合今どうぞ。
三栖湊:じゃあ早速なので判定しときます。もっかいコネ使って噂話。
三栖湊:4dx+1>=4
DoubleCross : (4DX10+1>=4) → 6[1,2,4,6]+1 → 7 → 成功

GM:成功!
三栖湊:危なげなし

※弓道部について〈情報:噂話〉5
小比良舞の部活の成績は中の上といったところ。
運が良くなっても非常に強くなるわけではなく、そこが面白いという。


GM:そういう話をしてくれます。
三栖湊:なるほどねぇ
GM:では次。

★八幡について〈交渉〉6
担当:八幡
PC2の家の蔵に住み着いていた存在。RBと思われるが、オリジンは不明。
曾祖父の惣太郎とその証文に何らかの繋がりがあるらしいが、当人の記憶は曖昧。
また、惣太郎が既に死亡していることを認識していないようだ。
"五月日"”梓"とは因縁があるようだが、当人から正確な供述を聞き出すのは無理そうだ。


GM:大体よくわからんということがわかりました。
鷺森七夏:無理そうだった
GM:おまけ判定!
鷺森七夏:困ったやつだね……
GM:※鷺森惣太郎について〈交渉〉4
鷺森七夏:なるほど 挑みましょう
鷺森七夏:3dx>=4 ちぇいっ
DoubleCross : (3DX10>=4) → 7[1,7,7] → 7 → 成功

GM:ばっちり

※鷺森惣太郎について〈交渉〉4
頭の回る人物で、あやし=RBたちとも対等に渡り合っていた。
友情というよりは利用に近かったかもしれない。


GM:そういう人だったと語ってくれます。ぼんやり記憶ですが。
鷺森七夏:ええ~っ なにしてんの……
GM:次ー

★辻斬り?について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉6
担当:八千代路夜
雨宿町のあちこちで起こっている襲撃事件。
辻斬り?というのは、「襲撃者が刀で斬りつけてくる」「しかし、被害はあくまで殴られているだけ」という点にある。
狙われた者の共通点は「少し前に運良く良いことがあった」ことと思われる。
襲撃者は「お前の運をいただく」などと発言していたらしいが、「殴られたら力が抜けた」という証言ばかりだ。
→★襲撃者について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7


GM:情報がひとつ増えました。
栗生賢人:生えてきた!
GM:で、おまけは以下。
GM:※支部について〈情報:UGN〉5
栗生賢人:ほうほう。ではコネに……ラウンド1回の《砂の加護》は使用済み扱いになりますかね。
GM:そうですね、この判定には使用できない裁定にしましょうか。
栗生賢人:イエッサ!ではコネのみ!
栗生賢人:4dx+1>=5
DoubleCross : (4DX10+1>=5) → 10[6,6,7,10]+1[1]+1 → 12 → 成功

GM:ばっちりじゃん
栗生賢人:廻った。

※支部について〈情報:UGN〉5
支部員も支援などは行えるが、調査・研究が得意な者の方が多い。
とはいえ、いざという時は彼らもUGNの一員として頼りにしてあげてほしい。


GM:という支部長からのお願いです。
栗生賢人:UGNの……仲間!
GM:最後!

★梓について〈情報:噂話〉〈情報:ウェブ〉7(四緒ツツリのみ6)
担当:鈴掛喜一
和装の女性。都市伝説的に目撃情報があり、UGNでも把握はしていた。
通行人に声をかけ、「その運おくれ」と言って手をかざすと、その相手は実際に運が悪くなるという。
時折、やはり通行人に簡単な博打を持ちかけているようだが、驚くほど負け知らずらしい。
鷺森惣太郎についての話も聞き回っており、やはり死亡については気がついていないようだ。


四緒ツツリ:おおっ鈴掛くん
GM:おまけ判定ですが、こいつは鈴掛なので

※梓について2〈情報:ウェブ〉5
※自分の話〈交渉〉3
※近場の美味い店の話〈情報:噂話〉5
※自分の話2〈交渉〉5
※仕事の愚痴〈交渉〉6
※趣味の話〈運転:二輪〉5
※自分の話3〈意志〉20


GM:どれかひとつだけ選んでどうぞ
四緒ツツリ:たくさんあるなあ
GM:まあおすすめは一番上ですが……
四緒ツツリ:そうですねw
四緒ツツリ:自分の話を聞いてもいいが……
四緒ツツリ:今は非常事態だし梓について2を抜きます。
GM:それがいいと思います
四緒ツツリ:こちらにも財産って使えますか?
GM:あ、使えますよ
GM:情報だしね
四緒ツツリ:ありがたい。では素振りで
四緒ツツリ:2dx+1>=5
DoubleCross : (2DX10+1>=5) → 10[2,10]+9[9]+1 → 20 → 成功

四緒ツツリ:ふーん
GM:財産点……?
GM:大成功ですね。
GM:では開示!

※梓について2〈情報:ウェブ〉5
彼女についてはウェブ上でほんの僅かに噂が流れているようだ。
襲撃事件の影に隠れており、あまり目立ってはいなかったらしい。


GM:それでもなんか変な子がおるでってのは知られてたっぽいです
四緒ツツリ:知らなかったとは不覚!
GM:ウェブの海は広い

【雨宿町町役場・応接室】

小比良 舞:「へー、お役所ってこういう感じなんだ」ソファに腰掛けて、きょろきょろとしている。
GM:あれから意識を取り戻した彼女は、取り急ぎ「事件性があるので役所で話を聞きたい」という体で、今あなたの前にいる。
GM:あまり広くはない応接室で、装飾も少ない。
GM:UGNについて詳しく聞いてはいないが、さほど疑問には思っていないようだ。
三栖湊:「……体とか、大丈夫かよ」 姿勢悪くソファに腰掛けて頬杖をついている。
小比良 舞:「うん。全然大丈夫! ほら、言ったでしょ。私ツイてるんだって」
小比良 舞:手をヒラヒラさせる。
GM:「何かあって、三栖くんに助けられた?のかな?」というくらいの認識らしい。
三栖湊:「そりゃ言ってたけど……。事件に合ってる時点で運わりーだろそれ」
小比良 舞:「うっ、そうだけど……!」
小比良 舞:「そうですよーだ。どうせ運がいいって言ったってたかが知れてるし」
小比良 舞:「他の人にもなんか移せたって聞いたけど……ほんとにちょっとだけみたい」
小比良 舞:しゅんとしている。
三栖湊:「……」 しゅんとさせる気はなかったので内心少しだけ焦って。
三栖湊:「……いや、でも」
三栖湊:「俺もさっき、おまじないの効果みたいなの、ちょっとあった気するし」
三栖湊:「何にもないより良いんじゃねーの」
小比良 舞:「ほんと?」ぱっと顔を上げる。
小比良 舞:「んふふ、そうでしょ。あった方がいいでしょ!」
GM:支部員によると、彼女にはオルクス能力者の影響があるのではないか、とのことだった。
三栖湊:「……単純」 一瞬で元気を取り戻した様子にちょっと呆れる。
三栖湊:「にしても、お前のそれ」
三栖湊:「なんか切欠とかあんの?人にあったとかさ」
小比良 舞:「んー?」少し考える。
小比良 舞:「人は普通に、いつものご近所さんとか、クラスとか……」
小比良 舞:「あ、えーとね。あれかな」
三栖湊:オルクス能力だとすれば、何かしらオーヴァードなりレネゲイドビーイングなりが絡んでそうなものだが。
小比良 舞:「お父さんがなんか買ってきたの。弓のミニチュア!」
小比良 舞:「さっきちょっと言いかけたでしょ。私が弓道やってるからって」
小比良 舞:「あれが来てから、なんかいいこと続いてる気がするんだ」
三栖湊:「ミニチュア?」
小比良 舞:「そう。結構綺麗な細工のやつ」
小比良 舞:「なんか、日本ーって感じの」
小比良 舞:「あ、でも普通は人形とかなんかとセットなのかな。安かったって言ってたし」
三栖湊:「ふーん……」 それがEXレネゲイドか何かなのだろうか。
三栖湊:「それ、見に行ってもいいか?」
小比良 舞:「え? いいけど……あっ」
小比良 舞:「い、今めちゃ家汚いから……か、片付けてから……」
小比良 舞:「あっあとお茶菓子とかもあったかな……」あわあわしている。
三栖湊:(……単に調査のつもりだったけど割とマズいことを言ったんじゃないかこれ……?)
三栖湊:「……や、あれ。単にその細工が見たくていくだけだし」
三栖湊:「別に菓子とか良いから。気にしなくて」
小比良 舞:「わかってるよ! なんか勘違いしたみたいに言わないでよう」
小比良 舞:「……模型、好きなんだもんね」
三栖湊:「……ん」
小比良 舞:「あのさ。さっき、模型は腕次第だからいいって言ったでしょ」
小比良 舞:「あれ、考えてみたら私もちょっとわかるやつ、あった」
小比良 舞:「部活でね、弓を引いて……あれ、ツイててもそこまでは成績変わんないんだよね」
小比良 舞:「結局は腕次第なんだなって思って、それがいいなーって思ったの。一緒!」
小比良 舞:えへへ、と笑う。
三栖湊:「まあ、弓も実力勝負だもんな」
小比良 舞:「そ。そういうとこでズルしちゃダメだよね」
三栖湊:こくりと頷いて。
三栖湊:「じゃあまあ、アレだ」
三栖湊:「お互いそこ以外でツキが来たら良いな」
三栖湊:頬杖を突いたまま目を逸らしながらそう呟いた。

【雨宿町町役場・地域親交課 会議室】

GM:八幡の気配はあなたの周りに漂っていたが、あなたが一人になった時、ふと姿を現した。
八幡:「……ここは」
八幡:辺りを見回している。
鷺森七夏:「ふああ……んんっ」手で口元を隠しつつ、大きな欠伸をしていたところ。
八幡:「眠たいのか? 惣太郎」
鷺森七夏:「あっ、また出てきた」浮かんだ涙を拭いつつ。
鷺森七夏:「ん……そうだね、眠たいよ」
鷺森七夏:「惣太郎じゃないんだけどねっ」
八幡:「まだ夕刻だというのに」気にしていない。
八幡:「しかしまあ、疲れているのなら仕方があるまい」
鷺森七夏:「そういう体質っていうか……病気、なのさ」
八幡:「先ほどはなかなか難儀だったからなあ……」言いかけて。
八幡:「いつそのような病に……」心配している。
鷺森七夏:レネゲイドウイルスなのだから、そう嘘は言っていない。事情を知らない学校の人達にも、そう言って通しているし。
鷺森七夏:「いつって……かなり小さい時からだよ」
八幡:「そうとは……?」首を傾げている。
八幡:記憶が噛み合わないとこうなるようだ。
八幡:「……どのみち約定、その際に守れず、済まなかった」
鷺森七夏:「……ううん」その反応に首を傾げつつ。
鷺森七夏:「さっきも言ってたよね。約定、って」
鷺森七夏:「どういう内容なの?それ」
八幡:「うむ。あの証文の約定で……」
八幡:「えーと……」
八幡:「お前を守るのだと思うのだが……」
八幡:かなりあやふやな口調だ。
鷺森七夏:「ほほう、私を……」
八幡:「あいにく、頭にもやがかかったようで、困っている」
鷺森七夏:「……ふむむ」
八幡:「先ほどの二人も、おそらく知っていると思うのだが、わからない」
八幡:五月日と梓のことだろう。
鷺森七夏:「私のことを惣太郎だって思い込むのも、そのもやのせいなのかなあ……」半ば独り言のように吐いて。
鷺森七夏:「ううん……君も君で大変だな、そりゃ」
八幡:「大変なのだ。だが、守るようだから守るぞ」
鷺森七夏:「それだって、実質病気のようなもんだ」
鷺森七夏:「……うん。さっきは、ほんとに助かったよ」
鷺森七夏:「君は、ちゃんとその約定ってやつを守れてる。私が保証したげよう」
八幡:「そうか」嬉しそうにする。
八幡:「嬉しいな……」
八幡:実際に口に出して言う。
鷺森七夏:「……ふふ。そっか」こちらもくすりと笑みを浮かべて。
鷺森七夏:「ね。君にとって、惣太郎っていうのは」
鷺森七夏:「やっぱり特別な人だったの? 友達、とか?」
八幡:「む……」お前のことではないか、などと言いたいのだろうが、
八幡:さすがに少し学んだらしい。
鷺森七夏:「そんな特別な約定を結ぶくらいだもんね」
八幡:「友達……ではあったかもしれんが、好敵手……?のような形でもあったし」
八幡:「大体、よく使われていた気がするな……」
八幡:「勝負をしていたのは覚えているが」
八幡:「証文が、ほら、いろいろあったろう。あれは全部それ絡みだ」
鷺森七夏:「使われ……っていうと、お使いとか?」
八幡:「お使いもした……覚えていないのか……?」
鷺森七夏:「ああ、あれかぁ……」そういえばちゃんと読み込んでなかったな、と思い出す。
鷺森七夏:「……うん。ごめんよ」
鷺森七夏:なんか筋違いのような気がしつつも、思わず謝ってしまう。
八幡:「お前が何を忘れていようと、私はお前を守るからな」勢い込んで。
八幡:「そう決まっているのだ。うん」頷いている。
鷺森七夏:「そっか……じゃあ、私も」
鷺森七夏:「君に、返せるものを返さないとかな」
鷺森七夏:つまり、元の記憶を取り戻す手伝いをするとか。

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

GM:あなたは再び支部長のデスクの前に立ち、さまざまな報告をしていた。
八千代 路夜:「お疲れ様。こんなに急にいろいろ起きるなんてねえ……」
栗生賢人:「パトロールがとんでもない時間外労働になったもんです。……ああいや、支部長に文句があるわけじゃありませんよ」
八千代 路夜:「はあい。甘んじて聞きます」
栗生賢人:「では。……概要は先に書面で回した通りです。あの子ら3人……いや、正確に言や3人と2人ですか。湊くんらがいてくれて助かった、というのが正直なところです」
八千代 路夜:「本当に。うち、イリーガルの手がないとやっていけないしね」
栗生賢人:「人手不足は全国共通、ですか。……まあ、僕もレネゲイド殺しの類は色々見てきましたがね。ああいうのは初めてです」
栗生賢人:「あの辻斬り……実際にゃブン殴ってくるわけですが。あいつが言うところの「運をいただく」なんてモンじゃあない」
栗生賢人:「殴られたら力が抜けた、ってのも大いに控えめな言い方だ。何の手立てもなきゃあ、殴り合いにすらなりゃしない」
八千代 路夜:「ははあ……。RBが時々そういう力を使ってくる、のは聞いたことあるかな」
八千代 路夜:「ここ、だいぶ多いから。その可能性はあるかも?」
栗生賢人:「なるほど。……運って言やあ、湊くんやツツリちゃんも何か言ってた覚えがありますね。七夏ちゃんも気になることがあるようだし、差支えなけりゃあ、3人に引き続き協力してもらいましょう」
八千代 路夜:「そう、正式に依頼をしなきゃね。助かります」
栗生賢人:頼みます、と小さく頷いて。
栗生賢人:「……やれやれ。一年前にここに挨拶に来た時にゃ、これで僕も憧れの窓際族だ、なんて浮かれてたモンですが」
栗生賢人:相好を崩して、力の抜けた笑みを浮かべる。
八千代 路夜:「……そうそう上手くはいかないわよー」にこっと笑う。
栗生賢人:「そのようで。……この世界、楽なところなんぞどこにもない、か」
八千代 路夜:「まあね、うちの支部は内勤が多めだから。戦える人には頑張ってもらってるけど」
八千代 路夜:「でもやっぱりUGNでオーヴァードだからね。いろいろ考えるとこがある人も多いみたいで……」
八千代 路夜:「もし楽をしたいなら、彼らにも頼ってあげて」
八千代 路夜:「ね」柔らかく微笑んでいる。
栗生賢人:「……支部長の目に、僕が苦労を背負い込むような人間に見えてるなら、急いで眼科にかかることをお勧めしときますよ」
八千代 路夜:「両目1.5だけど」
栗生賢人:「そりゃ失礼。……覚えておきますよ、言ってくれたことは」
栗生賢人:「僕もね。この支部の一員なんだから」
栗生賢人:変わらず力なく浮かべる笑みは、しかし。穏やかなもので──
八千代 路夜:「わかってます。頼りにしてるって言ったでしょ」こちらも、穏やかに笑っている。

【雨宿町町役場・併設ラウンジ】

GM:ラウンジとはいえ、本当に小さなコーナーで、ドリンクは自販機だが。
GM:とりあえず役所の人間はラウンジと呼び習わしている。
鈴掛 喜一:「やー、お疲れさんです。わかるとこは調べときましたよ」
鈴掛 喜一:【鈴掛喜一・『(株)ピカピカ』営業担当】あるいは【"ジェイトーカー"・UGN雨宿支部調査部員】
鈴掛 喜一:「わかんないとこはわかんない! 当たり前か!」
鈴掛 喜一:軽い感じでベラベラと喋っている。
四緒ツツリ:「鈴掛さん。ご苦労様」
鈴掛 喜一:これでも支部の一員だ。調査部に所属している。
四緒ツツリ:彼と話すのは楽しい。勝手に情報を伝えてくれるし、相槌を打っていると秘密を伝えてくれたりもする。
鈴掛 喜一:「まあ、今回はあんまし足は使わなかったっすね。楽な方かな」
鈴掛 喜一:「目は疲れたけど。ウェブの方で取っかかりがありました」
鈴掛 喜一:眼帯をした右目をトントン叩く。
四緒ツツリ:「というと、目撃情報は前からあったわけか」
鈴掛 喜一:「そう。少し前からSNSで駅前に変な子がいるーって話が出てて」
鈴掛 喜一:「都市伝説みたいになってた。『おくれ女』的な」
鈴掛 喜一:「四緒さんも会ったんですっけ」
四緒ツツリ:「うん。やはり彼女も『あやし』の類か」
鈴掛 喜一:「んーと、勝負を持ちかけてきたり、『運をおくれ』って言って運を吸い取ったり……」
四緒ツツリ:「急にサイコロで勝負を持ちかけられた、その通りだ」
鈴掛 喜一:「断言はできないけど、スゲーそれっぽい感じはしますね」
鈴掛 喜一:「あとソウタロウ?って人を探してたとか」
四緒ツツリ:「運を操作してたんじゃないか……私の運が悪かったんじゃないぞ……」もにょもにょしている。
四緒ツツリ:「それは……確かに言っていたよ」
鈴掛 喜一:「何者だ、ソウタロウ……」
四緒ツツリ:「ただ、そっちは鷺森七夏さんの縁者らしい。彼女を先にあたるべきかな」
四緒ツツリ:「イリーガルの子だよ。」
鈴掛 喜一:「ははー、"ヒカワヒメ"」
鈴掛 喜一:「たしか結構長い家でしたよね。ここの」
鈴掛 喜一:カタカタとPCを操作している。
四緒ツツリ:「ふうん。長い家だって少なくないからなあ」
鈴掛 喜一:「なんかわかったらまたお伝えしますよっと」
四緒ツツリ:「うん、そうしてほしい……それとこれは、提案なんだが」
鈴掛 喜一:「はいはい」
四緒ツツリ:ずい、と身を寄せる。
鈴掛 喜一:「お」ちょっと嬉しそうにする。
四緒ツツリ:「やっぱりUGNのウェブ監視システム、私にも使わせてほしいのだが!」
鈴掛 喜一:「ふっふっふっふ。こいつは秘密兵器ですからねえ」
四緒ツツリ:「知らなかったよ、そんな噂があるなんて! 情報の独占は良くないと思う!」
鈴掛 喜一:「聞いてくれれば教えるのにー」
鈴掛 喜一:「ていうかこの距離でその色気のない話はなんすか」
四緒ツツリ:「それは……私は裏から糸を引くから……自分から聞きに行くのは違うというか……」
鈴掛 喜一:「おれちょっと嬉しかったのになー」
四緒ツツリ:「何を言ってるんだ鈴掛さん」眉間に皺を寄せる。
鈴掛 喜一:「何って、至近距離でいい顔が見られて嬉しいっつう話すけど……」
鈴掛 喜一:片目は眼帯で隠れているが、そういうことを言う。
四緒ツツリ:「色気で情報を引き出すような真似はできないよ」特に顔の距離は話さない。
鈴掛 喜一:「ははー」
鈴掛 喜一:「じゃあ、おれもこれ以上はお口チャックっと!」
四緒ツツリ:「お父様に申し訳が立たないだろう、まったく」ぷりぷりと怒っている。
鈴掛 喜一:ぱたん、とノートPCを閉じる。
四緒ツツリ:「あっずるい! ずるい! 民間人に協力しないのか!」
鈴掛 喜一:「しますけど、またなんか取っかかり持ってきてくださいよ」
鈴掛 喜一:「そしたら調査部は協力を惜しみません。マジで」

GM:ロイス取得と購入判定ができます。
栗生賢人:ここもロイスは保留で…!購入は、何か欲しいものがある人がいればそれに協力するかな、というところ。
栗生賢人:または誰かの判定に《砂の加護》を飛ばします。
三栖湊:こっちもロイスは保留、購入はボデマで良いかな
鷺森七夏:八幡:○尽力/心配に感情を変更します。
三栖湊:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 10[7,10]+2[2] → 12 → 成功

三栖湊:あ、通った
GM:おお
三栖湊:四緒さん要ります?ガード役だし
栗生賢人:めでたい。
四緒ツツリ:アッできればいただきたいです!!
三栖湊:じゃあどうぞ!
四緒ツツリ:ありがたい~装備!
三栖湊:そしてこっちは以上!
四緒ツツリ:このボデマ金属製だ……
栗生賢人:まさかのお手製。
GM:お手製だ
四緒ツツリ:ジュラルミンシールドを買おうかな 砂の加護も乗せますね
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (43 → 46)
四緒ツツリ:5dx+2>=12
DoubleCross : (5DX10+2>=12) → 9[1,3,7,7,9]+2 → 11 → 失敗

四緒ツツリ:財産1点で購入。残り12点。装備!
GM:お金持ち……
GM:急にガチガチになった
鷺森七夏:特にほしいものないしブルゲでもチャレンジしてようかな……
鷺森七夏:3dx+1>=20 ぶるげいる
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 10[6,9,10]+4[4]+1 → 15 → 失敗

鷺森七夏:おしかった おわりです
GM:おしい
栗生賢人:では自分もブルゲチャレンジ、《砂の加護》を乗せて。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (48 → 51)
栗生賢人:6dx+2>=20
DoubleCross : (6DX10+2>=20) → 10[3,5,5,8,9,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

GM:すごい
栗生賢人:お、買えた!
三栖湊:強い
四緒ツツリ:おおっすごい
鷺森七夏:つよ~
栗生賢人:ひとまず自分で持っておきます。ほしい人がいたら譲るので、後ででもいいのでお声がけくださいませー
栗生賢人:以上で!
GM:ゆずりあい精神


ミドル3


GM:引き続き情報収集シーンです。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 7)増加 (46 → 53)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (51 → 52)
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (52 → 62)
鷺森七夏:ううん……
GM:様子見とかでもいいですよ
鷺森七夏:じゃあひとまず様子の見……!
GM:オッケー!

GM:現状の情報項目は以下の通り。

★証文について〈情報:UGN〉7
★襲撃者について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8


GM:では項目を選んで判定をお願いします。
三栖湊:噂話の方に行きたいので襲撃者やろうかな
栗生賢人:では、それにこちらから《砂の加護》を乗せましょう。ダイス+4です。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (52 → 55)
三栖湊:わーい、ありがとうございます。コネの友人も合わせて判定行きます
三栖湊:7dx+1>=7
DoubleCross : (7DX10+1>=7) → 10[1,1,4,4,9,10,10]+7[3,7]+1 → 18 → 成功

四緒ツツリ:では自分は証文についてを。能力訓練:社会と一体化して判定します。
GM:すごいわかった
四緒ツツリ:5dx>=7
DoubleCross : (5DX10>=7) → 10[4,7,8,9,10]+10[10]+6[6] → 26 → 成功

三栖湊:何もかも分かった
GM:すごいすごいわかった
四緒ツツリ:智……
GM:では、二件開示します。
栗生賢人:全てを理解した三栖くんと四緒さん。
鷺森七夏:みんなすごいぜ

★証文について〈情報:UGN〉7
鷺森惣太郎が遺した貸借の記録。一枚を除き、古びて破損してしまっている。その一枚も掠れて読みづらい。
どうやら彼は様々な勝負をしては貸しを作り、相手に言うことを聞かせていたらしい。
相手の名は人にしては妙なものが多く、恐らくは『あやし』と呼ばれる古いRBの類いであったのだと推察される。
無事な一枚に記されているのは、『黒備(くろぞなえ)』という名の相手。
詳細、特にどういう勝負で誰が勝ったのかについてはよくわからないが、今後当人を守る旨が記されている。
→★『黒備』について〈情報:UGN〉〈情報:噂話〉7 が調査可能になりました。



★襲撃者について〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉8
目撃証言から、辻斬り?の襲撃者は五月日で間違いない。
八幡と同じく、鷺森惣太郎の死には気付いていないようだ。
ジャーム化はしていないようだが、何らかのきっかけによる暴走状態にある。
これまでの様々なケースに照らし合わせると、放置すればいずれジャームと成り果ててしまうだろう。
※「何らかのきっかけ」に関しては本シナリオ内では解決不可能です。


GM:今回はおまけはなし!
四緒ツツリ:ほほう
GM:解決不可能なのは、「何かがあるようだが詳細はまだわからない」という感じです
鷺森七夏:なるほどにゃん
三栖湊:なるほどね
栗生賢人:ほうほう……。
GM:ちょっと不自然かも?くらいはわかります。
栗生賢人:では追加で出た「黒備」を情報:UGNでリサーチ!コネも使って……
栗生賢人:4dx+1>=7
DoubleCross : (4DX10+1>=7) → 10[2,4,7,10]+10[10]+4[4]+1 → 25 → 成功

栗生賢人:めっちゃ分かった。
GM:君らすごいな
鷺森七夏:つよすぎる
GM:では開示。

★『黒備』について〈情報:UGN〉8
そのような名の人間もRBも、UGNのデータベースには存在しない。
というのも、人はともかく、自然に増減するこの街のRBを管理する事自体が不可能なのだ。
ただし、それがある程度可能な者が一名。古くから山に棲む古代種RB。名を"アテナシ様"。
彼に協力を依頼する、すなわち『第二段階臨時渉外事態』を発生させる必要がある。
→トリガーシーンが発生します。


GM:わからないということがわかったので
GM:わかる人に聞きにいきましょうという話ですね。
栗生賢人:なるほど道理だ。
GM:これで現時点の情報は全開示です。

GM:【雨宿町町役場・食堂】

GM:昼の時間を過ぎ、閉められた食堂は、時折UGN雨宿支部の会議室としても使われる。
GM:あなたたちの他に人はおらず、お茶だけが飲み放題だった。
四緒ツツリ:「鷺森さんはどうしたの?」お茶を啜っている。
三栖湊:「知らねえ。どっかで寝てんじゃねーの」
栗生賢人:「ああ、眠そうだったからうちの仮眠室を案内しといたよ。案外色々そろってるんだぜ、役場って」
四緒ツツリ:「大物というか、なんというか……」
四緒ツツリ:「ま、いいや。そういうことなら始めてしまおう」
三栖湊:「まあ普段からそうだし。あれも体質っつーか、レネゲイドのアレコレなんだろ。多分」
三栖湊:ぐいと番茶を呷る。鷺森がよく寝ているのはクラスどころか学年単位で知れ渡っている事実である。
四緒ツツリ:「ふうん」支部から借りた情報端末を机に置く。
栗生賢人:「そうだねえ。……さて、それじゃあ何から話したものか。ここは、ツツリちゃんに見てもらったやつから、かな?」
栗生賢人:ずず、とどこぞの部署の備品の湯呑で茶を啜りながら。
四緒ツツリ:「ああ、当の鷺森さんの家にあったものだが」画面に古びた紙が映る。
四緒ツツリ:「これは証文だね。約定書というべきか、ほぼ全て風化して読めないんだけれど」
栗生賢人:「約定……つまり契約、ってこと?」
四緒ツツリ:「うん、どうやら勝負事の結果を保証するもののようです。まあ、それ自体はいいんだが」
四緒ツツリ:「相手の名前がね、どうも普通じゃないよ。当時の人間としてはね……」
四緒ツツリ:「ま、といってもこれだけぼろぼろじゃ、証文としては不成立だろう」
三栖湊:「人間として普通じゃねえ……つまり人間以外ってことか?」
四緒ツツリ:「かもしれない……全文が読めたのは一枚だけ」画面をスライドさせる。
栗生賢人:「ははあ、なるほど。この町で人間以外、となると……」
四緒ツツリ:「相手の名前は『黒備』。十中八九『あやし』だろうね」
栗生賢人:「……黒備、ね」
栗生賢人:支部支給の端末を取り出して、指を動かしながらそこへ視線を落とす。
四緒ツツリ:「おお、地域振興課の栗生さんは何かご存知で?」画面を覗き込む。
栗生賢人:「んー、駄目だね。UGN(うち)のデータベースにも、役所の住基台帳にもそんな名前の奴はいない」
栗生賢人:「「あやし」かもしれない、っていうなら尚更だ。……どだい、無理な話なんだよ。おとぎ話の登場人物を、地方ごとのバリエーション込みで全部揃えるようなもんだ」
四緒ツツリ:「ふむう、お手上げか?」眉間に皺を寄せる。
三栖湊:「つっても、UGNに登録されてねーってことはアレだろ。随分活動してねーとか」
三栖湊:「証文があるくらい昔から居るとか。情報自体はあるだろ」
三栖湊:「そっからアタリとかつけらんねーのか?」
栗生賢人:「そう、お手上げ。……活動してないなら、知る機会もないわけだしねえ。ま、それならそれでやりようはある、ってもんだよ」
栗生賢人:どこかへメッセージを送っているのか、指が軽やかにスクリーン上を滑る。
栗生賢人:「……そうそう、アタリといえば。湊くん、あの二人のうち、男の方にアタリをつけて色々調べてたろ?」
三栖湊:「ああ、あの坊主な」 思いだしてか不機嫌そうに眉を寄せて。
三栖湊:「最近の辻斬り事件の犯人もアイツで間違いねーってさ」
三栖湊:「多分ジャーム化までは行ってねーけど暴走してる。何が原因かまでは分かんなかったけど」
三栖湊:「このままほっときゃジャーム化に行くのも時間の問題だろうな。傍迷惑なことに」
四緒ツツリ:「『あやし』の行動原理なぞ、彼ら自身にしかわからんだろうな」
栗生賢人:「いやいや、そうとは限らんぜツツリちゃん。……あやし……レネゲイドビーイングは僕たちの「隣人」だ」
栗生賢人:「断定するのは無理でも、きっかけさえありゃあ理解はできるさ。そうだなあ、例えば……お仲間に聞いてみる、とか」
GM:その時、外で軽くノックの音がした。
八千代 路夜:「入るね」ドアを開けてするりと入ってくる。
栗生賢人:「パブリックスペースにノックも要らんでしょうに。……すみませんね、ご多忙のところ」
四緒ツツリ:「ご無沙汰してます、八千代さん」
八千代 路夜:「どうも。今回はありがとうございます」
三栖湊:「……ども」 軽く頭を下げる。
八千代 路夜:少し疲れた顔をしているが、にこやかに礼をする。
八千代 路夜:「イリーガルの皆さんにはほんとに助かってるの」
八千代 路夜:「っと、それだけではなくて」
八千代 路夜:「栗生さんからの連絡、確認しました」
八千代 路夜:「……これね、先代の誰かが物々しい言い方が好きだったみたいで、残ってるだけなんだけど……」
八千代 路夜:少し煮え切らない言い方で。
八千代 路夜:「『第二段階臨時渉外事態』と判断します」
八千代 路夜:ふー、とため息をつく。
三栖湊:「……なんなんすか、それ」
栗生賢人:「……ってぇと、アレですか。頼れとは言われましたが」
四緒ツツリ:「確かに、大仰ですね。いったい何が?」聞いたことがないのでわくわくしている。
八千代 路夜:「要はね、レネゲイドビーイング……あやし、どちらでもいいけど」
八千代 路夜:「彼らが関わっていて、うちではちょっと手に負えないなっていう事態を指すの」
八千代 路夜:「基本的には外部の協力者というか……うーん、地元の有力者というか、を頼ることになってる」
八千代 路夜:「"アテナシ"様。知ってる?」
GM:あなたたちはUGNの業務で軽く名を聞いたことがあるかもしれないし、
GM:地元の消えゆく伝承としてその名を知っていたかもしれない。
四緒ツツリ:「知ってはいますが……もしかして」
三栖湊:「……昔話かなんかに出てたヤツっすか」
八千代 路夜:「そう。実際山に棲んでるの。普段は隠れてるけどね」
栗生賢人:「ひょっとしたら、僕より二人や七夏ちゃんの方が詳しいかもね」
八千代 路夜:「要はこの辺のRBをある程度統括してる、うちよりずっと古い実力者」
八千代 路夜:「彼なら、その黒備って誰なのかわかるかもしれないと思った」
四緒ツツリ:「……いや、なるほど。それは確かに”地元の有力者”ですね」
八千代 路夜:「ちょっと気まぐれな方だから、なかなか困ることも多いけど……」またため息をつく。
八千代 路夜:「この際だし、あなたたちに山登り、お願いしてもいいかしら」
三栖湊:気まぐれと聞いてちょっと嫌そうな顔をしつつ。
三栖湊:「……まあ、巻き込まれた以上ほっとけないんで」
栗生賢人:「まさに渉外、交渉ってわけだ。……こりゃ、当事者全員で行かなきゃ拙いな。七夏ちゃんは……いざとなりゃあ三栖くんか僕で背負うかい」
栗生賢人:くつくつと、喉を転がすような小さな笑い。
四緒ツツリ:「なんだか嫌な予感がしますね」口ではそう言うものの、好奇心を惹かれている。
四緒ツツリ:「というか、知ってて黙っているなんて栗生さんも人が悪い!」
三栖湊:「俺だと向こうも気まずいだろ。オッサンがやってくれ」
栗生賢人:「いやいや、言っただろ?僕より君らの方が詳しいかもしれない、って。……実際、滅多にあることじゃあないんでしょう、その「第二段階」ってのも」
栗生賢人:言葉の後半は四緒さんへ。後半は、支部長に確認するように。
八千代 路夜:「そう。だって栗生さんが来てからは……ほぼなかったんじゃないかな。定期的な訪問以外は」
八千代 路夜:「ジャームへの対処くらいは、こっちが勝手にやっても何も言わないしね」
栗生賢人:「なら、やっぱりちゃんと顔を合わせて話をしなきゃ、だ。……七夏ちゃんには悪いが、起きてもらってみんなで行くとしようか」
四緒ツツリ:「まあ、今回知れたのでよしとします。鷺森さんは私が起こしてきますよ」席を立つ。
栗生賢人:「頼むよ、ツツリちゃん。……支部長。いちおう、定期訪問やらこれまでの渉外やらの記録、見せてもらえますか」
八千代 路夜:「はいはい。もちろん」
八千代 路夜:「……見て驚くと思うな。本当に御伽噺みたいだから……」
四緒ツツリ:「はーい。……」数歩歩いて。
四緒ツツリ:「仮眠室ってどこです」振り返って栗生さんに聞く。
栗生賢人:「……支部長、先に戻っててもらえますか。ツツリちゃんを七夏ちゃんのとこに案内してきますんで」
栗生賢人:そりゃそうか、と言っているような苦笑いを浮かべて。先導するように、食堂からゆっくりと立ち去る。
八千代 路夜:「わかりました。……ああ、そうだ」
八千代 路夜:三栖くんに。
三栖湊:「え」 なんか自分だけ置いてかれる流れになってどうしようかと内心思っていたところ。
八千代 路夜:「小比良さんが、ちょっとあなたと話したいみたい。すぐのところにいるから、呼んでくるね」
三栖湊:「あ、はい」
八千代 路夜:「うちのことは軽くごまかしてあるから、話は合わせて。あとで記憶処理も少しはしてもらうと思うけど……」
八千代 路夜:言いながら、食堂を出て行く。
小比良 舞:……ややあって。ドアが開き、ぴょこんと顔が覗く。
小比良 舞:「あ、いたいた」
小比良 舞:嬉しそうにあなたに近付いてくる。
三栖湊:「……どうした。なんかあったか」
小比良 舞:「ええっとね、いろいろ聞かせてもらったんだけど。すごいね、三栖くん」
小比良 舞:「自警団のボランティア?みたいなのやってるんだね」
小比良 舞:そういう話にされているらしい。
三栖湊:「あー……。まあ、そんなとこ」
小比良 舞:「かっこいいー。なんかあんまり言わないでねって言われたけど。なんでだろ?」
小比良 舞:不思議そうにする。
三栖湊:「え……。アレだ、ほら」
三栖湊:「ボランティアやってるって知られたら警戒されるだろ」
小比良 舞:「ははー!」
三栖湊:「知らなきゃ普通の高校生に見えるからボロ出す連中も居るし。そっちのが都合良ーんだよ」
小比良 舞:「そっか、悪い人に知られちゃったら大変なんだ。じゃあ黙ってよ」
小比良 舞:「あ、でね」
小比良 舞:「それで、まさに今大変なんだよね。あの辻斬りとかのことで」
三栖湊:「まあ、大変って程でもねーけど。一応これから見回り行くことになった」
小比良 舞:「自警団だ」
小比良 舞:「……あのね、これ、ズルかなーって思ったら別にいいんだ」
小比良 舞:「でも、三栖くんが頑張ってる時に、私ができることってそんなにないなーって思って」
小比良 舞:「一個だけ」
小比良 舞:手を差し出す。
小比良 舞:「もっかい、おまじないしてあげることくらいはできる」
GM:あなたは、思い出すかもしれない。
GM:彼女に触れると運が良くなる、という噂。ほんのささやかなものだが。
三栖湊:「……まあ」
三栖湊:「さっき効果も実感したし。くれるってんなら貰っとく」
三栖湊:そう言ってこちらも手を差し出す。
小比良 舞:「おし」にっと笑って、その手を取る。
小比良 舞:ぎゅっぎゅっと握る。手を止める。
小比良 舞:「…………」
小比良 舞:「気をつけてね」
三栖湊:「お前もな」
三栖湊:「さっき狙われたのお前なんだし」
小比良 舞:「うん。ここの人が送ってくれるって言ってたし」
小比良 舞:「お互い、気をつけていこうね」
小比良 舞:「辻斬りなんかに負けないでね」
三栖湊:「ん」 なら良しというように頷いて。
三栖湊:「任せとけ」
小比良 舞:「任せたぜ!」
三栖湊:こっちからも一度だけ力を込めてから手を離す。
小比良 舞:手が離れていくのに、一瞬遅れて手を引っ込める。
小比良 舞:その目はあなたへの信頼に輝き、少しの不安に揺れていた。
GM:以下のNPCカードが使用できるようになりました。

NPCカード:小比良舞(情報開示によりオープン)
《小さなおまじない》
タイミング:オート
対象:三栖 湊のみ
自分の判定前に使用することで、判定のダイス数を+1個する。シナリオ3回。
これはエフェクトではなく、エンブレム相当として扱う。


GM:ロイス取得、購入判定ができます。
栗生賢人:ロイスは三栖くんに「■懐旧/隔意」で!
GM:懐旧だ
三栖湊:ロイス保留、購入どうすっかな
四緒ツツリ:ロイスは保留で~
四緒ツツリ:必要な人いたらブルゲチャレンジしますが
三栖湊:ブルーゲイル狙お
三栖湊:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 10[1,9,10]+6[6] → 16 → 失敗

GM:たかい
三栖湊:せっかく回ったし買っとくか。4点払って残り財産点4点!
栗生賢人:こちらはひとつ確保してあるので……そうですね。もし買えたらリアクティブアーマーとか使いますか四緒さん。
栗生賢人:(行動値-2、ダメージを2D10点軽減(1回))
四緒ツツリ:買えたら是非着たいところ!
栗生賢人:じゃあチャレンジする!自分に《砂の加護》しつつ……
栗生賢人:6dx+2>=24
DoubleCross : (6DX10+2>=24) → 10[1,3,6,6,7,10]+6[6]+2 → 18 → 失敗

栗生賢人:惜しい、19だったら財産点で届いた…!失敗して以上です。
四緒ツツリ:それじゃこちらはボデマもらってるけど着ぐるみに着替るの狙ってみようかな
四緒ツツリ:砂の加護も使っちゃう
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (53 → 56)
四緒ツツリ:5dx+2>=14
DoubleCross : (5DX10+2>=14) → 3[1,2,2,3,3]+2 → 5 → 失敗

四緒ツツリ:こりゃダメだ
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (55 → 58)
四緒ツツリ:以上です!
栗生賢人:砂の加護分を上げて、改めて以上で!


ミドル4


GM:アテナシ様の屋敷を訪ねるシーンです。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (62 → 68)
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 2)増加 (70 → 72)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 6)増加 (56 → 62)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 8)増加 (58 → 66)
GM:だんだん並んできた

【天弓山・宛無御殿】

GM:支部長に指示された妙な道順で山を進んでいくと、あなたたちは突然大きな古い屋敷に突き当たる。
GM:場所も時代も何もかもおかしな、昔話に出てくるような御殿の門は、近づくと勝手に開いてあなたたちを迎えた。
GM:中には様々な年恰好の人々がおり、服装も着物から現代の洋服まで様々だ。
GM:ただ、一様に視線を感じるので、あまり居心地は良くないかもしれない。
GM:綺麗に磨かれた廊下を進んでいくと、奥に広すぎるほど広い座敷があり、そのさらに奥に屋敷の主は居た。
アテナシ:「おう、火消しの手の者か。近う」


長髪のおにいさん
【アテナシ・天弓山の主】

GM:白い肌に白い長い髪、奇妙な目隠しをした、非常に上背の高い人物。
GM:古代種に分類されるRB、あやしの取りまとめ役、ということになっている存在だ。
GM:ちなみに、火消しというのはUGNのことを指す。
GM:座敷はあくまで古風な造りだが、傍らには大型モニターと最新ゲーム機が置いてあったりもする。
鷺森七夏:「ほあぁ、この人が……」
アテナシ:にいい、と笑う口の歯は鋭い。
栗生賢人:「はは……ま、ひとまず声も聞こえるし、僕はここで。しかしまあ……」
四緒ツツリ:「すごいな、すごいな……!」はしゃいでいる。
栗生賢人:「よくもまあ、手に入ったもんだ。ここいらじゃあ仕入れてる店自体ほとんどないってのに」
アテナシ:「お、対戦を所望か?」
栗生賢人:屋敷の主の傍らにある、この屋敷に似つかわしくない機械に視線をやりながら。
三栖湊:「……」 あやしなのに通販でもやってんのか?と胡乱なものを見る目でゲーム機を見ている。
鷺森七夏:「ほんとだ……これ、こないだCMでやってた新しいやつ」そんなにゲームとかに詳しくはないけど、記憶力はいい。
アテナシ:「それが用事でもあるまいに。さっさと用件を話すがよいぞ」
四緒ツツリ:「入手経路も是非聞きたいな。どこに繋がってるのか、そもそも買い物をしたのか……」
栗生賢人:「ああ、話が早くて助かりますよ。……ま、対戦は今後ご縁があったら、で」
鷺森七夏:「あっ、ごめんなさい……」びくっとして背筋を伸ばし。
GM:支部長によると彼は非常に気分屋で、気が逸れるとすぐに話を聞かなくなるらしい。
四緒ツツリ:「…おっと、そうだった。失礼しました」
栗生賢人:そんな忠告を思い出して、笑顔のまま、視線だけが鋭く。
栗生賢人:「……黒備。事情があってそいつのことを調べにゃならんのですが、あいにく、僕らには知識と、そして圧倒的に時間の積み重ねが足りない」
アテナシ:「……ほう」
アテナシ:「懐かしい名を聞いたな」顎を撫でる。知ってはいるらしい。
栗生賢人:「僕らに足りないものを持ってるのが、この町じゃあ唯一"アテナシ様"だけだ、っていうのが。先達の残してくれた知恵でしてね」
鷺森七夏:「あっ、お知り合いなんです……?」
アテナシ:「その世辞も先達の知恵か?」笑いながら。
アテナシ:「かなり昔のな。近頃は……」
アテナシ:少し考えて。
アテナシ:「ふーむ。このままあっさりと話すのもなんだか味がないの」
三栖湊:「は?」
GM:支部長によると彼は非常に気分屋で。
アテナシ:「そなたら、何か得意の芸はないのか」
三栖湊:思わず声に出してからしまったというように口を閉じる。
GM:すぐに支部員に無理難題をふっかけてくるのだという。
栗生賢人:「……なるほど。こりゃあ確かに、御伽噺の世界だ」
四緒ツツリ:(雲行きが怪しくなってきました)
鷺森七夏:「わわ、この流れでそうなるんだ……」
アテナシ:「我は今少々退屈だ。次のDLCの配信もまだ先であるし」
アテナシ:「そなたらが我を少しでも楽しませてくれたなら、必要な話を提供しよう」
アテナシ:「のう」
アテナシ:「鷺森の孫娘……もっとかな?」
鷺森七夏:「あえっ、そこまで知って……?」話してないはずなのに、と目を見開いて。
鷺森七夏:「鷺森惣太郎……私の、ひいおじいちゃんなんですけど」
アテナシ:「なるほど。目元がよく似ておる。片目は閉じているが」
アテナシ:「何かあったな……我の知るところではないが。さて」
鷺森七夏:「あ、これはその……開けるとすぐ寝ちゃうので……」失礼に思われてるのかな、と慌てつつ。
アテナシ:「どうする。この話、受けるか否か」
鷺森七夏:「……ええと」ちら、と三人の様子を横目に見て。
鷺森七夏:まあ、今はこの人を頼るしかないし。まずい芸を見せても、まさか食われるわけじゃないだろうし。
アテナシ:ギラリと歯を見せて笑っている。
鷺森七夏:「んん、分かりました。お受けしましょう」
アテナシ:「善きかな!」
アテナシ:「……ふふ。満足させるまでは帰さぬぞ……!」
鷺森七夏:(……あれ。もしかしてこれ、いろいろ難癖つけてずっと拘束されるやつだったりする……?)頬に冷や汗をかくが、もう遅い。

GM:特殊情報収集を行います。
GM:以下の判定を合計4回クリアすることで、アテナシ様は満足して話をしてくれるでしょう。

★演舞1〈白兵〉12
★演舞2〈射撃〉12
★手妻〈RC〉12
★噺〈交渉〉12
★芸 任意の〈芸術〉9


GM:エフェクトの使用は可。ただし、一度成功した技能はもう同じものは使えません。飽きちゃうので。
GM:イージーエフェクトやアイテムなど、これは使えるのでは?というアピールをもらえればボーナス可能性があります。
GM:行動値順に判定をしていき、失敗した場合は次の手番で侵蝕+1d10して、達成値+1のボーナスつきで再度やり直すことができます。
GM:全員の手番が終わったら1ラウンド換算なので、支援エフェクトの使用などはそこを念頭に入れてどうぞ。
GM:任意のところに関しては、たとえば〈芸術:絵画〉と〈芸術:音楽〉は別技能とします。
GM:こんなところかな。質問があればどうぞ。
栗生賢人:こちらは…大丈夫!
三栖湊:こちらも大丈夫です
四緒ツツリ:了解です~
鷺森七夏:大丈夫!
GM:OK!

GM:では、行動値順に三栖くんか四緒さんどちらかからどうぞ。
四緒ツツリ:一番手、四緒ツツリ参ります!
GM:応!
GM:まずは技能を選んで判定をお願いします。
四緒ツツリ:★芸で! 〈芸術:服飾〉で参ります。
GM:おおっどうぞ!
栗生賢人:その判定に《砂の加護》を飛ばします。ダイス+4!
GM:ふえた
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (66 → 69)
四緒ツツリ:服を早着替えし、目に鮮やかな舞を踊ろうと思います。
GM:すばらしい
四緒ツツリ:《ウォークインクローゼット》を使用! ボーナスをいただけますか!
GM:これは! 差し上げましょう
GM:そうだな、達成値+1で
四緒ツツリ:わーい!ありがとうございます。
四緒ツツリ:支援をいただいて、振るぞっ
四緒ツツリ:7dx+3>=9
DoubleCross : (7DX10+3>=9) → 9[2,5,6,6,6,8,9]+3 → 12 → 成功

GM:ばっちり! 成功+1!
四緒ツツリ:ワッショイ!
GM:アテナシ様は目を奪われたようです。

GM:では次。7で三栖くん。
三栖湊:二番手三栖、RCで行きます。
GM:応!
GM:先に支援などあればどうぞ。
三栖湊:イージーエフェクト:万能器具があるんですが、これで達成に補正が付いたりしますか?
GM:ふむふむ。どういうものを見せる感じでしょうか
三栖湊:丁度そこにおいてあるゲームに出てくるキャラクターの金属模型を作ります
GM:それは喜ぶな……。器具も納得ですね。
GM:ではダイス+1個としましょう。
三栖湊:やった!そこにおまじないの効果も入れて振ります。
三栖湊:6dx+4>=12
DoubleCross : (6DX10+4>=12) → 9[6,6,7,8,8,9]+4 → 13 → 成功

GM:おおー!
三栖湊:よっし!
GM:ではおまじないは後残り2回
GM:成功+2となります。
GM:アテナシ様は非常にコレクター魂をくすぐられています。

GM:では、6の鷺森さん。
鷺森七夏:はい。★演舞1〈白兵〉12にチャレンジします
GM:きた
鷺森七夏:特にエフェクトとかは使わず素で。
GM:なんだと……!
鷺森七夏:武芸の達人の効果はありますが……
GM:まあいいでしょう。どうぞ!
GM:ど、どうぞ!
鷺森七夏:3dx+20 せいっ
DoubleCross : (3DX10+20) → 10[3,7,10]+2[2]+20 → 32

GM:あまりに高い
GM:成功+3となりました!
鷺森七夏:やった~
GM:アテナシ様は拍手喝采をしています。

GM:では、5の栗生さんどうぞ。
栗生賢人:ヤー!残りは演舞(射撃)、噺(交渉)、服飾以外の芸術。
GM:その通り
栗生賢人:この中だと噺、かな。判定に組織の助力を使います。能力値10、技能5として判定。自前のエフェクト使用不可。
四緒ツツリ:そこに砂の加護を投げます~ ダイス+4!
GM:うわー
GM:ど、どうぞ……!
栗生賢人:支部長に見せてもらった過去の記録から、アテナシ様が気に入りそうなネタをピックアップ&そこに以前から変わった物事とかをプラス!
栗生賢人:では侵蝕によるダイスボーナス込みで……
栗生賢人:15dx+5>=12
DoubleCross : (15DX10+5>=12) → 9[1,3,3,3,4,5,5,6,6,6,8,8,8,9,9]+5 → 14 → 成功

GM:うぬー
栗生賢人:危ないけど成功!
GM:成功+4!
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (62 → 65)
GM:アテナシ様は大変興味深く聞いています。
GM:1ラウンドで終わってしまった。これにて判定全て突破です!
栗生賢人:ヤッター!
四緒ツツリ:やったっ
三栖湊:やったぜ!
鷺森七夏:やったぜ
GM:では、あなたたちによって無事アテナシ様は飽きずに満足をしました。
GM:そうして、これらの情報を語ってくれました。

★『黒備』について2
かなり以前にこの町に存在していたRB。オリジンは「運と力と守りを授ける」と言われていた五月人形の兜飾り。
現在は兜・刀・弓がそれぞれ別のところに散逸してしまっており、RBとしても分裂。しばらく休眠をしていた。
元々存在していたのは鷺森の家で、購入したのは曾祖父の惣太郎。
現在は蔵に兜のみが残っており、八幡の本体はその兜らしい。また、小比良舞の家は最近梓本体とおぼしき弓を入手している。
彼らは『化生岩』の活動が活発になったのをきっかけに、分裂した状態で復活したと思われる。



★八幡・五月日・梓について
現在の彼らは黒備の転生体である状態だ。役割や能力も三分割されてしまっている。
一度別れた身が再度融合することは非常に困難な上、現状では過去に縛られた曖昧な状態となっている。
このままでは消滅あるいはジャーム化の危険があるため、対処が必要だろう。
具体的には、「鷺森惣太郎の死を認めること・己の心を見極めること」の二つが必要だ。


GM:さて、あなたたちはアテナシ様の前で何かしらの芸を行うこととなった。
GM:周囲には様々な手下らしいあやしが控え、多種多様な道具を用意してくれている。
四緒ツツリ:「少々お待ちを……」ごにょごにょと順番を相談する。
四緒ツツリ:「……よし、お待たせしました。まず私が、舞踊をば」
アテナシ:「ほほう」
四緒ツツリ:あやしに指示を出し、音楽を奏でてもらう。それに従い、すすと身体を動かす。
四緒ツツリ:音楽が盛り上がるとともに、ばっと体を翻す。羽織が舞う。
四緒ツツリ:鮮やかな赤が舞ったその下には、しかし別の縹色の羽織が。
アテナシ:「おおっ」
四緒ツツリ:舞を繰り返し、次々と色鮮やかな羽織が舞う。
四緒ツツリ:さらにアテナシ様なら気づくであろう。羽織は一枚一枚が歴史ある四緒の本家で取引された一級品……それを模倣している。
四緒ツツリ:目を惹き、更に探求させ、注意を惹いたところで……。
アテナシ:すっかりと色彩と布の動きに魅了されている。
四緒ツツリ:ぱっと飛び上がる。羽織がひらひらと舞い降りた下には、金髪の少女の姿は無く。
四緒ツツリ:代わりに眼光鋭い少年の姿があった。
アテナシ:「……これは」次に何があるのか、すっかりと見入っていた。
アテナシ:「ううむ、さてはそなた、見抜いたぞ。町の呉服屋だな……?」
四緒ツツリ:「ご存知でしたとは、光栄です」いつの間にやらアテナシ様の隣に立っている。
アテナシ:「驚かせるではないか……」言いながらも、さほど動揺した風ではない。
四緒ツツリ:「ふふ、次は彼が更なる芸をご覧に入れますよ」手で指し示す。
三栖湊:「次は俺だな」
三栖湊:手で示されるのと同時に前へ歩み出て。
アテナシ:「ふむ。どのようなものか……」
三栖湊:「あんた、そのゲームで一番好きなキャラは何だ」
三栖湊:ゲーム機の横に置かれたソフトのパッケージを指さして問う。
アテナシ:「ん?」パッケージを見て。
アテナシ:かなりメジャーな3Dアクションゲームだ。
アテナシ:「それはもちろん、黒騎士ザスカールに決まっておろう」隠しキャラの名を挙げる。
アテナシ:「大剣は浪漫ゆえな……」
三栖湊:「……なるほど」 ちょうどゲーム好きの友人からイラスト見せられた覚えがある。
三栖湊:「なら都合が良い」 帰ってからやるつもりだったから、今日はまだ金属精製を使ってない。
三栖湊:すっと正面に手をかざし、目を閉じる。すると。
三栖湊:ドロリと虚空から溢れ出るように、鋼色が現出する。
アテナシ:「ほう」
三栖湊:溢れ出た鋼は硬質な輝きを湛えながらも自在に姿を変える。液状から球状へ、球状から直方体へ。
三栖湊:そして作り上げられた直方体が、見えないノミに彫り込まれるように姿を変えていく。
アテナシ:「これは……?」訝しげに見つめているようだ。
三栖湊:大まかに人型を取ったかと思うと、徐々に厳めしい輪郭が露わになる。
三栖湊:鎧、小手、脛当て、兜。ふと思い出したかのように輪郭が大きく変わると、それは大剣を携えた右手になる。
アテナシ:「……!」その辺りで少しだけ気付く。わくわくとした様子。
三栖湊:勝鬨を上げるように右手を振り上げて、両の足は仁王立ちとばかりにその巨躯を支え。
三栖湊:背に負った鞘も、禍々しくも荘厳な鎧も、兜の角の先のディティールまでも見る間に作り込まれていく。
三栖湊:仕上げとばかりに鋼の色が黒に変わり、元の鋼はラインとして走るばかりになり。
三栖湊:時間にしてほんの十分程度。そこには実寸1/15ほどの『黒騎士ザスカール』の姿があった。
アテナシ:「おお……!」
三栖湊:「……急ぎだから質は保証できないが。見世物には足りたか?」
アテナシ:「これはこれは。なかなかの……」じっくりと見つめている。
アテナシ:「レアなパーフェクトクリア時のポーズを再現するとは、そなたなかなかやりおる……!」
三栖湊:「……」 あのポーズそんなレアなものだったのかと思いつつそこは黙っている。
アテナシ:ともかく、非常に喜んでいるようだ。
三栖湊:「まあ、満足したなら良かった。次に行こう」
三栖湊:そう言って場を鷺森へと譲る。
アテナシ:できあがったフィギュアをすぐ横に置いている。
鷺森七夏:「えっと……それじゃあ」代わってとことこと前に出てくる。
アテナシ:「ふむ、さて。先の舞とこれに並ぶものがそうそう見られるとは思わぬが……」
鷺森七夏:(ほんとだよね……ハードル上げてくれちゃって……)後ろで二人が見事にウケていたのを見ていたので、そんなことを胸中で呟きつつ。
鷺森七夏:すっと両手を握り、胸の前へ。
鷺森七夏:向かい合う「観客」には見えないよう、右手に瑠璃色の宝石を握り込んでいる。そうして、
鷺森七夏:とん、とん、とん と。両の手の甲を、合わせるように叩く。
鷺森七夏:ひとつ、ふたつ、みっつ。その度に
鷺森七夏:少女の手の甲の上に、スイカほどの大きさの水球が現れる。
鷺森七夏:ハヌマーンの精密な振動・気圧操作によって整形した代物。ぷかぷかと浮かぶ影が、合わせて五つ。
アテナシ:「ほお……水の芸か」
鷺森七夏:つん、とそれらを指で弾くと
鷺森七夏:シャボンのようにゆらゆらと宙を漂い、部屋に拡がっていった。
鷺森七夏:「いえいえ。ここまでは、ちょっとした下準備で」
アテナシ:「ほほう。本番はこれからとな」
鷺森七夏:「それでは、行きますね」手品師がそうするように。ぱっ、と左手の指を開いて見せて。
鷺森七夏:「見逃さないように、よく目を凝らして」
鷺森七夏:「数えておいてくださいな」
アテナシ:「ふむ」言う通りに。目は目隠しの奥だが。
鷺森七夏:そうして。ふわ、と風が動いたかと思えば。
鷺森七夏:いかに飛び上がったのか──《軽功》浮かぶ水球の一つの上に、少女が立っている。
鷺森七夏:パンッ
鷺森七夏:風船でも割れたような破裂音。
鷺森七夏:自分が立っている水球を、爪先で鋭く蹴りつけた。
鷺森七夏:その反動でふわりと浮いて、隣の水球に飛び移っている。
鷺森七夏:「ひとつ」数えて、左手の指を折る。
アテナシ:「おお……」見入っている。
鷺森七夏:パンッ
鷺森七夏:宙返りを交えた蹴り。「ふたつ」
鷺森七夏:パンッ
鷺森七夏:いつかのテレビで見た、バレエ選手の動きを真似たターン。「みっつ」
鷺森七夏:続けて、水球の上から足を離しつつ──ゆらり、と身体を後ろに傾けたかと思えば
鷺森七夏:パシッ
鷺森七夏:蹴りつけた──今度は、割れていない。
鷺森七夏:打たれた水球は、形を維持したままサッカーボールのように、真っ直ぐに宙を疾って
鷺森七夏:──パシャッ
鷺森七夏:もう一つに衝突、弾け合って消えた。
鷺森七夏:「よっつ、いつつ」
鷺森七夏:五つ立っていた左手の指は、零に。
アテナシ:「零、か」こちらも指を折る。
鷺森七夏:ふう、とやり遂げた事に安堵するような息を吐いて。
アテナシ:「いやいや……これは見事」
アテナシ:「軽業だけでなく手妻も魅せおった」
鷺森七夏:「ふふ……恐縮、です」褒められて少し嬉しそうな笑みを浮かべつつ。ぺこり、と一礼する。
アテナシ:「鷺森の惣太郎は、あまり飛び回る方ではなかったがの」
アテナシ:「当代はまた違うようだ」
アテナシ:「さて、残るはそなただが……何を魅せる?」栗生さんに。
鷺森七夏:「へえ……やっぱり、惣太郎さんも何かの力が使えたんだ。っとと」
鷺森七夏:ぼんやりそのまま話しはじめてしまいそうになって、慌ててすっと退場する。
栗生賢人:──退いた少女と入れ替わるように、前に出る。
栗生賢人:「いやあ、みんなお見事だ。……あいにく、僕には人様に見せられるような芸はなくてねえ」
アテナシ:「ほう……殿は自信なしか」
栗生賢人:更に一歩。また一歩。……先ほど、近う、と口にしたのは彼自身だ。文句は言わせない。
栗生賢人:「ああ、だから、"アテナシ様"」
アテナシ:「ぬ?」
栗生賢人:──ふわりと舞い込んできた、仄かに暖かい羽織を肩に引っ掛けて。
栗生賢人:「はなしを、しよう」
アテナシ:「ふむ。少しは粋になったが、はて……」
アテナシ:「……何を語る」
栗生賢人:眼前、と呼んでいい距離で差し向って腰を下ろす。
栗生賢人:「何って、そりゃあ決まってる」
アテナシ:特に動揺した様子はない。そのまま話を受ける。
栗生賢人:「──この町のことさ」
アテナシ:「ほう」
アテナシ:「ここのことならば長く長く知っておるぞ」
栗生賢人:「ああ、だから言ったろ、はなしをしよう、って」
栗生賢人:「──聞かせてほしい。僕の知らない、この町のことを」
栗生賢人:──そうして自分から語り出すのは、まずは先に芸を披露した3人のこと。
栗生賢人:ここに来るに至った経緯。「黒備」について調べるまでのこと。そして、プライベートの範囲に踏み込まない程度の、個人的なこと。
栗生賢人:そこには、大いに主観が混じっている。──というよりも、ほぼ全てが栗生賢人の主観だ。
栗生賢人:この「あやし」は、きっと。飾り立てた言葉は好まない。笑って受け止めるだろうが、それだけだ。
栗生賢人:仲間について。この町について。感じていること、分からないこと、知りたいこと。それらを隠すことなく、飾ることなく、しかし語り口は軽妙に。
栗生賢人:──惜しむらくは、この場に酒の一献でもあったなら。話を持ち掛けた側が、そう思ってしまう程に。
栗生賢人:彼に語り掛けるのは、楽しかった。──あるいは、語りそのものよりも、功を奏したのはその気持ちだったのだろうか。
アテナシ:「……く、くくく」軽く笑い出す。
アテナシ:「いや、参った。参ったな。聞き入ってしまった……上に」
アテナシ:「はなしをしよう、か。それならば我も返さねばならなくなるではないか」
アテナシ:「全く、よくやるわ。火消しが。次からはそなたが当番になれば良いのにな」
栗生賢人:「いやあ、これでも緊張してるんだぜ?……交渉は専門外なんだよ、本当は」
アテナシ:「よく言う。では専門を見せよ。……また、次の機会にな」
アテナシ:そうして、彼は応えるように語り始めた。
栗生賢人:ああ、また、と。曖昧な「次」の約束に頷いて、話に耳を傾ける。
アテナシ:『黒備』の正体について。鷺森の家との関わりについて。それらが分裂した経緯について。
アテナシ:あやしの情報網は大したもののようで、さらに詳しいことまでも語った。
アテナシ:「……故に」
アテナシ:「その者らは今、危うい状態にあるのだろうな」
アテナシ:「このままでは鬼……そなたらの言うジャームとやらに成り果てかねん」
鷺森七夏:「黒備の兜……それが、八幡の起源(オリジン)……」
鷺森七夏:呟く。今も自分の傍には彼がいて、この話を聞いていたのだろうか、と思いながら。
栗生賢人:「……僕らの方だと、ジャームになる条件としちゃあ肉体面の負荷はもちろんだけど、精神面も重要だ、って説が主流だ」
アテナシ:「うむ。鷺森の惣太郎とよくつるんでここに来ておったわ」
栗生賢人:「レネゲイドビーイング……「あやし」は、肉体はともかく、精神の在り様はヒトに似ている。なら、「あやし」が「鬼」になる条件というのも、精神面……心の問題が大きい、はずだ」
アテナシ:「弓は、なんだか古物市で買われていったようだな。刀は知らん」
GM:三栖くんは、「弓のミニチュア」の話を思い出してもいい。
三栖湊:「……ひょっとしたらだけど」
三栖湊:「小比良んとこの親父さんが弓のミニチュアを買ってきて、それから運が良くなったつってた」
三栖湊:「そいつが黒備えの弓なのかもしんねえ」
鷺森七夏:「小比良ちゃんが……なるほど、それで狙われてたのかな」
四緒ツツリ:「そんな出自だったのか、あの子は」
アテナシ:「運を運ぶ、というのが力のひとつであったからな」
アテナシ:「さて、先の心の問題について、だが」
アテナシ:「聞いている限りでは、そやつらはどうも過去に迷っておるようだ」
アテナシ:「何かこう、今に戻るようなものを叩きつけてでもやれば、目が覚めるだろうにの」
鷺森七夏:「今に戻るようなもの……」どうすればいいのか考えてみるが、いまいちピンとくる方法が思いつかないという顔。
アテナシ:「…………」
アテナシ:「……はて」何か思い出そうとするように。
アテナシ:「……鷺森の。ああ! あった。あったわ!」

GM:情報をひとつ公開します。

★鷺森惣太郎の遺したもの
鷺森惣太郎は、自分が死んだ後のために、アテナシに手紙を託していた。
遺言状のようなその手紙を八幡・五月日・梓に見せることができれば、彼らは惣太郎の死を認めるだろう。
ただし、五月日と梓が人を襲撃している理由は不明だ。
支部に戻り、こちらも調べる必要があるだろう。
→トリガーシーンが発生します。
→アイテム『鷺森惣太郎の手紙』を入手します。


GM:お付きの者が、言われて小さな封筒を持ってくる。
アテナシ:「いやいや。今我は機嫌が良いのでな。思い出したことであるし、これをやろう」
アテナシ:「だいぶ前に預かったものよ。惣太郎から」
鷺森七夏:「惣太郎さんの、手紙……」
鷺森七夏:「中には、どんなことが?」
アテナシ:「奴め、散々うちのあやしどもをこき使っておいて、歳を取ってからは急に大人しくなりおった」
アテナシ:「いや、我は知らん」
アテナシ:「封があろう。まだ開けてはいない」
アテナシ:「これはの。黒備への手紙らしい」
鷺森七夏:「あ、ほんとだ……」そっと手に取って裏側を見つつ。
鷺森七夏:「……なるほど」
アテナシ:「まあ、自分が死んだ時に、などと弱気なことを言っておったから」
栗生賢人:「……不思議だな。証文……契約で縛っていたことを考えると、七夏ちゃんのひいおじいさんは恨みを買っていてもおかしくないというのに」
栗生賢人:「あなたの言い様や、「黒備」から分かれた3人からは、そういう意図はあまり感じられない」
アテナシ:「何かに効くだろうよ」
アテナシ:「……黒備と惣太郎は、ずいぶん親しかったようだ」
鷺森七夏:「うん……八幡と話した時も、むしろひいおじいちゃんの事が好きなのかなって思った」
アテナシ:「それ以上はわからんな。当人同士の話ゆえ」
鷺森七夏:「そう……だよね」
アテナシ:「梓についてはこちらでも見かけていたが、まあ、悪戯が過ぎれば仕置きでもしようかとは思っていた」
アテナシ:「困らせられはしなかったか」
四緒ツツリ:「危ないところでした」
四緒ツツリ:「実際に巻き込まれた人も何人か……」
三栖湊:「困らせられたってんなら五月日とかいう坊主の方もだろ」
アテナシ:「危機一髪か」笑う。
三栖湊:「辻斬り事件なんて噂が流れるくらいには暴れてんだぞ」
鷺森七夏:「うん。どっちかといえば、五月日の方かな? 悪事がひどかったのは……」
アテナシ:「ふむ。それもそうよの」
アテナシ:「まあ、あまり暴れれば火消しが動こう。実際に動いたであろ」
アテナシ:「あとはそなたらがどうにか止めれば万々歳よ」
四緒ツツリ:「そちらも、やはり彼らの心境まではわかりませんか……」
アテナシ:自分で積極的に管理をするつもりはないらしい。
アテナシ:「……雨宿のあやしは」
アテナシ:「その起源に縛られがちだ。器物は特に」
アテナシ:「力と運と守りを授ける兜飾り。奴らはそうあろうとしているのであろう、とまでは考えられる」
アテナシ:「それ以上は、なんともな」
栗生賢人:「ああ。そこから先の話は、こっちの領分だ。今生きている僕たちの、ね」
アテナシ:「……さて。我はそろそろ疲れた。ゲームもしたいしの……」
アテナシ:うんうん、と栗生さんの言葉に頷きながら。
アテナシ:「……そうだ。これだけ」

GM:以下のアイテムが手に入りました。

ステージ限定アイテム『慰石の欠片』
種別:アイテム(使い捨て)
バックトラック時に使用。PC全員のダイスを+1d10する。


GM:達成値累計50を越したため、こちらのプレゼントがあります。

GM:あなたたちの手に、白い小さな石の破片が渡される。
アテナシ:「まあ、ほんの足しだが、守りと思え」
鷺森七夏:「わ。ありがとう、ございます……」大事そうに両手で受け取る。
アテナシ:「昔、化生岩の対になっていた岩の破片だ」
アテナシ:「それではな」
四緒ツツリ:「化生岩の、対……?」ためつすがめつしている。
栗生賢人:「……暖かいな。温度は冷たいけれど、そう感じるよ。大切に、使わせてもらう」
鷺森七夏:「なっていた?というと、今は……」
アテナシ:「砕けてしまいよ。欠片ばかりはいくらでもあるが」
アテナシ:興味をなくしたように、モニターをつけてゲーム機の電源を入れている。
三栖湊:「……」 早速ゲームかよ、と言いたいのを堪えて。
栗生賢人:頷きをひとつ。では行こうか、と皆に声をかけて立ち上がる。
栗生賢人:「ありがとう、宛て無しの君。……また、いずれ」
三栖湊:「ありがとう」 一応礼を言って欠片をポケットに突っ込む。
鷺森七夏:「はい。……えっと、お世話になりました」
四緒ツツリ:「貴重な経験でした。ありがとうございます」再び打掛を羽織る。
アテナシ:後ろ姿で軽く手を振る。
鷺森七夏:お礼を言いながら欠伸が出そうになって、慌てて口元を隠しつつ。
鷺森七夏:(……器物のあやしは、起源に縛られる)アテナシ様の言葉を思い出す。
鷺森七夏:(それは、不幸な事なんだろうか)
鷺森七夏:(使命は、重荷なんだろうか。約定は、枷なんだろうか)
鷺森七夏:とりとめもない疑問と一緒に。自分が約定を守れていると伝えた時の、嬉しそうな八幡の顔が浮かんで。
鷺森七夏:(……なんて、私が考えてもしょうがないよな)
鷺森七夏:それは結局、本人の心が決めることだから。
鷺森七夏:(だから、話をしよう。この手紙のことと一緒に……あの子の、これからのことを)
鷺森七夏:そんな事を思いながら、屋敷を出た。

GM:ロイス取得、購入判定ができます。
栗生賢人:ロイス!"アテナシ様"に「■好奇心/脅威」で取得。
栗生賢人:購入はリアクティブアーマー狙い!自分に《砂の加護》を使った上で……
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (69 → 72)
四緒ツツリ:ロイスはまだ保留かな
栗生賢人:7dx+2>=24
DoubleCross : (7DX10+2>=24) → 10[1,1,5,5,7,9,10]+5[5]+2 → 17 → 失敗

栗生賢人:廻るが足りない!以上です。
GM:残念!
四緒ツツリ:着ぐるみに再挑戦です。能力訓練:社会と一体化。
四緒ツツリ:6dx+2>=14
DoubleCross : (6DX10+2>=14) → 8[1,3,4,6,7,8]+2 → 10 → 失敗

四緒ツツリ:あ、修正+3でした……財産3点で購入しちゃおう。
GM:どうぞー
四緒ツツリ:着替えておきます。装甲12をゲット。
四緒ツツリ:ボデマを脱ぎました。まだ着てない方いれば是非
鷺森七夏:ロイスはそうね……栗生賢人:○有為/不安 で取得。
鷺森七夏:購入はブルゲで
鷺森七夏:3dx+1>=20
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 8[3,7,8]+1 → 9 → 失敗

鷺森七夏:おわり~
GM:ざんねん
三栖湊:ロイスはまだ保留、購入は一応もっかいブルゲ
三栖湊:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 8[2,7,8] → 8 → 失敗

三栖湊:無理!以上!
GM:オッケー!


ミドル5


GM:まずシーンの説明です。
GM:二手に分かれて、それぞれ判定かイベントをこなしてもらいます。
GM:片方に出たPCはもう片方には登場できません。
GM:また、最後にほぼ同じイベントが発生し、次でまた合流した状態から始まる予定です。
GM:先に情報項目を出していきましょう。

★五月日の目的について〈情報:UGN〉14


GM:判定を選び、メインの判定は行わないPCは支援判定を行うことができます。
GM:メインの判定前に、〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7で判定を行い、成功したら達成値が+3されます。
GM:登場侵蝕+1d10を振り足すことで、支援とメイン判定両方をやり直すことができます。
GM:また、イベントの方は梓・八幡と会話をするシーンとなります。
GM:これらを踏まえ、どちらに登場するか宣言して登場侵蝕をお願いします。
栗生賢人:では、自分は判定の方に!
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 4)増加 (72 → 76)
四緒ツツリ:イベントに出ます~
鷺森七夏:イベントの方に出ます~
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 7)増加 (65 → 72)
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 7)増加 (72 → 79)
三栖湊:こちらは判定に!
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (68 → 77)
GM:たかまりつつある
栗生賢人:エキサイエキサイ
GM:では、まず判定の方を先に行っていきましょう。

★五月日の目的について〈情報:UGN〉14


GM:先ほどの通りこの一件のみ、支援判定ありです。
GM:支援判定は〈情報:噂話〉〈情報:UGN〉7
GM:言い忘れてましたが、どちらも財産点使用可能です。
三栖湊:ではまずこちらが噂話で支援します
GM:どうぞ!
三栖湊:5dx+1>=7 コネ込み
DoubleCross : (5DX10+1>=7) → 9[1,1,6,9,9]+1 → 10 → 成功

GM:あぶなげないなあ
三栖湊:OK!
GM:メイン判定の達成値+3となりました。
鷺森七夏:じゃあこちらも支援しましょ
GM:あっそうか
鷺森七夏:あえっ
三栖湊:あれ、イベント組は判定可能でしたっけ
鷺森七夏:あ、そういうことか
GM:イベント側・判定側は別々という想定でした
GM:ごめんね!
栗生賢人:ですね、こちらは二人でいくという認識!
鷺森七夏:ご、ごめんなさい 「メインの判定を行わない側」の意味を読み違えてた
GM:エフェクトによる支援も分断されているとお考えください
GM:いえいえ、わかりにくくて申し訳ない
鷺森七夏:全てを理解しました
栗生賢人:では頂いた支援に、コネを乗せて更に判定は組織の助力!支部のみんな!力を貸してくれーッ!
GM:なんだとーっ
栗生賢人:13dx+5+3>=14
DoubleCross : (13DX10+8>=14) → 7[1,2,2,2,3,3,4,4,4,4,7,7,7]+8 → 15 → 成功

栗生賢人:あっぶねえ。
GM:あっちょうどいい感じに成功!
GM:やりますね……
三栖湊:セーフ!
栗生賢人:支援のおかげ…ありがとう三栖くん…!
三栖湊:お安い御用だぜ
GM:では開示していきます

★五月日の目的について〈情報:UGN〉14
目撃された言動から、彼の目的はふたつ。
「運を集めること」「それをもって鷺森惣太郎と勝負をすること」
前者はどうやら分割された現在の彼の持つ能力では難しいようで、ひたすらに「力」を集めている。
また、不毛さに苛立っている彼が次に狙うのは、実際に運を集めることのできる梓か、彼女の力に影響を受けている小比良舞だろう。
力を集め続けた今の五月日では、一般人である彼女はおろか、並のオーヴァードでも抵抗は難しいだろう。



【雨宿町町役場・地域親交課・ラウンジ】

栗生賢人:「さ、好きなのを選びな。ここは僕のおごりだ。100円ぽっちだけどね」
栗生賢人:職員向けの、巷のそれより若干値段の安い自販機。自分は先に買った缶コーヒーを手に、ランプが灯る自販機を顎で示す。
三栖湊:「……じゃあ、これで」 ピッと鳴ったのは緑茶のボタン。
三栖湊:ガランガランと背の高いペットボトルが取り出し口へと吐き出される。
栗生賢人:「渋いね。僕が君くらいの時は、妙な味の炭酸飲料を飲みまくったもんだけど」
三栖湊:「こっちのが落ち着くんで。いただきます」
栗生賢人:自販機の近く、安っぽいテーブルとこれまた安っぽい椅子に腰を下ろす。丁度、対面の椅子も空いている。……まあ、この時間。自分たち以外にひとはいないのだけれど。
三栖湊:栓を開けながら向いに腰掛ける。一つ口を付けて。
三栖湊:「……そんで、あの坊主の目的でしたっけ」
栗生賢人:「ああ。……端的に言うとね、「運を取り戻して、七夏ちゃんのひいおじいさんと勝負すること」だ」
栗生賢人:「うちの支部のみんなが、目撃情報やら被害者の証言やらから、そう推測した。きっと、その推測は正しい」
三栖湊:「つっても、アイツが奪ってたのって運じゃなくて力だったはずじゃ……」
栗生賢人:「そうだよ。だから、彼のやり方じゃあ、彼の望みは叶わない。……あるいは、それを分かった上で、何もしないままではいられないのかもね」
栗生賢人:「"アテナシ様"も言ってたろ?器物から生じた「あやし」は、その起源に縛られる。……出来なくても、やるしかないんだよ。たぶんね」
三栖湊:「……そういうもんか」
三栖湊:「でも、鷺森のじいちゃんはもうとうに亡くなってんだろ?」
三栖湊:「ハナから叶えようがない望みじゃねーか」
栗生賢人:「……その溝を埋められるのは、七夏ちゃんだけだろうね。うん、そこは彼女に期待だ」
栗生賢人:「この話は、もちろん七夏ちゃんとツツリちゃんにも伝わるようになってる。そのうえで、湊くんをここに呼んだのも、ちゃんと理由があってね」
栗生賢人:テーブルに肘をついて、だらしない姿勢でちびりちびりとコーヒーを啜りながら。
栗生賢人:「きみの……あー……連れの子、いるだろ」
栗生賢人:どういう関係か、こちらから断定することを避けるような曖昧な呼び方。
三栖湊:「……連れって訳でもねーけど。小比良のことか?」
栗生賢人:「うん、その子。……次に狙われるとしたら、その子かもな、って話」
三栖湊:「は?」
三栖湊:「なんでアイツが!?あいつは別に、オーヴァードって訳でもねえ普通の」
栗生賢人:「……梓、ってのは弓とセットみたいな言葉でさ。古典の授業で習ったろ?万葉集だっけ」
栗生賢人:「あの子の「幸運を分け与える」っておまじない。……十中八九、あの梓から、弓を通して伝わったものだ」
三栖湊:「……その運をアイツが狙ってるってことか」
栗生賢人:「そ。……正直、彼女を囮にして五月日をおびき出す、ってのが一番固い策ではある」
栗生賢人:「けどさ、湊くん」
栗生賢人:ぐい、と。半分ほど残った缶の中身を一気に飲み干して。
栗生賢人:「嫌だろ、そういうの」
栗生賢人:カツン。金属が、テーブルを打つ音。
三栖湊:「……たりめーだろ」
三栖湊:こちらも中身を飲み干したペットボトルをテーブルに置いて。
三栖湊:「んなことするっつったらアンタのこと殴ってたよ」
栗生賢人:「怖いなあ。もう若者と殴り合えるような年じゃあないんだぜ、僕」
栗生賢人:立ち上がって、缶とペットボトルをかっさらうように掴んで。まとめて、ゴミ箱に放り投げる。
三栖湊:「よく言うぜ。アンタが本気出したら俺の方がワンパンだろ」
三栖湊:なんだか良いようにあしらわれている気分になってぼやく。
栗生賢人:少年の愚痴めいた答えを、笑って受け流して。
栗生賢人:「……それじゃあ、早速だけど一働きだ。彼女、うちの支部員が送って行ってるはずだけど、手が大いに越したことは──」
柘植 小遥:その時、早足の足音が聞こえてくる。
柘植 小遥:「……いた。緊急事態」あなたたちを見て。
柘植 小遥:「"ジェイトーカー"から連絡。小比良舞と一緒に襲われてるって」
柘植 小遥:「場所は……」地図を表示しようとする。
三栖湊:「……」 最後まで聞く暇も惜しいというように駆けだす。
柘植 小遥:「ここ。小比良舞の自宅近辺で襲撃を受けて、今自動車で……」
柘植 小遥:「あっ」
栗生賢人:「っ……ああ、くそ」
柘植 小遥:「……"ワイズマン"。彼を追って」
柘植 小遥:「あと」
栗生賢人:「悪い、小遥ちゃん。地図は走りながら見る。こっちに転送を……ん?」
柘植 小遥:「わかってると思うけど、共振。気をつけてね」
GM:共振現象、というのは、この町独特の現象だ。
GM:強いワーディングと土地のレネゲイドが反応し、精神感応を起こす、という。
柘植 小遥:「転送はする。あまり引き込まれないように、といういつもの助言」
栗生賢人:「……分かってるよ。共感はしても、同一視はしない」
栗生賢人:「こと、「心」に関しちゃ、僕らより圧倒的にあっちの次元が上だ。……それじゃ、行ってくる」
柘植 小遥:「……よろしくお願いします」
柘植 小遥:彼女が敬語になるのは、本気の時だ。
栗生賢人:ああ、と頷いて。少年の足音がまだ聞こえるうちに、それを追って走り出す。
柘植 小遥:軽く頭を下げて、あなたたちを見送る。
栗生賢人:「……ああ、これじゃあ確かに火消しだ。火事が起こってはじめて役に立つなんて、ガーディアンの看板が泣くよ、まったく」
栗生賢人:足は止めず、薄い笑みは絶やさず。ただ、少年の気配を追う目だけが。
栗生賢人:僅かに、悔いるように歪んで──

GM:同時刻頃。

【雨宿町町役場・食堂】

GM:支部に戻ったあなたたちは、思わぬ来客と出会うことになった。
:「なあに、あんたまだ約定のこととか気にしてるわけ」
GM:町を歩いていたところを支部員に捕捉され、そう抵抗することもなく同行を承諾したのだという。
GM:一応人払いはされているが、部屋の外には見張りがいる。
八幡:「当然だろう……」
GM:こちらは支部で検査や事情聴取などを行っていた。特に成果はなかったようだが。
:「真面目だなあー。あ、でもさ。約定と証文があるってことは、あたしたち負けちゃったってことだよね?」
八幡:「? ……そう、だが……」どこか腑に落ちない顔をしている。
八幡:「……あまり、覚えていないな」
:「なんだそりゃ。まあ、あたしも覚えてないんだけどさ……」
GM:そんな会話をしていると、ふとあなたたちの入室に気付いたようだ。
:「あっ、惣太郎じゃない子とお姉さん」
八幡:「……む」
鷺森七夏:「おお。八幡、ここにいたんだ……それに、梓も」
:「遊びに来ちゃった。なんか怒られたけど」
:そういう認識らしい。
:「余計なことはしないから、また賽子振らない? お姉さんー」
四緒ツツリ:「なんだってそうも馴染めるんだ……」
鷺森七夏:「そりゃ、怒られるよ。人を襲おうとしたんだから……まあ、未遂だったけど」
:「シッコーユーヨですよ」気にしていない。
八幡:「何かあったのか、惣太郎」
鷺森七夏:いや、自分達に呪いのようなものをかけたから未遂でもないのか……?でも怪我とかはしてないしな……などとぼんやりした事を考えつつ。
鷺森七夏:「ああ……うん、ちょっとね」
八幡:「悪い事があったなら言うといい。守って進ぜる」
鷺森七夏:八幡は姿を消していつの間にか傍にいるようなことがあったけど。アテナシ様の屋敷での会話は、どうやら聞かれていなかったようだ。
:「真面目……」
四緒ツツリ:「八幡くんをちゃんと見たのは初めてだったね、そういえば」
鷺森七夏:「ありがと。……ううん、悪いことといえば、そうかな」
八幡:「……挨拶が遅れた。八幡だ。惣太郎を守るためにここに居る」ぺこりと頭を下げる。
鷺森七夏:「ただ、それは……私というよりも、君達二人の身に起こることなんだ」
八幡:「悪い事が? 私の守りは堅いぞ」
:「あたしも、避けるのは大得意」
鷺森七夏:「……その感じだと、ひとまずは元気そうかな」少なくとも今日明日に消えるようなことはなさそうだ、と少し安心して微笑む。
八幡:「元気だが……?」首を傾げている。
鷺森七夏:「じゃあ、黒備……って」
鷺森七夏:「何のことかわかる?」
:「…………」
八幡:「…………」
:「……ちゃんとはわかんないけど、あたしと繋がってるのはわかる」
八幡:「……そうか。すごいな。私はなんだか……気持ちがモヤモヤするばかりだ」
八幡:「だが、そう。繋がりが……」
八幡:「…………私たちの名前、か?」
八幡:はっと息を呑むように。
鷺森七夏:「……」自分自身の事が不確かで、危うい状態にあるというのは。なるほど確かなようだ。
四緒ツツリ:興味深そうに眺めている。
鷺森七夏:「うん」
:「ああー、そういう感じだった気もする。そうかも。なんかいかついね」
鷺森七夏:「君達ふたり……八幡と、梓と」
鷺森七夏:「あの五月日。三人を繋ぐ名前だよ」
八幡:「……おお」
八幡:「そうか、名前を忘れていたのは、惣太郎だけではなかったのだな」
八幡:まだ記憶があやふやのようだ。
鷺森七夏:「……うん、それでね」
鷺森七夏:少し言いにくそうに、言葉に迷ってから。
:「別に今は梓なんだから、いいんじゃないかなあ……」ねー、と四緒さんの方を見ながら。
八幡:「?」
鷺森七夏:「……鷺森惣太郎はもう、亡くなってるんだ」
八幡:「またなんだかそういうことを言うな。お前はそこにいるのに」
鷺森七夏:「違うよ」
:「この子は惣太郎じゃないでしょ。お家にでもいるんじゃないの?」
鷺森七夏:「……私は、違うんだ」かれの眼を見たまま、静かに首を振って。
鷺森七夏:懐から一枚の封筒を取り出す。
鷺森七夏:「これは……本物の鷺森惣太郎が、君達二人に宛てたもの」
八幡:「…………」
鷺森七夏:二人の前に置いて差し出す。
:「……へえ」遠慮なく読み出す。
鷺森七夏:「自分が死んだら渡してほしい、って言ってたんだって」
八幡:「…………」目がゆっくりと動く。
八幡:「……『この手紙が読まれているということは、恐らく僕は』」
:「声に出して呼んだら、惣太郎がなんかかわいそうじゃない?」
八幡:「……そうか……」
八幡:「……なんだろうな」
:「約定は気にするな、とか」
:「生きたいように生きればいい、とか」
:「別に……」
:「別に、言われなくたって……」微かに声が震える。
八幡:指で、崩れた筆文字をなぞる。
八幡:「……奴の字だ」
八幡:「そうか」
八幡:「……済まない」
八幡:「おかしいとは思っていたんだ……」
八幡:ふう、と息を吐いて黙り込んでしまう。
:「そっかあ。もう、いないんだ。遊べないんだね」
:んー、と伸びをする。
鷺森七夏:「……こっちこそ、ごめんよ」
四緒ツツリ:(『あやし』を利用していたと思ったら、好かれていたのか慕われていたのか)
八幡:「……何を謝る」
鷺森七夏:「ずっと認められなかったくらい、辛いことを……」
鷺森七夏:「こうやって、突きつけちゃったから」
八幡:「……辛いのかどうか、は……よくわからない」
八幡:「奴のことをどう思っていたのか、定まっていないんだ」
八幡:「まだどこか、妙なのかもしれないな」
:「あっ、あたしも」
GM:あなたたちは、思い出すかもしれない。
GM:「鷺森惣太郎の死を認めること・己の心を見極めること」の二つが必要だ。
GM:今二人は前者を行った。後者については未定のまま、ということかもしれないと。
:「お姉さん、そういうことある?」
:「すごく縁があって、何か思うところのある人をどう思ってるのか、よくわかんないってこと」
:四緒さんに、恐らく絆についてだろう質問を問いかける。
四緒ツツリ:「ふうん……無くはないけれど」
:「無くはないんだ」
GM:ただし、通常の心理とはどうも違うだろうとは想像ができる。
GM:分裂したことによる弊害であろうとも推測ができるだろう。
四緒ツツリ:「大体……最初だけだ、わからないのは」
:「ふむふむ」
四緒ツツリ:「好奇心と怖い気持ちが合い混ぜになっている。混乱しているだけだよ」
:「混乱かあ……」
:「最初って感じじゃないよね。なく……亡くなってるんだから、十年? 二十年?」
:時間感覚はまだおかしい。
八幡:「……我らが分かれた時、思いもバラバラになってしまったのかもしれないな」
四緒ツツリ:「君たちが動き出したのが昨今なのも関係しているだろうが」
四緒ツツリ:頷く。
:「ふーん……」
四緒ツツリ:「ともあれ、ずっとわからないままじゃないだろうし、それじゃあいけない」
八幡:静かに頷く。
:こくこくと頷く。
四緒ツツリ:「どちらに転がるかだ……運任せにはしないことをお勧めするよ」
:「うーん……」考え込んでいる。これまで運任せにしていたので。
鷺森七夏:「……私にとって。ひいおじいちゃん……惣太郎さんはさ」
鷺森七夏:「きっと、右も左も分かんない赤ちゃんの頃に、可愛がってもらったりはしたんだろう……と思うけど」
鷺森七夏:「ほとんど何も、覚えてないんだよね」
鷺森七夏:「どうやって撫でてもらったとか。どんな言葉をかけてもらったとか」
八幡:「…………」
鷺森七夏:「どんな声で喋って、どんな顔をする人だったとか」
鷺森七夏:「全然、知らなかったんだ」
鷺森七夏:「……ちょっとだけ知ってるのは」
鷺森七夏:「お父さんとか、親戚の人達とか……アテナシ様とか。それに、君達とか」
鷺森七夏:「誰かが口にする、おはなしの上での事だけ」
鷺森七夏:「……死んだ人っていうのは、そういうものなんだ」
:「…………」
鷺森七夏:「この世のどこにもいなくて。話したくても話すことはできなくて」
鷺森七夏:「だから、そのひとを形作るのは、誰かが口にするおはなしだけだ」
鷺森七夏:「君達の中にあるそれを……惣太郎さんのおはなしを」
鷺森七夏:「どんな風に語るのかは。今となっては、君達にしか決めれないこと」
鷺森七夏:「……今はまだ、もう少し。悩んじゃうかもしれないけどさ」
鷺森七夏:「もし、その心が決まったら。私にも、聞かせてほしいな」
:「……ん」小さく首を縦に振る。
八幡:「……わかった」
鷺森七夏:「ふふ」二人のその応答に、ふわりと笑みを浮かべる。
八幡:「しかし、約定を気にするなと言われても、どう……」
八千代 路夜:その時、急ぎ足の足音が近付いて、ドアが開いた。
八千代 路夜:「二人とも、大変。小比良さんを送ってもらってたんだけど、そこで襲撃があったみたいなの」
八千代 路夜:「悪いけど向かってくれる? 場所は……」
:「!」
鷺森七夏:「え、小比良ちゃんが!?」
:「嬢ちゃん……五月日が?」
:今の持ち主にも愛着はあるのだろう。立ち上がる。
八幡:「お前……」
四緒ツツリ:「非常事態だ。せっかく緊張も解れてきたところだったが」
:「悪い、ちょっと先に行く。皆さんどーも!」
:《瞬間退場》
:そのまま、ぱっと消えてしまう。
:これが出来るからこそ、やすやすと捕まったのだろう。
鷺森七夏:「わっ、また消えた……」
八幡:「……私は……」
八幡:「ついていっても構わないだろうか」鷺森さんに。
鷺森七夏:「もちろん……いや。ううん、そうだな」
八千代 路夜:「ああー、もう、ちゃんと大人しくしててくれないかな……」眉根を寄せている。
鷺森七夏:「一つだけ」八幡の顔をじっと見ながら、人差し指を立てて。
鷺森七夏:「私のこと、名前で呼んで」
八幡:「ひとつ……」人差し指を立てる。
八幡:「…………」
八幡:「七夏」案外しっかりした声でそう呼んだ。
八幡:「お前は鷺森七夏だな」
八幡:「覚えた」
鷺森七夏:「ふふっ、よろしい」嬉しそうな笑みを浮かべて。
八千代 路夜:「関係者だし、連れて行くこと自体は問題ないけど」
八千代 路夜:「共振には気をつけて。助けてあげてね」
八千代 路夜:この町独自の現象について忠告をする。
四緒ツツリ:「共振。資料で確認はしましたが」
四緒ツツリ:「実体験は初めてです。是非味わいたいものですね」
八千代 路夜:「精神的に影響を受けるから、場合によっては……ってもう!」
鷺森七夏:「……ええ、気をつけます。でも」
八千代 路夜:「侵蝕率も上昇することがある。本当に注意をしてね」
鷺森七夏:「きっと、大丈夫ですよ」過去を受け入れることのできた、今のこの子なら。
鷺森七夏:「それでは、緊急なので。早速ですが、失礼しますっ」ひゅう、と風が巻き起こる。
鷺森七夏:次の瞬間には少女の姿はそこになく。
鷺森七夏:いつの間にか開いた窓から風が吹き込んで、カーテンがはためいている。
八幡:それに合わせるように姿を消していた。
四緒ツツリ:「あっ! 待ってくれよ、もう!」
四緒ツツリ:和装を走るための形に、編みかえて扉から出ていく。
四緒ツツリ:「いっときも目が離せないな、終幕が近いということか……待ってって!」

GM:ロイス取得と購入判定。購入は最後かな。
三栖湊:栗生さんに〇信頼/食えないでロイス取得します
栗生賢人:ロイスは1枠残して保留、購入は……ここで最後のを使ってしまいましょう、組織の助力。リアクティブアーマーを狙います。
GM:おお、どうぞ!
四緒ツツリ:鷺森七夏/〇興味/置き去り で取得しようと思います。
栗生賢人:11dx+5>=24
DoubleCross : (11DX10+5>=24) → 8[1,2,3,4,4,5,5,6,6,7,8]+5 → 13 → 失敗

栗生賢人:駄目だった!以上です。
鷺森七夏:四緒ツツリ:○信頼/ごめんね で取得します
四緒ツツリ:ブルゲ欲しい人いるならもう機会も無さそうだし挑戦しようかな
鷺森七夏:こちらは強化素材でも買おうかなあ
三栖湊:購入はこっちもブルゲいっとこ
栗生賢人:こちらはひとつ手持ちでありますね。セットアップが埋まってる人もいなさげ。
三栖湊:こっちも一つ持ってるはず
四緒ツツリ:フーム
四緒ツツリ:そこまで必要性も無いかな? じゃあリアクティブアーマーに挑戦しましょう
三栖湊:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 8[2,8,8] → 8 → 失敗

三栖湊:ダメー。以上!
鷺森七夏:3dx+1>=15 強化素材
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 9[5,8,9]+1 → 10 → 失敗

鷺森七夏:おしまい!
四緒ツツリ:能力訓練:社会と一体化して、砂の加護も使用します。
四緒ツツリ:9dx+3>=24
DoubleCross : (9DX10+3>=24) → 10[1,1,1,1,4,5,8,10,10]+2[1,2]+3 → 15 → 失敗

四緒ツツリ:残り財産9点。ぴったり!
GM:おおっすごい
四緒ツツリ:着用します~
栗生賢人:フルアーマーツツリちゃん……!
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (72 → 75)
四緒ツツリ:行動値4になっちゃった
GM:カバーこわいな……


ミドル6


GM:全員登場推奨です。
GM:登場する人は登場侵蝕をお願いします。
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 9)増加 (77 → 86)
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 10)増加 (79 → 89)
GM:あがる
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 9)増加 (75 → 84)
GM:みんなテンション高いですね……!
四緒ツツリ:あついからね…
GM:あついなら仕方がない
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (76 → 79)
栗生賢人:落ち着いていた。
GM:あっ落ち着いてる

GM:あなたたちは襲撃の話を聞き、町中、旧市街地方面へと向かった。
GM:示された地点は「大体この辺」とのことで、どうやら移動をしているらしい。

【雨宿町・路上・夕方】

GM:住宅街をぐるぐると疾走している車が一台。上には和装の少年がとりつき、攻撃を加えている。
鈴掛 喜一:「あー、まずいまずいまずい、完全に捕捉されました。早く来て栗生さんたち!」携帯端末に向けて叫ぶ。
鈴掛 喜一:「止まったら即アウトだこれ。どうすっかな……!」必死でハンドルを握っている。無茶な運転だ。
小比良 舞:後部座席で、ワーディング効果によりぐったりと俯いている。怪我はないようだが、意識もない。
鈴掛 喜一:「この子はともかく守んないと……社用車がボッコボコなのは最悪許してもらって……」
GM:ドン、とさらに屋根の上で重い音がした。
:「五月日っ! ちょっと! やりすぎ!」不意に姿を現し、車の屋根に降り立つ。
:「うちの嬢ちゃんを本気で殴る気?」
五月日:「うるさいっ! 俺は惣太郎と勝負をする……そのためには……!」
五月日:ぎらつく光を宿した目で、何度も車の屋根を打ち据える。
:「もう、何もかもおかしいってどっから言えばわかんのかな……」
:「さっき聞いたの。惣太郎はもういないの! ……勝負ももうできないんだってば!」
五月日:「……そんなわけがない。あるものか。俺は……うわっ」
GM:車がカーブで急加速し、二人は放り出された。
五月日:「……っ!」着地をする。
三栖湊:その隙をつくように、車と二人の間に立ち塞がる影がある。
:「……あ」ふわ、と地面に降りる。
三栖湊:「……間に合った、か」
GM:車はあなたの姿を認めると、急ブレーキをかけて止まる
GM:中にはぐったりとはしているものの、無事な小比良舞の姿がある。
三栖湊:小比良の姿を確認した後、走り続けで乱れた息のまま五月日を眼光鋭く睨みつけ。
五月日:「……またお前か」こちらも睨みつける。
三栖湊:「言っただろうが」
三栖湊:「俺の前で、俺の知り合いに手出して、易々奪えると思うなってよ」
五月日:「うるさい。俺にはそいつの運が必要なんだ……!」
五月日:「ちょうど本体も来たことだし。一緒に貰ってやる!」梓の方を見て。
三栖湊:「それ自体が勘違いだとか、人様から奪ったもので勝負をするなとか、とっとと目ぇ覚ませアホとか」
三栖湊:「言ってやりたいことはごまんとあるが。今は一個で済ませてやる」
五月日:あなたの言葉がどれだけ届いているのか。目は据わっている。
三栖湊:「小比良にゃ指一本だって触らせねーよ、このアホ坊主!」
五月日:「……上等」
五月日:「俺の刀で蹴散らしてくれるわ!」
四緒ツツリ:「おおっと! 待ちなよ!」
:「……お姉さん」
四緒ツツリ:声を張る。転がしてきたキックボードを乗り捨てる。
五月日:「お前もか」
四緒ツツリ:「ちょっと二人とも焦りすぎだ。せっかくの舞台の幕引きなんだよ」
四緒ツツリ:「役者が揃ってからした方が、互いに後腐れないだろう。なに、すぐさ」
四緒ツツリ:「それに……私だけ君に所属を名乗ってなかったからね。これは大変な損だよ」
五月日:「……どこの誰でも、俺が叩きのめして勝つだけだが」
四緒ツツリ:「改めて。四緒ツツリ……この町の裏で糸を引く情報通にして、情報屋だ」
:「……!」
:「あ、あたし、なんかすごい人に声かけちゃったんだ……!」
四緒ツツリ:「ふふん」自慢げ。
四緒ツツリ:「五月日……君に、”見失っている自分”の情報を売ってやりに来た」
五月日:「……知らん!」刃のない刀を大きく振る。
五月日:「糸なぞ払えばすぐだ。要るものか!」
栗生賢人:「そう言うなよ、お買い得だぜ?ツツリちゃんが自分から売り込むなんざ、滅多にないっていうのに」
栗生賢人:割り込む声には、僅かに疲労が見える。力強いとは言えない足取りも同じく。
栗生賢人:──押っ取り刀で駆け付けた故、といえば聞こえはいいが。その実、慣れない走りで息が切れかけているだけだ。
五月日:「俺は……そんなもの要らん。要るものか」かぶりを振る。
五月日:「刀が、鈍る」
栗生賢人:「いいや、必要に見える。……お前さんに必要なのは、運じゃない。ましてや、力でもない」
栗生賢人:乱れていた息をようやく整えて、疲れを誤魔化すように、にやりと笑って見せる。
栗生賢人:「──お前さんにそれを教えてくれる子を、連れてきた」
五月日:「……!」
鷺森七夏:──ぱしゃ、と水の跳ねる音。どこか高所から飛び降りてきた影が、生成した水球をクッションに着地。
鷺森七夏:「あれ食らっても、さっぱり反省してないんだ」じとりとした眼で五月日を見て。
五月日:「……惣太郎」
:「七夏ちゃんだってば……」
鷺森七夏:「言ったでしょ。惣太郎は、もういないよ」
鷺森七夏:「それに、私はあの人と違って」
五月日:「お前はそうやってすぐぬけぬけと言い逃れをする!」
鷺森七夏:「賭け事とか、勝負とか。あんまり好きじゃないんだ」
五月日:「……嘘だ!」
鷺森七夏:ふう、少年の気魄を前に溜息を吐いて。
五月日:「嘘だ、嘘だ、嘘だ」
鷺森七夏:「本当だよ。奪うだの、出し抜くだの……傷つけるだの」
五月日:「いつも勝負をしていただろ……!」
鷺森七夏:「疲れるし、しんどいんだもの」
五月日:「…………!」
五月日:「ならば、今からその、お前が嫌なものを叩きつけてやる……!」
五月日:ひゅっ、と刀を振る。構える。
鷺森七夏:「……子供め」
八幡:「……そうだな……」スッと姿を見せる。
八幡:「どういうわけか、分かたれた我らは皆子供だ」
鷺森七夏:「……八幡。君は、どうしたい?」
八幡:「……私は……迷っている、が」
鷺森七夏:「最初の選択だ。過去を受け入れて、"これから"へと進んでいく君の……ううん、君達の」
八幡:「できるならば、止めたいと、そうは思う」
:「あたしだってそうだよ。狙われてるし……」
五月日:「…………」
鷺森七夏:「ん。だったら、仲直りだ。……こういうの、君達が同じように感じるかはわかんないけどね」
鷺森七夏:「兄弟姉妹ってのは、仲良くするべきだ」
五月日:「俺は、そんな甘さに屈するものか」
鷺森七夏:「……心配しなくても、甘いだけじゃないよ」す、と右手を上げる。水が渦を巻く。
鷺森七夏:「次は、溺れるくらいじゃ済まないからさ」右眼が開く。
五月日:「守りのことしか考えぬ腰抜け。遠くから運良く当てるだけのヘタレと一緒にするな……!」
五月日:《ワーディング》と同時に、以下のオリジナルエフェクトを使用します。

オリジナルステージ限定エフェクト《産土の共振》。
タイミング:オート
対象:シーン(選択) 射程:視界
対象に目標値8の意志判定を行わせる。失敗した者は侵蝕率+1d10。
また、判定の結果に関わらず、対象にはそのシーンに登場済みの人物の精神に共振を受ける。


GM:具体的にはシーン切り替わりなしにマスターシーンが挿入されます。対象になったキャラクターは内容を認識します。
GM:これは便宜上使用者を定めていますが、土地の影響による現象のようなものとお考えください。
GM:では、意志判定をお願いします。成功すれば侵蝕上昇はなし。
GM:プチ衝動判定のようなものですが、暴走付与はありません。
鷺森七夏:6dx+4>=8 意志
DoubleCross : (6DX10+4>=8) → 7[2,3,6,6,6,7]+4 → 11 → 成功

四緒ツツリ:砂の加護を使用します。
三栖湊:5dx>=8
DoubleCross : (5DX10>=8) → 9[2,4,6,8,9] → 9 → 成功

四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (84 → 87)
栗生賢人:こちらも自分に砂の加護を!
四緒ツツリ:7dx+2>=8
DoubleCross : (7DX10+2>=8) → 9[2,3,4,7,8,9,9]+2 → 11 → 成功

栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (79 → 82)
栗生賢人:7dx>=8
DoubleCross : (7DX10>=8) → 8[2,3,3,5,5,7,8] → 8 → 成功

GM:つよいな……!
栗生賢人:ギリギリ成功!
GM:では全員侵蝕上昇はなし。ただしマスターシーンは体験してもらいます。

GM:この土地のレネゲイドがあなたたちの心を揺さぶる。共振が始まる。

GM:いつかの時。ある蔵の中にて、人影がふたつ。
GM:まだ若い青年と、男とも女ともつかない、黒い人の姿をした器物のあやし。
GM:賽子が振られ、少し不自然な動きをしてころりと止まった。三の目。
黒備:「さあ、こちらの勝ちだ」

妖男子メーカー
GM:いち、にい、さん。たん、とコマが「あがり」の升目に届いた。
鷺森惣太郎:「やれやれ。これはしてやられた」

青年メーカー
黒備:「なかなかの勝負だったが……ようやく勝ちだ!」
黒備:「ともあれ、証文を書くぞ。ずっとこの時を楽しみにしていたんだ」
鷺森惣太郎:「何を頼まれてしまうやら」
黒備:ククク、と得意げに笑いながら、傍らの硯で墨を擦り何やら記す。
黒備:『私、黒備は鷺森惣太郎殿との勝負に就き』
黒備:『この先必ずや、その身を守ることをここに誓う』
鷺森惣太郎:「……おい、まさかこんな……」
黒備:「嫌とは言わせんぞ。勝てばひとつ、何でも言うことを聞いてもらう。そういう決まりだ」
黒備:愉快そうに笑う。相手は眉を顰める。
GM:それはそうだ。勝った方が約定に縛られるなど、聞いたことがない。
黒備:「どうせ、似たようなことを押し付けようとしていたのだろう。この私に」
黒備:「決めたのはそちらだ。ほら、守ってもらおうか」
鷺森惣太郎:「……どうして、こんな真似をする?」怪訝そうに、慎重に言う。
黒備:「さあて。気まぐれかもしれんが……ひとつ」
黒備:「どうも賢しらであやしと見れば利用してかかる、そんなお前に」
黒備:床に積まれた証文の山を見る。全て惣太郎が勝負に勝った結果のものだ。
黒備:同時に、これだけの数のあやしがこき使われていた、そのことも意味する。
黒備:「一人くらい無償の友がいてやっても良いと、そう思ったのかもしれんな」
黒備:「また遊ぼうな。惣太郎。次もまた私の勝ちだ!」
鷺森惣太郎:なんだか泣きそうな顔をして、その様を見ていた。ただ、見ていた。
GM:こうして、その約定は結ばれた。
GM:遠く時間が過ぎ、誰もが証文のことを忘れ去っても、約定だけは残った。

GM:それからしばらくの後、人界は戦の混乱で大変な騒ぎが起きた。
GM:蔵の中の物はふとした機会で散逸し、黒備という名だった者は三つの姿に分かれる。
GM:それでも、記憶が靄のように薄れながらも彼らはこれだけは覚えていた。
八幡:(ああ、約束を守らねば。あの者を守らねば)蔵に仕舞われたままの兜は愚直に約束を思う。
:(もう一遍くらいは遊びたいな。楽しい奴だった)あちこちに売られ流れた弓は気楽に再会を願う。
五月日:(あいつと勝負がしたい。ああ、あいつは強かったなあ)打ち捨てられた刀は一心に再戦を夢見る。
GM:化生岩の活動に伴い、彼らは力を取り戻した。
GM:そうして、想いのままに動き出す。
八幡:(……そうか。私はただ、約定などなくとも)
:(あいつのことを、好きだった。それだけだったんだ)
五月日:(…………)
GM:友を守ること。友と遊ぶこと。友と勝負をすること。望みはただ、それだけだった。

GM:あなたたちが感じた記憶は、このようなものだった。
GM:そして。
八幡:鷺森惣太郎に対するロイス感情を「○友情/疎外感」に変更し、ロイスをタイタス化します。
:鷺森惣太郎に対するロイス感情を「○友情/憤懣」に変更し、ロイスをタイタス化します。
五月日:鷺森惣太郎に対するロイス感情を「友情/○敵愾心」に変更します。

GM:共振はすぐに終わる。そうして、現実が戻ってくる。

GM:そこで。

GM:そしてここで、知覚で目標値14の判定をお願いします。
GM:全員判定可、誰か一人成功でOKです。
GM:この判定の成否でクライマックス戦闘の展開が少し変わります。
栗生賢人:なるほど。……ここは四緒さんにバフを束ねますか。(知覚持ち&感覚が一番高い)
四緒ツツリ:わかりました~
栗生賢人:あ、ラウンド1回のオートはここで改めて使えますかGM!
鷺森七夏:援護ブレスまですれば他の支援は過剰な気もする?
GM:あ、そっか。使えるものとします
鷺森七夏:あっそこは気になる
四緒ツツリ:鷺森さんの支援があれば素でぬけますね
三栖湊:ならそれで行きますか 他の人は素振りで
栗生賢人:おお。ウィンドブレスのちから…。
栗生賢人:ですね。ではこちら、素振り。
栗生賢人:4dx>=14
DoubleCross : (4DX10>=14) → 7[1,4,4,7] → 7 → 失敗

栗生賢人:失敗!
鷺森七夏:一応素振り見てからがいいか
四緒ツツリ:そですね
三栖湊:4dx+1>=14
DoubleCross : (4DX10+1>=14) → 10[1,4,7,10]+1[1]+1 → 12 → 失敗

GM:惜しい
鷺森七夏:四緒さんだけ待ってもらって
三栖湊:あっ惜しかった
四緒ツツリ:おしい
鷺森七夏:3dx+1>=14 知覚
DoubleCross : (3DX10+1>=14) → 6[1,6,6]+1 → 7 → 失敗

鷺森七夏:では改めて支援よっ
GM:どぞ!
鷺森七夏:《援護の風》《ウィンドブレス》で四緒さんの判定ダイス+5、達成値+9
GM:たっか
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を4増加 (89 → 93)
四緒ツツリ:うおお~~鷺森さんの力が入ってくるぞい
四緒ツツリ:10dx+10>=14
DoubleCross : (10DX10+10>=14) → 9[1,1,2,4,4,5,6,8,8,9]+10 → 19 → 成功

GM:完全に成功
GM:さすが!
鷺森七夏:いえい
四緒ツツリ:完全に鷺森さんのおかげ
鷺森七夏:二人の力だよお
栗生賢人:共同作業…!
GM:仲間……

GM:では、意識を取り戻した時、四緒さんは先に気がつきます。
GM:五月日がいち早く動いて、梓の腕を捕まえていることに。
:「……っ、痛っ!?」
五月日:「……今の夢がどうだろうが」
五月日:「惣太郎が今どうなっていようが」
五月日:「なんでもいい。お前の力を寄越せ!」
四緒ツツリ:「やめるんだ!」手首の先を解いている。
五月日:「!」
四緒ツツリ:細い帯が伸び、五月日さんの身体を引き寄せる。
五月日:「……なっ、おのれっ」
五月日:手がするりと離れる。
:「お姉さん、ありがと!」それでも、軽く膝をつく。
四緒ツツリ:「うわっ……なんのなんの」力を失いつんのめる。
:少しばかりは力が奪われてしまったのだろう。
:「ああっ、大丈夫!?」
四緒ツツリ:「私の心配してる場合じゃない、気をつけろ!」
五月日:「なんで……どいつもこいつも……邪魔を……」ぐい、と手を引き、再度引き剥がす。
五月日:「許さんぞ、惣太郎も、その周りのお前らも!」
八幡:「……七夏」
鷺森七夏:「……」知らず、眦に涙が垂れている。
鷺森七夏:かけられた声にはっとして、手の甲で拭う。「……今のが、共振……」
八幡:「そのようだ。おかげで私は少し、自分のことがわかった」
八幡:「……何もなくとも、良いのだな。守るのは」
八幡:「私はお前たちを守るぞ。そう決めた」
鷺森七夏:「……それは」
鷺森七夏:「もう友達ってことで、いいのかな?」
八幡:「うむ」
鷺森七夏:「ふふ」
八幡:こくりと頷き、五月日に向き直る。
鷺森七夏:「だったら、私もお返ししなくちゃ。でもって」
鷺森七夏:「あの子とも、友達になるとしよう」こちらも、共に五月日に向き合う。
GM:NPCカードがひとつ使用可能になりました。

NPCカード:八幡
《星砕き》
タイミング:オート
対象:範囲(選択)
対象に与えられる(予定の)不利な効果を全て打ち消すことができる。シナリオ1回。
打ち消したい効果が適用された直後に使用する。
これはエフェクトではなく、エンブレム相当として扱う。


:「……お姉さん。あたし、ちょっとすぐ戦うのは無理そうだけど」
:「助けることだけはできると思う」
四緒ツツリ:「ふうん? 『あやし』の力か。興味があるね」
:「いろいろ迷惑をかけて集めた運」
:「だいぶ取られちゃったけど、今、預けるよ」
:手を伸ばす。
四緒ツツリ:手を取る。
:「あいつをよろしく」
GM:NPCカードがひとつ使用可能になりました。

NPCカード:梓
《弦鳴らし》
タイミング:オート
対象:単体
判定前に使用することで、判定のダイス数を+3個する。シナリオ1回。


四緒ツツリ:「言っただろう? 彼には本当の自分の情報を売ってやりに来たのさ」
四緒ツツリ:「情報屋が嘘を吐いては意味がない」
:「めっちゃ高く売りつけてやって……払える程度に」
:「あたしは惣太郎のこと、ちゃんとケリをつけられたから。同じように」
:「お願いします!」
四緒ツツリ:「任せるといい」
:へへ、と笑って、腰を下ろす。
四緒ツツリ:「こちらには運命の絃がある。最高のシナリオを編んでやろうじゃないか。ふふん」
四緒ツツリ:五月日さんに向き直る。
鈴掛 喜一:「栗生さん、三栖くん!」車の窓から顔を出す。
鈴掛 喜一:「いや助かったわ。小比良ちゃんはこっちで確保してますから!」
鈴掛 喜一:「安心してやっちまってほしい」
栗生賢人:「うん、頼むよ喜一くん。……さて、それじゃあ湊くん」
栗生賢人:──鉄火場に相応しくない、緩んだ笑みは。垣間見た光景、かつてあった繋がりが、今も途切れていないことに対してのもの。
栗生賢人:そんな、いつも通りの笑顔のまま。
栗生賢人:「やろうか。……それとも、何か語るべきことはあるかい?」
三栖湊:「了解。しっかり見ててくれ」
三栖湊:「こっちもとっとと終わらせる」

GM:エンディング到達条件解放。「五月日に鷺森惣太郎の死を認めさせること」です。
GM:詳細は次のシーンで。

GM:ロイス取得のみ可能です。
鷺森七夏:五月日:◯興味/脅威 で取得します。
四緒ツツリ:梓/〇好奇心/秘密 → 梓/〇お得意様/心配 に変更
鷺森七夏:八幡:○尽力/心配 → 八幡:○友情/心配 に変更します。
三栖湊:ロイスはまだ保留!
鷺森七夏:以上。
四緒ツツリ:五月日/お得意様/〇怖い で獲得します。
栗生賢人:黒備に「■親近感/嫌悪」で取得、これで7枠め!


クライマックス


GM:全員登場です。
GM:登場侵蝕をお願いします。
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を1d10(→ 6)増加 (93 → 99)
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を1d10(→ 3)増加 (86 → 89)
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を1d10(→ 1)増加 (82 → 83)
GM:おちついてる
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を1D10(→ 8)増加 (87 → 95)

GM:ではまず、軽く説明。
GM:最初に、エンゲージは以下の通り。

           [五月日(7)]
               |
              10m
               |
[三栖(7)・鷺森(6)・栗生(5)・四緒(7)]


GM:この戦闘では、五月日を戦闘不能にした後、次以降の手番で同エンゲージに入り、メジャーアクションを使用することで
GM:「『鷺森惣太郎の手紙』を読ませる」ことができます。
GM:3ラウンド目の全員の手番終了時までに同アクションを行うことが戦闘終了条件です。
GM:戦闘終了=先ほどのエンディング到達という扱いになります。
GM:手紙は扱いはアイテムですが、所有者の設定などは特にありませんので、宣言のみで使用できるものとします。
GM:質問はありますか?
鷺森七夏:大丈夫です~
四緒ツツリ:大丈夫です!
三栖湊:大丈夫です
栗生賢人:OKです!
GM:はーい
GM:ではまず衝動判定。意志で目標値9。
GM:五月日のレネゲイドがさらに膨れ上がる。先ほどよりも攻撃的に……。
鷺森七夏:6dx+4>=9 意志
DoubleCross : (6DX10+4>=9) → 10[1,3,3,3,10,10]+5[1,5]+4 → 19 → 成功

鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を2d10(→ 2)増加 (99 → 101)
栗生賢人:3dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 7[2,3,7] → 7 → 失敗

鷺森七夏:落ち着き
GM:器用な上げ方だ
栗生賢人:ウワーッ!
栗生賢人:2d10+83
DoubleCross : (2D10+83) → 13[6,7]+83 → 96

三栖湊:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 9[1,5,6,8,9] → 9 → 成功

四緒ツツリ:暴走はコワイ! 砂の加護だ!
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を3(→ 3)増加 (95 → 98)
三栖湊:三栖 湊の侵蝕を2d10(→ 15)増加 (89 → 104)
三栖湊:がっつり上がった
四緒ツツリ:6dx+2>=9
DoubleCross : (6DX10+2>=9) → 10[2,3,5,8,9,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

GM:たかい!
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を2d10(→ 13)増加 (98 → 111)
栗生賢人:意志がつよい。
GM:悲喜こもごも
四緒ツツリ:ヤバいわね
GM:では、戦闘を開始します。


■セットアップ■

五月日:《惑いの庭》《支配の因子》対象はPC4人。
五月日:対象が行うあらゆる判定のダイスを-8個、攻撃力を-25します。
三栖湊:エッグ!?
鷺森七夏:や……やばいよ!
五月日:ククク……さあどうする
鷺森七夏:奥の手を使うっきゃね~~
四緒ツツリ:ウォワ~
五月日:なにっ
鷺森七夏:NPCカード:八幡《星砕き》
鷺森七夏:この使用を宣言するぜ!
八幡:あいよ
栗生賢人:ヤッター!!
八幡:対象はどこまでだろうか
鷺森七夏:PC4人みんなで!
八幡:みんなだな。了解した。
八幡:対象、PC4人に与えられる(予定の)不利な効果を全て打ち消す。
五月日:ええ……
四緒ツツリ:やったー!
五月日:こ、こちらは以上だ……
鷺森七夏:他はセットアップないです~
栗生賢人:使っておきましょう。ブルーゲイル使用、行動値+5の侵蝕値+5!
五月日:ぐぬぬ
四緒ツツリ:こちらも他には無し
三栖湊:こっちは良いかな 素で同値なので無し!

五月日:「……先の俺と同じと思うなよ」
五月日:手をかざした瞬間、あなたたちの身体から何か抜け出るのを感じるだろう。
五月日:「力と運とを寄越せ!」
八幡:そしてそれが、次の瞬間不意に和らぐのも。
八幡:「……守りはやらぬ」
八幡:「私は私の意志で守る。あの時と同じで……違う友を!」


■イニシアチブ■

GM:行動値順だと現在10の栗生さんが最速ですね。
GM:そこに
栗生賢人:おっ
五月日:《加速する刻》
五月日:手番をもらったぞ
栗生賢人:おのれー
GM:五月日が動きます。
五月日:マイナーで戦闘移動。同時に《縮地》。PCたちのエンゲージへ。
五月日:メジャー、コンボ:『丹後五年五月日』《形なき剣》《要の陣形》《完全なる世界》《コンセントレイト:オルクス》
五月日:対象は……三栖、鷺森、栗生の三人。この攻撃に対するドッジダイス-1個。
GM:妨害系はないかな……判定します
五月日:13dx7+4
DoubleCross : (13DX7+4) → 10[1,1,2,2,3,4,4,5,6,7,7,9,10]+10[1,1,2,10]+5[5]+4 → 29

五月日:む、これは……
五月日:《妖精の手》。ダイスを1個目を10に。
栗生賢人:持ってやがったー!
五月日:1dx7+34
DoubleCross : (1DX7+34) → 10[7]+6[6]+34 → 50

五月日:上がったぞ! リアクションを
鷺森七夏:そのままならなんとかなったかもだが……50はなぁ
三栖湊:ダメ元ドッジ
栗生賢人:暴走中でリアクション不能!
三栖湊:5dx+1>=50
DoubleCross : (5DX10+1>=50) → 9[1,3,4,5,9]+1 → 10 → 失敗

鷺森七夏:ガードします~
三栖湊:無理無理の無理!
五月日:ではダメージ
五月日:6d10+26
DoubleCross : (6D10+26) → 40[10,9,5,6,1,9]+26 → 66

五月日:目がいいな……
鷺森七夏:出目張り切ってるな……
鷺森七夏:装甲8ガード8とあったけど流石に無理。倒れるので
栗生賢人:装甲8では焼け石に水!霧谷さんのロイスをタイタス化、昇華してHP14で復活!
GM:霧谷さーん
栗生賢人:似てない物真似を封印する時が来た。
三栖湊:こっちも五月日に同情/〇憤懣で取ってタイタス昇華
鷺森七夏:雨宿町へのロイスを切って復活します。HP12
GM:おお……
三栖湊:HPは12で復活
鷺森七夏:鷺森七夏のHPを12に変更 (28 → 12)

五月日:ぶん、と斬れない刀を振って、次の瞬間にはあなたたちの目の前に居る。
五月日:くるり、と円を描くような動き。
五月日:その刀に刃はない……しかし。
五月日:力は宿る。あなたたちをしたたかに打ちのめす程度の力は。
栗生賢人:「っ、ぁ……効くなあこりゃ。……けど」
鷺森七夏:「わ、っ──」瞬間移動に対する反応。手を翳す、水流が渦巻く。
鷺森七夏:急流に足を取られるようにして得物を絡め取り、流す防壁。本来ならばそうなるはずの。
栗生賢人:「言ったろ。お前さんが頼るべきなのは、力じゃない。その証拠に、ほら……僕たちは、まだ戦える」
鷺森七夏:「か、ふっ」円弧を描く剣筋が、その間隙を縫うように進んで届いた。鳩尾を打たれた。膝をつく。
三栖湊:「ってえな!」 腕を庇うような姿勢で殴られたせいで肩から嫌な音が響く。
三栖湊:だけど、それだけだ。まだ立てる。模型も持てる。
鷺森七夏:「……だから、嫌いなんだけどな」患部を押さえてぼやきながら、ゆらりと立ち上がる。
三栖湊:なら何も問題ない。そう言い聞かせながらなおも五月日を睨みつける。
鷺森七夏:「でも」紅い視線が五月日を捉える。「ここで負けるのはもっとやだ」

GM:では次。順番通りに栗生さんですね。
GM:割り込みはなし。
栗生賢人:は!マイナーなし、メジャーで五月日を対象として《コンセントレイト/ペネトレイト/炎神の怒り/煉獄魔神》による白兵攻撃!
栗生賢人:この判定に自分の《砂の加護》を使用。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を3(→ 3)増加 (101 → 104)
GM:判定どうぞ!
栗生賢人:21dx7+2
DoubleCross : (21DX7+2) → 10[2,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9,10,10]+10[1,1,1,3,5,5,10,10]+10[1,7]+10[10]+10[9]+4[4]+2 → 56

栗生賢人:達成値56!
GM:なんだと……
五月日:仕方ない、ガード。
栗生賢人:ヤー、ではダメージが……よし!汝はオルクス!
栗生賢人:6d10+24+3
DoubleCross : (6D10+24+3) → 21[2,5,1,8,4,1]+24+3 → 48

五月日:なにっ
栗生賢人:装甲無視、48点!
五月日:ぐえー。装甲ガードで10点軽減。38ダメージ
五月日:まだ生きています。
栗生賢人:栗生賢人の侵蝕を11(→ 11)増加 (104 → 115)
五月日:あ、無視か
栗生賢人:そう、ガードのみ有効!
五月日:ガードのみだと46ダメージですね。
五月日:しかしまだ生きているのは変わらず

栗生賢人:「──さぁて。ではこちらの一番槍は頂こう。ま、槍じゃないのはご愛敬だ」
栗生賢人:至近距離。長柄武器には不利な間合いにも関わらず、斧槍をバトンのように軽やかに回転させる。
五月日:「……くっ!」
栗生賢人:「受けな。……これでも怒ってるんだぜ、僕。憎んでいると言ってもいい」
栗生賢人:冗談を口にするような口調で、微笑さえ浮かべながら。
五月日:受け流そうと試みるが、そう上手くはいかない。
栗生賢人:「……分かたれたのは仕方ないとしても。そのカケラのひとつ……お前さんひとりが、そのザマじゃあ」
栗生賢人:幾度か得物が打ち合った後。一瞬、呼吸音だけがあって。
栗生賢人:「浮かばれねぇだろ。誰も彼も」
五月日:「ぐぁっ……!」
栗生賢人:──轟、と。先刻、皆が耳にし目にしたものよりも、激しく熱い刃と熱が、五月日に叩きつけられる。
五月日:「しまっ……!」たたき伏せられ、すぐにぱっと起き上がる。
五月日:「浮かぶも沈むも! まだ!」
五月日:「それは三途の川を渡る時だ!」

GM:では次、行動値7の三栖くんどうぞ
三栖湊:行きます。マイナーはなし、メジャーでコンボ。
三栖湊:シルエット・フォーミュラ:サンドシャードLv3+コンセントレイト:モルフェウスLv4+虚構のナイフLv4→フェイタルヒットLv4
三栖湊:判定D+5、攻撃力+29、ダメージ+4d10、C値-3、大槌破壊、侵蝕値+15
三栖湊:三栖湊の侵蝕を15増加 (104 → 119)
GM:判定どうぞ
三栖湊:11dx7+4
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[2,2,2,3,4,5,6,7,7,10,10]+10[4,6,7,7]+10[4,8]+10[7]+10[10]+4[4]+4 → 58

GM:回す……!
五月日:これも……ガード
三栖湊:ではダメージ!
三栖湊:29+6d10+4d10
DoubleCross : (29+6D10+4D10) → 29+23[4,2,10,2,3,2]+12[5,1,3,3] → 64

三栖湊:おらあ!
GM:高い高い
五月日:まだ生きてる……!
五月日:装甲ガード引いて54ダメージ受けました

三栖湊:1976年に開発されたレーシングカー。2857ccの空冷水平対向6気筒と590馬力を備えるパワー型。
三栖湊:大幅な改造は認められたものの、レギュレーションから外形を変えることは認められなかった。
三栖湊:それ故についた呼び名が『シルエット・フォーミュラ』。ポルシェにチャンピオンの栄冠を与えた名車、ポルシェ 935 マルティーニである。
三栖湊:-とある金属模型メーカーサイトの説明より抜粋-
三栖湊:「……お前がどんなに認めなかろうと」
三栖湊:湊が左手に握った模型に変化が現れる。それは一瞬の出来事だった。
三栖湊:「死んだ人間は帰ってこねえ。壊れたもんは戻らねえ。時間はぜってえ過去に進まねえ」
五月日:「…………!」
三栖湊:かつて変化にかけた時間の数百分の一。一瞬にしてその繊細な細工が溶け落ちて、液状の金属へと変わる。
三栖湊:「たった今こいつがこうなっちまったみたいにな」
五月日:「己で溶かして何をぬかす……!」
五月日:どこか焦りのある声で。
三栖湊:球体を取ったそれは、次の瞬間には数十の弾丸へとさらに姿を変える。
三栖湊:「そうだ。俺は今こいつを俺の意思で動かしてる」
三栖湊:「分かるか?俺達が選べんのはこっからどうするかだけってことだ」
五月日:「……来い」振りかぶる。
五月日:「選べというならば、俺は戦を選ぶ!」
三栖湊:くい、と湊の手の動きと共に弾丸が降り注ぐ。さながら五月雨のごとく。
三栖湊:「……なら、もう一個説教だ」
三栖湊:「変わったものを変わってねえなんて駄々をこねんな」
三栖湊:「そこを認めねえうちは、お前は今を生きてなんかいねえんだよ」
五月日:「……がっ」少しは防ぐ、が、それだけだ。
五月日:「認め……認められるものか」
五月日:「俺はあいつら、軟弱な梓と八幡とは違う!」
五月日:その声は、どこか悲鳴に似ていた。
三栖湊:「駄々こねてる時点でテメエが一番ガキだっつってんだろうが!」

GM:では次、五月日の本来の手番です。
五月日:マイナーなし。
五月日:メジャー、コンボ:『菖蒲一葉』《形なき剣》《完全なる世界》《コンセントレイト:オルクス》
五月日:対象は単体のため……
五月日:1d4
DoubleCross : (1D4) → 1

五月日:三栖くんで
三栖湊:うげ
五月日:13dx7+4
DoubleCross : (13DX7+4) → 10[3,3,3,5,6,6,6,7,7,8,9,10,10]+10[1,1,5,6,6,7]+10[7]+10[8]+10[10]+10[9]+10[9]+10[7]+10[8]+1[1]+4 → 95

五月日:??
五月日:えっまっ……回ってる……
三栖湊:気合入りすぎだろ!
五月日:しかも一個が延々回ってる
五月日:梓に感謝
五月日:ということでリアクションを
三栖湊:一応のドッジ!
GM:どぞ
三栖湊:5dx+1>=95
DoubleCross : (5DX10+1>=95) → 7[1,2,3,6,7]+1 → 8 → 失敗

三栖湊:無茶をいうな 当たります
四緒ツツリ:カバー参ります~ 《崩れずの群れ》!
GM:なんだってー
三栖湊:助かります!
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を2(→ 2)増加 (111 → 113)
五月日:ではダメージ
五月日:10d10+26
DoubleCross : (10D10+26) → 39[8,6,2,7,1,4,2,2,3,4]+26 → 65

五月日:ちょっと
五月日:ダメージダイス平和すぎる
三栖湊:いきなりしょんぼりした
四緒ツツリ:ジュラルミンシールドでガード! リアクティブアーマーの効果も起動しましょうか……一応
GM:どうぞ!
四緒ツツリ:65-12-11-2d10
DoubleCross : (65-12-11-2D10) → 65-12-11-11[8,3] → 31

四緒ツツリ:うーむ、4点オーバー。 倒れます!
GM:ちょっと惜しい
四緒ツツリ:五月日さんへのタイタスを昇華し復活。 HP13
四緒ツツリ:リアクティブアーマー破壊されたので行動値が6に戻りました。
GM:はやくなった!

五月日:「……だ、れが」ぎり、と歯を食い縛り。
五月日:「ガキだ!!」再び三栖くん目がけて刀を大きく振りかぶる!
三栖湊:「お前がガキだっつってんだろ!認めるまで言ってやるからな!」
三栖湊:どうせ避けられる気もしない。また腕だけ庇う形で受けようと身構えて――。
五月日:「我らは子供の! 守護!」
四緒ツツリ:「『四ツ藤紋蛮唐』」
五月日:「だから……何っ!?」
四緒ツツリ:朱と橙の羽織が刀を絡めとる。
五月日:「お前は……!」
五月日:「また邪魔をするのか!」
四緒ツツリ:「りゃあ!」そして、布と化した腕を取られながらも、抱きかかえるように五月日さんを止める。
五月日:「離せ、離せ離せ離せ!」
四緒ツツリ:「離すわけないだろう!」
四緒ツツリ:「ばらばらになってるんだ、君は!」
五月日:「なんだと……」
四緒ツツリ:「ただでさえ分かたれた君たちだ」
四緒ツツリ:「もう時間がない、わかってるだろう!」
五月日:「そう……だよ」
五月日:「時間がない! だから俺は今、やらなきゃならない……!」
五月日:「あいつは我らよりずっと寿命が短いはずなんだ、だから……!」
五月日:混乱している。混濁している。
五月日:「勝負をさせてくれ……」

GM:では行動値6組、鷺森さんと四緒さんどちらか。
四緒ツツリ:このまま自分が。
GM:どうぞ!
四緒ツツリ:メジャーでコンセントレイト:モルフェウス+カスタマイズ
四緒ツツリ:砂の加護+砂塵霊もおまけだ!
GM:乗せる……
GM:判定どうぞ!
四緒ツツリ:オートでウェポンケースからヘヴィマシンガンを装備。一体化して判定します。
四緒ツツリ:14dx7-1
DoubleCross : (14DX7-1) → 10[1,2,3,3,3,4,4,5,6,7,7,7,8,9]+10[2,4,7,9,9]+10[1,2,8]+10[9]+2[2]-1 → 41

GM:高いな……
五月日:ガード
四緒ツツリ:ダメージ出します~
GM:どうぞ!
四緒ツツリ:5d10+12+20
DoubleCross : (5D10+12+20) → 32[2,8,9,9,4]+12+20 → 64

GM:高!?
四緒ツツリ:諸々有効!
五月日:ぬ……
五月日:装甲ガード引いて54……これは
五月日:一旦倒れます。
五月日:《蘇生復活》
五月日:HP1で復活
四緒ツツリ:おおっ
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を4(→ 4)増加 (113 → 117)
四緒ツツリ:四緒ツツリの侵蝕を7(→ 7)増加 (117 → 124)

四緒ツツリ:「私は、趣味で情報屋をやっているけれど」組みついたまま、羽織っている打掛を広げる。
四緒ツツリ:「だからこそ、こだわりがある」
五月日:「…………」
四緒ツツリ:打掛が姿を変える。四緒ツツリの能力は肉体を繊維化することだが。
四緒ツツリ:編み上げられるものは柔らかな衣服のみではない。
四緒ツツリ:六門の筒が形成され、きゅらきゅらと回転を始める。
四緒ツツリ:色鮮やかな帯が弾帯として巻き込まれる。
四緒ツツリ:どすん、と音を立てて無痛銃────設置式の大型ガトリングガンが、零距離で五月日をねめつけていた。
五月日:「なんだその、妙な……」さすがに、脅威は感じる。
四緒ツツリ:「何度でもこの情報は押し売りしてやるぞ、君が理解するまで」
五月日:ごくり、と唾を呑み、刀を構える。
四緒ツツリ:「何度でも」豪雨のような、弾丸の嵐が五月日を襲った。
五月日:「あっ、がっ、ぐあっ……!」
五月日:雨だれはいつか石を穿つとも言う。
五月日:鉄の雨と人の肉ならば、そう時間もかからない。
五月日:穴の空いた身体をどうにか再生させながら、ゆらり、と立ち上がる。

GM:では、鷺森さんが最後ですね。
鷺森七夏:はーい
鷺森七夏:マイナーなしで
鷺森七夏:メジャー「闇御津撃ち」武器攻撃。オート《援護の風》《ウィンドブレス》ブーメランアスピス効果使用・フォールンサラマンダー使用
鷺森七夏:対象は五月日
GM:本気だ……判定どうぞ
鷺森七夏:鷺森七夏の侵蝕を5増加 (101 → 106)
鷺森七夏:11dx+34
DoubleCross : (11DX10+34) → 9[1,1,2,3,3,5,6,8,8,9,9]+34 → 43

GM:固定値ー
五月日:……ドッジ!
五月日:5dx+1>=43
DoubleCross : (5DX10+1>=43) → 8[2,5,7,8,8]+1 → 9 → 失敗

五月日:ダメージを
鷺森七夏:5d10+6+2d10 諸々有効
DoubleCross : (5D10+6+2D10) → 31[4,9,9,2,7]+6+7[6,1] → 44

五月日:高い。HP1だぞ
五月日:戦闘不能となります。復活エフェクトはありません。
鷺森七夏:やったね
GM:ただし、最初の説明により、戦闘自体は継続となります。

鷺森七夏:「……一度だけ」限界近くとも、未だ諦める事のない。彼の目を見て。
鷺森七夏:「君と、勝負をしよう」そう提案する。彼の妄執が、そこにあるのであれば。それを折るために。
五月日:「……!」
五月日:その言葉に、ぱっと、それこそ子供のように顔を輝かせる。
鷺森七夏:「心配しなくても……別に、ここまでやりあったのをなしにして、今から盤上ゲームを広げようって訳じゃないよ」
鷺森七夏:「ルールは一つ。私と君で今から、先に転んだ方の負け」
五月日:「……なんだ。その程度か」
五月日:「俺に勝てると思うか?」ざ、としっかり立ち直す。
鷺森七夏:「ふふ。そりゃ、自信もあるよね。さっきは私をふっ飛ばしたんだし……」
五月日:「そうだとも。さっき見た。俺はあのときだってきちんと勝っていたんだ」
五月日:「……あれは、やりがいのある遊戯だった。お前とはいつもそうだ」
鷺森七夏:「……あの時、か」
鷺森七夏:ふう、と息を吐く。自然体。特に構えるでもない、その手の指の先に。
鷺森七夏:数滴の雫が付着している。不意に、それを
鷺森七夏:ぴん、とデコピンの要領で弾く。
鷺森七夏:……いかに指先といえども、瞬間的に音速を超える異能者の所作だ。
鷺森七夏:その加速運動によって打ち出された水滴は、刹那に五月日の両の瞳を撃ち抜き、視界を潰した。
五月日:「!」
五月日:両目を慌てて押さえる。
鷺森七夏:──そして、再び目を開くよりも疾く。
鷺森七夏:既に距離を詰めて一撃を放っている。五つ指を大きく開いて放つ、右手の掌打。
鷺森七夏:衝撃の瞬間。接触する掌から、
鷺森七夏:普段の水流操作の延長にある要領で、相手の肉体を構成する水分に干渉する。
鷺森七夏:……紅い瞳は、治水の魔眼だ。流体の有様を捉え、克明に「把握」している。
鷺森七夏:卓越したハヌマーンの波動操作能力と相乗し、その「把握」は「掌握」となる。
鷺森七夏:──衝撃。五月日にとって、自分の肉体の中身をかき回し、ひっくり返されたような感覚。
五月日:「が、はっ……?」
鷺森七夏:視覚・聴覚・平衡感覚、その全てが空白にかき消える数秒のあと。
鷺森七夏:気づけば、その場に尻餅を付いている。
五月日:「お、まえ、いつの間に、そんな……」
五月日:呆然と呟く。
五月日:そうして、くたくたと力が抜けた自分の体勢に気付く。
五月日:「…………」
鷺森七夏:「さあ、こちらの勝ちだ」
五月日:「先に転んだ方の負け、か……」
五月日:「……はっ」
五月日:「お前との勝負はこれだから……いつも、面白い」
五月日:笑みまでも、どこか力が抜けたようだった。
鷺森七夏:ふふ、と得意げに笑って。共振の中で見た誰かの、すこし硬い言葉をなぞる。


■クリンナップ■

GM:行動値変化以外はないかな。
栗生賢人:は、行動値5に戻ります!
GM:こちらは特になし。


■セットアップ■

五月日:戦闘不能につきなし。
栗生賢人:こちらもなし!(ヤクはもうない)
三栖湊:同じく無し!
四緒ツツリ:なしです
鷺森七夏:ないですー


■イニシアチブ■

GM:今回は割り込みなし。行動値順に7の三栖くんから。
三栖湊:では、メジャーアクションを使用して五月日に『鷺森惣太郎の手紙』を読ませます。
GM:了解。同エンゲージなので有効です。
GM:演出をお願いします。
三栖湊:尻もちをついた彼の前に、影が差し。見上げれば不機嫌そうなままの湊がずいと近寄っている。
三栖湊:「頭くらいは冷えただろ」
五月日:「…………」
五月日:「負けた、のはわかった」
三栖湊:「なら良い。ちょっとは理屈が分かる頭になったんだ」
三栖湊:突きつけるように。だけどくしゃくしゃにならないよう加減をして。手紙を差し出す。
五月日:「だが、まだ年貢の納め時とは思っていないぞ」ふい、と横を向こうとして。
三栖湊:「これの意味もよく分かんだろ」
五月日:「……これは」
五月日:そっと受け取る。『黒備様』と奇妙な宛名がある。
五月日:「…………」しばし逡巡し。
五月日:「読めということか」
三栖湊:「そういうこった。これはお前ら宛だからな」
三栖湊:「八幡も梓ももう読んだ。後はお前だけだ」
五月日:「……俺は、負けた。それがお前たちの定めた約定なら、読む」
五月日:ぱらり、と便箋を開く。保存が良かったのか、劣化はさほどしていない。
鷺森惣太郎:『この手紙が読まれているということは、恐らく僕はもうこの世におらぬのだろう』
鷺森惣太郎:『それはまあいい。散々好き勝手をしたからな。人の世でも、君たちの間でも。悔いはない』
鷺森惣太郎:『ただ、心残りがあるとすれば、手放してしまった君のことだ』
鷺森惣太郎:『酷い時代だった。言い訳をしようと思えば幾らでも出来るが、やめておこう』
鷺森惣太郎:『僕は君をむざむざバラバラにしてしまった。もう会えないだろうと思っている』
鷺森惣太郎:『守るという約定を果たすべきなのは、本来なら僕の方だったというのに』
鷺森惣太郎:『君が今どのような状況にあるのかはわからない、が、何らかの形でこの手紙を読めているのであれば』
鷺森惣太郎:『約定は気にするな。僕が居ない以上、君が縛られる必要はない』
鷺森惣太郎:『君は己の生きたいよう生きればいい。突然言われても難しいかもしれないが』
鷺森惣太郎:『先に居なくなってしまった友に、今、人生の夕刻に立つ僕があげられる、唯一のものだ』
鷺森惣太郎:『叶うならば。また』
鷺森惣太郎:『また遊ぼうな。今度こそは、僕の勝ちだ』
鷺森惣太郎:『鷺森惣太郎』
五月日:「…………っ」
五月日:手紙を握りかけて、止めて、震えている。
五月日:「これを……これを、お前たちが」
五月日:「届けて、くれたのか……」
五月日:「……惣太郎の字だ。そうか」
五月日:「……そうか。もう、いない」
五月日:「………………」
五月日:涙は流さなかったが、顔はぐしゃぐしゃになっていた。
五月日:「ああ。お前の勝ちだ。惣太郎!」
五月日:その視線は目の前の三栖くんではなく。
五月日:傍に立つ鷺森さんでもなく。
五月日:じっと、今にも雨が降りそうな空へと向けられていた。
五月日:鷺森惣太郎に対するロイス感情を「○友情/喪失」に変更。ロイスをタイタス化します。
GM:エンディング到達条件を達成しました。
GM:戦闘終了。あなたたちの勝利です。
三栖湊:「……」 くしゃくしゃの顔をした五月日を見て、黙ったまま手を伸ばし。
三栖湊:ぐしゃぐしゃと髪をかき回すようにその頭を撫でる。
五月日:先程までが嘘のように、大人しくそれを受け入れる。
三栖湊:「……あー、クソ。さっき言っただろうが。お前が一番ガキだって」
五月日:「……言った」
五月日:反論はもうできないと考えているようだ。
三栖湊:「ガキなんだから、勝負に負けた時くらい声出して泣いとけ」
三栖湊:「それで怒るつもりはねえよ」
五月日:「……この町に雨が多いのは」
五月日:「誰かの代わりに泣いてくれているのだと、そう聞いた」
五月日:「多分、惣太郎だ」
五月日:「だから……」
五月日:ぽつり、と地面に雨の雫が落ちる。
五月日:「今が、きっとそうなのだろう」
五月日:言いながらも、目尻から一滴の涙を流す。
五月日:「……でも……そうする……」
三栖湊:「そうしとけ」
GM:雨の雫は、微かにぽつぽつと遠慮がちに降る。傘は要らない程度だろう。
三栖湊:「きっとその方が雨も早く止むだろ」
五月日:だから、ぼろぼろと流す涙を隠す役には、立ってくれなかった。
五月日:「……ごめん、なさい……」
五月日:憑物が落ちたような顔で、声を上げて泣いている。
栗生賢人:「……雨宿りの必要はなさそうだね、これなら」
栗生賢人:どうか、雨雲の向こう側。遠いどこかにいる誰かに、この子の心が届きますように、と。祈るように、目を伏せて。
四緒ツツリ:「そうは言っても、体が冷えたら良くないでしょう」
四緒ツツリ:紺色の羽織を編んで五月日さんに着せる。
五月日:「…………」ぐす、と鼻を鳴らして受け取る。
四緒ツツリ:「『あやし』が風邪をひくかはわからんが」
四緒ツツリ:「さびしい時は暖かい恰好をしたほうがいいのは、人と同じだろう」
五月日:「……あり、がとう」
鷺森七夏:「違いないや。さっきの技が通じたのも、君の身体が人と変わりないものだったから」右眼を閉じている。
鷺森七夏:少年の泣き顔を見ないように、かがみ込んで目線を合わせることはしないまま。俯いたその旋毛に声をかける。
鷺森七夏:「あやしの多くは、人を模して人の姿を得て、隣人になるとは聞いていたけど」
五月日:ぐすぐすと泣きながら、その声を聞いている。
鷺森七夏:「どうかな、君。もう一歩、人間(こっち)の流儀に寄ってみるのは」
五月日:「……もう、一歩?」ぐい、と目元を拭って顔を上げる。
鷺森七夏:「ああ……いや。ちょっと小難しい事を言ったけど、要はあれだ」
鷺森七夏:「私達と、友達になってはくれないかな」
五月日:「……それが、約定なら……」
五月日:「いや」
鷺森七夏:涙に濡れる彼の目の前に、少女の手が差し出される。
五月日:「違うな。違う。昔の俺も、惣太郎もそれは違うと言うだろう」
五月日:恐る恐る、というように手を差し出し返す。
鷺森七夏:「そうだね。だから、これは勝者の権利の行使じゃない」
鷺森七夏:「私の、個人的な頼み事さ」
五月日:「頼まれてしまっては仕方がないな……」
五月日:「鷺森惣太郎とは、かつて友だった」
五月日:「今は、お前たちと再び、友となろう」
五月日:はし、と手を掴み、強く握る。
五月日:「鷺森、七夏」
鷺森七夏:「ふふ」こちらもぎゅっと握り返し。
五月日:赤い目であなたを見上げて、少し笑う。
鷺森七夏:「そ、七夏だよ」こちらも、嬉しそうに微笑みを返す。
鷺森七夏:「これからよろしくね、五月日」
五月日:「……ああ」
五月日:どこか照れくさそうにしたその顔に、先程までの焦りはもうなかった。
GM:雨は、少しずつ勢いを増す。全てを洗い流すように……。


バックトラック


GM:ということで、バックトラックをしていきたいと思います。
GM:今回はEロイスはなし。
GM:ただし、便利アイテムをゲットしています。

ステージ限定アイテム『慰石の欠片』
種別:アイテム(使い捨て)
バックトラック時に使用。PC全員のダイスを+1d10する。


GM:こちら使う方はどうぞ!
四緒ツツリ:うお~慰石の欠片を使っちゃうぞ!
鷺森七夏:つかわなくていいかなあ
栗生賢人:使いましょう、せっかくなので…!
四緒ツツリ:124-1d10
DoubleCross : (124-1D10) → 124-8[8] → 116

栗生賢人:115-1d10
DoubleCross : (115-1D10) → 115-5[5] → 110

GM:Eロイスと同じく最初に振ってね
三栖湊:こちらも使います
三栖湊:119-1d0
DoubleCross : (119-1D0) → 119-1[1] → 118

栗生賢人:110から、ロイス5つで等倍振り!
栗生賢人:110-5d10
DoubleCross : (110-5D10) → 110-33[10,3,4,8,8] → 77

GM:ナイス
栗生賢人:5点域で帰還!
三栖湊:あ、ミスってる
三栖湊:119-1d10
DoubleCross : (119-1D10) → 119-9[9] → 110

GM:一気に下がった
四緒ツツリ:残ロイス5つ
四緒ツツリ:116-5d10
DoubleCross : (116-5D10) → 116-19[5,2,1,10,1] → 97

四緒ツツリ:あっぶな
GM:セーフ!
三栖湊:後は枠1個開いたままだったんで4個で素振り
三栖湊:110-4d10
DoubleCross : (110-4D10) → 110-21[10,1,6,4] → 89

四緒ツツリ:ありがとう欠片くん…
鷺森七夏:106-5d10 等倍で
DoubleCross : (106-5D10) → 106-28[7,6,8,5,2] → 78

三栖湊:無事五点で帰還!
鷺森七夏:ただいまです~
GM:みなさんお帰りなさいですね
GM:では、経験点配布をさくっと
GM:Eロイスなし
GM:Dロイス×3
GM:八幡・五月日・梓の《転生体》
GM:いつもの5点
GM:シナリオ5点
GM:計13点に侵蝕分を足す感じかな
鷺森七夏:18!です
四緒ツツリ:18点です!
三栖湊:18!
栗生賢人:18点、いただきます!
GM:召し上がれ!
GM:GMは24点ですね。いただきます。
鷺森七夏:もぐもぐー
四緒ツツリ:うまうま
栗生賢人:(のみー)
三栖湊:むしゃむしゃ


エンディング1 四緒ツツリ


GM:辻斬り……もとり襲撃事件は、このようにして終息を迎えた。
GM:三人のあやしたちは、取り急ぎUGN雨宿支部に保護されることとなる。
GM:あなたが支部を訪ねたのは、事件が終わって少し後の、雨の降る日のことだった。

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部の一室】

:「おっ、お姉さんだ」
GM:あなたが通された支部の一室で、梓は保護処分を受けていた。
GM:多少の悪戯はしたものの、被害が大きかったわけではないということで、
GM:「お叱り」程度の扱いだ。いずれ、どう身を立てるかも決めるという。
四緒ツツリ:「やあ、梓くん」外套を脱ぐ。
:「いらっしゃーい。退屈してたんだよね」
四緒ツツリ:くるりと布を返すと、いつもの羽織になる。再び袖を通す。
:「おおー」目を見張る。
四緒ツツリ:「だろうね。情報も無く軟禁状態……私なら発狂してしまうな」
:「八幡はなんか寝てるし、五月日はすぐには会わせてもらえないしさあ」
四緒ツツリ:「それだけの騒ぎは起こしたんだよ。当然の代償だ」
四緒ツツリ:「しかしながら、息災で何より」
:「運を貰うのはやめなさいーって怒られちゃった」舌を出し。
:「うん、元気だよ。ちょっと休んだら元通り」
四緒ツツリ:「そうかい。……さて、こうして足を運んだ理由だが」
四緒ツツリ:パイプ椅子を持ってきて座る。
:「うんうん」向かい合って座る。
四緒ツツリ:「私も売った情報の対価を貰おうと思ってねえ」
:「対価」目をぱちくりさせる。
四緒ツツリ:「五月日くんに本当の自分のことを伝えてやったわけだが、当の本人……本人?とは話ができん」
四緒ツツリ:「元は同じなんだから君から取り立てようと思った次第だ」
:「えーっ、それは理不尽じゃないー?」
:「そりゃ感謝はしてるけどー、どー」口を尖らせる。
:「対価って何をあげればいいのさ」
四緒ツツリ:「何、仕事をさせようって話じゃない。決まってるだろう。情報さ」
:「情報」
四緒ツツリ:「戦前から存在していた『あやし』だ! 分割されたとはいえ、さぞかし貴重な知識を持っているだろう」
:「言ってもあたし、昔のことは結構ぼんやりよ?」
四緒ツツリ:「根掘り葉掘り聞かせてもらおうじゃないか、ふふん」自信ありげだ。
四緒ツツリ:「そんなこと言って……少しは覚えてることもあるだろうに」
:「うーん、そうだなあ。西にある『割れずの桜』がまだ大きかった時のこととかー」
GM:落雷で半分焼け落ちた桜で、一応名所のような扱いになっている。
四緒ツツリ:「ほうほう、いいねいいね……」早速わくわくしている。
:「えっと、あと……アテナシ様の衣装部屋がすっごいんだよってこととかー」
四緒ツツリ:「うん? うん……」
:「あんまり人里のことは詳しくないんだよね。惣太郎、あやしとばっか友達だったから」
:「……だから、ああして七夏ちゃんみたく子孫がいて、嬉しかったなあ」
四緒ツツリ:「……そうか」微笑んで。
四緒ツツリ:「──って違う! 君一応高級な、弓の置物だったんだろう?」
:「そうだけど」
四緒ツツリ:「何か、こう……無いのか! 名家にまつわるスペクタクルでショッキングな話は!」
:「でも、バラバラになってからは寝てたしなあ……」
:「あ、小比良のお家のお母さんはコロッケが上手なんだよ」
:「あたし、ちょっとつまみ食いさせてもらっちゃった」
四緒ツツリ:「微笑ましいぞ~~」背もたれに体を預ける。
:「あんましいい情報なくてごめんねー……っと」
:袖口を探る。
:「ね、情報じゃないんだけどさ」
四緒ツツリ:(古くから存在しているのだから……秘密かあると思っていたのに……)思惑が外れた形だ。
:「これ、要る?」何かを握って、手を差し出す。
四緒ツツリ:「何かね」じろりと見る。
:開いたところには、賽子がふたつ。
:「ずっと持ってて遊んでたんだけど、ほら、声かけは駄目って言われちゃったしさあ……」
四緒ツツリ:「ああ、なるほどね」
:「持ってたらまた遊んじゃいそうだし、お姉さんが預かっててくれるといいと思うんだ」
四緒ツツリ:「そういうことなら、やぶさかではない」受け取る。
:「他ならぬあたしの賽子だよ。きっと運もついてくる」
:手渡す。さほど名残惜しそうではない。
四緒ツツリ:「本当かね」試しに振ってみる。
四緒ツツリ:1D6
DoubleCross : (1D6) → 3

四緒ツツリ:「……」梓さんに手渡す。振れ、というジェスチャー。
:1d6
DoubleCross : (1D6) → 2

:「むっ」
四緒ツツリ:「ほほう」
:「あー! 負けちゃったー」
四緒ツツリ:「こりゃあ、確かに。君の力が宿っているというべきか?」
:「そういうことにしといて」
:少し悔しげに、でも楽しそうに笑っている。
四緒ツツリ:「そういうことにしとくよ」
:「……あたしは、もうちょっと」
:「いろんなことを知って、いろんなことをやってみる。運に頼るばっかりじゃなくて」
:「そんで、お姉さんに対価を返せるくらいになってやるからね」
:見てな、と胸を張る。
四緒ツツリ:「……そうだな。楽しみにしておくよ」席を立つ。
四緒ツツリ:「その時はまた、サイコロで決着といこう」サイコロを取り、掲げる。
四緒ツツリ:袖に仕舞う。
:「うん! 一勝一敗だよ。次はどうなるかな?」
:「……ふふ、楽しい。ねえ、お姉さん」
四緒ツツリ:「なにかな」
:「あたし、あの時、町中でお姉さんに声をかけて、良かったな」
:「これはあたしたち全員からのお礼。ありがとね!」
四緒ツツリ:「ふふん。どういたしまして」
:「次は、あたしの勝ちだからね。ね」
:「また、遊ぼうね!」
四緒ツツリ:「ええ。どうぞまた、御贔屓に」帽子を取って、礼。
四緒ツツリ:笑顔で部屋を去った。


エンディング2 栗生賢人


GM:支部に帰還したあなたは、支部員や支部長に出迎えられ、しばしの休息を得た。
GM:その後、あなたは支部長である八千代路夜と向かい合っていた。

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部・司令室】

八千代 路夜:「お疲れ様でした。"ワイズマン"……栗生さん」
八千代 路夜:「おかげで無事に被害の拡大を防げたし、あの子達も落ち着いたみたい」
八千代 路夜:あの子達、とは八幡・五月日・梓のことだ。現在支部に保護されている。
栗生賢人:「どうもどうも。……一度分かたれたものがまたひとつに、なんて都合のいいこたぁ起こらなかったワケですが」
栗生賢人:「それでよかったんでしょう、きっと。……いや、それこそがよかったのかも」
八千代 路夜:「いわゆる転生体、みたいだからね。結局は別人ということになる……寂しいけど」
八千代 路夜:「だから、別人として今後ちゃんと生きていけるようにサポートしてあげないとね」
八千代 路夜:「……してあげないと、アテナシ様、たまに抜き打ち監査みたいなことしてくるの……」
八千代 路夜:だいぶ困らされているようだ。
栗生賢人:「……そりゃまあ、なんというか。お疲れ様で。いや本当に」
栗生賢人:心底道場するような苦笑い。実際に相対してみて、支部長の気苦労も幾分かは理解できた……かも、しれない。
八千代 路夜:「あんまり言うと、聞かれてたりするからね。たまに」シーッと指を立てる。
栗生賢人:はいはい、と肩を竦める。
栗生賢人:「……しかし、楽じゃあありませんよ。3人のうち、特に……五月日くんはね」
八千代 路夜:「……そうね。暴走が酷かったと聞いてる」
栗生賢人:「元の特性もあるんでしょう。……それこそ、カタチに縛られる、ってやつです。刃引きとはいえ、刀は刀だ」
八千代 路夜:「経過は良好だし、あそこまでのことには滅多にならないとは言われてるけど……」
八千代 路夜:「……そうね」少し考え込む。
八千代 路夜:「栗生さん。最近、化生岩のレネゲイドの動きが活発化してるって話は……前にしたよね」
GM:おかげであやしの発生やジャーム化が増えている、という件だ。
栗生賢人:「この前の一件も絡んで、でしたっけね。……続けば、偶然じゃ済まなくなる」
八千代 路夜:「今回もその一環ではあると思うんだけど……」
八千代 路夜:「そう、偶然じゃ済まない」
八千代 路夜:「本当に何かの現象が起きているのか……それとも」
八千代 路夜:「人為的なものの可能性があるのか。まだ何とも言えないけど」
八千代 路夜:「何にしても、また栗生さんにお仕事をお願いすることも増えるかもね」
八千代 路夜:縁起でもないかな、と笑いながら。
栗生賢人:「構いやしませんよ。定時で上がらせてさえもらえるならね」
八千代 路夜:「……ちゃんと上がれるようにするのが私の仕事、か」苦笑して。
栗生賢人:「支部長もたまにはどうです?今日も夕方に一雨あるようですし、夕立に振られる前に上がって、駅前で一杯」
八千代 路夜:「いいなあ、と言いたいところだけど……」
八千代 路夜:「今は、表の方の仕事をちゃんとやらないと柘植さんに怒られちゃう」
八千代 路夜:「柘植さんもね、結構栗生さんたちのこと心配してたから」
八千代 路夜:「安心させるためにも、どっちのお仕事も頑張って」
栗生賢人:「へいへい。……じゃあまあ、小遥ちゃんには今度、ストックにこっそりお菓子を足しとくとして」
八千代 路夜:(『そういうことじゃない』って言われそうだな……)
栗生賢人:「課長殿、もとい支部長にはこっちを。……今回の報告書です。ただまあ、なんというか」
栗生賢人:「……何が起こったかより、どう思ったかの比重が大きいのは。この支部の特色ってやつですかね」
八千代 路夜:「……ああ。どうしてもみんなそうなるのよね」
八千代 路夜:「大きな事件はさすがにそう起きないし、そうするとスペースが空いちゃうし」くすりと笑って。
八千代 路夜:「……みんな、優しいしね」
栗生賢人:「……ですねぇ。正直、監査資料に出しちゃ赤いバツがたっぷりつきそうな代物ですが」
八千代 路夜:「お手柔らかにね」
栗生賢人:「そこらの誤魔化し方なら、なぁに、僕の十八番だ。70点、ギリギリ怒られないくらいの仕上げなら任せといてください」
八千代 路夜:「それとも、『これはうちの流儀なんです』って言った方がいいのかな?」
八千代 路夜:「ふふ、よろしく」
栗生賢人:へらへらと、締まらない笑みなど浮かべて。半分本気の冗談を零す。
栗生賢人:「さて、それじゃあ、定時まではカヴァーの方の仕事に戻るとしましょう」
栗生賢人:「支部長と飲みに行くのは、またいずれのお楽しみ、ということで」
八千代 路夜:「よろしく。飲みにはまた誘ってね」
栗生賢人:ええ、と頷いて。手をひらひらと振りながら、支部長席──課長席の前を辞して。
栗生賢人:「さて、と」
栗生賢人:壁に掛かった時計を見る。定時までは、長くもなく短くもなく。
栗生賢人:やんわりと釘を刺された手前、今日くらいは真面目にやろうかと、軽い足取りで歩きながら。考えるのは、やはり定時後のこと。
栗生賢人:雨が降る前に駅前へ。そこで一杯ひっかけて、昼間の暑さが夕立に流されたら。
栗生賢人:千鳥足で、もう一度。あのお山の屋敷へ向かおう。きっと、あの気まぐれな主は。
栗生賢人:「……読まなさそうだもんなあ、これ」
栗生賢人:支部長に提出したものとは別に、もう一束。プリントアウトした報告書を、畳んで丸めて、機密書類のゴミ箱へ。
栗生賢人:──あの「あやし」は。面白おかしい、そして誰かの心からの思いでなければ。満足はしないだろうから。


エンディング3 鷺森七夏


GM:八幡もまた、雨宿支部で一旦預かることとなった。
GM:彼に関しては特に悪さもしていないし、純粋に今後の身の振り方を整えるため、という方向だ。
GM:それに加えて……。

【雨宿町町役場・地域親交課】あるいは【UGN雨宿支部の一室】

八幡:「…………」とても眠そうにしている。
八幡:「……ふあ……」
八幡:「……ああ、すまない、七夏。大技を使ったせいで、だいぶ疲れが……」
八幡:伸びをしたり、むにむにと口を動かしている。
鷺森七夏:「や、わかるよ。私も、今ちょっと……そういう感じだもの」
鷺森七夏:「ふあぁ……」つられて小さく欠伸をする。
八幡:「……ああ、お前も時々眠たそうにしていたな」
八幡:「あの最初の蔵の時なども……」
鷺森七夏:ここしばらく事件に集中していた。その緊張の糸が切れた反動から、いつも以上にぽわぽわとしている。
八幡:さすがに五月日との戦いの時の技はそうおいそれと使えるものではなかったらしい。
八幡:「…………」ぐしぐし、と目を擦って。
鷺森七夏:「最初の……ああ」そういえば、お昼寝してたのを見られてたっけ、と思う。
八幡:「そう、最初なのだよな」
八幡:「あの時は惣太郎とばかり思って……」
八幡:「思おうとしていた、のかもしれないが」
八幡:「お初にお目にかかる、と言うべきだった」
鷺森七夏:「ふふ。今更でしょ、いいよ別に」
鷺森七夏:「……でも、そんなに似てた?私と、惣太郎さんって」
八幡:「礼儀はきっちりとせねば。お前の言葉を色々と聞き流していたことでもあるし」
八幡:約定のこともあるし、そういう生真面目な性格なのだろう。
八幡:「……うーん……」
鷺森七夏:「五月日の時なんかは、私以外にも人がいたのに……私だけを惣太郎って呼んだから」
八幡:「あいつは眼鏡をかけていたからな……良く見ると……うーん……?」
八幡:「……多分、顔ではないな」
鷺森七夏:「私、そんなに男の子っぽくないと思うんだけどな……」呟き、自分の頬をむにむにとしている。
八幡:「空気が似ている、のかな」
八幡:「五月日相手にああして上手いことをやったろう」
鷺森七夏:「ふむむ……空気かあ」
八幡:「力はまるで違うが、あのような知恵は、よく似ていた」
八幡:「普段は大人しそうに見えるところも似ているようだし」
八幡:「私は……昔の私は、ふと見せるそんな鮮やかさに興味を覚えていたのだろうな」
鷺森七夏:「へええ……」
鷺森七夏:「……なんか、ちょっと照れくさくなってきたや」ふふと笑う。
八幡:「そうか。もっと褒めようと思っていたのだが」真面目な顔で。
鷺森七夏:「鮮やか、なんて言われたことないもの」
八幡:「今の私もそう思っているぞ」
鷺森七夏:「……。君、意外となかなかぐいぐい来るな……」
八幡:「?」首を傾げる。
八幡:「ぐいぐいとは……?」
鷺森七夏:「ううん。気持ちのぶつけ方が真っ直ぐで、躊躇いのない感じ……?」
八幡:「そうか……」納得したように頷いている。
鷺森七夏:「もちろん、美点だよ。それはね」
八幡:「惣太郎にも昔、似たようなことをして困らせてしまった」
八幡:「……証文の時だ」
鷺森七夏:「思ってることを素直に言えないせいで失敗するなんて、人間しょっちゅうだもの」
八幡:「そう、惣太郎は……きっとそういうたちの人間だったのだな」
鷺森七夏:「……そう、なのかもね」
八幡:「だから、手紙は嬉しかった。あんなこと、言われたことはなかったからな」
八幡:「嬉しかったのだと、今はっきり言える。届けてくれて、ありがとう。七夏」
鷺森七夏:「……そっか。うん」少し考え込んで。
鷺森七夏:「言われたこと、なかったんだ。だったら」
鷺森七夏:手紙の文を思い出す。彼が黒備達との別れに告げた言葉に、そこまでは入っていなかったから。
鷺森七夏:「ありがとね、八幡。君のおかげで」
鷺森七夏:「きっと、惣太郎さんも……嬉しかったに違いないと、思うから」
八幡:「……!」ゆるゆると、顔が笑顔になっていく。
八幡:「……ああ」
八幡:「七夏。お前は惣太郎とは別の人間だと、今はわかっている」
鷺森七夏:「……へへ」つられてふにゃりとした笑顔を浮かべる。
鷺森七夏:「うん」
八幡:「力も顔も違う。似ているところはあるが、やはり別人だ」
八幡:「だが、お前と惣太郎に微かな繋がりがあること」
八幡:「そのことは、とても嬉しい」
鷺森七夏:「……そっか」
八幡:「繋げて、届けてくれてありがとうな」
鷺森七夏:「なら、私も……これからはもう少し、ご先祖様との縁を大事にして生きるとしようかな」
八幡:「そうだな。あの家は案外と旧いから」
八幡:「色々なものがまだ眠っているかもしれないぞ」
鷺森七夏:「うん……蔵、けっきょく整理できてないままだしねえ」
鷺森七夏:「うちに帰って、もうひと働き……」そこでまた、ふわあと欠伸が溢れて。
鷺森七夏:「……は、日が暮れてからでいっか」
鷺森七夏:目元を擦りながら、べたんと机に俯せになる。
八幡:「……む……」
鷺森七夏:「今日は授業もずっと真面目に受けてたから……そろそろ仮眠が必要……」
八幡:真似をして俯せになる。
八幡:「おお、ひんやりとして気持ちがいいぞ……」
鷺森七夏:数秒のうちに、静かな寝息が聞こえてくる。
八幡:その音を聞いて、目を細め、自分もそのまま眠りに落ちていく。
鷺森七夏:……雨はやんで、雲は晴れた。窓より差す夕陽が、眠る二人の横顔を照らしている。


エンディング4 三栖 湊


GM:夕立が止んで、どこかきらきらとした空気の中、あなたは……。
GM:あなたと小比良舞は、下校の路上にいる。
GM:今回の事件前後で変化が大きかったのは、五月日と彼女になるだろう。
GM:梓の弓は支部に回収され、軽度の記憶処理が施された。
GM:襲撃のことなどはほぼ覚えていないようだった。
小比良 舞:「それでね、運が良かったやつ。あれ、なくなっちゃったみたいなんだよね」
小比良 舞:あなたの横で、愚痴ではあるが楽しげに話している。
三栖湊:「ふーん。残念だな」
小比良 舞:「今日は先生にめっちゃ当てられたし……」
小比良 舞:「あと、握手会ももう解散だって。効果なくなったから」
小比良 舞:手をひらひらさせる。
小比良 舞:「みんな現金なんだからさあ」
三栖湊:「無くなった時の効果も覿面、ってか」
三栖湊:「ま、元に戻ったってだけなんだし大丈夫だろ。すぐ慣れる」
小比良 舞:「うー、早く回復したい。そういうものなのかな、運って」
小比良 舞:あなたに運を分けたこと自体も、覚えているのかどうかは定かではない。
三栖湊:「……そういうもんじゃねーの。知らねーけど」
三栖湊:「アレだろ、ほら」
三栖湊:「雨上がりは夕焼けが綺麗に見えるとか。そういうやつ」
小比良 舞:「おっ」
小比良 舞:あなたの言葉が何か気に入ったのか、空を振り仰ぐ。
小比良 舞:「あー、ほんとだ。綺麗」西日に目を細めて。
三栖湊:「……」 なんだか柄じゃないことを言った気がして黙ってやや俯く。
小比良 舞:「あの辺、赤と紫が混ざってるあたり。いい色」
三栖湊:その視線の先に移った水溜りもまた、夕日の光を反射して。妙に綺麗に見えた。
小比良 舞:「いいな。三栖くんは芸術家肌?だねえ」
小比良 舞:「いいもの教えてもらっちゃった」
三栖湊:「うっせ。別に誰だって知ってるような、ただの雑学だって」
小比良 舞:ぱしゃん、と足下の水たまりを靴で踏んで、雫が跳ねる。
小比良 舞:「それをねー」
小比良 舞:「今教えてくれたってことが重要なんだな」
小比良 舞:運の件以外では、とても元気そうだ。うきうきして見えるかもしれない。
三栖湊:「……何か、アレだな」
三栖湊:「たいして堪えてねーんだな」
三栖湊:一応元気づけてやろうかとか思ったこっちが拍子抜けするくらいには。
小比良 舞:「ん? うん、まあね」
小比良 舞:「いきなり来ていきなりなくなっちゃったし、まあそういうこともあるでしょって」
小比良 舞:「あとねえ」
小比良 舞:「結局は、なんでも腕次第でしょ」
小比良 舞:「…………?」
小比良 舞:誰に聞いたんだっけな、と首を捻る。
三栖湊:「……」 一瞬だけ驚いたように目を瞬かせて。
三栖湊:「……たまには良いことも言えんだな」
三栖湊:くつ、と喉の奥を鳴らすように。少しだけ笑う。
小比良 舞:「えー、これは誰かの又聞きだと思うんだ……覚えてないけど……」
小比良 舞:「……覚えてないけど」
小比良 舞:「昨日ちょっと怖い夢を見たの」
小比良 舞:「全然細かいとこはわかんなくて、夢だし。でも、誰かが襲ってくるの」
小比良 舞:「……助けてもらったんだ。なんか、それも誰だかわかんなくて、いろんな人が交ざってるみたいな感じで」
小比良 舞:「その中に、三栖くんもいたような気がする」
三栖湊:「……そうか」
小比良 舞:「襲ってきた誰かも、本当に悪い奴じゃなくて」
小比良 舞:「最後はね、わりといい終わり方をしたような気がするんだ」
小比良 舞:「うーん、言っててなんだかわかんないんだけど……」
小比良 舞:「ありがとう。私の夢を助けてくれて」
三栖湊:「……別に、礼なんていらねえよ」
三栖湊:「夢の話なんだから」
小比良 舞:「まあそうだけど……」
小比良 舞:「多分、それくらい私、三栖くんのこと凄いって思ってるんだよ」
小比良 舞:「ほら、あのボランティアのやつとか」
小比良 舞:内緒だっけ、と口をつぐむ。
三栖湊:「買いかぶりすぎだって」
三栖湊:それは覚えてたのか、と思いながらそう返す。
小比良 舞:「いいじゃん、買いかぶらせてよー」
三栖湊:「ただの男子高校生だぞ俺は。無理言うな」
三栖湊:「……まあ、アレだ」
三栖湊:「自警団手伝ってんのはマジだし。なんかあったとき相談できる程度に思っとけ」
三栖湊:「そんくらいのが俺も気が楽だ」
小比良 舞:「やった! するする!」
小比良 舞:「いや、相談するようなことはない方がいい……?」
小比良 舞:「まあいいや。三栖くんを頼ります!」
三栖湊:「ん。待ってはないけど覚えとく」
小比良 舞:先ほどからずっと、手を小さく握ったり、開いたりしている。
三栖湊:「……何かあったのか?」
小比良 舞:「ん、ううん。なんでもない……」
小比良 舞:「……なんだろ」じっと手を見て。
小比良 舞:「これも、夢の中の話かな……」
小比良 舞:夢の中ではもう少しだけ勇気があって。
小比良 舞:手を差し出すことができたような気がするのだ。
小比良 舞:「……」そっと手を伸ばして、あなたの袖を少しだけ引っ張る。
小比良 舞:「今は、これだけ」
三栖湊:「……あっそ」
三栖湊:振り払うでも、顔を顰めるでもなく受け入れて。
三栖湊:ただ、少しだけ。彼女の歩幅に合わせるように歩調が緩む。
三栖湊:(……そんくらいは、良いか)
三栖湊:夢で見てしまうくらいには今回の恐怖が残ってるみたいだし。何か心細いのかもしれないし。
三栖湊:それに、彼女にとってはこれくらいの距離もよくあることかもしれないし。
三栖湊:それに、と。頭の中で言い訳のように理由が並んでいって。
三栖湊:(……クソ)
三栖湊:覚えていてくれたのが嬉しかったから、良いか。なんて。
三栖湊:頬が赤くなるような気がしたから、黙って夕日の方を向いた。
三栖湊:自分も彼女も水溜りも帰り道も、まとめて赤に染まるように。



某県雫原市・雨宿町。
昔ながらの町並みと、新興の住宅地とが入り交じる町。
この町には古くから、『あやし』と呼ばれるレネゲイドビーイングが多く住まっていた。
山際に聳える『化生岩』の活性によるあやしたちの増加。
町役場や業者を隠れ蓑とするUGN雨宿支部は、今日も何かと忙しい。

今回の物語の始まりは、時をうんと遡る。
二人の秘密の勝負と約定の話からだ。
そして。

運を渡す少女と、模型に夢中な少年。
蔵に眠っていた兜と、水を操る少女。
町の平和を守る人々と、その一番槍。
遊び好きな弓と、裏で糸引く情報通。
一人きり、ただ勝負を求めていた刀。

町はまだまだ秘密と謎だらけ。
しかし、分かたれた三人は前を向き歩き出した。
だからこの件は、ひとまずこう言えるはずだ。
めでたし、めでたし、と。

リプレイ・ドロップ『雨宿町年貢納~夕立つ友に~』了